JP4946242B2 - オーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及びオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及びオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料 Download PDF

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Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及びオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料に関する。詳しくは、鋼管、鋼板等として、高温強度と耐食性が求められる用途に幅広く適用できることはもちろん、0.05%以上という高い量のPを含むにも拘わらず優れた溶接性も有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及びオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料に関する。
従来、高温環境下で使用されるボイラや化学プラント等においては、JISのSUS304H、SUS316H、SUS321H、SUS347H、SUS310S等のオーステナイト系ステンレス鋼が使用されてきた。
しかしながら近年、ボイラー等の蒸気条件の高温高圧化が進み、それに伴って使用材料に対する要求性能が厳しくなり、従来使用されてきたオーステナイト系ステンレス鋼では高温強度が著しく不足する状況となったため、より一層高温強度に優れた経済的な鋼の開発が望まれている。
オーステナイト系ステンレス鋼の高温強度、特にクリープ強度の改善方法としては、炭化物の析出が有効であり、M236又はNbC等の炭化物による強化機構が用いられている。また、Cu添加によりクリープ中に微細析出するCu相もクリープ強度を高めるのに利用されている。
しかしながら、炭化物の析出のためのC含有量の増加は耐食性の劣化をもたらすし、また、炭化物による強化元素はいずれも高価であり、更に、Cuの多量添加は熱間加工性、溶接性及びクリープ延性を低下させるため、炭化物による強化元素及びCuの含有量にも制限があった。
一方、本来不純物元素であるPは、M236炭化物の微細化に寄与しクリープ強度に寄与することが知られており、例えば、特許文献1や特許文献2にPを含有させたオーステナイト(系)ステンレス鋼が提案されている。
すなわち、特許文献1に、Pの含有量を特定範囲に制御し、かつTiとNbの量をC量との対応で調整することで、クリープ破断強度を向上させたオーステナイトステンレス鋼が開示されている。
また、特許文献2に、クリープ変形に対する抵抗力がオーステナイト相と比べて著しく低いフェライト相の生成を抑制するとともに、特定量のPを含有させてリン化物の析出強化作用を利用し、クリープ破断特性の劣化を防止したオーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。
特開昭62−243742号公報 特開平3−153847号公報
前述の特許文献1及び特許文献2で開示されたPの含有量を増加させる技術は溶接性の低下を招いてしまう。すなわち、P含有量の増加、なかでも0.05%を超えるような多量のP含有は、特に溶接凝固過程の終了期に近い、主として結晶粒界に膜状の液相が存在する段階において、凝固収縮又は熱収縮により加わる歪みが溶接金属の変形能以上になった場合に発生する割れ(以下、「溶接凝固割れ」という。)を著しく誘発する。したがって、特に、0.05%を超えるような多量のP含有は、溶接性という観点からの制限を受けることになるため、特許文献1及び特許文献2で開示されたオーステナイト(系)ステンレス鋼の場合には、必ずしもPのクリープ強度向上への効果が十分活用されているとは言いがたい。
そこで、本発明の目的は、クリープ強度が高くかつ経済的でありながら溶接性に優れた母材及び溶接金属からなるP含有量の高いオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及びオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を提供することにある。
本発明者らは、クリープ強度が高くかつ経済的な、Pを高濃度に含有させたオーステナイト系ステンレス鋼について、溶接凝固割れを防止して良好な溶接性を具備させることを目的に種々の検討を実施した。
なお、溶接凝固割れは、前述のように、溶接凝固中のデンドライト間に存在する液相が低温域まで膜状に残存する場合に、付加される応力に耐えられずに生じる割れである。
そして、P含有量の増加によって溶接凝固割れ感受性が増大する、つまり、溶接凝固割れの発生が増えるのは、Pが凝固中の液相に著しく濃化して液相の凝固完了温度を大きく低下させるため、液相がより低温域まで残存することに起因するものである。
このため、不純物元素として含まれるPに起因する溶接凝固割れの発生低減のための研究が種々行われており、例えば、特表2003−535213号公報の段落0030及び0031に開示されているように、初相をフェライト凝固とするよう化学組成をバランスさせた場合に、溶接凝固割れが抑制できることが知られている。
