JP4810519B2 - 多層式追記型光記録媒体及びその記録方法、記録装置 - Google Patents

多層式追記型光記録媒体及びその記録方法、記録装置 Download PDF

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Description

本発明は多層式追記型光記録媒体とその記録方法、および記録再生装置の技術分野に関する。
近年、ホームユーザでも普通に容量の大きいオーディオデータや画像/動画データを扱うようになり、また一方、ハードディスクも大容量化が進み、CDやDVD系、更には青色レーザを使用した光記録媒体においても、記録容量が足りなくなってきている。
そこで、同一基板上に複数の記録層が積層されてなる多層式の光記録媒体技術が開発されている。
この種の多層式光記録媒体の記録装置では、試し書きを行うことにより、各記録層に応じて好適な、例えば、パルス幅、パルス強度、パルス形状、記録ストラテジ等が設定され、情報の記録を行うように構成されている。
光記録媒体に情報を記録する場合、実際の信号を記録する前に試し書きを行い、その試し書き部分の信号品質を調べて、記録するレーザ光の強度の最適値を得るというキャリブレーションという動作が行われるのが一般的であり、CD系やDVD系の記録可能な光記録媒体では、この試し書きを行う領域をディスク最内周に設け、これをパワーキャリブレーション領域(Power Calibration Area:PCA)と呼び(但し、本発明では試し書き領域と表現する)、上記の一連の動作をオプティマムパワーコントロール(Optimum Power Control:OPC)と呼んでいる。
試し書きには、例えば、従来から使用されているβ法やγ法を使用することが可能である。
ところで、多層式光記録媒体を記録する場合には、レーザ光の照射側から見て一番手前側に位置する記録層(最手前層)を除いた他の記録層については、少なくとも最手前層や、それに付随した半透過反射膜、接着膜或いは中間膜等を介して、レーザ光が届くことになる。
図29は書き込み時における手前側記録層の条件の違いを説明するための図である。同図(a)は何も記録が無い状態、同図(b)は光束が記録済み領域に全て掛かっている場合、同図(c)と(d)は光束が部分的に記録済み層に掛かっている場合、同図(e)と(f)は2つの記録済み領域の間の未記録領域に入っている場合をそれぞれ示す図である。
そのため、これら他の記録層については、それよりも手前側に位置する記録層に情報が記録されているか否かに応じて、すなわち、記録マークが光路中に存在しているか否かに応じて、他の記録層への透過率等が大きく異なる。
例えば、同図に示すように、レーザ光から見て手前側の層を第2記録層、奥側の層を第1記録層とし、第1記録層に記録を行おうとする場合、第2記録層の記録状態によって(同図(a)〜(f))、第1記録層への透過率が大きく変化する可能性がり、同図(a)〜(f)の状態では、それぞれ第1記録層への好適記録条件(例えば、感度等)が異なる。
この問題を解決するために、例えば、特許文献1には、
・・積層した複数の記録層を有し、特定の面より光ビームを照射し該複数の記録層に情報を記録・再生できる多層光ディスクであって、光ビームの照射面に近い記録層から順に記録する
・ 記録層は径方向や周方向に分割した複数のゾーンで構成し、該複数のゾーンの記録状態を示すフラグを所定の領域に記録し、該フラグの検出結果をもとに光ビームのパワー値を制御する
技術が開示されている。
しかしながら、光ビームの照射面に近い記録層から順に記録する方法では、光ビームが透過する記録層の全てに記録状態フラグを持つ必要があり、また記録・再生時の光ビームのパワー値等を決定するには、全ての記録層の記録状態フラグを考慮しなければならず、非常に煩雑な情報管理と、細かなパワー制御が必要になる。
特に記録層の数が増えると、管理する記録状態フラグ数は急激に増加するため、記録層が2つよりも多くなる多層式光記録媒体には不向きである。
また、手前側の層を記録済みにした場合であっても、欠陥の回避や追記の都合上、同図(e)や(f)のように、記録済みになっている筈の記録領域にも、未記録部が存在する可能性がある。
つまり、第1記録層への透過率が明らかに異なる同図(b)と(e)と(f)とは、同じ記録状態として扱われてしまう可能性があり、第1記録層では好適な記録が行われない可能性があることが明らかである。
このように、手前側の層からの記録の場合、完全な記録(欠陥回避や追記上の問題等による未記録部が存在せず、また、記録済み領域で透過率等の変動・バラツキが全くない状態)が実現できた場合のみに有効な方法であって、現実的には実現困難である。
更に、特許文献1では、記録状態フラグは、記録しようとする記録層より手前側に位置する記録層ごとに、何も記録していない状態を示すフラグと、サーティファイ処理を施したか或いは所定容量以上記録した状態を示すフラグの2種類しかないため、記録しようとする層への最適な記録・再生パワーが設定される保証がないという問題がある。
すなわち、記録済みと一言で言っても、膜厚ムラ、基板溝形状のバラツキ,チルト、偏芯等、或いは、基板や記録膜等の欠陥により、記録位置によって、必ず記録状態(例えば変調度に差異が生ずる)の変動が存在する。
図30は記録領域をゾーン単位で管理するときのゾーン分割の模式図である
この記録状態の差異によって、記録済みとなった記録層の透過率にもバラツキが生じ、記録済みの記録層を通して記録が行われる記録層では、そのバラツキに応じて好適記録条件が異なるため、記録しようとする記録層よりも手前側に存在する記録層の記録有無だけでは、記録しようとする記録層の記録条件が好適とはならない可能性がある。
特許文献1の技術では、例えば同図に示すように、第1記録層と第2記録層とで同一の半径位置に設けたゾーン単位で記録状態を管理するが、記録状態の管理の煩雑さを改善するため、レーザ光の第2記録層上でのビーム径に比べてゾーンの幅を大きくすることで、管理するフラグ数を減らす方法が提案されている。
例えば、同図のようにゾーン幅を設定した場合、第1記録層のゾーンB1に記録を行おうとする場合、ゾーンB1の内周端にレーザ光が位置した場合(レーザ光(in))と、ゾーンB1の外周端にレーザ光が位置した場合(レーザ光(out))を考えると、ゾーンB1に記録する場合、記録状態の管理すべき第2記録層のゾーンは、ゾーンA2、ゾーンB2、ゾーンC2の3つに限定することができる。
しかし、上述したように、ゾーンA2、ゾーンB2、ゾーンC2で、記録品質にバラツキがなく、未記録部が存在しない記録が行われる保証は全くないため、ゾーン幅を広げるほど第1記録層への好適記録条件の信頼性は低下する。
第1記録層への好適記録条件の信頼性を高めるには、ゾーン幅を狭めれば良いが、管理するべき記録状態のフラグ数が急増するため、実用的とは言えない。
特許文献2では、2層以上の情報記録層を有するとともに、ユーザデータ記録領域以外の領域に記録パワーのチェックを行なうための記録パワーテスト領域を有し、該記録パワーテスト領域が、前記情報記録層の層の数がnのとき(n−1)以上に区分され、前記情報記録層の各層に対応された各層用の記録パワーテスト領域を有し、前記各層用の記録パワーテスト領域は、1層目から(n−1)層までの状態が、透過率の最も低い記録状態、または、透過率の最も高い記録状態、もしくは、その両方の記録状態となっている部分を有する光情報記録媒体にレーザビームによって記録を行なう情報記録方法であって、前記各層用の記録パワーテスト領域における記録パワーのテストを、前記透過率の最も低い記録状態、または、前記透過率の最も高い記録状態、もしくは、前記両方の記録状態となっている部分にて行なって記録パワーを決定し、決定された記録パワーに基づいてユーザデータ記録領域にユーザデータの記録を行なうことを特徴とする情報記録方法が開示されている。
しかしながら、
・ 層数が増えると、各層の記録状態の組合せの数が非常に多くなり、パワーテスト領域の容量が不足する
・ パワーテストを行う記録層に対し、その記録層よりも手前に存在する各層では、記録状態の組合せを作る必要があるが、パワーテストの信頼性を確保するには、半径方向にある程度以上の幅が必要となり、パワーテスト領域の容量が不足する
・ 各層の記録状態のそれぞれの組合せにつき、半径方向にある程度以上の幅を有さないと、パワーテストの信頼性が大幅に低下する
・ 各層の記録状態の組合せを周方向に持たせる場合、各記録状態の組合せが分離でるような仕組みが別途必要となる(プレピットやウォブルに情報を入れる必要がある)
という問題を有する。
図31はK層に記録を行う場合、(K+1)層と(K+2)層の記録状態の組合せを周方向に持たせる場合の模式図である。
