JP5186015B2 - フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法 - Google Patents

フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法 Download PDF

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Description

本発明は、シミュレーション精度を向上しうるフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法に関する。
近年、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションが種々行われている。このようなシミュレーションでは、解析対象物をコンピュータで取り扱い可能な有限個の要素に分割(離散化)して有限要素モデルを作成し、この有限要素モデルに各種の特性を加えて各要素の節点の変位などを計算する変形計算が行われる。
また、有限要素モデルは、種々の方法で作成される。例えば、図19に示されるマトリックスゴムcの中にフィラーdが分散配置されたフィラー配合ゴムbが解析対象物である場合、図20(a)に示されるように、マトリックスゴムc及びフィラーdをそれぞれ正方形又は長方形の要素eでモデル化し、該マトリックスゴムcをなすマトリックスモデル部gと、該フィラーdをなすフィラーモデル部hとを含む有限要素モデルaが一般的に作成されている。なお、関連する先行技術としては、次のものがある。
特開2009−276147号公報
ところで、ゴムには体積が変化しない特性(非圧縮性)があるため、マトリックスモデル部gにも非圧縮性が定義されて変形計算が行なわれる。
しかしながら、上記のような有限要素モデルaでは、図20(b)に拡大して示されるように、フィラーモデル部hの表面に大きな凹凸iが形成されるため、フィラーモデル部hとマトリックスモデル部gとの境界において、接触範囲が過度に大きくなり、マトリックスモデル部gがフィラーモデル部hに拘束されて、その変形が大幅に抑制される。これにより、フィラーモデル部hに接するマトリックスモデル部gは、その剛性が実際よりも過度に大きく計算されてしまい、シミュレーション精度が低下するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させて、該境界の節点を含む要素を変形させる工程を含ませることを基本として、シミュレーション精度を向上しうるフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、コンピュータが、マトリックスゴム中に略円形状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、前記マトリックスゴム及び前記フィラーをそれぞれ正方形又は長方形の要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、前記第1の有限要素モデルにおいて、前記マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、前記フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、前記フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む前記要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含み、前記第2工程は、前記各境界の節点を、該境界の節点と前記フィラーモデル部の中心とを通る直線上で移動させることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、前記第2工程は、前記各境界の節点を、前記直線と前記フィラーの輪郭との交点へ移動させる請求項に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
また、請求項記載の発明は、前記第2工程は、複数の前記境界の節点が同一の前記直線上で重複するかを確認する工程、及び上記工程で重複すると判断された場合の前記境界の節点に対し、該境界の節点と前記交点との距離を計算して、該距離に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で前記直線上を移動させる工程をさらに含む請求項に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
