JPH0860484A - ガラス織布基材およびそれを用いた積層板 - Google Patents

ガラス織布基材およびそれを用いた積層板

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JPH0860484A
JPH0860484A JP6216706A JP21670694A JPH0860484A JP H0860484 A JPH0860484 A JP H0860484A JP 6216706 A JP6216706 A JP 6216706A JP 21670694 A JP21670694 A JP 21670694A JP H0860484 A JPH0860484 A JP H0860484A
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glass
warp
yarn
glass woven
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JP6216706A
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Keita Miyasato
桂太 宮里
Sukeji Murakoshi
資治 村越
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Nitto Boseki Co Ltd
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Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性の優れたプリント配線板用の積層板を
可能とするガラス織布基材の提供を目的とする。 【構成】 たて糸とよこ糸がG75 1/0のガラス繊
維糸からなり、たて糸とよこ糸の25mmあたりの打込
み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0〜
1.4、織布単重が160〜180g/m2 、通気度が
5cc/cm2・sec以下であり、織り組織が平織り
であるプリント配線板用ガラス織布基材、及びそれを強
化材とする積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性が要求される積
層板の強化材として好適なガラス織布基材及びこのガラ
ス織布基材を強化材とする積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維は、その優れた耐熱性、寸法
安定性、電気特性等の理由からエレクトロニクス分野で
広く使われており、特に、ガラス繊維糸を製織したガラ
ス織布は、その優れた耐熱性からプリント配線基板用素
材としての需要が多い。近年、プリント配線板に、IC
等を自動挿入する実装方式が増えている。この自動挿入
は、ソルダーレジストの乾燥、ヒュージング等の加熱を
伴い、プリント配線板は苛酷な条件にさらされる。この
為、プリント配線板が層間剥離(デラミネーション)を
おこしたり、外観上の問題や電気絶縁性の低下等の問題
を発生させ易い状況になってきている。従って、プリン
ト配線板用基材の耐熱性が、現在のレベルでは不満足と
なり、より高度に耐熱性のあるプリント配線板用基材が
必要となってきた。
【0003】ガラス織布を構成するガラス繊維糸は、通
常、紡糸時に澱粉を主成分とする集束剤を塗布される。
この集束剤は、後工程の巻き返し工程や製織工程での毛
羽だちを抑え、工程性をよくするために施される。しか
し、成分中に澱粉や油剤などが含まれるため、マトリッ
クスとして使用されるエポキシ樹脂やポリエステル樹脂
に対しての親和性を有していない。そのため製織後にこ
の集束剤を除去するための工程が必要になる。この工程
のことを一般に脱油工程といい、集束剤の除去は、通常
400℃前後の高温で数十時間加熱することにより行わ
れる。更にその後でガラス繊維にマトリックス樹脂との
親和性を与えるために、シラン化合物等により表面処理
をされる。ガラス繊維糸は、3〜13μmの径を有する
フィラメント数100本を集束し軽く撚りをかけて糸と
している。そのため、400℃前後の高温で数十時間加
熱されることによりフィラメント束が製織された状態で
ヒートセットされるような形になる。従って、フィラメ
ント同志が密着した状態でヒートセットされているため
