JP5234111B2 - ステータ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコアにおける複数のスロットに、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体を配設してなるステータ及びその製造方法に関する。
例えば、回転電機に用いるステータにおいて、U相、V相及びW相の3相のコイル導体をステータコアに配置する際には、3相のコイル導体を保持してステータコアの内周側に挿入する治具を用いている。そして、ステータコアの複数のスロット内にコイル導体を配置した後、ステータコアの軸方向端面から突出するコイルエンド導体部を、ステータコアの径方向外方へ変形させている。
特許文献1のステータの製造方法においては、まず、ステータコアにコイルを巻装する前に、ステータコアの内径よりも内側に位置する山形形状のフロント側コイルエンド部と、スロット内に配置するスロットコイル部と、山形形状のリヤー側コイルエンド部とを有するコイルを成形する。また、フロント側コイルエンド部とスロットコイル部との間に、内側方向に折り曲げた中継コイル部を形成する。そして、中継コイル部から先に、ステータコアの端面から挿入し、コイルをステータコア内に挿入後、フロント側コイルエンド部をコアの内径よりも外側に変形させている。
これにより、コイルをコア挿入後の形状に予め成形し、このコイルをステータコアに挿入することができ、コイルをステータコアに挿入した時にコイルが変形することなく、従ってコイル及びステータコアの絶縁被膜を破壊することがない。
特許第2523933号公報
しかしながら、特許文献1においては、ステータコアにコイルを挿入した後には、このコイルのフロント側コイルエンド部をコアの内径よりも外側に変形させている。そのため、コイルをステータコアに挿入するときには、コイルに変形が生じないものの、ステータコアに挿入した後に変形させることによって、変形させた部分の導体部又は絶縁被膜が劣化するおそれがある。
また、フロント側コイルエンド部をステータコアの内径よりも外側に変形させることなく、フロント側コイルエンド部がコア内径よりも内側にある状態にすると、フロント側コイルエンド部が振動によって変形した場合に、フロント側コイルエンド部とロータとの干渉を防ぐために、フロント側コイルエンド部をロータから離して配置しなければならない。そのため、ステータが軸方向に大型化してしまう。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ステータコアに対して3相のコイル導体を容易に配置することができ、3相のコイル導体の品質を高く維持しつつ、小型化を図ることができるステータ及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の第1の側面は、ステータコアの軸方向に延びる複数のスロットに、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体を配設したステータにおいて、
上記3相のコイル導体は、角線導体からなると共に、上記スロット内に配置されたスロット導体部と、異なる上記スロット内に配置された上記スロット導体部同士を互いに連結して上記ステータコアの軸方向両側に一対に配置されたコイルエンド導体部とをそれぞれ有し、
軸方向一方側に位置する上記コイルエンド導体部である一方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の一方側渡り線部は、上記スロットの周方向両側に設けられたティースの内周端面より径方向内方に配置され、かつ、他相の一方側渡り線部と軸方向に重ねて配置されており、
上記3相のコイル導体のうちのいずれかの相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、周方向一方側であって軸方向内方側に位置する内方側部分が、他相のコイル導体における上記一方側渡り線部と軸方向位置が揃っており、周方向他方側であって軸方向外方側に位置する外方側部分が、残りの相のコイル導体における上記一方側渡り線部と軸方向位置が揃っており、
3相の上記一方側コイルエンド導体部における上記一方側渡り線部は、2相分の軸方向幅の範囲内で配置されていることを特徴とするステータにある。
本発明の第2の側面は、ステータコアの軸方向に延びる複数のスロットに、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体を配設してなり、該3相のコイル導体が、上記スロット内に配置されたスロット導体部と、異なる上記スロット内に配置された上記スロット導体部同士を互いに連結して上記ステータコアの軸方向両側に一対に配置されたコイルエンド導体部とをそれぞれ有してなるステータの製造方法において、
上記3相のコイル導体を、軸方向一方側に位置する上記コイルエンド導体部である一方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の一方側渡り線部が、上記スロットの周方向両側に設けられたティースの内周端面より径方向内方に配置されるよう成形し、かつ、上記3相のコイル導体をそれぞれ異なる形状で、上記各相の一方側渡り線部が他相の上記一方側渡り線部と互いに異なる位置に配設されるよう成形する成形工程と、
上記成形された3相のコイル導体を、上記一方側コイルエンド導体部から先に、上記ステータコアの軸方向一方側の端面から軸方向に沿って上記スロット内に挿入する挿入工程とを含むことを特徴とするステータの製造方法にある。
本発明のステータは、コイルエンド導体部の形状に工夫をすることにより、ステータコアに対する3相のコイル導体の挿入配置を容易にし、かつステータコアに挿入配置した後のコイル導体をさらに成形することを不要にしたものである。
具体的には、本発明のステータにおいては、一方側コイルエンド導体部は、周方向に延びる各相の一方側渡り線部がティースの内周端面より径方向内方に配置される形状を有しており、一方側コイルエンド導体部の全体がスロットにおける外周端面よりも径方向内方に位置する。これにより、ステータコアに対して3相のコイル導体を挿入配置するときには、一方側コイルエンド導体部が位置する軸方向一方側から、ステータコアに挿入配置することができる。そのため、ステータコアに対する3相のコイル導体の配置を容易に行うことができる。
そして、本発明のステータにおいては、ステータコアに挿入配置した後の一方側コイルエンド導体部には、折曲成形、圧縮成形等の成形加工を行わず、ほとんど挿入配置したままの状態で製品とすることができる。これにより、コイル導体を構成する導体部の表面に設けた絶縁被膜が破壊又は劣化することがほとんどない。そのため、本発明のステータによれば、その品質を向上させることができる。
また、本発明のステータにおいては、特に、ステータコアに挿入配置する前に3相のコイル導体を予め組み立てておき、ステータコアに対して3相のコイル導体の全体を一括して挿入配置することもできる。この場合には、ステータコアに対する3相のコイル導体の挿入配置を極めて容易に行うことができる。なお、ステータコアに対するコイル導体の挿入配置は所定の単位(本数)ごとに行い、ステータコアに配置した状態のコイル導体を溶接等によって接合することもできる。
また、各相の一方側渡り線部は、他相の一方側渡り線部と軸方向に重ねて配置されている。これにより、一方側コイルエンド導体部の内周(内径)方向への突出を抑制して、一方側コイルエンド導体部の振動による変形を抑制することができる。そのため、製造したステータにロータを組み付けた状態においては、一方側コイルエンド導体部とロータとの距離を小さくすることができ、一方側コイルエンド導体部をコンパクトにすることができる。
それ故、本発明のステータによれば、ステータコアに対して3相のコイル導体を容易に配置することができると共に、3相のコイル導体の品質を高く維持することができ、かつステータを小型化することができる。
また、本発明のステータの製造方法においては、ステータコアに対する3相のコイル導体の挿入配置を極めて容易に行うことができる。また、3相のコイル導体は、ほとんどステータコアに対して挿入配置したままの状態で製品とすることができ、品質の優れたステータを製造することができる。
それ故、本発明のステータの製造方法によれば、ステータコアに対して3相のコイル導体を容易に配置することができると共に、3相のコイル導体の品質を高く維持することができ、かつ小型化を図ることができるステータを容易に製造することができる。
実施例1における、ステータを他方側コイルエンド部から見た状態で示す斜視図。 実施例1における、ステータを軸方向に切断した状態で示す断面説明図。 実施例1における、ステータを軸方向に切断した状態で示す断面拡大説明図。 実施例1における、他方側コイルエンド導体部の形成状態を模式的に示す説明図。 実施例1における、各相のコイル導体を示す斜視図。 実施例1における、3相のコイル導体を組み合わせて形成したコイル導体組付体を示す斜視図。 実施例1における、各スロット導体部にスロット用絶縁紙を巻き付けた状態のコイル導体組付体を示す斜視図。 実施例1における、ステータコアを示す斜視図。 実施例1における、各スロット内にスロット用絶縁紙を配置した状態のステータコアを示す斜視図。 実施例1における、ステータにおける一方側コイルエンド部を示す斜視図。 実施例1における、他のステータを他方側コイルエンド部から見た状態で示す斜視図。 実施例1における、ステータコアにコイル導体組付体を挿入配置する状態を示す断面説明図。 実施例1における、ステータコアにコイル導体組付体を挿入配置する状態を示す断面説明図。 実施例1における、ステータコアにコイル導体組付体を挿入配置する状態を示す断面説明図。 実施例1における参考として、従来のステータを軸方向に切断した状態で示す断面説明図。 実施例2における、ステータを示す斜視図。 実施例2における、ステータを示す断面説明図。 実施例2における、ステータを示す断面説明図。 実施例2における、ステータの他端側コイルエンド部を、軸方向他端側から見た状態で示す断面説明図。 実施例2における、U相のコイルを示す斜視図。 実施例2における、U相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例2における、外側スロットに配置したU相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、内側スロットに配置したU相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、V相のコイルを示す斜視図。 実施例2における、V相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例2における、外側スロットに配置したV相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、内側スロットに配置したV相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、W相のコイルを示す斜視図。 実施例2における、W相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例2における、外側スロットに配置したW相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、内側スロットに配置したW相のコイルにおける他端側コイルエンド部を示す断面説明図。 実施例2における、V相のコイルを構成するコイル導体とW相のコイルを構成するコイル導体とを組み合わせた状態を示す斜視図。 実施例2における、U相、V相及びW相のコイルを構成するコイル導体を組み合わせた状態を示す斜視図。 実施例2における、U相、V相及びW相のコイルを構成するコイル導体を組み合わせて形成したコイル組付体を示す斜視図。 実施例3における、ステータを示す斜視図。 実施例3における、U相のコイルを示す斜視図。 実施例3における、U相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例3における、V相のコイルを示す斜視図。 実施例3における、V相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例3における、W相のコイルを示す斜視図。 実施例3における、W相のコイルにおける他端側コイルエンド部の一部を示す斜視図。 実施例3における、V相のコイルを構成するコイル導体とW相のコイルを構成するコイル導体とを組み合わせた状態を示す斜視図。 実施例3における、U相、V相及びW相のコイルを構成するコイル導体を組み合わせた状態を示す斜視図。 実施例3における、U相、V相及びW相のコイルを構成するコイル導体を組み合わせて形成したコイル組付体を示す斜視図。
