JP2800420B2 - ガラス繊維基材およびそれを用いたガラス繊維強化樹脂積層板 - Google Patents

ガラス繊維基材およびそれを用いたガラス繊維強化樹脂積層板

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維基材および
このガラス繊維基材を強化材とするガラス繊維強化樹脂
積層板に係り、特に、銅、銀等のマイグレーション防止
効果を有し、かつ高耐熱性を有するプリント配線基板等
が得られるガラス繊維基材およびこのガラス繊維基材を
強化材とするガラス繊維強化樹脂積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板等の製造に用いられる
ガラス繊維強化樹脂積層板は、一般に、ガラス繊維基材
にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた後、得ら
れた樹脂含浸ガラス繊維基材(以下、プリプレグとい
う)を複数枚積層してなる積層物を所望形状にプレス成
形することにより製造されている。このとき、ガラス繊
維基材と樹脂との間の結合強度を向上させることを目的
として、予めガラス繊維基材をシランカップリング剤で
表面処理する方法が採られている。このシランカップリ
ング剤の使用は、シランカップリング剤がガラス基材と
結合し得る分子構造を有し、さらに樹脂と化学結合し得
る分子構造をも有しているからである。
【0003】ところで近年、エレクトロニクス業界にお
ける急速な技術進歩に伴い、その関連材料に対して種々
の要求がなされており、例えばICの高集積化による発
熱量の増大に対する対処や、スルーホールメッキ用のド
リル穴を開ける際に摩擦熱によって樹脂が流れ出す現象
に対する対処等のために、プリント配線基板の分野にお
いても耐熱性の向上が強く望まれている。また、耐熱性
に劣るプリント配線基板は、その製造工程におけるハン
ダ処理等の高温処理を施す際に、表面や内部にふくれや
剥離等が生じる等、実用上著しい障害が生じてしまう。
【0004】また、プリント配線基板に対する要求特性
としては、上記した耐熱性等だけではなく、近年特に以
下に示すような現象を防止することが求められている。
すなわち、高温多湿下でプリント基板の寿命試験を行っ
た場合に、逆の電荷をもった隣接する電導体どうし間
(表面回路線間、スルーホールとスルーホール間等)で
絶縁抵抗の破壊的な損失が観測されることがある。これ
は、電導性陽極フィラメント(以下、CAFと略す)と
呼ばれる、陽極から陰極の電導体間でのガラス繊維に沿
った銅等のマイグレーション(移行)により成長した電
導性フィラメントによって引き起こされるものであり、
事実上回路の破壊を意味するものである。ますます多様
化および複雑化しつつあるプリント配線基板にとって
は、CAFは大きな問題となっている。
【0005】上記したようなプリント配線基板に対する
特性向上の要求に対して、耐熱性の向上については、従
来のガラス−エポキシ基板におけるエポキシ樹脂の改
良、高耐熱性ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂(BT樹脂)の開発等、樹脂による対処が各種
なされてきた。
【0006】一方、プリント配線基板の耐熱性やその他
の性能は、ガラス繊維基材の表面処理に用いるシランカ
ップリング剤に依存するところが大きい。シランカップ
リング剤は、上記したように、ガラス繊維基材と樹脂と
の結合強度改善等のために使用されており、通常1個の
ケイ素原子あたりに、1個の有機官能基と3個の加水分
解基を有する化合物が用いられている。このようなシラ
ンカップリング剤においては、ガラス繊維基材を処理し
た際、加水分解基は加水分解されて酸素原子を介してケ
イ素原子とガラス繊維との間に化学結合を生成し、一
方、有機官能基は樹脂と複合された際に樹脂の有する官
能基と反応して化学結合を生成する。シランカップリン
グ剤の種類およびその性能は、有機官能基の構造によっ
てほぼ決定され、使用する樹脂の種類に応じてそれぞれ
適した構造のものが選ばれているが、CAFに対する対
処はほとんどなされていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のシランカップリング剤では、銅、銀等のマイグレーシ
ョン(CAF)防止のための改良が十分になされておら
ず、また耐熱性の改良についても十分といえるものでは
なかった。このようなことから、ハンダ処理等によって
高温環境下に置かれた際に生じるふくれや剥離等の欠点
を防止し、かつ高温多湿環境下に置かれた際にも、銅、
銀等のマイグレーションを抑制し、CAFの成長を防止
することを可能にしたシランカップリング剤の開発が強
く望まれている。
【0008】したがって本発明の目的は、耐熱性に優
れ、かつCAFの成長を防止したプリント配線基板を得
ることが可能なガラス繊維基材およびこのガラス繊維基
材を強化材としたガラス繊維強化樹脂積層板を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用】本発明は、上記目
的を達成するためになされたものであり、本発明のガラ
ス繊維基材は、一般式
【0010】
【化2】
【0011】(式中、Rは水素原子および炭素数1〜3
のアルキル基から選ばれた1価の基を、R′は水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基およびSiR3から選ば
