JPH08173742A - ガス精製装置及び方法 - Google Patents

ガス精製装置及び方法

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JPH08173742A
JPH08173742A JP6325277A JP32527794A JPH08173742A JP H08173742 A JPH08173742 A JP H08173742A JP 6325277 A JP6325277 A JP 6325277A JP 32527794 A JP32527794 A JP 32527794A JP H08173742 A JPH08173742 A JP H08173742A
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JP
Japan
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gas
purifier
refining
purifiers
regeneration
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Application number
JP6325277A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideharu Hasegawa
英晴 長谷川
Masahito Kawai
雅人 川井
Mikio Aiba
幹雄 藍葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
Application filed by Japan Oxygen Co Ltd, Nippon Sanso Corp filed Critical Japan Oxygen Co Ltd
Priority to JP6325277A priority Critical patent/JPH08173742A/ja
Publication of JPH08173742A publication Critical patent/JPH08173742A/ja
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスの使用先における質的な要求にも量的な
要求にも容易に応えることができるガス精製装置及び方
法を提供する。 【構成】 ガス中の不純物成分を除去する充填剤を充填
した精製器10,20,30を少なくとも3基設けると
ともに、各精製器を、被精製ガスが直列及び並列のいず
れにも流通可能に接続し、少なくとも2基の精製器を並
列あるいは直列に接続してガスの精製工程を行うととも
に、他の精製器は前記充填剤の再生工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス精製装置及び方法
に関し、詳しくは、被精製ガス中に微量に含まれる不純
物成分を除去する充填剤を充填した3基以上の精製器を
備えたガス精製装置及びこの装置の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子工業の著しい発展に伴い、特
に半導体分野においては、超高純度のガスが使用される
ようになってきており、窒素,アルゴン等の不活性ガス
に対しては、不純物総量として50ppb以下のレベル
の超高純度のガスが要求されている。
【0003】このような超高純度のガスは、例えば、深
冷空気分離装置で空気から分離・生産される窒素やアル
ゴンを原料とし、これらのガス中に不純物として含まれ
ている微量の酸素,水分,炭酸ガス,水素,一酸化炭
素,その他、各種炭化水素類を精製装置で除去して供給
することが一般に行われている。
【0004】精製装置によるガスの精製は、通常、前記
不純物成分である水素や一酸化炭素を酸素と反応させて
水及び炭酸ガスとし、生成した水及び炭酸ガスを、もと
から含まれている水分及び炭酸ガスと共に吸着剤で吸着
除去することにより行われる。
【0005】例えば、不純物として酸素を微量に含むガ
スを精製する方法として、原料ガスに若干量の水素を添
加した後、白金やパラジウム等の貴金属触媒により酸素
と水素とを反応させて水とし、次いで、酸化銅や酸化ニ
ッケルを用いてガス中に残留する水素と一酸化炭素を酸
化することにより水及び炭酸ガスとし、その後、ガス中
の水及び炭酸ガスをゼオライト,活性アルミナ,シリカ
