JP3292251B2 - 水蒸気の精製方法 - Google Patents

水蒸気の精製方法

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JP3292251B2 JP03971992A JP3971992A JP3292251B2 JP 3292251 B2 JP3292251 B2 JP 3292251B2 JP 03971992 A JP03971992 A JP 03971992A JP 3971992 A JP3971992 A JP 3971992A JP 3292251 B2 JP3292251 B2 JP 3292251B2
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水蒸気の精製方法に関
し、さらに詳細には水蒸気中に不純物として含まれる酸
素を極低濃度まで除去しうる水蒸気の精製方法に関す
る。水蒸気はシリコンやアルミニウムの酸化膜形成など
半導体製造に使用されるが、成膜技術の進歩とともに不
純物の極めて少ないものが要求されている。
【0002】
【従来の技術】通常、半導体製造時に使用される水蒸気
の発生、供給方法としては蒸留水や脱イオン水など精製
水を一端の開いたボトルに入れ、恒温槽に浸して適当な
温度に制御することにより発生させた水蒸気をマスフロ
ーコントローラで制御してリアクターに供給する方法、
精製水をバブラーに入れてH2 、N2 、Heなどにより
バブリングしてリアクターに供給する方法が用いられ
る。このように発生させた水蒸気中には、原料精製水を
ボトルやバブラーに仕込む場合に混入する酸素など大気
成分が存在する。水蒸気中の酸素含有量は通常は10p
pm程度であり、水蒸気使用に先立っておこなわれる減
圧パージや原料液体中での不活性ガスなどによるパージ
だけでは0.1ppm以下のような低濃度まで除去する
ことは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、シリコン半導体
製造時に水蒸気と同時に使用されるシランなどは高純度
に精製することが可能となり、例えば不純物として含有
する酸素は0.01ppm以下のものが得られるように
なった(特開平3−12303号公報)。このため水蒸
気も酸素含有量が0.01ppm以下のものが強く望ま
れている。また、これら水蒸気はボトルの接続時や配管
の切替時など半導体製造装置への供給過程において空気
など不純物の混入による汚染もあるため、最終的には装
置の直前で不純物を除去することが望ましい。このよう
に高純度水蒸気に対する需要は年々増加していることか
ら、本発明者らは先に、水蒸気中に含有される酸素を効
率よく除去する方法としてニッケルまたは銅を主成分と
する精製剤を水素などで還元して活性化した精製剤が効
果が有ることを見い出した(特願平03−31000
および03−31000号)。この方法を用いれば水
蒸気含有ガス中の酸素を常温においても効率よく除去す
ることが可能である。しかしながら、高濃度の水蒸気を
含むガスを精製する場合には、精製筒内で水蒸気が結露
しない程度に精製筒を加熱しながら流通させる必要があ
るが、この場合の温度や水蒸気濃度など条件によっては
微量の二酸化炭素のような不純物が発生し、精製ガス中
に混入するという問題点があることが判明した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水蒸気中
に含有される酸素を極低濃度まで効率よく除去し、か
つ、加熱状態で水蒸気を流通させても不純物が発生する
ことのない水蒸気の精製方法について鋭意研究を重ねた
結果、ニッケルまたは銅を主成分とする精製剤を酸素中
で焼成し、水素還元後、実際に使用する温度より高温で
水蒸気を流通させるという一連の処理をおこなった後、
粗水蒸気と接触させて精製することにより、二酸化炭素
のような不純物の発生がなく、水蒸気含有ガス中の酸素
を0.1ppm以下、さらには0.01ppm以下まで
除去しうることを見いだし、本発明を完成した。すなわ
ち本発明は、粗水蒸気をニッケルまたは銅を主成分とす
精製剤と接触させ、該粗水蒸気中に含有される酸素を