試し書き領域において、同図のように、まず、(K+1)層と(K+2)層の記録状態の組合せを周方向に分割して記録し、次いで各分割領域(A〜H)において、K層での好適な記録条件を求めれば、(K+1)層と(K+2)層の記録状態に応じたK層での好適記録条件による実記録が行える。
しかしながら、実際に最適記録条件を求めようとするK層に対し、手前側の層に記録状態の組合せを作る方法では、上述のように、(K+1)層と(K+2)層の記録状態が理想状態でなければ(欠陥回避や追記上の問題等による未記録部が存在せず、また、記録済み領域で透過率等の変動・バラツキが全くない状態)、K層での信頼性の高い好適記録条件は求まらないという問題がある。
図32は手前側の層の記録状態による違いを説明するための図である。同図(a)は書込光が全て記録済み領域を通過する場合、同図(b)は書込光が記録領域と未記録領域の境界部分を通過する場合をそれぞれ示す図である。
同図に示すように、K層の好適記録条件は、同図(a)と(b)では異なる筈であるが、特許文献2では、その違いについての対応についての記載がない。
特許文献3では、主に
・ レーザ光入射側と反対側から順に配置された第1〜第Nの記録層(Nは、2以上の整数である。)を含み、一方面から入射されたレーザ光が前記第1〜第Nの記録層のうち何れか一つの記録層に照射されることにより情報の記録及び再生が行われる光学式情報記録媒体であって、 第1〜第Nの記録層の少なくとも何れか一つには補正情報記録部が設けられており、前記補正情報記録部には、第2〜第Nの記録層における未記録状態と記録状態との間の透過率の変化に基づいてレーザ光強度を補正するための補正情報が記録されていることを特徴とする光学式情報記録媒体。
・ 前記第1〜第Nの記録層は、少なくともテスト記録を行うためのテスト記録領域と、ユーザデータを記録するための情報記録領域とを含んでおり、第Kの記録層(Kは、1≦K≦N−1を満たす任意の整数である。)のテスト記録領域は、前記第K+1〜第Nの記録層のテスト記録領域および情報記録領域とは異なる半径位置に配置されている光学式情報記録媒体。
が提案されている。
特許文献3の技術は、テスト記録(本発明で言う試し書き記録)の結果と、記録補正情報を用いてレーザ光強度を含むパルス条件を決定することで、信頼性の高い記録を行おうとするものである。
特許文献3の技術は、本発明と同じように、K層での好適記録条件を求める際、K層よりも手前に存在する層には未記録状態として、K層でのOPCの信頼性を高めようとするものであるが、下記の問題点がある。
図33は隣接する層の間に偏芯がある場合を説明するための図である。
図34は書込領域の半径を偏芯量より大きく設定する例を示す図である。
・ 例えば、K層と(K+1)層の試し書き領域の半径位置をずらすことにより、K層でのOPCの信頼性を高める方法であるため、層数が多くなると、より広範囲な試し書き領域が必要となり、記録容量が減少する恐れがある
・ 図33(a)に示すように、K層と(K+1)層の試し書き領域の半径位置をずらす方法であるが、実際にはK層と(K+1)層では偏芯や真円度等の差異があるため、同図(b)に示すように、K層と(K+1)層の試し書き領域が重なる可能性があり、OPCの信頼性が低下する恐れがある。
・ 偏芯や真円度等の影響によるK層と(K+1)層の試し書き領域の重なりを防ぐには、図34に示すように、K層と(K+1)層の試し書き領域を偏芯量以上(通常10〜30μm程度)に離す必要があり、試し書き領域として必要な領域が著しく増大し、記録容量の低下を招く
・ K層より手前側の層における記録状態有無の組合せについての好適記録条件を、補正情報により求める技術であるが、実際にK層より手前側の層における記録状態有無の組合せについて、全て試し書きを行うわけではないので、記録の信頼性が十分確保できない可能性がある。
・ 記録する層の順序は規定がないため、K層に実記録を行う際、K層よりも手前にある層の記録状態は、図29に示すように多種多様となるが、それら全ての状態に対してK層の好適記録条件が決められるわけではないので、記録の信頼性は不十分である。 試し書きにより求められる好適記録条件は、実際にOPCが行われる同図の(a)の場合と、(a)の結果から補正情報により求まる(b)の場合のみである。
このような事情から、特許文献4では、手前側の記録層に記録した後、奥側の記録層に記録することを提案している。
しかし、この方法は、特許文献1と同じ課題、すなわち、手前側の記録層の記録状態は、さまざまな記録状態をとる可能性があるので(図29参照)、記録しようとする記録層よりも手前に存在する記録層の数が増えるほど、記録しようとする記録層での好適記録条件は、従来のようなOPCでは決定できないという課題を有する。
また、特許文献5および特許文献6では、手前側の記録層への記録が奥側の記録層への記録の際に影響を及ぼすとして、奥側の記録層に先に記録することを提案している。
これらの技術は、記録の順序としては本発明と類似の発明であるが、これらの技術では、どのように各層の最適記録パワーを決めるのかについて、具体的な方法についての記載がない。
また、特許文献7では、手前側の記録層にあらかじめダミー信号を記録しておくことを提案している。
この方法での問題点は、特許文献1についてと同様であり、この方法が有効な場合は、完全な記録(欠陥回避や追記上の問題等による未記録部が存在せず、また、記録済み領域で透過率等の変動・バラツキが全くない状態)が実現できた場合のみに有効な方法であって、現実的には実現困難である。
特開2000−293947号公報 特開2003−22532号公報 特開2004−171740号公報 特開2000−285469号公報 特開平10−269575号公報 特開平3−157816号公報 特開2000−36130号公報
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、常に記録用のレーザ光を適切な照射状態としつつ情報の記録を行なうことを可能とならしめる多層式追記型光記録媒体とその記録方法、および記録再生装置を提供することを課題とする。
特に本発明では、今後大容量メモリーとして重要度が増すと予測される追記型光記録媒体に対して有効な多層式光記録媒体とその記録方法、および記録再生装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、各記録層では、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、
第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での前記試し書き範囲を、試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、前記第m記録層と前記第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく設定されて、ずらして配置する工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、各記録層では、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、
第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での前記試し書き範囲を、試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量は、wより大きく設定されてずらして配置する工程と、を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、
各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、
第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、第m記録層と第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく設定されていることをもって内周側にずらして配置する工程と、を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、
各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、