また、請求項記載の発明は、コンピュータが、マトリックスゴム中に略球状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの三次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、前記マトリックスゴム及び前記フィラーをそれぞれ六面体要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、前記第1の有限要素モデルにおいて、前記マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、前記フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、前記フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む六面体要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含み、前記第2工程は、前記各境界の節点を、該境界の節点と前記フィラーモデル部の中心とを通る直線上で移動させることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、前記第2工程は、前記各境界の節点を、前記直線と前記フィラーの輪郭との交点へ移動させる請求項に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
また、請求項記載の発明は、前記第2工程は、複数の前記境界の節点が同一の前記直線上で重複するかを確認する工程、及び上記工程で重複すると判断された場合の前記境界の節点に対し、該境界の節点と前記交点との距離を計算して、該距離に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で前記直線上を移動させる工程をさらに含む請求項に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法である。
請求項1に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法では、コンピュータが、マトリックスゴム中に略円形状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成する。
この作成方法では、マトリックスゴム及びフィラーをそれぞれ正方形又は長方形の要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、第1の有限要素モデルにおいて、マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含む。
このように、請求項1に記載の作成方法では、フィラーモデル部の表面に形成されがちな大きな凹凸を小さくして、滑らかな表面形状にできる。従って、従来のように、フィラーモデル部に接触するマトリックスモデル部の剛性が大に見積られることを抑制でき、シミュレーション精度を向上しうる。
しかも、この作成方法では、マトリックスゴム及びフィラーを正方形又は長方形の要素でモデル化した後に、一部の要素を変形するだけで滑らかな表面形状にできるので、例えば、さらに微細な要素でモデル化して滑らかな表面形状にする場合に比べて、処理時間を大幅に短縮しうる。
また、請求項に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法では、コンピュータが、マトリックスゴム中に略球状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの三次元の有限要素モデルを作成する。
この作成方法では、マトリックスゴム及びフィラーをそれぞれ六面体要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、第1の有限要素モデルにおいて、マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む六面体要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含む。
このように、請求項5に記載の作成方法では、フィラーモデル部の表面に形成されがちな大きな凹凸を小さくして、滑らかな表面形状にできる。従って、従来のように、フィラーモデル部に接触するマトリックスモデル部の剛性が大に見積られることが抑制でき、シミュレーション精度を向上しうる。
しかも、この作成方法では、マトリックスゴム及びフィラーを、六面体要素でモデル化でモデル化した後に、一部の六面体要素を変形するだけで滑らかな表面形状にできるので、例えば、さらに微細な六面体要素でモデル化して滑らかな表面形状にする場合に比べて、処理時間を大幅に短縮しうる。
本実施形態の処理を行なうコンピュータ装置の斜視図である。 本実施形態の作成方法のフローチャートである。 第1工程のフローチャートである。 第2工程のフローチャートである。 (a)は二次元空間を示す平面図、(b)は(a)を拡大して示す平面図である。 第1の有限要素モデルを示す平面図である。 (a)は要素を拡大して示す平面図、(b)は変形後の要素を示す平面図である。 第2の有限要素モデルを示す平面図である。 シミュレーション結果を示す応力−伸びの関係を示すグラフである。 (a)は要素を拡大して示す平面図、(b)は変形後の要素を示す平面図である。 他の実施形態の第2工程のフローチャートである。 フィラー配合ゴムの斜視図である。 三次元空間を示す断面斜視図を示す断面斜視図である。 六面体要素を示す斜視図である。 第1の有限要素モデルを示す断面斜視図である。 (a)は六面体要素を示す斜視図、(b)は変形後の六面体要素を示す斜視図である。 第2の有限要素モデルを示す断面斜視図である。 シミュレーション結果を示す応力−伸びの関係を示すグラフである。 フィラー配合ゴムの断面図である。 (a)は従来の有限要素モデルを示す平面図、(b)は(a)の拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法は、図19に示されるフィラー配合ゴムbの変形をシミュレーションするために、コンピュータ1が、前記フィラー配合ゴムbの二次元の有限要素モデル2(図8に示す)を作成するための方法である。このフィラー配合ゴムbは、マトリックスゴムc中に、例えば、カーボンブラックからなる略円形状のフィラーdが分散配置される。
