JP6144612B2 - ドローモデル生成方法及びドローモデル生成システム - Google Patents
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Description
デザイン設計が成されると製品形状が得られるため、ドローモデル9の製品部91はデザイン設計と共に生成することができる。また、ダイフェース部95は、皺押さえを想定した部分であるため基本的に略平面であり比較的容易に生成することができる。一方、余肉部93は、プレス加工に応じて変形する部分であるため、ドローモデル9の生成では、余肉部93の生成に多くの時間がかかっている。
この点、搬送装置のレイアウト設計では、搬送する板材の重量や重心といったパラメータが重要であり、成形品の品質が低くても行うことができることがわかった。
これにより、生成するのに膨大な時間が係る余肉部を含むドローモデルを生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心を予め把握することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
これにより、形状データが存在しない余肉部の形状を補間することができ、余肉部を含むドローモデルを生成することができる。
通常、プレス製品は、一定の連続性を持った形状を有していることから、このような距離に基づく重み付けにより補間することで、余肉部の形状を所定以上の精度で生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心といったパラメータを適切に取得することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
初めに、図1を参照して、本発明のドローモデル生成システムの概要について説明する。ドローモデル生成システムでは、CAD(Computer Aided Design)を用いて生成した製品部91とダイフェース部95とから、プレス成形品のドローモデル9を生成する。具体的には、ドローモデル生成システムでは、図1(B)に示すように、製品部91及びダイフェース部95を含むドローモデル9に相当する領域に、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点101により構成される平面格子10を投影する。そして、図1(C)に示すように、投影した特徴点101を繋ぎポリゴン102とすることで、ドローモデル9を生成する。
この点、本発明のドローモデル生成システムでは、余肉部93に投影した特徴点101の座標(Z座標)を後述する方法により補間し、ドローモデル9を生成することとしている。以下、詳細に説明する。
続いて、図2を参照して、本発明のドローモデル生成システム1の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るドローモデル生成システム1の機能構成を示すブロック図である。
ドローモデル生成システム1は、作業者が各種データや指令を入力する入力装置2と、この入力装置2からの入力に応じて各種演算処理を実行する演算装置4と、画像を表示する表示装置6と、各種データを記憶する記憶装置8と、を含んで構成される。
特徴点101の間隔は、任意に設定することができるが、ドローモデルが自動車のアウタパネルやルーフパネルなどのパネル製品に関するものである場合、0.5mm間隔とすることが好ましい。この点、図3(B)(C)を参照して、具体的に説明する。なお、図3(B)は、製品部91の断面形状を示す模式図であり、図3(C)は、自動車のアウタパネルやルーフパネルなどのパネル製品のうち最もポリゴンの折れ角が大きくなる部位における、特徴点101の間隔とポリゴンの折れ角との関係を示す図である。
図3(B)を参照して、製品部91が、XY座標と略平行な平面911、913と、XY座標に対して所定の角度傾斜した斜面912とから構成される断面形状を考える。このとき、平面911、913に投影した特徴点101の間隔L1と、斜面912に投影した特徴点101の間隔L2とを比較すると、間隔L2の方が広くなる。この特徴点101の間隔は、特徴点101を繋いでポリゴン102を取得する場合にポリゴン102の折れ角となってあらわれる。ポリゴン102の折れ角が大きいとCAEによるモデル形状評価においてエラーの原因となるため、エラーとならない範囲に収める必要がある。
図3(C)に示すように、CAEによるモデル形状評価では、ポリゴン102の折れ角がθmaxを超えると、エラーや不正な解などの不具合となる。この点、自動車のパネル製品では、特徴点101の間隔を0.7mmとすることでポリゴン102の折れ角が約θmaxとなり、特徴点101の間隔を0.5mmとすることでポリゴン102の折れ角がθmax未満となることが確認できた。そのため、自動車のパネル製品についてドローモデルを生成する場合、特徴点101の間隔を形状変化が大きな箇所では0.5mmとすることが好ましい。
尚θmaxは経験的な閾値であり、各CAEソフトで夫々異なる。
ここで、図4を参照して座標算出部42についてより詳細に説明する。図4(A)は、CADデータの断面形状を示す模式図である。図4(A)を参照して、製品部91やダイフェース部95は、記憶装置8に形状データが予め記憶されているため、製品部91やダイフェース部95に投影された特徴点101のZ座標は、製品部91やダイフェース部95の形状データから容易に取得することができる。一方、余肉部93は、形状データが設定されていないため、余肉部93に投影された特徴点101のZ座標を適切に取得するための工夫が求められる。
図2に戻り、そこで、座標算出部42は、判定部421と、第1のZ座標算出部422と、第2のZ座標算出部423と、を含んで構成される。
第2のZ座標算出部423は、算出済みの特徴点101a、101b、101c、101dのZ座標Za,Zb,Zc,Zdを、特徴点101から特徴点101a、101b、101c、101dまでの距離に基づく重み付けを行うことで、特徴点101のZ座標を算出する。この重み付けの方法は任意であり、最も単純には、特徴点101a、101b、101c、101dのZ座標Za,Zb,Zc,Zdに対して線形補間を行うことで、特徴点101のZ座標を算出する。もちろん、線形補間に限られるものではなく、所定の近似式を用いた非線形補間により特徴点101のZ座標を算出することとしてもよい。
Z=Ka・Za+Kb・Zb+Kc・Zc+Kd・Zd ・・・式(1)
Ka+Kb+Kc+Kd=1 ・・・式(2)
Ka・Na=Kb・Nb=Kc・Nc=Kd・Nd ・・・式(3)
なお、Ka,Kb,Kc,Kdは、特徴点101からの距離に基づく重みであり、Na,Nb,Nc,Ndは、特徴点101からの距離(格子状である場合には数と同義)である。これら式(1)〜(3)から以下の式(4)が導かれ、この式(4)により特徴点101のZ座標を算出することができる。
