JP4672269B2 - 抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、皮膚化粧料及び飲食品 - Google Patents

抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、皮膚化粧料及び飲食品 Download PDF

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Description

本発明は、安全性の高い植物抽出物を有効成分として含有する抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、皮膚化粧料及び飲食品に関する。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲン、ヒアルロン酸等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、これら皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンの産生量が減少すると共に架橋による弾力性低下を引き起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、肌荒れ、シワ等の老化現象を呈するようになる。このように、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン等の真皮マトリックス成分の減少・変性が関与している。
したがって、真皮層線維芽細胞におけるコラーゲンの産生を促進することにより皮膚の老化を防止又は改善することができると考えられ、コラーゲン産生促進作用を有する植物抽出物として、五斂子からの抽出物(特許文献1)、ハス胚芽からの抽出物(特許文献2)、五指毛桃からの抽出物(特許文献3)などが知られている。
また、加齢に伴う皮膚老化の一因は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減退することにある。すなわち、エストロゲンは成人女性の健康維持に深く関わっていて、その分泌不足は種々の内科的疾患を招くほか、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等、好ましくない肌の変化の原因となることが知られている。そこで、エストロゲンの分泌が衰える更年期以降の女性に対してエストロゲンと同様の作用を発揮する物質を経皮的又は経口的に投与することが行われている。そのためのエストロゲン様作用剤としては、従来から、ステロイド系エストロゲン、非ステロイド系エストロゲン、フラボン系化合物等が使われている。
一方、血小板は、凝集して活性化することにより、生理的には止血、病理的には血栓形成を生じるほか、血小板の凝集は、動脈硬化症の進展、癌転移、炎症性疾患等に関与していると考えられている。このため、血小板の凝集を阻害及び抑制する物質により上記疾患の予防又は治療をすることができると考えられ、抗炎症作用を有する植物抽出物として、ベルゲニアからの抽出物(特許文献4)、藤茶からの抽出物(特許文献5)、紅雪茶からの抽出物(特許文献6)などが知られている。
また、活性酸素は、生体細胞内のエネルギー代謝過程により生じるものであり、スーパーオキサイド(すなわち酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキシドアニオン)(・O )、過酸化水素(H)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。生体内において、酸素を基に最初に生成されるラジカルは、スーパーオキサイドであり、ヒドロキシラジカル等の他のラジカルはスーパーオキサイドを経て生成される。スーパーオキサイドは、細胞中で産生されるスーパーオキシドジスムターゼ(以下「SOD」という。)の作用により過酸化水素に変換される。
SOD量は老化と共に減少し、SODの減少によってスーパーオキサイドの細胞内濃度が高くなり、活性酸素の無毒化酵素であるカタラーゼ等の活性を低下し、スーパーオキサイドが生体に対して障害をもたらすようになる。例えば、関節リュウマチやベーチェット病などの組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、糖尿病、動脈硬化、肩こり、冷え性、肌のしみ・シワ等の障害をもたらすようになる。このような障害を予防又は治療するSOD様作用剤として、オウゴンからの抽出物(特許文献7)やバラ科植物である棘梨の果汁(特許文献8)などが知られている。
ところで、近年、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎など、アレルギー反応を通じて発症するアレルギー性疾患は、子供から成人にまで及ぶ広い年代層において見られる現代病の一つとなっている。その原因となるアレルギー反応はI型からIV型に分けられる。例えば、アレルギー性鼻炎や気管支喘息に代表されるI型アレルギー(即時型アレルギー)においては、肥満細胞や好塩基球からヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジン等のケミカルメディエーターが放出され、これらのケミカルメディエーターが鼻炎や喘息などの症状を伴う炎症反応を引き起こす。また、アレルギー性接触性皮膚炎に代表されるIV型アレルギー(遅延型アレルギー)においては、T細胞が放出するサイトカインが好酸球やマクロファージを活性化し集積させ、炎症反応を引き起こす。
