JP6144612B2 - ドローモデル生成方法及びドローモデル生成システム - Google Patents

ドローモデル生成方法及びドローモデル生成システム Download PDF

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Description

本発明は、ドローモデル生成方法及びドローモデル生成システムに関する。詳しくは、プレス成形品を成形するためのドローモデルを生成するドローモデル生成方法及びドローモデル生成システムに関する。
自動車のアウタパネルやルーフパネルなどのパネル製品は、所望の製品形状をかたどった金型で一の板材を加圧してプレス成形品を成形し、このプレス成形品から製品部分を切り取った後、縁部を曲げてフランジ部を形成したり、ボルトが挿通する孔を空けたりすることにより形成される。このようなパネル製品では、実際に製造する製造工程の前に、製造ラインの設計が行われる。
具体的には、製品形状のデザイン設計が行われると、このデザイン設計からプレス成形品のドローモデルを生成し、CAE(Computer Aided Engineering)によるモデル形状評価を行うことで、デザインされた形状が実際にプレス加工可能であるか確認することとしている。
ここで、図7を参照して、製品形状とドローモデルとの関係について説明する。ドローモデル9は、車種に合わせてデザインされた製品部91と、切り落とすことを想定した余肉部93と、金型で加圧する際に皺押さえすることを想定したダイフェース部95と、を含んで構成される。
デザイン設計が成されると製品形状が得られるため、ドローモデル9の製品部91はデザイン設計と共に生成することができる。また、ダイフェース部95は、皺押さえを想定した部分であるため基本的に略平面であり比較的容易に生成することができる。一方、余肉部93は、プレス加工に応じて変形する部分であるため、ドローモデル9の生成では、余肉部93の生成に多くの時間がかかっている。
また、CAEによるモデル形状評価が良好でない場合、余肉部の修正とCAEによる解析とを繰り返す必要があり、膨大な時間がかかってしまう。そこで、近年では、余肉部の形状を所定のテンプレートから選択することで、CAEによる品質の保証されたドローモデルを短時間で設計できるモデル設計システムが知られている(特許文献1)。
特開2009−104456号公報
ところで、製造ラインの設計では、板材を加圧する力や金型の形状といった製品形状を成形するためのプレス加工パラメータの設計に加え、板材を搬送する搬送負荷検討におけるハンドリングツールのレイアウト検討なども行われる。ここで、CAEによる品質の保証を待って搬送装置のレイアウト設計を行っていたのでは、設計タイミングが遅れてしまうという問題があった。
この点、搬送装置のレイアウト設計では、搬送する板材の重量や重心といったパラメータが重要であり、成形品の品質が低くても行うことができることがわかった。
そこで、本発明は、製品形状のデザイン設計が成された後、直ちに搬送装置のレイアウト設計が可能なドローモデルを生成することができるドローモデル生成方法及びドローモデル生成システムを提供することを目的とする。
本発明は、製品部及びダイフェース部を有するCADデータから、プレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成方法であって、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点により平面点群を生成する工程と、前記CADデータ上に前記平面点群を投影し、前記特徴点のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、前記特徴点のZ座標として算出する工程と、前記工程によりXYZ座標が得られた特徴点同士を繋ぎポリゴン化することで、前記プレス成形品のドローモデルを生成する工程と、を含む。
本発明では、製品部及びダイフェース部の形状データに対して、XY座標により規定される複数の特徴点を投影し、この特徴点のXY座標と一致する位置の形状データが有するZ座標を特徴点のZ座標として算出する。そして、XYZ座標が算出された特徴点同士を繋ぎポリゴン化する。
これにより、生成するのに膨大な時間が係る余肉部を含むドローモデルを生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心を予め把握することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
また、前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、前記CADデータ上の前記特徴点のXY座標と一致する位置に前記製品部又は前記ダイフェース部が存在するか否かを判定する工程と、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する場合に、当該製品部又はダイフェース部のZ座標を前記特徴点のZ座標として算出する工程と、前記製品部及び前記ダイフェース部が存在しない場合に、当該特徴点の周辺の特徴点のZ座標から前記特徴点のZ座標を算出する工程と、を含むこととしてもよい。
