JPH06293654A - 活性酸素消去作用剤およびアルド−スリダクタ−ゼ阻害作用剤 - Google Patents

活性酸素消去作用剤およびアルド−スリダクタ−ゼ阻害作用剤

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JPH06293654A
JPH06293654A JP5100461A JP10046193A JPH06293654A JP H06293654 A JPH06293654 A JP H06293654A JP 5100461 A JP5100461 A JP 5100461A JP 10046193 A JP10046193 A JP 10046193A JP H06293654 A JPH06293654 A JP H06293654A
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JP
Japan
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aldose reductase
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active oxygen
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oxygen scavenging
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JP5100461A
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English (en)
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Toyokichi Yoshizawa
豊吉 吉澤
Keiji Nakagawa
恵司 中川
Harumi Tago
晴美 田子
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Nippon Mektron KK
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Nippon Mektron KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 副作用の殆んど心配のない植物からの抽出物
を有効成分とする活性酸素消去作用剤およびアルドース
リダクターゼ阻害作用剤を提供する。 【構成】 ニャンガピリーの有機溶媒または水抽出物、
もしくは、ミリセチン−3−0−ラムノシドあるいはク
エルセチン−3−0−ラムノシドを有効成分とする活性
酸素消去作用剤およびアルドースリダクターゼ阻害作用
剤。 【効果】 これらの活性酸素消去作用剤ならびにアルド
ースリダクターゼ阻害作用剤は、過剰の活性酸素に対す
る生体内での反応によって惹起される各種の疾患(たと
えば動脈硬化症、高血圧症、老化等)ならびにアルドー
スリダクターゼが関連する疾病、特に各種の糖尿病合併
症の予防・治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性酸素消去作用剤お
よびアルドースリダクターゼ阻害作用剤に関する。更に
詳しくは、植物からの抽出物を有効成分とする活性酸素
消去作用剤およびアルドースリダクターゼ阻害作用剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】正常時の生体内においては、身体にとっ
て異物である細菌やウィルスなどが侵入してくると、食
細胞はその取り込んだ異物を溶かして排除するために、
細胞内で活性酸素を作り出して異物を溶解する働きがみ
られる。しかるに、異常時においては必要以上の活性酸
素が生産され、これが食細胞外にまで流出し、身体中の
各組織で溶解する作用を発揮して正常な細胞を破壊した
り、刺激を加えて様々な障害を与えたりするようにな
る。
【0003】特に、高度不飽和脂肪酸は、その構造上の
点から、生体内で生成した活性酸素による反応を非常に
受け易く、化学的に活性なアルキルラジカルになり易い
性質を有している。更にこのものは、酸素と反応するこ
とにより、ペルオキシラジカルを経てヒドロペルオキシ
ドと呼ばれる過酸化物、即ち過酸化脂質を形成する。こ
