JP4596752B2 - 記録装置及び記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録可能な記録層を複数有する光ディスク等の光記録媒体に対してレーザ光にてデータを記録する記録装置及び記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
データが記録可能な光ディスクとして、CD−R(Compact Disc-Recordable)、CD−RW(CD-Rewritable)、DVD−R(Digital Video Disc-Recordable)、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、及びDVD−RAM(DVD-Random Access Memory)等が知られている。CD−R、DVD−R、DVD+Rは、記録層が有機系の光反応色素から構成されている1回のみ記録が可能ないわゆるライトワンス型の光ディスクである。このようなライトワンス型の光ディスクは、例えばシアニン系、フタロシアニン系、又はアゾ系色素等の有機色素を使用した有機色素層にレーザ光を照射し、そのレーザ光のエネルギで有機色素層を熱反応させることにより、データが記録されるものである。また、CD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMは、記録層が相変化材料から構成された複数回の記録が可能な相変化型の光ディスクである。このような相変化型の光ディスクは、例えばポリオレフィン等の樹脂基板上に例えばZnS-SiO2からなる保護層に挟まれた例えばGeInSbTe、AgInSbTe、又はGeSbTe等からなる相変化層(記録層)に所定のパワーのレーザ光を照射して、その相変化層の結晶構造をクリスタルとアモルファスとの間で転移させることにより、データが記録されるものである。
【0003】
これらCD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、及びDVD−RAM等に代表される光記録媒体における最大記録容量は、線速度とトラックピッチとにより規定され、最大記録容量以上は記録することはできない。ここで、この最大記録容量を増やすためには以下の方法がある。
(1)データ圧縮のための新コーディックの導入
(2)波長の短いレーザや高NAのレンズの組み合わせ
(3)記録層を両面に形成
(4)光記録媒体の厚み方向へ記録層を幾層にも重ね合わせる(多層記録技術)
【0004】
ここで、例えば上記(1)の方法は、MPEG(Moving Picture Experts Group)4形式のデータ等を使用することができる。また、上記(2)の方法は、例えば青紫レーザや、NA=0.85を使用したBlue−rayディスク等である。また、上記(3)の方法は、例えばDVD−RAM等である。
【0005】
ところで、これらライトワンス型や相変化型の光ディスクに対してデータを記録する場合、記録層に与えられるレーザ光の照射エネルギが大きすぎたり或いは小さすぎたりすると、形成された記録マークの形状やエッジに歪みが生じてしまい、記録したデータの再生特性が悪化してしまう。そのため、データの記録時には、レーザ光のパワーを書き込みに適した値に設定する必要がある。しかしながら、レーザ光を出力するレーザダイオードは、温度変化に対する例えば波長などや記録速度による出力変動が非常に大きく、また、記録層の感応特性も光ディスク毎に個体差がある。従って、このようなライトワンス型や相変化型の光ディスクには、記録パワーの調整用の試し書き領域が設けられている。ディスクドライブは、データの記録時に、この試し書き領域で一旦データの試し書きを行い、十分なデータの再生特性が得られる記録パワーを求めたのち、データの記録を行う。
【0006】
上記(4)の方法、即ち記録層を複数層有する光記録媒体においては、各記録層において、レーザ光の適切な記録パワーを求める必要がある。従って、例えば下記特許文献1には、複数の記録層を有する光ディスクに対して適切な記録条件(記録波形パラメータ)を設定するために、各記録層に試し書き領域を設け、光ビームの入射面から最も遠い記録層から順に記録波形パラメータを学習し、ユーザデータを記録する際は、上記学習順の記録層から記録を行う技術が開示されている。
【0007】
また、下記特許文献2には、多層光ディスクの2層目以降の情報記録層に対して情報を記録する際に、その情報記録層より入射側に位置する記録層の記録状態により透過光量が変化しても記録レーザ光のレーザパワーの適切な制御を行うため、試し書きを行う記録パワーテスト領域を例えば3層の記録層であれば、周方向で2つに分割する。そして、第2層の一方の記録パワーテスト領域に対応するレーザ入射側の層(第1層)の領域を消去状態とし最も透過率が低い状態としたときのレーザパワーを求める。また、第3層の他方の記録パワーテスト領域に対応するレーザ入射側の層(第1層及び第2層)の領域を消去状態とし最も透過率が低い状態としたときのレーザパワーを求める。そして、記録レーザビームの戻り光レベルを検出し、試し書きにより求めたレーザパワーを、上記戻り光レベルに基づき制御する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−30842号公報
【特許文献1】
特開2003−22532号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これら各光記録媒体は、各規格に従ってフォーマットが決まっており、これにより、記録再生装置が適切な記録パワーを求めたり、データを再生したりするような処理を的確に行うことができる。
【0010】
ここで、追記型の多層構造のディスクについては、規格が存在せず、従って追記型の多層構造のディスクにいても規格化が望まれている。DVDのように記録密度を高めた記録媒体において、高速書き込みを実現しようとすると、記録感度の誤差が大きくなり、レーザ光の記録パワーの僅かな違いによってもエラーレート等に影響するため、最適な記録パワーを求めることが重要となってくる。また、従来の追記型の単層構造のディスクの各規格と互換性を持たせれば、同一の記録装置で記録することができて便利である。
【0011】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、既存のフォーマットとの互換性を有すると共に、適切な記録パワーを設定することが可能な記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る記録装置は、少なくとも2以上の記録層を有する光記録媒体にデータを記録する記録装置において、各記録層に同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層にレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域として少なくとも各記録層の内周及び外周に夫々内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域が設けられ、該内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域は、上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしない領域を有し、各記録層間において一方の記録層の試し書き領域の少なくとも一部と同一半径位置の他方の記録層に調整領域が設けられた光記録媒体に対し、一方の面からレーザ光を照射して各記録層にデータを記録する記録手段と、上記記録手段を制御する制御手段とを有し、上記制御手段は、上記記録層に対してデータを記録する際に、少なくともデータを記録する記録層における上記内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域で試し書きを行わせ、該試し書き結果に基づき少なくとも1以上の記録層におけるレーザ光の記録パワーを設定すると共に、得られた試し書きの結果から同一記録層における内周と外周との感度差を検出し、上記感度差を検出した結果に基づき上記内周と外周とにおける感度差を補正しながら記録を行わせるに先立ち、データを記録する予定の記録予定データ領域と同一半径位置であって上記一方の記録層とは異なる他方の記録層にデータが記録されているか否かを検出し、該検出結果に基づき上記他方の記録層の上記調整領域を少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態とし、当該調整領域と同一半径位置の上記一方の記録層における試し書き領域で試し書きを行わせる。
【0018】
本発明においては、多層の記録層を有する光記録媒体の試し書き領域が各記録層間で少なくとも一部がオーバラップしないものとすることで、試し書きを行う際に、記録を開始しようとする領域と同様の状態の試し書き領域を用意することができ、また、各記録層に試し書き領域を有しているため、1の試し書き領域に試し書きをして他の記録層の記録パワーを求めたり、複数の記録層の試し書き領域にて試し書きを行って記録パワーを求め、これらの結果から1の記録層の記録パワーを求めることも可能となる。
【0019】
また、上記光記録媒体は、各記録層間において一方の記録層の試し書き領域の少なくとも一部と同一半径位置の他方の記録層に、ユーザデータを記録するデータ領域の状態に応じて、少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態かにされる調整領域が設けられたものであって、上記制御手段は、上記光記録媒体の記録層に対してデータを記録する際に、当該調整領域と同一半径位置の他方の記録層における試し書き領域で試し書きを行わせることができる。
【0020】
この場合、上記制御手段は、一の記録層に対してデータを記録する際、データを記録する予定の記録予定データ領域と同一半径位置であって上記一の記録層とは異なる記録層にデータが記録されているか否かを検出し、該検出結果に基づき上記異なる記録層の上記調整領域を少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態とし、上記一の記録層の試し書き領域に試し書きを行わせることができ、各記録層間のクロストークの影響等を考慮した記録パワーを求めることができる。
【0021】
更に、上記制御手段は、上記試し書きを行わせる際、データ記録を開始する予定の記録予定データ領域のアドレス近傍であって、同一の記録層にある試し書き領域で試し書きを行わせることができ、これにより、試し書き領域へのアクセスが速くなる等試し書きの時間が短くなり、記録パワーを求める処理が迅速化する。
【0022】
更にまた、上記制御手段は、上記制御手段は、上記試し書きを行わせる際、データ記録を開始する予定の記録予定データ領域のアドレス近傍であって、異なる記録層にある試し書き領域で試し書きを行わせることができ、例えば同一記録層における試し書き領域が全て使用済みである場合等においては、他の記録層の試し書き領域を使用して試し書きを行って記録パワーを求めることができる。
【0023】
また、少なくとも記録層の記録フォーマットを2以上有する光記録媒体に記録可能とすることができ、例えば1層目がDVD+Rフォーマットとし、2層目をDVD−Rフォーマットとしてもよい。
【0025】
更にまた、上記制御手段は、各記録層に設けられた1以上の試し書き領域に試し書きを行わせ、得られた試し書きの結果から異なる記録層間の感度差を検出し、上記異なる記録層間の感度差の検出結果に基づき、該記録層間での感度差を補正しながら記録を行わせることができ、各記録層に試し書きを設けることで、各記録層間の感度差を補正することができる。
【0026】
