しかしながら、上記の従来のクロック信号切り替え装置には、デューティ比崩れを防ぐために、クロック信号及びクロック信号選択信号以外に、クロック信号の2倍の周波数で且つクロック信号と同位相の新たなクロック信号を入力する必要がある。またハザードを防ぐための回路においては、ハザードを防ぐことはできてもデューティ比崩れが発生する可能性がある。更に、互いに非同期の複数のクロック信号の間では切り替えることができないという問題がある。
前記に鑑み、本発明は、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号を、ハザード及びデューティ比崩れのいずれも発生させずに切り替えられるようにすることを目的とする。
本発明の第1のクロック信号切り替え装置は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する第1の信号同期生成手段と、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する第2の信号同期生成手段と、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより、第1のマスククロック信号を生成する第1のクロック信号マスク手段と、第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることにより、第2のマスククロック信号を生成する第2のクロック信号マスク手段と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する同期切り替え信号選択手段と、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するマスククロック信号選択手段とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え装置である。
第1のクロック信号切り替え装置によると、第1の信号同期生成手段により、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号を生成できる。また、第1のクロック信号マスク手段によって、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクした第1のマスククロック信号を生成できる。すなわち、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号の該当部分を除去する(マスクする)ことができる。一方、同様に、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第2のクロック信号の該当部分も除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
第1のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合(当然、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが非同期の場合も含まれる)であっても、前述の効果が確実に得られる。
第1のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第1のデータ受信装置は、第1のクロック信号切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第1のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第1のクロック信号切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第1のクロック信号切り替え方法は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成すると共に、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する工程と、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより第1のマスククロック信号を生成すると共に、第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることにより第2のマスククロック信号を生成する工程と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する工程と、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択する工程とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え方法である。
第1のクロック信号切り替え方法によると、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号及び第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号を生成できる。また、生成された第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクした第1のマスククロック信号、及び生成された第2のマスク信号で第2のクロック信号をマスクした第2のマスククロック信号を生成できる。すなわち、クロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号のそれぞれの該当部分を除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
第1のクロック信号切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第1のクロック信号切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる
場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第1のデータバス切り替え装置は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する第1の信号同期生成手段と、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する第2の信号同期生成手段と、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより、第1のマスククロック信号を生成する第1のクロック信号マスク手段と、第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることにより、第2のマスククロック信号を生成する第2のクロック信号マスク手段と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する同期切り替え信号選択手段と、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するマスククロック信号選択手段と、選択切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択するデータ信号選択手段とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え装置である。
第1のデータバス切り替え装置によると、第1の信号同期生成手段により、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号を生成できる。また、第1のクロック信号マスク手段により、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクした第1のマスククロック信号を生成できる。すなわち、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号の該当部分を除去することができる。一方、同様に、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第2のクロック信号の該当部分を除去することができる。よって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号にデータ信号を同期させることにより、データ信号を誤動作なく出力することができる。
第1のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第1のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第2のデータ受信装置は、第1のデータバス切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号及び第1のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号及び第2のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号及び選択データ信号を
外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第2のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第1のデータバス切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。したがって、本発明の第2のデータ受信装置を、例えばDVI又はHDMIのようなクロック信号とデータ信号とを別個に伝送するデジタル伝送システムに採用した場合であっても、誤動作を生ずることなく複数のデジタル信号を確実に切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第1のデータバス切り替え方法は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成すると共に、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する工程と、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより第1のマスククロック信号を生成する工程と、第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることにより第2のマスククロック信号を生成する工程と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する工程と、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択する工程と、選択切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択する工程とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え方法である。
第1のデータバス切り替え方法によると、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号、及び第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号を生成できる。また、生成された第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクした第1のマスククロック信号、及び生成された第2のマスク信号で第2のクロック信号をマスクした第2のマスククロック信号を生成できる。すなわち、出力するクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号のそれぞれの該当部分を除去する(マスクする)ことができる。よって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号にデータ信号を同期させることにより、データ信号を誤動作なく出力することができる。
第1のデータバス切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第1のデータバス切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第2のクロック信号切り替え装置は、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより第1のマスククロック信号を生成する第1のクロック信号マスク手段と、第2のクロック信号を前第2のマスク信号でマスクすることにより第2のマスククロック信号を生成する第2のクロック信号マスク手段と、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するマスククロック信号選択手段とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え装置である。
第2のクロック信号切り替え装置によると、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、第1のクロック信号マスク手段により第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクした第1のマスククロック信号を生成できる。また、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、第2のクロック信号マスク手段により第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクした第2のマスククロック信号を生成できる。このため、マスククロック信号選択手段によって切り替えられた選択クロック信号(第1のマスククロック信号又は第2のマスククロック信号)にハザード又はデューティー比崩れが発生することを未然に防ぐことができる。
第2のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のクロック信号切り替え装置において、第1のマスク信号を第1のクロック信号に同期させる第1の信号同期生成手段と、第2のマスク信号を第2のクロック信号に同期させる第2の信号同期生成手段とを更に備え、第1のクロック信号マスク手段は、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクし、第2のクロック信号マスク手段は、第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号で第2のクロック信号をマスクすることが好ましい。
このようにすると、入力された第1のマスク信号を第1の信号同期生成手段によって第1のクロック信号に同期させることができると共に、入力された第2のマスク信号を第2の信号同期生成手段によって第2のクロック信号に同期させることができる。その結果、第1のクロック信号マスク手段により、第1のクロック信号を第1のマスク信号で確実にマスクすることができる。すなわち、第1のクロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制することができる。また、同様に、第2のクロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制することができる。よって、前述の効果が
確実に得られる。
第2のクロック信号切り替え装置において、切り替え信号を第1のクロック信号に同期させる第1の信号同期生成手段と、切り替え信号を第2のクロック信号に同期させる第2の信号同期生成手段と、切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号に同期した切り替え信号及び第2のクロック信号に同期した切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する切り替え信号選択手段とを更に備え、マスククロック信号選択手段は、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択することが好ましい。
このようにすると、第1の信号同期生成手段によって第1のクロック信号に同期した切り替え信号、及び第2の信号同期生成手段によって第2のクロック信号に同期した切り替え信号のうちのいずれかを切り替え信号選択手段により選択することができる。このため、マスククロック信号がマスククロック信号選択手段によって切り替えられた際、切り替えられたマスククロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制することができる。よって、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第3のデータ受信装置は、第2のクロック信号切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第3のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第2のクロック信号切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第2のデータバス切り替え装置は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより第1のマスククロック信号を生成する第1のクロック信号マスク手段と、第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号を前第2のマスク信号でマスクすることにより第2のマスククロック信号を生成する第2のクロック信号マスク手段と、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するマスククロック信号選択手段と、切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択するデータ信号選択手段とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え装置である。
第2のデータバス切り替え装置によると、マスククロック信号選択手段によってクロック信号を選択する前の段階で、第1のクロック信号マスク手段により第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクした第1のマスククロック信号を生成できる。また、第2の
クロック信号マスク手段により第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクした第2のマスククロック信号を生成できる。このため、マスククロック信号選択手段によって切り替えられた第1のマスククロック信号又は第2のマスククロック信号にハザード又はデューティー比崩れが発生することを未然に防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号に同期したデータ信号を出力することにより、誤動作等の発生を防止することができる。
第2のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のデータバス切り替え装置において、第1のマスク信号を第1のクロック信号に同期させる第1の信号同期生成手段と、第2のマスク信号を第2のクロック信号に同期させる第2の信号同期生成手段とを更に備え、第1のクロック信号マスク手段は、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクし、第2のクロック信号マスク手段は、第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号で第2のクロック信号をマスクすることが好ましい。