ガラス織布をマトリックス樹脂に含浸させた場合、糸の
内部にまで十分に樹脂が浸透しにくい。特に、たて糸と
よこ糸の交点部分では含浸が不十分になりやすい。含浸
が十分に行われないと、プリント配線板にした場合、そ
の部分がボイドとして残り、加熱を受けた時に層間剥離
(デラミネーション)やミーズリングといわれる板の表
面の織布の交点部分に+形の白化現象が現れる原因にな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性に優
れたプリント配線基板を与えるためのガラス織布基材及
びこのガラス織布基材を強化材とする積層板を提供する
ことを目的とする。即ち、ソルダーレジストの乾燥やフ
ュージング等の工程中に高温環境下に置かれても、プリ
ント配線板が層間剥離(デラミネーション)を発生させ
難いプリント配線板用基材を与えるためのガラス織布基
材及びこのガラス織布基材を強化材とする積層板を提供
することが、本発明の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために成されたものであり、本発明のガラス織布
基材は、たて糸とよこ糸がJIS R3413に規定さ
れる糸の呼称G75 1/0 のガラス繊維糸からなり、た
て糸とよこ糸の25mmあたりの打込み本数の比率(た
て糸本数/よこ糸本数)が1.0〜1.4で、織布単重
が160〜180g/m2 であり、かつ、通気度が5c
c/cm2 ・sec以下であり、織り組織が平織りであ
るプリント配線板用ガラス織布基材とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のガラス織布基材を強化
材とするものである。本発明のガラス織布基材に用いら
れるガラス繊維としては、ガラス繊維強化樹脂積層板の
強化材として従来より使用されているEガラス、Sガラ
ス(高弾性率ガラス)、Dガラス(低誘電率ガラス)等
のガラス繊維を用いることができる。G75 1/0 使い
のプリント配線板用のガラス織布基材としては、762
8タイプのガラス織布が一般に使用されている。762
8タイプの仕様は次の通りである。
【0006】 使用糸 たて糸 ECG 75 1/0 よこ糸 ECG 75 1/0 打込み本数 たて方向 43本/25mm よこ方向 32本/25mm 厚さ 0.18mm 単重 205g/m2 組織 平織り 通気度 6〜10cc/cm2 ・sec 7628タイプのガラス織布は、両面板などの汎用板に
特に多用されているが、耐熱性の点では不十分なことが
指摘されている。使用糸のECG 75 1/0は、E
ガラス繊維で径が9μmの連続フィラメント408本
で、番手が67.5tex(tex番手は糸の1000
m長さ当たりのg数)の単糸であることを示す。
【0007】本発明のガラス織布基材は、使用糸がG
75 1/0である。G 75 1/0ということは、
フィラメント径は9μmで、番手は67.5texの単
糸であることを示し、ガラスの種類は、Eガラスでも、
Sガラスでも、Dガラスでも良い。Eガラスの場合に
は、ECG 75 1/0となりJIS R 3413
と同じ表示になる。ECGのCは、連続繊維であること
を示し、本発明のガラス織布基材の使用糸も特にCを付
していないが連続繊維の範囲にあるものである。本発明
のガラス織布基材は、前記したように使用糸がG 75
1/0であり、たて糸とよこ糸の25mmあたりの打
込み本数の比率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0〜
1.4で、織布単重が160〜180g/m2 である。
G 751/0をたて糸、よこ糸に用いた場合、単重が
160〜180g/m2 ということは25mm当たりの
たて糸とよこ糸の打込み本数の和はおおよそ60〜67
本である。従って、この範囲の中で、たて糸とよこ糸の
打込み本数の比が1.0〜1.4になるように選択す
る。1.0より小さいと、たて糸の打込み本数よりよこ
糸の打込み本数の方が多くなり、織機効率上不経済とな
る。1.4より大きい場合は、たて糸とよこ糸のバラン
スが悪く、製織工程や処理工程での巻取時に皺が入りや
すくなる。 本願発明者等は、このような条件で製織す
ることにより、製織工程でのたて糸よこ糸の開繊が可能
であることを見出だした。即ち、糸の太さに対したて糸
とよこ糸の打込み本数をある一定の範囲にすることによ
り、製織工程でのたて糸よこ糸の開繊が可能であること
