JP5041733B2 - ヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン類の測定方法に関し、特に安定型ヘモグロビンA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法に関する。
有機化学、生化学、医学等の分野では、試料中の成分の分離や分取等を操作を行う機器として液体クロマトグラフィーが汎用されている。液体クロマトグラフィーは、通常、図32に示すような構成となっており、移動相用タンク31a及び31bから送液された溶離液は、脱気装置(デガッサー)32により脱気された後、マニホールド(液切換装置)34を通り、送液ポンプ35により圧力が掛けられ、検体用タンク38から試料導入装置37を介して検体が導入された後、フィルター39を経由して分離カラム40に導入される。そして、この分離カラム40により試料中の各成分が分離される。分離された各成分は検出器41によって、例えば、吸光度を測定する等によって検出され、その結果がデータ処理装置42により処理されてクロマトグラムとして表される。また、移動相の定流量、定圧を目的として必要に応じてダンパー36が設置される。
このような液体クロマトグラフィーを用いた測定方法は、血液中の糖化ヘモグロビンの測定にも用いられており、特にヘモグロビンA1c(以下、HbA1cという)は、過去1?2カ月間の血液中の平均的な糖濃度を反映しているため、糖尿病のスクリーニング検査や糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための検査項目として広く利用されている。なお、HbA1cは、血液中のグルコースとヘモグロビンA(以下、HbAという)とが反応して生成された糖化ヘモグロビン(以下、GHbという)であり、可逆的に反応したものは、不安定型HbA1c(unstable HbA1c)と呼ばれ、不安定型HbA1cを経て不可逆的に反応したものは、安定型HbA1c(stable HbA1c)と呼ばれている。
通常、ヘモグロビンは2種類のサブユニット2つずつから構成される4量体のタンパク質である。HbAのサブユニットはα鎖とβ鎖であり、このβ鎖のN末端アミノ酸にグルコースが結合したものがHbA1cである。このうち過去1〜2カ月間の平均的な血糖値を良く反映しているものは、安定型HbA1cであり、臨床検査分野では、安定型HbA1c値(%)を高精度に得ることができる測定法の開発が望まれている。
従来、HbA1cの主な測定法としては、例えば、特許文献1に開示されているように、血液検体を溶血希釈して調製した試料中のヘモグロビン類を、陽イオン交換法により、ヘモグロビン成分毎に異なるプラス荷電状態の違いを利用して分離する液体クロマトグラフィーを用いた方法が行われてきた。
通常、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用い、充分な時間を掛けて溶血試料中のヘモグロビン類を分離すると、ヘモグロビンA1a(以下、HbA1aという)及びヘモグロビンA1b(以下、HbA1bという)、ヘモグロビンF(以下、HbFという)、不安定型HbA1c、安定型HbA1c及びヘモグロビンA0(以下、HbA0という)の順に溶離されてくる。ここで、HbA1a、HbA1b及びHbA1cはHbAが糖化されたGHbであり、HbFはα鎖とγ鎖から成る胎児性ヘモグロビンであり、HbA0はHbAを主成分とする一群のヘモグロビン成分であって、HbA1cより強くカラムに保持されたものである。
しかしながら、従来の陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いた方法では、安定型HbA1cから不安定型HbA1cを充分に分離することができないばかりでなく、アセチル化ヘモグロビン(以下、アセチル化Hbという)やカルバミル化ヘモグロビン(以下、カルバミル化Hbという)等の修飾ヘモグロビンが安定型HbA1cと重なって溶離してくるという問題があった。
即ち、陽イオン交換液体クロマトグラフィーによる安定型HbA1c値(%)の測定を目的として、血液検体のヘモグロビン類を測定する際、安定型HbA1cの測定値に影響を与えないように、安定型HbA1cと溶出挙動が近似している不安定型HbA1cやアセチル化Hb及びカルバミル化Hbピークを、安定型HbA1cピークから分離することが困難であった。
これに対して、近年、カルバミル化Hb、アセチル化Hb等の修飾ヘモグロビンの分離性能を向上させ、安定型HbA1cを測定できる技術が開発されており、例えば、特許文献2には、陽イオン交換液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法であって、カオトロピックイオンを含有し、かつ、pH4.0〜6.8で緩衝能を持つ無機酸、有機酸及び/又はこれらの塩を含む溶離液を用いることで安定型HbA1cを分離する方法が開示されている。
しかしながら、このような方法では、高度に修飾されたアセチル化Hb、カルバミル化Hbを充分に分離できないという欠点があった。
また、特許文献3には、液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定において、尿素、界面活性剤等を含有する溶離液を用い、充填剤の平均粒子径、カラムサイズ、移動相の流速等を規定することにより、従来の方法と比較して、より安定型HbA1c分離性能を向上させる技術が開示されている。また、特許文献4には、陽イオン交換液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法において、カオトロピックイオンに加えて、尿素等を含有し、かつ、pH4.0〜6.8で緩衝能を持つ無機酸、有機酸及び/又はこれらの塩を含有する溶離液を用い、更に、ヘモグロビン類の分離に用いる3種類の溶離液のpH・塩濃度を規定することで、より安定型HbA1c分離性能を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献3及び4に記載されている方法では、高度に修飾されたアセチル化Hb、カルバミル化Hbの分離性能は格段に向上するが、溶離液の安定性が著しく低下するという欠点があった。従って、安定型HbA1cの分離性能が高く、安定型HbA1cを高精度で測定することができ、かつ、測定の際に用いる溶離液の保存安定性が良好なヘモグロビン類の測定方法が求められていた。
特公平8−7198号公報 特開2000−111539号公報 特開2000−171454号公報 特開2003−107069号公報
