半導体メモリの製造過程において、微細なごみがウエハの表面に付着していたり、ウエハの表面を研磨するときの研磨剤の偏りなどが原因となってチップ上に欠陥が発生する。チップ上に小さな欠陥が発生した場合、欠陥部分のメモリセルのみが不良となるが、他の部分は正常動作したにも関わらずそのチップは不良品とされる。半導体メモリのチップ上に予備のメモリセルを持ち、欠陥メモリセルに対する読み書きデータを予備のメモリセルのデータと切り換えることができれば、製造歩留まりは向上する。そのため、半導体メモリの大容量化に伴って予備のメモリセルと制御回路を含んだリダンダンシ回路を備えることが一般化している。
チップ上のメモリセルと予備のメモリセルの関係について図1を参照して説明する。図1Aに示されるように、メモリブロック71は、セグメント71−0、71−1、…を備えている。セグメントは、欠陥が発生したとき、不良メモリセルを救済するために割り当てられる単位である。リダンダンシメモリブロック72は、不良メモリセルを有するセグメントを置換するリダンダンシセグメント72−0、72−1を備えている。図1Aに示される例のように、メモリブロック71に発生した欠陥75のサイズが微小である場合には、欠陥75は、メモリブロック71の1つのセグメント71−0の中だけに収まる。この欠陥75に対応するメモリセル群に格納される情報は、リダンダンシメモリブロック72のリダンダンシセグメント72−0により救済される。
しかし、プロセススケールが年々微細化してメモリセルのサイズが小さくなると、図1Bに示されるように、欠陥のサイズはメモリセルのサイズに比較して相対的に大きくなる。結果として、欠陥は1セグメントに納まらず、隣り合った連続するセグメントにわたって発生することになる。このため、図1Aに示された欠陥と同じ大きさの欠陥75が発生しても、図1Bに示される例では、セグメント73−0〜2の3個のセグメントが欠陥となる。したがって、その欠陥を救済するリダンダンシメモリブロック74は、3個以上のリダンダンシセグメントが必要になる。このように、図1Aに示される例では、欠陥75に対して1個のリダンダンシセグメントで救済可能であったが、プロセスが微細化された現在では、図1Bに示されるように、3個のリダンダンシセグメントが必要となり、欠陥メモリセルは特定のメモリブロックに集中し、偏在化することになる。
一方、欠陥75に対応するメモリセル群を指し示す欠陥アドレスは、リダンダンシ回路により保持されている。欠陥アドレスの保持にはヒューズが用いられることが多い。図1Aの場合、ヒューズは、セグメント71−0を指し示すアドレスを欠陥アドレスとして保持する。メモリブロック71がアクセスされるとき、ヒューズにより保持されているる欠陥アドレスとアクセスアドレスが一致すると、リダンダンシメモリブロック72の中のセグメント72−0がアクセスされる。
近年メモリ容量の増加によりそのアドレス情報も増加し、上述のようにリダンダンシメモリ自体の容量も増加せざるを得ず、リダンダンシメモリの容量の増加により欠陥アドレスを保持するヒューズ数が増加することになる。
従来のリダンダンシメモリの構成を、図2を参照して説明する。図2に示されるように、サブマット81−0〜7、サブマットデコーダ82、カラムデコーダ83を有し、各サブマットに対応してリダンダンシ回路が配置される方式が用いられてきた。一般的なリダンダンシ回路はロウ側とカラム側の各々に有するものであるが、説明を簡単にするため、図2においてはロウ側のみ記載し、ロウ側のリダンダンシ回路について説明する。ここでは、ロウアドレスとしてX0〜X13の14ビットのアドレスが入力されている。アドレスX11〜X13は、8個のサブマットのうちの1個を選択するために使用される。アドレスX3〜X10は、選択されたサブマットの256本のメインワード線MWDのうちの1本を選択するために使用される。アドレスX0〜X2は、8本のサブワード線SWDのうちの1本を選択するために使用される。ワード線は、メインワード線MWD1本に対して8本のサブワード線SWDが対応する構成になっているので、各サブマットは、メインワード線256本×サブワード線8本で合計2048本のワード線を有する。したがって、図2では、各々のサブマットにおいて2048本のワード線に対し8本の予備のワード線を有するメモリを示している。
サブマット81−0〜7は、サブマットデコーダ82で生成されたサブマット選択信号SM0〜SM7によってそれぞれ選択される。サブマット81−0は、メモリブロックであるメモリセルアレイ85−0と、ロウアドレスデコーダ86−0と、リダンダンシメモリブロックであるリダンダンシメモリセルアレイ87−0と、リダンダンシロウアドレスデコーダ88−0と、リダンダンシROM回路91−0−0〜91−0−7と、サブワードデコーダ89−0と、AND回路93−0と、OR回路94−0とを備えている。尚、符号に付与された添字は、同様の構成要素を区別するために付与したもので、それぞれを区別する必要のない場合は省略する。また、他のサブマット81−1〜7もサブマット81−0と同じ構成であり、入力されるサブマット選択信号SMがそれぞれSM1〜SM7であることが異なるだけである。したがって、サブマット81−0についてのみ説明し、他のサブマット81−1〜7については説明を省略する。
サブマット81−0において、メモリセルアレイ85−0は、本体のメモリセルの集まりであり、ロウアドレスデコーダ86−0及びサブワードデコーダ89−0により選択されたワード線に接続されたメモリセル行が活性化され、メモリセルのデータはセンスアンプ84−0で増幅される。さらにカラムアドレスデコーダ83によりセンスアンプが選択され、そのデータは入出力回路(図示せず)に送られることになる。
ロウアドレスデコーダ86−0には、ロウアドレスX3〜X10が入力される。入力されたロウアドレスはデコードされ、メインワード線MWD256本のうちの1本が選択されて活性化される。サブワードデコーダ89−0は、ロウアドレスX0〜X2を入力して8本のサブワード線SWDの1本を選択し、活性化したメインワード線MWDに接続されるサブワード線SWDを活性化する。したがって、ロウアドレスデコーダ86−0とサブワードデコーダ89−0によって、2048本のワード線のうち1本が活性化される。
リダンダンシメモリセルアレイ87−0は、メモリセルアレイ85−0の欠陥部分を救済するリダンダンシメモリである。リダンダンシロウアドレスデコーダ88−0によりリダンダンシメモリセルアレイ87−0内のリダンダンシメインワード線RMWDが活性化される。
リダンダンシロウアドレスデコーダ88−0は、リダンダンシメモリセルアレイ87−0のロウアドレスをデコーダする。リダンダンシROM回路91−0−0〜91−0−7から出力されるリダンダンシ選択信号REがリダンダンシロウアドレスデコーダ88−0に入力され、リダンダンシメインワード線RMWDが活性化される。したがって、リダンダンシロウアドレスデコーダ88−0は、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7のうちのいずれかが活性化されると、リダンダンシメインワード線RMWDを活性化する。
リダンダンシROM回路91−0−0〜7は、メモリセルアレイ85−0において置換されるべき欠陥の位置を示す欠陥アドレスを保持し、リダンダンシメモリセルアレイ87−0を選択するか否かを決定する。リダンダンシメモリセルアレイ87−0を選択する場合は、リダンダンシ選択信号REが活性化される。メモリセルアレイ85−0の欠陥アドレスは、ロウアドレスX0〜X10に対応するアドレス情報がリダンダンシROM回路91−0−0〜7に備えられているヒューズに書き込まれている。メモリセルアレイ85−0がアクセスされる時、リダンダンシROM回路91−0−0〜7は、ヒューズに書き込まれているアドレス情報とアクセスするロウアドレスX0〜X10とを比較する。アドレス比較の結果、一致した場合にリダンダンシROM回路91−0−0〜7は、アクセスするロウアドレスを欠陥アドレスであると判断してリダンダンシ選択信号REを活性化する。アドレス比較の結果、不一致の場合には、本体のメモリセルアレイが選択されることになり、リダンダンシ選択信号REは不活性となる。
サブワードデコーダ89−0は、ロウアドレスの下位ビットX0〜X2をデコードし、ロウアドレスデコーダ86−0により活性化されたメインワード線MWDに接続されたサブワード線SWDを活性化し、アクセスされるメモリセル行のワード線を活性化する。欠陥アドレスがアクセスされる場合、ロウアドレスで指示されるメモリセル行ではなく、リダンダンシメモリセルアレイ87−0がアクセスされなければならない。したがって、サブワードデコーダ89−0に入力されるロウアドレスを無効にし、リダンダンシROM回路91−0−0〜7のうち欠陥アドレスを保持しているリダンダンシROM回路から出力されるリダンダンシ選択信号REに応じてリダンダンシメモリセルアレイ87−0をアクセスすることが必要である。そのため、サブワードデコーダ89−0は、リダンダンシROM回路91−0−0〜7からそれぞれ出力されるリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7を入力する。リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7のいずれかが活性化されると、サブワードデコーダ89−0は、OR回路の出力によりサブワードデコーダ89−0のセレクタを切り換え、ロウアドレスの下位3ビットをデコードして得られる信号に代えて、リダンダンシ選択信号REを、リダンダンシサブワード線RSWDを選択する信号としてサブワードデコーダ89−0から出力する。
AND回路93−0は、リダンダンシROM回路91−0−0〜91−0−7を活性化するためのリダンダンシ活性化信号BEを生成する。サブマット81−0が選択されたことを示すサブマット選択信号SM0と、メモリセルをアクセスすることを示すアクセス活性化信号AEとの論理積がリダンダンシROM回路91−0−0〜7を活性化する条件となる。
OR回路94−0は、リダンダンシROM回路91−0−0〜7から出力されるリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7を入力し、その論理和をロウアドレスデコーダキラー信号XDKとして出力する。ロウアドレスデコーダキラー信号XDKに応答して、ロウアドレスデコーダ86−0は非活性状態にされる。このため、メモリセルアレイ85−0は活性化されない。
このような構成で通常のメモリアクセスは、次のように行われる。ここでは、メモリセルに格納されているデータを読み出す動作について説明する。
アクセスアドレスとデータを読み出す指示が与えられると、ロウアドレスX0〜X13が有効になるとともに、アクセス活性化信号AEが活性化される。上位のロウアドレスX11〜X13は、サブマットデコーダ82に入力され、アクセスするサブマット81−0〜7のうちのいずれかを選択するサブマット選択信号SM0〜SM7のうち1本が活性化される。ロウアドレスX11〜X13が全て0のとき、サブマット81−0をアクセスすることを示し、サブマット選択信号SM0が活性化される。サブマット選択信号SM0が活性化されると、AND回路93−0は、アクセス活性化信号AEとサブマット選択信号SM0との論理積をとって、リダンダンシ活性化信号BEを活性化する。リダンダンシ活性化信号BEは、リダンダンシROM回路91−0−0〜7を活性化する。
リダンダンシROM回路91−0−0〜7は、電源投入時などの初期状態設定時において、ヒューズの状態を予めラッチ回路に保持する。ラッチ回路に保持された欠陥アドレスの情報と、入力したロウアドレスX0〜X10をアドレス比較回路で比較する。
比較の結果、不一致であれば、アクセスするアドレスのメモリセルに欠陥が無いことを示しているため、メモリセルアレイ85−0がアクセスされ、リダンダンシ選択信号REは活性化されない。リダンダンシROM回路91−0−0〜7のいずれかが活性化されなければ、ロウアドレスデコーダキラー信号XDKは活性化されず、ロウアドレスデコーダ86−0によって選択されたメインワード線MWDの1本が活性化される。同様にサブワードデコーダ89−0においても、OR回路の出力は活性化されず、ロウアドレスX0〜X2により選択されたサブワード線の1本が活性化される。ロウアドレスX3〜X10を入力するロウアドレスデコーダ86−0と、ロウアドレスX0〜X2を入力するサブワードデコーダ89−0のデコード結果に基づいて選択されるワード線に接続されたメモリセル行80が活性化される。そのメモリセル行80から、カラムアドレスが与えられるカラムアドレスデコーダ83により選択されたセンスアンプ84−0を通してアクセスアドレスに対応するデータが出力される。