れた1価の基を示し、nは3〜6の整数を示す)で表さ
れる化合物またはその酸塩が表面に付着されたガラス繊
維からなることを特徴とするものである。また、本発明
のガラス繊維強化樹脂積層板は、上述のガラス繊維基材
を強化材とすることを特徴とするものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ガラス繊維基材に用いられるガラス繊維としては、ガラ
ス繊維強化樹脂積層板の強化材として従来より使用され
ている、Eガラス、Sガラス、Dガラス等のガラス繊維
が挙げられる。この際のガラス繊維は、ガラス長繊維で
あっても、ガラス短繊維であってもよい。また、ガラス
繊維基材の形状としては、ガラス繊維織布、ガラス繊維
不織布、紙等のシート状のものであることが好ましい。
本発明のガラス繊維基材は、上記したようなガラス繊維
の表面に、上記一般式で表されるシラン化合物またはそ
の酸塩からなるフェノール官能性シランカップリング剤
(以下、単にフェノール官能性シランカップリング剤と
称する)を付着させたものからなる。このフェノール官
能性シランカップリング剤としては、3−(3−ヒドロ
キシアニリノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(3
−トリメチルシロキシアニリノ)プロピルトリメトキシ
シラン、3−(3−ヒドロキシアニリノ)ヘキシルトリ
メトキシシラン、3−(3−ヒドロキシアニリノ)プロ
ピルトリエトキシシラン、3−(3−トリメチルシロキ
シアニリノ)ヘキシルトリメトキシシラン、3−(3−
トリメチルシロキシアニリノ)プロピルトリエトキシシ
ラン又はこれらの酸塩などが挙げられる。上記したフェ
ノール官能性シランカップリング剤の付着量としては、
ガラス繊維に対して0.001〜0.5重量%の範囲が
好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.2重量%の
範囲である。フェノール官能性シランカップリング剤の
付着量が0.001重量%未満では耐CAF性の効果が
十分に得られず、逆に5重量%を超えるとハンダ耐熱性
が悪くなる恐れがある。
【0013】また、本発明のガラス繊維基材は、例え
ば、 上記したようなガラス繊維を上記フェノール官
能性シランカップリング剤で処理した後、常法によって
所望の基材形状、例えばシート形状に加工する、 上
記したようなガラス繊維を常法によって所望の基材形
状、例えばシート形状に加工した後、このガラス繊維基
材を上記フェノール官能性シランカップリング剤で処理
する、等によって得ることができる。
【0014】上記フェノール官能性シランカップリング
剤によるガラス繊維(基材形状のものを含む。以下、ガ
ラス繊維基材用材料という)の処理(ガラス繊維表面へ
の付着)は、例えば、1種または2種以上の上記一般式
で表されるシラン化合物またはその酸塩を含むシランカ
ップリング剤を含有する水溶液、またはアルコール類、
ケトン類、グリコールエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド等の有機溶媒の溶液、あるいは水とこれら有機溶媒と
の混合溶媒の溶液(処理剤)を、ガラス繊維基材用材料
に付着させた後、乾燥させることにより行う。また、こ
の際に用いる処理剤としては、従来公知のシランカップ
リング剤を混合したものを用いてもよい。さらに、フェ
ノール官能性シランカップリング剤による処理と、従来
公知のシランカップリング剤による処理とを併用しても
よい。
【0015】上記した従来公知のシランカップリング剤
としては、各種のものが適宜使用できる。代表的なもの
としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルト
リス(2−メトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0016】また、上述したようなシランカップリング
剤の溶液をガラス繊維基材用材料に付着させる方法とし
ては、浸漬法、スプレー法等の各種公知の方法を適用す
ることができる。例えば、ガラス繊維基材用材料がシー
ト状加工物である場合の浸漬法による処理は、シート状
加工物を室温に近い温度でシランカップリング剤の溶液
に数秒間浸漬した後、マングルにより30重量%ピック
アップとなるよう絞液し、続いて100〜180℃で数
秒間乾燥キュアリングすること等により行うことができ
る。
【0017】次に、本発明のガラス繊維強化樹脂積層板
について説明すると、このガラス繊維強化樹脂積層板
は、前述した本発明のガラス繊維基材を強化材とするも
のである。本発明のガラス繊維強化樹脂積層板を得るに
あたっては、まず、浸漬法、スプレー法等の常法によ
り、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂
等の樹脂を、前述した本発明のガラス繊維基材に含浸さ
せた後、半乾燥固化させてプリプレグを得る。この後、
このプリプレグを所望枚数積層し、プレス法、コンプレ
ッションモールディング法等の常法により所望形状に成
形することにより、本発明のガラス繊維強化樹脂積層板
を得ることができる。
【0018】例えば、プリント配線基板等の製造に多用
されるガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板は、本発明の
ガラス繊維基材にエポキシ樹脂ワニスを含浸させた後、
上述した方法により得ることができる。この際に用いら
れるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAの
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジ
ルエーテル、臭素化エポキシ樹脂、ノボラック樹脂のポ
リグリシジルエーテル等が挙げられる。これらエポキシ
樹脂には、通常、硬化剤(促進剤)が併用され、これら
の硬化剤(促進剤)としては、下記に示すアミン系、酸
無水物系、エポキシ系等の硬化剤(促進剤)を挙げるこ
とができる。アミン系の硬化剤としては、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプ
ロピルアミン、テトラエチレンペンタミン、脂肪族ポリ
エーテルトリアミン、ジシアンジアミド、4,4′−メ
チレンジアニリン(MDA)、m−フェニレンジアミン
(MPDA)、4,4′−ジアミノジフェニルスルフォ
ン、2,6−ジアミノピリジン(DAP)、33.3%
MPDA−33.3%MDA−33.3%イソプロピル
MPDA、40%MDA−60%ジエチルMDA、40
%MPDA−60%MDA、アミノポリアミド、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノエチル)フェノール等が挙げられる。
また、酸無水物系の硬化剤としては、フタル酸無水物、
ヘキサヒドロフタル酸無水物、ナディクメチルアンハイ
ドライド、ドデシルコハク酸無水物、クロレンディクア
ンハイドライド、トリメリト酸無水物、マレイン酸無水
物、コハク酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水
物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノン−テトラカル
ボン酸二無水物等が挙げられる。さらに、エポキシ系の
硬化剤としては、ブチルグリシジルエーテル、ヘプチル
グリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ア
リルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリ
シジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジ
ルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0019】なお、本発明のガラス繊維強化樹脂積層板
は、主表面の少なくとも一方に、銅、金、銀等からなる
導電性金属層を有していてもよい。このような導電性金
属層は、プレス法等の常法により形成することができ
る。また、本発明のガラス繊維強化樹脂積層板は、内層
回路を備えたものであってもよい。これら導電性金属層
を有するガラス繊維強化樹脂積層板は、プリント配線基
板等の材料として好適である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、以下の文章中の%および部は、特記しない限り重量
%および重量部をそれぞれ意味する。 (1) まず、ガラス繊維基材の製造について説明す
る。実施例1 フェノール官能性シランカップリング剤として、式
【0021】
【化3】
【0022】で表される3−(3−ヒドロキシアニリ
ノ)プロピルトリメトキシシラン・塩酸塩(東レ・ダウ
コーニング・シリコーン (株) 製)を用い、このフェノ
ール官能性シランカップリング剤を0.5%(固形
分)、酢酸を0.5%含有する水溶液を調製した。次
に、ガラス繊維基材用材料として、熱処理脱脂したガラ
ス繊維織物(商品名:WEA−18W、日東紡績 (株)
製)を用い、このガラス繊維基材用材料を上記処理液に
浸漬し、マングルを用いてピックアップ30%となるよ
うに絞液した後、110℃で加熱乾燥して、フェノール
官能性シランカップリング剤を表面に付着させたガラス
繊維からなるガラス繊維基材を得た。このようにして得
たガラス繊維基材におけるフェノール官能性シランカッ
プリング剤の乾燥後の付着量(固形分基準)は0.08
%であった。
【0023】実施例2 フェノール官能性シランカップリング剤として、式
【0024】
【化4】
【0025】で表される3−(3−トリメチルシロキシ
アニリノ)プロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン (株) 製)を用いた以外は、実施
例1で用いたガラス繊維基材用材料を、実施例1と同一
条件で処理し、同様にフェノール官能性シランカップリ
ング剤を表面に付着させたガラス繊維からなるガラス繊
維基材を得た。このガラス繊維基材におけるフェノール
官能性シランカップリング剤の乾燥後の付着量(固形分
基準)は0.08%であった。
【0026】比較例1 シランカップリング剤として、N−β−(N−ビニルベ
ンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン・塩酸塩(東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株) 製;SZ−6032)を用い、このシランカップ
