JP5994464B2 - 金属パイプの解析方法 - Google Patents
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Description
そこで、異方性材料では、解析対象を複数の要素に分割してなる解析モデルの各要素に異方性情報を設定する必要がある。
基準方向は、解析画面上では、各要素内の1本の矢印で表示され(例えば図14参照)、該基準方向は解析モデルの各要素に固定され、各要素が移動回転すれば同様に移動回転する。
しかし、車体及びその部品の設計は、まず車体やその部品の形状が決定されて、該形状に対して解析モデルを作成して特性解析を行うのが一般的である。
形状に基づく解析モデルには異方性情報が与えられておらず、このままの状態で特性解析を行っても正確な解析を行うことができない。そこで従来では、解析の前段階として解析モデルに異方性情報を設定するために、解析モデルの要素ごとに人の勘によって異方性情報を入力することが行われていた。
また、実際の成形品は曲面からなる複雑な形状を成しており、人間の勘では成形による各要素の移動回転を正確に把握することはできず、適切な異方性情報の入力は難しい。
そのため、人間の勘に頼って異方性情報を入力したとしても、その後の特性解析結果が、対応する実成形品の剛性試験や衝突試験の結果と合わない場合が少なくなかった。
しかし、より正確なCAE解析を行う上で板厚情報は非常に重要である。例えば、自動車の部品として使用される金属パイプは曲げ成形されるため、部品の位置により板厚が元の板厚と異なっている。
このように板厚に変化がある場合、その部分の剛性や衝突特性が減少増加する。そのため、正確なCAE解析を行うためには、板厚情報を考慮した解析を行うことが求められていた。
成形品は通常、圧延材料等の異方性材料からブランク材の部品取りをし、得られたブランク材を成形することから、ブランク材において部品取り方向を考慮した異方性材料の基準方向を取得することを考えた。
ブランク材の形状は、成形品の解析モデルを逆成形解析することで展開して得られる展開ブランク形状と同形である。
したがって、展開ブランク形状において異方性材料の基準方向を、部品取りの方向に基づいて取得するようにすればよい。
成形品の解析モデルにおける各要素は微小であるため、成形品の解析モデルを逆成形解析によってブランク形状に展開しても、その変形は極めて小さい。また、変形するとしても、正方形が長方形あるいは平行四辺形になるというものである。
そのため、各要素が変形しないか、あるいは長方形に変形する場合であれば、逆成形解析の前後で各要素の辺と要素内のある方向、例えば前記基準方向との相対位置関係は変化しない。
また、要素が平行四辺形に変形する場合であっても、要素の直交する辺の変化量を加味することで、要素の辺と要素内のある方向との相対関係を逆成形解析の前後で求めることができる。
解析モデルは、要素ごとに変形前と変形後、つまり成形又は逆成形解析の前後の節点(node)の座標情報を有しているので、要素の節点(node)を結ぶ直線によって要素の辺を求めることができる。
したがって、展開ブランク形状における各要素の節点(node)を結ぶ直線と、異方性情報における基準方向との成す角度を取得することで、展開ブランク形状における要素の辺と基準方向との相対位置関係を求めることができ、この角度に基づいて成形品の解析モデルに基準方向を容易に設定できる。
また、成形品をブランク形状に展開するという逆成形解析を行うことで、各要素の板厚情報を取得できる。
本発明は以上の知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
コンピュータが、成形された金属パイプの形状を複数の要素に分割して解析モデルを生成する解析モデル生成工程と、
コンピュータが、生成された解析モデルにおける一端から他端に至る展開ラインを設定する展開ライン設定工程と、
コンピュータが、前記解析モデルを逆成形解析により前記展開ラインに沿ってブランク形状に展開して展開ブランク形状を取得する展開ブランク形状取得工程と、
コンピュータが、取得された展開ブランク形状に機械的特性の面内異方性に関する基準方向を設定する基準方向設定工程と、
コンピュータが、前記基準方向設定工程で設定された前記展開ブランク形状の前記基準方向と前記展開ブランク形状内の各要素とのなす角度を算出し、該算出された角度に基づいて展開前の前記解析モデルの各要素に前記基準方向を転写する基準方向転写工程とを備えたことを特徴とするものである。