比較の結果、一致していれば、アクセスアドレスのメモリセルに欠陥があることを示しているため、リダンダンシメモリセルアレイ87−0がアクセスされる。リダンダンシメモリセルアレイ87−0をアクセスするために、リダンダンシROM回路91−0−0〜7のうちアクセスアドレスに一致する欠陥アドレスを保持しているリダンダンシROM回路91は、リダンダンシ選択信号REを活性化する。リダンダンシ選択信号REの活性化によって、OR回路94−0は、ロウアドレスデコーダキラー信号XDKを活性化し、ロウアドレスデコーダ86−0を非活性状態にする。この結果、メモリセルアレイ85−0はアクセスされない。リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7はリダンダンシロウアドレスデコーダ88−0に供給され、リダンダンシメモリセルアレイ87−0のリダンダンシメインワード線RMWDが活性化される。サブワードデコーダ89−0に入力されるリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7は、そのうちの1本が活性化されているため、セレクタは切り換えられ、ロウアドレスX0〜X2のデコード結果に対応するメモリセルアレイ85−0のサブワード線SWDを選択する信号ではなく、リダンダンシROM回路91−0により指定されるリダンダンシサブワード線RSWDを選択する信号がサブワードデコーダ89から出力される。
リダンダンシROM回路91−0により指定されるリダンダンシサブワード線RSWDによって選択されたリダンダンシメモリセルアレイ87−0のワード線に接続されたメモリセル行92が活性化される。アクセスアドレスに対応するデータは、そのメモリセル行92から、カラムアドレスが与えられるカラムアドレスデコーダ83により選択されたセンスアンプ84−0を通してリダンダンシメモリセルアレイ87−0のデータに置換されて出力される。
この例の場合、欠陥アドレスを保持するヒューズの本数は、リダンダンシROM回路91の1回路当たりロウアドレスX0〜X10の11ビットに対応する11本である。また、1つのサブマット内で置換できるロウアドレスは8アドレスである。したがって、1つのサブマット81内で9個以上のロウアドレスに対して欠陥が検出されると、他のサブマット81内に欠陥がなくても、このメモリチップは救済できないことになる。
このように、リダンダンシ回路専用の回路を極力少なくすることによってチップサイズを削減しながらリダンダンシ回路による救済を効率よく行う必要がある。メモリブロック内およびメモリブロック間で均一に欠陥が分布する場合は、確率的に求められたリダンダンシ回路数を備えることにより欠陥セルを救済することができる。しかし、そのメモリブロック内で発生する欠陥の救済は、そのブロックに対応して設けられるリダンダンシ回路数で制限されている。欠陥セルが、あるメモリブロックに集中し、救済されるべきアドレス数がリダンダンシ回路数を超える場合にはメモリチップを救済できないという問題がある。
このような欠点を補い、救済効率を向上させるフレキシブル方式を説明する。リダンダンシ回路を各メモリブロックに対して設けるのではなく、より大きなメモリブロックに対してより大きなリダンダンシ回路を設けるフレキシブル方式が考えられている。メモリブロック当たりのリダンダンシ回路のサイズの割合は同じでも、メモリブロックに対応するリダンダンシ回路の絶対数が増加するため、偏在する欠陥に対しても救済が可能となる。
例えば、図2のリダンダンシROM回路91が図3のリダンダンシROM回路96に置き換えられる。欠陥アドレスを保持するヒューズの数が図2の回路に較べてリダンダンシ回路当たり3本増加され、ロウアドレスX0〜X13とアクセスアドレスとが比較される。サブマット81−0〜7のいずれがアクセスされても活性化されるように、アクセス活性化信号AEは直接リダンダンシROM回路91に供給される。このようにすると、リダンダンシROM回路96は、全てのサブマット81において共通的に使用することができる。図2においてはサブマット81−0〜7の各々には8つリダンダンシ回路が対応しているが、図3に示されるリダンダンシROM回路では、サブマット81−0〜7のそれぞれに共有される64のリダンダンシ回路が対応することになる。つまり、サブマット81−0に置換されるべき欠陥アドレス数が10個存在しても、サブマット81−1〜7に欠陥が全く無ければ、このチップは救済できる。
上記のように、リダンダンシROM回路96の欠陥アドレスを保持するヒューズ本数は、ロウアドレスX0〜X13に対応する14本である。また、1メモリブロック内で置換できる欠陥数は64個となる。
このようにフレキシブル方式では、偏在する欠陥を救済する能力は向上するが、一方で救済対象のメモリブロックのサイズが拡大するため、リダンダンシ回路のヒューズ本数が増加するという問題がある。
ヒューズのサイズは3×60マイクロメートル程度で、メモリセルのサイズ0.13マイクロメートル角程度に比べると、非常に大きい。このため、ヒューズの本数は極力少なくされるべきである。例えば、メモリが2のn乗個のメモリブロックに分割され、各メモリブロックにm行のリダンダンシメモリセル行が設けられる場合、リダンダンシメモリセル行を指定するアドレスのビット数をXとすると、リダンダンシメモリセル行の数は、m×2nである。前者の方式では、リダンダンシ回路に備えられるヒューズ本数は、(X−n)×m×2nであり、後者の方式では、X×m×2nとなる。例えば、前者の場合にメモリが8分割(n=3)され、8つのリダンダンシ回路を備える場合と比較すると、後者の場合には192本ものヒューズが余分に必要となる。
このようにメモリ容量の増大とメモリセルの微細化が進行するにつれてヒューズ本数の削減は重要な課題である。前者と後者の方式を組み合せ、リダンダンシ回路の一部が分割されたメモリブロックに割り当てられ、リダンダンシ回路の残りの部分が複数の分割メモリブロックに割り当てられる方式も知られている(例えば、特開2001−143494号公報など)。
また、特開平5−242693号公報では、カラム方向に2本のカラム線を同時にリダンダンシ回路に置換され、リダンダンシ回路は2つのリダンダンシブロックで構成され、下位列アドレスにより2つのリダンダンシブロックを選択し、リダンダンシ回路のROM回路(ヒューズ、プログラム回路)は共通としてヒューズ面積、選択回路を削減する技術が知られている。
特開2001−143494号公報
特開平5−242693号公報
図4から図9を参照して本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置を説明する。一般的に半導体記憶装置(DRAM)は、リダンダンシ回路をロウ側とカラム側の双方又は一方に有するが、説明を簡単にするため、以下ではロウ側のリダンダンシについて説明する。カラム側のリダンダンシについても本発明が適用できることは明らかである。
第1の実施の形態において、欠陥を置換する単位であるセグメントはロウアドレスで選択されるワード線1本に接続されるメモリセル群である。本発明においては、このワード線1本に接続されるメモリセル群をサブメモリブロックと称することにする。従って、第1の実施の形態では、セグメントとサブメモリブロックのサイズは等しい。
第1の実施の形態では、メモリセルアレイがモザイク状にリダンダンシメモリセルアレイに割り当てられ、不良ビットが特定ブロックに集中して発生した場合でも救済が可能で、かつリダンダンシ選択回路のヒューズ本数が減少されている。つまり、偏在する不良に対するリダンダンシサブメモリブロックがリダンダンシメモリセルアレイ中に分散されている。従来では、不良ビットが集中的に発生した場合、リダンダンシサブメモリブロックが不足して救済できない場合があったが、本実施の形態の構成によれば、リダンダンシメモリセルアレイに対して不良ビット群のサブメモリブロックが分散的に割り当てられるので、救済が可能となる。このような構成または方法は、メモリセルアレイのサブメモリブロックがリダンダンシメモリセルアレイにモザイク状に割り当てられることので、モザイクセグメントリダンダンシと呼ばれる。
図4は、リダンダンシROM回路を備えた1GビットのDRAMの構成を示すブロック図である。DRAMチップ10は、制御回路11と入出力回路12とバンク14−0〜7とを備えている。なお、ハイフンを用いて添字が付与されている参照番号は、同じ構成であるものを示しており、特に区別する必要がなく総称する場合はハイフンと添字を省略する。
制御回路11は、DRAMの動作を制御する回路である。コマンド入力を解析し、各部にタイミング信号と制御信号を出力してコマンドに対応した通常のメモリ動作を実行する。
入出力回路12は、外部からデータの位置を示すアドレス信号を入力し、アドレス信号で示されたメモリセルにデータ信号で示されるデータを書き込み、またはアドレスのメモリセルから読み出したデータをデータ信号として出力する。
バンク14は、それぞれのバンクのメモリセルアレイが独立して活性化できるユニットである。図4に示されるDRAMは、バンク14−0〜7の8バンク構成を有する。バンク14は、いくつかに分割され制御され、その分割されたメモリセルの集合体をマットと称する。図4の場合、各バンク14は4分割され、それぞれマット16−0〜3を備えている。
マット16は、さらにいくつかに分割され制御され、その分割されたメモリセルの集合体をサブマットと称する。図4の場合、マット16は、8個のサブマット17−0〜7を有している。カラムアドレス(Yアドレス)をデコードするカラムアドレスデコーダ18と、データを入出力するI/O回路19は、サブマットに共通に設けられている。サブマット17−0〜7うちの1サブマットは、ロウアドレス(Xアドレス)の上位の3ビット(X11〜X13)を用いて選択される。
サブマット17は、ロウアドレスデコーダ22とセンスアンプ25(カラムSWを含む)に囲まれたメモリセルアレイ群を備えるユニットである。サブマット17は、メモリセルアレイ21、ロウアドレスデコーダ22、リダンダンシメモリセルアレイ23、リダンダンシロウアドレスデコーダ24、センスアンプ25を備えている。
図5は、マット16のサブマット17およびその周辺部の構成を示すブロック図である。以下に図5を参照して、モザイクセグメントリダンダンシについて説明する。なお、図5に示される部分は、従来の技術について説明した図2に対応する部分であり、同じメモリ規模である。
マット16は、カラムアドレスデコーダ18、I/O回路19の他に、さらにサブマットデコーダ31、リダンダンシサブマットデコーダ32、OR回路33を各サブマットの共通回路として有している。さらに8個のサブマット17−0〜7を備えている。
サブマットデコーダ31は、ロウアドレスの上位ビットに基づいてサブマット17−0〜7を選択するデコーダである。サブマットデコーダ31は、ロウアドレスX11〜X13を入力し、デコードしてサブマット選択信号SM0〜SM7を出力する。サブマット選択信号SM0〜SM7は、それぞれサブマット17−0〜7に供給され、対応するサブマット17は活性化される。
リダンダンシサブマットデコーダ32は、ロウアドレスの下位ビットに基づいてサブマット17内のリダンダンシROM回路28を選択する。リダンダンシサブマットデコーダ32には、ロウアドレスX0〜X2と、マット16が活性化されるときに活性化されるアクセス活性化信号AEとが供給されている。ロウアドレスX0〜X2をデコードして得られるリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7は、それぞれサブマット17−0〜7のリダンダンシROM回路28に出力される。こうしてリダンダンシROM回路28は、サブマット選択信号SMに拘束されることなくリダンダンシ活性化信号BEにより活性化される。
