JP4969425B2 - アラミド繊維織物、並びに該織物を用いたプリプレグ及び積層板 - Google Patents
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Description
一方で、繊維と熱硬化性樹脂とから成るプリント配線板用積層板において、繊維と樹脂との接着性の良否は、両者から成る積層板の機械的強度、弾性率、層間絶縁信頼性等の物性に大きな影響を与えるため、積層板の物性を向上させるためには、繊維と樹脂との接着性を向上させることが極めて重要である。しかしながら、アラミド繊維は、剛直高分子であって高結晶性であるため、その繊維表面が化学的に不活性であり、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂との接着性が低いという問題点が挙げられる。この問題に対して、アラミド繊維の表面をプラズマ放電によりエッチングする方法(例えば、特許文献1)、アラミド繊維の表面をエキシマレーザーによりエッチングする方法(例えば、特許文献2)、アラミド繊維にエポキシ樹脂などの材料で表面処理する方法(例えば、特許文献3)等が提案されている。
本発明者は、上記課題に対して鋭意検討を進めた結果、表面処理樹脂がマトリックス樹脂に溶解する理由の一つは、アラミド繊維への表面処理樹脂の濡れ性が悪く、繊維内部まで表面処理樹脂が浸透しないことにあると考えた。そこで、表面処理樹脂の硬化剤として、疎水性の炭化水素基と親水性のアミノ基を含むために界面活性能を有し繊維表面に配向する性質を有するポリアミドアミンを用いることで、繊維表面に均一な表面処理樹脂層が形成され、アラミド繊維織物とマトリックス樹脂との接着性が向上することを見出した。また、表面処理樹脂を溶解させる溶媒に、アラミド繊維に対して膨潤効果を有するアミド系非プロトン性極性溶媒を用いることで、アラミド繊維への表面処理樹脂の浸透性が増し、繊維表面に均一な表面処理樹脂層が形成し、マトリックス樹脂との接着性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
1.アラミド繊維よりなる織物であって、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤で表面処理されたことを特徴とするアラミド繊維織物。
2.ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤の合計付着量が、未表面処理アラミド繊維織物の重量に対して、0.5〜30重量%となる範囲で表面処理されたことを特徴とする上記1に記載のアラミド繊維織物。
3.ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤とが、該ビスフェノールF型エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する該ダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤の活性水素当量比で0.1〜2となる範囲で表面処理されたことを特徴とする上記1または2に記載のアラミド繊維織物。
4.上記1〜3のいずれかに記載のアラミド繊維織物の製造方法であって、アラミド繊維織物をビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤をアミド系非プロトン性極性溶媒を含む溶媒に溶解した溶液により表面処理することを特徴とするアラミド繊維織物の製造方法。
5.上記1〜4のいずれかに記載のアラミド繊維織物に、Bステージ状態の熱硬化性樹脂を含浸して成ることを特徴とするプリプレグ。
6.上記5に記載のプリプレグと銅箔を重ね、加熱加圧成型して成ることを特徴とする積層板。
本発明で使用するアラミド繊維としては、パラ配向芳香族ポリアミド繊維、パラ配向芳香族ポリアミドヒドラジン繊維等で代表される、ポリ(パラアミノベンズアミド)、ポリ(パラアミノベンズヒドラジドテレフタルアミド)、ポリ(テレフタル酸ヒドラジド)、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレン−テレフタルアミドお及びこれらの共重合体からなる繊維を例示できる。より具体的には、デュポン社のケブラー(登録商標)、帝人社のテクノーラ(登録商標)やコーネックス(登録商標)等の市販品を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、アラミド繊維織物の表面処理に用いる表面処理樹脂は、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを含有する。
上記ポリアミドアミン硬化剤とは、ポリエチレンアミン、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、またはトリエチレンテトラアミンと、カルボン酸、例えば、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸などのモノマー脂肪酸、二量化脂肪酸(ダイマー酸)、またはポリカルボン酸との縮合生成物のことをいい、少なくとも1分子中に2個以上のアミド基を有する物であればどのようなものでもよい。
本発明で使用される表面処理樹脂において、エポキシ樹脂に対するポリアミドアミン硬化剤の配合比は、エポキシ樹脂のエポキシ当量に対するポリアミドアミンの活性水素当量比で0.1〜2となる範囲で配合することが好ましい。この範囲において、表面処理樹脂がマトリックス樹脂に溶解せず、繊維表面に均一な表面処理樹脂層を形成し、接着性が増加する。
本発明の表面処理されたアラミド繊維織物を基材とするプリプレグの製造方法としては、定法に従えばよい。例えば、本発明の表面処理されたアラミド繊維織物にエポキシ樹脂等のマトリックス樹脂を有機溶剤で希釈した樹脂ワニスを含浸した後、乾燥炉にて有機溶剤を揮発させ、熱硬化性樹脂をBステージ状態まで硬化させたプリプレグを作製すればよい。なお、含浸後乾燥前にスリットを通す等公知の方法で余剰な樹脂ワニスを掻き落とし、プリプレグの厚さを調製することも可能である。
本発明の表面処理されたアラミド繊維織物補強積層板の製造方法としては、表面処理されたアラミド繊維織物を用いてプリプレグを作製し、これを銅箔とともに複数枚積層し、または内層コア板の上にこれを複数枚または一枚積層し、加熱加圧形成する方法が挙げられる。