この発明では、特徴点のXY座標と一致する位置に形状データ(製品部及びダイフェース部)が存在する場合には、この形状データが有するZ座標を特徴点のZ座標として算出する一方で、特徴点のXY座標と一致する位置に形状データ(製品部及びダイフェース部)が存在しない場合には、特徴点の周辺の特徴点のZ座標から特徴点のZ座標を算出する。
これにより、形状データが存在しない余肉部の形状を補間することができ、余肉部を含むドローモデルを生成することができる。
また、前記周辺の特徴点のZ座標から前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、当該特徴点の周辺の特徴点のうち、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する周辺特徴点のZ座標に対して、前記特徴点から前記周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、当該特徴点のZ座標を算出することとしてもよい。
この発明では、算出対象の特徴点の周辺の特徴点のうちZ座標が算出できた特徴点(周辺特徴点)のZ座標を、算出対象の特徴点から周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、算出対象の特徴点のZ座標を算出する。
通常、プレス製品は、一定の連続性を持った形状を有していることから、このような距離に基づく重み付けにより補間することで、余肉部の形状を所定以上の精度で生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心といったパラメータを適切に取得することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
また、平面点群を生成する前記工程は、複数の特徴点を所定間隔で格子状に配置することとしてもよい。
この発明では、平面格子の間隔を所定間隔とする。これにより、ポリゴンの折れ角を所定値未満に収めることができ、好適である。
また、本発明は上述のドローモデル生成方法を実行可能なドローモデル生成システムを含む。
本発明によれば、製品部及びダイフェース部の形状データから余肉部を含むドローモデルを生成することができ、製品形状のデザイン設計が成された後、直ちに搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
ドローモデル生成システムの概要を示す図である。 ドローモデル生成システムの機能構成を示すブロック図である。 複数の特徴点を有する平面格子の一例を示す図である。 投影した特徴点のZ座標の算出方法の一例を示す図である。 ドローモデル生成システムの処理の流れを示すフローチャートである。 ドローモデル生成システムの処理の流れを示すフローチャートである。 製品部、余肉部、ダイフェース部からなるドローモデルの一例を示す図である。
以下、本発明のドローモデル生成システムの好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[ドローモデル生成システムの概要]
初めに、図1を参照して、本発明のドローモデル生成システムの概要について説明する。ドローモデル生成システムでは、CAD(Computer Aided Design)を用いて生成した製品部91とダイフェース部95とから、プレス成形品のドローモデル9を生成する。具体的には、ドローモデル生成システムでは、図1(B)に示すように、製品部91及びダイフェース部95を含むドローモデル9に相当する領域に、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点101により構成される平面格子10を投影する。そして、図1(C)に示すように、投影した特徴点101を繋ぎポリゴン102とすることで、ドローモデル9を生成する。
このとき、図1(A)に示すように、製品部91及びダイフェース部95は、予め形状が規定されているため、製品部91及びダイフェース部95に投影した特徴点101の座標(Z座標)は、容易に取得することができる。一方、余肉部93は、形状が規定されていないため、余肉部93に投影した特徴点101の座標(Z座標)は、取得することができない。
この点、本発明のドローモデル生成システムでは、余肉部93に投影した特徴点101の座標(Z座標)を後述する方法により補間し、ドローモデル9を生成することとしている。以下、詳細に説明する。
[ドローモデル生成システムの構成]
続いて、図2を参照して、本発明のドローモデル生成システム1の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るドローモデル生成システム1の機能構成を示すブロック図である。