このようなアレルギー反応やそれに伴う炎症反応は、体内におけるヒスタミンの遊離、血小板の凝集、活性酸素やラジカルの発生などが原因となって生じる。
ヒスタミン遊離は、肥満細胞内のヒスタミンが細胞外に遊離する現象で、遊離されたヒスタミンにより炎症反応が引き起こされる。このため、ヒスタミン遊離を阻害又は抑制する物質によりアレルギー性疾患を予防又は治療する試みがなされている。そのようなヒスタミンの遊離を抑制する作用を有する生薬としては、これまでに、Choerospondias属に属する植物からの抽出物(特許文献9)やランタナの根部からの抽出物(特許文献10)などが知られている。
特開2002−226323号公報 特開2002−29980号公報 特開2003−95970号公報 特開平11−209299号公報 特開2001−97873号公報 特開2003−212789号公報 特開昭64−50877号公報 特開平3−83548号公報 特開2003−55245号公報 特開2002−179583号公報
本発明は第一に、天然物の中からコラーゲン産生促進作用及び/又はエストロゲン様作用を有するものを見出し、それを有効成分とする抗老化剤を提供することを目的とする。
本発明は第二に、天然物の中から血小板凝集抑制作用を有するものを見出し、それを有効成分とする血小板凝集抑制剤を提供することを目的とする。
本発明は第三に、天然物の中から活性酸素消去作用及び/又はラジカル消去作用を有するものを見出し、それを有効成分とする抗酸化剤を提供することを目的とする。
本発明は第四に、天然物の中からヒスタミン遊離抑制作用を有するものを見出し、それを有効成分とする抗アレルギー剤を提供することを目的とする。
本発明は第五に、天然物の中からコラーゲン産生促進作用又はエストロゲン様作用を有するものを見出し、それを配合した皮膚化粧料を提供することを目的とする。
本発明は第六に、天然物の中からコラーゲン産生促進作用、エストロゲン様作用、血小板凝集抑制作用、活性酸素消去作用、ラジカル消去作用又はヒスタミン遊離抑制作用を有するものを見出し、それを配合する飲食品を提供したことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、皮膚化粧料及び飲食品は、ツルゲンゲからの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の抗老化剤においては、上記抽出物がコラーゲン産生促進作用及び/又はエストロゲン様作用を有していることが好ましい。また、本発明の抗酸化剤においては、上記抽出物が活性酸素消去作用及び/又はラジカル消去作用を有していることが好ましい。さらに、本発明の抗アレルギー剤においては、上記抽出物がヒスタミン遊離抑制作用を有していることが好ましい。
本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤及び抗アレルギー剤は、入手の容易な天然植物であるツルゲンゲから簡単な抽出等の操作によって容易に製造することができる。
また、本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤によれば、皮膚の老化に伴うシワ形成や弾力性低下等;血小板の凝集に伴う動脈硬化症の進展、癌転移若しくは炎症性疾患等;細胞内の活性酸素濃度の上昇に伴う関節リュウマチやベーチェット病などの組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、糖尿病、動脈硬化、肩こり、冷え性、肌のしみ・シワ等の障害、炎症性疾患、アレルギー疾患等;又はヒスタミン遊離に伴う炎症性疾患、アレルギー性疾患等を予防・改善することができる。
さらに、本発明の皮膚化粧料及び飲食品は、入手の容易な天然植物であるツルゲンゲから簡単な抽出等の操作によって容易に製造することができる。そして、本発明の皮膚化粧料によれば、皮膚の老化等を予防・改善することができ、また、本発明の飲食品によれば、皮膚の老化等、血小板凝集に伴う炎症性疾患等、活性酸素濃度の上昇に伴う関節リュウマチ等又はヒスタミン遊離に伴うアレルギー性疾患等を予防・改善することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔抗老化剤・血小板凝集抑制剤・抗酸化剤・抗アレルギー剤〕
本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤及び抗アレルギー剤は、ツルゲンゲからの抽出物を有効成分として含有するものである。
ここで、本発明において、「ツルゲンゲからの抽出物」には、ツルゲンゲを抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