第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量は、wより大きく設定されてずらして配置する工程と、を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、第m記録層で試し書きが行われる際に、その試し書きが予定される半径位置範囲では、第(m+1)記録層から第N記録層の試し書き領域はいずれも未記録状態であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、前記偏芯量に関する情報が、予め任意の記録層中に記録されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、前記偏芯量に関する情報が、BCA領域に記録されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、試し書きを行う前に、第m記録層と第(m+1)記録層のプッシュプル信号を得ることにより、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯情報を取得する工程を備えたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項2または4に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、試し書きを行う前に、全記録層のプッシュプル信号を得ることにより、最大の偏芯量wを検出する工程を備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項8または9に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する工程が、トラッキングオフ時のプッシュプル信号の本数を計測する工程であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、請求項8または9に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する工程が、トラッキングオン時のプッシュプル信号の残留エラー量を計測する工程であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、前記試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、前記第m記録層と第m+1記録層との偏芯量差より大きく設定されて、ずらして配置する手段と、を有することを特徴とする。
請求項13に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、前記試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、前記所定のずらし量はwより大きく設定されてずらして配置する手段と、を有することを特徴とする。
請求項14に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、第m記録層と第m+1記録層との偏芯量差より大きく設定されて、内周側にずらして配置する手段とを有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明では、N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量はwより大きく設定されて、内周側にずらして配置する手段とを有することを特徴とする。
請求項16に記載の発明では、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、第m記録層で試し書きが行われる際に、その試し書きが予定される半径位置範囲では、第(m+1)記録層から第N記録層の試し書き領域はいずれも未記録状態であることを特徴とする。
請求項17に記載の発明では、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、予め任意の記録層中に記録された偏芯量に関する情報を取得する手段を備えたことを特徴とする。
請求項18に記載の発明では、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、BCA領域に記録された偏芯量に関する情報を取得する手段を備えたことを特徴とする。
請求項19に記載の発明では、請求項12または14に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、試し書きを行う前に、第m記録層と第(m+1)記録層のプッシュプル信号を得ることにより、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯情報を取得する手段を備えたことを特徴とする。
請求項20に記載の発明では、請求項13または15に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、試し書きを行う前に、全記録層のプッシュプル信号を得ることにより、最大の偏芯量wを検出する手段を備えたことを特徴とする。
請求項21に記載の発明では、請求項19または20に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する手段が、トラッキングオフ時のプッシュプル信号の本数を計測する手段であることを特徴とする。
請求項22に記載の発明では、請求項19または20に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する手段が、トラッキングオン時のプッシュプル信号の残留エラー量を計測する手段であることを特徴とする。
本発明によれば、記録層に記録する順番に制限を加えたため、第m記録層に実記録する際、第m記録層の手前に存在する記録層では全て未記録状態であることが保証される。
更に、第m記録層に実記録する前に、第m記録層の試し書き領域で好適記録条件を決定する際、各記録層間での試し書き範囲の配置に制限を加えたため、第m記録層の手前に存在する記録層では全て未記録状態であることが保証される。
そのため、試し書きによる好適記録条件の決定精度が非常に高まり、常に信頼性の高い記録品質で実記録が可能となる。
図1は本発明の記録装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
同図は多層式追記型光記録媒体100を記録装置に装着した状態を示している。
同図に示した記録装置は、多層式追記型光記録媒体100を装着して回転させるスピンドルモータ101と、制御部(コントローラ)102と、記録するデータを記録信号に変換する変調器103と、変調器103からの記録信号に従って半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路104と、半導体レーザを有し、レーザ光を多層式追記型光記録媒体100に集光して情報の記録を行うと共に、反射光から再生信号を得る光学ヘッド105と、再生信号を増幅し、情報再生信号106S、フォーカスエラー信号106F、及びトラッキングエラー信号106Tを生成するプリアンプ106と、情報再生信号106Sを2値化信号に変換する2値化回路107と、2値化信号からデータを復調するデータ復調回路108と、多層式追記型光記録媒体100の試し書き領域(テスト記録領域)において特定のデータを試験的に記録再生した信号の品質を判定する好適記録条件判定回路109と、多層式追記型光記録媒体100から読み出した偏芯情報を格納する偏芯情報格納回路110と、好適な記録条件に従ってレーザ光強度を制御するパルス条件設定回路111と、レーザ光の焦点を多層式追記型光記録媒体100の目的とする記録層に合わせるように、フォーカスエラー信号106Fに基づいて光学ヘッド105を制御するフォーカス制御回路112と、レーザ光が多層式追記型光記録媒体100のトラックを適切に走査するようにトラッキングエラー信号106Tに基づいて光学ヘッド105を制御するトラッキング制御回路113と、目的とする記録層上でのレーザ光の収差が最小となるように光学ヘッド105を制御する収差制御回路114と、光学ヘッド105を多層式追記型光記録媒体100の径方向に移動させる移動手段115を備えている。
まず最初に、記録装置では初期化動作(実記録に備えた準備)が実行される。
具体的には、多層式追記型光記録媒体100をスピンドルモータ101に装着して回転させた後、光学ヘッド105によって情報記録再生用のレーザ光を多層式追記型光記録媒体100上に照射する。
本発明の記録方法、および記録装置では、レーザ光入射側からみて最も遠くに配置された第1記録層に焦点を合わせ、リードイン領域等にアクセスし情報トラックにトラッキングして、或いは、BCA領域にアクセスして(トラックングは不要)、多層式追記型光記録媒体100の識別情報、好適記録条件(推奨値)、偏芯量に関する情報等を読み出す。