ドローモデル生成システム1は、作業者が各種データや指令を入力する入力装置2と、この入力装置2からの入力に応じて各種演算処理を実行する演算装置4と、画像を表示する表示装置6と、各種データを記憶する記憶装置8と、を含んで構成される。
入力装置2は、作業者が操作可能なキーボードやマウスなどのハードウェアで構成される。この入力装置2を操作することにより入力されたデータや指令は、演算装置4に入力される。
表示装置6は、画像を表示可能なCRTや液晶ディスプレイなどのハードウェアで構成される。この表示装置6の表示部には、演算装置4による処理結果として、例えば、ドローモデルの立体画像が表示される。
記憶装置8は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのハードウェアで構成され、CADを用いて生成された製品部91の形状データ及びダイフェース部95の形状データを含むCADデータを記憶する。なお、記憶装置8に記憶されるCADデータには、余肉部93の形状データは含まれない。また、記憶装置8は、平面格子10を構成する特徴点101のデータ(XY座標)を含む平面格子データを記憶する。
演算装置4は、CPUなどのハードウェアで構成され、所定のソフトウェアと協働して平面格子生成部41、座標算出部42及びドローモデル生成部43として機能する。
平面格子生成部41は、入力装置2を介した作業者からの指令に応じて図3に示す平面格子10を生成する。平面格子生成部41が生成した平面格子10は、記憶装置8に記憶される。なお、平面格子10は、作業者の操作に応じて生成するのではなく、予め記憶装置8に記憶しておき、適宜必要に応じて記憶装置8から読み出すこととしてもよい。
ここで、図3を参照して、平面格子10について説明する。図3(A)に示すように、平面格子10は、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点101を所定間隔で格子状に配置することで構成される。
特徴点101の間隔は、任意に設定することができるが、ドローモデルが自動車のアウタパネルやルーフパネルなどのパネル製品に関するものである場合、0.5mm間隔とすることが好ましい。この点、図3(B)(C)を参照して、具体的に説明する。なお、図3(B)は、製品部91の断面形状を示す模式図であり、図3(C)は、自動車のアウタパネルやルーフパネルなどのパネル製品のうち最もポリゴンの折れ角が大きくなる部位における、特徴点101の間隔とポリゴンの折れ角との関係を示す図である。
上述のように、本発明のドローモデル生成システム1では、製品部91などに平面格子10(特徴点101)を投影し、特徴点101のZ座標を取得することとしている。ここで、製品部91に投影した特徴点101の間隔は、XY座標に対する製品部91の傾斜度合いに応じて異なることになる。
図3(B)を参照して、製品部91が、XY座標と略平行な平面911、913と、XY座標に対して所定の角度傾斜した斜面912とから構成される断面形状を考える。このとき、平面911、913に投影した特徴点101の間隔L1と、斜面912に投影した特徴点101の間隔L2とを比較すると、間隔L2の方が広くなる。この特徴点101の間隔は、特徴点101を繋いでポリゴン102を取得する場合にポリゴン102の折れ角となってあらわれる。ポリゴン102の折れ角が大きいとCAEによるモデル形状評価においてエラーの原因となるため、エラーとならない範囲に収める必要がある。
図3(C)に示すように、CAEによるモデル形状評価では、ポリゴン102の折れ角がθmaxを超えると、エラーや不正な解などの不具合となる。この点、自動車のパネル製品では、特徴点101の間隔を0.7mmとすることでポリゴン102の折れ角が約θmaxとなり、特徴点101の間隔を0.5mmとすることでポリゴン102の折れ角がθmax未満となることが確認できた。そのため、自動車のパネル製品についてドローモデルを生成する場合、特徴点101の間隔を形状変化が大きな箇所では0.5mmとすることが好ましい。
尚θmaxは経験的な閾値であり、各CAEソフトで夫々異なる。
図2に戻り、座標算出部42は、CADデータ上に平面格子10を投影し、特徴点101のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、特徴点101のZ座標として算出する。これにより、XY平面上に配置された特徴点101にZ座標が与えられる。
ここで、図4を参照して座標算出部42についてより詳細に説明する。図4(A)は、CADデータの断面形状を示す模式図である。図4(A)を参照して、製品部91やダイフェース部95は、記憶装置8に形状データが予め記憶されているため、製品部91やダイフェース部95に投影された特徴点101のZ座標は、製品部91やダイフェース部95の形状データから容易に取得することができる。一方、余肉部93は、形状データが設定されていないため、余肉部93に投影された特徴点101のZ座標を適切に取得するための工夫が求められる。
