JP5169279B2 - 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置 - Google Patents

不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5169279B2
JP5169279B2 JP2008033407A JP2008033407A JP5169279B2 JP 5169279 B2 JP5169279 B2 JP 5169279B2 JP 2008033407 A JP2008033407 A JP 2008033407A JP 2008033407 A JP2008033407 A JP 2008033407A JP 5169279 B2 JP5169279 B2 JP 5169279B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesh model
model
mesh
value
given
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008033407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009193339A (ja
Inventor
勇司 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2008033407A priority Critical patent/JP5169279B2/ja
Publication of JP2009193339A publication Critical patent/JP2009193339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5169279B2 publication Critical patent/JP5169279B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ポリマー等の第1の材料にフィラー等の第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成する不均質材料モデルの作成装置の動作方法、及びこの方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置に関する。
最近、有限要素法を用いた複合材料の力学的シミュレーションが種々提案されている。特に、ゴム等のマトリックス材料中に、カーボンブラックやシリカ等の充填剤(以降、フィラー粒子という)を分散させたコンパウンド等のモジュラスや粘弾性特性等の力学的特性をシミュレーションし解析することが提案されている。
下記特許文献1では、ゴム材料を、数値解析が可能な要素でモデル化したゴム材料モデルを設定し、ゴム材料モデルにシミュレーション条件を設定して変形計算を行い、変形計算から必要な物理量を取得するゴム材料のシミュレーション方法が記載されている。このとき、ゴム材料モデルとして、ゴムマトリックスをモデル化したマトリックスモデルと、フィラー粒子をモデル化したフィラーモデルと、マトリックスモデルとフィラーモデルとの間の界面を形成する界面モデルとを含み、界面モデルは、フィラーモデルを連続して取り囲みかつ厚さを有するとともにマトリックスモデルとは異なる粘弾性特性が定義されているモデルが使用される。
特許第366823号公報
しかし、特許文献1に記載のゴム材料モデルは、マトリックスモデル、界面モデル、及びフィラーモデルが存在し、このモデルの形状にあわせて細かくメッシュ分割されている。このため、ゴム材料モデルは複雑であり、モデルの作成に時間を要する。また、メッシュの自動分割を行った場合、分割してできる各要素の形状がいびつになり、また、各要素の大きさもばらばらになる場合もある。このとき、上記いびつな要素や大きさの異なる要素を修正するために自動分割されたメッシュをオペレータが手動で修正する必要があり、モデルの作成に時間を要する。このため上記特許文献1の方法は、シミュレーションを行うためにモデルを作成するとき処理効率の点で問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、第1の材料に第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成するとき、短時間に効率よくモデルを作成することができる不均質材料モデルの作成装置の動作方法、及びこの方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置を提供することを目的とする。
本発明は、CPUと、メモリと、入力操作系と、を備えた、第1の材料に第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成する不均質材料モデルの作成装置の動作方法であって、前記CPUが、前記第1の材料及び前記第2の材料を含んだ不均質材料全体の領域をメッシュ分割することにより複数の要素から構成される第1のメッシュモデルと、前記第2の材料の領域をメッシュ分割することにより複数の要素から構成される第2のメッシュモデルと、を作成するステップと、前記不均質材料を再現するために、前記第2のメッシュモデルを、前記第1のメッシュモデルに配置し、このとき第2のメッシュモデルの要素と前記第1のメッシュモデルの要素の重なりを調べ、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を、前記第1のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を拘束するステップと、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに、オペレータが前記入力操作系を介して指示入力した情報に基づいて設定された材料定数を前記メモリから呼び出して与えることにより、不均質材料モデルを作成するステップと、を実行し、前記第1のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、前記CPUは前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与えることを特徴とする不均質材料モデルの作成装置の動作方法を提供する。
その際、前記第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に一致するように、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与えることが好ましい。
このとき、前記第2の材料が持つ材料定数は、前記第1の材料定数が持つ材料定数に比べて値が大きく、前記第1のメッシュモデルに与える材料定数として、前記第1の材料が持つ材料定数の値を与え、前記第2のメッシュモデルに与える材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値から前記第1の材料が持つ材料定数の値を差し引いた値を与えることが好ましい。