を見出だしたのである。ここでいう糸の太さとは、単な
る見掛上の太さではなく、糸を構成しているフィラメン
ト径とフィラメント本数で表される太さを指す。
【0008】プリント配線板に用いられるガラス織布に
使用されるガラス繊維糸は、前記したようにG75 1
/0のような単糸が通常用いられる。単糸というのは、
紡糸されたストランドにZ方向、または、S方向の撚り
をかけた片撚り糸のことである。プリント配線基板用ガ
ラス織布の場合は、樹脂の含浸の問題があるため、糸の
撚り数は0.5〜1.0回/25mm程度の甘撚りが普
通である。従って、集束剤や撚りによって糸を構成する
フィラメント束がほぐれないようにまたは、開繊しない
ようにされているが、製織工程においてたて糸よこ糸が
うける張力やしごきにより糸が開繊しやすくなる。特
に、最近のエアジェット織機による場合は300〜40
0rpmの高速で製織されるためその傾向が大になる。
7628タイプの場合も同様なことが起こるが、76
28タイプの場合は、打込み本数が大きいため開繊され
た糸が広がることができず、糸の太さと打込み本数から
許容される範囲にしか広がることができない。このよう
な状態で織り上げられたガラス織布は、次の加熱脱油工
程に回される。従って、糸が十分に広がらない状態でヒ
ートセットされることになり、プリプレグ工程や積層プ
レス工程での樹脂の含浸が不十分になりやすい。
【0009】本発明のガラス織布の場合は、打込み本数
が7628タイプよりも小さく、製織工程で広げられた
糸がそのまま織り込まれる。そのため本発明により得ら
れたガラス織布は、織布の通気度が7628タイプのガ
ラス織布と比較して打込み本数が小さいにも拘らず5c
c/cm2 ・sec以下という小さい値を示す。 ま
た、織布の厚さも7628タイプと同じ糸を使用してい
るにも拘らず、約0.145〜0.155mmの範囲の
厚さを示し、7628タイプの厚さ0.18mmと比較
してかなり薄い厚さを示す。織布の厚さは、たて糸とよ
こ糸の交点部分の厚さを示すから、本発明のガラス織布
のたて糸よこ糸は、7628タイプのガラス織布のたて
糸よこ糸と比較してかなり薄く、偏平になっていること
が判る。従って、本発明のガラス織布は、脱油工程での
ヒートセットをうけてもフィラメント同志の密着が弱
く、かつ、糸が偏平になっているため樹脂の含浸が十分
に行われる。その結果、本発明のガラス織布基材を用い
た積層板は、耐熱性の良い積層板が得られる。
【0010】平織りの場合は、たて糸よこ糸がそれぞれ
一本おきに交互に上下して交差し織布を形成している。
従って、織布を形成する面からも糸の自由度が束縛され
る。特に、7628タイプのように糸の太さに対して、
たて糸よこ糸の打込み本数の大きいものは、結果として
糸の厚さが厚くなり、一本おきに上下する糸の波打ち度
が大きくなる。糸の波打ち度が大きくなるということ
は、それだけ糸の自由度を束縛することになり、樹脂の
含浸に対して悪い方向に作用する。本発明のガラス織布
の単重は、160〜180g/m2 の範囲であるがこの
範囲よりも小さい場合は、たて糸よこ糸の打込み本数が
小さくなり過ぎるため織布にした場合の目透き部分の面
積が大きくなり積層板にした場合に、マトリックス樹脂
だけの部分が多くなり寸法安定性等の機械的特性が悪く
なる。また、この範囲より大きい場合は、製織時に糸の
広がることのできる許容範囲が狭くなるため本発明の効
果が十分に得られない。本発明のガラス織布基材は、シ
ランカップリング剤を付着させたものである。
【0011】本発明に用いられるシランカップリング剤
としては、従来公知のものが適宜使用できる。従来公知
のシランカップリング剤として代表的なものは、例え
ば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2−メト
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、N−フェニ
ル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン等を挙げることができる。
【0012】シランカップリング剤は通常水溶液、また
はアルコ−ル類、ケトン類、グリコ−ル類、エ−テル
類、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒の溶液、あるい
は水とこれら有機溶媒との混合溶媒の溶液として、0.
