JP5244821B2 - ヘテロ環およびホスホノキシメチル基が置換したピリジン誘導体ならびにそれらを含有する抗真菌剤 - Google Patents

ヘテロ環およびホスホノキシメチル基が置換したピリジン誘導体ならびにそれらを含有する抗真菌剤 Download PDF

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Description

本発明は、新規なヘテロ環およびホスホノキシメチル基が置換したピリジン誘導体ならびにそれらを含有する抗真菌剤に関する。
近年、高度な化学療法等による免疫機能の低下した患者や高齢者が増加しているため、日和見感染の対策は益々重要性を増してきている。異なる弱毒菌による日和見感染が次々と起こっている事実が示すように、患者の抵抗力が低下するような基礎疾患がある限り感染症の問題は後を絶たない。従って、近い将来確実に訪れる高齢化社会においては、耐性菌の問題を含めた新たな感染症対策が重要な課題の一つとなることが見込まれている。
抗真菌剤の分野では、従来、例えば、深在性の真菌症の治療にはポリエン系のアムホテリシンBやアゾール系のフルコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾール等が開発されてきた。すでに上市されている既存薬には類似したメカニズムの薬剤が多く、現在ではアゾール耐性菌等の出現が問題となっている。
近年、新規メカニズムの1,3−β−グルカン合成酵素阻害剤として天然物由来の環状ヘキサペプチド型のカスポファンジンやミカファンジン等が開発されてきているが、これらの薬剤には注射剤しかないことから、抗真菌剤としてはまだ充分ではない。
このように既存の抗真菌剤では充分とはいえない状況にあり、新規なメカニズムに基づく安全性の高い薬剤の開発が切望されている。かかる新規なメカニズムに基づく抗真菌剤に関する関連技術として、特許文献1および2がある。特許文献1および2には、GPI(glycosylphosphatidyl-inositol)アンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害することで細胞壁表層蛋白質の発現を阻害し、細胞壁assemblyを阻害するとともに真菌が細胞へ付着するのを阻害して、病原体が病原性を発揮できないようにすることにより、感染症の発症、進展、持続に対して効果を示すピリジン誘導体が記載されている。
このような状況下において、特許文献3には、従来の抗真菌剤にはない優れた抗真菌作用を有し、物性、安全性および代謝的安定性の面でも優れた抗真菌剤として、ヘテロ環置換ピリジン誘導体が提案されている。
一方、特許文献4または5には、それぞれ、水溶性プロドラッグとして、下記式で表わされる化合物類、N−ホスホリルオキシメチルプロドラッグが開示されている。

(式中、R、RおよびRは親第三級または第二級アミンを含む置換基であり、RおよびRは、各々有機または無機残基であり、Xはカチオン有機または無機塩である。)
しかしながら、現在までに知られている水溶性プロドラッグでは、GPIアンカー蛋白質輸送過程の阻害に基づく優れた抗真菌作用を有し、かつ、水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに体内動態および安全性の面でも優れるものではなく、より優れた抗真菌剤の創製が望まれている。
国際公開第02/04626号パンフレット 国際公開第05/033079号パンフレット 国際公開第07/052615号パンフレット 米国特許第6,235,728 B1 特表2001−527083号公報
かかる事情に鑑み、本発明の目的は、優れた抗真菌作用を有し、かつ、水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに体内動態および安全性の面でも優れた抗真菌剤を提供することにある。
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、下記式(I)
で表される、ピリジン環上のN原子に、ホスホノキシメチル基を有する化合物が、優れた抗真菌作用を有するとともに、水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに体内動態および安全性の面でも優れることをも見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の態様では、
[1]下式(I)で表される化合物またはその塩;

式中、
が、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、R11−NH−(R11が、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、またはC1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル基を意味する。)、R12−(CO)−NH−(R12が、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基)、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、シアノC1-6アルキル基、C1−6アルコキシ基、またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基を意味し;
が、水素原子、C1-6アルキル基、アミノ基、またはジC1-6アルキルアミノ基を意味し;
XおよびYの一方が、窒素原子を、他方が、窒素原子または酸素原子を意味し;
環Aが、ハロゲン原子もしくはC1-6アルキル基を1個もしくは2個有していてもよい、5もしくは6員のへテロアリール環またはベンゼン環を意味し;
Zが、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、硫黄原子、−CHO−、−OCH−、−NH−、−CHNH−、−NHCH−、−CHS−、または−SCH−を意味し;
が、水素原子、ハロゲン原子、または、それぞれ置換基群αから選ばれる置換基を1個もしくは2個有していてもよい、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、5もしくは6員へテロアリール基、または5もしくは6員の非芳香族系へテロ環式基を意味し;
が、水素原子またはハロゲン原子を意味する。
[置換基群α]
ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、およびC2−6アルキニル基。
[2] 前記式(I)で表わされる化合物の塩が、

式(IA)で表わされる塩である前項[1]に記載の化合物またはその塩;
前記式中、Qが、薬学的に許容されるアニオンを意味する。
[3] 前記式(I)で表わされる化合物の塩が、


式(IB)で表わされる塩である前項[1]に記載の化合物またはその塩;
上式(IB)中、Jが、薬学的に許容されるカチオンを意味する。
[4] 前記式(I)、(IA)または(IB)における下式(II)

で表される部分構造が、下記の群から選ばれる部分構造である前項[1]ないし[3]のうちいずれか一項に記載の化合物またはその塩。

[5] XおよびYの一方が窒素原子で、他方が酸素原子である前項[1]ないし[4]のうちいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[6] 前記式(I)、(IA)または(IB)における下式(II)

で表される部分構造が、下式(III)

で表される部分構造、または下式(IV)

で表される部分構造である前項[4]に記載の化合物またはその塩。
[7] XおよびYがともに窒素原子である前項[1]ないし[6]のうちいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[8] 下式(I)、(IA)または(IB)における下式(II)

で表される部分構造が、下式(V)

で表される部分構造または下式(VI)

で表される部分構造である前項[7]に記載の化合物またはその塩。
[9] Rがアミノ基である前項[1]ないし[8]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
[10] Rが、水素原子、アミノ基、またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基である前項[9]に記載の化合物またはその塩。
[11] Rがアミノ基であって、Rが水素原子である前項[1]ないし[8]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
[12] 環Aが、ピリジン環、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、またはピロール環である前項[1]ないし[11]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
[13] 環Aが、ピリジン環またはベンゼン環である前項[12]に記載の化合物またはその塩。
[14] Zが、酸素原子、−CHO−、または−OCH−である前項[1]ないし[13]いずれか1項に記載の化合物またはその塩。
[15] 前項[1]ないし[14]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含有する医薬組成物。
[16] 前項[1]ないし[14]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
[17] 前項[1]ないし[14]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗真菌剤。
[18] 前項[1]ないし[14]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の薬理学的有効量を投与して、真菌感染症を予防および/または治療する方法。
[19] 抗真菌剤の製造のための前項[1]ないし[14]のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の使用。
を提供する。
また、本発明の第2の態様では、
[20] 下式(I)で表される化合物の製造方法であって、

式中、
が、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、R11−NH−(R11が、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、またはC1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル基を意味する。)、R12−(CO)−NH−(R12が、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基)、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、シアノC1-6アルキル基、C1−6アルコキシ基、またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基を意味し;
が、水素原子、C1-6アルキル基、アミノ基、またはジC1-6アルキルアミノ基を意味し;
XおよびYの一方が、窒素原子を、他方が、窒素原子または酸素原子を意味し;
環Aが、ハロゲン原子もしくはC1-6アルキル基を1個もしくは2個有していてもよい、5もしくは6員のへテロアリール環またはベンゼン環を意味し;
Zが、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、硫黄原子、−CHO−、−OCH−、−NH−、−CHNH−、−NHCH−、−CHS−、または−SCH−を意味し;
が、水素原子、ハロゲン原子、または、それぞれ置換基群αから選ばれる置換基を1個もしくは2個有していてもよい、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、5もしくは6員へテロアリール基、または5もしくは6員の非芳香族系へテロ環式基を意味し;
が、水素原子またはハロゲン原子を意味する。
[置換基群α]
ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、およびC2−6アルキニル基。
式(1)で表わされる化合物と、ホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステルと、塩基存在下において反応させる工程と、

(式中、環A、R、R、R、X、YおよびZは前記定義と同意義を意味する。)
その後、酸により処理する工程と、
を含む製造方法。
[21] 前記塩基が、ヨウ化ナトリウムである前項[20]に記載の製造方法。
[22] 前記酸が、トリフルオロ酢酸または塩酸である前項[20]または[21]に記載の製造方法。
[23] 下記式(IA)で表わされる化合物の塩の製造方法であって、

(式中、環A、R、R、R、X、YおよびZは前記定義と同意義を意味し、Qが、薬学的に許容されるアニオンを意味する。)
前項[20]ないし[22]のいずれか一項に記載の製造方法により得られる化合物と、酸と、を反応させる工程を含む製造方法。
[24] 前記酸が、塩酸、臭化水素酸、硝酸および硫酸からなる群から選択される前項[23]に記載の製造方法。
[25] 下記式(IB)で表わされる化合物の塩の製造方法であって、


(式中、環A、R、R、R、X、YおよびZは前記定義と同意義を意味し、Jが、薬学的に許容されるカチオンを意味する。)
前項[20]ないし[22]のいずれか一項に記載の製造方法により得られる化合物と、塩基と、を反応させる工程を含む製造方法。
[26] 前記塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよびリジンからなる群から選択される前項[25]に記載の製造方法。
を提供する。
式(I)、(IA)または(IB)で表される化合物(以下、単に「本発明化合物」という称する場合がある。)は、1)真菌のGPI生合成阻害に基づいて細胞壁表層蛋白質の発現を阻害し、細胞壁assemblyを阻害するとともに真菌が細胞へ付着するのを阻害して、病原体が病原性を発揮できないようにすることにより、感染症の発症、進展、持続に対して効果を示し、さらに、2)物性、特に、水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに体内動態および安全性の面でも優れており、真菌感染症の予防または治療剤として極めて有用である。
本発明の実施例2で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(1型)のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例3で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(2型)のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例4で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(3型)のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例5で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 水和物のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例6で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 酢酸和物のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例7で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 非晶質のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例8で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1塩酸塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例10で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1/2硫酸塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例11で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1硝酸塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例12で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1臭化水素酸塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例13で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム ナトリウム塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例14で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1/2カルシウム塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例15で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム リチウム塩のX線回折パターンを示す。 本発明の実施例16で得られた2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム カリウム塩のX線回折パターンを示す。 本発明の一の実施態様にて、マウスにおける薬物動態評価法において測定された実施例1の化合物およびその親化合物である活性体の血漿中濃度を測定した結果を示す図である。 本発明の別の実施態様にて、サルにおける薬物動態評価法において測定された実施例1の化合物およびその親化合物である活性体の血漿中濃度を測定した結果を示す図である。
以下に、本明細書において記載する記号、用語等の定義、本発明の実施の形態等を示して、本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明には化合物の構造上生じ得るすべての幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体等の異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではなく、いずれか一方の異性体でも混合物でもよい。したがって、本発明の化合物には、分子内に不斉炭素原子を有し光学活性体およびラセミ体が存在することがありうるが、本発明においては限定されず、いずれもが含まれる。また、結晶多形が存在することもあるが同様に限定されず、いずれかの単一の結晶形であっても二以上の結晶形からなる混合物であってもよい。そして、本発明化合物には無水物と水和物等の溶媒和物とが包含される。
本明細書において使用する「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の脂肪族炭化水素から任意の水素原子を1個除いて誘導される一価の基である、炭素数1〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等である。
本明細書において使用する「C2−6アルケニル基」とは、二重結合を1〜2個含んでいてもよい炭素数2〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基を意味し、具体的には例えば、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、ヘキセニル基、ヘキサンジエニル基等が挙げられ、好ましくはエテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基等である。
本明細書において使用する「C2−6アルキニル基」とは、三重結合を1〜2個含んでいてもよい炭素数2〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基を意味し、具体的には例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘキサンジイニル基等が挙げられ、好ましくはエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等である。
本明細書において使用する「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素数3〜8個の環状の脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等である。
本明細書において使用する「C1−6アルコキシ基」とは、前記定義「C1−6アルキル基」の末端に酸素原子が結合した基であることを意味し、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,2,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等である。
本明細書において使用する「ヒドロキシC1−6アルキル基」とは、前記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、水酸基で置換した基を意味し、具体的には、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、3−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−tert−ブチル基等が挙げられ、好ましくは、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基等である。
本明細書において使用する「シアノC1−6アルキル基」とは、前記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、シアノ基で置換した基を意味し、具体的には、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、1−シアノ−n−プロピル基、2−シアノ−n−プロピル基、3−シアノ−n−プロピル基、1−シアノ−イソプロピル基、2−シアノ−イソプロピル基、3−シアノ−イソプロピル基、1−シアノ−tert−ブチル基等が挙げられ、好ましくは、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基等である。
本明細書において使用する「C1−6アルコキシカルボニル基」とは、前記定義「C1−6アルコキシ基」の末端にカルボニル基が結合した基であることを意味し、具体的には例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基等が挙げられる。
本明細書において使用する「C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル基」とは、前記定義「C1−6アルコキシカルボニル基」の末端に、前記定義「C1−6アルキル基」が結合した基であることを意味し、具体的には例えば、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
本明細書において使用する「C6−10アリール基」とは、炭素数6〜10の芳香族の炭化水素環式基をいい、具体的には例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、インデニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等である。
本明細書中において使用する「C1−6アルコキシC1−6アルキル基」とは、前記定義「C1−6アルキル基」中の任意の水素原子を、前記定義「C1−6アルコキシ基」で置換した基を意味し、具体的には例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル、メトキシエチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。
本明細書において使用する「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
本明細書において使用する「ヘテロ原子」とは、窒素原子、硫黄原子または酸素原子を意味する。
本明細書において使用する「5もしくは6員のヘテロアリール環」とは、環を構成する原子の数が5もしくは6であり、環を構成する原子中に1から複数個のヘテロ原子を含有する芳香族の環を意味する。具体的には例えば、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアゾール環(1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環等)、テトラゾール環(例えば1H−テトラゾール環、2H−テトラゾール環等)、チアゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環等が挙げられる。
本明細書において使用する「5もしくは6員ヘテロアリール基」とは、環を構成する原子の数が5もしくは6であり、環を構成する原子中に1から複数個のヘテロ原子を含有する芳香族の環から任意の位置の水素原子を1個除いて誘導される一価の基を意味する。具体的には例えば、フリル基(例えば2−フリル基、3−フリル基等)、チエニル基(例えば2−チエニル基、3−チエニル基等)、ピロリル基(例えば1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基等)、ピリジル基(例えば2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等)、ピラジニル基、ピリダジニル基(例えば3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基等)、ピリミジニル基(例えば2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基等)、トリアゾリル基(例えば1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基等)、テトラゾリル基(例えば1H−テトラゾリル基、2H−テトラゾリル基等)、チアゾリル基(例えば2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基等)、ピラゾリル基(例えば3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基等)、オキサゾリル基(例えば2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基等)、イソオキサゾリル基(例えば3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基等)、イソチアゾリル基(例えば3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基等)、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基等が挙げられる。
本明細書において使用する「5もしくは6員の非芳香族系へテロ環式基」とは、環を構成する原子の数が5もしくは6であり、環を構成する原子中に1から複数個のヘテロ原子を含有する非芳香族の環から任意の位置の水素原子を1個除いて誘導される一価の基を意味する。具体的には例えば、ピロリジニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
本明細書中において使用する「ジC1−6アルキルアミノ基」とは、アミノ基中の2個の水素原子を、それぞれ同一のまたは異なる、前記定義「C1−6アルキル基」で置換した基を意味し、具体的には例えば、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−イソプロピルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−イソブチルアミノ基、N,N−ジ−sec−ブチルアミノ基、N,N−ジ−tert−ブチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−n−プロピル−N−メチルアミノ基、N−イソプロピル−N−メチルアミノ基、N−n−ブチル−N−メチルアミノ基、N−イソブチル−N−メチルアミノ基、N−sec−ブチル−N−メチルアミノ基、N−tert−ブチル−N−メチルアミノ基等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基等である。
本明細書において使用する「置換基を1個または2個有していてもよい」とは、置換可能な部位に、任意に組み合わせて1または2個の置換基を有してもよいことを意味する。
本明細書において使用する「Q」とは、薬学的に許容されるアニオンを意味し、薬学的に許容される有機酸または無機酸に由来するため、特定のアニオンには限定されないが、これらの有機酸または無機酸としては例えば以下のものが例示できる。すなわち、有機酸としては脂肪族や芳香族等の、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられ、無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等が挙げられる。
本明細書において使用する「J」とは、薬学的に許容されるカチオンを意味し、以下のカチオンに限定されるわけではないが、具体的には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、または、メチルアミン、エチルアミン、もしくはシクロヘキシルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、もしくはトリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン等の水酸基で置換されたアルキルアミン、リジン、アルギニン、もしくはヒスチジン等のアミノ酸、ピペリジン、モルホリン等の有機塩基由来のアンモニウムイオン等が挙げられる。
は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルアミノ基、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ基またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基を意味し、特に、水素原子、アミノ基、またはC1−6アルコキシC1−6アルキル基が好ましく、該C1−6アルコキシC1−6アルキル基としては、メトキシメチル基が好ましい。
は、水素原子、アミノ基、またはジC1−6アルキルアミノ基を意味し、水素原子またはアミノ基が好ましい。
XおよびYの一方は、窒素原子を、他方は、窒素原子または酸素原子を意味する。
XおよびYを含む下式(II)