前記基準方向設定工程は、前記部品取り方向設定工程で設定された各部品取り方向に基づいて、前記展開ブランク形状における機械的特性の面内異方性に関する基準方向を前記部品取り方向ごとに取得し、
前記基準方向転写工程は、部品取り方向ごとに展開前の前記解析モデルの各要素に前記基準方向を転写し、
コンピュータが、基準方向が転写された部品取り方向ごとの前記解析モデルについて特性解析を行う特性解析工程と、
コンピュータが、該特性解析工程の結果に基づいて最適な部品取り方向を決定する最適部品取り方向決定工程とを備えたことを特徴とするものである。
コンピュータが、前記板厚情報取得工程で取得された前記板厚情報を前記解析モデルの各要素に設定する板厚情報設定工程とを有することを特徴とするものである。
また、逆成形解析によって得られる板厚情報を取得する板厚情報取得工程と、該取得された板厚情報を解析モデルの各要素に設定する板厚情報設定工程とを有しているので、板厚も考慮した解析モデルを得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる金属パイプ1の解析方法について、図1のフローチャートに基づいて流れを説明するとともに、図2〜図16を適宜参照しながら説明する。以下、解析は全てコンピュータにより行われる。
本実施の形態の解析対象となる金属パイプ1は、図2(a)に示す通り、直線部と直線部に続く緩やかな円弧部とを有する。金属パイプ1の中心線を図2(b)に示す。
金属パイプ1は、材料である素板5(異方性金属板材、図9)から部品取りをしたブランク材3(図3(a)参照)を円筒形状に成形して、突き合わせ端部を接合して製造される(図3(b)参照)。図2(a)および図3(b)の金属パイプ1の表面の一端から他端に至る線は接合線2を表している。
基準方向としては、C方向から反時計回りに角度θ(この角度θを基準方向の対C方向角度ともいう)だけ回転した方向を用いている(図4参照)。前記テーブルはθ=0°、45°、90°の3つの角度の各々に対応した機械的特性値を保有しており、該テーブル上でθを指定することで前記基準方向の設定或いは変更ができる。θ=0°を指定すればC方向が基準方向になり、θ=45°を指定すればC方向から反時計回りに45°回転した方向(=D方向)が基準方向になり、θ=90°を指定すればC方向から反時計回りに90°回転した方向(=L方向)が基準方向になる。前記テーブル内の機械的特性値は、ヤング率、降伏強さ、引張強さ、r値、及び、応力‐歪曲線の各データである。これらは、行う解析の種類(前述の剛性解析、衝突解析)に応じて、当該解析に必要なものが選択され、使用される。
以下の説明では基準方向の対C方向角度θ=0°、すなわちC方向を基準方向とした場合を例に挙げて説明する。
まず、解析モデル生成工程S1において、金属パイプ1の形状を複数の要素eに分割して解析モデル7を生成する。生成された解析モデル7を図5に示す。また、図5中の解析モデル7の四角で囲んだ部分を拡大したものを矢印の先に示す。図5の拡大図に示すように、メッシュ状に区画された領域の1つ1つが要素eである。この時点で解析モデル7は要素eが設定されただけで、異方性情報および板厚情報が設定されていない状態である。
次いで、展開ライン設定工程S2において、生成された解析モデル7における一端から他端に至る展開ライン9(図6)を設定する。展開ライン9は展開ブランク形状取得工程S3において解析モデル7を展開するための切れ目となる。
展開ライン9を設定にするには、展開ライン9に沿う要素eの節点nを重ねるモデル化を行う方法と、展開ライン9を接合線2に沿って設定し、接合線2(展開ライン9)に沿う要素eを削除する方法の2種類がある。
これらの方法について図6に基づいて説明する。図6は、解析モデル7の展開ライン9近傍を一部抜き出して拡大したものである。線で区画された領域の1つ1つが要素eである。各要素eの角に丸印で示すものは節点nである。そのうち白丸は複数の要素eで共有している節点nを示し、黒丸は隣り合う要素e同士の節点nが重なっていることを示す。
他方、要素eを削除する方法では、図6(b)参照に示すように、展開ライン9に沿って要素eを削除する。こうすることで、解析モデル7が閉じていない形状となるため、展開することができる。
次いで、展開ブランク形状取得工程S3において、解析モデル7を展開ライン9に沿って展開して、解析モデル7の展開形状である展開ブランク形状11を取得する。