識別情報、好適記録条件(推奨値)、偏芯量に関する情報等の読み出しは、光学ヘッド105で多層式追記型光記録媒体100からの反射光より得られた情報再生信号106Sを2値化回路107で2値化し、その2値化された信号をデータ復調回路108で復調して制御部102に取り込んで行う。
読み出された偏芯に関する情報は、偏芯情報格納回路110に格納される。
次いで、第1記録層では、その試し書き領域で、前記好適記録条件(推奨値)を参考にして好適記録条件を求めるための試し書きが実行される。
試し書き領域において特定のデータを試験的に記録した後、該試し書きデータを再生し、その信号品質を好適記録条件判定回路109で判定し、第1記録層での好適記録条件が決定される。
次いで、第1記録層よりも1つ手前側に存在する第2記録層に焦点を合わせ、第1記録層と同様の工程により、第2記録層での好適記録条件を決定する(なお、この際、下記で説明するように、各記録層間の偏芯量差を考慮して、試し書き範囲をずらして使用する)。
この操作(工程)を記録層の数だけ繰り返して行い、記録装置の初期化動作を完了する。
これにより、データが制御部に送られると、初期化動作で決定された好適記録条件で、各記録層への記録が行われる(記録装置の電源が落とされるとか、多層式追記型光記録媒体が脱着されない限り、初期化動作は1回のみ実行されれば良い)。
なお、各層の偏芯に関する情報は各層ごとに記憶されていても、任意の記録層のリードイン領域、および/またはBCAにのみ記憶されていても構わない。
次に、本発明での試し書きについて詳しく説明する。
まず、本発明の多層式追記型光記録媒体では、記録再生光側から見て最奥の層を第1記録層とし、順次、手前側の記録層へ向かって番号を付与した場合、実記録は、第1記録層から第N記録層に向かって順次行うことに限定した。
これにより、記録しようとする記録層より手前側に存在する記録層は、常時未記録状態であるため、手前側の記録層の記録状態の組合せによって記録条件を調整する必要がなくなる。
本発明のように、第1記録層から第N記録層に向かって順次行うことに限定しない場合は、図29に示すように、(a)〜(f)の場合によって記録条件を変更する必要がある(同図において、塗りつぶされた部分は記録された部分を示す)。
記録しようとする第1記録層より手前にある層が1層しかないような場合である同図では、第2記録層の記録状態による第1記録層への好適記録条件の制御は比較的実現可能性が高いようにも思えるが、手前側の層が増えれば増えるほど、第1記録層への好適条件が制御しきれなくなることは容易に想像される。
図2は記録したい層と既に記録された部分がある層との上下関係の問題を示す図である。同図(a)、(b)は手前側に既に記録された記録層がある場合、同図(c)、(d)は手前側が記録したい層である場合をそれぞれ示す図である。
本発明とは逆に、第N記録層から第1記録層に向かって順次行うことに限定した場合は、手前側の記録層に均一な記録が全トラックにわたって欠損なく記録されている場合に限り有効な方法となるが、実際は欠陥の発生や追記のタイミング等の問題によって、同図(a)や(b)のような状態が発生する可能性があり(同図において、塗りつぶされた部分は記録された部分を示す)、この場合は、第1記録層への好適記録条件を調整しないと、記録品質の大幅な低下が生ずる可能性がある。
一方、本発明の方法でも、第1記録層への記録は完璧には行えないため、同図(c)、(d)のような場合が発生するが、第2記録層へ記録する際の第1記録層の記録状態の影響は殆どないため、第2記録層への好適条件を第1記録層の記録状態に合わせて制御することは必要なくなる。
図3は試し書きを行う場合の問題点を説明するための図である。
データ部の記録に関しては、上述のように、第1記録層から第N記録層に向かって順次行うことに限定すれば良いが、更なる問題は、試し書きをどのように行うかにある。
例えば、多層式追記型光記録媒体が記録装置に装着されるたびに、まず、全ての記録層で試し書きを行い、全ての記録層での好適記録条件を決定するような記録方法、および記録装置の場合(全ての記録層で好適記録条件を決定して実記録に備える記録方法、および記録装置の場合)、同図のように、単純に、第1記録層の試し書き領域から順に手前側の記録層の試し書き領域で試し書きを行えば良い。
図4は第1回目の試し書きが理想的に行われて第2回目の試し書きを行う例を説明するための図である。
実記録に向けて全記録層で試し書きを行い(第1回目試し書き)、全記録層で好適記録条件を決定したとしても、例えば実際に実記録が行われず、記録装置から多層式追記型光記録媒体が脱着され、再度、多層式追記型光記録媒体が記録装置に装着された場合、改めて全記録層で試し書きが行われるが(第2回目試し書き)、第1記録層への第2回目の試し書きを行う場合、同図のように、第2回目の第1記録層への試し書き開始位置において、手前側に存在する全ての層(同図では第2〜第5記録層)における第1回目の試し書きで記録済みとなった領域(試し書き範囲)が重なる可能性がなければ、第2回目の試し書きも精度の良い好適記録条件を決定できる。
図5は第1回目の試し書きが理想的に行われなかった例を示す図である。
第1回目の試し書き範囲を、半径位置やアドレスによって規定し、図4のように、第1回目と第2回目の試し書き範囲が重ならないようにしても、実際は、多層式追記型光記録媒体の各層で、トラックの偏芯量や真円度に差異があるため、図5に示すように、第1記録層への第2回目の試し書きを行う場合、第2回目の第1記録層への試し書き開始位置において、手前側に存在する層(同図では第2〜第5記録層)における第1回目の試し書きで記録済みとなった領域が重なる可能性があるため、第2回目の第1記録層での試し書きは、その信頼性が大幅に低下する可能性がある。
図6は第2回目の試し書き領域の開始位置に余裕を持たせた場合の例を説明するための図である。
上記のような問題を回避するには、同図に示すように、第1回目と第2回目の試し書き範囲を各層の偏芯量の差異を考慮して離して配置すればよいが、偏芯の差異量は数十μm程度存在する可能性があるので、試し書きが行われる回数を想定すると、試し書き領域を大幅に増やす必要があり、データ領域を減らさなければいけなくなる可能性がある。
図7は本発明の実施例を説明するための図である。
本発明では、記録容量を減らすことなく、信頼性の高い試し書きを行うため、試し書き領域を同図に示すように、試し書き範囲を各層の偏芯量差を吸収するようなレイアウトにすることが特徴である。
すなわち、同図は、各記録層で試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次該試し書き領域が使用される場合であるが、この場合、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、内周側にずらして配置する。
この試し書き範囲のずらし量は、各層の偏芯量差異によって決めることが可能であり、
・ 第m記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端(外周側の端)に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端を、第m記録層と第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく、内周側に位置させる
・ 最大の偏芯量を有する記録層と最小の偏芯量を有する記録層との偏芯量差をwとした場合、第m記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端を、w以上に、内周側に位置させること等により、決定することができる。
試し書き範囲のずらし量は、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯量差によってのみ決めることも可能であるが、設定の容易さから、第m記録層と第(m+1)記録層の試し書き範囲のずらし量を、最大の偏芯量wより大きい値で固定する方法が好ましい。
同図のように、各記録層の試し書き範囲を規定した場合、実際の試し書きが行われる様子を図8〜14に示す。
図8において、まず、第1回目の試し書きでは、全記録層(第1〜第5記録層)で試し書きが行われ、第1記録層から第5記録層に向かって順次試し書きが行われる。
この時、上記で説明したように、偏芯量に基づいて、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、内周側にずらして配置する。
これによって、第m記録層で試し書きを行う際には、第m記録層よりも記録再生光から見て手前側に存在する記録層は全て未記録状態であるから、第m記録層の好適記録条件が精度よく決定できる。