抽出原料として用いる植物は、ツルゲンゲ(Astragalus complanatus R.Br.)である。ツルゲンゲは、まめ科の植物であり、多年草である。中国や内モンゴルなどの山野に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。その種子は特にシャエンシ(沙苑子)といわれ、漢方薬の成分として肝臓や腎臓の機能低下を改善したり、めまいを改善したりするのに用いられている。
抽出原料として使用することのできるツルゲンゲの部位としては、特に限定されるわけではなく、例えば、花、花穂、果皮、果実、球果、蕾、茎、葉、枝、枝葉、幹、樹皮、根茎、根皮、根、種子又は全草等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を抽出原料として使用することができるが、特に種子を使用することが好ましい。
抽出原料として使用するツルゲンゲは、採取後直ちに乾燥し粉砕したものが適当である。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、ツルゲンゲの極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
ツルゲンゲからの抽出物に含有される抗老化物質、血小板凝集抑制物質、抗酸化物質又は抗アレルギー物質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に使用される抽出方法によって、ツルゲンゲから、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用又は抗アレルギー作用を有する抽出物を得ることができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、過熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比を7:3〜2:8(質量比)とすることができる。
抽出処理は、ツルゲンゲに含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の1〜20倍量(質量比)の抽出溶媒に、ツルゲンゲを浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
精製は、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理などにより行うことができる。得られた抽出液はそのままでも抗老化剤、抗炎症剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤の有効成分として使用することができるが、濃縮液又は乾燥物としたものの方が使用しやすい。
ツルゲンゲ抽出物は、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用又は抗アレルギー作用を有しており、そのままあるいは他の成形助剤と共に、常法に従って製剤化して粉末状、顆粒状、錠剤状等、任意の剤形として提供することができ、外皮用剤、内服液剤、内服固形剤、注射剤、座剤等として使用することができる。
得られたツルゲンゲ抽出物を製剤化する場合、保存や取扱いを容易にするために、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添加することができる。なお、助剤としてツルゲンゲからの抽出物と共に利用することができるものとしては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を挙げられる。
以上のようにして得られるツルゲンゲからの抽出物は、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用又は抗アレルギー作用を有しており、それぞれの作用を利用して抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤として使用することができる。
ここで、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗老化作用は、例えば、コラーゲン産生促進作用及び/又はエストロゲン様作用に基づいて発揮される。ただし、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗老化作用は、上記作用に基づいて発揮される抗老化作用に限定されるわけではない。
また、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗酸化作用は、例えば、活性酸素消去作用及び/又はラジカル消去作用に基づいて発揮される。ただし、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗酸化作用は、上記作用に基づいて発揮される抗酸化作用に限定されるわけではない。ここで、「活性酸素」には、スーパーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素等が含まれる。また、「ラジカル」とは、不対電子を1つ又はそれ以上有する分子又は原子を意味し、スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル、DPPH等が含まれる。
