JP3154340B2 - 水素化ゲルマニウムの精製方法 - Google Patents

水素化ゲルマニウムの精製方法

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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B6/00Hydrides of metals including fully or partially hydrided metals, alloys or intermetallic compounds ; Compounds containing at least one metal-hydrogen bond, e.g. (GeH3)2S, SiH GeH; Monoborane or diborane; Addition complexes thereof
    • C01B6/06Hydrides of aluminium, gallium, indium, thallium, germanium, tin, lead, arsenic, antimony, bismuth or polonium; Monoborane; Diborane; Addition complexes thereof

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水素化ゲルマニウムの精
製方法に関し、さらに詳細には不純物として水素化ゲル
マニウム中に含有される酸素を極低濃度まで除去しうる
水素化ゲルマニウムの精製方法に関する。水素化ゲルマ
ニウムはゲルマニウム半導体などを製造するための原料
として重要なものであり、その使用量が年々増加しつつ
あると同時に半導体の高性能化に伴い、不純物の含有量
の極めて低いものが要求されている。
【0002】
【従来の技術】半導体製造時に使用される水素化ゲルマ
ニウムは一般的には純水素化ゲルマニウムのほか、水素
ガスまたは不活性ガスで希釈されボンベに充填した形態
で市販されている。これらの水素化ゲルマニウムには、
不純物として酸素および水分などが含有されており、こ
のうち水分は合成ゼオライトなどの脱湿剤により除去可
能である。市販の水素化ゲルマニウム中の酸素含有量は
通常は10ppm以下であるが、最近のボンベ入りの水
素化ゲルマニウムなどでは0.1〜0.5ppmと比較
的低いものも市販されている。水素化ゲルマニウム中に
含有される酸素を効率よく除去する方法についての公知
技術は殆ど見当たらない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、半導体製造時に
使用されるアルシン、フォスフィン、セレン化水素は高
純度に精製することが可能となり、例えば不純物として
含有する酸素が0.01ppm以下のような低レベルの
ものが得られるようになった。このため水素化ゲルマニ
ウムも酸素含有量が0.01ppm以下のものが強く望
まれている。また、これらのガスはボンベの接続時や配
管の切替時など半導体製造装置への供給過程において空
気など不純物の混入による汚染もあるため、装置の直前
でこれらを最終的に除去することが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水素化ゲ
ルマニウム中に含有される酸素を極低濃度まで効率よく
除去するべく鋭意研究を重ねた結果、水素化ゲルマニウ
ムを、ニッケルまたは銅の珪素化物と接触させることに
より、酸素濃度を0.1ppm以下、さらには0.01
ppm以下まで除去しうることを見い出し、本発明を完
成した。すなわち本発明は、粗水素化ゲルマニウムをニ
ッケルまたは銅の珪素化物と接触させて、該粗水素化ゲ
ルマニウム中に含有される酸素を除去することを特徴と
する水素化ゲルマニウムの精製方法である。本発明は、
水素化ゲルマニウム単独、水素(水素ガスベース)およ
び窒素、アルゴンなどの不活性ガス(不活性ガスベー
ス)で希釈された水素化ゲルマニウム(以下総称して粗
水素化ゲルマニウムと記す)中に含有される酸素の除去
に適用される。
【0005】本発明においてニッケルの珪素化物として
はNi3 Si、Ni2 Si、Ni3 Si2 、Ni2 Si
3 などNix Siy として一般的に知られている珪化ニ
ッケルおよびニッケルに珪素がその他の種々な形態で結
合したものである。また、銅の珪素化物としてはCu4
