JP3557839B2 - 曲面上メッシュデータの作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲面上メッシュデータの作成方法に係り、特に、CAD(ComputerAided Design)の曲面データからFEM(有限要素解析)等に適用可能な曲面メッシュデータを作成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車分野では、プレス成形にかかる金型製作費の低減や生産準備にかかる日程の短縮を主な目的としてFEMを用いたプレス成形シミュレーションが広く利用されている。事前にシミュレーションを行うことによって成形性を予め検討し、設計された型の修正を最小限に止めることが可能となるからである。
【0003】
有限要素解析を行うための従来の作業手順としては、まず、CAD上で図18(a)(b)に示すような曲面データを作成する。この曲面データは、n次のスプライン関数(区分的多項式関数)で表現され、複数の曲面片の結合から成る。この曲面データを当該各面単位でメッシュデータ(又は網目データ、ワイヤフレームデータ)に変換する。このデータの変換処理は、CAD上ではなく別個のシステム上で実行するため、CADで作成した曲面データを変換処理用のシステムに転送する必要がある。そして、変換処理されたメッシュデータに基づいて有限要素解析を実行する。図19(a)(b)に、有限要素解析に用いられるメッシュデータの一例を示す。
【0004】
また、成形される金型の修正を防止する他の方策としては、曲面データ作成の過程において、作業者がシェーディング画像により成形性を細めにチェックすることが挙げられる。
【0005】
従来よりシェーディング画像の表示は、CAD上のシェーディング処理システムの動作により実行可能である。シェーディング画像の表示を行う場合は、一般に図20に示すように、曲面をその曲率に応じた三角形のパッチに分解する。このため、曲面データから三角形パッチの座標を算出する演算処理が必要となる。各三角形パッチは疑似的な光源からの光入射角に応じて面塗りされる。作業者は、ダイヤル機器を操作して座標系の回転や画像の拡大縮小を行い、あらゆる角度から全体的に又はピンポイント的に形状のチェックを行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例にあっては以下の不都合があった。
【0007】
有限要素解析に用いるメッシュデータでは、各面単位で作成されるメッシュの交点(以下、節点という)が、隣接する面の境界において共有されている必要がある。しかし、メッシュデータは上述のように各面単位で作成されるので、メッシュデータを自動作成した段階では隣接する面間で節点が共有されていない場合が多かった。このため、有限要素解析に用いるにあたっては、作成されたメッシュデータの修正や基となったCADデータの修正を行う必要があり、この作業に多くの時間を費やすことになる不都合があった。また、CADシステムからメッシュデータ作成用のシステムに曲面データを転送する際、データ読み込みエラーによるデータ欠損を生じ易く、この欠損を補うための作業にも多大な時間を要していた。
【0008】
また、従来のシェーディング処理は、生成したモデルが大規模データとなることから、グラフィック処理能力の高いコンピュータを用いなければ操作性が極端に悪くなる不都合があった。また、多数の条件設定や演算処理を伴い面上メッシュが簡単に作成できなかったため、ラフなシェーディングによる形状確認にも相当の処理時間を要し、頻繁な活用は困難であった。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に、FEMやシェーディング表示に適用可能な曲面上メッシュデータを簡易かつ高速に作成できる曲面上メッシュデータの作成方法を提供することを、その目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、CADの曲面データからFEM等に利用可能な曲面上メッシュデータを作成する方法において、曲面データによって表現される曲面と予め特定された基準平面との交線を輪郭線として抽出する第1の処理と、基準平面に格子状のメッシュ線を仮定する第2の処理と、輪郭線の近傍に位置するメッシュの所定の節点をメッシュ線と共に当該輪郭線上に移動する第3の処理と、この移動処理の後にメッシュの各節点を曲面上に投影する第4の処理と、この処理によって曲面上に投影された節点を移動後のメッシュ線に沿って連結し曲面上メッシュデータとする第5の処理とを含む、という方法を採っている。ここで、メッシュの節点とは、格子状に仮定されたメッシュ線の交点をいう。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の曲面上メッシュデータの作成方法において、第5の処理で得た曲面上メッシュデータの四角形の網目を三角形に分割しシェーディング用データとする第6の処理を含む、という方法を採っている。