ゲル等の吸着剤により吸着除去する方法が知られてい
る。
【0006】また、他の方法として、原料ガスに微量の
酸素を添加した後、白金やパラジウム等の貴金属触媒に
より酸素と水素及び一酸化炭素とを反応させて水及び炭
酸ガスとし、次いで、ガス中に残留する酸素をニッケル
と反応させて除去し、その後、ガス中の水及び炭酸ガス
を、前記同様に吸着剤により吸着除去する方法も知られ
ている。
【0007】このような精製方法においては、前記貴金
属触媒は、通常、長期間の連続使用が可能なため、1基
の触媒反応筒に充填されて使用されるが、ガス中の不純
物と反応する酸化銅や酸化ニッケルあるいはニッケル等
の反応剤、及び、水,炭酸ガスを吸着する吸着剤は、精
製処理の進行に伴って飽和状態となるため、連続的に精
製処理を行う必要がある場合は、これらを充填した精製
器を複数基設置し、各精製器を精製工程と再生工程とに
切換えて使用するようにしている。
【0008】すなわち、水素等を酸化するために用いる
酸化銅や酸化ニッケルは、水素等との接触により還元さ
れるため、再生工程で酸素を供給することにより酸化し
て再使用できるようにし、逆に酸素を除去するために用
いるニッケルは、酸素との反応により酸化されるため、
再生工程で水素を供給することにより還元して再使用で
きるようにする。また、水分等を吸着した吸着剤は、再
生工程で加熱することにより水分等を脱着させ、再使用
できるようにする。
【0009】図15は、従来のガス精製装置の一例を示
すもので、貴金属触媒を充填した触媒筒1と、2基の精
製器2a,2bとで構成したものである。精製器2a,
2b内には、前述の酸化銅やニッケル等を担体に担持さ
せた反応剤3と前述のゼオライト等の吸着剤4とが層状
に充填されており、両精製器2a,2bを、精製工程と
再生工程とに交互に切換えることにより、連続的にガス
の精製を行うことができるように形成されている。
【0010】例えば、図15において左側の精製器2a
が精製工程にあるときには、原料ガス(被精製ガス)
は、触媒筒1から精製器2aに導入されて精製され、再
生工程にある右側の精製器2bには、再生ガスが導入さ
れて反応剤3及び吸着剤4の再生が行われる。所定時間
経過後に、各切換弁が切換え開閉されて精製器2aが再
生工程に入り、精製器2bが精製工程に入る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般に、このような精
製装置を使用して処理される原料ガスは、深冷空気分離
装置等で製造されたガスであるから、原料ガス中の不純
物の総量は、もともと10ppm程度あるいはそれ以下
であり、触媒や反応剤、吸着剤の負荷は小さい。
【0012】また、この種の精製装置に用いられる精製
器(反応筒,吸着筒)の径は小さく、加熱再生が容易で
あり、精製器が小さいため、精製工程に対して再生工程
の時間は半分以下で終了してしまう。したがって、再生
工程の時間を基準にして精製プロセスを組み立てれば、
より有効に処理を行える装置になることが見込まれる。
【0013】また、不純物をppbレベルまで除去しよ
うとする場合、反応層あるいは吸着層内の濃度変化領域
(物質移動帯)は、極めて長くなる。したがって、この
場合は、反応層や吸着層の充填長さを大きく取る必要が
あるが、不純物が低濃度であるため、充填層の大部分の
充填物は、使用されないまま再生工程に入ることにな
る。
【0014】さらに、精製処理後のガスの使用先の問題
として、超高純度のガスを必要とする場合と、純度はそ
れほど必要無いが、多量のガスを必要とする場合があ
る。例えば、精製後の不活性ガスを使用する装置の解放
点検を行ったような場合、点検後、最初は多量のガスを
導入することによって装置内の空気を置換し、装置内を
ある程度の不活性ガス雰囲気とし、次いで、超高純度の
ガスを導入して装置内を所定の不純物レベルの雰囲気と
し、一定の雰囲気が形成された後は、少量の超高純度ガ
スを流すということが行われている。
【0015】このように、使用先の状況によって供給す
るガスの量や質に対する要望が変化することがある。こ
れに対して、従来の精製装置では、量的な対応か、質的
な対応かのいずれか一方だけにしか対応することができ
なかった。
【0016】そこで本発明は、簡単な構成及び操作で、
ガスの質的な要求にも量的な要求にも応えることができ
るガス精製装置及び方法を提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明のガス精製装置は、ガス中の不純物成分を