さらに、前記第2のメッシュモデルの要素のうち縁に位置する要素に与える材料定数の値は、前記第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように与えられ、前記第2のメッシュモデルの要素のうち縁に位置する要素と重ならず、内側の要素と重なる前記第1のメッシュモデルの要素は消去され、前記第2のメッシュモデルの前記内側の要素には、材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値が与えられることが好ましい。
また、前記第2のメッシュモデルは複数作成され、このうちの第2のメッシュモデルAと第2のメッシュモデルBが重なるとき、前記第2のメッシュモデルAの重なった要素を定める節点の変位を、前記第2のメッシュモデルBの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルAの重なった要素を定める節点の変位を拘束し、前記第2のメッシュモデルA及びBの要素に付与される材料定数の値の和は、前記第2の材料が持つ材料定数の値に近似する値であることが好ましい。
さらに、前記第2のメッシュモデルは複数作成され、このうちの第2のメッシュモデルCと第2のメッシュモデルDが重なるとき、前記第2のメッシュモデルCの縁に位置する、重なった要素cを定める節点の変位を、前記第2のメッシュモデルDの、前記要素cと重なった要素dを定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルCの重なった要素cを定める節点の変位を拘束し、前記第2のメッシュモデルCの縁に位置する、重なった要素cに与える材料定数の値は、第2のメッシュモデルDの重なった要素dに与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、与えられ、前記第2のメッシュモデルDの要素fが前記第2のメッシュモデルCの前記要素cと重ならず、内側の要素eと重なるとき、前記第2のメッシュモデルDの前記要素fは消去され、前記第2のメッシュモデルCの前記要素eには、材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値が与えられることが好ましい。
なお、前記不均質材料は、例えば、ゴムコンパウンドであり、前記第1の材料は、例えば、ポリマーであり、前記第2の材料は、例えば、ゴムコンパウンドに用いる充填剤である。
さらに、本発明は、不均質材料のシミュレーションを行うためのCPUを備えた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法であって、前記CPUが、前記不均質材料モデルの作成装置の動作方法で作成された不均質材料モデルに対して、所定の位置に強制変位あるいは外力を与えることにより、不均質材料の力学変形のシミュレーションを行うことを特徴とする不均質材料のシミュレーション装置の動作方法を提供する。
また、本発明は、第1の材料に第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成する不均質材料モデルの作成装置であって、前記第1の材料及び前記第2の材料を含んだ不均質材料全体の領域をメッシュ分割することにより、複数の要素から構成される第1のメッシュモデルと、前記第2の材料をメッシュ分割することにより、複数の要素から構成される第2のメッシュモデルとを作成する手段と、前記不均質材料を再現するために、前記第2のメッシュモデルを、前記第1のメッシュモデルに配置し、このとき第2のメッシュモデルの要素と前記第1のメッシュモデルの要素の重なりを調べ、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を、前記第1のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を拘束する手段と、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに、材料定数を与えることにより、不均質材料モデルを作成する手段と、を有し、前記不均質材料モデルを作成する手段は、前記第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与えることを特徴とする不均質材料モデルの作成装置を提供する。
本発明は、前記不均質材料モデルの作成装置で作成された不均質材料モデルに対して、所定の位置に強制変位あるいは外力を与えることにより、不均質材料の力学変形のシミュレーションを行うことを特徴とする不均質材料のシミュレーション装置を提供する。
本発明では、第1のメッシュモデルと別に作成した第2のメッシュモデルを第1のメッシュモデルに配置し、そのとき、第1のメッシュモデルと重なった第2のメッシュモデルの要素を定める節点の変位を、第1のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を用いて拘束する。さらに、第1のメッシュモデル及び第2のメッシュモデルに、材料定数を与えるとき、第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値と、第2のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように材料定数を与える。このため、シミュレーション結果については、従来と同等の結果を得ることができる。さらに、第1のメッシュモデル及び第2のメッシュモデルの作成においては、第2の材料の配置の影響を受けることなく自由にメッシュ分割することができるので、従来のように、第2の材料の配置に依存して各要素の形状がいびつになったり、各要素の大きさがばらばらになることはない。また、第1のメッシュモデルは、第2の材料の配置に合わせることなく、矩形領域とすることができ、しかも、ボクセル型の単純なメッシュに分割できるので、メッシュ分割も短時間にできる。したがって、短時間に効率よくモデルを作成することができる。
以下、添付の図面に示す実施形態に基づいて、本発明の不均質材料モデルの作成装置の動作方法、不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の不均質材料モデルの作成方法及び不均質材料のシミュレーション方法を実施する不均質材料シミュレーション装置の一形態の構成を示す図である。
図1に示すシミュレーション装置10は、マトリックス材料中にカーボンやシリカ等のフィラー粒子が分散配置したコンパウンドモデル等の不均質材料のモデルを作成し、この作成した不均質材料のモデルを用いて、所定のシミュレーション条件で不均質材料の力学変形挙動を再現することにより、不均質材料の力学特性を算出するものである。
シミュレーション装置10は、CPU12、メモリ14および入出力ポート16を有して構成されるコンピュータで構成された装置である。メモリ14に記憶されたプログラムを起動させることにより条件設定部18、モデル作成部20、シミュレーション演算部22及び力学特性算出部24がコンピュータ上に形成されて、シミュレーション装置10が構成される。CPU12は、条件設定部18、モデル作成部20、シミュレーション演算部22及び力学特性算出部24の各処理の管理及び制御を行い、各部分の処理の実質的な計算を行う部分である。