このようにすると、入力された第1のマスク信号を第1の信号同期生成手段により第1のクロック信号に同期させることができると共に、入力された第2のマスク信号を第2の信号同期生成手段により第2のクロック信号に同期させることができる。その結果、第1のクロック信号マスク手段により、第1のクロック信号を第1のマスク信号で確実にマスクすることができる。すなわち、第1のクロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制することができる。また、同様に、第2のクロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制することができる。よって、前述の効果が確実に得られる。
第2のデータバス切り替え装置において、切り替え信号を第1のクロック信号に同期させる第1の信号同期生成手段と、切り替え信号を第2のクロック信号に同期させる第2の信号同期生成手段と、切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号に同期した切り替え信号及び第2のクロック信号に同期した切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する切り替え信号選択手段とを更に備え、マスククロック信号選択手段は、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択し、データ信号選択手段は、選択切り替え信号に基づいて、第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択することが好ましい。
このようにすると、第1の信号同期生成手段によって第1のクロック信号に同期した切り替え信号、及び第2の信号同期生成手段によって第2のクロック信号に同期した切り替え信号のうちのいずれかを切り替え信号選択手段により選択することができる。このため、マスククロック信号選択手段によってマスククロック信号が切り替えられた際に、切り替えられたマスククロック信号にハザード又はデューティー比崩れが生じることを抑制す
ることができる。よって、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第4のデータ受信装置は、第2のデータバス切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号及び第1のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号及び第2のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号及び選択データ信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第4のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第2のデータバス切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。したがって、本発明の第4のデータ受信装置を、例えばDVI又はHDMIのようなクロック信号とデータ信号とを別個に伝送するデジタル伝送システムに採用した場合であっても、誤動作を生ずることなく複数のデジタル信号を確実に切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第3のクロック信号切り替え装置は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する第1の信号同期生成手段と、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する第2の信号同期生成手段と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する同期切り替え信号選択手段と、選択切り換え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するクロック信号選択手段と、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する合成マスク信号生成手段と、合成マスク信号で選択クロック信号をマスクするクロック信号マスク手段とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え装置である。
第3のクロック信号切り替え装置によると、第1の信号同期生成手段により、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成することができると共に、第2の信号同期生成手段により、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成することができる。また、同期切り替え信号選択手段によって選択切り替え信号として選択された第1の同期切り替え信号又は第2の同期切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号又は第2のクロック信号をクロック信号選択手段により選択クロック信号として選択できる。更に、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を合成マスク信号生成手段によって生成できると共に、クロック信号マスク手段により、選択クロック信号を生成された合成マスク信号でマスクすることができる。すなわち、クロック信号選択手段によって選択クロック信号を選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。言い換えると、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスクする合成マスク信号によって、選択クロック信号をマスクすることができる。これによって、発生したハザード又はデューティー比崩れを出力クロック信号の出力される前の段階で除去することができる。この結果、ハザード又はデューティー比崩れの除去された選択クロック信号を出力クロック信号として出力できる。
第3のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第3のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第5のデータ受信装置は、第3のクロック信号切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第5のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第3のクロック信号切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第2のクロック信号切り替え方法は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成すると共に、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する工程と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する工程と、選択切り換え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択する工程と、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する工程と、選択クロック信号を合成マスク信号でマスクする工程とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え方法である。
第2のクロック信号切り替え方法によると、入力された第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号、並びに入力された第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成できる。また、生成された第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択できると共に、選択された選択切り替え信号に基づいて、
第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択できる。更に、生成された第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成できると共に、生成された合成マスク信号で選択クロック信号をマスクすることができる。すなわち、第1のクロック信号又は第2のクロック信号を選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分を合成マスク信号で除去することができる。言い換えると、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスクする合成マスク信号によって、選択クロック信号をマスクすることができる。これによって、発生したハザード又はデューティー比崩れを出力クロック信号が出力される前の段階で除去することができる。この結果、ハザード又はデューティー比崩れの除去された選択クロック信号を出力クロック信号として出力できる。
第2のクロック信号切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のクロック信号切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第3のデータバス切り替え装置は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する第1の信号同期生成手段と、切り替え信号に基及び第2のクロック信号づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する第2の信号同期生成手段と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1つを選択切り替え信号として選択する同期切り替え信号選択手段と、選択切り換え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するクロック信号選択手段と、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する合成マスク信号生成手段と、選択クロック信号を合成マスク信号でマスクするクロック信号マスク手段と、選択切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択するデータ信号選択手段とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え装置である。
第3のデータバス切り替え装置によると、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を第1の信号同期生成手段により生成することができると共に、第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を第2の信号同期生成手段により生成できる。また、同期切り替え信号選択手段によって選択切り替え信号として選択された第1の同期切り替え信号又は第2の同期切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかをクロック信号選択手段により選択クロック信号として選択できる。更に、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号
を合成マスク信号生成手段によって生成できると共に、クロック信号マスク手段により、選択クロック信号を生成された合成マスク信号でマスクすることができる。すなわち、クロック信号選択手段によって選択クロック信号を選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当する部分を除去することができる。言い換えると、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスクする合成マスク信号によって、選択クロック信号をマスクすることができる。これによって、ハザード又はデューティ比崩れの発生を防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号に同期したデータ信号を出力することにより、誤動作等の発生を防止することができる。
第3のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第3のデータバス切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第6のデータ受信装置は、第3のデータバス切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号及び第1のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号及び第2のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号及び選択データ信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第6のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第3のデータバス切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。したがって、本発明の第6のデータ受信装置を、例えばDVI又はHDMIのようなクロック信号とデータ信号とを別個に伝送するデジタル伝送システムに採用した場合であっても、誤動作を生ずることなく複数のデジタル信号を確実に切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第2のデータバス切り替え方法は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号及び第1のクロック信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成すると共に、切り替え信号及び第2のクロック信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する工程と、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれか1
つを選択切り替え信号として選択する工程と、選択切り換え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択する工程と、第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する工程と、選択クロック信号を合成マスク信号でマスクする工程と、選択切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択する工程とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え方法である。
第2のデータバス切り替え方法によると、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号、及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成できる。また、生成された第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択できると共に、選択された選択切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択できる。更に、生成された第1のマスク信号のマスク部分と第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成できると共に、生成された合成マスク信号で選択クロック信号をマスクすることができる。すなわち、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分を合成マスク信号で除去することができる。言い換えると、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスクする合成マスク信号で選択クロック信号をマスクすることにより、発生したハザード又はデューティー比崩れを除去することができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号に同期したデータ信号を出力することにより、誤動作等の発生を防止することができる。
第2のデータバス切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第2のデータバス切り替え方法において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第4のクロック信号切り替え装置は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するクロック信号選択手段と、入力されたマスク信号で選択クロック信号をマスクするクロック信号マスク手段とを備えていることを特徴とするクロック信号切り替え装置である。
第4のクロック信号切り替え装置によると、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかをクロック信号選択手段により選択クロック信号として選択できる。また、クロック信号マスク手段によって、入力され
たマスク信号で選択クロック信号をマスクできる。すなわち、クロック信号選択手段によって選択クロック信号を選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスク信号により除去することができる。
第4のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第4のクロック信号切り替え装置において、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第7のデータ受信装置は、第4のクロック信号切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第7のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第4のクロック信号切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第4のデータバス切り替え装置は、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択するための切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択するクロック信号選択手段と、入力されたマスク信号で選択クロック信号をマスクするクロック信号マスク手段と、切り替え信号に基づいて、第1のデータバスを通じて入力され且つ第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータバスを通じて入力され且つ第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれか1つを選択データ信号として選択するデータ信号選択手段とを備えていることを特徴とするデータバス切り替え装置である。