図9は第2回目の試し書きが行われる際の、第1記録層での試し書き領域を示した図である。
同図では、第1回目の試し書きにおいて、第1記録層の試し書き範囲における試し書き方向の最外端に対して、第2記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端を、第1記録層と第2記録層との偏芯量差より大きく内周側に位置させているため、或いは、最大の偏芯量wとした場合、第1記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端に対して、第2記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端をwより大きく内周側に位置させているため、第2回目の試し書きにおいて第1記録層の試し書きを行う領域では、第2記録層は未記録状態であることが保証される。
図10は手前側の層の試し書き領域に偏芯があっても試し書きに支障を与えないことを説明するための図である。
偏芯があった場合でも、第1回目試し書きで使用された第2記録層の試し書き部分の外周端は、最悪でも、第2回目試し書きで使用する第1記録層の試し書き開始位置までしか及ぶ可能性がない。
図11は、第2回目試し書きで第2記録層に試し書きを行う様子(第2回目試し書きで第2記録層に割当てられる試し書き範囲を示す)、
図12は、第2回目試し書きで第3記録層に試し書きを行う様子(第2回目試し書きで第3記録層に割当てられる試し書き範囲を示す)、
図13は、第2回目試し書きで第4記録層に試し書きを行う様子(第2回目試し書きで第4記録層に割当てられる試し書き範囲を示す)、
図14は、第2回目試し書きで第5記録層に試し書きを行う様子(第2回目試し書きで第5記録層に割当てられる試し書き範囲を示す)を示した。
これらの様子から、第m記録層で試し書きを行う際には、第m記録層よりも記録再生光から見て手前側に存在する記録層は全て未記録状態となり、第m記録層の好適記録条件が精度よく決定できることが明らかである。
図15は試し書き領域が互いに重ならないように配置する例を示す図である。
同図に示す方式では、試し書きできる範囲が狭くなり、記録層が増えるほど試し書き領域の占める割合が増え、データ領域の割合が減少する様子が理解できる。
本発明によれば、試し書き領域は、図6や図15のように無駄なスペース部分を設ける必要がないので、効率良く試し書き領域が使用でき、記録容量の低下を招く恐れがない。
偏芯情報の取得は、予め多層式追記型光記録媒体に記憶されていても良い。
予め多層式追記型光記録媒体に記憶されている偏芯情報は、任意の記録層に記憶させることが可能である。但し、本発明の多層式追記型光記録媒体では、最奥の記録層から記録が行われるため、最低限、最奥の記録層には偏芯情報が記憶されていることが好ましい。
偏芯情報は、多層式追記型光記録媒体にどのような形で記憶されていても構わない。
例えば、多層式追記型光記録媒体の内周部、および/または外周部に設けられたエンボス部に偏芯情報が記憶されていても良いし、基板等の案内溝に記憶(ウォブル情報等)されていても良い。
図16は本発明の実施例を説明するためのフローチャートである。
偏芯情報はBCA(バースト カッティングエリア)に記憶されていても良い。
なお、BCAとは、光情報記録媒体の最内周に、トラッキングサーボ制御を行うことなく情報を読み取る領域として、バーコード情報等が記録された領域を指す。
BCAには、一般的に、シリアル番号等の管理情報を光情報記録媒体個々の識別情報として記録し、著作権保護に利用され、BCAは光情報記録媒体の製造段階で形成される。
上記説明した記録動作をフローチャートで示すと、同図のようになる。
各工程の動作は上記で説明した通りである。
なお、同図中のNは、記録層の数を示す整数値で、記録再生のレーザ光から見て最手前の記録層の番号と同一である。
図17は本発明の記録装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
同図は多層式追記型光記録媒体100を記録装置に装着した状態を示している。
同図に示した記録装置は、多層式追記型光記録媒体100を装着して回転させるスピンドルモータ101と、制御部(コントローラ)102と、記録するデータを記録信号に変換する変調器103と、変調器103からの記録信号に従って半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路104と、半導体レーザを有し、レーザ光を多層式追記型光記録媒体100に集光して情報の記録を行うと共に、反射光から再生信号を得る光学ヘッド105と、再生信号を増幅し、情報再生信号106S、フォーカスエラー信号106F、およびトラッキングエラー信号106Tを生成するプリアンプ106と、情報再生信号106Sを2値化信号に変換する2値化回路107と、2値化信号からデータを復調するデータ復調回路108と、多層式追記型光記録媒体100の試し書き領域(テスト記録領域)において特定のデータを試験的に記録再生した信号の品質を判定する好適記録条件判定回路109と、多層式追記型光記録媒体100から読み出した偏芯情報を格納する偏芯情報格納回路110と、好適な記録条件に従ってレーザ光強度を制御するパルス条件設定回路111と、レーザ光の焦点を多層式追記型光記録媒体100の目的とする記録層に合わせるように、フォーカスエラー信号106Fに基づいて光学ヘッド105を制御するフォーカス制御回路112と、レーザ光が多層式追記型光記録媒体100のトラックを適切に走査するようにトラッキングエラー信号106Tに基づいて光学ヘッド105を制御するトラッキング制御回路113と、目的とする記録層上でのレーザ光の収差が最小となるように光学ヘッド105を制御する収差制御回路114と、光学ヘッド105を多層式追記型光記録媒体100の径方向に移動させる移動手段115と、トラッキング制御回路から得られたトラッキング信号を基に、各記録層での偏芯量を計測する偏芯量検出回路116を備えている。
まず最初に、記録装置では初期化動作(実記録に備えた準備)が実行される。
具体的には、多層式追記型光記録媒体100をスピンドルモータ101に装着して回転させた後、光学ヘッド105によって情報記録再生用のレーザ光を多層式追記型光記録媒体100上に照射する。
本発明の記録方法、および記録装置では、まず全記録層の偏芯量を計測する。
偏芯情報は、上記(第1の実施形態)で説明したように、製造時に計測された偏芯情報を、多層式追記型光記録媒体に記憶させることもできるが、記録装置に多層式追記型光記録媒体を装着した時に計測することも可能である。
図18、図19は、多層式追記型光記録媒体が記録装置のスピンドルに装着された状態を示ず図である。
スピンドルの形状によって、多層式追記型光記録媒体のどの記録層近辺でスピンドルと接触するかが異なるため、多層式追記型光記録媒体の装脱着のたびごとに、或いは、記録装置が異なるごとに、多層式追記型光記録媒体の各層での偏芯量が異なる可能性がある。
したがって、記録装置に多層式追記型光記録媒体が装着された時に、偏芯量を計測することも好ましい。
図20は偏芯量が比較的少ない場合のプッシュプル信号の波形を示す図である。
図21は偏芯量が比較的多い場合のプッシュプル信号の波形を示す図である。
偏芯量は、プッシュプル信号を観察することで、推定することが可能である。
例えば、任意の記録層にフォーカスし、プッシュプル信号の本数を計測することで偏芯量を計測することが可能である。プッシュプル信号の本数とトラックピッチから実際の偏芯量が推定可能である。
図22はプッシュプル信号の残留エラー量を示す図である。同図(a)は偏芯量が殆ど無い場合、同図(b)は偏芯量が中程度に存在する場合、同図(c)は偏芯量が多い場合をそれぞれ示す。
例えば、任意の記録層でフォーカス、トラッキングし、プッシュプル信号の残留エラー量(同図のreで示した量)を計測することで偏芯量を推定することが可能である。
なお、計測された各記録層の偏芯量に関する情報は、偏芯情報格納回路110に格納される。
次いで、本発明の記録方法、および記録装置では、レーザ光入射側からみて最も遠くに配置された第1記録層に焦点を合わせ、リードイン領域等にアクセスし情報トラックにトラッキングして、或いは、BCA領域にアクセスして(トラックングは不要)、多層式追記型光記録媒体100の識別情報、好適記録条件(推奨値)に関する情報等を読み出す。
識別情報、好適記録条件(推奨値)に関する情報等の読み出しは、光学ヘッド105で多層式追記型光記録媒体100からの反射光より得られた情報再生信号106Sを2値化回路107で2値化し、その2値化された信号をデータ復調回路108で復調して制御部102に取り込んで行う。