除去する水蒸気の精製方法において、精製に先立ち、該
ニッケルまたは銅を主成分とする精製剤を酸素雰囲気下
で焼成し、次いで水素還元をおこなった後、さらに水蒸
気と接触させて前処理を施すことを特徴とする水蒸気の
精製方法である。本発明は水蒸気単独、水素(水素ガス
ベース)および窒素、アルゴンなどの不活性ガス(不活
性ガスベース)で希釈された水蒸気(以下総称して粗水
蒸気と記す)中に含有される酸素の除去に適用される。
【0005】本発明に使用されるニッケルまたは銅を主
成分とする精製剤としては金属ニッケルや金属銅、また
はニッケルの酸化物や銅の酸化物など還元され易いニッ
ケルまたは銅化合物を主成分とするものである。また、
ニッケル、銅以外の金属成分として少量のクロム、鉄、
コバルトなどが含まれていてもよい。ニッケルまたは銅
を主成分とする精製剤は単独で用いられてもよく、ま
た、触媒担体などに担持させた形で用いてもよいが、ニ
ッケルまたは銅の表面と粗水蒸気との接触効率を高める
目的などから触媒担体などに担持させた形態で使用する
ことが好ましい。ニッケルを担体に担持させる方法とし
ては、例えば、ニッケル塩の水溶液中に珪藻土、アルミ
ナ、シリカアルミナ、アルミノシリケートおよびカルシ
ウムシリケートなどの担体粉末を分散させ、さらにアル
カリを添加して担体の粉末上にニッケル成分を沈澱さ
せ、次いで濾過し、必要に応じて水洗して得たケーキを
120〜150℃で乾燥後、300℃以上で焼成し、こ
の焼成物を粉砕する、あるいはNiCO3 、Ni(O
H)2 、Ni(NO32 などの無機塩、NiC2
4、Ni(CH3 COO)2 などの有機塩を焼成し、
粉砕した後、これに耐熱性セメントを混合し、焼成する
などが挙げられる。また、銅を主成分とする精製剤を得
るにも種々の方法があるが、例えば銅の硝酸塩、硫酸
塩、塩化物、有機酸塩などに苛性ソーダ、苛性カリ、炭
酸ナトリウム、アンモニアなどのアルカリを加えて酸化
物の中間体を沈澱させ、得られた沈澱物を焼成するなど
の方法があり、これらは、そのまま、あるいはアルミ
ナ、シリカなどの触媒担体物質と混練した後、押出成
型、打錠成型などで成型体とし、必要に応じてさらに適
当な大きさに破砕して使用される。精製剤の成型方法と
しては乾式法あるいは湿式法を用いることができ、その
際、少量の水、滑剤などを使用してもよい。また、ニッ
ケルを主成分とする精製剤として例えば、水蒸気変成触
媒、C11−2−03(NiO−セメント)、C11−
2−06(NiO−耐火物)、C11−2(Ni−カル
シウムアルミネート)、C11−9(Ni−アルミ
ナ);水素化触媒、C46−7(Ni−珪藻土)、C4
6−8(Ni−シリカ)、C36(Ni−Co−Cr−
アルミナ);ガス化触媒、XC99(NiO);水素化
変成触媒、C20−7(Ni−Mo−アルミナ)〔以
上、東洋CCI(株)製〕および水素化触媒、N−11
1(Ni−珪藻土);ガス化変成触媒、N−174(N
iO);ガス化触媒、N−185(NiO)〔以上、日
揮(株)製〕など、また、銅を主成分とする精製剤につ
いても酸化銅触媒など種々なものが市販されているので
それらから選択したものを使用してもよい。要は、ニッ
ケル、銅が微細に分散されてその表面積が大きく、ガス
との接触効率の高い形態のものであればよい。精製剤
比表面積としては通常は、BET法で10〜300m2
/gの範囲のもの、好ましくは30〜250m2 /gの
範囲のものである。また、ニッケルまたは銅の含有量は
ニッケル元素または銅元素換算で通常は、5〜95wt
%、好ましくは20〜95wt%である。ニッケルまた
は銅の含有量が5wt%よりも少なくなると脱酸素能力
が低くなり、また、95wt%よりも高くなると焼成や
水素による還元の際にシンタリングが生じて活性が低下
する恐れがある。
【0006】精製剤は通常は水素還元による活性化処理
がおこなわれるが、本発明においてはこの還元の前に高
温酸素雰囲気中で焼成処理がおこなわれる。焼成条件と
しては、温度が高いほど一般的に効率はよいが、あまり
高くなるとシンタリングを生じて精製剤の表面積が小さ
くなり、活性が低下する恐れがあるので、300〜70
