JPH055243A - ガラス織布およびそれを用いた積層板 - Google Patents

ガラス織布およびそれを用いた積層板

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JPH055243A
JPH055243A JP3140923A JP14092391A JPH055243A JP H055243 A JPH055243 A JP H055243A JP 3140923 A JP3140923 A JP 3140923A JP 14092391 A JP14092391 A JP 14092391A JP H055243 A JPH055243 A JP H055243A
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JP
Japan
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yarn
glass
woven fabric
glass fiber
warp
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JP3140923A
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English (en)
Inventor
Sukeji Murakoshi
資治 村越
Keita Miyasato
桂太 宮里
Sumitaka Sugano
純孝 菅野
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Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ICなどの自動挿入が可能な、反り、ねじれ
の発生が抑制されたプリント配線板を提供する。 【構成】 JIS R3413に規定される糸の呼称G
75 1/0の(繊径9μmのフィラメントを400本
束ねた)グラスファイバーヤーンをたて糸に用い、G5
0 1/0〜G67 1/0のグラスファイバーヤーン
または繊径9μmを超え、かつ10.5μm以下の太さ
のフィラメントを400本束ねたグラスファイバーヤー
ンをよこ糸に用い、たて糸とよこ糸の25mmあたりの
打込み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0
〜1.4であり、平織り製織時の単位面積あたりの重量
が180〜250g/m2 であることを特徴とするプリ
ント配線板基材用ガラス織布、およびそれを強化材とし
て用いることを特徴とする積層板。 【効果】 積層板の寸法安定性が極めて高く、反りやね
じれがわずかなため、ICなどの自動挿入が可能とな
り、プリント配線板の実装工程の生産性を著しく向上さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板基材用
ガラス織布、およびそれを強化材として用いることを特
徴とする積層板に関し、特に、乾燥および加熱による積
層体の反りとねじれの発生を抑える効果を有するプリン
ト配線板基材用ガラス織布、およびそれを強化材として
用いた高い寸法安定性を有する積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、ガラス繊維およびそれを材料
に用いた成形体は、その優れた耐熱性、寸法安定性、電
気絶縁性、及び誘電率と誘電損失の低さ等の理由からエ
レクトロニクスの分野では広く用いられてきた。その中
でも特にガラス原糸を製織してなるガラス織布は、その
優れた寸法安定性からプリント配線板用素材としての需
要が多い。
【0003】そのプリント配線板の実装は、近年、IC
などについては自動挿入する方式が増えている。この自
動挿入は、前工程としてのソルダーレジストの乾燥、ヒ
ュージングなどの加熱といった苛酷な条件にさらされた
プリント配線板にたいしてなされる。そのため、これら
の工程によりプリント配線板に反りねじれなど寸法変化
が生じ、これが大きいために自動挿入ができなくなると
いう現象が起こり始めた。
【0004】実際問題として、現状ではまだ、特に高密
度の大型板では自動挿入が不可能であると言われてお
り、したがって年々高密度化して行くプリント配線板製
造においてその素材の寸法安定性が現在のレベルでは不
満足となってきたため、強化材のガラス織布についても
より高度な寸法安定性を有するものが必要になった。そ
の要求に応じる試みの一つとして、本発明者らによる特
願平3−45601号出願のガラス織布およびそれを用
いた積層板をあげることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ソル
ダーレジストの乾燥やフュージングなど高温を要する工
程を経ても反りやねじれの発生が抑えられた、実装工程
においてICなどの自動挿入を可能とするプリント配線
板を与えるための基材用ガラス織布、およびそれを強化
材とする寸法安定性に優れた積層板を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、プリント配
線板に高度の寸法安定性を与えることができる基材用ガ
ラス織布、およびそれを強化材とする寸法安定性に優れ
た積層板を開発するために鋭意研究を重ねた結果、ある
範囲の繊径を有するフィラメントを束ねて得られたグラ
スファイバーヤーンを用い、布のたて糸とよこ糸の太さ
を適切な範囲で相違するものとし、さらに布のたて糸と
よこ糸の打込み本数の比率を適当に調節することによっ
て、目的に適合する基材用ガラス織布、および積層板を
得られることを見出だし、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
【0007】すなわち、本発明は、JIS R3413
に規定される糸の呼称G75 1/0のグラスファイバ
ーヤーンをたて糸に、G50 1/0〜G67 1/0
のグラスファイバーヤーンをよこ糸に用い、たて糸とよ
こ糸の25mmあたりの打込み本数の比率(たて糸本数
