JP2700413B2 - 水素化物ガスの精製方法 - Google Patents

水素化物ガスの精製方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水素化物ガスの精製方法に関し、さらに詳細
には水素化物ガス中に不純物として含有される酸素を極
低濃度まで除去しうる水素化物ガスの精製方法に関す
る。
アルシン、ホスフィン、セレン化水素、シランおよび
ジボランなどの水素化物ガスはガリウム−砒素(GaA
s)、ガリウム−りん(GaP)などの化合物半導体などを
製造するための原料およびイオン注入用ガスなどとして
重要なものであり、その使用量が年々増加しつつあると
同時に半導体の高度集積化に伴い、不純物の含有量の極
めて低いものが要求されている。
〔従来の技術〕
半導体製造時に使用される水素化物ガスは一般的には
純水素化物ガスの他、水素ガスまたは不活性ガスで稀釈
された形態で市販されている。
これらの水素化物ガス中には不純物として酸素および
水分などが含有されており、このうち水分は合成ゼオラ
イトなどの脱湿剤により除去することが可能である。
市販の精製水素化物ガス中の酸素含有量は通常は10pp
m以下であるが、最近のボンベ入りの水素化物ガスなど
では、その酸素含有量は0.1〜0.5ppmと比較的低いもの
も市販されている。
水素化物ガス中に含有される酸素を効率よく除去する
方法についての公知技術は殆ど見当たらないが、アルシ
ンに対して吸着能を有する物質として活性炭、合成ゼオ
ライトにアルシンを接触させて酸素を1ppm以下まで除去
するアルシンの精製方法が提案されている(特開昭62−
78116号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、酸素含有量が1ppmを切る程度では最近
の半導体製造プロセスにおける要求に充分に対応するこ
とはできず、さらに、0.1ppm以下とすることが強く望ま
れている。
また、これらのガスはボンベの接続時や配管の切替時
など半導体製造装置への供給過程において空気など不純
物の混入による汚染もあるため、装置の直前で不純物を
最終的に除去することが望ましい。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、水素化物ガス中に含有される酸素を極
低濃度まで効率よく除去するべく鋭意研究を重ねた結
果、水素化物ガスを銅の硫化物と接触させることによ
り、酸素濃度を0.1ppm以下、さらには0.01ppm以下まで
除去しうることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、粗水素化物ガスを銅の硫化物と接
触させて、該粗水素化物ガス中に含有される酸素を除去
することを特徴とする水素化物ガスの精製方法である。
本発明は水素化物ガス単独、水素(水素ガスベース)
および窒素、アルゴンなどの不活性ガス(不活性ガスベ
ース)で稀釈された水素化物ガス(以下総称して粗水素
化物ガスと記す)中に含有される酸素の除去に適用され
る。
水素化物ガスはアルシン、ホスフィン、セレン化水
素、シランおよびジボランなどであり、主に半導体製造
プロセスなどで使用される水素化物ガスである。
本発明において銅の硫化物とはCu2S、CuSなどとして
一般的に知られている硫化物および銅に硫黄がその他の
種々な形態で結合したものである。
銅の硫化物を得るには種々な方法があるが、これらの
うちでも簡便な方法として例えば銅に硫化水素を接触さ
せることによっても容易に硫化物を得ることができる。
この場合の銅としては金属銅または銅の酸化物など還元
され易い銅化合物を主成分とするものであればよい。ま
た、銅以外の金属成分としてクロム、鉄、コバルトなど
が少量含有されていていもよい。
これらの銅は単独で用いてもよく、また、触媒単体な
どに担持させた形で用いてもよいが、銅の表面とガスと
の接触効率を高める目的などから、通常は触媒担体など
に担持させた形態が好ましい。
また、銅の酸化物を得るには種々な方法があるが、例
えば銅の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、有機酸塩などに苛性
ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウム、アンモニアなどの