れは、更に分解、重合して、種々のアルデヒド、ケト
ン、ポリマーなどを生ずる。
【0004】以上のような活性酸素による生体内での反
応が、ガン、動脈硬化、高血圧、老人性痴呆症といった
疾患の発生原因ともなっている。また、老化との関わり
では、脂質の過酸化との関係が特に注目を集めている。
それは、活性酸素に由来するフリーラジカルが生体膜の
構成成分である不飽和脂肪酸の過酸化を誘導し、その結
果生じた細胞や組織障害が老化につながっていると考え
られるからである。
【0005】老化に伴い過酸化脂質が増加することは、
既に動物実験により証明されている。即ち、生体は老化
に伴い、活性酸素、フリーラジカル、過酸化脂質などの
除去能が低下しているといえるからである。これらが細
胞の機能低下、代謝異常などの原因となり、前述のよう
な様々な疾患をひき起こしているのである。
【0006】また、生体中におけるアルドースリダクタ
ーゼの働きは、未だ不明な点が多いが、現在のところ細
胞内浸透圧の調整のために働くと考えられている。この
アルドースリダクターゼは、ポリオール代謝系中のグル
コースからソルビトールを生成するのに関与する酵素で
ある。ポリオール代謝の重要性が明らかにされたのは、
精子のエネルギー源であるフラクトース産生経路として
見出されたことに始まる。それと前後して、糖尿病合併
症が多発する毛細血管、末梢神経、レンズ、網膜など
に、この代謝経路の律速酵素であるアルドースリダクタ
ーゼが存在することが次々と明らかにされるに従い、こ
の酵素について糖尿病との関係での重要性が認識され始
めている。
【0007】通常は、細胞内に取り込まれたグルコース
の大部分は、グルコースに対しアルドースリダクターゼ
よりも強い親和性を示すヘキソキナーゼにより、解糖系
へと代謝されるが、糖尿病のような高血糖状態では、イ
ンシュリン非依存性組織においては、アルドースリダク
ターゼの活性亢進により、ポリオールの代謝が容易に促
進され、種々の糖尿病性合併症をひき起こすようにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】今日迄、活性酸素除去
作用およびアルドースリダクターゼ阻害作用を示す数多
くの化合物が報告されているが、それらの多くは化学的
手法により合成されたものであり、その性質上連続的に
使用することによるタキフィラシーや様々な副作用を避
けることのできないのが現状である。
【0009】本発明の目的は、このような副作用の殆ん
ど心配のない植物からの抽出物を有効成分とする活性酸
素消去作用剤およびアルドースリダクターゼ阻害作用剤
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ニャンガピリーの有機溶媒または水抽出物を有効成分と
する活性酸素消去作用剤およびアルドースリダクターゼ
阻害作用剤によって達成される。
【0011】ニャンガピリー(Stenocalyx pitanga)は、
古くから南米地方において血圧降下、解熱、抗リウマ
チ、下痢止めなどに有効な植物として知られているフト
モモ科の灌木であり、民間薬として用いられている。本
発明においては、葉部を用いるが、その抽出物が活性酸
素消去作用およびアルドースリダクターゼ阻害作用を有
することは全く知られていない。
【0012】ニャンガピリー葉部からの抽出は、これら
を生のまま、あるいは乾燥して粉砕後、溶媒として有機
溶媒、水(熱水を含む)を用いて行われ、必要に応じて有
機溶媒と水とが組み合わされて用いられる。有機溶媒と
してはメタノール、n-ブタノール、酢酸エチル、クロロ
ホルムなどが用いられる。これらの各抽出成分の内、活
性酸素消去作用の著しいのは熱水抽出物(後記試料3)、
メタノール抽出画分中の脂溶性が高い成分(後記試料
4)、更には熱水抽出画分中の酸性画分(後記試料6)お
よび塩基性画分(後記試料7)、ミリセチン-3-O-ラムノ
シド(後記試料10)、メタノールで抽出される画分中の酸
性成分(後記試料12)、中性の高分子成分(後記試料14)で
あり、アルドースリダクターゼ阻害作用の著しいのはミ
リセチン-3-O-ラムノシド(後記試料10)、クエルセチン-
3-O-ラムノシド(後記試料11)、熱水抽出画分中の中性成
分(後記試料17および18)等の各抽出物である。
【0013】粉末として得られる熱水抽出物およびター
ル状で得られるメタノール抽出物は、極めて毒性が低
