JP6035840B2 - 記録装置、記録方法、記録媒体 - Google Patents

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Description

本開示は記録装置、記録方法、記録媒体に関する。特にレーザパワー調整のためのテストライトエリアが各記録層(レイヤ)に設けられる記録媒体と、それに対する記録動作に関する。
特開2011−150751号公報
光の照射により信号の記録又は再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスク記録媒体(以下、単に光ディスクとも表記)が広く普及している。
従来より、光ディスクについては、その情報記録密度の向上を図ることで大記録容量化が達成されてきた。具体的には、ピット列又はマーク列としてのトラックの形成ピッチを詰める、つまりは半径方向における記録密度を向上させる手法、及びピット又はマークのサイズ縮小化により線方向(半径方向に直交する方向)の記録密度を向上させる手法が採られてきた。
一方で、大記録容量化を図るにあたっては、記録層(記録面)の数を増加させるという手法も有効であり、現状においても2層ディスクや3層以上の多層ディスクが提案・実用化されている。
ところで、多層ディスクの場合、各記録層における記録動作の最適化のため、OPCエリア(Optimum Power Control area:テストライトエリア)が設けられる。OPCエリアを用いて各種記録レーザパワーによる試し書き(テストライト)を行い、最適な記録レーザパワーを判別する。実際のユーザデータ等の記録の際には、OPCエリアを用いたテストライトで判定して最適記録パワーによるレーザ照射を実行する。
多層化が進み、記録層数が増えていく場合、各記録層毎に最適なレーザパワー条件は異なるため、各記録層にOPCエリアを設け、各記録層での記録動作は、その記録層でのテストライトを行って最適パワー条件を求めることが適切である。
但し、或る記録層のOPCエリアでOPC動作を行う場合、その記録層よりレーザ入射面側に位置する記録層における、上記OPCエリアに重なる部分(レーザ光が通過する部分)が未使用でなくてはならない。
例えばOPCエリアが各記録層において、レーザ光軸方向(ディスク厚み方向)に重なるように配置されているとすると、奥側の記録層のOPCエリアからしか使用できない。これは手前の記録層のOPC動作を制限することになり、記録動作の自由度を大きく妨げる。
これに対しては、各記録層で、全てOPCエリアがディスク厚み方向に重ならない位置に配置すればよいのであるが、すると記録層数が増えるほど、OPC領域として確保しなければならないエリアが増大してしまい、ユーザデータ等の記録容量を圧迫する。
本開示では、OPCエリア配置を効率化し、特に多層化が進んでも、OPCエリアが記録容量を圧迫せず、かつ各記録層に対する記録動作の自由度を維持できるようにすることを目的とする。
本開示の記録装置は、記録層としての(n+1)個以上(但しn≧2)のレイヤを有し、各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている記録媒体に対して、レーザ照射を行って各レイヤについての記録動作を行う記録部と、レーザパワー調整のためのテストライトを含めた記録動作に関して、連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対する記録動作を上記記録部に実行させる制御部とを備え、上記制御部は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとすることができる
本開示の記録方法は、記録層としての(n+1)個以上(但しn≧2)のレイヤを有し、各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている記録媒体に対する記録方法であり、連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対して、レーザパワー調整のためのテストライトを含めた、レーザ照射による記録動作を実行し、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとすることができる
本開示の記録媒体は、レーザパワー調整のためのテストライトを含めた記録動作に関して、記録層としてのレイヤについて、連続したn個のレイヤが記録対象レイヤとして記録が行われる記録媒体であって、(n+1)個以上(但しn≧2)のレイヤを有し、各レイヤにはテストライト領域が設けられており、上記各レイヤのテストライト領域は、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている。
このような本開示において、記録媒体の各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に設けられているということは、少なくともn個のレイヤで、テストライト領域をずらせばよいということである。つまり、(n+1)個以上の全てのレイヤについて、テストライト領域が重ならないようにする必要はない。
この場合に、記録動作としては連続したnレイヤを記録対象レイヤと扱って記録を行う。nレイヤ内ではOPC動作が他のレイヤのOPC動作によって妨げられることはない。
本開示によれば、テストライト領域は、あくまでn個のレイヤ間で、レーザ光軸方向に重ならないように配置すればよく、多層化が進んでも、テストライト領域がむやみに拡大していくということを避けることができる。その上で、記録動作時にはn個のレイヤ間では、テストライト領域の使用に制限はなく、記録動作に支障は生じない。これらのことから、多層記録媒体及びそれに対する記録動作について、記録容量増大と記録自由度の維持を両立できる。
本開示の実施の形態の光ディスクの層構造の説明図である。 実施の形態の光ディスクのトラック構造の説明図である。 実施の形態の光ディスクへのサーボ動作の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の光学系の構成の説明図である。 実施の形態の記録再生装置のブロック図である。 実施の形態のOPCエリアのトラックの説明図である。 実施の形態の6層ディスクのOPCエリア配置例の説明図である。 実施の形態のm+1層ディスクのOPCエリア配置例の説明図である。 実施の形態のm+1層ディスクの他のOPCエリア配置例の説明図である。 実施の形態のm+1層ディスクのOPCエリア配置例の説明図である。 実施の形態の記録対象レイヤ設定処理のフローチャートである。 実施の形態の第1の記録処理例のフローチャートである。 実施の形態のSRR#2の使用が記録対象レイヤを越える場合の説明図である。 実施の形態のSRR#1,#3の使用が記録対象レイヤを越える場合の説明図である。 実施の形態のSPAの使用が記録対象レイヤを越える場合の説明図である。 実施の形態の管理領域の使用が記録対象レイヤを越える場合の説明図である。 実施の形態のレイヤL0でのOPCエリアが使い切られた場合の説明図である。 実施の形態の第2の記録処理例のフローチャートである。 実施の形態のSRR#2の使用が記録対象レイヤを越える場合の説明図である。 実施の形態のSRR#2の使用が拡大された記録対象レイヤをさらに越える場合の説明図である。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.記録媒体>
<2.基準面を利用した位置制御手法>
<3.記録再生装置>
<4.OPCエリア構造>
<5.第1の記録処理例>
<6.第2の記録処理例>
<7.変形例>
<1.記録媒体>

図1は実施の形態の記録媒体としての多層記録媒体1の断面構造を示している。この多層記録媒体1は例えばCD、DVD、BDと同様の直径12cm、厚み1.2mm程度の光ディスクなどとして実現される。図1は厚み方向の断面構造を模式的に示したものである。
この図1に示されるように、多層記録媒体1には、図における上層側から順にカバー層2、複数の記録層3が形成された記録層形成領域5、接着層6、反射膜7、及び基板8が形成されている。
ここで、後述する記録再生装置10側からのレーザ光が入射する面はカバー層2側となる。レーザ入射面2aとは、カバー層2の表面となる。以下の説明上では、レーザ入射方向を基準として、レーザ入射面2a側を「手前側」、基板8側を「奥側」ともいうこととする。
多層記録媒体1において、カバー層2は、例えば樹脂で構成され、その奥側に形成された記録層形成領域5の保護層として機能する。
記録層形成領域5は、図のように複数の記録層3と、それらの間に挿入された中間層4とを有して構成される。つまりこの場合の記録層形成領域5は、記録層3→中間層4→記録層3→中間層4・・・→記録層3の繰り替えし積層が行われて形成されたものとなっている。
記録層3は、半透明記録膜で構成される。中間層4は、例えば熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂など樹脂材料で構成される。
この図では、記録層形成領域5内には6つの記録層3が形成されるものとしているが、これはあくまで一例であって、記録層数は「6」以外とすることができる。
各記録層3は、レーザ入射面2aからみて奥側から順にレイヤL0,L1,L2・・・と呼ばれる。この例は6層構造であるため、記録層3としてレイヤL0〜L5が形成されている。
ここで、記録層形成領域5において、それぞれの記録層3には、図からも明らかなようにグルーブやピット列等の形成に伴う位置案内子(凹凸パターン)が形成されていない。すなわち、各記録層3は平面状に形成されているものである。
このような記録層形成領域5の作成にあたっては、現状の多層ディスクの製造で必要とされる記録層ごとの位置案内子の形成工程を不要とでき、結果、多層記録媒体1の製造コスト、量産コストを効果的に削減できる。
記録層3が平面状であるということは、記録層3には予め凹凸パターンによるアドレス情報等が形成されていないということである。この記録層3には情報の記録の際、即ち主たる情報であるユーザデータや管理情報の記録の際に、その主たる情報の記録に伴ってアドレス情報が記録される。つまり主データ(ユーザデータや管理情報という主たる記録目的のデータ)に、アドレス情報が埋め込まれてエンコードされ、そのエンコードされた記録データが記録されることになる。
記録層3には、記録動作に伴ってトラックが形成されていく。
トラックは図2Aに示すようにダブルスパイラル状に形成される例や、図2Bのようにシングルスパイラル状に形成される例が考えられる。シングルスパイラル状のトラックとは、従前のCDやDVD等と同様のトラックである。
ダブルスパイラル状のトラックとは、図2Aに実線と破線で示すように、2つのスパイラルトラックSP−A、SP−Bが形成されるものである。
ダブルスパイラル状のトラック構造は、例えば2つの記録ビームで同時にスパイラルトラックを形成していく方式でも可能であるし、1つの記録ビームで1つのスパイラルトラックSP−Aを或るトラックピッチで形成した後、そのトラック間に、2つめのスパイラルトラックSP−Bを形成していくという方式でも可能である。
なお、ここではダブル(2重)スパイラルの例を示したが、3重スパイラル、4重スパイラルというように、よりスパイラルを多重化したトラック構成も考えられる。
図1のように記録層形成領域5よりも奥側には、所要の接着材料で構成された接着層(中間層)6を介して、反射膜7が形成されている。
この反射膜7には、記録/再生位置を案内するための位置案内子が形成される。なお反射膜に位置案内子が形成されているというのは、位置案内子が形成されている界面上に反射膜が形成されるという意味である。
具体的に、この場合は、図中の基板8の一方の面側に対して位置案内子が形成されることで、図のような凹凸の断面形状が与えられ、基板8の該凹凸断面形状が与えられた面上に対し反射膜7が成膜されることで、該反射膜7に位置案内子が形成されたものとなっている。