【0012】
請求項3記載の発明では、第3の処理では、輪郭線とメッシュ線との交点を算出した後、当該交点に最も近い節点を輪郭線上に移動する、という方法を採っている。
【0013】
請求項4記載の発明では、第3の処理では、輪郭線に不連続な点がある場合、当該不連続点を囲む4つの節点のうち該不連続点に最も近い節点を該不連続点に移動する、という方法を採っている。
【0014】
請求項5記載の発明では、第4の処理では、節点の投影方向を任意に設定可能とした、という構成を採っている。
【0015】
請求項6記載の発明では、第4の処理では、節点の投影方向で曲面の一部が欠落している場合、当該欠落面の周囲に投影された複数の投影節点の座標に基づいて該欠落面に曲面が存在したならば投影されたであろう投影節点の座標を近似的に算出する、という構成を採っている。
これらにより、前述した目的を達成しようとするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図17に基づいて説明する。図1は、本発明を適用した曲面上メッシュデータ作成装置のブロック構成図を示す。図2〜図7は、中央処理部の実行する処理のフローチャートである。図8及び図9は、節点の移動処理を説明する図である。図10及び図11は、節点の曲面への投影処理を説明する図である。図12〜図17は、曲面上メッシュデータの作成例を説明する図である。
【0017】
まず、図1のブロック構成図において、中央処理部3には、記憶部1、入力部2及び表示部4が接続されている。中央処理部3は、CPUでありプログラムの実行によってCADの曲面データからFEM等に利用可能な曲面上メッシュデータを作成する。記憶部1には、CADの曲面データが予め格納されている。入力部2は、キーボード、マウス、タッチパネル等であって、中央処理部に対し、メッシュピッチMP(メッシュの網目幅)及び節点の曲面への投影方向THを入力することができるようになっている。表示部4は、CRTや液晶表示器等を含み、曲面上メッシュデータを3次元表示できるものである。ここで、記憶部1、入力部2、中央処理部3及び表示部4は、曲面データを作成するCADシステムの構成要素であっても良い。
【0018】
次に、中央処理部が実行する処理の内容を図2〜図7に示すフローチャートに沿って説明する。この際、説明の理解を助けるため図8〜図17を適宜参照するものとする。
【0019】
図2は本実施形態において中央処理部3が実行する処理の大きな流れを示している。入力部2から曲面上メッシュデータの作成処理を命令すると、中央処理部3は、まず処理対象領域の限定を実行する(図2のS1)。処理対象領域を必要最低限の範囲に限定して処理を実行することにより曲面上メッシュデータの作成時間を短縮することができる。以下、この処理の詳細を図3に基づいて説明する。
【0020】
中央処理部3は、まず、記憶部1に格納されたCADの曲面データから輪郭線(周囲線)の読み込みを実行する(図3のS100)。ここで、曲面データとしては、図12に示すものを用いた。輪郭線11は、曲面データによって表現される曲面と予め特定された基準平面との交線として抽出される。本実施形態では、図12に示された立体的形状の底面に該当するXY平面を基準平面として輪郭線11を抽出した。輪郭線11の様子を図13に示す。この輪郭線11は、曲面データと同様に、n次のスプライン関数で表現されている。
【0021】
続いて、中央処理部3は、輪郭線11をスプライン関数により表現される曲線の最小単位にセグメント分解する(S101)。そして、分解した各セグメントのX,Y座標値の最大値及び最小値をそれぞれ算出し、この結果から輪郭線11全体でのX,Y座標値の最大値と最小値をそれぞれ算出する(S102)。その後、今算出したX,Y座標の各最大値及び最小値の結果に基づいて、図14に示すように輪郭線11全体を囲む包含矩形12を仮定する(S103)。この際、対角点a,bの座標を割り出してから包含矩形12を仮定する。この包含矩形12の内側の領域を以降の処理を行う対象として限定する。
