JP5002230B2 - 不活性ガスの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、不活性ガスの精製方法に関し、さらに詳しくは、除去し難い不純物として炭化水素を含む不活性ガスを、加熱下で、酸化ニッケルを含む処理剤と接触させて、除去し難い炭化水素を効率よく容易に除去し、さらに前記処理により生成する除去し易い不純物を、ゲッター材または吸着剤と接触させて除去する精製方法に関する。
半導体工業においては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等の希ガスが頻繁に使用されているが、これらのガスは極めて高純度であることが要求される。これらの希ガスは、空気中に僅かしか含まれない貴重なガスであり、空気中から取出す以外に有力な調製方法はなく、例えば、アルゴン、クリプトンは、液体空気の分留により得ることができる。しかし、空気中には微量のメタンが存在し、メタンの沸点は−164℃であるため、分留によりアルゴン(沸点:−186℃)あるいはクリプトン(沸点:−153℃)からメタンを極めて低濃度になるまで除去することは、例えば何回も精留分離を繰返す等、費用をかけなければ困難であった。
また、前記のように調製された希ガス中から、メタンを除去する方法としては、例えば、希ガスを加熱下でジルコニウムやチタン等のゲッター材と接触させて捕捉除去する方法、希ガスに酸素を添加しメタンを燃焼させて二酸化炭素と水に転化し、さらに常温で合成ゼオライトと接触させて二酸化炭素と水を吸着除去する方法等がある。
特開平7−270067号公報 特開平9−323028号公報 特開平10−114508号公報 特開平2003−170018号公報
しかしながら、希ガスを加熱下でゲッター材と接触させる方法は、メタンの除去能力(ゲッター材単位量当たりに対するメタンの除去量)が低く、ゲッター材が高価なので、ランニングコストが高くなるという不都合があった。
また、希ガスに酸素を添加する方法は、メタンの含有量に対して酸素を過剰に添加する必要があり、酸素の供給量の調整が難しいほか、メタンを二酸化炭素と水に転化した後、これらと共に多量の酸素を除去しなければならないので、吸着剤等の消費量が多くなるという不都合があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、前述のように除去し難い不純物としてメタン(炭化水素)を含む希ガス(不活性ガス)から、効率よく容易にメタン(炭化水素)を除去することが可能で、メタン(炭化水素)の除去能力が高い不活性ガスの精製方法を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、除去し難い不純物としてメタン等の炭化水素を含む不活性ガスを、加熱下で比較的に廉価な酸化ニッケル、好ましくは高比表面積の前記ニッケルと接触させることにより、効率よく容易に炭化水素を除去し易い不純物に転化でき、しかも除去能力も高いことを見出し、本発明の不活性ガスの精製方法に到達した。
すなわち本発明は、不純物として炭化水素を含む不活性ガスを、加熱下で、酸化ニッケルを触媒担体に担持させた比表面積が10〜300m/gである処理剤と接触させて、炭化水素を除去した後、さらに吸着剤またはゲッター材と接触させて、前記処理剤との接触により生成する二酸化炭素及び水を除去することを特徴とする不活性ガスの精製方法である。
本発明の不活性ガスの精製方法は、除去し難い不純物である炭化水素を除去するための処理剤の原料として、ゲッター材よりも廉価で、かつ優れた炭化水素の除去能力(剤単位量当たりに対する炭化水素の除去量)が期待できる酸化ニッケルを触媒担体に担持させた処理剤を使用するので、ランニングコストを安くすることができる。また、装置の構成が単純であり、効率よく炭化水素の精製処理を行なうことができる。
本発明の不活性ガスの精製方法は、不純物として少なくともメタン等の炭化水素が含まれている窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、またはこれらのガスから選ばれる二種以上の混合ガスから少なくとも炭化水素を除去する精製方法に適用される。不活性ガスに含まれるメタン等の炭化水素は、通常は200ppm以下である。また、不活性ガスには、炭化水素とともに、水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水等の不純物が含まれていてもよい。