また、上記制御手段は、各記録層に設けられた1以上の試し書き領域に試し書きを行わせ、得られた試し書きの結果から記録層間の信号振幅の差を検出し、上記検出した記録層間の信号振幅の差の補正として記録層間でのゲイン又はオフセットを補正することができる。
【0027】
更に、上記制御手段は、上記試し書きの結果に基づき記録スピードの変更制限を行うことができ、上記試し書きの結果に基づき2以上の記録スピードに対応した記録パワーを予め求めることができる。
【0028】
本発明に係る記録方法は、少なくとも2以上の記録層を有する光記録媒体にデータを記録する記録方法において、各記録層に同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層にレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域として少なくとも各記録層の内周及び外周に夫々内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域が設けられ、該内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域は、上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしない領域を有し、各記録層間において一方の記録層の試し書き領域の少なくとも一部と同一半径位置の他方の記録層に調整領域が設けられた光記録媒体に対し、一方の面からレーザ光を照射して各記録層にデータを記録する際に、少なくともデータを記録する記録層における上記内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域で試し書きを行わせ、該試し書き結果に基づき少なくとも1以上の記録層におけるレーザ光の記録パワーを設定すると共に、得られた試し書きの結果から同一記録層における内周と外周との感度差を検出し、上記感度差を検出した結果に基づき上記内周と外周とにおける感度差を補正しながら記録を行わせるに先立ち、データを記録する予定の記録予定データ領域と同一半径位置であって上記一方の記録層とは異なる他方の記録層にデータが記録されているか否かを検出し、該検出結果に基づき上記他方の記録層の上記調整領域を少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態とし、当該調整領域と同一半径位置の上記一方の記録層における試し書き領域で試し書きを行わせる制御工程を有する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、記録層を複数有した場合であっても、最適な記録パワーを設定することが可能な光ディスク及びその記録再生装置に適用したものである。ここでは先ず、本発明の実施の形態に係る記録再生装置の概要について説明し、次に、本発明の実施の形態に係る光記録媒体について説明する。
【0030】
(1)装置概要
図1は、本発明の実施の形態における2層記録に対応した記録再生装置(CD/DVD±R/RWドライブ)を示すブロック図である。
【0031】
図1に示す本実施の形態における光ディスク記録再生装置101は、ホストコンピュータから与えられるデータを光記録媒体としての光ディスク102に記録したり、これを光ディスク102から再生したりすることができるようになされている。光ディスク102についての詳細は後述するが、本実施の形態における光ディスク102は、少なくとも2層の記録層を有し、各記録層の内周側及び外周側に記録パワーの調整用の試し書き(Optimum Power Calibration :OPC)をするデータが書き込まれる試し書き領域(Power Calibration Area:PCA)を有したものである。
【0032】
本実施の形態における光ディスク記録再生装置101は、ホストコンピュータ103、システム制御部104、バッファメモリ105、記録信号処理部106、光ピックアップ107、RF信号処理部108、レーザ出力設定部109、サーボ制御部110、スピンドルモータ111、回転制御部112、デコード部114とを有する。
【0033】
即ち、かかる光ディスク記録再生装置101においては、記録モード時、ホストコンピュータ103から順次与えられるデータをシステム制御部104内のインターフェース部(ATAPI(AT Attachment Packet Interface),SCSI(Small Computer System Interface),IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)等)を介して内部に取り込み、これをシステム制御部104内のエンコーダ部を介してバッファメモリ105に順次格納するようになされている。
【0034】
システム制御部104内のエンコーダ部は、図示しないレイヤードECC(Error Correcting Code)付加処理部、CIRC(Cross interleave Read-Solomon Code)エンコード処理部、及びESM(8-16変調、Eight to Sixteen Modulation)変調処理部から構成され、バッファメモリに格納したデータをセクタ単位で順次読み出し、当該データにレイヤードECC付加部において誤り訂正符号を付加すると共に、CIRCエンコード処理部においてCIRCエンコード処理及び同期データの挿入処理を施し、更にESM変調処理部においてESM変調処理を施した後、かくして得られた書き込みデータを記録信号処理部106を介して光ピックアップ107に送出する。
【0035】
光ピックアップ107は、図示しないレーザダイオード、コリメータレンズ、対物レンズ及び受光素子などの光学系デバイスと、レーザダイオードドライバー等の電気系デバイスとを有し、供給される書き込みデータに応じて変調した光ビームを光ディスク102の記録面に照射する。
【0036】
また、このときの光ピックアップ107は、光ディスク102からの反射光に基づいて、RF信号処理部108にてトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号等のサーボエラー信号とプッシュプル信号とを生成する。RF信号処理部108は、サーボエラー信号をサーボ制御部110に送出すると共に、プッシュプル信号の帯域制限及びゲイン調整等の処理を行った後、これをLPP(Land Pre-Pit)/ADIP(Address in Pre-groove)アドレス・デコーダ部114に送出する。
【0037】
レーザ出力設定部109は、RF信号処理部110から記録データが入力され、この記録データに応じて光ピックアップ107のレーザダイオードのレーザパワーを設定する。
【0038】
サーボ制御部110は、供給されるサーボエラー信号に基づいてスピンドルドライバ(回転制御部)112を介してスピンドルモータ111を制御することにより、光ディスク102を所定速度で回転駆動する。スピンドルモータ112は、例えば、ターンテーブルやチャッキング機構によって保持されている光ディスク102を回転駆動する。回転制御部113は、システム制御部104からの制御に応じて、スピンドルモータ112の駆動制御を行う。
【0039】
また、サーボ制御部110は、サーボエラー信号に基づいてスレッドドライバを介してスレッドモータを制御することにより、光ディスク102上の光ビームのビームスポット(以下、単にビームスポットという。)を光ディスク102の記録面に形成されたデータトラック(プリグルーブ又はランド)に沿って当該光ディスク102の径方向に移動させる。更にサーボ制御部110は、サーボエラー信号に基づいて2軸アクチュエータードライバを介して光ピックアップ107内の図示しない2軸アクチュエーターを制御することにより、トラッキング制御及びフォーカス制御を行う。
【0040】
一方、LPP/ADIPアドレスデコード部114は供給されるプッシュプル信号をデコード処理することにより、光ディスクにおけるそのときどきのビームスポットの絶対番地を検出し、DVD−R及びDVD−RWの場合にはLPP信号を、DVD+R及びDVD+RWの場合にはADIP信号のアドレス情報をシステム制御部104のCPU(Central Processing Unit)に送出する。
【0041】
また、LPP/ADIPアドレスデコード部114は、上述のようなデコード処理により得られる光ディスク102上での絶対番地が変化する毎、即ち光ディスク102におけるビームスポットが走査するセクタが変わる毎に、これを知らせるシンク割り込み信号をシステム制御部104内のCPUへ送出する。
【0042】
かくしてシステム制御部104内のCPUは、LPP/ADIPデコーダ部114から与えられる絶対時間情報信号及びシンク割込信号に基づいて、光ディスク102におけるその時の記録位置を順次認識し、当該認識結果に基づいて記録データを正しく光ディスク102に記録し得るように、必要な制御処理を実行する。
【0043】
これに対して再生モード時、システム制御部104内CPUは、サーボ制御部110を制御することにより、上述の記録モード時と同様にして、光ディスク102を所定速度で回転駆動させると共に、ビームスポットを光ディスク102のデータトラックに沿って移動させ、且つトラッキング制御及びフォーカス制御を行わせる。
【0044】
またシステム制御部104のCPUは、上述した光ピックアップ107内のレーザダイオードを駆動させることにより光ビームを光ディスク102に向けて照射させる。この結果この光ビームが光ディスク102の記録面において反射し、その反射光に基づき得られるRF信号でなる光ディスク102から読み出された読み出しデータが光ピックアップ107からRF信号処理部108を介してシステム制御部104内のデコーダ部に与えられる。
【0045】
デコーダ部は、図示しないPLL(Phase Locked Loop)回路、同期データ検出部、ESM復調部、CIRCデコード部及びレイヤードECC復調部から構成されており、PLL回路において供給される読み出しデータと共に同期検出部に送出される。
【0046】
同期データ検出部は、供給されるクロックCLKに基づいて、上述した同期データのデータパターンよりも前後に所定ビットずつ大きいパルス幅の同期データ検出用のウインドウパルスを生成する。そして同期データ検出部は、この同期データ検出用ウインドウパルスを順次検出すると共に、検出結果に基づいて、読み出しデータを所定単位で順次ESM復調部へ送出する。
【0047】
そしてこの読み出しデータは、この後ESM復調部においてESM復調処理され、CIRCでコード部においてCIRC複号化処理され、さらにレイヤードECC復調部において誤り訂正処理が施されることにより記録前のフォーマットのデータに変換され、この後インターフェース回路を介してホストコンピュータ103に送出される。
【0048】
このようにしてこの光ディスク装置101では、ホストコンピュータ103から与えられるデータを光ディスク102に記録したり、当該光ディスク102に記録されているデータを再生してホストコンピュータ103に送出したりすることができるようになされている。
【0049】
ここで、システム制御部104は、データ記録時に、光ピックアップ107のレーザダイオードの記録パワーを調整するパワーキャリブレーション(PCAL)の制御を行う。このパワーキャリブレーションは、以下のように行われる。
【0050】