OR回路33は、サブマット17内のリダンダンシROM回路28の各々から出力される8本のリダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−7をサブマット17−0〜7から収集する。収集された64本のリダンダンシ選択信号REの論理和をロウアドレスデコーダキラー信号XDKとして出力する。ロウアドレスデコーダキラー信号XDKは、サブマット17−0〜7に供給され、ロウアドレスデコーダ22−0〜7は非活性化される。この結果、メモリセルアレイ21−0〜7は活性化されない。
カラムアドレスデコーダ18は、カラムアドレス(Yアドレス)に基づいてセンスアンプ25−0〜7のうち1つを選択し、活性化する。
サブマット17−0は、メモリセルアレイ21−0、ロウアドレスデコーダ22−0、リダンダンシメモリセルアレイ23−0、リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0、サブワードデコーダ27−0、リダンダンシROM回路28−0−0〜7、センスアンプ25−0を備えている。他のサブマット17−1〜7もサブマット17−0と同じ構成を有し、サブマット選択信号SMとリダンダンシ活性化信号BEが各サブマットに供給される。したがって、以下ではサブマット17−0について説明し、他のサブマット17−1〜7については説明を省略する。
メモリセルアレイ21−0では、メモリセルはマトリクス状に配置されている。ロウアドレスデコーダ22−0及びサブワードデコーダ27−0とカラムアドレスデコーダ18によりメモリセルが選択される。メモリセルアレイ21−0は、行方向にワード線を2048本備えている。ロウアドレスデコーダ22−0とサブワードデコーダ27−0との出力によりワード線の1本が選択され、その選択ワード線に接続されたメモリセル群(行)であるサブメモリブロック35nが活性化される。本実施の形態において、このサブメモリブロック35nが、メモリセルに欠陥が発生した場合に置換される単位であるセグメント20となる。
ロウアドレスデコーダ22−0は、メモリセルアレイ21−0のロウアドレス(Xアドレス)をデコードする。デコードされるロウアドレスは、サブマット17−0を選択する上位3ビットを除いたロウアドレスX0〜X10のうちロウアドレスX3〜X10である。ロウアドレスの下位3ビットX0〜X2は、サブワードデコーダ27−0によりデコードされる。入力されるロウアドレスX3〜X10はデコードされ、256本のメインワード線MWDのうちの1本が活性化される。
リダンダンシメモリセルアレイ23−0は、メモリセルアレイに欠陥がある場合にそのデータを置換するためのリダンダンシメモリブロックであり、ワード線を8本有し、各ワード線に接続されるリダンダンシサブメモリブロック35rを8本備えている。本実施の形態では、欠陥部分の置換の単位はワード線1本に対応するサブメモリブロックであるので、リダンダンシセグメント26を8個備えていることになる。リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7は、リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0によってデコードされ、リダンダンシメモリセルアレイ23−0のリダンダンシメインワード線RMWDが活性化される。リダンダンシメインワード線RMWDが活性化され、リダンダンシサブメモリブロック35r−0〜7のうちの1個が選択される。選択されたリダンダンシサブメモリブロックが、メモリセルアレイ21に発生した欠陥のあるサブメモリブロック35nのうちの1個を置換する。すなわち、欠陥のあるセグメント20がリダンダンシセグメント26で置換される。
リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0は、リダンダンシROM回路28−0−0〜7から出力されるリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7を入力し、対応するリダンダンシメモリセルアレイ23−0のリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する。図5の場合、リダンダンシメモリセルアレイ23−0は、リダンダンシROM回路28−0−0〜7の各々に対して8本のリダンダンシメインワード線RMWDを有し、リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0は、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜7のいずれかが活性化すると、対応するリダンダンシメインワード線RMWDを1本活性化する。
サブワードデコーダ27−0は、ロウアドレスの下位3ビットX0〜X2をデコードしてサブワード線SWDの1本を選択し、選択されたサブメモリブロック35nを活性化する。サブワード線SWDは、サブワードデコーダ27−0でデコードされた信号とメインワード線MWDとを入力するサブワードドライバ29で駆動され、サブメモリブロックを選択する。図2に示される従来の技術によるサブワードデコーダ89に比較し、本発明のサブワードデコーダ27では、サブワード線SWDを選択する信号を切り換えるセレクタが不要となり、リダンダンシ選択信号REが入力されないため、構成は単純化されている。そのため信号切り換えの遅延時間が削減され、高速化が図れるという効果も得られる。また、サブワードデコーダ27−0は、図2に示されるような従来の技術の構成でもよい。この場合、リダンダンシメインワード線は1本となり、リダンダンシメモリセルアレイ23−0のメインワード線とサブワード線とは、セレクタにより切り換えることになる。
リダンダンシROM回路28−0−0〜7は、マット16内のメモリセルアレイ21−0〜7の欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持し、リダンダンシメモリセルアレイ23−0を選択するか否かを決定する。リダンダンシメモリセルアレイ23−0が選択される場合にリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7が活性化される。メモリセルアレイ21−0〜7の欠陥アドレスは、サブマットを選択するアドレスも含めてロウアドレスX3〜X13に対応し、リダンダンシROM回路28−0−0〜7に備えられているヒューズに書き込まれている。初期動作時にヒューズに保持されている欠陥アドレスはラッチ回路にラッチされている。通常の読み出し/書き込み動作では、リダンダンシ活性化信号BE0が入力されると、アドレス比較回路において、入力ロウアドレスX3〜X13とラッチ回路に保持された欠陥アドレスとが比較される。比較の結果一致した場合に、入力ロウアドレスX3〜X13は欠陥アドレスであるとしてリダンダンシ選択信号REが活性化され、不一致の場合、リダンダンシ選択信号REは活性化されない。リダンダンシROM回路28は、サブマット17−0に8回路設けられ、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを8個まで保持する。
センスアンプ25−0は、メモリセルアレイ21−0とリダンダンシメモリセルアレイ23−0のメモリセルからデータを読み出すセンスアンプであり、カラムアドレスデコーダ18によって選択される。選択されたセンスアンプ25の出力がメモリに格納されているデータとして出力される。
このようにロウアドレスがサブマットデコーダ31、ロウアドレスデコーダ22、サブワードデコーダ27、リダンダンシサブマットデコーダ32に供給されるとメモリセルアレイ21とリダンダンシメモリセルアレイ23との割り当て関係が定まる。8個のサブマット17−0〜7内のメモリセルアレイ21−0〜7に対してそれぞれリダンダンシメモリセルアレイ23−0〜7は配置されている。各メモリセルアレイ21は、ロウアドレスX0〜X2が入力されるサブワードデコーダ27により選択される8本のサブワード線の並びが256回繰り返される構成を有している。256個の8本のサブワード線の並びは、ロウアドレスX3〜X10をデコードするロウアドレスデコーダ22により選択される。
一方、リダンダンシサブマットデコーダ32は、ロウアドレスX0〜X2に基づいてサブマットを選択し、選択されたサブマットには置換対象のリダンダンシメモリセルアレイが配置されている。したがって、8本のサブワード線の並びと8個のサブマットとは、同じロウアドレスX0〜X2で関係付けられている。すなわち、8本のサブワード線のそれぞれに接続するサブメモリブロック35nの各々は、8個のリダンダンシメモリセルアレイに順番に割り当てられる。さらにロウアドレスX3〜X10により8本のサブワード線の並びが繰り返されるため、リダンダンシメモリセルアレイにも循環的に順番に割り当てられることになる。
また、サブメモリブロック35n−n(n=0〜2047)は、8個ごとに同じリダンダンシメモリセルアレイ23−m(m=0〜7)に繰り返し割り当てられる。したがって、リダンダンシメモリセルアレイ23−m(m=0〜7)には、n=8×A+mの関係を満たすサブメモリブロック35n−nが割り当てられる。ここでAは、ロウアドレスX3〜10で決定される値であり、本実施の形態ではメインワード線を指し示すアドレスとなる。すなわち、リダンダンシメモリセルアレイ23−x(リダンダンシメモリブロック)に割り当てられるサブメモリブロック35nは、ロウアドレスX0〜X2により指し示されるサブワード線番号がすべて同じである。
リダンダンシROM回路について説明する。図6は、サブマット17−0に備えられるリダンダンシROM回路28−0−0〜7の構成を示すブロック図である。リダンダンシROM回路28−0−0〜7は、同じ構成であるから、以下符号28を用いて説明する。リダンダンシROM回路28は、リダンダンシヒューズ回路41−3〜13と、N型MOSトランジスタ49−3〜13で構成されるNOR回路50と、P型MOSトランジスタ46とN型MOSトランジスタ48と、インバータ回路51〜52とP型MOSトランジスタ53とを備えている。
リダンダンシヒューズ回路41−3〜13は、それぞれヒューズ44、P型MOSトランジスタ45、ラッチ回路42、排他的論理和回路43を備える。ヒューズ44は、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスの1ビット分の情報を保持する。P型MOSトランジスタ45は、リセット信号RSTでヒューズ44をプリチャージする。ラッチ回路42は、ヒューズ44をプリチャージした結果を保持する。ラッチ回路42で保持される1ビットの欠陥アドレスの情報と、入力される各アドレス信号X3〜X13のうちの1ビットは、排他的論理和回路43で比較され、不一致のときに排他的論理和回路43はNOR回路50への出力を活性化する。
P型MOSトランジスタ46とN型MOSトランジスタ48とは、アドレス比較を活性化するリダンダンシ活性化信号BEを入力してNOR回路50を駆動する。リダンダンシ活性化信号BEが非活性状態にあるとき、P型MOSトランジスタ46は、ON状態となってNOR回路50をプリチャージする。リダンダンシ活性化信号BEが活性化されると、N型MOSトランジスタ48がON状態となり、N型MOSトランジスタ49−3〜13のソースは接地され、リダンダンシヒューズ回路41−3〜13から出力されるアドレス比較の結果によりインバータ回路51への出力が決定される。リダンダンシヒューズ回路41−3〜13のうち1回路でもアドレスが不一致であれば、リダンダンシヒューズ回路41の出力は、N型MOSトランジスタ49を活性化し、プリチャージされた電位を放電する。よって、比較するアドレスがすべて一致してリダンダンシヒューズ回路41からの出力が全て非活性の場合にのみインバータ回路51の入力が活性化され、アドレスが一致したことを示す。
インバータ回路51〜52とP型MOSトランジスタ53とはラッチ回路を構成し、NOR回路50の出力を保持する。インバータ回路52の出力は、活性化時にリダンダンシメモリを選択するリダンダンシ選択信号REとしてリダンダンシROM回路28から出力される。
このような構成では、リダンダンシROM回路28の1回路には、ヒューズ44がロウアドレスX3〜X13に対応して11本設けられている。