なお、上記偏芯量の計測工程と、識別情報、好適記録条件(推奨値)に関する情報等の読み出し工程の順序は逆であっても構わない。
次いで、第1記録層では、その試し書き領域で、前記好適記録条件(推奨値)を参考にして好適記録条件を求めるための試し書きが実行される。
試し書き領域において特定のデータを試験的に記録した後、該試し書きデータを再生し、その信号品質を好適記録条件判定回路109で判定し、第1記録層での好適記録条件が決定される。
次いで、第1記録層よりも1つ手前側に存在する第2記録層に、焦点を合わせ、第1記録層と同様の工程により、第2記録層での好適記録条件を決定する。
この際、前述した、実計測により得た偏芯量に基づいて、第2記録層の試し書き範囲が決定される。
すなわち、図7は、各記録層で試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次該試し書き領域が使用される場合であるが、この場合、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、内周側にずらして配置する。
この試し書き範囲のずらし量は、各層の偏芯量差異によって決めることが可能であり、
・ 第m記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端を、第m記録層と第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく内周側に位置させる
・ 最大の偏芯量をwとした場合、第m記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲における試し書き方向の最外端を、wより大きく内周側に位置させること等により、決定することができる。
試し書き範囲のずらし量は、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯量差によってのみ決めることも可能であるが、設定の容易さから、第m記録層と第(m+1)記録層の試し書き範囲のずらし量を、最大の偏芯量wより大きい値で固定する方法が好ましい。
以上の操作(工程)を記録層の数だけ繰り返して行い、記録装置の初期化動作を完了する。
図23はプッシュプル信号を用いる例のフローチャートである。
上記により、データが制御部に送られると、初期化動作で決定された好適記録条件で、各記録層への記録が行われる。ただし、記録装置の電源が落とされるとか、多層式追記型光記録媒体が脱着されない限り、初期化動作は1回のみ実行されれば良い。
上記説明した記録動作をフローチャートで示すと、同図のようになる。
各工程の動作は上記で説明した通りである。
なお、同図中のNは、記録層の数を示す整数値で、記録再生のレーザ光から見て最手前の記録層の番号と同一である。
図24は本発明の第3の実施形態を説明するための図である。
同図は第1記録層が記録済みの場合の第2記録層からの試し書きを説明するための図である。
上記、第1〜2の実施形態では、多層式追記型光記録媒体が記録装置に装着されるたびに、全ての記録層で試し書きを行い、全ての記録層での好適記録条件を決定する記録方法、および記録装置について説明したが、本発明では上記例に限定されることなく、試し書きを行うことが可能である。
すなわち、実記録の要求があった際にのみ、実記録を行う記録層(本発明では、記録可能な最奥の記録層となる)のみでOPC処理することも可能である。
あるいは、実記録の要求があって、そのデータサイズから見て例えば、未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から第q記録層(p≦q≦N)まで使えば十分であることが分かった場合、必要最低限の記録層に対してだけ試し書きを行えば十分である。
本発明で言う「記録が可能な最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きが行われる」とは、同図のように、第1記録層が全て記録されてしまっている多層式追記型光記録媒体が記録装置に装着された場合、試し書きは実記録が可能な第2記録層から行えば良いという意味である(第1記録層で試し書きを行う必要はない)。
・ 記録装置に多層式追記型光記録媒体が装着され、第1記録層から順に第5記録層まで、第1回目試し書き範囲において試し書きが行われ、その結果を基に、第1記録層のデータ領域に全て記録が行われ、多層式追記型光記録媒体が記録装置から脱着される。
・ 上記多層式追記型光記録媒体が、記録装置に装着され、第1記録層のデータ領域が全て使用済みであることを検出し、第2記録層から順に第5記録層まで、第2回目試し書き範囲において順次試し書きが行われる。
という例を示したものである。
同図において第5記録層の試し書き範囲の塗りつぶし方を変えているのは、この記録層の試し書きを行わない場合があることを示すためである。すなわち、上記の例において第p記録層が第2記録層であって、第q記録層が第4記録層である場合を示している。
図25は第3記録層の途中まで記録済みの場合の第3記録層からの試し書きを説明するための図である。
前図と同様に、
・ 記録装置に多層式追記型光記録媒体が装着され、第1記録層から順に第5記録層まで、第1回目試し書き範囲において試し書きが行われ、その結果を基に、第1記録層と第2記録層のデータ領域に全て記録が行われ、第3記録層でも一部のデータ領域が使用され、その後、多層式追記型光記録媒体が記録装置から脱着される。
・ 上記多層式追記型光記録媒体が、記録装置に装着され、第1記録層および第2記録層のデータ領域が全て使用済みであることを検出し、未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第3記録層から順に第5記録層まで、第2回目試し書き範囲において順次試し書きが行われる。
という例を示したものである。
図26は本発明の第4の実施形態を説明するための図である。
同図は試し書き範囲を試し書き領域の外周側から割り当てる例を説明するための図である。
上記、第1〜3の実施形態では、各記録層で試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次該試し書き領域が使用される場合は、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、内周側にずらして配置する例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、各記録層で試し書きが行われる毎に、内周に向けて順次該試し書き領域が使用される場合は、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、外周側にずらして配置すれば良い。
図27、28は本発明の記録媒体の実施形態を説明するための図である。
図7あるいは図26に示したように、本発明の趣旨は、2回目以降の試し書きにおいて、手前側の記録層での前回の試し書き範囲が、誤差などの影響によっても今回の書込光束の範囲内に入り込まないようにずらしておくと言う点にある。そのため、各層の書込範囲の境界線を結ぶと両図の直線αのようになる。両図で明らかなように、第1回目の試し書き範囲は記録層によって大きさが異なっている。ここでは第1記録層における試し書き範囲の大きさを通常の大きさ(第2回目以降の試し書き範囲の大きさと同じ大きさ)とし、第2記録層以下を順次小さくなるように設定している。当然のことながら、試し書き領域の終了端側では、試し書き範囲の大きさの順序は上記と逆になる。
しかし、試し書き範囲を小さくするとそれだけ適正記録のための補正に用いるデータ量が少なくなって、それだけ補正精度が低下することになる。これを防ぐ方法として、両図のような条件のとき、第5層の試し書き範囲の大きさを通常の大きさとし、それより上第1記録層に向けて順次試し書き範囲を大きくしていく方法もある。この場合は第1〜第4記録層に不必要な領域を割り当てることになり、記録領域の無駄が生ずる。
本実施形態では、試し書き領域を記録媒体の中心側から設定することを前提として、半径方向における前記領域を第1記録層から第5記録層に向けて順次大きさを変えていく。勿論、順次大きさを所定量ずつ増していっても良いし、順次大きさを所定量ずつ減らしていっても良い。ここで言う所定量とは、記録媒体の製造工程において発生する可能性のある最大の偏芯量wを基準として、それより若干大きめに設定する。「大きめ」の程度は、記録媒体が有する1トラック分程度で十分である。所定量をwに等しくしないのは、最悪の場合、ある記録層の試し書き範囲が、それより手前側の記録層の前回の試し書き範囲と一部重なってしまう危険性があるからである。
本実施形態によれば、試し書き領域が小さくなった記録層に関してはデータ領域がその分大きくなり。記録容量の増加になる。