また、「ステンレス鋼の溶接第1版(著者:西本和俊、夏目松吾、小川和博、松本長、発行年:平成13年、発行所:産報出版)」の第87〜88ページには、デルタフェライトを活用した溶接凝固割れ抑制のためのメカニズムが詳細に記載され、溶接凝固割れの抑制は、フェライトが初晶となる凝固モード、つまり、「FAモード」の場合に、デルタフェライトのオーステナイトへの変態による液相の分断によって実現できると説明されている。
これに対して、本発明者らは、上述の文献とは異なり、あくまでも初相の後に晶出する相(例えば、「FAモード」の凝固の場合ではオーステナイト)の晶出が溶接凝固割れの抑制に有効であるとの着想の下に、各種のオーステナイト系ステンレス鋼溶接金属において初相の後に晶出する相の晶出挙動についての詳細な調査を行った。
その結果、先ず、凝固モードが前記したフェライトが初晶となる「FAモード」だけでなく、オーステナイトが初相となる凝固モードである「AFモード」の場合にも、初相の後に晶出する相は溶接凝固中の液相中央部から晶出・成長する分離共晶型となることが判明した。
そこで、初相が晶出した後に晶出するオーステナイト又はデルタフェライトの晶出タイミングを早期化するよう制御して、膜状に残存する液相を分断することによって割れ発生の伝播方向を分断すれば、「FAモード」の場合に限らず「AFモード」の場合にも、P含有量の増加に伴う溶接凝固割れ感受性の増大、つまり、溶接凝固割れの発生の増加を抑制できるとの着想に至った。
なお、0.05%以上のPを含む場合には、Pの凝固モードに及ぼす影響は無視できないと考えられる。
このため、ステンレス鋼の凝固モードを予測できるPの影響を考慮したミクロ偏析計算モデルを作成した。
そして、このミクロ偏析計算モデルに基づいて、凝固モードが「AFモード」又は「FAモード」となる種々の化学成分組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼を作製し、溶接凝固割れ感受性に関する研究を行った。
その結果、凝固モードが「FAモード」の場合はもちろん、「AFモード」の場合においても、初相の後に晶出する相の晶出タイミングを早期化すれば、たとえ0.05%以上のPを含有する場合でも溶接凝固割れを抑制できることが明らかとなった。
そこで本発明者らは、次に、Pを0.05%以上含むオーステナイト系ステンレス鋼において、C、Si、Mn、S、Cr、Ni、sol.Al及びNの含有量を種々変化させて、更に詳細な検討を行った。
その結果、C:0.05〜0.25%、Si:2%以下、Mn:0.01〜3%、P:0.05〜0.5%、S:0.03%以下、Cr:15〜30%、Ni:6〜55%、sol.Al:0.001〜0.1%及びN:0.03%以下で、残部がFeと不純物のオーステナイト系ステンレス鋼の場合には、下記の(1)式を満足するように成分設計して、初相の後に晶出する相の晶出タイミングを制御すれば、溶接凝固割れを確実かつ安定して抑制できることが判明した。
(Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)≧1.388・・・(1)式。
なお、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
本発明者らは、更に、上記のオーステナイト系ステンレス鋼におけるFeの一部に代えて、Nd、Cu、Mo、W、B、V、Nb、Ti、Ta、Zr、Hf、Co、Ca及びMgを含む場合についても検討を行った。
その結果、Feの一部に代えて、下記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有するオーステナイト系ステンレス鋼の場合には、下記の(2)式を満足するように成分設計して、初相の後に晶出する相の晶出タイミングを制御すれば、溶接凝固割れを確実かつ安定して抑制できることが判明した。
第1群:Nd:0.5%以下、
第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上、
第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種、
(Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)≧1.388・・・(2)式。
なお、(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)及び(2)に示すオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手、並びに(3)及び(4)に示すオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料にある。
(1)質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:2%以下、Mn:0.01〜3%、P:0.09〜0.5%、S:0.03%以下、Cr:15〜30%、Ni:6〜55%、sol.Al:0.001〜0.1%及びN:0.03%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、かつ下記(1)式を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
(Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)≧1.388・・・(1)式。
なお、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、更に、下記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
(Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)≧1.388・・・(2)式。
なお、(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
第1群:Nd:0.5%以下、
第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上、
第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種。
(3)質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:2%以下、Mn:0.01〜3%、P:0.09〜0.5%、S:0.03%以下、Cr:15〜30%、Ni:6〜55%、sol.Al:0.001〜0.1%及びN:0.03%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、かつ下記(1)式を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
(Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)≧1.388・・・(1)式。
なお、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。

(4)Feの一部に代えて、質量%で、更に、下記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ下記(2)式を満足することを特徴とする請求項3に記載のオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
(Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)≧1.388・・・(2)式。
なお、(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
第1群:Nd:0.5%以下、
第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上、
第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種。
以下、上記(1)及び(2)に示すオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手、並びに(3)及び(4)に示すオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料に係る発明を、それぞれ、「本発明(1)」〜「本発明(4)」という。また、総称して「本発明」ということがある。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手は、P含有量が高いにも拘わらず、鋼管、鋼板等として、高温強度と耐食性はもちろん溶接性が要求される用途に幅広く適用することができる。また、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、上記のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手を作製するのに最適である。
以下、本発明の溶接継手及び溶接材料における成分元素の限定理由について詳しく説明する。なお、以下の説明において、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
C:0.05〜0.25%
Cは、高温環境下で使用される際に必要となる引張強さ及びクリープ強度を確保するために有効かつ重要な元素である。本発明のオーステナイト系ステンレス鋼においては、その含有量を0.05%以上にしないと上記の効果が発揮されず、求められている高温強度が得られない。しかしながら、0.25%を超える量のCを含有させても、溶体化状態における未固溶炭化物量が増加するだけで高温強度の向上に寄与しなくなる。また、靱性などの機械的性質や耐食性を劣化させる。このため、Cの含有量は0.05〜0.25%とした。なお、Cの含有量は、0.06%超え0.2%以下とすることが好ましく、0.07〜0.15%であれば一層好ましい。
Si:2%以下
Siは、オーステナイト系ステンレス鋼の溶製時に脱酸作用を有し、また耐酸化性及び耐水蒸気酸化性等を高めるのに有効な元素である。前記の効果を必要とする際には、Siは0.1%以上含有させるのが望ましい。しかしながら、その含有量が2%を超えると、σ相等の金属間化合物相の析出を促進し、高温における組織安定性の劣化に起因した靱性や延性の低下を生じる。更に、完全オーステナイト相凝固する場合には、溶接凝固割れ感受性が極めて大きくなって、溶接凝固割れの発生が増える。したがって、Siの含有量は2%以下とした。なお、Siの含有量は1%以下であればより好ましい。