除去する充填剤を充填した精製器を少なくとも3基有す
るガス精製装置において、各精製器を、被精製ガスが直
列及び並列のいずれにも流通可能に接続したことを特徴
としている。さらに、本発明装置は、上記構成におい
て、前記精製器が吸着器又はゲッター金属触媒充填筒で
あること、あるいは吸着剤層とゲッター金属触媒充填層
とを有していることを特徴としている。
【0018】また、本発明のガス精製方法は、ガス中の
不純物成分を除去する充填剤を充填した精製器を切換え
使用してガスを精製する方法において、少なくとも3基
の精製器を設け、その中の少なくとも2基の精製器を並
列あるいは直列に接続してガスの精製工程を行うととも
に、他の精製器は前記充填剤の再生工程を行うことを特
徴とするもので、特に、ガス中の不純物成分を除去する
充填剤を充填した3基の精製器の中の2基の精製器を直
列又は並列に接続して精製工程を行い、他の1基を再生
工程として各精製器を精製工程と再生工程とに順次切換
えることにより連続的にガスを精製するにあたり、工程
切換え時に、先に精製工程に入った精製器を再生工程に
切換え、後から精製工程に入った精製器は精製工程を継
続させ、また、精製器を直列に接続して精製工程を行う
際には、再生工程を終えた精製器を前記精製工程を継続
する精製器の下流側に接続することを特徴としている。
【0019】
【作 用】上記構成によれば、精製器を直列に接続して
ガスを精製することにより、充填層の長さを十分に長く
することができるので、ガスの純度を大幅に向上させる
ことができる。また、精製器を並列に接続することによ
り、ガス流量を多くすることができ、ある程度の純度の
ガスを大量に処理することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明装置の一実施例を、図1に基づ
いてさらに詳細に説明する。図1は、本発明装置の基本
的な構成を示す系統図であって、このガス精製装置は、
3基の精製器10,20,30を有しており、各精製器
10,20,30を所定の順序で精製工程と再生工程と
に切換えることにより、例えば、不純物として水素,酸
素,炭化水素類,一酸化炭素,水分を含む窒素ガス等の
不活性ガスを連続的に精製処理するものである。
【0021】このガス精製装置の前段には、貴金属触媒
を充填した触媒筒(図示せず)が設けられており、前述
のように、上記不純物を含む不活性ガス、即ち原料ガス
は、各不純物の存在量に応じて酸素あるいは水素が添加
された後、あるいは原料ガスの状態のままで、前記触媒
筒に導入され、水素,炭化水素類及び一酸化炭素と酸素
とが反応して、これらが水及び炭酸ガスに変換する。
【0022】触媒筒を導出した原料ガスは、次に、ガス
精製装置に送られて精製処理が行われるが、このとき各
精製器10,20,30内には、原料ガス中に酸素が残
存する場合には、銅及び/又はニッケル等の金属からな
る反応剤(ゲッター金属触媒)と吸着剤が、原料ガス中
に酸素が存在せず、水素,一酸化炭素,炭化水素類が残
存する場合には、酸化銅や酸化ニッケル等の金属酸化物
からなる反応剤と吸着剤が、反応剤を上流側にして層状
に充填される。また、原料ガス中の不純物の種類によっ
て、使用するゲッター又は金属あるいは酸化金属として
ジルコニウム,バナジウム,鉄,チタン等の単独あるい
は合金を用いてもよい。
【0023】なお、精製器内に充填される充填剤は、除
去すべき不純物の成分や量、あるいは精製ガスの組成基
準等に応じて適宜に選択することが可能であり、反応剤
を充填した反応筒と吸着剤を充填した吸着筒とを直列に
接続して精製器を構成してもよく、反応剤のみあるいは
吸着剤のみを充填したものであってもよい。
【0024】このガス精製装置には、前記触媒筒を導出
した原料ガスが導入される原料ガス導入経路41と、精
製処理後の精製ガスを導出する精製ガス導出経路42
と、再生ガスを導入する再生ガス導入経路43と、再生
処理後の廃ガスを導出する廃ガス導出経路44とが設け
られており、各精製器10,20,30は、これらの経
路にそれぞれ自動弁を介して接続されている。
【0025】すなわち、精製器10,20,30の入口
側(図1において上部側)には、それぞれ原料ガス導入
経路41に接続する原料ガス入口弁11,21,31
と、廃ガス導出経路44に接続する廃ガス出口弁12,
22,32と、後述の直列運転時に使用する直列運転弁
13,23,33とが設けられており、精製器10,2
0,30の出口側には、それぞれ精製ガス導出経路42