図2に戻り、そこで、座標算出部42は、判定部421と、第1のZ座標算出部422と、第2のZ座標算出部423と、を含んで構成される。
判定部421は、投影した特徴点101のXY座標と一致するCADデータ上の位置に、形状データが設定されているか否かを判定する。より詳しくは、判定部421は、特徴点101がCAD面(製品部91、ダイフェース部95)上に投影されたか否か、即ち、特徴点101のXY座標と一致する位置に製品部91又はダイフェース部95が存在するか否かを判定する。
第1のZ座標算出部422は、特徴点101のXY座標と一致する位置に製品部91又はダイフェース部95が存在する場合に機能し、製品部91又はダイフェース部95の形状データに基づいて特徴点101のZ座標を算出する。具体的には、第1のZ座標算出部422は、特徴点101のXY座標と一致する位置における製品部91又はダイフェース部95のZ座標を、特徴点101のZ座標として算出する。
第2のZ座標算出部423は、特徴点101のXY座標と一致する位置に製品部91及びダイフェース部95が存在しない場合に機能し、この特徴点101の周辺の特徴点101のZ座標から、この特徴点101のZ座標を算出する。なお、周辺の特徴点101とは、Z座標が算出できた特徴点101のうち、製品部91及びダイフェース部95が存在しない特徴点101の近傍の特徴点101をいう。
ここで、図4(B)を参照して、第2のZ座標算出部423によるZ座標の算出方法の一例について説明する。図4(B)において、特徴点101は、対応するXY座標に製品部91及びダイフェース部95が存在しない特徴点であり、そのZ座標をZとする。また、特徴点101a、101b、101c、101dは、この特徴点101の周辺の特徴点であり、Z座標が夫々Za,Zb,Zc,Zdと算出されているものとする。
第2のZ座標算出部423は、算出済みの特徴点101a、101b、101c、101dのZ座標Za,Zb,Zc,Zdを、特徴点101から特徴点101a、101b、101c、101dまでの距離に基づく重み付けを行うことで、特徴点101のZ座標を算出する。この重み付けの方法は任意であり、最も単純には、特徴点101a、101b、101c、101dのZ座標Za,Zb,Zc,Zdに対して線形補間を行うことで、特徴点101のZ座標を算出する。もちろん、線形補間に限られるものではなく、所定の近似式を用いた非線形補間により特徴点101のZ座標を算出することとしてもよい。
一例として、線形補間する場合には、以下の式により特徴点101のZ座標を算出することができる。
Z=Ka・Za+Kb・Zb+Kc・Zc+Kd・Zd ・・・式(1)
Ka+Kb+Kc+Kd=1 ・・・式(2)
Ka・Na=Kb・Nb=Kc・Nc=Kd・Nd ・・・式(3)
なお、Ka,Kb,Kc,Kdは、特徴点101からの距離に基づく重みであり、Na,Nb,Nc,Ndは、特徴点101からの距離(格子状である場合には数と同義)である。これら式(1)〜(3)から以下の式(4)が導かれ、この式(4)により特徴点101のZ座標を算出することができる。
Figure 0006144612
このように第1のZ座標算出部422により製品部91又はダイフェース部95に投影された特徴点101のZ座標が算出され、また、第2のZ座標算出部423により余肉部93に投影された特徴点101のZ座標が算出される。なお、夫々の特徴点101には、予めXY座標が規定されているため、Z座標の算出に伴い、夫々の特徴点101のXYZ座標が算出されることになる。
図2に戻り、ドローモデル生成部43は、XYZ座標が得られた特徴点101同士を繋ぎポリゴン化する。例えば、隣接する特徴点101同士を繋いだ場合には、三角形状のポリゴン102を作成することができる(図1(C)参照)。これにより、CADデータが存在しない余肉部93を含むプレス成形品のドローモデル9(図7参照)が生成される。
[ドローモデル生成システムの処理]
図5及び図6は、ドローモデル生成システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、ドローモデルの生成は、製品部91やダイフェース部95の形状データ及び平面格子10を設定する準備工程と、この準備工程において準備したデータを用いてドローモデル9を生成するドローモデル生成工程と、を含む。より具体的には、準備工程は、ステップS1,S2の処理で構成され、ドローモデル生成工程は、ステップS3〜S5の処理で構成される。
ステップS1では、作業者は、入力装置2を用いて製品部91及びダイフェース部95の形状データを生成し、記憶装置8に記憶する。ステップS2では、作業者は、入力装置2を用いて平面格子10を生成し、記憶装置8に記憶する。
ステップS3において、座標算出部42は、製品部91及びダイフェース部95の形状データ(CADデータ)に対して平面格子10を投影する。続く、ステップS4において、座標算出部42は、Z座標算出処理を行う。ここで、図6を参照して、Z座標算出処理について説明する。