Si、Cu5 Si、Cu3 SiなどCuxSiyとして
一般的に知られている珪化銅および銅に珪素がその他の
種々な形態で結合したものである。ニッケルまたは銅の
珪素化物を得るには種々な方法があるが、これらのうち
でも簡便な方法としては例えばニッケルまたは銅にシラ
ンを接触させることによっても容易に珪素化物を得るこ
とができる。この場合のニッケルとしては金属ニッケル
またはニッケルの酸化物など、銅としては金属銅または
銅の酸化物など還元され易いニッケルまたは銅化合物を
主成分とするものであればよい。また、ニッケルまたは
銅以外の金属成分としてクロム、鉄、コバルトなどが少
量使用されているものであってもよい。
【0006】これらのニッケルまたは銅はそれぞれ単独
で用いられてもよく、また、触媒担体などに担持させた
形で用いてもよいが、ニッケルまたは銅の表面とガスの
接触効率を高める目的などから、通常は、触媒担体など
に担持させた形態で使用される。ニッケルを担体に担持
させる方法としては、例えば、ニッケル塩の水溶液中に
珪藻土、アルミナ、シリカアルミナ、アルミノシリケー
トおよびカルシウムシリケートなどの担体粉末を分散さ
せ、さらにアルカリを添加して担体の粉末上にニッケル
成分を沈澱させ、次いで濾過し、必要に応じて水洗して
得たケーキを120〜150℃で乾燥後、300℃以上
で焼成し、この焼成物を粉砕する、あるいはNiC
3 、Ni(OH)2 、Ni(NO3 2 などの無機
塩、NiC2 4 、Ni(CH3 COO)2 などの有機
塩を焼成し、粉砕した後、これに耐熱性セメントを混合
し、焼成するなどが挙げられる。これらは、通常は、押
出成型、打錠成型などで成型体とされ、そのまま、また
は、必要に応じて適当な大きさに破砕して使用される。
成型方法としては乾式法あるいは湿式法を用いることが
でき、その際、少量の水、滑剤などを使用してもよい。
【0007】また、ニッケル系触媒として例えば水蒸気
変成触媒、C11−2−03(NiO−セメント)、C
11−2−06(NiO−耐火物)、C11−2(Ni
−カルシウムアルミネート)、C11−9(Ni−アル
ミナ);水素化触媒、C46−7(Ni−珪藻土)、C
46−8(Ni−シリカ)、C36(Ni−Co−Cr
−アルミナ);ガス化触媒、XC99(NiO);水素
化変成触媒、C20−7(Ni−Mo−アルミナ)〔以
上、東洋CCI(株)製〕および水素化触媒、N−11
1(Ni−珪藻土);ガス化変成触媒、N−174(N
iO);ガス化触媒、N−185(NiO)〔以上、日
揮(株)製〕など種々なものが市販されているのでこれ
らの中から適当なものを選択して使用してもよい。ま
た、銅の酸化物を得るには種々な方法があるが、例え
ば、銅の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、有機酸塩などに苛性
ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウム、アンモニアなどの
アルカリを加えて酸化物の中間体を沈澱させ、得られた
沈澱物を焼成するなどの方法がある。これらは、通常
は、押出成型、打錠成型などで成型体とされ、そのま
ま、または、必要に応じて適当な大きさに破砕して使用
される。成型方法としては乾式法あるいは湿式法を用い
ることができ、その際、少量の水、滑剤などを使用して
もよい。さらに、市販の酸化銅触媒など種々なものがあ
るのでそれらから選択したものを使用してもよい。
【0008】要は、還元ニッケル、酸化ニッケル、還元
銅、酸化銅などが微細に分散されてその表面積が大きく
ガスとの接触効率の高い形態のものであればよい。これ
らニッケルまたは銅触媒としての比表面積は、通常は、
BET法で10〜300m2 /gの範囲のもの、好まし
くは30〜250m2 /gの範囲のものである。また、
ニッケルまたは銅の含有量は金属ニッケルまたは銅換算
で通常は、5〜95wt%、好ましくは20〜95wt
%である。ニッケルまたは銅の含有量が5wt%よりも
少なくなると脱酸素能力が低くなり、また、95wt%
よりも高くなると水素による還元の際にシンタリングが
生じて活性が低下する虞れがある。
【0009】ニッケルまたは銅の珪素化は通常は、還元
ニッケル、酸化ニッケル、還元銅、酸化銅などにシラン
を接触させることによっておこなうことができるが、酸
化ニッケル、酸化銅などの場合には、あらかじめ水素還
元によって還元ニッケルまたは還元銅としてもよい。水