入出力ポート16には、プリンタ25、ディスプレイ26及び入力操作系28が接続されている。
条件設定部18は、後述するシミュレーション演算部22で行う有限要素法を用いて、ゴムや樹脂等のマトリックス材料中にカーボンブラックやシリカ等のフィラー粒子が分散したコンパウンドモデル(不均質材料のモデル)のシミュレーション演算を行うために、マトリックス材料やフィラー粒子の材料定数、フィラー粒子の位置情報、モデル作成方法・材料定数指示情報の他、シミュレーションを行うための外力や強制変位の与え方を定めたシミュレーション条件等を設定する部分である。
具体的には、オペレータが、ディスプレイ26に表示された入力画面を見ながら、マウスやキーボード等の入力操作系28を用いて指示入力した情報に基づいて、材料定数、フィラー粒子の位置情報、あるいは、後述するモデル作成方法・材料定数指示情報、さらにはシミュレーション条件等が設定される。設定された材料定数、位置情報、モデル作成情報、シミュレーション条件等は、メモリ14に記憶される。フィラー粒子の位置情報には、例えば、フィラー粒子の形状を円形形状や楕円形状とした場合、円や楕円の中心点の位置の情報が含まれる。この位置情報は、後述するように、マトリックスモデル上に粒子モデルを配置するときに用いられる。又、モデル作成方法・材料定数指示情報には、コンパウンドモデルを構成するマトリックスモデルとフィラーモデルの作成方法及び材料定数の与え方等を定めるために複数の選択肢から選択された番号の情報が含まれる。
モデル作成部20は、メモリ14から材料定数、位置情報、モデル作成方法・材料定数指示情報等を呼び出して、マトリックスモデル及びフィラーモデルを別々に作成し、この後、マトリックスモデル上にフィラーモデルを配置して、フィラーモデルとマトリックスモデルとの重なった双方の部分に対して、モデル作成方法・材料定数指示情報で設定された指示内容に応じて、モデルの修正処理を施し、さらに、モデル作成方法・材料定数指示情報で設定された指示内容に応じて材料定数をフィラーモデル及びマトリックスモデルに与えて、実行可能なコンパウンドモデルを作成する部分である。
モデル作成部20のモデル作成方法については後述する。モデルの生成とは、コンピュータ上で、有限要素モデルを構成する節点の位置情報、節点の番号、要素番号等の情報及び各要素の材料定数がまとめられたファイルが作成されることをいう。
シミュレーション演算部22は、実行可能なコンパウンドモデルを用いて、シミュレーション条件を与えることで、例えば強制変位や外力をコンパウンドモデルの所定の節点に与えることで、公知の有限要素法を用いてシミュレーション演算を行う部分である。シミュレーション演算によって得られる、変形したコンパウンドモデルは、メモリ14に記憶される。
力学特性算出部24は、メモリ14に記憶された変形したコンパウンドモデルの演算結果を呼び出して、コンパウンドモデル全体の力学挙動のパラメータを算出する部分である。力学特性を線形特性として表す場合、例えばヤング率やせん断剛性等の値が算出され、非線形特性として表す場合、例えば超弾性ポテンシャルの各パラメータの値が算出される。
シミュレーション演算前のコンパウンドモデル、シミュレーション演算後のコンパウンドモデル、各有限要素に作用する応力や歪みの分布、あるいは、力学特性の算出値が、プリンタ25あるいはディスプレイ26に出力される。
図2は、シミュレーション装置10で実施されるシミュレーション方法のフローを示す図である。
まず、コンパウンドモデルの作成のための条件及びシミュレーション演算を行うための条件が、条件設定部18で設定される(ステップS100)。具体的には、マトリックス材料やフィラー粒子の材料定数、フィラー粒子の位置情報、モデル作成方法・材料定数指示情報、シミュレーション条件等が設定される。オペレータが、指示入力した情報に基づいて、各種情報及びシミュレーション条件等が設定され、メモリ14に記憶される。モデル作成方法・材料定数指示情報とは、後述する2つのモデルの重なりをどのように修正するか、あるいは2つのモデルの重なった部分に材料定数をどのように与えるか、といった情報である。
次に、モデル作成部20において、フィラー粒子の領域を含んだマトリックス材料を表すマトリックスメッシュモデルと、フィラー粒子を再現するフィラーメッシュモデルが別々に作成される(ステップS110)。
図3(a)は、正方形形状のマトリックス材料30にフィラー粒子32が1つ配置される例を示している。以降の説明では、図3(a)に示す例を用いてモデル化することを説明する。
図3(a)に示すコンパウンド全体の正方形領域34、すなわちマトリックス材料30の領域及びフィラー粒子32の領域を含んだ全体の領域を、図3(b)に示すように、等間隔の分割線で縦方向、横方向に分割したボクセル型メッシュモデルがマトリックスメッシュモデル36として作成される。本発明においては、このマトリックスメッシュモデル36が第1のメッシュモデルに対応する。マトリックスメッシュモデル36は、ボクセル型である必要は無い。自動メッシュにより作成されてもよい。しかし、マトリックスモデル36を均一なメッシュサイズで、同じ形状で作成することで、メッシュ分割に依存しないシミュレーション結果が得られる点で好ましい。
一方、フィラー粒子32の円形状の領域を、図3(c)に示すようにメッシュ分割したフィラーメッシュモデル38が作成される。本発明においては、フィラーメッシュモデル38は、第2のメッシュモデルに対応する。フィラーメッシュモデル38を作成するためのメッシュ分割は、自動分割でもよいし、オペレータの指示入力に基づいて設定された手順に従ってメッシュ分割されてもよい。
マトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38は、コンピュータ上は、有限要素モデルを構成する節点の位置情報、節点の番号、要素番号等の情報がファイルにまとめられて構成されたものである。
次に、モデル作成部20において、作成されたマトリックスメッシュモデル36上にフィラーメッシュモデル38が配置される(ステップS120)。図3(d)は、マトリックスメッシュモデル36上にフィラーメッシュモデル38が配置された状態を示している。フィラーメッシュモデル38は、メモリ14から呼び出されたフィラー粒子の位置情報に基づいて配置される。
次に、モデル作成部20において、フィラーメッシュモデル38の配置されたマトリックスメッシュモデル36に対して、マトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38の各要素間の重なりが、モデルを構成する節点の位置座標及び要素の情報を用いて調べられる(ステップS130)。
具体的には、フィラーメッシュモデル38の各要素を定める節点が、マトリックスメッシュモデル36の要素中に含まれるか否かが調べられる。
この結果として、フィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点の情報と、マトリックメッシュモデル36の重なった要素を定める節点の情報とが得られる。