解析モデル7を展開ブランク形状11に展開するには、逆成形解析を用いる。逆成形解析は対象となる製品形状を逆解析して平板に戻す解析である。具体的には、対象となる製品形状について有限要素モデルを作成し、これをひずみエネルギーが最小になるように(要素同士が重なることなく、また各要素の変形が最小ですむように)することで平面に展開する。
得られた展開ブランク形状11を図8に示す。展開ブランク形状11は、ブランク材3(図3(a)参照)と同形である。なお、上記の要素eを削除する方法で展開ライン9を設定した場合に得られる展開ブランク形状11は、節点nを重ねる方法の場合と比較して要素eが削除された分、要素eが少なくなっている。
逆成形解析では、上述したように、対象となる製品形状を逆解析して展開した平面の有限要素モデルを得るとともに、展開した平面の有限要素モデルの各要素の変形や板厚等の状態を、展開前の製品形状の有限要素モデルの対応する要素に反映させることにより、展開前である製品形状についての板厚分布状態などを得ることができる。
そこで、板厚情報取得工程S4において、展開ブランク形状取得工程S3で行った逆成形解析によって得られる板厚情報を取得する。
次いで、基準方向設定工程S5において、展開ブランク形状取得工程S3で取得された展開ブランク形状11に機械的特性の面内異方性に関する基準方向を設定する。
基準方向の設定は、展開ブランク形状取得工程S3で取得された展開ブランク形状11と、素板5から部品取りをする際の部品取り形状である部品取りブランク形状13とに基づいて行う。
仮に、図9に示すように、部品取りブランク形状13の4角の点をそれぞれ点A〜点Dとし、点Aと点Bの中間にある変曲点を点E、点Cと点Dの中間にある変曲点を点Fとする。そうすると、図9の部品取りブランク形状13の部品取り方向は、辺AEの方向を基準方向(C方向)と一致させたものである。
つまり、部品取りブランク形状13において辺AEの方向が基準方向であることになる。なお、以下の説明において、辺AEと基準方向とのなす角度を部品取り角度Mとする。本例の場合、部品取り角度M=0°である。
このように、展開ブランク形状11における基準方向が判明すると、各要素eにおいてどの方向が基準方向であるかが分かる。このことについて、展開ブランク形状11の点D近傍の要素e1と、要素e1よりも点F側の要素e2を例に挙げて説明する(図10参照)。要素e1を抜き出して拡大したものを図11(a)に、要素e2を抜き出して拡大したものを図11(b)に示す。図11(a)に示すように要素e1は長方形状であり、図11(b)に示すように要素e2は平行四辺形状である。要素e1と要素e2において、基準方向は図11(a)、(b)中の矢印で示す方向になる。要素e1において、基準方向はnode番号1とnode番号2を結ぶ直線の方向と一致している。要素e2においては、node番号1とnode番号2を結ぶ直線は基準方向に対して傾いている。
次いで、基準方向転写工程S6において、基準方向設定工程S5で設定された展開ブランク形状11の基準方向と展開ブランク形状11内の各要素eとのなす角度αを算出し、角度αに基づいて展開前の解析モデル7の各要素eに基準方向を転写する。
まず、展開ブランク形状11の各要素eにおいて、各要素eのnode番号1、node番号2のX座標、Y座標から、node番号1とnode番号2を結ぶ直線と、基準方向設定工程S5で取得した基準方向とのなす角度αを外積により計算する。例えば、要素e1の場合、基準方向と、node番号1とnode番号2を結ぶ直線の方向とが一致していることから、角度αe1=0°であり(図12(a)参照)、要素e2の場合、角度αe2は図12(b)に示す通りの角度である。
また、ある要素eにおいて、要素eの形状が正方形から平行四辺形に変形する場合、隣接する辺の角度変化量を求めて、角度αに加味すれば、解析モデル7における基準方向を設定することができる。
転写前の解析モデル7内の要素eを図13に示す。要素eの節点nを重ねる方法で作成した展開ブランク形状11を用いた結果を図14に示す。また、要素eを削除する方法で作成した展開ブランク形状11を用いた結果を図15に示す。図14および図15では、基準方向を矢印で示す。
要素eを削除する方法で作成した展開ブランク形状11を用いた場合、図15に示すように、一部の要素e以外に基準方向が転写されている。矢印が設定されていない要素eは、展開ブランク形状11において対応する要素eが削除されているため、基準方向が設定されなかった要素eである。