なお、基板8は、例えばポリカーボネートなどの樹脂で構成される。この基板8は、例えば上記位置案内子としての凹凸断面形状を与えるためのスタンパを用いた射出成形などによって生成することができる。
ここで、現状の記録可能型光ディスクで行われているように、上記位置案内子の形成により、多層記録媒体1の記録面内方向に平行な方向における絶対位置を表すアドレス情報を記録することができる。例えばこの絶対位置情報は、上記位置案内子がグルーブで形成される場合には当該グルーブの蛇行(ウォブル)周期の変調により記録することができ、また上記位置案内子がピット列で形成される場合には、ピットの長さや形成間隔の変調により記録を行うことができる。
なお、上記のように記録層3に対しては位置案内子が形成されておらず、記録層3上の記録位置の制御は、以下で説明するように位置案内子が形成された反射膜7からの反射光に基づき行われることになる。
この意味で、以下、位置案内子が形成された反射膜7(反射面)のことを、「基準面Ref」と表記する。また基準面Refに凹凸パターンで記録されたアドレス情報を、記録層3に記録されるアドレスと区別する意味で「基準面アドレス」と呼ぶこととする。また記録層3に主たる情報と共に記録されるアドレスを「記録層アドレス」と呼ぶ。
記録層3に位置案内子が形成されないことで、上述のようにコストアップを招かない多層記録媒体製造が可能となる。但しこの場合、アドレスの存在しない記録層3に対し適切にアクセスを行うために、記録層3と積層した状態で基準面Refを設ける。基準面Refには、ウォブリンググルーブやピット列などの凹凸パターンでアドレスを予め形成しておく。このようにすることで、基準面Refのアドレスを頼りに多層記録媒体1上の所望の位置にアクセスし、その位置での記録層3に情報(ユーザデータや管理データ)の記録や再生を行うことができる。
<2.基準面を利用した位置制御手法>

図3は、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御手法についての説明図である。
上記構成による多層記録媒体1に対しては、記録層3を対象として照射されるべき記録層用レーザ光についての位置制御の実現のため、該記録層用レーザ光と共に、基準面Refにおける位置案内子に基づく位置制御を行うためのレーザ光(以下、基準面用レーザ光と表記する)を照射することになる。
具体的に、これら記録層用レーザ光と基準面用レーザ光とは、図3Aのように共通の対物レンズ20を介して多層記録媒体1に対して照射する。
このとき、正確なトラッキングサーボの実現のため、記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の光軸は一致させるようにする。
記録層3(所要の半透明記録膜)を対象としたマークの記録時には、図3Aのように基準面用レーザ光を反射膜7の反射面(基準面Ref)に合焦させるように照射して、その反射光に基づき得られるトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の位置制御を行う。つまりトラッキングサーボをかける。
これにより、同じ対物レンズ20を介して照射される記録層用レーザ光のトラッキング方向における位置を、所望の位置に制御することができる。
一方、再生時における位置制御は、以下のようにして実現できる。
再生時においては、記録層3にマーク列(つまり記録済みトラック)が形成されているので、該マーク列を対象として記録層用レーザ光単体でトラッキングサーボをかけることができる。すなわち、再生時におけるトラッキングサーボは、記録層用レーザ光の反射光に基づいて得られるトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の位置制御を行うことで実現できる。
ここで、上記のような位置制御手法において、基準面用レーザ光として記録層用レーザ光と同波長帯の光を用いてしまうと、基準面用レーザ光の反射光を得るべき基準面Refについて、記録層用レーザ光についての反射率を高めざるを得なくなってしまう。すなわち、その分、迷光成分が増大して再生性能を著しく悪化させてしまう虞がある。
このため、基準面用レーザ光と記録層用レーザ光とはそれぞれ波長帯の異なる光を用いるものとし、基準面Refを形成する反射膜7として波長選択性を有する反射膜を用いる。
具体的に本例の場合、記録層用レーザ光の波長はBDの場合と同様の405nm程度、基準面用レーザ光の波長はDVDの場合と同様の650nm程度とされる。そして、反射膜7としては、基準面用レーザ光と同波長帯の光を選択的に反射し、それ以外の波長による光は透過又は吸収する波長選択性反射膜を用いる。
このような構成により、基準面Refから記録層用レーザ光の不要な反射光成分が生じてしまうことを防止でき、良好なS/N(信号対雑音比)を確保できる。
図3Bは記録層用レーザ光として2つのレーザ光を照射する例である。2つの記録層用レーザ光を照射するのは、例えばダブルスパイラル状のトラックを同時に記録又は再生するようにする場合や、或いはダブルスパイラルやシングルスパイラルにかかわらず、記録層3において既に記録されたトラックに沿って隣のトラックの記録を行う隣接トラックサーボ(ATS:Adjacent Track Servo)を採用する場合などである。
簡単に述べておくと、ATSとは、2つの記録層用レーザ光の一方を記録用スポット、他方をサーボ用スポットとする。そして既に(例えば1周回前の時点に)記録されたトラックにサーボ用スポットを照射して、トラッキングサーボを行いながら、記録用スポットで、当該サーボ用スポットを照射しているトラックの隣のトラックを記録していくというものである。
ATSを採用する場合は、記録中には必ずしも基準面Refを用いたトラッキングサーボはしなくてもよいといえる。但し、記録開始位置までのシークには、基準面Refを用いたトラッキングやアドレス読込が必要となる。
また詳述は避けるが、実際にはATS実行中は、誤差成分の蓄積によりサーボ制御が不正確になることが多い。そのためATS実行中に基準面Refの情報でサーボ動作を補正することも行われる。このため、ATS方式を採用する場合の記録時にも、基準面Refはトラッキング制御のために用いられることとなる。
<3.記録再生装置>

続いて、図4及び図5を参照して、実施の形態としての記録再生装置10の構成について説明する。
実施の形態の記録再生装置10は多層記録媒体1としての光ディスクに対する記録機能と共に再生機能を有する。
図4は、記録再生装置10が備える主に光学系の構成についての説明図であり、具体的には、記録再生装置10が備える光ピックアップOPの内部構成を主に示している。
なお、ここでは図3Bに示したように、記録層用レーザ光として2つのレーザ光を出力するとともに、基準面用レーザ光を出力する構成例で述べる。
図3Aで述べた方式の場合は、以下で述べる2系統の記録層用レーザ光の系が1系統となると理解すればよい。
先ず、記録再生装置10に装填された多層記録媒体1は、当該記録再生装置10における所定位置においてそのセンターホールがクランプされるようにしてセットされ、図中のスピンドルモータ30による回転駆動が可能な状態とされる。
記録再生装置10には、スピンドルモータ30により回転駆動される多層記録媒体1に対して記録再生のためのレーザ光を照射するための構成として、光ピックアップOPが設けられる。
光ピックアップOP内には、記録層用レーザ光の光源である記録層用レーザ11-1、11-2とが設けられる。
また、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御及び基準面アドレスの読出を行うための光である基準面用レーザ光の光源である基準面用レーザ24が設けられる。
また、光ピックアップOPには、記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の多層記録媒体1への出力端となる対物レンズ20が設けられる。さらに、記録層用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための記録層用受光部23と、基準面用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための基準面用受光部29とが設けられる。
そして、光ピックアップOPにおいては、記録層用レーザ光を対物レンズ20に導くと共に、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの反射光を記録層用受光部23に導くための光学系が形成される。
なお2系統の記録層用レーザ光は、例えば記録時には、一方が記録のためのレーザ光、他方がATSサーボのためのレーザ光として用いられる。
また再生時には、両レーザ光を再生用レーザとし、ダブルスパイラルトラックの各スパイラルに対して同時に再生を行うこともできる。
但し、このような使用に限定されるものではない。例えば記録時に2つの記録層用レーザ光を共に記録用として用い、ダブルスパイラルトラックを同時形成していくことも可能である。
さらに、ここでは光ピックアップOPが1つの構成例で説明するが、記録再生装置10が複数の光ピックアップOPを備えることも当然想定される。その場合、各光ピックアップOPにおける1又は2系統の記録層用レーザ光の役割(利用方式)は多様に考えられる。
図4の例に則して、記録層用レーザ光のための光学系を具体的に説明する。
記録層用レーザ11-1、11-2より出射された2系統の記録層用レーザ光は、図のようにコリメートレンズ12を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
偏光ビームスプリッタ13は、このように光源側から入射した記録層用レーザ光については透過するように構成されている。
偏光ビームスプリッタ13を透過した記録層用レーザ光は、固定レンズ14、可動レンズ15、及びレンズ駆動部16を有して構成されるフォーカス機構に入射する。このフォーカス機構は、記録層用レーザ光についての合焦位置の調整のために設けられたものであり、これらの記録層用レーザ11-1、11-2に近い側が固定レンズ14とされ、遠い側に可動レンズ15が配置され、レンズ駆動部16によって可動レンズ15側がレーザ光軸に平行な方向に駆動されるように構成されている。
上記フォーカス機構を形成する固定レンズ14及び可動レンズ15を介した記録層用レーザ光は、ミラー17にて反射された後、1/4波長板18を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
ダイクロイックプリズム19は、その選択反射面が、記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射し、それ以外の波長による光は透過するように構成されている。従って上記のように入射した記録層用レーザ光は、ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光は、図示するように対物レンズ20を介して多層記録媒体1(目的の記録層3)に対して照射(合焦)される。
対物レンズ20に対しては、該対物レンズ20をフォーカス方向(多層記録媒体1に対して接離する方向)、及びトラッキング方向(上記フォーカス方向に直交する方向:ディスク半径方向)に変位可能に保持する2軸アクチュエータ21が設けられる。
2軸アクチュエータ21には、フォーカスコイル、トラッキングコイルが備えられ、それぞれに駆動信号(後述するドライブ信号FD-sv、TD)が与えられることで、対物レンズ20をフォーカス方向、トラッキング方向にそれぞれ変位させる。
ここで、上記のように多層記録媒体1に対し記録層用レーザ光が照射されることに応じては、該多層記録媒体1(再生対象とする記録層3)より記録層用レーザ光の反射光が得られる。