【0022】
こうして処理対象領域の限定が完了すると、中央処理部3は、平面メッシュの生成を実行する(図2のS2)。この処理の詳細を図4に基づいて説明する。
【0023】
入力部2からメッシュピッチMPを入力すると、中央処理部3は、指定されたメッシュピッチにより、包含矩形12で囲まれた処理範囲内で基準平面に等方の格子状メッシュを仮定する(図4のS200)。仮定されたメッシュ線の様子を図15に示す。ここで、仮定するメッシュは「等方」のものに限らず、長方形や他の多角形にすることも可能である。そして、中央処理部3は、輪郭線11とメッシュ線との交点を算出する(S201)。ここで、輪郭線11とメッシュ線との交点は複数存在し、各交点の座標を個別に算出する。
【0024】
輪郭線11とメッシュ線との交点は次の手順で算出されても良い。まず、セグメント化した個々の曲線データについてそれぞれ包含矩形を求め、それらの曲線と交点を持つと考えられるメッシュ線を限定する。そして、限定したメッシュ線と曲線データとの交点を高次方程式の解法により求める。即ち、互いの線上点の距離が0となる位置を求める。この場合、例えばニュートンラプソン法等の収束演算を用いることができる。算出した各交点の情報は、各メッシュ線毎にリスト化し管理する(S202)。
【0025】
続いて、中央処理部3は、平面メッシュの変形処理を実行する(図2のS3)。この処理では輪郭線11の近傍に位置するメッシュの所定の節点をメッシュ線の移動を伴いながら当該輪郭線11上に移動する。ここで、節点とは、縦横のメッシュ線の交点をいう。以下、この処理を図5及び図6のフローチャートに基づいて説明する。また、図8及び図9にメッシュ線の変形の様子を示す。図8及び図9では、一つの網目を拡大して図示しており、点線M1 が変形前のメッシュ線を、実線M2 が変形後のメッシュ線を表している。
【0026】
図8では、先ほど算出した輪郭線11とメッシュ線M1 との交点PC (Pc は位置ベクトル、以下同じ)に最も近い節点Pb (Pb は位置ベクトル、以下同じ)を特定し、この節点Pb を輪郭線11上の所定位置に移動する。この処理の流れを図5のフローチャートに沿って説明する。以下の説明において、輪郭線11の内側に位置する節点を有効節点PO (PO は位置ベクトル、以下同じ)といい、図8及び図9の中で○印で示す。また、輪郭線11の外側に位置する節点を無効節点Px (Px は位置ベクトル、以下同じ)といい、同図において×印で示す。
【0027】
まず、中央処理部3は、輪郭線11とメッシュ線M1 との交点Pc を一つ選択し、当該交点Pc からこれを挟む有効節点Po 及び無効節点Px までの距離Do ,Dx を算出する(図5のS300)。この距離を図8中に示す。
Do =|Po −Pc |
Dx =|Px −Pc |
【0028】
この結果から、節点Po ,Px のうち交点Pc に近いほうの節点を選択し、これをPb と置く(S301)。図8では、Px の方が交点Pc に近いから、Pb =Px となる。続いて、中央処理部3は、節点Pb から最も近い輪郭線11上の点Pa を算出する(S302)。輪郭線11上の最近点は、例えば、ニュートンラプソン法等の収束演算を用い高次方程式の解法により算出される。そして、中央処理部3は、節点Pb を輪郭線上の最近点Pa に移動する(S303)。図8では、左上の節点Pb が、その下の交点Pc より幾分左に位置する輪郭線上の最近点Pa に移動される。これに伴って当該節点Pb に接続されているメッシュ線もM1 からM2 に移動する。ここで、メッシュ線の情報が節点の情報(節点の座標と各節点の接続関係)のみで特定されている場合は、節点の移動により概念的にメッシュ線もこれに伴って移動されたものと考えて良い。即ち、必ずしもメッシュ線の情報が節点の情報と別個独立に存在し、メッシュ線の情報自体を操作するという処理を伴うものでなくても良い。
【0029】
以上説明したS300〜S303の処理は、輪郭線11とメッシュ線との全ての交点について実行される(S304)。
【0030】
続いて、中央処理部3は、図9に示すように輪郭線11に不連続な点Pe (Pe は位置ベクトル、以下同じ)がある場合、当該不連続点Pe を囲む4つの節点P1 ,P2 ,P3 ,P4 (それぞれ位置ベクトル、以下同じ)のうち該不連続点Pe に最も近い節点を該不連続点Pe に移動する処理を実行する。ここで、不連続な点(以下、端点という)とは、輪郭線11がそれぞれ異なるスプライン関数で表現される複数の線分の結合から成るところ、その結合点をいう。この処理の詳細を図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0031】