本発明は、上記現状に鑑み、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安定型HbA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いて、アセチル化Hb、カルバミル化Hb、不安定型HbA1c、安定型HbA1c、ヘモグロビンA0、ヘモグロビンA2(以下、HbA2という)、ヘモグロビンS(以下、HbSという)及びヘモグロビンC(以下、HbCという)からなる群より選択される少なくとも1種を測定するヘモグロビン類の測定方法であって、溶存酸素濃度が3.7〜8.7mg/Lの溶離液を用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、従来の陽イオン交換液体クロマトグラフィー測定において、溶離液の脱気を行い、溶存酸素量を低下させることが、アセチル化Hb、カルバミル化Hb等の修飾ヘモグロビンの分離性能を低下させる大きな要因であることを見出した。そして、本発明者らは更に鋭意検討した結果、従来は極力低減させていた溶存酸素の濃度を所定の値以上とすることで、修飾ヘモグロビンを高度に分離することが可能となり、測定対象であるヘモグロビン類の測定精度が大幅に向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、溶離液として、溶存酸素濃度が2.5mg/L以上のものを用いる。本発明では、従来の方法のように、充填剤に特殊なものを用いたり、溶離液に新たな物質を添加したりすることがないため、簡易かつ簡便な方法で測定対象であるヘモグロビン類の測定精度の大幅な向上を実現することができる。また、本発明では、測定時の溶離液の溶存酸素濃度が2.5mg/L以上であればよく、保管中の溶離液の溶存酸素濃度は特に限定されないことから、溶離液の保存安定性等に影響を与えることもない。
本発明において、溶離液の溶存酸素濃度を2.5mg/L以上とした場合に、分離性能が向上する理由としては、以下のことが考えられる。通常、検体に含まれるヘモグロビン類は、主に、ヘモグロビンに酸素が結合したもの(オキシヘモグロビン)である。ところが、脱気装置により脱気され、溶存酸素濃度が低下した溶離液に、ヘモグロビン類を含む検体が注入されると、酸素が結合したオキシヘモグロビンの一部が、次第に、脱酸素化された状態(デオキシヘモグロビン)に変化すると考えられる。これにより、同一成分のヘモグロビン(例えば、カルバミル化Hb)が、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの混合状態になるため、分離性能が悪化するものと考えられる。
一方、本発明のように、溶離液の溶存酸素濃度を2.5mg/L以上とした場合は、脱酸素化が起こりにくく、デオキシヘモグロビンに対するオキシヘモグロビンの比率が非常に高くなるため、分離性能が向上するものと考えられる。
上記溶存酸素濃度が2.5mg/L未満であると、高度に修飾されたアセチル化Hb、カルバミル化Hbを充分に分離することができず、測定対象であるヘモグロビン類の測定精度が低下する。なお、溶存酸素濃度の上限は特に限定されないが、飽和溶存酸素濃度以下とすることが好ましい。飽和溶存酸素濃度を超えて、過飽和状態とすると、測定の際、溶離液中に気泡が発生しやすくなり、その気泡が送液ポンプ中に入ることによって、溶離液の送液量が不安定となり、ヘモグロビン類測定の精度が低下することがある。
上記溶存酸素濃度の好ましい下限は3.5mg/L、好ましい上限は飽和溶存酸素濃度−0.5mg/L;より好ましい下限は4.5mg/L、より好ましい上限は飽和溶存酸素濃度−1.0mg/L;更に好ましい下限は5.5mg/L、更に好ましい上限は飽和溶存酸素濃度−1.5mg/Lである。
上記溶離液の溶存酸素濃度を2.5mg/L以上とする方法としては、例えば、脱気装置の脱気能力を調節する方法;脱気装置からカラムまでに、公知の酸素透過性を有する配管を用い、配管の長さ、太さを調整する方法;溶離液の温度を下げることで、溶離液中の飽和溶存酸素濃度を上げる方法;溶離液、脱気装置、酸素透過性を有する配管、送液ポンプ、検体注入器、カラム、検出器を含む測定系の一部の温度を下げることで、飽和溶存酸素濃度を上げる方法;脱気装置を使用しないでヘモグロビン類の測定を行う方法等を用いることができる。なお、これらの方法は、単独で用いてもよく、複数の方法を併用してもよい。具体的には、図32に示す脱気装置32と液切換電磁弁34との間のチューブ33の長さを調整する方法等を用いることができる。この方法では、脱気装置を用いることで、溶離液中の気泡の発生を抑制しつつ、溶存酸素量の増加を図ることができる。
上記溶存酸素濃度は、公知の溶存酸素計を用いることで測定可能であるが、より高い精度で測定するためには、大気中の酸素が測定対象に溶け込まないように、閉鎖系にする必要がある。従って、溶存酸素計としては、溶離液を流しながら、溶存酸素濃度を測定可能なフロータイプの溶存酸素計を用いることが好ましい。また、溶離液を送液する配管の素材としては、ステンレス、PEEK製の酸素バリア性の良い配管を用いることが好ましい。
上述したフロータイプの溶存酸素計の一例を図30に示した。図30に示すように、送液された移動相(溶離液)は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製等の配管7を通って、フロータイプの溶存酸素計10の内部に導入される。そして、フロータイプ9に導入された移動相について、溶存酸素電極8によって溶存酸素濃度を計測した後、配管を通って溶存酸素計10の外へと導出される。なお、溶存酸素計10を設置する位置については特に限定されないが、図32に示す送液ポンプ35以降に設置することが好ましく、フィルター39の前に設置することが好ましい。
上記溶離液は、酸解離定数(以下、pKaという)が、2.15〜6.39及び6.40〜10.50の範囲内である緩衝剤を含有することが好ましい。
上記pKaが上記範囲外であると、溶離液のpHを、測定目的のピークを分離するのに適切な範囲とすることができず、結果として、ヘモグロビン類が変性したり、ヘモグロビン類の分離が困難となったりすることがある。
なお、上記緩衝剤としては、pKaを2.15〜6.39及び6.40〜10.50の範囲に少なくとも1つずつもつ単一の物質を用いてもよく、2.15〜6.39の範囲内に少なくとも1つのpKaをもつ物質と6.40〜10.50の範囲内に少なくとも1つのpKaをもつ物質とを組み合わせて緩衝剤として用いてもよい。また、上記緩衝剤を複数組み合わせて用いてもよい。