に接続する第1出口弁14,24,34及び第2出口弁
15,25,35と、再生ガス導入経路43に接続する
再生ガス入口弁16,26,36とが設けられている。
【0026】前記直列運転弁13,23,33は、2基
の精製器を直列に接続して精製工程を行う際に用いられ
るもので、直列接続時に上流側に接続される精製器の第
1出口弁と第2出口弁との間から分岐した状態で設けら
れている。本実施例装置の場合は、精製器10の第1出
口弁14と第2出口弁15との間に精製器20の直列運
転弁23が、精製器20の第1出口弁24と第2出口弁
25との間に精製器30の直列運転弁33が、精製器3
0の第1出口弁34と第2出口弁35との間に精製器1
0の直列運転弁13が、それぞれ設けられている。
【0027】さらに、原料ガス導入経路41,再生ガス
導入経路43及び廃ガス導出経路44には、流量計41
a,43a,44aと調節弁41b,43b,44bと
がそれぞれ設けられており、精製ガス導出経路42に
は、逆止弁42aと調節弁42bとが設けられている。
【0028】このように構成したガス精製装置は、3基
の精製器10,20,30の中の2基を精製工程とし、
他の1基を再生工程として運転され、連続的にガスの精
製処理を行う。
【0029】以下、本発明方法を、上記構成の実施例装
置を用いた実施例に基づいて説明する。本発明方法は、
少なくとも3基の精製器の中の少なくとも2基を並列あ
るいは直列に接続してガスを精製するものであり、処理
後の精製ガスに対して、質よりも量が求められる場合に
は並列運転を、量よりも質が求められる場合には直列運
転を行うようにするものである。
【0030】また、各精製器の工程切換えに際しては、
精製工程にある精製器の中で、1番最初に精製工程に入
った精製器を再生工程に切換え、他の精製器はそのまま
精製工程を継続するようにする。さらに、精製器を直列
に接続して精製工程を行う場合には、工程切換え時に、
再生工程から精製工程に切換えられる精製器を精製工程
を継続する精製器の下流側に接続する。
【0031】例えば、図2は直列接続した場合の各精製
器の切換え順序を示す説明図であり、いま、精製器10
が上流側、精製器20が下流側に接続されて精製工程を
行っており、精製器30が再生工程を行っている段階に
あるとすると、次の工程切換え時には、上流側で精製工
程を行っていた精製器10が再生工程に入るとともに、
再生工程を終えた精製器30が、精製工程を継続する精
製器20の下流側に接続されて精製工程に入る。さらに
次の工程切換え時には、上流側で精製工程を行っていた
精製器20が再生工程に入るとともに、再生工程を終え
た精製器10が、精製工程を継続する精製器30の下流
側に接続されて精製工程に入る。以下、同様にして切換
え操作が行われ、次の工程切換えで最初と同じ状態に戻
る。
【0032】図3乃至図8は、前記図1に示す実施例装
置において、精製器を直列に接続して精製工程を行う場
合のガスの流れの変化を示すもので、図3に示す第1段
階は、精製器10が上流側、精製器20が下流側に接続
されて精製工程を行っており、精製器30が再生工程を
行っている段階である。
【0033】このとき、各調節弁41b,43b,44
bは、所定の流量が得られる開度に調節された状態、原
料ガス入口弁11、第1出口弁14,24,34、直列
運転弁23、第2出口弁25,35、廃ガス出口弁32
がそれぞれ開状態であり、他の弁は閉状態である。
【0034】したがって、原料ガス導入経路41から調
節弁41b,流量計41aを介して所定流量でガス精製
装置に導入される原料ガスは、原料ガス入口弁11を通
って精製器10に導入され、内部に充填されている反応
剤や吸着剤により所定の精製処理が行われた後、第1出
口弁14から導出される。この精製器10から導出され
たガスは、直列運転弁23を通って精製器20に導入さ
れ、更に精製処理が行われた後、第1出口弁24から導
出され、第2出口弁25を通って精製ガス導出経路42
の逆止弁42a及び調節弁42bを介して使用先に供給
される。
【0035】また、第2出口弁25を導出した精製ガス
の一部は、第2出口弁35に分岐して第1出口弁34を
通り、再生工程にある精製器30の出口側からに逆方向
に導入され、廃ガス出口弁32から流量計44a,調節
弁44bを介して廃ガス導出経路44に排出される。
【0036】再生工程にある精製器30は、図示しない
加熱手段により所定の温度に加熱されており、これによ