まず、中央処理部3は、輪郭線11の端点Pe を抽出する(図6のS305)。今、図9における輪郭線11の凸部が端点Pe であるとする。続いて、中央処理部3は、端点Pe を囲む4つの節点P1 ,P2 ,P3 ,P4 を特定する(S306)。このとき、図9において、節点P1 ,P2 は、先に説明したS300〜S304の処理により既に輪郭線11上の点P11,P22に移動された状態にある。次に、中央処理部3は、各節点P1 ,P2 ,P3 ,P4 と端点Pe との距離を算出する(S307)。
Dn =|Pn −Pe | (n=1,2,3,4)
【0032】
この結果、端点Pe に最も近い節点Pn を選択し、Pb と置く(S308)。図9では、節点P3 が端点Pe に最も近いから、Pb =P3 となる。そして、節点Pb を端点Pe に移動する(S309)。図9では、節点P3 が端点Pe に移動される。また、これに伴ってメッシュ線もM1 からM2 に移動されることは、上述したS303の場合と同様である。
【0033】
以上説明したS306〜S309の処理は、輪郭線11の全ての端点について実行される(S310)。ここで、本実施形では、S300〜S304の処理の後にS305〜S310までの処理を実行するが、S305〜S310までの処理を実行した後にS300〜S304までの処理を実行する手順も考えられる。以上の処理の後に輪郭線11の外側の節点及びメッシュ線を無効とすることにより、図16の平面メッシュが得られる。
【0034】
次に、中央制御部3は、節点の曲面への投影処理を実行する(図2のS4)。この処理では、図10(a)に示すように、移動後のメッシュMの各節点Pを曲面S上に投影し、曲面S上に投影された節点Ps を移動後のメッシュ線Mに沿って連結し曲面上メッシュデータとする(P,Ps は位置ベクトル、以下同じ)。この処理の詳細を図7のフローチャートに沿って説明する。
【0035】
まず、中央処理部3は、入力部2より節点Pの曲面Sへの投影方向THの入力を受け付ける(図7のS400)。図10(a)では、XY平面の法線方向、即ちZ方向が指定されたものとする。この節点の投影方向は入力部2より任意に設定可能となっている。つまり図10(a)に示す角度θ,φを90度以外の角度とすることができる。続いて、曲面S上に節点Pを投影し、投影節点Ps のZ値を算出する(S401)。
【0036】
このZ値は、次のように算出されても良い。例えば、節点Pから投影方向に無限直線L(位置ベクトルと方向ベクトルの和で表現される)を仮定し、曲面Sとの交点を高次方程式の解法により求める。即ち、直線L上の点と曲面S上の点との距離が0となる位置を求める。このような投影節点Ps の算出処理を平面メッシュの全ての節点について実行する。
【0037】
一方、節点の投影方向で曲面の一部が欠落している場合、当該欠落面の周囲に投影された複数の投影節点の座標に基づいて該欠落面に曲面が存在したならば投影されたであろう投影節点の座標を近似的に算出する。例えば、図11において、曲面Sの中央部には欠落面Nが存在するため、当該欠落面Nに投影される節点E(以下、欠落点Eという)のZ値を上述の収束演算等で算出することはできない。そこで、例えば周囲の投影節点A,B,C,DのZ値の平均値を欠落点EのZ値として用いる。今、投影節点A,B,C,DのZ値をそれぞれZ1 ,Z2 ,Z3 ,Z4 とすれば、欠落点EのZ値は、
Z=(Z1 +Z2 +Z3 +Z4 )/4
として算出することができる。
【0038】
続いて、中央処理部3は、投影した各節点Ps を平面メッシュのメッシュ線に沿って連結し曲面上メッシュデータを作成する(S402)。ここで、連結するとは、メッシュ線により連結されるべき節点と節点とをデータの上で関連づけることを意味し、必ずしもメッシュ線自体の情報(線分データ等)を作成するものでなくとも良い。中央処理部3は、作成した曲面上メッシュデータを表示部4に表示させ(S403)、また、所定の外部ファイルに出力し(S404)、処理を終了する。例えば、図16の平面メッシュの節点が図12の曲面に投影され、投影節点が連結されると、図17の曲面上メッシュデータが作成される。この曲面上メッシュデータを用いて有限要素解析を実行することができる。