上述した本発明のステータ及びその製造方法における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記ステータは、回転電機としてのモータ、ジェネレータ、モータジェネレータに用いるものとすることができる。
また、上記3相のコイル導体は、それぞれ断面略四角形状を有する角線、又は断面扁平形状を有する平角線等の電線を用いて構成することができる。また、コイル導体は、銅等からなる導体部の全周に、絶縁樹脂等からなる絶縁被膜を形成した電線から構成することができる。
上記ステータの発明において、上記各相の一方側渡り線部は、他相の上記一方側渡り線部と軸方向に重ねて配置されている
これにより、一方側コイルエンド導体部の内周(内径)方向への突出をさらに抑制して、一方側コイルエンド導体部をさらにコンパクトにすることができる。
また、上記3相のコイル導体のうちの2相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、軸方向に互いにオフセットした位置に配設され、かつ、残りの1相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、上記2相のコイル導体における一方側渡り線部の周方向端部同士の間で軸方向に屈曲して、該2相のコイル導体における一方側渡り線部の軸方向に重ねて配置されていることが好ましい。
この場合には、3相の一方側コイルエンド導体部における一方側渡り線部を、2相分の軸方向幅の範囲内で配置することができ、ステータの軸方向長さを小さくすることができる。
また、上記各相の一方側渡り線部は、上記ティースの内周端面より径方向内方において、他の同相の一方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることが好ましい。
この場合には、ステータの軸方向長さをさらに小さくすることができる。
また、上記ステータコアにおける各相の上記スロット内には、各相の上記スロット導体部が径方向に少なくとも2本重ねて配置されており、該径方向に重ねて配置した上記スロット導体部のうち径方向最外周側に配置した最外周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部は、上記ステータコアの軸方向端面から軸方向外方に最も離れて配置されており、上記最外周側スロット導体部の内周側に重なる内周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部は、上記最外周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部に対する軸方向内方に重ねて配置されていることが好ましい。
この場合には、3相のコイル導体をステータコアに配置してなるステータにおいて、3相の一方側コイルエンド導体部をよりコンパクトに形成することができる。
また、上記3相のコイル導体においては、上記最外周側スロット導体部と上記一方側渡り線部とを連結するコイルエンド連結部の曲率半径に比べて、上記内周側スロット導体部と上記一方側渡り線部とを連結するコイルエンド連結部の曲率半径を小さくすることが好ましい。
この場合にも、3相のコイル導体をステータコアに配置してなるステータにおいて、3相の一方側コイルエンド導体部をよりコンパクトに形成することができる。
また、軸方向他方側に位置する上記コイルエンド導体部である他方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の他方側渡り線部は、上記ティースの内周端面より径方向外方に配置され、かつ、他の同相の他方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることが好ましい。
この場合には、他方側コイルエンド導体部は、各相の他方側渡り線部がティースの内周端面より径方向外方に配置される形状を有している。これにより、ステータコアに3相のコイル導体を挿入配置して形成したステータに対して、ロータを挿入配置するときには、他方側コイルエンド導体部が位置するステータコアの軸方向他方側から挿入配置することができる。そのため、ステータに対するロータの配置を容易に行うことができる。
また、この場合には、各相の他方側渡り線部は、他の同相の他方側渡り線部と径方向に重ねて配置される。これにより、他方側コイルエンド導体部をコンパクトにすることができる。
また、上記各相の他方側渡り線部は、他相の上記他方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることが好ましい。
この場合には、他方側コイルエンド導体部をさらにコンパクトにすることができる。
また、上記ステータコアには、互いに隣接する2つのU相の上記スロットと、互いに隣接する2つのV相の上記スロットと、互いに隣接する2つのW相の上記スロットとが、順次繰り返し形成されており、上記3相のコイル導体は、互いに隣接する同相のスロット内においては、同相の複数本のコイル導体がそれぞれ上記ステータコアの径方向に並んで配置されており、かつ、上記一方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の複数本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の複数本のコイル導体とが、上記ステータコアの軸方向に並んで配置されていると共に、上記他方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の複数本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の複数本のコイル導体とが、上記ステータコアの径方向に並んで配置されていることが好ましい。
この場合には、特に、互いに隣接する同相のスロット内に同相のコイル導体を配置する際に、一方側コイルエンド導体部をステータコアの軸方向に効果的に小型化することができる。
また、上記3相のコイル導体は、上記互いに隣接する同相のスロット内においては、同相の2本のコイル導体がそれぞれ上記ステータコアの径方向に並んで配置されており、かつ、上記一方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の2本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の2本のコイル導体とが、上記ステータコアの径方向に4列に並んで配置されていると共に、上記他方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の2本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の2本のコイル導体とが、上記ステータコアの軸方向に4列、又は軸方向及び径方向に2列ずつ並んで配置されていることが好ましい。
この場合には、同相のスロット内に配置するコイル導体の本数が適切であり、一方側コイルエンド導体部及び他方側コイルエンド導体部において、複数本のコイル導体を整列して配置することが容易である。
また、上記一方側コイルエンド導体部においては、上記同相のスロット内に上記ステータコアの径方向に並んで配置された上記同相の2本のコイル導体は、一方のコイル導体が上記ステータコアの軸方向に対して垂直な状態で上記ステータコアの径方向内周側に屈曲されていると共に、他方のコイル導体が上記ステータコアの径方向内周側に屈曲すると共に上記ステータコアの軸方向に対してオフセットすることにより上記一方のコイル導体に対して上記ステータコアの径方向に並んで配置されていることが好ましい。
この場合には、各相のコイルを構成する2本のコイル導体をセットにして、スロット内においてはステータコアの径方向に並ぶ状態から一方側コイルエンド導体部においてもステータコアの径方向に並ぶ状態にすることができる。
上記各相のコイル導体は、上記ステータコアの周方向を1回又は複数回巡回する形状に形成され、かつ、上記ステータコアの径方向に複数段に重ねて配置されており、同相の上記コイル導体の導体端部同士は、上記他方側コイルエンド導体部の上記他方側渡り線部において、径方向に重なった状態で接合されていることが好ましい。
この場合には、複数のコイル導体を、他方側コイルエンド導体部の他方側渡り線部において接合することにより、一方側コイルエンド導体部において上記接合をなくすことができる。これにより、一方側コイルエンド導体部の内周(内径)方向への突出量が大きくなることを防止することができる。
また、上記3相のコイル導体は、角線導体からなると共に、上記スロット内から軸方向一方側のコイルエンド導体部と軸方向他方側のコイルエンド導体部とに交互に位置して上記ステータコアの周方向を巡回する波巻形状に形成されており、上記軸方向一方側のコイルエンド導体部においては、V相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記ステータコアの周方向における中心部分において、上記ステータコアの軸方向にオフセットして、上記ステータコアの周方向一方側であって軸方向内方側に位置する内方側部分と上記ステータコアの周方向他方側であって軸方向外方側に位置する外方側部分とを有しており、U相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記V相のコイルにおける各コイル導体の上記内方側部分に対して上記ステータコアの軸方向外方に重なって配置されており、W相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記V相のコイルにおける各コイル導体の上記外方側部分に対して上記ステータコアの軸方向内方に重なって配置されていることが好ましい。
この場合には、一方側コイルエンド導体部(軸方向一方側のコイルエンド導体部)において、3相のコイル導体をよりコンパクトに整列させて配置することができる。そのため、一方側コイルエンド導体部がステータコアの軸方向端面から突出する量をより小さくすることができる。
また、上記ステータの製造方法の発明において、上記成形工程を行った後であって上記挿入工程を行う前には、上記3相のコイル導体のすべてを上記スロット内に挿入する前に組み合わせてコイル導体組付体を形成する組合せ工程を行い、上記挿入工程においては、上記コイル導体組付体を軸方向に沿って上記スロット内に挿入することが好ましい。
この場合には、3相のコイル導体のすべてをコイル導体組付体として一括してステータコアに挿入配置することができ、ステータの組付性を向上させることができる。
また、上記成形工程においては、上記3相のコイル導体のうちの2相のコイル導体における上記一方側渡り線部を、軸方向に互いにオフセットさせて成形し、かつ、残りの1相のコイル導体における上記一方側渡り線部を、上記2相のコイル導体における一方側渡り線部の軸方向に重ねて配置するように、該2相のコイル導体における一方側渡り線部の周方向端部同士の間で軸方向に屈曲させることが好ましい。
この場合には、3相の一方側コイルエンド導体部における一方側渡り線部を、2相分の軸方向幅の範囲内で配置することができ、ステータの軸方向長さを小さくすることができる。
以下に、本発明のステータ及びその製造方法にかかる実施例1につき、図1〜図15を参照して説明する。
(実施例1)
