JP4994523B2 - カット野菜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カット野菜の製造方法に関する。
カット野菜をポリプロピレン製袋に窒素ガスと共に密封したカット野菜製品が、スーパーマーケットの生鮮野菜売り場で広く販売されている。このようなカット野菜の工業的製造方法としては、例えば、喫食前の野菜を次亜塩素酸ソーダ溶液で洗浄し、次いで水洗いの後、酢酸溶液で洗浄する方法(特許文献1)、喫食前の野菜を亜塩素酸塩溶液で処理した後水洗せずに水切りし、そのまま保存する方法(特許文献2)、喫食前の野菜を、次亜塩素酸塩水溶液等の殺菌液に浸漬して一次殺菌処理した後、スライサーで喫食サイズにカットし、続いて、次亜塩素酸塩水溶液よりも弱い殺菌力を有する殺菌液に浸漬して二次殺菌処理し、水洗し、そして遠心分離装置で水切りする方法(特許文献3)等が提案されている。
特開平6−46812号公報 特開平11−196763号公報 特開2006−61069号公報
ところで、特許文献1〜3の方法で製造されたカット野菜の場合、良好な保存性を示すものの、野菜の種類によっては、その野菜独特のエグ味が感じられるものであり、時間経過とともにそのエグ味が増して感じられるものであった。このようなエグ味を、野菜そのものの味としてあまり違和感を感じていない消費者がいる一方で、幼児・年少児を含む若年層を中心に、そのようなエグ味を好ましくないものとして感じている消費者も多く存在する。このため、カット野菜製品を幅広い消費者に受け入れて貰うためには、良好な保存性を示すことはもちろん、エグ味が大きく軽減されもしくは感じられないカット野菜を工業的に製造できるようにすることが求められていた。
本発明の目的は、以上の従来の課題を解決することであり、良好な保存性を示し、しかも野菜独特のエグ味が大きく軽減されもしくは感じられないカット野菜を工業的に製造する方法を提供することである。
本発明者らは、カット野菜の製造ラインにおいて、野菜のエグ味がどの段階で発現するようになるかを調査したところ、野菜を千切りした後にエグ味が発現するようになっていること、具体的には、フードスライサーでカットした野菜を、殺菌処理水槽にバッチで投入するために大きなザルに受けている間にエグ味が発現するようになっていること、また、そのように一旦エグ味が発現したカット野菜を殺菌処理工程に投入してもエグ味を除去することができないこと、を知見した。そして本発明者らは、このようなカット野菜のエグ味の発現が、野菜のカットの開始から殺菌処理水槽に投入されるまでの間(通常、5〜60分間)、カット野菜の切断面にしみ出した野菜汁が付着したままであることに起因しているのではないか、という仮定の下、野菜の切断面が、常に洗浄されるように、野菜の切断部(即ち、フードスライサーの刃先が切れ込む部分)に清水を注ぎながらカット処理し、更に、カットした野菜を一定時間以上水晒し処理したところ、カット野菜のエグ味が大きく軽減されもしくは感じられなくなることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、カット野菜の製造方法であって、以下の(殺菌工程)、(カット工程)及び(水晒し工程)を有する製造方法を提供する。
(殺菌工程)
喫食サイズにカット前の野菜を、pH11〜14のアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理する工程;
(カット工程)
殺菌工程で殺菌処理された野菜を、その切断部分に清水を注ぎながら喫食サイズにカットする工程; 及び
(水晒し工程)
カット工程で得られたカット野菜を、3分以上水晒しする工程。
また、本発明は、上述の製造方法により得られたカット野菜が熱可塑性樹脂製袋に密封されたカット野菜製品を提供する。
本発明のカット野菜の製造方法では、pH11〜14のアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理した喫食サイズにカット前の野菜を、その切断部に清水を注ぎながらカット処理した上で一定時間以上水晒し処理する。このため、カット前の野菜が、植物細胞が過度のダメージを受けることなく、十分に殺菌され、しかも野菜の切断面とがほぼ同時に洗浄され、そしてそのように洗浄されたカット野菜が水晒しされるため、野菜のエグ味が大きく軽減されもしくは感じられないカット野菜を得ることができる。
