JP4997852B2 - スルホン化ポリアリーレン系重合体 - Google Patents
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Description
接結合を示し、ArはSO3H基を有するフェニル基もしくはナフチル基を示し、nは1
以上の整数を示し、mは1〜4の整数を示す。]
である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR’2−(R’は脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す。)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を示し、Bは独立に酸素原子または硫黄原子を示し、R1〜R16は、互いに同一でも異なっていて
もよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部もしくはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示し、sおよびtは0〜4の整数を示し、rは0または1以上の整数を示す。]
<スルホン化ポリアリーレン>
本発明のスルホン化ポリアリーレン系重合体は、下記一般式(1)で表される構成単位(以下「構成単位(1)」ともいう)と、下記一般式(2)で表される構成単位(以下「構成単位(2)」ともいう)とを有する。
Zは、酸素原子、硫黄原子または直接結合を示し、好ましくは酸素原子または直接結合、特に好ましくは酸素原子である。
nは1以上の整数を示し、好ましくは1〜2の整数である。また、mは1〜4の整数を示し、好ましくは1または2である。
である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR’2−(R’は脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す。)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を示す。これらの中では、直接結合、−O−、−CO−、−SO2−、−CR’2−、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基が好ましい。R’としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、エチルヘキシル基、フェニル基、トリフ
ルオロメチル基、これらの置換基中の水素原子の一部もしくはすべてがハロゲン化された置換基などが挙げられる。
R1〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部もしくはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
上記ハロゲン化アルキル基としては、たとえば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられる。
上記アリル基としては、たとえば、プロペニル基などが挙げられる。
上記アリール基としては、たとえば、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
上記構成単位(2)の好ましい構造としては、上記式(2)において
(1)s=1およびt=1であり、Aが−CR’2−、シクロヘキシリデン基またはフル
オレニリデン基であり、Bが酸素原子であり、Dが−CO−または−SO2−であり、R1〜R16が水素原子またはフッ素原子である構造、
(2)s=1およびt=0であり、Bが酸素原子であり、Dが−CO−または−SO2−
であり、R1〜R16が水素原子またはフッ素原子である構造、
(3)s=0およびt=1であり、Aが−CR’2−、シクロヘキシリデン基またはフル
オレニリデン基、Bが酸素原子であり、R1〜R16が水素原子、フッ素原子またはニトリ
ル基である構造
が挙げられる。
本発明のスルホン化ポリアリーレンは、たとえば、特開2004−137444号公報に記載の方法で合成することができる。
CH3および−OSO2CF3からなる群より選ばれる原子または基を示し、塩素または臭
素が好ましい。
CH3および−OSO2CF3からなる群より選ばれる原子または基を示し、塩素または臭
素が好ましい。A、B、D、R1〜R16、s、tおよびrは、上記式(2)中のA、B、
D、R1〜R16、s、tおよびrと同義である。
う。)、または、配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)と、(ii)還元剤とを必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために「塩」を添加してもよい。
く、発電性能が低くなる傾向にあり、上記範囲を超えると、耐水性が大幅に低下する傾向にある。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各種の測定項目は、下記のようにして求めた。
重合体の分子量は、GPCによってポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。溶媒として臭化リチウムを添加したN−メチル−2−ピロリドンを用いた。
得られたスルホン化ポリマーの水洗水がpH4〜6になるまで洗浄して、フリーの残存している酸を除去して十分に洗浄し、乾燥した後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解させ、フェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液にて滴定し、中和点からイオン交換容量を求めた。
まず、交流抵抗を、5mm幅の短冊状の試料膜の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。次いで、線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数からプロトン伝導度を算出した。
<合成例1>
2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン50g(145mmol)を、冷却管、三方コックおよび温度計を取り付けた1Lの三口フラスコにとり、乾燥窒素置換した。ここにクロロスルホン酸263gを加えて攪拌し溶解した。オイルバスで反応液を100℃まで加熱し、10時間攪拌した。反応終了後、室温まで放冷し、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を、洗浄液が中性になるまで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を除去してクロロスルホン化物70gを得た。
に冷却した。ここに2,2−ジメチル−1−プロパノール25g(285mmol)を徐々に加えた後、4時間氷冷下で攪拌した。反応終了後、トルエンで希釈し、塩酸水溶液で2回洗浄した。さらに、有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、飽和食塩水で処理した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。メタノール/ヘキサンから再結晶を行い、目的の化合物80gを得た。得られた化合物は下記式(I)で表される化合物であった。
窒素導入管および攪拌機を取り付けた100mLの三口フラスコに、2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン31.7g、をはかりとり、氷浴で冷却した。これに、濃硫酸30mLを加えた後、60%発煙硫酸32mLを加え、1時間攪拌した。次に、70℃に加温し、15時間攪拌を続けた。反応液を冷却後、400mlの氷水に注ぎ、水酸化ナトリウム水溶液でpHを6〜7に調整してろ過した。ろ液を濃縮し、400mLのジメチルスルホキシドで抽出した。不溶物をろ過後、ろ液を濃縮し、残渣を60mlの水に溶解して60℃に加温した。ここに、沈殿がそれ以上生成しなくなるまで水を加え、生成物をろ過することにより、46.3gのトリスルホン化物を得た。
攪拌機を取り付けた三口フラスコに、2,5−ジクロロ−4’−フェニルベンゾフェノン3.3g(10mmol)をとり、冷却した。これに濃硫酸4mLを加えて生成物を溶解させた後、60%発煙硫酸4mLを加えて80℃で8時間攪拌した。反応液を100gの氷に注ぎ、10%水酸化ナトリウム水溶液で中和して不溶部をろ過した。ろ液を濃縮後、ジメチルスルホキシドで抽出した。不溶物をろ過し、ろ液を濃縮、乾燥することにより
