JP2006052473A - ガラスクロス及びプリント配線板 - Google Patents

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康之 木村
Shinji Yoshikawa
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Abstract

【課題】 プリント配線板の優れた寸法安定性を発現させるガラスクロス、およびこのガラスクロスを強化材としたプリント配線板を提供する。
【解決手段】たて糸とよこ糸から構成されるガラスクロスにおいて、たて糸及びよこ糸それぞれの糸束断面幅の平均値A(μm)及び標準偏差σ(μm)が下式(1)を満たし、糸束断面幅の平均値A(μm)と糸束断面厚さの平均値B(μm)が下式(2)を満たす事を特徴とするガラスクロス。
2σ≦A×0.100・・・(1)
arctan(B/A)≦7.0°・・・(2)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板用途に用いられるガラスクロス、及びそれを用いて作成したプリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板は、銅張り積層板を作成し、ドリル穴あけ、穴洗浄、無電解銅メッキ等の公知の加工工程を経ることにより作成される。銅張り積層板を作成する積層工程の熱と圧力、およびこれらの加工工程中に、銅張り積層板の寸法が変化することが一般的に知られている。
また多層プリント配線板においては、ガラスクロスにエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを複数枚積層して金属箔を貼り、これをさらに複数枚重ね合わせて加熱加圧し、接着することにより成型製造されるため、寸法が変化することによる層間の接続不良が大きな問題となっている。これは、近年の回路パターンの高密度化及び層数の増大により、層間ずれの許容差が厳しくなったためである。このような現状に鑑みて、接着成型前後の積層板の寸法変化の絶対値、及びばらつきが小さいプリント配線板が強く要望されている。また、ガラスクロス表面の凹凸に関しても、平面度の高いものが求められている。
【0003】
これらの問題を解決するために、たとえば特開平8−127959号公報記載のように、ガラスクロスに開繊加工等の扁平化加工を施してガラスクロスを構成するガラス糸束の糸束断面幅を拡げる試みがなされてきた。糸束は複数の単糸から構成されているため、厚さ方向に重なっている単糸を平面方向に広がるよう扁平化することで、糸束断面幅を大きくすることができる。
糸束断面幅を拡げる事により、ガラスクロスとマトリックス樹脂の含浸状態の均一化、糸のうねり角度の低減による平面度の向上、及びガラス充填量の増加を図る事ができる。しかしながら、開繊加工度の不足や不均一により、細部でのばらつき低減は十分でなかった。また、ガラス充填量を上げた場合には加工性の低下やコストアップの要因となり、本質的な問題の解決には至っていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、プリント配線板を作成する工程で、優れた寸法安定性を示すガラスクロス、つまり寸法変化率の平均、及びばらつきを低減させる事ができるガラスクロス、及び該ガラスクロスを基材として用いたプリント配線板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ガラスクロスの織物構造に着目した。その結果、たて糸及びよこ糸の各糸束断面幅のばらつきが小さく、かつ該糸束が扁平の形状で、互いに交差する糸のうねり角度が小さいことにより、従来のガラスクロスを基材として用いた積層板と比較して、プリプレグの接着成型時に優れた寸法安定性、特に寸法変化の絶対値、及びばらつきの低減が図れる事を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、:
▲1▼ たて糸とよこ糸から構成されるガラスクロスにおいて、該たて糸の糸束断面幅の平均値A1 (μm)及び標準偏差σ1 (μm)、該よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 (μm)及び標準偏差σ2 (μm)が下式(1)を満たし、該たて糸の糸束断面幅の平均値A1 (μm)と糸束断面厚さの平均値B1 (μm)、該よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 (μm)と糸束断面厚さの平均値B2 (μm)が下式(2)を満たすことを特徴とするガラスクロスを提供する。
2σ1 ≦A1 ×0.100 かつ 2σ2 ≦A2 ×0.100・・・(1)
arctan(B1 /A1 )≦7.0° かつ arctan(B2 /A2 )≦7.0°・・・(2)