で表される部分構造は、下記に表されるような構造を有し、それぞれ左端が単結合を介してピリジン環の3位に結合し、かつ、右端はメチレン基を介してA環に結合する場合が好ましい。

例えば、式(III)の部分構造を有する場合は、本発明化合物の親化合物、つまり、ホスホノキシメチル基が導入される前の化合物の構造は下式のようになる。

XおよびYは、その一方が窒素原子で、他方が酸素原子である場合、または、XおよびYとがともに窒素原子である場合が好ましく、XおよびYの一方が窒素原子で、他方が酸素原子である場合は、XおよびYを含む下式(II)

で表される部分構造は、下式(III)もしくは(IV)に表されるような構造を有し、それぞれ左端が単結合を介してピリジン環の3位に結合し、かつ、右端はメチレン基を介してA環に結合する場合が好ましく、

また、XおよびYとが、ともに窒素原子である場合は、XおよびYを含む下式(II)

で表される部分構造は、下式(V)もしくは(VI)に表されるような構造を有し、それぞれ左端が単結合を介してピリジン環の3位に結合し、かつ、右端はメチレン基を介してA環に結合する場合が好ましい。

環Aは、ハロゲン原子もしくはC1−6アルキル基を1個もしくは2個を有していてもよい、5もしくは6員のへテロアリール環またはベンゼン環を意味し、ピリジン環、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、またはピロール環である場合が好ましく、さらに、ピリジン環、ベンゼン環、またはチオフェン環が好ましく、特に、ピリジン環またはベンゼン環が好ましい。
Zは、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、硫黄原子、−CHO−、−OCH−、−NH−、−NHCH−、−CHNH−、−CHS−、または−SCH−を意味し、このうちメチレン基、酸素原子、−CHO−、または−OCH−が好ましく、特に、酸素原子、−CHO−、または−OCH−が好ましい。
は、水素原子、ハロゲン原子、または、それぞれ置換基群αから選ばれる置換基を1個または2個有していてもよい、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、または5もしくは6員環へテロアリール基を意味する。
[置換基群α]
ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、およびC2−6アルキニル基
として好ましい基を例示すると、n−ブチル基、シクロプロピル基、フェニル基、フルオロフェニル基、フリル基、クロロフリル基、メチルフリル基、チエニル基、ブロモチエニル基、メチルチエニル基、ピリジル基、またはメチルピリジル基が挙げられ、特に、n−ブチル基、シクロプロピル基、フェニル基、フルオロフェニル基、ピリジル基、またはメチルピリジル基が好ましい。
ZおよびRは、それぞれ任意の組合せにより、環Aの置換基を構成することができる。そのように構成される環Aの置換基としてのR−Z−の好ましい例を例示すると、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、2−フルオロ−ベンジルオキシ基、3−フルオロ−ベンジルオキシ基、4−フルオロ−ベンジルオキシ基、ピリジン−2−イルオキシメチル基、6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル基、ピリジン−2−イルメトキシ基、6−メチル−ピリジン−2−イルメトキシ基、4−メチル−ピリジン−2−イルメトキシ基、ブトキシメチル基、またはシクロプロピルメトキシ基が挙げられる。
本明細書において使用する「塩」とは、一価のカウンターイオンまたは二価のカウンターイオンを形成できる化合物または原子との塩を意味する。具体的には、無機酸(たとえば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸等)との塩、有機酸(たとえば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、またはトリフルオロ酢酸等)との塩、または、無機塩基(たとえば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、リチウム塩等)との塩、有機塩基(たとえば、メチルアミン塩、エチルアミン塩、t−ブチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン塩、リジン塩、ピペリジンまたはモルホリン等)との塩を意味する。モノ−及びビス−塩は用語「塩」に含まれる。そして、本発明に係る化合物の塩にはその塩の無水物と水和物等のその塩の溶媒和物とが包含される。
本明細書において使用する「抗真菌剤」は、真菌感染症の予防剤および/または治療剤を意味する。
本発明に係る化合物は、慣用されている方法により錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、被覆錠剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤、吸入剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、眼軟膏剤、テープ剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、パップ剤、ローション剤等として製剤化することができる。
製剤化には通常用いられる賦形剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤や、および必要により安定化剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤等を使用することができ、一般に医薬品製剤の原料として用いられる成分を配合して常法により製剤化される。例えば経口製剤を製造するには、本発明に係る化合物と賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤等を加えた後、常法により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤等とする。
これらの成分としては、例えば、大豆油、牛脂、合成グリセライド等の動植物油;例えば、流動パラフィン、スクワラン、固形パラフィン等の炭化水素;例えば、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル油;例えば、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;シリコン樹脂;シリコン油;例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等の界面活性剤;例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース等の水溶性高分子;例えば、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール;例えば、グルコース、ショ糖等の糖;例えば、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム等の無機粉体、精製水等が挙げられる。賦形剤としては、例えば、乳糖、コーンスターチ、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビット、結晶セルロース、二酸化ケイ素等が、結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール・ポリオキシエチレン・ブロックポリマー、メグルミン等が、崩壊剤としては、例えば、澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース・カルシウム等が、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、例えば、ココア末、ハッカ脳、芳香散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等が用いられる。これらの錠剤・顆粒剤には糖衣、その他、必要により適宜コーティングすることはもちろん差支えない。また、シロップ剤や注射用製剤等の液剤を製造する際には、本発明に係る化合物にpH調整剤、溶解剤、等張化剤等と、必要に応じて溶解補助剤、安定化剤等を加えて、常法により製剤化する。外用剤を製造する際の方法は限定されず、常法により製造することができる。すなわち、製剤化にあたり使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能である。使用する基剤原料として具体的には、例えば、動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級アルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土鉱物類、精製水等の原料が挙げられ、さらに必要に応じ、例えば、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤、防腐防黴剤、着色料、香料等を添加することができるが、本発明に係る外用剤の基剤原料はこれらに限定されない。また、必要に応じて分化誘導作用を有する成分、血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤等の成分を配合することもできる。なお、上記基剤原料の添加量は、通常外用剤の製造にあたり設定される濃度になる量である。
本発明に係る化合物を投与する場合、その形態は特に限定されず、通常用いられる方法により経口投与でも非経口投与でもよい。例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤、吸入剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、眼軟膏剤、テープ剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、パップ剤、ローション剤等の剤として製剤化し、投与することができる。
本発明に係る医薬の投与量は、症状の程度、年齢、性別、体重、投与形態・塩の種類、疾患の具体的な種類等に応じて適宜選ぶことができる。
投与量は患者の、疾患の種類、症状の程度、患者の年齢、性差、薬剤に対する感受性差等により著しく異なるが、経口剤の場合は、通常成人として1日あたり、1−10000mg、好ましくは10−2000mgを1日1−数回に分けて投与する。注射剤の場合は、通常成人として1日あたり、通常0.1mg−10000mgであり、好ましくは1mg−2000mgである。
[一般的製造方法]
式(I)、(IA)および(IB)で表される化合物(以下、化合物(I)、化合物(IA)および化合物(IB)という。)の製造方法について説明する。
リン酸エステルの一般的製造方法
[製造方法1] 化合物(I)、(IA)および(IB)の製造方法

(式中、環A、R、R、R、X、Y、Z、Q、およびJは前記定義と同意義を意味する。)
化合物(1−1)は、後述する参考例等に記載の方法を用いて製造することができる。また、化合物(1−1)は国際公開WO 2007/052615 A1公報に記載された方法等により製造することもできる。
[工程1−1]
本工程は、化合物(1−1)とホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステルをヨウ化ナトリウム存在下に反応させた後、酸処理により化合物(I)を得る工程である。
化合物(1−1)とホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステルをヨウ化ナトリウム存在下に反応させる時に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、アセトニトリル、テトラメチレンスルホランまたはこれらの混合溶媒などを用いることができ、好ましくは酢酸エチル、テトラヒドロフランあるいはアセトニトリルを用いる。ホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステルは化合物(1−1)に対して1当量から10当量用いることができ、好ましくは1当量から2当量用いる。ヨウ化ナトリウムは化合物(1−1)に対して1当量から10当量用いることができ、好ましくは1当量から2当量用いる。反応温度は0℃から60℃であり、好ましくは4℃から室温である。反応時間は4時間から216時間である。
酸処理に用いる酸としてはトリフルオロ酢酸などの有機酸、塩酸などの鉱酸を用いることができ、好ましくは塩酸、トリフルオロ酢酸を用いる。酸処理に際しては、前段階の反応溶媒に酸をそのまま加えてもよいし、一旦溶媒を減圧濃縮した後、適切な溶媒たとえばジクロロメタンなどに変えて酸を加えてもよい。反応温度は−10℃から室温であり、反応時間は5分間から2時間である。
[工程1−2]
本工程は、化合物(I)と酸を反応させて化合物(IA)を得る工程である。本反応に用いる酸としては薬学的に許容されるものであれば特に制約は無いが、塩酸、臭化水素酸、硝酸などの1塩基酸、硫酸などの2塩基酸がある。本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンなどのアミド系溶媒、メタノール、エタノールなどアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合溶媒などを用いることができる。1塩基酸は化合物(I)に対して1当量を用い、2塩基酸は化合物(I)に対して1当量あるいは0.5当量用いる。反応温度は0℃から室温であり、反応時間は5分から4時間である。
[工程1−3]
本工程は、化合物(I)と塩基を反応させて化合物(IB)を得る工程である。本反応に用いる塩基としては薬学的に許容されものであれば特に制約はないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、リジンなどの有機塩基がある。本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンなどのアミド系溶媒、メタノール、エタノールなどアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合溶媒などを用いることができる。1酸塩基は化合物(I)に対して1当量を用い、2酸塩基は化合物(I)に対して1当量あるいは0.5当量用いる。反応温度は0℃から室温であり、反応時間は5分から4時間である。
本発明に係る化合物は、例えば以下の実施例、参考例および製造例等に記載した方法により製造することができる。ただし、これらは例示的なものであって、本発明に係る化合物は如何なる場合も以下の具体例に限定されるものではない。
[参考例1]3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン


製造例1−1−5に記載の(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−アセトヒドロキシモイル クロライド(510mg、1.84mmol)と国際公開第07/052615号公報の製造例1−2−3に記載の3−エチニル−ピリジン−2−イルアミン(150mg、1.27mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、室温でトリエチルアミン(708μL、5.08mmol)を加え、室温で95分攪拌した。反応溶液に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、それを無水硫酸マグネシウムで乾燥し、その溶媒を減圧下留去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標記化合物(120mg、26%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.08(2H,s), 5.37(2H,s), 6.33(1H,s), 6.45(2H,brs), 6.79−6.82(2H,m), 6.88−6.91(1H,m), 7.30(2H,d,J=8.1Hz), 7.45(2H,d,J=8.1Hz), 7.57−7.61(1H,m), 7.85(1H,d,J=7.3Hz), 8.03(1H,d,J=5.5Hz), 8.17(1H,m).
出発物質(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−アセトヒドロキシモイル クロリドは以下の方法で合成した。
[製造例1−1−1](4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)メタノール


1,4−ベンゼンジメタノール(5.5g、40mmol)、2−フルオロピリジン(1.3g、13mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物に、0℃で水素化ナトリウム(1.4g、40mmol、66% in oil)を加え、室温で20分間と70℃で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、その溶媒を減圧下留去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘプタン=1:1)で精製し、標記化合物(1.9g、66%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.71(2H,s), 5.38(2H,s), 6.81(1H,td,J=0.9,8.4Hz), 6.89(1H,ddd,J=0.9,5.1,7.1Hz), 7.37−7.47(4H,m), 7.59(1H,ddd,J=2.0,7.1,8.3Hz), 8.17(1H,ddd,J=0.7,2.0,5.1Hz).
[製造例1−1−2]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンズアルデヒド


製造例1−1−1に記載の(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)メタノール(1.9g、8.6mmol)と塩化メチレン(30mL)の混合物に、二酸化マンガン(15g、17mmol)を室温で加え、その温度で終夜攪拌した。反応混合物をセライトを用いてろ過し、その溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘプタン=1:4)で精製し、標記化合物(770mg、42%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):5.48(2H,s), 6.85(1H,d,J=8.2Hz), 6.90−6.93(1H,m), 7.60−7.64(3H,m), 7.89(2H,d,J=8.1Hz), 8.16(1H,dd,J=1.3,4.9Hz), 10.0(1H,s).
[製造例1−1−3]2−(4−((E)−2−ニトロ−ビニル)−ベンジルオキシ)−ピリジン


製造例1−1−2に記載の4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンズアルデヒド(23.4g、110mmol)、ニトロメタン(33.6g、550mmol)、酢酸アンモニウム(17.0g、220mmol)そして酢酸(200mL)の混合物を100℃で1時間45分撹拌した。反応溶液を氷冷撹拌しながら少量の水を加え、析出した固体をろ取し、標記化合物(21.0g、74.5%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):5.41(2H,s), 6.91(1H,dd,J=0.8,8.4Hz), 6.99−7.10(1H,m), 7.53(2H,d,J=8.0Hz), 7.72−7.79(1H,m), 7.86(2H,d,J=8.0Hz), 8.13(1H,d,J=10Hz), 8.15-8.20(1H,m), 8.23(1H,d,J=10Hz).
[製造例1−1−4]2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン


製造例1−1−3に記載の2−(4−((E)−2−ニトロ−ビニル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(21.0g、81.9mmol)、酢酸(21mL)、ジメチルスルホキシド(200mL)の溶液に、適宜冷却しながら室温で水素化ホウ素ナトリウム(4.96g、131mmol)を加えた。水素化ホウ素ナトリウムを加えた後、冷浴を除き室温で15分間撹拌した。反応溶液を水と酢酸エチルに分配した。酢酸エチル層を水で2回、食塩水で1回洗浄し、それを無水硫酸マグネシウムで乾燥し、その溶媒を減圧下留去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘプタン=1:3)で精製し、標記化合物(16.3g、77.1%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):3.23(2H,t,J=6.8Hz), 4.85(2H,t,J=6.8Hz), 5.32(2H,s) 6.82−6.88(1H,m), 6.96−7.01(1H,m), 7.28(2H,d,J=8.0Hz), 7.38(2H,d,J=8.0Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.19(1H,m).
[製造例1−1−5]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセトヒドロキシモイル クロリド


メタノール(75mL)にリチウム ワイアー(323mg、46.6mmol)を加え溶解した。その混合溶液に製造例1−1−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(6.0g、23.3mmol)を加え、反応溶液を減圧下濃縮した。残渣にトルエンを加え、その溶媒を減圧下濃縮した。得られた残渣の塩化メチレン(90mL)とテトラヒドロフラン(45mL)の溶液を−78℃に冷却し、撹拌下にチタニウム(IV)クロリド(8.15mL、74.4mmol)を加えた。チタニウム(IV)クロリドを加え終わったら反応溶液を0℃で10分間、ついで室温で30分撹拌した。反応溶液を氷水に展開し酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムをろ過により取り除いた。ろ液を中性シリカゲルを敷いたグラスフィルター(酢酸エチルで溶出)に通した。得られた溶出液を減圧下濃縮した。残渣に少量の酢酸エチルを加え、析出した固体をろ取し標記化合物(1.86g、28.8%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):3.82(2H,s), 5.33(2H,s), 6.84−6.89(1H,m), 6.97−7.01(1H,m), 7.25(2H,d,J=8.4Hz), 7.41(2H,d,J=8.4Hz), 7.70−7.76(1H,m), 8.15-8.18(1H,m), 11.7(1H,s).
また、製造例1−1−5の標記化合物は下記の別法で合成することもできる。
[製造例1−2−1]2−(4−ブロモ−ベンジルオキシ)−ピリジン

