JP5027335B2 - プリント配線板用ガラスクロス - Google Patents

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Description

本発明は、電子・電気分野で使用されるプリント配線板に用いられるガラスクロス、該ガラスクロスを使用したプリプレグ、及び該ガラスクロスを用いたプリント配線板に関する。
プリント配線板の多くは、通常、ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸・乾燥してプリプレグとし、該プリプレグを単数又は複数枚重ねるとともに必要に応じて銅箔を重ねた後に加熱加圧成形して積層板とし、次いで該積層板にフォトリソグラフィー及びエッチング又はメッキによって銅箔からなる回路パターンを形成する方法によって製造される。
さらに、上述のプリント配線板をコア基板とし、その表層にプリプレグを重ねると共に、さらにその外側に銅箔を重ね、これを加熱加圧成形して多層板とし、次いで多層板表面に回路形成する逐次成型法により多層プリント配線板が製造される。
一方、近年のデジタル機器の高機能、小型軽量化のために、使用されるプリント配線板にもさらなる小型化及び薄型化や高密度化が要求されている。そのための手法として、基材として用いられるガラスクロスを薄地化するとともに、逐次成型法によるビルドアップ多層プリント配線板の層数を増大させることにより、高密度化を達成しようとしている。ここで、ガラスクロスの厚さとしては、プリント配線板への多層化・薄型化の要求から、40μmから10μmにまで薄くすることが求められている。
一般に、上述のプリント配線板の製造過程では、積層工程の熱と圧力により、また、回路パターン形成工程において銅箔の一部がエッチアウトされることにより、銅張り積層板の寸法変化、及び反り・ねじれが発生することが知られている。
しかしながら、40μm以下の薄地ガラスクロスは、厚地ガラスクロスに比べてX−Y面方向の機械的強度が弱く、その異方性も大きい。また、目曲がりや目ズレも生じやすい。このため、40μm以下のガラスクロスを用いた銅張り積層板の加工では、厚地ガラスクロスに比べ、寸法変化の異方性や、反り・ねじれの問題が著しく発生しやすいという問題を抱えていた。
ガラスクロスのX−Y面方向の機械的強度の向上、及びその異方性を改善する方法としては、(1)タテ方向、ヨコ方向のガラス充填量を同等にしてガラス糸の剛性による補強効果を同等にする方法、(2)タテ糸とヨコ糸の織密度、織り縮み率等を適化して補強効果のバランスを改善する方法、(3)開繊加工により糸間隔を狭くし糸同士の拘束性を高める方法等が提案されている。
(1)タテ方向、ヨコ方向のガラス充填量を同等にしてガラス糸の剛性による補強効果を同等にする方法としては、以下の特許文献1に開示されているように、タテ糸方向とヨコ糸方向に同一種類の糸を同じ織り密度で打ち込んだ織物構造とする方法が知られている。
しかしながら、一般にガラスクロスは、タテ糸方向に張力が作用した状態で長尺ものとして生産されるため、タテ糸とヨコ糸とで同一種類の糸が同じ織り密度となるよう製織したとしても、張力が作用するタテ糸に比べ、張力が作用しないヨコ糸のうねりが大きくなる傾向にある。その結果、寸法変化に異方性が生じる原因となる。また、プレプリグを作製する際にもタテ糸方向に張力が作用した状態で樹脂が含浸・乾燥されるため、張力の大きさにもよるが、タテ糸方向のうねりは幾分解消されるため、ヨコ糸方向とのうねり状態の差は大きくなり、補強効果の差は広がる傾向にある。更に、厚さ40μm以下の薄地のガラスクロスでは、構成するガラス糸が細くて剛性が弱いため、製織時やプリプレグ作製時にタテ糸方向にかかる張力の異方性に対する影響が、薄型化に伴い大きくなり、寸法変化の異方性の問題はより大きく現れる問題がある。したがって、タテ糸方向、ヨコ糸方向のガラス充填量を同等にする方法は、特に厚さ40μm以下の薄地のガラスクロスにおいて、寸法変化の異方性を改善するには不十分であった。
(2)タテ糸とヨコ糸の織密度、織り縮み率等を制御して補強効果のバランスを改善する方法としては、以下の特許文献2に、比較的太い糸を多く打込んだガラスクロス、以下の特許文献3〜5に、織り密度と織り縮み率のバランスを適化したガラスクロス、以下の特許文献6に、タテ糸とヨコ糸とを同程度に開繊して断面形状とうねり状態とを同等としたガラスクロス、そして以下の特許文献7〜9にヨコ糸がタテ糸より太い糸で構成されたガラスクロスが開示されている。
特許文献2に記載されたガラスクロスは、66tex(フィラメント径9μm、フィラメント数400本)以上の太い糸を40本/25mmと多く打込んだ高布重量のガラスクロスであり、ガラス量を多くすることで全体の補強効果が高まることが開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示されているガラスクロスは高布重量とするために太い糸を多く打込むので、ガラスクロスの厚さは、特許文献2の実施例1〜6に開示されているように178〜183μmと比較的厚いものである。
厚さ40μm以下の薄地のガラスクロスでは、ガラス糸の打込み密度を多くしてガラス量を多くしても、厚地のガラスクロス並みに剛性を上げることはできず、寸法安定性、及びその異方性を改善するのは困難である。近年、厚さ40μm以下の薄地のガラスクロスの剛性向上を目的に、ガラス糸の打込み量を上げる試みが多くなされているが、寸法安定性の異方性を改善するには至っていないのが現状である。
特許文献3〜5に記載されたガラスクロスは、フィラメント径9μm又は7μmの糸を用い、タテ糸とヨコ糸の間隔が狭く、且つ、タテ糸方向とヨコ糸方向の織り密度と織り縮み率が適化されたガラスクロスであり、ガラス糸間の隙間に存在する樹脂量が少なく樹脂の硬化収縮によるバラツキが低減されること、タテ糸方向とヨコ糸方向の織り縮みが適当なため、タテ糸方向とヨコ糸方向の補強効果が等しくなることが開示されている。
しかしながら、特許文献3〜5のガラスクロスは、フィラメント径9μm又は7μmと太い糸を用いているため、ガラスクロスの厚さがこれら特許文献の実施例に開示されているように、90μm以上と比較的厚いものである。通常、ガラスクロスの厚さを40μm以下の薄地にするには、フィラメント径5μm以下の細い糸を使う必要がある。フィラメント径5μm以下の細い糸は剛性が小さいため、製織時にタテ糸方向にかかる張力によりタテ糸の織り縮み率は小さく、逆にヨコ糸の織り縮み率が大きくなる傾向にあり、タテ方向とヨコ方向の補強効果が同等になるように織り縮み率を適化するのは困難であった。