本発明の精製方法において使用される処理剤は、金属ニッケル、酸化ニッケル、ニッケル触媒、またはニッケルの水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩等、酸化還元され易いニッケル化合物を主成分とする原料から調製されるものである。また、ニッケル以外の金属成分として、クロム、鉄、コバルト、銅などの金属が少量含まれているものであってもよい。これらの原料は単独で用いてもよく、またニッケルの表面とガスとの接触効率を高める目的等から、通常は触媒担体に担持させた形態で使用する。
ニッケルを担体に担持させる方法としては、例えば、ニッケル塩の水溶液中に珪藻土、アルミナ、シリカアルミナ、アルミノシリケート、またはカルシウムシリケートなどの担体粉末を分散させ、さらにアルカリを添加して担体の粉末上にニッケル成分を沈殿させ、次いで濾過し必要に応じて水洗して得たケーキを80〜150℃で乾燥後、300℃以上で焼成しこの焼成物を粉砕する方法、あるいはNiCO、Ni(OH)、Ni(NOなどの無機塩、NiC、Ni(CHCOO)などの有機塩を焼成し、粉砕した後、これに耐熱性セメントを混合し焼成する方法が挙げられる。
これらは、通常は、押出成型、打錠成型などで成型体とされ、そのまま、あるいは必要に応じて適当な大きさに破砕して使用される。成型方法としては乾式法あるいは湿式法を用いることができ、その際、少量の水、滑剤などを使用してもよい。
また、ニッケル系触媒として例えばN−111(Ni−珪藻土)(日揮(株)製)等が市販されているのでそれらから選択したものを使用してもよい。要は、還元ニッケル、酸化ニッケルなどが微細に分散されて、その表面積が大きくガスとの接触効率の高い形態のものであればよい。
処理剤のBET比表面積は、通常は10〜300m/g、好ましくは30〜250m/gである。また、処理剤全体に対する金属ニッケル及び酸化ニッケルの含有率は、通常は5〜95wt%、好ましくは20〜95wt%である。ニッケルの含有量が5wt%よりも少なくなると炭化水素の除去能力が低くなり、また95wt%よりも高くなると水素による還元の際にシンタリングが生じて活性が低下する虞がある。
本発明の不活性ガスの精製方法を行なう際には、処理筒に前記の処理剤が充填される。処理筒に充填されるこれらの処理剤の原料の充填長は、実用上通常は10〜2000mmとされる。充填長が10mmよりも短くなると不純物である炭化水素の除去率が低下する虞があり、また、2000mmよりも長くなると圧力損失が大きくなり過ぎる虞が生じる。
処理筒に充填された処理剤の原料は、酸化ニッケル以外のニッケル化合物を含む場合は、通常は炭化水素の除去処理の前に、水素による還元処理、酸素による酸化処理、または加熱下で不活性ガスを流通することによる活性化処理が行なわれて処理剤とされる。これらの処理の際は、例えば350℃以下の温度で、水素と窒素の混合ガス、酸素と窒素の混合ガス、または窒素を、処理筒に空筒線速度(LV)5cm/sec程度で通すことによって行なうことができる。
本発明において、処理対象ガスと処理剤の接触温度は、通常は200〜800℃、好ましくは300〜600℃である。200℃未満の場合は、炭化水素の除去率が低下し、800℃を超えても、炭化水素の除去率の向上は見込めず、処理筒に対する負荷が大きくなる。また、ガスと処理剤の接触時の圧力にも特に制限はなく、常圧、減圧、加圧のいずれでも処理が可能であるが、通常は常圧ないし1.0MPaの加圧下で行なわれる。処理時のガスの空筒線速度(LV)は供給されるガス中の炭化水素の濃度及び操作条件等によって異なり一概に特定できないが、通常は100cm/sec以下、好ましくは30cm/sec以下である。
本発明においては、例えば、メタンを含む不活性ガスが、加熱下で酸化ニッケルと接触することにより、除去し易い二酸化炭素と水が生成し下流側に流出する。しかし、本発明の処理方法は、例えば、少量の水素が存在しても悪影響がない反応系に供給するためのキャリアガスの供給方法として適用することができる。
