JP5104234B2 - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ内部からエアバッグ外部へガスを流出させることにより衝撃を吸収するベントホールと、該ベントホールからのガスの流出を規制する規制部材とを備えたエアバッグに係り、特に、膨張したエアバッグの乗員対向面に物体が接触するまではベントホールが閉鎖されており、この膨張したエアバッグの乗員対向面に物体が接触して該乗員対向面を後退させるとベントホールが開放するように構成されたエアバッグに関する。また、本発明は、このエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
なお、以下の説明において、上下左右は、膨張したエアバッグの乗員対向面に対面した者にとっての上下左右と合致する。
また、本発明において、「物体」とは、座席に着座した人体や、該座席上に載置されたチャイルドシートや荷物などをいう。
エアバッグにベントホールを設け、膨張したエアバッグに車両乗員等が突っ込んで来たときに、該ベントホールを介してエアバッグ内部からガスを流出させることにより、該車両乗員等をエアバッグによってソフトに受け止めるようにすることは周知である。
特開平6−127330号公報には、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触するまではベントホールが閉鎖されており、乗員がこの膨張したエアバッグの乗員対向面に接触して該乗員対向面を後退させるとベントホールが開放するように構成されたエアバッグが記載されている。
同号公報のエアバッグは、それぞれ略円形の上側基布と下側基布との周縁部同士を縫合して袋状としたものである。同号公報では、該上側基布が、このエアバッグの乗員対向面を構成する。下側基布の中央には、インフレータ(ガス発生器)が挿入されるガス流入口が設けられている。下側基布の該ガス流入口よりも外周側に、ベントホールが配置されている。
同号公報では、その図2に示されるように、下側基布に4個のベントホールが設けられており、これらのベントホールは、エアバッグの周方向に等間隔にて、前記ガス流入口の上側、下側、左側及び右側にそれぞれ配置されている。
下側基布のうち、これらのベントホールとガス流入口との間の領域にそれぞれスリットが設けられており、これらのスリットにそれぞれストラップが挿通されている。エアバッグの内側に配置された各ストラップの一端側は、上側基布のエアバッグ内側面に縫着されている。また、エアバッグの外側に配置された各ストラップの他端側は、下側基布のエアバッグ外側面に沿って、各々が挿通されたスリットから各スリットの直近のベントホールを横切るように下側基布の外周側に引き回され、該下側基布の各ベントホールよりも外周側に縫着されている。
上側のベントホールを覆うストラップの前記一端側は、上側基布の中央部よりも上方において、該上側基布の中央部と外周部との中間付近に縫着されている。下側のベントホールを覆うストラップの前記一端側は、上側基布の中央部よりも下方において、該上側基布の中央部と外周部との中間付近に縫着されている。左側のベントホールを覆うストラップの前記一端側は、上側基布の中央部よりも左方において、該上側基布の中央部と外周部との中間付近に縫着されている。また、右側のベントホールを覆うストラップの前記一端側は、上側基布の中央部よりも右方において、該上側基布の中央部と外周部との中間付近に縫着されている。
同号公報にあっては、エアバッグが膨張すると、このエアバッグの上側基布と下側基布とが離反するのに伴って各ストラップが緊張する。この際、各ストラップの前記他端側は、該下側基布のエアバッグ外側面に沿って緊張して各ベントホールに重なり、各ベントホールを閉鎖するようになる。これにより、各ベントホールからのガスの流出が規制され、エアバッグの内部が速やかに高圧となり、エアバッグが迅速に展開する。
この膨張したエアバッグの上側基布に乗員が接触して該上側基布をエアバッグの内部側に後退させると、各ストラップが弛み、各ストラップの前記他端側がエアバッグ内部のガス圧により各ベントホールから離反する。これにより、各ベントホールが開となり、各ベントホールからエアバッグ外にガスが流出する。この結果、乗員がエアバッグによってソフトに受け止められる。
特開平6−127330号公報
前述の通り、上記特開平6−127330号公報のエアバッグにあっては、下側基布の中央のガス流入口の上方、下方、左方及び右方にそれぞれベントホールが設けられており、これらのベントホールを覆う各ストラップの前記一端側は、上側基布の中央部よりも上側、下側、左側及び右側の各部にそれぞれ接続されている。
そのため、エアバッグが膨張した状態において、乗員が上側基布の中央部よりも右端側又は左端側にずれて接触した場合には、該上側基布の中央部に乗員が接触した場合よりも、左側ベントホール又は右側ベントホールが早く開放し、且つその開度が大きくなるおそれがある。
本発明は、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触するまではベントホールが閉鎖されており、この膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面を後退させるとベントホールが開放するように構成されたエアバッグにおいて、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に乗員が接触したときには十分にベントホールからエアバッグ外にガスを流出させ、乗員が該乗員対向面の左右方向の中央部よりも左端側又は右端側に接触したときには、エアバッグ外へのガスの流出を抑制することが可能なエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とを提供することを目的とする。
請求項1のエアバッグは、開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制する規制部材とを有するエアバッグであって、該規制部材は、該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの外面に物体が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、膨張した該エアバッグの外面に物体が接触し、これにより該エアバッグの外面が該エアバッグ内に後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、該規制部材は、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に前記物体が接触したときに、該開閉型ベントホールからのガスの総排出量を最も多くするように構成されており、該エアバッグは、さらに、該規制部材と該乗員対向面の左右方向の中央部とを繋ぐ繋ぎ部材と、該開閉型ベントホールから離隔して配置され、該繋ぎ部材が挿通された繋ぎ部材挿通孔とを有しており、該規制部材は、該開閉型ベントホールをエアバッグの外部側から覆う蓋体であり、該蓋体は、円弧状辺と、該円弧状辺と対向する頂角部と、該円弧状辺の両端から該頂角部に向って延在する1対の斜辺とを有し、該円弧状辺が該頂角部側を湾曲中心側として略円弧状に湾曲した略扇形となっており、該蓋体は、該円弧状辺が該開閉型ベントホールを挟んで該繋ぎ部材挿通孔と反対側に配置されると共に、該頂角部が該開閉型ベントホールを挟んで該円弧状辺と反対側に配置された姿勢で該開閉型ベントホールに重ね合わされ、該円弧状辺に沿って延設された結合手段により該エアバッグに結合されており、該繋ぎ部材は、該繋ぎ部材挿通孔及びエアバッグの内部を通って該蓋体と該乗員対向面の左右方向の中央部とを繋いでおり、該繋ぎ部材の該蓋体側の端部は、該蓋体の該頂角部に連なっており、エアバッグが膨張したときには、該繋ぎ部材が該乗員対向面と該蓋体との間で緊張し、これにより、該蓋体のエアバッグ外部側への移動が阻止され、該蓋体が該開閉型ベントホールに重なり、該開閉型ベントホールが閉又は小開度とされ、膨張したエアバッグの該乗員対向面に前記物体が接触して該乗員対向面をエアバッグの内部側に後退させた場合には、該繋ぎ部材が弛緩し、これにより、該蓋体がエアバッグ内部のガス圧によって該開閉型ベントホールから離反し、該開閉型ベントホールが開又は大開度となるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2のエアバッグは、請求項1において、前記規制部材は、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に前記物体が接触したときに、該エアバッグの外面に該物体が接触してから前記開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が最も短くなるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3のエアバッグは、請求項2において、前記規制部材は、膨張した該エアバッグに対する前記物体の接触位置が前記乗員対向面の左右方向の中央部から該左右方向の両端側へ離隔するほど、該エアバッグの外面に該物体が接触してから前記開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が長くなるように構成されていることを特徴とするものである
求項のエアバッグは、請求項1ないし3のいずれか1項において、該エアバッグ内に、該エアバッグの膨張時における前記乗員対向面の左右方向の中央部を該エアバッグの反乗員側に連結する内部部材が設けられており、前記繋ぎ部材は、該内部部材に接続されていることを特徴とするものである。