01〜5重量%の濃度で使用される。ガラス繊維の表面
に付着させるシランカップリング剤の量(固形分基準)
としては、0.001〜0.5重量%の範囲が好まし
く、さらに好ましくは0.01〜0.2重量%の範囲で
ある。これらをガラス繊維に付着させる方法としては、
浸漬法、スプレ−法等の各種公知の方法を適用すること
ができる。一般に多用される浸漬法では、例えば、室温
に近い温度でガラス繊維基材をシランカップリング剤を
含有する溶液に数秒間浸漬した後、マングルにより30
重量%ピックアップとなるよう絞液し、続いて100〜
180℃で数秒間乾燥キュアリングする。本発明のガラ
ス織布基材に対して、ウォータージェットニードリング
のような機械的作用を及ぼして、脱油工程におけるヒー
トセット効果を解除することにより、本発明の効果をな
お一層向上させることが可能である。
【0013】次に、本発明の積層板について説明する
と、本発明の積層板は、前述した本発明のガラス織布基
材を強化材とするものである。本発明の積層板は、例え
ば以下に示すような方法により得られる。まず、浸漬
法、スプレ−法等の常法により、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂を、前述した本発
明のガラス織布基材に含浸させた後、半乾燥固化させて
プリプレグを得る。この後、このプリプレグを所望枚数
積層し、プレス法等の常法により成型することにより、
本発明の積層板が得られる。プリント配線基板等の製造
に多用されるガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板は、例
えば、本発明のガラス織布基材にエポキシ樹脂ワニスを
含浸させた後、上述した方法により得ることができる。
この際に用いられるエポキシ樹脂としては、例えばビス
フェノ−ルAのジグリシジルエ−テル、ビスフェノ−ル
Fのジグリシジルエ−テル、臭素化エポキシ樹脂、ノボ
ラック樹脂のポリグリシジルエ−テル等が挙げられる。
【0014】これらエポキシ樹脂には、通常、硬化剤
(促進剤)が併用され、これらの硬化剤(促進剤)とし
ては、下記に示すアミン系、酸無水物系、エポキシ系等
の硬化剤(促進剤)を挙げることができる。アミン系の
硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラエ
チレンペンタミン、脂肪族ポリエ−テルトリアミン、ジ
シアンジアミド、4,4’−メチレンジアニリン(MD
A)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、4,4′
−ジアミノジフェニルスルフォン、2,6−ジアミノピ
リジン(DAP)、33.3%MPDA−33.3%M
DA−33.3%イソプロピルMPDA、40%MDA
−60%ジエチルMDA、40%MPDA−60%MD
A、アミノポリアミド、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾ−ル、2,4,6−トリス(ジメチルアミノエチル)
フェノ−ル等が挙げられる。また酸無水物系の硬化剤と
しては、フタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水
物、ナディクメチルアンハイドライド、ドデシルコハク
酸無水物、クロレンディクアンハイドライド、トリメリ
ト酸無水物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、メチ
ルテトラヒドロフタル酸無水物、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノン−テトラカルボン酸二無水物等が挙げら
れる。さらにエポキシ系の硬化剤としては、ブチルグリ
シジルエ−テル、ヘプチルグリシジルエ−テル、オクチ
ルグリシジルエ−テル、アリルグリシジルエ−テル、p
−t−ブチルフェニルグリシジルエ−テル、フェニルグ
リシジルエ−テル、クレジルグリシジルエ−テル等が挙
げられる。なお、本発明の積層板は、主表面の少なくと
も一方に、銅、金、銀等からなる導電性金属層を有して
いてもよい。このような導電性金属層は、プレス法等の
常法により形成することができる。また、本発明の積層
板は、内層回路を備えたものであってもよい。これら導
電性金属層を有する積層板は、プリント配線基板等の材
料として好適である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お以下の文章中の%及び部は、特記しない限り重量%及
び重量部をそれぞれ意味する。 〈実施例〉 (1)ガラス織布基材の製造 <実施例1>シランカップリング剤としてN−β−(N
−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン・塩酸塩(東レ・ダウコーニング・
シリコーン(株)製;SZ−6032)を用い、このシ
ランカップリング剤を0.5%(固形分)、酢酸を3.
0%含有する水溶液を得た後、この水溶液に若干のメタ
ノールを加えシランカップリング剤を含有する処理液を
調整した。次に、ガラス織布基材を次の仕様で製造し
た。 使用糸 ECG75 1/0 たて糸打込み本数 34本/25mm よこ糸打込み本数 28本/25mm 質量 174g/m2 厚み 0.15mm 織り組織 平織り
【0016】このように製織されたガラス織布基材を熱
処理脱油した後上記処理液に浸漬し、マングルを用いて
ピックアップ30%となるように絞液した後、110℃