上記緩衝剤のpKaの範囲は、測定目的のピークを分離するのに適切な溶離液のpH付近において、より優れた緩衝能を発揮できるように、2.61〜6.39及び6.40〜10.50の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、2.80〜6.35及び6.80〜10.00の範囲内である。更に好ましくは、3.50〜6.25及び7.00〜9.50の範囲内である。
上記緩衝剤としては、例えば、リン酸、ホウ酸、炭酸等の無機物のほか、カルボン酸、ジカルボン酸、カルボン酸誘導体、ヒドロキシカルボン酸、アニリン又はアニリン誘導体、アミノ酸、アミン類、イミダゾール類、アルコール類等の有機物が挙げられる。また、エチレンジアミン四酢酸、ピロリン酸、ピリジン、カコジル酸、グリセロールリン酸、2,4,6−コリジン、N−エチルモルホリン、モルホリン、4−アミノピリジン、アンモニア、エフェドリン、ヒドロキシプロリン、ペリジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、グリシルグリシン等の有機物でもよい。
上記カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等が挙げられる。上記ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸、フマル酸等が挙げられる。
上記カルボン酸誘導体としては、例えば、β,β’−ジメチルグルタル酸、バルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸、γ−アミノ酪酸、ピルビン酸、フランカルボン酸、ε−アミノカプロン酸等が挙げられる。
上記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等が挙げられる。上記アニリン又はアニリン誘導体としては、例えば、アニリン、ジメチルアニリン等が挙げられる。上記アミノ酸としては、例えば、アスパラギン酸、アスパラギン、グリシン、α−アラニン、β−アラニン、ヒスチジン、セリン、ロイシン等が挙げられる。
上記アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。上記イミダゾール類としては、例えば、イミダゾール、5(4)−ヒドロキシイミダゾール、5(4)−メチルイミダゾール、2,5(4)−ジメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
また、上記緩衝剤としては、2−(N−モリホリノ)エタンスルホン酸(MES)、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス−(ヒドロキシメチル)メタン(Bistris)、N−(2−アセトアミド)イミドジ酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、1,3−ビス(トリス(ヒドロキシメチル)−メチルアミノ)プロパン(Bistrispropane)、N−(アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、3−(N−モルフォリン)プロパンスルホン酸(MOPS)、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−エタンスルホン酸(HEPES)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−プロパンスルホン酸(HEPPS)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(Tricine)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノエタン(Tris)、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、グリシルグリシン、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、グリシン、シクロヘキシルアミノプロパンスルホン酸(CAPS)等の一般にグッド(Good)の緩衝液といわれるものを組成する物質も使用できる。これらの物質のpKaを表1、2に示す。(引用文献:堀尾武一、山下仁平著、蛋白質・酵素の基礎実験法、南江堂)
Figure 0005041733
Figure 0005041733
上記溶離液中の緩衝剤の含有量は、緩衝作用がある範囲であればよく、好ましい下限は1mM、好ましい上限は1000mMである。より好ましい下限は10mM、より好ましい上限は500mMである。また、上記緩衝剤は、単独でも複数混合して用いてもよく、例えば、有機物と無機物を混合して用いてもよい。
上記溶離液は、ヘモグロビン類のピーク溶出を最適化することを目的として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム等の無機塩類を含有していてもよい。なお、これらの無機塩類の濃度は、特に限定されないが、好ましい下限が1mM、好ましい上限が1500mMである。
上記溶離液は、pH調節剤として、公知の酸、塩基を含有していてもよい。上記酸としては、例えば、塩酸、リン酸、硝酸、硫酸等が挙げられ、上記塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。これらの酸、塩基の含有量は、特に限定されないが、好ましい下限は0.001mM、好ましい上限は500mMである。
上記溶離液は、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン等の水溶性有機溶媒を含有していてもよい。上記有機溶媒の濃度は、塩等が析出しない程度で用いることが好ましく、好ましい上限は80%(v/v)である。
また、上記溶離液は、アジ化ナトリウム、チモール等の防腐剤を含有していてもよく、ヘモグロビンの安定剤として、公知の安定剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート剤、グルタチオン、アジ化ナトリウム等の還元剤・酸化防止剤等を含有していてもよい。
本発明において用いる溶離液は、カオトロピックイオンを含有することが好ましい。上記カオトロピックイオンとは、化合物が水溶液に溶解したときに解離により生じたイオンであり、水の構造を破壊し、疎水性物質と水が接触したときに起こる水のエントロピー減少を抑制するものである。