Mn:0.01〜3%
Mnは、オーステナイト系ステンレス鋼中に不純物として含まれるSによる熱間加工脆性の抑制の他、溶製時の脱酸効果に有効な元素であり、このような効果を得るために、少なくとも0.01%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が3%を超えるとσ相等の金属間化合物相の析出を助長し、高温における組織安定性の劣化に起因した靱性や延性の低下を生じる。したがって、Mnの含有量は0.01〜3%とした。なお、Mnの含有量は0.05〜2%であればより好ましく、0.1〜1.5%であれば更に好ましい。
P:0.05〜0.5%
Pは、本発明において重要な元素であり、炭化物の微細析出に寄与して、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼のクリープ強度を向上させるために、0.05%以上の含有量とする必要がある。しかしながら、Pの含有量が過剰になるとクリープ延性が低下し、特に、その含有量が0.5%を超えるとクリープ延性の低下が著しくなる。したがって、Pの含有量は0.05〜0.5%とした。なお、Pの含有量は0.06〜0.3%であればより好ましく、0.08%を超えて0.2%以下であれば更に好ましい。
S:0.03%以下
Sは、オーステナイト系ステンレス鋼を溶製する際に原料などから混入してくる不純物元素であり、その含有量が多くなると、耐食性の低下を招くとともに、熱間加工性と溶接性も劣化させ、特に、Sの含有量が0.03%を超えると、耐食性の低下、熱間加工性と溶接性の劣化が著しくなる。したがって、Sの含有量は0.03%以下とした。なお、Sの含有量は可能な限り低減することが望ましいので、0.01%以下とすれば更に好ましく、0.005%以下とすれば極めて好ましい。
Cr:15〜30%
Crは、耐酸化性、耐水蒸気酸化性、耐高温腐食性等を確保する重要な元素であり、更にCr系炭化物を形成しクリープ強度を上昇させるのにも寄与する。前記した効果を得るために、Crは15%以上含有させる必要がある。なお、Crの含有量が多いほど耐食性は向上するが、その含有量が30%を超えると、オーステナイト組織が不安定となってσ相等の金属間化合物やα−Cr相を生成しやすくなるので、靱性や高温強度の劣化が生じる。したがって、Crの含有量は15〜30%とした。なお、Crの含有量は18〜28%であれば更に好ましい。
Ni:6〜55%
Niは、安定なオーステナイト組織を確保するために必須の元素であり、その必要最少含有量は、オーステナイト系ステンレス鋼中に含まれるCr、Mo、W、Nb等のフェライト生成元素やMn、C、N等のオーステナイト生成元素の含有量によって定まる。本発明では15%以上のCrを含有させる必要があり、このCr量に対してNiの含有量が6%未満の場合には、オーステナイト単相組織にするのが困難であり、更に、高温での長時間使用でオーステナイト組織が不安定になり、σ相等の脆化相析出に起因して高温強度や靱性が著しく劣化してしまう。一方、Niの含有量が55%を超えてもその効果は飽和し経済性が損なわれる。したがって、Niの含有量は6〜55%とした。なお、Niを多量に含む場合には、凝固モードが「Aモード」、つまり、オーステナイト単相での凝固となり前記した(1)式が満たされないことがあるため、Niの含有量は6〜30%とすることが好ましく、8〜25%であれば一層好ましい。
sol.Al:0.001〜0.1%
Alは、オーステナイト系ステンレス鋼の溶製時に脱酸作用を有する。この効果を発揮させるためにはAlをsol.Al(「酸可溶性Al」)として0.001%以上含有させる必要がある。しかし、sol.AlとしてのAlの含有量が0.1%を超えると、高温での使用中にσ相等の金属間化合物の析出を促進し、靱性や延性、高温強度を低下させる。したがって、sol.Alの含有量は0.001〜0.1%とした。なお、sol.Alの含有量は0.005〜0.05%であればより好ましく、0.01〜0.03%であれば更に好ましい。
N:0.03%以下
Nの含有量が0.03%を超えると、熱間加工性の低下をきたすため、N含有量は0.03%以下とした。なお、Nの含有量は少ないほど望ましく、より好ましいのは0.02%以下、更に好ましいのは0.015%以下である。
(Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)の値:1.388以上
上述した範囲のCからNまでの元素を含有し、残部がFe及び不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼は、「(Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)」の値が1.388以上、つまり(1)式を満たす場合に、初相の後に晶出する相の晶出タイミングが制御されて、溶接凝固割れを確実かつ安定して抑制できる。
上記の理由から、本発明(1)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及び本発明(3)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、上述した範囲のCからNまでの元素を含有し、残部はFe及び不純物からなり、かつ前記(1)式を満たすことと規定した。
