JP4689065B2 - 管体の仮固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の管体に第2の管体を仮固定するための管体の仮固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、例えば、自動車のラジエータ,コンデンサ等では、タンクをアルミニウムにより形成することが行われている。
このようなタンクでは、アルミニウム製のタンク本体に、冷却水流入管あるいは冷却水流出管となるアルミニウム製のパイプをろう付けすることが行われている。
【0003】
そして、タンク本体へのパイプのろう付けは、タンク本体にパイプを仮固定した後、例えば、非腐食性フラックスを塗布し、ろう付け炉内において熱処理することにより行われる。
図13は、従来のタンク本体へのパイプの仮固定構造を示すもので、断面矩形状のタンク本体1の一面が、パイプ2が固定される取付面1aとされ、この取付面1aに取付穴1bが形成されている。
【0004】
一方、パイプ2には、鍔部2aが形成されており、この鍔部2aより先側の先端部2bが、タンク本体1の取付面1aに形成される取付穴1bに挿入されている。
そして、先端部2bの先端に形成される突起部2cをカシメることにより、タンク本体1にパイプ2が仮固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の管体の仮固定構造では、パイプ2の先端に形成される突起部2cをカシメるために、特別なカシメ治具が必要になり、また、カシメのために多大な工数が必要になるという問題があった。
また、上述したタンク本体1では、平坦状の取付面1aに、例えば、パンチ加工により取付穴1bを形成する時に、図14に示すように、取付面1aが、取付穴1bを中心にして内方に向けて湾曲し、中央における湾曲寸法Hが、例えば、0.1mmから0.3mm程度の寸法になっている。
【0006】
従って、タンク本体1にパイプ2を仮固定した後に、パイプ2の鍔部2aと取付面1aとの間に間隙が形成され、鍔部2aを取付面1aに確実にろう付けすることが困難になるおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、第1の管体の平坦状の取付面に第2の管体の鍔部を容易,確実に仮固定することができる管体の仮固定構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の管体の仮固定構造は、第1の管体(11)の平面状の取付面(11a)に形成される取付穴(11b)に、鍔部(13b)が形成される第2の管体(13)の前記鍔部(13b)より先側の先端部(13a)を挿入し、前記第2の管体(13)を前記第1の管体(11)の取付穴(11b)に仮固定する管体の仮固定構造において、前記鍔部(13b)の前記取付面(11a)側に前記取付面(11a)にろう付けされる平坦状部(13h)を環状に形成するとともに、少なくとも前記取付面(11a)の前記平坦状部(13h)に対応する部分または前記平坦状部(13h)にろう材を配置し、前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)の縁部に切欠部(11c)を対向するとともに、前記第1の管体(11)の長手方向に対して傾斜した直線上に形成し、前記切欠部(11c)の外径を前記鍔部(13b)の前記平坦状部(13h)の外径より小さく形成し、前記第2の管体(13)の前記先端部(13a)に、前記切欠部(11c)を通過可能な突起部(13c)を、前記鍔部(13b)との間隔が前記取付面(11a)の肉厚と略同一の寸法になるように対向して形成し、前記第2の管体(13)の前記突起部(13c)を前記切欠部(11c)に挿入後、前記第2の管体(13)を回転して前記第2の管体(13)の前記鍔部(13b)の前記平坦状部(13h)を前記第1の管体(11)の前記取付面(11a)に密着状態で仮固定するとともに、前記突起部(13c)を前記第1の管体(11)の長手方向に位置させてなることを特徴とする。
【0008】
請求項2の管体の仮固定構造は、請求項1記載の管体の仮固定構造において、前記第2の管体(13)の前記突起部(13c)の前記鍔部(13b)に対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面(13d)とされていることを特徴とする。