この記録層用レーザ光の反射光は、対物レンズ20を介してダイクロイックプリズム19に導かれ、該ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光の反射光は、1/4波長板18→ミラー17→フォーカス機構(可動レンズ15→固定レンズ14)を介した後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ13に入射する記録層用レーザ光の反射光は、往路と復路とで1/4波長板18を2回通過することで、往路光との比較でその偏光方向が90度回転していることになる。この結果、上記のように入射した記録層用レーザ光の反射光は、偏光ビームスプリッタ13にて反射される。
偏光ビームスプリッタ13にて反射された記録層用レーザ光の反射光は、集光レンズ22を介して記録層用受光部23の受光面上に集光する。
ここで、記録層用受光部23が記録層用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号のことを、以下、受光信号DT-rと表記する。
また、光ピックアップOP内には、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光を対物レンズ20に導き且つ、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの基準面用レーザ光の反射光を基準面用受光部29に導くための光学系が形成される。
図示するように、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光は、コリメートレンズ25を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ26に入射する。偏光ビームスプリッタ26は、このように基準面用レーザ24側から入射した基準面用レーザ光(往路光)は透過するように構成される。
偏光ビームスプリッタ26を透過した基準面用レーザ光は、1/4波長板27を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
先に述べたように、ダイクロイックプリズム19は記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射しそれ以外の波長による光は透過するように構成されているため、基準面用レーザ光はダイクロイックプリズム19を透過し、対物レンズ20を介して多層記録媒体1(基準面Ref)に照射される。
また、このように多層記録媒体1に基準面用レーザ光が照射されたことに応じて得られる基準面用レーザ光の反射光(基準面Refからの反射光)は、対物レンズ20を介した後ダイクロイックプリズム19を透過し、1/4波長板27を介して偏光ビームスプリッタ26に入射する。
このように多層記録媒体1側から入射した基準面用レーザ光の反射光は往路と復路とで1/4波長板27を2回通過しているためその偏光方向が往路光との比較で90度回転しおり、従って基準面用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ26にて反射される。
偏光ビームスプリッタ26にて反射された基準面用レーザ光の反射光は、集光レンズ28を介して基準面用受光部29の受光面上に集光する。
ここで、基準面用受光部29が基準面用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号については、受光信号DT-svと表記する。
ここで、先の図1に示したように多層記録媒体1は、記録層形成領域5よりも奥側に基準面Refが設けられるので、記録時には、このように記録層形成領域5の奥側に設けられた基準面Refに対して基準面用レーザ光が合焦するように対物レンズ20のフォーカスサーボ制御が行われる。その上で、記録層用レーザ光については、記録層用レーザ光の反射光に基づくフォーカスサーボ制御によって先のフォーカス機構(レンズ駆動部16)を駆動することで、記録層用レーザ光が基準面Refよりも手前側に形成された記録層3に合焦するように、対物レンズ20に入射する記録層用レーザ光のコリメーション状態が調整されることになる。
また、再生時における記録層用レーザ光のトラッキングサーボ制御については、該記録層用レーザ光のスポットを、再生対象とする記録層3に形成されたマーク列に追従させるようにして行う。すなわち、再生時における記録層用レーザ光についてのトラッキングサーボ制御は、当該記録層用レーザ光の反射光に基づき対物レンズ20の位置を制御することで実現できる。
なお、再生時のフォーカスサーボ制御は、記録時と同様でよい。
図5は、実施の形態の記録再生装置10全体の内部構成を示している。
なお図5において、光ピックアップOPの内部構成については、図4に示した構成のうち記録層用レーザ11-1、11-2、レンズ駆動部16、及び2軸アクチュエータ21のみを抽出して示している。
またこの図では、図4に示したスピンドルモータ30の図示は省略している。
図5において、記録再生装置10における光ピックアップOPの外部には、多層記録媒体1における記録層3を対象とした記録/再生や、記録層3からの反射光に基づくフォーカス/トラッキングの位置制御を行うための構成として、記録処理部31、発光駆動部32、発光駆動部33、記録層用信号生成回路34、再生処理部35、記録層用サーボ回路36、フォーカスドライバ40、及び2軸ドライバ41が設けられている。
記録処理部31は、入力される記録データに応じた記録変調符号を生成する。具体的に記録処理部31は、入力される記録データに対してエラー訂正符号の付加や所定の記録変調符号化処理を施すなどして、記録層3を対象として実際に記録されるべき例えば「0」「1」の2値データ列である記録変調符号列を得る。
このとき、記録処理部31は、後述するコントローラ44からの指示に応じて記録データに対するアドレス情報(記録層アドレス)の付加処理も行う。
記録処理部31は、生成した記録変調符号列に基づく記録信号を発光駆動部33、32の一方又は両方に与える。
例えばシングルスパイラル状又はダブルスパイラル状のトラックを形成するためにATS(隣接トラックサーボ)を実行する場合は、記録時には2系統の記録層用レーザ光のうちの一方で記録を行い、他方は再生パワーで隣接トラックへのトラッキングを行うことになる。このため、記録処理部31が生成した記録信号は一方の発光駆動部33のみに与えられ、発光駆動部33は、記録時において記録処理部31より入力される記録信号に基づくレーザ駆動信号Drを生成し、該駆動信号Drに基づき記録層用レーザ11-1を発光駆動する。これにより記録層3に対し記録データに応じたマーク列を記録できる。
このとき他方の発光駆動部32は、記録層用レーザ11-2を再生パワーにより発光駆動する。
また例えば基準面Refを用いたトラッキング制御を行いながら、2系統の記録層用レーザ光の両方で同時にダブルスパイラル記録を行うこともできる。このような場合は、記録処理部31が生成した記録信号を、発光駆動部32,33に振り分けて与える。発光駆動部32,33は、記録信号に基づくレーザ駆動信号Drを生成し、該駆動信号Drに基づき記録層用レーザ11-1、11-2が発光駆動される。これにより記録層3に対し記録データに応じたマーク列を記録できる。
記録層用信号生成回路34は、先の図4に示した記録層用受光部23としての複数の受光素子からの受光信号DT-r(出力電流)に基づき、RF信号(再生信号)、フォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rを生成する。
フォーカスエラー信号FE-rは、記録/再生対象とされた記録層3に対する記録層用レーザ光のフォーカス誤差を表す信号となる。またトラッキングエラー信号TE-rは、記録層3に形成されたトラックに対する記録層用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表す信号となる。
記録層用信号生成回路34で得られたRF信号は再生処理部35に、またフォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rは記録層用サーボ回路36にそれぞれ供給される。
再生処理部35は、RF信号に対する2値化処理、及び記録変調符号の復号化やエラー訂正処理等の所定の復調処理を施すことで、先の記録データを復元した再生データを得る。
また、再生処理部35では、記録データ中に挿入された記録層アドレスの再生処理も行う。再生処理部35で再生された記録層アドレスはコントローラ44に供給される。
記録層用サーボ回路36は、フォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS-r、トラッキングサーボ信号TS-rを生成する。
トラッキングサーボ信号TS-rは、後述するスイッチSWに対して供給される。
また、フォーカスサーボ信号FS-rは、フォーカスドライバ40に供給される。フォーカスドライバ40はフォーカスサーボ信号FS-rに基づくフォーカスドライブ信号FD-rを生成し、該フォーカスドライブ信号FD-rに基づきレンズ駆動部16を駆動する。
これにより、記録層用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち記録層用レーザ光を記録対象とする記録層3に合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、記録層用サーボ回路36は、スライド駆動部42による光ピックアップOPのスライド移動についての制御も行う。
スライド駆動部42は、光ピックアップOP全体をトラッキング方向にスライド駆動可能に保持する。
記録層用サーボ回路36は、トラッキングエラー信号TE-rの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOPのスライドサーボ制御を実現する。また、記録層用サーボ回路36は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOPの所要のスライド移動を実現させる。
また、記録層用サーボ回路36は、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボをオフとして記録層用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
記録再生装置10には、基準面用レーザ光の反射光についての信号処理系として、基準面用信号生成回路37、アドレス検出部38、基準面用サーボ回路39が設けられる。
基準面用信号生成回路37は、図4に示した基準面用受光部29における複数の受光素子からの受光信号DT-svに基づき、必要な信号を生成する。
具体的に基準面用信号生成回路37は、受光信号DT-svに基づき、基準面Refに形成された位置案内子(ピット列)に対する基準面用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号TE-svを生成する。
また基準面用信号生成回路37は、基準面Ref(反射膜7)に対する基準面用レーザ光のフォーカス誤差を表すフォーカスエラー信号FE-svを生成する。
また基準面用信号生成回路37は、基準面Refに記録されたアドレス情報を検出するための信号として、アドレス検出用信号Dadを生成する。基準面Refにピット列が形成される場合、このアドレス検出用信号Dadとしては和信号を生成すればよい。
基準面用信号生成回路37により生成されたアドレス検出用信号Dadは、アドレス検出部38に供給される。アドレス検出部38は、アドレス検出用信号Dadに基づき基準面Refに記録された基準面アドレスADRを検出する。検出された基準面アドレスADRはコントローラ44に供給される。
また、基準面用信号生成回路37により生成されたフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svは、基準面用サーボ回路39に供給される。