【0039】
また、以上の処理で得た曲面上メッシュデータの四角形の網目を、図10(b)に示すように投影節点Ps を結ぶ対角線で三角形に分割し、シェーディング用のパッチを作成することができる。このシェーディング用パッチを用いてシェーディング表示を実行することができる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、CADの曲面データから輪郭線を抽出し、これに重ねて仮定したメッシュの節点のうち輪郭線の近傍にあるものを輪郭線上に移動することでメッシュを変形し、この変形した平面メッシュを曲面上に投影して曲面上メッシュデータを作成するので、隣接する曲面片の間で節点の共有された曲面上メッシュデータを自動的に作成することができ、従って、メッシュデータや曲面データを手作業で修正する必要がないため、FEMに適用可能な曲面上メッシュデータを簡易かつ高速に作成することができる。このため、FEMを利用した金型成形性の事前検討を従来よりも短時間で容易に行うことが可能になる。
【0041】
また、曲面上メッシュデータの網目を対角線で三角形に分割することでシェーディング表示用のデータが作成されるので、比較的少ない演算量でシェーディング表示用のデータを得ることができ、グラフィック処理能力の比較的低いコンピュータでも、形状確認、レイアウト検討等の作業を大幅に迅速化することができる。
【0042】
更に、節点の移動処理では、メッシュと輪郭線との交点に最も近い節点を当該交点に最も近い輪郭線上に移動するので、曲面をできるだけ忠実に再現した曲面上メッシュデータを作成することができる。これに加え、輪郭線に不連続な点がある場合は、その不連続な点に最も近い節点を当該不連続点に移動するので、鋭角的な曲面の凸部や凹部の形状も忠実に再現することができる。また、節点の曲面への投影方向を任意に設定できるので、例えば、Z方向とほぼ平行する面がある場合、Z方向に平面メッシュを投影しても当該面を忠実に再現できない場合があるが、かかる場合、平面メッシュを当該面に向けて投影することで当該面を忠実に再現することが可能となる。更に、節点の曲面への投影先に欠落面がある場合は、周囲の投影節点の座標に基づいて欠落点の座標を算出し内挿するので、未完成の曲面データに対しても大凡完成時に近い曲面上メッシュデータを作成することができ、成形性の事前検討に特に有効である。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、請求項1記載の発明では、CADの曲面データから輪郭線を抽出し、これに重ねて仮定したメッシュの節点のうち輪郭線の近傍にあるものを輪郭線上に移動することでメッシュを変形し、この変形した平面メッシュを曲面上に投影して曲面上メッシュデータを作成するので、隣接する曲面片の間で節点の共有された曲面上メッシュデータを自動的に作成することができ、従って、メッシュデータや曲面データを手作業で修正する必要がないため、FEMに適用可能な曲面上メッシュデータを簡易かつ高速に作成することができる。このため、FEMを利用した金型成形性の事前検討を従来よりも短時間で容易に行うことが可能になる。
【0044】
また、請求項2記載の発明では、曲面上メッシュデータの網目を対角線で三角形に分割することでシェーディング表示用のデータが作成されるので、比較的少ない演算量でシェーディング表示用のデータを得ることができ、グラフィック処理能力の比較的低いコンピュータでも、形状確認、レイアウト検討等の作業を大幅に迅速化することができる。
【0045】
更に、請求項3記載の発明では、節点の移動処理において、メッシュと輪郭線との交点に最も近い節点を当該交点に最も近い輪郭線上に移動するので、曲面をできるだけ忠実に再現した曲面上メッシュデータを作成することができる。
【0046】
これに加え、請求項4記載の発明では、輪郭線に不連続な点がある場合は、その不連続な点に最も近い節点を当該不連続点に移動するので、鋭角的な曲面の凸部や凹部の形状も忠実に再現することができる。
【0047】
また、請求項5記載の発明では、節点の曲面への投影方向を任意に設定できるので、例えば、Z方向とほぼ平行する面がある場合、Z方向に平面メッシュを投影しても当該面を忠実に再現できない場合があるが、かかる場合、平面メッシュを当該面に向けて投影することで当該面を忠実に再現することが可能となる。
【0048】