先ず、システム制御部104は、記録速度と、その記録速度に対応するレーザ光のパワーの初期値を設定する。記録速度は、データを記録する線速度である。この線速度は、通常の記録速度に対して、例えばCLV(Constant Linear velocity)記録の場合には、1倍速、4倍速、8倍速といったように、通常の記録速度に対する倍数で設定されてもよいし、例えばCAV(Constant Angular Velocity)記録のような場合には2.8倍速、5.2倍速、6.4倍速など倍数以外の記録速度に設定してもよい。続いて、システム制御部104は、光ディスク102の試し書き領域に対して、設定された線速度並びに初期パワーで、試し書きデータを書き込む。続いて、その試し書きデータを読み出して、例えばその再生データのエラー率やジッタ量、信号振幅等の記録及び/又は再生特性を示すパラメータを検出する。続いて、この記録及び/又は再生特性を示すパラメータを判断して、レーザ光のパワーが記録をするのに適したパワーであるか否かを判断する。記録に適したパワーであれば、そのときのレーザ光のパワーを記録パワーとして設定する。また、記録に適してないパワーであれば、レーザ光のパワーを変更して、記録に適したパワーが得られるまで、以上の処理を繰り返して行う。
【0051】
システム制御部104は、光ディクスクの各記録層において、例えば内周側及び外周側に設け試し書き領域を用いて以上のようなパワーキャリブレーション制御を行い、データ記録時のレーザ光のパワーを求める。
【0052】
(2)光記録媒体
次に、複数の記録層を有する本実施の形態における光記録媒体としての光ディスク102について説明する。本実施の形態における光ディスク102は、少なくとも2以上の記録層を有し、一方の面から光が照射されることによって各記録層にデータの書き込みが可能であって、各記録層は同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層はレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域を有している。そして、この試し書き領域は、記録トラックの半径方向に、各記録層間において少なくとも一部はオーバラップしない領域を有するように配されているものである。
【0053】
なお、以下の説明においては、複数の記録層を有する光ディスクを2層の記録層を有する光ディスクとして説明するが、記録層の数はこれに限らず、3層以上あってもよく、また、光記録媒体は、光ディスクに限らず、複数の記録層を有し、各記録層に試し書き領域を有するものであれば本発明を適用でき、外形形状は円盤型に限らず、例えばカード型又はたる型等の種々の形状の光記録媒体に適用することができる。
【0054】
また、本実施の形態における光ディスクは、各記録層の内周側及び外周側の2箇所に試し書き領域を有するDVD+Rフォーマットに準じたものとして説明するが、DVD+Rに限らず、例えば試し書き領域が各記録層に1箇所設けられたDVD−R等に準じたものであってもよい。
【0055】
本実施の形態における光ディスクは、例えば、図2においては、例えば、レーザ光入射側に配置される第1の記録層L0の内周側試し書き領域TZ01と、第1の記録層L0のレーザ光入射側とは反対側に配置される第2の記録層L1の内周側TZ11とにおいて、少なくとも一部がオーバラップしない領域を有している。また、図3乃至図5においては、例えば第1の記録層L0の試し書き領域TZ01と第2の記録層L1の試し書き領域TZ11とは完全にオーバラップしないよう配置されている。
【0056】
本発明においては、このように、試し書き領域を半径方向にずらして形成することにより、データ領域にてユーザデータを記録するための記録パワーの調整を最適に行うことができる。以下、その理由について説明する。
【0057】
先ず、記録層を複数有する光ディスクにおける記録方法を、従来の記録層が1つの光ディスクと比較して説明する。図6(a)及び(b)は、夫々2層及び1層構造の光ディスクを示す断面図である。
【0058】
記録膜として、例えばシニアン系、フタロシアニン系、又はアゾ系色素等の有機色素を使用すれば、記録可能なDVDとしてのDVD+R、DVD−R等を構成することができる。図6(a)に示すように、記録層を2層有する光ディスクにおいては、レーザが入射する記録面側に配置される第1の記録層L0として、表面にレーザ案内溝を有する透明樹脂基板1、例えばシニアン色素を主とした色素膜からなる第1の記録膜2、例えば金又はシリコン系の材料等からなる半透明の反射膜3を順次重ねたものとし、第2の記録層L1として、例えばシニアン色素を主とした色素膜からなる記録膜11、アルミニウム等からなる反射膜12、基板13を順次重ねたものとし、この第1の記録層L0と第2の記録層L1とを透明な中間層20を挟んで貼り合せたものとすることができる。
【0059】
また、各記録層L0、L1における記録膜2、12として、相変化材料を使用すれば、結晶状態とアモルファス状態の可逆変化を利用して例えば1000回以上の書き換えが可能なDVD+RW、DVD−RW等を構成することができる。この場合、各記録層は、レーザ入射側から例えばポリオレフィン等の樹脂基板、ZnS-SiO2等の保護膜、GeInSbTe、AgInSbTe、又はGeSbTe等の記録膜、ZnS-SiO2等の保護膜、バリア膜、Ag等の反射膜を順次貼り合せたもの等とすることができ、これらを透明な接着剤で張り合わせて多層構造とすることができる。
【0060】
一方、従来の記録層が1層の光ディスクにおいては、表面にレーザ案内溝を有する透明樹脂基板31、色素膜からなる第1の記録膜32、金、銀等の貴金属からなる反射膜33を順次重ねたものとし、これに、レーザ入射側とは反対側に接着層34を介してダミー基板35を貼り合せたものとなっている。
【0061】
記録装置又は記録再生装置において、図6(a)に示すような記録層を2層有する光ディスクの各記録層のデータ領域にデータを記録する場合、大きく分けて以下の4つの場合が考えられる。
【0062】
(2−1−1)第1の記録層L0にデータを記録する場合、その半径位置に対応する第2の記録層L1にデータが記録されていない(未記録状態である)場合
(2−1−2)第1の記録層L0にデータ記録する場合、その半径位置に対応する第2の記録層L1にデータが記録されている(記録済み状態である)場合
(2−1−3)第2の記録層L1にデータを記録する場合、その半径位置に対応する第1の記録層L0にデータが記録されていない(未記録状態である)場合
(2−1−4)第2の記録層L1にデータを記録する場合、その半径位置に対応する第1の記録層L0にデータが記録されている(記録済み状態である)場合
【0063】
ここで、図6(a)に示す2層構造の光ディスクのレーザ入射側の第1の記録層L0にレーザ光41を照射してデータを記録する場合は、図6(b)に示す1層構造の光ディスクにレーザ光51を照射してデータを記録する場合と同様であるが、図6(a)に示すように、レーザ入射光側の第1の記録層L0ではない第2の記録層L1にレーザ光42を照射してデータを記録する場合、第1の記録層L0を透過したレーザ光42により、第2の記録層L1にデータが記録される。従って、第1の記録層L0にデータが記録済みの状態が否かによって透過率が異なる等して、第2の記録層L1へ入射するレーザ光のパワーが異なってしまう。
【0064】
また、再生時においては、レーザ光41を照射して第1の記録層L0のデータを再生する際、その第1の記録層L0に対応する第2の記録層L1へもレーザ光41が照射され、第2の記録層L1にデータが記録されている場合は、その戻り光も再生信号として検出されてしまうことによりクロストークが生じる。同様に、第2の記録層L1にレーザ光42を照射してデータを再生する際、対応する位置の第1の記録層L0にデータが記録されている場合、その戻り光も再生信号として検出されてしまうことによりクロストークが生じる。
【0065】
即ち、このような複数の記録層を有する光ディスクに記録を行う際は、記録を行う対象の記録層とは異なる記録層の状態によって、及び/又は再生時においてクロストークが最少となるような最適な記録パワーを求める必要がある。
【0066】
そこで、本発明においては、上述したように、試し書き領域を各記録層において、少なくとも一部はオーバラップしない領域を有するよう、記録トラックの半径方向にずらして配置することにより、記録を開始しようとする記録層のデータ領域に対応する他の記録層の状態を考慮し、試し書き領域も同様の条件として最適な記録パワーを求めるものである。例えば、例えば第2の記録層に記録を行う際に、第2の記録層に設けられた試し書き領域で試し書きを行って最適記録パワーを設定する場合、記録を行う第2の記録層の半径位置に対応する第1の記録層が記録済みの状態か又は未記録の状態かを検出し、例えば第1の記録層が記録済みであれば、第2の記録層の試し書き領域と同一半径位置の第1の記録層も記録済みの状態とした後、上記第2の記録層の試し書き領域にて試し書きを行って最適記録パワーを求める。これにより、例えば試し書き領域に対応する他の記録層の状態を考慮せずに記録パワーを求めるのに比して、正確な記録パワーを設定することができる。
【0067】
以下、本実施の形態における光ディスクの具体的な構成について説明する。ここでは、各記録層間において少なくとも一部はオーバラップしない領域を有するように配された試し書き領域を有する光ディスクにおける4種類のディスクレイアウト例について説明する。
【0068】
(2−2)第1のディスクレイアウト
図2(a)は、第1のディスクレイアウトを示す模式図であって、図2(b)は、図2(a)に示す第1のディスクレイアウトの一部を拡大して示す図である。この第1のディスクレイアウトにおいては、図2に示すように、レーザ入射光側に配置される第1の記録層(Layer0)L0と、この第1の記録層よりレーザ入射光から見て離隔する方向に配置される第2の記録層(Layer1)L1とを有しており、記録パワーのキャリブレーションを行うため、データの試し書きを行う試し書き領域(Test Zone)TZ01、TZ02、TZ11、TZ12、及び試し書き領域の使用状況を示すカウント領域(Count Zone)A02、A06、A12、A16が、各記録層(第1の記録層L0及び第2の記録層L1)に対して、内周側及び外周側の2箇所に設けられている。
【0069】
また、光記録媒体の各記録層L0、L1には、実データ(ユーザデータ)がどこからどこの範囲まで記録されているかの情報、及びユーザデータが例えばビデオデータであるか又はそれ以外のデータであるか等、ユーザデータの種類を示す情報等が記録された管理領域A03、A13を有しており、これら試し書き領域、カウント領域及び管理領域が、各記録層L0、L1において、ユーザデータが記録されるデータ領域A04、A14を挟んで配置されたものとなっている。
【0070】
そして、第1のディスクレイアウトにおいては、2層の各記録層L0、L1には、内周側及び外周側に夫々内周側試し書き領域TZ01、TZ11及び外周側試し書き領域TZ02、TZ12が設けられている。ここで、第1のレイアウトにおいては、図2(b)に示すように、記録層L0、L1間において、例えば内周側試し書き領域TZ01と、TZ11とは、記録トラックの半径方向に少なくとも一部はオーバラップ(重複)しない領域A00、A10を有している。同様に、各記録層L0、L1に夫々設けられた外周側試し書き領域TZ02及びTZ12も、半径方向に一部はオーバラップしない領域を有している。
【0071】
なお、本明細書においては、試し書き領域とは、記録パワーを設定するための試し書きデータが実際に書き込まれる領域(Test Zone)のみを示すこととする。即ち、試し書き領域TZ01とTZ11、及び試し書き領域TZ02とTZ12とが、記録トラックの半径方向に少なくとも一部はオーバラップしないように配置されればよく、従って、試し書き領域における試し書き済みのパーティションを識別するためのカウント領域A02、A06C、A12、A16においては、ここでは既存のDVD+Rのフォーマットと同一になるように配置するものとするが、カウント領域の配置方法はこれに限るものではない。
【0072】