り吸着剤に吸着している水分や炭酸ガスが脱着して吸着
剤の再生が行われる。続いて、図4に示すように、第1
出口弁34及び第2出口弁35の双方又はいずれか一方
が閉じられるとともに再生ガス入口弁36が開かれ、再
生ガス導入経路43から流量計43a及び調節弁43b
を介して再生ガスが精製器30に導入され、反応剤の再
生が行われる。
【0037】前記再生ガスには、反応剤の種類に応じて
酸素あるいは水素が添加されており、例えば、反応剤と
して酸化銅や酸化ニッケル等の金属酸化物を使用してい
る場合には、不純物の水素等との反応により還元された
金属を酸化するために酸素が添加され、反応剤としてニ
ッケル等の金属を使用している場合には、酸素との反応
により酸化された金属を還元するために水素が添加され
る。
【0038】なお、この段階において、第1出口弁34
及び第2出口弁35を開状態のままとして精製ガスの一
部を精製器30に流しておき、再生ガス導入経路43か
ら所定量の酸素あるいは水素を添加するようにしてもよ
い。
【0039】上記のようにして反応剤及び吸着剤の再生
を終了したら、図5に示すように、再び第1出口弁34
及び第2出口弁35を開いて再生ガス入口弁36を閉じ
るとともに加熱手段による精製器30の加熱を停止し、
精製ガスの一部により精製器30内のパージと予冷を行
う。
【0040】そして、所定時間経過後に工程の切換えを
行う。このときの工程切換えは、上流側で精製工程を行
っている精製器10を再生工程とし、再生工程を終了し
た精製器30を精製器20の下流側に直列に接続するも
のである。
【0041】各弁は、図6に示すように、原料ガス入口
弁11,直列運転弁23,第2出口弁25,廃ガス出口
弁32がそれぞれ閉に、廃ガス出口弁12,第2出口弁
15,原料ガス入口弁22,直列運転弁33がそれぞれ
開に切換えられる。なお、その他の弁は、前工程の状態
を維持している。
【0042】これにより、原料ガス導入経路41からの
原料ガスは、原料ガス入口弁22,精製器20,第1出
口弁24,直列運転弁33,精製器30を通って精製ガ
スとなり、第1出口弁34,第2出口弁35を通って精
製ガス導出経路42から導出される。また、再生工程に
入った精製器10には、第2出口弁15に分岐した精製
ガスの一部が第1出口弁14から導入され、吸着層に吸
着された不純物を同伴して廃ガス出口弁12から廃ガス
導出経路44に排出される。
【0043】続いて、図7に示すように、第1出口弁1
4及び第2出口弁15が閉じるとともに再生ガス入口弁
16が開いて精製器10への再生ガスの導入が行われ、
反応剤の再生が行われた後、図8に示すように、再生ガ
ス入口弁16が閉じられて第1出口弁14及び第2出口
弁15が再び開き、精製ガスの一部による精製器10の
パージと予冷が行われる。
【0044】この段階を終了すると、上流側で精製工程
を行っている精製器20を再生工程とし、再生工程を終
了した精製器10を精製器30の下流側に直列に接続す
る工程切換えが行われ、さらに、この工程を終了する
と、上流側で精製工程を行っている精製器30を再生工
程とし、再生工程を終了した精製器20を精製器10の
下流側に直列に接続する工程切換えが行われ、最初の図
3に示した状態の工程に戻る。
【0045】このように、2基の精製器を直列に接続
し、かつ、再生工程を終えた精製器を下流側に接続する
ことにより、原料ガスが流れる充填層の長さを実質的に
2倍にすることができるので、不純物を確実に除去する
ことが可能となり、超高純度の不活性ガスを得ることが
できる。
【0046】図9乃至図14は、前記図1に示す実施例
装置において、精製器を並列に接続して精製工程を行う
場合のガスの流れの変化を示すもので、図9に示す段階
は、精製器10及び精製器20が精製工程を行ってお
り、精製器30が再生工程を行っている段階である。但
し、精製器20は、直前の工程切換え時に再生工程から
精製工程に切換えられたものであり、精製器10は、そ
の前の工程から精製工程を継続しているものとする。
【0047】このとき、各調節弁41b,43b,44
bは、所定の流量が得られる開度に調節された状態、原
料ガス入口弁11,21、第1出口弁14,24,3
4、第2出口弁15,25,35、廃ガス出口弁32が
それぞれ開状態であり、他の弁は閉状態である。
【0048】したがって、原料ガス導入経路41から導
入される原料ガスは、開状態の原料ガス入口弁11,1
2の2系統に分岐して精製器10,20に導入され、精