▲2▼ ▲1▼記載のガラスクロスを基材として用いたことを特徴とするプリント配線板を提供する。
【0006】
以下に、本発明を詳細に説明する。
(1)ガラスクロスの特徴:
ガラスクロスはたて糸とよこ糸が交互に浮沈している平織り構造が一般的であり、その場合、たて糸とよこ糸が重なっている部分、たて糸またはよこ糸のどちらか一方の糸が存在している部分、バスケットホールと呼ばれるたて糸とよこ糸により囲まれたガラス糸のない部分の3種の状態が混在している。
一般にこれら3種の状態は、たて糸及びよこ糸の撚りや拡幅量の影響によって様々に分布しているが、プリント配線板の寸法安定性を高めるためには、第1に糸束幅の細い部分と太い部分のばらつきが少ない状態で配列されていること、第2に糸束が扁平であることが必要である。
図1に、ガラスクロスを構成するたて糸及びよこ糸の関係を説明する模式図を示す。長軸長A、短軸長Bの楕円は、1本のたて糸あるいはよこ糸を構成する、糸束の断面を模式的に示したものである。該糸束は複数の単糸から構成されているので、撚り等のためにサンプリング箇所により単糸の集合状態、すなわち楕円の寸法が変化する。従って全体を評価するには、平均値と標準偏差で評価する必要がある。
【0007】
上述の第1の条件である、糸束幅の細い部分と太い部分のばらつきが少ない状態とは、たて糸の糸束断面幅の平均値A1 (μm)及び標準偏差σ1 (μm)、及び、よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 (μm)及び標準偏差σ2 (μm)を用いて下式(1)で表すことができる。
2σ1 ≦A1 ×0.100 かつ 2σ2 ≦A2 ×0.100・・・(1)
より好ましくは、2σ1 ≦A1 ×0.070 かつ 2σ2 ≦A2 ×0.070を満たすことである。
標準偏差σ(μm)は糸束断面幅のばらつきを表す指標であり、下式(3)で計算できる。
σ={S/(N−1)}1/2 ・・・(3)
ここで、Nはサンプリングした糸束の本数を示す。Sは偏差平方和を示し、下式(4)で計算できる。
S=ΣXi2 −(ΣXi)2 /N ・・・(4)
ここで、Xiはそれぞれの糸束の断面幅の測定値を表す。
2σの値は、糸束断面幅が正規分布するという前提で任意にサンプリングされた糸幅断面幅の値が、Aを該糸束の糸束断面幅の平均値を示すものとする時、A±2σの範囲に95.4(%)の割合で統計的に入ることを意味するものである(上式(3)以降の記述内容については、例えば、「品質管理のための統計的方法入門」鐵健司著、(株)日科技連出版社発行、1977年8月25日、P.39〜41及びP.55〜56参照)。すなわちσの値が小さいほど、糸束断面幅の細い部分と太い部分のばらつきが小さい。たて糸及びよこ糸のいずれかまたは両方の糸束断面幅の標準偏差の2倍を示す2σが糸束断面幅の平均値の0.1倍より大きい場合は、プリント配線板を作成した時にガラスの含有率の面内ばらつきが大きくなるため、後述する寸法変化率のばらつきが大きくなる。
【0008】
さらに、Bを該糸束の糸束断面厚さの平均値を示すものとする時、該糸束と交差する糸束のうねり角度θは逆三角関数arctan(B/A)で計算される(図1参照)。すなわち、たて糸の糸束断面幅の平均値A1 、断面厚さの平均値B1 より計算されるarctan(B1 /A1 )はよこ糸のうねり角度を示し、よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 、断面厚さの平均値B2 より計算されるarctan(B2 /A2 )はたて糸のうねり角度を示す。上述の第2の条件である、糸束が扁平である事とは、該うねり角の上限が下式(2)で定義される状態である。
arctan(B1 /A1 )≦7.0° かつ arctan(B2 /A2 )≦7.0°・・・(2)
より好ましくは、arctan(B1 /A1 )≦5.0° かつ arctan(B2 /A2 )≦5.0°の関係を満たすことである。うねり角の下限は糸束を構成する単糸の本数nにて定まり、最大に扁平化した場合はarctan(1/n)となる。たとえば100本の糸束では、0.57°に相当する。たて糸及びよこ糸のいずれかまたは両方のうねり角度θが7.0°より大きければ、ガラスクロスの面方向での剛性が低下し、寸法変化率の絶対値が大きくなり、ひいてはばらつきも大きくなる。また、たて糸またはよこ糸の何れか一方のうねり角度が大きい場合には、異方性を生じることとなる。
【0009】
また上式(2)を満たすクロスは、前述のたて糸とよこ糸が重なっている部分の面積が大きく拘束力が高まるため、熱による樹脂の硬化収縮に対する抵抗を大きくする事が可能となり、寸法安定性が向上する。この場合、たて糸及びよこ糸の各糸束の断面形状は、Aの値が大きく、Bの値が小さくなるため、プリプレグの厚さのばらつきが小さくなり、プリント配線板を成型した時の板厚精度、表面平滑性が向上する事は言うまでもない。