図27に示した構成の場合は、試し書きが記録媒体の中心側から行われることになり、試し書き領域の最終端では無駄なく領域を使用することができるものの、第1回目の試し書きにおいて、各層における試し書き範囲の大きさが異なるという前記した問題点が残る。
これに対し、図28に示した構成の場合は、試し書きが領域の最外側から中心側に向けて行われるので、第1回目の試し書きから無駄なく領域を使用することができる。この構成でも領域の終了端側(記録媒体の中心側)では試し書き領域の大きさが記録層によって異なり、第1記録層が最も小さくなるという問題は消えていない。しかし、これまでの説明で明らかなように、データ領域は第1記録層から順次記録されていく性質上、第1記録層の試し書き領域が最後まで使われる可能性は他の記録層よりも低いことが明らかである。第2記録層に関しても、第1記録層ほどではないにしても同様なことが言える。
本発明では、「試し書き方向」と「試し書き範囲の使用方向」とを区別する。
「試し書き方向」とは、第m回目の試し書き領域に対して、第(m+1)回目の試し書き領域が追記されて行く方向を意味し、「試し書き範囲の使用方向」とは、第n記録層において第m回目に割当てられた試し書き範囲内で、試し書きを行うレーザ光が移動する方向を意味する。
また、試し書き領域とは、試し書きが行われる領域全体を指す。
一方、試し書き範囲とは、実記録に備えて好適記録記録条件を求めるための1回の試し書きで使用された、試し書き領域の一部分の範囲を指す。
例えば図9では、各記録層では、第1回目の試し書き範囲に対して、第2回目の試し書き範囲が外周側に位置するといったように、試し書きが行われる毎に外周に向けて順次該試し書き領域を使用していくが(試し書き方向)、試し書き範囲の中での記録方向(試し書き範囲の使用方向)は任意に設定することができる。
つまり、図14では、斜線で囲んだ部分(試し書き範囲)は、順次外周側へと追記使用されていくが、斜線で示された部分内部での試し書き記録の方向は任意方向とすることができる。
また、本実施の形態で説明したのは記録層が5層の例であるが、記録層の層数は任意に設定することが可能である。
なお、図3〜25では、試し書き領域とともに、データ領域の記録方法が矢印で示されているが、試し書きが行われる毎に試し書き領域が使用される方向(試し書き方向)と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対する第(m+1)記録層での試し書き範囲のずらし方向を、逆方向とすることが本発明の要点であるため、データ領域での記録方向は任意方向で構わない(図中で示されているデータ領域の矢印、すなわちデータ領域での記録方向は、試し書き領域の使用方向や試し書き方向と同一であっても、異なっていても良い)。
上記説明で用いられた図面で、試し書き領域に斜線が付けられている部分(試し書き範囲)があるが、これは試し書きが許される範囲、または、試し書きで使用される可能性のある範囲を示したものであり、斜線が示された部分は、必ずしも実際に記録済みとなる部分とは限らない(全て使用されなくても構わない)。
本発明により、
・各層の記録状態を示す情報(記録の有無、記録の位置等)が不要となる
・他層の記録状態に応じた各層毎の最適記録条件に関する情報が不要となる
ため、
・好適記録条件の補正テーブル、或いは他層の記録状態を記憶、管理する必要がないため、記録装置の負荷が大幅に低減される
・好適記録条件の補正テーブル、或いは他層の記録状態を記憶、管理する必要がないため、記録媒体の容量圧迫(低下)の心配がない
・試し書きによる好適記録条件の設定時間が早い
・試し書きにより決定される好適記録条件の精度が非常に高い
という効果がもたらされ、信頼性の高い多層式追記型光記録媒体とその記録方法、および記録再生装置が提供できる。
また、試し書きの精度を高めた状態で、試し書き領域を効率よく使用できるという効果をも有する。
本発明の記録装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 記録したい層と既に記録された部分がある層との上下関係の問題を示す図である。 試し書きを行う場合の問題点を説明するための図である。 第1回目の試し書きが理想的に行われて第2回目の試し書きを行う例を説明するための図である。 第1回目の試し書きが理想的に行われなかった例を示す図である。 第2回目の試し書き領域の開始位置に余裕を持たせた場合の例を説明するための図である。 本発明の実施例を説明するための図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 実際の試し書きが行われる様子を示す図である。 試し書き領域が互いに重ならないように配置する例を示す図である。 本発明の実施例を説明するためのフローチャートである。 本発明の記録装置の第2の実施形態を示すブロック図である。 多層式追記型光記録媒体が記録装置のスピンドルに装着された状態を示ず図である。 多層式追記型光記録媒体が記録装置のスピンドルに装着された状態を示ず図である。 偏芯量が比較的少ない場合のプッシュプル信号の波形を示す図である。 偏芯量が比較的多い場合のプッシュプル信号の波形を示す図である。 プッシュプル信号の残留エラー量を示す図である。 プッシュプル信号を用いる例のフローチャートである。 本発明の第3の実施形態を説明するための図である。 第3記録層の途中まで記録済みの場合の第3記録層からの試し書きを説明するための図である。 本発明の第4の実施形態を説明するための図である。 本発明の記録媒体の実施形態を説明するための図である。 本発明の記録媒体の実施形態を説明するための図である。 書き込み時における手前側記録層の条件の違いを説明するための図である。 記録領域をゾーン単位で管理するときのゾーン分割の模式図である。 K層に記録を行う場合、(K+1)層と(K+2)層の記録状態の組合せを周方向に持たせる場合の模式図である。 手前側の層の記録状態による違いを説明するための図である。 隣接する層の間に偏芯がある場合を説明するための図である。 書込領域の半径を偏芯量より大きく設定する例を示す図である。
符号の説明
100 多層式追記型光記録媒体
105 光学ヘッド
109 好適記録条件判定回路
110 偏芯情報格納回路
116 偏芯量検出回路

Claims (22)

  1. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、各記録層では、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、
    第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での前記試し書き範囲を、試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、前記第m記録層と前記第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく設定されて、ずらして配置する工程と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  2. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、各記録層では、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、
    第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での前記試し書き範囲を、試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量は、wより大きく設定されてずらして配置する工程と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  3. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、
    各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、
    第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、第m記録層と第(m+1)記録層との偏芯量差より大きく設定されていることをもって内周側にずらして配置する工程と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  4. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録が行われる記録方法において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う工程と、