素還元に際しては、例えば350℃以下程度で水素−窒
素の混合ガスを空筒線速度(LV)5cm/sec程度
で通すことによっておこなえるが、発熱反応であるため
温度が急上昇しないよう注意が必要である。また、還元
を水素ベースのシランでおこなうことにより、珪素化も
同時に行うことができるので好都合である。
【0010】珪素化は通常は、ニッケル、銅またはこれ
らを担体に担持させたものを精製筒などの筒に充填し、
これにシランまたはシラン含有ガスを通すことによって
おこなわれる。珪素化に用いるシランの濃度は、通常は
0.1%以上、好ましくは1%以上のものが用いられ
る。シラン濃度が0.1%よりも低くなると反応を終了
させるまでに時間を要し不経済である。珪素化は常温で
おこなうことができるが、発熱反応であり、シラン濃度
が高いほど温度が上昇し易いため、通常は200℃以
下、好ましくは100℃以下に保たれるようガスの流速
を調整しながら行うことが好ましい。珪素化の終了は発
熱量の減少および筒の出口からのシランの流出量の増加
などによって知ることができる。本発明において、珪素
化されたニッケルまたは銅を改めて別の精製筒に充填
し、これに粗水素化ゲルマニウムを通して酸素の除去精
製をおこなってもよいが珪素化合物は毒性が強く取扱い
に細心の配慮を要することなどから、珪素化は最初から
水素化ゲルマニウムの精製筒でおこない、珪素化の終了
後、引き続いて粗水素化ゲルマニウムを供給して酸素除
去精製を行うことが好ましい。
【0011】水素化ゲルマニウムの精製は通常は、ニッ
ケルまたは銅の珪素化物が充填された精製筒に粗水素化
ゲルマニウムを流すことによっておこなわれ、粗水素化
ゲルマニウムがニッケルまたは銅の珪素化物と接触する
ことによって粗水素化ゲルマニウム中に不純物として含
有される酸素が除去される。本発明に適用される粗水素
化ゲルマニウム中の酸素濃度は通常は100ppm以下
である。酸素濃度がこれよりも高くなると発熱量が増加
するため条件によっては除熱手段が必要となる。精製筒
に充填されるニッケルまたは銅の珪素化物の充填長は、
実用上通常は50〜1500mmとされる。充填長が5
0mmよりも短くなると酸素除去率が低下する虞れがあ
り、また、1500mmよりも長くなると圧力損失が大
きくなり過ぎる虞れが生ずる。精製時の粗水素化ゲルマ
ニウムの空筒線速度(LV)は供給される水素化ゲルマ
ニウム中の酸素濃度および操作条件などによって異なり
一概に特定できないが、通常は100cm/sec以
下、好ましくは30cm/sec以下である。水素化ゲ
ルマニウムとニッケルまたは銅の珪素化物の接触温度は
精製筒の入口に供給されるガスの温度で、200℃以下
程度、好ましくは100℃以下であり、通常は常温でよ
く特に加熱や冷却は必要としない。圧力にも特に制限は
なく常圧、減圧、加圧のいずれでも処理が可能である
が、通常は20kg/cm2 abs以下、好ましくは
0.1〜10kg/cm2 absである。
【0012】また、水素化ゲルマニウム中に少量の水分
が含有されていても脱酸素能力には特に悪影響を及ぼす
ことはなく、さらに担体などを用いてる場合には、その
種類によっては水分も同時に除去される。本発明におい
てニッケルまたは銅の珪素化物による酸素除去工程に、
必要に応じて合成ゼオライトなどの脱湿剤による水分除
去工程を適宜組み合わせることも可能であり、これによ
って水分も完全に除去され、極めて高純度の精製水素化
ゲルマニウムを得ることができる。
【0013】
【実施例】
実施例1 (ニッケルの還元処理)市販のニッケル触媒(日揮
(株)製、N−111)を用いた。このものの組成はN
i+NiOの形であり、Niとして45〜47wt%、
Cr2〜3wt%、Cu2〜3wt%、珪藻土27〜2
9wt%および黒鉛4〜5wt%、比表面積が150m
2 /gであり、直径5mm、高さ4.5mmの成型体で
ある。このニッケル触媒を8〜10meshに破砕した
もの63mlを内径16.4mm、長さ400mmのス
テンレス製の精製筒に充填長300mm(充填密度:
1.0g/ml)に充填した。これに水素を常圧で温度
150℃、流量456ml/min(LV=3.6cm
/sec)で3時間還元処理を行った後、常温に冷却し
た。 (ニッケルの珪素化物)この精製筒に10vol%のシ
ランを含有する水素を380cc/min(LV=3c
m/sec)で流してニッケルの珪素化をおこなった。
