JP2001183356A - ヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents

ヘモグロビン類の測定方法

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JP2001183356A
JP2001183356A JP36512199A JP36512199A JP2001183356A JP 2001183356 A JP2001183356 A JP 2001183356A JP 36512199 A JP36512199 A JP 36512199A JP 36512199 A JP36512199 A JP 36512199A JP 2001183356 A JP2001183356 A JP 2001183356A
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eluent
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Yuji Setoguchi
雄二 瀬戸口
Kazuyuki Oishi
和之 大石
Kazuhiko Shimada
一彦 嶋田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来法より短時間で測定可能であり、分離能
が良く、ベースラインの変動が少なく、カラムの耐久性
を向上し得るヘモグロビン類の測定方法であって、特に
HbA1cの分離能に優れたヘモグロビン類の測定方法
を提供する。 【解決手段】 カチオン交換液体クロマトグラフィーに
よるヘモグロビン類の測定方法において、充填剤として
非多孔性充填剤を用い、溶離液としてカオトロピックイ
オン及び、pH4.0〜6.8で緩衝能を持つ無機酸、
有機酸又はこれらの塩を含む溶離液を用いるヘモグロビ
ン類の測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フィーによるヘモグロビン類の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】糖化ヘモグロビン、特にヘモグロビンA
1c(以下、HbA1cという)は糖尿病診断の指標と
して広く利用されている。HbA1cとは血液中の糖が
赤血球に入った後に、ヘモグロビンと不可逆的に結合し
て生成したものであり、過去1〜2カ月間の血液中の平
均的な糖濃度を反映する。
【0003】このHbA1cの測定方法としては、一般
に液体クロマトグラフィー法(以下、LCという場合が
ある)や免疫法が用いられている。
【0004】液体クロマトグラフィー法によるHbA1
cの測定は、主にカチオン交換液体クロマトグラフィー
法により行われている(特公平8−7198号公報な
ど)。溶血液試料をカチオン交換液体クロマトグラフィ
ーにより分離すると、通常、ヘモグロビンA1a(以
下、HbA1aという)及びヘモグロビンA1b(以
下、HbA1bという)、ヘモグロビンF(以下、Hb
Fという)、不安定型HbA1c、安定型HbA1c並
びにヘモグロビンA0(以下、HbA0という)などの
ピークが出現する。なお、糖尿病の診断の指標として使
用されているHbA1cは、最近では、上記のうちの安
定型HbA1cであり、その割合は、全ヘモグロビンピ
ークの面積に対する安定型HbA1cピークの面積の比
率(%)として求められている。
【0005】しかしながら安定型HbA1cピークと不
安定型HbA1cピークの分離が困難であるため、通
常、精度良く安定型HbA1cピークのみを測定するこ
とが困難であった。そこで、不安定型HbA1cピーク
の影響をなくす方法が以下のように種々考えられ、実施
されているがそれぞれまだ欠点がある。例えば、特開昭
63−298063号公報に記載の試薬を添加すること
により不安定型HbA1cを除く方法があるが、この方
法は前処理操作が煩雑となる点が問題となる。また、特
公平8−7197号公報に記載のような充填剤を用いる
ことにより、クロマトグラム上でピークとして分離する
方法も考えられるが、測定時間が長くなる点が問題とな
る。
【0006】また、液体クロマトグラフィー法でのヘモ
グロビン類の測定においては、アセチル化ヘモグロビン
(以下、AHbという)やカルバミル化ヘモグロビン
(以下、CHbという)などの修飾ヘモグロビンの影響
を受けるといわれ、AHbやCHbのピークも安定型H
bA1cピーク付近に溶出するため、従来法によって
は、短時間での分離が困難であった。
【0007】一方、一般的に液体クロマトグラフィーに
用いられる充填剤は、多孔性の架橋重合体が用いられて
いる。このような多孔性の架橋重合体は、多孔化するこ
とにより充填剤の比表面積を大きくして、測定試料との
相互作用できる有効な官能基量を増やし、分離性能の向
上や、試料添加量の増加が期待できる。これに対して、
架橋重合体の細孔径を極力小さくすることで、試料添加
量等は、減少するが、他の諸条件を最適化することによ
って、より高い分解能を有する充填剤が得られることが
ある。特に上記Hb類の測定のように短時間での高精度
測定が要求されるときには有効となる場合がある。そこ
で、充填剤表面の細孔を極力小さくする検討が行われて
いる。例えば、特開平1−262468号公報では、グ
リシジル基を加水分解し得られる水酸基にイオン交換基
を導入した架橋重合体によるタンパク質の測定方法が開
示されている。しかしながら、上記公報は多孔性ポリマ
ーの機械強度を高くする目的で行われたものであった。
また、特許第2929456号公報では、シリカ系また
は合成高分子の非多孔質粒子に、カチオン交換基を導入
した充填剤にて、ヘモグロビン類を測定する方法が開示
されている。しかしながら、上記公報では、現在一般に
用いられているLCの測定時間と比較して測定時間が長
く、また、ヘモグロビン類の中でもHbFの分離精度が
不十分であり、さらにHbFの溶出順が、通常と異なり
安定型HbA1cやHbA0等の大きいピーク間に挟ま
れているため、測定時間を短くすると、HbFはこれら
の両ピークとの分離が困難になり測定精度が低下すると
いう問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
ヘモグロビン類の測定方法の問題点に鑑み、従来法より
短時間で測定可能であり、分離能が良く、ベースライン
の変動が少なく、カラムの耐久性を向上し得るヘモグロ
ビン類の測定方法であって、特にHbA1cの分離能に
優れたヘモグロビン類の測定方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、カチオン交換液体クロマ
トグラフィーによるヘモグロビン類の測定方法におい
て、充填剤として非多孔性充填剤を用い、溶離液として
カオトロピックイオン及び、pH4.0〜6.8で緩衝
能を持つ無機酸、有機酸又はこれらの塩を含む溶離液を
用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法を提
供する。
【0010】また、請求項2記載の本発明は、カチオン
交換液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測
定方法において、充填剤として非多孔性充填剤を用い、
溶離液としてカオトロピックイオン及び、酸解離定数
(pKa)を2.15〜6.39及び6.40〜10.