以下、(殺菌工程)、(カット工程)及び(水晒し工程)を有する本発明の千切りキャベツの製造方法について、工程毎に詳細に説明する。
(殺菌工程)
まず、喫食サイズにカット前の野菜に対し、殺菌剤水溶液として使用するアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理を行う。この処理の目的は、喫食サイズにカット前の野菜を、その植物細胞が受けるダメージを最小限にくい止めつつ、十分に殺菌しておくことである。しかも、殺菌剤による野菜風味の劣化を抑えるようにするためである。ここで、アルカリ水溶液のpHは、低すぎると殺菌力が十分ではないため、pH11〜14、好ましくはpH11〜13に設定する。
なお、殺菌の対象となる菌としては、代表的には土壌由来の雑菌であって、野菜に付着してその鮮度を低下させたりする菌等を挙げることができる。
本工程で殺菌剤水溶液として使用するアルカリ性水溶液のアルカリ剤としては、十分な殺菌効果が得られる種々の公知のアルカリ剤を使用することができる、ここで、十分な殺菌効果が得られる殺菌剤の殺菌力(比較的強い殺菌力)のレベルは、厚生労働省監修の食品衛生検査指針(微生物編、116〜123頁、2004年:発行所:社団法人日本食品衛生協会、発行人;玉木武)に準拠して測定した一般細菌数を指標とすることができる。具体的には、一般細菌数が1×10CFU/g未満である場合を意味する。
このような比較的強い殺菌力を示す殺菌剤であるアルカリ剤としては、中でも、次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一種のアルカリ剤を好ましく使用できる。これらアルカリ剤を用いることにより、風味がよくエグ味がないカット野菜が得られる。
殺菌処理の処理内容は、pH11〜14のアルカリ性水溶液に喫食サイズにカット前の野菜とを接触させることであり、具体的には、アルカリ性水溶液に喫食サイズにカット前の野菜を浸漬することや、アルカリ性水溶液を喫食サイズにカット前の野菜にスプレーすること等を挙げることができる。ここで、喫食サイズにカット前の野菜としては、皮や芯などの不可食部を取り除いたものを適用することができ、例えば、皮や芯を取り除いたホール野菜、それを二等分や四等分にカットしたものを適用することができる。また、野菜が葉物である場合には、芯から切り離した葉を重ねたものを適用することもできる。また、殺菌処理する前に予め水洗しておいてもよい。
殺菌処理の処理条件は、使用するアルカリ性水溶液の種類、pH値、殺菌すべき野菜の種類や大きさ等に応じて適宜決定することができる。例えば、アルカリ性水溶液に殺菌すべきカット前の野菜を浸漬させる場合、その際のアルカリ性水溶液の温度は、低すぎると植物細菌への凍結障害の可能性があり、高すぎると細菌数の増大及び褐変の促進が生じる傾向があるので、好ましくは0〜50℃、より好ましくは0〜15℃である。また、浸漬時間は、短すぎると殺菌効果が不十分であり、長すぎると植物細胞へのダメージが大きくなる傾向があるので、好ましくは1〜20分、より好ましくは2〜10分である。
本発明の対象となる野菜としては、特に制限はないが、生野菜サラダとして通常食されている野菜を使用することができ、レタス、キャベツなどの葉野菜、大根、人参などの根菜類、ピーマン、タマネギなどが挙げられる。これらの野菜の中でも葉野菜やタマネギはエグ味が生じ易いことから、本発明はこれら葉野菜やタマネギを用いたカット野菜において好適に実施できる。また、これらの野菜の喫食サイズとは、野菜の種類やカットの仕方(千切り、角切り、拍子切り、乱切り等)、カット野菜を利用する料理の種類(生野菜サラダ、温野菜サラダ等)等に応じて適宜決定される大きさである。また、カットする手段としては、公知の手段を利用することができる。
なお、殺菌工程で得られた殺菌処理済みの喫食サイズにカット前の野菜は、後述のカット工程に投入する前に、必要に応じて水洗し、更に水切りしてもよい。