く、経口投与での急性毒性をウィスター(Wistar)系雄性
ラットについて調べたところ、3000mg/kg(p.o.)でも死
亡例はなかった。
【0014】これらの抽出物は、医薬または食品の形態
で提供される。医薬として用いる場合には、散剤、顆
粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、液剤などの形で提供さ
れ、また食品として用いられる場合には、ガム、キャン
ディ、ゼリー、錠菓、飲料などの形で提供される。医薬
として用いられる場合には、経口投与、非経口投与、吸
入、経直腸投与、局所投与などにより投与される。非経
口投与には、皮下注射、静脈内投与、筋肉内投与、鼻孔
内投与または注入などが含まれる。用いられる量は、一
般に1回当り約0.1〜200mg/kg体重の範囲内であり、通
常1日に1〜5回投与される。ただし、正確な用量は、患
者の年令、体重、症状、投与経路などを考慮して、前記
範囲内から決められる。
【0015】
【発明の効果】本発明により、ニャンガピリーから抽出
された活性酸素消去作用剤およびアルドースリダクター
ゼ阻害作用剤が提供される。この活性酸素消去作用剤
は、過酸化脂質抑制作用、フリーラジカル消去作用、ス
ーパーオキシド消去作用などに対してすぐれた効果を示
しており、過剰の活性酸素に対する生体中での反応によ
ってひき起こされる各種の疾患の予防および治療に有効
である。
【0016】また、このアルドースリダクターゼ阻害作
用剤は、アルドースリダクターゼ阻害作用に対してきわ
めてすぐれた効果を有しており、糖尿病性白内障、網膜
症、腎不全、神経障害、動脈硬化などの糖尿病性合併症
の予防および治療に対して有効である。
【0017】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0018】実施例1 ニャンガピリーの葉部50gにクロロホルム500mlを加え、
24時間浸漬した後、ロ過し、クロロホルム抽出液を得
た。クロロホルムを減圧下で留去したところ、5.8gの黒
緑色のタール状物が得られた(試料1)。
【0019】実施例2 実施例1で得られた残渣にメタノール500mlを加え、40
℃で24時間振とうし、ロ過することによりメタノール抽
出液を得た。メタノールを減圧下で留去したところ、7.
3gの黒色のタール状物が得られた(試料2)。
【0020】実施例3 実施例2で得られた残渣に800mlの水を加え、30分間還
流を行って、熱水抽出液を得る操作を2回くり返した
後、減圧下で濃縮後凍結乾燥し、薄茶色の粉末(試料3)
を10.4g得た。
【0021】実施例4 実施例2で得られた試料2の7.0gを酢酸エチル200ml中
にけん濁させ、ここに水300mlを加え振とう後、分液を
行った。酢酸エチル層から減圧下で溶媒を留去したとこ
ろ、1.7gの黄緑色の粉末(試料4)が得られた。更に、水
層からは、減圧下で濃縮後凍結乾燥を行ったところ、茶
色の粉末(試料5)が5.43g得られた。
【0022】試料1〜5を用いて、過酸化脂質抑制作用
試験およびスーパーオキシド消去作用試験を行った。過酸化脂質抑制作用試験: 7(W/V)%ラット脳ホモジネー
トの40mMリン酸緩衝液(pH7.4,14.2mMのNaCl含有)5ml
に、被験物質試料または水(ブランク)50μlを加え、37
℃で1時間振とうする。次いで、28%トリクロロ酢酸水
溶液2mlを加えた後、3000rpm、10分間の遠心分離を行
い、上澄液4mlを採取して1%チオバルビツール酸水溶液
1mlをこれに加え、沸騰水浴上で15分間加熱して反応さ
せた。生じた赤色溶液の濃度を分光光度計(532nm)で定
量し、阻害率を求めた。スーパーオキシド消去作用試験: 300mMリン酸カルシウ
ム緩衝液(pH7.8,600mMエチレンジアミンテトラ酢酸2ナ
トリウム塩含有)250μl、チトクロムC(0.06mM)250μl、
0.3mMキサンチン水溶液250μlおよび水500μlを含む混
合液に、被験物質試料または水150μlを加え、ここにキ
サンチンオキシダーゼ(7.5〜15×10-5mM)100μlを添加
後、25℃で550nmにおける吸光度の増加を2分間連続記録
し、直線部より1間分変化値を求め、阻害率とした。