4−ブロモベンジルアルコール(25g、130mmol)のN,N―ジメチルホルムアミド(125mL)溶液に室温でカリウム tert−ブトキシド(15.8g、141mmol)を加え、54℃で10分間撹拌した。40℃から58℃で、その反応溶液に2−フルオロピリジン(15mL、154mmol)を加え、さらに65℃で30分間撹拌した。反応溶液を室温とし、水と酢酸エチルを加え分液した。水層をさらに酢酸エチル(2回)で抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水(3回)と食塩水(1回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、減圧下濃縮することにより、標記化合物(34g)を粗生成物として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):5.33(2H,s), 6.87−6.90(1H,m), 6.98−7.02(1H,m) 7.38−7.44(2H,m), 7.55−7.60(2H,m), 7.71−7.76(1H,m), 8.15−8.18(1H,m).
[製造例1−2−2]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンズアルデヒド

製造例1−2−1に記載の2−(4−ブロモ−ベンジルオキシ)−ピリジン(34g、128mmol)のテトラヒドロフラン溶液(120mL)に、−78℃でn−ブチルリチウム(50mL、2.6M ヘキサン溶液、134mmol)を滴下した。30分撹拌した後、その反応溶液に−78℃でN,N−ジメチルホルムアミド(10mL、134mmol)を滴下し、室温で撹拌した。反応溶液に水と酢酸エチルを加え分液した。酢酸エチル層を水(2回)と食塩水(1回)で洗浄した。水層を合わせ酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水(2回)と食塩水(1回)で洗浄した。先に得られた酢酸エチル層と今回得られた酢酸エチル層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液を減圧下濃縮することにより、標記化合物(26.8g)を粗生成物として得た。
[製造例1−2−3]2−(4−((E)−2−ニトロ−ビニル)−ベンジルオキシ)−ピリジン

製造例1−2−2に記載の4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンズアルデヒド(26.8g、126mmol)、ニトロメタン(34mL、630mmol)、酢酸アンモニウム(19g、252mmol)および酢酸(90mL)の混合物を100℃で1時間30分撹拌した。反応溶液に酢酸エチルと水を加え分液した。その有機層を分離し、水(5回)と飽和重曹水(1回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液を減圧下濃縮することにより、標記化合物(31g)を粗生成物として得た。
[製造例1−2−4]2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン

製造例1−2−3に記載の2−(4−((E)−2−ニトロ−ビニル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(30.8g、120mmol)と酢酸(7.4mL)のジメチルスルホキシド(150mL)の溶液に、30℃以下で水素化ホウ素ナトリウム(2.45g、64.8mmol)を加えた。反応溶液を室温で40分間撹拌した。反応溶液に30℃以下で水と酢酸エチルとジエチルエーテルを加え、水と有機層に分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。先に得られた有機層と酢酸エチル層合わせ、水(3回)と食塩水(1回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液を減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘプタン=1:4)で精製し、標記化合物(15.2g)を得た。
[製造例1−2−5]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセトヒドロキシモイル クロリド

製造例1−2−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(15.2g、59mmol)のメタノール(80mL)溶液にリチウムメトキシド(4.49g,118mmol)を加え、3分間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮した。残渣にトルエンを加え、その溶媒を減圧下濃縮した。得られた残渣の塩化メチレン(100mL)とテトラヒドロフラン(50mL)の溶液を−66℃に冷却し、撹拌下にチタニウム(IV)クロリド(20.8mL、189mmol)を加えた。反応溶液を0℃で10分間撹拌し、ついで室温で30分撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、室温で30分撹拌した。反応溶液に酢酸エチルとジエチルエーテルを加え分液した。有機層を水(3回)と食塩水(1回)で洗浄した。水層を合わせ酢酸エチル(2回)で抽出した。酢酸エチル層を合わせ水(3回)と食塩水(1回)で洗浄した。先の有機層と酢酸エチル層を合わせ、無水硫酸マグネシウムと硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。そのろ液を減圧下濃縮することにより、標記化合物(11.5g)を粗生成物として得た。
また、参考例1の標記化合物は下記の別法1から3で合成することもできる。
[参考例1の別法1]3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン

塩化亜鉛(8.82g)とテトラヒドロフラン(130mL)の混合物に、0℃で、国際公開第07/052615号公報の製造例1−2−3に記載の3−エチニル−ピリジン−2−イルアミン(3.00g、純度98%)と、製造例1−2−5に記載の4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセトヒドロキシモイル クロリド(17.4g、純度94%)を加えた。反応混合物を室温とし、水浴を用いて内温を28℃以下に保ちながらトリエチルアミン(9.02mL)を滴下した。反応混合物を室温で20分間攪拌し、次いで35℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温とし、反応混合物に塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加え、次いで、アンモニア水溶液をpH約8まで加え、抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、それを無水硫酸マグネシウムで乾燥し、その溶媒を減圧下留去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:2)で精製し、次いで、tert−ブチルメチルエーテルとヘプタンの混合溶媒を用いて結晶化し、標記化合物(5.32g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.07(2H,s), 5.37(4H,brs), 6.25(1H,s), 6.71(1H,dd,J=4.8,7.7Hz), 6.79−6.81(1H,m), 6.89(1H,ddd,J=0.8,5.0,7.0Hz), 7.30(2H,d,J=7.9Hz), 7.44(2H,d,J=8.1Hz), 7.58(1H,ddd,J=2.0,7.1,8.4Hz), 7.70(1H,dd,J=1.8,7.7Hz), 8.14(1H,dd,J=1.8,4.9Hz), 8.17−8.18(1H,m).
参考例1の別法1では、出発物質4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセトヒドロキシモイル クロリドは以下の方法で合成した。
[製造例1−3−1]メチル 3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−オキシラン−2−カルボキシレート

製造例1−1−2に記載の4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンズアルデヒド(24.8g)とテトラヒドロフラン(160mL)の混合物に−15℃でメチル クロロアセテート(10.2mL)を加え、次いで、同温でソジウム メトキシド(23.7mL、28%メタノール溶液)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、室温で2時間攪拌した。酢酸(6mL)を含む氷水(800mL)に反応混合物を加え、反応混合物を室温とした。反応混合物に酢酸エチルを加え抽出し、次いで有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その溶媒を減圧下留去し、標記化合物(30.2g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):3.51(1H,d,J=1.8Hz), 3.83(3H,s), 4.11(1H,d,J=1.8Hz), 5.38(2H,s), 6.81(1H,td,J=0.9,8.4Hz), 6.89(1H,ddd,J=0.9,5.1,7.1Hz), 7.29−7.31(2H,m), 7.47(2H,d,J=8.2Hz), 7.59(1H,ddd,J=2.0,7.1,8.4Hz), 8.17(1H,ddd,J=0.8,2.0,5.1Hz).
[製造例1−3−2]ソジウム 3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−オキシラン−2−カルボキシレート

製造例1−3−1に記載のメチル 3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−オキシラン−2−カルボキシレート(19.9g)とエタノール(300mL)の混合物に0℃でソジウム メトキシド(14.2mL、28%メタノール溶液)、水(1.3mL)、テトラヒドロフラン(100mL)を順次加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテル(200mL)を加え、析出した固体をろ取し、標記化合物(14.3g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm):3.31(1H,d,J=1.8Hz), 3.88(1H,d,J=1.8Hz), 5.33(2H,s), 6.84(1H,td,J=0.9,8.2Hz), 6.94(1H,ddd,J=0.9,5.1,7.1Hz), 7.29−7.31(2H,m), 7.42(2H,d,J=8.2Hz), 7.68(1H,ddd,J=2.0,7.1,8.4Hz), 8.12(1H,ddd,J=0.7,2.0,5.1Hz).
[製造例1−3−3]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセタルデヒド

製造例1−3−2に記載のソジウム 3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−オキシラン−2−カルボキシレート(9.95g)、トルエン(200mL)、水(120mL)、酢酸(16mL)の混合物を73℃で90分間撹拌した。反応混合物を室温とし、反応混合物に酢酸エチルを加え抽出し、次いで有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その溶媒を減圧下留去し、標記化合物(6.82g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):3.70(2H,d,J=2.2Hz), 5.38(2H,s), 6.81(1H,td,J=0.8,8.2Hz), 6.89(1H,ddd,J=0.9,5.1,7.1Hz), 7.24(2H,d,J=8.1), 7.48(2H,d,J=8.1Hz), 7.59(1H,ddd,J=2.0,7.1,8.4Hz), 8.18(1H,ddd,J=0.6,2.0,5.0Hz), 9.75(1H,t,J=2.4).
[製造例1−3−4]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセタルデヒド オキシム(E/Z混合物)

ヒドロキシルアミン硫酸塩(19.7g)と水(250mL)の混合物に、0℃で1N水酸化ナトリウム水溶液(240mL)を加え、同温で15分間攪拌した。次いで、反応混合物に、同温で、製造例1−3−3に記載の(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル)−アセタルデヒド(27.3g)とメタノール(250mL)の混合物を滴下し、室温で終夜攪拌した。析出した固体をろ取し、標記化合物(20.3g)をE体とZ体の混合物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):3.54(2H,d,J=6.2Hz), 3.74(2H,d,J=5.3Hz), 5.36(2H+2H,s), 6.79−6.81(1H+1H,m), 6.87−6.90(1H+2H,m), 7.22−7.24(2H+2H,m), 7.42−7.44(2H+2H,m), 7.53(1H,t,J=6.3 Hz), 7.56−7.61(1H+1H,m), 8.17−8.18(1H+1H,m)(underbar=E or Z).
[製造例1−3−5]4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセトヒドロキシモイル クロリド

製造例1−3−4に記載の4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−フェニル−アセタルデヒド オキシム(E/Z混合物)(132mg)とN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)の混合物に、室温でN−クロロスクシニミド(72.8mg)を加えた。次いで、同温で、反応混合物に塩酸ガスを吹き込み、同温で90分間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルと水を加え抽出し、次いで有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をジエチルエーテルとヘプタンの混合溶媒で洗浄し、標記化合物(123mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):3.81(2H,s), 5.36(2H,s), 6.81(1H,d,J=8.2Hz), 6.88−6.91 (1H,m), 7.28(2H,d,J=8.1), 7.43(2H,d,J=8.1Hz), 7.57−7.62(1H,m), 8.17−8.19(1H,m).
[参考例1の別法2]3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン

製造例1−4−2に記載のジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネート(11.8g、純度約70%)、ジクロロメタン(120mL)の溶液に0℃でトリフルオロ酢酸(40mL)を加えた。室温で14時間撹拌した。反応溶液に20℃以下で飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し、ついでNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=1:1)で精製した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残渣にtert−ブチルメチルエーテルを加え固体をろ取し、標記化合物(7.29g)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.04(2H,s), 5.32(2H,s), 6.26(2H,brs), 6.69(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 6.81(1H,s), 6.83−6.87(1H,m), 6.97−7.00(1H,m), 7.33(2H,d,J=8.0Hz), 7.40(2H,d,J=8.0Hz), 7.69−7.74(1H,m), 7.87(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.08(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.15−8.17(1H,m).
出発物質ジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネートは以下の方法で合成した。
[製造例1−4−1] ジ−tert−ブチル (3−エチニルピリジン−2−イル)イミドジカルボネート

国際公開第07/052615号公報の製造例1−2−3に記載の3−エチニル−ピリジン−2−イルアミン(6.34g)、ジ−tert−ブチル ジカルボネート(58.5g)、トリエチルアミン(27.1g)、4−ジメチルアミノピリジン(655mg)、テトラヒドロフラン(254mL)を室温で18時間撹拌した。反応溶液にシリカゲルを加え溶媒を減圧濃縮した。得られたシリカゲルをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標記化合物(15g)を白色個体として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.32(18H,s), 4.59(1H,s), 7.39−7.44(1H,m), 7.99−8.03(1H,m), 8.46−8.48(1H,m).
[製造例1−4−2] ジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネート

製造例1−4−1に記載のジ−tert−ブチル (3−エチニルピリジン−2−イル)イミドジカルボネート(12g)、製造例1−1−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)ピリジン(19.4g)、4−ジメチルアミノピリジン(230mg)、テトラヒドロフラン(200mL)の溶液に室温撹拌下にジ−tert−ブチル ジカルボネート(28.8g)を4回に分けて8時間かけて加えた。加え終わった後室温でさらに22時間撹拌した。反応溶液にシリカゲルを加え溶媒を減圧濃縮した。得られたシリカゲルをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1ついで2:1)で精製し、標記化合物を含む油状物(11.8g、目的物を約70%含む)を得た。
製造例1−4−2のジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネートは、下記の別法1または2でも合成できる。
[製造例1−5−1] ジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネート(製造例1−4−2の別法1)

製造例1−4−1に記載のジ−tert−ブチル (3−エチニルピリジン−2−イル)イミドジカルボネート(2.0g)、製造例1−1−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)ピリジン(2.44g)、トリエチルアミン(0.086μL)、テトラヒドロフラン(20mL)の溶液に50℃撹拌下にフェニルイソシアネート(2.8mL)を4回に分けて5.5時間かけて加えた。加え終わった後50℃でさらに2時間撹拌した。反応溶液にNH−シリカゲルを加え溶媒を減圧濃縮した。得られたNH−シリカゲルをNH−シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1)で精製した。得られた溶液を減圧濃縮しシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1ついで2:1)で精製し、標記化合物(2.2g)を油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.18(18H,s), 4.07(2H,s), 5.32(2H,s), 6.58(1H,s), 6.83−6.86(1H,m), 6.96−7.01(1H,m), 7.29(2H,d,J=8.0Hz), 7.40(2H,d,J=8.0Hz), 7.58(1H,dd,J=4.8,7.6Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.34(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.59(1H,dd,J=2.0,5.2Hz).
[製造例1−6−1] ジ−tert−ブチル (3−(3−(4−((ピリジン−2−イルオキシ)メチル)ベンジル)イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)イミドジカルボネート(製造例1−4−2の別法2)

製造例1−6−2に記載の4−メチレン−2−オキソ−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−1−カルボキシリック アシッド tert−ブチル エステル(1.48g)、製造例1−1−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)ピリジン(2.9g)、ジ−tert−ブチル ジカルボネート(6.14g)、4−ジメチルアミノピリジン(68.6mg)、テトラヒドロフラン(50mL)を室温で2時間撹拌した。反応溶液にシリカゲルを加え溶媒を減圧濃縮した。得られたシリカゲルをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1ついで1:1ついで1:2)で精製し標記化合物(2.1g)を油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.18(18H,s), 4.07(2H,s), 5.32(2H,s), 6.58(1H,s), 6.83−6.86(1H,m), 6.96−7.01(1H,m), 7.29(2H,d,J=8.0Hz), 7.40(2H,d,J=8.0Hz), 7.58(1H,dd,J=4.8,7.6Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.34(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.59(1H,dd,J=2.0,5.2Hz).
出発物質4−メチレン−2−オキソ−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−1−カルボキシリック アシッド tert−ブチル エステルは、以下の方法で合成した。
[製造例1−6−2]4−メチレン−2−オキソ−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−1−カルボキシリック アシッド tert−ブチル エステル

1−(2−アミノ−ピリジン−3−イル)−エタノン(990mg)、ジ−tert−ブチル ジカルボネート(7.92g)、4−ジメチルアミノピリジン(88.8mg)、トリエチルアミン(4.95mL)、テトラヒドロフラン(16.5ml)を室温で24時間撹拌した。反応溶液にシリカゲルを加え溶媒を減圧濃縮した。得られたシリカゲルをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標記化合物(1.48g)を油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.56(9H,s), 5.01(1H,d,J=3.6Hz), 5.45(1H,d,J=3.6Hz), 7.28(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.25(1H,dd,J=1.6,8.0Hz), 8.36(1H,dd,J=1.6,4.8Hz).
[参考例1の別法3]3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン

窒素雰囲気下、製造例1−8−2に記載の2−(4−(5−ヨード−イソキサゾール−3−イルメチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(200mg)、製造例1−7−2に記載の2−N−ブトキシカルボニル−3−ピリジンボロン酸(134mg)、炭酸ナトリウム(82mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(59mg)、1,2−ジメトキシエタン(6mL)および水(1mL)の混合物を80℃で2時間撹拌した。その混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルと水を加えた。その有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液をシリカゲルに吸着した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=4:1〜1:1〜酢酸エチル)にて精製し、標記化合物(116mg)を得た。
出発物質2−N−ブトキシカルボニル−3−ピリジンボロン酸は以下の方法で合成した。
[製造例1−7−1]ピリジン−2−イル−カルバミック アシッド tert-ブチル エステル

tert−ブチルアルコール(650mL)とジ−tert−ブチルカーボネート(24g)の溶液にゆっくり2−アミノピリジン(9.4g)を加えた。その混合物を室温で24時間撹拌した。その反応溶液を減圧濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=1:1)で精製し、標記化合物(18g)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.47(9H,s), 6.99−7.03(1H,m), 7.70−7.74(1H,m), 7.77−7.80(1H,m), 8.23−8.24(1H,m), 9.72(1H,brs).
[製造例1−7−2]2−N−ブトキシカルボニル−3−ピリジンボロン酸

製造例1−7−1に記載のピリジン−2−イル−カルバミック アシッド tert-ブチル エステル(16g)とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(25g)のテトラヒドロフラン溶液(400mL)を−70℃に冷却し、n−ブチルリチウム(78mL、2.64M ヘプタン溶液)を1時間で滴下し、10分間撹拌した。その混合物を−10℃から−6℃の間まで昇温し、その温度で2時間撹拌した。再び、その溶液を−70℃まで冷却し、トリイソブチル ボレート(58g)を1時間で滴下した。その混合物を0℃まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。生成した黄色固体にエーテルを加え、撹拌した後、固体をろ取し、エーテルと水で洗浄した。その固体を減圧下乾燥し、標記化合物(14g)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.32−1.41(9H,m), 6.80−6.84(1H,m), 7.95−8.13(2H,m).
参考例1の別法3における出発物質2−(4−(5−ヨード−イソキサゾール−3−イルメチル)−ベンジルオキシ)−ピリジンは以下の方法で合成した。
[製造例1−8−1]2−(4−(5−トリ−n−ブチルスタニル−イソキサゾール−3−イルメチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン

トリ−n−ブチルエチニルチン(3g)、製造例1−1−4に記載の2−(4−(2−ニトロ−エチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(4.9g)そして4−ジメチルアミノピリジン(116mg)のテトラヒドロフラン溶液(90mL)に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(7.3g)のテトラヒドロフラン溶液(30mL)を加え、室温で15時間撹拌した。その混合物に酢酸エチルと水を加えた。その有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液をシリカゲルに吸着させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、標記化合物(5.3g)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):0.81−0.85(9H,m), 1.08−1.12(6H,m), 1.23−1.30(6H,m), 1.46−1.54(6H,m), 4.00(2H,s), 5.30(2H,s), 6.40(1H,s), 6.83−6.86(1H,m), 6.97−7.00(1H,m), 7.25−7.26(2H,m), 7.36−7.38(2H,m), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.17(1H,m).
[製造例1−8−2]2−(4−(5−ヨード−イソキサゾール−3−イルメチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン

製造例1−8−1に記載の2−(4−(5−トリ−n−ブチルスタニル−イソキサゾール−3−イルメチル)−ベンジルオキシ)−ピリジン(5.1g)のテトラヒドロフラン溶液(15mL)に、0℃でヨウ素(2.5g)を加えた。その混合物を20分間その温度で撹拌した。その混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加えた。その有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。そのろ液を濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1〜4:1)にて精製し、標記化合物(2.4g)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):3.99(2H,s), 5.31(2H,s), 6.66(1H,s), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.00(1H,m), 7.26(2H,d,J=8Hz), 7.39(2H,d,J=8Hz), 7.70−7.74(1H,m), 8.16−8.17(1H,m).
以下、参考例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミンの製造例の別法を説明する。
[参考例2]tert−ブチル (3−アセチルピリジン−2−イル)カルバメートの合成

窒素雰囲気下、1−(2−アミノピリジン−3−イル)エタノン(50g,368mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネイト(120g,552mmol)とtert−ブタノール(200mL)の混合物を90℃で3時間撹拌した。冷却後、減圧下溶媒を留去し、残渣にn−ヘプタン(500mL)を加え、析出している固体を濾取し、標記化合物(77g)を黄色固体として得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.54(9H,s), 2.64(3H,s), 7.03(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.16(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.63(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 10.82(1H,brs).
[参考例3]エチル 5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−カルボキシレートの合成

窒素雰囲気下、tert−ブチル (3−アセチルピリジン−2−イル)カルバメート(600mg,2.29mmol)、シュウ酸ジエチル(669mg,4.58mmol)のトルエン(5.0mL)溶液に、室温でカリウムtert−ブトキシド(514mg,4.58mmol)を加え、2時間撹拌した。トルエン(5.0mL)を加えて1時間撹拌した後、カリウムtert−ブトキシド(257mg,2.29mmol)を加え、2時間撹拌した。反応混合液へ塩酸ヒドロキシルアミン(477mg,6.87mmol)とエタノール(10mL)を加えて1時間撹拌した後、水(1.0mL)を加え、室温で終夜撹拌した。水(30mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮した。濃縮残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(192mg)を加え、80℃で6時間撹拌した。冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、標記化合物(443mg)を白色固体として得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.45(3H,t,J=7.2Hz), 4.49(2H,q,J=7.2Hz), 5.40(2H,brs), 6.79(1H,dd,J=5.2,7.6Hz), 6.91(1H,s), 7.81(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.21(1H,dd,J=2.0,5.2Hz).
[参考例4][5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールの合成

窒素雰囲気下、エチル 5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−カルボキシレート(381mg,1.63mmol)のテトラヒドロフラン(3.8mL)とエタノール(3.8mL)の懸濁液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(201mg,4.89mmol)を加え、0℃で1時間、20℃で21時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合液へ2N塩酸(2.46mL,4.89mmol)を滴下し、0℃で10分間、室温で30分間撹拌した。氷水浴冷却下、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下して塩基性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をテトラヒドロフラン(1.4mL)に懸濁し、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(67mg,1.63mmol)を加え、メタノール(1.4mL)で洗い込んだ。室温で1時間撹拌した後、60℃で5時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合液へ1N塩酸(1.63mL,1.63mmol)を滴下し、0℃で10分間、室温で30分間撹拌した。氷水浴冷却下、1N水酸化ナトリウム水溶液を滴下して塩基性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、標記化合物(258mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.56(2H,d,J=5.6Hz), 5.54(1H,t,J=5.6Hz), 6.27(2H,brs), 6.72(1H,dd,J=4.8,7.6Hz), 6.90(1H,s), 7.90(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.10(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
参考例5〜10は、参考例3および4の別途合成法である。
[参考例5] N−(3−アセチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパナミドの合成

1−(2−アミノピリジン−3−イル)エタノン(272mg,2mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(24mg,0.2mmol)、トリエチルアミン(0.64mL,4.6mmol)、およびトルエン(2mL)の混合物に室温で塩化ピバロイル(0.52mL,4.2mmol)を滴下し、室温で1時間、60℃で5時間攪拌した。2−tert−ブチル−4−メチル−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−4−イル ピバレートの生成を確認後、反応混合物に水(2mL)および5N塩酸(0.8mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を分液し、水層に5N水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて、トルエンで抽出した。溶媒を減圧下留去し、途中析出した固形分を濾過し、標記化合物(415mg)を得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(9H,s), 2.64(3H,s), 7.10(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.17(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.64(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).

2−tert−ブチル−4−メチル−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−4−イル ピバレート
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.09(9H,s), 1.32(9H,s), 2.05(3H,s), 7.14(1H,dd,J=4.8,7.6Hz), 7.71(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.51(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
参考例6〜7は、参考例5の別途合成法である。
[参考例6]2−tert−ブチル−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−4−オンの合成

2−アミノニコチン酸(13.8g,100mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(1.2g,10mmol)、トリエチルアミン(55.8mL,400mmol)、およびN−メチルピロリドン(140mL,42mmol)の混合物に0℃で塩化ピバロイル(24.1g,200mmol)を滴下し、滴下終了後室温で終夜攪拌した。反応混合物に水を加え、トルエンで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣にn−ヘプタンを加え、0℃で懸濁撹拌した後、濾過し、標記化合物(16.6g)を得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.45(9H,s), 7.48(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.52(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.97(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例7]N−(3−アセチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパナミドの合成

2−tert−ブチル−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−4−オン(10.2g,50mmol)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に−78℃でメチルマグネシウムブロミド(0.97M テトラヒドロフラン溶液,100mL,97mmol)を滴下し、滴下終了後−78℃で30分間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液と水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。溶媒を減圧下留去し、途中析出した固形分を濾過し、標記化合物(9.1g)を得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(9H,s), 2.64(3H,s), 7.10(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.17(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.64(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例8]エチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレートの合成

N−(3−アセチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパナミド(8.08g,36.7mmol)、シュウ酸ジエチル(10.0mL,73.4mmol)、およびエタノール(36mL)の混合物に−25℃でカリウムtert−ブトキシド(8.23g,73.4mmol)を加え、−25℃で1時間攪拌した。反応混合物に水(72mL)を加えて室温で攪拌後、トルエン(36mL)を加えて分層し、得られた水層をさらにトルエン(36mL)で洗浄した。5N塩酸(14mL)および塩酸ヒドロキシルアミン(5.10g,73.4mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に5N水酸化ナトリウム水溶液(14mL)を加え、トルエンで抽出した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にエタノール(35mL)およびトリエチルアミン(5mL)を加え、80℃から85℃で6時間攪拌した。反応混合物にn−ヘプタン(105mL)を加え、析出した固体を濾過し、標記化合物(6.90g)を得た。
1H-NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.19(9H,s), 1.32(3H,t), 4.37(4H,q), 7.12(1H,s), 7.46(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.25(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.58(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 10.03(1H,s).
[参考例9]N−{3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}−2,2ジメチルプロパナミドの合成

エチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(111g,350mmol)、エタノール(110mL)、およびテトラヒドロフラン(350mL)の混合物に室温で水素化ホウ素ナトリウム(13.2g,350mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物に水(350mL)および5N塩酸(90mL)を加え、室温で30分間攪拌後、5N水酸化ナトリウム水溶液(110mL)を加え、酢酸エチルとテトラヒドロフランの混合液で抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去し、[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールが一部混入した標記化合物(83.8g)を黄色固体として得た。
1H-NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.20(9H,s), 4.52(2H,d,J=6.0Hz), 5.53(1H,t,J=6.0Hz), 6.70(1H,s), 7.44(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.19(1H,dd,J=5.6,7.6Hz), 8.53(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 9.89(1H,brs).
[参考例10][5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールの合成

参考例9にて得たN−{3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}−2,2ジメチルプロパナミド(82.8g)およびメタノール(350mL)の混合物に室温で5N水酸化ナトリウム水溶液(350mL)を加え、57〜60℃で14時間攪拌した。反応混合物に酢酸(100mL)を加え、析出した固体を濾過し、標記化合物(42.2g)を灰白色固体として得た。
1H-NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.54(2H,s), 5.57(1H,brs), 6.25(2H,brs), 6.71(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 6.90(1H,s), 7.90(1H,dd,J=1.6,7.6Hz), 8.09(1H,dd,J=1.6,4.8Hz).
参考例11〜13は、参考例5〜10の別途合成法である。
[参考例11] N−(3−アセチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパナミドの合成

1500L反応缶に1−(2−アミノピリジン−3−イル)エタノン(40.0kg,294mol)を加えた後、トルエン(約15kg)で洗い込んだ。続いて、トルエンが合計347kgになるようにトルエンを加えた後、塩化ピバロイル(53.1kg,1.5M/M)を加えた。トリエチルアミン(23.8kg,0.8M/M)を内温30℃以下で滴下し、内温20〜30℃で1時間以上撹拌した。再びトリエチルアミン(23.8kg,0.8M/M)を内温30℃以下で滴下後、内温20〜30℃で2時間以上攪拌し、反応が終了していることをHPLCにて確認した。
ブライン冷却下、水(100L)を内温30℃以下で滴下し、続いて、35%塩酸(49.0kg,1.6M/M)を内温30℃以下で滴下した。反応溶液を5分間攪拌後、15分間以上静置し、下層(a)をポリ容器に取り分けた。水(100L)を加え、5分間攪拌した後、15分以上静置した。下層(c)をポリ容器に取り分け、上層(d)を取り出した後、下層(a)および下層(c)を1500L反応缶へ戻した。ブライン冷却下、酢酸エチル(289kg)を加え、続いて48.7%水酸化ナトリウム水溶液(43.4kg,1.8M/M)を内温30℃以下で滴下し、5分間攪拌後、下層のpHが8〜9であることをUNIV試験紙にて確認した。15分以上静置した後、下層(e)、上層(f)をそれぞれ取り分け、下層(e)を1500L反応缶へ戻した。酢酸エチル(144kg)を加え、5分間攪拌後、15分間以上静置し、下層(g)、上層(h)をそれぞれ取り分けた。下層(g)を1500L反応缶へ戻して酢酸エチル(144kg)を加え、5分間攪拌後、15分以上静置した。下層(i)を取り出した後、上層(f)と上層(h)を1500L反応缶へ戻し、酢酸エチル(約15kg)で洗い込んだ。
1500L反応缶に戻した有機層を減圧濃縮し(温水50℃)、濃縮液が約200Lになった時点で濃縮を一旦終了した。濃縮液をSUS容器に取り出し、缶内をトルエン(17kg)で洗い出した。取り出した濃縮液の約半量を300L反応缶へ入れ,トルエン(9kg)で洗い込んだ。濃縮液をさらに減圧濃縮し(温水50℃)、コンデンサーからの留出量が減ったところで残りの濃縮液を300L反応缶へ入れ、トルエン(9kg)で洗い込んだ。減圧濃縮を再開した(温水50℃〜70℃)。留出が殆んど無くなった時点で、水冷却を開始し、内温50℃以下でトルエン(52kg)を加えた。減圧濃縮を再開した(温水50〜80℃)。外温80℃、減圧度−0.090MPa以上で留出を認めなくなった時点で濃縮を終了し、内温20〜30℃でエタノール(61kg)を加えた。
窒素雰囲気下,缶内のエタノール溶液をSUS容器に取り出し、エタノール(13kg)で洗い出した。取り出した溶液を1500L反応缶へ加えた後、エタノール(13kg)で洗い込み、標記化合物のエタノール溶液(目的物を69.4kg含有,収率:107.3%)を得た。
HPLC条件 カラム:YMC-Pack Pro C18 (5μm, 150x4.6mmI.D., YMC),移動相:アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム=300/700/1〜900/100/1(v/v/w)。
[参考例12]エチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレートの合成

窒素気流下、1500L反応缶中のN−(3−アセチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパナミドのエタノール溶液(前工程の収率を100%と仮定、294mol)にシュウ酸ジエチル(64.4kg,1.5M/M)を加えた。ブライン循環を開始し、予め冷却しておいた22%tert−ブトキシカリウムエタノール溶液(212.5kg,1.45M/M)を内温10℃以下で滴下した。内温−5〜10℃で30分以上攪拌後、反応が終了していることをHPLCにて確認した。
次いで、ヒドロキシルアミン塩酸塩(40.8kg,2.0M/M)を内温10℃以下で加え、内温10℃以下で1時間以上攪拌した。次に、予め調製し冷却しておいた含水エタノール(エタノール(15.3kg)/水(5.2kg))を発熱に注意しながら内温20℃以下で滴下し、水(582L)を内温30℃以下で滴下した。温水(28℃)循環に切り替え、内温20〜30℃でエチル 4−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2−(ヒドロキシイミノ)−4−オキソブタノエイト(約10g)を加えた。目視にて固体の析出を確認した後、内温15〜25℃で終夜攪拌した。反応が終了していることをHPLCにて確認した後、溶液のpHが6.50〜7.00になるまで48.7%水酸化ナトリウム水溶液を内温10〜25℃で滴下した(18.1kg使用)。内温10〜20℃で3時間以上攪拌後、6回に分けて遠心分離機で固液分離を行った。各遠心毎に、予め調製した含水エタノール(エタノール(2.4kg)/水(12kg))でケーキを洗浄した後、洗液の色が無色透明になるまで水(約200L)で洗浄した。さらに30分以上遠心分離を行った後、wet固体をポリ袋に取り出した。次いで、棚式乾燥機にて、45〜50℃の温水循環下、減圧乾燥し、固体(71.52kg)を得た。
次に、1500L反応缶に上記で得られた固体(71.45kg)を加え、エタノール(約7kg)で洗い込んだ。続いて、エタノールを合計226kgになるように加え、トリエチルアミン(21.6kg,1M/M)を加えた。温水(75℃)循環を開始し、内温70〜75℃で14〜16時間攪拌し、反応が終了していることをHPLCにて確認した。次いで、n−ヘプタン(488.7kg)を内温55〜75℃で滴下した。その後、内温50〜53℃でエチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(約5g)を加え、内温45〜50℃で固体が析出していることを目視にて確認した。次いで、温水の温度を徐々に下げ、内温15℃以下まで冷却した後、さらに、ブラインもしくは冷水冷却により内温0〜10℃で終夜攪拌した。ろ過機を用いて懸濁液をろ過し、n−ヘプタン/エタノール混合溶液(n−ヘプタン(70kg)/エタノール(10kg))、次いでn−ヘプタン(80kg)で洗浄した。窒素にて15分以上乾燥を行った後、wet固体をSUS容器に取り出した。wet固体を棚式乾燥機にて、45〜50℃の温水循環下、減圧乾燥し、標記化合物(54.55kg,収率:58.6%)を得た。
1H-NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):1.19(9H,s), 1.32(3H,t), 4.37(4H,q), 7.12(1H,s), 7.46(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.25(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.58(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 10.03(1H,s).
HPLC条件 カラム:YMC-Pack Pro C18 (5μm, 150x4.6mmI.D., YMC),移動相:アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム=300/700/1〜900/100/1(v/v/w)。
[参考例13][5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールの合成