請求項のエアバッグは、請求項4において、前記内部部材は、1対の吊紐を備えており、これらの吊紐は、前記乗員対向面の前記中央部を挟んで互いに間隔をあけて配置され、それぞれ該乗員対向面と該エアバッグの反乗員側とを連結しており、各吊紐は、一端側が該乗員対向面に接続された第1の吊紐構成部材と、一端側が該エアバッグの反乗員側に接続された第2の吊紐構成部材とを備え、該第1の吊紐構成部材と第2の吊紐構成部材との他端側同士を連結してなることを特徴とするものである
求項のエアバッグは、請求項1ないしのいずれか1項において、前記開閉型ベントホールは、エアバッグ膨張時における該エアバッグの反乗員側面の左右方向中間付近で且つ上下方向の中央よりも上側又は下側に配置されていることを特徴とするものである。
請求項のエアバッグは、請求項1ないしのいずれか1項において、前記開閉型ベントホールは、エアバッグ膨張時における該エアバッグの反乗員側面の左半側及び右半側、又は該エアバッグの左側面及び右側面に、それぞれ、該エアバッグの左右方向の中間を挟んで実質的に左右対称となる位置関係にて配置されていることを特徴とするものである。
請求項のエアバッグ装置は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のエアバッグと、該エアバッグを膨張させるインフレータとを備えてなるものである。
本発明のエアバッグ及びエアバッグ装置にあっては、開閉型ベントホールからのガスの流出を規制する該規制部材は、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に物体が接触したときに、該開閉型ベントホールから排出されるガスの総排出量を最も多くするように構成されているので、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に乗員が接触したときには十分に開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを流出させ、乗員が該乗員対向面の左右方向の中央部よりも左側又は右側にずれて接触したときには、エアバッグ外へのガスの流出を抑制することが可能である。
本発明においては、請求項2のように、該規制部材は、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に物体が接触したときに、該エアバッグの外面に物体が接触してから開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が最も短くなるように構成されていることが好ましい。このように構成することにより、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に乗員が接触したときには速やかに開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを流出させ、乗員が該乗員対向面の左右方向の中央部よりも左側又は右側にずれて接触したときには、エアバッグ外へのガスの流出を遅らせて十分に物体を受け止めることが可能となる。
この場合、請求項3のように、規制部材は、膨張したエアバッグに対する物体の接触位置が該エアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部から該左右方向の両端側へ離隔するほど、該エアバッグの外面に物体が接触してから開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が長くなるように構成されていることが好ましい。
一般に、エアバッグは、その乗員対向面の左右方向の両端側ほど厚みが小さくなる形状に膨張するが、請求項3のように構成することにより、物体が該乗員対向面の左右方向の一端側又は他端側に接触した場合でも、エアバッグの乗員対向面の後退が抑制され、物体を十分に受け止めることが可能となる。
本発明では、エアバッグ膨張時において、該エアバッグの乗員対向面に物体が接触していないときには、繋ぎ部材が該乗員対向面と規制部材との間で緊張し、これにより、規制部材にエアバッグ内部側への張力が加えられて開閉型ベントホールが閉又は小開度とされる。そして、膨張したエアバッグの乗員対向面に物体が接触して該乗員対向面を後退させた場合には、繋ぎ部材が弛緩し、これにより規制部材に加えられる張力が減少して開閉型ベントホールが開又は大開度となる。
本発明においては、請求項のように、エアバッグ内に、該エアバッグの膨張時における乗員対向面の左右方向の中央部を反乗員側に連結する内部部材を設け、この内部部材に繋ぎ部材を連結した構成であってもよい。
本発明にあっては、規制部材は、開閉型ベントホールを覆う蓋体となっている。このような蓋体は、構造が簡易である。なお、本発明においては、この蓋体は、エアバッグの外部側から開閉型ベントホールを覆うものであ
発明においては、開閉型ベントホールは、請求項のようにエアバッグの膨張時の反乗員側面の左右方向中間付近で且つ上下方向の中央よりも上側又は下側に配置されてもよく、あるいは該反乗員側面の左半側及び右半側、又はエアバッグの左側面及び右側面に設けられてもよい。
開閉型ベントホールをエアバッグの反乗員側面の左半側及び右半側、又はエアバッグの左側面及び右側面にそれぞれ設ける場合には、請求項のように、これらの開閉型ベントホールは、エアバッグの左右方向の中間を挟んで実質的に左右対称となる位置関係にて配置されていることが好ましい。このように構成することにより、左右の開閉型ベントホールを略均等に開閉させることが可能となる。
なお、本発明において、実質的に左右対称とは、左右の開閉型ベントホールが完全に左右対称となる位置関係にて配置されていなくてもよく、エアバッグの左右方向の中間から左側の開閉型ベントホールまでの距離と、右側の開閉型ベントホールまでの距離との間に若干(±50mm程度)の差があってもよく、また、左右の開閉型ベントホール同士が上下方向に若干(±50mm程度)ずれていてもよいことを示している。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図(水平断面図)、第3図はこのエアバッグの正面図、第4図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第5図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図である。なお、第1図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第4図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この実施の形態では、エアバッグ10は、車両のステアリングホイール50を覆うように膨張する運転席用エアバッグである。以下の説明において、上下左右は、ステアリングホイール50を車両直進時の操舵姿勢としたときの上下左右と合致する。
このエアバッグ10は、乗員対向面を構成するフロントパネル12と、該乗員対向面と反対側の外面を構成するリヤパネル14と、該エアバッグ10の内部において該フロントパネル12とリヤパネル14とを連結した内部部材としての1対の吊紐80と、該エアバッグ10の内外を連通するベントホール18,19と、該ベントホール18を覆って該ベントホール18からのガスの流出を規制する規制部材としての蓋体60と、該ベントホール18Aを介して蓋体60を吊紐80に連結する繋ぎ部材としてのテザー70等を備えている。
このエアバッグ10においては、ベントホール18が開閉型ベントホールである。また、ベントホール19は、常時エアバッグ10の内外を連通しており、テザー70が挿通された繋ぎ部材挿通孔である。
以下、ベントホール18を開閉型ベントホール18と称し、ベントホール19を常開型ベントホール19と称する。
この実施の形態では、開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19は、それぞれ略円形の開口よりなるが、開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19の形状はこれに限定されない。例えば、該開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19はスリット状などであってもよい。
フロントパネル12及びリヤパネル14はそれぞれ円形の織布よりなる。該フロントパネル12とリヤパネル14とは略同一直径のものであり、これらの外周縁部同士がシーム15によって縫合されることにより、袋状とされている。該シーム15は、フロントパネル12及びリヤパネル14の外周に沿って円環状に周設されている。該シーム15は縫糸等よりなるが、これに限定されない。
該リヤパネル14には、インフレータ用開口16と前記ベントホール18,19とが設けられている。該開口16はリヤパネル14の中央に配置されている。また、開口16の周囲には、該リヤパネル14を貫通したボルト挿通孔20が設けられている。開閉型ベントホール18と常開型ベントホール19とは、この実施の形態では、リヤパネル14の半径方向に並んで配置されており、該常開型ベントホール19が開閉型ベントホール18よりもリヤパネル14の中央側に位置している。
この実施の形態では、第3図の通り、これらの開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19は、実質的にリヤパネル14の左右方向の中心を通って上下方向に延在する中心線C上で且つリヤパネル14の中央のインフレータ用開口16よりも上側に配置されている。
なお、実質的に中心線C上とは、開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19の中心がそれぞれ中心線Cから若干(左右にそれぞれ30mm程度の範囲)でずれていてもよいことを示している。