特許文献6に記載されたガラスクロスは、タテ糸及びヨコ糸が同一種類のヤーンで構成された厚さ10μm以上50μm以下のガラスクロスであり、無張力に近い状態で開繊処理されるために、タテ糸とヨコ糸の断面形状及びうねり状態が同等なガラスクロスである。該ガラスクロスは、幅25mm当り25〜100Nの範囲内の荷重をヨコ糸方向に加えた時のヨコ方向伸び率に対する該荷重をタテ糸方向に加えた時のタテ糸伸び率の比が0.8以上1.2以下であり、一定引張り応力下における伸び量がタテとヨコで同等なため、XY方向の異方性を改善できることが開示されている。
しかしながら、無張力に近い状態で開繊処理を試みたとしても、少なからず搬送方向(タテ糸方向)には張力がかかるため、タテ糸とヨコ糸のうねり状態を同じにするのは難しい。幅25mm当り25〜100Nの引張り張力下における伸び量をタテとヨコで同等にすることができたとしても、更に小さい荷重領域(例えば5N)での伸び率をタテとヨコで同等にするのは困難であり、寸法変化の異方性の改善に関して満足のいくものではなかった。また、無張力に近い状態、すなわちガラスクロスが保持されていない状態で、物理的な力が加わるため、特に薄地のガラスクロスでは目曲がりや目ズレ等が発生し易く、積層板の反り・ねじれの原因となるという問題もある。
特許文献7に記載されたガラスクロスは、ヨコ糸のモノフィラメント径がタテ糸のモノフィラメント径より太く9.5μm以上であり、ヨコ糸/タテ糸の重量比が0.8以上1.2以下、重量200〜230gのガラスクロスである。特許文献7には、該ガラスクロスは、モノフィラメント径が太い糸を使うことで座標ズレを極小化でき、且つ、ヨコ糸にタテ糸よりフィラメント径の大きい糸を用いることで座標ズレを大きくすることなく異方性をなくせることが開示されている。
また、特許文献8に記載されたガラスクロスは、タテ糸がフィラメント径9μm、フィラメント数400本、ヨコ糸がフィラメント径9μmを超え10.5μm以下、フィラメント数400本であり、タテ糸とヨコ糸の25mm当たりの打込み本数の比率が1.0〜1.4以下、重量180〜250g/mのガラスクロスである。該ガラスクロスは、上述の範囲の太いヤーンを用い、且つ、タテ糸とヨコ糸の太さを上述の範囲で相違させることによって、反りやねじれの発生が抑制されることが示されている。
また、特許文献9に記載されたガラスクロスは、ヨコ糸の番手がタテ糸の番手より大きく、タテ糸番手とタテ糸織り密度の積をヨコ糸番手とヨコ糸織り密度の積で除した値が0.8以上1.2以下のガラスクロスである。該ガラスクロスは、ヨコ糸の番手を大きくすることでタテ糸のうねりの回数が減少するため、タテ糸方向とヨコ糸方向の補強効果がほぼ等しくなり、プリント配線板の反りねじれが低減されること、タテ糸ヨコ糸ともに60tex以上の太いヤーンを用いる時にその効果が大きいことが開示されている。
特許文献7〜9に記載されたヨコ糸がタテ糸より太い糸で構成されたガラスクロスは、プリント配線板の寸法安定性又は反り・ねじれを改善できることが開示されているが、何れも補強効果を高めるために60tex以上の太いヤーンが用いられている。太いガラス糸で構成されたガラスクロスはそのうねり構造が大きく、引張り応力が付加された際の伸び量が大きくなる傾向があるため、プリント配線板の寸法変化は大きいものとなり、このため寸法変化のバラツキや異方性が大きくなり易い点で十分なものではなかった。
また、特許文献7〜9に記載されたガラスクロスでは、上述のとおり60tex以上の太いヤーンが用いられているため、ガラスクロスの厚さは比較的厚くなってしまい(特許文献7の実施例1と2では188μm、特許文献8の実施例1〜3では180μm、特許文献9の実施例1〜5では180〜250μmのガラスクロスが開示されている)、本願発明の目的である10〜40μmの薄地ガラスクロスの寸法安定性を改善できるものではなかった。
ICP登録のガラスクロスにも、タテ糸よりヨコ糸の方が太いガラスクロスとして、1651(タテ糸G150、ヨコ糸G67、厚さ135μm)、2125(タテ糸E225、コ糸G150、厚さ91μm)、2157(タテ糸E225、ヨコ糸G75、厚さ130μm)、2165(タテ糸E225、ヨコ糸G150、厚さ101μm)、2166(タテ糸E225、ヨコ糸G75、厚さ140μm)、7635(タテ糸G75、ヨコ糸G50、厚さ201μm)、7642(タテ糸G75、ヨコ糸G37、厚さ254μm)、1657(タテ糸G150、ヨコ糸G67、厚さ150μm)、3133(タテ糸E225、ヨコ糸G150、厚さ81μm)、3323(タテ糸DE300、ヨコ糸E225、厚さ86μm)、7640(タテ糸G75、ヨコ糸G50、厚さ249μm)、7669(タテ糸G75、ヨコ糸G67、厚さ178μm)、7688(タテ糸G75、ヨコ糸G67、厚さ190μm)、1165(タテ糸D450、ヨコ糸G150、厚さ101μm)、3132(タテ糸D450、ヨコ糸E225、厚さ71μm)があるが、何れもヨコ糸にフィラメント径7μmの太い糸を用いた厚さ70μm以上の厚地ガラスクロスばかりである。ヨコ糸にタテ糸より太いガラス糸を用いると、厚さを薄くすることが困難であり、表面の平滑性にも欠け、更には、タテ方向とヨコ方向のガラス糸の剛性が異なるため寸法安定性や熱膨張率などの補強効果に異方性が生じる傾向にあることが知られており、通常、40μm以下の薄地ガラスクロスにはタテ糸とヨコ糸に同じガラス糸が用いられているのが現状である。
タテ糸とヨコ糸が異なる太さの糸で構成されたガラスクロスは、上記の他にも、以下の特許文献10〜15に開示されているが、何れもプリント配線板の寸法安定性とその異方性が改善されるものではなかった。
(3)開繊加工により糸間隔を狭くし糸同士の拘束性を高めたガラスクロスは、以下の特許文献16〜19に開示されている。これら特許文献に開示されているガラスクロスは、ガラス糸とガラス糸の隙間が小さくそのバラツキも小さいため、該隙間に存在する樹脂の硬化収縮のバラツキが低減されること、及びタテ糸とヨコ糸の接触面積が大きくお互いの糸が拘束されているため硬化収縮に対する抵抗が大きいことにより、寸法安定性の効果が得られるものである。
しかしながら、タテ糸方向とヨコ糸方向の機械的強度や伸び特性は、糸の剛性やうねりの状態にも影響をうけるため、開繊処理により糸間隔を狭くするだけでは、寸法変化率の異方性改善に対して十分な効果が得られるものではなかった。
以上のように、寸法変化の異方性が少なく、且つ、反り・ねじれのないプリント配線板を精度良く製造できる40μm以下のガラスクロスは、現在に至るまで得られていないのが現状であり、このようなガラスクロスが切望されている。