本例のステータ1は、図1に示すごとく、ステータコア2における複数のスロット21に、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体3U、3V、3Wを配設してなる。
図2〜図4に示すごとく、3相のコイル導体3U、3V、3Wは、銅等からなる導体部(導体母材)の全周に絶縁樹脂等の絶縁被膜を形成してなる電線301を用いてそれぞれ構成してあり、この電線301は、断面略四角形状の平角線から構成してある。また、3相のコイル導体3U、3V、3Wは、電線301を折曲成形することによって、ステータコア2の軸方向Lに平行な状態でスロット21内に配置するスロット導体部31と、ステータコア2の軸方向端面201の外方においてスロット導体部31同士を連結するコイルエンド導体部32、33とを有してそれぞれ構成されている。また、3相のコイル導体3U、3V、3Wは、スロット導体部31の軸方向他方側L1と軸方向一方側L2とに交互にコイルエンド導体部32、33を複数回連結してステータコア2の周方向Cを一巡する波巻状にそれぞれ形成してある。
図3に示すごとく、ステータコア2の軸方向他方側L1に位置する他方側コイルエンド導体部32は、ステータコア2の周方向Cに延びる他方側渡り線部(他方側コイルエンド周方向部)323と、他方側渡り線部323とスロット導体部31とを連結する他方側コイルエンド連結部321、322とからなる。また、図3、図4に示すごとく、ステータコア2の軸方向一方側L2に位置する一方側コイルエンド導体部33は、ステータコア2の周方向Cに延びる一方側渡り線部(一方側コイルエンド周方向部)333と、一方側渡り線部333とスロット導体部31とを連結する一方側コイルエンド連結部331、332とからなる。
3相のコイル導体3U、3V、3Wにおいて、軸方向他方側L1に位置するコイルエンド導体部である他方側コイルエンド導体部32は、ステータコア2の外周側(外径方向)へ屈曲させることにより、その全体がスロット21同士の間に位置するティース22における内周端面221よりも径方向外方R2に位置している。
また、3相のコイル導体3U、3V、3Wにおいて、軸方向一方側L2に位置するコイルエンド導体部である一方側コイルエンド導体部33は、一方側コイルエンド連結部332をステータコア2の内周側へ屈曲させることにより、一方側渡り線部333は、ティース22における内周端面221よりも径方向内方R1に位置している。
図2、図3に示すごとく、3相のコイル導体3U、3V、3Wにおける他方側コイルエンド導体部32の他方側渡り線部323は、他相のコイル導体3における他方側コイルエンド導体部32の他方側渡り線部323とステータコア2の径方向Rに重ねて配置してある。
また、3相のコイル導体3U、3V、3Wにおける一方側コイルエンド導体部33の一方側渡り線部333は、他相のコイル導体3における一方側コイルエンド導体部33の一方側渡り線部333とステータコア2の軸方向Lに重ねて配置してある。
以下に、本例のステータ1及びその製造方法につき、図1〜図15を参照して詳説する。
図1に示すごとく、本例のステータ1は、ハイブリッドカー又は電気自動車等の3相交流モータに用いるものであり、U相、V相及びW相の3相のコイル導体3U、3V、3Wをステータコア2に組み付けて構成してある。また、図5に示すごとく、コイル導体3は、折曲成形を行うことによって、波巻形状に形成してある。
図4、図8に示すごとく、ステータコア2における複数のスロット21は、U相のコイル導体3Uにおけるスロット導体部31Uを配置したU相のスロット21Uと、V相のコイル導体3Vにおけるスロット導体部31Vを配置したV相のスロット21Vと、W相のコイル導体3Wにおけるスロット導体部31Wを配置したW相のスロット21Wとが、2つずつステータコア2の周方向Cに隣接して設けてある。なお、図4は、ステータ1における軸方向一方側L2の端面201Bの外方における一方側コイルエンド導体部33の形成状態を模式的に示す図である。
図2、図3、図10に示すごとく、本例の他方側コイルエンド導体部32のコイルエンド連結部321、322は、スロット導体部31に平行にスロット導体部31から連続形成した軸方向直線部321と、軸方向直線部321に対して径方向外方R2へ屈曲させた外方屈曲部322とによって形成してある。また、本例の他方側渡り線部323は、外方屈曲部322同士をステータコア2の周方向Cに沿った円弧状に連結するコイルエンド曲線部323によって形成してある。
そして、各相のコイル導体3は、互いに隣接して同相のスロット21に配置された2本の同相のスロット導体部31が、ステータコア2の軸方向他方側L1の端面201Aの外方に配置された他方側コイルエンド導体部32においては、軸方向直線部321として立ち上がった後、外方屈曲部322として軸方向直線部321に対して径方向外方R2へ屈曲し、コイルエンド曲線部323として外方屈曲部322同士をステータコア2の周方向Cに沿った円弧状に連結して形成されている。また、同相の他方側コイルエンド導体部32におけるコイルエンド曲線部323は、ステータコア2の軸方向Lに2本並ぶよう重なった状態で周方向Cに向けて配置されている。
図2〜図4に示すごとく、本例の一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド連結部331、332は、スロット導体部31に平行にスロット導体部31から連続形成した軸方向直線部331と、軸方向直線部331に対して径方向内方R1へ屈曲させた内方屈曲部332とによって形成してある。また、本例の一方側渡り線部333は、内方屈曲部332同士を直線状に連結するコイルエンド直線部333によって形成してある。
そして、各相のコイル導体3は、互いに隣接して同相のスロット21に配置された2本の同相のスロット導体部31が、ステータコア2の軸方向一方側L2の端面201Bの外方に配置された一方側コイルエンド導体部33においては、軸方向直線部331として立ち上がった後、内方屈曲部332として軸方向直線部331に対して径方向内方R1へ屈曲し、コイルエンド直線部333として内方屈曲部332同士をステータコア2の軸方向Lに垂直な方向において直線状に連結して形成されている。また、一方側コイルエンド導体部33におけるコイルエンド直線部(一方側渡り線部)333は、ステータコア2の径方向Rに2本並ぶよう重なった状態で軸方向Lに垂直な方向に向けて配置されている。
なお、図11に示すごとく、一方側コイルエンド導体部33は、コイルエンド直線部(渡り線部)333の代わりに、ステータコア2の周方向Cに沿った曲線状(円弧状)のコイルエンド曲線部333Zを用いて構成することもできる。
図10に示すごとく、3相のコイル導体3U、3V、3Wの他方側コイルエンド導体部32においては、3相のコイルエンド曲線部323によって円形状の内周側端部が形成されている。図1、図4に示すごとく、3相のコイル導体3U、3V、3Wの一方側コイルエンド導体部33においては、3相のコイルエンド直線部(一方側渡り線部)333によって多角形状の内周側端部が形成されている。各相のコイル導体3は、スロット導体部31及びコイルエンド導体部32の各部において断面積が同じになっている。
図3、図4に示すごとく、ステータコア2における各相のスロット21内には、径方向Rに向けて4本のスロット導体部31が並んで配置されており、ステータ1においては、互いに隣接する2つの各相のスロット21を合わせると、U相、V相及びW相の3相のコイル導体3U、3V、3Wが、8ターン分(8周分)配置されている。
また、図3に示すごとく、ステータコア2の軸方向他方側L1の端面201Aの外方においては、ステータコア2の径方向Rに向けて、ステータコア2の軸方向Lに並ぶ2本の同相の他方側コイルエンド導体部32同士の間に、ステータコア2の軸方向Lに並ぶ2本の他相の他方側コイルエンド導体部32が配置されて、他方側コイルエンド部30Aが形成されている。
同図においては、他方側コイルエンド部30Aにおいて、ステータコア2の径方向Rに向けて、ステータコア2の軸方向Lに並ぶ2本のU相の他方側コイルエンド導体部32U同士の間に、ステータコア2の軸方向Lに並ぶ2本のV相の他方側コイルエンド導体部32Vが配置されている状態を示す。
また、図3に示すごとく、ステータコア2の軸方向一方側L2の端面201Bの外方においては、ステータコア2の軸方向Lに向けて、ステータコア2の径方向Rに並ぶ2本の同相の一方側コイルエンド導体部33同士の間に、ステータコア2の径方向Rに並ぶ2本の他相の一方側コイルエンド導体部33が配置されて、一方側コイルエンド部30Bが形成されている。
同図においては、一方側コイルエンド部30Bにおいて、ステータコア2の軸方向Lに向けて、ステータコア2の径方向Rに並ぶ2本のU相の一方側コイルエンド導体部33U同士の間に、ステータコア2の径方向Rに並ぶ2本のV相の一方側コイルエンド導体部33Vが配置されている状態を示す。
各相のコイル導体3は、図5に示すごとく、ステータコア2の周方向Cを2回巡回する形状に形成してあり、図2、図6に示すごとく、ステータコア2の径方向Rに複数段に重ねて配置されている。
図10に示すごとく、同相のコイル導体3の導体端部302同士は、他方側コイルエンド導体部32の他方側渡り線部323において、径方向Rに重なった状態で接合部分327として接合されている。
図5に示すごとく、ステータ1においては、ステータコア2の周方向Cを二巡する波巻状の各相のコイル導体3は、スロット導体部31が互いに隣接する同相のスロット21内に配置してある。すなわち、互いに隣接する同相のスロット21内にスロット導体部31を配置する同相のコイル導体3を1本の連続する電線301から構成して、ステータコア2を一巡するよう配設されている。また、3相のコイル導体3U、3V、3Wは、ステータコア2の周方向Cを連続して二巡する波巻状のコイル導体3を、各導体端部302において接合して2の整数倍の巡回数(本例では8巡回)がステータコア2に配置される。二巡する波巻状の各相のコイル導体3を用いることにより、ステータコア2に配置した3相のコイル導体3U、3V、3Wにおいて、一巡する波巻状のコイル導体を溶接等によって接合する場合に比べて、接合箇所を約半分に減らすことができる。なお、図2、図3においては、コイル導体3の各導体端部302の接合部分327を2点鎖線で示す。
図10に示すごとく、ステータコア2の軸方向他方側L1の端面201Aの外方においては、ステータ1の周方向Cの各部位は、U相の他方側コイルエンド導体部32UとV相の他方側コイルエンド導体部32Vとが径方向Rに並ぶ部位、V相の他方側コイルエンド導体部32VとW相の他方側コイルエンド導体部32Wとが径方向Rに並ぶ部位、U相の他方側コイルエンド導体部32UとW相の他方側コイルエンド導体部32Wとが径方向Rに並ぶ部位とが形成されている。
また、図1、図4に示すごとく、ステータコア2の軸方向一方側L2の端面201Bの外方においては、ステータ1の周方向Cの各部位は、U相の一方側コイルエンド導体部33UとV相の一方側コイルエンド導体部33Vとが軸方向Lに並ぶ部位、V相の一方側コイルエンド導体部33VとW相の一方側コイルエンド導体部33Wとが軸方向Lに並ぶ部位、U相の一方側コイルエンド導体部33UとW相の一方側コイルエンド導体部33Wとが軸方向Lに並ぶ部位とが形成されている。
また、図10に示すごとく、本例の3相の他方側コイルエンド導体部32においては、V相のコイルエンド曲線部323Vを、ステータコア2の軸方向Lに垂直な状態で配置した内方側部分324と、ステータコア2の軸方向に垂直な状態で内方側部分324よりも軸方向外方側に配置した外方側部分325と、外方側部分325と内方側部分324とを連結する連結部分326とを有する屈曲形状に形成している。また、U相のコイルエンド曲線部323Uを内方側部分324に対する軸方向外方側に重ねて配置し、W相のコイルエンド曲線部323Wを外方側部分325に対する軸方向内方側に重ねて配置している。また、3相の他方側コイルエンド導体部32におけるコイルエンド曲線部323は、2相分の径方向幅の範囲内で周方向Cに略均等に分散して配置してある。