製された後に第1出口弁14,24から導出され、さら
に、第2出口弁15,25を通って合流した後、精製ガ
ス導出経路42から使用先に供給される。また、第2出
口弁15,25を導出して合流した精製ガスの一部は、
第2出口弁35に分岐して第1出口弁34から再生工程
にある精製器30に導入され、廃ガス出口弁32から廃
ガス導出経路44に排出される。
【0049】再生工程にある精製器30は、前記同様、
上記のガス経路を経て流れる精製ガスによる加熱再生に
よって吸着剤の再生が行われ、続いて、図10に示すよ
うに、第1出口弁34及び/又は第2出口弁35が閉じ
られるとともに再生ガス入口弁36が開かれ、再生ガス
導入経路43からの再生ガスが精製器30に導入され、
反応剤の再生が行われる。吸着剤及び反応剤の再生を終
えると、図11に示すように、再生ガス入口弁36を閉
じるとともに第1出口弁34及び第2出口弁35を開い
て精製ガスの一部による精製器30のパージと予冷を行
う。
【0050】そして、次の工程切換えは、図12に示す
ように、先に精製工程に入った精製器10を再生工程と
し、精製器20と再生工程を終了した精製器30とを並
列に接続して両者を精製工程とする。このときの弁の切
換えは、精製器10において原料ガス入口弁11を閉じ
て廃ガス出口弁12を開くとともに、精製器30におい
て廃ガス出口弁32を閉じて原料ガス入口弁31を開く
だけの操作である。
【0051】これにより、精製器10では、第2出口弁
15に分岐して第1出口弁14から導入された精製ガス
の一部が、精製器10内の吸着剤層の再生を行った後、
廃ガス出口弁12を介して廃ガス導出経路44に排出さ
れる再生工程の状態となり、精製器30では、原料ガス
導入経路41から原料ガス入口弁31を通して原料ガス
が導入され、精製ガスが第1出口弁34,第2出口弁3
5を通って精製ガス導出経路42から導出される精製工
程の状態となる。
【0052】続いて、図13に示すように、第1出口弁
14及び/又は第2出口弁15が閉じるとともに再生ガ
ス入口弁16が開いて精製器10への再生ガスの導入が
行われ、反応剤の再生が行われた後、図14に示すよう
に、再生ガス入口弁16が閉じられて第1出口弁14及
び第2出口弁15が再び開き、精製ガスの一部による精
製器10のパージと予冷が行われる。
【0053】この段階を終了すると、先に精製工程に入
った精製器20を再生工程とし、再生工程を終了した精
製器10を精製器30と並列に接続する工程切換えが行
われ、さらに、この工程を終了すると、精製器30を再
生工程とし、再生工程を終了した精製器20と精製器1
0とを並列に接続する工程切換えが行われ、最初の図9
に示した工程に戻る。
【0054】このように、2基の精製器を並列に接続し
て精製工程を行うことにより、原料ガスが流れる充填層
の流路断面積を実質的に2倍にすることができるので、
充填層における不純物の除去効率を低下させることなく
処理量を2倍にすることが可能となり、前述の直列接続
に比べると純度は劣るものの、ある程度の純度を維持し
た高純度の不活性ガスを大量に得ることができる。
【0055】上述のように、3基の精製器10,20,
30の中の2基を直列あるいは並列に接続して精製工程
を行うことにより、使用先の要望に合わせた状態で不活
性ガスを供給することが可能になる。
【0056】なお、精製器を4基設けた場合は、工程切
換え時間に応じて3基を精製工程として直列あるいは並
列に接続し、他の1基を再生工程としてもよく、2基を
精製工程、他の2基を再生工程としてもよい。同様に、
5基以上の精製器を有する装置の場合は、その中の複数
の精製器を直列あるいは並列に用いて精製工程とし、少
なくとも1基を再生工程とすればよい。
【0057】また、精製器に吸着剤又は反応剤のいずれ
か一方のみを充填した場合は、本実施例で説明した再生
工程における精製ガスによる再生と再生ガスによる再生
は、いずれか一方のみでよいことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
精製工程にある精製器の接続状態を直列あるいは並列に
切換えることにより、ガスの使用先における質的な要求
にも量的な要求にも容易に応えることができる。また、
切換え弁を所定の順序で開閉するだけで行えるので、構
成も複雑化せず、自動化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の基本的な構成例を示すガス精製
装置の系統図である。