特開昭62−86029号公報 特開平11−158752号公報 特開平9−316749号公報 特開平10−37038号公報 特開平11−107112号公報 特許第3897789号公報 特開平5−64857号公報 特開平5−5243号公報 特開平7−292543号公報 特開平10−245743号公報 特開2005−126862号公報 特許第3324916号公報 特開2003−171848号公報 特開2002−339191号公報 特開平9−143837号公報 特許第4200595号公報 特開2005−213656号公報 特許第3578466号公報 特開平11−107111号公報
前記した状況の下、本発明が解決しようとする課題は、プリント配線板の寸法変化の異方性、及び反り・ねじれの低減を可能とする、厚さ40μm以下のガラスクロス、該ガラスクロスを使用したプリプレグ、並びに該プリプレグを使用したプリント配線板用基板を提供することである。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく、タテ糸とヨコ糸から構成されるガラスクロスの織物構造がプリント配線板の寸法変化に及ぼす影響に着目して鋭意検討し、実験を重ねた結果、ヨコ糸にタテ糸よりフィラメント径の太いガラス糸を用い、そのフィラメント比を特定範囲とすることによって、引張り荷重がかかった際の歪と、そのヨコ/タテ比が特定範囲となり、厚さ40μm以下の薄地のガラスクロスにおいてもタテ糸方向及びヨコ糸方向の伸び率の異方性が改善されることを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]タテ糸及びヨコ糸が1.8×10−6kg/m以上14×10−6kg/m以下のガラスヤーンで構成され、該タテ糸の平均フィラメント径に対する該ヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01以上1.27未満であり、かつ、厚さが10μm以上40μm以下であることを特徴とするガラスクロス。
[2]タテ糸及びヨコ糸が1.8×10−6kg/m以上8×10−6kg/m以下のガラスヤーンで構成される、前記[1]に記載のガラスクロス。
[3]タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01以上1.20未満である、前記[1]又は[2]に記載のガラスクロス。
[4]タテ糸のフィラメント数に対するヨコ糸のフィラメント数の(ヨコ/タテ)比が0.8以上1.2以下である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のガラスクロス。
[5]タテ糸の体積に対するヨコ糸の体積の(ヨコ/タテ)比が0.75以上1.15以下である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のガラスクロス。
[6]ガラスクロスの幅25mm当り5Nの荷重をヨコ糸方向にかけた際に生じるヨコ糸方向の伸び率と、該荷重をタテ糸方向にかけた際に生じるタテ糸方向の伸び率が共に0.25%以下であり、且つ、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の比(ヨコ/タテ比)が0.5以上1.3以下である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のガラスクロス。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載のガラスクロスと半硬化状態のマトリックス樹脂を含むプリント配線板用プリプレグ。
[8]前記[7]に記載のプリント配線板用プリプレグを用いて作製されたプリント配線板。
本発明によれば、タテ糸方向及びヨコ糸方向の伸び率の異方性が改善された、目曲がりや目ズレの少ない、40μm以下のガラスクロスを提供することができる。該ガラスクロスを使用することで、寸法変化の異方性が小さく、反り・ねじれが少ない、薄型のプリント配線板を提供することができる。
1000タイプの伸び特性の測定結果を示すグラフである。 1017タイプの伸び特性の測定結果を示すグラフである。 1027タイプの伸び特性の測定結果を示すグラフである。 1037タイプの伸び特性の測定結果を示すグラフである。 1067タイプの伸び特性の測定結果を示すグラフである。 実施例3(ガラスクロスC)の伸び特性の測定結果を示すグラフである。 実施例8(ガラスクロスH)の伸び特性の測定結果を示すグラフである。
以下、本願発明を詳細に説明する。
プリント配線板の寸法変化を小さくし、そのタテ・ヨコ異方性を小さくするには、補強材であるガラスクロスの引張り応力に対する耐性を強くし、同時にそのタテ・ヨコ異方性を小さくする方法が有効である。ガラスクロスは織物構造をしていることから、X−Y面の一方向の張力に対して伸びる特性を有しているが、その伸び量は、構成するガラス糸の剛性に由来する補強効果に加え、ガラス糸のうねり状態に依存するところが大きい。したがって、ガラスクロスを構成するガラス糸の剛性と糸のうねりのバランスを調整し、X−Y面の伸び特性を適切化することが、プリント配線板の寸法安定性を改善する方法の1つであるといえる。
図1〜5に、従来の薄地ガラスクロスとしてプリント配線板に多く利用されている1000(厚さ12μm)、1017(厚さ14μm)、1027(厚さ19μm)、及び1037(厚さ27μm)、1067(厚さ35μm)タイプのガラスクロスについて、伸び特性の測定結果を示す。なお、これらに代表される40μm以下の薄地ガラスクロスは、フィラメント径5μm以下の細い糸で構成され、且つ、タテ糸とヨコ糸は同じフィラメント径のガラス糸で構成されているが、これは、(1)タテ糸、ヨコ糸ともに細い糸を用いて薄いガラスクロスを得る(タテ糸とヨコ糸の太さが異なると、ガラスクロスの厚さは、太い方の糸に引っぱられ厚くなる)、(2)表面平滑性を上げる、(3)タテ糸とヨコ糸に剛性の同じガラス糸を用いて、寸法安定性や熱膨張率などの補強効果をタテ糸方向とヨコ糸方向で同じにする、等の目的によるものである。
図1〜5から分かるように、従来の薄地ガラスクロスは同じ引張り荷重をかけた際にヨコ糸方向がタテ糸方向より大きく伸びる特徴を有しており、その比は荷重5Nの時に1000、1017、1027、1037、1067タイプで、それぞれ、1.31、1.50、1.44、1.79、1.50と大きいものであった。これは、従来ガラスクロスが、タテ糸とヨコ糸に同じガラス糸を用いているにもかかわらず、ヨコ糸がタテ糸よりもうねり状態が大きいことに由来するものである。このようなうねり状態の差は、前述した通り、タテ糸は製織時に張力で保持されているためうねりが生じ難く、一方、タテ糸が張力で保持されうねり難い分、ヨコ糸が大きくうねりを生じるために起こるものである。すなわち、従来技術のガラスクロスは、ヨコ糸方向が同じ引張り応力で伸びやすい特性を有している。このため、プリント配線板加工時の寸法変化に対する補強効果はヨコ糸方向が弱くなる傾向にあり、寸法変化に異方性が生じるという問題があった。