ジスルホン化物4.7gを得た。
表されるスルホン酸エステル26.4gを得た。
攪拌機、温度計および窒素導入管を取り付けた1Lの三口フラスコに、合成例1で得られた式(I)で表される化合物49.7g(77.3mmol)、数平均分子量11,200の[4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物30.5g(2.7mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド1.6g(2.4mmol)、ヨウ化ナトリウム0.36g(2.4mmol)、トリフェニルホスフィン8.4g(32mmol)および亜鉛12.6g(192mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)188mLを加え、反応温度を80℃に保ちながら3時間攪拌した後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
攪拌機、温度計および窒素導入管を取り付けた1Lの三口フラスコに、合成例2で得られた式(II)で表される化合物57.9g(77.3mmol)、数平均分子量7,500の[2,6−ジクロロベンゾニトリル・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物53.4g(7.1mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド1.6g(2.4mmol)、ヨウ化ナトリウム0.36g(2.4mmol)、トリフェニルホスフィン8.4g(32mmol)および亜鉛12.6g(192mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)260mLを加え、反応温度を80℃に保ちながら3時間攪拌した後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
れるスルホン化ポリマーであると推定される。NMR解析は、得られたポリマーをDMSO−d6に5質量%の濃度で溶解し、500MHz−NMR(ブルカー社製、AVANC
E500型)を用いて行った。1H−NMRのチャートを図1に示す。
攪拌機、温度計および窒素導入管を取り付けた1Lの三口フラスコに、合成例3で得られた式(III)で表される化合物47.7g(76.0mmol)、数平均分子量7,5
00の[2,6−ジクロロベンゾニトリル・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物30.0g(4.0mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド1.6g(2.4mmol)、ヨウ化ナトリウム0.36g(2.4mmol)、トリフェニルホスフィン8.4g(32mmol)および亜鉛12.6g(192mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)180mLを加え、反応温度を80℃に保ちながら3時間攪拌した後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
[4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物の代わりに、[2,6−ジクロロベンゾニトリル・9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン]重縮合物を用いたこと以外は、参考例1と同様にしてスルホン化ポリマーを得た。得られた重合体の重量平均分子量は137,000、イオン交換容量は2.1meq/gであった。得られた重合体は下記式(A)で表されるスルホン化ポリマーであると推定される。
[2,6−ジクロロベンゾニトリル・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物の代わりに、[4,4‘−ジクロロベンゾフェノン・9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン・レゾルシノール]重縮合物を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてスルホン化ポリマーを得た。得られた重合体の重量平均分子量は103,000、イオン交換容量は2.2meq/gであった。得られた重合体は下記式(B)で表されるスルホン化ポリマーであると推定される。
[2,6−ジクロロベンゾニトリル・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物の代わりに、[4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてスルホン化ポリマーを得た。得られた重合体の重量平均分子量は104,000、イオン交換容量は2.3meq/gであった。得られた重合体は下記式(C)で表されるスルホン化ポリマーであると推定される。
2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン50g(145mmol)を、冷却管、三方コックおよび温度計を取り付けた1Lの三口フラスコにとり、乾燥窒素置換した。ここにクロロスルホン酸263gを加えて、内温を20℃以下に維持して3時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を、洗浄液が中性になるまで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を除去してクロロスルホン化物60gを得た。得られた化合物は合成例1とは異なり、モノクロロスルホン化された化合物であった。
の[4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物47.8g(4.3mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.5g(3.8mmol)、ヨウ化ナトリウム0.56g(3.8mmol)、トリフェニルホスフィン13.2g(50.2mmol)および亜鉛19.7g(301mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)295mLを加え、反応温度を80℃に保ちながら3時間攪拌した後、DMAc300mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
[4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物の代わりに、[2,6−ジクロロベンゾニトリル・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン]重縮合物を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてスルホン化ポリマーを得た。得られた重合体の重量平均分子量は144,000、イオン交換容量は2.2meq/gであった。得られた重合体は下記式(D)で表されるスルホン化ポリマーであると推定される。
実施例2〜4および比較例1〜2で得られたスルホン化ポリマーをN−メチルピロリドンに溶解し、PET板上にキャストして、膜厚50μmのフィルムを作製した。各フィルムのイオン交換容量、85℃・90%RHにおけるプロトン伝導度、引張強度、引張伸び、および、120℃の熱水に24時間浸漬した場合の重量保持率を測定した。結果を表1に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される構成単位と、下記一般式(2)で表される構成単位とを有することを特徴とするポリアリーレン系重合体。
- 上記式(2)中、tが1であり、Aが−CR’ 2 −、シクロヘキシリデン基またはフルオレニリデン基であり、Bが酸素原子であり、R 1 〜R 16 が水素原子、フッ素原子またはニトリル基であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアリーレン系重合体。
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