次に、フィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点の変位は、マトリックメッシュモデル36の重なった要素を定める節点の変位を用いた式で関係付けられる(ステップS140)。これによって、フィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点の自由度がシミュレーション演算において拘束される。このように、フィラーメッシュモデル38の、マトリックスメッシュモデル36と重なった部分の節点を、マトリックスメッシュモデル36の節点に拘束するのは、フィラーメッシュモデル38とマトリックスメッシュモデル36を別々に作成しているため、シミュレーション演算において別々に振舞う変形挙動が生じないようにする必要があるからである。
図4(a)には、フィラーメッシュモデル32の重なった要素の節点の変位を、マトリックメッシュモデル36の重なった要素を定める節点の変位を用いた式で関係付ける処理方法の例が示されている。図4(a)中、節点50は、フィラーメッシュモデル36の重なった要素の節点であり、節点51〜54は、マトリックメッシュモデル36の重なった要素を定める節点である。節点50の変位をu0で表し、節点51〜54の変位をu1,u2,u3,u4で表す。
この場合、節点51,52,53,54の位置情報と、節点50の後述する変換Tによる投影先の位置情報を用いて、以下に示す方法により重み係数wi(i=51〜54の整数)が求められる。
節点51,52,53,54で形成される要素の面上の物理空間上の形状を、所定のパラメトリック空間上の単位セル形状に形状変換を施したものとして定めることにより、節点50の、単位セル形状内における対応点の位置情報を求め、この位置情報および形状関数を用いて重み係数を求める。
具体的には重み係数wiを算出する際に用いる変換Tを説明する。この変換Tは、上記節点51,52,53,54とこれらの節点間を結ぶ線分によって形成される物理空間上の四角形を、パラメトリック空間上の基準形状(単位セル形状)、例えば一辺の長さが2の正方形に変換する。節点51,52,53,54は正方形の各頂点(頂点55,56,57,58)に、四角形の各辺は正方形の各辺に、四角形の内部領域は正方形の内部領域に写像される。また、この逆変換T−1により上記正方形を節点51,52,53,54によって形成される四角形に変換し、正方形の内部領域は四角形の内部領域に、正方形の各頂点は四角形の各節点に、四角形の各辺は正方形の各辺に写像される。すなわち、変換Tは、物理空間における有限要素の面の4角形形を、パラメトリック空間における正方形に一対一に写像する。
したがって、変換Tにより、節点50に対する対応点である、パラメトリック空間の正方形上における対応点60を求めることができる。
より具体的には、後述する形状関数N(r,s),N(r,s),N(r,s),N(r,s)を用いて、物理空間(X−Y座標空間)における位置座標(x,y)を下記式(1)を用いて位置座標(r、s)と対応づけることができる。ここで、x,y,x,y,x,y,x,yは、それぞれ、節点51,52,55,54の位置座標である。
なお、上記パラメトリック空間上の基準形状として正方形を用いているが、3角形の形状であってもよく、本発明において基準形状は正方形に限定されない。また、本発明では、2次元形状で表されるモデルの境界線を変換Tにて変換するものであるが、3次元形状で表されるモデルの場合前記境界線は境界面となり、この場合パラメトリック空間上の基準形状は面となる。したがって、この場合、変換Tによりモデルの境界面はパラメトリック空間上の基準形状である面へ変換される。
ここで、形状関数N(r,s),N(r,s),N(r,s),N(r,s)は、図5(a)〜(d)に定義される関数である。ここで、式(1)中のマトリクスをMとすると、このマトリクスMの成分が上述した各節点における重み係数となる。具体的には、節点50の、位置座標(x,y)の節点51に対する重み係数は、節点50のパラメトリック空間座標における対応点60の位置座標を(r,s)としてN(r,s)となる。
このようにして、重み係数wiが算出される。
次に、拘束される節点50の変位u0を、節点51〜54の変位と重み係数wi(i=51〜54)とを用いて表す拘束式が設定される。この拘束式の例が下記式(2)に示されている。
節点51,52,53,54の変位、例えばX方向の変位をu1,u2,u3,u4とすると、節点50におけるX方向の変位u0は下記式(2)のように定める。
0 =w51×u51+w52×u52+w53×u53+w54×u54 (2)
上記式(2)に示すように、フィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点50の変位u0を、マトリックメッシュモデル36の重なった要素を定める節点51〜54の変位u1,u2,u3,u4を用いて表すことができる。式(2)に示すような拘束条件の式は、重なる要素の節点毎に作られ、後述する有限要素法を用いたシミュレーションにおいて、節点の変位を拘束する式として、剛性マトリックスに組み込まれる。
次に、フィラーメッシュモデル38が複数作成されて、フィラーメッシュモデル38同士が重なる場合を想定して、フィラーメッシュモデル38間の重なりが調査される(ステップS160)。
フィラーメッシュモデル38同士の重なりの調査は、ステップS130と同様に行われるので、その説明は省略する。
次に、一方のフィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点の変位を、他方のフィラーメッシュモデル38の重なった要素の節点の変位を用いて表す式で関係付けられる(ステップS170)。これによって、フィラーメッシュモデル38同士の重なった要素の節点の自由度がシミュレーション演算において拘束される。この関係付けは、ステップS140と同様の方法で行われるので、その説明は省略する。
このように、フィラーメッシュモデル同士が重なった部分の節点は、他方のフィラーメッシュモデルの節点に拘束されるのは、フィラーメッシュモデル同士を別々に作成しているため、シミュレーション演算において別々に振舞う変形挙動が生じないようにする必要があるからである。
次に、作成されたマトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38とに材料定数が付与される(ステップS180)。
材料定数の付与は、コンピュータ上、マトリックスメッシュモデル36、フィラーメッシュモデル38のファイルに、材料定数の値が書き込まれることをいう。