アルカリを加えて酸化物の中間体を沈殿させ、得られた
沈殿物を焼成するなどの方法がある。
これらは、通常は、押出し成型、打錠成型などで成型
体とされ、そのまま、または、必要に応じて適当な大き
さに破砕して使用される。成型方法としては乾式法ある
いは湿式法を用いることができ、その際、少量の水、滑
材などを使用してもよい。
さらに、市販の酸化銅触媒など種々のものがあるので
それらから選択したものを使用してもよい。
要は還元銅、酸化銅などが微細に分散されて、その表
面積が大きくガスとの接触効率の高い形態のものであれ
ばよい。
触媒の比表面積としては通常は、BET法で10〜300m2/g
の範囲のもの、好ましくは30〜250m2/gの範囲のもので
ある。
また、銅の含有量は金属銅換算で通常は、5〜95wt
%、好ましくは20〜95wt%である。
銅の含有量が5wt%よりも少なくなると脱酸素能力が
低くなり、また、95wt%よりも高くなると水素による還
元の際にシンタリングが生じて活性が低下する虞れがあ
る。
銅の硫化は通常は、銅、酸化銅などに硫化水素を接触
させることによっておこなうことができるが、酸化銅な
どの場合には、あらかじめ水素還元によって銅としても
よい。
水素還元に際しては、例えば350℃以下程度で水素−
窒素の混合ガスを空筒線速度(LV)1cm/sec程度で通す
ことによっておこなえるが、発熱反応であるため温度が
急上昇しないよう注意が必要である。また、還元を水素
ベースの硫化水素でおこなうことにより、硫化も同時に
おこなうことができるので好都合である。
硫化は通常は、銅または酸化銅を精製筒などの筒に充
填し、これに硫化水素または硫化水素含有ガスを通すこ
とによっておこなわれる。
硫化に用いる硫化水素の濃度は、通常は0.1%以上、
好ましくは1%以上のものが用いられる。硫化水素濃度
が0.1%よりも低くなると反応を終了させるまでに時間
を要し不経済である。
硫化は常温でおこなうことができるが、発熱反応であ
り、硫化水素濃度が高い程温度が上昇し易いため、通常
は250℃以下、好ましくは200℃以下に保たれるようガス
の流速を調節しながらおこなうことが好ましい。
硫化の終了は発熱量の減少および筒の出口からの硫化
水素の流出量の増加などによって知ることができる。
本発明において、硫化された銅をあらためて別の精製
筒に充填し、これに粗水素化物ガスを通して酸素の除去
精製をおこなってもよいが硫化合物は毒性が強く取扱に
細心の配慮を要することなどから、硫化は最初から水素
化物ガスの精製筒でおこない、硫化終了後、引き続いて
粗水素化物ガスを供給して酸素除去精製をおこなうこと
が好ましい。
水素化物ガスの精製は、通常は、銅の硫化物が充填さ
れた精製筒に粗水素化物ガスを流すことによっておこな
われ、粗水素化物ガスが銅の硫化物と接触することによ
って粗水素化物ガス中に不純物として含有される酸素が
除去される。
本発明に適用される粗水素化物ガス中の酸素濃度は通
常は100ppm以下である。酸素濃度がこれよりも高くなる
と発熱量が増加するため条件によっては除熱手段が必要
となる。
精製筒に充填される銅の硫化物の充填長は、実用上通
常は50〜1500mmである。充填長が50mmよりも短くなると
酸素除去率が低下する虞れがあり、また、1500mmよりも
長くなると圧力損失が大きくなり過ぎる虞れがある。
精製時の粗水素化物ガスの空筒線速度(LV)は供給さ
れる粗水素化物ガス中の酸素濃度および操作条件などに
よって異なり一概に特定はできないが、通常は100cm/se
c以下、好ましくは30cm/sec以下である。
水素化物ガスと銅の硫化物との接触温度は精製筒の入
口に供給されるガスの温度で、200℃以下程度、好まし
くは0〜100℃であり、通常は常温でよく特に加熱や冷
却は必要としない。
圧力にも特に制限はなく常圧、減圧、加圧のいずれで
も処理が可能であるが、通常は20Kg/cm2abs以下、好ま
しくは0.1〜10Kg/cm2absである。
また、水素化物ガス中に少量の水分が含有されていて
も脱酸素能力には特に悪影響を及ぼすことはなく、さら
に担体などを用いている場合には、その種類によっては
水分も同時に除去される。
本発明において銅の硫化物による酸素除去工程に、必
要に応じて合成ゼオライトなどの脱湿剤による水分除去
工程を適宜組合せることも可能であり、これによって水
分も完全に除去され、極めて高純度の精製水素化物ガス