図1に示されるように、コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含む。前記本体1aには、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの記憶装置及びディスクドライブ装置1a1、1a2などが設けられる。なお、記憶装置には、本実施形態の作成方法を実行するための処理手順(プログラム等)が予め記憶される。
図2には、本実施形態の作成方法のフローチャートが示される。
この作成方法では、マトリックスゴムc及びフィラーdをモデル化して第1の有限要素モデル2A(図6に示す)を作成する第1工程S1、及び図8に示されるマトリックスゴムcをなすマトリックスモデル部4とフィラーdをなすフィラーモデル部5との境界の節点7を含む要素6を変形させた第2の有限要素モデル2Bを作成する第2工程S2を含む。
前記第1工程S1では、図3、図5(a)に示されるように、コンピュータ1(図1に示す)が、例えば、予め決定された二次元空間3を格子状に区分する複数の要素6に、予め記憶されているフィラーd(図19に示す)の輪郭9の座標をあてはめて、マトリックスゴムcをなすマトリックスモデル部4、及びフィラーdをなすフィラーモデル部5を各要素6でモデル化し、それらの座標を記憶する。
具体的には、図5(b)に拡大して示されるように、各要素6の中心6cが、フィラーdの輪郭9よりも図5(a)に示されるフィラーdの中心(フィラーdが非円形である場合は図心とし、以下同じである。)10側に配されるものをフィラーモデル部5の要素6とし、それ以外をマトリックスモデル部4の要素6としてモデル化している。
これにより、二次元空間3には、図6に示されるように、マトリックスモデル部4とフィラーモデル部5とを含む第1の有限要素モデル2Aが形成される。この例では、理解しやすいように、フィラーモデル部5が着色されて表示される。
前記二次元空間3は、例えば一辺の長さL1が50〜150nm程度の正方形に形成される。また、本実施形態の要素6は、図5(b)に示されるように、4つの前記節点7と、各節点7、7を間を直線で繋ぐ4本の辺8とで形成され、その一辺の長さL2が0.1〜3nm程度の正方形に形成される。なお、この要素6は、本実施形態のような正方形に限定されるわけではなく、例えば長方形ものでもよい。
次に、前記第2工程S2では、第1の有限要素モデル2Aにおいて、コンピュータ1が、マトリックスモデル部4とフィラーモデル部5との境界の節点7A(図5(b)に示す)を、フィラーモデル部5の表面の凹凸13(図6に示す)が小さくなる向きに移動させて、該境界の節点7Aを含む要素6を変形させた第2の有限要素モデル2B(図8に示す)を作成する。
具体的には、図4、図7(a)に示されるように、コンピュータ1が、フィラーdの中心10(図6に示す)と、各境界の節点7Aとを通る直線11に沿って、境界の節点7Aを、該直線11とフィラーdの輪郭9との交点12へ移動させるのが望ましい。
図7(b)に示されるように、この境界の節点7Aの移動に伴い、境界の節点7Aを含む要素6のみが変形し、図8に示される第2の有限要素モデル2Bが形成される。そして、境界の接点7Aを含む要素6の各座標は、コンピュータ1(図1に示す)に記憶される。
この第2の有限要素モデル2Bでは、図7(b)に示されるように、境界の節点7A間をのびる辺8が滑らかに連なり、フィラーモデル部5の表面の凹凸13(図6に示す)が小に形成される。一方、境界の節点7Aを含まない要素6は、変形されることなく、第1の有限要素モデル2Aのときと同じ形状(本実施形態では、正方形)が維持されるので、処理時間を大幅に短縮しうる。
また、第2の有限要素モデル2Bのマトリックスモデル部4及びフィラーモデル部5の各要素6には、シミュレーションによる数値解析に必要な情報が定義される。この数値解析とは、例えば有限要素法等の数値解析法を意味する。また、解析に必要な情報としては、各要素6を構成する節点7の番号や座標値が少なくとも含まれる。
さらに、各要素6には、各々が代表する部分の材料特性(物性値)などが定義される。即ち、マトリックスモデル部4及びフィラーモデル部5の各要素6には、それぞれ図19に示されるマトリックスゴムc及びフィラーdの物性に応じた材料定数が定義される。そして、これらの情報は、いずれも前記コンピュータ1に記憶される。
図9には、図19に示されるフィラー配合ゴムbを0〜80%伸長させたときの応力と伸びとの測定結果が破線で示される。また、図9には、本実施形態の第2の有限要素モデル2B(要素数:1600個)を0〜80%伸長させたときの応力と伸びとのシミュレーション結果(実施例1)が実線で示されるとともに、図20(a)に示される正方形の要素eのみでモデル化された有限要素モデルa(要素数:1600個)のシミュレーション結果(比較例1)が二点鎖線で示される。