フィラーメッシュモデル38と重ならないマトリックスモデル36の要素には、マトリックス材料が持つ材料定数の値が付与される。マトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38との重なる部分の要素には、付与される材料定数の値の和が、フィラー粒子が持つ材料定数の値に略近似されるように、値が付与される。略近似とは、フィラー粒子が持つ材料定数の値の95%〜105%の範囲をいう。好ましくは、フィラー粒子が持つ材料定数の値に一致するようにマトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38との重なる部分の要素に付与される。このとき、マトリックスメッシュモデル36の要素とフィラーメッシュモデル38の要素にどのように分配して材料定数の値を付与するかは特に制限されないが、例えば、マトリックスメッシュモデル36の要素にマトリックス材料の持つ材料定数の値Xが付与され、フィラーメッシュモデル38の要素にフィラー粒子の持つ材料定数の値Yからマトリックス材料の持つ材料定数の値Xを差し引いた値(Y−X)が付与される。
こうして、材料定数の値が付与されたマトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38は、シミュレーション演算に供される(ステップS190)。シミュレーション演算では、まず、ステップ140及びステップS170で作成された拘束条件の式が、マトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38の剛性マトリックスに加えられて1つの剛性マトリックスとして統合される。この統合した剛性マトリックスと、メモリ14から呼び出されたシミュレーション条件とを用いて、所定の位置に強制変位あるいは外力を与えるシミュレーション演算が行われる。シミュレーション方法は、本発明において特に限定されず、公知の有限要素法による計算方法を用いることができる。
こうしてシミュレーションで得られた結果は、メモリ14に記憶される。あるいは、シミュレーションにより得られたマトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38の変形結果や歪み分布や応力分布等の情報は、プリンタ25やディスプレイ26に出力される。
最後に、力学特性算出部24において、シミュレーション演算により変形したマトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38の結果が呼び出され、各節点の変位や作用する力から、マトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38で再現したコンパウンドの力学特性の値が算出される(ステップS200)。力学特性は、例えばコンパウンド全体の見かけ上のヤング率、せん断剛性や、超弾性ポテンシャルで表したときの各種パラメータの値を含む。
算出された値は、プリンタ25やディスプレイ26に出力されて、プリントアウトあるいは画面表示に供される。
なお、上記実施形態では、マトリックスメッシュモデル36の要素と重なったフィラーメッシュモデル38の要素の節点の変位を、マトリックスメッシュモデル36の重なった要素の節点の変位に拘束し、さらに、2つのフィラーメッシュモデル38の要素同士が重なったとき、一方の要素の節点の変位を、他方の要素の節点の変位に拘束したが、本発明では、以下のように拘束することもできる。
フィラーメッシュモデル(第2のメッシュモデル)38の要素のうち縁(エッジ)に位置する要素に与える材料定数の値は、マトリックスメッシュモデル(第1のメッシュモデル)36の、フィラーメッシュモデル(第2のメッシュモデル)38と重なった要素に与える材料定数の値との和が、フィラー粒子の持つ材料定数の値に近似、好ましくは一致するように与えられることが好ましい。このとき、フィラーメッシュモデル38の要素のうち縁に位置する要素と重ならず、内側の要素と重なるマトリックスメッシュモデル36の要素は消去されるとよい。さらに、フィラーメッシュモデル38の内側の要素には、材料定数として、フィラー粒子の材料が持つ材料定数の値が与えられるとよい。
すなわち、フィラーメッシュモデル38の縁に位置する要素と重ならず、内側の要素と重なるマトリックスメッシュモデル36の要素は消去し、消去した要素に対応するフィラーメッシュモデル38の内側の要素には、フィラー粒子の持つ材料定数の値を与えるとよい。この方法では、フィラーメッシュモデル38の縁以外の要素にフィラー粒子が持つ材料定数の値が与えられるので、正確なシミュレーション計算を行うことができる。
図6(a)は、マトリックスメッシュモデル36にフィラーメッシュモデル38が重なっている部分の一部を示している図である。フィラーメッシュモデル38には、節点64〜71が記されている。また、符号72は、フィラーメッシュモデル38の縁を表している。ここで、節点64〜67で構成される要素73は、フィラーメッシュモデル38の縁に位置する要素である。この場合、節点64〜67のうち、節点64,65の位置は、マトリックスメッシュモデル36の節点80〜83で構成される要素88に含まれるので、節点64,65の変位は、節点80〜83の変位で拘束される。同様に、節点66,67は、マトリックスメッシュモデル36の節点82〜85で構成される要素89に含まれるので、節点66,67の変位は、節点82〜85の変位で拘束される。同様に、フィラーメッシュモデル38の要素89の節点66〜69の変位は、マトリックスメッシュモデル36の要素89の節点82〜85の変位で拘束される。
一方、マトリックスメッシュモデル36の要素88〜90のうち、フィラーメッシュモデル38の縁に位置する要素73と重ならず、内部の要素74または75に重なる要素90は、図6(b)に示すように消去される。要素89は、要素73と部分的に重なるので、消去の対象とされない。
フィラーメッシュモデル38同士が重なる場合も、同様の処理を行うことができる。すなわち、一方のフィラーメッシュモデル(フィラーメッシュモデルCとする)38の縁に位置する、重なった要素(要素cとする)を定める節点の変位を、他方のフィラーメッシュモデル(フィラーメッシュモデルDとする)38の、要素cと重なった要素(要素dとする)を定める節点の変位を用いて表すことにより、フィラーメッシュモデルCの重なった要素cを定める節点の変位を拘束する。このとき、フィラーメッシュモデルCの縁に位置する、重なった要素cに与える材料定数の値は、フィラーメッシュモデルDの重なった要素dに与える材料定数の値との和が、フィラー粒子の持つ材料定数の値に近似するように、与えられるとよい。さらに、フィラーメッシュモデルCの要素cと重ならず、内側の要素(要素eとする)と重なるフィラーメッシュモデルDの要素は消去され、フィラーメッシュモデルCの要素eには、材料定数として、フィラー粒子が持つ材料定数の値が与えられるとよい。
このように、本実施形態で作成されるモデルは、マトリックス材料を所定の矩形形状としてマトリックスメッシュモデル36を作成し、フィラーメッシュモデル38を別途作成し、その後、フィラーメッシュモデル38をマトリックスメッシュモデル36に配置する。そのとき、要素間の重なりを調べ、重なる一方の要素の節点を、重なる他方の要素の節点で拘束することにより、マトリックス材料中にフィラー粒子が分散したコンパウンドモデルを再現するモデルを作成する。このため、マトリックスメッシュモデル36及びフィラーメッシュモデル38は、フィラー粒子の分散配置の影響を受けることなく自由にメッシュ分割することができるので、従来のように、フィラー粒子の分散配置に依存して各要素の形状がいびつになったり、各要素の大きさがばらばらになることはない。また、マトリックスメッシュ領域は、矩形領域とし、ボクセル型の単純なメッシュに分割できるので、メッシュ分割も短時間にできる。したがって、短時間に効率よくモデルを作成することができる。