また、比較のために、解析モデル7の各要素eに基準方向を示す矢印を人の勘に頼って入力した場合の1例を図16に示す。この場合、図16に示す通り、矢印の向きが逆向きになっている個所があり、実態と全く合わない設定になっている。
以上のように、本発明では解析モデル7内の各要素eに異方性情報としての基準方向が正確かつ自動的に設定される。
次いで、板厚情報設定工程S7において、板厚情報取得工程S4で取得された板厚情報を、解析モデル7の各要素eの板厚情報として入力する。
以上のようにすることで、解析モデル7に正確に異方性情報と板厚情報を設定することができる。また、この解析モデル7を用いることで異方性と板厚を考慮した特性解析を行うことができる。
上記の実施の形態1では、基準方向設定工程S5における部品取り方向が、部品取り角度M=0°とした場合を例に挙げて説明した。圧延材料のような異方性材料からブランク材3の部品取りを行い、ブランク材3をプレス成形した金属パイプ1は、部品取りの方向によって、異方性の基準方向が異なるため、金属パイプ1の特性も異なる。
従って、複数の部品取りの方向について、該各部品取り方向の解析モデル7を作成して、これらの解析モデル7について特性解析を行い、その結果を比較すれば、最適な部品取り方向を選択することができる。
以下に、各工程について図17〜図22に基づいて詳細に説明する。
解析モデル生成工程S1、展開ライン設定工程S2、展開ブランク形状取得工程S3、および板厚情報取得工程S4までは、上記の実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
部品取り方向設定工程S8では、展開ブランク形状取得工程S3で取得された展開ブランク形状11を用いて素板5に対する複数の部品取り方向を設定する。
本実施の形態においては、図18に示すように、部品取り角度MがM=0°、M=45°、M=90°の3種類の部品取り方向を設定する場合を例に挙げて説明する。
図18(a)は、辺AEの方向を基準方向(C方向)と一致させるようした部品取り方向(部品取り角度M=0°)であり、図9を用いて説明した部品取り方向と同じである。図18(b)は、図18(a)の展開ブランク形状11を平面視で時計回りに45°回転させたもの(部品取り角度M=45°)であり、図18(c)は、図18(a)の展開ブランク形状11を同様に90°回転させたもの(部品取り角度M=90°)である。
本実施の形態では、例として、まず部品取り角度M=0°の展開ブランク形状11に基づいて処理を行う。基準方向転写工程S6において得られた解析モデル7は上記で説明した図14および図15に図示したものと同一であるのでその説明を省略する。
次いで、特性解析工程S9において、得られた解析モデル7について特性解析を行うことで部品取り角度M=0°の場合の特性値を得ることができる。
上記の基準方向転写工程S6によって得られた解析モデル7を図19〜図21に示す。
図19および図20は、部品取り角度M=45°の場合の解析モデル7である。図19は要素eの節点nを重ねる方法で行った結果であり、図20は要素eを削除する方法で行った結果である。図19および図20を見ると、基準方向を示す矢印の向きが部品取り角度M=0°の場合(図14および図15参照)に対して45°回転している。
これらの基準方向と板厚情報が設定された解析モデル7について特性解析工程S9においてそれぞれ特性解析を行う。
以上のようにすることで、すべての部品取り方向について特性解析の結果を得ることができる。
次いで、最適部品取り方向決定工程S10において、特性解析工程S9で得られた特性解析の結果に基づいて、最適な部品取り方向を決定する。
以上のように、本実施の形態にかかる異方性板材からの最適部品取り方法によれば、高精度の特性解析結果に基づいて部品取りの最適化を行うことが可能である。
また、特性解析工程S9では、剛性解析や衝突解析を行うとよい。
本実施例では、部品取り角度M=0°の場合について、上記実施の形態1で説明した処理(解析モデル生成工程S1、展開ライン設定工程S2、展開ブランク形状取得工程S3、
板厚情報取得工程S4、基準方向設定工程S5、基準方向転写工程S6および板厚情報設定工程S7)を行い、異方性情報と板厚情報が設定された解析モデル7を取得し、この解析モデル7を用いて剛性解析を行った。
剛性解析を行うにあたっての解析モデル7の荷重拘束条件を図23に示す。図23(a)に示す荷重拘束条件は、丸で囲んだ端部を拘束して、他端に10Nmのねじり荷重をかけるというものである。図23(b)に示す荷重拘束条件は、図23(a)の場合と同様に拘束して、他端に上向きに10Nの曲げ荷重をかけるというものである。