50の範囲に少なくとも一つずつ持つ緩衝剤を含む溶離
液を用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法
を提供する。
【0011】また、請求項3記載の本発明は、カチオン
交換液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測
定方法において、ヘモグロビンA0を溶出するために、
カラムに流入する際のpHがヘモグロビンの等電点と等
しいか、又は、等電点よりアルカリ側になるようにpH
を設定した溶離液を用いることを特徴とする請求項1又
は2記載のヘモグロビン類の測定方法を提供する。以
下、本発明の詳細を説明する。
【0012】[溶離液]本発明におけるカオトロピック
イオンとは、化合物が水溶液に溶解したとき解離して生
じたイオンであり、水の構造を破壊し、疎水性物質と水
が接触したときに起こる、水のエントロピー減少を抑制
するものである。
【0013】陰イオンのカオトロピックイオンとして
は、トリブロモ酢酸イオン、トリクロロ酢酸イオン、チ
オシアン酸イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、
ジクロロ酢酸イオン、硝酸イオン、臭化物イオン、塩化
物イオン、酢酸イオン等が挙げられる。また、陽イオン
としては、バリウムイオン、カルシウムイオン、リチウ
ムイオン、セシウムイオン、カリウムイオン、マグネシ
ウムイオン、グアニジンイオン等が挙げられる。
【0014】上記カオトロピックイオンの中でも、陰イ
オンとして、トリブロモ酢酸イオン、トリクロロ酢酸イ
オン、チオシアン酸イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸
イオン、ジクロロ酢酸イオン、硝酸イオン、臭化物イオ
ン等を、陽イオンとして、バリウムイオン、カルシウム
イオン、マグネシウムイオン、リチウムイオン、セシウ
ムイオン、グアニジンイオン等を用いるのが好ましい。
さらに、より好ましくは、チオシアン酸イオン、過塩素
酸イオン、硝酸イオン、グアニジンイオン等が用いられ
る。
【0015】上記カオトロピックイオンの溶離液中の濃
度は、0.1mMより低いとヘモグロビン類の測定にお
いて、分離効果が低下する恐れがあり、また、3000
mMよりも高くてもヘモグロビン類の分離効果はそれ以
上向上しないので、0.1mM〜3000mMが好まし
く、より好ましくは1mM〜1000mM、また更に好
ましくは、10mM〜500mMである。また、カオト
ロピックイオンは複数種混合して用いてもよい。
【0016】上記カオトロピックイオンは、測定サンプ
ルと接触する液、例えば、溶血試薬、サンプル希釈液等
にも添加してもよい。
【0017】本発明におけるpH4.0〜6.8で緩衝
能を持つ無機酸、有機酸又はこれらの塩としては、以下
のものが挙げられる。上記無機酸としては、例えば、炭
酸、リン酸などが挙げられる。上記有機酸としては、例
えば、カルボン酸、ジカルボン酸、カルボン酸誘導体、
ヒドロキシカルボン酸、アミノ酸、カコジル酸、ピロリ
ン酸などが挙げられる。
【0018】上記カルボン酸としては、例えば、酢酸、
プロピオン酸などが挙げられる。上記ジカルボン酸とし
ては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などが挙げら
れる。上記カルボン酸誘導体としては、例えば、β、β
−ジメチルグルタル酸、バルビツール酸、アミノ酪酸な
どが挙げられる。上記ヒドロキシカルボン酸としては、
例えば、クエン酸、酒石酸、乳酸などが挙げられる。上
記アミノ酸としては、例えば、アスパラギン酸、アスパ
ラギンなどが挙げられる。
【0019】上記無機酸又は有機酸の塩としては、公知
のものでよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など
が挙げられる。
【0020】上記無機酸、有機酸及び/又はこれらの塩
としては、複数混合して用いても良く、無機酸と有機酸
を混合して用いてもよい。
【0021】上記無機酸、有機酸又はこれらの塩の溶離
液中の濃度は、水に溶解された状態で溶離液のpHを
4.0〜6.8にする緩衝作用があれば良く、1〜10
00mMが好ましく、10〜500mMが特に好まし
い。
【0022】上記溶離液のpHは、4.0〜6.8であ
り、好ましくは4.5〜5.8である。溶離液のpHが
4未満であると、ヘモグロビン類が変性する可能性があ
り、pHが6.8をこえると、ヘモグロビン類のプラス
荷電が減少し、カチオン交換基に保持されにくくなり、
ヘモグロビン類の分離が悪くなる。
【0023】本発明における緩衝剤としては、酸解離定
数(pKa)が、2.15〜6.39及び6.40〜1
0.50の範囲に少なくとも一つずつ存在するものを用
いる。すなわち、単一の物質でpKaを、2.15〜
6.39及び6.40〜10.50の範囲に少なくとも
一つずつ持つ物質を用いるか、あるいは、2.15〜
6.39の範囲に少なくとも一つのpKaをもつ物質と
6.40〜10.50の範囲に少なくとも一つのpKa
を持つ物質とを組み合わせて用いる。また、上記緩衝剤
を複数組み合わせて用いてもよい。上記緩衝剤のpKa
の範囲は、測定目的のピークを分離するのに適切な溶離
液のpH付近において、より優れた緩衝能を発揮できる
ように、2.61〜6.39及び6.40〜10.50
の範囲が好ましく、より好ましくは、2.80〜6.3
5及び6.80〜10.00の範囲である。さらに好ま
しくは、3.50〜6.25及び7.00〜9.50の
範囲である。
【0024】上記緩衝剤としては、例えば、リン酸、ホ
ウ酸、炭酸等の無機物のほか、カルボン酸、ジカルボン
酸、カルボン酸誘導体、ヒドロキシカルボン酸、アニリ
ン又はアニリン誘導体、アミノ酸、アミン類、イミダゾ
ール類、アルコール類などの有機物が挙げられる。ま
た、エチレンジアミン四酢酸、ピロリン酸、ピリジン、
カコジル酸、グリセロールリン酸、2,4,6−コリジ
ン、N−エチルモルホリン、モルホリン、4−アミノピ
リジン、アンモニア、エフェドリン、ヒドロキシプロリ
ン、ピペリジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
タン、グリシルグリシン等の有機物でもよい。上記カル
ボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、安息香
酸等が挙げられる。上記ジカルボン酸としては、例え
ば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マ
レイン酸、フタル酸、フマル酸等が挙げられる。上記カ
ルボン酸誘導体としては、例えば、β,β’−ジメチル
グルタル酸、バルビツール酸、5,5−ジエチルバルビ
ツール酸、γ−アミノ酪酸、ピルビン酸、フランカルボ
ン酸、ε−アミノカプロン酸等が挙げられる。上記ヒド
ロキシカルボン酸としては、例えば、酒石酸、クエン
酸、乳酸、リンゴ酸等が挙げられる。上記アニリン又は
アニリン誘導体としては、例えば、アニリン、ジメチル
アニリン等が挙げられる。上記アミノ酸としては、例え
ば、アスパラギン酸、アスパラギン、グリシン、α−ア
ラニン、β−アラニン、ヒスチジン、セリン、ロイシン
等が挙げられる。上記アミン類としては、例えば、エチ
レンジアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、
ジエタノールアミン等が挙げられる。上記イミダゾール
類としては、例えば、イミダゾール、5(4)−ヒドロ
キシイミダゾール、5(4)−メチルイミダゾール、
2,5(4)−ジメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、2−アミノ−2−
メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−
エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−
メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
【0025】また、上記緩衝剤としては、2−(N−モ
リホリノ)エタンスルホン酸(MES)、ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)イミノトリス−(ヒドロキシメチル)
メタン(Bistris)、N−(2−アセトアミド)
イミドジ酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス
(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、1,3−ビ
ス(トリス(ヒドロキシメチル)−メチルアミノ)プロ
パン(Bistrispropane)、N−(アセト
アミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、
3−(N−モルフォリン)プロパンスルホン酸(MOP
S)、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−
アミノエタンスルホン酸(BES)、N−トリス(ヒド
ロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸
(TES)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N’−エタンスルホン酸(HEPES)、N−2−ヒド
ロキシエチルピペラジン−N’−プロパンスルホン酸
(HEPPS)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチ
ルグリシン(Tricine)、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノエタン(Tris)、N,N’−ビス(2
−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、グリ
シルグリシン、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル
−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、グリシ
ン、シクロヘキシルアミノプロパンスルホン酸(CAP
S)等の一般にグッド(Good)の緩衝液といわれる
ものを組成する物質も使用できる。これらの物質のpK
aを表1・2に示す。(引用文献:堀尾武一・山下仁平
蛋白質・酵素の基礎実験法 南江堂、1985年)
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】上記緩衝剤の溶離液中の濃度は、緩衝作用
がある範囲であればよく、好ましくは1〜1000m
M、より好ましくは15〜500mMである。また、上
記緩衝剤は、単独でも複数混合して用いてもよく、例え
ば、有機物と無機物を混合して用いても良い。
【0029】本発明においてHbA0を溶出するために
は、カラムに流入する際の溶離液のpHが、ヘモグロビ
ンの等電点と等しいか、又は等電点よりアルカリ側にな
るように設定した溶離液を用いることが好ましい。
【0030】すなわち、HbA0は、HbA1cより強
く充填剤に保持されているため、これを溶出するには、
カラムに流入する際のpHをヘモグロビンの等電点より
アルカリ側になるように設定した溶離液を用いるのが好
ましい。これは、ヘモグロビンは、pHが等電点より酸
性側からアルカリ側になると、総荷電がプラスからマイ
ナスに変わるため、充填剤の陽イオン交換基との「電気
的反発力によってHbA0成分を溶出」させることがで
きるためである。
【0031】上記溶離液のpHは、ヘモグロビンの等電
点(ヘモグロビンの等電点については、理化学事典(第
4版、1987年9月、岩波書店、久保亮五ら編集)、
1178頁に記載あるように、pH6.8〜7.0であ
る)よりもアルカリ側である6.8以上であることが好
ましい。
【0032】HbA0成分を溶出するための溶離液のp
Hは、7.0〜12が好ましく、より好ましくは7.5
〜11.0、また更に好ましくは8.0〜9.5であ
る。溶離液のpHが6.8以下になるとHbA0溶出が
不十分となり、pHが12より高いと充填剤の分解が起
こるものと考えられる。
【0033】充填剤の分解が測定に影響ない場合は、溶
離液をpH12以上にするのが好ましく、pH10〜1
3.5がより好ましい。pHを高くしたとき、充填剤の
分解が測定値に影響する場合は、溶離液を流す時間を短
くすることにより、充填剤の分解を抑えることもでき
る。
【0034】HbA0成分の溶出に好適に用いられる、
pHが6.8以上で緩衝能をもつ溶離液としては、例え
ば、リン酸、ホウ酸、炭酸等の無機酸または、その塩;
クエン酸等のヒドロキシカルボン酸、β、β−ジメチル
グルタル酸等のカルボン酸誘導体、マレイン酸等のジカ
ルボン酸、カコジル酸、等の有機酸または、その塩から
なる緩衝液が挙げられる。その他、2−(N−モリホリ
ノ)エタンスルホン酸(MES)、N−2−ヒドロキシ
エチルピペラジン−N’−エタンスルホン酸(HEPE
S)、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス−
(ヒドロキシメチル)メタン(Bistris)、Tr
is、ADA、PIPES、Bistrispropa
ne、ACES、MOPS、BES、TES、HEPE
S、HEPPS、Tricine、Bicine、グリ
シルグリシン、TAPS、CAPS等の一般にグッド
(Good)の緩衝液といわれるものも使用できる。ま
た、BrittonとRobinsonの緩衝液;GT
A緩衝液も使用できる。また、イミダゾール等のイミダ
ゾール類;エチレンジアミン、メチルアミン、エチルア
ミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等のアミン類;グリシン、β−アラニ
ン、アスパラギン酸、アスパラギン等のアミノ酸類;等
の有機物も使用できる。
【0035】本発明におけるHbA0溶出用溶離液に
は、カオトロピックイオンを含有することが好ましい。
添加するカオトロピックイオンとしては、上述と同様の
ものを用いることができる。カオトロピックイオンの濃
度としては、1〜3000mMが好ましく、より好まし
くは10〜1000mM、更に好ましくは50〜500
mMである。
【0036】本発明では、測定目的のピークを分離する
のに際し、pHの異なる2種以上の溶離液を用いること
が好ましい。例えば、HbA0よりも前に溶出するヘモ
グロビン類を溶出するために用いる溶離液のpHが4.