(カット工程)
次に、殺菌工程で殺菌処理された野菜を、その切断部分に清水を注ぎながら、例えば、市販のフードスライサーを用いて、喫食サイズにカット処理する。これによりカット野菜のエグ味を大きく軽減もしくは感じられなくなるようにすることができる。
カット野菜のカット巾に関し、カット巾を狭くしすぎると野菜の切断面積が大きくなってエグ味が発現しやすくなり、また、カット野菜の好ましい食味が得られにくくなるので、好ましくは0.5〜50mm、より好ましくは0.5〜40mmである。
本工程において、清水を注ぐ具体的な手法としては、ホースから注水することや、シャワーヘッドから注水すること等が挙げられる。また、清水を注ぐ際の清水流量は、少なすぎるとカット野菜のエグ味を十分に除去することができにくくなるので、野菜のカット処理量1kg/分に対し、好ましくは0.1L/分以上、より好ましくは0.2L/分以上である。なお、清水流量が多すぎてもそれに見合うエグ味除去効果が得られるわけではなく、かえって野菜がダメージを受け食味が低下する場合もあるので、清水流量の好ましい範囲は、野菜のカット処理量1kg/分に対し0.1〜10L/分、より好ましい範囲は0.1〜5L/分、特に好ましい範囲は0.2〜3L/分である。
なお、カット工程において得られたカット野菜は、直ちに後述する水晒し工程に投入することが好ましいが、所定量のカット野菜が蓄積されるまで、ザルやベルトコンベア上に貯めておいてもよい。その場合、清水を注ぎつづけることが好ましい。
(水晒し工程)
次に、喫食サイズにカット処理されたカット野菜を3分以上清水に晒す。これにより、カット野菜のエグ味をより取り除くことができる。この場合、水晒し温度は、通常、0〜50℃、より好ましくは0〜10℃である。また、晒す時間が短すぎるとエグ味が残る可能性があるので、3分以上、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上晒すようにする。なお、水晒し時間が長すぎると、カット後の野菜組織が傷んだり、しみだした野菜汁が流れ過ぎたりし、その結果、カット野菜の食味に影響がでる場合(具体的には、かえってエグ味がでてしまう場合)があるため、カット野菜の食味に影響がでる場合があるため、水晒し時間は、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下である。
水晒し工程の後のカット野菜に対し、必要に応じて、公知の遠心水切り装置を用いて水切り処理を施し、得られたカット野菜を、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂袋に必要に応じて窒素ガス等の不活性ガスと共に充填密封することにより、カット野菜製品を得ることができる。
なお、この水晒し工程においては、清水に代えて、殺菌工程で使用した殺菌剤よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤を含有する殺菌剤水溶液を使用してもよい。これにより、カット野菜の保存性を風味を損なわずにより向上させることができる。ここで、殺菌工程で使用した殺菌剤よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤の殺菌力(比較的弱い殺菌力)のレベルは、厚生労働省監修の食品衛生検査指針(微生物編、116〜123頁、2004年:発行所:社団法人日本食品衛生協会、発行人;玉木武)に準拠して測定した一般細菌数を指標とすることができる。具体的には、一般細菌数が1×10CFU/g以上〜1×10CFU/g未満である場合を意味する。
このような比較的弱い殺菌力を示す殺菌剤としては、例えば、オゾン、亜塩素酸塩(好ましくはナトリウム塩)、酢酸、クエン酸、リン酸、エタノールなどを使用することができる。具体的には、オゾン、亜塩素酸ナトリウム及び酢酸からなる群より選択される少なくとも一種の水溶液を使用することができる。中でも、風味の点から亜塩素酸ナトリウム、オゾン水を好ましく使用することができる。