上記カオトロピックイオンには、陰イオン及び陽イオンのカオトロピックイオンがあり、上記陰イオンのカオトロピックイオンとしては、トリブロモ酢酸イオン、トリクロロ酢酸イオン、チオシアン酸イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、ジクロロ酢酸イオン、硝酸イオン、臭化物イオン、塩化物イオン、酢酸イオン等が挙げられ、陽イオンのカオトロピックイオンとしては、バリウムイオン、カルシウムイオン、リチウムイオン、セシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、グアニジンイオン等が挙げられる。
上記カオトロピックイオンの中でも、陰イオンのカオトロピックイオンとしては、トリブロモ酢酸イオン、トリクロロ酢酸イオン、チオシアン酸イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、ジクロロ酢酸イオン、硝酸イオン、臭化物イオン等を用いることが好ましく、陽イオンのカオトロピックイオンとしては、バリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、リチウムイオン、セシウムイオン、グアニジンイオン等を用いることが好ましい。より好ましくは、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、グアニジンイオン等が用いられる。
上記溶離液中のカオトロピックイオンの含有量の好ましい下限は0.1mM、好ましい上限は3000mMである。0.1mM未満であると、ヘモグロビン類の測定において、分離効果が低下するおそれがあり、3000mMを超えて添加しても、ヘモグロビン類の分離効果はそれ以上向上しない。より好ましい下限は1mM、より好ましい上限は1000mMであり、更に好ましい下限は10mM、更に好ましい上限は500mMである。
本発明において、ヘモグロビン類の測定を行う場合は、pHの異なる少なくとも2種類以上の溶離液を用いることが好ましい。その場合、測定目的のピークを分離するにあたって用いる溶離液は、同一の緩衝剤を含有するものを用いるのが好ましいが、溶離液を切り替える際の、検出器出力のベースライン変動が、測定値に悪影響を与えなければ、必ずしもこれに限定されない。なお、溶離液のpHは、例えば、pH調節剤の添加量によって調節することができる。
更に、ベースライン変動をより小さくするために、上記測定目的のピークを分離するにあたって用いる溶離液は、緩衝剤の濃度も同一であるものを用いるのがより好ましい。
本発明において、上記溶離液を送液する方法としては特に限定されないが、pHの異なる2種類以上の溶離液を用いる場合は、少なくとも溶出力の異なる3種の溶離液を用い、HbA0を溶出するための溶離液を送液する前に、HbA0より前に溶出されてくる各ヘモグロビン成分を分離することを目的として、該HbA0を溶出するための溶離液以外の溶離液を送液する方法を行うことが好ましい。
なお、通常のヘモグロビン類の測定において、測定目的となるヘモグロビン類としては、HbA1a、HbA1b、HbF、不安定型HbA1c、安定型HbA1c、HbA0等が挙げられるが、このうちHbA0より前に溶出されてくる各ヘモグロビン成分とは、HbA1a、HbA1b、HbF、不安定型HbA1c、安定型HbA1cのことをいう。
また、安定型HbA1cの測定に悪影響を与える可能性のあるHbA2、HbS、HbC等のヘモグロビン成分を含む血液検体を測定する場合は、HbA0成分(ピーク)として主にHbAを溶出させた後、HbA2、HbS、HbC等を溶離させることが好ましい。これにより、HbA0ピークからHbA以外のヘモグロビン成分を除けるため、より正確な安定型HbA1c(%)を算出できる。
なお、HbA0を溶出するための溶離液を送液した後、HbA2、HbS、HbC等を溶離するために使用する溶離液としては、より溶出力の強い溶離液を使用する必要がある。
また、本発明のヘモグロビン類の測定方法では、溶離液を勾配溶出法又は段階溶出法によって送液し、その途中において溶出力の低い溶離液を送液することが好ましい。
従来のヘモグロビン類の測定方法では、分離対象成分のピークをシャープにしたり、隣り合って溶出する2つ以上のピークの分離度を向上させたりするために、複数の溶離液を用いた勾配溶出法や段階溶出法が利用されていた。
上記勾配溶出法は「グラジエント溶出」と呼ばれる方法であり、例えば、複数台の送液ポンプを用い、溶出力が異なる複数の溶離液の送液比率を連続的に変化させることにより送液する方法である。これにより、図27に示すように、時間と共に溶出力が連続的に上昇するように溶出が行われる。
また、上記段階溶出法は「ステップワイズ溶出」と呼ばれる方法であり、例えば、1台の送液ポンプを、電磁弁等を介して複数の溶離液に連結し、電磁弁を切り替えることにより、溶出力の低い溶離液から、溶出力の高い溶離液に切り替えて送液する方法である。従って、図28に示すように、溶出力は段階的に上昇する。
しかしながら、従来の勾配溶出法や段階溶出法では、溶出される各成分の性質が類似していたり、短時間で溶出することが要求されている場合、類似した性質の成分間でピークが重なり、分離度が低下するおそれがあった。
これに対して、勾配溶出法又は段階溶出法によって溶離液を送液するに際し、その途中、即ち、勾配溶出法又は段階溶出法により複数の溶離液を順に切り替えて送液していく途中において、溶出力が低い溶離液を送液することにより、分離対象のピーク又はピーク間の分離状態を良くすることができる。具体的には、段階溶出法の場合、溶出力の弱い溶離液から溶出力の強い溶離液に切り替えて送液した後、溶出力の弱い溶離液に切り替え、しばらくしてから溶出力の強い溶離液に切り替えて送液する方法等が挙げられる。
本発明の方法を段階溶出法によって行う場合の、装置の構成例を図29に示した。A、B、C、Dは、各々溶出力の異なる(例えば、塩濃度、pH、極性等において異なる)溶離液であり、電磁弁1によって設定時間に各溶離液に切り替えられるように構成されている。溶離液は、送液ポンプ2により、試料注入部3から導入された試料とともにカラム4に導かれ、各成分が検出器5により検出される。各ピークの面積、高さ等はインテグレータ6により算出される。
本発明では、ヘモグロビン類の測定において、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いる。上記陽イオン交換液体クロマトグラフィーの充填剤は、少なくとも1種以上のカチオン交換基を有している粒子よりなるものであり、例えば、高分子粒子にカチオン交換基を導入することにより得ることができる。