このときの室温は25℃であったが、珪素化による発熱
で筒の出口ガスの温度は約80℃に上昇した。その後出
口ガスの温度は徐々に低下し、1.5時間後には室温に
戻り、珪素化処理を終了した。そのまま、さらに3時間
窒素パージをおこない、水素化ゲルマニウムの精製に備
えた。 (水素化ゲルマニウムの精製)引き続いて、水素化ゲル
マニウムの精製をおこなった。この精製筒に水素化ゲル
マニウム1vol%および不純物として0.50ppm
の酸素を含有する水素ベースの粗水素化ゲルマニウムを
1266cc/min(LV=10cm/min)の速
度で室温(20℃)で流して黄燐発光式酸素分析計(測
定下限濃度0.01ppm)を用いて測定したところ、
酸素は検出されず0.01ppm以下であった。精製を
始めてから100分後に、ガスの流速を4倍に上げても
出口ガスの酸素濃度は0.01ppm以下であった。
【0014】実施例2 市販の酸化銅触媒(日産ガードラー(株)製、G10
8)を用いた。このものは担体としてSiO2 を使用
し、Cuとして30%であり、直径5mm、高さ4.5
mmの成型体である。この酸化銅触媒を8〜10mes
hに破砕したもの63mlを内径19ml、長さ400
mmのステンレス製の精製筒に充填長300mm(充填
密度1.0g/ml)に充填した。 (銅の珪素化物)この精製筒に10vol%のシランを
含有する水素を380cc/min(LV=3cm/s
ec)で流してニッケルの珪素化をおこなった。このと
きの室温は25℃であったが、珪素化による発熱で筒の
出口ガスの温度は約85℃に上昇した。その後出口ガス
の温度は徐々に低下し、3時間後には室温に戻り、珪素
化処理を終了した。そのまま、さらに3時間窒素パージ
をおこない、水素化ゲルマニウムの精製に備えた。 (水素化ゲルマニウムの精製)引き続いて、水素化ゲル
マニウムの精製をおこなった。この精製筒に水素化ゲル
マニウム1vol%および不純物として0.50%の酸
素を含有する水素ベースの粗水素化ゲルマニウムを12
66cc/min(LV=10cm/min)の速度で
室温(20℃)で流して黄燐発光式酸素分析計(測定下
限濃度0.01ppm)を用いて測定したところ、酸素
は検出されず0.01ppm以下であった。精製を始め
てから100分後に、ガスの流速を4倍に上げても出口
ガスの酸素濃度は0.01ppm以下であった。
【0015】比較例1 活性炭(椰子殻炭)を8〜24meshに破砕したもの
35gを実施例1に置けると同じ精製筒に300mm
(充填密度0.57g/ml)充填し、ヘリウム気流中
270〜290℃で4時間加熱処理した後、室温に冷却
した。この精製筒に実施例1で用いたと同じ水素化ゲル
マニウム1vol%および不純物として0.50ppm
の酸素を含有する水素ベースの粗水素化ゲルマニウムを
1266cc/min(LV=10cm/min)の速
度で室温で流して黄燐発光式酸素分析計(測定下限濃度
0.01ppm)を用いて測定したところ、0.50p
pmであり、この状態で2時間流し続けたが酸素濃度の
変化はみられなかった。
【0016】実施例3 (ニッケルの珪素化物)実施例1と同様にして精製筒内
で還元ニッケルを調整し、これに100%のシランを3
8cc/min(LV=0.3cm/sec)で2時間
流してニッケルの珪素化をおこなった。 (水素化ゲルマニウムの精製)この精製筒に実施例1で
用いたと同じ粗水素化ゲルマニウムを1266cc/m
in(LV=10cm/min)の速度で室温で流して
黄燐発光式酸素分析計(測定下限濃度0.01ppm)
を用いて測定したところ、酸素は検出されず0.01p
pm以下であった。この状態で10時間流し続けたが、
出口ガスの酸素濃度は0.01ppm以下であった。
【0017】実施例4 (ニッケルの珪素化物)実施例1と同様にして精製筒内
で還元ニッケルを調整し、これに10%のシランをする
窒素を380cc/min(LV=3cm/sec)で
3時間流してニッケルの珪素化をおこなった。 (水素化ゲルマニウムの精製)この精製筒に水素化ゲル
マニウム2vol%および不純物として0.75ppm
の酸素を含有する窒素ベースの粗水素化ゲルマニウムを
1266cc/min(LV=10cm/min)の速
度で室温(20℃)で流して黄燐発光式酸素分析計(測
定下限濃度0.01ppm)を用いて測定したところ、
酸素は検出されず0.01ppm以下であった。この状
態で10時間流し続けたが、出口ガスの酸素濃度は0.
