JP4818579B2 - スルホン酸基を有するポリアリーレン共重合体およびその製造方法、ならびに高分子固体電解質、プロトン伝導膜および電池用電極 - Google Patents
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Description
p.735〜736 (1994)、Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p.730 (1993))などの有機系ポリマーが挙げられる。
と、下記一般式(2)で表される構成単位および下記一般式(3)で表される構成単位から選ばれる少なくとも一種とからなり、一般式(1)で表される構成単位同士の連鎖数の平均が1.0〜4.0であることを特徴とする;
(スルホン酸基を有するポリアリーレン)
本発明のポリアリーレンは、下記一般式(1)で表される構成単位と、下記一般式(2)で表される構成単位および下記一般式(3)で表される構成単位から選ばれる少なくとも一種とからなる。
異なっていてもよい。このような有機基としては、具体的には、−CO−、−SO2−、
−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)p−(ここで、pは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−などの電子吸引性基、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−
、−S−などの電子供与性基が挙げられる。なお、電子吸引性基とは、ハメット(Hammett)置換基定数が、フェニル基のm位の場合に0.06以上、p位の場合に0.01以上
の値となる基をいう。Xは電子吸引性基であることが好ましい。
プロトン伝導膜、および電池用電極が提供される。
(スルホン酸基を有するポリアリーレンの製造方法)
本発明のポリアリーレンは、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物および下記一般式(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを触媒の存在下に重合し、得られた共重合体を加水分解することによって得ることができる。
ル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、2−エチルヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチル−2,4−ジオキソランメチル基などの直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環式炭化水素基、5員の複素環を有する炭化水素基などが挙げられる。中でもネオペンチル基が好ましい。
ン、1,5−シクロオクタジエン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられる。中でも、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シクロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられる。中でも、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)が好ましい。
ルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。中でも、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
(高分子固体電解質)
本発明の高分子固体電解質は、上述したようなスルホン酸基を有するポリアリーレンからなる。
(プロトン伝導膜)
本発明のプロトン伝導膜は、例えば、上述した本発明のスルホン酸基を有するポリアリーレン(以下、単に「スルホン酸基を有するポリアリーレン」という)を溶剤に溶解して溶液とした後、キャスティングにより基体上に流延し、フィルム状に成形する方法(キャスティング法)などにより、フィルム状に成形して製造される。基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、例えばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、好ましくは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン(DMI)などの非プロトン系極性溶剤が挙げられ、特に溶解性、溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。非プロトン系極性溶剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・sを超えると、粘度が
高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
接触比を維持するのが好ましい。さらに、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量の低減に有効である。プロトン伝導膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることが好ましい。
ト](商品名:IRGANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(商品名
:IRGANOX 1076)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキ
シ−ヒドロシンナマミド)(IRGAONOX 1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4―ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイ
ト(商品名:IRGANOX 3114)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA-80)などが挙げられる。
(電池用電極)
本発明の電池用電極は、例えば導電性多孔性粒子に担持された水素還元能を有する触媒微粒子および本発明のスルホン化ポリアリーレンとからなるペーストをガス拡散電極基材に塗布することにより調製される。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.スルホン酸当量
得られたスルホン酸基を有するポリアリーレンを、水洗水が中性になるまで洗浄してフリーの残存している酸を充分に除去した。これを乾燥した後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬としてNaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点からスルホン酸当量を求めた。
2.分子量の測定
スルホン酸基を有さないポリアリーレンの数平均分子量および重量平均分子量については、基本的に溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによってポリスチレン換算の分子量を求めた。スルホン酸基を有するポリアリーレンの数平均分子量および重量平均分子量については、基本的に溶剤として臭化リチウムと燐酸を添加したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶離液として用い、GPCによってポリスチレン換算の分子量を求めた。
3.熱水耐性試験
スルホン化ポリアリーレンのフィルムを、2.0cm×3.0cmにカット、秤量し、熱水耐性試験用のテストピースとした。このフィルムを、ポリカーボネート製の250ml瓶に入れ、そこに約100mlの蒸留水を加え、プレッシャークッカー試験機(HIRAYAMA MFS CORP製 PC−242HS)を用いて、120℃で24時間加温した。試験終了後、各フィルムを熱水中から取りだし、真空乾燥機で5時間乾燥し、水を留去して、熱水試験後の重量を秤量し、重量保持率を求めた。
4.フェントン試薬耐性
市販の30%過酸化水素水を3%になるよう蒸留水で希釈し、これに溶液中Fe(II)イオンが20ppmとなるよう第一硫酸鉄・七水和物を添加し、溶解させ、フェントン試
薬を調整した。この溶液を、250mlポリ瓶に200ml注ぎ、45℃で一定となるようウォーターバスを用いて加温した。溶液が45℃になったのを確認した後、各フィルムを入れて10時間加温した。26時間後、溶液中から固形物を取り出し、一晩風乾して秤量し、重量残存率を求めた。
5.プロトン伝導度の測定
交流抵抗は、5mm幅の短冊状膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスから、プロトン伝導率を算出した。
撹拌羽根、温度計、窒素導入管を取り付けた1000mLの3口フラスコに、3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル90.3g(225mmoL)、2,5−ジクロロベンゾフェノン69.1g(275mmol)、4−クロロベンゾフェノン1.08g(5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド9.81g(15mmol)、よう化ナトリウム2.25g(15mmol)、トリフェニルホスフィン52.5g(200mmol)、亜鉛78.4g(1200mmol)を加えた。フラスコ内を2時間真空乾燥した後、乾燥窒素置換し、脱水したジメチルアセトアミド(DMAc)373mLを加え、重合を開始した。
(2)スルホン化ポリアリーレンの合成
撹拌羽根、温度計、窒素導入管を取り付けた300mL3口フラスコに、ポリアリーレン120g、DMAc970mL、臭化リチウム29.3g(338mmol)を加え、120℃で7時間撹拌した。反応溶液を5Lのアセトンに注ぎ、重合体を凝固させた。得られた固体を蒸留水/濃塩酸溶液(3.0L/0.37L)で2度処理した後、蒸留水でpHが中性になるまで洗浄した。70℃で12時間乾燥し、スルホン化ポリアリーレン100gを得た。このポリマーのイオン交換容量は1.97meq/gであった。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表される構成単位;
と、下記一般式(2)および下記一般式(3)で表される構成単位から選ばれる少なくとも一種とからなり、
一般式(1)で表される構成単位同士の連鎖数の平均が1.0〜4.0であることを特徴とするスルホン酸基を有するポリアリーレン;
- 一般式(1)で表される構成単位が全構成単位に対して20〜80モル%であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレン。
- 請求項1または2に記載のポリアリーレンからなることを特徴とする高分子固体電解質。
- 請求項1または2に記載のポリアリーレンを含むことを特徴とするプロトン伝導膜。
- 請求項1または2に記載のポリアリーレンを含むことを特徴とする電池用電極。
- 下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物および下記一式(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを重合し、得られた共重合体を加水分解することを特徴とする、下記一般式(1)で表される構成単位同士の連鎖数の平均が1.0〜4.0であるスルホン酸基を有するポリアリーレンの製造方法;
- 下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物および下記一式(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを重合し、得られた共重合体を加水分解してなる、下記一般式(1)で表される構成単位同士の連鎖数の平均が1.0〜4.0であるスルホン酸基を有するポリアリーレン;
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