次にメインワード線とサブワード線について説明する。図7Aは、メモリセルアレイ21におけるメインワード線MWDとサブワード線SWDとの関係を説明する図である。ロウアドレスデコーダ22によりロウアドレスX3〜X10がデコードされてメインワード線MWDのうちの一つが活性化される。入力されるロウアドレスは8ビットであるから256本のメインワード線MWDのうちの一つが活性化される。
ロウアドレスX0〜X2は、サブワードデコーダ27によりデコードされて8本の下位ロウアドレスデコード信号のうちの一つが活性化される。図7Aに示されるように、8本の下位ロウアドレスデコード信号線とメインワード線MWDとの交点にそれぞれサブワードドライバ29−0〜7が配置されている。
サブワードドライバ29は、交差するメインワード線MWDと下位ロウアドレスデコード信号とを入力し、サブワード線SWDを活性化する。サブワードドライバ29は、P型MOSトランジスタとN型MOSトランジスタとで構成されるスイッチとして機能する。メインワード線MWDが活性化されるとP型MOSトランジスタがON状態となって下位ロウアドレスデコード信号の状態がサブワード線SWDに反映される。メインワード線MWDが非活性であるとN型MOSトランジスタがON状態となってサブワード線SWDは非活性状態となる。したがって、メインワード線MWDと下位ロウアドレスデコード信号とが共に活性化状態であるときにサブワード線SWDが活性化する。したがって、ロウアドレスX0〜X10で1本のサブワード線SWDが選択されることになる。
サブワード線SWDが活性化されるとサブワード線SWDに接続されるメモリセルは活性化される。例えば、サブワードドライバ29−7から出力されるサブワード線SWDが活性化されると、サブワード線SWDに接続されるメモリセル群であるサブメモリブロックが活性化される。本実施の形態では、サブメモリブロックが欠陥を有するメモリセルの置換の単位はセグメントであり、セグメント20−7が活性化される。サブメモリブロック35−0〜7は、サブワード線SWDとビット線との交点毎に符号30で示されるようなメモリセルを備えている。サブワード線SWDと交差するビット線に活性化されるメモリセルの状態が現れる。カラムアドレスデコーダ18により選択されたセンスアンプ25によって活性化されたメモリセルに格納されているデータが読み出される。また、外部から入力されたデータは活性化されたメモリセルに書き込まれる。
リダンダンシメモリセルアレイ23において、リダンダンシメインワード線RMWDとリダンダンシサブワード線RSWDとの関係は、メモリセルアレイ21におけるメインワード線MWDとサブワード線SWDとの関係と類似する関係にあり、図7Bにサブマット17−0における関係を示す。リダンダンシロウアドレスデコーダ24では入力されるアドレス情報は、ロウアドレスではなく、リダンダンシROM回路28−0−0〜7から出力されるリダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7である。また、本実施例では、リダンダンシメインワード線RMWDは、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7のそれぞれに対応して8本である。各リダンダンシメインワード線RMWDにリダンダンシサブワード線RSWDが1本ずつ対応する。
リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0は、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7を入力し、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−7に対応するリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する。一方、サブワードデコーダ27−0は、ロウアドレスX0〜X2を入力し、8本のデコード信号を出力する。サブワードドライバ29−0〜7は、すべて8本のデコード信号のうちロウアドレスX0〜X2が”0”を指し示すデコード信号に接続されている。サブマット17−0では、このようにロウアドレスX0〜X2が”0”に対応する信号であるが、サブマット17−nでは、ロウアドレスX0〜X2が”n”に対応するデコード信号にサブワードドライバ29は接続される。このように接続されるサブワードドライバ29は、リダンダンシメインワード線RMWDが活性化されると、サブマット17−0においては、ロウアドレスの下位3ビットX0〜X2が”0”の場合にのみリダンダンシサブワード線RSWDが活性化されることになる。リダンダンシサブワード線RSWDと交差するビット線にリダンダンシメモリセルアレイ23のメモリセルの状態が現れる。メモリセルアレイ21はロウアドレスデコーダキラー信号XDKにより活性化が抑制されているため、カラムアドレスデコーダ18により選択されたセンスアンプ25によってリダンダンシメモリセルに格納されているデータが読み出され、また、外部から入力されたデータは書き込まれる。サブマット17−1〜7においてもそれぞれロウアドレスの下位3ビット(X0〜X2)が”1”〜”7”を示す時にリダンダンシ選択信号REが活性化されると、リダンダンシサブワード線RSWDが活性化し、欠陥を救済する。
図8に動作を説明するタイムチャートを示す。図8の(a)段に示されるようなリセット信号RSTが電源投入後に制御回路11から入力する。リセット信号RSTが入力すると、図6に示されるP型MOSトランジスタ45が活性化され、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持しているヒューズ44に電圧が印加される。ヒューズ44の切断/未切断によってラッチ回路42に入力する電圧レベルが変化し、ラッチ回路42はヒューズの状態を保持する。
切断/未切断に対応する電圧レベルは、ヒューズの素子により異なるが、溶断するタイプの素子であれば、切断時は高い電圧レベル、未切断時は低い電圧レベルとなる。また、絶縁膜を破壊するタイプの素子であれば、切断(破壊)時は低い電圧レベル、未切断(非破壊)時は高い電圧レベルとなる。ヒューズ44に印加された電圧レベルは、ラッチ回路42により保持され、通常のメモリリードライトのメモリアクセス時は、このラッチ回路42に保持されたアドレスがアドレス比較に使用される。
図8の前半に示されるようにリダンダンシ活性化信号BE((b)段)とともにロウアドレスXn((c)段:X3〜X13)がリダンダンシROM回路に入力されると、アドレス比較が行われる。
アクセスアドレスが欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと不一致であれば、リダンダンシ選択信号RE((d)段)は非活性である。全てのリダンダンシ選択信号REが活性化されない場合にはロウアドレスデコーダキラー信号XDKは活性化されない。ロウアドレスデコーダ22−0が有効となり、メインワード線MWDが活性化((e)段:Lowレベル)され、それに伴って該当するサブワード線SWDは活性化((f)段:Highレベル)される。また、リダンダンシメモリセルアレイをアクセスするためのリダンダンシメインワード線RMWDは非活性((g)段:Highレベル)となり、該当するリダンダンシサブワード線RSWDも非活性((h)段:Lowレベル)となる。したがって、この場合はメモリセルアレイ21−0内のメモリセルをアクセスすることになる。
図8の後半に示されるようにリダンダンシ活性化信号BE((b)段)とともにロウアドレスXn((c)段:X3〜X13)がリダンダンシROM回路に入力され、ロウアドレスXnが欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと一致すると、リダンダンシ選択信号RE((d)段)は活性化される。リダンダンシ選択信号REが活性化されると、OR回路33でロウアドレスデコーダキラー信号XDKが生成され、ロウアドレスデコーダ22−0は非活性状態となる。このため、メインワード線MWDは非活性((e)段:Highレベル)となり、サブワードデコーダ27−0の出力が活性化されてもサブワード線SWDは非活性((f)段:Lowレベル)となる。リダンダンシメモリセルアレイ23−0のリダンダンシメインワード線RMWD((g)段)は、リダンダンシ選択信号REが活性化されるので活性化され、サブワードデコーダ27−0の出力に対応するリダンダンシサブワード線RSWDは活性化((h)段:Highレベル)され、リダンダンシメモリセルアレイ23−0の該当するメモリセルがアクセスされる。
欠陥が発生した場合のメモリセルアレイとリダンダンシメモリセルアレイの割り当て関係を説明する。図9に示されるように、メモリセルアレイ21−0において欠陥メモリセル群55が発生した場合、モザイクセグメントリダンダンシによれば、その欠陥メモリセル群55に対応してリダンダンシメモリセルアレイ23−0〜2が割り当てられる。欠陥メモリセル群55に対応する部分は、おのおのリダンダンシメモリセルアレイで符号56−0〜2で示される部分である。従来の技術による図1Bでは、3個のセグメントに発生した欠陥は、リダンダンシメモリブロック74のセグメントを3個使用して救済される。本発明を適用すると、図9のように、リダンダンシメモリブロックであるリダンダンシメモリセルアレイ23−0〜2において、それぞれのリダンダンシセグメントであるリダンダンシメモリセルアレイ23−0−0、23−1−0、23−2−0、各1個ずつ使用されることにより救済が可能となる。
図9では、連続する3サブワード線に接続されるメモリセル群すなわち3サブメモリブロックに発生した欠陥の置換について示した。さらに連続するサブワード線にわたって欠陥が発生した場合、例えばメモリセルアレイ21−0においてメインワード線1本に対応する連続したサブワード線0〜7及び次のメインワード線に対応するサブワード線0〜3の12本の連続するサブワード線に接続されるメモリセル群が不良となった場合を説明する。従来のメモリセルアレイ21−0とリダンダンシメモリセルアレイ23−0とを対応させる方法では、リダンダンシセルアレイ23−0にあるリダンダンシの個数8を超過するため、救済できない。本発明においては、メモリセルアレイ21−0に発生した欠陥をリダンダンシメモリセルアレイ23−0〜7で救済する方式である。メモリセルアレイ21−0の欠陥のあるセグメントがリダンダンシメモリセルアレイ23−0〜7に順次割り当てられ、リダンダンシメモリセルアレイ23−0〜3において2本ずつ、23−4〜7において1本ずつのリダンダンシワード線が使用されることになり、救済が可能となる。したがって従来技術によるリダンダンシ回路と同数のリダンダンシメモリ、ヒューズ本数により、高い救済効率のリダンダンシメモリが構成できる。
モザイクセグメントリダンダンシによれば、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持するリダンダンシ回路のヒューズ本数は、ロウアドレスX3〜X13に対応する11本のヒューズであり、これらのヒューズにより欠陥メモリセルを救済することが可能となる。同様の欠陥が従来の技術のフレキシブル方式で救済されると、アクセスロウアドレスと欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスとが一致するか否かが判定されるため、欠陥アドレスを保持するヒューズとしてロウアドレスX0〜X13に対応する14本のヒューズが必要となる。したがって、従来の技術のフレキシブル方式では14本のヒューズを用いて救済されていた集中的な欠陥が、本発明を適用すると、11本のヒューズを用いて救済されることができ、ヒューズを削減することができる。
なお、本実施の形態を、セグメントとしてワード線1本に接続されるメモリセル群を用いて説明したが、ワード線1本に限定されることはなく、範囲を1アドレスで指定することができ、リダンダンシメモリに置換可能な単位であれば、その範囲をセグメントとしてもよい。また、ワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明したが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