請求項3の管体の仮固定構造は、請求項2記載の管体の仮固定構造において、前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)が、前記第1の管体(11)の長手方向の径が短径となる楕円状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の管体の仮固定構造は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の管体の仮固定構造において、前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)の縁部が、前記第1の管体(11)の長手方向の両側において内方に微小に突出変形されていることを特徴とする。
【0010】
(作用)
請求項1の管体の仮固定構造では、第1の管体の取付穴の縁部に切欠部が対向して形成される。
そして、第2の管体の突起部を第1の管体の切欠部に挿入した後、第2の管体を回転させると、第2の管体の鍔部の平坦状部が第1の管体の取付面に当接し、第2の管体が第1の管体に仮固定される。
【0011】
また、第1の管体の取付面が、加工上の理由等により、第1の管体の長手方向に直交する方向に内方に湾曲している場合には、第2の管体の突起部により、第1の管体の長手方向に位置する取付穴の両縁部が、外方に変形され、取付面の湾曲が矯正され、同時に、第2の管体が第1の管体に強固に仮固定される。
【0012】
請求項2の管体の仮固定構造では、第2の管体の突起部の鍔部に対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面とされる。
請求項3の管体の仮固定構造では、第2の管体の突起部の鍔部に対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面とされ、また、第1の管体の取付穴が、第1の管体の長手方向の径が短径となる楕円状に形成されている。
【0013】
従って、第2の管体の突起部を第1の管体の切欠部に挿入した後、第2の管体を回転すると、突起部が第1の管体の長手方向に近づくにつれて、取付穴の縁部が傾斜面の内方側に位置され、これにより、取付穴の縁部が傾斜面と鍔部との間に強固に挟持される。
請求項4の管体の仮固定構造では、第1の管体の取付穴の縁部が、第1の管体の長手方向の両側において内方に微小に突出変形されている。
【0014】
従って、第2の管体の突起部を第1の管体の切欠部に挿入した後、第2の管体を回転すると、第2の管体の突起部により、第1の管体の長手方向における取付穴の両縁部が、外方に変形され、第2の管体が第1の管体に強固に仮固定される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態について説明する。
【0016】
図1および図2は、本発明の管体の仮固定構造の第1の実施形態を示している。
この実施形態では、ラジエータ等の熱交換器のタンク本体である第1の管体11に、冷却水を流入あるいは流出するパイプである第2の管体13が仮固定される。
【0017】
第1の管体11は、アルミニウムからなり横断面矩形状に形成され、外面にろう材と内面に犠牲腐食材がクラッドされている。
そして、クラッドされたろう材の厚さは0.15mm以下とされている。
第1の管体11の取付面11aには、第2の管体13の先端部13aが挿入される取付穴11bが形成されている。
【0018】
この取付穴11bは、図3に示すように、第1の管体11の軸長方向の中心線CL1方向の径が、軸長方向に直交する中心線CL2方向の径より短径になるように楕円状に形成されている。
そして、取付穴11bの軸長方向の中心線CL1の両側には、切欠部11cが対向して形成されている。
【0019】
この実施形態では、切欠部11cは矩形状をしており、軸長方向の中心線CL1に対して60度の角度を置いて形成されている。
一方、第2の管体13は、アルミニウムからなり横断面円形状に形成され、内面に犠牲腐食材がクラッドされている。
第2の管体13には、鍔部13bが一体形成されている。
【0020】
この鍔部13bは、第2の管体13の外周に沿って円環状に突出形成されている。
そして、鍔部13bの取付面11a側には、取付面11aにろう付けされる平坦状部13hが円環状に形成されている。
そして、第2の管体13の鍔部13bより先側の先端部13aが、第1の管体11の取付穴11bに挿入されている。
【0021】
第2の管体13の先端部13aの先端には、切欠部11cを通過可能な突起部13cが対向して形成されている。
この突起部13cは、鍔部13bとの間隔が第1の管体11の取付面11aの肉厚と略同一の寸法になるように形成されている。