なお、上述の平均値A,B及び標準偏差σは、後述するように、ガラスクロスを樹脂に包埋して切断し、断面写真を撮って糸束の断面幅、断面厚さを測定して計算する。測定する糸束断面の数は10〜1000が好ましく、100〜200がより好ましい。測定数が10より少ないと、0.7回/インチの撚りがあってもその箇所がサンプリングされない可能性があるので標準偏差を精度よく求めることができない。また、1000より多いと、多数の断面写真をとる必要が有り、精度の向上に比して測定コストがかかりすぎるので好ましくない。
【0010】
(2)ガラスクロスの加工:
本発明のガラスクロスは、たて糸またはよこ糸を構成するガラス糸束の少なくとも一方の撚りを、通常使用されるガラス糸束の撚り(0.7〜1.0回/インチ)よりも低撚糸化し、扁平化加工することによって得ることができる。なお、たて糸とよこ糸を構成するガラス糸束の撚りを両方とも低撚糸化することがより好ましい。
上述の低撚糸化においては、ガラス糸束の撚り数を0.3回/インチ以下にすることが好ましく、より好ましくはガラス糸束の撚り数を0回/インチにすることである。撚り数が0.3回/インチ以下の糸を用いることによって、後述の扁平化加工による糸束断面幅の平均値の拡大が容易になり、かつ、撚りによる糸束断面幅のばらつきを低減することができる。
【0011】
また、本発明のガラスクロスを得るためには、上述の低撚糸化に加えて、扁平化加工を行うことが好ましい。例えば、水流による圧力による開繊、液体を媒体とした高周波の振動による開繊、面圧を有する流体の圧力による加工、ロールによる加圧での加工等を施すことによって、より糸束断面幅の平均値は広がり、たて糸及びよこ糸共に糸束断面幅のばらつきが少なくなる。これらの扁平化加工法の中では、水流による圧力による開繊、または液体を媒体とした高周波の振動による開繊を使用することが、均一性のためにより好ましい。また、該扁平化加工の効果を高めるためには、ガラスクロスにかかる張力を少なくした状態で加工を行うことが好ましい。
さらに、ガラス糸に滑剤の特性を示す有機物が付着した状態のガラスクロス、または通常のガラスクロスを製織する際に使用されるバインダー、糊剤等が付着した状態(通常、生機という。)での、扁平化加工と低撚糸化の組み合わせによって、上述の糸束断面幅の平均値の拡大及びばらつきの低下に対する効果はより大きくすることができる。
また、次に述べる表面処理を施した後に開繊加工を施すことにより、収束したガラス単糸間の隙間を広げる事が容易になる。
【0012】
(3)ガラスの組成および処理:
プリント配線板等に使用される積層板のガラスクロスには、通常Eガラス(無アルカリガラス)と呼ばれるガラスが使用されるが、Dガラス等の低誘電率ガラス、Sガラス等の高強度ガラス、Hガラス等の高誘電率ガラス等を使用しても、ガラス種によって本発明の効果が損なわれることはない。
同様に、プリント配線板等に使用される積層板のガラスクロスには、通常シランカップリング剤を含んだ処理液による表面処理が施され、該シランカップリング剤としては通常一般に用いられるシランカップリング剤を使用する事ができ、必要に応じて、酸、染料、顔料、界面活性剤などを添加しても良い。表面処理によって本発明の効果が損なわれる事はない。
【0013】
(4)プリント配線板の製造:
本発明のプリント配線板を作成するには定法に従えばよく、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂のようなマトリックス樹脂を含浸させて、樹脂含浸プリプレグを作り、これを複数枚積層し、または内層コア板の上にこれを複数枚または一枚積層し、加熱加圧形成することにより得られる。プリント配線板に使用されるマトリックス樹脂としては、上述のエポキシ樹脂の他に、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂や、PPO樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、またはそれらの混合樹脂などが挙げられる。また、樹脂中に水酸化アルミニウム等の無機充填剤を混在させた樹脂を使用してもかまわない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
また、実施例、比較例中のガラスクロスの物性、ガラスクロスの糸束断面幅および厚さ、ガラスクロスを用いた積層板の作成方法、および試験方法は以下の方法により測定した。
▲1▼ガラスクロスの物性測定方法
JIS−R−3420に従い測定した。
▲2▼たて糸及びよこ糸の糸束断面幅、及び厚さの測定方法
ガラスクロスを常温硬化のエポキシで包埋し、研磨してガラス糸束断面を削り出し、たて糸及びよこ糸をそれぞれ電子顕微鏡(日立製作所製S−570)にて測定倍率220倍で断面写真を撮影した。糸束断面幅、及び糸束断面厚さの測定は、たて糸及びよこ糸それぞれ150(本)について行い、糸束断面幅については平均値と標準偏差、糸束断面厚さについては平均値を計算した。