上記カチオン交換基としては、公知のものを用いることができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等のカチオン交換基等が挙げられる。なお、上記カチオン交換基は、複数種導入してもよい。
充填剤として用いる粒子の直径の好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は20μmであり、より好ましい下限は1μm、より好ましい上限は10μmである。
また、上記粒子の粒度分布を示す変動係数値(CV値)の好ましい上限は40%、より好ましい上限は30%である。なお、上記変動係数値(CV値)は、粒子径の標準偏差÷平均直径×100から求めることができる。
上記高分子粒子としては、例えば、シリカ、ジルコニア等の無機系粒子;セルロース、ポリアミノ酸、キトサン等の天然高分子粒子;ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル等の合成高分子粒子等が挙げられる。
上記高分子粒子において、導入されるカチオン交換基以外の構成成分は、より親水性であることが好ましい。また耐圧性・耐膨潤性の点から架橋度の高いものが好ましい。
上記高分子粒子へのカチオン交換基の導入は、公知の方法により行うことができるが、例えば、高分子粒子を調製後、粒子が有する官能基(水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等)に、化学反応でカチオン交換基を粒子に導入させる方法により行うことができる。
また、カチオン交換基を有する単量体を重合して高分子粒子を調製する方法によってもカチオン交換基を有する充填剤粒子を調製することができる。例えば、カチオン交換基含有単量体と架橋性単量体等とを混合し、重合開始剤の存在下に重合する方法等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の重合性カチオン交換基含有エステルを架橋性単量体等と混合し、重合開始剤存在下で重合した後、得られた粒子を加水分解処理し、エステルをカチオン交換基に変換させる方法により、カチオン交換基を有する充填剤粒子を調製してもよい。
また、特公平8−7197号公報に記載のように、架橋重合体粒子を調製した後、カチオン交換基を有する単量体を添加して、重合体粒子の表面付近に、該単量体を重合させる方法により、カチオン交換基を有する充填剤粒子を調製してもよい。
本発明では、上記充填剤をカラムに充填して使用する。上記カラムの材質としては特に限定されず、例えば、公知のステンレス製、ガラス製、樹脂製等が挙げられる。
上記カラムのサイズとしては、内径0.1〜50mm、長さ1〜300mmのものが好ましく、内径0.2〜30mm、長さ5〜200mmのものがより好ましい。
上記充填剤のカラムへの充填方法としては、特に限定されず、公知の方法を使用できるが、特にスラリー充填法が好ましい。具体的には、例えば、充填剤粒子を溶離液等の緩衝液に分散させたスラリーを送液ポンプ等により、充填剤をカラムに圧入する方法等が挙げられる。
本発明に使用される陽イオン交換液体クロマトグラフィー装置としては、公知のものを使用することができ、例えば、図32に示すように、溶離液用タンク31、脱気装置32、液切換電磁弁34、送液ポンプ35、ダンパー36、試料導入装置37、検体用タンク38、フィルター39、カラム40、検出器41及びデータ処理装置42から構成されるものを用いることができる。また、カラム恒温槽等の他の付属装置が適宜付加されてもよい。なお、液切換電磁弁34は、電磁弁を用いたマニホールド方式としてもよく、ロータリーバルブ方式等の公知の液切換装置としてもよい。
脱気装置32としては、ヘモグロビン類の分離性能を向上できる溶存酸素濃度の範囲内に設定できるものであれば、公知の脱気装置を用いることができる。
本発明において用いられる脱気装置の一例を図31に示した。脱気装置20は、真空ポンプ21によって、真空化することが可能な真空チャンバー23の内部に気液分離膜22が導入された構成となっており、真空チャンバー23に進入した移動相(溶離液)は、気液分離膜22によって気体のみが脱気されるような構成となっている。
フィルター39としては、公知のフィルター素材で、測定成分の測定値に影響を与えないものが好ましい。具体的には例えば、不織布とろ紙とが積層されたフィルター、不織布とメンブレンフィルターとが積層されたフィルター、焼結フィルターを表面処理剤(シリコーン処理、ブロッキング剤)で処理したフィルター等を用いることができる。
上記フィルターの材質としては、測定成分の吸着が少ない素材が好ましく、例えば、不織布の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、レーヨン、アクリル、ココナッツファイバー、塩化ビニリデン、綿、ウール、麻、ガラス繊維等が挙げられる。
また、必要に応じて、生体試料成分の吸着を小さくするために、上記不織布の表面を少なくとも、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、スルホン系樹脂、ポリエチレン、エチレンのアルキル誘導体の重合体、アクリル系樹脂、ナイロン、炭化物セラミック、窒化物セラミック、珪化物セラミック、硼化物セラミック、表面がシリル化処理された二酸化珪素、ガラス及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種からなるもの、又は、これらを複数組み合わせた素材で処理しても良い。
上記不織布の厚みの好ましい下限は0.1mm、好ましい上限は10mmであり、上記不織布の空隙率の好ましい下限は40%、好ましい上限は90%である。
上記ろ紙としては、公知のものを用いることができ、素材は特に限定されないが、セルロース、ガラス繊維、フッ素樹脂、シリカ繊維等からなるものを用いることができる。また、ろ紙の強度向上、生体試料の吸着抑制等を実現するため、公知のろ紙に特殊処理を施したものを用いることができる。具体的には例えば、湿潤強度を高めたろ紙(アドバンテック東洋社製、ウェットストレングスろ紙)等が挙げられる。上記ろ紙の保留粒子径は、生体試料中の異物を除去するため、3μm以下であることが好ましい。