/よこ糸本数)が1.0〜1.4であり、平織り製織時
の単位面積あたりの重量が180〜250g/m2 であ
ることを特徴とするプリント配線板基材用ガラス織布、
およびその基材用ガラス織布を強化材として用いること
を特徴とする積層板、ならびに繊径9μmのフィラメン
トを400本束ねたグラスファイバーヤーンをたて糸
に、繊径が9μmを超え、かつ10.5μm以下の太さ
のフィラメントを400本束ねたグラスファイバーヤー
ンをよこ糸に用い、たて糸とよこ糸の25mmあたりの
打込み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0
〜1.4であり、平織り製織時の単位面積あたりの重量
が180〜250g/m2 であることを特徴とするプリ
ント配線板基材用ガラス織布、およびその基材用ガラス
織布を強化材として用いることを特徴とする積層板を要
旨とするものである。
【0008】本発明の請求項1および請求項2記載の基
材用ガラス織布および積層板において用いられるグラス
ファイバーヤーンは、たて糸は、JIS R3413に
規定される糸の呼称G75 1/0のもの、よこ糸は、
G50 1/0〜G67 1/0のものである。そし
て、請求項3および請求項4記載の基材用ガラス織布お
よび積層板において用いられるグラスファイバーヤーン
は、たて糸は、繊径9μmのフィラメントを400本束
ねたもの、よこ糸は、繊径が9μmを超え、かつ10.
5μm以下の太さのフィラメントを400本束ねたもの
である。グラスファイバーヤーンの原料のガラスの種類
については、従来よりプリント配線板基材用ガラス織布
の材料として広く使用されてきたEガラス、Sガラス、
Dガラスなどを用いることが可能である。なお、本明細
書中では、基材用ガラス織布とはプリント配線板用の強
化材に用いられるガラス織布、すなわちシランカップリ
ング剤などで表面処理を施されたガラス織布を指す。
【0009】織布は、たて糸とよこ糸の25mmあたり
の打込み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.
0〜1.4であり、平織り製織時の単位面積あたりの重
量が180〜250g/m2 であることを特徴とする。
その平織り製織は、織機、製織方法などについては特別
の操作、条件などを必要としない。
【0010】ガラス織布をプリント配線板用基材とする
には、上述したようなガラス織布の表面処理が必要であ
り、例えば、シランカップリング剤などを用いてなされ
る。シランカップリング剤などによる表面処理は、製織
前にグラスファイバーヤーンに施すことも、製織後のガ
ラス織布に施すこともともに適当である。
【0011】上述のシランカップリング剤としては、従
来より公知の次に示すようなものが適宜使用可能であ
る。例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス
(2−メトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランなどを用いることができる。
【0012】これらシランカップリング剤を使用すると
きは、通常は水溶液で、もしくはアルコール類、ケトン
類、グリコール類、エーテル類、ジメチルホルムアミド
などの有機溶媒の溶液、又は水と上述の有機溶媒との混
合溶媒の溶液として、0.01〜5重量%の濃度に調製
する。
【0013】ガラス繊維表面に付着させるシランカップ
リング剤の量(固形分基準)は、ガラス織布基材の0.
001〜0.5重量%の範囲が好ましく、0.01〜
0.2重量%の範囲が特に好ましい。
【0014】シランカップリング剤をガラス繊維表面に
付着させ、プリント配線板用基材とする方法は、浸漬
法、スプレー法などの通常用いられている方法を適用す
ることができる。浸漬法を採用した場合は、次の条件設
定が好ましい操作の一例である。温度は室温(25℃)
に近くし、ガラス織布をシランカップリング剤含有溶液
に数秒間浸漬した後、マングルで30重量%ピックアッ
プとなるよう絞液し、それを100〜180℃で数秒間
乾燥キュアリングする。このようにして積層板の強化材
として用い得るガラス織布基材が得られる。
【0015】本発明の積層板は、上述のガラス織布基
材、すなわちシランカップリング剤などによる表面処理
を施した本発明のガラス織布を強化材として得られたも
のである。
【0016】積層板の製造は、例えば以下に示すような
方法によりなされる。
【0017】エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などを用い
るのであれば、まず浸漬法、スプレー法などの常法によ
りそれらの樹脂をガラス織布基材に含浸させたのち、樹
脂を半乾燥固化させてプリプレグを得、それから積層板
を得る。ポリエステル樹脂などを用いるのであれば、樹
脂をガラス織布基材に含浸させたのち、ハンドレイ・ア
ップ法などにより積層板を得る。
【0018】プリプレグを得るために用いられるエポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールAのジグリシジルエー
テル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、臭素
化エポキシ樹脂、ノボラック樹脂のポリグリシジルエー
テルなどがあげられる。
【0019】これらのエポキシ樹脂を用いる際には、通
常、硬化剤(重合促進剤)が併用され、それは、以下に
示すアミン系、酸無水物系、エポキシ系などのものをあ
げることができる。
【0020】アミン系硬化剤(重合促進剤)としては、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエ
チルアミノプロピルアミン、テトラエチレンペンタミ
ン、脂肪族ポリエーテルトリアミン、ジシアンジアミ
ド、4,4´−メチレンジアニリン(MDA)、m−フ
ェニレンジアミン(MPDA)、4,4´−ジアミノジ
フェニルスルフォン、2,6−ジアミノピリジン(DA
P)、33.3%MPDA−33.3%MDA−33.