0℃で6〜12時間程度の範囲が好ましい。焼成中の酸
素濃度および圧力は焼成の効率を上げるためには高い方
がよく、大気圧乃至加圧状態でおこなわれるが、酸素濃
度が50%以上であれば大気圧でも充分である。
【0007】焼成処理に引続き、還元による精製剤の活
性化処理がおこなわれる。活性化には通常は水素が用い
られ、例えば150〜350℃で水素−窒素の混合ガス
を空筒線速度(LV)1〜10cm/sec程度で通す
ことによっておこなわれる。この場合は発熱反応である
ため、温度が急上昇しないよう注意しながら還元をおこ
なう必要がある。
【0008】本発明において、上記の焼成処理、活性化
処理後の精製剤にさらに水蒸気処理が施される。水蒸気
処理は水蒸気単独または窒素、アルゴンなどの不活性ガ
スとの混合ガスを通常は空筒線速度(LV)1〜10c
m/secで1〜4時間流通させることによっておこな
われる。処理温度は粗水蒸気の精製時における温度より
も高温でおこなわれ、通常は100℃以上であり、か
つ、処理の効果をより高めるためには精製時における温
度との差が大きい方が一般的に好ましく、精製時の温度
に対し20〜150℃高い温度でおこなうことが好まし
い。本発明において、精製剤はこれらの一連の前処理を
施した後、精製筒に充填して用いてもよいが、酸素雰囲
気下での焼成処理後の精製剤を精製筒に充填し、この精
製筒においてその後の処理を施せば、そのまま引き続い
て粗水蒸気の精製をおこなうことができるので好都合で
ある。
【0009】水蒸気の精製は、上記の前処理を施したニ
ッケルまたは銅を主成分とする精製剤が充填された精製
筒に粗水蒸気を通すことによっておこなわれ、粗水蒸気
がニッケルまたは銅を主成分とする精製剤と接触するこ
とにより、不純物として含有される酸素が除去される。
本発明に適用される粗水蒸気中の酸素濃度は通常は10
0ppm以下である。酸素濃度がこれよりも高くなると
発熱量が増加するため条件によっては除熱手段が必要と
なる。精製筒に充填されるニッケルまたは銅を主成分と
する精製剤の充填長は、通常は50〜1500mmであ
る。充填長が50mmよりも短くなると酸素除去率が低
下する恐れがあり、また、1500mmよりも長くなる
と圧力損失が大きくなり過ぎる恐れが生ずる。精製時の
粗水蒸気の空筒線速度(LV)は供給される水蒸気中の
酸素濃度および操作条件などによって異なり一概に特定
はできないが、通常は100cm/sec以下、好まし
くは30cm/sec以下である。粗水蒸気とニッケル
または銅を主成分とする精製剤の接触温度は200℃以
下、通常は常温乃至100℃であるが、水蒸気濃度が比
較的高い場合などには結露が生じない程度に精製筒を加
熱することが好ましい。精製時の圧力にも特に制限はな
く常圧、減圧、加圧のいずれでも処理が可能であるが、
通常は20kg/cm2 abs以下、好ましくは0.1
〜10kg/cm2 absである。
【0010】
【実施例】実施例1 (ニッケルを主成分とする精製剤) 市販のニッケル触媒(日揮(株)製、N−111)を用
いた。このものの組成はNi+NiOの形であり、Ni
として45〜47wt%、Cr2〜3wt%、Cu2〜
3wt%、珪藻土27〜29wt%および黒鉛4〜5w
t%、比表面積が150m2 /gであり、直径5mm、
高さ4.5mmの成型体である。 (精製剤の前処理) このニッケル触媒を8〜10meshに破砕したものを
マッフル炉に入れ、酸素を大気圧で流しながら700℃
で8時間加熱して焼成をおこなった。この触媒63ml
を内径16.4mm、長さ400mmのステンレス製の
精製筒に充填長300mm(充填密度:1.0g/m
l)に充填した。この精製筒に水素を常圧で温度300
℃、流量0.595L/min(LV=3.6cm/s
ec)で3時間流通して還元処理をおこなった後、窒素
で精製筒内の残留水素をパージした。次に、この精製筒
に窒素ベースの7vol%水蒸気を常圧で温度200
℃、流量0.633L/min(LV=5cm/se
c)で2時間流通させて水蒸気処理をおこなった後、窒
素を流しながら70℃まで冷却した。
【0011】(水蒸気の精製)引き続いて、粗水蒸気
(窒素ベース)の精製をおこなった。約50mlの蒸留