また、V相のコイルエンド曲線部323Vに対して、U相のコイルエンド曲線部323U及びW相のコイルエンド曲線部323Wを、それぞれ径方向外方R2側及び径方向内方R1側に重ね合わせた状態を複数回(本例では4回)繰り返して、他方側コイルエンド部30Aが形成されている。
図1、図4に示すごとく、本例の3相の一方側コイルエンド導体部33においては、3相のコイル導体3のうちのU相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部(コイルエンド直線部)333U、333Wは、軸方向Lに互いにオフセットした位置に配設してある。残りのV相のコイル導体3Vにおける一方側渡り線部333Vは、U相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部333U、333Wの周方向Cの端部同士の間で軸方向Lに屈曲して、U相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部333U、333Wの軸方向Lに重ねて配置してある。
より具体的には、図1、図4に示すごとく、本例の3相の一方側コイルエンド導体部33においては、V相のコイルエンド直線部333Vを、ステータコア2の軸方向Lに垂直な状態で配置した内方側部分334と、ステータコア2の軸方向に垂直な状態で内方側部分334よりも軸方向外方側に配置した外方側部分335と、外方側部分335と内方側部分334とを連結する連結部分336とを有する屈曲形状に形成している。また、U相のコイルエンド直線部333Uを内方側部分334に対する軸方向外方側に重ねて配置し、W相のコイルエンド直線部333Wを外方側部分335に対する軸方向内方側に重ねて配置している。また、3相の一方側コイルエンド導体部33におけるコイルエンド直線部333は、2相分の軸方向幅の範囲内で周方向Cに略均等に分散して配置してある。
また、V相のコイルエンド直線部333Vに対して、U相のコイルエンド直線部333U及びW相のコイルエンド直線部333Wを、それぞれ軸方向外方側及び軸方向内方側に重ね合わせた状態を複数回(本例では4回)繰り返して、一方側コイルエンド部30Bが形成されている。
また、図3に示すごとく、各相のスロット21内には、各相のスロット導体部31が径方向Rに重ねて配置してある。
ステータコア2における各相のスロット21内の径方向Rに重ねて配置したスロット導体部31のうち径方向Rの最外周側に配置した最外周側スロット導体部31に繋がる一方側渡り線部333は、ステータコア2からその軸方向Lに最も離れて配置してある。また、最外周側スロット導体部31の内周側に重なるスロット導体部31に繋がる一方側渡り線部333は、最外周側スロット導体部31に繋がる一方側渡り線部333に対するステータコア2側(軸方向Lの内方)に、軸方向Lに重ねて配置してある。
また、3相のコイル導体3U、3V、3Wにおいては、各相のスロット21の最外周側に位置する最外周側スロット導体部31に繋がる一方側コイルエンド導体部33の内方屈曲部332の曲率半径に比べて、最外周側スロット導体部31の内周側に重ねて配置した内周側スロット導体部31に繋がる一方側コイルエンド導体部33の内方屈曲部332の曲率半径は小さくなっている。
そして、最外周側スロット導体部31に連結する一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド直線部333に対して、内周側スロット導体部31に連結する一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド直線部333は、ステータコア2の軸方向Lの内方に配置してある。
また、図2、図3に示すごとく、ステータコア2の軸方向他方側L1の端面201Aには、他方側コイルエンド導体部32の外方屈曲部322を配置するためのコア拡張形成部23を延長形成することができる。このコア拡張形成部23は、内周側に外方屈曲部322を配置するための傾斜面231を形成して構成することができる。
この場合には、コア拡張形成部23を延長形成することにより、ステータコア2を軸方向Lに長く形成することができる。これにより、ステータ1によって形成する磁気回路における磁路を拡大することができ、ステータ1を用いて構成する回転電機の出力特性を向上させることができる。
また、図3に示すごとく、3相の一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド直線部333同士の間には、相間絶縁紙42を配置することができる。この相間絶縁紙42は、ステータコア2の軸方向Lに並べて配置する異なる相のコイルエンド直線部333同士の間に配置され、同一形状のもの(形状を共通化したもの)を軸方向Lに並べて配置することができる。
次に、上述したステータ1を製造する方法について説明する。
本例においては、まず、図5に示すごとく、成形工程として、ステータコア2に配置するための立体的形状の3相のコイル導体3U、3V、3Wをそれぞれ成形する。このとき、各相のコイル導体3は、連続した1本の電線301によって、ステータコア2の周方向Cを二巡する波巻状の形状に形成する。
また、成形工程においては、3相のコイル導体3U、3V、3Wを、一方側コイルエンド導体部33において周方向Cに延びる各相の一方側渡り線部333が、ティース22の内周端面221より径方向内方R1に配置されるよう成形し、かつ、3相のコイル導体3U、3V、3Wをそれぞれ異なる形状で、各相の一方側渡り線部333が他相の一方側渡り線部333と互いに異なる位置に配設されるよう成形する。
また、3相のコイル導体3U、3V、3WのうちのU相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部(コイルエンド直線部)333U、333Wは、軸方向Lに互いにオフセットさせて成形し、かつ、残りのV相のコイル導体3Vにおける一方側渡り線部333Vを、U相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部333U、333Wの軸方向Lに重ねて配置するように、U相、W相のコイル導体3U、3Wにおける一方側渡り線部333U、333Wの周方向Cの端部同士の間で軸方向Lに屈曲させる。
次いで、図6に示すごとく、組合せ工程として、それぞれステータコア2の周方向Cを二巡する波巻状の形状に形成した3相のコイル導体3U、3V、3Wを組み合わせて、コイル導体組付体35を形成する。このとき、治具等を用いて、コイル導体組付体35の立体的形状が崩れないように維持することができる。本例においては、ステータコア2に配置するすべての3相のコイル導体3U、3V、3Wを組み合わせて、コイル導体組付体35を形成する。
なお、図7に示すごとく、3相のコイル導体3U、3V、3Wを組み合わせたコイル導体組付体35における各スロット導体部31には、スロット用絶縁紙41を配置しておくことができる。
次いで、図12〜図14に示すごとく、挿入工程として、コイル導体組付体35を、一方側コイルエンド導体部33の側から先に、ステータコア2内に挿入する。このとき、一方側コイルエンド導体部33の全体がすべてのスロット21における外周端面211よりも径方向内方R1に位置していることにより、一方側コイルエンド導体部33の側から先に、容易にステータコア2に挿入配置することができる。これにより、コイル導体組付体35を、ステータコア2の軸方向端面からステータコア2の軸方向Lに沿って、ステータコア2における複数のスロット21内に同時に挿入することができる。
こうして、上記コイル導体組付体35を、一方側コイルエンド導体部33の側から先に、ステータコア2の軸方向一方側L2の端面201Bからステータコア2の軸方向Lに沿って、ステータコア2における複数のスロット21内に同時に(一括して)挿入して形成したステータ1を製造することができる。
また、図12〜図14に示すごとく、挿入工程においては、保持治具51にステータコア2を保持すると共に、コイル導体組付体35を挿入治具52に保持して、この挿入治具52を保持治具51に対して挿入することにより、コイル導体組付体35をステータコア2に挿入配置することができる。
また、図9に示すごとく、スロット用絶縁紙41は、ステータコア2における各スロット21内に配置しておくことができる。この場合、図12に示すごとく、保持治具51に保持したステータコア2の内周側には、スロット用絶縁紙41がステータコア2から抜き出されないようにするための絶縁紙維持治具53を用いることができる。そして、図13、図14に示すごとく、保持治具51に保持したステータコア2内に、コイル導体組付体35を保持した挿入治具52を挿入した部分から、絶縁紙維持治具53を徐々に抜き出すことができる。これにより、ステータコア2にコイル導体組付体35を挿入配置する際に、スロット用絶縁紙41が抜き出されることを防止することができる。
本例のステータ1は、一方側コイルエンド導体部33の形状に工夫をすることにより、ステータコア2に対する3相のコイル導体3U、3V、3Wの挿入配置を容易にし、かつステータコア2に挿入配置した後のコイル導体をさらに成形することを不要にしたものである。
具体的には、本例のステータ1は、図2、図3に示したごとく、他方側コイルエンド導体部32の形状は、従来と同様に、ステータコア2の外周側へ屈曲させることにより、その全体がティース22における内周端面221よりも径方向外方R2に位置する形状となっている。これにより、ステータコア2に3相のコイル導体3U、3V、3Wを挿入配置して形成したステータ1に対して、ロータを挿入配置するときには、他方側コイルエンド導体部32が位置するステータコア2の軸方向他方側L1から挿入配置することができる。そのため、ステータ1に対するロータの配置を容易に行うことができる。
また、図2、図3に示したごとく、一方側コイルエンド導体部33の形状は、ステータコア2の内周側へ屈曲させることにより、その全体がスロット21における外周端面211よりも径方向内方R1に位置する形状となっている。これにより、ステータコア2に対して3相のコイル導体3U、3V、3Wを挿入配置するときには、一方側コイルエンド導体部33が位置する軸方向一方側L2から、ステータコア2に挿入配置することができる。そのため、ステータコア2に対する3相のコイル導体3U、3V、3Wの配置を容易に行うことができる。
そして、本例のステータ1においては、ステータコア2に挿入配置した後の一方側コイルエンド部30Bには、折曲成形、圧縮成形等の成形加工を行わず、ほとんど挿入配置したままの状態で製品とすることができる。これにより、コイル導体3を構成する導体部の表面に設けた絶縁被膜が破壊又は劣化することがほとんどない。そのため、本例のステータ1によれば、その品質を向上させることができる。
また、本例のステータ1においては、特に、ステータコア2に挿入配置する前に3相のコイル導体3U、3V、3Wを予め組み立てておき、ステータコア2に対して3相のコイル導体3U、3V、3Wの全体を同時に挿入配置することができる。そのため、ステータコア2に対する3相のコイル導体3U、3V、3Wの挿入配置を極めて容易に行うことができる。なお、ステータコア2に対するコイル導体3の挿入配置は所定の単位(本数)ごとに行い、ステータコア2に配置した状態のコイル導体3を溶接等によって接合することもできる。
また、3相のコイル導体3U、3V、3Wにおける一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド直線部333は、他相のコイル導体3における一方側コイルエンド導体部33のコイルエンド直線部333とステータコア2の軸方向Lに重ねて配置してある。これにより、一方側コイルエンド導体部33の径方向内方R1への突出を抑制して、一方側コイルエンド導体部33の振動による変形を抑制することができる。そのため、製造したステータ1にロータを組み付けた状態においては、一方側コイルエンド導体部33とロータとの距離を小さくすることができ、一方側コイルエンド導体部33をコンパクトにすることができる。
なお、参考として、図15には、両側のコイルエンド導体部92をステータコア2の外周側へ屈曲させて形成した従来のステータ9を示す。