これらの結果より、実施例1は、比較例1に比べてシミュレーション精度を向上しうることが確認できる。これは、実施例1の第2の有限要素モデル2Bが、フィラーモデル部5の表面に形成される凹凸13(図6に示す)を小さくして、滑らかな表面形状に形成できるため、従来のように、フィラーモデル部5に接触するマトリックスモデル部4の剛性が大に見積られることを抑制でき、シミュレーション精度を向上し得たと推察される。
なお、図10(a)に示されるように、第2の工程S2において、複数の境界の節点7A、7Aが、同一の前記直線11上に位置する場合、各境界の節点7A、7Aを、直線11とフィラーdの輪郭9との交点12に移動させると、互いに重複する。このような重複は、その境界の節点7Aを含む要素6が、例えば四辺形から三角形へと潰れてしまい、それらの剛性を計算できないおそれがある。
このような重複を抑制するために、第2工程S2では、図10、図11に示されるように、コンピュータ1が、境界の節点7Aを交点12に移動させる前に、同一の直線11上で複数の境界の節点7Aが重複するかを確認する工程と、上記工程で重複すると判断された場合の境界の節点7A、7Aと交点12との距離L3、L3をそれぞれ計算して、該距離L3、L3に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で、境界の節点7A、7Aを直線11に沿って交点12側へ移動させる工程がさらに含まれるのが望ましい。これにより、図10(b)に示されるように、境界の節点7Aの重複が抑制され、シミュレーション精度が向上する。
次に、本発明の他の実施形態の作成方法が示される。
本実施形態の作成方法は、コンピュータ1が、図12に示されるフィラー配合ゴムbの三次元の有限要素モデル20(図17に示す)を用いて作成する方法である。このような有限要素モデル20は、マトリックスゴムcにフィラーdが三次元に分散した三次元構造のモデルを作成できるので、二次元の有限要素モデル2に比べてシミュレーション精度を向上しうる。
この作成方法では、マトリックスゴムc及びフィラーdをそれぞれ、六面体要素24でモデル化して第1の有限要素モデル20A(図15に示す)を作成する第1工程S1、及び六面体要素24を変形させた第2の有限要素モデル20B(図17に示す)を作成する第2工程S2を含む。
前記第1工程S1では、図13に示されるように、コンピュータ1が、例えば、予め決定された三次元空間21を区分する六面体要素24に、予め記憶されている三次元のフィラーd(図12)の輪郭27の座標をあてはめて、マトリックスゴムcをなすマトリックスモデル部22、及びフィラーdをなすフィラーモデル部23を各六面体要素24でモデル化し、それらの座標を記憶する。
具体的には、図14に示されるように、各六面体要素24の中心24cがフィラーdの輪郭27の座標よりも、該フィラーdの中心28(図13に示す)側に配されるものをフィラーモデル部23の六面体要素24とし、それ以外をマトリックスモデル部22の六面体要素24としてモデル化している。
これにより、三次元空間21には、図15に示されるように、マトリックスモデル部22とフィラーモデル部23とを含む第1の有限要素モデル20Aが形成される。この例では、理解しやすいように、フィラーモデル部23が着色されて表示される。
前記三次元空間21は、図13に示されるように、例えば一辺の長さL6が50〜150nm程度の立方体に形成される。また、本実施形態の六面体要素24は、図14に示されるように、8つの節点25と、各節点25、25を間を直線で繋ぐ12本の辺26とで形成され、その一辺の長さL7が0.1〜3nm程度の立方体に形成される。
次に、前記第2工程S2では、図14に示されるように、第1の有限要素モデル20Aにおいて、コンピュータ1が、マトリックスモデル部22とフィラーモデル部23との境界の節点25Aを、フィラーモデル部23の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させて、該境界の節点25Aを含む六面体要素24を変形させた第2の有限要素モデル20B(図17に示す)を作成する。
具体的には、図16(a)、(b)に示されるようにコンピュータ1が、予め記憶されているフィラーdの中心28(図15に示す)と、各境界の節点25Aとを通る直線29において、境界の節点25Aを、該直線29とフィラーdの輪郭27との交点30へ移動させるのが望ましい。
これにより、境界の節点25Aを含む六面体要素24のみが変形し、図17に示されるフィラーモデル部23の表面の凹凸が小に形成された第2の有限要素モデル20Bが形成される。一方、境界の節点25Aを含まない六面体要素24は、変形されることなく、第1の有限要素モデル20Aのときと同じ形状が維持されるので、処理時間を大幅に短縮しうる。そして、第2の有限要素モデル20Bの各マトリックスモデル部22及びフィラーモデル部23の各座標は、コンピュータ1に記憶される。
また、各六面体要素24には、該六面体要素24を構成する節点25の番号や、節点25の座標値等、シミュレーションによる数値解析に必要な情報や、図12に示されるマトリックスゴムc及びフィラーdの物性に応じた材料定数等が定義され、コンピュータ1に記憶される。
図18には、図12に示されるフィラー配合ゴムbを0〜80%伸長させたときの応力と伸びとの測定結果が破線で示される。また、図18には、本実施形態の第2の有限要素モデル20B(要素数:64000個)を0〜80%伸長させたときの応力と伸びとのシミュレーション結果(実施例2)が実線で示されるとともに、図15に示される第1の有限要素モデル20A(要素数:64000個)のシミュレーション結果(比較例2)が二点鎖線で示される。