を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によって、従来除去が困難であった粗水素化物
ガス中の酸素を0.1ppm以下、さらには0.01ppm以下のよ
うな極低濃度まで除去することができ、半導体製造工業
などで要望されている超高純度の精製水素化物ガスを得
ることが可能となった。
〔実施例〕
実施例1〜5 市販の酸化銅触媒(日産ガードラー(株)製,G108)
を用いた。このものは担体としてSiO2を使用し、Cuとし
て30wt%であり、直径5mm、高さ4.5mmの成型体である。
この酸化銅触媒を8〜10meshに破砕したもの85mlを内
径19mm、長さ400mmの石英製の精製筒に充填長300mm(充
填密度1.0g/ml)に充填した。
(銅の硫化物) この精製筒に10vol%の硫化水素を含有する水素を510
cc/min(LV=3cm/sec)で流して銅の硫化をおこなっ
た。このときの室温は25℃であったが、硫化による発熱
で筒の出口のガスの温度は約35℃に上昇した。その後出
口ガスの温度は徐々に低下し、8時間後には室温に戻
り、硫化処理を終了した。そのままさらに3時間水素パ
ージをおこない水素化物ガスの精製に備えた。同様にし
て計5本の精製筒を準備した。
(各水素化物ガスの精製) 引き続いて、これらの精製筒のそれぞれに酸素を含有
する水素ベースのアルシン、ホスフィン、セレン化水
素、シランまたはジボランを1700cc/min(LV=10cm/se
c)で流して黄燐発光式酸素分析計(測定下限濃度0.01p
pm)を用いて出口ガス中の酸素濃度を測定したところ、
酸素は検出されずいずれも0.01ppm以下であった。精製
を始めてから100分後においても出口ガスの酸素濃度は
0.01ppm以下であった。それぞれの結果を第1表に示
す。
比較例1 活性炭(耶子殻炭)を8〜24meshに破砕したもの48g
を実施例1におけると同じ精製筒に300mm(充填密度0.5
7g/ml)充填し、ヘリウム気流中270〜290℃で4時間加
熱処理した後、室温に冷却した。
この精製筒に実施例1で用いたと同じアルシン10vol
%および不純物として0.12ppmの酸素を含有する水素ベ
ースの粗アルシンを1700cc/min(LV=10cm/sec)で流し
て出口ガス中の酸素濃度を測定したところ0.12ppmであ
り、そのまま2時間流し続けたが変化は見られなかっ
た。
実施例6〜10 (酸化銅触媒の調製) 硫酸銅の20wt%水溶液に炭酸ソーダの20wt%水溶液を
pH9〜10になるまで加え、塩基性炭酸銅の結晶を析出さ
せた。この結晶を繰返し濾過、洗浄し、空気気流中130
℃で乾燥させた後、300℃で焼成して酸化銅を生成させ
た。
この酸化銅にアルミナゾル(触媒化成工業(株)製Ca
taloid−AS−2)を混合し、ニーダーで混練した。続い
て空気中130℃で乾燥させ、さらに、350℃で焼成し、焼
成物を破砕して顆粒状とした。このものを打錠成型にて
6mmφ×4mmHの円筒状のペレットに成型した。これを破
砕して振いにかけ、12〜24meshのものを集めた。
(銅の硫化物) このものを実施例1で使用したと同じ精製筒に85ml
(65g、充填密度2.6g/ml)充填し、これに3vol%の硫化
水素含有する窒素を510cc/min(LV=3cm/sec)で8時間
流して銅の硫化をおこない、計5本の精製筒を準備し
た。
(水素化物ガスの精製) この精製筒のそれぞれに不純物として酸素を含有する
窒素ベースのアルシン、ホスフィン、セレン化水素、シ
ランまたはジボランを1700cc/min(LV=10cm/sec)で流
して出口ガス中の酸素濃度を測定したところ、0.01ppm
以下であった。この状態で100分流し続けたが、出口ガ
ス中の酸素は常に0.01ppm以下であった。
それぞれの結果を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 28/00 C01G 28/00 Z

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗水素化物ガスを銅の硫化物と接触させ
    て、該粗水素化物ガス中に含有される酸素を除去するこ
    とを特徴とする水素化物ガスの精製方法。
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