なお、水晒し工程で殺菌剤水溶液としてオゾン水を使用する場合、オゾン水中のオゾン濃度は、低すぎると殺菌効果が十分でなく、高すぎると植物細胞にダメージを与えることが懸念されるので、好ましくは0.5〜10ppm、より好ましくは1〜5ppmに設定する。オゾン水に殺菌すべきカット野菜を浸漬させる際の温度は、低すぎると植物体の凍結障害の可能性が有り、高すぎると細菌数の増大及び褐変の促進が生じるので、好ましくは0〜10℃、より好ましくは0〜5℃である。
また、水晒し工程で殺菌剤水溶液として亜塩素酸塩(特にナトリウム塩)水溶液を使用する場合、亜塩素酸塩水溶液中の亜塩素酸塩濃度は、低すぎると殺菌効果が十分でなく、高すぎると植物体に塩素が残留することが懸念されるので、好ましくは50〜400ppm、より好ましくは100〜200ppmに設定する。亜塩素酸塩水溶液のpHは、低すぎると二酸化塩素ガスが発生する可能性があり、高すぎると殺菌効果が不十分となる傾向があるので、好ましくは6〜11、より好ましくは8〜10に設定する。亜塩素酸塩水溶液に殺菌すべきカット野菜を浸漬させる際の温度は、低すぎると植物体の凍結障害の可能性が有り、高すぎると細菌数の増大及び褐変の促進が生じるので、好ましくは0〜10℃、より好ましくは0〜5℃である。
なお、水晒し工程で殺菌剤水溶液として酢酸水溶液を使用する場合、酢酸水溶液中の酢酸濃度は、低すぎると殺菌効果が十分でなく、高すぎると植物細胞にダメージを与えることが懸念されるので、好ましく100〜5000ppm、より好ましくは100〜1000ppmに設定する。酢酸水溶液に殺菌すべきカット野菜を浸漬させる際の温度は、低すぎると植物体の凍結障害の可能性が有り、高すぎると細菌数の増大及び褐変の促進が生じるので、好ましくは0〜10℃、より好ましくは0〜5℃である。
なお、水晒し工程において、殺菌工程で使用した殺菌剤よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤水溶液を使用した場合、殺菌剤水溶液で水晒しした後に、更に清水で水晒ししてもよい。殺菌剤水溶液による水晒しとそれに続く清水による水晒しの時間配分は、水晒し工程の時間内で適宜配分すればよい。なお、ここでの清水での水晒しは、殺菌剤水溶液による水晒し工程を経たカット野菜を清水で水洗する水洗工程という意義も有する。
水晒し工程後のカット野菜に対しては、必要に応じて、公知の遠心水切り装置を用いて水切り処理を施すことが好ましい。
このようにして水切りされたカット野菜に対し、必要に応じて、公知の遠心水切り装置を用いて水切り処理を施し、得られたカット野菜を、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製袋に必要に応じて窒素ガス等の不活性ガスと共に充填密封することにより、カット野菜製品を得ることができる。窒素ガス等の不活性ガスと共に充填密封すると保存中の時間経過による風味の劣化をより抑えることができ好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1〜10、比較例2、4
芯や汚れた外側の葉を取り除いたホールキャベツを約四等分し、250gのキャベツ塊を清水で水洗した後、表1のpHに調整された20℃の殺菌剤水溶液4リットル中に5分間浸漬して殺菌処理した。
殺菌処理したキャベツ塊の切断部に対し、清水を表1の流量でシャワーノズルから注水しながら、千切りスライサー(MG200、(株)エムラ販売)で表1に示す巾に5kg/分の速度で千切した。千切りされたキャベツは、千切りスライサーの下方に位置するザルに入るようにした。
次に、殺菌処理した千切りキャベツを、5℃の表1の水晒し用清水又は殺菌剤水溶液4リットル中に表1に示す時間で晒した後、遠心水切り機(DT−2S、(株)大栄製作所)を用いて水切り処理(処理条件:1100rpm、1分)を行い、200gの千切りキャベツを得た。
得られた千切りキャベツ100gを、厚さ40μmの延伸プロピレン製袋に窒素ガスと共に入れ、袋の開口部をヒートシールすることにより千切りキャベツ製品を製造し、10℃で冷蔵保存した。
比較例1
殺菌処理したキャベツ塊の切断部に対して清水を注水することなく千切りスライサー(MG200、(株)エムラ販売)で千切りしたこと以外、実施例1と同様に千切りキャベツを得、更に千切りキャベツ製品を製造し、10℃で冷蔵保存した。