この実施の形態では、蓋体60は、エアバッグ10の外部側から開閉型ベントホール18を覆うものとなっている。
該蓋体60は、この実施の形態では、第2,3,5図に示すように、一辺62(第5図)が、対向する角部63(第5図)側を湾曲中心側として円弧状に湾曲した略扇形の織布よりなる。なお、この辺62の両端から角部63に向って延在する1対の斜辺(符号略)は、互いに略同じ長さとなっている。
この蓋体60は、角部63が開閉型ベントホール18よりも常開型ベントホール19側に配置されると共に、辺62が開閉型ベントホール18を挟んで常開型ベントホール19と反対側に配置された姿勢で該開閉型ベントホール18に重ね合わされ、この辺62に沿ってシーム61(第1,4図)によりリヤパネル14に縫着されている。このシーム61も、該角部63側を湾曲中心側として円弧状に湾曲するように延設されている。
常開型ベントホール19は、該角部63よりもリヤパネル14の中心側、即ちリヤパネル14のうち、蓋体60によって覆われない領域に配置されており、常時エアバッグ10の内外を連通している。
この蓋体60の角部63に、前記テザー70の一端が連なっている。この実施の形態では、蓋体60とテザー70とは、1枚の基布から切り出されることにより、一連一体に構成されたものとなっている。ただし、蓋体60とテザー70とが別体に設けられ、蓋体60の角部63にテザー70の一端が縫着された構成であってもよい。
この実施の形態では、各吊紐80は、フロントパネル12側の第1の吊紐構成部材81と、リヤパネル14側の第2の吊紐構成部材82とからなる。
第1の吊紐構成部材81は、この実施の形態では、フロントパネル12の中央部に配置された基片部81aと、該基片部81aから互いに反対方向へ延出した2本のフロント側吊紐半体81b,81bとを有している。該基片部81aは、フロントパネル12の中央部に対しシーム83により縫着されている。
また、第2の吊紐構成部材82は、この実施の形態では、リヤパネル14の中央部に配置された基片部82aと、該基片部82aの外周から互いに反対方向へ延出した2本のリヤ側吊紐半体82b,82bとを有している。第5図の通り、該基片部82aは、リヤパネル14よりも小径の円形の織布よりなり、該基片部82aの中央には、リヤパネル14のインフレータ用開口16と重なるインフレータ用開口82cが設けられている。また、この開口82cの周囲には、ボルト挿通孔20と重なるボルト挿通孔82dが設けられている。該基片部82aは、リヤパネル14と略同心状に配置され、該開口16の周縁部に対してシーム(図示略)により縫着されている。
これらの吊紐構成部材81,82の各吊紐半体81b,82bの先端部同士がシーム84(第1,4図)によって縫合されることにより、フロントパネル12とリヤパネル14とを連結する1対の吊紐80が構成されている。
この実施の形態では、吊紐構成及び部材81は、第3図の通り、基片部81aから各フロント側吊紐半体81b,81bがそれぞれ上下に延出した姿勢にて、該基片部81aがフロントパネル12の中央部に縫着されている。また、吊紐構成部材82も、基片部82aから各リヤ側吊紐半体82b,82bがそれぞれ上下に延出した姿勢にて、該基片部82aがリヤパネル14の中央部に縫着されている。これにより、第1,2図のように、各吊紐80はエアバッグ10の中央部に上下に並んで配設され、それぞれフロントパネル12とリヤパネル14との左右方向中間部同士を連結したものとなっている。
前記テザー70は、常開型ベントホール19に挿通されて、エアバッグ10の内部に引き込まれている。このテザー70の蓋体60と反対側の端部は、シーム71により、上側の吊紐80の長手方向の途中部に縫着されている。なお、この実施の形態では、上側の吊紐80のフロント側吊紐半体81bにテザー70が縫着されているが、リヤ側吊紐半体82bにテザー70が縫着されてもよい。また、このテザー70と吊紐80(フロント側吊紐半体81b又はリヤ側吊紐半体82b)とが共通の職布により一連一体に構成されてもよい。
なお、この上側吊紐80のフロント側端部は、フロントパネル12のうち、エアバッグ10が膨張したときに、第1,4図の如く成人の平均的な体格を有する運転席乗員Pの頭部の中心付近に対面する位置に接続されている。
ただし、本発明では、吊紐80などの内部部材を介さずに、繋ぎ部材としてのテザー70が直にフロントパネル12の中央部に接続されてもよい。
このエアバッグ10を取付けるためのリテーナ30には、中央にインフレータ取付口32が設けられ、その周囲にボルト挿通孔34が設けられている。
インフレータ36は略円柱形状のものであり、その筒軸方向の先端側の側周面にガス噴出口36aが設けられている。インフレータ36は、これらのガス噴出口36aから放射方向にガスを噴出するよう構成されている。このインフレータ36の筒軸方向の途中部分(該ガス噴出口36aよりも後端側)の側周面からは、インフレータ固定用のフランジ38が突設されている。該フランジ38には、ボルト挿通孔40が設けられている。このインフレータ36は、該先端側がインフレータ取付口32に嵌装される。
このエアバッグ10をリテーナ30に取り付けるに当っては、リヤパネル14のインフレータ用開口16の周縁部をリテーナ30のインフレータ取付口32の周縁部に重ね合わせる。そして、押えリング42のスタッドボルト44を基片部82a、リヤパネル14、リテーナ30及びフランジ38の各ボルト挿通孔82d,20,34,40に通し、その先端にナット46を締め込み、リヤパネル14及びインフレータ36をリテーナ30に固定する。
その後、エアバッグ10を折り畳み、このエアバッグ10の折り畳み体を覆うようにモジュールカバー48をリテーナ30に取り付けることにより、エアバッグ装置が構成される。なお、エアバッグ10は、予め折り畳まれた状態でリテーナ30に取り付けられてもよい。
図示は省略するが、エアバッグ10は、蓋体60が開閉型ベントホール22に重なった状態で折り畳まれている。このように折り畳むことにより、初めから開閉型ベントホール22が蓋体60によって閉鎖された状態でエアバッグ10を膨張させることができる。なお、ファスナー等の種々の保持部材により、蓋体60を開閉型ベントホール22に重なった状態に保持するように構成してもよい。
このエアバッグ装置は、自動車のステアリングホイール(第1,2,4図ではこのステアリングホイールの外周のリム50のみ図示。)に設置される。
このように構成されたエアバッグ装置を搭載した車両の衝突時等には、インフレータ36が作動してエアバッグ10内にガスが噴出する。エアバッグ10は、このガスにより膨出してモジュールカバー48を押し開き、車両室内に展開する。
この際、吊紐80がこのエアバッグ10の膨張に伴って乗員側へ展張される。この吊紐80の展張に伴い、テザー70がエアバッグ10の内部側へ引っ張られ、このテザー70を介して蓋体60の角部63側が辺62側から離反する方向へ引っ張られる。これにより、蓋体60がエアバッグ10の外面に沿って緊張して開閉型ベントホール18に重なり、該開閉型ベントホール18を閉鎖する。そのため、該開閉型ベントホール18からのガスの流出が規制されてエアバッグ10内が速やかに高内圧となり、エアバッグ10が迅速に膨張展開する。
その後、この膨張したエアバッグ10に乗員が接触した場合には、第4図のように、このエアバッグ10のフロントパネル12が乗員に押されてリヤパネル14側へ後退して吊紐80が弛み、蓋体60をエアバッグ10の内部側へ引張る力が解除される。これにより、蓋体60の緊張も解除され、該蓋体60がエアバッグ10内のガス圧によって開閉型ベントホール18から離反し、該開閉型ベントホール18が開となる。この結果、該開閉型ベントホール18からエアバッグ10の外部にガスが流出し、乗員がエアバッグ10によってソフトに受け止められる。
このエアバッグ10においては、第2図に示すように、吊紐80は、フロントパネル12の左右方向中間付近をリヤパネル14側に連結したものとなっているので、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、該吊紐80の弛み量が最も大きくなる。これに対し、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部から左側又は右側にずれて接触した場合には、第2図の通り、該フロントパネル12の左右方向の中央部のリヤパネル14側への後退量は、該中央部に直接乗員Pが接触した場合に比べて少なくなり、これにより吊紐80の弛み量も少なくなる。この吊紐80の弛み量は、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど少なくなる。
また、このエアバッグ10においては、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、最も早く吊紐80が弛み始め、乗員Pのフロントパネル12への接触位置が該中央部からフロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、吊紐80が弛み始めるタイミングが遅くなる。
このエアバッグ10では、開閉型ベントホール18の開度(即ち蓋体60の開閉型ベントホールからの離反距離)は、該吊紐80の弛み量に比例して増減する。従って、乗員Pが膨張したエアバッグ10のフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も開閉型ベントホール18の開度が大きくなり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開度が小さくなる。また、この開閉型ベントホール18の開放タイミングは、該吊紐80が弛み始めるタイミングに依存する。従って、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も早く開閉型ベントホール18が開となり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなる。