第4のデータバス切り替え装置によると、第1のデータバスを通じて入力された第1のクロック信号、及び第2のデータバスを通じて入力された第2のクロック信号のうちのいずれかをクロック信号選択手段により選択クロック信号として選択できる。また、クロック信号マスク手段によって、選択クロック信号をマスク信号でマスクできる。すなわち、クロック信号選択手段によって選択クロック信号を選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスク信号により除去することができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信
号に同期したデータ信号を出力することにより、誤動作等の発生を防止することができる。
第4のデータバス切り替え装置は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の周波数が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
第4のデータバス切り替え装置は、第1のクロック信号及び第2のクロック信号の位相が互いに異なることが好ましい。
このようにすると、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが異なる場合であっても、前述の効果が確実に得られる。
本発明の第8のデータ受信装置は、第4のデータバス切り替え装置を信号切り替え手段として少なくとも1つ備えたデータ受信装置であって、外部から受信した第1のクロック信号及び第1のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第1の受信手段と、外部から受信した第2のクロック信号及び第2のデータ信号を信号切り替え手段に出力する第2の受信手段と、信号切り替え手段によって選択された選択クロック信号及び選択データ信号を外部に送信する送信手段とを少なくとも備えていることを特徴とするデータ受信装置である。
第8のデータ受信装置によると、第1の受信手段によって外部から受信した第1のクロック信号、及び第2の受信手段によって外部から受信した第2のクロック信号のうちのいずれかを信号切り替え手段によって選択できると共に、選択されたクロック信号を送信手段によって外部に送信できる。また、信号切り替え手段は第4のデータバス切り替え装置からなるため、クロック信号にハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく切り替えることができる。したがって、本発明の第8のデータ受信装置を、例えばDVI又はHDMIのようなクロック信号とデータ信号とを別個に伝送するデジタル伝送システムに採用した場合であっても、誤動作を生ずることなく複数のデジタル信号を確実に切り替えることができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
本発明の第1のクロック信号切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第2のクロック信号切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第3のクロック信号切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及
び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。
本発明の第4のクロック信号切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。
本発明の第1のクロック信号切り替え方法によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第2のクロック信号切り替え方法によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。
本発明の第1のデータバス切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号にデータ信号を同期させることができる。
本発明の第2のデータバス切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第3のデータバス切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。したがって、クロック信号の切り替
えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第4のデータバス切り替え装置によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第1のデータバス切り替え方法によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号の該当部分をそれぞれ除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号にデータ信号を同期させることができる。
本発明の第2のデータバス切り替え方法によると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを選択クロック信号として選択した後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じている可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。よって、その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。すなわち、クロック信号の切り替えによってハザード又はデューティー比崩れが発生した選択クロック信号の該当部分を、出力する前の段階で未然に除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の第1〜第8のデータ受信装置のそれぞれによると、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを、ハザード又はデューティー比崩れを生じさせることなく選択することができる。また、第1の受信手段、第2の受信手段、及び信号切り替え手段からなる1つのセットを例えばN個備えることにより、(N−1)個のクロック信号を受信することができると共に、受信された(N−1)個のクロック信号のうちのいずれか1つをN個の信号切り替え手段により選択することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置100は、第1の信号同期生成手段110a及び第2の信号同期生成手段110bと、第1のクロック信号マスク手段120a及び第2のクロック信号マスク手段120bと、同期切り替え信号選択手段130と、マスククロック信号選択手段140とから構成される。
上記の構成により、クロック信号切り替え装置100は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、及び切り替え信号を入力として、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか1つを出力する。
具体的に、第1の信号同期生成手段110aは、入力された第1のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する。一方、第2の信号同期生成手段110bは、入力された第2のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する。また、第1のクロック信号マスク手段120aは、第1の信号同期生成手段110aによって生成された第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクすることにより、第1のマスククロック信号を生成する。一方、第2のクロック信号マスク手段120bは、第2の信号同期生成手段110bによって生成された第2のマスク信号で第2のクロック信号をマスクすることにより、第2のマスククロック信号を生成する。また、同期切り替え信号選択手段130は、入力された切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。また、マスククロック信号選択手段140は、同期切り替え信号選択手段130によって選択された選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択すると共に出力する。
以下、上記の機能を実現する具体的な回路構成、及び各構成要素の動作を説明する。
図2は、第1の信号同期生成手段110aの機能を実現する第1の信号同期生成回路111aを示す図である。尚、第2の信号同期生成手段110bの機能を実現する回路構成については第1の信号同期生成手段110aと同様であるため説明を省略する。
図2に示すように、第1の信号同期生成回路111aは、第1のフリップフロップ112aと、第2のフリップフロップ113aと、排他的論理和回路114aとから構成される。
第1のフリップフロップ112aは、切り替え信号及び第1のクロック信号を入力として、切り替え信号を第1のクロック信号のネガティブエッジ(信号の立ち下がり)に同期させた第1の遅延切り替え信号を出力する。第2のフリップフロップ113aは、第1の遅延切り替え信号及び第1のクロック信号を入力とし、第1の遅延切り替え信号を第1のクロック信号の1周期分遅延させた第1の同期切り替え信号を出力する。排他的論理和回路114aは、第1の遅延切り替え信号及び第1の同期切り替え信号を入力とし、第1の遅延切り替え信号と第1の同期切り替え信号との排他的論理和である第1のマスク信号を出力する。
次に、上記の第1の信号同期生成回路111aを伝達する信号の波形を、図3に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図3は、図2に示すA1 、B、C1 、D1 及びE1 を伝達する信号のタイミングチャートである。
図3に示すように、まず時刻T1 において、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化すると、第1のフリップフロップ112aから出力される第1の遅延切り替え信号(C1 )が、第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジに(時刻T2 )において、highレベルからlowレベルに変化する。時刻T2 において第1の遅延切り替え信号(C1 )がhighレベルからlowレベルに変化すると、第2のフリップフロップ113aから出力される第1の同期切り替え信号(D1 )が、時刻T2 よりも第1のクロック信号(A1 )の1周期分遅延した時刻T3 においてhighレベルからlowレベルに変化する。すなわち、第1の同期切り替え信号(D1 )には、第1の遅延切り替え信号(C1 )よりも第1のクロック信号(A1 )の1周期分の遅延がある。第
1のマスク信号(E1 )は、第1の遅延切り替え信号(C1 )と第1の同期切り替え信号(D1 )との排他的論理和であるため、第1の遅延切り替え信号(C1 )と第1の同期切り替え信号(D1 )とが異なるレベルにある時刻T2 から時刻T3 までの間lowレベルになる。すなわち、第1のマスク信号(E1 )は、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化した後における第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(時刻T2 )から2つ目のネガティブエッジ(時刻T3 )までの間lowレベルになる。
一方、時刻T4 において、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化した場合においても同様である。すなわち、時刻T4 において、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化すると、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化した後における第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(時刻T5 )に、第1の遅延切り替え信号(C1 )がlowレベルからhighレベルに変化すると共に、マスク信号(E1 )がhighレベルからlowレベルに変化する。また、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化した後における第1のクロック信号(A1 )の2つ目のネガティブエッジ(時刻T6 )において、第1の同期切り替え信号(D1 )がlowレベルからhighレベルに変化すると共に、第1のマスク信号(E1 )もまたlowレベルからhighレベルに変化する。よって、第1のマスク信号(E1 )は、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化した後における第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(時刻T5 )から2つ目のネガティブエッジ(時刻T6 )までの間lowレベルになる。尚、第2の信号同期生成手段110bの機能を実現する第2の信号同期生成回路を伝達する信号は、第1の信号同期生成回路111aと同様である。
図4は、図1に示すクロック信号切り替え装置100の機能を実現するクロック信号切り替え回路101の構成を示す図である。
図4に示すように、クロック信号切り替え回路101は、図2に示す第1の信号同期生成回路111a及び図2と同様の回路構成からなる第2の信号同期生成回路111bと、第1の論理積回路121a及び第2の論理積回路121bと、第1のマルチプレクサ131と、第2のマルチプレクサ141とから構成される。
第1の論理積回路121aは、第1のクロック信号及び第1の信号同期生成回路111aにおいて生成された第1のマスク信号を入力とし、第1のマスク信号と第1のクロック信号との論理積である第1のマスククロック信号を生成する。一方、第2の論理積回路121bは、第2のクロック信号及び第2の信号同期生成回路111bにおいて生成された第2のマスク信号を入力とし、第2のマスク信号と第2のクロック信号との論理積である第2のマスククロック信号を生成する。また、第1のマルチプレクサ131は、切り替え信号、第1の同期切り替え信号、及び第2の同期切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。具体的に、第1のマルチプレクサ131は、切り替え信号がhighレベルのときは第1の同期切り替え信号を選択切り替え信号として選択し、反対に切り替え信号がlowレベルのときは第2の同期切り替え信号を選択切り替え信号として選択する。また、第2のマルチプレクサ141は、選択切り替え信号、第1のマスククロック信号、及び第2のマスククロック信号を入力とし、選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択すると共に出力する。具体的に、第2のマルチプレクサ141は、選択切り替え信号がhighレベルのときは第1のマスククロック信号を選択し、反対に選択切り替え信号がlowレベルのときは第2のマスククロック信号を選択する。
次に、上記のクロック信号切り替え回路101を伝達する信号の波形を、図5に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図5は、クロック信号切り替え回路101から出力される出力クロック信号を、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える場合の各信号のタイミングチャートである。尚、図5におけるA1 、A2 、B、D1 、D2 、E1 、E2 、F1 、F2 、G、及びHは、それぞれ図4に示すアルファベットに対応している。
図5に示すように、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化する時刻T10に至る前は、切り替え信号(B)はhighレベルであるため、第1のマルチプレクサ131において、第1の同期切り替え信号(D1 )が選択切り替え信号(G)として選択されている。一方、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化する時刻T10に至った後は、切り替え信号(B)はlowレベルであるため、第1のマルチプレクサ131において、第2の同期切り替え信号(D2 )が選択切り替え信号(G)として選択される。このため、第2の同期切り替え信号(D2 )がhighレベルからlowレベルに変化する時刻T13において、選択切り替え信号(G)も同様にhighレベルからlowレベルに変化する。言い換えると、選択切り替え信号(G)の波形は、第2の同期切り替え信号(D2 )の波形と同一になる。これにより、図4に示す第1のマルチプレクサ131において第2の同期切り替え信号(D2 )が選択切り替え信号として選択されたことになる。
また、図5を用いて説明したように、切り替え信号(B)が時刻T10においてhighレベルからlowレベルに変化すると、第1のマスク信号(E1 )は、切り替え信号(B)が変化した後における第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(時刻T12)において、highレベルからlowレベルに変化すると共に、2つ目のネガティブエッジ(時刻T14)において、lowレベルからhighレベルに変化する。同様に、第2のマスク信号(E2 )は、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化した後における第2のクロック信号(A2 )の最初のネガティブエッジ(時刻T11)において、highレベルからlowレベルに変化すると共に、2つ目のネガティブエッジ(時刻T13)において、lowレベルからhighレベルに変化する。
また、第1のマスククロック信号(F1 )は、第1のクロック信号(A1 )と第1のマスク信号(E1 )との論理積であるため、第1のマスク信号(E1 )がlowレベルである間(時刻T12〜T14)における第1のマスククロック信号(F1 )はlowレベルになる。よって、第1のマスク信号(E1 )がlowレベルである間(時刻T12〜T14)を除けば、第1のマスククロック信号(F1 )の波形と第1のクロック信号(A1 )の波形とは同一になる。言い換えると、第1のマスククロック信号(F1 )は、第1のクロック信号(A1 )の波形から波形10aを除去した波形になる。同様に、第2のマスククロック信号(F2 )は、第2のクロック信号(A2 )と第2のマスク信号(E2 )との論理積であるため、第2のマスク信号(E2 )がlowレベルである間(時刻T11〜T13)における第2のマスククロック信号(F2 )はlowレベルになる。よって、第2のマスク信号(E2 )がlowレベルである間(時刻T11〜T13)を除けば、第2のマスククロック信号(F2 )の波形と第2のクロック信号(A2 )の波形とは同一になる。言い換えると、第2のマスククロック信号(F2 )は、第2のクロック信号(A2 )の波形から波形10bを除去した波形になる。
また、図4に示す第2のマルチプレクサ141において、選択切り替え信号(G)がhighレベルからlowレベルに変化する時刻T13に至る前は、第1のマスククロック信号(F1 )が出力クロック信号として選択されると共に、時刻T13に至った後は、第2の