【0023】阻害率は、次の表1に示される。 表1 過酸化脂質抑制(阻害率;%) スーパーオキシド消去(阻害率;%) 試料 30μg/ml 10μg/ml 5μg/ml 10μg/ml 5μg/ml 1μg/ml 1 0.0 2 99.4 92.3 57.7 95.0 18.5 7.9 3 98.2 90.1 76.2 96.4 55.4 8.8 4 100.0 96.2 85.6 100.0 78.3 15.7 5 97.0 87.7 41.2 86.3 27.8 17.6
【0024】実施例5 試料3の3.0gを水30ml中に溶解させ、氷水で冷却しなが
ら希塩酸でpHを3に調整した後、酢酸エチル50mlで3回抽
出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧下で濃縮したとこ
ろ、黄茶色の粉末(試料6)が268mg得られた。
【0025】実施例6 実施例5の水層を氷水で冷却しながら、希水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを9に調整した後、酢酸エチル50mlで3回
抽出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧下で濃縮したと
ころ、黄茶色の粉末(試料7)が9mg得られた。
【0026】実施例7 実施例6の水層を氷水で冷却しながら、希塩酸でpHを7
に調整した後、3倍量のエタノールを加えて沈殿を生じ
させた。遠心分離により上澄液と沈殿物とに分離し、上
澄液を減圧下で濃縮した後、水に溶解し凍結乾燥を行っ
たところ、こげ茶色の粉末(試料8)が1.5g得られた。一
方、沈殿物は、1.7gのこげ茶色の粉末(試料9)であっ
た。
【0027】実施例8 試料4の570mgを逆層カラムクロマトグラフィー(コスモ
シール75C18-OPN;ナカライテスク社製品)に付し、水(1
00ml)、30%メタノール(100ml)、50%メタノール(100m
l)、100%メタノール(100ml)で順次段階的に展開したと
ころ、50%メタノール溶出画分から黄土色の粉末が365mg
得られた。この内の200mgを再度、同じ担体を用いたカ
ラムクロマトグラフィーに付し、50%メタノールで展開
したところ、2種類の黄色粉末(試料10および11)がそれ
ぞれ58mgおよび26mg得られた。
【0028】得られた試料10の理化学的性質は以下のよ
うであり、文献[J.B.Harborne,T.J.Mabry,The Fl
avonoids:advances in reseach;Chapman and Hall
社,1982年]記載の理化学的性質に一致することから、
ミリセチン-3-O-ラムノシドと同定された。13 C-NMR(CD3OD)δ:17.6(q),71.7(d),71.9(d),72.0
(d),73.2(d),94.6(d),99.7(d),103.5(d),105.8
(s),109.5(d),122.8(s),136.2(s),137.8(s),146.7
(s),158.4(s),159.3(s),163.1(s),165.7(s),179.6
(s)1 H-NMR(CD3OD)δ:0.95(3H,d,J=6.0Hz),3.35(1H,d,J=
7.8Hz),3.55(1H,m),3.80(1H,dd,J=7.8,3.2Hz),4.22
(1H,dd,J=3.2,1.5Hz),5.34(1H,d,J=1.5Hz),6.20(1H,
d,J=2.2Hz),6.38(1H,d,J=2.2Hz),6.98(2H,s)
【0029】更に、試料11についての理化学的性質は以
下のようであり、同文献記載の理化学的性質に一致する
ことから、クエルセチン-3-O-ラムノシドと同定され
た。13 C-NMR(CD3OD)δ:17.4(q),70.0(d),70.5(d),71.2
(d),93.6(d),98.7(d),101.8(d),104.0(s),115.4
(d),115.6(d),120.7(s),121.0(d),134.2(d),145.1
(s),148.4(s),156.4(s),157.2(s),161.3(s),164.3
(s),177.7(s)1 H-NMR(CD3OD)δ:0.93(3H,d,J=6.0Hz),3.40(1H,m),
3.80(2H,m),4.21(1H,dd,J=3.2,1.5Hz),5.35(1H,d,J=
1.5Hz),6.20(1H,d,J=2.2Hz),6.36(1H,d,J=2.2Hz),6.