01ppm以下であった。
【0018】実施例5 (ニッケル触媒の調製)3Lの水にAl(NO3 3
2 O、454gを溶解し、氷浴で5〜10℃に冷却し
た。激しくかき混ぜながら、これにNaOH 200g
を1Lの水に溶解して5〜10℃に冷却した溶液を2時
間かけて滴下し、アルミン酸ナトリウムとした。次に、
Ni(NO3 2 ・6H2 O、101gを600mlの
水に溶解し、これに45mlの濃硝酸を加えて5〜10
℃に冷却したものを、アルミン酸ナトリウム溶液に激し
くかき混ぜながら1時間かけて加えた。生じた沈澱を濾
過し、得られた沈澱を2Lの水中で15分間かき混ぜて
洗う操作を6回繰り返して中性とした。得られた沈澱物
を細分して空気浴中で105℃で16時間乾燥してから
粉砕し、これをふるい分けて12〜24meshのもの
を集めた。このものは29.5wt%の酸化ニッケル
(NiO)を含有していた。 (ニッケルの還元処理)このものを実施例1で使用した
と同じ精製筒に63ml充填し(充填密度:0.77g
/ml)、これに水素を常圧で温度350℃、流量12
3cc/min(LV=1cm/sec)で16時間流
して還元処理をおこなった後、実施例1と同様の条件で
ニッケルの珪素化を行った。 (水素化ゲルマニウムの精製)引き続いて、水素化ゲル
マニウムの精製をおこなった。この精製筒に実施例1で
用いたと同じ粗水素化ゲルマニウムを1266cc/m
in(LV=10cm/min)の速度で室温(20
℃)で流して黄燐発光式酸素分析計(測定下限濃度0.
01ppm)を用いて測定したところ、酸素は検出され
ず0.01ppm以下であった。この状態で10時間流
し続けたが、出口ガスの酸素濃度は0.01ppm以下
であった。
【0019】実施例6 (酸化銅触媒の調整)硫酸銅の20wt%水溶液に炭酸
ソーダの20wt%をpH9〜10になるまで加え、塩
基性炭酸銅の結晶を析出させた。この結晶を繰り返し濾
過、洗浄し、空気気流中130℃で乾燥させた後、30
0℃で焼成して酸化銅を生成させた。この酸化銅にアル
ミナゾル(触媒化成工業(株)製Cataloid−A
S−2)を混合し、ニーダーで混練した。続いて空気中
130℃で乾燥させ、さらに350℃で焼成し、焼成物
を破砕して顆粒状とした。このものを打錠成型にて直径
6mm×高さ4mmの円筒状のペレットに成型した。こ
れを破砕して振るいにかけて12〜24meshのもの
を集めた。 (銅の珪素化物)このものを実施例1で使用したと同じ
精製筒に63ml(100g、充填密度1.6g/m
l)充填し、これに10vol%のシランを含有する窒
素を380cc/min(LV=3cm/sec)で3
時間流して銅の珪素化を行った。 (水素化ゲルマニウムの精製)この精製筒に実施例1で
用いたと同じ粗水素化ゲルマニウムを1266cc/m
in(LV=10cm/min)の速度で室温(20
℃)で流して酸素濃度を測定したところ、酸素は検出さ
れず0.01ppm以下であった。この状態で10時間
流し続けたが、出口ガスの酸素濃度は0.01ppm以
下であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によって、従来除去が困難であっ
た水素化ゲルマニウム中の酸素を0.1ppm以下、さ
らには0.01ppm以下のような極低濃度まで除去す
ることができ、半導体製造工業などで要望されている超
高純度の精製水素化ゲルマニウムを得ることが可能とな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−170405(JP,A) 特開 昭60−16802(JP,A) 特開 平2−204304(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 17/00 C01B 6/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗水素化ゲルマニウムをニッケルまたは銅
    の珪素化物と接触させて、該粗水素化ゲルマニウムに含
    有される酸素を除去することを特徴とする水素化ゲルマ
    ニウムの精製方法。
  2. 【請求項2】ニッケルまたは銅の珪素化物が、ニッケル
    または銅とシランとを接触させることによって得られた
    ものである請求項1に記載の水素化ゲルマニウムの精製
    方法。
  3. 【請求項3】粗水素化ゲルマニウムとニッケルまたは銅
    の珪素化物との接触温度が200℃以下である請求項1
    に記載の水素化ゲルマニウムの精製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016033015A (ja) * 2015-11-18 2016-03-10 本田技研工業株式会社 自動2輪車の排気装置

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