さらに、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗アレルギー作用は、例えば、ヒスタミン遊離抑制作用に基づいて発揮される。ただし、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗アレルギー作用は、上記作用に基づいて発揮される抗アレルギー作用に限定されるわけではない。
なお、本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤は、必要に応じて、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用又は抗アレルギー作用を有する他の天然抽出物を配合して有効成分として用いることができる。
本発明の抗老化剤は、有効成分であるツルゲンゲ抽出物が有するコラーゲン産生促進作用及び/又はエストロゲン様作用を通じて、皮膚の老化を防止することができる。したがって、本発明の抗老化剤は、真皮層線維芽細胞におけるコラーゲンの減少及び/又はエストロゲン分泌量の減少による皮膚のシワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等を効果的に予防・改善することができる。ただし、本発明の抗老化剤は、これらの用途以外にも、コラーゲンの産生を抑制すること及び/又はエストロゲンと同様の作用を発揮することに意義あるすべての用途に用いることができる。
また、本発明の血小板凝集抑制剤は、有効成分であるツルゲンゲ抽出物が有する血小板凝集抑制作用を通じて、血小板の凝集に伴う各種疾患、例えば、動脈硬化症の進展、癌転移、炎症性疾患等を効果的に予防・治療することができる。ただし、本発明の血小板凝集抑制剤は、これらの用途以外にも、血小板の凝集を抑制することに意義あるすべての用途に用いることができる。
さらに、本発明の抗酸化剤は、有効成分であるツルゲンゲ抽出物が有する抗酸化作用を通じて、体内における活性酸素濃度の上昇(例えば、体内における活性酸素過剰産生による活性酸素濃度の上昇、老人等におけるSOD作用低下による活性酸素濃度の上昇など)に起因する疾患、例えば、関節リュウマチやベーチェット病などの組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、糖尿病、動脈硬化、肩こり、冷え性、肌のしみ・シワ等を効果的に予防・改善することができる。ただし、本発明の抗酸化剤は、これらの用途以外にも、活性酸素を消去することに意義あるすべての用途に用いることができる。
そして、本発明の抗アレルギー剤は、有効成分であるツルゲンゲ抽出物が有するヒスタミン遊離抑制作用を通じて、ヒスタミンの遊離に伴うアレルギー疾患等を効果的に予防・改善することができる。ただし、本発明の抗アレルギー剤は、これらの用途以外にも、ヒスタミンの遊離を抑制することに意義あるすべての用途に用いることができる。
〔皮膚化粧料〕
本発明の皮膚化粧料は、ツルゲンゲ(Astragalus complanatus R.Br.)からの抽出物を有効成分として含有するものである。
ツルゲンゲからの抽出物は、抗老化作用を有していると共に、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚化粧料に配合するのに好適である。この場合、ツルゲンゲからの抽出物をそのまま配合してもよいし、ツルゲンゲからの抽出物から製剤化した抗老化剤を配合してもよい。
ツルゲンゲからの抽出物を配合し得る皮膚化粧料は特に限定されないが、その具体例として、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤等、任意の形態が可能である。
本発明の皮膚化粧料におけるツルゲンゲからの抽出物の配合料は、皮膚化粧料の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整することができるが、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.005〜10質量%である。
本発明の皮膚化粧料は、ツルゲンゲからの抽出物が有する抗老化作用の妨げにならない限り、その皮膚化粧料の製造に通常使用される各種主剤及び助剤、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素消去剤等を併用することができる。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、それにより、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
〔飲食品〕
本発明の飲食品は、ツルゲンゲ(Astragalus complanatus R.Br.)からの抽出物を有効成分として含有するものである。
ツルゲンゲからの抽出物は、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用又は抗アレルギー作用を有していると共に、安全性に優れているため、一般食品、健康食品、保健機能食品又は栄養補助食品等、任意の飲食品に配合するのに好適である。この場合、ツルゲンゲからの抽出物をそのまま配合してもよいし、ツルゲンゲからの抽出物から製剤化した抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤を配合してもよい。