図7(a),(b)は、本発明の方法により、効率よく短時間に作成されるコンパウンドのモデルが、従来の方法で作成されるコンパウンドのモデルと同等のシミュレーション結果を有するか否かを調べるために行ったシミュレーションを説明する図である。
図7(a)は、マトリックスメッシュモデル36にフィラーメッシュモデル38が配置された、本発明の方法によるコンパウンドモデルである。このモデルの左右両辺に位置する節点に、歪が100%になるまで強制変位を増加させて与えた。すなわち、図中横方向に一軸伸張の引張りのシミュレーションを行った。
図7(b)は、歪100%状態のマトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38の変形状態を示している。モデル中には、最大主歪み分布が濃淡で表されている。
なお、マトリックスメッシュモデル36とフィラーメッシュモデル38の材料定数は、超弾性ポテンシャルを用いて定めた。超弾性ポテンシャルは、下記式(3)で示される公知のneo-Hookean型超弾性ポテンシャルUを用いた。ここで、I1は伸張状態によって決まる伸張比λによって表されたパラメータであり、Dは圧縮性を表すパラメータである。
U = C10(I1−3)+1/D (3)
1 = λ1 2+λ2 2+λ3 2 (λ1、λ2、λ3は、3方向の伸張比をいう)
マトリックスメッシュモデル36には、C10=0.02(初期弾性率換算0.04)、D=0.5(ポアソン比換算略0.49)を用い、フィラーメッシュモデル38には、C10=0.18(初期弾性率換算0.36)、D=0.0555(ポアソン比換算略0.49)を用いた。
図8は、図7(a),(b)に示すモデルで得られたシミュレーション結果を、従来のモデルで得られたシミュレーション結果と比較するグラフを示す。従来のモデルは、フィラー粒子の領域とマトリックス材料の領域を1つのモデルとして同時にメッシュ分割して作成したモデルである。材料定数は、neo-Hookean型超弾性ポテンシャルUを用い、同様のパラメータの値を用いた。図8のグラフの横軸にはモデル全体の平均歪みを、縦軸にはモデル全体の平均応力を採ってプロットしている。
このグラフからわかるように、従来のモデルを用いたシミュレーション結果と本発明の方法により作成されたモデルのシミュレーション結果とは、概略同じ値を示す。これより、本発明の方法を用いて作成されたモデルのシミュレーション結果は、従来のモデルのシミュレーション結果と同等であることがわかった。
これより、本発明の方法は、従来のモデルの作成方法に比べて、短時間に効率よくモデルを作成でき、しかも、シミュレーション結果は、従来と同等であることがわかった。
以上、本発明の不均質材料のシミュレーション方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の不均質材料のシミュレーション装置の一実施形態の構成を示す図である。 図1に示すシミュレーション装置で実施されるシミュレーション方法のフローを示す図である。 (a)〜(d)は、本発明のシミュレーション方法で作成されるモデルの作成方法を説明する図である。 本発明のシミュレーション方法で用いる変換を説明する図である。 (a)〜(d)は、本発明のシミュレーション方法で用いる変換に使用する形状関数を説明する図である。 (a),(b)は、本発明の不均質材料のシミュレーション方法で用いる処理の一部を説明する図である。 (a),(b)は、図2に示すシミュレーション方法で行うシミュレーションの一例を説明する図である。 図2に示す本発明のシミュレーション方法で得られた結果と、従来の方法で作成されたモデルで得られた結果の比較を示す図である。
符号の説明
10 シミュレーション装置
12 CPU
14 メモリ
16 入出力ポート
18 条件設定部
20 モデル作成部
22 シミュレーション演算部
24 力学特性算出部
25 プリンタ
26 ディスプレイ
28 入力操作系
32 フィラー粒子
34 正方形領域
36 マトリックスメッシュモデル
38 フィラーメッシュモデル
50,51,52,53,53,64,66,67,68,69,70,71,80,81,82,83,84,85,86,87 節点
55,56,57,58 頂点
60 対応点
72 縁
73,74,75,88,89,90 要素

Claims (10)

  1. CPUと、
    メモリと、
    入力操作系と、
    を備えた、第1の材料に第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成する不均質材料モデルの作成装置の動作方法であって、
    前記CPUが、
    前記第1の材料及び前記第2の材料を含んだ不均質材料全体の領域をメッシュ分割することにより複数の要素から構成される第1のメッシュモデルと、前記第2の材料の領域をメッシュ分割することにより複数の要素から構成される第2のメッシュモデルと、を作成するステップと、
    前記不均質材料を再現するために、前記第2のメッシュモデルを、前記第1のメッシュモデルに配置し、このとき第2のメッシュモデルの要素と前記第1のメッシュモデルの要素の重なりを調べ、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を、前記第1のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を拘束するステップと、
    前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに、オペレータが前記入力操作系を介して指示入力した情報に基づいて設定された材料定数を前記メモリから呼び出して与えることにより、不均質材料モデルを作成するステップと、を実行し、
    前記第1のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、前記CPUは前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与えることを特徴とする不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  2. 前記第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に一致するように、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与える請求項1に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  3. 前記第2の材料が持つ材料定数は、前記第1の材料定数が持つ材料定数に比べて値が大きく、
    前記第1のメッシュモデルに与える材料定数として、前記第1の材料が持つ材料定数の値を与え、