マスククロック信号(F2 )が出力クロック信号として選択される。この際、切り替え元の第1のクロック信号(A1 )をマスクする第1のマスク信号(E1 )のネガティブエッジ(時刻T12)から、切り替え先の第2のクロック信号(A2 )をマスクする第2のマスク信号(E2 )のポジティブエッジ(時刻T13)までの間、第2のマルチプレクサ141から出力される出力クロック信号(H)はlowレベルになる。
図6は、クロック信号切り替え回路101から出力される出力クロック信号を、第2のクロック信号から第1のクロック信号に切り替える場合の各信号のタイミングチャートである。尚、図6におけるA1 、A2 、B、D1 、D2 、E1 、E2 、F1 、F2 、G、及びHは、それぞれ図4に示す点に対応している。
図6に示すように、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化する時刻T15に至る前は、切り替え信号(B)はlowレベルであるため、第1のマルチプレクサ131において、第2の同期切り替え信号(D2 )が選択切り替え信号(G)として選択されている。一方、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化する時刻T15に至った後は、切り替え信号(B)はhighレベルであるため、第1のマルチプレクサ131において、第1の同期切り替え信号(D1 )が選択切り替え信号(G)として選択される。このため、第1の同期切り替え信号(D1 )がlowレベルからhighレベルに変化する時刻T18において、選択切り替え信号(G)も同様にlowレベルからhighレベルに変化する。言い換えると、選択切り替え信号(G)の波形と第1の同期切り替え信号(D1 )の波形とは同一になる。これにより、図4に示す第1のマルチプレクサ131において第1の同期切り替え信号(D1 )が選択されたことになる。
また、図5を用いて説明したように、切り替え信号(B)が時刻T15においてlowレベルからhighレベルに変化すると、第1のマスク信号(E1 )は、切り替え信号(B)が変化した後における第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(時刻T16)において、highレベルからlowレベルに変化すると共に、2つ目のネガティブエッジ(時刻T18)において、lowレベルからhighレベルに変化する。同様に、第2のマスク信号(E2 )も、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化した後における第2のクロック信号(A2 )の最初のネガティブエッジ(時刻T17)において、highレベルからlowレベルに変化すると共に、2つ目のネガティブエッジ(時刻T19)において、lowレベルからhighレベルに変化する。
また、第1のマスククロック信号(F1 )は、第1のクロック信号(A1 )と第1のマスク信号(E1 )との論理積であるため、第1のマスク信号(E1 )がlowレベルである間(時刻T16〜T18)における第1のマスククロック信号(F1 )はlowレベルになる。よって、第1のマスク信号(E1 )がlowレベルである間(時刻T16〜T18)を除けば、第1のマスククロック信号(F1 )の波形と第1のクロック信号(A1 )の波形とは同一になる。言い換えると、第1のマスククロック信号(F1 )は、第1のクロック信号(A1 )の波形から波形11aを除去した波形になる。同様に、第2のマスククロック信号(F2 )は、第2のクロック信号(A2 )と第2のマスク信号(E2 )との論理積であるため、第2のマスク信号(E2 )がlowレベルである間(時刻T17〜T19)における第2のマスククロック信号(F2 )はlowレベルになる。よって、第2のマスク信号(E2 )がlowレベルである間(時刻T17〜T19)を除けば、第2のマスククロック信号(F2 )の波形と第2のクロック信号(A2 )の波形とは同一になる。言い換えると、第2のマスククロック信号(F2 )は、第2のクロック信号(A2 )の波形から波形11bを除去した波形になる。
また、図4に示す第2のマルチプレクサ141において、選択切り替え信号(G)がlowレベルからhighレベルに変化する時刻T18に至る前は、第2のマスククロック信
号(F2 )が出力クロック信号(H)として選択されると共に、時刻T18に至った後は、第1のマスククロック信号(F1 )が出力クロック信号(H)として選択される。この際、切り替え元の第2のクロック信号(A2 )をマスクする第2のマスク信号(E2 )のネガティブエッジ(時刻T17)から、切り替え先の第1のクロック信号(A1 )をマスクする第1のマスク信号(E1 )のポジティブエッジ(時刻T18)までの間、第2のマルチプレクサ141から出力される出力クロック信号(H)はlowレベルになる。
以上、図1に示すクロック信号切り替え装置100の機能を、具体的に図4に示すハードウェア(クロック信号切り替え回路101)のみで実現する場合について説明したが、例えばソフトウェアにより図4に示す機能を実現することも可能である。
以下、ソフトウェアによりクロック信号を切り替える方法について説明する。
図7は、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え方法をソフトウェアにより実現するための概念的なクロック信号切り替えプログラムを示す図である。
図7に示すように、クロック信号切り替えプログラム102は、切り替え信号、第1のクロック信号、及び第2のクロック信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号又は第2のクロック信号を出力クロック信号として出力する。クロック信号切り替えプログラム102の具体的な構成は、例えば図1に示すクロック信号切り替え装置と同様である。
すなわち、クロック信号切り替えプログラム102は、図1に示す第1の信号同期生成手段110a、第2の信号同期生成手段110b、第1のクロック信号マスク手段120a、第2のクロック信号マスク手段120b、同期切り替え信号選択手段130、及びマスククロック信号選択手段140のそれぞれに対応するサブプログラムを有している。
図8は、図7に示すクロック信号切り替えプログラム102によるクロック信号の切り替え手順を示している。
図8に示すように、まず、第1の信号同期生成手段110aに対応するプログラムによる第1の信号同期生成ステップS10aでは、入力された第1のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する。具体的には、切り替え信号がlowレベルからhighレベルに、又はその反対にhighレベルからlowレベルに変化した後における第1のクロック信号の最初のネガティブエッジから2つ目のネガティブエッジまでの間に限りlowレベルになっている第1のマスク信号を生成させる。また、切り替え信号がlowレベルからhighレベルに、又はその反対にhighレベルからlowレベルに変化した後における第1のクロック信号の2つ目のネガティブエッジに同期させた第1の同期切り替え信号を生成する。一方、第2の信号同期生成手段110bに対応するプログラムによる第2の信号同期生成ステップS10bにおいても同様に、入力された第2のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する。
次に、第1のクロック信号マスク手段120aに対応するプログラムによる第1のクロック信号マスクステップS11aでは、第1の信号同期生成ステップS10aにおいて生成された第1のマスク信号で第1のクロック信号をマスクした第1のマスククロック信号を生成する。具体的には、第1のマスク信号がlowレベルになっている間における第1のクロック信号をlowレベルにした第1のマスククロック信号を生成する。これにより、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクした第1のマスククロック信号が生成
される。また、第2のクロック信号マスク手段120bに対応するプログラムによる第2のクロック信号マスクステップS11bにおいても同様である。
次に、切り替え信号選択手段130に対応するプログラムによる切り替え信号選択ステップS12では、入力された切り替え信号に基づいて、第1の信号同期生成ステップS10aにおいて生成された第1の同期切り替え信号、及び第2の信号同期生成ステップS10bにおいて生成された第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。
次に、マスククロック信号選択手段140に対応するプログラムによるマスククロック信号選択ステップS13では、切り替え信号選択ステップS12において選択された選択切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号マスクステップS11aにおいて生成された第1のマスククロック信号、及び第2のクロック信号マスクステップS11bにおいて生成された第2のマスククロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択すると共に出力する。
以上に説明したように、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置によると、第1の信号同期生成手段110aによって、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号を生成できる。このため、第1のクロック信号マスク手段120aによって、第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより、例えば切り替え信号が変化した後における第1のクロック信号の最初のネガティブエッジから2つ目のネガティブエッジまでの間、第1のクロック信号をlowレベルにした第1のマスククロック信号を生成することができる。一方、第2の信号同期生成手段110bによっても、第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号を生成できる。このため、切り替え信号が変化した後における第2のクロック信号の最初のネガティブエッジから2つ目のネガティブエッジまでの間、第2のクロック信号をlowレベルにした第2のマスククロック信号を生成することができる。すなわち、マスククロック信号選択手段140によってクロック信号を選択する前の段階で、ハザード又はデューティ比崩れの生じる可能性があるクロック信号の該当部分を除去する(マスクする)ことができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
また、第1の実施形態によると、第1のマスク信号のポジティブエッジに同期した第1の同期切り替え信号、及び第2のマスク信号のポジティブエッジに同期した第2の同期切り替え信号のうち、切り替え先のクロック信号に対応する方を同期切り替え信号選択手段により選択できる。よって、例えば切り替え元のクロック信号をマスクするマスク信号のネガティブエッジから、切り替え先のクロック信号をマスクするマスク信号のポジティブエッジまでの間に限りマスクされた出力クロック信号を生成することができる。すなわち、切り替え元及び切り替え先のクロック信号を的確にマスクすることができるため、クロック信号を切り替える前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある第1のクロック信号及び第2のクロック信号のそれぞれの該当部分を除去することができる。したがって、クロック信号の切り替えによるハザード又はデューティー比崩れの発生を未然に防ぐことができる。
また、第1の実施形態によると、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同期していること、及び第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同位相になっていることは、いずれもハザード又はデューティー比崩れの防止に影響を及ぼさない。このため、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号の間でも、ハザード又はデューティー比崩れを発生させることなく、出力クロック信号を切り替えることができる。
また、第1の実施形態によると、クロック信号を切り替える際に、切り替え先のクロック信号が入力されていれば、切り替え元のクロック信号の状態に関わらずクロック信号の切り替えを行うことができる。このため、一部の従来装置においては発生していた、切り替え元のクロック信号の状態によってクロック信号の切り替えが失敗する場合があると言う問題を回避することができる。
また、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え方法によると、クロック信号切り替え回路101により生成される信号と同一の波形を、ソフトウェアによっても生成できる。このため、クロック信号を切り替えるための回路を特別に搭載する必要がない。その結果、回路規模を削減することができる。特に、クロック信号の切り替えを行なう回路以外の機能を実現するために外部タイミング制御回路のようなマイクロコンピュータ等を既に搭載している機器に有効である。この場合、新たなマイクロコンピュータを搭載しなくても、既存のマイクロコンピュータによってクロック信号を切り替えさせることができるため、更に回路規模を削減することができる。
尚、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置において、クロック信号切り替え装置100の機能を実現する回路構成としてクロック信号切り替え回路101を例にして説明したが、他の回路構成により実現してもよい。
(第1の実施形態の変形例)
以下、本発明の第1の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図9は、第1の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図9に示すように、本変形例に係るクロック信号切り替え装置103の特徴は、入力されたN個(Nは2以上の整数)のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択できる点にある。
具体的に、クロック信号切り替え装置103は、切り替え信号デコード手段150と、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) とから構成される。切り替え信号デコード手段150は、入力された切り替え信号をデコードすることにより、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) のいずれかにそれぞれ対応する切り替え信号(第1〜第(N−1)の切り替え信号)を出力する。各クロック信号選択手段、例えば第1のクロック信号選択手段100n1 は、入力された第1の切り替え信号(デコード信号)に基づいて、同じく入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択すると共に、選択されたクロック信号を第1の出力クロック信号として出力する。第2のクロック信号選択手段100n2 (図示省略)は、入力された第2の切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号選択手段100n1 から出力された第1の出力クロック信号、及び第3のクロック信号のうちのいずれかを第2の出力クロック信号として選択する。
次に、各クロック信号選択手段の具体的な構成について図10を用いて説明する。
図10は、図9に示す(N−1)個からなる第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) のうちの第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) の構成を示す図である。尚、図10において、図1に示すクロック信号切り替え装置100と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図10に示すように、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) の構成は、図1に示すクロック信号切り替え装置100と例えば同一である。すなわち、第(N−1
)のクロック信号選択手段100n(N-1) は、第1の信号同期生成手段110a及び第2の信号同期生成手段110bと、第1のクロック信号マスク手段120a及び第2のクロック信号マスク手段120bと、同期切り替え信号選択手段130と、マスククロック信号選択手段140とから構成される。ただし、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) には、第(N−2)のクロック信号選択手段100n(N-2) から出力された第(N−2)の出力クロック信号と、切り替え信号デコード手段150によってデコードされた第(N−1)の切り替え信号と、第Nのクロック信号とが入力される。また、図1を用いて説明した第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置100と同様に、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) は、入力された第(N−1)の切り替え信号に基づいて、第(N−2)の出力クロック信号及び第Nのクロック信号のうちのいずれかを選択すると共に、第(N−1)の出力クロック信号として出力する。
次に、図10に示す第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) と同一の構成からなる各クロック信号選択手段の動作について説明する。
《第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える場合(例1)》
まず、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える際の動作について説明する前に、第1のクロック信号が出力クロック信号として出力されている状態について説明する。出力クロック信号として第1のクロック信号が選択されているということは、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) から最終的に出力される第(N−1)の出力クロック信号が第1のクロック信号であることを意味する。言い換えると、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) のいずれにおいても、第1のクロック信号が常に選択されていることを意味する。よって、第1のクロック信号選択手段100n1 においては第1のクロック信号が選択されると共に、その他のクロック信号選択手段においては、1つ前のクロック信号選択手段の出力クロック信号が選択されることが条件になる。
このような条件は、各クロック信号選択手段に入力される切り替え信号を全てhighレベルにすれば満たすことができる。例えば、第1のクロック信号選択手段100n1 に常にhighレベルの第1の切り替え信号を入力すれば、第1の信号同期生成手段110aからそれぞれ出力される第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号は共に、第1の切り替え信号と同様に常にhighレベルの波形になる。このため、第1のクロック信号マスク手段120aによって第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより生成される第1のマスククロック信号は、第1のクロック信号の波形と変わるところがない。また、第1の切り替え信号が常にhighレベルであるため、同期切り替え信号選択手段130によって第1の同期切り替え信号が選択される。その結果、第1の同期切り替え信号は常にhighレベルになる。よって、マスククロック信号選択手段140により選択されるのは常に第1のマスククロック信号(第1のクロック信号)になる。したがって、入力される第1の切り替え信号が常にhighレベルであると、第1のクロック信号が第1の出力クロック信号としてそのまま出力されることになる。全体的には、第1〜第(N−1)の切り替え信号が全て常にhighレベルであれば、最終的に出力される第(N−1)の出力クロック信号は、第1の出力クロック信号と同一になる。