図2(b)に示すように、ここでは、レーザ入射光側の第1の記録層L0の試し書き領域TZ01より、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11の開始半径位置が外周側にずれて形成されている場合を示す。このように、試し書き領域の一部がオーバラップしないよう配置されているため、一方の記録層の試し書き領域で試し書きをする際、対応する半径位置の他方の記録層を記録済み又は未記録済みの状態とすることができ、最適な記録パワーを求めることができる。例えば、記録を開始しようとする第2の記録層L1よりレーザ入射側に配される第1の記録層L0が未記録状態のとき、第2の記録層L1の例えば試し書き領域TZ11に試し書きをして記録パワーを求める場合、試し書き領域TZ11の手前に配される第1の記録層L0も未記録状態とし、試し書きをして記録パワーを求める。
【0073】
また、レーザ入射側の第1の記録層L0に記録されているデータを読み取る際、一部のレーザ光は、第1の記録層L0を透過して第2の記録層L1に到達し、反射されることにより、第1の記録層L0から反射された光と共に再生信号として検出されてしまい、第1の記録層L0と第2の記録層L1との間でクロストークが生じる。従って、できるだけクロストークを小さくするよう、各記録層に最適な記録パワーを求めることが必要となる。
【0074】
具体的には、上記(2−1−1)の場合、例えば第1の記録層L0の試し書き領域TZ01で試し書きを行うことができるが、その際、対応する位置の第2の記録層L1の領域は、未記録状態とする。対応する半径位置の第2の記録層L1の領域が未記録状態となる場合としては、例えば、光ディスクが未使用(新品)である場合の他、又は第1の記録層L0の試し書き領域TZ01、TZ02が第2の記録層L1の試し書き領域TZ11、TZ12の使用量より多い場合等が挙げられ、対応する半径位置の第2の記録層を未記録の状態として第1の記録層の試し書き領域で試し書きを行うことができる。また、例えば試し書き領域TZ01の最内周側の部分領域A00に対応する第2の記録層L1は、未記録のまま記録を禁止した領域としたり、試し書き領域TZ01と試し書き領域TZ11とがオーバラップする領域A_overrapにおいて、部分的に試し書き領域TZ11に未記録のまま試し書きをしない領域を設けておく等することで、意図的にそのような状態とすることもできる。
【0075】
また、上記(2−1−2)の場合、例えば第1の記録層L0の試し書き領域TZ01で試し書きを行うことができるが、その際、対応する位置の第2の記録層L1の領域は、記録済み状態とする。対応する半径位置の第2の記録層L1の領域が記録済み状態となる場合としては、例えば、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01、TZ02が第2の記録層L1の試し書き領域TZ11、TZ12の使用量より多い場合等が挙げられ、対応する位置の第2の記録層L1を記録済みの状態として第1の記録層L0の試し書き領域TZ01で試し書きを行うことができる。また、上記(2−1−1)の場合と同様に、試し書き領域TZ01の最内周側の部分領域A00に対応する第2の記録層を予め記録済みの状態としておいたり、試し書き領域TZ01と試し書き領域TZ11とがオーバラップする領域A_overrapにおいて、試し書き領域TZ11に予めデータを記録した記録済みの領域を設けておく等することで、意図的にそのような状態とすることもできる。
【0076】
更に、上記(2−1−3)の場合、例えば、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11で試し書きを行うことができるが、例えば、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01、TZ02が第2の記録層L1の試し書き領域TZ11、TZ12の使用量より少ないとき等は対応する位置の第1の記録層L0を未記録状態として第2の記録層L1の試し書き領域で試し書きを行うことができる。また、試し書き領域TZ11の最外周側の部分領域A10に対応する第1の記録層L0を未記録のまま記録を禁止した領域としておいたり、試し書き領域TZ01と試し書き領域TZ11とがオーバラップする領域A_overrapにおいて、試し書き領域TZ01に未記録のまま試し書きをしない領域を設けておく等することで、意図的にそのような状態とすることもできる。
【0077】
更にまた、上記(2−1−4)の場合、例えば、第2の記録層L1の試し書き領域で試しがきを行うことができ、例えば、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01、TZ02が第2の記録層L2の試し書き領域TZ11、TZ12の使用量より多いとき等は、対応する位置の第1の記録層L0を記録済みの状態として第2の記録層L1の試し書き領域で試し書きを行うことができる。また、上記(2−1−3)の場合と同様に、試し書き領域TZ11の最外周側の部分領域A10に対応する第1の記録層L0を予め記録済みの状態としておいたり、試し書き領域TZ01と試し書き領域TZ11とがオーバラップする領域A_overrapにおいて、試し書き領域TZ01に予めデータを記録した記録済みの領域を設けておく等することで、意図的にそのような状態とすることもできる。
【0078】
このように、試し書き領域を半径方向にずらして形成することで、各記録層の試し書き領域を、各記録層の記録を開始する予定の実際のデータ領域の状態と同一の状態とすることができ、データ領域の状態を考慮せずに記録パワーを求めたり、試し書き領域で求めた記録パワーを補正した求めた記録パワーに比して、極めて正確に記録パワーの調整を行うことができる。
【0079】
データの記録を開始しようとしているデータ領域に対応する他の記録層における領域に、データが記録されているか否かは、同一層の管理領域等に記録された情報を基に判断することができる。上述したシステム制御部104は、各記録層の管理領域の情報を読み出し、記録を開始しようとしているデータ領域の状態を検出し、この検出した状態と試し書き領域の状態を同様の状態にしておいてから試し書きを行えばよい。
【0080】
更に、DVDのような高密度で大容量の記録が可能な光ディスクの場合、追記する回数が多くなる場合がある。試し書きは、例えば記録装置にDVDが装填される毎、又はディスクが記録装置に装填され所定時間経過後等のタイミングで行われるが、このようにオーバラップしない領域を一部は設けておくことで、上述したように、試し書き領域に対応する他の記録層を記録済み又は未記録状態、即ち、試し書き領域をデータ領域と同一の状態とするこができると共に、試し書き領域の空領域が少なくなった場合には、データ領域の状態に拘わらず、試し書き領域を使用することもできる。その場合は、後述するように、得られた記録パワーに所定の係数を乗算する等すればよい。
【0081】
(2−3)第2のディスクレイアウト
図3は、第2のディスクレイアウトを示す模式図である。この第2のディスクレイアウトにおいては、記録層を2層有している点は図2に示す第1のディスクレイアウトと同様であるが、更に、各層の内周側試し書き領域TZ01、TZ11及び各層の外周側試し書き領域TZ02、TZ12が、各記録層間において完全にオーバラップしないよう配置されている。そして、一方の試し書き領域、例えば第1の記録層L0の内周側試し書き領域TZ01が配置される半径位置と同一半径位置の他方の記録層である第2の記録層L1には、記録層間でクロストークの影響を調整することが可能なように、記録済み状態又は未記録状態を選択可能な調整領域(Adjust Area)AA11が設けられている。同じく、第2の記録層L1の内周側試し書き領域TZ11が配置される半径位置と同一半径位置の第1の記録層L0には、記録済み状態又は未記録状態を選択可能な調整領域AA01が設けられている。
【0082】
これら調整領域AA01、AA11は、記録を開始しようとする記録層のデータ領域に対応する他の記録層の領域の状態と同様の状態の試し書き領域とするために使用することができる。すなわち、記録を開始しようとしているデータ領域(記録予定データ領域)に対応する位置の他の記録層が記録済みであれば、例えば記録予定データ領域の記録層と同一の記録層の試し書き領域にて試し書きを行う際、試し書きを行う位置に対応する他の記録層の調整領域にデータを記録してから試し書きを行えばよい。一方、記録予定データ領域に対応する位置の他の記録層が未記録状態であれば、対応する調整領域を未記録状態としたまた試し書きを行えばよい。
【0083】
また、調整領域は、予め未記録としておき、データ領域の状態に応じて調整領域にデータを記録するものとしてもよいが、1回のみ消去が可能なディスク又は複数回の記録消去(書き換え)が可能なディスクの場合は、予め調整領域にデータを記録した状態としておき、データ領域の状態に応じて、調整領域のデータを消去するものとしてもよい。
【0084】
(2−4)第3のディスクレイアウト
図4は、第3のディスクレイアウトを示す模式図である。この第3のディスクレイアウトにおいては、記録層を2層有し、且つ試し書き領域が各記録層間において完全にオーバラップせず配置されている点は、図3に示す第2のディスクレイアウトと同様であるが、第2のディスクレイアウトにおいて設けられていた調整領域が、データが記録されていない未記録領域(Blank Area)となっており、第1の記録層L0の内周側試し書き領域TZ01、及び外周側試し書き領域TZ02が配置される半径位置と同一半径位置に存在する第2の記録層L1には、記録がされていない夫々未記録領域BA11及びBA12が設けられ、同じく、第2の記録層L1の内周側試し書き領域TZ11、及び外周側試し書き領域TZ12が配置される半径位置と同一半径位置に存在する第1の記録層L0には、記録がされていない夫々未記録領域BA01及びBA02が設けられている。
【0085】
ここで、調整領域である未記録領域B01、は、記録が禁止された領域となっている。従って、試し書き領域に対応する位置の他の記録層は、常に未記録状態となっている。このような試し書き領域で記録パワーを求めた場合は、データ領域の状態に応じて、後述するように、得られた記録パワーに所定の係数を乗算することで所望の記録パワーを得ることができる。
【0086】
なお、係数は光ディスクの材質によって異なり、例えば実験等によって光ディスクに上記係数データを記録しておいてもよく、又は記録装置にてそのような係数データを管理するようにしてもよい。また、上述した如く、試し書き領域の使用状況に応じて、記録が禁止された調整領域を試し書き領域として使用してしてもよい。
【0087】
また、ここでは、第1の記録層L0の試し書き領域と第2の記録層L1の試し書き領域が完全にオーバラップしないように配置されたものとして説明したが、上述の第1のディスクレイアウトに示したように、試し書き領域の一部がオーバラップするよう配置し、オーバラップ部分において、例えば第1の記録層L0の試し書き領域に対応する第2の試し書き領域L1の試し書き領域を記録済みか又は未記録かを選択可能としてもよい。
【0088】
(2−5)第4のディスクレイアウト
図5は、第4のディスクレイアウトを示す模式図である。この第4のディスクレイアウトにおいては、記録層を2層有し、且つ試し書き領域が各記録層間において完全にオーバラップせず配置されている点は、図4に示す第3のディスクレイアウトと同様であるが、第3のディスクレイアウトにおいて設けられていた未記録領域の変わりに、記録済み領域(Recoded Area)が形成されている。
【0089】
即ち、一方の試し書き領域、例えば第1の記録層L0の内周側試し書き領域TZ01及び外周側試し書き領域TZ02が配置される半径位置と同一半径位置に存在する他方の記録層である第2の記録層L1には、夫々記録済み領域RA11及びRA12が形成され、第2の記録層L1の内周側試し書き領域TZ11及び外周側試し書き領域TZ12が配置される半径位置と同一半径位置に存在する第1の記録層L0には、夫々記録済み録領域RA01及びRA02が形成されている。
【0090】