3%イソプロピルMPDA、40%MDA−60%ジエ
チルMDA、40%MPDA−60%MDA、アミノポ
リアミド、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノエチル)フェノールな
ど、酸無水物系硬化剤(重合促進剤)としては、フタル
酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ナディクメチ
ルアンハイドライト、トリメリト酸無水物、マレイン酸
無水物、コハク酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸
無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノン−テトラ
カルボン酸二無水物など、およびエポキシ系硬化剤(重
合促進剤)としては、ブチルグリシジルエーテル、ヘプ
チルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
クレジルグリシジルエーテルなどがあげられる。
【0021】プリプレグを得るために用いられるポリイ
ミド樹脂としては、ポリアミドビスマレイミド、オキシ
ジアニリンと無水ピロメリット酸の縮合物、トーロン
(アモコケミカルズ社商標)、BTレジン(三菱瓦斯化
学(株)商標)、NR−150(デュポン社商標)、H
R−600(ヒューズエアクラフト社商標)などがあげ
られる。
【0022】ハンドレイ・アップ法などで積層板を得る
ために用いられるポリエステル樹脂は、(I)スチレン
とアクリロニトリル、酢酸アリル、o−クロロスチレ
ン、p−クロロスチレン、無水シトラコン酸、2,5−
ジクロロスチレン、クロロマレイン酸ジエチル、フマル
酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、
マレイン酸ジメチル、フマル酸モノエチル、マレイン酸
モノエチル、イタコン酸、無水マレイン酸、アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、ビニルカル
バゾール、マレイン酸ジベンジル、ポリ1,3−ブチレ
ングリコールフマレート、もしくは4−ビニルピリジ
ン、または(II)無水マレイン酸と酢酸アリル、また
は(III)アクリル酸メチルと酢酸アリル、もしくは
無水マレイン酸、または(IV)メタクリル酸メチルと
アクリロニトリル、酢酸アリル、o−クロロスチレン、
p−クロロスチレン、マレイン酸ジエチル、無水マレイ
ン酸、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、もしくはポリ
エチレングリコールフマレート、または(V)アクリロ
ニトリルとフマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、も
しくは無水マレイン酸、または(VI)酢酸ビニルと酢
酸アリル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、無
水マレイン酸、もしくはフタル酸ジアリルなどがあげら
れる。
【0023】これらのポリエステル樹脂を用いる際に
は、通常、硬化剤(重合促進剤)が併用され、それは、
以下に示すものなどをあげることができる。
【0024】(A)無機化合物として亜硫酸ガス、硫化
水素、五酸化バナジウム、酸化カルシウム、もしくは酸
化バリウムなどの金属の酸化物など、または(B)金属
石けん類としてナフテン酸コバルト、オクトエ酸コバル
ト、ナフテン酸マンガン、オクトエ酸バナジル、ナフテ
ン酸銅、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸バリウム、
ナフテン酸亜鉛、もしくはナフテン酸ジルコニウム、ま
たは(C)金属キレート化合物としてバナジルアセチル
アセトネート、コバルトアセチルアセトネート、鉄アセ
チルアセトネート、もしくはアルミニウムアセチルアセ
トネート、または(D)アミン類としてジメチルアニリ
ン、N,n−ジエチルアニリン、N,n−ジメチルパラ
トルイジン、N−エチル−メタトルイジン、トリエタノ
ールアミン、メタトルイジン、ジエチレントリアミン、
ピリジン、フェニルモルホリン、ピペリジン、もしくは
ジエタノールアニリン、または(E)含りん化合物とし
てフェニルホスフィン酸、ジフェニルヒドロキシホスフ
ィン、もしくはジメチルホスフィン、または(F)含硫
黄化合物として1,3−ジブチルチオユリヤなどが用い
られ、その他、ラウリルメルカプタン、N−ブチルサル