0〜6.8の範囲にあり、ヘモグロビンA0の溶出に、
カラムに流入する際のpHがヘモグロビンの等電点より
アルカリ側になるようにpHを設定した溶離液を用い
る。
【0037】HbA0よりも前に溶出するヘモグロビン
類を分離するための溶離液のpHは、4.0未満である
と、ヘモグロビン類が変性する可能性があり、6.8を
超えると、ヘモグロビンのプラス電荷が減少し、カチオ
ン交換樹脂に保持されにくくなり、分離能が低下するの
で4.0〜6.8が好ましく、4.5〜5.8がより好
ましい。
【0038】上記pHの異なる2種以上の溶離液を用い
る場合、同一の緩衝剤を含むものを用いることが好まし
い。但し上記溶離液は、溶離液を切り替える際の、ベー
スライン変動が、測定値に悪影響を与えなければ、同一
の緩衝剤を含むものを用いる必要はない。
【0039】さらに、ベースライン変動をより小さくす
るために、上記測定目的のピークを分離するにあたって
用いる溶離液は、緩衝剤の濃度も同一であるものを用い
るのがより好ましい。なお、溶離液のpHは、例えば、
下記pH調節剤の添加量により調節できる。
【0040】また、本発明の測定方法において、溶離液
を測定途中で切り替えたり、勾配溶出法(グラディエン
ト溶出法)、段階溶出法(ステップアップグラディエン
ト溶出法)を行ってもよい。
【0041】上記測定目的のピークとは、例えば、Hb
A1a、HbA1b、安定型HbA1c、不安定型Hb
A1c、AHb、CHb、HbS、HbC、HbA2 、
HbF、HbA0等が挙げられる。
【0042】上記溶離液には、以下の物質を添加しても
よい。 (1)無機塩類(塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸
ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウムなど)を
添加してもよい。これらの塩類の濃度は、特に限定され
ないが、好ましくは1〜1500mMである。 (2)pH調節剤として、公知の酸、塩基を加えてもよ
い。酸としては、例えば、塩酸、リン酸、硝酸、硫酸等
が、塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。これらの酸、
塩基の濃度は、特に限定されないが、好ましくは、0.
001〜500mMである。 (3)メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセ
トンなどの水溶性有機溶媒とを混合してもよい。これら
の有機溶媒の濃度は、特に限定されないが、好ましくは
0〜80体積%であり、カオトロピックイオン、無機
酸、有機酸、これらの塩などが析出しない程度で用いる
のが好ましい。
【0043】(4)アジ化ナトリウム、チモールなど防
腐剤を添加してもよい。 (5)ヘモグロビンの安定剤として、公知の安定剤、例
えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレー
ト剤、グルタチオン、アジ化ナトリウムなどの還元剤・
酸化防止剤などを添加してもよい。
【0044】[充填剤]本発明における非多孔性充填剤
は、非架橋性単量体及び架橋性単量体を重合開始剤の存
在下で重合して得られる架橋性重合体に、カチオン交換
基を導入することにより得られる。 (非架橋性単量体)本発明に用いられる非架橋性単量体
としては、特に限定されず、例えば、スチレン、α- メ
チルスチレン、p-メチルスチレン、クロロメチルスチレ
ンなどのスチレン誘導体類;塩化ビニルなどの脂肪族系
単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル等のビニルエステル類;メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、エチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸
エステル類;(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリ
ルなど(メタ)アクリル酸誘導体類が挙げられる。な
お、例えば上記(メタ)アクリル酸エステルとは、アク
リル酸エステル、又は、メタクリル酸エステルを意味す
る。これらは、2種以上が混合されて用いられてもよ
い。
【0045】(架橋性単量体)本発明に用いられる架橋
性単量体としては、1分子中に2個以上のビニル基を有
する単量体であることが好ましい。このような架橋性単
量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルト
ルエン、ジビニルキシレン、ジビニルエチルベンゼン、
ジビニルナフタレン等のスチレン誘導体;エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサグリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチルロールメタントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチルロールメタンテトラ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)ア
クリロキシプロパン、1,10−ジ(メタ)アクリロキ
シ−4,7−ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,
10−ジ(メタ)アクリロキシー5−メチル−4,7−
ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,11−ジ(メ
タ)アクリロキシ−4,8−ジオキサウンデカン−2,
6,10−トリオール等の(メタ)アクリル酸エステル
の誘導体;1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−
ヘキサジエン等の脂肪族ジエン化合物;および上記単量
体の誘導体などが挙げられる。その中でも、特に(メ
タ)アクリレート誘導体が好ましい。これらは、2種以
上が混合されて用いられてもよい。
【0046】上記架橋性単量体の量は、充填剤が適度な
強度を保つために、上記非架橋性単量体100重量部に
対して10〜100重量部であることが好ましい。
【0047】(重合開始剤)本発明に用いられる重合開
始剤としては、特に限定されず、水溶性又は油溶性の公
知のラジカル重合開始剤が用いられる。上記重合開始剤
の具体的な例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリ
ウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;クメンハイ
ドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、
o−クロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオ
キサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソ
ブチレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過
酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビ
スシクロヘキサンカルボニトリルなどのアゾ化合物など
が挙げられる。上記重合開始剤の使用量は、用いた単量
体の合計量(非架橋性単量体、架橋性単量体及び重合に
カチオン交換基含有単量体使用した場合はこれを含む合
計量)100重量部に対し、0.05〜5重量部が好ま
しい。重合開始剤の使用量が0.05重量部未満になる
と、重合反応が不十分となったり、重合に長時間を要す
ることがあり、5重量部を越えると、急激な反応の進行
により、凝集物が発生することがある。
【0048】(重合反応)本発明における充填剤の重合
反応は、公知の重合方法、例えば乳化重合法、懸濁重合
法、分散重合法などにより行われる。その中でも、操作
の簡便性から、懸濁重合を用いることが好ましい。例え
ば、懸濁重合法を用いる場合には、水溶性分散剤を溶解
した水性分散媒に、上記重合開始剤を溶解した上記架橋
性単量体および親水性単量体の混合物を分散させ、攪拌
後、窒素雰囲気下で昇温することにより重合反応を行わ
せることができる。上記懸濁重合の重合反応の温度およ
び時間は、使用する単量体および重合開始剤の種類や量
などによって異なるが、40〜100℃、0.3〜50
時間程度であることが好ましい。その後、上記重合工程
を経て得られた重合物を、水および有機溶媒等で洗浄し
て乾燥することにより架橋重合体が得られる。
【0049】本発明の充填剤にカチオン交換基を導入す
る方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。 イ)カチオン交換基含有単量体を、上記非架橋性単量体
及び架橋性単量体と共に重合する方法。 ロ)上記非架橋性単量体及び架橋性単量体を重合した
後、得られた重合体にカチオン交換基を導入する方法。
【0050】(カチオン交換基含有単量体)本発明にお
ける非多孔性充填剤には、1分子中に1個以上のカチオ
ン交換基を含有する単量体を用いるのが好ましい。この
ような単量体としては、下記のものが挙げられる。
【0051】(1) カルボキシル基含有単量体:上記カル
ボキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アク
リル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク
酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、マレイン酸、フマル酸およびこれらの誘導体などが
挙げられる。 (2) リン酸基含有単量体:上記リン酸基含有単量体とし
ては、例えば、((メタ)アクリロイルオキシエチル)
アシッドホスフェート、(2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル)アシッドホスフェート、(3−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピル)アシッドホスフェートおよ
びこれらの誘導体などが挙げられる。 (3) スルホン酸基含有単量体:上記スルホン酸基含有単
量体としては、例えば、スチレンスルホン酸、(メタ)
アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)
アクリレート、(3−スルホプロピル)- イタコン酸、
3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸およびこれらの
誘導体などが挙げられる。
【0052】上記親水性単量体は、2種以上が混合され
て用いられてもよく、さらに、上記単量体及びその各種
誘導体は、ナトリウム塩、カリウム塩などの塩類、塩化
物などであってもよい。
【0053】上記カチオン交換基含有単量体の使用量
は、上記架橋性単量体100重量部に対して10〜10
0重量部以下であることが好ましい。10重量部より少
ないと分離精度が低下し、100重量部を超えると重合
中に凝集物が発生しやすくなるためである。
【0054】上記イ)の重合反応において、カチオン交
換基含有単量体の導入方法は、例えば、以下の方法が挙
げられる。 a)重合反応開始時に、非架橋性単量体及び架橋性単量体
と混合されて反応系に添加されてもよく、例えば、ポリ
ビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの公知の
水溶性分散剤を溶解した水性分散媒に、重合開始剤を溶
解した非架橋性単量体、架橋性単量体およびカチオン交
換基含有単量体混合物を分散させ、攪拌後、窒素雰囲気
下で昇温することにより重合反応を行う方法を用いるこ
とができる。 b)非架橋重合体及び架橋性単量体を用いて重合開始剤の
存在下で重合を行い、重合反応の途中で、カチオン交換
基含有単量体類を添加しても良い。該単量体類の途中添
加を行う場合、その添加時期は、重合反応における重合
率が、好ましくは70〜98%の段階にあることが好ま
しい。ここでの重合率の算出方法は、所定の重合時間経
過後重合物を取り出し、水および有機溶媒で洗浄した後
乾燥して、その乾燥重量を測定し、以下の式により求め
ることができる。 重合率(%)=(得られた重合物の重量/単量体仕込
量)×100 また上記重合反応には、有機溶媒等を途中で添加しても
よいが、必ずしもカチオン交換基含有単量体と同時期に
添加する必要はない。
【0055】上記有機溶媒は、上記カチオン交換基含有
単量体の重合率を向上するためにも用いられる。この場
合、重合に用いられる単量体の良溶媒を添加することが
好ましい。
【0056】上記有機溶媒は、用いる架橋性単量体およ
び親水性単量体によって異なるが、カチオン交換基含有
単量体に対して良溶媒であるものが好ましく、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソアミルア
ルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコールな
どのアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、ジエ
チルベンゼン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素
類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の飽和炭
化水素等が挙げられる。
【0057】上記有機溶媒の使用量は、上記架橋性単量
体100重量部に対し、20〜500重量部が好まし
い。有機溶媒の使用量が20重量部未満になると、効果
がなくなり、500重量部を越えると、重合中に凝集し
やすくなる。