本発明の不活性ガスの精製方法は、前述のようにして処理された不活性ガスを、さらにゲッター材及び/または吸着剤と接触させて、前記処理剤との接触により生成する除去し易い不純物ガス(二酸化炭素、水)を除去する精製方法である。尚、処理前の不活性ガスが、メタン等の炭化水素以外に、水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水等の不純物ガスを含んでいても、これらを容易に除去することができる。
本発明の不活性ガスの精製方法を行なう際には、前記の処理剤とともに、ゲッター材をその下流側となるように併せて処理筒に充填するか、あるいは、処理筒の下流側に、ゲッター材が充填された精製筒及び/または吸着剤が充填された吸着筒が設けられる。尚、ゲッター材としては、例えば、ジルコニウム、バナジウム、鉄、チタン等が挙げられる。また、吸着剤としては、ゼオライト、活性炭等が挙げられる。不活性ガスの精製を行なう前には、ゲッター材及び吸着剤についても、加熱下で不活性ガスを流通するか、あるいは加熱下で真空とすることにより活性化処理が行なわれる。
本発明の不活性ガスの精製方法において、不純物として炭化水素を含む不活性ガスを、加熱下で酸化ニッケルと接触させて炭化水素を除去する、二酸化炭素と水が生成し下流側に流出するので、少なくとも二酸化炭素と水を除去するための吸着剤またはゲッター材が必要である。
精製筒に充填されるゲッター材の充填長、吸着筒に充填される吸着剤の充填長は、実用上通常は10〜2000mmとされる。また、精製対象ガスとゲッター材の接触温度は、通常は200〜800℃、好ましくは300〜600℃、精製対象ガスと吸着剤の接触温度は、通常は0〜100℃、好ましくは10〜50℃である。また、圧力にも特に制限はなく、常圧、減圧、加圧のいずれでも精製処理、吸着処理が可能であるが、通常は常圧ないし1.0MPaの加圧下で行なわれる。
、不活性ガスを常温でゼオライトと接触させて不純物である二酸化炭素と水を除去した後は、ゼオライトを加熱するとともに再生ガスを供給し、二酸化炭素と水を脱着させて、ゼオライトを再生することができるので、本発明の処理剤と吸着剤を組合せた精製方法は、ランニングコストが高くなる虞はない。
本発明に使用されるガス処理筒は、前述の方法を効率よく実施できるガス処理装置であり、図1(1)及び(2)の構成図例に示すように、処理剤1と、ゲッター材2が、空間3または不活性充填材4により互いに分離されて充填され、処理剤及びゲッター材を加熱するためのヒータ5を備えてなる処理筒(精製筒)である。処理剤とゲッター材の充填割合は、重量比で通常は1:2〜1000、好ましくは1:3〜100である。また、不活性充填材としては、通常はアルミナ、シリカ、シリカアルミナ、マグネシア等のセラミックス製充填材が使用される。また、処理剤とゲッター材の間隙、または不活性充填材の充填長は、通常は2〜1000mm、好ましくは5〜500mmである。尚、図1中の6は、温度センサーを示す。前記の間隙または充填長が2mm未満の場合は、処理剤とゲッター材が接触し、ゲッター材の除去能力が低下する虞があり、500mmを超える場合はガス処理筒が大きくなる不都合が生じる。
本発明に使用されるガス処理筒の形状は、通常は円筒状であり、大きさは、通常は内径10〜500mm、長さ20〜2500mmである。ガス処理筒に充填される処理剤及びゲッター材の合計の充填長は、通常は10〜2000mm、好ましくは50〜1000mmである。また、ガス処理筒の構成材料としては、例えば、炭素鋼、マンガン鋼、クロム鋼、モリブデン鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼等を挙げることができるが、これらの中では、SUS316、SUS316L等のステンレス鋼が好ましい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
(処理剤の調製)
市販のニッケル触媒(金属ニッケル及び酸化ニッケルを含み、Ni:45〜47wt%、Cr:2〜3wt%、Cu:2〜3wt%、珪藻土:27〜29wt%、黒鉛:4〜5wt%、比表面積:150m/g、直径5mm、高さ4.5mmの成型体)を処理剤の原料として用いた。このニッケル触媒は、還元した後に軽く酸化して空気中で発火せずに取扱える状態とした安定化ニッケル触媒である。このニッケル触媒を、8〜10meshに破砕したものを、内径23mm、長さ1000mmのステンレス製の処理筒に、充填長が200mmとなるように充填した。この処理筒のヒータを触媒(処理剤)の温度が420℃となるように加熱するとともに、水素を2500ml/minの流量で流通し、3時間還元処理を行なった後、常温に冷却した。