次に、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える際の動作について説明する。このように切り替えるためには、第1のクロック信号選択手段100n1 に入力されている第1の切り替え信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。このようにすれば、第1のクロック信号選択手段100n1 から出力される第1の出力クロック信号が、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替わる。また、第2〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n2 〜100n(N-1) のそれぞれに入力されている第2〜第(N−1)の切り替え信号のいずれをもhighレベルのまま一定にすれば、第1
のクロック信号選択手段100n1 から出力された第2の出力クロック信号が、最終的に第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) から第(N−1)の出力クロック信号として出力される。これにより、クロック信号切り替え装置103から出力されるクロック信号を、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替えることができる。
《第1のクロック信号から第Nのクロック信号に切り替える場合(例2)》
既に説明したように、切り替える前は第1のクロック信号が選択されているため、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) のいずれかにそれぞれ入力される第1〜第(N−1)の切り替え信号は常にhighレベルになっている。
次に、第1のクロック信号から第Nのクロック信号に切り替える際になったら、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) に入力される第(N−1)の切り替え信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。
《第Nのクロック信号から第1のクロック信号に切り替える場合(例3)》
この場合、切り替える前は第Nのクロック信号が選択されているため、第(N−1)の切り替え信号はlowレベルになっている。ただし、第1〜第(N−2)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-2) のいずれかにそれぞれ入力される第1〜第(N−2)の切り替え信号は、それぞれhighレベルであってもいいしlowレベルであってもよい。つまり、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) によって第Nのクロック信号が選択されればいいのであるから、第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) に入力される第(N−2)の出力クロック信号はいずれもhighレベルであってもよいしlowレベルであってもよい。
次に、第Nのクロック信号から第1のクロック信号に切り替える際には、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) のいずれかにそれぞれ入力される第1〜第(N−1)の切り替え信号を全てhighレベルにする。すなわち、第1〜第(N−1)の切り替え信号のうち、既にhighレベルであった切り替え信号はそのまま維持しつつ、lowレベルであった切り替え信号はhighレベルに変化させる。
以上に説明したように、第pのクロック信号から第qのクロック信号(1<p<q≦N)に切り替える場合は、第p〜第(q−2)及び第q〜第(N−1)の切り替え信号をそのままhighレベルに維持ししつつ、第(q−1)の切り替え信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。ただし、第1〜第(p−2)の切り替え信号、及び切り替えた後の第(p−1)〜第(q−2)の切り替え信号は、highレベルであってもlowレベルであってもよい。反対に、第qのクロック信号から第pのクロック信号に切り替える場合は、第(p−1)の切り替え信号をlowレベルにすると共に(切り替える前からlowレベルであるときもある)、第q〜第(N−1)の切り替え信号をhighレベルに維持しながら第p〜第(q−1)の切り替え信号をhighレベルにする(切り替える前からhighレベルである切り替え信号もある)。ただし、第1〜第(p−2)の切り替え信号、及び切り替え前の第(p−1)〜第(q−2)の切り替え信号は、highレベルであってもlowレベルであってもよい。尚、p=1の場合については、既に説明した通りである。
このように、第1の実施形態の変形例によると、図10に示す第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) と同一の構成、すなわち図1に示す第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置100が、2段階以上設けられているため、3以上のクロック信号が入力されていたとしても、これらのクロック信号の間で相互に切り替えることができる。また、クロック信号切り替え装置103を構成する各クロック信号選択手段(100n1 〜100n(N-1) )は、第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置100と同
一であるため、3以上のクロック信号を切り替える場合であっても、各クロック信号選択手段において、第1の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第1の実施形態の変形例において、クロック信号切り替え装置103を構成する各クロック信号選択手段の機能を実現する回路構成は、例えば図4に示すクロック信号切り替え回路101のようになる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図11は、第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置の構成を示す図である。尚、図11において、図1に示すクロック信号切り替え装置100と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図11に示すように、第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置200は、図1に示す第1の実施形態に係るクロック信号切り替え装置100と、データ信号選択手段210とから構成される。
クロック信号切り替え装置100は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、及び切り替え信号を入力とし、その入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択すると共に、出力クロック信号として出力する。データ信号選択手段210は、マスククロック信号選択手段140から出力された出力クロック信号(第1のマスククロック信号又は第2のマスククロック信号)、第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号、第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号、及び同期切り替え信号選択手段130から出力された選択切り替え信号を入力とし、その入力された選択切り替え信号に基づいて、第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうちのいずれかを選択データ信号として選択すると共に、選択されたデータ信号を出力クロック信号に同期させて出力する。尚、この際、同期切り替え信号選択手段130によって第1の同期切り替え信号が選択切り替え信号として選択されていれば、データ信号選択手段210により第1のデータ信号が選択され、反対に選択クロック信号として第2の同期切り替え信号が選択されていれば、データ信号選択手段210により第2のデータ信号が選択される。
図12は、図11に示すデータ信号選択手段210の機能を実現するデータ信号選択回路211の構成を示す図である。
図12に示すように、データ信号選択回路211は、第3のマルチプレクサ212と、第3のフリップフロップ213とから構成される。第3のマルチプレクサ212は、第1のデータ信号、第2のデータ信号、及び選択切り替え信号を入力とし、入力された選択切り替え信号がhighレベルの場合は第1のデータ信号を選択し、反対に選択切り替え信号がlowレベルの場合は第2のデータ信号を選択する。第3のフリップフロップ213は、第3のマルチプレクサ212から出力されたデータ信号(選択データ信号)、及び出力クロック信号を入力とし、その入力された出力クロック信号に同期した選択データ信号を出力データ信号として出力する。
図13は、図11に示すデータバス切り替え装置200の機能を実現するデータバス切り替え回路201の構成を示す図である。尚、図13において、図4に示すクロック信号切り替え回路101と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図13に示すように、データバス切り替え回路201は、図4に示すクロック信号切り替え回路101と、図12に示すデータ信号選択回路211とから構成される。尚、クロック信号切り替え回路101は、図4に示すクロック信号切り替え回路101と同様の構成である。
次に、データバス切り替え回路201を伝達する信号について説明する。
図14は、図13に示す点A1 、A2 、B、G、H、I1 、I2 、及びJをそれぞれ伝達する信号のタイミングチャートである。尚、図14には、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える場合のタイミングチャートを示す。また、図14の点A1 、A2 、B、G、及びHは、それぞれ図5及び図6に示す各点に対応している。
図14に示すように、データバス切り替え回路201に入力された切り替え信号(B)が時刻T20においてhighレベルからlowレベルに変化すると、時刻T20を経過した後における第2のクロック信号(A2 )の2つ目のネガティブエッジ(時刻T21)において、選択切り替え信号(G)がhighレベルからlowレベルに変化する。また、選択切り替え信号(G)に基づいて、時刻T21に切り替えられた出力クロック信号(H)は、切り替え元の第1のクロック信号(A1 )の時刻T20を経過した後における最初のネガティブエッジから、切り替え先の第2のクロック信号(A2 )の時刻T20を経過した後における2つ目のネガティブエッジまでマスクされた(lowレベルにされた)波形になる。
一方、選択切り替え信号(G)がhighレベルである間、すなわち時刻T21に至る前は、データ信号選択回路211を構成する第3のマルチプレクサ212において第1のデータ信号(I1 )が選択データ信号として選択され、選択切り替え信号(G)がlowレベルである間、すなわち時刻T21を経過した後は第3のマルチプレクサ212において第2のデータ信号(I2 )が選択データ信号として選択される。言い換えると、選択切り替え信号(G)がhighレベルからlowレベルに変化する時刻T21において、第3のマルチプレクサ212において選択されるデータ信号が、第1のデータ信号(I1 )から第2のデータ信号(I2 )に切り替わる。時刻T21において第1のデータ信号(I1 )から第2のデータ信号(I2 )に切り替わると、時刻T21を経過した後における第2のクロック信号(A2 )の最初のポジティブエッジ(時刻T22)において、第2のデータ信号(I2 )が第3のフリップフロップ213によりラッチされた選択データ信号(J)が出力データ信号(J)として出力される。
以上、図11に示すデータバス切り替え装置200を、具体的に図13に示すハードウェア(データバス切り替え回路201)のみで実現する場合について説明したが、例えばソフトウェアにより図11に示す機能を実現することも可能である。
以下、ソフトウェアによりデータ信号を切り替える方法について説明する。
図15は、第2の実施形態に係るデータバス切り替え方法をソフトウェアにより実現するための概念的なデータバス切り替えプログラムを示す図である。
図15に示すように、データバス切り替えプログラム202は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、第1のデータ信号、第2のデータ信号、及び切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうちのいずれかを選択データ信号として選択すると共に、その選択されたデータ信号を対応するクロック信号に同期させて出力データ信号として出力する。データバス切り替えプログラム202の具体的な構成は例えば図11に示すデータバス切り替え装置と同様である。
すなわち、データバス切り替えプログラム202は、クロック信号切り替え装置100及びデータ信号選択手段210のそれぞれに対応するサブプログラムを有している。
図16は、図11に示すデータバス切り替えプログラム202によるデータバスの切り替え手順を示している。尚、図16において、図8に示すクロック信号の切り替え手順と同一のステップには同一の符号を付す。
図16に示すように、まず、マスククロック信号選択手段140に対応するプログラムによるマスククロック信号選択ステップS13及びマスククロック信号選択ステップS13より前の全ステップにより、入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択する。
次に、データ信号選択手段210に対応するプログラムによるデータ信号選択ステップS14では、切り替え信号選択ステップS12において選択された選択切り替え信号に基づいて、出力クロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうちのいずれかを選択データ信号として選択すると共に、クロック信号選択ステップS13において選択された出力クロック信号に同期させた選択データ信号を出力データ信号として出力する。
以上に説明した第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置によると、第1の実施形態により得られた効果に加えて次のような効果が得られる。
本実施形態では、データ信号選択手段210によって選択されたデータ信号に、第1の実施形態と同様にして得られた出力クロック信号を同期させることができる。このため、データ信号を切り替えることによって、ハザード等が原因になって生じる誤動作等を防止することができる。
また、第2の実施形態に係るデータバス切り替え方法によると、データバス切り替え回路200において生成される信号と同一の波形を、ソフトウェアによっても生成できる。このため、データバスを切り替えるための回路を特別に搭載する必要がない。その結果、回路規模を削減することができる。特に、データバスの切り替えを行なう回路以外の機能を実現するために外部タイミング制御回路のようなマイクロコンピュータ等を既に搭載している機器に有効である。この場合、新たなマイクロコンピュータを搭載しなくても、既存のマイクロコンピュータによってデータバスを切り替えさせることができるため、更に回路規模を削減することができる。
尚、第2の実施形態において、第1のクロック信号と第1のデータ信号とは既に異なるデータバスに分けられてデータバス切り替え装置200に入力されていた。しかし、データバス切り替え装置200に入力された後に、第1のクロック信号と第1のデータ信号とを異なるバスに分けるようにしてもよい。また、第2のクロック信号及び第2のデータ信号のデータバスにおいても同様である。
(第2の実施形態の変形例)
以下、本発明の第2の実施形態の変形例に係るデータバス切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図17は、第2の実施形態の変形例に係るデータバス切り替え装置の構成を示す図である。
図17に示すように、本変形例に係るデータバス切り替え装置203の特徴は、N個(Nは2以上の整数)のデータバスを通じて入力されるN個のデータ信号のうちのいずれか
を選択することができる点にある。尚、図17において、図9に示す第1の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置103と同一の構成要素には同一の符号を付す。
具体的に、データバス切り替え装置203は、切り替え信号デコード手段150と、第1〜第(N−1)のデータバス選択手段200n1 〜200n(N-1) とから構成される。また、各データバス選択手段、例えば第iのデータバス選択手段200ni は、第iのクロック信号選択手段100ni と、第iのデータ信号選択手段210ni とから構成される。尚、切り替え信号デコード手段150、及び第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) については、第1の実施形態の変形例において説明した通りである。
次に、例えば第(N−1)のクロック信号選択手段100n(N-1) と第(N−1)のデータ信号選択手段210n(N-1) とから構成される第(N−1)のデータバス選択手段200n(N-1) の構成について説明する。
図18は、図17に示す第(N−1)のデータバス選択手段200n(N-1) の構成を示す図である。尚、図18において、図11に示す第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置200と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図18に示すように、第(N−1)のデータバス選択手段200n(N-1) の構成は、図11に示すデータバス切り替え装置200と同様である。すなわち、第(N−1)のデータバス選択手段200n(N-1) は、第1の信号同期生成手段110a及び第2の信号同期生成手段110bと、第1のクロック信号マスク手段120a及び第2のクロック信号マスク手段120bと、同期切り替え信号選択手段130と、マスククロック信号選択手段140と、データ信号選択手段210n(N-1) とから構成される。ただし、第(N−1)のクロック信号切り替え手段200n(N-1) には、第(N−2)のデータバス選択手段200n(N-2) からそれぞれ出力された第(N−2)の出力クロック信号及び第(N−2)の出力データ信号と、切り替え信号デコード手段150によってデコードされた第(N−1)の切り替え信号(デコード信号)と、第Nのクロック信号、及び第Nのデータ信号とが入力される。
次に、上記の構成により、入力されたN個のデータ信号を相互に切り替える際の動作について説明する。尚、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段100n1 〜100n(N-1) の動作は第1の実施形態の変形例において説明した通りであるので、特に第1〜第(N−1)のデータバス選択手段200n1 〜200n(N-1) の動作について説明する。