水の入った内径50mm、高さ175mmのステンレス
製バブラーを60℃に設定した恒温槽に浸して水蒸気圧
をコントロールし、窒素で蒸留水をバブリングすること
によって窒素ベースで約20vol%の水蒸気を含むガ
スを発生させた。配管内部で結露が生じないように配管
を70℃に加熱しながらこの水蒸気を流して30min
パージした後、この水蒸気を含む出口ガス中の酸素濃度
を黄燐発光式酸素分析計(測定下限濃度0.01pp
m)を用いて測定したところ、0.09ppmであっ
た。次に、このガスを70℃に加熱した精製筒に0.6
33L/min(LV=5cm/sec)で流し、精製
筒出口ガス中の酸素を黄燐発光式酸素分析計で、また、
一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素はFIDを検出
器とするガスクロマトグラフ法(測定下限濃度約0.0
1ppm)で分析したところ、いずれも測定下限濃度以
下であった。精製を始めてから100分後においても精
製筒出口ガスの酸素、一酸化炭素、二酸化炭素および炭
化水素は検出されず、0.01ppm以下であった。そ
の後、精製筒を100℃に昇温させて1時間保持した
が、不純物は全く検出されなかった。
【0012】実施例2 (水蒸気の精製)実施例1で用いたと同様の精製筒を用
いて粗水蒸気(無希釈)の精製をおこなった。約50m
lの蒸留水の入った内径50mm、高さ175mmのス
テンレス製バブラーを60℃に設定した恒温槽に浸して
水蒸気発生圧をコントロールするとともにマスフローコ
ントローラの下流側に設置した真空ポンプによって差圧
を生ぜしめ、マスフローコントローラーにより水蒸気流
量を0.1L/minに制御した。実施例1と同様に配
管を70℃に加熱しながら上記の粗水蒸気で30min
パージ後、この粗水蒸気流に酸素濃度が0.01ppm
以下であることを確認した精製窒素を0.4L/min
で添加しながら、混合ガス中の酸素濃度を黄燐発光式酸
素分析計を用いて測定したところ、約0.11ppmの
酸素が検出された。次に、粗水蒸気(0.1L/mi
n)を80℃に加熱した精製筒に通し、その出口水蒸気
に前記の精製窒素を0.4L/minで混合したガスを
分析したところ、酸素は検出されず、二酸化炭素、炭化
水素などの不純物の発生も全く見られなかった。精製を
始めてから100分後においても精製ガス中に不純物は
検出されなかった。
【0013】実施例3 (ニッケルを主成分とする精製剤の調製) 3Lの水にAl(NO33 9H2 O、454gを溶解
し、氷浴で5〜10℃に冷却した。激しくかき混ぜなが
ら、これにNaOH、200gを1Lの水に溶解して5
〜10℃に冷却した溶液を2時間かけて滴下し、アルミ
ン酸ナトリウムとした。次に、Ni(NO32 ・6H
2 O、101gを600mlの水に溶解し、これに45
mlの濃硝酸を加えて5〜10℃に冷却したものを、ア
ルミン酸ナトリウム溶液に激しくかき混ぜながら1時間
かけて加えた。生じた沈澱を濾過し、得られた沈澱を2
Lの水中で15分間かき混ぜて洗う操作を6回繰り返し
て中性とした。得られた沈澱物を細分して空気浴中で1
05℃で16時間乾燥してから粉砕し、これをふるい分
けて12〜24meshのものを集めた。このものの比
表面は220m2 /gであり、29.5wt%の酸化
ニッケル(NiO)を含有していた。 (精製剤の前処理) このものを実施例1と同様の条件で酸素雰囲気中で焼成
した後、実施例1で使用したと同じ精製筒に63ml充
填し(充填密度:0.77g/ml)、これに水素を常
圧で温度350℃、流量165cc/min(LV=1
cm/sec)で16時間流して還元処理をおこなった
後、残留水素を窒素でパージした。次に、窒素ベースの
7.3vol%水蒸気を常圧で温度150℃、流量0.
633L/min(LV=5cm/sec)で2時間流
通させた後、窒素を流しながら70℃に冷却した。
【0014】(水蒸気の精製)引き続いて、粗水蒸気
(窒素ベース)の精製をおこなった。実施例1で使用し
たと同様の約0.09ppmの酸素を含む20vol%
水蒸気(窒素ベース)を70℃に加熱した精製筒に0.