基準面用サーボ回路39は、フォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS-sv、トラッキングサーボ信号TS-svを生成する。
フォーカスサーボ信号FS-svは、2軸ドライバ41に供給される。2軸ドライバ41は、フォーカスサーボ信号FS-svに基づくフォーカスドライブ信号FD-svを生成し、該フォーカスドライブ信号FD-svに基づき2軸アクチュエータ21のフォーカスコイルを駆動する。
これにより、基準面用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち基準面用レーザ光を基準面Refに合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、基準面用サーボ回路39は、スライド駆動部42による光ピックアップOPのスライド移動についての制御も行う。
具体的に、基準面用サーボ回路39は、トラッキングエラー信号TE-svの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOPのスライドサーボ制御を実現する。また、基準面用サーボ回路39は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOPの所要のスライド移動を実現させる。
また、基準面用サーボ回路39は、コントローラ44からの指示に応じて、トラッキングサーボをオフとして基準面用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
基準面用サーボ回路39により生成されたトラッキングサーボ信号TS−svは、スイッチSWのt2端子に供給される。
なお演算器46には、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−svが供給され、所定の演算処理で、ATSサーボのためのトラッキングサーボ信号TS−atsが生成される。トラッキングサーボ信号TS−atsはスイッチSWのt3端子に供給される。
ここで、スイッチSWは、対物レンズ20のトラッキングサーボ制御について、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御と、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御と、記録時のATS制御を切り替えるために設けられる。
例えば再生時は、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御が可能である。
記録時には隣接トラックにトラッキングしながら記録を行うATS制御を行う。
再生や記録のためのアクセス時(シーク時)は、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御を行う。
スイッチSWは、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−sv、TS−atsの何れかを選択的に出力する。
スイッチSWにより選択出力されたトラッキングサーボ信号TSは、2軸ドライバ41に供給され、2軸ドライバ41は、供給されたトラッキングサーボ信号TSに基づき生成したトラッキングドライブ信号TDによって、2軸アクチュエータ21のトラッキングコイルを駆動する。
これにより、対物レンズ20が、基準面用レーザ光のスポットを基準面Ref上のトラックに追従させるように駆動されるか、或いは記録層用レーザ光のスポットを記録層3上のトラックに追従させるように駆動される。
コントローラ44は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ(記憶装置)を備えたマイクロコンピュータで構成され、例えば上記ROM等に記憶されたプログラムに従った制御・処理を実行することで、記録再生装置10の全体制御を行う。
例えばコントローラ44は、再生処理部35で得られた記録層アドレスや、アドレス検出部38で得られた基準面アドレスADRに基づき記録層用サーボ回路36、基準面用サーボ回路39に対する指示を行って、基準面用レーザ光、記録層用レーザ光のスポット位置を所定アドレスに移動させるシーク動作制御を行う。
また、コントローラ44は、記録層用サーボ回路36、基準面用サーボ回路39、及びスイッチSWに対する指示を行うことで、多層記録媒体1に対する記録、再生、基準面Refを利用したシーク時などの各場合に応じた手法でのフォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御を実行させる。
コントローラ44は、図示しないホスト機器からの記録コマンド、再生コマンドに応じて、以上の再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行うことになる。
また、ホスト機器からの指示以外に、例えば多層記録媒体1における管理情報の読出や更新など、必要に応じて再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行う。
さらに本実施の形態の場合、コントローラ44は、レーザパワー調整のためのテストライト(OPC動作)を含めた記録動作に関して、連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対する記録動作を記録部(記録部とは記録処理部31等の記録信号処理系や、記録動作時のサーボ処理系、光ピックアップOP、サーボ駆動系を含む)に実行させる制御処理を行う。詳しくは後述する。
メモリ47は、コントローラ44ワーク領域や各種の情報を記憶するRAM領域として示している。
例えばホスト機器との通信データの記憶、各レイヤについてのOPC結果としてのレーザパワーの記憶、多層記録媒体1から読み出した管理情報や、記録動作に応じて更新される管理情報等の記憶に用いられる。
<4.OPCエリア構造>

実施の形態の多層記録媒体1は、後述するコントローラ44の処理に基づく記録再生装置10の動作として、レーザパワー調整のためのテストライトを含めた記録動作に関して、連続したn個のレイヤ(但しn≧2)が記録対象レイヤとして記録が行われる記録媒体である。そして多層記録媒体1は、(n+1)個以上のレイヤを有し、各レイヤにはテストライト領域(OPCエリア)が設けられている。各レイヤのテストライト領域は、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている。
ここでは、多層記録媒体1のOPCエリアについて説明する。
まず図6でATSサーボを用いたOPC動作について説明する。
多層記録媒体1におけるOPCエリアには、図6Aに模式的に示すように、プリフォーマットマーク列Mpが記録されている。プリフォーマットマーク列Mpは、例えばディスク製造工場における出荷前の段階で形成される。
OPC動作は、このプリフォーマットマーク列Mpを用いたATS(隣接トラックサーボ)をかけながら実行することができる。
図6Aには、ATSを行うために照射される、一方の記録層用レーザ光の照射スポットであるATSスポットS_atsと、情報記録のための他方の記録層用レーザ光の照射スポットである記録用スポットS_recとを示している。
ATSでは、例えば記録用スポットS_recを先行スポット、ATSスポットS_atsを後行スポットとして、ATSスポットS_atsがマーク列上をトレースするようにトラッキングサーボをかけることになる。
なお、記録再生装置10が多層記録媒体1に対する記録再生方向としては、ディスク内周側から外周側に向かって進行させる場合や、ディスク外周側から内周側に向かって進行させる場合がある。この図6では、記録方向は内周→外周とされる場合の例で示しているため、先行スポットとしての記録用スポットS_recが外周側、後行スポットとしてのATSスポットS_atsが内周側に位置することになる。記録方向は外周→内周とされる場合は逆になる。
ここで、これら記録用スポットS_recとATSスポットS_atsとの間の半径方向における離間距離(中心点間の距離)をスポット間距離Dr−aとおくと、図のように、この場合のプリフォーマットマーク列Mpは、そのピッチPt(半径方向における形成ピッチ)を、スポット間距離Dr−aの2倍以上とするように形成するものとしている。
プリフォーマットマーク列Mpをスポット間距離Dr−aの2倍以上となるピッチPtにより形成すれば、図示のようにATSスポットS_atsをプリフォーマットマーク列MpにトレースさせるようにATSを行うことによって、プリフォーマットマーク列Mpの間に対して記録用スポットS_recによる記録が行われるようにできる。すなわち、プリフォーマットマーク列Mpの間にOPCの試し書きが行われるようにできる。
なお、プリフォーマットマーク列Mpの間に試し書きを行うことができることで、試し書き時と同様の隣接トラックサーボ(つまりATSスポットS_atsをプリフォーマットマーク列Mp上にトレースさせるトラッキングサーボ)を行うことによって、試し書きした信号の読み出し(評価)を記録用スポットS_rec(再生パワー)を用いて行うことができる。
これは、従来のように試し書きしたマーク列を対象としてトラッキングサーボをかけなければならないといった必要をなくすことを意味する。この結果、従来のように試し書きの開始後2周目以降の試し書きを適正に行うことができなくなってしまうといった事態や、試し書きした信号の評価を適正に行うことができなくなってしまうといった事態の発生を効果的に防止でき、OPCが適正に行われるようにできる。
確認のため述べておくと、ピッチPtをスポット間距離Dr−aの2倍以上とするのは、プリフォーマットマーク列Mpの間に試し書きが行われたときに、試し書きにより形成されたマーク列とプリフォーマットマーク列Mpとの間隔が光学限界を超えないようにするためである。
但しピッチPtはその値を大とするほど記録密度が低下する傾向となる。つまりこの意味で、ピッチPtはスポット間距離Dr−aの2倍以上という条件を満たす範囲内で最小とすることが望ましい。換言すれば、ピッチPtとしては、スポット間距離Dr−aの2倍に設定することが、記録密度の低下抑制を図る点で最も望ましいものとなる。
図6BでOPCの具体的手法について説明しておく。
OPCの試し書き(テストライト)を行うにあたっては、ATSスポットS_atsがプリフォーマットマーク列Mp上をトレースするようにATSによるトラッキングサーボをかける。
そしてその状態で、プリフォーマットマーク列Mpに記録されたアドレス情報を参照し、予め設定された試し書き開始位置に至ったことに応じて、記録用スポットS_recによる試し書き(記録用レーザのパワーを逐次変更させるテストライト)を開始する。
これにより試し書きは、図6Bのようにプリフォーマットマーク列Mpの間に対して行われることになる。記録用レーザパワーは段階的に変更させていくが、この様子を図6Bでは、試し書き記録されるトラックの濃淡で示している。
試し書きが完了したことに応じては、当該試し書きにより記録した信号についての評価を行う。具体的には、試し書き時と同様にATSスポットS_atsがプリフォーマットマーク列Mp上をトレースするようにATSによるトラッキングサーボをかけた状態とする。そして試し書きした信号を、記録用スポットS_rec(再生パワーとする)を用いて読み出し、例えばジッター(Jitter)値など信号品質を評価するための所定の評価値を算出して信号品質評価を行う。
このような信号品質評価の結果に基づき、最適とされる記録パワーを決定し、記録用レーザのパワー調整を行う。これによりOPCが完了する。
本実施の形態の多層記録媒体1では、各レイヤのOPCエリアは、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている。この具体例を説明する。