更に、節点の曲面への投影先に欠落面がある場合は、周囲の投影節点の座標に基づいて欠落点の座標を算出し内挿するので、未完成の曲面データに対しても大凡完成時に近い曲面上メッシュデータを作成することができ、成形性の事前検討に特に有効である、という従来にない優れた曲面上メッシュデータの作成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した曲面上メッシュデータ作成装置のブロック図である。
【図2】中央処理部の実行する処理のフローチャートである。
【図3】処理対象領域を限定する処理のフローチャートである。
【図4】平面メッシュの生成処理を示すフローチャートである。
【図5】平面メッシュの変形処理を示すフローチャートの前段である。
【図6】平面メッシュの変形処理を示すフローチャートの後段である。
【図7】節点の曲面への投影処理を示すフローチャートである。
【図8】節点の移動処理を説明する図である。
【図9】節点の移動処理を説明する図である。
【図10】(a)は節点の曲面への投影処理を説明する図であり、(b)はシェーディング用パッチの作成処理を説明する図である。
【図11】節点の曲面への投影処理において、欠落面への投影点の算出処理を説明する図である。
【図12】CADで作成された曲面データの一例である。
【図13】図12の曲面データから抽出した輪郭線データを示す図である。
【図14】図13の輪郭線データに包含矩形を仮定した図である。
【図15】図14の包含矩形内で格子状メッシュを仮定した状態を示す図である。
【図16】図15の格子状メッシュに節点移動を施して作成された平面メッシュデータを示す図である。
【図17】図16の平面メッシュを図12の曲面に投影して作成された曲面上メッシュデータを示す図である。
【図18】(a)(b)共にCADの曲面データを示す図である。
【図19】(a)(b)共に図18の曲面データに基づいて作成されたFEM用メッシュを示す図である。
【図20】従来一般的なシェーディング表示用のパッチを示す図である。
【符号の説明】
1 記憶部
2 入力部
3 中央処理部
4 表示部
11 輪郭線
12 包含矩形
KM 曲面データ
MP メッシュピッチ
TH 投影方向
Claims (6)
- 中央処理装置を用いてCADの曲面データからFEM等に利用可能な曲面上メッシュデータを作成する方法において、
前記中央処理装置が前記曲面データによって表現される曲面と予め特定された基準平面との交線を輪郭線として抽出する第1の処理と、前記中央処理装置が前記基準平面に格子状のメッシュ線を仮定する第2の処理と、前記中央処理装置が前記輪郭線の近傍に位置する前記メッシュの所定の節点をメッシュ線と共に当該輪郭線上に移動する第3の処理と、この移動処理の後に前記中央処理装置が前記メッシュの各節点を前記曲面上に投影する第4の処理と、この処理によって曲面上に投影された節点を前記中央処理装置が移動後のメッシュ線に沿って連結し曲面上メッシュデータとする第5の処理とを含むことを特徴とした曲面上メッシュデータの作成方法。 - 請求項1記載の曲面上メッシュデータの作成方法において、
前記中央処理装置が前記第5の処理で得た曲面上メッシュデータの四角形の網目を三角形に分割しシェーディング用データとする第6の処理を含むことを特徴とした曲面上メッシュデータの作成方法。 - 前記中央処理装置による第3の処理では、前記輪郭線と前記メッシュ線との交点を算出した後、当該交点に最も近い節点を輪郭線上に移動することを特徴とした請求項1又は2記載の曲面上メッシュデータの作成方法。
- 前記中央処理装置による第3の処理では、前記輪郭線に不連続な点がある場合、当該不連続点を囲む4つの節点のうち該不連続点に最も近い節点を該不連続点に移動することを特徴とした請求項1又は2記載の曲面上メッシュデータの作成方法。
- 前記中央処理装置による第4の処理では、前記節点の投影方向を任意に設定可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載の曲面上メッシュデータの作成方法。
- 前記中央処理装置による第4の処理では、前記節点の投影方向で曲面の一部が欠落している場合、当該欠落面の周囲に投影された複数の投影節点の座標に基づいて該欠落面に曲面が存在したならば投影されたであろう投影節点の座標を近似的に算出することを特徴とした請求項1又は2記載の曲面上メッシュデータの作成方法。
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