【図2】 直列接続した場合の各精製器の切換え順序を
示す説明図である。
【図3】 精製器を直列に接続して精製工程を行う場合
の第1段階におけるガスの流れの状態を示す説明図であ
る。
【図4】 同じく第2段階の状態を示す説明図である。
【図5】 同じく第3段階の状態を示す説明図である。
【図6】 同じく第4段階の状態を示す説明図である。
【図7】 同じく第5段階の状態を示す説明図である。
【図8】 同じく第6段階の状態を示す説明図である。
【図9】 精製器を並列に接続して精製工程を行う場合
の第1段階におけるガスの流れの状態を示す説明図であ
る。
【図10】 同じく第2段階の状態を示す説明図であ
る。
【図11】 同じく第3段階の状態を示す説明図であ
る。
【図12】 同じく第4段階の状態を示す説明図であ
る。
【図13】 同じく第5段階の状態を示す説明図であ
る。
【図14】 同じく第6段階の状態を示す説明図であ
る。
【図15】 従来のガス精製装置の一例を示す系統図で
ある。
【符号の説明】
10,20,30…精製器、11,21,31…原料ガ
ス入口弁、12,22,32…廃ガス出口弁、13,2
3,33…直列運転弁、14,24,34…第1出口
弁、15,25,35…第2出口弁、16,26,36
…再生ガス入口、41…原料ガス導入経路、42…精製
ガス導出経路、43…再生ガス導入経路、44…廃ガス
導出経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01B 23/00 L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス中の不純物成分を除去する充填剤を
    充填した精製器を少なくとも3基有するガス精製装置に
    おいて、各精製器を、被精製ガスが直列及び並列のいず
    れにも流通可能に接続したことを特徴とするガス精製装
    置。
  2. 【請求項2】 前記精製器は、吸着器であることを特徴
    とする請求項1記載のガス精製装置。
  3. 【請求項3】 前記精製器は、ゲッター金属触媒充填筒
    であることを特徴とする請求項1記載のガス精製装置。
  4. 【請求項4】 前記精製器は、吸着剤層とゲッター金属
    触媒充填層とを有していることを特徴とする請求項1記
    載のガス精製装置。
  5. 【請求項5】 ガス中の不純物成分を除去する充填剤を
    充填した精製器を切換え使用してガスを精製する方法に
    おいて、少なくとも3基の精製器を設け、その中の少な
    くとも2基の精製器を並列あるいは直列に接続してガス
    の精製工程を行うとともに、他の精製器は前記充填剤の
    再生工程を行うことを特徴とするガス精製方法。
  6. 【請求項6】 ガス中の不純物成分を除去する充填剤を
    充填した3基の精製器の中の2基の精製器を直列又は並
    列に接続して精製工程を行い、他の1基を再生工程とし
    て各精製器を精製工程と再生工程とに順次切換えること
    により連続的にガスを精製するにあたり、工程切換え時
    に、先に精製工程に入った精製器を再生工程に切換え、
    後から精製工程に入った精製器は精製工程を継続させる
    ことを特徴とするガス精製方法。
  7. 【請求項7】 ガス中の不純物成分を除去する充填剤を
    充填した3基の精製器の中の2基の精製器を直列に接続
    して精製工程を行い、他の1基を再生工程として各精製
    器を精製工程と再生工程とに順次切換えることにより連
    続的にガスを精製するにあたり、工程切換え時に、先に
    精製工程に入った精製器を再生工程に切換え、後から精
    製工程に入った精製器は精製工程を継続するとともに、
    再生工程を終えた精製器を、前記精製工程を継続する精
    製器の下流側に接続することを特徴とするガス精製方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088043A (ja) * 2006-10-05 2008-04-17 Japan Pionics Co Ltd 不活性ガスの処理方法及び精製方法、並びにガス処理筒
CN110302631A (zh) * 2019-07-18 2019-10-08 大连中鼎化学有限公司 一种可在线更换吸附柱的氩气、氦气和氢气的纯化装置及其工艺

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