上記フィルターは、不織布及びろ紙の有効ろ過面積を大きくするために、カラムから離れた側から、「支持体、不織布、ろ紙、支持体」又は「不織布、ろ紙、支持体」の順の構成にすることができる。上記支持体の形状は、不織布及びろ紙の有効ろ過面積を大きくできるものであれば特に限定されないが、メッシュ状のものが好ましい。上記支持体の素材としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、金属メッシュ(ステンレス、チタン)等が挙げられる。
上記フィルターは、必要に応じて、シリコーンコーティングされてもよく、更に、ブロッキング試薬でブロッキング処理されていることが好ましい。上記ブロッキング試薬としては、例えば、ウシ血清アルブミン、カゼイン、ゼラチン、ヘモグロビン、ミオグロビンなどの蛋白質;例えば、リン脂質等の極性脂質;例えば、SDS、ポリエチレングリコールモノ?4?オクチルフェニルエーテル(トリトンX?100)などの界面活性剤などが挙げられる。
本発明の測定方法における、他の測定条件は、使用する測定試料、カラム等の種類によって適宜選択できるが、溶離液の流速は、好ましくは0.05〜5mL/分、より好ましくは0.2〜3mL/分である。ヘモグロビン類の検出は、415nmの可視光が好ましいが、特にこれのみに限定されるわけではない。測定試料は、通常、界面活性剤等溶血活性を有する物質を含む溶液により溶血された溶血液を希釈したものを用いる。試料注入量は、血液検体の希釈倍率により異なるが、好ましくは0.1〜100μL程度である。
本発明によれば、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン類の測定の際に用いる溶離液に、溶存酸素の濃度を所定の値以上とすることで、修飾ヘモグロビン等を高度に分離することが可能となり、測定対象であるヘモグロビン類の測定精度を大幅に向上させることが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
参考例1
(1)充填剤の調製
テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製)400g及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸150gの混合物に過酸化ベンゾイル(和光純薬社製)1.5gを溶解した。これを4重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液2500mLに分散させ、撹拌しながら窒素雰囲気下で75℃に昇温し、8時間重合した。重合後、洗浄し乾燥した後、分級して平均粒子径6μmの粒子を得た。
(2)充填剤のカラムへの充填
得られた粒子0.7gを、50mMリン酸緩衝液(pH5.8)30mLに分散し、5分間超音波処理した後、よく撹拌した。全量をステンレス製の空カラム(内径4.6×30mm)を接続したパッカー(梅谷精機社製)に注入した。次いで、パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力30MPaで定圧充填した。
(3)溶離液A、Bの調製
50mMリン酸緩衝液に、過塩素酸ナトリウムを60mM添加し、pHを5.3に調整して溶離液Aとした。また、80mMリン酸緩衝液に、過塩素酸ナトリウムを300mM添加し、pHを8.0に調整して溶離液Bとした。
(4)測定試料の調製
健常人血をフッ化ナトリウム採血した全血検体から以下の試料を調製した。なお、溶血試薬として、0.1重量%ポリエチレングリコールモノ−4−オクチルフェニルエーテル(トリトンX−100)(東京化成社製)を含有するリン酸緩衝液溶液(pH7.0)を用いた。
(a)糖負荷血:全血検体に20g/Lのグルコース水溶液を添加し、37℃で3時間反応させ、次いで上記溶血試薬により溶血し、90倍に希釈して試料aとした。
(b)カルバミル化Hb含有試料:全血検体15mLに、7.5g/Lのシアン酸ナトリウムの生理食塩水溶液1mLを添加し、37℃で2時間反応させ、次いで上記溶血試薬により溶血し、90倍に希釈して試料bとした。
(c)アセチル化Hb含有試料:全血検体15mLに、7.5g/Lのアセトアルデヒドの生理食塩水溶液1mLを添加し、37℃で2時間反応させ、次いで上記溶血試薬により溶血し、90倍に希釈して試料cとした。
(5)ヘモグロビン類の測定
得られたカラム、溶離液A、B及び試料a〜cを用いて、以下の条件でヘモグロビン類の測定を行った。また、健常人血をフッ化ナトリウム採血した全血検体を上記溶血試薬により溶血し、90倍に希釈した試料についても同様に測定した。なお、測定は、室温(25℃)で行った。また、溶離液は25℃に保温したものを用い、測定開始より0〜2分の間は溶離液Aを送液し、2〜3分の間は溶離液Bを送液し、3〜5分の間は溶離液Aを送液した。
測定装置としては、図32に示す構成のものを用い、送液ポンプはLC−9A(島津製作所社製)、オートサンプラはASU−420(積水化学工業社製)、検出器はSPD−6AV(島津製作所社製)を使用し、脱気装置32と液切換電磁弁34との間を送液するチューブ33として、長さが溶離液A用、溶離液B用ともに40cm、外径3mm、内径2mmのフッ素樹脂チューブ(ジーエルサイエンス社製、Cat.No.6010−35305)を用いた。また、図32の送液ポンプ35以降で、フィルター39の直前の位置に、図30に示すようなフロータイプの微量溶存酸素計(DO−55G、東亜ディーケーケー社製)を設置し、溶離液中の溶存酸素濃度を測定した。なお、測定条件は以下の通りとした。
測定条件:流速:2.0mL/分
検出波長:415nm
試料注入量:10μL
(実施例2〜5、比較例1〜3)
参考例1の(5)において、フッ素樹脂チューブとして表3に示す長さのものを用いた以外は、参考例1と同様にして、ヘモグロビン類の測定を行った。なお、フッ素樹脂チューブは、溶離液A用、溶離液B用を同じ長さとした。
参考例1、実施例〜5及び比較例1〜3における溶存酸素濃度測定の結果を表3に示す。表3に示すように、フッ素樹脂チューブの長さと溶存酸素濃度の大きさはほぼ比例しており、フッ素樹脂チューブの長さが長いほど、溶存酸素濃度が大きいことが分かる。これは、フッ素樹脂チューブが酸素透過性を有することにより、溶離液の送液距離が長いほど、溶存酸素が多くなるためであると考えられる。
(測定結果)
参考例1の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより、得られたクロマトグラムを図1〜4に示す。図1は試料a、図2は試料b、図3は試料c、図4は健常人血を測定した結果である。また、ピーク1は不安定型HbA1c、ピーク2は安定型HbA1c、ピーク3はHbA0、ピーク4はカルバミル化Hb、ピーク5はアセチル化Hbを示す。