これらの解析モデルについて上記の剛性解析を行った。
図23(a)に示す荷重拘束条件(ねじり荷重)で行った剛性解析の結果として、剛性値(N・m/deg)を表1に示す。
また、表1の本発明1、本発明2、比較例1および比較例2と、実験値1との乖離(%)を表2に示す。
また、表3の本発明1、本発明2、比較例1および比較例2と、実験値2との乖離(%)を表4に示す。
一方、比較例1や比較例2の場合、いずれも剛性解析の場合も実験値とは大きく異なっており、正確な解析モデルが作成できなかったことを意味する。
以上のことから、本発明によれば剛性解析の変形シミュレーションによる剛性値予測精度が、比較例1や比較例2に比し格段に向上していることが実証された。
n 節点
1 金属パイプ
2 接合線
3 ブランク材
5 素板
7 解析モデル
9 展開ライン
11 展開ブランク形状
13 部品取りブランク形状
Claims (7)
- 異方性金属板材を円筒形状に成形して、突き合わせ端部を接合してなる金属パイプの解析をコンピュータが行う解析方法であって、
コンピュータが、成形された金属パイプの形状を複数の要素に分割して解析モデルを生成する解析モデル生成工程と、
コンピュータが、生成された解析モデルにおける一端から他端に至る展開ラインを設定する展開ライン設定工程と、
コンピュータが、前記解析モデルを逆成形解析により前記展開ラインに沿ってブランク形状に展開して展開ブランク形状を取得する展開ブランク形状取得工程と、
コンピュータが、取得された展開ブランク形状に機械的特性の面内異方性に関する基準方向を設定する基準方向設定工程と、
コンピュータが、前記基準方向設定工程で設定された前記展開ブランク形状の前記基準方向と前記展開ブランク形状内の各要素とのなす角度を算出し、該算出された角度に基づいて展開前の前記解析モデルの各要素に前記基準方向を転写する基準方向転写工程とを備えたことを特徴とする金属パイプの解析方法。 - 前記展開ライン設定工程は、展開ラインに沿う要素の節点を重ねるモデル化を行うことを特徴とする請求項1記載の金属パイプの解析方法。
- 前記展開ライン設定工程は、展開ラインを接合線に沿って設定し、該接合線に沿う要素を削除することを特徴とする請求項1記載の金属パイプの解析方法。
- 前記基準方向設定工程は、前記展開ブランク形状取得工程で取得された展開ブランク形状と、素板から部品取りをする際の部品取り形状であって、機械的特性の面内異方性に関する基準方向が予め判明している部品取りブランク形状とに基づいて、前記展開ブランク形状における前記基準方向を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属パイプの解析方法。
- コンピュータが、前記展開ブランク形状取得工程で取得された展開ブランク形状を用いて前記異方性金属板材に対する複数の部品取り方向を設定する部品取り方向設定工程を有し、
前記基準方向設定工程は、前記部品取り方向設定工程で設定された各部品取り方向に基づいて、前記展開ブランク形状における機械的特性の面内異方性に関する基準方向を前記部品取り方向ごとに取得し、
前記基準方向転写工程は、部品取り方向ごとに展開前の前記解析モデルの各要素に前記基準方向を転写し、
コンピュータが、基準方向が転写された部品取り方向ごとの前記解析モデルについて特性解析を行う特性解析工程と、
コンピュータが、該特性解析工程の結果に基づいて最適な部品取り方向を決定する最適部品取り方向決定工程とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属パイプの解析方法。 - コンピュータが、前記逆成形解析によって得られる板厚情報を取得する板厚情報取得工程と、
コンピュータが、前記板厚情報取得工程で取得された前記板厚情報を前記解析モデルの各要素に設定する板厚情報設定工程とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属パイプの解析方法。 - 前記機械的特性が、ヤング率、降伏強さ、引張強さ、r値、及び、応力‐歪曲線のうちの1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の金属パイプの解析方法。
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