リング剤を0.5%(固形分)、酢酸を3.0%含有す
るように調製した後、この溶液に若干のメタノールを加
えて調製した水溶液を処理液として用いた以外は、実施
例1で用いたガラス繊維基材用材料を、実施例1と同様
にして処理し、シランカップリング剤を表面に付着させ
たガラス繊維からなるガラス繊維基材を得た。なお、こ
のガラス繊維基材におけるシランカップリング剤の乾燥
後の付着量(固形分基準)は0.08%であった。
【0027】比較例2 シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1で用い
たガラス繊維基材用材料を、実施例1と同一条件で処理
し、シランカップリング剤を表面に付着させたガラス繊
維からなるガラス繊維基材を得た。なお、このガラス繊
維基材におけるシランカップリング剤の乾燥後の付着量
(固形分基準)は0.08%であった。
【0028】(2) 次に、ガラス繊維強化樹脂積層板
の製造について説明する。
【0029】上記した実施例1、2および比較例1、2
で得られた各ガラス繊維基材をそれぞれ強化材とし、こ
れらを下記組成のエポキシ樹脂ワニス(G−10処方)
中に浸漬した後、予備乾燥して、それぞれ樹脂分43%
のプリプレグとした。 [エポキシ樹脂ワニスの組成] ・エピコート1001(商品名、油化シエルエポキシ(株)製)… 80部 ・エピコート154(商品名、油化シエルエポキシ(株)製)…… 20部 ・ジシアンジアミド …… 4部 ・ベンジルジメチルアミン ……0.2部 ・ジメチルホルムアミド …… 30部 次いで、このプリプレグを8枚積層し、得られた積層物
の上部表面および下部表面に銅箔を重ね合せ、常法によ
り加熱成形して、それぞれ板厚1.6mmのガラス繊維強
化エポキシ樹脂積層板を得た。次に、上記実施例1、2
および比較例1、2で得られたガラス繊維強化エポキシ
樹脂積層板について、その物性を以下の方法により評価
した。その結果を表1に示す。
【0030】・ハンダ耐熱性試験 ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板にエッチング処理を
施して、それぞれのガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板
の両主表面にある銅層を取り除き、133℃のプレッシ
ャークッカーで処理した後、260℃のハンダ浴に20
秒間浸漬し、浸漬後の各ガラス繊維強化エポキシ樹脂積
層板にふくれが発生しているか否かを目視観察により判
定した。
【0031】・耐マイグレーション(耐CAF)性試験 ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板にスルーホール作製
用の穴あけを行った後、パネルメッキ工程を経てCAF
用テストパターンを作製した。このCAF用テストパタ
ーンは図1に示す通りであり、その寸法条件は、上下穴
壁間隔(a) 500μm 、左右穴壁間隔 (b)600μm 、
上下パターン間隔(c) 1mm、パターン間隔(d) 400μ
m 、ドリル径(e) 0.90mm、穴数(n) 25穴/列とし
た。次に、上記テストパターン回路の電極間にDC10
0Vの電圧を印加し、85℃、90%RHの環境下に置
かれた時の絶縁抵抗値を5000時間まで測定し、耐マ
イグレーション(耐CAF)性を評価した。
【0032】 表1から明らかなように、実施例1、2で得られた各
ガラス繊維基材を強化材とするガラス繊維強化エポキシ
樹脂積層板は、比較例1、2によるガラス繊維強化エポ
キシ樹脂積層板に比べ、耐熱性および耐CAF性共に優
れていることが分る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス繊
維基材を用いることにより、耐熱性に優れ、かつ銅、銀
等のマイグレーションを抑制することが可能な、本発明
のガラス繊維強化樹脂積層板を得ることができる。これ
により、高温環境下に置かれた場合においても、ふくれ
や剥離等の欠点が生じることを防止でき、かつ高温多湿
環境下に置かれた際にも、CAFの発生を防止すること
ができる。したがって、本発明のガラス繊維基材を用い
ることにより、高品質のガラス繊維強化樹脂積層板を高
い生産性の下に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で耐マイグレーション(耐CA
F)性試験に用いたテストパターンを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 9/06 C08K 9/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Rは水素原子および炭素数1〜3のアルキル基
    から選ばれた1価の基を、R′は水素原子、炭素数1〜
    4のアルキル基およびSiR3 から選ばれた1価の基を
    示し、nは3〜6の整数を示す)で表される化合物また
    はその酸塩が表面に付着されたガラス繊維からなること
    を特徴とするガラス繊維基材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガラス繊維基材を強化材
    とすることを特徴とするガラス繊維強化樹脂積層板。
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