この場合、試し書き領域に対応する位置の他の記録層は、いずれも記録済み状態となっている。このような試し書き領域で記録パワーを求めた場合においても、データ領域の状態に応じて、得られた記録パワーに所定の係数を乗算することで所望の記録パワーを得ることができる。この場合、記録パワーを所定の値としたレーザ光により、調整領域を記録済み状態としておく。なお、この場合においても、例えば相変化型の光ディスク又は1回のみ消去可能な光ディスクであれば、試し書き領域の使用状況に応じて、記録済みの調整領域のデータを消去し、試し書き領域と供に使用してもよい。
【0091】
なお、以上の構成において、図2乃至図5に示すディスクレイアウトの他に、内周側からカウント領域、試し書き領域の順に配置したり、同一半径位置において第1の記録層L0は、試し書き領域、第2の記録層L1は、カウント領域としたり、又はその逆としたりする等してもよい。
【0092】
また、図2乃至図5に示す構成においては、いずれの記録層においても、試し書き領域及びカウント領域が外周側から内周側に記録するものとしているが、各領域における記録順序、記録位置はこれに限るものではなく、内周側から外周側に記録してもよく、又は領域の途中から記録してもよい。
【0093】
更に、試し書き領域は、記録を開始しようとするデータ領域と同一記録層であって近い方の試し書き領域を使用することもできるが、例えば、同一記録層の2つの試し書き領域にて試し書きを行った結果に基づき記録パワーを求めてもよく、又は異なる記録層における試し書き領域にて試し書きを行った結果に基づき記録パワーを求めるようにしてもよい。
【0094】
更にまた、本実施の形態においては、記録層を2層有する光ディスクとして説明したが、記録層のうち、少なくとも一方の記録層の少なくとも一部の領域が再生専用の再生層であったり、記録層のうち一部が追記型であって一部が書き換え型であるようないわゆるハイブリットディスクであってもよい。
【0095】
(2−6)記録パワーの設定方法
次に、記録層を2層持つ光記録媒体を用いた試し書き方法について図7乃至図13を参照して説明する。先ず、多層の記録層を有する多層光ディスクの基本的な試し書き領域の使用方法について説明する。図7は、記録再生装置において、多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートである。
【0096】
光ディスクが装填されると、システム制御部104は光ディスクをロードし(ステップS1)、多層ディスクか否かの判別を行う(ステップS2)。次に、多層ディスクであると判断された場合、記録可能か、又は再生専用ディスクであるかの判別を行う(ステップS3)。記録可能であるディスクとは、例えばDVD+R、DVD−R、DVD+RW、DVD−RW等の追記が可能なディスク等である。そして、多層ディスクで且つ記録可能だと判断した後、例えば、第1の記録層L0の例えは内周側試し書き領域TZ01にて試し書きを実行し(ステップS4)、続いて第2の記録層L1の内周側試し書き領域TZ11にて試し書きを実行する(ステップS5)。
【0097】
ここで、本実施の形態においては、各記録層の試し書き領域で試し書きを行う場合について説明するが、このように各記録層の試し書き領域で試し書きを行って記録パワーを求めることで、例えば各記録層における記録パワーを求めることができることは勿論、後述するように各記録層の例えば内周側試し書き領域TZ01、TZ11において試し書きを行って各記録層間の感度差を補正したり信号振幅を補正したりすることができる。なお、例えば第1の記録層L0のみの記録を行う際は、第1の記録層L0の例えば試し書き領域TZ01のみで試し書きを実行してもよい。また、例えば、これから記録を開始しようとする記録層が第1の記録層L0のデータ領域A04の内周側である場合、例えば試し書き領域としては、最も近くに位置する第1の記録層L0の内周側試し書き領域TZ01を使用すれば、試し書きの時間を短縮することができる。また、この場合、第1の記録層の内周側試し書き領域TZ01に加え、外周側試し書き領域TZ11にて試し書きを行った結果も合わせて記録パワーを調整してもよく、又は例えば第1の記録層の試し書き領域TZ01、TZ02が使用済みであるような場合等においては、第2の記録層L1の試し書き領域を使用して試し書きを行ってもよい。
【0098】
また、ステップS4及びステップS5とは逆に、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行してから第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行してもよい。なお、ステップS2にて単層であると判断された場合は、記録可能か否かの判別を行い(ステップS6)、記録可能の場合は、試し書き領域TZにて試し書きを実行する(ステップS7)。こうして試し書き領域にて試し書きを行った結果に基づき、最適な記録パワーが設定され、記録が開始される。
【0099】
次に、上述したように、試し書き領域に対応する他の記録層の領域に調整領域を有する本実施の形態の光ディスクの試し書き方法について説明する。図8は、記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートである。ここでは、調整領域は、予め記録がされていない未記録状態となっている場合について説明する。
【0100】
図8に示すように、記録再生装置にディスクが挿入されるとこれをロードし(ステップS11)、多層ディスクか否かの判別を行い(ステップS12)、次に記録可能か否かの判別を行う(ステップS13)。多層ディスクで且つ記録可能だと判断された後、これから使用する予定の例えば第1の記録層L0の試し書き領域TZ01の半径位置に対応した第2の記録層L1の調整領域AA記録をするか未記録のままとするかを選択する(ステップS14)。
【0101】
ここで、第2の記録層L1の調整領域AAを未記録のまま(ステップS14:No)にするならば、そのまま第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行する(ステップS16)。一方、第2の記録層L1の調整領域AAを記録する(ステップS14:Yes)ならば第2の記録層L1の調整領域AAに信号を記録し(ステップS15)、その後、ステップS16に進み、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行する。
【0102】
次に、同じくこれから使用しようとする第2の記録層L1の試し書き領域TZ11の半径位置に対応した第1の記録層L0の調整領域AAを記録済み状態にするか未記録の状態のままとするかを選択する(ステップS17)。ここで、第1の記録層L0の調整領域AAを未記録のままとする場合(ステップS17:No)、そのまま第2の記録層L1の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行し、第1の記録層L0の調整領域AAを記録する場合(ステップS17:Yes)、当該調整領域AAに信号を記録し(ステップS18)、その後、ステップS19に進み、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行する(ステップS19)。そして、得られた試し書き結果に基づき記録パワーを調整して記録を開始する(ステップS20)。
【0103】
なお、ここで、図8に示した手順とは逆に、第1の記録層L0の調整領域AAへの記録の有無を判定してから第2の記録層L1の試し書きを実行し、次に第2の記録層L1の調整領域AAへの記録の有無を判定してから第1の記録層L0の試し書きを実行してもよいものとする。また、上述した如く、多層ディスクでない場合は、記録可能か否かを判定した後、試し書きを行う(ステップS6、S7)。
【0104】
図9は、記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法の他の例を示すフローチャートである。図8に示す調整領域は、予め何も信号が記録されていない領域であったが、ここでの調整領域は、予め信号が記録された記録済み領域として設けられているものとする。なお、この場合、光ディスクがDVD+RW、DVD−RW等の書き換え可能な光ディスクか、又は1回のみ消去が可能な光ディスクを使用するものとする。
【0105】
先ず、光記録再生装置に光ディスクがロードされる(ステップS21)と、多層ディスクか否かの判別を行い(ステップS22)、次に記録可能か否かの判別を行う(ステップS23)。多層ディスクで且つ記録可能だと判断したのち、これから使用しようとする第1の記録層L0の例えば試し書き領域TZ01の半径位置に対応した第2の記録層L1の調整領域AA11を消去するか否かを選択する(ステップS24)。
【0106】
ここで、第2の記録層L1の調整領域AA11をそのまま(ステップS24:No)で使用するならばそのまま第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行し、第2の記録層L1の調整領域AA11を消去する(ステップS24:Yes)ならば当該調整領域AA11を消去した後、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行する。
【0107】
次いで、同じくこれから使用しようとする第1の記録層L0の試し書き領域TZ01の半径位置に対応した第2の記録層L1の調整領域AA11を消去するか否かを選択する(ステップS27)。ここで、第1の記録層L0の調整領域AA01をそのまま使用する(ステップS27:No)ならば、そのまま第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行し、第1の記録層L0の調整領域AA01を消去する(ステップS27:Yes)ならば第1の記録層L0の調整領域AA01を消去した後、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行する。
【0108】
なお、ここで、図9に示した手順とは逆に、第1の記録層L0の調整領域AA01への記録の有無を判定してから第2の記録層L1の試し書きを実行し、次に第2の記録層L1の調整領域AA11への記録の有無を判定してから、第1の記録層L0の試し書きを実行してもよいものとする。
【0109】
図10は、記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートであって、図8におけるステップS14の調整領域を記録するか否かを選択する方法の一例を示すフローチャートである。即ち、図8と同様、ステップS11〜ステップS13により、多層ディスクであって記録可能であることを確認した後、これから記録を開始しようとするデータ領域に対応する他の記録層の領域(記録を開始する記録層とは異なる他の記録層)が記録済みであるか、又は未記録の状態であるかをチェックする(ステップS14a)。
【0110】
ここで例えば、これから記録を開始しようとしている記録予定データ領域である第1の記録層L0のデータ領域A04対応する第2の記録層L1のデータ領域A14等の領域が未記録ならば、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01,TZ02の半径位置に対応した第2の記録層L1の調整領域AA1,AA12の記録を未記録のままとし、そのまま第1の記録層L0の試し書き領域TZ01,TZ01にて試し書きを実行する。逆に、記録予定データ領域の半径位置に対応した第2の記録層L1のデータ領域A14等の領域が記録済ならば、第2の記録層L1の調整領域AA11,AA12を記録した後、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01,TZ02にて試し書きを実行する。その後のステップS17a〜ステップS20に示す工程も同様である。即ち、これから記録を開始しようとするデータ領域に対応する他の記録層の領域が記録済みであるか、又は未記録の状態であるかをチェックし(ステップS17a)、それに応じて試し書き領域に対応する半径位置の調整領域を記録又は未記録として、試し書きを実行する。また、第1の記録層L0のデータ領域が記録済か否かを判定した後に、第2の記録層L1のデータ領域が記録済みか否かを判定するようにしてもよい。