そして、この実施形態では、図4に示すように、第2の管体13の突起部13cの鍔部13bに対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面13dとされている。
【0022】
上述した管体の仮固定構造では、第1の管体11への第2の管体13の仮固定が以下述べるようにして行われる。
なお、この実施形態では、第1の管体11に第2の管体13を仮固定する前には、図5に示すように、第1の管体11の取付面11aが、加工上の理由等により、内方に向けて湾曲されている。
【0023】
そして、先ず、図6に示すように、第2の管体13の突起部13cが、第1の管体11の切欠部11cに挿入される。
そして、この状態から、第2の管体13が、図6の矢符方向に回転され、図7に示すように、突起部13cが軸長方向の中心線CL1上に位置される。
この状態は、図1および図2に示した仮固定状態であり、第2の管体13の鍔部13bが第1の管体11の取付面11aに当接し、第2の管体13が第1の管体11に強固に仮固定されている。
【0024】
すなわち、この実施形態では、図5に示したように、第1の管体11の取付面11aが、加工上の理由等により、内方に向けて湾曲しているため、第2の管体13の突起部13cにより、取付穴11bの軸長方向の中心線CL1の両縁部が、外方に変形され、取付面11aの湾曲が矯正され、同時に、第2の管体13が第1の管体11に強固に仮固定される。
【0025】
また、第2の管体13の突起部13cの鍔部13bに対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面13dとされ、第1の管体11の取付穴11bが、軸長方向の中心線CL1方向の径が短径となる楕円状に形成されているため、第2の管体13の突起部13cを第1の管体11の切欠部11cに挿入した後、第2の管体13を回転すると、図8に示すように、突起部13cが軸長方向の中心線CL1に近づくにつれて、取付穴11bの縁部が傾斜面13dの内方側に位置されるので、傾斜面13dのカム作用により、取付穴11bの縁部が傾斜面13dと鍔部13bとの間に強固に挟持される。
【0026】
上述した管体の仮固定構造では、第2の管体13の突起部13cを第1の管体11の切欠部11cに挿入した後、第2の管体13を回転し突起部13cを軸長方向の中心線CL1上に位置させると、第2の管体13の鍔部13bが第1の管体11の取付面11aに当接されるため、第1の管体11の平坦状の取付面11aに第2の管体13の鍔部13bを容易,確実に密着状態で仮固定することができる。
【0027】
従って、第1の管体11に第2の管体13を仮固定した後に、第2の管体13の鍔部13bと第1の管体11の取付面11aとの間に間隙が形成されることがなくなり、鍔部13bを取付面11aに確実にろう付けすることが可能になる。
そして、特に、第1の管体11の取付面11aが、加工上の理由等により、軸長方向に直交する方向に内方に湾曲している場合には、第2の管体13の突起部13cにより、取付穴11bの軸長方向の中心線CL1の両縁部が、外方に変形されるため、取付面11aの湾曲を矯正しながら第2の管体13を第1の管体11に強固に仮固定することができる。
【0028】
また、上述した管体の仮固定構造では、第2の管体13の突起部13cの鍔部13bに対向する面を、外側に向けて傾斜する傾斜面13dとしたので、第2の管体13の鍔部13bと突起部13cとの間隔に加工誤差が生じた場合にも、第2の管体13の鍔部13bを第1の管体11の取付面11aに確実に当接することができる。
【0029】
さらに、上述した管体の仮固定構造では、第2の管体13の突起部13cの鍔部13bに対向する面を、外側に向けて傾斜する傾斜面13dとし、また、第1の管体11の取付穴11bを、軸長方向の中心線CL1方向の径が短径となる楕円状に形成したので、第1の管体11の平坦状の取付面11aに第2の管体13の鍔部13bをより強固に仮固定することができる。
【0030】
また、上述した管体の仮固定構造では、ろう材の厚さが0.15mm以下とされているので、ろう付け時にろう材が溶けても、密着された第1の管体11の取付面11aと鍔部13bの間に保持され、強固にろう付けすることができる。
図9および図10は、本発明の管体の仮固定構造の第2の実施形態を示すもので、この実施形態では、第1の管体11への第2の管体13の仮固定の前には、第1の管体11の取付穴11bの縁部が、軸長方向の中心線CL1方向の両側において内方に微小に突出変形され、突出部11eが形成されている。