(実施例1)
(1)アラミド繊維織物の作成
アラミド繊維(帝人テクノプロダクト社製 テクノーラ(登録商標)、61dTex、25フィラメント)を経糸密度45本/inch、緯糸密度45本/inchの織物密度にエアジェット織機で平織りに製織して厚さ54μmのアラミド繊維織物を得た。次に、加工圧力20kg/cm2 の条件で精錬加工を行い厚さ43μmとした。精錬加工とは、高圧散水流によって、糸束を扁平化して糸と糸の隙間と厚みを減らす開繊加工と製織のために糸に処理されているバインダーを除去する加工を同時に行うことを意味する。次に、250℃、400kg/cmの条件でカレンダ処理を行った。得られたアラミド繊維織物(以下、「未処理アラミド繊維織物」と記す)は、質量24g/cm2、厚さ30μmであった。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名:エピコート806 エポキシ当量:165)0.4重量%と、ポリアミドアミン硬化剤(富士化成工業社製 登録商標:トーマイドTXS−53C 活性水素当量:210 固形分濃度:40重量%)1.4質量%を溶媒であるメチルセロソルブ(MCS)98.2重量%に、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤との固形分濃度が合計で1.0重量%、エポキシ樹脂のエポキシ当量に対してポリアミドアミン硬化剤の活性水素当量比で1.0(エポキシ樹脂/硬化剤=1/1)となるように溶解させた。
(3)表面処理アラミド繊維織物の作製
(1)で作製した未処理アラミド繊維織物を、(2)で調製した表面処理樹脂溶液に含浸させ、0.100mmの隙間のスリットで、余分な表面処理樹脂溶液を掻き落とした後、200℃のオーブン内で10分間乾燥させた。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤の固形分濃度が合計で7.0質量%に配合した以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して6.0重量%であった。
(実施例3)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤の固形分濃度が合計で15.0質量%に配合した以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して13.0重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)であり、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤の固形分濃度が合計で0.5重量%に配合した以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
(実施例5)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がNMPである以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して1.0重量%であった。
(実施例6)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がNMPであり、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤の固形分濃度が合計で7.0重量%に配合した以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して10.0重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がNMPであり、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤の固形分濃度が合計で15.0重量%に配合した以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して24.0重量%であった。
(実施例8)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤をNMP49.1重量%とMCS49.1重量%(NMP/MSC=1/1)との混合溶媒に溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がNMPであり、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤との固形分濃度が合計で1.0重量%、エポキシ樹脂のエポキシ樹脂当量に対してポリアミドアミン硬化剤の活性水素当量比で0.5(エポキシ樹脂/硬化剤=2/1)となるように溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して1.0重量%であった。
(実施例10)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とを溶解させる溶媒がNMPであり、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤との固形分濃度が合計で1.0重量%、エポキシ樹脂のエポキシ樹脂当量に対してポリアミドアミン硬化剤の活性水素当量比で2.0(エポキシ樹脂/硬化剤=1/2)となるように溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して1.0重量%であった。
実施例1のアラミド繊維織物の作成において、得られた未処理アラミド繊維織物をそのまま使用した。
(比較例2)
実施例1のアラミド繊維織物の作成において、得られた未処理アラミド繊維織物を下記に示す条件で大気圧プラズマ装置(積水化学工業社製)により大気圧プラズマ処理を行い、大気圧プラズマ処理アラミド繊維織物を得た。
使用ガス:酸素3体積%、窒素:97体積%、印加電圧:280W、処理時間:1分