なお、本発明(1)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及び本発明(3)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、そのFeの一部に代えて、必要に応じて更に、
第1群:Nd:0.5%以下、
第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上、
第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種、
の各グループの元素の1種以上を選択的に含有させることができる。すなわち、前記第1群〜第3群のグループの元素の1種以上を任意元素として添加し、含有させてもよい。
以下、上記の任意元素に関して説明する。
第1群:Nd:0.5%以下
第1群の元素であるNdは、クリープ延性向上作用を有し、特に、0.05%以上という高い量のPを含む本発明のオーステナイト系ステンレス鋼において良好なクリープ延性を得るのに有効な元素である。上記の効果を確実に得るには、Ndの含有量は0.001%以上とすることが望ましい。しかしながら、Ndの含有量が0.5%を超えると、酸化物など介在物の増加を招く。したがって、添加する場合のNdの含有量は、0.5%以下とした。なお、Ndの含有量は、0.001〜0.5%とすることが好ましい。より好ましいNdの含有量は、0.001〜0.2%である。更に一層好ましいNdの含有量は、0.005%以上0.1%未満である。
第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上
第2群の元素であるCu、Mo、W、B、V、Nb、Ti、Ta、Zr、Hf及びCoはクリープ強度を高める作用を有するので、この効果を得るために上記の元素を添加し、含有させてもよい。以下、第2群の元素について詳しく説明する。
Cu:3%以下
Cuは、高温での使用中に微細なCu相としてオーステナイト母相に整合析出し、クリープ強度を大幅に向上させる作用を有する。上記の効果を確実に得るには、Cuの含有量は0.01%以上とすることが望ましい。しかしながら、Cuの含有量が多くなり、特に3%を超えると、熱間加工性、溶接性及びクリープ延性の低下を招く。したがって、添加する場合のCuの含有量は、0.5%以下とした。なお、Cuの含有量は、0.01〜3%とすることが好ましい。Cu含有量の上限は、2.0%以下とすることがより好ましく、0.9%以下とすれば一層好ましい。
Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下
Mo及びWは、クリープ強度及び高温強度の向上に有効な元素である。上記の効果を確実に得るには、MoとWをそれぞれ単独で添加する場合、含有量はそれぞれ0.05%以上とし、両元素を複合添加する場合はMo+(W/2)で0.05%以上とすることが好ましい。しかしながら、単独添加の場合にMo及びWをそれぞれ、5%及び10%を超えて含有させても、また、複合添加の場合にMo+(W/2)で5%を超えるMoとWを含有させても、前記の効果が飽和してコストが嵩むうえに、σ相等の金属間化合物の生成を誘発し、組織安定性及び熱間加工性の劣化を招く。したがって、添加する場合のMo及びWの含有量は、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下とした。なお、MoとWをそれぞれ単独で添加する場合の含有量は、Moは0.05〜5%、また、Wは0.05〜10とすることが好ましく、一方、両元素を複合添加する場合の含有量は、Mo+(W/2)で0.05〜5%とすることが好ましい。Mo及びWはフェライト形成元素であるため、オーステナイト組織の安定化のためにはMo及びWの含有量は、それぞれ4%未満とすることがより好ましい。
B:0.03%以下
Bは、炭窒化物中に存在して高温での使用中における炭窒化物の微細分散析出を促進するとともに、B単体で粒界に存在して粒界を強化し粒界すべりを抑制することによって、クリープ強度及び高温強度を改善する。こうした効果を確実に得るには、Bの含有量は0.0005%以上とすることが望ましい。しかしながら、Bの含有量が0.03%を超えると、溶接性の低下を招く。したがって、添加する場合のBの含有量は、0.03%以下とした。なお、Bの含有量は、0.0005〜0.03%とすることが好ましい。より好ましいBの含有量は、0.001〜0.1%である。更に一層好ましいBの含有量は、0.001〜0.005%である。
V:1.5%以下
Vは、炭化物形成元素であり、クリープ強度及び高温強度の向上に有効である。この効果を確実に得るには、Vの含有量は0.02%以上とすることが望ましい。しかしながら、Vの含有量が1.5%を超えると、靱性を始めとする機械的性質の大きな劣化を招く。したがって、添加する場合のVの含有量は、1.5%以下とした。なお、Vの含有量は、0.02〜1.5%とすることが好ましい。より好ましいVの含有量は、0.04〜1%である。
Nb:1.5%以下