【0031】
この突出部11eは、例えば、取付面11aへの取付穴11bのプレス加工時に行われる。
また、第1の管体11の取付穴11bの縁部には、軸長方向の中心線CL1方向の一側に、第2の管体13の突起部13cの側面に当接して、第2の管体13の位置決めを行う位置決め突起11hが形成されている。
【0032】
なお、これ以外は、第1の実施形態と同様に構成されているため詳細な説明は省略する。
この実施形態の仮固定構造では、第2の管体13の突起部13cを第1の管体11の切欠部11cに挿入した後、第2の管体13を回転すると、第2の管体13の突起部13cが、取付穴11bの軸長方向の中心線CL1の両縁部の突出部11eのカム作用により取付面11aと鍔部13bを密着させ、第2の管体13が第1の管体11に強固に仮固定される。
【0033】
従って、第2の管体13を第1の管体11により強固に仮固定することができる。
また、第1の管体11の取付穴11bの縁部に、位置決め突起11hを形成したので、第2の管体13の位置決めを容易,確実に行うことができる。
なお、この実施形態では、突出部11eを形成したので、必ずしも、突起部13cに傾斜面13dを形成しなくても良い。
【0034】
図11は、本発明の管体の仮固定構造の第3の実施形態を示すもので、この実施形態では、第2の管体13の鍔部13bと突起部13cとの間の外周が楕円形状に形成されている。
そして、楕円形状が、突起部13cに対応する位置の外周径R1が、最も大径になるように形成されている。
【0035】
なお、これ以外は、第1の実施形態と同様に構成されているため詳細な説明は省略する。
この実施形態の仮固定構造では、第2の管体13の鍔部13bと突起部13cとの間の外周を楕円形状に形成し、突起部13cに対応する位置の外周径R1が、最も大径になるようにしたので、第2の管体13が取付穴11bに干渉することがなくなり、第2の管体13を容易に回転することができる。
【0036】
また、この実施形態の管体の仮固定構造では、第1の管体11の取付穴11bの軸長方向の中心線CL1の短径と第2の管体13の突起部13cに対応し最大径となる外周径R1の寸法精度を保てば、強固に仮固定することができるので、第1及び第2の管体の加工を容易とすることができる。
図12は、第2の管体のより具体的な形状を示すもので、この第2の管体13Aは、パイプ部材を成形することにより形成されている。
【0037】
そして、鍔部13bの突起部13c側には、平坦状部13hが形成されている。
また、第2の管体13Aの突起部13cと反対側には、ホースの抜け止め用の突出部13iおよび小突起13jが、環状に形成されている。
【0038】
なお、これ以外は、第1の実施形態と同様に構成されているため詳細な説明は省略する。
なお、上述した実施形態では、本発明をラジエータ等の熱交換器に適用した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、第1の管体11への第2の管体13の仮固定に広く適用することができる。
【0039】
また、上述した実施形態では、第1の管体11の取付面11aに形成される取付穴11bを楕円形状にした例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、取付面11aが湾曲され、あるいは突出部11eが形成されている場合等には、取付穴11bを円形状に形成しても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の管体の仮固定構造では、第2の管体の突起部を第1の管体の切欠部に挿入した後、第2の管体を回転させると、第2の管体の鍔部の平坦状部が第1の管体の取付面に当接されるため、第1の管体の平坦状の取付面に第2の管体の鍔部の平坦状部を容易,確実に仮固定することができる。
【0041】
また、第1の管体の取付面が、加工上の理由等により、第1の管体の長手方向に直交する方向に内方に湾曲している場合には、第2の管体の突起部により、第1の管体の長手方向における取付穴の両縁部が、外方に変形されるため、取付面の湾曲を矯正しながら第2の管体を第1の管体に強固に仮固定することができる。
【0042】
請求項2の管体の仮固定構造では、第2の管体の突起部の鍔部に対向する面を、外側に向けて傾斜する傾斜面としたので、第2の管体の鍔部と突起部との間隔に加工誤差が生じた場合にも、第2の管体の鍔部を第1の管体の取付面に確実に当接することができる。