比較例3
実施例3と同様に殺菌処理したキャベツ塊の切断部に対し、清水を0.05L/minの流量でシャワーノズルから注水しながら、千切りスライサー(MG200、(株)エムラ販売)で表1に示す巾に5kg/分の速度で千切した。千切りされたキャベツは、千切りスライサーの下方に位置するザルに入るようにした。この千切りキャベツを、水に晒すことなく、実施例1と同様に水切り処理し、厚さ40μmの延伸プロピレン製袋に窒素ガスと共に入れ、袋の開口部をヒートシールすることにより千切りキャベツ製品を製造し、10℃で冷蔵保存した。
(エグ味評価)
実施例1〜10及び比較例1〜4で得られた直後の千切りキャベツ、並びに10℃で24時間、48時間又は72時間保存した千切りキャベツ製品中の千切りキャベツを、10人の専門パネラーに食してもらい、エグ味が感じられるか否かについて、3段階(2点;エグ味が気にならない場合、1点:エグ味を感じる場合、0点:エグ味を強く感じる場合)に点数化し、そして10人の専門パネラーの評価点の合計を以下の評価基準に従ってランク付けした。得られた結果を表1に示す。
ランク 評価基準
A: 合計点が14点以上
B: 合計点が7点以上〜13点以下
C: 合計点が6点以下
<保存性評価>
製造直後の千切りキャベツ製品の中身の千切りキャベツの一般細菌数を、食品衛生検査指針(厚生労働省)に準拠する試験方法により測定し、以下基準により評価した。
ランク 基準
A: 1×10CFU/g未満
B: 1×10CFU/g以上1×10CFU/g未満
C: 1×10CFU/g以上
Figure 0004994523
表1からわかるように、実施例1〜10の千切りキャベツは、保存性評価が「A」評価であり、エグ味評価については、千切り直後から丸2日保存した後でも「A」評価であった。
それに対し、千切り工程を注水下で行っていない比較例1の場合、千切り直後から保存性評価が「C」評価であり、エグ味評価も「C」であった。
比較例2の千切りキャベツは、注水しながらのカット工程及び水晒し工程のためにエグ味評価が、丸3日保存後でもエグ味評価は「A」評価であったが、殺菌工程で使用した殺菌剤水溶液のpHが9であったため、十分な殺菌ができず、保存性評価が「C」評価であった。
また、水晒し処理を行わない比較例3の千切りキャベツは、殺菌工程を経ているので保存性評価は「A」評価であるものの、千切り直後からエグ味評価が「B」であり、24時間後には「C」評価であった。
更に、また、水晒し時間が1分である比較例4の千切りキャベツの場合、殺菌工程を経ているので保存性評価は「A」評価であるものの、千切り直後でエグ味評価が「C」であった。
実施例11−15
水晒し時間を表2に示す時間に変える以外は、実施例1と同様に千切りキャベツ製品を作成し、エグ味評価を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 0004994523
表2から、水晒し時間が長くなりすぎると、エグ味が発現してくることがわかる。加えて、比較例4の結果から、水晒し時間が短すぎるとエグ味が取れないことから、好ましい水晒し時間範囲(3〜60分、好ましくは3〜30分)があることがわかる。
実施例16〜18
水晒しの際、清水に代えて表3の殺菌剤水溶液を使用すること以外は、実施例1と同様に千切りキャベツ製品を作成し、エグ味評価を行った。得られた結果を表3に示す。
Figure 0004994523
表3から、オゾン水又は亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用して水晒し処理をしてもエグ味の発生を防止できることがわかる。
実施例19
外側の皮と芯を取り除いたタマネギを約2等分し、200gのタマネギ塊を清水で水洗した後、20℃のpH12の焼成カルシウム水溶液4リットル中に5分間浸漬して殺菌処理した。
殺菌処理したタマネギ塊の切断部に対し、清水を1L/分の流量でホースから注水しながら、千切りスライサー(MG200、(株)エムラ販売)で3mmの巾に2.5kg/分の速度で千切した。千切りされたタマネギは、千切りスライサーの下方に位置するザルに入るようにした。