上記ツルゲンゲからの抽出物、抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤を飲食品に配合する場合、それらにおける有効成分の配合量は、使用目的、性別、症状等を考慮して適宜調整することができるが、添加対象飲食品の一般的な摂取量を考慮して成人1日あたりの抽出物摂取量が約1〜1000mgになるようにするのが好ましい。
上記ツルゲンゲからの抽出物、抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤を配合し得る飲食品は、ツルゲンゲからの抽出物の有する各種作用、例えば、抗老化作用、血小板凝集抑制作用、抗酸化作用、抗アレルギー作用等を妨げない限り、特に限定されるものではない。
具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などに上記抗老化剤、抗炎症剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤を配合して製造することができ、このとき、通常用いられる補助的な原料や添加物を併用することができる。
なお、本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤及び抗アレルギー剤は、ヒトに対して好適に適用されるものではあるが、所望の作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。例えば、本発明の抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤又は抗アレルギー剤を、ドッグフード、キャットフードなどの愛玩動物や家畜の食餌に添加し、愛玩動物や家畜の各種疾患を予防・治療することもできる。
以下、製造例、試験例及び配合例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に何ら限定されるものではない。
〔製造例1〕 ツルゲンゲ抽出物の製造
ツルゲンゲ種子1000gに抽出溶媒3000mLを加え、還流下で1時間加熱抽出し、該抽出操作を2回繰り返した。得られた抽出液を減圧下に濃縮し、さらに乾燥してツルゲンゲ抽出物を得た。抽出溶媒の濃度を種々変更して上記抽出を行った場合の抽出物の収率を表1に示す。
[表1]
抽出溶媒 抽出物収率(質量%)
水 11.2
30%エタノール 10.3
50%エタノール 9.6
70%エタノール 5.5
〔試験例1〕 コラーゲン産生抑制作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、Websterらの方法(Anal.Biochem.,Vol.96,220,1979)に準拠して、以下のようにしてコラーゲン産生抑制作用の試験を行った。
ヒトの線維芽細胞を24穴プレートに播種して、37℃、5%CO−95%airの条件下において、試料添加培地(試料濃度:100ppm;μg/mL)で数日間培養した後、β−アミノプロピオニトリルと[H]−プロリンとを添加し、さらに24時間培養した。
当該培養液全体にペプシン/酢酸溶液を加えて4℃の条件下において16時間消化し、ついでこの消化液にキャリアーを加えて0.7mol/Lの食塩水溶液で沈殿させ、さらに中性条件下において再溶解させて、4.2mol/Lの食塩水溶液で再沈殿させた。得られた沈殿物を20%エタノールで洗浄した後、その沈殿物の放射活性を測定した。
コラーゲン産生促進率は、試料無添加時の放射活性を100%として算出した。
各試料のコラーゲン産生促進率(%)を表2に示す。
[表2]
試 料 抽出物 コラーゲン産生促進率(%)
1 水抽出物 91.1
2 30%エタノール抽出物 227.0
3 50%エタノール抽出物 141.0
4 70%エタノール抽出物 66.7
表2の結果から、特に30%エタノール又は50%エタノールにより抽出したツルゲンゲ抽出物には、優れたコラーゲン産生抑制作用が認められた。
〔試験例2〕 エストロゲン様作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、エストロゲン依存性細胞の増殖に対する影響を調べるThomasらの方法(In Vitro Cell.Dev.Biol.28A,595〜602,1992)に準拠して、以下のようにしてエストロゲン様作用の試験を行った。
ヒト乳ガン由来のMCF−7細胞を75cmフラスコでコンフルエント様になるまで培養し、トリプシン処理によりこのMCF−7細胞を集め、10%FBS(活性炭処理済)、1%NEAA及び1mMのピルビン酸ナトリウムを含みフェノールレッドを含まないMEM培地(以下「MEM培地」という。)を用いて、3×10cells/mLに調製した。
調製したMCF−7細胞を24穴プレートに0.9mLずつ播種し、これを定着させるために37℃、5%CO−95%airの条件下で培養した。6時間後(0日目)、MEM培地で終濃度の10倍の濃度(125ppm;μg/mL)に調製した試料溶液100μLを上記プレートに添加し、培養を続けた。