「n」は後述する記録再生装置10の記録時の動作として、記録対象レイヤとするレイヤの数である(n≧2)。仮にn=3とする。そして多層記録媒体1におけるレイヤ数を、図1に示したように「6」とする。つまりレイヤL0〜L5が形成されているとする。
図7Aは、レイヤL0〜L5におけるOPCエリアの配置を模式的に示したものである。この図7Aでは、図面下側をレーザ入射面側とし、図面上側を奥側、つまりレイヤL0側として、OPCエリアが配置されるディスク半径位置範囲を示している。
OPCエリアは、例えば図6のようにプリフォーマットマーク列Mpが形成された領域の一部に形成され、ATSによってOPC動作が行われる。
実際にはプリフォーマットマーク列Mpには、そのマーク列により各種の管理情報、例えば光ディスクの物理情報等が記録されることが想定されるが、その一部が、OPCエリアと設定される。そしてこのプリフォーマットマーク列Mpは、多層記録媒体1の内周側或いは外周側の位置に形成される。
このようなプリフォーマットマーク列Mpの形成領域に設けられるOPCエリアとしては、ディスク断面方向にみると、図7Aに示すように配置される。
例えば図のように、レイヤL0、L3のOPCエリアは、レーザ光軸方向に見て重なった位置に配置される。レイヤL1、L4のOPCエリアも、レーザ光軸方向に見て重なった位置に配置される。さらにレイヤL2、L5のOPCエリアも、レーザ光軸方向に見て重なった位置に配置される。
ところが、連続したn個(3個)のレイヤで考えると、OPCエリアはレーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている。
後述するように記録再生装置10は、連続する3個のレイヤを記録対象レイヤとして記録動作を行う。そこで図7には、連続する3個のレイヤを記録対象レイヤRS0,RS1,RS2,RS3として示している。
例えば記録対象レイヤRS0とした連続する3つのレイヤL0,L1,L2の組を見てみると、OPCエリアはディスク半径方向にずれた位置とされレーザ光入射面側からみて重ならない。
また記録対象レイヤRS1とした連続する3つのレイヤL1,L2,L3の組を見ても、OPCエリアはディスク半径方向にずれた位置とされレーザ光入射面側からみて重ならない。
さらに記録対象レイヤRS2としたレイヤL2,L3,L4の組や、記録対象レイヤRS3としたL3,L4,L5の組でも、OPCエリアはディスク半径方向にずれた位置とされレーザ光入射面側からみて重ならない。
なお、斜線部は、3つの組でのOPCエリアが重なりを確実に避けるようにするためのバッファ領域である。
このように多層記録媒体1は連続する3つのレイヤにおけるOPCエリアは、他のレイヤのOPCエリアと重ならないように設定される。
なお、各レイヤL0〜L5におけるOPCエリアの位置(例えばOPCエリアの開始物理アドレスや終端物理アドレス)の情報は、例えばプリフォーマットマーク列Mpによる管理情報として記録することができる。つまり図7Aに示したようなOPCエリアの配置は、例えばプリフォーマットマーク列Mpに記録される管理情報の内容として設定可能である。
記録再生装置10は、多層記録媒体1としてのディスク装填時に、プリフォーマットマーク列Mpを読み出すことで、各レイヤL0〜L5におけるOPCエリアの配置を認識することができる。
図7Aのように連続したn個(3個)のレイヤのOPCエリアが重ならないようにする意味を説明する。
或るレイヤへの管理情報やユーザデータの記録を行う場合には、それに先だってOPCを行い、記録レーザパワーを最適化することが必要である。
ここでOPC実行上の制約として、各レイヤに配置するOPCエリアを使用する場合、そのOPCエリアに重なる手前側(レーザ入射面側)のレイヤの領域が未使用で無ければいけない。OPCエリアに対して、何らかの記録動作が行われた領域が手前に位置し、OPC実行時にレーザ光が手前側レイヤの記録済み領域を通過することとなると、当該領域での透過率変調の影響を受け、OPC動作が正確にできなくなるためである。
このような制約を考慮すると、すべてのレイヤにおいてOPCエリアを重ならないように配置する必要がある。
参考のため図7Bには、6層のレイヤL0〜L5においてOPCエリアを全てずらして配置した例を示した。
ところがこのようにすると、記録できない無駄な領域が多く発生してしまい、全体としてのディスク記録容量が低下する。
一方で、容量を考慮すれば、全てのレイヤのOPCエリアを重ねて配置することがよい。ところがその場合は、上記の制約により、必ず一番奥のレイヤL0から順番に記録を行っていかなければならない。
1つのレイヤには、ユーザデータの記録、ユーザデータのファイルシステムの記録、ディスクの管理情報の記録、交代領域の記録などが行われるが、これらの各記録の進捗は一様ではない。このため、必ず一番奥のレイヤL0から順番に記録を行うということでは、効率的な記録動作が阻害されることが多い。
そこで本例では、各レイヤに配置されるOPCエリアについて、一部のレイヤで重ねて配置する。重ね方は、必ずn層(3層)離れたレイヤ同士を重ねる。
これにより図7Aのように、(レイヤL0,L1,L2)、(レイヤL1,L2,L3)、(レイヤL2,L3,L4)、(レイヤL3,L4,L5)のいずれの連続する組み合わせでも、OPC領域は重ならないようにする。
これに対応して記録再生装置10では、原則的に連続するn層(3層)の範囲内に制限して、記録を行う。つまり記録対象レイヤを連続したn層として記録動作制御を行う。
記録管理例を大まかに述べると、例えばレイヤL2への記録がフルになりレイヤL3への記録行いたい場合、レイヤL0の記録領域をクローズして、レイヤL3への記録に移行する。同様に、レイヤL4への記録の最初で、レイヤL1の記録領域をクローズする。このような動作を繰り返すことで、常に3層内で記録が納まるように制御する。具体的な記録制御例については後述する。
以上のような本実施の形態の多層記録媒体1では、全レイヤについてOPCエリアの配置を図7Bのようにずらす必要はないため、無駄な領域が少なくでき、容量的に有利となる。このためユーザデータの記録領域を多くすることが出来る。
また、n層(例えば3層)の間で自由度の高い記録を実行できるため、実際上、非効率な記録動作が発生することもほとんどない。
さらには、記録層がn層(3層)に限定されるので、記録再生装置10が行う層間ジャンプの回数や時間を短縮できるという利点も得られる。
図8は一般化した多層記録媒体1の例として、レイヤL0〜Lmという(m+1)層構造の例を示した。
n=3とした場合、図のように記録対象レイヤRS0〜RSm−2としての、連続する3層のレイヤの組で扱われる。
この場合に、(レイヤL0,L1,L2),(レイヤL1,L2,L3)・・・(レイヤLk−2,Lk−1,Lk)・・・(レイヤLm−2,Lm−1,Lm)のどの3層をとっても、OPCエリアはレーザ入射面側からみて重ならない配置とされる。つまり各組の3層のレイヤは、同時記録が可能となる。
この場合、例えば記録対象レイヤRSk−2としたレイヤLk−2,Lk−1,Lkの組について記録を行っていて、Lk+1層への記録が必要になった場合には、レイヤLk+1層への記録に際してレイヤLk−2をクローズする。これを繰り返すことによりOPCエリアが重ならない3層での記録を続けることが可能となる。
なお、OPCエリアのずらし方は多様に考えられる。例えばレイヤL0〜Lmの各OPCエリアの配置を図9のように半径方向にずらしてもよい。
あくまでも、どの連続した3層(n層)でみても、OPCエリアが重ならないように配置されればよい。
また、n=3とするのは一例である。記録対象レイヤとして同時記録可能とするレイヤ数n=4としてもよい。
n=4とする場合のOPCエリアの配置例を図10に示す。
n=4とした場合、図10のように記録対象レイヤRS0〜RSm−3としての、連続する4層のレイヤの組で扱われる。
この場合に、(レイヤL0,L1,L2,L3),(レイヤL1,L2,L3,L4)・・・(レイヤLk−3,Lk−2,Lk−1,Lk)・・・(レイヤLm−3,Lm−2,Lm−1,Lm)のどの4層をとっても、OPCエリアはレーザ入射面側からみて重ならない配置とされる。つまり各組の4層のレイヤは、同時記録が可能となる。
この場合、例えば記録対象レイヤRSk−3としたレイヤLk−3,Lk−2,Lk−1,Lkの組で記録を行っていて、レイヤLk+1層への記録が必要になった場合には、レイヤLk+1への記録に際してレイヤLk−3をクローズする。これを繰り返すことによりOPCエリアが重ならない4層内での記録を続けることが可能となる。
図10の例は、4層毎に重なる配置としたが、これをn=pとする場合、(レイヤLk−p,Lk−p+1,・・・Lk)が重ならない配置とすることで、連続するp個のレイヤについて同時記録が可能となる。この場合も、レイヤLk+1への書き込みの際にレイヤLk−pをクローズする。これを繰り返すことにより、OPCエリアが重ならないp層内での記録を続けることが可能となる。
<5.第1の記録処理例>

以上のような多層記録媒体1に対する記録再生装置10による記録処理例を説明する。なお、以下では図1のようなレイヤL0〜L5を有する6層記録媒体の例で説明する。また上述の記録対象レイヤの数n=3とする。
図11は、多層記録媒体1が装填された際のコントローラ44の確認処理例を示している。本例の場合、記録再生装置10のコントローラ44は、装填された多層記録媒体1に対し、各レイヤの状況を確認して、記録対象レイヤを設定することとする。
なお、詳述は避けるが、多層記録媒体1には管理情報を記録する管理領域が設けられ、管理領域として、データ記録のトラックの情報や交替処理情報等を記録するTDMA(Temporary Disc Management Area)が設けられている。このTDMAには、シーケンシャル記録するトラック(SRR:Sequential recording range)の現在の状況を示す情報や、スペアエリア(SPA)を用いた交替処理情報などが逐次記録される。
記録再生装置10は、このTDMAに記録された情報を読み出すことで、装填された多層記録媒体1の現在の状態を知ることができる。
そこで記録再生装置10のコントローラ44は、多層記録媒体1が装填され、TDMAの情報を含めた各種管理情報を読み出した際に、図11の処理で、当該多層記録媒体1に対する記録対象レイヤの設定を行う。
この処理ではコントローラ44は、TDMAに記録された情報によって各レイヤの記録状況、具体的にはクローズ処理によりそれ以上の記録が不可とされているか否かの状況、を判定する。
コントローラ44はステップF101で既に全レイヤが記録不可状態とされていることを検知した場合は、今回装填された多層記録媒体1に対して記録動作は行わないことになるため、ステップF113で記録不可ディスクと判定する。その後はホスト機器からの再生処理の指示を待つことになる。
レイヤL0〜L4が記録不可状態であることを検知した場合、コントローラ44はステップF102からF112に進み、レイヤL5のみを記録対象レイヤと設定する。
レイヤL0〜L3が記録不可状態であることを検知した場合、コントローラ44はステップF103からF111に進み、レイヤL4,L5を記録対象レイヤと設定する。
レイヤL0〜L2が記録不可状態であることを検知した場合、コントローラ44はステップF104からF110に進み、レイヤL3,L4,L5を記録対象レイヤと設定する。
レイヤL0〜L1が記録不可状態であることを検知した場合、コントローラ44はステップF105からF109に進み、レイヤL2,L3,L4を記録対象レイヤと設定する。
レイヤL0が記録不可状態であることを検知した場合、コントローラ44はステップF106からF108に進み、レイヤL1,L2,L3を記録対象レイヤと設定する。
全レイヤが記録不可状態ではない場合、コントローラ44はステップF107に進み、レイヤL0,L1,L2を記録対象レイヤと設定する。