【0111】
次に、これから記録するデータ領域と同半径位置に対応する領域が記録済みか否かに応じて、記録パワーを求める方法について説明する。図11は、データ領域の状態に応じて、記録パワーを変更する方法を示すフローチャートできある。なお、ここでは、試し書き領域と同一半径位置にある他の記録層の調整領域は、未記録領域であるものとする。
【0112】
図11に示すように、先ず、ステップS31〜ステップS33により、上述と同様、多層ディスクであって記録可能であることを確認した後、第2の記録層L1の例えば試し書き領域TZ01にて試し書きを実行する(ステップS34)。次に、これから記録を開始しようとする記録予定データ領域であるデータ領域(記録層)が記録済か否かをチェックする(ステップS35)。
【0113】
そして、ステップS34にて、これから記録しようとする記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済みでない(未記録)であるならば、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行し、得られた記録パワーに対して、第1の記録層L0の試し書き領域TZ01で得られた記録パワーをそのまま使用する。
【0114】
一方、記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済であるならば、第1の記録層L0のTZ01で得られた記録パワーに対して係数1を掛けたものを記録パワーとする(ステップS36)。
【0115】
続けて、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行し(ステップS37)、得られた記録パワーに対して、これから記録しようとする記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済か否かを判定し(ステップS38)、記録済みではない(未記録)ならば、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11で得られた記録パワーをそのまま使用する。一方、記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済であるならば、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11で得られた記録パワーに対して係数2を掛けたものを記録パワーとして使用する(ステップS39)。こうして、得られた記録パワーに設定して記録を開始する(ステップS40)。
【0116】
なお、ここで、図11に示した手順とは逆に第2の記録層L1の試し書き領域TZにて試し書きを実行し、第1の記録層L0のTZにて試し書きを実行するようにしてもよいし、これから記録する記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済の場合に係数を掛けるものとしたが、記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が未記録である場合に係数を掛けるようにしてもよい。
【0117】
これらの係数は、予め実験又は計算により求められたものであって、光ディスクの例えば各記録層の管理領域等に記録しておくか、又は記録再生装置が記憶しておくようにしてもよい。
【0118】
また、ここでは、調整領域を未記録状態として説明したが、記録済みの状態の調整領域とし、試し書きを行う際に調整領域に記録されたデータを削除してもよい。また、記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が記録済であるならば、第1の記録層L0のTZ01で得られた記録パワーに対して係数1を掛けたものとしたが、調整領域が記録済みの場合は、試し書きの結果、得られた記録パワーをそのまま使用し、記録予定データ領域に対応する他の記録層の領域が未記録である場合に、係数1’、係数2’を掛けるようにしてもよい。
【0119】
次に、上述の方法においては、各記録層の試し書き領域にて試し書きを行うものとして説明したが、一方の記録層の試し書き領域のみを使用し、2つの記録層の記録パワーを求める方法について説明する。図12は、1つの試し書き領域から複数の記録パワーを求める方法を示すフローチャートである。
【0120】
ステップS41乃至43に示すように、光記録再生装置にディスクがロードされると多層ディスクか否かの判別を行い、次に記録可能か否かの判別を行う。そして、多層ディスクでかつ記録可能だと判断した後、1つの記録層にある試し書き領域で試し書きを行ってその結果に基づき記録パワーを求める。例えば第1の記録層L0における例えば試し書き領域TZ01にて試し書きを行う(ステップSS44)。次に、ステップS44にて得られた記録パワーに係数3を掛けることにより他の記録層の最適記録パワーを予め求め(ステップS45)、これらの記録パワーを使用して記録を開始する(ステップS46)。係数を複数用意しておけば、1つの試し書き領域から複数の記録層の最適パワーを予め求めることができる。この係数も、予め実験又は計算により予め求められたものであって、例えば光ディスクに記録されるか記録再生装置に記憶するか等とすることができる。
【0121】
また、このように得られた記録パワーや、内周側と外周側の2つの試し書き領域に対して試し書きを行い、内周側と外周側の両者の試し書き領域から求められた記録パワー等から、ディスクの半径位置(アドレス)毎の記録パワーを、所定の関数で補間して求めることができる。次に、内周側試し書き領域で求められた記録パワーと、外周側試し書き領域で求められた記録パワーとに基づき、ディスク半径位置(アドレス)に対する記録パワーを示す記録パワー補正関数を算出する方法について説明する。
【0122】
内周側と外周側とで記録速度が同一であるCLV制御方式の場合における記録パワー補正関数f(x)は、以下のように算出することができる。内周側試し書き領域に記録速度vで試し書きデータを書き込んで求められた記録パワーをPower[inner_pca,v]とし、外周側試し書き領域に記録速度vで試し書きデータを書き込んで求められた記録パワーをPower[outer_pca,v]とする。
【0123】
先ず、Power[inner_pca,v]とPower[outer_pca,v]とを比較する。比較した結果、Power[inner_pca,v]≒Power[outer_pca,v]の場合には、ディスク半径位置(x)に対して記録パワーが(Power[inner_pca,v]+Power[outer_pca,v])/2で一定となる記録パワー補正関数f(x)を生成する。即ち、Power[inner_pca,v]≒Power[outer_pca,v]の場合には、内外周に記録感度差がないと判断し、内周側試し書き領域で求められた記録パワーと外周側試し書き領域で求められた記録パワーの平均値で、ディスク全面にデータ記録する。
【0124】
また、比較した結果、|Power[inner_pca,v]|≪Power[outer_pca,v]|又は|Power[inner_pca,v]|≫Power[outer_pca,v]|の場合には、内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域の半径位置と、Power[inner_pca,v]及びPower[outer_pca,v]との関係に基づき、ディスクの外周側から内周側までの記録パワーを、例えば直線や2次曲線等の所定の関数で補間し、記録パワー補正関数f(x)を求める。すなわち、Power[inner_pca,v]≒Power[outer_pca,v]ではない場合には、内外周に記録感度差があると判断し、所定の2次関数に基づき生成された記録パワー補正関数f(x)に応じて、記録パワーを変化させながら、データを記録する。
【0125】
また、内周側と外周側とで記録速度が異なるゾーンCLV制御方式の場合における記録パワー補正関数は、以下のように算出される。
【0126】
なお、ここではディスク内が3つのゾーン(ZONE1,ZONE2,ZONE3)に分割されており、各ゾーンの記録速度がv1、v2、v3となっている場合を例にとって説明をする(v1<v2<v3)。また、ディスク半径位置(x)に関わらず記録感度が一定となる理想状態では、記録速度v1の記録パワー(Power[x,v1])に対する、記録速度v2の記録パワー(Power[x,v2])及び記録速度v3の記録パワー(Power[x,v3])の関係は、以下のような関係となるものとする。
Power[x,v2]=WP_Coef_1×Power[x,v1]
Power[x,v3]=WP_Coef_2×Power[x,v2]=WP_Coef_2×WP_Coef_1×Power[x,v1]
【0127】
先ず、内周側試し書き領域に記録速度v1で試し書きデータを書き込んで求められた記録パワーPower[inner_pca,v1]と、外周側試し書き領域に記録速度v3で試し書きデータを書き込んで求められた記録パワーPower[outer_pca,v3]とを、記録速度v1と記録速度v3との間の補正係数(WP_Coef_2×WP_Coef_1)を考慮して比較する。
【0128】
比較した結果、WP_Coef_1×WP_Coef_2≒Power[inner_pca,v1]/Power[outer_pca,v3]の場合には、速度v1での最適な記録パワーを、以下のように演算する。
Power[x,v1]=
{(Power[outer_pca,v3]/(WP_Coef_1×WP_Coef_2))+Power[inner_pca,V1]}/2
【0129】
続いて、上記Power[x,v1]に基づき、各ゾーンに対する記録パワー(Power[z1,v1],Power[z2,v2],Power[z3,v3])を以下のように求める。Power[z1,v1]=Power[x,v1]
Power[z2,v2]=WP_Coef_1×Power[x,v1]
Power[z3,v3]=WP_Coef_2×WP_Coef_1×Power[x,v1]
【0130】
そして、これらを半径方向に合成し、各ゾーンにおける記録パワーが上記のPower[z1,v1],Power[z2,v2],Power[z3,v3]で一定となる記録パワー補正関数f(x)を求める。すなわち、WP_Coef_1×WP_Coef_2≒Power[inner_pca,v1]/Power[outer_pca,v3]となる場合には、内外周に記録感度差がないものと判断し、各ゾーン毎に一定となる記録パワー補正関数f(x)に応じて、データを記録する。
【0131】
また、比較した結果、WP_Coef_1×WP_Coef_2≒Power[inner_pca,v1]/Power[outer_pca,v3]とならない場合には、内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域の半径位置と、Power[inner_pca,v1]及び(Power[outer_pca,v3]/WP_Coef_1×WP_Coef_2)との関係に基づき、ディスクの外周側から内周側までの記録速度v1で一定に記録する場合の記録パワーを、例えば直線や2次曲線等の所定の関数で補間し、記録速度v1での記録パワー関数f’(x)を求める。
【0132】
続いて、各ゾーンに対する記録パワー補正関数f’(x)から、各ゾーンにおける記録補正パワー関数fz1(x),fz2(x),fz3(x)を以下のように求める。