(比較例3)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名:エピコート806 エポキシ当量:165)1.0重量%を溶媒であるMCS99.0重量%に溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ポリアミドアミン(富士化成工業社製 登録商標:トーマイドTXS−53C 活性水素当量:210 固形分濃度:40重量%)2.5重量%を溶媒であるMCS97.5重量%に溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
(比較例5)
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名:エピコート806 エポキシ当量:165)0.9質量%と、ジシアンジアミド(ナカライタスク社製 活性水素当量:21)0.1質量%を溶媒であるMCS99.0質量%に、エポキシ樹脂とジシアンジアミドのとの固形分濃度が合計で1.0重量%、エポキシ樹脂のエポキシ樹脂当量に対して硬化剤であるジシアンジアミドの活性水素当量比で1.0(エポキシ樹脂/硬化剤=1/1)となるように溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
実施例1の表面処理樹脂溶液の調製において、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名:エピコート806 エポキシ当量:165)0.9質量%と、ジシアンジアミド(ナカライタスク社製 活性水素当量:21)0.1質量%を溶媒であるNMP99.0質量%に、エポキシ樹脂とジシアンジアミドのとの固形分濃度が合計で1.0重量%、エポキシ樹脂のエポキシ樹脂当量に対して硬化剤であるジシアンジアミドの活性水素当量比で1.0(エポキシ樹脂/硬化剤=1/1)となるように溶解させた以外は、実施例1と同様にして表面処理アラミド繊維織物を得た。得られた表面処理アラミド繊維織物の表面処理樹脂付着量は、未処理アラミド繊維織物に対して0.5重量%であった。
(アラミド繊維織物補強積層板の特性評価方法)
1.アラミド繊維織物補強積層板の作成
1−1.エポキシ樹脂ワニスの作成
表1に示す組成のエポキシ樹脂ワニスを作成した。樹脂はすべてジャパンエポキシレジン社製である。
1−1のエポキシ樹脂ワニスに、前述の実施例1〜10、及び、比較例2〜6記載の表面処理アラミド繊維織物、並びに比較例1記載の未処理アラミド繊維織物を浸漬し、0.100mmのスリットで余分な樹脂ワニスを掻き落とし、125℃のオーブンで10分間乾燥し、プリプレグを得た。
1−3.積層板の成型
1−2のプリプレグを2枚重ね、その両表層に厚さ18μmの銅箔を重ねて、195℃、40kgf/cm2 の条件で60分間加圧加熱成形し、厚さ0.12mmの両面銅張りアラミド繊維織物補強積層板を得た。
アラミド繊維織物を10cm角にカットし、表面処理前後のアラミド繊維織物重量を電子天秤により測定し、表面処理前後の重量差から、下式(1)を用いて表面処理樹脂付着量(以下、「処理樹脂付着量」ともいう。)を算出した。
処理樹脂付着量(重量%)=(処理後重量−処理前重量)/処理前重量×100・・・(1)
3.アラミド繊維織物とマトリックス樹脂との接着強度測定
上述のアラミド繊維織物補強積層板をアラミド繊維織物の横糸方向(幅)1.5cm×経糸方向(長さ)15cmに切断し、オートグラフ(島津製作所株式会社製)を用いて、5.0cm/分の速度で90度方向に、積層板の1層目を銅箔と共に3.0cm剥離させた際の引張り強度を測定し、その強度をアラミド繊維織物とマトリックス樹脂との接着強度(剥離強度)とした。
本発明のエポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とが表面処理されたアラミド繊維織物(実施例1〜10)は、エポキシ樹脂(比較例3)、あるいは、ポリアミドアミン硬化剤(比較例4)のみが表面処理されたアラミド繊維織物と比較して、アラミド繊維織物とマトリックス樹脂との接着強度が優れていることが認められた。これは、エポキシ樹脂、あるいは、ポリアミドアミン硬化剤が単独で表面処理された場合、アラミド繊維織物表面に表面処理樹脂層を形成しても、プリプレグ作製時に樹脂ワニスに含浸させた際、マトリックス樹脂に溶解して、接着性改善効果が見られないためである。したがって、本発明のアラミド繊維織物は、エポキシ樹脂とポリアミドアミン硬化剤とが共に表面処理されたことが必須である。
Claims (6)
- アラミド繊維よりなる織物であって、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤で表面処理されたことを特徴とするアラミド繊維織物。
- ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤の合計付着量が、未表面処理アラミド繊維織物の重量に対して、0.5〜30重量%となる範囲で表面処理されたことを特徴とする請求項1に記載のアラミド繊維織物。
- ビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤とが、該ビスフェノールF型エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する該ダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤の活性水素当量比で0.1〜2となる範囲で表面処理されたことを特徴とする請求項1または2に記載のアラミド繊維織物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のアラミド繊維織物の製造方法であって、アラミド繊維織物をビスフェノールF型エポキシ樹脂とダイマー酸変性ポリアミドアミン硬化剤をアミド系非プロトン性極性溶媒を含む溶媒に溶解した溶液により表面処理することを特徴とするアラミド繊維織物の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のアラミド繊維織物に、Bステージ状態の熱硬化性樹脂を含浸して成ることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項5に記載のプリプレグと銅箔を重ね、加熱加圧成型して成ることを特徴とする積層板。
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