培養開始から6日目、培地を0.97mmol/LのMTTを含むMEM培地に交換し、2時間培養した後、培地をイソプロパノールに交換して細胞内に生成したブルーホルマザンを抽出した。抽出したブルーホルマザンを含有するイソプロパノールについて、ブルーホルマザンの吸収極大点がある570nmの吸光度を測定した。
なお、付着細胞の影響を補正するため、同時に650nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもってブルーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記の計算式における吸光度はこの補正済み吸光度である)。陽性対照としては、0.02ppmエチニルエストラジオールを使用した。エストロゲン様作用(エストロゲン依存性増殖作用)の強さは、試料無添加時の吸光度を100%として次式により算出した。
エストロゲン様作用率(%)=A/B×100
ただし、上記式中、「A」は「試料添加の場合の吸光度」を、「B」は「試料無添加の場合の吸光度」を表す。
この試験の結果を表3に示す。
[表3]
試 料 抽出物 エストロゲン様作用率(%)
1 水抽出物 114.7
2 30%エタノール抽出物 125.5
3 50%エタノール抽出物 117.9
4 70%エタノール抽出物 121.6
表3の結果から、各種抽出溶媒を用いて得られたツルゲンゲ抽出物には、優れたエストロゲン様作用が認められた。
〔試験例3〕 血小板凝集抑制作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、以下のようにして血小板凝集抑制作用の試験を行った。
日本種白色家兎の血液に77mMのEDTAを血液量の1/10容量添加し、1000rpmで10分間遠心分離して沈殿物を除去した。上清を2100rpmで10分間遠心分離して、沈殿した血小板を採取した。得られた血小板を血小板洗浄液に浮遊させて、2100rpmで10分間遠心分離した。沈殿した血小板を採取して、血小板数が30万個/μLになるように血小板浮遊液に浮遊させた。
このようにして調製した洗浄血小板浮遊液223μLに塩化カルシウム溶液1μLを加え、37℃で1分間インキュベーションした。そこに試料溶液1μLを加えてさらに2分間インキュベーションした後、1分間攪拌した。次に、凝集惹起剤として10ppm(μg/mL)コラーゲン溶液25μLを添加し、37℃で10分間インキュベーションした後、血小板凝集測定装置(PAM12CL,メバニクス株式会社製)を用いて、凝集率Aを測定した。
試料溶液の代わりに試料溶液の溶媒のみを添加し、上記と同様に操作し、凝集率Bを測定し、次式により血小板凝集抑制率を求めた。
血小板凝集抑制率(%)={(B−A)/B}×100
ただし、上記式中「A」は「凝集惹起剤添加、試料溶液添加時の凝集率」を、「B」は「凝集惹起剤添加、試料溶液無添加時の凝集率」を示す。
試料溶液の濃度を段階的に減少させて上記血小板凝集率を測定し、血小板凝集抑制率が50%になる試料濃度IC50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。
この試験の結果を表4に示す。
[表4]
試 料 抽出物 IC 50 (ppm)
1 水抽出物 1923
2 30%エタノール抽出物 5100
3 50%エタノール抽出物 −
4 70%エタノール抽出物 −
表4の結果から、水又は30%エタノールにより抽出したツルゲンゲ抽出物には、優れた血小板凝集抑制作用が認められた。
〔試験例4〕 スーパーオキサイド消去作用試験(NBT法)
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、以下のようにしてスーパーオキサイド消去作用を試験した。
3mMのキサンチン、0.05MのNaCO緩衝液(pH10.2)、3mMのEDTA、BSA溶液及び0.75mMのNBTを各0.1mLずつ試験管にとり、これに試料溶液0.1mLを添加し、25℃で10分間放置した。
次に、キサンチンオキシダーゼ溶液を加えて素早く攪拌し、25℃で20分間静置した。その後、6mMの塩化銅0.1mLを加えて反応を停止させ、波長560nmにおける吸光度を測定した。酵素溶液を添加しない場合についても、同様の操作と吸光度の測定を行い、さらに、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行った。そして、次式によりスーパーオキサイド消去作用率を求めた。
消去作用率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
ただし、上記式中「A」は「酵素溶液添加、試料溶液添加時の吸光度」を、「B」は「酵素溶液無添加、試料溶液添加時の吸光度」を、「C」は「酵素溶液添加、試料溶液無添加時の吸光度」を、「D」は「酵素溶液無添加、試料溶液無添加時の吸光度」を表す。
試料濃度を段階的に減少させて上記消去率の測定を行い、スーパーオキサイドの消去率が50%になる試料濃度IC50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。
この試験の結果を表5に示す。
[表5]
試 料 抽出物 IC 50 (ppm)
1 水抽出物 69.4
2 30%エタノール抽出物 54.6
3 50%エタノール抽出物 49.1
4 70%エタノール抽出物 41.3