【0015】
▲3▼プリント配線板用積層板の作成方法
ガラスクロスに、下記調合割合で調製したエポキシ樹脂ワニスを浸漬し、0.30mmの隙間のスリットで余剰樹脂ワニスを掻き落とし、170℃で3分間乾燥させてプリプレグを得た。このプリプレグの上下に12μm銅箔を重ねて、175℃、3.9MPaで加熱加圧し、たて340mm、よこ340mmの積層板を得た。
[エポキシ樹脂ワニス調合割合]5046B80(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名):70重量%、180S75B70(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名):14重量%、ジシアンジアミド:1.6重量%、2−エチル−4−メチル−イミダゾール:0.2重量%、ジメチルホルムアミド:7.1重量%、メチルセロソルブ:7.1重量%。
【0016】
▲4▼プリント配線板用積層板の寸法変化測定法
前記▲3▼の方法により積層板を作成し、125mm間隔で、たて方向3カ所×よこ方向3カ所の合計9カ所の標点をつけ、たて方向、よこ方向のそれぞれについて、隣接する2標点の標点間隔6箇所を測定した(測定値a)。次に、エッチング処理によって銅箔を取り除き、170℃で30分加熱した後、該標点間隔を再度測定した(測定値b)。測定値aと測定値bの差の測定値aに対する割合を寸法変化率とした。たて方向、よこ方向それぞれについて、6つの寸法変化率の測定値を平均したものの絶対値(後述の表1では「寸法変化率の平均」という。)、及び6つの寸法変化率の測定値の最大値から最小値をひいた後の値(後述の表1では「寸法変化率のばらつき」という。)を計算した。
【0017】
【実施例1】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にD450 1/0 無撚糸(撚りが0回/インチの糸を示す。)を使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸54本/25mmの織物密度で平織りに製織し、得られた生機に高圧散水流による加工を施した後、ヒートクリーニングした。
続いて、表面処理として、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製:商品名)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後乾燥し、さらに高圧水流による加工を施し、実施例1のガラスクロスを得た。評価結果は表1に示したように、該ガラスクロスから得られた積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも小さいものであった。
【0018】
【実施例2】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にD450 1/0 無撚糸を使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸54本/25mmの織物密度で平織りに製織し、得られた生機に液体を媒体とした高周波の振動による加工を施した後、ヒートクリーニングした。
続いて、表面処理として、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製:商品名)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後乾燥し、実施例2のガラスクロスを得た。評価結果は表1に示したように、該ガラスクロスから得られた積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも小さいものであった。
【0019】
【実施例3】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にD450 1/0 無撚糸を使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸54本/25mmの織物密度で平織りに製織し、得られた生機に高圧散水流による加工を施した後、ヒートクリーニングした。
続いて、表面処理として、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製:商品名)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後乾燥し、実施例3のガラスクロスを得た。評価結果は表1に示したように、該ガラスクロスから得られた積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも小さいものであった。