633L/min(LV=5cm/sec)で流して出
口ガス中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水
素の濃度を測定したところ、いずれも検出されず0.0
1ppm以下であり、また、精製を始めてから100分
後においても出口ガス中に不純物は検出されなかった。
また、この後精製筒を100℃に昇温させて1時間保持
したが、出口ガス中の不純物は全く検出されなかった。
【0015】実施例4 (銅を主成分とする精製剤の調製) 硫酸銅の20wt%水溶液に炭酸ソーダの20wt%水
溶液をpH9〜10になるまで加え、塩基性炭酸銅の結
晶を析出させた。この結晶を繰り返し濾過、洗浄し、空
気気流中130℃で5時間乾燥させた後、300℃で5
時間焼成して酸化銅を生成させた。この酸化銅にアルミ
ナゾル(触媒化成工業(株)製、Cataloid−A
S−2)を混合し、ニーダーで混練した。続いて空気中
130℃で5時間乾燥させ、さらに、350℃で5時間
焼成し、焼成物を破砕して顆粒状とした。このものを打
錠成型にて6mmφ×4mmHの円筒状のペレットに成
型した。この精製剤の比表面積は39m2 /gであり、
92wt%の酸化銅を含有していた。 (精製剤の前処理) この銅を主成分とする精製剤を6〜12meshに破砕
したものをマッフル炉に入れ酸素を大気圧程度で流しな
がら300℃で8時間加熱した。室温まで冷却後この
製剤を内径16.4mm、長さ400mmのステンレス
製の精製筒に63.3ml(101.3g、充填密度
1.6g/ml、充填長300mm)充填した。精製筒
に20vol%水素(窒素ベース)を常圧で温度180
℃、流量0.633L/min(LV=5cm/se
c)で6時間流し還元処理をおこなった後、窒素ガスに
よってパージした。次に、窒素ベースの7vol%水蒸
気を常圧で温度150℃、流量0.633L/min
(LV=5cm/sec)で2時間流通させた後、窒素
を流しながら70℃に冷却した。
【0016】(水蒸気の精製)引き続いて、粗水蒸気の
精製(窒素ベース)をおこなった。約50mlの蒸留水
の入った内径50mm、高さ175mmのステンレス製
バブラーを60℃に設定した恒温槽に浸して水蒸気圧を
コントロールし、窒素で蒸留水をバブリングすることに
よって窒素ベースで約20vol%水蒸気を含むガスを
発生させた。配管内に結露しないように配管を70℃に
加熱しながら30minパージ後、この窒素ベースの粗
水蒸気の酸素濃度を黄燐発光式酸素分析計を用いて測定
したところ、0.06ppmであった。この粗水蒸気を
70℃に加熱した精製筒に0.633L/min(LV
=5cm/sec)で流して出口ガス中の酸素、一酸化
炭素、二酸化炭素および炭化水素等の濃度を測定したと
ころ、いずれも0.01ppm以下であり、精製を始め
てから100分後においても出口ガス中の酸素、二酸化
炭素の濃度は0.01ppm以下であった。また、この
後精製筒を100℃に昇温して1時間保持したが出口ガ
ス中に不純物は検出されなかった。
【0017】実施例5 (銅を主成分とする精製剤) 市販の酸化銅触媒(日産ガードラー(株)製、G10
8)を用いた。このものは担体としてSiO2 を使用
し、Cuとして30wt%、比表面積が120m2/g
であり、直径5mm、高さ4.5mmの成型体である。 (精製剤の前処理) この精製剤を8〜10meshに破砕した後、酸素を大
気圧程度で流しながら300℃で8時間焼成し、室温ま
で冷却後この精製剤63.3mlを内径16.4mm、
長さ400mmのステンレス製の精製筒に充填長300
mm(充填密度1.0g/ml)に充填した。この精製
筒に20vol%の水素(窒素ベース)を常圧で温度1
80℃、流量0.633L/min(LV=5cm/s
ec)で6時間流し還元処理をおこなった後、窒素ガス
によってパージした。この後、窒素ベースの7vol%
水蒸気を常圧で温度150℃、流量0.633L/mi
n(LV=5cm/sec)で2時間流通させた後、窒
素を流しながら70℃に冷却した。
【0018】(水蒸気の精製)引き続いて粗水蒸気(窒
素ベース)の精製をおこなった。実施例4で使用した約
0.06ppmの酸素を含むガスを70℃に加熱した精
製筒に0.633L/min(LV=5cm/sec)