図10を参照して本発明の第2の実施の形態により半導体記憶装置を説明する。第2の実施の形態では、複数サブワードに対応するメモリセル群の欠陥が救済単位であるセグメントとして救済される。第1の実施の形態に比較して欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持するヒューズの使用数をさらに削減できる。図10では、2サブワードに対応するメモリセル群をセグメントとして欠陥を置換する場合が示されるが、2サブワード以上の単位でも同じように適用可能である。第1の実施の形態の場合と比較し、2サブワード単位で欠陥が置換されると、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持するヒューズの数は半減する。ここでは、ロウアドレスによるメモリセルアレイ21aとリダンダンシメモリセルアレイ23aとの割り当て関係を説明する。従って、ロウアドレスとアドレスデコーダとメモリセルアレイに関する部分のみ示し、その他の部分は省略する。なお、以下にはワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明するが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
DRAMは、サブマットデコーダ31aと、メモリセルアレイ21a−0〜7と、ロウアドレスデコーダ22a−0〜7と、リダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7と、リダンダンシロウアドレスデコーダ24a−0〜7と、リダンダンシROM回路を4回路備えるリダンダンシROM回路群28a−0〜7と、リダンダンシサブマットデコーダ32aとを備えている。なお、図示していないサブワードデコーダは、ロウアドレスX0〜X2を入力し、メモリセルアレイのワード選択方法は、第1の実施の形態と同様であり、リダンダンシメモリセルアレイのワード選択については図7Cにおいて説明する。
サブマットデコーダ31aは、ロウアドレスX11〜X13を入力し、サブマット選択信号SM0〜SM7を各サブマットに出力する。各サブマットのロウアドレスデコーダ22a−0〜7はロウアドレスX3〜X10を入力し、サブワードデコーダはロウアドレスX0〜X2を入力し、メモリセルアレイ21a−0〜7の各々の2048本のワード線のうちの1本が活性化される。各サブマットのメモリセルアレイ21a−0〜7は、サブマットデコーダ31aから対応するサブマット選択信号SM0〜SM7により活性化され、ロウアドレスデコーダ22a−0〜7及び活性化されたワード線に対応するメモリセルのデータを出力する。リダンダンシサブマットデコーダ32aは、ロウアドレスX1〜X2を入力し、4本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE3を出力する。4本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE3は、それぞれリダンダンシROM回路群28a−0と28a−1、28a−2と28a−3、28a−4と28a−5、28a−6と28a−7に供給される。したがって、1本のリダンダンシ活性化信号BEにより2つのリダンダンシROM回路群が活性化される。リダンダンシROM回路群28a−n(n=0〜7)は、ロウアドレスX3〜X13を入力し、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスとの比較結果をリダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3としてリダンダンシロウアドレスデコーダ24a−nに出力する(n=0〜7)。リダンダンシロウアドレスデコーダ24a−nは、リダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3を入力し、リダンダンシメモリセルアレイ23a−nのリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する(n=0〜7)。リダンダンシROM回路群28a−nに備えられるリダンダンシROM回路は、リダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7のサブワード線2本に対応させる。そのためリダンダンシメインワード線RMWD1本にサブワードドライバ29を2回路接続させる。リダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7は、リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0〜7により駆動されるメインワード線を4本備え、サブワードドライバ29により活性化されたサブワード線に接続されたメモリセルのデータを出力する。
メモリセルアレイ21a−0〜7の各々は、2048本のワード線を有し、ロウアドレスX0〜X10を入力してデコードするロウアドレスデコーダ22a−0〜7及びサブワードデコーダによりワード線1本が選択される。全てのリダンダンシROM回路28aが、アクセスされたアドレスを欠陥アドレスと不一致であると判定した場合に、メモリセルアレイ21a−0〜7のうちの該当するメモリセル行がアクセスされる。リダンダンシROM回路28aのいずれかが欠陥アドレスと一致したと判定した場合、ロウアドレスデコーダキラー信号が活性化され、ロウアドレスデコーダ22a−0〜7は無効にされるため、メモリセルアレイ21a−0〜7のメモリセルはアクセスされない。
リダンダンシサブマットデコーダ32aは、ロウアドレスX1〜X2をデコードして4本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE3を出力する。1本のリダンダンシ活性化信号BEは、2つのリダンダンシROM回路群(28a−0と28a−1、または28a−2と28a−3、または28a−4と28a−5、または28a−6と28a−7)を選択する。したがって、リダンダンシROM回路群28a−0と28a−1、28a−2と28a−3、28a−4と28a−5、28a−6と28a−7は、それぞれ一つのリダンダンシROM回路群とみることもでき、その場合は4つのリダンダンシメモリを有するメモリとして考えることができる。
リダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7は、メモリセルアレイ21a−0〜7の欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスのデータを置換するリダンダンシメモリブロックであり、それぞれ8本のワード線を有している。リダンダンシメモリセルアレイ23a−nの8本のワード線は、リダンダンシROM回路群28a−nから出力されるリダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3の各々に2本ずつの組で対応している(n=0〜7)。リダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3は、リダンダンシロウアドレスデコーダ24a−nによってそれぞれ1本のリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する(n=0〜7)。1本のリダンダンシメインワード線は2回路のサブワードドライバ29に接続され、ロウアドレスX0により1本のリダンダンシサブワード線RSWDが選択される。リダンダンシサブマットデコーダ32aにロウアドレスX0が入力されておらず、また、その出力であるリダンダンシ活性化信号BEにより活性化するリダンダンシROM回路の1回路が、2本のワード線に対応する。そのため、その2本のワード線には、メモリセルアレイ21a−0〜7の隣接する2本のワード線が対応することになる。
ここで、リダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係を説明し、欠陥のあるメモリセルアレイ21a−0〜7のサブメモリブロックとこれと置換するリダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7のリダンダンシサブメモリブロックとの割り当て関係を説明する。メモリセルアレイ21a−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係は、第1の実施の形態において、図7Aを参照して説明しており、本実施の形態においても同様であるため、説明を省略する。図7Cを参照してリダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係を説明する。図7Cは、サブマット17−0におけるリダンダンシメモリセルアレイ23a−0と、それに関連するリダンダンシロウアドレスデコーダ24a−0とサブワードデコーダ27a−0とセンスアンプ25−0とカラムアドレスデコーダ18を示した図である。
リダンダンシロウアドレスデコーダ24a−0は、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜RE−0−3を入力し、リダンダンシ選択信号RE−0−0〜3に対応する4本のリダンダンシメインワード線RMWDのうち活性化されたリダンダンシ選択信号REに対応する1本を活性化する。サブワードデコーダ27a−0は、ロウアドレスX0〜X2に基づいて活性化されるデコード信号を8本出力する。リダンダンシメモリアレイ23a−0内では、活性化したデコード信号とリダンダンシメインワード線RMWDに基づいてサブワードドライバ29がリダンダンシサブワード線RSWDを活性化し、リダンダンシサブワード線RSWDに接続されたメモリセル群であるサブメモリブロック35が活性化される。センスアンプ25−0は、カラムアドレスに基づいてカラムアドレスデコーダ18により選択され、センスアンプ25−0により活性化したメモリセルに格納されているデータは読み出され、外部から入力されたデータは書き込まれる。
サブワードデコーダ27a−0は、ロウアドレスX0〜X2に基づいて活性化されたデコード信号を8本出力する。そのデコード信号線とリダンダンシメインワード線との交点にサブワードドライバ29−0〜7が配置されている。サブワードドライバ29−0〜7は、リダンダンシメインワード線RMWDとデコード信号に基づいてリダンダンシサブワード線RSWDをそれぞれ1本活性化する。図7Cは、サブマット17−0に配置されるリダンダンシメモリセルアレイ23a−0を示しているため、サブワードドライバ29−0、2、4、6はロウアドレスX0〜X2が”0”のときに活性化されるデコード信号を入力し、サブワードドライバ29−1、3、5、7はロウアドレスX0〜X2が”1”のときに活性化されたデコード信号を入力する。このように接続により、セグメント内のサブメモリブロックを指定することができる。他のサブマットの場合、リダンダンシメモリセルアレイ23−(2×n)とリダンダンシメモリセルアレイ23−(2×n+1)において、サブワードドライバ29−0、2、4、6はロウアドレスX0〜X2が”2×n”のときに活性化されたデコード信号を入力し、サブワードドライバ29−1、3、5、7はロウアドレスX0〜X2が”2×n+1”のときに活性化されたデコード信号を入力する(n=0、1、2、3)。
このような接続により、メモリセルアレイの欠陥をリダンダンシメモリアレイで救済するための割り当て単位であるセグメントは、2サブメモリブロックとなる。したがって、サブメモリブロック35−0〜1はリダンダンシセグメント26−0、サブメモリブロック35−2〜3はリダンダンシセグメント26−1、サブメモリブロック35−4〜5はリダンダンシセグメント26−2、サブメモリブロック35−6〜7はリダンダンシセグメント26−3として、メモリアレイ21−0〜7の隣接する2サブワードに発生した欠陥を置換するリダンダンシセグメントとして割り当てられる。割り当てられたリダンダンシセグメントは、アクセスされる欠陥のあるメモリセルアレイ21a−0〜7の1サブメモリブロックずつ置換されて欠陥を救済する。