【0058】本発明の有機溶媒の添加方法は特に限定さ
れず、重合系に添加分を一括して添加しても良いし、数
分〜数時間かけて添加してもよい。また添加時に重合系
の温度を一度室温まで下げるなど、温度を変化させても
よい。
【0059】上記イ)の重合方法では、化学反応により
カチオン交換基に変換しうる官能基を有する単量体を用
い重合を行い、重合終了後に、該化学反応を行い、カチ
オン交換基に変換することで重合体を調製し得る。上
記、化学反応としては、公知の反応を用いることがで
き、例えば、加水分解反応や転移反応などが用いられ
る。また、上記化学反応によって変換し得る官能基とし
ては、例えば、加水分解反応によってカチオン交換基に
変換し得るエステル基、水酸基に変換しうるエポキシ
基、あるいは硫酸塩を反応しスルホン酸基を付加し得る
水酸基等が挙げられる。具体的には、例えばメチルメタ
クリレートを単量体として用い、重合後、アルカリ性下
で加温する事により、エステル結合が分解してカルボキ
シル基に変化されることで、カチオン交換充填剤が調製
し得る。
【0060】上記ロ)の重合方法において、各カチオン
交換基の導入方法としては、例えば、以下の方法が挙げ
られる。 a)スルホン酸基:重合体が有する水酸基に、プロムエタ
ンスルホン酸ナトリウム等のハロゲン化エタンスルホン
酸類を水酸化ナトリウム水溶液中で反応させる。あるい
は重合体が有する水酸基に、1,3−プロパンスルトン
または1,4−ブタンスルトンを水酸化ナトリウムを含
有する有機溶媒中で反応させる。あるいはエピクロルヒ
ドリンやグリセロールトリグリシジルエーテルのような
エポキシ化合物を水酸化ナトリウム水溶液中で反応させ
て、重合体表面をエポキシ化した後、硫酸ナトリウムや
タウリンなどスルホンサン基を有する化合物と反応させ
る方法等が挙げられる。 b)カルボキシル基:重合体が有する水酸基に、モノクロ
ル酢酸ナトリウムやモノクロル酢酸カリウム等のハロゲ
ン化酢酸類を水酸化ナトリウム水溶液中で反応させる。
エピクロルヒドリンやグリセロールトリグリシジルエー
テルのようなエポキシ化合物を水酸化ナトリウム水溶液
中で反応させて、重合体表面をエポキシ化した後、グリ
コール酸などのカルボキシル基を有する化合物と反応さ
せる方法等が挙げられる。
【0061】上記(イ)または(ロ)方法により得られ
た重合体は、必要に応じて洗浄・乾燥され、さらに必要
に応じて分級されることにより、適当な平均粒径と粒度
分布を有する充填剤とされる。
【0062】上記の重合工程により得られた重合体を、
LC用充填剤とするには、粒径および粒度分布を一定の
範囲となるよう調節する。
【0063】本発明におけるLC用充填剤の好ましい平
均粒径は0.5〜20μmであり、さらに好ましくは1
〜15μmである。0.5μm未満では、カラムに充填
して使用する場合、圧力損失が大きくなったり、あるい
は重合による粒径調整が困難である。また、20μmよ
り大きいと、分離性能が低下する。
【0064】本発明のLC用充填剤のCV値は40%以
下であることが好ましい。40%を越える場合は、分級
性能が低下したりカラム寿命が短くなってしまうためで
ある。
【0065】また、架橋重合体粒子を、必要に応じて公
知の分級方法によって分級することにより、上記範囲に
調節することもできる。分級方法は、乾式又は湿式の公
知の方法が用いら得る。好ましくは、上記の反応条件を
設定する方法で粒子径を調整する。
【0066】本発明におけるLC用充填剤は、ステンレ
ス製などのカラムに充填されてLC測定に適用される。
カラムへの充填に際しては、適宜に公知の方法を用いる
ことができるが、充填剤を溶離液として用いる溶媒など
の分散媒に所定量分散し、カラム内にパッカーなどを経
由して圧入する湿式法(スラリー法)が特に好ましい。
【0067】[LC装置]本発明におけるLC装置は公
知のものでよく、例えば、送液ポンプ、試料導入装置
(サンプラ)、カラム、検出器などから構成される。ま
た、これらに他の付属品(恒温槽や溶離液の脱気装置な
ど)が適宜付属されてもよい。
【0068】上記充填剤はカラムに充填されて液体クロ
マトグラフィー測定に用いられる。上記カラムは公知の
ステンレス製、ガラス製、樹脂製など、特に限定されな
い。カラムサイズとしては、内径0.1〜50mm、長
さ1〜300mmのものが好ましく、内径0.2〜30
mm、長さ5〜200mmのものがより好ましい。充填
剤のカラムへの充填方法は、公知の任意の方法が使用で
きるがスラリー充填法がより好ましい。具体的には、例
えば、充填剤粒子を溶離液などの緩衝液に分散させたス
ラリーを送液ポンプなどによりカラムに圧入することに
より行う。
【0069】また、本発明においては、セミミクロ対応
装置、すなわち、装置の接液部であるポンプ、ミキシン
グカラム、サンプラ、配管、プレフィルター(ホルダ
ー、フィルター)、カラム及び検出器(セル)などのデ
ッドボリュームを可及的に小さくした装置を用いること
もできる。この場合、例えば、ミキシングカラムは50
0μl以下が好ましく、250μl以下が特に好まし
い。また、サンプラのインジェクションバルブ容量は1
0μl以下が好ましく、5μl以下がより好ましく、2
μl以下が特に好ましい。また、配管は、内径0.25
mm以下が好ましく、0.13mm以下がより好まし
く、0.065mm以下が特に好ましい。また、サンプ
ラ、プレフィルタ、カラム、検出器などを配管で連結す
る場合、配管の長さは、可及的短い方が好ましい。ま
た、検出器(セル)の容量は、20μl以下が好まし
く、10μl以下がより好ましく、5μl以下が特に好
ましい。送液ポンプは、脈流が極めて少なく安定した送
液が可能なものが好ましい。
【0070】上記装置の中でも短時間でより精度の良い
分離を行うためには、例えば、装置の接液部に、テフロ
ン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の不活
性な素材を用い、さらに装置内のデッドボリュームを極
めて小さくする、また、送液ポンプも脈流が少ないもの
を用いることが好ましい。
【0071】上記測定方法における、他の測定条件とし
ては、公知の条件でよく、溶離液の流速は、好ましくは
0.001〜3ml/分、より好ましくは0.01〜
1.8ml/分、更に好ましくは、0.03〜1ml/
分である。0.001ml/分より遅いと流速が安定せ
ず、2ml/分より早いと分離精度が低下する。ヘモグ
ロビン類の検出は、415nmの可視光が好ましいが、
特にこれのみに限定されるわけではない。測定試料は、
通常、界面活性剤など溶血活性を有する物質を含む溶液
により溶血された溶血液を希釈したものを用いる。液体
クロマトグラフへの試料注入量は、希釈倍率により異な
るが、好ましくは0.1〜100μl程度である。
【0072】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。 (実施例1) (充填剤の調製)4.4重量%のポリビニルアルコール
(ポバールGH−20:日本合成化学社製)水溶液2.