次に、殺菌処理した千切りタマネギを5℃の1ppmのオゾン水4リットル中に3分間晒した後、遠心水切り機(DT−2S、(株)大栄製作所)を用いて水切り処理(処理条件:1100rpm、1分)を行い、200gの千切りタマネギを得た。
得られた千切りタマネギ100gを、厚さ40μmの延伸プロピレン製袋に窒素ガスと共に入れ、袋の開口部をヒートシールすることにより千切りタマネギ製品を製造した。この千切りタマネギ製品を10℃で24時間、48時間又は72時間保存した後に食したところ、いずれもエグ味が感じられないものであった。また、保存性にもすぐれていた。
本発明のカット野菜の製造方法では、pH11〜14のアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理したカット前の野菜を、その切断部に清水を注ぎながらカット処理した上で一定時間以上水晒し処理する。このため、野菜の切断面が切断とほぼ同時に洗浄され、更にこのように洗浄されたカット野菜が水晒しされるため、野菜のエグ味が大きく軽減されもしくは感じられないカット野菜を得ることができる。よって、本発明のカット野菜の製造方法は、カット野菜の工業的製造に有用である。

Claims (10)

  1. カット野菜の製造方法であって、以下の(殺菌工程)、(カット工程)及び(水晒し工程):
    (殺菌工程)
    喫食サイズにカット前の野菜を、pH11〜14のアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理する工程;
    (カット工程)
    殺菌工程で殺菌処理された野菜を、その切断部分に清水を注ぎながら喫食サイズにカットする工程;
    (水晒し工程)
    カット工程で得られたカット野菜を、3分以上水晒しする工程
    を有する製造方法。
  2. カット工程において、清水を注ぐ際の清水流量が、野菜のカット処理量1kg/分に対し、0.1L/分以上である請求項1記載の製造方法。
  3. カット工程において、野菜を千切り処理する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 殺菌工程において、アルカリ性水溶性が、次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一種の水溶液であり、野菜をアルカリ性水溶液に浸漬させて殺菌処理する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 水晒し工程において、カット野菜を、清水又は殺菌工程で使用した殺菌剤水溶液よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤水溶液に水晒し処理する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 殺菌工程で使用した殺菌剤水溶液よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤水溶液が、オゾン、亜塩素酸ナトリウム及び酢酸からなる群より選択される少なくとも一種の水溶液である請求項5記載の製造方法。
  7. 殺菌工程で使用した殺菌剤水溶液よりも弱い殺菌力を有する殺菌剤水溶液が、オゾン0.5〜10ppm水溶液、亜塩素酸ナトリウム50〜400ppm水溶液及び酢酸100〜5000ppm水溶液からなる群より選択される少なくとも一種である請求項6記載の製造方法。
  8. 水晒し工程が3分〜60分である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 水晒し工程が3分〜30分である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかの製造方法により得られたカット野菜が、樹脂製袋に不活性ガスと共に密封されたカット野菜製品。
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