従って、このエアバッグ10にあっては、乗員Pがこの膨張したエアバッグ10のフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには十分に開閉型ベントホール18からエアバッグ10外にガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部よりも左端側又は右端側にずれて接触したときには、エアバッグ10外へのガスの流出を抑制することが可能である。
しかも、このエアバッグ10にあっては、乗員Pが膨張したエアバッグ10のフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには速やかに開閉型ベントホール18からガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合には、該開閉型ベントホール18の開放タイミングを遅らせて十分に乗員を受け止めることが可能である。
なお、第1,4図の通り、このエアバッグ10は、外周側ほど厚みが小さくなる形状に膨張するが、このエアバッグ10にあっては、上記のように、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、開閉型ベントホール18の開度が小さくなってエアバッグ10外へのガスの流出が抑制されると共に、該開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなるので、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合でも、該フロントパネル12が底づき(リヤパネル14と接触すること)することなく、この乗員Pをエアバッグ10によって十分に受け止めることが可能である。
第6図は参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第7図は第6図のVII−VII線に沿う断面図(水平断面図)、第8図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第9図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図である。なお、第6図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第8図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この参考例のエアバッグ10Aも、車両のステアリングホイール50を覆うように膨張する運転席用エアバッグである。
このエアバッグ10Aは、乗員対向面を構成するフロントパネル12と、該乗員対向面と反対側の反乗員側面を構成するリヤパネル14と、該エアバッグ10Aの内部を第1室1と第2室2とに区画する、内部部材としての第1及び第2インナーパネル22A,22Bと、該第2室2とエアバッグ10の外部とを連通する開閉型ベントホール18と、該開閉型ベントホール18からのガスの流出を規制する規制部材としての蓋体60Aと、該蓋体60Aをインナーパネル22Bに連結する繋ぎ部材としてのテザー70A等を備えている。
この参考例では、蓋体60Aは、エアバッグ10Aの内部側から開閉型ベントホール18を覆うものとなっており、エアバッグ10Aの内部でテザー70Aによりこの蓋体60Aとインナーパネル22Bとが連結されている。そのため、前述のエアバッグ10の繋ぎ部材挿通孔としての常開型ベントホール19は、このエアバッグ10Aには設けられていない。ただし、図示は省略するが、繋ぎ部材挿通孔以外の常開型ベントホールが設けられてもよい。
この参考例でも、第6,7図の通り、この開閉型ベントホール18は、実質的にリヤパネル14の左右方向の中心を通って上下方向に延在する中心線(図示略)上で且つリヤパネル14の中央のインフレータ用開口16よりも上側に配置されている。
第6,7図の通り、蓋体60Aは、開閉型ベントホール18をリヤパネル14の半径方向(即ち上下方向)に横切るように延在しており、この蓋体60Aのリヤパネル14中央側(基端側)にテザー70Aが連なっている。この蓋体60Aの先端側は、シーム64により、開閉型ベントホール18よりもリヤパネル14外周側において該リヤパネル14に縫着されている。
この参考例では、第9図の通り、該蓋体60Aはテザー70Aと一連一体に構成されている。ただし、この蓋体60Aとテザー70Aとを別体に構成し、該蓋体60Aの基端側にテザー70Aの一端を縫着してもよい。
この参考例では、リヤパネル14のエアバッグ内側面に、該テザー70Aの途中部が挿通される挿通部90が設けられている。第9図に示すように、該挿通部90は、この参考例では、開閉型ベントホール18よりもリヤパネル14の中央側に配置されている。この参考例では、該挿通部90は、略長方形の小クロスよりなる。この長方形の小クロスの1対の2辺部分がリヤパネル14にシーム91により縫着されており、テザー70は、この小クロスの残りの1対の2辺から該小クロスとリヤパネル14との間を引き通されている。
この参考例における内部部材としての第1及び第2インナーパネル22A,22Bは、それぞれ、略円形の織布よりなる。この第1及び第2インナーパネル22A,22Bは、エアバッグ10内において、フロントパネル12及びリヤパネル14と略同心状に配置され、その外周縁部同士がテアシーム23Bによって縫合されると共に、フロントパネル12側の第1インナーパネル22Aの中央部(エアバッグ10Aが膨張した状態にあっては、第1インナーパネル22Aの先端側となる部分)が、該フロントパネル12の中央部に対し、シーム23Aによって縫着されている。
この第1及び第2インナーパネル22A,22Bにより、エアバッグ10Aの内部が中央の第1室1と、該第1室1を取り囲む第2室2とに区画されている。第1室1はインナーパネル22A,22Bの内側である。
リヤパネル14側の第2インナーパネル22Bの中央部(エアバッグ10Aが膨張した状態にあっては、第2インナーパネル22Bの後端側となる部分)には、該リヤパネル14のインフレータ用開口16と略同心状に配置されるインフレータ用開口24が設けられている。また、この第2インナーパネル22Bの該開口24の周囲には、リヤパネル14のボルト挿通孔20と重なるボルト挿通孔26が設けられている。
該第1及び第2インナーパネル22A,22Bには、それぞれ、第1室1と第2室2とを連通する連通口27,28が設けられている。この参考例では、連通口27は第1インナーパネル22Aに設けられており、連通口28は、第2インナーパネル22Bのうち前記インフレータ用開口24に比較的近接した領域に設けられている。なお、この参考例では、該連通口28は、インフレータ用開口16,24を介して第1室1内に配置されるインフレータ36のガス噴出方向の延長線上、即ち該インフレータ36のガス噴出口36aと対峙するように配置されている。ただし、第1室1と第2室2とを連通する連通口の個数や配置はこれに限定されない。
この参考例では、前記テザー70Aは第2インナーパネル22Bと一体に設けられており、他端が該第2インナーパネル22Bの上端側の外周縁部に連なっている。
ただし、該テザー70Aは、第1インナーパネル22Aと一体に設けられてもよく、これらとは別体に設けられてもよい。また、該テザー70Aは、各インナーパネル22A,22Bのうちの外周縁部以外の箇所に連結されてもよい。
なお、テザー70Aの長さは、エアバッグ10Aが膨張したときに、該テザー70Aがインナーパネル22A,22Bによってエアバッグ10Aの内側へ引張られて緊張し、これにより蓋体60Aのエアバッグ10A外部側への移動(エアバッグ10A内のガス圧により開閉型ベントホール18からエアバッグ10A外に押し出されること)が阻止されるようになり、なおかつ、該蓋体60Aがテザー70Aによって過度にエアバッグ10Aの内側へ引張られてリヤパネル14の内側面から浮き上ってしまうこともない寸法とされている。
このエアバッグ10Aのその他の構成は、前述の第1〜5図のエアバッグ10と同様であり、第7〜9図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
このエアバッグ10Aをリテーナ30に取り付けるに当っては、第2インナーパネル22Bのインフレータ用開口24の周縁部をリヤパネル14のインフレータ用開口16の周縁部と重ね合わせ、リテーナ30のインフレータ取付口32の周縁部に重ね合わせる。そして、押えリング42のスタッドボルト44を第2インナーパネル22B、リヤパネル14、リテーナ30及びフランジ38の各ボルト挿通孔26,20,34,40に通し、その先端にナット46を締め込んで、第2インナーパネル22B、リヤパネル14及びインフレータ36をリテーナ30に固定する。
これにより、第2インナーパネル22Bのインフレータ用開口24の周縁部はリヤパネル14のインフレータ用開口16の周縁部に連なり、第1及び第2インナーパネル22A,22Bの外周縁部同士が連なり、第1インナーパネル22Aの中央部はフロントパネル12に連なったものとなる。
このように構成されたエアバッグ10Aを備えたエアバッグ装置の作動は次の通りである。
前述の実施の形態と同様、車両の衝突時等には、インフレータ36が作動してエアバッグ10A内にガスが噴出し、このガスによりエアバッグ10Aが膨張する。そして、このエアバッグ10Aは、モジュールカバー48を押し開き、車両室内に展開する。