それ故、本例のステータ1及びその製造方法によれば、ステータコア2に対して3相のコイル導体3U、3V、3Wを容易に配置することができると共に、3相のコイル導体3U、3V、3Wの品質を高く維持することができ、かつステータ1を小型化することができる。
以下に、本発明の他のステータにかかる実施例2につき、図16〜図34を参照して説明する。
本実施例2の図16〜図34における各文言(構成要素)の符号は、上記実施例1の図1〜図15とは別に取り直したものである。従って、一部の符号が実施例1と重複する場合があるが、実施例1とは別の文言(構成要素)を示すことがある。後述する実施例3においても同様である。
(実施例2)
本例のステータ1は、図16に示すごとく、ステータコア2の軸方向Lに沿って形成した複数のスロット21に、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル3U、3V、3Wを配設してなる。
図16、図17に示すごとく、3相のコイル3U、3V、3Wは、同相のスロット21内においては、同相の複数本のコイル導体4がステータコア2の径方向Rに並んで配置してある。また、3相のコイル3U、3V、3Wは、ステータコア2の軸方向一端面201Aから突出した他方側コイルエンド部30Aにおいては、同相の複数本のコイル導体4がステータコア2の径方向R又は軸方向Lに並んで配置してあると共に、ステータコア2の軸方向他端面201Bから突出した一方側コイルエンド部30Bにおいては、同相の複数本のコイル導体4がステータコア2の径方向内周側R1に屈曲すると共にステータコア2の径方向Rに並んで配置してある。
以下に、本例のステータ1につき、図16〜図34を参照して詳説する。
図16に示すごとく、本例のステータ1は、ハイブリッドカー又は電気自動車等の3相交流モータに用いるものであり、U相、V相及びW相の3相のコイル3U、3V、3Wをステータコア2に組み付けて構成してある。
また、3相のコイル3U、3V、3Wは、銅等からなる導体部(導体母材)の全周に絶縁樹脂等の絶縁被膜を形成してなる角線導体301を用いてそれぞれ構成してあり、この角線導体301は、断面略四角形状を有している。
図20、図24、図28に示すごとく、本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、スロット21内から他方側コイルエンド部30Aと一方側コイルエンド部30Bとに交互に位置してステータコア2の周方向Cを巡回する波巻形状に形成してある。また、本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、同じスロット21内に配置した2本のコイル導体4をセットにして波巻形状に形成してある。また、2本のコイル導体4は、連続する1本の角線導体301を、ステータコア2の周方向Cを二巡回させて成形してある。
図21、図25、図29に示すごとく、各相のコイル3U、3V、3Wは、スロット21内に配置するスロット導体部31と、ステータコア2の軸方向端面201から突出させて配置する(スロット21の外に配置する)コイルエンド導体部32とからなる。他方側コイルエンド部30Aに位置するコイルエンド導体部32は、スロット導体部31と繋がりステータコア2の軸方向一端面201Aから立ち上がって周方向Cに屈曲する屈曲角導体部321と、各スロット導体部31にそれぞれ繋がる屈曲角導体部321同士を繋ぎステータコア2の周方向Cに配置する周方向導体部(渡り線部)322とからなる。一方側コイルエンド部30Bに位置するコイルエンド導体部32は、スロット導体部31と繋がりステータコア2の軸方向他端面201Bから立ち上がって径方向内周側R1に屈曲する屈曲角導体部321と、各スロット導体部31にそれぞれ繋がる屈曲角導体部321同士を繋ぎステータコア2の周方向Cに配置する周方向導体部(渡り線部)322とからなる。
周方向導体部322は、他方側コイルエンド部30A及び一方側コイルエンド部30Bにおいて、ステータコア2の周方向Cに沿った円弧形状に成形されている。また、周方向導体部322は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、直線形状に成形することもできる。
図18に示すごとく、他方側コイルエンド部30Aにおいて、各相の周方向導体部322は、U相の周方向導体部322とV相の周方向導体部322とがステータコア2の径方向Rに重なって配置された部位、U相の周方向導体部322とW相の周方向導体部322とがステータコア2の径方向Rに重なって配置された部位、V相の周方向導体部322とW相の周方向導体部322とがステータコア2の径方向Rに重なって配置された部位とが形成されている。
図19に示すごとく、ステータコア2には、互いに隣接する2つのU相のスロット21Uと、互いに隣接する2つのV相のスロット21Vと、互いに隣接する2つのW相のスロット21Wとが、順次繰り返し形成してある。本例のステータコア2には、互いに隣接する2つの各相のスロット21がステータコア2の周方向Cの8箇所に形成されている。そして、各相のスロット21が16個形成され、3相の全スロット21として48個形成されている。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、同じスロット21内において径方向Rに並べて配置する2本1組のコイル導体4を用い、この2本1組のコイル導体4を、2セット同じスロット21内に径方向Rに並べてステータコア2に配置してある。そして、各スロット21内には、同相の4本のコイル導体4が径方向Rに並んで配置されている。また、互いに隣接する同相のスロット21にも、同様にして4本のコイル導体4が径方向Rに並んで配置されている。
図18に示すごとく、他方側コイルエンド部30Aにおいて、ステータコア2の軸方向Lの内方側に位置する2本1組のコイル導体4は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、ステータコア2の径方向内周側R1に位置している。一方、他方側コイルエンド部30Aにおいて、ステータコア2の軸方向Lの外方側に位置する2本1組のコイル導体4は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、ステータコア2の径方向外周側R2に位置している。
3相のコイル3U、3V、3Wは、互いに隣接する同相のスロット21内においては、同相の2本1組のコイル導体4がそれぞれステータコア2の径方向Rに並んで配置してある。また、互いに隣接する同相のスロット21内においては、同相の2本1組のコイル導体4の径方向内周側R1に、他の同相の2本1組のコイル導体4が並んで配置してある。
また、3相のコイル3U、3V、3Wは、他方側コイルエンド部30Aにおいては、同相のスロット21に配置した同相の2本1組のコイル導体4がステータコア2の軸方向Lに並んで配置してある。また、互いに隣接する同相のスロット21に配置した同相の2本1組のコイル導体4同士は、ステータコア2の軸方向Lに4列に並んで配置してある。
なお、互いに隣接する同相のスロット21に配置した同相の2本1組のコイル導体4同士は、連続する1本の角線導体301を、ステータコア2の周方向Cを四巡回させて一体に成形することもできる。
また、図19に示すごとく、3相のコイル3U、3V、3Wは、一方側コイルエンド部30Bにおいては、互いに隣接する同相のスロット21の一方に配置した同相の2本のコイル導体4と、互いに隣接する同相のスロット21の他方に配置した同相の2本のコイル導体4とが、ステータコア2の径方向Rに4列に並んで配置してある。
図18に示すごとく、一方側コイルエンド部30Bにおいては、同相のスロット21内にステータコア2の径方向Rに並んで配置した同相の2本のコイル導体4は、一方のコイル導体4Aがステータコア2の軸方向Lに対して垂直な状態でステータコア2の径方向内周側R1に屈曲してあると共に、他方のコイル導体4Bがステータコア2の径方向内周側R1に屈曲すると共にステータコア2の軸方向Lに対してオフセットすることにより一方のコイル導体4Aに対してステータコア2の径方向Rに並んで配置してある。
図21、図25、図29に示すごとく、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323においては、コイル導体4が、屈曲角導体部321においてステータコア2の軸方向Lに2本並ぶ状態から、径方向Rに2本並ぶ状態に変化している。
3相のコイル3U、3V、3Wを構成するコイル導体4は、互いに隣接する2つの同相のスロット21(後述する第1スロット導体組S1)から、この2つの同相のスロット21の周方向Cに隣接する2つの同相のスロット21(後述する第2スロット導体組S2)へ跨って配置してある。
図24に示すごとく、一方側コイルエンド部30Bにおいては、V相のコイル3Vにおける各コイル導体4は、ステータコア2の周方向Cにおける中心部分において、ステータコア2の軸方向Lにオフセットして、ステータコア2の周方向一方側C1であって軸方向内方L1側に位置する内方側部分325とステータコア2の周方向他方側C2であって軸方向外方L2側に位置する外方側部分326とを有している。また、U相のコイル3Uにおける各コイル導体4は、V相のコイル3Vにおける各コイル導体4の内方側部分325に対してステータコア2の軸方向外方L2に重なって配置してある。W相のコイル3Wにおける各コイル導体4は、V相のコイル3Vにおける各コイル導体4の外方側部分326に対してステータコア2の軸方向内方L1に重なって配置してある。
図16に示すごとく、各相のスロット21内の径方向Rの外側(外側スロット21B)に配置した各相のコイル3U、3V、3Wの2本1組のコイル導体4は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、2相分の軸方向Lの幅の範囲内で周方向Cに略均等に分散して配置してある。また、各相のスロット21内の径方向Rの内側(内側スロット21A)に配置した各相のコイル3U、3V、3Wの2本1組のコイル導体4は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、径方向Rの外側に配置した2本1組のコイル導体4に対する軸方向内方L1に重なる状態で、2相分の軸方向Lの幅の範囲内で周方向Cに略均等に分散して配置してある。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、一方側コイルエンド部30Bも他方側コイルエンド部30Aと同様に軸方向Lに平行になるよう形成し、周方向Cを巡回する波巻形状に成形した後、一方側コイルエンド部30Bを周方向Cの内周側に屈曲させることによって成形することができる。
また、同相の2本のコイル導体4の導体端部同士は、他方側コイルエンド部30Aに位置するコイルエンド導体部32において、径方向Rに重なった状態で接合されている(図示略)。
以下の説明において、本例の一方側コイルエンド部30Bにおいては、ステータコア2の軸方向L一端側から見て、いずれかの互いに隣接する2つの同相のスロット21を第1スロット組S1、第1スロット組S1の2つの同相のスロット21に対して周方向Cの一方側に隣接する互いに隣接する2つの同相のスロット21を第2スロット組S2とする。また、第1スロット組S1と第2スロット組S2とが周方向Cに並ぶ範囲において、周方向Cの内側に位置するスロット21を内側スロット21A、周方向Cの外側に位置するスロット21を外側スロット21Bとする。
次に、3相のコイル3U、3V、3Wの形成状態を説明する。
図20〜図23には、U相のコイル3Uの形成状態を示す。