上述の従来の薄地ガラスクロスに対し、本発明の薄地ガラスクロスはヨコ糸方向の伸び率がタテ糸方向の伸び率と同等以上に小さいのが特徴であり、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の好ましい(ヨコ/タテ)比は0.5以上1.3以下である。タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比の好ましい範囲は0.6以上1.2以下であり、より好ましい範囲は0.7以上1.1以下である。図6と7に、本願発明のガラスクロスの一例として実施例3(厚さ19μm)、実施例8(厚さ29μm)の伸び特性測定結果を示す。タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は、それぞれ、1.09と1.06であり、タテ糸方向とヨコ糸方向の伸び特性が同等である。
ここで、伸び率とは以下のようにして求めた値である。
ガラスクロスにタテ糸方向又はヨコ糸方向に張力をかけた際の伸び量を、JIS R3420のガラス試験一般試験法、7.4引張り強さの項に記載された方法を準用して測定する。該JIS規定の方法では、幅約30mm、長さ約250mmの試験片を織物のタテ糸方向とヨコ糸方向から採り、該試験片の両端部の糸をほぐし幅約25mmとし、約150mmのつかみ間隔を確保してつかみ部に取り付け、引張り速度約200mm/minで引っ張り、破断時の荷重を求める。本発明においては、測定精度を向上させるために引っ張り速度を約10mm/minとし、採取する試験片の幅を約35mm、長さを約175mm、つかみ間隔を75mmとした以外は上記JIS規定の方法と同一の条件で引っ張り試験を行い、ガラスクロスの幅25mm当り荷重が5N作用した際の変位量を求め、下記式(1):
伸び率={(荷重時の間隔−無荷重時の間隔)/無荷重時の間隔}×100
を用いて求めた値を「伸び率」と定義する
タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比が上述の範囲にあると、タテ糸方向とヨコ糸方向の補強効果が同等となり、積層板の寸法収縮率の等方性を確保することができるため好ましい。
また、本発明の薄地ガラスクロスはヨコ糸方向の伸び率とタテ糸方向の伸び率とが共に小さいことも特徴であり、ヨコ糸方向とタテ糸方向の好ましい伸び率はともに0.25%以下であり、より好ましい伸び率は0.24%以下であり、更に好ましい伸び率は0.23%以下である。ヨコ糸方向とタテ糸方向の伸び率がともに0.25%以下であると、ヨコ糸方向、タテ糸方向ともに、プリント配線板の寸法変化を小さく抑えることができるので好ましい。ヨコ糸方向とタテ糸方向の伸び率は小さい方がプリント配線板の寸法変化を小さく抑えることができて好ましいが、ガラスクロスが織物構造である以上、下限はせいぜい0.1%である。
次に、上述の特性を有する本発明の薄地ガラスクロスについて説明する。
まず、本発明のガラスクロスは、厚さが10μm以上40μm以下である。ガラスクロスの厚さが40μmより薄いと、目的の厚さのプリント配線板が得られるので好ましい。強度の観点からガラスクロスの厚さは10μmより厚いことが好ましい。厚さ10μm以上40μm以下の範囲において、実用上問題のない強度を有し、且つ、プリント配線板の薄型化の要求に合致するガラスクロスが得られるので好ましい。
次に、本発明のガラスクロスを構成するタテ糸及びヨコ糸は、1.8×10−6kg以/m上14×10−6kg/m以下のガラス糸であり、好ましくは2.2×10−6kg以/m上8.0×10−6kg/m以下であり、さらに好ましくは2.9×10−6kg以/m上6.0×10−6kg/m以下である。構成するタテ糸及びヨコ糸が14×10−6kg/mより小さいと、厚さ40μm以下のガラスクロスでも糸の打込み本数を多くすることができ、その結果目曲がりや目ズレの少ないガラスクロスが得られる等の点で好ましい。タテ糸及びヨコ糸の単位長さ当たりの重さは小さい方が糸の打込み本数を多くするこができるため目曲がりや目ズレが発生し難いので好ましいが、ガラスクロスの強度の観点から、1.8×10−6kg/m以上が好ましい。構成するタテ糸及びヨコ糸を1.8×10−6kg以/m上14×10−6kg/m以下のガラス糸とすることで、目曲がりや目ズレが少なく、実用的な強度を有する、40μm以下のガラスクロスが得られるので好ましい。
さらに、タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01以上1.27未満であり、好ましくは1.05以上1.20未満、より好ましくは1.07以上1.17未満である。タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01より大きいと、ヨコ糸の剛性の方がタテ糸の剛性より強くなるため、製織過程で張力がかかり保持されているタテ糸と、張力がかかっていないヨコ糸のうねりが同等となり、その結果、タテ糸方向とヨコ糸方向の機械的強度が同等となり等方性となるため好ましい。タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.27未満だと、ヨコ糸の剛性とタテ糸の剛性の比が適度に大きいため、ヨコ糸の機械的強度がタテ糸の機械的強度と同等になり、積層板とした時に寸法安定性の等方性に優れるため好ましい。タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01以上1.27以下の範囲にある時、ヨコ糸の剛性向上とうねりの低減、及びタテ糸のうねりの増加が適度となり、積層板とした時に寸法安定性の等方性が保たれる範囲でヨコ糸の機械的強度がタテ糸と同等以上になるので好ましい。
また、本発明のガラスクロスを構成するタテ糸に対するヨコ糸のフィラメント数の(ヨコ/タテ)比は、0.8以上1.2以下であることが好ましく、より好ましくは0.85以上1.15以下、さらに好ましくは0.9以上1.0以下である。フィラメント数の比が0.8以上1.2以下で、タテ糸或いはヨコ糸の補強効果が強くなりすぎることなくプリント配線板の寸法変化の異方性を改善でき、また、表面平滑性に優れるガラスクロスとすることができるので好ましい。
また、ガラスクロスの厚みは糸束のZ方向のフィラメント分布が少ない方が薄くなるため糸束は充分に拡幅されている状態が好ましい。そのためには糸束のフィラメント数は少ない方が好ましいが、ガラス糸として取扱うためには少なくとも50本は必要である。よって、糸束が充分に拡幅され厚みの薄いガラスクロスを構成するためには、ガラス糸のフィラメント数は50本以上204本以下が好ましく、102本程度がより好ましい。