で加熱乾燥して、シランカップリング剤を表面に付着さ
せたガラス織布を得た。得られたガラス織布の通気度は
3.3cc/cm2 ・secであった。通気度の測定
は、JIS L 1096 「通気性試験A法」によ
る。(フラジュール試験機を使用) 上記ガラス織布基材を強化材とし、これらに下記組成の
エポキシ樹脂ワニス(G−10処方)を浸漬し、予備乾
燥して樹脂分50%のプリプレグとした。 [エポキシ樹脂ワニスの組成] ・エピコ−ト1001 … 80部 (油化シェルエポキシ(株)製) ・エピコ−ト154 … 20部 (油化シェルエポキシ(株)製) ・ジシアンジアミド … 4部 ・ベンジルジメチルアミン … 0.2部 ・ジメチルホルムアミド … 30部
【0017】<実施例2>実施例2のガラス織布基材を
つぎの仕様で製造、 使用糸 ECG75 1/0 たて糸打込み本数 31本/25mm よこ糸打込み本数 31本/25mm 質量 174g/m2 厚み 0.15mm 織り組織 平織り このようにして得られたガラス織布基材を実施例1と同
様に熱脱油処理及びシランカップリング剤処理を行っ
た。得られたガラス織布の通気度は、3.8cc/cm
2 ・secであった。上記ガラス織布基材を強化材と
し、実施例1と同じ組成のエポキシ樹脂ワニスに浸漬
し、予備乾燥して樹脂分50%のプリプレグとした。
【0018】<実施例3>実施例3のガラス織布基材を
つぎの仕様で製造、 使用糸 ECG75 1/0 たて糸打込み本数 32.5本/25mm よこ糸打込み本数 26.4本/25mm 質量 165g/m2 厚み 0.145mm 織り組織 平織り このようにして得られたガラス織布基材を実施例1と同
様に熱脱油処理及びシランカップリング剤処理を行っ
た。得られたガラス織布の通気度は、4.5cc/cm
2 ・secであった。上記ガラス織布基材を強化材と
し、実施例1と同じ組成のエポキシ樹脂ワニスに浸漬
し、予備乾燥して樹脂分50%のプリプレグとした。
【0019】<比較例>比較例のガラス織布として、織
布の厚さが実施例のガラス織布とほぼ同じで、プリプレ
グの樹脂分を50%前後に調節可能な次の仕様の織布を
製造した。 使用糸 ECE110 1/0 たて糸打込み本数 46本/25mm よこ糸打込み本数 45本/25mm 質量 165g/m2 厚み 0.15mm 織り組織 平織り ECE110 1/0 は、フィラメント径が7μm、フィ
ラメント本数が408本、番手が45texのガラス繊
維糸である。このようにして製織されたガラス織布基材
を実施例1と同様に熱脱油処理及びシランカップリング
剤処理を行った。得られたガラス織布基材の通気度は
6.5cc/cm2・secであった。上記ガラス織布
基材を強化材とし、実施例1と同じ組成のエポキシ樹脂
ワニスに浸漬し、予備乾燥して樹脂分50%のプリプレ
グとした。
【0020】(2)ガラス繊維強化樹脂積層板の製造 <G−10 4プライ積層板>次いで、実施例1〜3、
及び比較例の4種類のプリプレグをそれぞれ4枚積層
し、得られた積層物の上部表面および下部表面に銅箔を
重ね合わせ、常法により加熱成形して、板厚0.8mm
の4種類の銅張積層板を得た。これら4種類の銅張積層
板について、その耐熱性を測定した。 <半田耐熱性試験>ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板
にエッチング処理を施して、それぞれのガラス繊維強化
エポキシ樹脂積層板の両面にある銅箔を取り除き133
℃のプレッシャークッカーで 分間処理した後、26
0℃の半田槽に20秒間浸漬し、浸漬後の各ガラス繊維
強化エポキシ樹脂積層板に層間剥離が発生しているか否
かを目視観察により判定した。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 ※半田耐熱性を以下の基準で判定した。 ○; 層間剥離なし ×; 層間剥離発生
【0022】表1から明らかなように、実施例1、2、
3で得られた各ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板にお
いては、比較例で得られたガラス繊維強化エポキシ樹脂
積層板よりも耐熱性に優れていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス織
布基材を強化材として用いることにより、ソルダーレジ
ストの乾燥やフュージング等の工程中に高温環境下に置
かれても、層間剥離の発生を抑えたプリント配線板を得
ることができる。これにより、高品質のガラス繊維強化
樹脂積層板を高い生産性の下に製造することが可能とな
った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たて糸とよこ糸がJIS R3413に
    規定される糸の呼称G75 1/0 のガラス繊維糸からな
    り、たて糸とよこ糸の25mmあたりの打込み本数の比
    率(たて糸本数/よこ糸本数)が1.0〜1.4で、織
    布単重が160〜180g/m2 であり、かつ、通気度
    が5cc/cm2 ・sec以下であり、織り組織が平織
    りであることを特徴とするプリント配線板用ガラス織布
    基材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガラス織布基材を強化材
    とすることを特徴とする積層板。
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