図1では、ピーク1(不安定型HbA1c)及び2(安定型HbA1c)が良好に分離されている。また、図2ではピーク4(カルバミル化Hb)が、図3ではピーク5(アセチル化Hb)がピーク2(安定型HbA1c)から良好に分離されている。
また、実施例2〜5の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより得られたクロマトグラムを図5〜20に示す。図5〜8は実施例2の方法、図9〜12は実施例3の方法、図13〜16は実施例4の方法、図17〜20は実施例5の方法で測定することにより、得られたクロマトグラムである。また、図5、9、13、17は試料a;図6、10、14、18は試料b;図7、11、15、19は試料c;図8、12、16、20は健常人血を測定した結果である。図5〜20に示すように、実施例2〜5においても、良好に不安定型HbA1c、カルバミル化Hbピーク及びアセチル化Hbピークを安定型HbA1cピークから分離できたことがわかる。
これに対して、比較例1の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより、得られたクロマトグラムを図21〜24に示す。図21は試料a、図22は試料b、図23は試料c、図24は健常人血を測定した結果である。図21では、ピーク1及び2が良好に分離された。また、図22ではピーク4(カルバミル化Hb)が、図23ではピーク5(アセチル化Hb)がピーク2(安定型HbA1c)から分離されていなかった。また、比較例2、3の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定した場合も図21〜24と同様の結果であった。
従って、溶存酸素が少ない場合は、糖負荷血検体では、良好な分離性能が得られたが、カルバミル化Hbピーク及びアセチル化Hbピークを安定型HbA1cピークから良好に分離することが出来なかったことがわかる。
図1〜24の結果から、参考例1、実施例〜5及び比較例1〜3の方法を用いた場合における修飾ヘモグロビン(アセチル化Hb、カルバミル化Hb、不安定型HbA1c)の分離性能を評価し、表3に示した。なお、評価基準は以下の通りとした。
○:各修飾ヘモグロビンピークと安定型HbA1cピークとが良好に分離されている。
△:各修飾ヘモグロビンピークと安定型HbA1cピークとの分離が不完全である。
×:各修飾ヘモグロビンピークと安定型HbA1cピークとの分離が不良である。
また、安定型HbA1cの測定精度を乖離値で評価したものを表3に示した。なお、乖離値は、試料a〜cを測定したクロマトグラムから求めた安定型HbA1c値から、未修飾検体を測定したクロマトグラムから求めた安定型HbA1c値を差し引いた数値である。なお、安定型HbA1c値は、HbA0ピークの面積に対する安定型HbA1cピークの面積の比率(%)を求めることにより算出することができる。
通常、同一人の血液検体を分離性能が良好な測定方法で測定した場合は、修飾ヘモグロビン等の有無に関わらず、安定型HbA1c値は一定の数値を示す。従って、乖離値は、安定型HbA1cの分離性能を示す目安となり、乖離値が大きいほど、安定型HbA1cの分離性能が悪いと言うことができる。
参考例6
参考例1の(5)において、測定温度を4℃とし、溶離液は4℃で保温したものを用いるとともに、脱気装置の電源を入れず使用しなかった以外は、参考例1と同様にして、ヘモグロビン類の測定を行った。
(実施例7)
測定温度を20℃として、溶離液は20℃で保温したものを用いた以外は、参考例6と同様にしてヘモグロビン類の測定を行った。
(実施例8)
測定温度を40℃として、溶離液は40℃で保温したものを用いた以外は、参考例6と同様にしてヘモグロビン類の測定を行った。
(測定結果)
参考例6、実施例〜8の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより、得られたクロマトグラムは、図17〜20と同様のものであった。また、修飾ヘモグロビンの分離性能及び乖離値を表3に示した。これらの結果から、参考例6、実施例〜8の方法を用いた場合、良好に不安定型HbA1c、カルバミル化Hbピーク及びアセチル化Hbピークを安定型HbA1cピークから分離できることがわかる。
参考例9
下記の操作を行った以外は、参考例1と同様にしてヘモグロビン類の測定を行った。
(3)溶離液C〜Fの調製
50mMリン酸緩衝液に、過塩素酸ナトリウムを60mM添加し、pHを5.3に調整したものを溶離液C、40mMリン酸緩衝液(pH7.5)を溶離液D、20mMリン酸緩衝液に、過塩素酸ナトリウムを90mM添加し、pHを5.3に調整したものを溶離液E、及び、50mMリン酸緩衝液に、過塩素酸ナトリウムを300mM添加し、pHを8.5に調整したものを溶離液Fとした。
(4)測定試料の調製
AFSCコントロール(ヘレナ社製)を溶血試薬により溶血し、67倍に希釈して試料dとした。なお、溶血試薬としては、0.1重量%ポリエチレングリコールモノ−4−オクチルフェニルエーテル(トリトンX−100)(東京化成社製)を含有するリン酸緩衝液溶液(pH7.0)を用いた。
(5)ヘモグロビン類の測定
得られたカラム、溶離液C〜F及び試料dを用いて、以下の条件でヘモグロビン類の測定を行った。なお、測定は、室温(25℃)で行った。また、溶離液は25℃に保温したものを用い、測定開始より0〜1.7分の間は溶離液Cを送液し、1.7〜3.0分の間は溶離液Dを送液し、3.0〜3.5分の間は溶離液Eを送液し、3.5〜3.6分の間は溶離液Fを送液し、3.6〜4.0分の間は溶離液Cを送液した。
測定装置としては、図32に示す構成で4種類の溶離液を使用できるように改良したものを用い、送液ポンプはLC−9A(島津製作所社製)、オートサンプラはASU−420(積水化学工業社製)、検出器はSPD−6AV(島津製作所社製)を使用し、脱気装置32と液切換電磁弁34との間を送液するチューブ33として、長さが溶離液C用、溶離液D用、溶離液E用、溶離液F用ともに40cm、外径3mm、内径2mmのフッ素樹脂チューブ(ジーエルサイエンス社製、Cat.No.6010−35305)を用いた。また、図32の送液ポンプ35以降で、フィルター39の直前の位置に、図30に示すようなフロータイプの微量溶存酸素計(DO−55G、東亜ディーケーケー社製)を設置し、溶離液中の溶存酸素濃度を測定した。なお、測定条件は以下の通りとした。
測定条件:流速:2.0mL/分
検出波長:415nm
試料注入量:10μL
(実施例10、比較例4)