5Lに硫酸ナトリウム(和光純薬社製)20gを添加し
て溶解した。これに2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト(新中村化学製)200g、エチレングリコールジメ
タクリレート(新中村化学社製)40g、メチルメタク
リレート(和光純薬社製)15gおよびtert−ブチ
ルパービバレート(和光純薬社製)6gの混合溶液を添
加し、60℃で12時間重合反応を行った。温水で洗浄
した後に分級し、2〜4μmの非多孔性重合体を得た。
得られた重合体100gを20重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液に分散させ、室温でエピクロルヒドリン40g
を滴下して4時間反応させた。得られたエポキシ化重合
体を分離し、20重量%の硫酸ナトリウム水溶液100
mLに分散させ、80℃で16時間反応させた。反応後
温水で洗浄し、スルホン酸基含有充填剤を得た。
【0073】(充填剤のカラムへの充填)得られた粒子
をカラムに以下のようにして充填した。粒子0.7g
を、50mMリン酸緩衝液(pH5.8)30mLに分
散し、5分間超音波処理した後、よく撹拌した。全量を
ステンレス製の空カラム(内径4.6×35mm)を接
続したパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカー
に送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、圧力300
kg/cm2 で定圧充填した。
【0074】(Hbの測定)上記のカラムを用いて、糖
尿病診断の指標となる、ヒト血液中のHb類を含むHb
類の測定を行った。
【0075】(測定条件) システム:送液ポンプ :LC−9A(島津製作所社
製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検 出 器 :紫外可視検出器SPD−6AV(島津
製作所社製) 溶離液 :リン酸及び過塩素酸を含む3種類の緩衝液に
よるステップグラディエント法で溶出した。 溶離液A:50mM過塩素酸を含有する20mMコハク
酸−20mMリン酸緩衝液(pH5.3) 溶離液B:70mM過塩素酸を含有する20mMコハク
酸−20mMリン酸緩衝液(pH5.3) 溶離液C:250mM過塩素酸を含有する20mMコハ
ク酸−20mMリン酸緩衝液(pH8.5) 流 速:1.5mL/分 検出波長:415nm
【0076】(測定試料の調製)フッ化ナトリウム採血
した健常人血に以下の処理を行い、a)糖負荷血試料;
b)カルバミル化Hb(CHb)含有試料;c)アセチ
ル化Hb(AHb)含有試料を調製した。 a)グルコースを500mg/dLとなるように添加
し、37℃で5時間反応させ、次いで、溶血希釈液
(0.1重量%ポリエチレングリコールモノ−4−オク
チルフェニルエーテル(トリトンX−100)(東京化
成社製)を含むリン酸緩衝液溶液(pH7.0))で溶
血し、150倍に希釈して測定試料a)とした。 b)CHb含有試料:健常人血10mLに、0.3%の
シアン酸ナトリウムの生理食塩水溶液1mLを添加し、
37℃で3時間反応させて、次いで、溶血希釈液で150
倍に希釈して測定試料b)とした。 c)AHb含有試料:健常人血10mLに、0.3%の
アセトアルデヒドの生理食塩水溶液1mLを添加し、室
温で3時間反応させて、次いで、溶血希釈液で150 倍に
希釈して測定試料c)とした。
【0077】(測定結果)試料a)を測定した結果、得
られたクロマトグラムを図1−a)に示す。図1−a)
中の各ピークは、ヘモグロビンA1a及びb(HbA1
a及びb:ピーク1);ヘモグロビンF(HbF:ピー
ク2);不安定型HbA1c(ピーク3);安定型Hb
A1c(ピーク4);ヘモグロビンA0(HbA0:ピ
ーク5)を示す。HbF(ピーク2)及び糖尿病診断の
指標となる安定型HbA1cピーク(ピーク4)の良好
な定量性が確保されるためには、HbF、不安定型Hb
A1c、安定型HbA1c、HbA0の順に溶出される
ことが好ましいが、図1 ではこの順序通りに各ピークが
溶出し、高濃度の不安定型HbA1c(ピーク3)を、
安定型HbA1cから良好に、しかも短時間に分離でき
た。試料b)およびc)を測定した結果を、それぞれ図
1−b)およびc)に示す。図1−b)およびc)中に
おいて、各ピークはCHb(ピーク6 );AHb(ピー
ク7 )を示す。いずれのピークも安定型HbA1cから
良好に分離された。
【0078】(測定再現性の試験)試料a)を30回繰
り返し測定し、HbFおよび安定型HbA1cの測定値
の再現性を調べた。結果を表3に示した。実施例1は、
HbFおよび安定型HbA1cの測定再現性に優れてい
る。 変動係数(CV値)(=標準偏差÷平均値×100)
【0079】
【表3】
【0080】(カラム耐久性試験)試料a)を繰り返し
測定し、HbFおよび安定型HbA1cの測定値の変化
をみた。結果を表4に示した。実施例1では多数の検体
を測定しても測定値の変化が少なく、良好な耐久性を有
する。
【0081】
【表4】
【0082】(実施例2)以下の溶離液を用いた以外は
実施例1と同様にしてHb類の測定を行った。 溶離液 :リン酸及び過塩素酸を含む2種類の緩衝液に
よるリニアグラディエント法で溶出した。 溶離液C:50mM過塩素酸を含有する20mMリン酸
緩衝液(pH6.5) 溶離液D:50mM過塩素酸を含有する20mMリン酸
緩衝液(pH6.8) 流 速:1.5mL/分 検出波長:415nm (測定結果)実施例1と同様に、安定型HbA1cが良
好に分離された。また測定再現性試験およびカラム耐久
性試験の結果も実施例1と同様、良好であった。
【0083】(実施例3)以下の充填剤を用いた以外
は、実施例1と同様にしてHb類の測定を行った。実施
例1で得られたエポキシ化重合体100gをジオキサン
で洗浄し、20重量%のグリコール酸のジオキサン溶液
に分散させ、フッ化ホウ素エーテラート(和光純薬製)
5mLを添加して、50℃で4時間反応させた。反応後