fz1(x)=f'(x)
fz2=WP_Coef_1×f'(x)
fz3=WP_Coef_2×WP_Coef_1×f'(x)
【0133】
そして、これらの各関数を合成し、各ゾーンにおける記録パワーが上記のfz1(x),fz2(x),fz3(x)となる記録パワー補正関数f(x)を生成する。すなわち、Power[inner_pca,v]≒Power[outer_pca,v]ではない場合には、内外周に記録感度差があると判断し、所定の2次関数に基づき生成された記録パワー補正関数f(x)に応じて、記録パワーを変化させながら、データを記録する。
【0134】
以上のような設定方法では、内周側と外周側の2つの試し書き領域に対して試し書きを行い、内周側と外周側の両者の試し書き領域から求められた記録パワーから、ディスクの半径位置(アドレス)毎の記録パワーを、所定の関数で補間して求めるものである。従って、例えばスキューや面ぶれのような機械的特性や有機色素の塗布ムラ等があってディスク半径位置(アドレス)に対する記録感度が変化する場合であっても、データ書き込み位置における最適な記録パワーに近い記録パワーで、データを記録することができる。このことにより、記録パワーの設定精度が向上し、ノイズが少ない再生特性のよいデータを記録することができる。
【0135】
次に、多層の光ディスクにおける信号振幅補正方法について説明する。図13は、その方法を示すフローチャートである。先ず、ステップS51乃至53に示すように、光記録再生装置にディスクがロードされると多層ディスクか否かの判別を行い、次に記録可能か否かの判別を行う。多層ディスクでかつ記録可能だと判断した後、第1の記録層L0の例えば試し書き領域TZ01にて試し書きを実行し(ステップS54)、信号レベル(例えばRF信号、Tracking信号、Focus信号、ジッタ、Asymmetry、変調度(I14/Itop)、開口率(I3/I14)、ADIPエラー、PIエラー、Wobble振幅等)を測定する(ステップS55)。
【0136】
次に、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行し(ステップS56)、信号レベル(例えば、RF信号、Tracking信号、Focus信号、ジッタ、Asymmetry、変調度(I14/Itop)、開口率(I3/I14)、ADIPエラー、PIエラー、Wobble振幅等)を測定する(ステップS57)。
【0137】
次に、第1の記録層L0、第2の記録層L1で得られた信号振幅の比からそれぞれの記録層に最適なゲイン、バイアス、RFデータスライサー、オフセット量などを補正する(ステップS58)。なお、このとき、第2の記録層L1の試し書き領域TZ11にて試し書きを実行してから第1の記録層L0の試し書き領域TZ01にて試し書きを実行してもよい。
【0138】
また、これら試し書きの結果から、例えば必要な記録パワーがレーザダイオードの出力の定格を超える場合に記録スピードを低くする等、記録スピードの変更又は制限を行ってもよい。即ち、システム制御部104は、上述の記録パワー補正関数により設定される記録パワーが、所定の閾値(例えばレーザダイオード31が出力できる最大の記録パワー)よりも大きくなった場合には、ホストコンピュータ103から与えられた記録速度の設定条件を変えて、速度を減速させた条件とし、再度記録パワー補正関数を算出する等すればよい。例えば、ゾーンCLV方式では、内周側よりも外周側の方が記録速度が速くなり、それに伴い記録パワーも大きくなる。そのため、外周側のゾーンでの記録パワーが、レーザダイオードの定格以上の記録パワーに設定されてしまう可能性があるからである。
【0139】
この場合、システム制御部104は、記録パワーが所定の閾値よりもオーバーしてしまう位置まで記録すると、データの記録を中断し、記録速度及び記録パワー補正関数を再設定された条件に変更し、記録を再開するようにすればよい。
【0140】
これにより、内周側と外周側の2つのPCAに対して試し書きを行い、内周側と外周側の両者のPCAから求められた記録パワーから、ディスクの半径位置(アドレス)毎の記録パワーを、所定の関数で補間して求めることができる。また、この第3の設定方法では、補間結果から求められた記録パワーが、所定の閾値よりも大きい場合には、その所定の閾値よりも大きな記録パワーとなる記録位置では、記録速度を遅くしてデータを記録している。このため、例えば、ゾーンCLV方式の場合などで記録感度が低いため高速記録を実現できない場合であっても、内周から外周まで一律に記録速度を落として記録するのではなく、内周側での記録速度は定格倍速のままで記録し、外周側の領域の記録速度だけを落としといった処理を行うことができる。また、この場合には、再生時においても再生スピードを適宜変更制御するものとする。 更に、光ディスクは、記録層にDVD−R/RW(アドレスフォーマットはLPP方式)とDVD+R/RW(アドレス方式はADIP)を積層したものでもよく、再生専用の再生層を有するものであってもよい。
【0141】
本実施の形態においては、少なくとも記録層を2以上有する光ディスクにおいて試し書きを行う場合、試し書き領域が各記録層間でオーバラップしないようにレイアウトすることで、試し書き時における記録層間のクロストークの影響を排除、又は軽減、調整することが可能となる。
【0142】
また、実際に記録をする領域を有する記録層とは異なる記録層の対応する領域に記録信号が有るか無いかの状態を予め検出しておくことで、試し書き時における記録層間のクロストークの影響を排除、軽減、又は調整することが可能になり、記録領域の状態に応じて記録パワーを変更、調整することが可能となる。
【0143】
また、各記録層に複数の試し書き領域を設ければ、記録を開始しようとするアドレスに近い同一の記録層、又は記録を開始しようとするアドレスに近い他の記録層にある試し書き領域で試し書きを行うことで記録開始までの時間を短縮することが可能となる。
【0144】
更に、各記録層における試し書き領域、又は同一記録層における2以上の試し書き領域で得られた複数の試し書きの結果から記録パワーを決定することにより、最適記録パワーを求める精度が向上する。
【0145】
更にまた、各記録層における例えば内周側及び外周側試し書き領域で得られた試し書きの結果から記録パワーの補正(内外周の感度差を補正)をすることが可能になる。また、複数の記録層で得られた試し書きの結果から記録層間の信号振幅の差を検出し、それに基づき補正することが可能になる。
【0146】
また、本実施の形態において説明したディスクレイアウトは、DVD+R規格と互換性を有した構成となっており、従って、多層構造の光ディスクにおいても、各記録層に少なくとも2以上の試し書き領域を設けることができ、光ディスクの記録パワーを安定して求めることが可能となると共に、記録済の光ディスクを既存の再生装置において再生することが可能となる。
【0147】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、光記録媒体を2層の記録層を有するDVDとして説明したが、記録層は2層以上でもよく、また、光記録媒体もDVDに限らず、例えば同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられた光カード等にも適用できることはいうまでもない。
【0148】
(3)実施例
次に、DVD+R規格をベースとした2層記録用の光ディスク(DVD+R2)の実施例1〜3について説明する。実施例1〜3を説明する前に、先ず、記録層が1層の光ディスクの例として、現行のDVD+Rのフォーマットについて説明する。図14は、現行のDVD+Rのフォーマット(線速度:3.49m/s、トラックピッチ:0.74μmとした場合)を示す図である。なお、図14乃至図20においては、紙面上側が内周側、紙面下側が外周側を示す。また、縦軸は、半径の大きさを示すが、都合上半径の大きさと、縦軸とは比例していない。
【0149】
図14に示すDVD+Rにおいては、データ領域(User Data)は、内周から外周方向に記録され、また、内周側試し書き領域(Test Zone)及びカウント領域(Count Zone)、並びに外周側試し書き領域(Test Zone)及びカウント領域(Count Zone)は、外周から内周方向へ記録される。
【0150】
各領域は、ECC(Error Correction Code)ブロック単位となっており、試し書き領域(Test Zone)は、1024ECCブロックからなる。また、PSN(physical sector number)は、物理セクタ番号を示す。
【0151】
(3−1)実施例1
2層記録用・光記録媒体の論理フォーマット(線速度:3.84m/s、トラックピット0.74μmとした場合)のレイアウトの一例を実施例1として図15及び図16に示す。図15及び図16は、夫々レーザ光の入射側に配置される第1の記録層L0及びレーザ光入射側とは反対側に配置される第2の記録層L1を示すものであって、上述の図2に示す試し書き領域(TestZone)の一部がオーバラップする例を示す。
【0152】
なお、図15乃至図20において、影を付けて示すフィールドF1は、現行のDVDフォーマットとの互換性確保のため、半径位置の制約から移動できないフィールドを示す。また、フィールドF2は、DVD+R規格との互換性確保のため、PSN及び容量を変えないほうが好ましいフィールドを示し、また、フィールドF3は、現行のDVD+Rフォーマットと異なるフィールドを示すものとする。この図15及び図16に示す例においては、試し書き領域の一部がオーバラップして配置されている。
【0153】
(3−2)実施例2
2層記録用・光記録媒体の論理フォーマットのレイアウトの他の例を実施例2として図17及び図18に示す。図17及び図18は、夫々第1の記録層及び第2の記録層を示す。
【0154】
図17及び図18に示すように、第1の記録層L0の試し書き領域(TestZone)の半径位置に対応する第2の記録層L1の領域は、調整領域(Blank)となっており、逆に、第2の記録層L1の試し書き領域(TestZone)の半径位置に対応する第1の記録層L0の領域は、調整領域(Blank)となっており、第1の記録層の試し書き領域と第2の記録層の試し書き領域とは、全く重複していない。本実施例2は、上述した図3又は図4に対応する実施例であって、この調整領域(Blank)を使用して、記録を開始しようとする記録予定データ領域と同様の状態の試し書き領域を形成することができる。
【0155】
(3−3)実施例3
2層記録用・光記録媒体の論理フォーマットのレイアウトの他の例を実施例3として図19及び図20に示す。図19及び図20は、夫々第1の記録層及び第2の記録層を示す。
【0156】
実施例2と同様、試し書き領域と同半径位置の他の記録層に調整領域(Adjust Area)が設けられている。この調整領域も、基本的には何も記録されていない未記録状態(Blank)であるが、記録を開始しようとする記録層の例えばデータ領域(UserData)と同半径位置の他の記録層にデータが記録されているか否かの状態に応じて、この調整領域に予めデータを記録してから、試し書き領域で試し書きを行い、最適な記録パワーを求めることができる。
【0157】
この場合、例えば第1の記録層L0の調整領域は、第2の記録層L1の試し書き領域(TestZone)に対応した位置のみ使用可能であって、調整領域にデータを記録する場合は、予め決められた記録パワーでべた書きされるものとする。