Nbは、炭化物形成元素であり、クリープ強度及び高温強度の向上に有効である。この効果を確実に得るには、Nbの含有量は0.05%以上とすることが望ましい。しかしながら、Nbの含有量が1.5%を超えると、靱性を始めとする機械的性質の大きな劣化を招く。したがって、添加する場合のNbの含有量は、1.5%以下とした。なお、Nbの含有量は、0.05〜1.5%とすることが好ましい。より好ましいNbの含有量は、0.05〜0.6%である。
Ti:2%以下
Tiは、炭化物形成元素であり、クリープ強度及び高温強度の向上に有効である。この効果を確実に得るには、Tiの含有量は0.005%以上とすることが望ましい。しかしながら、Tiの含有量が2%を超えると、靱性を始めとする機械的性質の大きな劣化を招く。したがって、添加する場合のTiの含有量は、2%以下とした。なお、Tiの含有量は、0.005〜2%とすることが好ましい。より好ましいTiの含有量は、0.05〜1%である。
Ta:8%以下
Taも炭化物形成元素であり、クリープ強度及び高温強度の向上に有効である。この効果を確実に得るには、Taの含有量は0.01%以上とすることが望ましい。しかしながら、Taの含有量が8%を超えると、靱性を始めとする機械的性質の大きな劣化を招く。したがって、添加する場合のTaの含有量は、8%以下とした。なお、Taの含有量は、0.01〜8%とすることが好ましい。より好ましいTaの含有量は、0.01〜7%である。更に一層好ましいTaの含有量は、0.05〜6%である。
Zr:1%以下
Zrは、主として粒界強化に寄与し、クリープ強度を向上させる。この効果を確実に得るには、Zrの含有量は0.0005%以上とすることが望ましい。しかしながら、Zrの含有量が1%を超えると、機械的性質や溶接性の劣化を招く。したがって、添加する場合のZrの含有量は、1%以下とした。なお、Zrの含有量は、0.0005〜1%とすることが好ましい。より好ましいZrの含有量は、0.01〜0.8%である。更に一層好ましいZrの含有量は、0.02〜0.5%である。
Hf:1%以下
Hfも主として粒界強化に寄与し、クリープ強度を向上させる。この効果を確実に得るには、Hfの含有量は0.0005%以上とすることが望ましい。しかしながら、Hfの含有量が1%を超えると、機械的性質や溶接性の劣化をきたす。したがって、添加する場合のHfの含有量は、1%以下とした。なお、Hfの含有量は、0.0005〜1%とすることが好ましい。より好ましいHfの含有量は、0.01〜0.8%である。更に一層好ましいHfの含有量は、0.02〜0.5%である。
Co:5%以下
Coは、Niと同様にオーステナイト組織を安定化し、クリープ強度向上に寄与する。この効果を確実に得るには、Coの含有量は0.05%以上とすることが望ましい。しかしながら、Coの含有量が5%を超えても前記の効果は飽和し、経済性が低下するばかりである。したがって、添加する場合のCoの含有量は、5%以下とした。なお、Coの含有量は、0.05〜5%とすることが好ましい。
なお、上記のCu、Mo、W、B、V、Nb、Ti、Ta、Zr、Hf及びCoは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種以上の複合で含有することができる。
第3群の元素であるCa及びMgは熱間加工性を高める作用を有するので、この効果を得るために上記の元素を添加し、含有させてもよい。以下、第3群の元素について詳しく説明する。
Ca:0.05%以下
Caは、熱間加工性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Caの含有量は0.0001%以上とすることが好ましい。しかしながら、Caの含有量が0.05%を超えると、酸化物系介在物を形成し却って熱間加工性が低下し、延性の劣化も生じる。したがって、添加する場合のCaの含有量は、0.05%以下とした。なお、Caの含有量は、0.0001〜0.05%とすることが好ましい。より好ましいCaの含有量は、0.001〜0.02%である。更に一層好ましいCaの含有量は、0.001〜0.01%である。
Mg:0.05%以下
Mgも熱間加工性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Mgの含有量は0.0001%以上とすることが好ましい。しかしながら、Mgの含有量が0.05%を超えると、酸化物系介在物を形成し却って熱間加工性が低下し、延性の劣化も生じる。したがって、添加する場合のMgの含有量は、0.05%以下とした。なお、Mgの含有量は、0.0001〜0.05%とすることが好ましい。より好ましいMgの含有量は、0.001〜0.02%である。更に一層好ましいMgの含有量は、0.001〜0.01%である。
なお、上記のCa及びMgは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種の複合で含有することができる。
(Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)の値:1.388以上