で流して出口ガス中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素お
よび炭化水素を測定したところ、いずれも0.01pp
m以下であり、精製を始めてから100分後においても
出口ガス中に不純物は検出されなかった。
【0019】比較例1、2 実施例1で使用した市販のニッケルを用いた精製剤(比
較例1)と実施例3で調製したニッケルを主成分とする
精製剤(比較例2)のそれぞれについて、実施例1と同
様に精製筒に充填して市販のニッケルを用いた精製剤
温度150℃で、また、調製した精製剤は350℃でそ
れぞれ水素を常圧で流量0.595L/min(LV=
3.6cm/sec)で3時間還元処理をおこなった
が、焼成および水蒸気処理はおこなわずに粗水蒸気の精
製をおこなった。
【0020】引き続いて実施例1で使用した0.09p
pmの酸素を含む窒素ベースの約20vol%水蒸気を
70℃に加熱したそれぞれの精製筒に0.633L/m
in(LV=5cm/sec)を流して出口ガス中の酸
素、一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素を測定した
ところ、酸素濃度はいずれも0.01ppm以下であっ
たが、二酸化炭素が比較例1では0.03ppm、比較
例2では0.11ppm(比較例2)検出され、精製を
始めてから100分後においても出口ガス中の二酸化炭
素濃度はほとんど変わらなかった。
【0021】比較例3、4 実施例4で使用した銅を主成分とする精製剤(比較例
3)と実施例5で使用した銅を主成分とする精製剤(比
較例4)をそれぞれ実施例4と同様に精製筒に充填して
窒素ベースの10vol%水素を常圧で温度180℃、
流量0.633L/min(LV=5cm/sec)で
6時間流して還元処理をおこなったが、焼成および水蒸
気処理はおこなわずに粗水蒸気の精製をおこなった。
【0022】実施例4で使用した0.06ppmの酸素
を含む窒素ベースの約20vol%水蒸気を70℃に加
熱したそれぞれの精製筒に0.633L/min(LV
=5cm/sec)を流して出口ガス中の酸素、一酸化
炭素、二酸化炭素および炭化水素等の濃度を測定したと
ころ、酸素濃度はいずれも0.01ppm以下であった
が、二酸化炭素が比較例3では0.10ppm、比較例
4では0.13ppm検出され、精製を始めてから10
0分後においても出口ガス中の二酸化炭素濃度はほとん
ど変わらなかった。
【0023】
【発明の効果】本発明によって、高濃度の水蒸気を含む
ガスを精製する場合に結露の発生を防止する目的などで
精製筒を加熱したときにも、水蒸気中の酸素を0.01
ppm以下のような極低濃度まで除去することができる
とともに、加熱下での精製時に問題となっていた二酸化
炭素などの不純物も検出されることがなく、超高純度の
精製水蒸気を得ることが可能となった。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/14 - 53/18 B01J 20/00 - 20/34 B01J 21/00 - 38/74

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗水蒸気をニッケルまたは銅を主成分とす
    精製剤と接触させ、該粗水蒸気中に含有される酸素を
    除去する水蒸気の精製方法において、精製に先立ち、該
    ニッケルまたは銅を主成分とする精製剤を酸素雰囲気下
    で焼成し、次いで水素還元をおこなった後、さらに水蒸
    気と接触させて前処理を施すことを特徴とする水蒸気の
    精製方法。
  2. 【請求項2】精製剤の水蒸気による前処理が、粗水蒸気
    の精製時の温度よりも高温で施される請求項1に記載の
    精製方法。
  3. 【請求項3】水蒸気による前処理温度と精製時の温度と
    の差が50〜150℃である請求項2に記載の精製方
    法。
  4. 【請求項4】精製剤の酸素雰囲気下での焼成温度が、3
    00〜700℃である請求項1に記載の精製方法。
  5. 【請求項5】精製剤中に含まれるニッケルまたは銅の量
    が、ニッケル元素または銅元素換算で5〜95wt%で
    ある請求項1に記載の精製方法。
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