窒素気流下,1500L反応缶にエチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(54.5kg,172mol)を加え、メタノール(4.9kg)で洗い込んだ。続いて、メタノールが合計108kgになるようにメタノールを加え、トリエチルアミン(8.7kg,0.5M/M)を連続して加えた。温水(60℃)循環を開始後、内温50〜60℃で2時間以上攪拌し、反応が終了していることをHPLC(条件1)にて確認した。
次いで、水冷却を開始し、内温30℃以下でテトラヒドロフラン(121kg)を加えた。ブライン冷却に切り替え、窒素気流下、水素化ホウ素ナトリウム(7.15kg,1.1M/M)を内温0〜10℃で5時間以上かけて分割添加した。水素化ホウ素ナトリウムの添加終了後、ジャケットを冷水(4.0℃)循環に切り替え、内温0〜10℃で終夜攪拌した。翌日、水素化ホウ素ナトリウム(1.30kg,0.2M/M)を内温0〜10℃で1時間以上かけて分割添加した。ジャケットを冷水に切り替え、3時間以上かけて内温を20〜30℃に昇温し、さらに、そのまま内温20〜30℃で終夜攪拌を行った。翌日、反応の進行具合をHPLCにて確認したが、反応はほとんど進行していなかったため、再度冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(1.30kg,0.2M/M)を内温0〜10℃で分割添加した。内温0〜10℃で1時間以上攪拌した後、ジャケットを冷水循環に切り替え、2時間以上かけて内温15〜25℃に昇温した。1時間以上攪拌した後、反応が終了していることをHPLC(条件1)にて確認し、終夜攪拌した。
翌日、48.7%水酸化ナトリウム水溶液(71kg,5M/M)を内温50℃以下で滴下後、続いて水(133L)を内温50℃以下で滴下した。温水(50〜80℃)循環を開始し、内温50〜60℃で20時間以上攪拌した後、反応が終了していることをHPLC(条件2)にて確認した。
次いで、水冷却下、水(73L)を滴下した。冷水(15℃)冷却に切り替え、内温15〜30℃で[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールを加え、固体の析出を確認後、水(218L)を滴下し、続いてブライン冷却下、35%塩酸(115kg)を内温15〜30℃で滴下し、水(3L)で洗い込んだ。内温15〜30℃で5分以上攪拌した後、pHメーターにて反応溶液のpHが4.00〜5.00であることを確認し、内温15〜30℃で1時間以上攪拌した。次いで、溶液のpHが7.00〜8.00になるまで48.7%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し(17.1 kg使用)、終夜静置した。翌日、撹拌および減圧を開始し、コンデンサーからの留出を確認後、温水(40℃)循環を開始した。温水(35〜45℃)、減圧度68cmHg以上、内温30℃以上の条件下、1時間以上濃縮を行った。窒素にて減圧を解除し、水(約20L)で缶壁に付着した固体を洗い込んだ。内温15〜30℃で3時間以上撹拌し、終夜静置した。翌日、内温15〜25℃の範囲内にあることを確認し、スラリー液を2回にわけて遠心分離機で固液分離した。各遠心毎に、水(約200L)で洗浄し、液切れ後1時間遠心分離を行った後、wet固体をポリ袋に取り出した。次いで、棚式乾燥機にて、45〜50℃の温水循環下、減圧乾燥し、標記化合物(26.57kg,収率:80.9%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.54(2H,s), 5.57(1H,brs), 6.25(2H,brs), 6.71(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 6.90(1H,s), 7.90(1H,dd,J=1.6,7.6Hz), 8.09(1H,dd,J=1.6,4.8Hz).
HPLC条件1 カラム:YMC-Pack Pro C18 (5μm, 150x4.6mmI.D., YMC),移動相:アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム=300/700/1〜900/100/1(v/v/w)。
HPLC条件2 カラム:YMC-Pack ODS-AQ (5μm, 150x4.6mmI.D., YMC),移動相:アセトニトリル/水/85%リン酸/1−オクタンスルホン酸ナトリウム=161.3/838.7/1/1.1〜900/100/1/1.1(v/v/v/w)。
参考例14〜15は、参考例10の別途合成法である。
[参考例14][5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノール シュウ酸塩の合成

エチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(3.17g,10mmol)、エタノール(3mL)、およびテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に室温で水素化ホウ素ナトリウム(0.38g,10mmol)を加え、氷冷下から室温にて終夜攪拌した。反応混合物を5等分したうちの1つに5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、55℃にて終夜攪拌した。反応混合物に水を加え、メチル−tert−ブチルエーテルとテトラヒドロフランの混合液で抽出し、有機層にシュウ酸(0.18g,2mmol)を加えた。析出した固体を濾過し、標記化合物(0.39g)を白色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.54(2H,s), 6.31(2H,brs), 6.72(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 6.89(1H,s), 7.90(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.09(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例15][5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールの合成

[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノール シュウ酸塩(0.39g)および水(2mL)の混合物に室温で5N水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、析出した固体を濾過し、標記化合物(0.18g)を白色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.54(2H,s), 5.57(1H,brs), 6.25(2H,brs), 6.71(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 6.90(1H,s), 7.90(1H,dd,J=1.6,7.6Hz), 8.09(1H,dd,J=1.6,4.8Hz).
[参考例16]3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミンの合成

[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノール(0.19g,1mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(1mL)の混合物に、塩化チオニル(0.15mL,2mmol)、ベンゾトリアゾール(0.26g,2.2mmol)およびテトラヒドロフラン(1mL)の混合物を氷冷下にて加え、室温にて30分間攪拌した。反応混合物に水および5N水酸化ナトリウム水溶液を加えアルカリ性とした後、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去し、標記化合物(0.21g)を淡黄色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.84(2H,s), 6.31(2H,brs), 6.72(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 7.04(1H,s), 7.91(1H,dd,J=1.6,7.6Hz), 8.11(1H,dd,J=1.2,4.8Hz).
[参考例17]ジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネートの合成

3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミン(420mg,2.01mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(26.8mg,0.220mmol)、テトラヒドロフラン(2.1mL)の混合物に、室温で、ジ−tert−ブチルジカーボネイト(924mg,4.24mmol)を加え撹拌した。25時間後、反応液へ水を加えトルエンで抽出した後、有機層を5%食塩水で洗浄し、減圧下溶媒を留去し、標記化合物(880mg)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(18H,s), 4.63(2H,s), 6.66(1H,s), 7.45(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.30(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.62(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
参考例18〜21は、参考例9〜10および参考例16〜17の別途合成法である。
[参考例18]tert−ブチル {3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}カルバメイトの合成

エチル 5−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(1.59g,5mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネイト(1.31g,6mmol)、およびテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に室温で4−ジメチルアミノピリジン(61mg,0.5mmol)を加え、室温で1時間攪拌後、60℃で6時間攪拌した。反応混合物にエタノール(2.5mL)および水素化ホウ素ナトリウム(0.57g,15mmol)を加え、0℃で30分間攪拌後、室温終夜攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧下留去し、標記化合物(1.60g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.47(9H,s), 4.83(2H,s), 6.63(1H,s), 7.17(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 7.58(1H,s), 7.97(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.51(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例19]tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}カルバメートの合成

窒素雰囲気下、ベンゾトリアゾール(3.55g,29.5mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド(10mL)に溶解し、氷水冷下、塩化チオニル(2.06mL,26.8mmol)を滴下し、塩化チオニル−ベンゾトリアゾール(1:1.1)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液を調製した。
窒素雰囲気下、tert−ブチル {3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}カルバメート(781mg,2.68mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド(2.7mL)に溶解し、氷水冷下、上記した塩化チオニル−ベンゾトリアゾール(1:1.1)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(6mL,14.4mmol)を滴下し、同温で1時間撹拌した後、室温で撹拌した。1時間20分後、氷水冷下、塩化チオニル−ベンゾトリアゾール(1:1.1)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(2.2mL,5.12mmol)を滴下し、室温で1時間撹拌した。氷水冷下、反応液へ1N水酸化ナトリウム水溶液とtert−ブチルメチルエーテルを加え、塩基性とした後、抽出した。有機層を0.5N水酸化ナトリウム水溶液、5%食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、標記化合物の粗体(953mg)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.47(9H,s), 4.65(2H,s), 6.67(1H,s), 7.20(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 7.44(1H,brs), 8.01(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.52(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例20]ジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネートの合成

tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}カルバメートの粗体(1.13g,3.17mmol)をテトラヒドロフラン(7.0mL)に溶解し、氷水冷下、ジ−tert−ブチルジカーボネイト(761mg,3.49mmol)を加えTHF(3.0mL)で洗い込んだ。次いで、4−ジメチルアミノピリジン(39.1mg,0.317mmol)を加えた後、室温で撹拌した。5時間後、氷水冷下、反応液へ酢酸エチルと5%食塩水を加え、抽出した。有機層を5%食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(1.14g)を淡黄色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(18H,s), 4.63(2H,s), 6.66(1H,s), 7.45(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.30(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.62(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例21]ジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネートの合成

窒素気流下、500L反応缶1に[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノール(26.00kg,136.0mol)と1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(143kg,5.5w/w,洗い込み用に一部取分け)を加え、攪拌を開始した。内温35〜45℃で1時間以上攪拌し、[5−(2−アミノピリジン−3−イル)イソキサゾール−3−イル]メタノールの溶解後、冷却した.内温5〜25℃で塩化チオニル(19.40kg,163.1mol,1.2M/M)を滴下した。滴下終了後、取分けた1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンで塩化チオニルを洗い込み、内温5〜25℃で12時間以上攪拌した。HPLC分析で反応終了を確認した後、内温0〜25℃で約36%水酸化ナトリウム水溶液(48%水酸化ナトリウム水溶液(15.9kg,水酸化ナトリウムとして190.8 mol,1.4M/M)と水(5.3kg,0.2w/w)の混液)を滴下し、次いで内温15〜35℃で酢酸エチル(164kg,6.31w/w)および水(74.2kg,2.85w/w)を滴下した。さらに、内温0〜25℃で約8%水酸化ナトリウム水溶液(48%水酸化ナトリウム溶液(13.6kg,水酸化ナトリウムとして163.2mol,1.20M/M)と水(68.0kg,2.6w/w)の混液)を滴下し、内温を15〜30℃に調整した後、同温度範囲で30分以上攪拌し、30分以上静置した。下層と上層を別々に取出し、それぞれ1/2重量ずつを500L反応缶1及び500L反応缶2に加えた。
500L反応缶1の後処理は以下のように実施した。攪拌を開始して水(52kg,2w/w)を加えた後、内温0〜25℃で約8%水酸化ナトリウム水溶液(48%水酸化ナトリウム水溶液(11.3kg,水酸化ナトリウムとして135.6mol,1.0M/M)と水(56.5kg,2.17w/w)の混液)を少しずつ滴下し、下層のpHを7.00〜8.50(実測値:pH7.84)に調整した。この時、約8%水酸化ナトリウム水溶液は35.55kg使用した。続いて、内温を15〜30℃に調整し、30分以上攪拌後、終夜静置した。翌日、pHがpH7.59であることを再度確認した後、上層と下層をそれぞれ分取し、下層のみを500L反応缶1に戻した後、酢酸エチル(82kg,3.15w/w)を加えた。内温15〜30℃で5分攪拌後、30分以上静置し、下層(pH7.55)を除去した。缶に残した上層に分取しておいた上層および5%食塩水(食塩(3.3kg,0.13w/w)と水(618kg,2.38w/w)の混液)を加え、内温15〜30℃で5分攪拌後、30分以上静置して下層(pH8.23)を除去した。さらに、水(65kg,2.5w/w)を加えて、内温15〜30℃で5分攪拌後、終夜静置して下層(pH7.04)を除去した。
500L反応缶2の後処理は、500L反応缶1の操作と並行して同じ作業を実施した。
次に、500L反応缶2の上層を500L反応缶1に移送し、温水45〜55℃、減圧度−0.070〜−0.085MPaで内容液が約200Lとなるまで減圧濃縮した。ここに酢酸エチル(141kg,5.42w/w)を加えて、再び同条件で減圧濃縮した。この操作をさらに2回繰り返した後、4度目の酢酸エチル(141kg,5.42w/w)を添加する前後でのHPLC分析により内容液の3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミン含量を確認し、内溶液中の3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミン含有量(23.35kg,111.4mol)とその収率(81.9%)を算出した。続いて、もう一度同じ条件で3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミン含量が10.0〜13.0%になるまで減圧濃縮を行い、3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミンの酢酸エチル溶液を得た。
窒素気流下,500L反応缶1内の3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−アミンの酢酸エチル溶液(前工程で得た全量,23.35kg(111.4mol)を含有)を攪拌し、内温15〜25℃でジ−tert−ブチルジカーボネイト(53.47kg,245.0mol,2.2M/M)を加え、酢酸エチル(2kg)で洗い込んだ。ここに、あらかじめ調製した4−ジメチルアミノピリジンの酢酸エチル溶液(4−ジメチルアミノピリジン(0.409kg,3.35mol,0.03M/M)と酢酸エチル(8kg)の混液)を加え、酢酸エチル(1kg)で洗い込んだ後、内温10〜30℃で22時間以上攪拌した。HPLC分析により反応の終了を確認した後、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(50kg,2.12w/w)を加えた。45〜55℃の温水循環下、減圧度−0.092MPa以上かつ液留出が弱まるまで減圧濃縮し、GC分析により酢酸エチル含量が7.0%であることを確認後、内温30℃以下まで冷却し、終夜静置した。翌日、濃縮残渣にメタノール(111kg,4.74w/w)を加えて10分以上攪拌し、固体が析出していないことを確認後、溶液を2分割した。次に2分割した溶液を500L反応缶1及び2にそれぞれ加え、それぞれメタノール(各9kg,各0.4w/w)で洗い込んだ。この際、2分割する前の溶液(225.65kg)をHPLC分析した結果、目的のジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート含量は19.37%、含まれているジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート重量は43.71kg(106.6mol,収率:95.7%)であった。
500L反応缶1について、以下のように処理した。攪拌を開始後、内温35〜45℃で水(35kg,1.5w/w)を30分以上かけて滴下し、内温35〜40℃でジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート(0.010kg)を加えた。内温35〜40℃で30分以上攪拌後、固体の析出を確認し、さらに同温度範囲で1時間以上攪拌した。続いて、内温35〜45℃で水(35kgを3回,各1.5w/w)をそれぞれ30分以上かけて滴下した後、3時間以上かけて内温5〜15℃まで冷却し、同温度範囲で12時間以上攪拌した。遠心分離機で2回に分けて固液分離し、含水メタノール(メタノール(1回につき7kg,0.3w/w)と水(1回につき27kg,1.14w/w)の混液)で洗浄した。洗浄終了後、30分以上遠心分離を行い、標記化合物のwet固体(25.80kg)を得た。このwet固体を混合型真空乾燥機に投入し、外温45〜55℃で24時間以上真空乾燥し、標記化合物(21.09kg)を淡黄色固体として得た。
500L反応缶2について、上記と並行して同じ操作を行い、標記化合物(21.22kg)を淡黄色固体として得た。
以上より、標記化合物(42.31kg,収率:92.7%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(18H,s), 4.63(2H,s), 6.66(1H,s), 7.45(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.30(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.62(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
HPLC条件 カラム:YMC-Pack Pro C18 (5μm, 150x4.6mmI.D., YMC),移動相:アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム=300/700/1〜900/100/1(v/v/w)。
GC条件 カラム:DB-624 (30m, 0.53mmI.D., Film 3μm, Agilent)。
[参考例22]エチル 5−{2−[(2、2−ジメチルプロポキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート

国際公開第08/136279号パンフレットの明細書製造例3−3−1に記載の方法で合成した4−メチレン−2−オキソ−4H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−1−カルボキシリック アシッド tert−ブチル エステル(2.71g、10.37mmol)、トリエチルアミン(4.2mL、30mmol)、およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物に0℃でエチル 2−クロロ−2−(ヒドロキシイミノ)アセテート(4.5g、30mmol)を2時間かけて加えた後、室温で14時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をn−ヘキサンと酢酸エチルが1:1の混合液で懸濁して洗浄し、標記化合物(1.56g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.44(3H,t,J=6.8Hz), 1.46(9H,s), 4.47(4H,q,J=7.2Hz), 6.95(1H,s), 7.22(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 7.42(1H,bs), 8.05(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.52(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例23]エチル 5−{2−[ビス(2、2−ジメチルプロポキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート

エチル 5−{2−[(2、2−ジメチルプロポキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(1.46g、4.38mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.46g、6.69mmol)、およびテトラヒドロフラン(25mL)の混合物に室温で4−ジメチルアミノピリジン(30mg、0.25mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1ついで1:1)にて精製し、標記化合物(1.96g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.36(18H,s), 1.46(3H,t,J=6.8Hz), 4.47(4H,q,J=6.8Hz), 6.93(1H,s), 7.46(1H,dd,J=4.8,7.6Hz), 8.29(1H,d,J=7.6Hz), 8.64(1H,d,J=4.8Hz).
[参考例24]ジ−tert−ブチル {3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート

エチル 5−{2−[ビス(2,2−ジメチルプロポキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}イソキサゾール−3−カルボキシレート(1.73g,4mmol)、エタノール(5mL)、およびテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.15g,4mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。さらに水素化ホウ素ナトリウム(0.15g,4mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣にn−ヘキサン−酢酸エチル(1:1)の混合液を加えて懸濁撹拌した後、濾過し、標記化合物(1.02g)を得た。
1H-NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(18H,s), 4.81(2H,s), 6.60(1H,s), 7.43(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.27(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.60(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例25]ジ−tert−ブチル {3−[3−(ブロモメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート

ジ−tert−ブチル {3−[3−(ヒドロキシメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート(0.78g,2mmol)、トリエチルアミン(1.95mL,14mmol)、および1,2−ジメトキシエタン(10mL)の混合物に0℃で三臭化リン(0.37mL,4mmol)を滴下し、室温で2時間攪拌後、50℃で30分間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、標記化合物(0.14g)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.33(18H,s), 4.45(2H,s), 6.63(1H,s), 7.43(1H,dd,J=4.8,8.0Hz), 8.28(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.61(1H,dd,J=2.0,4.8Hz).
[参考例26]2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]ピリジンの合成

窒素雰囲気下、4−ブロモベンジルアルコール(18g,94.3mmol)のジメチルスルホキシド(85mL)溶液に、室温下でカリウムtert−ブトキシド(11.5g,99mmol)を少しずつ加え10分間撹拌した。この溶液に、水浴冷却下、2−フルオロピリジン(12.3g,123mmol)を30分間で滴下した。室温で2時間撹拌した後、酢酸エチルと5%食塩水を加え抽出した。有機層を水、5%食塩水で順次洗浄した後、減圧下溶媒を留去し、標記化合物(24.3g)を黄色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):5.33(2H,s), 6.87−6.70(1H,m), 6.98−7.02(1H,m), 7.38−7.44(2H,m), 7.55−7.60(2H,m), 7.71−7.76(1H,m), 8.15−8.18(1H,m).
参考例27は、参考例26の別途合成法である。
[参考例27]2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]ピリジンの合成

窒素雰囲気下、4−ブロモベンジルアルコール(600g,3.21mol)と2−フルオロピリジン(343g,3.53mol)のテトラヒドロフラン(1069mL)溶液に、7℃冷却下、カリウムtert−ブトキシド(396g,3.53mol)のテトラヒドロフラン(3208mL)溶液を滴下した(63min,9.2〜20.5℃)。22℃で3時間撹拌した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(炭酸水素ナトリウム:160gと水:3208mLから調製)を滴下した(20min,21.0〜23.9℃)。次いでヘプタン(3220mL)を加え抽出、有機層を水(800mL)で洗浄した。減圧濃縮(約3200mLまで)、エタノール(1604mL)を加え、減圧濃縮した(約3200mLまで)。次いで、ヘプタン(3200mL)を加え減圧濃縮、さらにヘプタン(3200mL)を加え減圧濃縮し、標記化合物のヘプタン溶液(目的物を789g含有,2603g)を褐色油状物として得た(収率:93.2%)。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):5.33(2H,s), 6.87−6.70(1H,m), 6.98−7.02(1H,m), 7.38−7.44(2H,m), 7.55−7.60(2H,m), 7.71−7.76(1H,m), 8.15−8.18(1H,m).
[参考例28]{4−[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]フェニル}ボロン酸の合成

窒素雰囲気下、2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]ピリジン(50g,190mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を−78℃に冷却し、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(88mL,228mmol)を滴下した。45分間撹拌した後、同温でトリメトキシボラン(29.6g,285mmol)を滴下した。30分後、飽和塩化アンモニウム水溶液と水を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和食塩水の混合液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣へアセトニトリル(200mL)を加え、70℃で30分間懸濁撹拌した後、冷却し、4℃で終夜撹拌した。析出している固体を濾過し、標記化合物(11.2g)を白色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.62(2H,s), 5.42(2H,s), 6.83(1H,d,J=8.4Hz), 6.87−6.92(1H,m), 7.50(2H,d,J=8.0Hz), 7.57−7.62(1H,m), 7.75(2H,d,J=8.0Hz), 8.16−8.19(1H,m).
[参考例29]2−{[4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)ベンジル]オキシ}ピリジンの合成

2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]ピリジン(789g,2.99mol)のヘプタン溶液(2603g)にヘプタン(939mL)、テトラヒドロフラン(1199mL)を加え、窒素雰囲気下、撹拌しながらドライアイス/エタノールバスでゆっくりと冷却した。45分後、冷却を中断、内温:−12℃で2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]ピリジン(0.9g)を加えた。冷却を再開、−20℃/hで冷却した。約3時間後、1.66M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1980mL,3.29mol)を滴下した(80min,−67.0〜61.4℃)。0.5時間撹拌した後、同温でトリイソプロポキシボラン(674g,3.56mol)を滴下した(134min,−68.2〜60.3℃)。同温で0.5時間撹拌後、氷水バス冷却に換え、終夜撹拌した(外温:0℃)。翌日、水(5600mL)を滴下、分液装置に移して水層へ抽出した(pH:11.2)。酢酸エチル(4800mL)を加え、撹拌しながら濃塩酸(約280mL)を滴下し(内温20℃以下)、pH:7.1に調整した。有機層を分液、5%食塩水(約900g)で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣にイソプロピルアルコール(3300mL)を加え減圧濃縮、さらにイソプロピルアルコール(3300mL)を加え減圧濃縮し、{4−[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(646g)のイソプロピルアルコール溶液(2671g)を得た(収率:94.4%)。得られた溶液を60℃に加熱し、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(354g,3.41mol)の入った容器へ吸引濾過して不溶物を除去ながら加え、次いでイソプロピルアルコール(685mL)で洗い込んだ。溶解確認後、バス温度:20℃で撹拌、内温:28.8℃で結晶析出を確認した。1.5時間後、バス温度:−20℃とし、終夜撹拌した。析出した結晶を濾過、0℃に冷却した少量のイソプロピルアルコールで結晶を洗浄した。減圧乾燥し、標記化合物(779g)を白色結晶として得た(収率:92.2%)。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):0.94(6H,s), 3.74(4H,s), 5.35(2H,s), 6.87(1H,d,J=8.4Hz), 6.96−7.00(1H,m), 7.39(2H,d,J=8.0Hz), 7.67−7.74(3H,m), 8.14−8.17(1H,m).
[参考例30]ジ−tert−ブチル [3−(3−{4[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]ベンジル}イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートの合成

窒素雰囲気下、ジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート(164mg,0.40mmol)、{4−[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(138mg,0.60mmol)、炭酸セシウム(391mg,1.20mmol)、ヨウ化銅(I)(3.9mg,5mol%)、および1,2−ジメトキシエタン(2.0mL)の混合物に[1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタンコンプレックス(16.4mg,5mol%)を加え、80℃で1.5時間撹拌した。{4−[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(46mg,0.20mmol)を追加し、さらに4.5時間撹拌した。冷却後、酢酸エチルと5%食塩水を加え、不溶物を濾過した後、濾液を分液ロートへ移し分層した。有機層を5%食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(173mg)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.23(9H,s), 4.05(2H,s), 5.34(2H,s), 6.32(1H,s), 6.76−6.79(1H,m), 6.86−6.90(1H,m), 7.28(2H,d, J=8.0Hz), 7.38−7.43(3H,m), 7.55−7.60(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.27(1H,dd,J=2.0,8.0Hz), 8.57(1H,dd,J=2.0,7.6Hz).
[参考例31]3−(3−(4−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン

ジ−tert−ブチル [3−(3−{4[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]ベンジル}イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネート(28.8mg,51.6μmol)をアセトニトリル(0.6mL)に溶解し、氷水冷下、濃塩酸(60μL,690μmol)を滴下し同温で1時間撹拌した。さらに濃塩酸(140μL,1.61mmol)を滴下し、同温で1時間、20℃で3.5時間撹拌した。氷水冷下、反応液に0.5N水酸化ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加え、抽出した。有機層を5%食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、標記化合物(18.3mg)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.07(2H,s), 5.37(2H,s), 5.42(2H,brs), 6.25(1H,s), 6.71(1H,dd,J=5.2,7.6Hz), 6.80(1H,d,J=8.4Hz), 6.87−6.91(1H,m), 7.30(2H,d,J=7.6Hz), 7.44(2H,d,J=7.6Hz), 7.56−7.61(1H,m), 7.70(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.14(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 8.16−8.19(1H,m).
参考例32〜33は、参考例30〜31の別途合成法である。
[参考例32]ジ−tert−ブチル [3−(3−{4[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]ベンジル}イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートの合成

1バッチ目は以下のように実施した。あらかじめ窒素置換した500L反応缶2に、窒素気流下、ジ−tert−ブチル {3−[3−(クロロメチル)イソキサゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}イミドジカーボネート(20.80kg,50.75mol)、2−{[4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)ベンジル]オキシ}ピリジン(19.61kg,66.00mol,1.30M/M)、(オキシジ−2,1−フェニレン)ビス(ジフェニルホスフィン)(1.367kg,2.54mol,0.05M/M)、炭酸カリウム(9.11kg,65.91mol,1.30M/M)を加えた後、缶内を再度窒素置換してN,N−ジメチルホルムアミド(147kg,7.08w/w)を加え、攪拌を開始した。次いで、内温15〜25℃で、−0.090MPa以上の減圧度で3〜5分維持してから、窒素で減圧を解除した。この操作を合計5回繰り返して溶液の脱気をした。脱気終了後、酢酸パラジウムのN,N−ジメチルホルムアミド溶液(酢酸パラジウム(0.570kg,2.54mol,0.05M/M)と脱気済のN,N−ジメチルホルムアミド(9.8kg,0.5w/w,洗い込み用に一部取分け)の混液)を加え、取分けた脱気済のN,N−ジメチルホルムアミドで洗い込んだ。続けて、10分攪拌した後、直ちに内温20〜30℃で脱気済の水(10.4kg,0.5w/w)を滴下し、減圧度−0.087MPaまで減圧して窒素で減圧を解除する操作を3回繰り返した。その後、速やかに約60℃の温水を循環して内温を55〜65℃に調節し、加熱開始から3時間攪拌した。HPLC分析により反応の終了を確認した後、内温0〜25℃でトルエン(90kg,4.34w/w)を加え、同温度範囲で水(156kg,7.5w/w)を滴下した。続いて、内温15〜30℃で30分攪拌後、30分以上静置して下層を除去した。缶内の上層に水(104kg,5.0w/w)を加え、内温15〜30℃で5分攪拌後、終夜静置し、不溶物を含まない下層のみを除去した。上層と不溶物を含む下層をセライト503RV(2.8kg,0.135w/w)を敷いたろ過器で加圧ろ過し、トルエン(18.0kg,0.867w/w,送り出し、洗い込み用に一部取分けた)で缶及びろ過器をかけ洗った。得られたろ液及び洗液を500L反応缶2に戻し、先に取分けたトルエンで洗い込んだ。その後、内温を15〜30℃に調整した後、30分以上静置して下層を除去した。攪拌速度をほぼ最大に調節し、内温15〜30℃でn−ヘプタン(152kg,7.32w/w)を1時間以上かけて滴下した後、同温度範囲で2時間以上攪拌した。続いて、内温15〜30℃でチオシアヌル酸(0.90kg,5.08mol,0.1M/M)を30分以上かけて分割投入後、同温度範囲で1時間以上攪拌した。再び内温15〜30℃でチオシアヌル酸(0.90kg,5.08mol,0.1M/M)を30分以上かけて分割投入し、同温度範囲で終夜攪拌した。終夜攪拌後、缶の内容液を、あらかじめ準備しておいたろ過器で活性炭ろ過し、n−ヘプタン−トルエン混液(n−ヘプタン(130kg)とトルエン(83kg)の混液,一部活性炭(精製白鷺)の湿潤用に取分け)で缶及びろ過器を洗い込んだ。再度、チオシアヌル酸(1.80kg,10.16mol,0.2M/M)を投入した後、同量のセライト503RV、活性炭(精製白鷺)及びn−ヘプタン−トルエン混液を用いて活性炭ろ過処理を行なった。そこで,得られたろ液及び洗液を500L反応缶1に加え、40〜70℃の温水循環下、内容液が目視で約100Lとなるまで減圧濃縮した。なお、濃縮残渣は2バッチ目の活性炭ろ過が終了するまで、窒素雰囲気下、内温30℃以下で静置した。
2バッチ目として上記と同様の操作を実施した。2バッチ目のろ液及び洗液を500L反応缶1に加え、1バッチ目の濃縮残渣と合わせて減圧濃縮を開始した。60〜70℃の温水循環下、留出が弱まったところで、トルエン(144kg)を添加した後、再度、60〜70℃の温水循環下、留出が弱まるまで減圧濃縮した。ここで、濃縮残渣を分析し、濃縮残渣中のジ−tert−ブチル [3−(3−{4[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]ベンジル}イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネート含量及びトルエン含量からトルエン/目的物の比率(0.167w/w)を算出した。トルエン(29.66kg,トルエン/目的物の比率0.700w/w相当)を添加し、内温15〜30℃で30分以上攪拌して、標記化合物のトルエン溶液(目的物を42.37kg含有,収率:74.7%)を得た。
HPLC条件 カラム:CAPCELL PAK C18 MGII (5μm, 150x4.6mmI.D., SHISEIDO),移動相:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=180/820/1〜900/100/1(v/v/v)。
[参考例33]3−(3−(4−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン

ジ−tert−ブチル [3−(3−{4[(ピリジン−2−イロキシ)メチル]ベンジル}イソキサゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートのトルエン溶液(42.37kg(75.85 mol)含有)に内温−5〜20℃でギ酸(181kg,4.27w/w)を滴下し、内温を22〜32℃で19〜20時間攪拌した。HPLC分析で反応終了を確認した後、内温−5〜10℃まで冷却し、内容液を2分割して500L反応缶1及び2にそれぞれ加えた。
500L反応缶1について、以下のように後処理を実施した。攪拌下、内温−5〜20℃で水(74kg,1.75w/w)を滴下し、さらに内温0〜25℃でtert−ブチルメチルエーテル(31.4kg,0.74w/w)とn−ヘプタン(29.0kg,0.684w/w)を加えた。内温15〜25℃で5分攪拌し、30分以上静置して下層を分取した。下層を缶に戻し、再び内温0〜25℃でtert−ブチルメチルエーテル(31.4kg,0.74w/w)とn−ヘプタン(29.0kg,0.684w/w)を加え、内温15〜25℃で5分攪拌後、30分以上静置して、もう一度下層を分取した。下層を缶に戻し、まず、内温0〜25℃で48%水酸化ナトリウム水溶液(116kg,水酸化ナトリウムとして1392.0mol,18.35M/M)を滴下した。次に、同温度範囲で酢酸エチル(96kg,2.26w/w)を加え、48%水酸化ナトリウム水溶液(20.5kg,水酸化ナトリウムとして246.0mol,3.24M/M)を滴下した。さらに、ここに同温度範囲で約8%水酸化ナトリウム水溶液(48%水酸化ナトリウム水溶液(12.7kg,水酸化ナトリウムとして152.4mol,2.00M/M)と水(64kg,1.5w/w)の混液)を下層のpHがpH8.00〜9.00,実測値:pH8.58)となるまで滴下した(0.75kg使用)。その後、内温20〜30℃で1時間以上攪拌してから終夜静置後、下層のpHを再確認(実測値pH8.29)し、下層を除去した。缶に残った上層に約5%炭酸水素ナトリウム水溶液(炭酸水素ナトリウム(5.3kg,63.09mol)と水(101kg,2.375w/w)の混液)を加え、内温20〜30℃で1時間以上攪拌後、30分以上静置した。下層(pH8.60)を除去した後、上層に水(106kg,2.5w/w)を加え、内温20〜30℃で1時間以上攪拌後、30分以上静置して、再び下層(pH7.17)を除去した。
500L反応缶2について、500L反応缶1と並行して同様の後処理を実施した。
500L反応缶1の内容液を500L反応缶2に移送し、55〜65℃の温水循環下、内容液が約100Lとなるまで減圧濃縮した。次に、濃縮残渣にエタノール(42kg,1.0w/w)と酢酸エチル(96kg,2.26w/w)を加え5分攪拌した後、55〜65℃の温水循環下、減圧度−0.092MPa以上でほぼ留出を認めなくなるまで減圧濃縮した。ここで、結晶の析出を認めたため、結晶が完全に溶解するまで少しずつ酢酸エチルを加えた(13.85kg使用)。さらにエタノール(18.3kg)及び酢酸エチル(6.7kg)を加えた後、内温を50〜55℃に調整し、結晶が溶解していることを目視にて確認後、内温45〜55℃でn−ヘプタン(33.5kg,0.79w/w)を30分以上かけて滴下した。続いて、内温45〜50℃で、国際公開第08/136279号パンフレットの明細書実施例18に記載の方法で合成できる3−(3−(4−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(0.011kg)を加え、結晶の析出を確認後、同温度範囲で1時間以上攪拌した。内温45〜55℃でn−ヘプタン(66.9kg,1.58w/w)を1時間以上かけて滴下した後、4時間以上かけて内温0〜10℃まで冷却し、同温度範囲で5時間以上攪拌した。内容液をサンプリングし、目的物の結晶化率が94%であることを確認した後、懸濁液を加圧ろ過し、結晶をエタノール−酢酸エチル−n−ヘプタン混液(エタノール(3.60kg,0.085w/w)と酢酸エチル(4.15kg,0.098w/w)とn−ヘプタン(18.81kg,0.444w/w)の混液)、エタノール−n−ヘプタン混液(エタノール(7.25kg,0.171w/w)とn−ヘプタン(18.81kg,0.444w/w)の混液)の順にかけ洗いを行い、標記化合物のwet粗結晶(36.52kg)を微黄色結晶として得た。
あらかじめ窒素置換した500L溶解缶に、得られた3−(3−(4−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミンのwet粗結晶(36.52kg)およびエタノール(57.9kg,2.37w/w)を順次加え、内温70〜75℃まで加熱し、結晶を溶解させた。この溶解液を保温したままSUSフィルターを通じて500L晶析缶へ移送し、外温約65℃で温めておいたエタノール(19.3kg,0.8w/w)で500L溶解缶及びSUSフィルターを洗い込んだ。次に、ろ液を内温55〜60℃に調整して、缶内の溶液が均一であることを確認した。その後、内温をゆっくりと48〜51℃まで冷却したところ、結晶が析出した。再度、内温55〜60℃まで加熱して結晶を溶解した後、速やかに内温48〜51℃まで冷却し、直ちに、国際公開第08/136279号パンフレットの明細書実施例18に記載の方法で合成できる3−(3−(4−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(0.011kg)を加えた。続いて、内温45〜50℃で結晶の析出を目視にて確認後、内温43〜47℃で1時間〜1時間30分攪拌し、4時間以上かけて内温0〜10℃まで冷却した。ここで、析出した結晶をサンプリングし、その結晶形が標準品と同一であることを確認した後、同温度範囲で終夜攪拌した。翌日、結晶形が標準品と同一であることを確認した後、結晶を遠心分離機で2回に分けて固液分離し、それぞれエタノール19.3kgの約1/2量でかけ洗い、目的物のwet結晶(24.23kg)を得た。このwet結晶を混合型真空乾燥機に投入し、外温20〜30℃で6時間以上、外温35〜45℃で12時間以上減圧乾燥し、標記化合物(23.52kg,65.63mol,収率:86.8%)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.07(2H,s), 5.37(2H,s), 5.42(2H,brs), 6.25(1H,s), 6.71(1H,dd,J=5.2,7.6Hz), 6.80(1H,d,J=8.4Hz), 6.87−6.91(1H,m), 7.30(2H,d,J=7.6Hz), 7.44(2H,d,J=7.6Hz), 7.56−7.61(1H,m), 7.70(1H,dd,J=2.0,7.6Hz), 8.14(1H,dd,J=2.0,4.8Hz), 8.16−8.19(1H,m).
HPLC条件 カラム:CAPCELL PAK C18 MGII (5μm, 150x4.6mmI.D., SHISEIDO),移動相:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=180/820/1〜900/100/1(v/v/v)。
[実施例1]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム
2-Amino-1-((phosphonooxy)methyl)-3-(3-((4-((2-pyridinyloxy)methyl)phenyl)methyl)-5-isoxazolyl)-pyridinium
ホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステル(1.5g、5.6mmol)とヨウ化ナトリウム(420mg、2.8mmol)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に、参考例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(1.0g、2.8mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、同温でトリフルオロ酢酸(17mL)を滴下した。反応混合物を室温とし30分間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し残渣をゲルろ過(三菱化成、CHP20P、水ついでメタノールで溶出)した。溶出液を減圧濃縮した後、残渣をODSカラム(水:アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=1000:10:1ついで1000:200:1.2ついで1000:250:1.25ついで1500:500:2)で精製した。溶出液を減圧濃縮し、残渣に少量のメタノールとエーテルを加え、析出した固体をろ取した。60℃で2.5時間温風乾燥し標記化合物(380mg、29%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD:D2O=1:1)δ(ppm):4.08(2H,s), 5.33(2H,s), 5.75(2H,d,J=10Hz), 6.85(1H,d,J=8.4Hz), 6.96−7.40(3H,m), 7.35(2H,d,J=8.0Hz), 7.41(2H,d,J=8.0Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.26(1H,dd,J=1.2,7.2Hz), 8.35(1H,dd,J=1.2,6.8Hz).
[実施例2]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(1型)
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(30mg)を80℃のジメチルスルホキシドに懸濁し、ついで撹拌しながら水と酢酸を加え透明な溶液とした。ついで溶液を室温に戻し、析出した結晶を濾取し標記化合物15mgを得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.07(2H,s), 5.33(2H,s), 5.72(2H,d,J=9.2Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.20(2H,m), 6.98(1H,s), 7.35(2H,d,J=8.4Hz), 7.42(2H,d,J=8.4Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.25(1H,dd,J=1.6,7.2Hz), 8.33−8.37(1H,m).
[実施例3]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(2型)
ホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステル(541mg,2.1mmol)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に、4℃で参考例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(300mg,0.84mmol)、ヨウ化ナトリウム(251mg,1.7mmol)を加え、4℃で66時間撹拌した。反応混合物に氷冷下で2N塩酸水溶液(10mL)を加え、室温で3.5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(10mL)と水(10mL)を加え、抽出した。水層を分離し、水層に酢酸エチル(10mL)を加え、次いで水層のpHが2になるまで1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、抽出した。水層を分離し、水層に酢酸エチル(10mL)を加え、次いで水層のpHが2.5になるまで1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、抽出した。水層を分離し、水層に酢酸エチル(10mL)を加え、次いで水層のpHが3になるまで1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、抽出した。水層を分離し、水層のpHが4になるまで1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、水層を終夜室温で攪拌した。析出した結晶をろ過し、pH=4の水(2mL)と酢酸エチル(2mL)で順次洗浄し、標記化合物(68mg、17%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.08(2H,s), 5.33(2H,s), 5.73(2H,d,J=9.2Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.04(3H,m), 7.35(2H,d,J=8.1Hz), 7.42(2H,d,J=8.1Hz), 7.70−7.74(1H,m), 8.16−8.18(1H,m), 8.25(1H,dd,J=1.5,7.5Hz), 8.34−8.36(1H,m).
[実施例4]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 無水物(3型)
2-Amino-1-((phosphonooxy)methyl)-3-(3-((4-((2-pyridinyloxy)methyl)phenyl)methyl)-5-isoxazolyl)-pyridinium
クロロメチル ジ−tert−ブチルホスフェイト(6.73g,26mmol)とテトラヒドロフラン(22mL)の混合物に、ヨウ化ナトリウム(6.03g,40mmol)と銅粉(127mg,2mmol)を加え、室温にて撹拌した。5時間後、実施例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(7.17g,20mmol)、トルエン(20mL)と5N水酸化ナトリウム水溶液(22mL)を加え、室温にて撹拌した。23時間後、クロロメチル ジ−tert−ブチルホスフェイト(3.63g,14mmol)、ヨウ化ナトリウム(3.25g,21.5mmol)、銅粉(68mg,1.08mmol)とテトラヒドロフラン(12mL)から上記と同様に調製した混合物を加え、室温にて撹拌した。20時間後、濾過して不溶物を除いた後、有機層を分離した。得られた有機層に、氷水浴冷却下、5N塩酸(22mL)を滴下し、室温にて撹拌した。2.5時間後、反応混合物に酢酸エチル(35mL)を加え、氷水浴冷却下、5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH10.5〜11.0に調整した。水層を分離し、酢酸エチル(35mL)で洗浄し、同様の操作をさらに2回繰り返した。得られた水層にアセトニトリル(70mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、濾過して不溶物を除いた。水層を分離し、アセトニトリル(70mL)を加え、氷水浴冷却下にて0.5時間撹拌した後、冷蔵庫で終夜保管した。翌日、濾過して不溶物を除き、得られた水層に5N塩酸を滴下し、pH3.5に調整した。少量の2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウムを加え、室温で終夜撹拌した。18時間後、析出した固体をろ過し、水(8mL)、水−アセトニトリル(1:1)(8mL)、アセトニトリル(8mL)で順次洗浄した後、減圧乾燥し、標記化合物の粗固体(3.39g)を淡褐色固体として得た。
得られた粗個体(3.39g)に亜硫酸ナトリウム(3.39g)と水(67.7mL)を加え、室温にて撹拌した。0.5時間後、不溶物が無いことを確認した後、アセトニトリル(13.5mL)を加えた。5N塩酸を滴下すると徐々に結晶が析出し、pH3.5に調整した後、室温にて終夜撹拌した。17時間後、析出した結晶をろ過し、水−アセトニトリル(1:1)(14mL)、アセトニトリル(21mL)で順次洗浄した後、減圧乾燥し、標記化合物(2.98g)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.08(2H,s), 5.33(2H,s), 5.73(2H,d,J=9.2Hz), 6.84-6.87(1H,m), 6.97−7.04(3H,m), 7.35(2H,d,J=8.1Hz), 7.42(2H,d,J=8.1Hz), 7.70−7.74(1H,m), 8.16−8.18(1H,m), 8.25(1H,dd,J=1.5,7.5Hz), 8.34-8.36(1H,m).
[実施例5]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 水和物
ホスホリック アシッド ジ−tert−ブチル エステル クロロメチル エステル(43mg,0.17mmol)とアセトン(1mL)の混合物に、室温で参考例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミン(30mg,0.084mmol)、ヨウ化ナトリウム(25mg,0.17mmol)を加え、4℃で17時間撹拌し、次いで、室温で3日間撹拌した。反応混合物に室温でテトラヒドロフラン(1mL)および2N塩酸水溶液(1mL)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に、氷冷下で、酢酸エチルを加え、次いで、同温で、水層のpHが7.5になるまで5N水酸化ナトリウム水溶液を加えた。水層を分離し、室温で、水層のpHが5になるまで1N塩酸水溶液を加えた。室温で水層に酢酸エチルを加え、同温で終夜攪拌した。析出した結晶をろ過し、pH=4の水(2mL)とイソプロパノール(2mL)で順次洗浄し、標記化合物(9.7mg、23%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm):4.07(2H,s), 5.32(2H,s), 5.69(2H,d,J=9.3Hz), 6.84−6.89(2H,m), 6.97−7.00(2H,m), 7.34(2H,d,J=8.1Hz), 7.41(2H,d,J=8.2Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.16−8.19(2H,m), 8.27(1H,d,J=6.6Hz).
[実施例6]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 酢酸和物
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(30mg)を80℃のエタノールに懸濁し、ついで撹拌しながら酢酸を加え透明な溶液とした。ついで溶液を室温に戻し、析出した固体を濾取し標記化合物22mgを得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 1.91(3H,s), 4.08(2H,s), 5.33(2H,s), 5.73(2H,d,J=9.6Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.30(2H,m), 6.98(1H,s), 7.35(2H,d,J=8.0Hz), 7.42(2H,d,J=8.0Hz), 7.69−7.74(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.25(1H,dd,J=1.6,7.6Hz), 8.36(1H,dd,J=1.6,6.4Hz).
[実施例7]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 非晶質
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(50mg)を0.023%アンモニア水(25mL)に溶解後、凍結乾燥し、標記化合物を得た。
[実施例8]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1塩酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(100mg)を、水(1mL)、メタノール(1mL)に懸濁し、ついで撹拌しながら2N 塩酸0.5mLを加え透明な溶液とした。ついでアセトン13mLを加え、超音波を当て析出した固体を濾取し白色固体97mgを得た。得られた固体97mgを水1mLに溶かし、アセトン19mLを加え超音波を当て析出した白色固体を濾取し標記化合物92mgを得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.10(2H,s), 5.33(2H,s), 5.96(2H,d,J=12.8Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.01(1H,m), 6.99(1H,s), 7.08(1H,t,J=7.2Hz), 7.35(2H,d,J=8.0Hz), 7.42(2H,d,J=8.0Hz), 7.70−7.75(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.31(2H,d,J=7.2Hz).
[実施例9]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1塩酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(50mg)を、水(0.5mL)、メタノール(0.5mL)に懸濁し、ついで撹拌しながら2N 塩酸214μLを加え透明な溶液とした。ついでアセトンを溶液が少し濁るまで加え30分間撹拌した。析出した固体を濾取し標記結晶(33mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.10(2H,s), 5.33(2H,s), 5.98(2H,d,J=12.8Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.97−7.01(1H,m), 6.99(1H,s), 7.07−7.11(1H,m), 7.35(2H,d,J=7.6Hz), 7.42(2H,d,J=7.6Hz), 7.70−7.75(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.28−8.33(2H,m).
[実施例10]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1/2硫酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(50mg)を、水(0.5mL)、メタノール(0.5mL)、2N 硫酸(52.5mg)に溶かした。アセトン(約0.5mL)を加え白濁させ室温でしばらく撹拌した。白濁溶液に超音波を当てた後、析出した固体を濾取し標記結晶(38mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.10(2H,s), 5.33(2H,s),
5.94(2H,d,J=12.4Hz), 6.84-6.87(1H,m), 6.97-7.01(2H,m),
7.06-7.10(1H,m), 7.35(2H,d,J=8.4Hz) 7.42(2H,d,J=8.4Hz), 7.70-7.75(1H,m), 8.15-8.18(1H,m), 8.28-8.32(2H,m).
[実施例11]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1硝酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジン(50mg)に室温にて9%硝酸水溶液を透明な溶液になるまで加えた。濃縮した後残渣に水を加え不溶物を濾去した。濾液を濃縮し、残渣に少量のメタノールとアセトンを加えた。濃縮し、残渣に少量のエタノールを加え超音波を当てた後2分間還流した。室温に戻し析出した固体を濾取し標記結晶(35mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.10(2H,s), 5.33(2H,s), 5.98(2H,d,J=13.6Hz), 6.86(1H,d,J=8.4Hz), 6.97−7.01(2H,m), 7.09(1H,dd,J=7.6,7.6Hz), 7.35(2H,d,J=8.0Hz), 7.42(2H,d,J=8.0Hz), 7.70−7.75(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.26−8.34(2H,m).
[実施例12]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1臭化水素酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム
(50mg)を、水(0.5mL)、メタノール(0.5mL)、2N 臭化水素酸(0.3mL)に溶かした。少量のアセトンを加え溶液を白濁させしばらく放置した。析出した固体を濾取し標記結晶(44mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.10(2H,s), 5.33(2H,s), 5.98(2H,d,J=13.2Hz), 6.84−6.87(1H,m), 6.98−7.01(2H,m), 7.09(1H,dd,J=7.6,7.6Hz), 7.35(2H,d,J=8.0Hz), 7.42(2H,d,J=8.0Hz), 7.70−7.75(1H,m), 8.15−8.18(1H,m), 8.27−8.33(2H,m).
[実施例13]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム ナトリウム塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム
(50mg)をメタノール(3mL)に懸濁し、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.107mL)を加えた。その溶液を2時間室温にて撹拌した後、減圧下濃縮した。その残渣に適量のアセトンを加え、黄色結晶を析出させた。析出した黄色結晶をろ取し、減圧下室温で乾燥し、標記化合物(26mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (D2O)δ(ppm): 3.96(2H,s), 5.12(2H,s), 5.62(2H,d,J=2.3Hz), 6.60(1H,s), 6.70(1H,d,J=2.1Hz), 6.84−6.88(2H,m), 7.21(2H,d,J=1.8Hz), 7.29(2H,d,J=1.8Hz), 7.27−7.59(1H,m), 7.90−7.98(3H,m).
[実施例14]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1/2カルシウム塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(30mg)を水(0.5mL)に懸濁させ、室温で1N水酸化ナトリウム水溶液(0.064mL)を加え、次いで酢酸カルシウム1水和物(5.6mg)の水(0.32mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で終夜攪拌した。析出した結晶を遠心機を用いて沈降させ、上澄みと分離した。結晶を水(2mL)で2回洗浄し、次いでアセトン(2mL)で1回洗浄し、標記化合物(12mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD/D2O=1/1)δ(ppm): 4.13(2H,s), 5.29(2H,s), 5.79(2H,d,J=8.8Hz), 6.85(1H,s), 6.88−6.90(1H,m), 7.02−7.06(2H,m), 7.37(2H,d,J=8.2Hz), 7.44(2H,d,J=8.4Hz), 7.74−7.78(1H,m), 8.09−8.11(1H,m), 8.17−8.19(1H,m), 8.23(1H,dd,J=1.6,7.6Hz).
[実施例15]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム リチウム塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム
(50mg)をメタノール(3mL)に懸濁し、4M水酸化リチウム水溶液(0.027mL)を加えた。その混合物を20時間室温にて撹拌した後、減圧下濃縮した。その残渣に適量のアセトンを加え、黄色結晶を析出させた。析出した黄色結晶をろ取し、減圧下室温で乾燥し、標記化合物(35mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (D2O)δ(ppm): 3.96(2H,s), 5.13(2H,s), 5.59(2H,d,J=2.2Hz), 6.59(1H,s), 6.71(1H,d,J=2.1Hz), 6.79(1H,t,J=1.8Hz), 6.85−6.88(1H,m), 7.21(2H,d,J=2.1Hz), 7.29(2H,d,J=2.1Hz), 7.56−7.60(1H,m), 7.88−7.94(3H,m).
[実施例16]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム カリウム塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(65mg)をメタノール(3mL)に懸濁し、1M水酸化カリウム(0.107mL)を加えた。その混合物を16時間室温にて撹拌した後、減圧下濃縮した。その残渣に適量のアセトンを加え、黄色結晶を析出させた。析出した黄色結晶をろ取し、減圧下室温で乾燥し、標記化合物(23mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (D2O)δ(ppm): 3.96(2H,s), 5.12(2H,s), 5.62(2H,d,J=2.3Hz), 6.60(1H,s), 6.70(1H,d,J=2.1Hz), 6.85−6.88(2H,m), 7.21(2H,d,J=2.1Hz), 7.29(2H,d,J=2.1Hz), 7.55−7.60(1H,m), 7.90−7.92(2H,m), 7.93−7.97(1H,m).
[実施例17]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム リン酸塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(30mg)をメタノール(0.50mL)、水(0.50mL)に懸濁させ、室温でリン酸(85%、0.11mL)を加えて溶解させた。反応混合物にアセトン(3.0mL)を滴下し、無色懸濁液とした。溶媒をデカンテーションにより除去し、標記化合物(27mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 4.16(2H,s), 5.38(2H,s), 5.92(2H,d,J=12.0Hz), 6.87(1H,s), 7.11(1H,dd,J=7.0,8.0Hz), 7.15(1H,d,J=8.0Hz), 7.21(1H,ddd,J=1.5,6.0,7.0Hz), 7.40(2H,d,J=8.0Hz), 7.48(2H,d,J=8.0Hz), 8.01(1H,ddd,J=1.5,7.0,9.0Hz), 8.17−8.20(2H,m), 8.29(1H,dd,J=1.5,8.0Hz).
[実施例18]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム N−メチル−D−グルカミン塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(30mg)を水(1.0mL)に懸濁させ、N−メチル−D−グルカミン(99%、15.1mg)と水(0.12ml)を加えて溶解させた。反応混合物を減圧濃縮し、残渣にメタノール(1.0mL)を加え、溶解した。溶液を減圧濃縮後、アセトン(4.0mL)を加え、溶媒をデカンテーションにより除去し、標記化合物(69%、27mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 2.76(3H,s), 3.15(1H,dd,J=9.5,13.0Hz), 3.20(1H,dd,J=3.5,13.0Hz), 3.62−3.67(3H,m), 3.71−3.76(2H,m), 3.79−3.82(3H,m), 4.05−4.10(2H,m), 4.12(2H,s), 5.28(2H,s), 5.79(2H,d,J=9.0Hz), 6.83(1H,s), 6.88(1H,d,J=8.5Hz), 7.01−7.05(2H,m), 7.36(2H,d,J=8.0Hz), 7.43(2H,d,J=8.0Hz), 7.72−7.78(1H,m), 8.09(1H,dd,J=1.5,5.0Hz), 8.17(1H,dd,J=1.5,6.5Hz), 8.20(1H,dd,J=1.5,7.5Hz).
[実施例19]2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム 1リジン塩
2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウム(50mg)、L−リジン(15.6mg)をエタノール(2mL)、水(1mL)に溶かし、ついで溶媒を減圧濃縮した。残渣にエタノール(1mL)を加え固体を懸濁し濾取した。得られた固体をメタノールに溶かした後濃縮した。残渣に少量のメタノールを加え60〜70℃に加温した。一旦固体が溶けた後、結晶が析出してきたので濾取し標記結晶(25mg)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO−d6)δ(ppm): 1.25−1.42(4H,m), 1.53−1.62(2H,m), 1.72−1.80(2H,m), 2.86(2H,t,J=8.0Hz), 3.59(1H,t,J=5.6Hz), 3.95(2H,s), 5.10(2H,s), 5.62(2H,d,J=9.2Hz), 6.58(1H,s), 6.67(1H,d,J=8.4Hz), 6.82−6.88(2H,m), 7.19(2H,d,J=7.6Hz), 7.27(2H,d,J=7.6Hz), 7.53−7.58(1H,m), 7.86−7.91(2H,m), 7.97(1H,d,J=7.2Hz).
(粉末X線回折測定)
実施例で得られた各結晶および各非晶質について、試料約5mgを乳鉢で粉砕後、測定用アルミニウムパンにのせて以下の条件で測定した。
使用装置:X線DSCシステム:TTR−III(理学電機株式会社製)
使用X線:CuKα線
ゴニオメーター:TTR−III水平ゴニオメーター
カウンター:シンチレーションカウンター
サンプルプレート:アルミニウム
ターゲット:Cu
管電圧:50kV
管電流:300mA
スキャンスピード:2.000°/min
走査軸:2θ/θ
走査範囲:2θ=2.000〜35.000°
発散スリット:0.5mm
発散縦制限スリット:2mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
サンプリング幅:0.02°
積算回数:1
各実施例で得られた各結晶および各非晶質の粉末X線回折パターンを、それぞれ図1〜図14に示し、上記各結晶の回折角(2θ)の代表的なピークおよび相対強度を、表1に示した。
式(I)で表される本発明化合物は、マウスのカンジダ全身感染実験により、顕著に平均生存日数が改善し、さらに、物性、特に水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに安全性の面でも優れており、真菌感染症の予防剤または治療剤として極めて有用である。
1.水への溶解性の比較試験例
親化合物である参考例1に記載の3−(3−(4−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ベンジル)−イソキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−イルアミンと実施例1の化合物を、25℃において、Britton-Robinson緩衝液(イオン強度0.3)への溶解度を比較した。表2はその結果を示す。