前記本発明(1)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及び本発明(3)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料のFeの一部に代えて、上記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有するオーステナイト系ステンレス鋼は、「(Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)」の値が1.388以上、つまり(2)式を満たす場合に、初相の後に晶出する相の晶出タイミングが制御されて、溶接凝固割れを確実かつ安定して抑制できる。
上記の理由から、本発明(2)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及び本発明(4)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、本発明(1)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手及び本発明(3)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料のFeの一部に代えて、上記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ前記(2)式を満たすことと規定した。
本発明(1)及び本発明(2)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手は、TIG溶接、MIG溶接等の種々の溶接方法で作製することができる。そして、そのオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手の作製に用いる溶接材料としては、本発明(3)及び本発明(4)に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を用いることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼である鋼1〜12及び鋼A〜Dを高周波加熱真空炉を用いて溶解した後、インゴットに鋳造した。
表1中の鋼1〜12は、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、表1中の鋼A〜Dは、化学組成が本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
なお、ボイラの熱交換に用いられるオーステナイト系ステンレス鋼管では、JIS G 3463で規定されているようにPの含有量は0.040%以下に制限されている。このため、表1中の鋼AのP含有量である0.03%が、ボイラの熱交換に用いられる一般的なオーステナイト系ステンレス鋼のP含有量に相当する。
Figure 0004946242
得られた各インゴットを通常の方法で熱間鍛造した後、1200℃で固溶化熱処理を施し、突き合わせ部1.5mmの60°V開先加工が施された厚さ12mm、幅50mm及び長さ150mmの拘束溶接割れ試験用試験片、並びに、厚さ4mm、幅100mm及び長さ100mmのトランスバレストレイン試験片を作製した。
このようにして得た各オーステナイト系ステンレス鋼の拘束溶接割れ試験用試験片を用いて、周囲を拘束溶接し、突き合わせ部分に対して溶接電流150A、溶接電圧12V、溶接速度10cm/minの条件にてTIG溶接によりノーフィラー溶接を行い、ビード表面割れ率、つまり、拘束溶接割れ試験片の溶接ビード長に対する凝固割れ発生率を測定した。
また、各オーステナイト系ステンレス鋼の凝固割れ感受性をより詳細に評価するために、前記のトランスバレストレイン試験片を用いて、溶接電流100A、溶接電圧15V、溶接速度15cm/min、付加歪み2%の条件にてトランスバレストレイン試験を行い、最大割れ長さを測定した。なお、従来、耐熱用として使用されているオーステナイト系ステンレス鋼溶接金属のトランスバレストレイン試験により評価された最大割れ長さは1mm以下である。したがって、トランスバレストレイン試験により評価された最大割れ長さが1mm以下のオーステナイト系ステンレス鋼は溶接凝固割れに対して優れた耐性を有していると考えられる。
更に、あらかじめ各オーステナイト系ステンレス鋼の母材から作製した外径1.2mmの溶接材料(溶接ワイヤー)を使用して、溶接電流165A、溶接電圧15V、溶接速度10cm/minの条件にてTIG溶接により多層盛り溶接を行い、図1に示す形状の試験片を採取して、700℃、147MPaの条件でクリープ破断試験を行い、溶接継手のクリープ破断時間を調査することも行った。なお、溶接金属の化学組成は、TIG溶接の場合希釈はほとんど生じないため、母材と同一である。
表2に、上記の各試験結果をまとめて、前記(1)式又は(2)式の左辺の値とともに示す。なお、表2においては、クリープ破断時間が1000時間未満のものを「×」、1000時間以上のものを「○」として示した。
Figure 0004946242
表2から、本発明で規定する条件を満たす鋼1〜12の場合、Pを0.09〜0.29%という高い値で含むにも拘わらず、拘束溶接割れ試験でのビード表面割れ率が0、つまり、溶接金属中での割れが全く発生しておらず、しかも、トランスバレストレイン試験での最大割れ長さも1mm以下であって、良好な溶接性を有していることが明らかである。更に、上記鋼1〜12の場合、クリープ破断時間は1000時間以上で、クリープ特性にも優れて要ることが明らかである。