これらの結果より、実施例1は、比較例1に比べてシミュレーション精度を向上しうることが確認できる。これは、実施例1の第2の有限要素モデル20Bが、フィラーモデル部23の表面に形成される凹凸を小さくできるため、フィラーモデル部23に接触するマトリックスモデル部22の剛性が大に見積られることを抑制でき、シミュレーション精度を向上し得たと推察される。
なお、第2の工程S2において、複数の境界の節点25Aが、同一の前記直線29上に位置する場合、前実施形態で説明したように、境界の節点25A、25Aが重複するおそれがある。
このような重複を抑制するために、第2工程S2では、前実施形態と同様に、コンピュータ1が、境界の節点25Aを前記交点30に移動させる前に、同一の直線29上で複数の境界の節点25Aが重複するかを確認する工程と、上記工程で重複すると判断された場合の境界の節点25Aと交点30との距離(図示省略)を計算して、該距離に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で直線29に沿って移動させる工程が含まれるのが望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
1 コンピュータ
2 有限要素モデル
4 マトリックスモデル部
5 フィラーモデル部
6 要素
7 節点
b フィラー配合ゴム
c マトリックスゴム
d フィラー

Claims (6)

  1. コンピュータが、マトリックスゴム中に略円形状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの二次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、
    前記マトリックスゴム及び前記フィラーをそれぞれ正方形又は長方形の要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、
    前記第1の有限要素モデルにおいて、前記マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、前記フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、前記フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む前記要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含み、
    前記第2工程は、前記各境界の節点を、該境界の節点と前記フィラーモデル部の中心とを通る直線上で移動させることを特徴とするフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  2. 前記第2工程は、前記各境界の節点を、前記直線と前記フィラーの輪郭との交点へ移動させる請求項1に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  3. 前記第2工程は、複数の前記境界の節点が同一の前記直線上で重複するかを確認する工程、及び
    上記工程で重複すると判断された場合の前記境界の節点に対し、該境界の節点と前記交点との距離を計算して、該距離に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で前記直線上を移動させる工程をさらに含む請求項2に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  4. コンピュータが、マトリックスゴム中に略球状をなすフィラーが分散配置されたフィラー配合ゴムの三次元の有限要素モデルを作成するための方法であって、
    前記マトリックスゴム及び前記フィラーをそれぞれ六面体要素でモデル化して第1の有限要素モデルを作成する第1工程と、
    前記第1の有限要素モデルにおいて、前記マトリックスゴムをなすマトリックスモデル部と、前記フィラーをなすフィラーモデル部との境界の節点を、前記フィラーモデル部の表面の凹凸が小さくなる向きに移動させ、該境界の節点を含む六面体要素を変形させた第2の有限要素モデルを作成する第2工程とを含み、
    前記第2工程は、前記各境界の節点を、該境界の節点と前記フィラーモデル部の中心とを通る直線上で移動させることを特徴とするフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  5. 前記第2工程は、前記各境界の節点を、前記直線と前記フィラーの輪郭との交点へ移動させる請求項4に記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
  6. 前記第2工程は、複数の前記境界の節点が同一の前記直線上で重複するかを確認する工程、及び
    上記工程で重複すると判断された場合の前記境界の節点に対し、該境界の節点と前記交点との距離を計算して、該距離に0よりも大かつ1よりも小の係数を乗じた修正距離で前記直線上を移動させる工程をさらに含む請求項5記載のフィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法。
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