【0020】
【実施例4】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にE225 1/0 0.3Z(撚りが0.3回/インチの糸を示す。)を使用し、エアジェットルームで、たて糸61本/25mm、よこ糸47本/25mmの織物密度で平織りに製織した他は、実施例1と同様の方法で、実施例4のガラスクロスを得た。評価結果は表1に示したように、該ガラスクロスから得られた積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも小さいものであった。
【0021】
【比較例1】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にD450 1/0 1.0Z(撚りが1.0回/インチの糸を示す。)を使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸54本/25mmの織物密度で平織りに製織した他は、実施例1と同様の方法で、比較例1のガラスクロスを得た。表1に示した評価結果からわかるように、該ガラスクロスは糸束断面幅の標準偏差が大きく、該ガラスクロスから得られた積層板は寸法変化率の平均・ばらつきが大きいものであった。
【0022】
【比較例2】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にD450 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸54本/25mmの織物密度で平織りに製織し、得られた生機をヒートクリーニングした。
続いて、表面処理として、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製:商品名)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後乾燥し、比較例2のガラスクロスを得た。表1に示した評価結果からわかるように、該ガラスクロスは糸束断面幅の標準偏差が大きい上にうねり角度も大きく、作成した積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも大きいものであった。
【0023】
【比較例3】
ガラスクロスとして、たて糸およびよこ糸にE225 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸61本/25mm、よこ糸47本/25mmの織物密度で平織りに製織し、ヒートクリーニングした。
続いて、表面処理として、シランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製:商品名)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後乾燥し、さらに高圧水流による加工を施し、比較例3のガラスクロスを得た。表1に示した評価結果からわかるように、該ガラスクロスはうねり角度が大きく、作成した積層板は寸法変化率の平均・ばらつきとも大きいものであった。
【0024】
【表1】
Figure 2006052473
【0025】
【発明の効果】
本発明により、プリント配線板を作成する工程で、優れた寸法安定性、つまり寸法変化率の平均、及びばらつきを低減させる事ができるガラスクロス、及び該ガラスクロスを基材として用いたプリント配線板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラスクロスを構成するガラス糸の関係およびたて糸あるいはよこ糸の糸束断面の幅、糸束断面の厚さ、及びうねり角度を説明する断面図である。
【符号の説明】
A 糸束断面幅
B 糸束断面厚さ
θ 糸束のうねり角度

Claims (2)

  1. たて糸とよこ糸から構成されるガラスクロスにおいて、該たて糸の糸束断面幅の平均値A1 (μm)及び標準偏差σ1 (μm)、該よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 (μm)及び標準偏差σ2 (μm)が下式(1)を満たし、該たて糸の糸束断面幅の平均値A1 (μm)と糸束断面厚さの平均値B1 (μm)、該よこ糸の糸束断面幅の平均値A2 (μm)と糸束断面厚さの平均値B2 (μm)が下式(2)を満たすことを特徴とするガラスクロス。
    2σ1 ≦A1 ×0.100 かつ 2σ2 ≦A2 ×0.100・・・(1)
    arctan(B1 /A1 )≦7.0° かつ arctan(B2 /A2 )≦7.0°・・・(2)
  2. 請求項1記載のガラスクロスを基材として用いたことを特徴とするプリント配線板。
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