このように多層記録媒体1が装填された際には、コントローラ44はレーザ光入射面側からみて奥側のレイヤから順に使用するように、記録対象レイヤを設定する。
特に記録可能なレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを含めて連続するn個(3個)のレイヤを記録対象レイヤとすることになる。
なお、ステップF112のように記録対象レイヤが1つになること、ステップF111のように記録対象レイヤが2つになることもあるが、これは記録可能な残りのレイヤの都合による。記録可能なレイヤが3以上存在する場合は、記録可能なレイヤのうち最も奥のレイヤから連続する3つのレイヤが記録対象レイヤとされることになる。
そしてコントローラ44は、このように記録対象レイヤを設定したら、3個の記録対象レイヤに対しては、奥側のレイヤから順に使用する記録動作を実行制御する。
図12に、ホスト機器からの記録コマンドに応じたコントローラ44の記録制御処理を示している。
コントローラ44は、ホスト機器からの記録コマンドに応じて、ステップF200で必要な記録制御処理を実行し、図5に示した各部を制御して記録動作を実行させる。
この記録動作としては、具体的には、ホスト機器から供給される記録データ(ユーザデータ等)についての記録処理部31による信号処理、発光駆動部33によるレーザ駆動、光ピックアップOPによる多層記録媒体1への書込動作、及び記録のための各種サーボ動作が実行される。コントローラ44はこれらの動作を指示して所要の記録動作を実行させる。
またユーザデータ等の記録に応じたTDMAへの情報記録や、データ更新や欠陥領域に対応した交替処理も行うよう、コントローラ44は必要な制御を行う。
このようなステップF200での記録制御としては、コントローラ44は、記録対象レイヤのうちの最も奥のレイヤから使用していくようにする。
図13〜図17には、多層記録媒体1上の領域構成例を示している。
この図13〜図17は、主データ領域を3つのシーケンシャル記録トラック(SRR#1、SRR#2、SRR#3)に分割し、このSRR#1、SRR#2、SRR#3と、管理領域と、SPA(スペアエリア)という5つの領域で各レイヤL0〜L5を運用した場合の例としている。
各図において記録が行われた部分を斜線部として示している。
今、仮に多層記録媒体1のレイヤL0〜L2が記録対象レイヤとされているとすると、コントローラ44は各図のように、各領域について、記録対象レイヤのうちで一番奥のレイヤL0から使用していくように記録動作を制御することとなる。
図12のステップF200の記録制御により所要の記録動作が実行される。このステップF200での処理が、ホスト機器からのコマンド等に応じた所要時点で行われる間、コントローラ44はステップF201〜F205の処理を必要に応じて実行する。
コントローラ44は、電源オフの指示を検知した場合は、ステップF201からF208に進み、電源オフ処理を行う。
コントローラ44は、ディスクイジェクトの指示を検知した場合は、ステップF202からF207に進み、イジェクト処理を行う。つまり図示しないディスク排出機構により多層記録媒体1の排出を実行させる。
ステップF203でコントローラ44は、最終レイヤであるレイヤL5までの記録領域を使い切ったことを検知したら、それ以上の記録はできないため、ステップF206で、それ以上の記録を不可とする。
ステップF204でコントローラ44は、ステップF200での制御により実行されている記録動作が、記録対象レイヤ以外のレイヤに進行する状況であるか否かを判定する。このような状況でなければ、引き続きステップF200の制御による記録動作を実行させる。
一方、記録対象レイヤ以外のレイヤに進行する状況、例えばレイヤL0〜L2が記録対象レイヤとされている状況で、ユーザデータ記録がレイヤL2まで使い切ってしまい、レイヤL3に進行したい場合など、記録対象レイヤを越えて次のレイヤに記録を進行させたい場合は、ステップF205の処理を行う。
即ちコントローラ44は、その時点で記録対象レイヤとされているうちで最も奥のレイヤ(例えば上記例の場合、レイヤL0)をクローズ処理する。
また次に記録する領域の移行処理を行う。そして記録対象レイヤを変更する。即ちそれまでレイヤL0〜L2を記録対象レイヤとしていたところ、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。このような処理を行ってステップF200の記録制御を続ける。
図13〜図17により、このステップF205の処理を具体的に説明する。
上述のように、図13〜図17は、レイヤL0〜L5をSRR#1、SRR#2、SRR#3、管理領域、SPAという5つの領域で運用する場合の例である。
主データ領域はSRR#1、SRR#2、SRR#3という3つのトラックに分割しているが、これは例えば、SRR#1をファイルシステムがメタデータを記録する領域とし、SRR#2を実際のユーザデータを記録する領域とし、SRR#3をメタデータのミラーを記録するミラー領域として使用する場合などが想定される。なお、ここでいうメタデータとはユーザデータのファイル管理情報であり、ユーザデータとメタデータが、ホスト機器が記録再生装置10に記録を要求するデータとなる。
SPA(スペアエリア)は欠陥領域についての交替や、いわゆるロジカルオーバーライトとしての書換のために用いられる領域である。
管理領域は、TDMAとして逐次管理情報が記録される領域である。
図13〜図17の例では、各レイヤL0〜L5において、ディスク上の同じ半径位置の部分を同じ役割の領域に割り当てる構成をとるものとしている。
なお各図には、上述のプリフォーマットマーク列Mpの形成領域内に設けられるOPCエリアも示している。OPCエリアについては、図7Aで説明したように、連続する3つのレイヤのOPCエリアが重ならないようにされている。
図13〜図17は、レイヤL0〜L2が記録対象レイヤとされている場合に、各領域がレイヤL2まで使い切られた場合を示している。
まず図13は、SRR#2に記録するユーザデータについて記録対象レイヤを越えて進行する状況を示している。
比較的大容量のユーザデータ、例えば映像等のストリームデータの記録が行われる場合、図13に示すようにレイヤL0〜L2のSRR#2の領域が使い切られ、続くユーザデータをレイヤL3のSRR#2に対して行いたい場合が生ずる。
特に大きなサイズのファイルの追記が続いた場合、追記の回数も少なくなり、管理領域(TDMA)への管理データの記録も少なくなる。またSRR#1、SRR#3のファイルシステム情報の記録も少なくなる。このような場合、図示のようにSRR#2のみ、記録動作が他の領域より大きく進行してしまう。
但しこの図の場合、レイヤL0のSRR#1、SRR#3、SPA、管理領域については、まだ記録可能な領域が残っており、またOPCエリアもまだテストライトが可能である。しかし本実施の形態では、3つの連続したレイヤを記録対象レイヤとして扱うため、このような場合、図12のステップF205の処理で、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。
具体的には、レイヤL0のSRR#1、SRR#2、SRR#3についてクローズ処理を行って、以降はレイヤL0での主データエリアを使用できないようにする。
また、移行処理として、次にメタデータを記録する領域は、レイヤL1のSRR#1、SRR#3とする。またレイヤL0のSPAも以降使用しないで、次に利用するSPAは、レイヤL1のSPAとする。さらに管理領域についても、レイヤL0の管理領域は以降使用しないで、次に管理情報を追記する場所はレイヤL1の管理領域とする。
例えばレイヤL0の管理領域(TDMA)に書き込む最新の情報として、これらの移行
情報を記録する。図では次回記録開始点NSとして、各領域の移行処理を示している。
コントローラ44はステップF205の処理で、このようにレイヤL0を記録不可としたうえで、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更し、SRRクローズや移行処理のためのTDMAの情報更新を行って、記録処理を続行する。つまりレイヤL3のSRR#2を利用したユーザデータの記録(レイヤL3に破線の斜線部として示す記録動作)を実行できるようにする。
先に述べたようにOPC動作に関しては、実行するOPCエリアに対して手前のレイヤの領域が未使用でなければならない。本例の多層記録媒体1では、レイヤL0、L3のOPCエリアは重なっている。レイヤL3への記録を行う場合には、それに先だってレイヤL3のOPCエリアでのOPC動作が必要になる。
このことはつまり、レイヤL3へのOPC動作を含むデータ記録動作を行った後は、レイヤL0のOPCエリアでのOPC動作ができなくなることを意味する。
そこで図13のような場合、記録制御としてコントローラ44は、レイヤL0を以後記録不可とする。つまりレイヤL0でOPC動作が行われることがないようにし、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更して記録が続行できるようにする。このようにすることで、レイヤを手前側に進行させて記録を続行できるとともに、その後に不正確なOPC動作によってレイヤL0での不適切な記録動作が実行されないようにする。
なお、上記の移行処理により、SRR#1,SRR#3、SPA、管理領域は、それぞれ領域をすべて使用し終わらないうちに、その領域を閉じて次のレイヤの領域を使用することになるため、すべてを有効に使用出来た場合に比べ、追記可能回数の減少が考えられる。しかし実際には、この図13のような場合、大きなサイズのユーザデータファイルを記録し、主データ領域の容量が大きく減っているので、多層記録媒体1への総追記回数は小さくなる。このため実質的に影響は無いと考えられる。
次に図14は、SRR#1,SRR#3へのメタデータの記録が他の領域より進行してしまった場合を示している。
小さなユーザデータファイルを多数追記し、追記の度にイジェクトするような場合に、メタデータを記録するSRR#1,SRR#3の領域の消費が多くなる。図14の場合、次にメタデータを記録するには、レイヤL3の使用が必要になる。
そこでコントローラ44は、ステップF205の処理を行う。つまりこの場合、レイヤL0のSRR#2、SPA、管理領域については、まだ記録可能な領域が残っており、またOPCエリアもまだテストライトが可能であるが、レイヤL0のクローズ処理、及び次回記録開始点NSで示すように各領域の移行処理を行い、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。
この処理によって、以後、レイヤL3を用いたメタデータの記録(レイヤL3でのOPCを含む)を可能とする。
この場合、ユーザデータを記録するSRR#2について、レイヤL0の領域を閉じ、レイヤL1以降に進める必要が出てくるので、ユーザデータの記録可能容量が減ることになる。しかしながら実際には、想定のファイルサイズを見込み、それに応じてメタデータ記録領域であるSRR#1、SRR#3のサイズを決めたり、メタデータの記録頻度を減らしたりする等により、メタデータ記録領域(SRR#1、SRR#3)の使用量を減らすことが可能であり、このことでユーザデータ容量減少という影響を最小限に抑えることが出来ると考えられる。
次に図15は、SPAの使用が他の領域より進行してしまった場合を示している。
ディフェクト発生が頻繁だったり、記録トラックピッチが想定より大きくなって必要な容量がSRR#2内に記録できなかったりする場合に、SPAの使用量が増加する。
他の領域の場合と同様に、他の領域がレイヤL0を使用中であっても、レイヤL3のSPAを使用したい場合には、他の領域のレイヤを進める必要が出てくる。