図21、図22に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置したU相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置したU相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。また、U相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、U相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図23に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置し、内側スロット21AにおいてU相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)の径方向内周側R1に重なるU相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置し、外側スロット21BにおいてU相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)の径方向内周側R1に重なるU相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。また、U相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、U相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図20、図21に示すごとく、U相の第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)において、U相のスロット21Uの径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において周方向Cの内側にオフセットし、一方、U相のスロット21Uの径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において軸方向L外側にオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、U相の第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)においても、第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)と同様に、各コイル導体4がオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
図24〜図27には、V相のコイル3Vの形成状態を示す。
図25、図26に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置したV相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置したV相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。また、V相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、V相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図27に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置し、内側スロット21AにおいてV相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)の径方向内周側R1に重なるV相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置し、外側スロット21BにおいてV相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)の径方向内周側R1に重なるV相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。また、V相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、V相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図24、図25に示すごとく、V相の第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の周方向一方側C1の部分においては、V相のスロット21Vの径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aは、屈曲角導体部321と周方向導体部322の内方側部分325との間の径方向導体部323において軸方向内方L1にオフセットし、一方、V相のスロット21Vの径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bは、屈曲角導体部321と周方向導体部322の内方側部分325との間の径方向導体部323において周方向Cの外側にオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、V相の第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の周方向他方側C2の部分においては、V相のスロット21Vの径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aは、屈曲角導体部321と周方向導体部322の内方側部分325との間の径方向導体部323において軸方向内方L1にオフセットし、一方、V相のスロット21Vの径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bは、屈曲角導体部321と周方向導体部322の内方側部分325との間の径方向導体部323において周方向Cの外側にオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、V相の第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)の周方向一方側C1の部分においては、第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の周方向一方側C1の部分と同様に、各コイル導体4がオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、V相の第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)の周方向他方側C2の部分においては、第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の周方向他方側C2の部分と同様に、各コイル導体4がオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
図28〜図31には、W相のコイル3Wの形成状態を示す。
図29、図30に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置したW相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいては径方向内周側R1に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向外周側R2に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置したW相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいては径方向内周側R1に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向外周側R2に位置している。また、W相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、W相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図31に示すごとく、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置し、内側スロット21AにおいてW相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)の径方向内周側R1に重なるW相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいては径方向内周側R1に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向外周側R2に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置し、外側スロット21BにおいてW相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)の径方向内周側R1に重なるW相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいては径方向内周側R1に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向外周側R2に位置している。また、W相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、W相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、図28、図29に示すごとく、W相の第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N2)において、W相のスロット21Wの径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において軸方向内方L1にオフセットし、一方、W相のスロット21Wの径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において周方向Cの内側にオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、W相の第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)においても、第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)と同様に、各コイル導体4がオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
図20、図24、図28に示すごとく、U相及びV相のコイル3U、3Vにおける一方側コイルエンド部30Bと、W相のコイル3Wにおける一方側コイルエンド部30Bとは、スロット21の径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aと、スロット21の径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bとが、周方向導体部322における径方向内周側R1又は径方向外周側R2の位置が逆になっている。また、径方向導体部323における2本1組のコイル導体4の屈曲状態は、U相のコイル3U及びV相のコイル3Vの周方向一方側C1の部分が同じであり、W相のコイル3W及びV相のコイル3Vの周方向他方側C2の部分が同じである。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、ステータコア2に配置するコイル全体を組み合わせてコイル組付体5とし、このコイル組付体5を一括してステータコア2に配置する。
図32には、V相のコイル3Vにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)と、W相のコイル3Wにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)とを組合せた状態を示す。このとき、一方側コイルエンド部30Bにおいては、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向一方側C1の部分に対する軸方向外方L2に、V相のコイル3Vにおける周方向導体部322の外方側部分326が重なる。そして、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向他方側C2の部分と、V相のコイル3Vにおける周方向導体部322の内方側部分325との軸方向外方L2には、U相のコイル3Uにおける周方向導体部322を配置するための凹部329が形成される。