(メタンの除去処理)
次に、処理筒のヒータを加熱した後、不純物として150ppmのメタンを含むアルゴンを、3300ml/minの流量で流通し、メタンの除去処理を行なった。尚、除去処理中、アルゴンと処理剤との接触温度は、約420℃となるように保持されていた。この間、処理筒から排出するガスの一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフによりメタンが除去されているか否かを測定した結果、1000時間経過時でもメタンを除去することができ、その除去能力(処理剤1g当たりに対するメタンの除去量)は、358cc/g剤以上であった。
(処理剤の調製)
実施例1と同様の市販の安定化ニッケル触媒を、8〜10meshに破砕し、実施例1と同様の処理筒に、充填長が200mmとなるように充填した。この処理筒のヒータを処理剤の温度が420℃となるように加熱するとともに、初め20%、終了時100%の濃度となるように少しずつ酸素濃度を増加させた酸素とアルゴンの混合ガスを、3300ml/minの流量で流通し、8時間酸化処理を行なった後、常温に冷却した。
(メタンの除去処理)
次に、処理筒のヒータを加熱した後、不純物として150ppmのメタンを含むアルゴンを、3300ml/minの流量で流通し、メタンの除去処理を行なった。尚、除去処理中、アルゴンと処理剤との接触温度は、約420℃となるように保持されていた。この間、処理筒から排出するガスの一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフによりメタンが除去されているか否かを測定した結果、1000時間経過時でもメタンを除去することができ、その除去能力(処理剤1g当たりに対するメタンの除去量)は、358cc/g剤以上であった。
[比較例1]
(ゲッター材の調製)
市販のジルコニウムスポンジと塊状バナジウム(純度95%以上)を用い、ジルコニウム70wt%、バナジウム30wt%となるように混合した後、高周波誘導加熱炉で溶解して約5kgの合金を得た。この合金をアルゴンガス雰囲気としたボールミルを用いて粉砕し、14〜20meshのものをふるい分けてゲッター材とした。これを、内径23mm、長さ1000mmのステンレス製の精製筒に、充填長が220mmとなるように充填した。この精製筒のヒータをゲッター材の温度が500℃となるように加熱するとともに、アルゴンを3300ml/minの流量で流通し、6時間活性化処理を行なった後、常温に冷却した。
(メタンの除去処理)
次に、精製筒のヒータを加熱した後、不純物として150ppmのメタンを含むアルゴンを、3300ml/minの流量で流通し、メタンの除去処理を行なった。尚、除去処理中、アルゴンとゲッター材との接触温度は、約420℃となるように保持されていた。この間、精製筒から排出するガスの一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフによりメタンが除去されているか否かを測定した結果、160時間経過後にメタンが除去できなくなり、その除去能力(ゲッター材1g当たりに対するメタンの除去量)は、14.8cc/g材であった。
尚、不純物として260ppmの水素を含むアルゴンを、前記と同じ精製筒に流通し、同様にして水素の除去処理を行なった結果、水素の除去能力は85cc/g材であった。
(ガス処理筒の製作)
内径37.1mm、長さ1000mmのステンレス製(SUS316L)の処理筒の上流側に、実施例1と同様にして市販の安定化ニッケル触媒を破砕したものを、充填長が100mmとなるように充填した。また、20mmの空間を隔てて、下流側に比較例1と同様にして調製したゲッター材を、充填長が220mmとなるように充填して、図1(1)に示すようなガス処理筒を製作した。
このガス処理筒のヒータを、剤の温度が500℃となるように加熱するとともに、下流側からアルゴンを8400ml/minの流量で流通し、6時間活性化処理を行なった後、常温に冷却した。
(アルゴンの精製処理)