参考例9の(5)において、フッ素樹脂チューブとして表3に示す長さのものを用いた以外は、参考例9と同様にして、ヘモグロビン類の測定を行った。なお、フッ素樹脂チューブは、溶離液C用、溶離液D用、溶離液E用、溶離液F用を全て同じ長さとした。実施例10及び比較例4における溶存酸素濃度測定の結果を表3に示す。
(測定結果)
参考例9の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより、得られたクロマトグラムを図25に示す。図25は試料dを測定した結果である。また、ピーク11はHbA1a及びHbA1b、ピーク12はHbF、ピーク13は不安定型HbA1c、ピーク14はHbA0(主にHbA)、ピーク15はHbA2、ピーク16はHbS、ピーク17はHbCを示す。
図25では、ピーク11〜17が良好に分離されている。また、実施例10の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定した場合も図25と同様の結果であった。
これに対して、比較例4の方法を用いて、ヘモグロビン類を測定することにより、得られたクロマトグラムを図26に示す。図26は試料dを測定した結果である。また、ピーク11はHbA1a及びHbA1b、ピーク12はHbF、ピーク13は不安定型HbA1c、ピーク14はHbA0(主にHbA)、ピーク15はHbA2、ピーク16はHbS、ピーク17はHbCを示す。図26では、ピーク11、ピーク12は良好に分離されているが、ピーク14〜17は良好に分離されていなかった。
Figure 0005041733
本発明によれば、陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン類の測定方法に関し、特に安定型HbA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法を提供することができる。
参考例1の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 参考例1の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 参考例1の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 参考例1の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例2の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例2の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例2の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例2の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例3の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例3の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例3の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例3の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例4の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例4の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例4の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例4の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例5の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例5の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例5の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 実施例5の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 比較例1の測定条件により、試料aの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 比較例1の測定条件により、試料bの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 比較例1の測定条件により、試料cの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 比較例1の測定条件により、健常人血(未修飾検体)の測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 参考例9の測定条件により、試料dの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 比較例4の測定条件により、試料dの測定を行った際に得られたクロマトグラムを示す図である。 勾配溶出法における溶出力と時間との関係を示すグラフである。 段階溶出法における溶出力と時間との関係を示すグラフである。 段階溶出法を行う場合の装置の構成例である。 溶存酸素計の一例を示す断面模式図である。 脱気装置の一例を示す断面模式図である。 一般的に使用されている液体クロマトグラフィーの概略図である。
1 電磁弁
2 送液ポンプ
3 試料注入部
4 カラム
5 検出器
6 インテグレータ

Claims (1)

  1. 陽イオン交換液体クロマトグラフィーを用いて、アセチル化ヘモグロビン、カルバミル化ヘモグロビン、不安定型ヘモグロビンA1c、安定型ヘモグロビンA1c、ヘモグロビンA0、ヘモグロビンA2、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCからなる群より選択される少なくとも1種を測定するヘモグロビン類の測定方法であって、溶存酸素濃度が3.7〜8.7mg/Lの溶離液を用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法。
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