このエアバッグ10Aは、まず第1室1内にインフレータ36からのガスが供給されて該第1室1が膨張する。この際、該第1室1の膨張に伴い第1及び第2インナーパネル22A,22Bが乗員側へ展張され、テザー70Aがこのインナーパネル22A,22Bによってエアバッグ10Aの内部側へ引張られて緊張し、蓋体60Aのエアバッグ10A外部側への移動を阻止するようになる。これにより、蓋体60Aがエアバッグ10A内のガス圧によって開閉型ベントホール18からエアバッグ10A外に押し出されることなく、開閉型ベントホール18に重なった状態となり、開閉型ベントホール18が閉鎖される。次いで、連通口27,28を介して第1室1から第2室2にガスが流入し、該第2室2が膨張する。
このエアバッグ10Aにおいては、該第1室1は、エアバッグ10Aの全体に比べて容積が小さく、且つ直接には開閉型ベントホール18に連通していないので、きわめて迅速に膨張する。そのため、早期のうちに、テザー70Aが緊張して蓋体60Aのエアバッグ10A外部側への移動が阻止され、開閉型ベントホール18が閉鎖状態となる。これにより、該開閉型ベントホール18を介して第2室2内のガスがエアバッグ10A外に流出することが規制され、第2室2も速やかに高内圧となる。この結果、エアバッグ10A全体が早期に膨張する。
なお、この参考例では、第1室1と第2室2とを連通する連通口28が、該第1室1内に配置されたインフレータ36のガス噴出方向の延長線上、即ち該インフレータ36のガス噴出口36aと対峙するように配置されているので、インフレータ36が作動したときには、該ガス噴出口36aから該連通口28に向かってガスが噴出される。このため、該インフレータ36からのガスは、該連通口28を通って第2室2に流入し易い。これにより、第2室2の膨張が一層早期化される。
その後、この膨張したエアバッグ10Aに乗員が接触した場合には、第8図のように、このエアバッグ10Aのフロントパネル12が乗員に押されてリヤパネル14側へ後退してインナーパネル22A,22Bが弛み、その分だけ蓋体60Aがエアバッグ10Aの外部側へ移動可能となる。これにより、該蓋体60Aがエアバッグ10A内のガス圧によって開閉型ベントホール18から押し出され、該開閉型ベントホール18が開放する。この結果、該開閉型ベントホール18からエアバッグ10A外にガスが流出し、乗員がエアバッグ10Aによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ10Aにおいても、第7図に示すように、インナーパネル22A,22Bは、フロントパネル12の左右方向中間付近をリヤパネル14側に連結したものとなっているので、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、該インナーパネル22A,22Bの弛み量が最も大きくなる。これに対し、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部から左側又は右側にずれて接触した場合には、第7図の通り、該フロントパネル12の左右方向の中央部のリヤパネル14側への後退量は、該中央部に直接乗員Pが接触した場合に比べて少なくなり、これによりインナーパネル22A,22Bの弛み量も少なくなる。このインナーパネル22A,22Bの弛み量は、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど少なくなる。
また、このエアバッグ10Aにおいても、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、最も早くインナーパネル22A,22Bが弛み始め、乗員Pのフロントパネル12への接触位置が該中央部からフロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、インナーパネル22A,22Bが弛み始めるタイミングが遅くなる。
このエアバッグ10Aでも、開閉型ベントホール18の開度(即ち蓋体60Aが開閉型ベントホール18を通ってエアバッグ10A外に押し出される長さ)は、該インナーパネル22A,22Bの弛み量に比例して増減する。従って、乗員Pが膨張したエアバッグ10Aのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も開閉型ベントホール18の開度が大きくなり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開度が小さくなる。また、この開閉型ベントホール18の開放タイミングは、該インナーパネル22A,22Bが弛み始めるタイミングに依存する。従って、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も早く開閉型ベントホール18が開となり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなる。
従って、このエアバッグ10Aにあっても、乗員Pがこの膨張したエアバッグ10Aのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには十分に開閉型ベントホール18からエアバッグ10A外にガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部よりも左端側又は右端側にずれて接触したときには、エアバッグ10A外へのガスの流出を抑制することが可能である。
また、このエアバッグ10Aにあっても、乗員Pが膨張したエアバッグ10Aのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには速やかに開閉型ベントホール18からガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合には、該開閉型ベントホール18の開放タイミングを遅らせて十分に乗員を受け止めることが可能である。
なお、第6,8図の通り、このエアバッグ10Aも、外周側ほど厚みが小さくなる形状に膨張するが、このエアバッグ10Aにあっても、上記のように、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開度が小さくなってエアバッグ10A外へのガスの流出が抑制されると共に、該開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなるので、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合でも、該フロントパネル12が底づきすることなく、この乗員Pをエアバッグ10Aによって十分に受け止めることが可能である。
第10図は別参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第11図は第10図のXI−XI線に沿う断面図(水平断面図)、第12図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図、第13図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図、第14図(a)はこのエアバッグの開閉型ベントホール付近の斜視図、第14図(b)は第14図(a)のB−B線に沿う断面図、第14図(c)は開閉型ベントホール閉鎖(小開度とすることも含む。)時の第14図(b)と同一部分の断面図である。なお、第10図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第12図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。第14図(a),(b)は、それぞれ開閉型ベントホール開放(大開度とすることも含む。)時を示している。
この参考例でも、エアバッグ10Bは、車両のステアリングホイール50を覆うように膨張する運転席用エアバッグである。
この参考例のエアバッグ10Bにおいては、規制部材として、該エアバッグ10Bの内部側へ引っ張られることにより開閉型ベントホール18を括ることが可能な括り部材が設けられている。なお、この参考例では、繋ぎ部材としてのテザー70Bがこの括り部材を兼ねている。以下に、この括り部材の構成について説明する。
この参考例でも、第10,11図の通り、開閉型ベントホール18は、実質的にリヤパネル14の左右方向の中心を通って上下方向に延在する中心線(図示略)上で且つリヤパネル14の中央のインフレータ用開口16よりも上側に配置されている。
この開閉型ベントホール18に対し、エアバッグ10Bの内側から円環形のパッチクロス65が当てがわれ、該パッチクロス65の内周縁がシーム66aによってリヤパネル14に縫着され、外周縁がシーム66bによってリヤパネル14に縫着されている。
これらシーム66a,66b同士の間にあっては、パッチクロス65とリヤパネル14との間にトンネル状の通路が設けられている。この通路は、開閉型ベントホール18を周回している。
この通路に対しパッチクロス65に設けられた小孔66cを介してテザー70Bの一端側が挿入されている。このテザー70Bの一端は、シーム66dによってリヤパネル14及びパッチクロス65aに縫着されている。
この参考例でも、エアバッグ10B内には、内部部材として、該エアバッグ10B内を中央の第1室1と該第1室1を取り囲む第2室2とに区画する第1及び第2インナーパネル22A,22Bが設けられている。この第1及び第2インナーパネル22A,22Bの構成及び配置は、前述の第6〜9図のエアバッグ10Bと同様である。即ち、この第1及び第2インナーパネル22A,22Bも、エアバッグ10Bのフロントパネル12の中央部をリヤパネル14側に連結している。
この参考例では、テザー70Bの他端が該第2インナーパネル22Bの上端側の外周縁部にシーム(図示略)により縫着されている。