メモリがアクセスされたときの動作について説明する。メモリがアクセスされると、リダンダンシROM回路群28a−0〜7は、28a−0と28a−1、28a−2と28a−3、28a−4と28a−5、28a−6と28a−7の組み合せによりそれぞれ同時に活性化される。リダンダンシROM回路群28a−0〜7は、それぞれ4回路のリダンダンシROM回路28a−n−0〜3(n=0〜7)を備え、各々の回路のヒューズに保持された欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと入力ロウアドレスX3〜X13とを比較する。一致した場合に、そのロウアドレスX3〜X13は欠陥アドレスと判断され、リダンダンシ選択信号REが1本活性化される。欠陥アドレスを保持しているリダンダンシROM回路28a−n−m(n=0〜7、m=0〜3)から出力される活性化されたリダンダンシ選択信号RE−n−mに対応するリダンダンシメインワード線、さらにサブワード線が選択され、リダンダンシメモリセルアレイ23a−nが活性化され、メモリセルアレイ21a−0〜7の全ては非活性化される。したがって、メモリセルアレイ21aの代わりにリダンダンシメモリセルアレイ23aがアクセスされ、メモリセルアレイ21aの欠陥をリダンダンシメモリセルアレイ23aにより置換されることになる。不一致の場合は、アクセスされたアドレスは欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスでないとして、メモリセルアレイ21aが活性化され、通常のアクセスが行われる。
リダンダンシROM回路28a−0〜7の各々は、リダンダンシ活性化信号BE0〜BE3で活性化されたとき、ヒューズに保持されている欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと入力ロウアドレスX3〜X13とを比較する。したがって、ロウアドレスX1〜X13を欠陥アドレスと比較していることになり、ロウアドレスX0に対応する隣接する2本のサブワードに属するメモリセルを置換の対象(セグメント)とする。
このように、欠陥を置換する割り当ての単位であるセグメントは2本のサブメモリブロックとなり、ロウアドレスX0〜X10で選択されるメモリセルアレイ21a−0において、メモリセルアレイ21a−0−0と21a−0−1とは、リダンダンシメモリセルアレイ23a−0または23a−1に割り当てられ、メモリセルアレイ21a−0−2と21a−0−3とは、リダンダンシメモリセルアレイ23a−2または23a−3に割り当てられ、メモリセルアレイ21a−0−4と21a−0−5とは、リダンダンシメモリセルアレイ23a−4または23a−5に割り当てられ、メモリセルアレイ21a−0−6と21a−0−7とは、リダンダンシメモリセルアレイ23a−6または23a−7に割り当てられ、メモリセルアレイ21a−0−8と21a−0−9とは、リダンダンシメモリセルアレイ23a−0または23a−1に割り当てられ、というように循環的に順次割り当てられる。すなわち、メモリセルアレイ21a−0−0〜2047は、ロウアドレスX1、X2に応じて2本のサブメモリブロックごとにリダンダンシメモリセルアレイの2つずつのサブメモリブロックの組(23a−0と23a−1、23a−2と23a−3、23a−4と23a−5、23a−6と23a−7)に繰り返し割り当てられる。
さらに、メモリセルアレイ21a−1〜7においても、メモリセルアレイ21a−0と同様に、メモリセルアレイ21a−i−(2×m)と21a−i−(2×m+1)はリダンダンシメモリセルアレイ23a−(2×n)または(2×n+1)に順次割り当てられる(i=1〜7、m=0〜1023、n=0〜3、nはメモリセルアレイに備えられているセグメントの数mをリダンダンシメモリブロックの数4で除算した剰余)。
換言すれば次のようになる。メモリセルアレイ21a−0〜7に対応してリダンダンシメモリセルアレイ23a−0〜7は配置されている。各メモリセルアレイ21aは、ロウアドレスX0により選択される2本の隣接サブワード線に接続されるメモリアレイ群を、欠陥メモリセルが発生した場合に置換する単位のセグメントとして、1024個のセグメントを有している。ロウアドレスX1〜X2に基づいてメモリセルアレイ21aは、そのうちの1個のセグメントを選択することができる4個の隣接セグメントを単位とするセグメント群にまとめて考えることができる。そのように考えると、メモリセルアレイ21aは、ロウアドレスX3〜X10に基づいて選択されるセグメント群が256個繰り返し配置されている。一方、ロウアドレスX1〜X2が入力されるリダンダンシサブマットデコーダ32aにより、リダンダンシメモリセルアレイの配置されるサブマットが選択される。このときリダンダンシサブマットデコーダ32aの出力は、リダンダンシROM回路群28aに2回路群ずつ同じ信号が入力されている。すなわち、リダンダンシROM回路群28a−0と28a−1、28a−2と28a−3、28a−4と28a−5、28a−6と28a−7は、それぞれ一体のリダンダンシROM回路群として扱うことができる。その場合、リダンダンシ回路群は4回路群となる。したがって、セグメント群を構成する4個のセグメントと4回路群のリダンダンシROM回路群とは、同じロウアドレスX1〜X2で選択され、対応する関係になる。すなわち、4個のセグメントは、4回路群のリダンダンシROM回路群に接続するリダンダンシメモリセルアレイに順番に割り当てられる。さらにロウアドレスX3〜X10により4個のセグメントが繰り返されるため、リダンダンシメモリセルアレイにも循環的に順番に割り当てられることになる。
また、セグメントn(n=0〜1023)は、4個ごとに同じリダンダンシメモリセルアレイ群m(リダンダンシメモリセルアレイ23−(2×m)とリダンダンシメモリセルアレイ23−(2×m+1)とを一体化したもの)に繰り返し割り当てられる(m=0〜3)。したがって、リダンダンシメモリセルアレイ群m(m=0〜3)には、n=4×A+mの関係を満たすセグメントnが割り当てられる。ここでAは、ロウアドレスX3〜10により決定される値である。すなわち、リダンダンシメモリセルアレイ群xに割り当てられるセグメントxは、ロウアドレスX1〜X2により指し示されるセグメント番号がすべて同じである。
このようなリダンダンシメモリセルアレイへの割り当てを行うと、リダンダンシROM回路28aは、1回路に対して2本のサブワード線が対応することになり、同じ容量のリダンダンシメモリセルアレイを使用する場合に較べて回路数が半減し、図10の場合には4回路となる。したがって、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持するヒューズも半減した状態で欠陥を救済することが可能となる。
なお、本実施の形態では、ワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明したが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
また、第1の実施の形態と第2の実施の形態を混在させた構成も有効である。各サブマットにあるリダンダンシ回路の半数を第1の実施の形態と同様な1サブワード単位の救済を行う構成とし、半数を第2の実施の形態と同様な2サブワード単位の救済を行う構成とする。または、半数のサブマットのリダンダンシ回路を第1の実施の形態と同様な1サブワード単位の救済を行う構成とし、半数のサブマットのリダンダンシ回路を第2の実施の形態と同様な2サブワード単位の救済を行う構成とする。このような混在構成とすると、欠陥の発生状況により細かな対応が可能となるとともに、リダンダンシ回路、特にヒューズ数の削減に有効となる。
図11を参照して第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態は、複数サブワードに対応するメモリセル群を欠陥の救済単位であるセグメントとしてリダンダンシ回路により欠陥を救済する。第2の実施の形態に比較して欠陥の位置を特定する欠陥アドレスを保持するビット長を削減し、ヒューズの使用数を削減する。即ち、欠陥アドレスを保持するロウアドレスX3のヒューズを無くし、リダンダンシサブマットデコーダの入力としている。このことによって、サブマット内のメモリアレイとリダンダンシアレイは1対1の対応となる。図11では、セグメントとして2サブワード単位に置換する場合を示す。ここでは、ロウアドレスによるメモリセルアレイ21bとリダンダンシメモリセルアレイ23bとの割り当て関係を説明するため、ロウアドレスとアドレスデコーダとメモリセルアレイに関する部分のみ示し、その他の部分は省略する。なお、以下にはワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明するが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
DRAMは、サブマットデコーダ31bと、メモリセルアレイ21b−0〜7と、ロウアドレスデコーダ22b−0〜7と、リダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7と、リダンダンシロウアドレスデコーダ24b−0〜7と、リダンダンシROM回路を4回路備えるリダンダンシROM回路群28b−0〜7と、リダンダンシサブマットデコーダ32bとを備えている。なお、図示していないサブワードデコーダは、ロウアドレスX0〜X2が入力され、メモリセルアレイのワード選択方法は、第1の実施の形態と同様である。また、リダンダンシメモリセルアレイのワード選択については図7Cにおける符号23a、24a、27aをそれぞれ23b、24b、27bに読み替えれば、図7Cを参照した第2の実施の形態で説明されている。
サブマットデコーダ31bは、ロウアドレスX11〜X13を入力し、サブマット選択信号SM0〜SM7を各サブマットに出力する。各サブマットのロウアドレスデコーダ22b−0〜7はロウアドレスX3〜X10を入力し、サブワードデコーダはロウアドレスX0〜X2を入力し、メモリセルアレイ21b−0〜7のそれぞれの2048本のワード線のうちの1本が活性化される。各サブマットのメモリセルアレイ21b−0〜7は、サブマットデコーダ31bから対応するサブマット選択信号SM0〜SM7により活性化され、1本の活性化されたワード線に対応するメモリセルのデータを出力する。リダンダンシサブマットデコーダ32bは、ロウアドレスX1〜X3を入力し、8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7を出力する。8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7は、それぞれリダンダンシROM回路群28b−0〜7に接続されている。活性化されたリダンダンシROM回路群28b−0〜7は、ロウアドレスX4〜X13を入力し、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスとの比較結果をリダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3としてリダンダンシロウアドレスデコーダ24b−nに出力する(n=0〜7)。リダンダンシロウアドレスデコーダ24b−nは、リダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3を入力し、リダンダンシメモリセルアレイ23a−nのリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する(n=0〜7)。リダンダンシROM回路群28b−0〜7に備えられる1回路のリダンダンシROM回路は、リダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7のサブワード線2本に対応させる。そのためリダンダンシメインワード線RMWD1本にサブワードドライバ29が2回路接続されている。リダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7は、リダンダンシロウアドレスデコーダ24−0〜7により駆動されるメインワード線を4本備え、サブワードドライバ29により活性化されたサブワード線に接続されたメモリセルのデータを出力する。