また、タテ糸の体積に対するヨコ糸の体積の(ヨコ/タテ)比は、0.75以上1.15以下であることが好ましく、より好ましくは0.80以上1.10以下、さらに好ましくは0.85以上1.05以下である。タテ糸に対するヨコ糸の体積(ヨコ/タテ)比が0.75以上1.15以下の範囲にあれば、ヨコ糸の剛性向上とうねりの低減、及びタテ糸のうねりの増加が適度となり、積層板とした時に寸法安定性の等方性が保たれる範囲でヨコ糸の機械的強度がタテ糸と同等以上になるので好ましい。
また、本発明のガラスクロスは、ヨコ糸の打ち込み密度に対するタテ糸の打ち込み密度の(タテ/ヨコ)比が1.01以上1.65以下であることが好ましく、より好ましくは1.08以上1.55以下、さらに好ましくは1.1以上1.5以下である。ヨコ糸の打ち込み密度に対するタテ糸の打ち込み密度の(タテ/ヨコ)比が1.01以上1.65以下の範囲であれば、ヨコ糸のうねりの低減、及びタテ糸のうねりの増加が適度となり、タテ糸方向とヨコ糸方向の補強効果が同等になるので好ましい。
また、本発明のガラスクロスは、開繊処理等を実施することにより構成する糸の扁平化加工を行うことが好ましい。扁平化加工を行うことにより、ガラスクロスの厚みを厚くすることなく、ガラス充填量を比較的多くすることができるため、ガラスクロス全体の剛性が向上し、寸法収縮の異方性が低減する方向に作用するので好ましい。
開繊処理としては、例えば、水流圧力による開繊、液体を媒体とした高周波の振動による開繊、面圧を有する流体の圧力による加工、ロールによる加圧での加工等が挙げられる。これらの開繊処理法の中では、水流圧力による開繊、又は液体を媒体とした高周波の振動による開繊を使用することが、均一性のためにより好ましい。また、扁平化加の効果を高めるためには、搬送のためにガラスクロスにかかる張力を小さくした状態で開繊処理等を実施することが好ましい。
さらに、ガラス糸に滑剤の特性を示す有機物が付着した状態のガラスクロス、又は通常のガラスクロスを製織する際に使用されるバインダー、糊剤等が付着した状態のガラスクロス(以下、「生機」という。)での扁平化加工、又はこれらの手法を組み合わせた扁平化加工を行うことは、ガラスクロスの厚みを低減する効果が大きく、ガラスクロスの厚みを厚くすることなく充填できるガラス量を多くすることができるため、好ましい。また、開繊処理を行った後に、次に述べるシランカップリング剤による表面処理を施し、さらに開繊処理を施すことにより、集束したフィラメント間の隙間をさらに拡げることが可能である。
ここで、開繊処理により糸束が拡幅された状態となると、樹脂ワニスの含浸性が改善されるため、ガラスとマトリックス樹脂とがより均一となり、耐熱性等が向上する利点も得られる。また、ガラス糸の分布が均一になるため、レーザ加工性(穴径分布の均一性、加工速度など)が向上する利点も得られるので好ましい。
本発明のガラスクロスを構成するガラス糸は、特に限定されるものでなく、一般にプリント配線板用途に用いられているEガラス(無アルカリガラス)を使用してもよく、あるいは、Dガラス、Lガラス、NEガラス等の低誘電率ガラス、Sガラス、Tガラス等の高強度ガラス、Hガラス等の高誘電率ガラス等を使用してもよい。
また、プリント配線板等に使用される積層板のガラスクロスには、通常シランカップリング剤を含んだ処理液による表面処理が施されるが、該シランカップリング剤としては一般に用いられるシランカップリング剤を使用することができ、必要に応じて、酸、染料、顔料、界面活性剤などを添加してもよい。
本発明のガラスクロスを用いたプリプレグは、常法に従って製造することができる。例えば、本発明のガラスクロスに、エポキシ樹脂のようなマトリックス樹脂を有機溶剤で希釈したワニスを含浸させた後、乾燥炉にて有機溶剤を揮発させ、熱硬化性樹脂をBステージ状態(半硬化状態)にまで硬化させて樹脂含浸プリプレグを作製すればよい。この際に、極力ガラスクロスに張力を与えないようにすると、さらに寸法安定性に優れたプリプレグを得ることができるのでより好ましい。
マトリックス樹脂としては、上述のエポキシ樹脂の他に、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂や、PPO樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、又はそれらの混合樹脂などが挙げられる。また、樹脂中に水酸化アルミニウム等の無機充填剤を混在させた樹脂を使用しても構わない。
また、本発明のプリプレグを用いたプリント配線板は、常法に従って製造することができる。例えば、本発明のプリプレグを単数又は複数枚積層して、得られた積層板の両面に銅箔を貼り、加熱加圧して、硬化させた銅張り積層板を作製する工程、該銅張り積層板の両面に銅箔からなる回路パターンを作成する工程、次いでスルーホールを形成し、該両面の回路パターン間の電気的接続を確保する工程を経て、両面プリント配線板を製造することができる。
また、本発明のプリプレグを、レーザで穴加工してIVHを形成した後、導電性ペーストによりIVHを充填してIVH接続用の中間接続プリプレグを製造し、両面プリント配線板又は両面導体配線シートと交互に重ねて加熱加圧成型することにより、多層プリント配線板とする方法なども好適に使用できる。
この際の成型条件としては、加熱温度が100℃〜230℃、圧力が1MPa〜5MPaの条件とすることが好ましく、この条件下に0.5時間〜2.0時間保持することが好ましい。
本発明のプリプレグへのレーザによるIVH加工の方法については、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、又はエキシマレーザなどの加工方法が適宜使用できる。また加熱加圧、レーザによるIVH加工の前後で、プリプレグの保護又は加工性向上等のために有機フィルム等をプリプレグに張り合わせて用いてもよい。この際の有機フィルムとしてはポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフッ化エチレンフィルム等が使用できる。
また、形成されたIVHに導電性ペーストを充填する場合、銅・銀等の公知の各種素材の導電性ペーストが使用可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例及び比較例中のガラスクロスの物性を、JIS R3420に従い測定した。尚、ガラスクロスのタテ糸方向の伸び率、及びヨコ糸方向の伸び率は、JIS3420を準用した前述の方法に従って測定した。
<実施例1>
タテ糸に平均フィラメント径4.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量3.4×10−6kg/mのガラス糸、ヨコ糸に平均フィラメント径4.5μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量4.2×10−6kg/mのガラス糸を使用し、エアジェットルームを用い、タテ糸75本/25mm、ヨコ糸40本/25mmの織密度でガラスクロスを製織した。得られた生機に400℃で24時間加熱処理し脱糊した。次いで、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いた処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、さらに柱状流による開繊加工を施し、重量15g/m、厚さ17μmのガラスクロスAを得た。ガラスクロスAのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.21%、0.25%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.30であり、等方性に優れるものであった。
マトリックス樹脂として、低臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1121N−80M、DIC株式会社製)80重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(N680−75M、DIC株式会社)20重量部、ジシアンジアミド2重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2重量部、2−メトキシ−エタノール200重量部を配合してエポキシ樹脂ワニスを調合した。該エポキシ樹脂ワニスにガラスクロスAを浸漬し、スリットで余分なワニスを掻き落とした後、125℃のオーブン内で10分間乾燥し、該エポキシ樹脂を半硬化(Bステージ化)させプリプレグAを得た。該プリプレグAを340mm×340mmの大きさにカットし、次いで両表面に厚さ12μmの銅箔を配置し後、175℃、40kgf/cmで圧縮成型し基板Aを得た。
得られた基板Aに、125mm間隔となるよう、タテ方向3カ所×ヨコ方向3カ所の合計9カ所に標点をつけた。そして、タテ方向、ヨコ方向のそれぞれについて、隣接する2標点の標点間隔6箇所を測定した(測定値a)。次に、エッチング処理によって鋼箔を取り除き、170℃で30分加熱した後、該標点間隔を再度測定した(測定値b)。タテ方向、ヨコ方向それぞれについて測定値aと測定値bの差の測定値aに対する割合を算出し、その6つの値の平均値をタテ方向、ヨコ方向の寸法変化率(%)とした。
基板Aの寸法変化率は、タテ方向−0.021%、ヨコ方向−0.042%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例2>
ヨコ糸の織密度を48本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量18g/m、厚さ18μmのガラスクロスBを得た。ガラスクロスBのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.20%、0.24%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.20であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Bの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Bの寸法変化率は、タテ方向−0.014%、ヨコ方向−0.035%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例3>
ヨコ糸の織密度を60本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量20g/m、厚さ19μmのガラスクロスCを得た。ガラスクロスBのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.21%、0.22%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.09であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Cの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Cの寸法変化率は、タテ方向−0.016%、ヨコ方向−0.031%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例4>
ヨコ糸の織密度を67本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量21g/m、厚さ21μmのガラスクロスDを得た。ガラスクロスBのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.21%、0.20%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は0.95であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Dの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Dの寸法変化率は、タテ方向−0.018%、ヨコ方向−0.025%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例5>
ヨコ糸の織密度を72本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量23g/m、厚さ25μmのガラスクロスEを得た。ガラスクロスBのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.23%、0.18%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は0.78であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Eの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Eの寸法変化率は、タテ方向−0.019%、ヨコ方向−0.029%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例6>
ヨコ糸に平均フィラメント径4.5μm、フィラメント数50本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量2.1×10−6kg/mのガラス糸を使用し、ヨコ糸の織密度を135本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量19g/m、厚さ21μmのガラスクロスFを得た。ガラスクロスFのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.20%、0.25%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.25であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Fの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Fの寸法変化率は、タテ方向−0.024%、ヨコ方向−0.044%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例7>
ヨコ糸に平均フィラメント径4.5μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量8.4×10−6kg/mのガラス糸を使用し、ヨコ糸の織密度を33本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量21g/m、厚さ38μmのガラスクロスGを得た。ガラスクロスGのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.24%、0.29%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は0.79であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Gの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Gの寸法変化率は、タテ方向−0.026%、ヨコ方向−0.033%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例8>
タテ糸に平均フィラメント径4.5μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量4.2×10−6kg/mのガラス糸、ヨコ糸に平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量5.6×10−6kg/mのガラス糸を使用し、タテ糸70本/25mm、ヨコ糸58本/25mmの織密度とする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量24g/m、厚さ27μmのガラスクロスHを得た。ガラスクロスHのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.23%、0.24%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.06であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Hの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Hの寸法変化率は、タテ方向−0.034%、ヨコ方向−0.039%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例9>
タテ糸の織密度を90本/25mm、ヨコ糸の織密度を63本/25mmとする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量28g/m、厚さ28μmのガラスクロスIを得た。ガラスクロスIのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.17%、0.18%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.06であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Gの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Gの寸法変化率は、タテ方向−0.007%、ヨコ方向−0.009%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例10>
ヨコ糸の織密度を73本/25mmとする以外は実施例9と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量30g/m、厚さ29μmのガラスクロスJを得た。ガラスクロスJのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.19%、0.16%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は0.84であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例9と同様の方法で基板Jの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Jの寸法変化率は、タテ方向0.003%、ヨコ方向−0.012%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<実施例11>
タテ糸に平均フィラメント径5μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量5.6×10−6kg/mのガラス糸、ヨコ糸に平均フィラメント径6.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量8.3×10−6kg/mのガラス糸を使用し、タテ糸70本/25mm、ヨコ糸51本/25mmの織密度とする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量32g/m、厚さ36μmのガラスクロスKを得た。ガラスクロスKのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.23%、0.25%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.09であり、等方性に優れるものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Kの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Kの寸法変化率は、タテ方向−0.024%、ヨコ方向−0.029%であり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに小さいものであった。
<比較例1>
タテ糸、ヨコ糸ともに平均フィラメント径4μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量3.4×10−6kg/mのガラス糸を使用し、タテ糸75本/25mm、ヨコ糸75本/25mmの織密度とする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量20g/m、厚さ20μmのガラスクロスLを得た(タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比=1.00)。ガラスクロスLのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.19%、0.28%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.44であり、ヨコ糸方向の伸び率がタテ糸の伸び率に比べ著しく大きいものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Lの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Lの寸法変化率は、タテ方向−0.024%、ヨコ方向−0.059%であり、タテ方向とヨコ方向の異方性の大きいものであった。
<比較例2>
タテ糸、ヨコ糸ともに平均フィラメント径4.5μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量4.2×10−6kg/mのガラス糸を使用し、タテ糸70本/25mm、ヨコ糸73本/25mmの織密度とする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量24g/m、厚さ26μmのガラスクロスMを得た(タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比=1.00)。ガラスクロスMのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.16%、0.29%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.82であり、ヨコ糸方向の伸び率がタテ糸の伸び率に比べ著しく大きいものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Mの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Mの寸法変化率は、タテ方向−0.075%、ヨコ方向−0.068%であり、寸法変化率の大きいものであった。
<比較例3>
タテ糸に平均フィラメント径7.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量22×10−6kg/mのガラス糸、ヨコ糸に平均フィラメント径9.0μm、フィラメント数200本、撚り数1.0Z、単位長さ辺りの重量33×10−6kg/mのガラス糸を使用し、タテ糸60本/25mm、ヨコ糸52本/25mmの織密度とする以外は実施例1と同様の方法でガラスクロスの製織とそれに次ぐ処理を行い、重量113g/m、厚さ96μmのガラスクロスNを得た(タテ糸の平均フィラメント径に対するヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比=1.29、タテ糸、ヨコ糸ともに、単位長さ当り重量14×10−6kg/m超)。ガラスクロスNのタテ糸方向の伸び率、ヨコ糸方向の伸び率は5N時点で、それぞれ、0.26%、0.32%、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の(ヨコ/タテ)比は1.23であり、ヨコ糸方向の伸び率がタテ糸の伸び率に比べ著しく大きいものであった。
次いで、実施例1と同様の方法で基板Nの作製と寸法変化率の測定を実施した。基板Nの寸法変化率は、タテ方向−0.085%、ヨコ方向−0.098%であり、寸法変化率の大きいものであり、寸法変化率、タテ方向とヨコ方向の異方性ともに大きいものであった。
本発明に係るガラスクロスを用いることで、寸法変化の異方性が少なく、且つ、反り・ねじれのないプリント配線板を製造することができる。

Claims (7)

  1. タテ糸及びヨコ糸が1.8×10−6kg/m以上14×10−6kg/m以下のガラスヤーンで構成され、該タテ糸の平均フィラメント径に対する該ヨコ糸の平均フィラメント径の(ヨコ/タテ)比が1.01以上1.20未満であり、かつ、厚さが10μm以上40μm以下であることを特徴とするガラスクロス。
  2. タテ糸及びヨコ糸が1.8×10−6kg/m以上8×10−6kg/m以下のガラスヤーンで構成される、請求項1に記載のガラスクロス。
  3. タテ糸のフィラメント数に対するヨコ糸のフィラメント数の(ヨコ/タテ)比が0.8以上1.2以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
  4. タテ糸の体積に対するヨコ糸の体積の(ヨコ/タテ)比が0.75以上1.15以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラスクロス。
  5. ガラスクロスの幅25mm当り5Nの荷重をヨコ糸方向にかけた際に生じるヨコ糸方向の伸び率と、該荷重をタテ糸方向にかけた際に生じるタテ糸方向の伸び率が共に0.25%以下であり、且つ、タテ糸方向の伸び率に対するヨコ糸方向の伸び率の比(ヨコ/タテ比)が0.5以上1.3以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラスクロス。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のガラスクロスと半硬化状態のマトリックス樹脂を含むプリント配線板用プリプレグ。
  7. 請求項に記載のプリント配線板用プリプレグを用いて作製されたプリント配線板。
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