ステップS11において、判定部421は、特徴点101がCAD面上に投影されたか否かを判定する。ここで、CAD面とは、製品部91及びダイフェース部95をいう。即ち、特徴点101のXY座標と一致する位置に製品部91又はダイフェース部95が存在するか否かを判定する。特徴点101が製品部91やダイフェース部95に投影された場合、ステップS11においてYESとなり、処理をステップS12に移す。
ステップS12において、第1のZ座標算出部422は、投影した位置の製品部91又はダイフェース部95のZ座標を取得し、処理をステップS15に移す。
他方、ステップS11においてNOと判定されたときは、ステップS13において、第2のZ座標算出部423は、Z座標を算出済みの周辺の特徴点101を検索する。そして、ステップS14において、第2のZ座標算出部423は、これら周辺の特徴点101のZ座標に対して、距離に基づく重み付けを行うことで、対象となる特徴点101のZ座標を算出する。
続く、ステップS15において、ステップS12又はステップS14で算出したZ座標を、特徴点101のXY座標と結びつけて記憶装置8に記憶する。その後、全ての特徴点101について処理を行い(ステップS16)、Z座標算出処理を終了する。
図5に戻り、全ての特徴点101についてZ座標を算出(即ちXYZ座標を取得)すると、ステップS5において、ドローモデル生成部43は、隣接する特徴点101同士を繋いでポリゴン化し、処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下のような効果を期待することができる。
(1)ドローモデル生成システム1では、製品部91及びダイフェース部95の形状データに対して、XY座標により規定される複数の特徴点101を投影し、この特徴点101のXY座標と一致する位置の形状データが有するZ座標を特徴点101のZ座標として算出する。そして、XYZ座標が算出された特徴点101同士を繋ぎポリゴン化する。
これにより、生成するのに膨大な時間が係る余肉部93を含むドローモデルを生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心を予め把握することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
(2)このとき、特徴点101のXY座標と一致する位置に形状データ(製品部91及びダイフェース部95)が存在する場合には、この形状データが有するZ座標を特徴点101のZ座標として算出する一方で、特徴点101のXY座標と一致する位置に形状データ(製品部91及びダイフェース部95)が存在しない場合には、特徴点101の周辺の特徴点のZ座標から特徴点101のZ座標を算出する。
これにより、形状データが存在しない余肉部93の形状を補間することができ、余肉部93を含むドローモデルを生成することができる。
(3)具体的には、ドローモデル生成システム1では、算出対象の特徴点101の周辺の特徴点のうちZ座標が算出できた特徴点(周辺特徴点)のZ座標を、算出対象の特徴点101から周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、算出対象の特徴点101のZ座標を算出する。
通常、プレス製品は、一定の連続性を持った形状を有していることから、このような距離に基づく重み付けにより補間することで、余肉部93の形状を所定以上の精度で生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心といったパラメータを適切に取得することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
(4)また、ドローモデル生成システム1では、平面格子10の間隔を所定間隔(0.5mm)とした。これにより、ポリゴンの折れ角をθmax未満に収めることができ、好適である。
以上、本発明のドローモデル生成システム1の好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、特徴点101を格子状に配置することとしているが、これに限られるものではない。即ち、特徴点101はXY座標が規定されていれば足り、不規則に配置されていても本発明は適用可能である。
1 ドローモデル生成システム
2 入力装置
4 演算装置
41 平面格子生成部
42 座標算出部
421 判定部
422 第1のZ座標算出部
423 第2のZ座標算出部
43 ドローモデル生成部
9 ドローモデル
91 製品部
93 余肉部
95 ダイフェース部
10 平面格子
101 特徴点

Claims (6)

  1. 製品部及びダイフェース部を有するCADデータから、プレス加工で切り落とすことを想定した余肉部を含むプレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成方法であって、