メモリセルアレイ21b−0〜7の各々は、2048本のワード線を有し、ロウアドレスX0〜X10を入力してデコードするロウアドレスデコーダ22b−0〜7及びサブワードデコーダによりワード線1本が選択される。全てのリダンダンシROM回路28bがアクセスされたアドレスを欠陥アドレスと不一致であると判定した場合に、メモリセルアレイ21b−0〜7のうちの該当するメモリセルがアクセスされる。リダンダンシROM回路28bのいずれかが欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと一致したと判定した場合、ロウアドレスデコーダキラー信号が活性化し、ロウアドレスデコーダ22b−0〜7を無効にするため、メモリセルアレイ21b−0〜7のメモリセルはアクセスされない。
リダンダンシサブマットデコーダ32bは、ロウアドレスX1〜X3をデコードして8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7を出力する。1本のリダンダンシ活性化信号BEは、リダンダンシROM回路群28b−0〜7のうちの1つを活性化する。
リダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7は、メモリセルアレイ21b−0〜7の欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスのデータを置換するリダンダンシメモリブロックであり、それぞれ8本のワード線を有している。リダンダンシメモリセルアレイ23b−nの8本のワード線は、リダンダンシROM回路群28b−nから出力されるリダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3のそれぞれに2本ずつの組で対応している(n=0〜7)。リダンダンシ選択信号RE−n−0〜RE−n−3は、リダンダンシロウアドレスデコーダ24b−nによってそれぞれ1本のリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する(n=0〜7)。1本のリダンダンシメインワード線RMWDは2回路のサブワードドライバ29に接続され、ロウアドレスX0により1本のリダンダンシサブワード線RSWDが選択される。リダンダンシサブマットデコーダ32bにロウアドレスX0が入力されておらず、また、その出力であるリダンダンシ活性化信号BEにより活性化されるリダンダンシROM回路の1回路が、2本のワード線に対応する。そのため、その2本のワード線には、メモリセルアレイ21b−0〜7の2本の隣接ワード線が対応することになる。
ここで、メモリセルアレイ21b−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係は、第1の実施の形態において、図7Aを参照して説明しており、本実施の形態においても同様であるため、説明を省略する。また、リダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係は、図7Cにおける符号23a、24a、27aをそれぞれ23b、24b、27bに読み替えれば、図7Cを参照して第2の実施の形態で説明されており、本実施の形態においても同様であるため、説明を省略する。
メモリがアクセスされたときの動作について説明する。メモリがアクセスされると、それぞれ4回路のリダンダンシROM回路28b−n−0〜3(n=0〜7)を備えたリダンダンシROM回路群28b−nは、各々の回路のヒューズに保持された欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと入力するロウアドレスX4〜X13とを比較する。一致した場合にそのロウアドレスX4〜X13を欠陥アドレスと判断し、リダンダンシ選択信号REを1本活性化する。欠陥アドレスを保持しているリダンダンシROM回路28b−n−m(n=0〜7、m=0〜3)に対応するリダンダンシメインワード線、さらにサブワード線が選択され、リダンダンシメモリセルアレイ23b−nが活性化され、メモリセルアレイ21b−0〜7の全ては非活性にされる。したがって、メモリセルアレイ21bの代わりにリダンダンシメモリセルアレイ23bがアクセスされ、メモリセルアレイ21bの欠陥をリダンダンシメモリセルアレイ23bにより置換されたことになる。不一致の場合は、アクセスされたアドレスは欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスでないとして、メモリセルアレイ21bが活性化され、通常のアクセスが行われる。
リダンダンシROM回路28b−0〜7の各々は、ロウアドレスX1〜X3をデコードしたリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7で活性化されたとき、ヒューズに保持される欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと入力ロウアドレスX4〜X13とを比較する。したがって、ロウアドレスX1〜X13を欠陥アドレスと比較していることになり、ロウアドレスX0に対応する2本の隣接サブワードに属するメモリセルを置換の対象(セグメント)とする。
このように、欠陥を置換する割り当ての単位であるセグメントは2本のサブメモリブロックとなり、ロウアドレスX0〜X10で選択されるメモリセルアレイ21b−0において、メモリセルアレイ21b−0−0と21b−0−1とは、リダンダンシメモリセルアレイ23b−0に割り当てられ、メモリセルアレイ21b−0−2と21b−0−3とは、リダンダンシメモリセルアレイ23b−1に割り当てられ、メモリセルアレイ21b−0−4と21b−0−5とは、リダンダンシメモリセルアレイ23b−2に割り当てられ、というように順番に割り当てられる。メモリセルアレイ21b−0−14と21b−0−15とは、リダンダンシメモリセルアレイ23b−7に割り当てられると、メモリセルアレイ21b−0−16と21b−0−17とは、リダンダンシメモリセルアレイ23b−0に割り当てられ、というように循環的に順番に割り当てられる。すなわち、メモリセルアレイ21b−0−0〜2047は、ロウアドレスX1〜X3に応じて2本のサブメモリブロックごとにリダンダンシメモリセルアレイ23b−nに繰り返し割り当てられる(n=0〜7)。
さらに、メモリセルアレイ21b−1〜7においても、メモリセルアレイ21b−0と同様に、メモリセルアレイ21b−i−(2×m)と21b−i−(2×m+1)はリダンダンシメモリセルアレイ23b−nに順番に割り当てられる(i=1〜7、m=0〜1023、n=0〜7、nはメモリセルアレイに備えられているセグメントの数mをリダンダンシメモリブロックであるリダンダンシメモリセルアレイの数8で除算した剰余)。
換言すれば次のようになる。メモリセルアレイ21b−0〜7に対応してリダンダンシメモリセルアレイ23b−0〜7は設置されている。それぞれのメモリセルアレイ21bは、ロウアドレスX0により選択される隣接する2本のサブワード線に接続するメモリアレイ群を、欠陥メモリセルが発生した場合に置換する単位のセグメントとして、1024個のセグメントを有している。ロウアドレスX1〜X3に基づいてメモリセルアレイ21bは、そのうちの1個のセグメントを選択することができる隣接する8個のセグメントを単位とするセグメント群にまとめて考えることができる。そのように考えるとメモリセルアレイ21bは、ロウアドレスX4〜X10に基づいて選択されるセグメント群が128個繰り返し配置されていることになる。一方、ロウアドレスX1〜X3が入力されるリダンダンシサブマットデコーダ32bにより、リダンダンシメモリセルアレイの配置されるサブマットが選択される。したがって、セグメント群を構成する8個のセグメントとリダンダンシメモリセルアレイの配置されている8個のサブマットとは、同じロウアドレスX1〜X3で選択され、対応関係を有する。すなわち、8個のセグメントは、8個のサブマットに配置されるリダンダンシメモリセルアレイに順番に割り当てられる。さらにロウアドレスX4〜X10により8個のセグメントが繰り返されるため、リダンダンシメモリセルアレイにも循環的に順番に割り当てられることになる。
また、セグメントn(n=0〜1023)は、8個ごとに同じリダンダンシメモリセルアレイ23−m(m=0〜7)に繰り返し割り当てられる。したがって、リダンダンシメモリセルアレイ23−m(m=0〜7)には、n=8×A+mの関係を満たすセグメントnが割り当てられる。ここでAは、ロウアドレスX4〜10により決定される値である。すなわち、リダンダンシメモリセルアレイ23−xに割り当てられるセグメントは、ロウアドレスX1〜X3により指し示されるセグメント番号がすべて同じである。
このようなリダンダンシメモリセルアレイへの割り当てが行われると、リダンダンシROM回路28bには、1回路に対して2本のサブワード線が対応することになり、同じ容量のリダンダンシメモリセルアレイを使用する場合に較べて回路数が半減し、図11の場合には4回路となる。さらに、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを比較するロウアドレスはX4〜X13となり、第2の実施の形態における比較アドレスX3〜X13に比較して1ビット少なくなっている。したがって、欠陥アドレスを保持するヒューズも第2の実施の形態よりもさらに削減されながら、欠陥を救済することが可能となる。
なお、本実施の形態では、欠陥メモリセルの置換の単位であるセグメントを2本のワード線に接続するメモリセル群としたが、2のn乗本のワード線に接続するメモリセル群に拡張しても適用することは可能である。さらに、本実施の形態では、ワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明したが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
図12を参照して第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、リダンダンシ回路による救済の単位であるセグメントをメインワード線により選択される範囲のメモリセル群とした場合である。リダンダンシメモリセルアレイは、1本のリダンダンシメインワード線により駆動され、1サブマットに含まれるリダンダンシメモリセルアレイは、1ヵ所の欠陥に対して救済を行うことになる。このような構成によれば、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスを保持するヒューズの数をさらに削減することが可能となる。ここでは、ロウアドレスによるメモリセルアレイ21cとリダンダンシメモリセルアレイ23cとの割り当て関係を説明する。従って、ロウアドレスとメモリセルアレイに関する部分のみ示し、その他の部分は省略する。なお、以下にはワード線(ロウアドレス)に対するリダンダンシについて説明するが、ビット線(カラムアドレス)に対するリダンダンシにおいても適用できることは明白である。
DRAMは、メモリセルアレイ21c−0〜7、ロウアドレスデコーダ22c−0〜7、サブマットデコーダ31c、リダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7、リダンダンシロウアドレスデコーダ24c−0〜7、リダンダンシROM回路28c−0〜7、リダンダンシサブマットデコーダ32cを備えている。メモリセルアレイ21c−n、ロウアドレスデコーダ22c−n、リダンダンシメモリセルアレイ23c−n、リダンダンシロウアドレスデコーダ24b−n、リダンダンシROM回路28c−nは、同じサブマットに備えられる(n=0〜7)。なお、図示されていないサブワードデコーダには、ロウアドレスX0〜X2が入力され、メモリセルアレイのワード選択方法は、第1の実施の形態と同様である。また、リダンダンシメモリセルアレイのワード選択については図7Dにおいて説明する。