【0158】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る光記録媒体においては、少なくとも2以上の記録層を有し、一方の面から光が照射されることによって各記録層にデータの書き込みが可能な光記録媒体であって、上記各記録層は同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層はレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域を有し、上記試し書き領域は、上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしないように配されているので、多層の記録層からなる光記録媒体の各記録層に試し書き領域を設ける際、記録を開始しようとする記録層と同一半径位置における他の記録層の状態を検知すれば、例えばオーバラップしない領域を、上記他の記録層の状態と同様の状態としてから試し書きを行うことができ、各記録層間でのクロストークを考慮して極めて正確に記録パワーを求めることができる。
【0159】
本発明に係る記録装置においては、少なくとも2以上の記録層を有する光記録媒体にデータを記録する記録装置において、各記録層に同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層にレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域が設けられ、該試し書き領域が上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしないように配されている光記録媒体に対し、一方の面からレーザ光を照射して各記録層にデータを記録する記録手段と、上記記録手段を制御する制御手段とを有し、上記制御手段は、上記記録層に対してデータを記録する際に、少なくとも一の記録層の試し書き領域で試し書きを行わせ、該試し書き結果に基づき少なくとも1以上の記録層におけるレーザ光の記録パワーを設定するので、多層の記録層を有する光記録媒体の試し書き領域が各記録層間で少なくとも一部がオーバラップしないものとすることで、試し書きを行う際に、記録を開始しようとする領域と同様の状態の試し書き領域を用意することができ、極めて正確に記録手段の記録パワーを設定することができ、また、各記録層に試し書き領域を有しているため、1の試し書き領域に試し書きをして他の記録層の記録パワーを求めたり、複数の記録層の試し書き領域にて試し書きを行って記録パワーを求め、これらの結果から1の記録層の記録パワーを求めることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における2層記録に対応した記録再生装置(CD/DVD±R/RWドライブ)を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の光記録媒体における第1のディスクレイアウトを示す模式図である。
【図3】同光記録媒体の第2のディスクレイアウトを示す模式図である。
【図4】同光記録媒体の第3のディスクレイアウトを示す模式図である。
【図5】同光記録媒体の第4のディスクレイアウトを示す模式図である。
【図6】(a)及び(b)は、夫々2層及び1層構造の光ディスクを示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における記録再生装置において、多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートである。
【図8】同記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートである。
【図9】同記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法の他の例を示すフローチャートである。
【図10】同記録再生装置において、調整領域を有する多層光ディスクの試し書き方法を示すフローチャートであって、図8におけるステップS14の調整領域を記録するか否かを選択する方法の一例を示すフローチャートである。
【図11】同記録再生装置において、データ領域の状態に応じて、記録パワーを変更する方法を示すフローチャートできある。
【図12】同記録再生装置において、1つの試し書き領域から複数の記録パワーを求める方法を示すフローチャートである
【図13】同記録再生装置において、光ディスクの信号振幅を補正する方法について説明するフローチャートである。
【図14】現行のDVD+Rのフォーマットを示す図である。
【図15】2層記録用・光記録媒体の論理フォーマットのレイアウトの一例(実施例1)を示す図であって、レーザ光の入射側に配置される第1の記録層L0を示す模式図である。
【図16】図15に対応する第2の記録層L1を示す模式図である。
【図17】2層記録用・光記録媒体の論理フォーマットのレイアウトの他の例(実施例2)を示す図であって、レーザ光の入射側に配置される第1の記録層L0を示す模式図である。
【図18】図17に対応する第2の記録層L1を示す模式図である。
【図19】2層記録用・光記録媒体の論理フォーマットのレイアウトの他の例(実施例3)を示す図であって、レーザ光の入射側に配置される第1の記録層L0を示す模式図である。
【図20】図19に対応する第2の記録層L1を示す模式図である。
【符号の説明】
1 透明樹脂基板、2 第1の記録膜、3 反射膜、11 記録膜、12 反射膜、13 基板、20 中間層、L0 第1の記録層、L1 第2の記録層、TZ01,TZ02,TZ11,TZ12, 試し書き領域、A02,A06C,A12,A16 カウント領域、A03,A13 管理領域、A04,A14 データ領域、A00,A10,A_overrap 領域、101光ディスク記録再生装置、102 光ディスク、103 ホストコンピュータ、104 システム制御部、106 記録信号処理部、107 光ピックアップ、108 RF信号処理部、110 サーボ制御部、114 LPP/ADIPアドレスデコード部
Claims (13)
- 少なくとも2以上の記録層を有する光記録媒体にデータを記録する記録装置において、
各記録層に同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層にレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域として少なくとも各記録層の内周及び外周に夫々内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域が設けられ、該内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域は、上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしない領域を有し、各記録層間において一方の記録層の試し書き領域の少なくとも一部と同一半径位置の他方の記録層に調整領域が設けられた光記録媒体に対し、一方の面からレーザ光を照射して各記録層にデータを記録する記録手段と、
上記記録手段を制御する制御手段とを有し、
上記制御手段は、上記記録層に対してデータを記録する際に、少なくともデータを記録する記録層における上記内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域で試し書きを行わせ、該試し書き結果に基づき少なくとも1以上の記録層におけるレーザ光の記録パワーを設定すると共に、得られた試し書きの結果から同一記録層における内周と外周との感度差を検出し、上記感度差を検出した結果に基づき上記内周と外周とにおける感度差を補正しながら記録を行わせるに先立ち、データを記録する予定の記録予定データ領域と同一半径位置であって上記一方の記録層とは異なる他方の記録層にデータが記録されているか否かを検出し、該検出結果に基づき上記他方の記録層の上記調整領域を少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態とし、当該調整領域と同一半径位置の上記一方の記録層における試し書き領域で試し書きを行わせる
記録装置。 - 上記調整領域は、データが記録されていない未記録の領域であって、
上記制御手段は、上記検出結果に基づき上記未記録領域にデータを書き込む
請求項1記載の記録装置。 - 上記調整領域は、予め全面にデータが記録された記録済み領域であって、
上記制御手段は、上記検出結果に基づき上記記録済み領域のデータを消去する
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、少なくとも1つの試し書き領域に試し書きを行った結果に基づき2以上の記録層の記録パワーを求める
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、上記試し書きを行わせる際、該試し書き領域を外周から内周に向かう方向へ使用させる
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、各記録層に設けられた1以上の試し書き領域で試し書きを行わせ、得られた試し書きの結果から異なる記録層間の感度差を検出する
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、上記異なる記録層間の感度差の検出結果に基づき、該記録層間での感度差を補正しながら記録を行わせる
請求項6記載の記録装置。 - 上記制御手段は、各記録層に設けられた1以上の試し書き領域で試し書きを行わせ、得られた試し書きの結果から記録層間の信号振幅の差を検出する
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、上記検出した記録層間の信号振幅の差の補正として記録層間でのゲイン又はオフセットを補正する
請求項8記載の記録装置。 - 記録層のアドレスフォーマットを少なくとも2以上有する光記録媒体に記録可能である
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、上記試し書きの結果に基づき記録又は再生スピードの変更制限を行う
請求項1記載の記録装置。 - 上記制御手段は、上記試し書きの結果に基づき2以上の記録スピードに対応した記録パワーを予め求める
請求項1記載の記録装置。 - 少なくとも2以上の記録層を有する光記録媒体にデータを記録する記録方法において、
各記録層に同心円状又は螺旋状に記録トラックが設けられ、且つ各記録層にレーザ光の記録パワーを調整するための試し書きデータが書き込まれる試し書き領域として少なくとも各記録層の内周及び外周に夫々内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域が設けられ、該内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域は、上記各記録層間において、少なくとも一部の領域が上記記録トラックの半径方向にオーバラップしない領域を有し、各記録層間において一方の記録層の試し書き領域の少なくとも一部と同一半径位置の他方の記録層に調整領域が設けられた光記録媒体に対し、一方の面からレーザ光を照射して各記録層にデータを記録する際に、少なくともデータを記録する記録層における上記内周側試し書き領域及び外周側試し書き領域で試し書きを行わせ、該試し書き結果に基づき少なくとも1以上の記録層におけるレーザ光の記録パワーを設定すると共に、得られた試し書きの結果から同一記録層における内周と外周との感度差を検出し、上記感度差を検出した結果に基づき上記内周と外周とにおける感度差を補正しながら記録を行わせるに先立ち、データを記録する予定の記録予定データ領域と同一半径位置であって上記一方の記録層とは異なる他方の記録層にデータが記録されているか否かを検出し、該検出結果に基づき上記他方の記録層の上記調整領域を少なくとも一部にデータが記録された状態か又は未記録の状態とし、当該調整領域と同一半径位置の上記一方の記録層における試し書き領域で試し書きを行わせる制御工程を有する
記録方法。
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