第pのデータ信号から第qのデータ信号(1<p<q≦N)に切り替える場合は、第p〜第(q−2)及び第q〜第(N−1)の切り替え信号をそのままhighレベルに維持しつつ、第(q−1)の切り替え信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。ただし、第1〜第(p−2)の切り替え信号、及び切り替えた後の第(p−1)〜第(q−2)の切り替え信号は、highレベルであってもlowレベルであってもよい。また、p=1の場合は、第2〜第(q−2)及び第q〜第(N−1)の切り替え信号をそのままhighレベルに維持しつつ、第(q−1)の切り替え信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。
反対に、第qのデータ信号から第pのデータ信号に切り替える場合は、第(p−1)の切り替え信号をlowレベルにすると共に(切り替える前からlowレベルであるときもある)、第q〜第(N−1)の切り替え信号をhighレベルに維持しながら第p〜第(q−1)の切り替え信号をhighレベルにする(切り替える前からlowレベルである切り替え信号もある)。ただし、第1〜第(p−2)の切り替え信号、及び切り替え前の
第(p−1)〜第(q−2)の切り替え信号は、highレベルであってもlowレベルであってもよい。また、p=1の場合は、第1の切り替え信号をhighレベルにすると共に(切り替える前からhighレベルであるときもある)、第q〜第(N−1)の切り替え信号をhighレベルに維持しながら第2〜第(q−1)の切り替え信号をhighレベルにする。
このように、第2の実施形態の変形例によると、図18に示す第(N−1)のデータバス選択手段200n(N-1) と同一の構成、すなわち、図11に示す第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置200が、2段階以上設けられているため、3以上のデータバスを通じてそれぞれ互いに異なるデータ信号が入力されていたとしても、これらのデータ信号を相互に切り替えることができる。また、データバス切り替え装置203を構成する各データバス選択手段(200n1 〜200n(N-1) )は、第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置200と同一であるため、3以上のデータ信号を切り替える場合であっても、各データバス選択手段において、第2の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第2の実施形態の変形例において、例えば第i(1≦i≦N)のクロック信号と第iのデータ信号とは既に異なるデータバスに分けられてデータバス切り替え装置203に入力されていた。しかし、データバス切り替え装置203に入力された後に、第iのクロック信号と第iのデータ信号とを異なるデータバスに分けるようにしてもよい。
また、第2の実施形態の変形例において、データバス切り替え装置203を構成する各データバス選択手段の機能を実現する回路構成は、例えば図13に示すデータバス切り替え回路201のようになる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係るデータ受信装置について図面を参照しながら説明する。
図19は、第3の実施形態に係るデータ受信装置の構成を示す図である。
図20は、図19に示すデータ受信装置に周辺機器を接続した場合の一例を示す図である。
図19に示すように、第3の実施形態に係るデータ受信装置300は、第1の受信手段310a及び第2の受信手段310bと、信号切り替え手段320と、送信手段330とから構成される。
第1の受信手段310aは、外部装置から伝送されてきた第1のクロック信号、及び第1のクロック信号に同期した例えばオーディオデータ信号とビデオデータ信号とからなる第1のデータ信号を受信した後、送信手段330に接続された例えば表示システムにおいて処理可能な形式に第1のデータ信号を変換し、その後、変換された第1のデータ信号及びクロック信号を信号切り替え手段320に出力する。また、第1の受信手段310aは、第1のクロック信号の再生等も行なう。同様に、第2の受信手段310bも、外部装置から伝送されてきた第2のクロック信号、及び第2のクロック信号に同期した例えばオーディオデータ信号とビデオデータ信号とからなる第2のデータ信号を受信した後、送信手段330に接続された表示システムにおいて処理可能な形式に第2のデータ信号を変換し、その後、変換された第2のデータ信号を信号切り替え手段320に出力する。また、第2の受信手段310bは、第2のクロック信号の再生等も行なう。信号切り替え手段320は、入力された切り替え信号に基づいて、第1のデータ信号及び第2のデータ信号のう
ちのいずれかを選択データ信号として選択すると共に、選択データ信号を出力データ信号として送信手段330に出力する。送信手段330は、信号切り替え手段320によって切り替えられたデータ信号に施された暗号を解除すると共に、オーディオデータ信号とビデオデータ信号との分離等を行なった後、分離等されたオーディオデータ信号及びビデオデータ信号を表示システムに出力する。
上記の構成における本実施形態の特徴は、信号切り替え手段320が図11に示す第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置200からなる点にある。
したがって、第3の実施形態によると、第1の受信手段310aによって受信された第1のクロック信号及び第2の受信手段310bによって受信された第2のクロック信号のうちのいずれかを、送信手段330から出力される出力クロック信号として選択できると共に、第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうち、出力クロック信号として選択されたクロック信号に対応するデータ信号を選択できる。この際、信号切り替え手段320が図11に示すデータバス切り替え装置200からなるため、データ信号とクロック信号とが別々に伝送されるようなデジタル伝送システムにおいても、第2の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
例えば図20に示すように、第1の記録媒体30aに記録された第1のデータ信号及び第1のクロック信号をそれぞれ別々に受信すると共に、第2の記録媒体30bに記録された第2のデータ信号及び第2のクロック信号をそれぞれ別々に受信する場合であっても、データ受信装置300によって切り替えられたデータ信号を誤動作なく表示システム32において表示することができる。したがって、DVI又はHDMIのようなクロック信号とデータ信号とを別個に伝送するデジタル伝送システムに、本実施形態に係るデータ受信装置300を採用した場合であっても、誤動作を生ずることなく複数のデジタル信号を切り替えることができる。
また、第3の実施形態によると、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同期していること、及び第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同位相になっていることは、いずれもハザード又はデューティー比崩れの防止に影響を及ぼさない。このため、DVI又はHDMIのようなデジタル伝送システムにおいても、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号の間で、ハザード又はデューティー比崩れを発生させることなく、出力クロック信号を切り替えることができる。
尚、第3の実施形態において、受信するデータ信号及びクロック信号はそれぞれ2種類であったが、3種類以上であってもよい。この場合、受信手段を3つ以上設けると共に、信号切り替え手段320として第2の実施形態の変形例に係るデータバス切り替え装置203を用いればよい。
また、第3の実施形態において、信号切り替え手段320として第2の実施形態に係るデータバス切り替え装置を備えていたが、第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態、及びこれらの変形例のそれぞれにおいて後述するデータバスを切り替える装置を備えていてもよい。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図21は、第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図21に示すように、第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置400は、第1のクロック信号マスク手段410a及び第2のクロック信号マスク手段410bと、マスククロック信号選択手段420とから構成される。
第1のクロック信号マスク手段410aは、入力された第1のクロック信号を、同じく入力された第1のマスク信号でマスクすることにより、第1のマスククロック信号を生成する。一方、第2のクロック信号マスク手段410bは、入力された第2のクロック信号を、同じく入力された第2のマスク信号でマスクすることにより、第2のマスククロック信号を生成する。マスククロック信号選択手段420は、入力された切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択すると共に、選択されたマスククロック信号を出力クロック信号として出力する。
次に、上記のクロック信号切り替え装置400の機能を実現する回路構成について説明する。
図22は、図21に示すクロック信号切り替え装置400の機能を実現するクロック信号切り替え回路401の構成を示す図である。
図22に示すように、クロック信号切り替え回路401は、第3の論理積回路411a及び第4の論理積回路411bと、第4のマルチプレクサ421とから構成される。
第3の論理積回路411aは、第1のクロック信号及び第1のマスク信号を入力とし、第1のクロック信号と第1のマスク信号との論理積である第1のマスククロック信号を生成する。一方、第4の論理積回路411bは、第2のクロック信号及び第2のマスク信号を入力とし、第2のクロック信号と第2のマスク信号との論理積である第2のマスククロック信号を生成する。また、第4のマルチプレクサ421は、第3の論理積回路411aから出力された第1のマスククロック信号、第4の論理積回路411bから出力された第2のマスククロック信号、及び切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択すると共に、出力クロック信号として出力する。具体的に、第4のマルチプレクサ421は、切り替え信号がhighレベルの場合は第1のマスククロック信号を選択クロック信号として選択し、反対に切り替え信号がlowレベルである場合は第2のマスククロック信号を選択クロック信号として選択する。
尚、第1のマスク信号、第2のマスク信号、及び切り替え信号の動作のタイミングはそれぞれ他の外部装置により制御される。
以下、クロック信号切り替え回路401に入力されるマスク信号及び切り替え信号が外部のマイクロコンピュータにより制御される場合について説明する。
図23は、図22に示すクロック信号切り替え回路401に入力される信号をマイクロコンピュータにより制御する場合のマイクロコンピュータを含む全体構成を示す図である。
図23に示すように、マスク信号及び切り替え信号をマイクロコンピュータにより制御する場合の全体構成は、シンクデバイス402と、第1のソースデバイス430a及び第2のソースデバイス430bと、マイクロコンピュータ440とから構成される。
第1のソースデバイス430aは、第1のデータ信号及び第1のクロック信号を出力する。一方、第2のソースデバイス430bは、第2のデータ信号及び第2のクロック信号を出力する。また、マイクロコンピュータ440は、データ信号及びクロック信号の切り替えを制御する。具体的には、データ信号及びクロック信号をそれぞれ切り替えるための切り替え信号を生成すると共に、生成された切り替え信号に基づいて、第1のマスク信号及び第2のマスク信号を生成することにより、データ信号及びクロック信号の切り替えを行なうタイミングを制御する。これらの信号の切り替えを行なうタイミングは、例えば図3のようになる。また、シンクデバイス402は、クロック信号切り替え回路401を含む回路である。すなわち、入力されたクロック信号を上記のマスク信号でマスクすると共に、上記の切り替え信号に基づいて、第1のマスク信号でマスクされた第1のクロック信号及び第2のマスク信号でマスクされた第2のクロック信号のうちのいずれかを選択する。
以上に説明したように、第4の実施形態によると、第1のクロック信号及び第2のクロック信号を相互に切り替える前の段階で、第1のクロック信号マスク手段410aによって第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることができると共に、第2のクロック信号マスク手段410bにより、第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることができる。このため、第1のクロック信号及び第2のクロック信号を相互に切り替える際に発生するハザード等を未然に除去することができる。特に、図23に示すように、クロック信号切り替え装置400に入力される第1のマスク信号、第2のマスク信号、及び切り替え信号をマイクロコンピュータにより制御すればより大きな効果が得られる。
また、第4の実施形態によると、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同期していること、及び第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同位相になっていることは、いずれもハザード又はデューティー比崩れの抑制に影響を及ぼさない。このため、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号の間でも、ハザード又はデューティー比崩れ抑制しながら、出力クロック信号を切り替えることができる。
また、第4の実施形態によると、クロック信号を切り替える際に、切り替え先のクロック信号が入力されていれば、切り替え元のクロック信号の状態に関わらずクロック信号の切り替えを行うことができる。このため、一部の従来装置においては発生していた、切り替え元のクロック信号の状態によってクロック信号の切り替えが失敗する場合があると言う問題を回避することができる。
尚、第4の実施形態において、クロック信号切り替え装置400の機能をソフトウェアにより実現する場合のクロック信号切り替え方法は、第1のクロック信号マスク手段410aに対応する第1のクロック信号マスクステップと、第2のクロック信号マスク手段410bに対応する第2のクロック信号マスクステップと、マスククロック信号選択手段420に対応するクロック信号マスクステップとから構成される。第1のクロック信号マスクステップでは、入力された第1のクロック信号を第1のマスク信号でマスクすることにより第1のマスククロック信号を生成する。第2のクロック信号マスクステップでは、入力された第2のクロック信号を第2のマスク信号でマスクすることにより第2のマスククロック信号を生成する。また、マスククロック信号選択ステップでは、入力された切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択すると共に、出力クロック信号として出力する。
また、第4の実施形態において、図21に示すクロック信号切り替え装置400を例えば(N−1)個設ければ、図9に示すクロック信号切り替え装置103のように、N個のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択できると共に、出力クロック信号として出力できる。
また、第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置に加えて、更にデータ信号選択手段を設ければ、第2の実施形態において説明したように、データ信号も同時に切り替えることができる。その構成を、図24に示す。尚、図24において、図21に示す第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置400と同一の構成要素には同一の符号を付す。また、符号450で示すデータ信号選択手段は、図11に示すデータ信号選択手段210と同一のものである。
(第4の実施形態の第1変形例)
以下、本発明の第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図25は、第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置403の構成を示す図である。尚、図25において、図21に示す第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置400と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図25に示すように、第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置403の特徴は、図21に示すクロック信号切り替え装置400の構成に加えて、第1のマスク信号を第1のクロック信号に同期させる第1のマスク信号同期生成手段460aと、第2のマスク信号を第2のクロック信号に同期させる第2のマスク信号同期生成手段460bとが更に設けられている点にある。
したがって、第1のクロック信号は、第1のクロック信号マスク手段410aにより、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号でマスクされる。一方、第2のクロック信号は、第2のクロック信号マスク手段410bにより、第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号でマスクされる。
次に、上記の機能を実現する回路構成について図26を用いて説明する。
図26は、図25に示すクロック信号切り替え装置403の機能を実現するクロック信号切り替え回路404の構成を示す図である。尚、図26において、図22に示すクロック信号切り替え回路401と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図26に示すように、クロック信号切り替え回路404は、図22に示すクロック信号切り替え回路401の構成に加えて、第5のフリップフロップ461aと第6のフリップフロップ461bとが更に設けられている。
第5のフリップフロップ461aは、第1のクロック信号及び第1のマスク信号を入力とし、入力された第1のマスク信号を第1のクロック信号のネガティブエッジに同期させる。よって、第3の論理積回路411aは、第1のクロック信号に同期した第1のマスク信号と第1のクロック信号との論理積である第1のマスククロック信号を生成することになる。一方、第6のフリップフロップ461bも同様に、第2のクロック信号及び第2のマスク信号を入力とし、入力された第2のマスク信号を第2のクロック信号のネガティブエッジに同期させる。よって、第4の論理積回路411bは、第2のクロック信号に同期した第2のマスク信号と第2のクロック信号との論理積である第2のマスククロック信号を生成することになる。
したがって、第4の実施形態の第1変形例によると、入力された第1のマスク信号を第1のクロック信号に同期させる第1のマスク信号同期生成手段460aと、入力された第2のマスク信号を第2のクロック信号に同期させる第2のマスク信号同期生成手段460bとを備えているため、第1のクロック信号及び第2のクロック信号を的確にマスクする