    前記第2のメッシュモデルに与える材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値から前記第1の材料が持つ材料定数の値を差し引いた値を与える請求項2に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  4. 前記第2のメッシュモデルの要素のうち縁に位置する要素に与える材料定数の値は、前記第1のメッシュモデルの重なった要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように与えられ、
    前記第2のメッシュモデルの要素のうち縁に位置する要素と重ならず、内側の要素と重なる前記第1のメッシュモデルの要素は消去され、前記第2のメッシュモデルの前記内側の要素には、材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値が与えられる請求項1に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  5. 前記第2のメッシュモデルは複数作成され、このうちの第2のメッシュモデルAと第2のメッシュモデルBが重なるとき、前記第2のメッシュモデルAの重なった要素を定める節点の変位を、前記第2のメッシュモデルBの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルAの重なった要素を定める節点の変位を拘束し、
    前記第2のメッシュモデルA及びBの要素に付与される材料定数の値の和は、前記第2の材料が持つ材料定数の値に近似する値である請求項1〜4のいずれか1項に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  6. 前記第2のメッシュモデルは複数作成され、このうちの第2のメッシュモデルCと第2のメッシュモデルDが重なるとき、
    前記第2のメッシュモデルCの縁に位置する、重なった要素cを定める節点の変位を、前記第2のメッシュモデルDの、前記要素cと重なった要素dを定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルCの重なった要素cを定める節点の変位を拘束し、
    前記第2のメッシュモデルCの縁に位置する、重なった要素cに与える材料定数の値は、第2のメッシュモデルDの重なった要素dに与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、与えられ、
    前記第2のメッシュモデルDの要素fが、前記第2のメッシュモデルCの前記要素cと重ならず、内側の要素eと重なるとき、前記第2のメッシュモデルDの前記要素fは消去され、前記第2のメッシュモデルCの前記要素eには、材料定数として、前記第2の材料が持つ材料定数の値が与えられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  7. 前記不均質材料は、ゴムコンパウンドであり、前記第1の材料は、ポリマーであり、前記第2の材料は、ゴムコンパウンドに用いる充填剤である請求項1〜6のいずれか1項に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法。
  8. 不均質材料のシミュレーションを行うためのCPUを備えた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法であって、
    前記CPUが、請求項1〜7のいずれか1項に記載の不均質材料モデルの作成装置の動作方法で作成された不均質材料モデルに対して、所定の位置に強制変位あるいは外力を与えることにより、不均質材料の力学変形のシミュレーションを行うことを特徴とする不均質材料のシミュレーション装置の動作方法。
  9. 第1の材料に第2の材料が配置された不均質材料のモデルを作成する不均質材料モデルの作成装置であって、
    前記第1の材料及び前記第2の材料を含んだ不均質材料全体の領域をメッシュ分割することにより、複数の要素から構成される第1のメッシュモデルと、前記第2の材料の領域をメッシュ分割することにより、複数の要素から構成される第2のメッシュモデルとを作成する手段と、
    前記不均質材料を再現するために、前記第2のメッシュモデルを、前記第1のメッシュモデルに配置し、このとき第2のメッシュモデルの要素と前記第1のメッシュモデルの要素の重なりを調べ、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を、前記第1のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を用いて表すことにより、前記第2のメッシュモデルの重なった要素を定める節点の変位を拘束する手段と、
    前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに、材料定数を与えることにより、不均質材料モデルを作成する手段と、を有し、
    前記不均質材料モデルを作成する手段は、前記第1のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値と、前記第2のメッシュモデルの重なった前記要素に与える材料定数の値との和が、前記第2の材料の持つ材料定数の値に近似するように、前記第1のメッシュモデル及び前記第2のメッシュモデルに材料定数を与えることを特徴とする不均質材料モデルの作成装置。
  10. 請求項9に記載の不均質材料モデルの作成装置で作成された不均質材料モデルに対して、所定の位置に強制変位あるいは外力を与えることにより、不均質材料の力学変形のシミュレーションを行うことを特徴とする不均質材料のシミュレーション装置。
JP2008033407A 2008-02-14 2008-02-14 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置 Expired - Fee Related JP5169279B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008033407A JP5169279B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008033407A JP5169279B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009193339A JP2009193339A (ja) 2009-08-27
JP5169279B2 true JP5169279B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=41075292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008033407A Expired - Fee Related JP5169279B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5169279B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5180735B2 (ja) * 2008-08-20 2013-04-10 住友ゴム工業株式会社 ゴム材料のシミュレーション方法