図33には、3相のコイル3U、3V、3Wにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)について、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向他方側C2の部分とV相のコイル3Vにおける周方向導体部322の内方側部分325との軸方向外方L2に形成された凹部329に、U相のコイル3Uにおける周方向導体部322を配置した状態を示す。また、図34には、3相のコイル3U、3V、3Wを構成する第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)の全体と、3相のコイル3U、3V、3Wを構成する第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の全体とを組み合わせて、コイル組付体5を形成した状態を示す。
その後、図16に示すごとく、3相のコイル3U、3V、3W全体を組み合わせてなるコイル組付体5を、一方側コイルエンド部30Bの側からステータコア2における全体のスロット21に挿入配置して、ステータ1を形成することができる。
なお、図示は省略するが、コイル組付体5を形成する際には、3相のコイル3U、3V、3Wの位置を決定する組付用治具を用いることができる。また、コイル組付体5をステータコア2に配置する際にも、挿入配置用治具を用いて、その挿入配置を容易にすることができる。
次に、本例のステータ1による作用効果を説明する。
本例のステータ1は、一方側コイルエンド部30Bの形状に工夫をすることにより、ステータコア2に対する3相のコイル3U、3V、3Wの配置を容易にし、かつステータコア2に配置した後の3相のコイル3U、3V、3Wをさらに成形することを不要にしたものである。
具体的には、本例のステータ1においては、他方側コイルエンド部30Aの形状は、従来と同様に、ステータコア2に配置する前に予めステータコア2の径方向外周側R2へ屈曲させておくことにより、その全体をティース22(スロット21同士の間に位置する部分)における内周端面221よりも径方向外周側R2に位置する形状とすることができる。なお、他方側コイルエンド部30Aに位置するコイルエンド導体部32は、径方向外周側R2に屈曲させて形成することができる。これにより、図17に示すごとく、ステータコア2に3相のコイル3U、3V、3Wを配置して形成したステータ1に対して、ロータ6を挿入配置するときには、他方側コイルエンド部30Aが位置するステータコア2の軸方向一端面201A側から挿入配置することができる。そのため、ステータ1に対するロータ6の配置を容易に行うことができる。
また、一方側コイルエンド部30Bの形状は、ステータコア2に配置する前に予めステータコア2の径方向内周側R1へ屈曲させておくことにより、その全体がスロット21における外周端面211よりも径方向内周側R1に位置する形状となっている。これにより、図17に示すごとく、ステータコア2に対して3相のコイル3U、3V、3Wを挿入配置するときには、一方側コイルエンド部30Bが位置するステータコア2の軸方向他端面201B側から挿入配置することができる。そのため、ステータコア2に対する3相のコイル3U、3V、3Wの配置を容易に行うことができる。
また、3相のコイル3U、3V、3Wは、一方側コイルエンド部30Bにおいては、同相の複数本のコイル導体4がステータコア2の径方向Rに並んで配置してある。これにより、ステータ1の軸方向L他端側において、一方側コイルエンド部30Bがステータコア2の軸方向端面201から突出する量を小さくすることができる。
そのため、ステータ1において軸方向他端面201B側に位置するコイルエンド部30Bを軸方向Lに小型化することができる。
また、本例のステータ1においては、他方側コイルエンド部30A及び一方側コイルエンド部30Bは、ステータコア2に配置する前に、予め組付後の形状に成形しておくことができる。そして、ステータコア2に組み付けた後の両側のコイルエンド部30A、30Bは、折曲成形、圧縮成形等の成形加工を行わず、ほとんどステータコア2に配置したままの形状で製品とすることができる。これにより、コイル3を構成するコイル導体4の表面に設けた絶縁被膜が破壊又は劣化することがほとんどない。そのため、本例のステータ1によれば、その品質を向上させることができる。
また、本例のステータ1においては、特に、ステータコア2に挿入配置する前に3相のコイル3U、3V、3Wを予め組み立てておき、ステータコア2に対して3相のコイル3U、3V、3Wの全体を同時に挿入配置することもできる。この場合には、ステータコア2に対する3相のコイル3U、3V、3Wの挿入配置を極めて容易に行うことができる。なお、ステータコア2に対するコイル3の挿入配置は所定の単位(本数)ごとに行い、ステータコア2に配置した状態のコイルを溶接等によって接合することもできる。
それ故、本例のステータ1によれば、ステータコア2に対して3相のコイル3U、3V、3Wを容易に配置することができると共に、3相のコイル3U、3V、3Wの品質を高く維持しつつ、ステータ1を小型化することができる。
(実施例3)
本例は、図35〜図44に示すごとく、3相のコイル3U、3V、3Wを構成する2本1組のコイル導体4の形成状態を、上記実施例2と異ならせた例を示す。
本実施例3の図35〜図44における各文言(構成要素)の符号は、上記実施例2の図16〜図34と共通する一方、上記実施例1の図1〜図15とは別に取り直したものである。
図36、図38、図40に示すごとく、本例の他方側コイルエンド部30Aにおいては、2本1組のコイル導体4を、径方向Rに重ねて配置し、第1スロット組S1及び第2スロット組S2の内側スロット21Aにそれぞれ配置する第1の2本1組のコイル導体4(N1)の軸方向内方L1に、第1スロット組S1及び第2スロット組S2の外側スロット21Bにそれぞれ配置する第2の2本1組のコイル導体4(N2)を重ねて配置している。また、他方側コイルエンド部30Aにおいては、第1スロット組S1及び第2スロット組S2の内側スロット21Aにそれぞれ配置する第3の2本1組のコイル導体4(N3)の軸方向内方L1に、第1スロット組S1及び第2スロット組S2の外側スロット21Bにそれぞれ配置する第4の2本1組のコイル導体4(N4)を重ねて配置している。
図36、図37には、本例のU相のコイル3Uの形成状態を示す。
第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置したU相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置したU相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、スロット21内においては径方向Rに並んでおり、スロット21において径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aが、一方側コイルエンド部30Bにおいても径方向外周側R2に位置し、スロット21において径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bが、一方側コイルエンド部30Bにおいては一方のコイル導体4Aに対して径方向内周側R1に位置している。また、U相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)は、一方側コイルエンド部30Bにおいては、U相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)に対して径方向内周側R1に並んで配置してある。
また、第1スロット組S1の内側スロット21A及び第2スロット組S2の内側スロット21Aに配置し、内側スロット21AにおいてU相の第1の2本1組のコイル導体4(N1)の径方向内周側R1に重なるU相の第3の2本1組のコイル導体4(N3)は、第1の2本1組のコイル導体4(N1)と同様の構成である。
また、第1スロット組S1の外側スロット21B及び第2スロット組S2の外側スロット21Bに配置し、外側スロット21BにおいてU相の第2の2本1組のコイル導体4(N2)の径方向内周側R1に重なるU相の第4の2本1組のコイル導体4(N4)は、第2の2本1組のコイル導体4(N2)と同様の構成である。
また、図37に示すごとく、U相の第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)において、U相のスロット21Uの径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において周方向Cの内側にオフセットし、一方、U相のスロット21Uの径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bは、屈曲角導体部321と周方向導体部322との間の径方向導体部323において軸方向Lの外方にオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
また、U相の第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)においても、第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)と同様に、各コイル導体がオフセットして、それぞれの周方向導体部322が径方向Rに整列している。
図38、図39には、V相のコイル3Vの形成状態を示す。V相のコイル3Vにおいても、第1〜第4の2本1組のコイル導体4(N1〜N4)の構成は、U相のコイル3Uと同様である。また、V相のコイル3Vは、内方側部分325と外方側部分326とを形成する周方向導体部322が、U相のコイル3Uにおける周方向導体部322と形状が異なっている。
図40、図41には、W相のコイル3Wの形成状態を示す。W相のコイル3Wにおいても、第1〜第4の2本1組のコイル導体4(N1〜N4)の構成は、U相のコイル3Uと同様である。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wにおける一方側コイルエンド部30Bにおいては、スロット21の径方向外周側R2に位置する一方のコイル導体4Aとスロット21の径方向内周側R1に位置する他方のコイル導体4Bとの配置関係が、3相で共通化されている。また、径方向導体部323における2本1組のコイル導体4の屈曲状態は、3相のコイル3U、3V、3Wで共通化されている。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wも、ステータコア2に配置するコイル全体を組み合わせてコイル組付体5とし、このコイル組付体5を一括してステータコア2に配置する。
図42には、V相のコイル3Vにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)と、W相のコイル3Wにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)とを組合せた状態を示す。このとき、一方側コイルエンド部30Bにおいては、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向一方側C1の部分に対する軸方向外方L2に、V相のコイル3Vにおける周方向導体部322の外方側部分326が重なる。そして、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向他方側C2の部分と、V相のコイル3Vにおける周方向導体部322の内方側部分325との軸方向外方L2には、U相のコイル3Uにおける周方向導体部322を配置するための凹部329が形成される。
図43には、3相のコイル3U、3V、3Wにおける第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)について、W相のコイル3Wにおける周方向導体部322の周方向他方側C2の部分とV相のコイル3Vにおける周方向導体部322の内方側部分325との軸方向外方L2に形成された凹部329に、U相のコイル3Uにおける周方向導体部322を配置した状態を示す。また、図44には、3相のコイル3U、3V、3Wを構成する第3及び第4の2本1組のコイル導体4(N3、N4)の全体と、3相のコイル3U、3V、3Wを構成する第1及び第2の2本1組のコイル導体4(N1、N2)の全体とを組み合わせて、コイル組付体5を形成した状態を示す。
その後、図35に示すごとく、3相のコイル3U、3V、3W全体を組み合わせてなるコイル組付体5を、一方側コイルエンド部30Bの側からステータコア2における全体のスロット21に挿入配置して、ステータ1を形成することができる。
本例の3相のコイル3U、3V、3Wは、一方側コイルエンド部30Bにおける2本1組のコイル導体4の配置関係を3相で共通化することができ、径方向導体部323における2本1組のコイル導体4の屈曲状態も3相のコイル3U、3V、3Wで共通化することができる。そのため、3相のコイル3U、3V、3Wの形成が容易であり、3相のコイル3U、3V、3Wを形成するための製造コストを低減させることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例2と同様であり、上記実施例2と同様の作用効果を得ることができる。

Claims (15)

  1. ステータコアの軸方向に延びる複数のスロットに、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体を配設したステータにおいて、
    上記3相のコイル導体は、角線導体からなると共に、上記スロット内に配置されたスロット導体部と、異なる上記スロット内に配置された上記スロット導体部同士を互いに連結して上記ステータコアの軸方向両側に一対に配置されたコイルエンド導体部とをそれぞれ有し、
    軸方向一方側に位置する上記コイルエンド導体部である一方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の一方側渡り線部は、上記スロットの周方向両側に設けられたティースの内周端面より径方向内方に配置され、かつ、他相の一方側渡り線部と軸方向に重ねて配置されており、
    上記3相のコイル導体のうちのいずれかの相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、周方向一方側であって軸方向内方側に位置する内方側部分が、他相のコイル導体における上記一方側渡り線部と軸方向位置が揃っており、周方向他方側であって軸方向外方側に位置する外方側部分が、残りの相のコイル導体における上記一方側渡り線部と軸方向位置が揃っており、
    3相の上記一方側コイルエンド導体部における上記一方側渡り線部は、2相分の軸方向幅の範囲内で配置されていることを特徴とするステータ。
  2. 請求項において、上記3相のコイル導体のうちの2相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、軸方向に互いにオフセットした位置に配設され、かつ、残りの1相のコイル導体における上記一方側渡り線部は、上記2相のコイル導体における一方側渡り線部の周方向端部同士の間で軸方向に屈曲して、該2相のコイル導体における一方側渡り線部の軸方向に重ねて配置されていることを特徴とするステータ。
  3. 請求項1又は2において、上記各相の一方側渡り線部は、上記ティースの内周端面より径方向内方において、他の同相の一方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることを特徴とするステータ。
  4. 請求項1〜のいずれか一項において、上記ステータコアにおける各相の上記スロット内には、各相の上記スロット導体部が径方向に少なくとも2本重ねて配置されており、
    該径方向に重ねて配置した上記スロット導体部のうち径方向最外周側に配置した最外周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部は、上記ステータコアの軸方向端面から軸方向外方に最も離れて配置されており、
    上記最外周側スロット導体部の内周側に重なる内周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部は、上記最外周側スロット導体部に繋がる上記一方側コイルエンド導体部に対する軸方向内方に重ねて配置されていることを特徴とするステータ。
  5. 請求項において、上記3相のコイル導体においては、上記最外周側スロット導体部と上記一方側渡り線部とを連結するコイルエンド連結部の曲率半径に比べて、上記内周側スロット導体部と上記一方側渡り線部とを連結するコイルエンド連結部の曲率半径が小さくしてあることを特徴とするステータ。
  6. 請求項1〜のいずれか一項において、軸方向他方側に位置する上記コイルエンド導体部である他方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の他方側渡り線部は、上記ティースの内周端面より径方向外方に配置され、かつ、他の同相の他方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることを特徴とするステータ。
  7. 請求項において、上記各相の他方側渡り線部は、他相の上記他方側渡り線部と径方向に重ねて配置されていることを特徴とするステータ。
  8. 請求項又はにおいて、上記ステータコアには、互いに隣接する2つのU相の上記スロットと、互いに隣接する2つのV相の上記スロットと、互いに隣接する2つのW相の上記スロットとが、順次繰り返し形成されており、
    上記3相のコイル導体は、互いに隣接する同相のスロット内においては、同相の複数本のコイル導体がそれぞれ上記ステータコアの径方向に並んで配置されており、かつ、上記一方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の複数本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の複数本のコイル導体とが、上記ステータコアの軸方向に並んで配置されていると共に、上記他方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の複数本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の複数本のコイル導体とが、上記ステータコアの径方向に並んで配置されていることを特徴とするステータ。
  9. 請求項において、上記3相のコイル導体は、上記互いに隣接する同相のスロット内においては、同相の2本のコイル導体がそれぞれ上記ステータコアの径方向に並んで配置されており、かつ、上記一方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の2本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の2本のコイル導体とが、上記ステータコアの径方向に4列に並んで配置されていると共に、上記他方側コイルエンド導体部においては、互いに隣接する同相のスロットの一方に配置された上記同相の2本のコイル導体と、互いに隣接する同相のスロットの他方に配置された上記同相の2本のコイル導体とが、上記ステータコアの軸方向に4列、又は軸方向及び径方向に2列ずつ並んで配置されていることを特徴とするステータ。
  10. 請求項において、上記一方側コイルエンド導体部においては、上記同相のスロット内に上記ステータコアの径方向に並んで配置された上記同相の2本のコイル導体は、一方のコイル導体が上記ステータコアの軸方向に対して垂直な状態で上記ステータコアの径方向内周側に屈曲されていると共に、他方のコイル導体が上記ステータコアの径方向内周側に屈曲すると共に上記ステータコアの軸方向に対してオフセットすることにより上記一方のコイル導体に対して上記ステータコアの径方向に並んで配置されていることを特徴とするステータ。
  11. 請求項10のいずれか一項において、上記各相のコイル導体は、上記ステータコアの周方向を1回又は複数回巡回する形状に形成され、かつ、上記ステータコアの径方向に複数段に重ねて配置されており、
    同相の上記コイル導体の導体端部同士は、上記他方側コイルエンド導体部の上記他方側渡り線部において、径方向に重なった状態で接合されていることを特徴とするステータ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項において、上記3相のコイル導体は上記スロット内から軸方向一方側のコイルエンド導体部と軸方向他方側のコイルエンド導体部とに交互に位置して上記ステータコアの周方向を巡回する波巻形状に形成されており、
    上記軸方向一方側のコイルエンド導体部においては、V相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記ステータコアの周方向における中心部分において、上記ステータコアの軸方向にオフセットして、上記ステータコアの周方向一方側であって軸方向内方側に位置する内方側部分と上記ステータコアの周方向他方側であって軸方向外方側に位置する外方側部分とを有しており、
    U相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記V相のコイルにおける各コイル導体の上記内方側部分に対して上記ステータコアの軸方向外方に重なって配置されており、
    W相のコイルにおける上記各コイル導体は、上記V相のコイルにおける各コイル導体の上記外方側部分に対して上記ステータコアの軸方向内方に重なって配置されていることを特徴とするステータ。
  13. ステータコアの軸方向に延びる複数のスロットに、分布巻き状態でU相、V相及びW相の3相のコイル導体を配設してなり、該3相のコイル導体が、上記スロット内に配置されたスロット導体部と、異なる上記スロット内に配置された上記スロット導体部同士を互いに連結して上記ステータコアの軸方向両側に一対に配置されたコイルエンド導体部とをそれぞれ有してなるステータの製造方法において、
    上記3相のコイル導体を、軸方向一方側に位置する上記コイルエンド導体部である一方側コイルエンド導体部において周方向に延びる各相の一方側渡り線部が、上記スロットの周方向両側に設けられたティースの内周端面より径方向内方に配置されるよう成形し、かつ、上記3相のコイル導体をそれぞれ異なる形状で、上記各相の一方側渡り線部が他相の上記一方側渡り線部と互いに異なる位置に配設されるよう成形する成形工程と、
    上記成形された3相のコイル導体を、上記一方側コイルエンド導体部から先に、上記ステータコアの軸方向一方側の端面から軸方向に沿って上記スロット内に挿入する挿入工程とを含むことを特徴とするステータの製造方法。
  14. 請求項13において、上記成形工程を行った後であって上記挿入工程を行う前には、上記3相のコイル導体のすべてを上記スロット内に挿入する前に組み合わせてコイル導体組付体を形成する組合せ工程を行い、
    上記挿入工程においては、上記コイル導体組付体を軸方向に沿って上記スロット内に挿入することを特徴とするステータの製造方法。
  15. 請求項13又は14において、上記成形工程においては、上記3相のコイル導体のうちの2相のコイル導体における上記一方側渡り線部を、軸方向に互いにオフセットさせて成形し、かつ、残りの1相のコイル導体における上記一方側渡り線部を、上記2相のコイル導体における一方側渡り線部の軸方向に重ねて配置するように、該2相のコイル導体における一方側渡り線部の周方向端部同士の間で軸方向に屈曲させることを特徴とするステータの製造方法。
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