    各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、
    第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量は、wより大きく設定されてずらして配置する工程と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、第m記録層で試し書きが行われる際に、その試し書きが予定される半径位置範囲では、第(m+1)記録層から第N記録層の試し書き領域はいずれも未記録状態であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  6. 請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、前記偏芯量に関する情報が、予め任意の記録層中に記録されていることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  7. 請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、前記偏芯量に関する情報が、BCA領域に記録されていることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  8. 請求項1ないしのいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、試し書きを行う前に、第m記録層と第(m+1)記録層のプッシュプル信号を得ることにより、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯情報を取得する工程を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  9. 請求項2または4に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、試し書きを行う前に、全記録層のプッシュプル信号を得ることにより、最大の偏芯量wを検出する工程を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  10. 請求項8または9に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する工程が、トラッキングオフ時のプッシュプル信号の本数を計測する工程であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  11. 請求項8または9に記載の多層式追記型光記録媒体の記録方法において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する工程が、トラッキングオン時のプッシュプル信号の残留エラー量を計測する工程であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録方法。
  12. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を、前記試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、前記第m記録層と第m+1記録層との偏芯量差より大きく設定されて、ずらして配置する手段と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  13. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、前記試し書き領域を、前記記録媒体の半径方向に関し、一方の端から他方の端へ向けて(以下この方向を試し書き方向という)複数の試し書き範囲に分割して順次使用する工程と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲を前記試し書き方向とは逆方向に所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、前記所定のずらし量はwより大きく設定されてずらして配置する手段と、を有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  14. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、該所定のずらし量は、第m記録層と第m+1記録層との偏芯量差より大きく設定されて、内周側にずらして配置する手段とを有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  15. N層(Nは2以上の整数)の記録層を有し、各記録層において最適記録条件を求めるための試し書きが行われる試し書き領域を有する多層式追記型光記録媒体に対し、
    記録再生光入射側から見て最奥の第1記録層から最も手前側の第N記録層まで順次記録を行う多層式追記型光記録媒体の記録装置において、
    未記録部分を有していて記録が可能な層のうち最奥の第p記録層(1≦p≦N)から任意の第q記録層(p≦q≦N)まで、手前側の記録層に向けて順次試し書きを行う手段と、各記録層では、試し書きが行われる毎に、外周に向けて順次前記試し書き領域を使用する手段と、第m記録層(1≦m≦(N−1))での試し書き範囲の最外周端に対して、第(m+1)記録層での試し書き範囲の最外周端を、所定のずらし量であって、最大の偏芯量をwとしたとき、該所定のずらし量はwより大きく設定されて、内周側にずらして配置する手段とを有することを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  16. 請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、第m記録層で試し書きが行われる際に、その試し書きが予定される半径位置範囲では、第(m+1)記録層から第N記録層の試し書き領域はいずれも未記録状態であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  17. 請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、予め任意の記録層中に記録された偏芯量に関する情報を取得する手段を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  18. 請求項12ないし15のいずれか1つに記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、BCA領域に記録された偏芯量に関する情報を取得する手段を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  19. 請求項12または14に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、試し書きを行う前に、第m記録層と第(m+1)記録層のプッシュプル信号を得ることにより、第m記録層と第(m+1)記録層の偏芯情報を取得する手段を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  20. 請求項13または15に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、試し書きを行う前に、全記録層のプッシュプル信号を得ることにより、最大の偏芯量wを検出する手段を備えたことを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  21. 請求項19または20に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する手段が、トラッキングオフ時のプッシュプル信号の本数を計測する手段であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
  22. 請求項19または20に記載の多層式追記型光記録媒体の記録装置において、プッシュプル信号により偏芯量を検出する手段が、トラッキングオン時のプッシュプル信号の残留エラー量を計測する手段であることを特徴とする多層式追記型光記録媒体の記録装置。
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