JP5186015B2 (ja) * 2011-03-07 2013-04-17 住友ゴム工業株式会社 フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法
JP5503618B2 (ja) * 2011-10-03 2014-05-28 住友ゴム工業株式会社 ゴム材料のシミュレーション方法
CN103279609B (zh) * 2013-05-29 2016-03-09 上海飞机制造有限公司 含孔隙复合材料超声衰减系数的细观仿真分析方法
JP6487646B2 (ja) * 2013-08-02 2019-03-20 住友電気工業株式会社 ゴム付きコードの数値解析方法及びコンピュータプログラム
KR102262622B1 (ko) * 2013-10-07 2021-06-08 스미토모 고무 코교 카부시키카이샤 필러 배합 고무의 유한 요소 모델의 작성 방법
JP2015162236A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 住友ゴム工業株式会社 フィラー配合ゴムモデルの作成方法
JP6170400B2 (ja) * 2013-10-07 2017-07-26 住友ゴム工業株式会社 フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法
CN106777822B (zh) * 2017-01-22 2019-02-12 河海大学 二维高含量颗粒增强复合材料三相细观模型及建立方法
CN117747033B (zh) * 2024-02-08 2024-04-19 北京理工大学 复合材料网格结构数字化建模方法和建模装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548005B2 (ja) * 2004-06-11 2010-09-22 横浜ゴム株式会社 不均質材料のシミュレーションモデル作成用処理装置の動作方法
JP4708759B2 (ja) * 2004-10-18 2011-06-22 株式会社ブリヂストン シミュレーション方法
JP4581649B2 (ja) * 2004-11-25 2010-11-17 横浜ゴム株式会社 シミュレーション装置の動作方法
JP2006164113A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 有限要素モデル作成方法
JP4695399B2 (ja) * 2005-01-11 2011-06-08 住友ゴム工業株式会社 フィラー配合材料のシミュレーションモデル生成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009193339A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5169279B2 (ja) 不均質材料モデルの作成装置の動作方法、この方法を用いた不均質材料のシミュレーション装置の動作方法、不均質材料モデルの作成装置及び不均質材料のシミュレーション装置
CN102682152B (zh) 使用扩展的无网格有限元法对结构性能的数值仿真
US8401827B2 (en) Processing device and method for structure data representing a physical structure
JP5003303B2 (ja) 複合材料のシミュレーションモデルの作成方法およびシミュレーション方法
Giagopoulos et al. Dynamic response and identification of critical points in the superstructure of a vehicle using a combination of numerical and experimental methods
US7702490B1 (en) Method and system for adaptive mesh-free shell structures
JP4548005B2 (ja) 不均質材料のシミュレーションモデル作成用処理装置の動作方法
JP2013024711A (ja) フィラー充填ポリマーの平衡モデルの作成方法
JP5169278B2 (ja) 複合材料モデルの作成装置の動作方法、複合材料の変形挙動のシミュレーション装置の動作方法及び複合材料シミュレーション装置
JP4093994B2 (ja) 不均質材料のシミュレーション方法
JP5324820B2 (ja) 解析モデルの作成方法
JP4946377B2 (ja) シミュレーション装置の動作方法
US20120101748A1 (en) Recording medium for acoustic analysis program, acoustic analysis method, and acoustic analysis device
JP7018993B2 (ja) コンピュータベースのシミュレーションのための高速方法
Rama et al. A three-node shell element based on the discrete shear gap and assumed natural deviatoric strain approaches
JP4961955B2 (ja) 構造体のシミュレーション方法
JP4605300B2 (ja) 複合材料の力学的材料定数を算出する方法、複合材料中の材料の体積分率を算出する方法および記録メディア
US8024158B2 (en) Management system and management method of CAD data used for a structural analysis
JP2008097354A (ja) 不均質材料のシミュレーション方法
Triller et al. Topology optimization using difference-based equivalent static loads
US10303826B2 (en) Method for creating finite element model for filler-containing rubber
JP5503618B2 (ja) ゴム材料のシミュレーション方法
JP4914004B2 (ja) 変形した素材に関連する機構をモデリングするためのコンピュータ化された方法、ソフトウェアプログラムおよびシステム
JP4631319B2 (ja) 不均質材料のシミュレーションモデル作成方法
JP5180735B2 (ja) ゴム材料のシミュレーション方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5169279

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees