JP4582954B2 - ガラスクロス及びプリント配線板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子・電気分野で使用されるプリント配線板に関するものであり、特にフラットパネルディスプレイ装置のガラス基板とTABを介して接合したプリント配線板などに適した一方向の特性が必要とされるプリント配線板及び該配線板に用いられるガラスクロスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、民生用電子機器の牽引役として、携帯電話、デジタルカメラ、ノートPCが、大きな役割を果たしている。また、特に最近では、大型のLCD(Liquid Crystal Display :液晶ディスプレイ) や、PDP(Plasma Display Panel:プラズマディスプレイ)などのFPD(Flat Panel Display)の需要が高まり、今後もこの分野は大幅な伸びが期待される。
この分野のプリント配線板は、ガラス基板とポリイミドフィルム上に銅箔の回路を形成したTAB(Tape−Automated Bonding)を介して接合される。しかしながら、プリント配線板の熱膨張率がガラス基板と異なるために、基板のそりが発生し、TABによるガラス基板の接続作業時の熱やその後に冷熱サイクルが加わったときに、TABの銅箔回路が断線するという問題が生じる。この現象は、プリント配線板として回路が多層化された場合に、さらに顕著になる。
【0003】
また、近年、ディスプレイが大型化になると共に、表示の高精細化も進んでいる。これに伴い、パネルガラス基板とプリント配線板を接続するTABの配線密度も高くなり、TABの回路を構成する銅箔厚みは、従来の35μm厚から18μm厚へ移行し、細線化された銅箔回路の脆弱化が進行し、問題が顕在化しているのが現状である。
そのため、使用されるプリント配線板の低熱膨張化が重要であり、特にガラス基板の側面に平行した一方向の低熱膨張化が必要である。
【0004】
そこで、この一方向の低熱膨張化を図るために、特開2001−34189号公報に示されるように、ガラスクロスを構成するガラス糸の熱膨張率を4ppm/℃以下、ガラス糸の弾性率を7000kg/mm2 (約68600MPa)以上とすること、あるいはガラスクロスに含浸する樹脂の弾性率を200kg/mm2 (約2000MPa)以下、ガラス糸の熱膨張率を6ppm/℃以下、ガラス糸の弾性率を7000kg/mm2 以上とすることなどが提案されているが、低熱膨張のガラス糸及び特殊な樹脂はコストアップの要因となり好ましくない。
また、上記の一方向の低熱膨張化に着目した他のガラスクロスとして、特開平7−273414号公報に示されるように、一方向のみに低熱膨張であるSガラスを用いて、プリント配線板のそりねじれを解消することが提案されているが、それだけでは十分でない上、上述のようにコストアップの要因となる。
【0005】
また、他の一方向性化の手法として特開昭60−262634号公報に示されるように、たて糸より極細のよこ糸を25mm内で2〜15本程度の間隔で挿入したガラスクロスが提案されているが、よこ糸の密度が少なく、互いの糸による拘束力がないため、糸の目ずれが生じ、プリント配線板にした際の寸法安定性の低下、そりねじれの要因となる。この糸の目ずれを回避するため、特開平11−43839号公報に示されるような、糸の目を止めるための特殊な目どめ処理や、特表平10−509777号公報に示されるように、低い撚り数または撚り数ゼロを有する、異なったグラム重量の連続糸により作られ、そして結合材として細いガラス糸で織り合わせられた単方向性ガラス繊維織物が提案されているが、別途結合材として細糸を使用するため、製織時の生産性が低下し、かつ一方向の糸と結合材である糸のうねりが異なるため、プリント配線板にして熱を加えた際に結合材である細糸への応力の集中により、ブリスターが発生し、耐熱性を低下させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はプリント配線板と液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ装置のガラス基板とTABを介して接合したディスプレイ装置の製造において、接合時の熱等によってTABの銅箔回路の接続信頼性に影響を及ぼす、一方向のプリント配線板とガラス基板の熱膨張率の差を改良するための、低コストのガラスクロス及び該ガラスクロスを用いたプリント配線板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため、ガラスクロスの織物構造に着目し、具体的にはガラス糸の種類、たて糸及びよこ糸の重量比率、織物密度を限定したガラスクロスを用いることにより、従来のガラスクロスを基材として用いたプリント配線板と比較して、一方向の熱膨張率が低く、そりねじれに優れ、低コストのプリント配線板を見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は以下のものを提供する。
[1] たて糸とよこ糸を織成してなるガラスクロスにおいて、構成されるたて糸またはよこ糸のどちらか一方の糸が、交差する他方の糸の番手に対して1/3以下の細さであり、かつ細い方の糸(細糸)と太い方の糸(太糸)との、番手と各糸の織物密度の関係が下式(1)を満たし、さらに各糸の織物密度が30本以上、90本以下であることを特徴とするガラスクロス。
0.05≦(細糸の番手×細糸の織物密度)/(太糸の番手×太糸の織物密度)≦0.33・・・・・・・(1)
【0008】
[2] [1]記載のガラスクロスにおいて、構成されるたて糸の番手がよこ糸の番手よりも小さいことを特徴とするガラスクロス。
[3] [1]または[2]記載のガラスクロスにおいて、一方向とする太糸に交差する細糸の扁平率(糸束厚み/糸束幅×100)が15%以下であることを特徴とするガラスクロス。
[4] [1]から[3]のいずれかに記載のガラスクロスを基材として用いたことを特徴とするプリント配線板。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
一般にプリント配線板を構成する基板(以下、基板)の熱膨張率は基板を構成する樹脂とガラスクロスのそれぞれの特性および配合比により決定される。すなわち、高弾性、低熱膨張の樹脂及びガラス、その組み合わせ、また一般的にガラスに比較し、熱膨張率の高い樹脂の比率を下げるあるいは、フィラー等の無機充填率を高めることなどにより、低熱膨張化が可能となる。
これらに対して、基材であるガラスクロスの形状からは、樹脂の熱膨張をより効果的に抑制可能な構造、つまり、XY平面方向でのガラス補強効果を高めること、例えば、低うねり構造のガラスクロス、ガラス高充填のガラスクロスが有効と考えられる。
【0010】
ところで、ガラスクロスはたて糸とよこ糸が交互に浮沈している平織り構造が、基板特性、生産性の面からも一般的である。その場合、該糸は同種のガラス糸を使用して構成され、一方の糸が大きくうねり、交差する他方の糸はまっすぐな構造と互いに均等にうねった構造とに大別される。
そこで、該平織り構造のガラスクロスにおいては、一方の糸を可能な限り低うねり構造のガラスクロスとすることにより、一方向の低熱膨張化が可能となる。
また、ガラスクロスの高充填化によって、全体の低熱膨張化が可能となり、これにより一方向の特性(低熱膨張化)をさらに高めることができる。このためには、かさ密度(厚さ当たりの重量)を上げる必要があり、該平織り構造の大きくうねった糸束の厚さを下げること、例えば大きくうねった糸束を細くすることや、扁平化することなどが重要である。さらに一方向の低熱膨張化を図るためには、該方向の高充填化(糸束数の増加)が必要であることは言うまでもない。
【0011】
(i)ガラスクロスの特徴
ガラスクロスを構成するガラス糸の番手はJIS R3413に規定され、本発明のガラスクロスは、構成されるたて糸及びよこ糸のどちらか一方の糸が交差するガラス糸の番手に対して1/3以下の細糸であり、好ましくは1/4以下であることが望ましい。これにより、ガラスクロスのかさ密度を上げることが可能となり、高充填化を図ることが可能となる。さらに該糸と交差するもう一方の太糸との重量比((細糸の番手×細糸の織物密度)/(太糸の番手×太糸の織物密度))が、0.05以上、0.33以下、好ましくは0.10以上、0.25以下であることが望ましい。すなわち、重量比が0.05未満であると、異方性が大きくなりそりねじれ等に悪影響を及ぼし、0.33より大きいと、番手との関係から高密度にする必要があり、そのため低熱膨張化をはかる方向の糸にうねりを与えることとなり、目的の特性を得ることが困難となる。さらに各糸の織物密度が30本以上、90本以下であること、好ましくは40本以上、80本以下であることが、目ずれ等のない織物形態を維持する上では必要である。
【0012】
特に、構成されるたて糸のガラス糸の番手がよこ糸の番手より小さいことが望ましい。すなわち、一方向性を付与する太糸に交差する細糸は、大きなうねりを必要とするため、織り縮みが非常に大きくなり、一方向性を付与する太糸をたて糸とした場合、細糸であるよこ糸の織り縮みにより、安定した製織が困難となり、オサによる毛羽等の品質の低下につながる。
また、一方向性を付与する太糸と交差する細糸の扁平率(糸束厚み/糸束幅×100)は15%以下、好ましくは10%以下であることが望ましく、糸束を拡幅扁平化することにより、高充填で一方向性に優れたガラスクロスを得ることが可能となり、そのために、最適な織物密度が前述の範囲内で適宜選択される。
【0013】
(ii)ガラスクロスの製造:
本発明のガラスクロスを得るためには、通常使用されるガラス糸の撚り(0.7〜1.0回/インチ)を低撚化することにより、つまり、ガラス糸の撚り数を0.5回/インチ以下、好ましくは0.3〜0回/インチにすることにより、より糸幅は拡がり易く、糸が扁平化し、糸自体の断面形状が楕円の形状から平板の形状に近づき、ガラスクロスの高充填化で一方向性に優れた構造を得ることが可能になる。
また、ガラスクロスの扁平化加工を、例えば、水流による圧力による開繊、液体を媒体とした高周波の振動による開繊、ロールによる加圧での加工等を施すことにより、より糸幅は拡がり目的の構造を形成しやすくなる。
これらにより、また、さらに効果的な両手法の組み合わせにより、糸が扁平化し、糸自体の断面形状が楕円の形状から平板の形状に近づき、低うねり構造のガラスクロス、高充填構造の一方向性に優れたガラスクロスが得られる。
【0014】
(iii)ガラスクロスの組成:
プリント配線板等に使用される積層板のガラスクロスには通常Eガラス(無アルカリガラス)と呼ばれるガラスが使用されるが、Dガラス、Sガラス、高誘電率ガラス等を使用しても、ガラス種によって本発明の効果が損なわれることはない。
また、高弾性のSガラスを一方向とする糸に用いた場合は、その特性をより高めることが可能であり、逆に交差する、うねりの大きい糸に用いた場合には、低下する補強効果の低減が可能となる。
【0015】
(iv)積層板の製造:
本発明のプリント配線板を作成するには常法に従えばよく、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂のようなマトリックス樹脂を含浸させて、樹脂含浸プリプレグを作り、適宜選択された銅箔と組み合わせ、これを1枚または複数枚積層し、または内層コア板の上にこれを1枚または複数枚積層し、加熱加圧成形することにより得られる。
プリント配線板に使用される樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、シアネ−ト樹脂等の熱硬化性樹脂や、PPE樹脂、ポリエ−テルイミド樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、またはそれらの混合樹脂などが挙げられる。また、樹脂中に水酸化アルミニウム等の無機充填剤を混在させた樹脂を使用しても構わない。この場合、基板を構成する樹脂の含有量が15重量%以上、50重量%以下の場合、より基板全体の低熱膨張化が容易となる。
【0016】
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例、比較例中のガラスクロスの物性、ガラスクロスの糸束断面幅及び厚み、ガラスクロスを用いた積層板の作成方法、及び試験方法は以下の方法により測定した。
1)ガラスクロスの物性測定方法:
JISR3420に従い測定した。また、細い方の糸(細糸)と太い方の糸(太糸)との、番手と織物密度の関係は、(細糸の番手×細糸の織物密度)/(太糸の番手×太糸の織物密度)より算出した。
2)たて糸及びよこ糸の糸束断面幅及び厚みの測定方法:
ガラスクロスを常温硬化のエポキシで包埋し、研磨してガラス糸束断面を削り出し、たて糸及び、よこ糸をそれぞれ電子顕微鏡(日立製作所製S−570)にて断面写真を撮影し、糸束断面の幅及び厚みを測定した。
【0017】
3)ガラスクロスの外観評価:
目ずれ等の外観を目視観察より評価した。
4)プリント配線板用基板の作成方法:
ガラスクロスにエポキシ樹脂ワニスを含浸し、乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグを熱膨張率測定用基板として複数枚、そりねじれ評価用基板として1枚、耐熱性評価用基板として2枚の上に18μの銅箔を重ねて175℃、400N/cm2 で加熱加圧して、樹脂含量45重量%の基板をそれぞれ作成し、銅箔を全面エッチアウトして評価用基板を得た。
5)熱膨張率の測定方法:
4)の評価用基板を使用し、TMA(セイコーインスツルメント(株)製TMA/SS6000)にて、ガラス転移温度前の50℃から100℃までのたて糸方向及びよこ糸方向の熱膨張率を測定した。
【0018】
6)そりねじれの評価方法:
4)の評価用基板を使用し、50mm角に切断後、230℃の炉内に30秒間投入し、常温で3分放置し、冷却後の基板のそり状態を測定した。そり量の測定方法は凸面を下にして、平面に静置し、一点を押さえ、最大高さをそり量とした。
7)耐熱性の評価方法:
4)の評価用基板を使用し、50mm角に切断後、飽和蒸気121℃、1kg/cm2 加圧条件下で吸湿させた後、260℃の溶融はんだに20秒間浸漬し、発生する欠点を観察した。
【0019】
【実施例1】
ガラスクロスとして、たて糸にD450 1/0 1.0Z、よこ糸にG751/0 0.7Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸60本/25mm、よこ糸44本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機に扁平化加工としてプレスロールで連続的に加圧する(線圧300N/cm)方法を施した後、高圧散水流による開繊加工(加工圧400N/cm2 )方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付146g/m2 、厚さ130μmのガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0020】
【実施例2】
ガラスクロスとして、たて糸にD900 1/0 1.0Z、よこ糸にG751/0 0.7Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸55本/25mm、よこ糸44本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機に扁平化加工としてプレスロールで連続的に加圧する(線圧300N/cm)方法を施した後、高圧散水流による開繊加工(加工圧400N/cm2 )方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付129g/m2 、厚さ110μmのガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0021】
【実施例3】
ガラスクロスとして、たて糸にD450 1/0 0.3Z、よこ糸にG751/0 0.7Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸60本/25mm、よこ糸44本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機に扁平化加工としてプレスロールで連続的に加圧する(線圧300N/cm)方法を施した後、高圧散水流による開繊加工(加工圧400N/cm2 )方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付146g/m2 、厚さ120μmのガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0022】
【実施例4】
ガラスクロスとして、たて糸にD900 1/0 1.0Z、よこ糸にE110 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸55本/25mm、よこ糸55本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機に扁平化加工としてプレスロールで連続的に加圧する(線圧300N/cm)方法を施した後、高圧散水流による開繊加工(加工圧400N/cm2 )方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付110g/m2 、厚さ100μmのガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0023】
【実施例5】
ガラスクロスとして、たて糸にD900 1/0 1.0Z、よこ糸にE225 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸60本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機に扁平化加工としてプレスロールで連続的に加圧する(線圧300N/cm)方法を施した後、高圧散水流による開繊加工(加工圧400N/cm2 )方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付64g/m2 、厚さ55μmのガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0024】
【比較例1】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にE225 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸60本/25mm、よこ糸57本/25mmの織物密度でのガラスクロスを製織し、その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、実施例1と同様に表面処理を施し、さらに高圧水流による開繊加工(加工圧300N/cm2 )方法を採用し、目付105g/m2 、厚さ95μmの比較例1のガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0025】
【比較例2】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD450 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸60本/25mm、よこ糸46本/25mmの織物密度でのガラスクロスを製織し、その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、実施例1と同様に表面処理を施し、目付46g/m2 、厚さ57μmの比較例2のガラスクロスを得た。このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0026】
【比較例3】
ガラスクロスとして、たて糸にG75 1/0 0.7Z、よこ糸にD4501/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸44本/25mm、よこ糸5本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機を400℃で24時間高温脱糊した。 続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、目付123g/m2 、厚さ120μmの比較例3のガラスクロスを得た。
このガラスクロスを用いて、前述の方法で積層板を作成した。
【0027】
【表1】
Figure 0004582954
【0028】
【表2】
Figure 0004582954
【0029】
【発明の効果】
本発明のプリント配線板により、一方向の低熱膨張、高弾性などの特性が必要とされる分野への適用が可能となり、特に液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ装置のガラス基板とTABを介して接合したディスプレイ装置の製造において、プリント配線板とガラス基板の熱膨張率の差を改良することにより、接合時の熱履歴等からのTABの銅箔回路の接続信頼性を確保し、かつ低コストのガラスクロス及び該ガラスクロスを用いたプリント配線板を提供することが可能となる。

Claims (3)

  1. たて糸とよこ糸を織成してなるガラスクロスにおいて、構成されるたて糸またはよこ糸のどちらか一方の糸が、交差する他方の糸の番手に対して1/3以下の細さであり、かつ細い方の糸(細糸)と太い方の糸(太糸)との、番手と各糸の織物密度の関係が下式(1)を満たし、さらに各糸の織物密度が30本以上、90本以下であることを特徴とするガラスクロス。
    0.05≦(細糸の番手×細糸の織物密度)/(太糸の番手×太糸の織物密度)≦0.33・・・・・・・(1)
  2. 請求項1記載のガラスクロスにおいて、構成されるたて糸の番手が、よこ糸の番手よりも小さいことを特徴とするガラスクロス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のガラスクロスを基材として用いたことを特徴とするプリント配線板。
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