ただし、このテザー70Bの他端は、第1インナーパネル22Aの上端側の外周縁部に縫着されてもよく、各インナーパネル22A,22Bのうち外周縁部以外の箇所に縫着されてもよい。また、このテザー70Bは、インナーパネル22A又は22Bと一連一体に構成されてもよい。
このエアバッグ10Bのその他の構成は、前述の第6〜9図のエアバッグ10Aと同様であり、第10〜13図において第6〜9図と同一符号は同一部分を示している。
このように構成されたエアバッグ10Bを備えたエアバッグ装置の作動は次の通りである。
車両の衝突時等には、インフレータ36が作動してエアバッグ10B内にガスが噴出し、このガスによりエアバッグ10Bが膨張する。そして、このエアバッグ10Bは、モジュールカバー48を押し開き、車両室内に展開する。
このエアバッグ10Bにおいても、まず第1室1内にインフレータ36からのガスが供給されて該第1室1が膨張する。この際、該第1室1の膨張に伴い第1及び第2インナーパネル22A,22Bが乗員側へ展張されると共に、テザー70Bがこのインナーパネル22A,22Bによりエアバッグ10Bの内部側へ引張られて開閉型ベントホール18を第10図及び第14図(c)の如く窄ませるように括り、該開閉型ベントホール18の開度を小さくする。次いで、連通口27,28を介して第1室1から第2室2にガスが流入し、該第2室2が膨張する。
このエアバッグ10Bにあっても、該第1室1は、エアバッグ10Bの全体に比べて容積が小さく、且つ直接には開閉型ベントホール18に連通していないので、きわめて迅速に膨張する。そのため、早期のうちに、テザー70Bがエアバッグ10B内部側へ引張られて開閉型ベントホール18の開度が小さくなる。これにより、該開閉型ベントホール18を介して第2室2内のガスがエアバッグ10B外に流出することが規制され、第2室2も速やかに高内圧となる。この結果、エアバッグ10B全体が早期に膨張する。
なお、この参考例でも、前述の第6〜9図のエアバッグ10Aと同様、第1室1と第2室2とを連通する連通口28が、該第1室1内に配置されたインフレータ36のガス噴出方向の延長線上、即ち該インフレータ36のガス噴出口36aと対峙するように配置されているので、インフレータ36が作動したときには、該ガス噴出口36aから該連通口28に向かってガスが噴出される。このため、該インフレータ36からのガスは、該連通口28を通って第2室2に流入し易い。これにより、第2室2の膨張が一層早期化される。
その後、この膨張したエアバッグ10Bに乗員が接触した場合には、第12図のように、このエアバッグ10Bのフロントパネル12が乗員に押されてリヤパネル14側へ後退してインナーパネル22A,22Bが弛み、テザー70Bをエアバッグ10Bの内部側へ引張る力が解除される。これにより、テザー70Bが緩み、第12図及び第14図(a),(b)の如く開閉型ベントホール18の開度が増大する。この結果、該開閉型ベントホール18からエアバッグ10Bの外部にガスが流出し、乗員がエアバッグ10Bによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ10Bにおいても、第11図に示すように、インナーパネル22A,22Bは、フロントパネル12の左右方向中間付近をリヤパネル14側に連結したものとなっているので、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、該インナーパネル22A,22Bの弛み量が最も大きくなる。これに対し、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部から左側又は右側にずれて接触した場合には、第11図の通り、該フロントパネル12の左右方向の中央部のリヤパネル14側への後退量は、該中央部に直接乗員Pが接触した場合に比べて少なくなり、これによりインナーパネル22A,22Bの弛み量も少なくなる。このインナーパネル22A,22Bの弛み量は、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど少なくなる。
また、このエアバッグ10Bにおいても、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、最も早くインナーパネル22A,22Bが弛み始め、乗員Pのフロントパネル12への接触位置が該中央部からフロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、インナーパネル22A,22Bが弛み始めるタイミングが遅くなる。
このエアバッグ10Bでも、開閉型ベントホール18の開度(即ち、テザー70Bのうち前記パッチクロス65とリヤパネル14との間のトンネル状の通路に引き込まれる長さ)は、該インナーパネル22A,22Bの弛み量に比例して増減する。従って、乗員Pが膨張したエアバッグ10Bのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も開閉型ベントホール18の開度が大きくなり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開度が小さくなる。また、この開閉型ベントホール18の開放タイミングは、該インナーパネル22A,22Bが弛み始めるタイミングに依存する。従って、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も早く開閉型ベントホール18が開となり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなる。
従って、このエアバッグ10Bにあっても、乗員Pがこの膨張したエアバッグ10Bのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには十分に開閉型ベントホール18からエアバッグ10B外にガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部よりも左端側又は右端側にずれて接触したときには、エアバッグ10B外へのガスの流出を抑制することが可能である。
また、このエアバッグ10Bにあっても、乗員Pが膨張したエアバッグ10Bのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには速やかに開閉型ベントホール18からガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合には、該開閉型ベントホール18の開放タイミングを遅らせて十分に乗員を受け止めることが可能である。
なお、第10,14図の通り、このエアバッグ10Bも、外周側ほど厚みが小さくなる形状に膨張するが、このエアバッグ10Bにあっても、上記のように、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど開閉型ベントホール18の開度が小さくなってエアバッグ10B外へのガスの流出が抑制されると共に、該開閉型ベントホール18の開放タイミングが遅くなるので、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合でも、該フロントパネル12が底づきすることなく、この乗員Pをエアバッグ10Bによって十分に受け止めることが可能である。
第15図及び第16図は、さらに別の参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の水平断面図、第17図(a)は開閉型ベントホール閉鎖(小開度とすることも含む。)時の小バッグ体の斜視図、第17図(b)は、開閉型ベントホール開放(大開度とすることも含む。)時の小バッグ体の斜視図である。なお、第15図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第16図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この参考例でも、エアバッグ10Cは、車両のステアリングホイール50を覆うように膨張する運転席用エアバッグである。
このエアバッグ10Cは、乗員対向面を構成するフロントパネル12と、該乗員対向面と反対側の外面を構成するリヤパネル14と、該エアバッグ10の内外を連通するベントホール18,19Aと、該ベントホール18からのガスの流出を規制する規制部材としての小バッグ体100と、該ベントホール19Aを介して小バッグ体100をフロントパネル12に連結する繋ぎ部材としてのテザー70C等を備えている。
この参考例では、エアバッグ10Cの内部においてフロントパネル12とリヤパネル14とを連結する吊紐80やインナーパネル22A,22Bなどの内部部材は省略されている。ただし、この参考例でも、このような内部部材が設けられていてもよい。
このエアバッグ10Cにおいても、ベントホール18が開閉型ベントホールであり、ベントホール19Aは、繋ぎ部材挿通孔としての常開型ベントホールである。
この参考例では、リヤパネル14の左右両端側の外周縁付近に、それぞれ開閉型ベントホール18が設けられており、これらの開閉型ベントホール18にそれぞれ小バッグ体100が取り付けられている。これらの開閉型ベントホール18同士は、それぞれ同一の形状及び大きさの開口よりなる。また、これらの開閉型ベントホール18は、リヤパネル14の左右方向の中心を通って上下方向に延在する中心線(図示略)を挟んで実質的に左右対称の位置関係にて配置されている。
なお、実質的に左右対称とは、左右の開閉型ベントホール18が完全に左右対称となる位置関係にて配置されていなくてもよく、エアバッグ10Cの前記中心線から左側の開閉型ベントホール18までの距離と、右側の開閉型ベントホール18までの距離との間に若干(±50mm程度の範囲)の差があってもよく、また、左右の開閉型ベントホール18同士が上下方向に若干(±50mm程度の範囲で)ずれていてもよいことを示している。