表5の結果から、各種抽出溶媒を用いて得られたツルゲンゲ抽出物には、優れたスーパーオキサイド消去作用が認められた。
〔試験例5〕 ラジカル消去作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、以下のようにしてラジカル消去作用の試験を行った。
1.5×10−4MのDPPHエタノール溶液3mLに試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓して振り混ぜ、30分間静置した。その後、波長520nmの吸光度を測定した。コントロールとして、試料溶液の代わりに試料溶液を溶解した溶媒を用いて同様の操作をして、波長520nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして、エタノールに試料溶液3mLを加えた後、直ちに波長520nmの吸光度を測定した。測定された各吸光度より、次式によりラジカル消去作用率を算出した。
消去作用率(%)={1−(B−C)/A}×100
ただし、上記式中、「A」は「コントロールの吸光度」を、「B」は「試料溶液を添加した場合の吸光度」を、「C」は「ブランクの吸光度」を表す。
試料濃度を段階的に減少させて上記消去率の測定を行い、DPPHラジカルの消去率が50%になる試料濃度IC50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。
この試験の結果を表6に示す。
[表6]
試 料 抽出物 IC 50 (ppm)
1 水抽出物 >100
2 30%エタノール抽出物 104.4
3 50%エタノール抽出物 75.1
4 70%エタノール抽出物 46.2
表6の結果から、各種抽出溶媒を用いて得られたツルゲンゲ抽出物、特に50%エタノール又は70%エタノールにより抽出したツルゲンゲ抽出物には、優れたラジカル消去作用が認められた。
〔試験例6〕 過酸化水素消去作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、以下のようにして過酸化水素消去作用の試験を行った。
過酸化水素の標準溶液(濃度1.5mM)10μLに試料溶液10μLを加え、37℃で20分間インキュベーションした後、発色試薬(DA−64(和光純薬工業株式会社製)を10mM、トライトンX−100(商品名,Rohm & Hass Co.製)を0.5%含む0.1MのPIPES緩衝液(pH7.0)にペルオキシダーゼ溶液(100unit/mL:和光純薬工業株式会社製)1mLを加え、全量を100mLに調整したもの)2.98mLを添加し、37℃で5分間インキュベーションし、その後、波長727nmにおける吸光度を測定した。過酸化水素の標準溶液を添加していない場合についても、同様の操作と吸光度測定を行い、さらに、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行った。そして、次式により過酸化水素の消去率を求めた。
消去率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
ただし、上記式中「A」は「過酸化水素標準溶液添加、試料溶液添加時の吸光度」を、「B」は「過酸化水素標準溶液無添加、試料溶液添加時の吸光度」を、「C」は「過酸化水素標準溶液添加、試料溶液無添加時の吸光度」を、「D」は「過酸化水素標準溶液無添加、試料溶液無添加時の吸光度」を表す。
試料濃度を段階的に減少させて上記消去率の測定を行い、過酸化水素の消去率が50%になる試料濃度IC50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。
この試験の結果を表7に示す。
[表7]
試 料 抽出物 IC 50 (ppm)
1 水抽出物 34.0
2 30%エタノール抽出物 14.7
3 50%エタノール抽出物 11.4
4 70%エタノール抽出物 10.1
表7の結果から、各種抽出溶媒を用いて得られたツルゲンゲ抽出物には、優れた過酸化水素消去作用が認められた。
〔試験例7〕 ヒスタミン遊離抑制作用試験
製造例1で得られたツルゲンゲ抽出物(試料1〜4)について、以下のようにしてヒスタミン遊離抑制作用の試験を行った。なお、細胞内のヒスタミンが遊離されると、それと同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価した。
25mLの培養フラスコに入れた培地(15%FBS添加S−MEM培地)にRBL−2H3細胞1.0×10個を播種し、37℃、5%CO−95%airの条件下で4日間培養した。
次に、トリプシン処理をして、遠心分離(800rpm,4分間)をすることにより細胞を集めた。得られた細胞を4.0×10cell/mLで培地に懸濁して、そこにマウスモノクロナール抗ジニトロフェニル基IgE(DNP−Specific IgE)を0.5μg/mLの濃度で添加した。この細胞浮遊液を96穴プレートの1穴につき100μLずつ播種し、37℃、5%CO−95%airの条件下で24時間培養した。