これに対して、本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼A〜Dの場合、溶接性又はクリープ特性が劣っている。
すなわち、鋼Aの場合、P含有量が0.03%と低いため、拘束溶接割れ試験でのビード表面割れ率が0、つまり、溶接金属中での割れが全く発生しておらず、しかも、トランスバレストレイン試験での最大割れ長さも1mm以下であって、良好な溶接性を有しているものの、クリープ破断時間が1000時間に達しておらず、クリープ特性が劣っている。
鋼B〜Dの場合、クリープ破断時間は1000時間以上でクリープ特性に優れているものの、前記(2)式を満足していないため拘束溶接割れ試験で溶接金属中に割れが発生しており、しかも、トランスバレストレイン試験での最大割れ長さも1mmを超えるもので溶接性に劣っており、実用に適さない。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手は、P含有量が高いにも拘わらず、鋼管、鋼板等として、高温強度と耐食性はもちろん溶接性が要求される用途に幅広く適用することができる。また、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、上記のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手を作製するのに最適である。
実施例のクリープ破断試験で用いた試験片の形状を示す図である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:2%以下、Mn:0.01〜3%、P:0.09〜0.5%、S:0.03%以下、Cr:15〜30%、Ni:6〜55%、sol.Al:0.001〜0.1%及びN:0.03%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、かつ下記(1)式を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
    (Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)≧1.388・・・(1)式
    なお、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、更に、下記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
    (Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)≧1.388・・・(2)式
    なお、(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
    第1群:Nd:0.5%以下
    第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上
    第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種
  3. 質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:2%以下、Mn:0.01〜3%、P:0.09〜0.5%、S:0.03%以下、Cr:15〜30%、Ni:6〜55%、sol.Al:0.001〜0.1%及びN:0.03%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、かつ下記(1)式を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
    (Cr+1.5×Si+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+5×P)≧1.388・・・(1)式
    なお、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
  4. Feの一部に代えて、質量%で、更に、下記第1群ないし第3群の中から選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ下記(2)式を満足することを特徴とする請求項3に記載のオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
    (Cr+1.5×Si+2×Nb+Ti+2×P)/(Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu+5×P)≧1.388・・・(2)式
    なお、(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
    第1群:Nd:0.5%以下
    第2群:Cu:3%以下、Mo:5%以下及びW:10%以下でかつMo+(W/2):5%以下、B:0.03%以下、V:1.5%以下、Nb:1.5%以下、Ti:2%以下、Ta:8%以下、Zr:1%以下、Hf:1%以下及びCo:5%以下の1種又は2種以上
    第3群:Ca:0.05%以下及びMg:0.05%以下の1種又は2種
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