また、この参考例では、フロントパネル12の左右両端側の外周縁付近にそれぞれ常開型ベントホール19Aが設けられている。これらの常開型ベントホール19Aは、エアバッグ10Cが膨張した状態において、左右の開閉型ベントホール18から乗員側にそれぞれ同一距離離隔した位置に配置されている。また、右側の開閉型ベントホール18と常開型ベントホール19A同士、及び左側の開閉型ベントホール18と常開型ベントホール19A同士は、それぞれ、フロントパネル12及びリヤパネル14の周方向において略同一位相位置に配置されている。なお、これらの常開型ベントホール19A同士も、同一の形状及び大きさの開口よりなる。
なお、開閉型ベントホール18及び常開型ベントホール19Aの配置はこれに限定されるものではなく、例えば、双方がフロントパネル12及びリヤパネル14の一方に配置されてもよい。
この参考例では、テザー70Cは、長手方向の中間部がエアバッグ10C内に配置され、その長手方向を左右方向とした姿勢で該中間部がフロントパネル12の中央部に対しシーム72によって縫着されている。該シーム72からテザー70Cの一端までの長さ及び他端までの長さは、略同等となっている。このテザー70Cの一端側及び他端側は、それぞれ、左右の常開型ベントホール19Aを通ってエアバッグ10Cの外部に引き出されている。
各小バッグ体100は、エアバッグ10Cよりも小容積のバッグ体である。
各小バッグ体100は、それぞれエアバッグ10Cの外部側に配置されている。各小バッグ体100は、一端(基端)側にガス流入口101を有しており、このガス流入口101の周縁部が各開閉型ベントホール18の周縁部に対し全周にわたってシーム102によって縫着されている。なお、この参考例では、各小バッグ体100は、該一端側が各開閉型ベントホール18からエアバッグ10C内に挿入され、該ガス流入口101の周縁部が各開閉型ベントホール18の周縁部に対しエアバッグ10Cの内部側から重ね合わされてシーム102により縫い付けられているが、このガス流入口101の周縁部は、エアバッグ10Cの外部側から各開閉型ベントホール18の周縁部に重ね合わされて縫い付けられてもよい。
左右の常開型ベントホール19Aからエアバッグ10Cの外部に引き出されたテザー70Cの一端側及び他端側は、それぞれ、左右の小バッグ体100の他端(先端)側(即ち、各小バッグ体100のうちガス流入口101から最も離隔した部分、又はその付近)に対しシーム(符号略)によって縫着されている。
各小バッグ体100の先端側と基端側との間の側面(この参考例では、第15図のように各小バッグ体100の該先端側を常開型ベントホール19A側へ引っ張って、各小バッグ体100をエアバッグ10Cの外面に重ねたときに、エアバッグ10Cの外部側を向く面)には、該小バッグ体100の内外を連通するガス流出口103が設けられている。即ち、エアバッグ10C内のガスは、各開閉型ベントホール18から各小バッグ体100内及び該ガス流出口103を通ってエアバッグ10C外へ流出可能となっている。この参考例では、該ガス流出口103は、各小バッグ体100の先端側と基端側とを結ぶ方向に延在したスリットよりなる。
なお、左右の小バッグ体100同士は、略同一の形状及び大きさを有したものとなっている。
このエアバッグ10Cのその他の構成は前述の第1〜5図のエアバッグ10と同様であり、第15〜17図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
このように構成されたエアバッグ10Cを備えたエアバッグ装置の作動は次の通りである。
前述の実施の形態と同様、車両の衝突時等には、インフレータ36が作動してエアバッグ10C内にガスが噴出し、このガスによりエアバッグ10Cが膨張する。そして、このエアバッグ10Cは、モジュールカバー48を押し開き、車両室内に展開する。
この際、エアバッグ10Cのフロントパネル12が乗員側へ膨らみ出すのに伴って、テザー70Cの中間部が乗員側へ引っ張られることにより、該テザー70Cの両端側がそれぞれエアバッグ10Cの内部側へ引き込まれる。これにより、各小バッグ体100の先端側がこのテザー70Cによって各常開型ベントホール19A側へ引っ張られ、各小バッグ体100が第15図及び第17図(a)の如く平たく潰れてエアバッグ10Cの外面に重なる。これにより、各小バッグ体100のガス流出口103が閉鎖されてエアバッグ10C外へのガスの流出が規制され、エアバッグ10Cが速やかに膨張する。
この参考例では、該ガス流出口103は、各小バッグ体100の基端側と先端側とをつなぐ方向に延在するスリットよりなる。そのため、テザー70Cによって各小バッグ体100の先端側が引っ張られたときには、各小バッグ体100の側面にはこのスリットの延在方向に張力が加えられるので、このスリットの両側の縁部が緊張して該スリットが閉じた状態となり、ガス流出口103の閉鎖性が良好である。
その後、この膨張したエアバッグ10Cに乗員が接触した場合には、第6図のように、このエアバッグ10Cのフロントパネル12が乗員に押されてリヤパネル14側へ後退し、テザー70Cが弛む。これにより、各小バッグ体100がエアバッグ10Cの外面から離反可能となり、エアバッグ10C内から各開閉型ベントホール18を介して各小バッグ体100内にガスが流入し、第16図及び第17図(b)の如く各小バッグ体100がエアバッグ10Cの側方へ膨らみ出す。これにより、各小バッグ体100のガス流出口103が開放し、エアバッグ10C内のガスが各開閉型ベントホール18から各小バッグ体100内及び該ガス流出口103を通ってエアバッグ10C外に流出し、乗員がこのエアバッグ10Cによってソフトに受け止められる。
なお、前述の通り、この参考例では、該ガス流出口103は各小バッグ体100の基端側と先端側とを結ぶ方向に延在するスリットよりなるが、このようにテザー70Cが弛んで各小バッグ体100がエアバッグ10Cの側方へ膨らみ出すと、第17図(b)の通り、該スリットの両側の縁部が、各小バッグ体100の周方向に作用する張力により該スリットの延在方向と交叉方向に広がり、これによりガス流出口103が大開度となる。
このエアバッグ10Cにおいても、第15図に示すように、テザー70Cは、フロントパネル12の左右方向中間付近と各小バッグ体100とを連結しているので、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、該テザー70Cの弛み量が最も大きくなる。これに対し、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部から左側又は右側にずれて接触した場合には、第15図の通り、該フロントパネル12の左右方向の中央部のリヤパネル14側への後退量は、該中央部に直接乗員Pが接触した場合に比べて少なくなり、これによりテザー70Cの弛み量も少なくなる。このテザー70Cの弛み量は、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど少なくなる。
また、このエアバッグ10Cにおいても、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触してこの中央部をリヤパネル14側に後退させたときに、最も早くテザー70Cが弛み始め、乗員Pのフロントパネル12への接触位置が該中央部からフロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、テザー70Cが弛み始めるタイミングが遅くなる。
このエアバッグ10Cでも、各小バッグ100のガス流出口103の開度(即ち、各小バッグ体100のエアバッグ10Cの外面からの離反距離)は、該テザー70Cの弛み量に比例して増減する。従って、乗員Pが膨張したエアバッグ10Cのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最もガス流出口103の開度が大きくなり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほどガス流出口103の開度が小さくなる。また、このガス流出口103の開放タイミングは、該テザー70Cが弛み始めるタイミングに依存する。従って、乗員Pがフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときに最も早くガス流出口103が開となり、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほどガス流出口103の開放タイミングが遅くなる。
従って、このエアバッグ10Cにあっても、乗員Pがこの膨張したエアバッグ10Cのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには十分にガス流出口103からエアバッグ10C外にガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左右方向の中央部よりも左端側又は右端側にずれて接触したときには、エアバッグ10C外へのガスの流出を抑制することが可能である。
また、このエアバッグ10Cにあっても、乗員Pが膨張したエアバッグ10Cのフロントパネル12の左右方向の中央部に接触したときには速やかにガス流出口103からガスを流出させ、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合には、該ガス流出口103の開放タイミングを遅らせて十分に乗員を受け止めることが可能である。