請求項3の管体の仮固定構造では、第2の管体の突起部の鍔部に対向する面を、外側に向けて傾斜する傾斜面とし、また、第1の管体の取付穴を、第1の管体の長手方向の径が短径となる楕円状に形成したので、第1の管体の平坦状の取付面に第2の管体の鍔部をより強固に仮固定することができる。
【0043】
請求項4の管体の仮固定構造では、第1の管体の取付穴の縁部を、第1の管体の長手方向の両側において内方に微小に突出変形したので、第2の管体を第1の管体により強固に仮固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管体の仮固定構造の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の第2の管体の中心に沿う横断面図である。
【図3】図1の第1の管体を示す上面図である。
【図4】図1の第2の管体を示す側面図である。
【図5】図1の第1の管体の仮固定前の形状を示す横断面図である。
【図6】図1の第2の管体の突起部を取付面の切欠部に挿入した状態を示す説明図である。
【図7】図6の状態から第2の管体を回転した状態を示す説明図である。
【図8】第2の管体の突起部と取付穴の縁部との関係を示す説明図である。
【図9】本発明の管体の仮固定構造の第2の実施形態の仮固定前の第1の管体を示す断面図である。
【図10】図9の第1の管体を示す上面図である。
【図11】本発明の管体の仮固定構造の第3の実施形態を示す上面図である。
【図12】本発明の管体の仮固定構造の第2の管体の詳細を示す説明図である。
【図13】従来の管体の仮固定構造を示す説明図である。
【図14】第1の管体の取付面の湾曲状態を示す説明図である。
【符号の説明】
11 第1の管体
11a 取付面
11b 取付穴
11c 切欠部
11e 突出部
13 第2の管体
13a 先端部
13b 鍔部
13c 突起部
13d 傾斜面
13h 平坦状部
CL1 軸長方向の中心線
Claims (4)
- 第1の管体(11)の平面状の取付面(11a)に形成される取付穴(11b)に、鍔部(13b)が形成される第2の管体(13)の前記鍔部(13b)より先側の先端部(13a)を挿入し、前記第2の管体(13)を前記第1の管体(11)の取付穴(11b)に仮固定する管体の仮固定構造において、
前記鍔部(13b)の前記取付面(11a)側に前記取付面(11a)にろう付けされる平坦状部(13h)を環状に形成するとともに、少なくとも前記取付面(11a)の前記平坦状部(13h)に対応する部分または前記平坦状部(13h)にろう材を配置し、前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)の縁部に切欠部(11c)を対向するとともに、前記第1の管体(11)の長手方向に対して傾斜した直線上に形成し、前記切欠部(11c)の外径を前記鍔部(13b)の前記平坦状部(13h)の外径より小さく形成し、
前記第2の管体(13)の前記先端部(13a)に、前記切欠部(11c)を通過可能な突起部(13c)を、前記鍔部(13b)との間隔が前記取付面(11a)の肉厚と略同一の寸法になるように対向して形成し、
前記第2の管体(13)の前記突起部(13c)を前記切欠部(11c)に挿入後、前記第2の管体(13)を回転して前記第2の管体(13)の前記鍔部(13b)の前記平坦状部(13h)を前記第1の管体(11)の前記取付面(11a)に密着状態で仮固定するとともに、前記突起部(13c)を前記第1の管体(11)の長手方向に位置させてなることを特徴とする管体の仮固定構造。 - 請求項1記載の管体の仮固定構造において、
前記第2の管体(13)の前記突起部(13c)の前記鍔部(13b)に対向する面が、外側に向けて傾斜する傾斜面(13d)とされていることを特徴とする管体の仮固定構造。 - 請求項2記載の管体の仮固定構造において、
前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)が、前記第1の管体(11)の長手方向の径が短径となる楕円状に形成されていることを特徴とする管体の仮固定構造。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の管体の仮固定構造において、
前記第1の管体(11)の前記取付穴(11b)の縁部が、前記第1の管体(11)の長手方向の両側において内方に微小に突出変形されていることを特徴とする管体の仮固定構造。
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