ことができる。よって、第4の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置に入力される切り替え信号は、切り替え先のクロック信号をマスクするマスク信号のポジティブエッジに同期していることが好ましい。
また、第4の実施形態の第1変形例において、マスク信号として第1のマスク信号及び第2のマスク信号が入力されたが、1つのマスク信号が入力されるようにしてもよい。この場合、入力された1つのマスク信号を第1のマスク信号同期生成手段460aによって第1のクロック信号に同期させることにより第1のマスククロック信号を生成すると共に、入力された1つのマスク信号を第2のマスク信号同期生成手段460bによって第2のクロック信号に同期させることにより第2のマスククロック信号を生成すればよい。
また、第4の実施形態の第1変形例において、図25に示すクロック信号切り替え装置403を例えば(N−1)個設ければ、図9に示すクロック信号切り替え装置103のように、N個のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択できると共に、出力クロック信号として出力することができる。
また、第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置に加えて、更にデータ信号選択手段を設ければ、第2の実施形態において説明したように、データ信号も同時に切り替えることができる。その構成を、図27に示す。尚、図27において、図25に示す第4の実施形態の第1変形例に係るクロック信号切り替え装置403と同一の構成要素には同一の符号を付す。
(第4の実施形態の第2変形例)
以下、本発明の第4の実施形態の第2変形例に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図28は、第4の実施形態に係る第2変形例に係るクロック信号切り替え装置405の構成を示す図である。尚、図28において、図21に示す第4の実施形態に係るクロック信号切り替え装置400と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図28に示すように、第4の実施形態の第2変形例に係るクロック信号切り替え装置405の特徴は、図21に示すクロック信号切り替え装置400の構成に加えて、第1の切り替え信号同期生成手段470a及び第2の切り替え信号同期生成手段470bと、同期切り替え信号選択手段480とが更に設けられている点にある。
第1の切り替え信号同期生成手段470aは、入力された第1のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号に同期した第1の同期切り替え信号を生成する。一方、第2の切り替え信号同期生成手段470bも同様に、入力された第2のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第2のクロック信号に同期した第2の同期切り替え信号を生成する。また、同期切り替え信号選択手段480は、入力された切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。よって、マスククロック信号選択手段420は、同期切り替え信号選択手段480によって選択された第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかの選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。
次に、上記の機能を実現する回路構成について図29を用いて説明する。
図29は、図28に示すクロック信号切り替え装置405の機能を実現するクロック信号切り替え回路406の構成を示す図である。尚、図29において、図22に示すクロック信号切り替え回路401と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図29に示すように、クロック信号切り替え回路406は、図22に示すクロック信号切り替え回路401の構成に加えて、第7のフリップフロップ471a及び第8のフリップフロップ471bと、第5のマルチプレクサ481とが更に設けられている。
第7のフリップフロップ471aは、第1のクロック信号及び切り替え信号を入力とし、第1のクロック信号に同期した第1の同期切り替え信号を生成する。一方、第8のフリップフロップ471bは、第2のクロック信号及び切り替え信号を入力とし、第2のクロック信号に同期した第2の同期切り替え信号を生成する。また、第5のマルチプレクサ481は、第1の同期切り替え信号、第2の同期切り替え信号、及び切り替え信号を入力とし、切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。具体的には、切り替え信号がhighレベルの場合は第1の同期切り替え信号を選択切り替え信号として選択し、反対に切り替え信号がlowレベルの場合は第2の同期切り替え信号を選択切り替え信号として選択する。よって、第4のマルチプレクサ421は、第5のマルチプレクサ481において選択された選択切り替え信号に基づいて、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択することになる。
したがって、第4の実施形態の第2変形例によると、切り替え信号を第1の切り替え信号同期生成手段470aによって第1のクロック信号に同期させることができると共に、切り替え信号を第2の切り替え信号同期生成手段470bによって第2のクロック信号に同期させることができる。このため、マスククロック信号選択手段420によって、第1のマスククロック信号及び第2のマスククロック信号のうちのいずれかを、第1のクロック信号又は第2のクロック信号に同期した切り替え信号に基づいて選択することができる。このため、第1のクロック信号又は第2のクロック信号のタイミングに合わせた切り替えを行なうことができる。よって、第4の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第4の実施形態の第2変形例に係るクロック信号切り替え装置に入力される第1のマスク信号は第1のクロック信号に同期していると共に、第2のマスク信号は第2のクロック信号に同期していることが好ましい。
また、第4の実施形態の第2変形例において、図28に示すクロック信号切り替え装置405を例えば(N−1)個設けるれば、図9に示すクロック信号切り替え装置103のように、N個のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択することができる。
また、第4の実施形態の第2変形例に係るクロック信号切り替え装置に加えて、更にデータ信号選択手段を設ければ、第2の実施形態において説明したように、データ信号も同時に切り替えることができる。その構成を、図30に示す。尚、図30において、図28に示す第4の実施形態の第2変形例に係るクロック信号切り替え装置405と同一の構成要素には同一の符号を付す。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図31は、第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図31に示すように、本実施形態に係るクロック信号切り替え装置500は、第1の信号同期生成手段510a及び第2の信号同期生成手段510bと、同期切り替え信号選択手段520と、マスク信号合成手段530と、クロック信号選択手段540と、クロック信号マスク手段550とから構成される。
クロック信号切り替え装置500は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、及び切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として出力する。
具体的に、第1の信号同期生成手段510aは、入力された第1のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号にそれぞれ同期した第1のマスク信号及び第1の同期切り替え信号を生成する。一方、第2の信号同期生成手段510bは、入力された第2のクロック信号及び切り替え信号に基づいて、第2のクロック信号にそれぞれ同期した第2のマスク信号及び第2の同期切り替え信号を生成する。同期切り替え信号選択手段520は、入力された切り替え信号に基づいて、第1の信号同期生成手段510aによって生成された第1の同期切り替え信号及び第2の信号同期生成手段510bによって生成された第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。マスク信号合成手段530は、第1の信号同期生成手段510aによって生成された第1のマスク信号のマスク部分と、第2の信号同期生成手段510bによって生成された第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する。クロック信号選択手段540は、選択切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択する。クロック信号マスク手段550は、マスク信号合成手段530によって生成された合成マスク信号で選択クロック信号をマスクすると共に、合成マスク信号でマスクされた選択クロック信号を出力クロック信号として最終的に出力する。
次に、上記の機能を実現する回路構成を図32を用いて説明する。
図32は、図31に示すクロック信号切り替え装置500の機能を実現するクロック信号切り替え回路501の構成を示す図である。
図32に示すように、クロック信号切り替え回路501は、第1の信号同期生成回路511a及び第2の信号同期生成回路511bと、第6のマルチプレクサ521と、論理和回路531と、第7のマルチプレクサ541と、第5の論理積回路551とから構成される。
第1の信号同期生成回路511a及び第2の信号同期生成回路511bは、図2に示す第1の信号同期生成回路111aと同様である。第6のマルチプレクサ521は、切り替え信号、第1の信号同期生成回路511aにおいて生成された第1の同期切り替え信号、及び第2の信号同期生成回路511bにおいて生成された第2の同期切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1の同期切り替え信号及び第2の同期切り替え信号のうちのいずれかを選択切り替え信号として選択する。論理和回路531は、第1の信号同期生成回路511aにおいて生成された第1のマスク信号、及び第2の信号同期生成回路511bにおいて生成された第2のマスク信号を入力とし、第1のマスク信号と第2のマスク信号との論理和である合成マスク信号を生成する。第7のマルチプレクサ541は、第6のマルチプレクサ521において選択された選択切り替え信号、第1のクロック信号、及び第2のクロック信号を入力とし、選択切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択す
る。第5の論理積回路551は、論理和回路531において生成された合成マスク信号、及び選択クロック信号を入力とし、選択クロック信号と合成マスク信号との論理積である出力クロック信号を生成すると共に出力する。
次に、上記のクロック信号切り替え回路501を伝達する信号の波形を、図33に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図33は、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える場合の各信号のタイミングチャートである。尚、図33に示す点A1 、A2 、B、C1 、C2 、D1 、D2 、E、F、G、及びHは、それぞれ図32に示す点に対応する。
図33に示すように、時刻T50において、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化すると、第1の同期切り替え信号(D1 )、第2の同期切り替え信号(D2 )、及び選択切り替え信号(E)が、図5を用いて説明したように変化する。
また、図33に示すタイミングチャートにおいて、時刻T52から時刻T55までの間lowレベルになっている第1のマスク信号(C1 )と、時刻T51から時刻T54までの間lowレベルになっている第2のマスク信号(C2 )との論理和である合成マスク信号(G)が生成されるため、合成マスク信号(G)は、T52からT54までの間lowレベルになる。すなわち、合成マスク信号(G)は、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化した後における切り替え元のクロック信号である第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(T52)から、切り替え先のクロック信号である第2のクロック信号(A2 )の2つ目のネガティブエッジ(T54)までの間lowレベルになる。
また、選択切り替え信号(E)が時刻T54においてhighレベルからlowレベルに変化すると、第7のマルチプレクサ541から出力される選択クロック信号(F)は、第1のクロック信号(A1 )から第2のクロック信号(A2 )に切り替わる。
また、図33に示すタイミングチャートにおいて、選択クロック信号(F)と合成マスク信号(G)との論理積である出力クロック信号(H)が生成されるため、生成される出力クロック信号(H)は、合成マスク信号(G)がlowレベルである時刻T52から時刻T54までの間lowレベルになった選択クロック信号(F)になる。よって、合成マスク信号(G)がlowレベルである間を除けば、選択クロック信号(F)の波形と出力クロック信号(H)との波形は同一になる。言い換えると、最終的にクロック信号切り替え回路501から出力される出力クロック信号(H)は、選択クロック信号(F)から波形50(ハザード)を消した波形になる。
以上、図31に示すクロック信号切り替え装置500の機能を、具体的に図32に示すハードウェア(クロック信号切り替え回路501)のみで実現する場合について説明したが、例えばソフトウェアにより実現することも可能である。
以下、ソフトウェアによりクロック信号を切り替える方法について説明する。
図7は、第5の実施形態に係るクロック信号切り替え方法をソフトウェアにより実現するための概念的なクロック信号切り替えプログラム102を示す図でもある。
図7に示すように、クロック信号切り替えプログラム102は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、及び切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれか選択クロック信号として選択すると共に、出力クロック信号として出力する。クロック信号切り替えプログラム1
02の具体的な構成は、例えば図31に示すクロック信号切り替え装置500と同様である。
すなわち、クロック信号切り替えプログラム102は、第1の信号同期生成手段510a、第2の信号同期生成手段510b、同期切り替え信号選択手段520、マスク信号合成手段530、クロック信号選択手段540、クロック信号マスク手段550のそれぞれに対応するサブプログラムを有している。
図34は、図7に示すクロック信号切り替えプログラム102によるクロック信号の切り替え手順を示している。尚、第1の信号同期生成ステップS50a、第2の信号同期生成ステップS50b、及び切り替え信号選択ステップS51については、それぞれ第1の実施形態において説明した通りである。
図34に示すように、マスク信号合成手段530に対応するプログラムによる合成マスク信号生成ステップS52では、第1の信号同期生成ステップS50aにおいて生成された第1のマスク信号のマスク部分と、第2の信号同期生成ステップS50bにおいて生成された第2のマスク信号のマスク部分との重複部分をマスク部分とする合成マスク信号を生成する。
次に、クロック信号選択手段540に対応するプログラムによるクロック信号選択ステップS53では、切り替え信号選択ステップS51において選択切り替え信号として選択された第1の同期切り替え信号又は第2の同期切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択する。
次に、クロック信号マスク手段550に対応するプログラムによるクロック信号マスクステップS54では、クロック信号選択ステップS53において選択された選択クロック信号を、合成マスク信号生成ステップS52において生成された合成マスク信号でマスクすることにより出力クロック信号を生成する。
以上に説明したように、第5の実施形態によると、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかをクロック信号選択手段540によって選択クロック信号として選択した後、クロック信号マスク手段550により、この選択クロック信号を合成マスク信号でマスクできる。このため、クロック信号を切り替えた後の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの生じた可能性がある選択クロック信号の該当部分を除去することができる。言い換えると、ハザード又はデューティー比崩れの生じる可能性がある選択クロック信号の該当部分をマスクする合成マスク信号によって、選択クロック信号をマスクすることにより、ハザード又はデューティー比崩れの発生を防止することができる。したがって、ハザード又はデューティー比崩れのないクロック信号に同期したデータ信号を出力することにより、誤動作等の発生を防止することができる。その後、ハザード又はデューティー比崩れの除去されたクロック信号を出力クロック信号として出力できる。
また、第5の実施形態によると、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同期していること、及び第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同位相になっていることは、いずれもハザード又はデューティー比崩れの防止に影響を及ぼさない。このため、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号の間でも、ハザード又はデューティー比崩れを発生させることなく、出力クロック信号を切り替えることができる。
また、第5の実施形態によると、切り替え信号が例えばhighレベルからlowレベルに、又はlowレベルからhighレベルに変化した後における切り替え元のクロック信号の最初のネガティブエッジから、切り替え先のクロック信号の2つ目のネガティブエッジまでの間lowレベルになっている合成マスク信号をマスク信号合成手段530により生成できる。すなわち、クロック信号選択手段540によって選択された選択クロック信号を出力する前の段階で、ハザード又はデューティー比崩れの可能性がある選択クロッ
ク信号の該当部分を選択的に除去することができる。よって、クロック信号を切り替えた際に生じたハザード又はデューティー比崩れによる弊害を確実に排除することができる。
また、第5の実施形態に係るクロック信号切り替え方法によると、クロック信号切り替え回路501において生成される信号と同一の波形を、ソフトウェアによっても生成できる。このため、クロック信号を切り替えるための回路を特別に搭載する必要がない。その結果、回路規模を削減することができる。特に、クロック信号の切り替えを行なう回路以外の機能を実現するために外部タイミング制御回路のようなマイクロコンピュータ等を既に搭載している機器に有効である。この場合、新たなマイクロコンピュータを搭載しなくても、既存のマイクロコンピュータによってクロック信号を切り替えさせることができるため、更に回路規模を削減することができる。