そこでコントローラ44は、ステップF205の処理を行う。この場合、レイヤL0のSRR#1、SRR#2、SRR#3、管理領域については、まだ記録可能な領域が残っており、またOPCエリアもまだテストライトが可能であるが、レイヤL0のクローズ処理、及び次回記録開始点NSで示すように各領域の移行処理を行い、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。
この処理によって、以後、レイヤL3のSPAを利用すること(レイヤL3でのOPCを含む)を可能とする。
この場合も、レイヤL0のSRR#2が途中で閉じられることでユーザデータの記録可能容量の減少となる。但し、記録トラックピッチの制御は記録装置性能で想定出来るので、フォーマット時にそれに応じたSPAを用意すればよい。また、ディフェクトについては、製造上のディフェクトは製造で管理されているので多くは見込まれない。出荷後についた傷によって、容量が減ることは避けようがないことなので、ここで問題とする必要は無いと考えられる。従って、実際上は、この図15のような状況が生じることは殆どないようにすることができる。
次に図16は管理領域(TDMA)の使用が他の領域より進行してしまった場合を示している。
データサイズの小さなファイルを多数追記するような場合、ロジカルオーバーライト(データ書換)等の発生頻度が大きくなるので、管理領域の消費が多くなる。そして管理領域の使用がレイヤL3に移行する場合、他の領域がレイヤL0を使用中であっても、他の領域のレイヤを進める必要が出てくる。
そこでコントローラ44は、ステップF205の処理を行う。この場合、レイヤL0のSRR#1、SRR#2、SRR#3、SPAについて、まだ記録可能な領域が残っており、またOPCエリアもまだテストライトが可能であるが、レイヤL0のクローズ処理、及び次回記録開始点NSで示すように各領域の移行処理を行い、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。
この処理によって、以後、レイヤL3の管理領域(TDMA)を利用した管理データの記録(レイヤL3でのOPCを含む)を可能とする。
この場合も、レイヤL0のSRR#2が途中で閉じられることでユーザデータの記録可能容量の減少となる。但し、想定のファイルサイズを見込み、それに応じてTDMAのサイズを決めるなどすることにより、他領域に対して管理領域の消費が大きく進行してしまうような事態を抑えることが可能であり、通常は、図16のような状況は避けることが出来ると考えられる。
図17は、レイヤL0のOPCエリアが使い切られた場合を示している。なお、他の領域は、いずれもレイヤL0の領域での使用にとどまっているとしている。
OPCエリアが使い切られており、その後レイヤL0でのOPCは実行できない。そこで、この場合コントローラ44は、ステップF205の処理を行う。つまりレイヤL0のSRR#1、SRR#2、SRR#3、SPA、管理領域について、まだ記録可能な領域が残っているが、レイヤL0のクローズ処理、及び次回記録開始点NSで示すように各領域の移行処理を行い、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。
この処理によって、以後、レイヤL1〜L3の範囲で、OPC動作を含む適切な記録動作が実行できるようになる。
なお、この場合もレイヤL0のSRR#2が途中で閉じられることでユーザデータの記録可能容量の減少となるが、実際にはOPCエリアのサイズ設計により、このような事態は殆ど生じないと考えられる。
ここまで、図12の制御処理によって実行される具体例を示したが、まとめると、記録再生装置10は、以下の動作を行うことになる。
まず連続した3つのレイヤについて、OPCエリアが重ならないように配置されている多層記録媒体1に対し、記録再生装置10は、連続する3つのレイヤの組を記録対象レイヤとして記録処理を行う。従って、3つのレイヤ間では、OPC動作はそれぞれ任意の時点で実行でき、3つのレイヤに対してはそれぞれ任意のタイミングで記録を実行できる。具体的には図13〜図17に示した各領域について、記録しているレイヤが異なるものとなっても問題は生じない。
また記録動作によるレイヤの使用が、記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続する3個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする。
これにより、図13〜図17で説明したように、記録の進行に伴ってレイヤの進行が行われる。そして記録対象レイヤを変更した時点で、記録対象レイヤより奥のレイヤではOPC動作を含む記録動作が行われることはなくなるため、OPC動作に関する問題は生じない。なお、元の記録対象レイヤのうちの最も奥のレイヤが記録不可とされることで領域の損失が発生するが、実際上は、各場合について述べたように、大きな問題とはならないようにすることができる。
また基本的に記録再生装置10は、ステップF200の記録制御処理で3つの記録対象レイヤを対象として記録動作を実行させる。これは6層等の多層記録媒体1において、記録時のレイヤージャンプの回数や時間を短縮できるという利点が得られる。
<6.第2の記録処理例>

第2の記録処理例を図18で説明する。
上記第1の記録処理例では、記録動作が記録対象レイヤを越えて手前のレイヤに進行する際には、無条件に、記録対象レイヤのうちで最も奥のレイヤを記録不可としたうえで、新たなレイヤを加えて記録対象レイヤを変更した。
これは、新たに記録対象レイヤに組み込まれたレイヤとOPCエリアが重なる奥側のレイヤでOPC動作を含む記録動作が行われないようにするためである。
しかしながら、例えば新たにレイヤL3を記録対象レイヤとした後に、レイヤL0で実行されることが不都合なのは、あくまでもレイヤL3と重なったレイヤL0のOPCエリアを用いたOPC動作に関してである。その後にレイヤL0でユーザデータや管理データの記録動作が行われても、それ自体は問題はない。
換言すれば、OPC動作が不要である限りの期間は、新たにレイヤL3を記録対象レイヤとした後であっても、レイヤL0で記録を行っても問題はない。
そこで、図18のような第2の処理例が考えられる。
コントローラ44は、ホスト機器からの記録コマンドに応じて、ステップF300で必要な記録制御処理を実行し、図5に示した各部を制御して記録動作を実行させる。上記図12のステップF200と同様である。ステップF300での記録制御としては、コントローラ44は、記録対象レイヤのうちの最も奥のレイヤから使用していくようにする。
ステップF300として、ホスト機器からのコマンド等に応じた記録制御が所要時点で行われる間、コントローラ44はステップF301、F302、F303、F304の処理を行っている。
コントローラ44は、ステップF301で電源オフの指示の有無を確認する。
またコントローラ44は、ステップF302でディスクイジェクトの指示の有無を確認する。
またコントローラ44はステップF303で最終レイヤまでを使い切ったか否かを確認する。最終レイヤであるレイヤL5までの記録領域を使い切ったことを検知したら、それ以上の記録はできないため、ステップF312で、それ以上の記録を不可とする。
またコントローラ44はステップF304で、ステップF300での制御により実行されている記録動作が、記録対象レイヤ以外のレイヤに進行する状況であるか否かを判定する。このような状況でなければ、引き続き記録動作を実行させる。
ステップF304で、記録対象レイヤを越えて手前のレイヤに記録動作が進行する状況であると判断された場合は、コントローラ44はステップF305の確認を行う。
これは、これから記録を進行させようとするレイヤを含めた3つのレイヤよりも奥側の1又は複数の未クローズのレイヤについて、それぞれOPC結果(最適レーザパワー)をメモリ47に記憶しているか否かを確認する処理となる。
記録再生装置10は、多層記録媒体1が装填された後、或るレイヤに対して記録を行う際に、そのレイヤでOPCを行って最適なレーザパワーを検出する。
従って、例えば多層記録媒体1が装填された後にレイヤL0でOPCを行い、記録を行っていたのであれば、レイヤL0についての最適レーザパワーの情報は記憶されている。そのような場合は、例えレイヤL3に記録が進めた後であっても、レイヤL0に対してOPCを行わずにデータ記録を行うことができる。
逆に、例えば装填時にレイヤL0がクローズされておらず、装填当初はレイヤL0、L1、L2を記録対象レイヤとしていても、レイヤL0に対するOPC及び記録が行われないまま、或る領域についてレイヤL3への進行が必要になったとする。この場合、レイヤL3での記録に先立ってレイヤL3でのOPCが実行されるが、その場合、レイヤL0での最適レーザパワーは記憶されていない。この場合、もしその後にレイヤL0での記録を行おうとすると、レイヤL0でのOPCが求められる。ところがレイヤL3でのOPC後では、レイヤL0でのOPCは実行できない。
このような事情から、コントローラ44はステップF304で、記録を進行させるレイヤを含めて3レイヤよりも奥側の未クローズのレイヤについて、OPC結果の最適レーザパワーを記憶しているか否かを確認したうえで、処理を分岐する。
当該奥のレイヤの最適レーザパワーを記憶していないのであれば、ステップF306に進む。ステップF306は図12のステップF205と同じ処理である。
即ちコントローラ44は、その時点で記録対象レイヤとされているうちで最も奥のレイヤをクローズ処理する。また次に記録する領域の移行処理を行う。そして記録対象レイヤを変更する。例えばそれまでレイヤL0〜L2を記録対象レイヤとしていたところ、記録対象レイヤをレイヤL1〜L3に変更する。このような処理を行ってステップF300の記録制御を続ける。例えば図13〜図17で説明した動作と同様となる。
一方、ステップF305でOPC結果の記憶有無を確認する対象となる奥のレイヤについて、OPC結果が記憶されているのであれば、この時点で、当該奥のレイヤをクローズする必要はない。OPCを実行せずに記録を行うことができるためである。
そこでその場合はコントローラ44はステップF307に進み、これから記録を進行させるレイヤを記録対象レイヤに追加する。
図19で例示する。例えば当初レイヤL0〜L2を記録対象レイヤとして記録動作を行っており、SRR#2のユーザデータ記録が大きく進み、レイヤL3のSRR#2への記録を行う場合を想定する。
この場合に、レイヤL0のSRR#1,SRR#2,SRR#3,SPA,管理領域のいずれかでの記録が、多層記録媒体1の装填後から現在のまでの間に行われたとすると、そのレイヤL0の記録に先立ってレイヤL0のOPCエリアを用いたOPCが行われており、レイヤL0の最適レーザパワーの値はメモリ47に記憶されている。最適レーザパワーの値が記憶されていれば、レイヤL0に対してOPCを行わずとも記録実行可能である。
つまりその場合は、レイヤL0をクローズする必要はないといえる。
そこでレイヤL0の最適レーザパワーが記憶されているのであれば、記録対象レイヤをレイヤL0〜L3の4レイヤに拡大するように変更する。このような処理を行ってステップF300の記録制御を続ける。
この場合、その後ステップF300の制御としては、レイヤL0〜L3の範囲を対象に実行される。従って図19のような状況で破線の斜線部として示したようにレイヤL3への記録を行った後も、例えばレイヤL0のSRR#1,SRR#3へメタデータを記録したり、レイヤL0のSPAを利用したり、さらにレイヤL0の管理領域(TDMA)を用いて管理情報を更新することができる。
またこの場合、さらに記録が進行して、図20のようにレイヤL4が使用される状況となると、その際にはステップF305で、レイヤL0,L1についてOPC結果の有無が確認される。レイヤL0,L1についてOPC結果が記憶されていれば、コントローラ44はステップF307で、記録対象レイヤをレイヤL0〜L4の5レイヤに拡大するように変更することとなる。