図5及び図6は、ドローモデル生成システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、ドローモデルの生成は、製品部91やダイフェース部95の形状データ及び平面格子10を設定する準備工程と、この準備工程において準備したデータを用いてドローモデル9を生成するドローモデル生成工程と、を含む。より具体的には、準備工程は、ステップS1,S2の処理で構成され、ドローモデル生成工程は、ステップS3〜S5の処理で構成される。
これにより、生成するのに膨大な時間が係る余肉部93を含むドローモデルを生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心を予め把握することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
これにより、形状データが存在しない余肉部93の形状を補間することができ、余肉部93を含むドローモデルを生成することができる。
通常、プレス製品は、一定の連続性を持った形状を有していることから、このような距離に基づく重み付けにより補間することで、余肉部93の形状を所定以上の精度で生成することができる。その結果、搬送する板材の重量や重心といったパラメータを適切に取得することができ、CAEによるモデル形状評価に先立ち搬送装置のレイアウト設計を行うことができる。
例えば、本実施形態では、特徴点101を格子状に配置することとしているが、これに限られるものではない。即ち、特徴点101はXY座標が規定されていれば足り、不規則に配置されていても本発明は適用可能である。
2 入力装置
4 演算装置
41 平面格子生成部
42 座標算出部
421 判定部
422 第1のZ座標算出部
423 第2のZ座標算出部
43 ドローモデル生成部
9 ドローモデル
91 製品部
93 余肉部
95 ダイフェース部
10 平面格子
101 特徴点
Claims (6)
- 製品部及びダイフェース部を有するCADデータから、プレス加工で切り落とすことを想定した余肉部を含むプレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成方法であって、
ドローモデル生成システムの座標算出部が、夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点からなる平面点群を前記CADデータ上に投影し、前記特徴点のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、前記特徴点のZ座標として算出する工程と、
前記ドローモデル生成システムのドローモデル生成部が、前記工程によりXYZ座標が得られた特徴点同士を繋ぎポリゴン化することで、前記プレス成形品のドローモデルを生成する工程と、を含み、
前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、
前記ドローモデル生成システムの座標算出部の判定部が、前記CADデータ上の前記特徴点のXY座標と一致する位置に前記製品部又は前記ダイフェース部が存在するか否かを判定する工程と、
前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第1のZ座標算出部が、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する場合に、当該製品部又はダイフェース部のZ座標を前記特徴点のZ座標として算出する工程と、
前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第2のZ座標算出部が、前記製品部及び前記ダイフェース部が存在しない場合に、当該特徴点の周辺の特徴点のZ座標から前記余肉部に投影された前記特徴点のZ座標を算出する工程と、
を含むことを特徴とするドローモデル生成方法。 - 前記周辺の特徴点のZ座標から前記特徴点のZ座標を算出する前記工程は、前記ドローモデル生成システムの座標算出部の第2のZ座標算出部が、当該特徴点の周辺の特徴点のうち、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する周辺特徴点のZ座標に対して、前記特徴点から前記周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、当該特徴点のZ座標を算出することを特徴とする請求項1に記載のドローモデル生成方法。
- 平面点群を生成する前記工程は、前記ドローモデル生成システムの平面格子生成部が、複数の特徴点を所定間隔で格子状に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載のドローモデル生成方法。
- 製品部及びダイフェース部を有するCADデータから、プレス加工で切り落とすことを想定した余肉部を含むプレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成システムであって、
夫々が個別のXY座標により規定される複数の特徴点により生成された平面点群を記憶する記憶部と、
前記CADデータ上に前記平面点群を投影し、前記特徴点のXY座標と一致するCADデータ上のZ座標を、前記特徴点のZ座標として算出する座標算出部と、
前記座標算出部によりXYZ座標が得られた特徴点同士を繋ぎポリゴン化することで、前記プレス成形品のドローモデルを生成するドローモデル生成部と、を備え、
前記座標算出部は、
前記CADデータ上の前記特徴点のXY座標と一致する位置に前記製品部又は前記ダイフェース部が存在するか否かを判定する判定部と、
前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する場合に、当該製品部又はダイフェース部のZ座標を前記特徴点のZ座標として算出する第1のZ座標算出部と、
前記製品部及び前記ダイフェース部が存在しない場合に、当該特徴点の周辺の特徴点のZ座標から前記余肉部に投影された前記特徴点のZ座標を算出する第2のZ座標算出部と、を備えることを特徴とするドローモデル生成システム。 - 前記第2のZ座標算出部は、前記特徴点の周辺の特徴点のうち、前記製品部又は前記ダイフェース部が存在する周辺特徴点のZ座標に対して、前記特徴点から前記周辺特徴点までの距離に基づく重み付けを行うことで、当該特徴点のZ座標を算出することを特徴とする請求項4に記載のドローモデル生成システム。
- 前記平面点群は、複数の特徴点を所定間隔で格子状に配置することで生成されることを特徴とする請求項4又は5に記載のドローモデル生成システム。
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