温水で洗浄し、カルボキシル基含有充填剤を得た。 (測定結果)測定結果は、実施例1と同様であった。
【0084】(実施例4)以下の充填剤を用いた以外
は、実施例1と同様にしてHb類の測定を行った。4重
量%のポリビニルアルコール水溶液2.5Lにグリシジ
ルメタクリート320g、エチレングリコールジメタク
リレート40gおよびアゾビスイソブチロニトリル14
gの混合物を添加し、60℃で10時間重合反応を行っ
た。温水で洗浄した後に分級し、2〜4μmの非多孔性
重合体を得た。得られた重合体100gにキシレン30
0gを添加して分散させた。キシレン含浸重合体を、濃
硫酸15gを含む4重量%のポリビニルアルコール水溶
液1Lに添加して、80℃で1時間反応させた。反応後
洗浄し、水酸基含有重合体を得た。得られた重合体10
0gをジオキサン500mLに分散させ、フッ化ホウ素
エーテラート5mLを添加して、60℃で8時間反応さ
せた。次に得られた重合体100gをジオキサン500
mLに分散させ、1,3−プロパンスルトン(和光純薬
製)25gおよび10重量%の水酸化ナトリウム水溶液
60gを添加し、30℃で6時間反応させた。反応後温
水で洗浄し、スルホン酸基含有充填剤を得た。 (測定結果)測定結果は実施例1と同様であった。
【0085】(比較例1)上記実施例1の充填剤を用
い、かつカオトロピックイオンを含まない下記溶離液を
用いて測定試料a)の測定を行った。測定結果を図2に
示した。比較例1では、HbFが安定型HbA1c(ピ
ーク4)とHbAo(ピーク5)の間に溶出した。実施
例1と同様の測定再現性試験を実施したところ、特にH
bFの測定値のバラツキが大きく、正確な測定ができな
かった。またカラム耐久性試験を実施例1と同様に実施
したところ、HbFおよび安定型HbA1cの測定値と
も変化が顕著であり、カラム寿命が実施例1に比べて短
かった。
【0086】 (測定条件) システム:実施例1に同じ 溶離液 :リン酸緩衝液によるリニアグラディエント法で溶出した。 溶離液C:20mMリン酸緩衝液(pH6.5) 溶離液D:20mMリン酸緩衝液(pH6.8 ) 流 速:1.5mL/分 検出波長:415nm
【0087】(比較例2)実施例4の充填剤を用い、か
つカオトロピックイオンを含まない実施例1の溶離液
A、B及びCを用いて測定試料a)の測定を行った。測
定結果を図3に示す。実施例1に比べて測定時間が長い
にも関わらず、安定型HbA1cを分離することができ
なかった。
【0088】(実施例5)以下の測定条件を用い、測定
試料a)のみ測定した、以外は実施例1と同様に測定を
行った。 (測定条件) システム :送液ポンプ :イナートポンプ2001、NANOSPACE SI−1(資生堂社製) オートサンプラ:オートサンプラー2003(資生堂社製) 検出器 :UV−VIS検出器2002(資生堂社製) (測定結果)実施例5で得られた結果を図4に示した。
実施例1(図1)に比べて、ヘモグロビン類(HbF、
安定型HbA1c、不安定型HbA1c)のピークがシ
ャープに分離された。実施例5では測定装置を最適化
し、前記セミミクロ対応装置を用いた、このため、より
短時間・高性能な分離測定を行うことができた。
【0089】
【発明の効果】本発明は上記構成の如く非多孔性充填剤
と溶離液よりなるので、従来より短時間で、分離能良好
な測定が可能となった。また、特に安定型HbA1cを
従来より短時間に、高い分離能で測定することが可能と
なった。さらに、ヘモグロビンA0の溶出に、カラムに
流入する際のpHがヘモグロビンの等電点よりアルカリ
側になるようにpHを設定した溶離液を用いているの
で、カラム劣化を抑え、耐久性を向上でき、さらにヘモ
グロビンA0ピーク幅も狭くなり測定時間の短縮にも寄
与できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の測定条件により、ヘモグロビン類の
測定(試料a、b、c)を行った際に得られたクロマト
グラムを示す図。
【図2】比較例1の測定条件により、ヘモグロビン類の
測定(試料a)を行った際に得られたクロマトグラムを
示す図。
【図3】比較例2の測定条件により、ヘモグロビン類の
測定(試料a)を行った際に得られたクロマトグラムを
示す図。
【図4】実施例5の測定条件により、ヘモグロビン類の
測定(試料a)を行った際に得られたクロマトグラムを
示す図。
【符号の説明】
1 HbA1a及びbのピーク 2 HbFのピーク 3 不安定型HbA1cのピーク 4 安定型HbA1cのピーク 5 HbA0のピーク 6 CHbのピーク 7 AHbのピーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン交換液体クロマトグラフィーに
    よるヘモグロビン類の測定方法において、充填剤として
    非多孔性充填剤を用い、溶離液としてカオトロピックイ
    オン及び、pH4.0〜6.8で緩衝能を持つ無機酸、
    有機酸及び/又はこれらの塩を含む溶離液を用いること
    を特徴とするヘモグロビン類の測定方法。
  2. 【請求項2】 カチオン交換液体クロマトグラフィーに
    よるヘモグロビン類の測定方法において、充填剤として
    非多孔性充填剤を用い、溶離液としてカオトロピックイ
    オン及び、酸解離定数(pKa)を2.15〜6.39
    及び6.40〜10.50の範囲に少なくとも一つずつ
    持つ緩衝剤を含む溶離液を用いることを特徴とするヘモ
    グロビン類の測定方法。
  3. 【請求項3】 カチオン交換液体クロマトグラフィーに
    よるヘモグロビン類の測定方法において、ヘモグロビン
    A0を溶出するために、カラムに流入する際のpHがヘ
    モグロビンの等電点と等しいか、又は、等電点よりアル
    カリ側になるようにpHを設定した溶離液を用いること
    を特徴とする請求項1又は2記載のヘモグロビン類の測
    定方法。
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