培養が終了した後、各穴中の培地を除去して、シラガニアン緩衝液で2回洗浄した。次いでシラガニアン緩衝液30μL及び試料溶液10μLを加え、37℃で10分間インキュベーションした後、ジニトロフェニル化ウシ血清アルブミン(DNP−BSA)10μLを加え、さらに37℃で15分間インキュベーションした。その後、氷冷下で上清10μLを新たな96穴プレートに移し替え、これに1mmol/Lのp−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グルコサミド溶液10μLを加え、37℃で1時間インキュベーションした。
反応が終了した後、0.1mol/LのNaCO−NaHCO溶液250μLを加え、マイクロプレートリーダーにて650nmを対照に415nmにおける吸光度Aを測定した。試料溶液の代わりにシラガニアン緩衝液を添加した細胞上清と0.1mol/LのNaCO−NaHCO溶液とを同様の処理で反応させたものについても、吸光度測定を行った(このとき測定された吸光度をCとした)。同様の操作をDNP−BSAの代わりにシラガニアン緩衝液を加えたものについても行った(このとき測定された吸光度をDとした)。そして、次式によりヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用率を求めた。
遊離抑制作用率(%)=〔1−{(A−C−D)/(B−D)}〕×100
試料濃度を段階的に減少させて、上記抑制率の測定を行い、ヘキソサミニダーゼの遊離を50%阻害する試料濃度IC50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。
この試験の結果を表8に示す。
[表8]
試 料 抽出物 IC 50 (ppm)
1 水抽出物 −
2 30%エタノール抽出物 >400
3 50%エタノール抽出物 322
4 70%エタノール抽出物 292
表8の結果から、水−エタノール抽出溶媒を用いて得られたツルゲンゲ抽出物、特に50%エタノール又は70%エタノールにより抽出したツルゲンゲ抽出物には、優れたヒスタミン遊離抑制作用が認められた。
〔配合例1〕
下記の原料を均一に混合し、常法により顆粒状にした後に打錠して、錠剤状健康食品を製造した。
ツルゲンゲ50%エタノール抽出物(製造例1) 32g
糖類 50g
結晶セルロース 10g
ショ糖脂肪酸エステル 8g
〔配合例2〕
シクロデキストリン水飴(セルデックスSL−20:日本食品加工株式会社製)2.994gに対し製造例1で得られたツルゲンゲ50%エタノール抽出物0.006gを加えて混合し、ツルゲンゲ抽出物のシクロデキストリン包接物を製造した。この包接物及び下記の原料を用いて、常法に従って清涼飲料を製造した。
ツルゲンゲ抽出物のシクロデキストリン包接物 3g
液糖 10g
水 87g
〔配合例3〕
下記の原料を混合して、常法に従ってソフトカプセル状の健康食品を製造した。
ツルゲンゲ30%エタノール抽出物(製造例1) 90g
ウコンオレオレジンターメリック 25g
植物油 113g
グリセリン脂肪酸エステル 12g
ミツロウ 60g
〔配合例4〕
下記組成の化粧水を常法により製造した。
ツルゲンゲ30%エタノール抽出物(製造例1) 2g
グリセリン 3g
1,3−ブチレングリコール 3g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0.) 0.5g
パラオキシ安息香酸メチル 0.15g
クエン酸 0.1g
クエン酸ソーダ 0.1g
油溶性甘草エキス 0.1g
海藻エキス 0.1g
キシロビオースミクスチャー 0.5g
クジンエキス 0.1g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例5〕
下記の組成の乳液を常法により製造した。
ツルゲンゲ30%エタノール抽出物(製造例1) 1g
ホホバオイル 4g
オリーブオイル 2g
スクワラン 2g
セタノール 2g
モノステアリン酸グリセリル 2g
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0.) 2.5g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0.) 2g
黄杞エキス 0.1g
イチョウ葉エキス 0.1g
コンキオリン 0.1g
オウバクエキス 0.1g
カミツレエキス 0.1g
1,3−ブチレングリコール 3g
パラオキシ安息香酸メチル 0.15g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100gとする)
本発明の皮膚老化剤は、コラーゲンの減少又はエストロゲンの分泌の減少に伴う皮膚のシワ形成等の予防・改善に、本発明の抗炎症剤は、血小板の凝集に伴う炎症性疾患等の予防・改善に、本発明の抗酸化剤は、細胞内の活性酸素濃度の上昇に伴う関節リュウマチ等の予防・改善に、及び本発明の抗アレルギー剤は、ヒスタミンの遊離に伴うアレルギー性疾患の予防・改善に大きく貢献できる。

Claims (1)

  1. 抽出溶媒として水と炭素数1〜5の低級脂肪族アルコールとの混合液を使用して得られるツルゲンゲ(Astragalus complanatus R.Br.)からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
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