サブマットデコーダ31cは、ロウアドレスX11〜X13を入力し、サブマット選択信号SM0〜SM7を各サブマットに出力する。各サブマットのロウアドレスデコーダ22c−0〜7はロウアドレスX3〜X10を入力し、サブワードデコーダにはロウアドレスX0〜X2を入力し、メモリセルアレイ21c−0〜7のそれぞれの2048本のワード線のうちの1本を活性化する。各サブマットのメモリセルアレイ21c−0〜7は、サブマットデコーダ31cにより対応サブマット選択信号SM0〜SM7により活性化され、ロウアドレスデコーダ22c−0〜7及びサブワードデコーダによって選択された2048本のワード線のうちの1本の活性化されたワード線に対応するメモリセルのデータを出力する。リダンダンシサブマットデコーダ32cは、ロウアドレスX3〜X5を入力し、8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7を出力する。8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7は、それぞれリダンダンシROM回路28c−0〜7に接続されている。したがって、ロウアドレスX3〜X5によりリダンダンシROM回路28cが選択され、活性化される。リダンダンシROM回路28c−0〜7は、ロウアドレスX6〜X13を入力し、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスとの比較結果をリダンダンシ選択信号RE−nとしてリダンダンシロウアドレスデコーダ24c−nに出力する(n=0〜7)。リダンダンシロウアドレスデコーダ24c−nは、リダンダンシ選択信号RE−nを入力し、リダンダンシメモリセルアレイ23c−nのリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する(n=0〜7)。リダンダンシROM回路28c−0〜7の各々は、リダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7の各々に含まれる8本のサブワード線に対応する。そのためリダンダンシメインワード線RMWD1本にサブワードドライバ29が8回路分接続されている。リダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7の各々は、対応するリダンダンシロウアドレスデコーダ24c−0〜7により駆動されるメインワード線を1本備え、サブワードドライバ29により活性化されたサブワード線に接続するメモリセルのデータを出力する。
メモリセルアレイ21c−0〜7は、それぞれ2048本のワード線を備え、ワード線はロウアドレスデコーダ22c−0〜7及びサブワードデコーダによりロウアドレスX0〜X10をデコードすることにより選択される。メモリセルアレイ21c−0〜7は、全てのリダンダンシROM回路28cにより、アクセスされたアドレスが欠陥アドレスと不一致であると判定した場合には、該当するメモリセルがアクセスされる。リダンダンシROM回路28cのいずれかが欠陥アドレスと一致したと判定した場合、ロウアドレスデコーダキラー信号が活性化され、ロウアドレスデコーダ22c−0〜7を無効にするため、メモリセルアレイ21c−0〜7のメモリセルはアクセスされない。
リダンダンシサブマットデコーダ32cは、ロウアドレスX3〜X5を入力してデコードし、8本のリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7をリダンダンシROM回路28c−0〜7に出力する。したがって、リダンダンシROM回路28c−0〜7は、ロウアドレスX3〜X5に基づいて選択され、活性化する。
リダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7は、メモリセルアレイ21c−0〜7の欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスのデータを置換するリダンダンシメモリブロックであり、それぞれ8本のワード線を有している。リダンダンシメモリセルアレイ23c−nの8本のワード線は、リダンダンシROM回路28c−nから出力されるリダンダンシ選択信号RE−nに対応している。リダンダンシ選択信号RE−nは、リダンダンシロウアドレスデコーダ24c−nによってそれぞれ1本のリダンダンシメインワードRMWDを活性化する。1本のリダンダンシメインワード線RMWDは8回路のサブワードドライバ29に接続され、ロウアドレスX0〜X2により1本のリダンダンシサブワード線RSWDが選択される。リダンダンシサブマットデコーダ32cにはサブワードのアドレスを示すロウアドレスX0〜X2が入力されないため、活性化される8本のワード線はメモリセルアレイ21c−0〜7のメインワード線MWDに対応することになる。
ここで、リダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係を説明し、欠陥のあるメモリセルアレイ21c−0〜7のサブメモリブロックとこれと置換するリダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7のリダンダンシサブメモリブロックとの割り当て関係を説明する。メモリセルアレイ21c−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係は、第1の実施の形態において、図7Aを参照して説明しており、本実施の形態においても同様であるため、説明を省略する。図7Dを参照してリダンダンシメモリセルアレイ23c−0〜7におけるメインワード線とサブワード線の関係を説明する。図7Dは、サブマット17−0におけるリダンダンシメモリセルアレイ23c−0と、それに関連するリダンダンシロウアドレスデコーダ24c−0とサブワードデコーダ27c−0とセンスアンプ25−0とカラムアドレスデコーダ18を示した図である。
リダンダンシロウアドレスデコーダ24c−0は、リダンダンシ選択信号RE−0を入力し、リダンダンシ選択信号RE−0に対応する1本のリダンダンシメインワード線RMWDを活性化する。サブワードデコーダ27c−0は、ロウアドレスX0〜X2に基づいて活性化されるデコード信号を8本出力する。リダンダンシメモリアレイ23c−0内では、活性化したデコード信号とリダンダンシメインワード線RMWDに基づいてサブワードドライバ29がリダンダンシサブワード線RSWDを活性化し、リダンダンシサブワード線RSWDに接続するメモリセル群であるサブメモリブロック35を活性化する。センスアンプ25−0は、カラムアドレスに基づいてカラムアドレスデコーダ18により選択され、センスアンプ25−0により活性化されたメモリセルに格納されているデータは読み出され、外部から入力されたデータは書き込まれる。
サブワードデコーダ27c−0は、ロウアドレスX0〜X2に基づいて活性化されるデコード信号を8本出力する。そのデコード信号線とリダンダンシメインワード線との交点にサブワードドライバ29−0〜7が配置されている。サブワードドライバ29−0〜7は、リダンダンシメインワード線RMWDとデコード信号に基づいてリダンダンシサブワード線RSWDをそれぞれ1本活性化する。サブワードドライバ29−0〜7は、サブワードデコーダ27c−0の8本のデコード信号にそれぞれ対応しているため、サブワードドライバ29−0、1、…、7はロウアドレスX0〜X2が”0”、”1”、…、”7”のときに活性化されるデコード信号を入力する。このような接続により、セグメント内のサブメモリブロックを指定することができる。他のサブマットの場合も同様に接続されている。
また、このような接続により、メモリセルアレイの欠陥をリダンダンシメモリアレイで救済するための割り当て単位であるセグメントは、8サブメモリブロックとなる。したがって、サブメモリブロック35−0〜7はリダンダンシセグメント26として、メモリアレイ21−0〜7の隣接する8サブワード(1メインワード)に発生した欠陥を置換するメモリアレイとして割り当てられる。割り当てられたリダンダンシセグメントは、アクセスされる欠陥のあるメモリセルアレイ21c−0〜7の1サブメモリブロックずつ置換されて欠陥を救済することになる。
メモリがアクセスされたときの動作について説明する。メモリがアクセスされると、リダンダンシサブマットデコーダ32cの出力信号によって活性化されるリダンダンシROM回路28c−0〜7は、ロウアドレスX6〜X13を入力し、内部に含まれるヒューズに保持されているメモリセルアレイ21c−0〜7の欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと比較する。比較の結果一致した場合は、入力ロウアドレスX6〜X13は、欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスであるとして、リダンダンシ選択信号REが活性化される。活性化されたリダンダンシ選択信号REが供給されたリダンダンシロウアドレスデコーダ24c−nは、リダンダンシメインワード線RMWDを活性化し、一致したアドレスを保持するリダンダンシROM回路28c−nに対応するリダンダンシメインワード線、さらにサブワード線が選択され、リダンダンシメモリセルアレイ23c−nが活性化される。リダンダンシメモリセルアレイ23c−nの活性化とともにメモリセルアレイ21c−0〜7の全てはロウアドレスデコーダキラー信号により不活性にされる。したがって、メモリアレイ21cの代わりにリダンダンシメモリセルアレイ23cがアクセスされ、メモリセルアレイ21cの欠陥をリダンダンシメモリセルアレイ23cにより置換されたことになる。比較の結果不一致の場合は、アクセスされたアドレスは欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスではないとして、メモリセルアレイ21cが活性化され、通常のアクセスが行われる。
リダンダンシROM回路28c−0〜7の各々は、ロウアドレスX3〜X5をデコードしたリダンダンシ活性化信号BE0〜BE7で活性化されたとき、ヒューズに保持される欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスと入力ロウアドレスX6〜X13とを比較する。したがって、ロウアドレスX3〜X13を欠陥アドレスと比較していることになり、ロウアドレスX0〜X2に対応する8本のサブワードを含むメインワード1本に属するメモリセルを置換の対象(セグメント)とする。
このように、欠陥を置換する割り当ての単位であるセグメントは8本のサブメモリブロック(メインワードに対応する)となり、ロウアドレスX0〜X10で選択されるメモリセルアレイ21c−0において、メモリセルアレイ21c−0−0〜7はリダンダンシメモリセルアレイ23c−0に割り当てられ、メモリセルアレイ21c−0−8〜15はリダンダンシメモリセルアレイ23c−1に割り当てられ、メモリセルアレイ21c−0−16〜23はリダンダンシメモリセルアレイ23c−2に割り当てられ、というように順番に割り当てられていく。さらに、メモリセルアレイ21c−0−56〜63はリダンダンシメモリセルアレイ23c−7に割り当てられた次に、メモリセルアレイ21c−0−64〜71はリダンダンシメモリセルアレイ23c−0に割り当てられる、というように循環的に順番に割り当てられる。
さらに、メモリセルアレイ21c−1〜7においても、メモリセルアレイ21c−0と同様に、メモリセルアレイ21c−i−(8m)〜(8m+7)はリダンダンシメモリセルアレイ23c−nに順番に割り当てられる(m=0〜255、n=0〜7、nはメモリセルアレイに備えられているセグメントの数mをリダンダンシメモリブロックの数8で除算した剰余)。
このようなリダンダンシメモリセルアレイへの割り当てを行うと、リダンダンシROM回路28cは、1回路に対して8本のサブワード線つまり1本のメインワード線が対応することになり、同じ容量のリダンダンシメモリセルアレイを使用する場合に回路数は1/8となり、図12の場合は8サブワード/1回路となる。また、リダンダンシROM回路28cで保持すべき欠陥メモリセルを特定する欠陥アドレスもX6〜X13の8ビットで済むため、1回路当たりのヒューズ本数も削減することができる。したがって、回路数の削減と回路当たりのヒューズ本数の削減により、メモリチップ当たりのヒューズ本数を大幅に削減して欠陥を救済することが可能となる。また、リダンダンシメモリアレイ23cの容量を増加すれば、複数のメインワード線に本実施の形態を拡張して適用することも可能である。
以上の実施の形態では説明を簡単にするため、ロウ側のリダンダンシ回路について説明してきたが、セグメントを同一ビット線、複数の隣接するビット線に接続されたメモリセル群とすれば、ロウ側と同じようにカラム側のリダンダンシ回路にも適用することが可能であることは明白である。さらに、ここまで、DRAMを例にリダンダンシメモリブロックの割り当てについて説明したが、DRAMに限らずリダンダンシメモリを有するメモリであれば本発明を適用することが可能であることは明白である。