また、第5の実施形態によると、クロック信号を切り替える際に、切り替え先のクロック信号が入力されていれば、切り替え元のクロック信号の状態に関わらずクロック信号の切り替えを行うことができる。このため、一部の従来装置においては発生していた、切り替え元のクロック信号の状態によってクロック信号の切り替えが失敗する場合があると言う問題を回避することができる。
尚、第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置において、クロック信号切り替え装置500の機能を実現する回路構成としてクロック信号切り替え回路501を例にして説明したが、他の回路構成により実現してもよい。
また、第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置の構成に加えて、更にデータ信号選択手段を設ければ、クロック信号と共にデータ信号も同時に切り替えることができる。その構成を、図35に示す。尚、図35において、図31に示す第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置500と同一の構成要素には同一の符号を付す。また、図35に示すデータ信号選択手段560は、図11に示すデータ信号選択手段210と同じ機能を有する。
この場合、クロック信号と共にデータ信号をソフトウェアにより切り替える方法には、図36に示すように、図34に示すステップに加えて、データ信号選択手段560に対応するプログラムによるデータ信号選択ステップS55が設けられる。データ信号選択ステップS55では、切り替え信号選択ステップS51において選択された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号に同期した第1のデータ信号及び第2のクロック信号に同期した第2のデータ信号のうちのいずれかを選択データ信号として選択すると共に、出力クロック信号に同期させた後、出力データ信号として出力する。
(第5の実施形態の変形例)
以下、本発明の第5の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図37は、第5の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図37に示すように、本変形例に係るクロック信号切り替え装置502の特徴は、入力されたN個(Nは2以上の整数)のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択することができる点にある。
具体的に、クロック信号切り替え装置502は、切り替え信号デコード手段570と、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段500n1 〜500n(N-1) とから構成され
る。切り替え信号デコード手段570は、入力された切り替え信号をデコードすることにより、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段500n1 〜500n(N-1) のいずれかにそれぞれ対応する切り替え信号(第1〜第(N−1)の切り替え信号)を出力する。各クロック信号選択手段、例えば第1のクロック信号選択手段500n1 は、入力された第1の切り替え信号(デコード信号)に基づいて、同じく入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択すると共に、選択されたクロック信号を第1の出力クロック信号として出力する。第2のクロック信号選択手段500n2 (図示省略)は、入力された第2の切り替え信号(デコード信号)に基づいて、第1のクロック信号選択手段500n1 から出力された第1の出力クロック信号、及び第3のクロック信号のうちのいずれかを第2の出力クロック信号として選択する。
次に、各クロック信号選択手段の具体的な構成を、図38を用いて説明する。
図38は、図37に示す(N−1)個からなる第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段500n1 〜500n(N-1) のうちの例えば第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) の構成を示す図である。尚、図38において、図31に示すクロック信号切り替え装置500と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図38に示すように、第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) の構成は、図31に示すクロック信号切り替え装置500と同様である。すなわち、第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) は、第1の信号同期生成手段510a及び第2の信号同期生成手段510bと、同期切り替え信号選択手段520と、マスク信号合成手段530と、クロック信号選択手段540と、クロック信号マスク手段550とから構成される。ただし、第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) には、第(N−2)のクロック信号選択手段500n(N-2) から出力された第(N−2)の出力クロック信号と、切り替え信号デコード手段570によってデコードされた第(N−1)の切り替え信号(デコード信号)と、第Nのクロック信号とが入力される。また、図31を用いて説明した第5の実施形態と同様に、第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) では、第(N−1)の切り替え信号に基づいて、第(N−2)の出力クロック信号及び第Nのクロック信号のうちのいずれかを第(N−1)の選択クロック信号として選択すると共に、第(N−1)の合成マスク信号でマスクした第(N−1)の選択クロック信号を第(N−1)の出力クロック信号として出力する。
尚、図37に示す各クロック信号選択手段における動作は、図31に示すクロック信号切り替え装置500の説明における動作と同様に考えればよい。
このように、第5の実施形態の変形例によると、図38に示す第(N−1)のクロック信号選択手段500n(N-1) 、すなわち図31に示す第5の実施形態に係るクロック信号切り替え装置500が、2段階以上設けられているため、3以上のクロック信号の間で相互に切り替えることができる。また、クロック信号切り替え装置502を構成する各クロック信号選択手段(500n1 〜500n(N-1) )は、図31に示すクロック信号切り替え装置500と同一であるため、3以上のクロック信号を切り替える場合であっても、第5の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第5の実施形態の変形例において、クロック信号切り替え装置502を構成する各クロック信号選択手段の機能を実現する回路構成は、例えば図32に示すクロック信号切り替え回路501のようになる。
また、第5の実施形態の変形例に係るデータ切り替え装置の構成に加えて、図17に示すデータバス切り替え装置203のように、更にデータ信号選択手段(210n1 〜21
0n(N-1) )を設ければ、クロック信号と共にデータ信号も同時に切り替えることができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図39は、第6の実施形態に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図39に示すように、第6の実施形態に係るクロック信号切り替え装置600は、信号選択手段610と、クロック信号マスク手段620とから構成される。
信号選択手段610は、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択する。クロック信号マスク手段620は、入力されたマスク信号で選択クロック信号をマスクすることにより出力クロック信号を生成すると共に出力する。尚、クロック信号切り替え装置600に入力されるマスク信号及び切り替え信号は、例えば外部タイミング制御回路によって制御されているものとする。
次に、上記の機能を実現する回路構成を図40を用いて説明する。
図40は、図39に示すクロック信号切り替え装置600の機能を実現するクロック信号切り替え回路601の構成を示す図である。
図40に示すように、クロック信号切り替え回路601は、第8のマルチプレクサ611と、第6の論理積回路621とから構成される。
第8のマルチプレクサ611は、第1のクロック信号、第2のクロック信号、及び切り替え信号を入力とし、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として選択する。第6の論理積回路621は、選択クロック信号及びマスク信号を入力とし、入力されたマスク信号と選択クロック信号との論理積である出力クロック信号を生成すると共に出力する。
次に、上記のクロック信号切り替え回路601を伝達する信号の波形を、図41に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図41は、図40に示すクロック信号切り替え回路601において、第1のクロック信号を第2のクロック信号に切り替えた後、再び第2のクロック信号から第1のクロック信号に切り替えた場合の各信号のタイミングチャートである。尚、図41における点A1 、A2 、B、C、D、及びEは、それぞれ図40に示す点に対応している。
図41に示すように、まず、第1のクロック信号から第2のクロック信号に切り替える場合、時刻T61において、切り替え信号(B)がhighレベルからlowレベルに変化すると、第8のマルチプレクサ611から出力される選択クロック信号(C)は、時刻T61を境に第1のクロック信号(A1 )から第2のクロック信号(A2 )に切り替わる。
また、マスク信号(D)を、切り替え信号(B)の変化する時刻T61に至る前における切り替え元のクロック信号である第1のクロック信号の最後のネガティブエッジ(T60)から、時刻T61に至った後における切り替え先のクロック信号である第2のクロック信号(A2 )の最初のネガティブエッジ(T62)までの間lowレベルになるようにする。こ
のようにすると、クロック信号マスク手段620によって行なわれる選択クロック信号(C)とマスク信号(D)との論理積により、選択クロック信号(C)から波形60(ハザード)を排除した出力クロック信号(E)を生成できる。
反対に、第2のクロック信号(A2 )から第1のクロック信号(A1 )に切り替える場合、時刻T64において、切り替え信号(B)がlowレベルからhighレベルに変化すると、第8のマルチプレクサ611から出力される選択クロック信号(C)は、時刻T64を境に第2のクロック信号(A2 )から第1のクロック信号(A1 )に切り替わる。
また、マスク信号(D)を、切り替え信号(B)の変化する時刻T64に至る前における切り替え元のクロック信号である第2のクロック信号(A2 )の最後のネガティブエッジ(T63)から、時刻T64に至った後における切り替え先のクロック信号である第1のクロック信号(A1 )の最初のネガティブエッジ(T65)までの間lowレベルになるようにする。このようにすると、クロック信号マスク手段620によって行なわれる選択クロック信号(C)とマスク信号(D)との論理積により、選択クロック信号(C)から波形61(ハザード)を排除した出力クロック信号(E)を生成できる。
図42は、切り替え信号(B)及びマスク信号(D)をそれぞれ変化させるタイミングを示す図である。
図42に示すように、まず、第1のマスク信号変化ステップS60では、切り替え元のクロック信号である第1のクロック信号のネガティブエッジ(時刻T60)において、マスク信号をhighレベルからlowレベルに変化させる。
次に、切り替え信号変化ステップS61では、切り替え元の第1のクロック信号の一周期分の時間が時刻T60から経過する前に切り替え信号を変化させる。
次に、第2のマスク信号変化ステップS62では、切り替え信号が変化した時刻T61に至った後における切り替え先のクロック信号である第2のクロック信号の最初のネガティブエッジ(時刻T64)において、マスク信号をlowレベルからhighレベルに変化させる。
以上に説明したように、第6の実施形態によると、信号選択手段610によって選択された選択切り替え信号を、入力されたマスク信号でクロック信号マスク手段620によりマスクできる。このため、切り替え信号及びマスク信号を変化させるタイミングを制御することにより、ハザード又はデューティー比崩れ等の発生した選択クロック信号からハザード等を排除することができる。よって、誤動作等の発生を起こすことなくクロック信号を切り替えることができる。
また、第6の実施形態によると、第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同期していること、及び第1のクロック信号と第2のクロック信号とが同位相になっていることは、いずれもハザード又はデューティー比崩れの防止に影響を及ぼさない。このため、互いに非同期で且つ位相の異なるクロック信号の間でも、ハザード又はデューティー比崩れを発生させることなく、出力クロック信号を切り替えることができる。
また、第6の実施形態によると、クロック信号を切り替える際に、切り替え先のクロック信号が入力されていれば、切り替え元のクロック信号の状態に関わらずクロック信号の切り替えを行うことができる。このため、一部の従来装置においては発生していた、切り替え元のクロック信号の状態によってクロック信号の切り替えが失敗する場合があると言う問題を回避することができる。
尚、第6の実施形態において、クロック信号切り替え装置600の機能を実現する回路構成としてクロック信号切り替え回路601を例にして説明したが、他の回路構成により実現してもよい。
また、第6の実施形態に係るクロック信号切り替え装置600の構成に加えて、更にデータ信号選択手段を設ければ、クロック信号と共にデータ信号も同時に切り替えることができる。その構成を、図43に示す。尚、図43に示すように、信号選択手段630は、入力された切り替え信号に基づいて、第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択クロック信号として、また第1のデータ信号及び第2のデータ信号のうちのいずれかを選択データ信号として選択する。信号マスク手段640では、信号選択手段630によって選択された選択クロック信号及び選択データ信号をそれぞれマスク信号でマスクすると共に、マスクされた選択クロック信号に同期した選択データ信号を出力データ信号として出力する。
また、第6の実施形態において、マスク信号の波形として、切り替え信号の変化する前における切り替え元のクロック信号の最後のネガティブエッジから、切り替え信号の変化した後における切り替え先のクロック信号の最初のネガティブエッジまでの間lowになるようにした。しかし、例えば切り替え信号の変化する前における切り替え元のクロック信号の最後のネガティブエッジから、切り替え信号の変化した後における切り替え先のクロック信号の最初のポジティブエッジまでの間lowになるようにしてもよい。
(第6の実施形態の変形例)
以下、本発明の第6の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置について図面を参照しながら説明する。
図44は、第6の実施形態の変形例に係るクロック信号切り替え装置の構成を示す図である。
図44に示すように、本変形例に係るクロック信号切り替え装置602の特徴は、入力されたN個(Nは2以上の整数)のクロック信号のうちのいずれかを出力クロック信号として選択できる点にある。
具体的に、クロック信号切り替え装置602は、切り替え信号デコード手段650と、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段600n1 〜600n(N-1) とから構成される。切り替え信号デコード手段650は、入力された切り替え信号をデコードすることにより、第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段600n1 〜600n(N-1) のいずれかにそれぞれ対応する切り替え信号(第1〜第(N−1)の切り替え信号)を出力する。各クロック信号選択手段、例えば第1のクロック信号選択手段600n1 は、入力された第1の切り替え信号に基づいて、同じく入力された第1のクロック信号及び第2のクロック信号のうちのいずれかを選択すると共に、選択されたクロック信号を第1の出力クロック信号として出力する。第2のクロック信号選択手段600n2 (図示省略)は、入力された第2の切り替え信号(デコード信号)に基づいて、第1のクロック信号選択手段600n1 から出力された第1の出力クロック信号及び第3のクロック信号のうちのいずれかを第2の出力クロック信号として選択する。
次に、各クロック信号選択手段の具体的な構成を、図45を用いて説明する。
図45は、図44に示す(N−1)個からなる第1〜第(N−1)のクロック信号選択手段600n1 〜600n(N-1) のうちの例えば第(N−1)のクロック信号選択手段6
00n(N-1) の構成を示す図である。尚、図45において、図39に示すクロック信号切り替え装置600と同一の構成要素には同一の符号を付す。
図45に示すように、第(N−1)のクロック信号選択手段600n(N-1) の構成は、図39に示すクロック信号切り替え装置600と同様である。すなわち、第(N−1)のクロック信号選択手段600n(N-1) は、信号選択手段630と、信号マスク手段640とから構成される。ただし、第(N−1)のクロック信号選択手段600n(N-1) には、第(N−2)のクロック信号選択手段600n(N-2) から出力された第(N−2)の出力クロック信号と、切り替え信号デコード手段650によってデコードされた第(N−1)の切り替え信号と、第Nのクロック信号と、第(N−1)のマスク信号とが入力される。また、図39を用いて説明した第6の実施形態と同様に、第(N−1)のクロック信号選択手段600n(N-1) では、第(N−1)の切り替え信号に基づいて、第(N−2)の出力クロック信号及び第Nのクロック信号のうちのいずれかを第(N−1)の選択クロック信号として選択すると共に、入力された第(N−1)のマスク信号で第(N−1)の選択クロック信号をマスクすることにより第(N−1)の出力クロック信号を生成すると共に出力する。
尚、図44に示す各クロック信号選択手段における動作は、図39に示すクロック信号切り替え装置600の説明における動作と同様である。
このように、第6の実施形態の変形例によると、図44に示す第(N−1)のクロック信号選択手段600n(N-1) 、すなわち図38に示す第6の実施形態に係るクロック信号切り替え装置600が、2段階以上設けられているため、3以上のクロック信号の間で相互に切り替えることができる。また、クロック信号切り替え装置602を構成する各クロック信号選択手段(600n1 〜600n(N-1) )は、図39に示すクロック信号切り替え装置600と同一であるため、3以上のクロック信号を切り替える場合であっても、第6の実施形態により得られた効果が確実に得られる。
尚、第6の実施形態の変形例において、クロック信号切り替え装置602を構成する各クロック信号選択手段の機能を実現する回路構成は、例えば図40に示すクロック信号切り替え回路601のようになる。
また、第6の実施形態の変形例に係るデータ切り替え装置の構成に加えて、図17に示すデータバス切り替え装置203のように、更にデータ信号選択手段(210n1 〜210n(N-1) )を設ければ、クロック信号と共にデータ信号も同時に切り替えることができる。