ファイト、ジフェニルジサルファイト、テトラメチルチ
ウラムジサルファイト、パラトルエンスルホン酸、ドデ
シルスルホン酸ソーダ、第4級アンモニウム塩類、アセ
チルアセトンなどβ−ジケトン類、過酢酸型エポキシ化
合物、もしくはスルホニウム塩類などを用いることがで
きる。
【0025】上記の樹脂などを含浸させて得たプリプレ
グを所望枚数積層し、プレス法などの常法により成形す
ることにより、本発明の積層板が得られる。このとき、
本発明のガラス織布から得られたプリプレグを、適当枚
数のガラス不織布のプリプレグと合わせて積層すること
も可能である。
【0026】なお、本発明の積層板は、主表面の少なく
とも一方に銅、銀、金などからなる導電性金属層を有し
ていてもよく、内層回路を備えたものであってもよい。
【0027】
【実施例】次に、実施例および比較例によってこの発明
をさらに詳細に説明する。なお、以下の文章中の%およ
び部は、特記しない限り重量%および重量部をそれぞれ
意味する。
【0028】実施例1 G75 1/0グラスファイバーヤーンをたて糸に、G
67 1/0グラスファイバーヤーンをよこ糸に用い
て、平織りで、たて糸打込み本数42本/25mm、よ
こ糸打ち込み本数32本/25mm、単位面積あたり重
量210g/m2 、厚さ0.18mmのガラス織布を得
た。
【0029】実施例2 G75 1/0グラスファイバーヤーンをたて糸に、G
62 1/0グラスファイバーヤーンをよこ糸に用い
て、平織りで、たて糸打込み本数42本/25mm、よ
こ糸打ち込み本数32本/25mm、単位面積あたり重
量217g/m2 、厚さ0.18mmのガラス織布を得
た。
【0030】実施例3 G75 1/0グラスファイバーヤーンをたて糸に、T
ex番手で81.6である繊径10.1μmのフィラメ
ントを400本束ねたグラスファイバーヤーンをよこ糸
に用いて、平織りで、たて糸打込み本数41本/25m
m、よこ糸打ち込み本数31本/25mm、単位面積あ
たり重量216g/m2 、厚さ0.18mmのガラス織
布を得た。
【0031】比較例1 G75 1/0グラスファイバーヤーンを製織用の糸に
用いて、実施例1と同様に平織りで、たて糸打込み本数
42本/25mm、よこ糸打ち込み本数32本/25m
m、単位面積あたり重量203g/m2 、厚さ0.18
mmのガラス織布を得た。
【0032】実施例4 実施例1のガラス織布を用いて、エポキシ樹脂含浸プリ
プレグ、およびそれを8枚積層した銅張積層板を作成し
た。
【0033】まず、ガラス織布の表面処理用に、シラン
カップリング剤N−β−(N−ビニルベンジルアミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製;SZ
−6032)を0.5%、酢酸を3.0%、メタノール
を若干量含有する水溶液を調製した。
【0034】プリプレグ、積層板を得るためのガラス織
布基材は、次に示す操作により得られる。まず、ガラス
織布を熱処理脱油して上記処理液に浸漬し、つぎにマン
グルを用いてピックアップ30%となるように絞液した
のち110℃で加熱乾燥する。このようにして、シラン
カップリング剤が表面に付着したガラス織布基材がえら
れた。
【0035】上記ガラス織布基材を強化材として、G−
10処方の組成のエポキシ樹脂ワニスに浸漬し、130
℃で10分間の予備乾燥をして樹脂分43%のプリプレ
グとした。下にG−10処方のエポキシ樹脂ワニスの組
成を示す。 ワニスの組成 エピコート1001(油化シェルエポキシ(株)製) 80部 エピコート154 (油化シェルエポキシ(株)製) 20部 ジシアンジアミド 4部 ベンジルジメチルアミン 0.2部 ジメチルホルムアミド 30部
【0036】次に、このプリプレグを8枚積層し、上部
表面と下部表面のプリプレグに銅箔を重ね合わせ、通常
行われているようにプレス法(1985年3月20日工
業調査会発行、藤平・藤森編著「多層プリント配線板キ
ーワード100」43〜46ページ、「16積層プレス
工程」参照」)で加熱成形して厚さ1.6mmの銅張積
層板(以下G−10 1.6mm板と称する)を得た。
【0037】そのG−10 1.6mm板について、面
積が450mm×450mmのものを測定用の試料とし
て、それを170℃で30分加熱し、その寸法安定性
(反りおよびねじれについて)をJIS C6481,
5・4・3に定められた試験法により測定した。結果を
表1に示す。
【0038】実施例5〜6及び比較例2 実施例2〜3及び比較例1のガラス織布を用いて、実施
例4と同様にそれぞれの織布についてのG−10 1.