    ドローモデル生成システムの座標算出部が、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点からなる平面点群を前記CADデータ上に投影し、前記特徴点のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、前記特徴点のZ座標として算出する工程と、
    前記ドローモデル生成システムのドローモデル生成部が、前記工程によりXYZ座標が得られた特徴点同士を繋ぎポリゴン化することで、前記プレス成形品のドローモデルを生成する工程と、を含み、
    前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、
    前記ドローモデル生成システムの座標算出部の判定部が、前記CADデータ上の前記特徴点のXY座標と一致する位置に前記製品部又は前記ダイフェース部が存在するか否かを判定する工程と、
    前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第1のZ座標算出部が、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する場合に、当該製品部又はダイフェース部のZ座標を前記特徴点のZ座標として算出する工程と、
    前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第2のZ座標算出部が、前記製品部及び前記ダイフェース部が存在しない場合に、当該特徴点の周辺の特徴点のZ座標から前記余肉部に投影された前記特徴点のZ座標を算出する工程と、
    を含むことを特徴とするドローモデル生成方法。
  2. 前記周辺の特徴点のZ座標から前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第2のZ座標算出部が、当該特徴点の周辺の特徴点のうち、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する周辺特徴点のZ座標に対して、前記特徴点から前記周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、当該特徴点のZ座標を算出することを特徴とする請求項に記載のドローモデル生成方法。
  3. 平面点群を生成する前記工程は、前記ドローモデル生成システムの平面格子生成部が、複数の特徴点を所定間隔で格子状に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載のドローモデル生成方法。
  4. 製品部及びダイフェース部を有するCADデータから、プレス加工で切り落とすことを想定した余肉部を含むプレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成システムであって、
    夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点により生成された平面点群を記憶する記憶部と、
    前記CADデータ上に前記平面点群を投影し、前記特徴点のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、前記特徴点のZ座標として算出する座標算出部と、
    前記座標算出部によりXYZ座標が得られた特徴点同士を繋ぎポリゴン化することで、前記プレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成部と、を備え、
    前記座標算出部は、
    前記CADデータ上の前記特徴点のXY座標と一致する位置に前記製品部又は前記ダイフェース部が存在するか否かを判定する判定部と、
    前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する場合に、当該製品部又はダイフェース部のZ座標を前記特徴点のZ座標として算出する第1のZ座標算出部と、
    前記製品部及び前記ダイフェース部が存在しない場合に、当該特徴点の周辺の特徴点のZ座標から前記余肉部に投影された前記特徴点のZ座標を算出する第2のZ座標算出部と、を備えることを特徴とするドローモデル生成システム。
  5. 前記第2のZ座標算出部は、前記特徴点の周辺の特徴点のうち、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する周辺特徴点のZ座標に対して、前記特徴点から前記周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、当該特徴点のZ座標を算出することを特徴とする請求項に記載のドローモデル生成システム。
  6. 前記平面点群は、複数の特徴点を所定間隔で格子状に配置することで生成されることを特徴とする請求項4又は5に記載のドローモデル生成システム。
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