なお、第15,16図の通り、このエアバッグ10Cも、外周側ほど厚みが小さくなる形状に膨張するが、このエアバッグ10Cにあっても、上記のように、乗員Pのフロントパネル12に対する接触位置が該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれるほど、ガス流出口103の開度が小さくなってエアバッグ10C外へのガスの流出が抑制されると共に、該ガス流出口103の開放タイミングが遅くなるので、乗員Pが該フロントパネル12の左端側又は右端側にずれて接触した場合でも、該フロントパネル12が底づきすることなく、この乗員Pをエアバッグ10Cによって十分に受け止めることが可能である。
この参考例では、エアバッグ10Cは、開閉型ベントホール18、常開型ベントホール19A、小バッグ体100(各ガス流出口103)及びテザー70Cが、該エアバッグ10Cの左右方向の中間を挟んで左右対称の構成となっているので、左右のガス流出口103を略均等に開閉させることができる。
上記の実施の形態は本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、第1〜5図実施の形態では、開閉型ベントホール18が1個だけ設けられているが、開閉型ベントホール18が2個以上設けられてもよい
上記の実施の形態において、常時エアバッグ内外を連通しており、且つ繋ぎ部材挿通孔ではない常開型ベントホールが設けられてもよい。
上記の第1〜5図実施の形態では、蓋体は、開閉型ベントホールの全体を閉鎖するものとなっているが、開閉型ベントホールを大開度から小開度とするものであってもよい。例えば、蓋体が開閉型ベントホールに重なったときでも該開閉型ベントホールが部分的に蓋体からはみ出し、このはみ出した部分からガスの流出が許容されるように構成してもよい。あるいは、蓋体のうち開閉型ベントホールと重なる位置に該開閉型ベントホールよりも小径の孔を設け、開閉型ベントホール閉鎖時でもこの孔を介してガスの流出が許容されるように構成してもよい。
上記の実施の形態では、ベントホールが略円形の開口となっているが、ベントホールの形状はこれに限定されるものではなく、円形以外の形状、例えばスリット状などであってもよい。
上記の実施の形態は、車両の運転席用のエアバッグ及びエアバッグ装置への本発明の適用例であるが、本発明は、これ以外の種々のエアバッグ及びエアバッグ装置、例えば車両の助手席用や後席用のエアバッグ及びエアバッグ装置等にも適用可能である。
実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図(水平断面図)である。 図1のエアバッグの正面図である。 図1のエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図1のエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図である。 参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図6のVII−VII線に沿う断面図(水平断面図)である。 図6のエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図6のエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図である。 参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図10のXI−XI線に沿う断面図(水平断面図)である。 図10のエアバッグ及びエアバッグ装置の縦断面図である。 図10のエアバッグ及びエアバッグ装置の分解斜視図である。 図10のエアバッグの開閉型ベントホール付近の構成図である。 参考例に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の水平断面図である。 図15のエアバッグ及びエアバッグ装置の水平断面図である。 図15のエアバッグの小バッグ体の斜視図である。
10,10A〜10C エアバッグ
12 フロントパネル
14 リヤパネル
18 開閉型ベントホール
19,19A 常開型ベントホール
22A,22B インナーパネル
60,60A 蓋体
70,70A〜70C テザー
80 吊紐
100 小バッグ体
103 ガス流出口

Claims (8)

  1. 開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制する規制部材とを有するエアバッグであって、
    該規制部材は、
    該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの外面に物体が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、
    膨張した該エアバッグの外面に物体が接触し、これにより該エアバッグの外面が該エアバッグ内に後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、
    該規制部材は、
    膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に前記物体が接触したときに、該開閉型ベントホールからのガスの総排出量を最も多くするように構成されており、
    該エアバッグは、さらに、該規制部材と該乗員対向面の左右方向の中央部とを繋ぐ繋ぎ部材と、
    該開閉型ベントホールから離隔して配置され、該繋ぎ部材が挿通された繋ぎ部材挿通孔と
    を有しており、
    該規制部材は、該開閉型ベントホールをエアバッグの外部側から覆う蓋体であり、
    該蓋体は、円弧状辺と、該円弧状辺と対向する頂角部と、該円弧状辺の両端から該頂角部に向って延在する1対の斜辺とを有し、該円弧状辺が該頂角部側を湾曲中心側として略円弧状に湾曲した略扇形となっており、
    該蓋体は、該円弧状辺が該開閉型ベントホールを挟んで該繋ぎ部材挿通孔と反対側に配置されると共に、該頂角部が該開閉型ベントホールを挟んで該円弧状辺と反対側に配置された姿勢で該開閉型ベントホールに重ね合わされ、該円弧状辺に沿って延設された結合手段により該エアバッグに結合されており、
    該繋ぎ部材は、該繋ぎ部材挿通孔及びエアバッグの内部を通って該蓋体と該乗員対向面の左右方向の中央部とを繋いでおり、
    該繋ぎ部材の該蓋体側の端部は、該蓋体の該頂角部に連なっており、
    エアバッグが膨張したときには、該繋ぎ部材が該乗員対向面と該蓋体との間で緊張し、これにより、該蓋体のエアバッグ外部側への移動が阻止され、該蓋体が該開閉型ベントホールに重なり、該開閉型ベントホールが閉又は小開度とされ、
    膨張したエアバッグの該乗員対向面に前記物体が接触して該乗員対向面をエアバッグの内部側に後退させた場合には、該繋ぎ部材が弛緩し、これにより、該蓋体がエアバッグ内部のガス圧によって該開閉型ベントホールから離反し、該開閉型ベントホールが開又は大開度となるように構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 請求項1において、前記規制部材は、膨張したエアバッグの乗員対向面の左右方向の中央部に前記物体が接触したときに、該エアバッグの外面に該物体が接触してから前記開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が最も短くなるように構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  3. 請求項2において、前記規制部材は、膨張した該エアバッグに対する前記物体の接触位置が前記乗員対向面の左右方向の中央部から該左右方向の両端側へ離隔するほど、該エアバッグの外面に該物体が接触してから前記開閉型ベントホールが開又は大開度となるまでの時間が長くなるように構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該エアバッグ内に、該エアバッグの膨張時における前記乗員対向面の左右方向の中央部を該エアバッグの反乗員側に連結する内部部材が設けられており、
    前記繋ぎ部材は、該内部部材に接続されていることを特徴とするエアバッグ。
  5. 請求項4において、前記内部部材は、1対の吊紐を備えており、
    これらの吊紐は、前記乗員対向面の前記中央部を挟んで互いに間隔をあけて配置され、それぞれ該乗員対向面と該エアバッグの反乗員側とを連結しており、
    各吊紐は、一端側が該乗員対向面に接続された第1の吊紐構成部材と、一端側が該エアバッグの反乗員側に接続された第2の吊紐構成部材とを備え、該第1の吊紐構成部材と第2の吊紐構成部材との他端側同士を連結してなることを特徴とするエアバッグ。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記開閉型ベントホールは、エアバッグ膨張時における該エアバッグの反乗員側面の左右方向中間付近で且つ上下方向の中央よりも上側又は下側に配置されていることを特徴とするエアバッグ。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記開閉型ベントホールは、エアバッグ膨張時における該エアバッグの反乗員側面の左半側及び右半側、又は該エアバッグの左側面及び右側面に、それぞれ、該エアバッグの左右方向の中間を挟んで実質的に左右対称となる位置関係にて配置されていることを特徴とするエアバッグ。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のエアバッグと、該エアバッグを膨張させるインフレータとを備えてなるエアバッグ装置。
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