6mm板を作成し、同様に加熱後の寸法安定性をJIS
C6481,5・4・3に定められた試験法により測
定した。結果を実施例4と合わせて表1に示す。
【0039】実施例7 実施例1のガラス織布と、100g/m2 のガラスペ
ーパーすなわちガラス不織布を組み合わせて積層板(C
EM−3板と称する)を作成した。その作成工程を次ぎ
に示す。
【0040】まず、ガラスペーパーを実施例4のG−1
0処方のエポキシ樹脂ワニスに浸漬し、130℃で15
分間の予備乾燥をして樹脂分67%のガラスペーパープ
リプレグとした。
【0041】上記のガラスペーパープリプレグを4枚重
ね、実施例4のガラス織布プリプレグをその最上面と最
下面に1枚ずつ配置し、さらに上下に配置されたガラス
織布プリプレグの両外側に厚さ18μmの銅箔を重ね、
実施例4と同様にプレス法で加熱成形して厚さ1.6m
mの銅張積層板(以下CEM−3 1.6mm板と称す
る)を得た。
【0042】得られたCEM−3 1.6mm板につい
ても、実施例4と同様に加熱後の寸法安定性をJIS
C6481,5・4・3に定められた試験法により測定
した。結果を表2に示す。
【0043】実施例8〜9及び比較例3 実施例2〜3及び比較例1のガラス織布を用いて、実施
例7と同様にそれぞれの織布についてのCEM−3
1.6mm板を作成し、同様に加熱後の寸法安定性をJ
IS C6481,5・4・3に定められた試験法によ
り測定した。結果を実施例7と合わせて表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】この表から明らかなように、実施例1〜3
の織布を用いて得られた実施例4〜6の積層板は、比較
例1の織布を用いて得られた比較例2の積層板に比べる
と、加熱による反りとねじれの発生が抑えられ、極めて
高い寸法安定性を有する。
【0046】
【表2】
【0047】この表から明らかなように、実施例1〜3
の織布のプリプレグとガラスペーパープリプレグを用い
て得られた実施例7〜9の積層板は、比較例1の織布の
プリプレグとガラスペーパープリプレグを用いて得られ
た比較例2の積層板に比べると、加熱による反りとねじ
れの発生が抑えられ、極めて高い寸法安定性を有する。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明のガラス織布は、
これを基材として用いることにより優れた寸法安定性を
有する積層板を提供するものである。この積層板は、ソ
ルダーレジストの乾燥やフュージングなどの高温環境の
下でなされる工程を経ても反りやねじれの発生が起こら
ないため、プリント配線板として用いるのに適する。
【0049】本発明の積層板をプリント配線板として用
いることにより、実装工程におけるICなどの自動挿入
が反りやねじれのために妨げられることがなくなり、品
質の安定したガラス繊維強化樹脂プリント配線板を高い
生産性の下に製造することが可能となる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 JIS R3413に規定される糸の呼
    称G75 1/0のグラスファイバーヤーンをたて糸
    に、G50 1/0〜G67 1/0のグラスファイバ
    ーヤーンをよこ糸に用い、たて糸とよこ糸の25mmあ
    たりの打込み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が
    1.0〜1.4であり、平織り製織時の単位面積あたり
    の重量が180〜250g/m2 であることを特徴とす
    るプリント配線板基材用ガラス織布。 【請求項2】 請求項1記載のガラス織布を強化材とし
    て用いることを特徴とする積層板。 【請求項3】 繊径9μmのフィラメントを400本束
    ねたグラスファイバーヤーンをたて糸に、繊径が9μm
    を超え、かつ10.5μm以下の太さのフィラメントを
    400本束ねたグラスファイバーヤーンをよこ糸に用
    い、たて糸とよこ糸の25mmあたりの打込み本数の比
    率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0〜1.4であ
    り、平織り製織時の単位面積あたりの重量が180〜2
    50g/m2 であることを特徴とするプリント配線板基
    材用ガラス織布。 【請求項4】 請求項3記載のガラス織布を強化材とし
    て用いることを特徴とする積層板。
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