次にガス処理筒のヒータを、約420℃となるように加熱した後、不純物として、各々10ppmの水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、及び50ppmのメタンを含むアルゴンを、8400ml/minの流量でガス処理筒の入口側(上流側)から流通し、アルゴンの精製処理を行なった。この間、ガス処理筒から排出するガスの一部をサンプリングし、大気圧質量分析計(API−MS)によりアルゴンに含まれる不純物(水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水)を測定したが、長時間(500時間)にわたりこれらは検出できなかった。尚、精製されたアルゴンは、不純物を添加して再度循環させて使用した。
(ガス処理装置の製作)
市販の5Å相当の合成ゼオライト(吸着剤)を、内径37.1mm、長さ800mmのステンレス製の吸着筒に、充填長が100mmとなるように充填した。次に、実施例1と同様にして製作した処理筒(但し、内径37.1mm、充填長100mm)(上流側)とこの吸着筒2筒(下流側)を、吸着筒が並列になるように、また各々の筒が別々に酸化処理、活性化処理できるように接続した。処理筒においては、実施例2と同様にして処理剤の酸化処理を行ない、吸着筒においては、吸着剤の温度が350℃となるように加熱するとともに、アルゴンを8400ml/minの流量で流通し、8時間活性化処理を行ない、その後各々の筒を常温に冷却した。
(アルゴンの精製処理)
処理筒のヒータを約420℃となるように加熱した後、不純物として、各々10ppmの水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、及び50ppmのメタンを含むアルゴンを、8400ml/minの流量で処理筒及び片方の吸着筒に流通し、アルゴンの精製処理を行なった。この間、吸着筒から排出するガスの一部をサンプリングし、大気圧質量分析計(API−MS)によりアルゴンに含まれる不純物(水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、メタン)を測定したが、20時間にわたりこれらは検出できなかった。
その後、吸着筒を他の片方に切替えてアルゴンの精製処理を継続するとともに、使用された吸着筒の吸着剤については活性化により再生を行ない、20時間後に再度吸着筒の切替えを行なった。この操作を繰返すことによりアルゴンの精製処理を行なったが、長時間(500時間)にわたり不純物(水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、メタン)は検出できなかった。尚、精製されたアルゴンは、不純物を添加して再度循環させて使用した。
実施例3、4のアルゴンの精製処理において、精製処理対象の不活性ガスとして、各々10ppmの水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、及び50ppmのメタンを含む窒素、ヘリウム、ネオンを用いたほかは、実施例3、4と同様にして精製処理を行なった。その結果、いずれの場合も長時間(500時間)にわたり不純物は検出できなかった。
以上のように、本発明の実施例の処理方法、精製方法、及びガス処理装置は、不活性ガスに含まれる除去し難い不純物であるメタンを、優れた除去能力で効率よく容易に除去できることが明らかとなった。
本発明に使用されるガス処理筒一例を示す構成図
符号の説明
1 処理剤
2 ゲッター材
3 空間
4 不活性充填材
5 ヒータ
6 温度センサー

Claims (4)

  1. 不純物として炭化水素を含む不活性ガスを、加熱下で、酸化ニッケルを触媒担体に担持させた比表面積が10〜300m/gである処理剤と接触させて、炭化水素を除去した後、さらに吸着剤またはゲッター材と接触させて、前記処理剤との接触により生成する二酸化炭素及び水を除去することを特徴とする不活性ガスの精製方法。
  2. 処理前の不活性ガスが、炭化水素以外に、水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、及び水から選ばれる不純物を含んだガスである請求項1に記載の不活性ガスの精製方法。
  3. 炭化水素がメタンである請求項1に記載の不活性ガスの精製方法。
  4. 不活性ガスと処理剤との接触温度が200〜800℃である請求項1に記載の不活性ガスの精製方法。
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