表2に示す結果から明らかなように、実施例1の化合物は、各種pH領域において、その親化合物よりも水への溶解性が顕著に増大していることが判明した。
[薬理試験例]
2.マウスのカンジダ全身感染実験
(1).接種菌液の調製
C. albicans E81022株を、サブローデキストロース寒天培地(Difco)に35℃、24時間静置培養し、回収した菌体を滅菌生理食塩水(大塚製薬)に懸濁した。血球計算盤にて菌数を数え、2x107cells/mLとなるように滅菌生理食塩水で希釈したものを接種菌液とした。
(2).感染
接種菌液0.2mLをマウス尾静脈へ接種した(4x106cells/mouse)。
(3).薬剤溶液の調整および治療
実施例1の化合物はpH10の50mMグリシン緩衝液(和光純薬工業)にて13mg/mLおよび3.25mg/mLに溶解後、5%グルコース(大塚製薬)にて10倍希釈した。菌接種30分後および9時間後に、薬剤溶液0.2mLを尾静脈内へ投与した。薬剤投与量は2.5および10mg/kg(活性体換算)とし、一群の動物数は5匹で行った。
(4).効果の判定
感染防御効果は、感染14日後まで生死を観察し、平均生存日数を算出することにより判定した。
2.に記載の測定法で、実施例1の化合物について、カンジダ全身感染防御効果を測定
した。その結果、表2に示す通り、実施例1の化合物を投与したマウスは、非投与群と比較して長期に亘り生存し、実施例1の化合物がin vivoにおいて感染防御効果を示すことが明らかとなった。
なお、実施例1の化合物は、in vitroにおいて、親化合物(参考例1)に対して1/100以下の活性しか示さなかった。このことから、実施例1の化合物が生体内でプロドラッグとして作用したことが示された。
3.マウスにおける薬物動態評価
(1).投与液の調製
実施例1の化合物は、pH9の50mMグリシン緩衝液(和光純薬工業)にて0.45mg/mLに溶解し、活性体は5%グルコース(大塚製薬)を含む10mM塩酸溶液(和光純薬工業)にて0.45mg/mLに溶解した。
(2).投与、採血および血漿採取
5週齢の雌性ICR系マウス(日本チャールス・リバー)を使用し、2匹を1群とし、本発明化合物および活性体を3mg/kgの投与量で尾静脈内へ投与した。投与後0.25, 0.5, 1.5, 3, 5, 8時間に尾静脈に穿刺し、ヘパリン処理したピペットで血液を採取した。採取した血液はサンプリングチューブに入れ氷冷下保存後、4℃、10,500xgで5分間遠心分離した。得られた血漿を正確に5μL分取し、分析時まで−20℃で保存した。
(3).血漿中濃度測定法
実施例1の化合物および活性体の血漿中濃度は液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)を用いて測定し、内部標準法にて定量した。イミプラミン塩酸塩(SIGMA)を、濃度が0.5μmol/Lになるようにアセトニトリルおよびメタノール(1:1)混合溶液に溶解し、内部標準物質溶液(IS溶液)を調製した。血漿を融解後、IS溶液を50μL加えて混合し、4℃、1500xgで10分間遠心分離(除蛋白)した後、上清をLC-MS(Waters)にて分析した。得られたクロマトグラムにおいて、実施例1の化合物およびその親化合物である活性体化合物のピークならびに内部標準物質に対応するピークの面積を、MassLynx(Waters)で解析し、内部標準法にて、血漿中に含まれる化合物の濃度を算出した。
3.に記載の測定法で、実施例1の化合物および活性体の血漿中濃度を測定した。その結果、図15に示す通り、実施例1の化合物の血漿中濃度は、投与後速やかに低下し、活性体の血漿中濃度は、実施例1の化合物投与直後から速やかに上昇し、活性体投与時と類似した血漿中濃度推移を示した。以上より、実施例1の化合物はマウス体内において速やかに活性体に変換することが示唆された。
4.サルにおける薬物動態評価
(1).投与液の調製
実施例1の化合物はpH9の50mMグリシン緩衝液(和光純薬工業)にて1.5mg/mLに溶解し、その親化合物である活性体は5%グルコース(大塚製薬)を含む10mM塩酸溶液(和光純薬工業)にて1mg/mLに溶解した。
(2).投与、採血および血漿採取
5年齢の雄性カニクイザル(GFD)を使用し、2匹を1群とし、実施例1の化合物および活性体を0.4mg/kgの投与量で橈骨皮静脈内へ投与した。採血は投与後0.25, 0.5, 1, 2, 4, 6時間に橈骨皮静脈よりヘパリン処理したシリンジを用いて行った。血液は採取後サンプリングチューブに入れ氷冷下保存後、4℃、10,500xgで5分間遠心分離した。得られた血漿を正確に50μL分取し、分析時まで−20℃で保存した。
(3).血漿中濃度測定法
実施例1の化合物および活性体の血漿中濃度は液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)を用いて測定し、内部標準法にて定量した。イミプラミン塩酸塩(SIGMA)を、濃度が0.5μmol/Lになるようにアセトニトリルおよびメタノール(1:1)混合溶液に溶解し、内部標準物質溶液(IS溶液)を調製した。血漿を融解後、IS溶液を200μL加えて混合し、4℃、1500xgで10分間遠心分離(除蛋白)した後、上清をLC−MS(Waters)にて分析した。得られたクロマトグラムにおいて実施例1の化合物および活性体化合物のピークならびに内部標準物質に対応するピークの面積を、MassLynx(Waters)で解析し、内部標準法にて、血漿中に含まれる化合物の濃度を算出した。
4.に記載の測定法で、実施例1の化合物投与後の活性体の血漿中濃度を測定した。その結果、図16に示す通り、実施例1の化合物投与直後から活性体の血漿中濃度は速やかに上昇し、活性体投与時と類似した血漿中濃度推移を示した。なお、実施例1の化合物の血漿中濃度は検出限界以下であった。以上より、実施例1の化合物はサル体内において速やかに活性体に変換することが示唆された。
本出願は、2007年12月27日に米国特許商標庁へ出願された米国仮出願番号第61/017,053号、および2007年12月27日に日本国特許庁へ出願された日本特許出願(特願2007−336977)に基づくものであり、その内容は、ここに参照として取り込まれる。
本発明によれば、式(I)、(IA)または(IB)で表される本発明化合物は、1)真菌のGPI生合成阻害に基づいて細胞壁表層蛋白質の発現を阻害し、細胞壁assemblyを阻害するとともに真菌が細胞へ付着するのを阻害して、病原体が病原性を発揮できないようにすることより、感染症の発症、進展、持続に対して効果を示し、2)物性、特に、水への溶解性および水溶液中での安定性、ならびに体内動態および安全性の面でも優れており、真菌感染症の予防または治療剤として極めて有用である。

Claims (5)

  1. 下式
    により表される2−アミノ−1−((ホスホノオキシ)メチル)−3−(3−((4−((2−ピリジニルオキシ)メチル)フェニル)メチル)−5−イソキサゾリル)−ピリジニウムの化合物またはその塩。
  2. 請求項に記載の化合物またはその塩を含有する医薬組成物。
  3. 請求項に記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
  4. 請求項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗真菌剤。
  5. 抗真菌剤の製造のための請求項に記載の化合物またはその塩の使用。
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