このようにOPCを行わなくとも記録ができるレイヤに関しては、記録対象レイヤから外さないようにすることで、当該レイヤの記憶領域を有効に利用した記録動作を続けることができ、容量低下を防止できる。
なお図18には示していないが、OPC動作実行タイミングの設定や、各レイヤの領域設定、記録進行状況によっては、ステップF305でOPC結果の記憶有無を確認する対象となる奥のレイヤが複数存在し、その一部のレイヤについてOPC結果が記憶され、一部のレイヤについてはOPC結果が記憶されていない状況が発生し得る場合も考えられる。
その場合はコントローラ44は、OPC結果が記憶されていないレイヤについてのクローズ処理や移行処理、及び進行するレイヤを記録対象レイヤに加えるとともに、OPC結果が記憶されているレイヤについては記録対象レイヤに残すような記録対象レイヤの変更を行うようにすればよい。
上記のように、図18の処理ではステップF305の判断に応じてステップF306,F307のいずれかが行われる。
ステップF307で記録対象レイヤが拡大されても許容できるのは、あくまで奥のレイヤL0等でOPCを行わずとも問題なく記録ができるという状況の継続中に限られる。多層記録媒体1がイジェクトされた場合、その後、当該多層記録媒体1が記録再生装置10に装填された際には、レイヤL0ではOPCは行われる必要がある。また記録再生装置10が電源オフとされOPC結果の記憶が消失された後も同様である。
ところが、その場合、位置が重なるレイヤL3のOPCエリアが使用されている状況であるため、レイヤL0のOPCエリアを使用することは不適切である。
そこで図18の処理例では、イジェクト指示があった場合、コントローラ44はステップF302からF308に進み、最新の使用レイヤを含め3レイヤよりも奥のレイヤについてクローズ及び移行処理を行うようにする。そしてステップF309で多層記録媒体1のイジェクト(ディスク排出)を行う。
また電源オフの指示があった場合、コントローラ44はステップF301からF310に進み、最新の使用レイヤを含め3レイヤよりも奥のレイヤについてクローズ及び移行処理を行う。そしてステップF311で電源オフ処理を行う。
例えば図19のように記録対象レイヤが拡大されてレイヤL3が使用された後にイジェクト或いは電源オフとされる場合、レイヤL0についてクローズ処理がされ、またレイヤL0に未使用部分が残る領域があっても、次に使用するのはレイヤL1とする移行処理(管理データ更新)が行われる。
また例えば図20のように記録対象レイヤが拡大されてレイヤL4が使用された後にイジェクト或いは電源オフとされる場合、レイヤL0、L1についてクローズ処理がされ、またレイヤL0、L1に未使用部分が残る領域があっても、次に使用するのはレイヤL2とする移行処理(管理データ更新)が行われる。
このようにすることで、次回の記録動作時に、不適切なOPCが行われることが回避できる。
以上のように第2の記録処理例では、コントローラ44は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合に次の処理を行う。
記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られていない場合は、当該奥のレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする(ステップF306)。
一方、記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られている場合は、当該奥のレイヤから記録を進行させるレイヤまでの連続する(n+1)個以上のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする(ステップF307)。
このようにすることで、なるべく奥側のレイヤの領域を無駄にさせないで記録に使用することができ、記憶容量の無駄を生じさせないという点で好適となる。
またコントローラ44は、連続する(n+1)個以上のレイヤを記録対象レイヤとした場合、その後の多層記録媒体1の排出又は装置電源オフの際に、レーザ入射面側からみて手前側のn個の記録対象レイヤよりも奥の記録対象レイヤを記録不可レイヤとする処理を行う(ステップF308,F310)。
これにより、その後の記録の際に、不適切なOPCが行われることを回避できる。
<7.変形例>

以上、実施の形態を説明してきたが、本開示の技術は多様な変形例、応用例が考えられる。
OPCエリアの配置に関する設定として、上記の「n」の値やレイヤ数「m+1」は多様に考えられる。特に「n」の値は、レイヤ数、記録システムの使用形態に応じた効率的な記録動作、及び記録容量などを勘案して適切な値に設定することが望ましい。
また実施の形態の多層記録媒体1や記録再生装置10は一例に過ぎない。多層記録媒体1の構造や記録再生装置10の構成は各種考えられる。
また、光ディスクとしての多層記録媒体1を例に挙げたが、本開示の技術が適用できる記録媒体は光ディスク形状の記録媒体に対するものに限られない。例えばカード状の記録媒体や、それに対する記録装置にも適用できる。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)記録層としての(n+1)個以上のレイヤを有し、各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている記録媒体に対して、レーザ照射を行って各レイヤについての記録動作を行う記録部と、
レーザパワー調整のためのテストライトを含めた記録動作に関して、連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対する記録動作を上記記録部に実行させる制御部と、
を備えた記録装置。但しn≧2。
(2)上記制御部は、レーザ光入射面側からみて奥側のレイヤから順に使用する記録動作を上記記録部に実行させる上記(1)に記載の記録装置。
(3)上記制御部は、記録可能なレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを含めて連続するn個のレイヤを記録対象レイヤとし、
n個の記録対象レイヤに対して奥側のレイヤから順に使用する記録動作を上記記録部に実行させる上記(1)又は(2)に記載の記録装置。
(4)上記制御部は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、
記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の記録装置。
(5)上記制御部は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、
記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られていない場合は、当該奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとし、
記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られている場合は、当該奥に位置するレイヤから記録を進行させるレイヤまでの連続する(n+1)個以上のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の記録装置。
(6)上記制御部は、連続する(n+1)個以上のレイヤを記録対象レイヤとした場合、その後の記録媒体の排出又は装置電源オフの際に、レーザ入射面側からみて手前側のn個の記録対象レイヤよりも奥の記録対象レイヤを記録不可レイヤとする処理を行う上記(5)に記載の記録装置。
1 多層記録媒体、2 カバー層、3 記録層、5 記録層形成領域、7 反射膜、8 基板、11-1,11-2 記録面用レーザ、19 ダイクロイックプリズム、20 対物レンズ、21 2軸アクチュエータ、23 記録層用受光部、24 基準面用レーザ、29 基準面用受光部、31 記録処理部、32,33 発光駆動部、34 記録層用信号生成回路、35 再生処理部、36 記録層用サーボ回路、37 基準面用信号生成回路、38 アドレス検出部、39 基準面用サーボ回路、42 スライド駆動部、43 スライドドライバ、44 コントローラ、46 演算部、47 メモリ、Ref 基準面、OP ピックアップ

Claims (6)

  1. 記録層としての(n+1)個以上のレイヤを有し、各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている記録媒体に対して、レーザ照射を行って各レイヤについての記録動作を行う記録部と、
    レーザパワー調整のためのテストライトを含めた記録動作に関して、連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対する記録動作を上記記録部に実行させる制御部と、を備え、
    上記制御部は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、
    記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとすることができる記録装置。但しn≧2。
  2. 上記制御部は、レーザ光入射面側からみて奥側のレイヤから順に使用する記録動作を上記記録部に実行させる請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記制御部は、記録可能なレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを含めて連続するn個のレイヤを記録対象レイヤとし、
    n個の記録対象レイヤに対して奥側のレイヤから順に使用する記録動作を上記記録部に実行させる請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
  4. 上記制御部は、記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、
    記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られていない場合は、当該奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとし、
    記録を進行させるレイヤを含めて連続したn個のレイヤよりも、レーザ光入射面側からみて奥に位置するレイヤについて、レーザパワー調整結果が得られている場合は、当該奥に位置するレイヤから記録を進行させるレイヤまでの連続する(n+1)個以上のレイヤを、新たに記録対象レイヤとする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 上記制御部は、連続する(n+1)個以上のレイヤを記録対象レイヤとした場合、その後の記録媒体の排出又は装置電源オフの際に、レーザ入射面側からみて手前側のn個の記録対象レイヤよりも奥の記録対象レイヤを記録不可レイヤとする処理を行う請求項4に記載の記録装置。
  6. 記録層としての(n+1)個以上のレイヤを有し、各レイヤのテストライト領域が、少なくとも連続したn個のレイヤの間で、レーザ光入射面側からみて重ならない位置に形成されている記録媒体に対する記録方法として、
    連続したn個のレイヤを記録対象レイヤとし、n個の記録対象レイヤに対して、レーザパワー調整のためのテストライトを含めた、レーザ照射による記録動作を実行し、
    記録動作によるレイヤの使用が、n個の記録対象レイヤを越えてレーザ光入射面側のレイヤに進行する場合には、
    記録対象レイヤのうちのレーザ光入射面側からみて最も奥に位置するレイヤを記録不可レイヤとし、記録を進行させるレイヤを含んで連続するn個のレイヤを、新たに記録対象レイヤとすることができる記録方法。但しn≧2。
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