90(1H,d,J=8.3Hz),7.30(1H,dd,J=8.3,1.4Hz),7.35(1
H,d,J=1.4Hz)
【0030】実施例9 試料5の5.0gを水50ml中に溶解させ、氷水で冷却しなが
ら希塩酸でpHを3に調整した後、酢酸エチル100mlで3回
抽出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧下で濃縮したと
ころ、茶色の粉末(試料12)が157mg得られた。
【0031】実施例10 実施例9の水層を氷水で冷却しながら、希水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを9に調整した後、酢酸エチル100mlで3
回抽出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧下で濃縮した
ところ、こげ茶色の粉末(試料13)が504mg得られた。
【0032】実施例11 実施例10の水層を氷水で冷却しながら、希塩酸でpHを7
に調整したところ沈殿が生じたので、遠心分離により上
澄液と沈殿物とを分離した。上澄液を減圧下で濃縮した
後、水に再溶解し、分画分子量12000〜14000の透析用セ
ルロースチューブ(三光純薬製)で、3日間透析を行っ
た。透析されなかった内側の液を減圧濃縮後、凍結乾燥
したところ、茶色の粉末(試料14)が829mg得られた。一
方、透析された外側の液を減圧濃縮したところ、茶色の
アメ状物が2.30g得られた(試料15)。また、沈殿物は、1
27mgの茶色の粉末(試料16)であった。
【0033】実施例12 試料9の1.7gを水150ml中に溶解し、分画分子量12000〜
14000の透析用セルロースチューブ(三光純薬製)で、3日
間透析を行った。透析されなかった内側の液を減圧濃縮
後、凍結乾燥したところ、茶色の粉末(試料17)が792mg
得られた。一方、透析された外側の液を、減圧濃縮した
後、凍結乾燥したところ、黄土色の粉末が363mg得られ
た(試料18)。
【0034】実施例13 試料17の200mgを水5ml中に溶解し、エタノール15mlを加
えたところ、沈殿を生じた。遠心分離により沈殿物と溶
液部とを分離し、溶液部を減圧濃縮したところ、黄土色
の粉末(試料19)が145mg得られた。また、こげ茶色の沈
殿物(試料20)は、50mgであった。
【0035】実施例14 試料18の150mgを水5ml中に溶解し、エタノール15mlを加
えたところ、沈殿を生じた。遠心分離により沈殿物と溶
液部とを分離し、溶液部を減圧濃縮したところ、淡黄色
の粉末(試料21)が126mg得られた。また、灰色の沈殿物
(試料22)は、20mgであった。
【0036】試料6〜22について、過酸化脂質抑制作用
試験、フリーラジカル消去作用試験およびスーパーオキ
シド消去作用試験を行った。フリーラジカル消去作用試験: 100mM 1,1-ジフェニル-2
-ピクリルヒドラジルのエタノール溶液2.7mlに試料0.3m
lを加え、20分間経過後の吸光度の減少量を分光光度計
(517nm)で測定した。なお、アスコルビン酸15μg/mlの
濃度での吸光度の減少量を100とし、阻害率を求めた。
測定結果は、次の表2に示される。 表2 過酸化脂質抑制 フリーラジカル消去 スーパーオキシド消去 (阻害率;%) (阻害率;%) (阻害率;%)試料 10μg/ml 5μg/ml 10μg/ml 5μg/ml 10μg/ml 5μg/ml 6 99.0 93.2 92.5 100.0 92.4 7 99.5 93.8 93.9 100.0 100.0 8 95.3 85.2 35.4 93.6 62.6 9 77.3 36.5 33.6 55.8 43.8 10 99.0 92.2 53.2 99.8 97.9 11 86.4 38.7 48.0 91.7 49.7 12 99.2 90.7 77.3 99.2 90.7 13 83.7 40.0 56.2 83.7 40.0 14 97.7 89.6 88.9 97.7 89.6 15 16.9 9.8 16.6 16.9 9.8 16 94.2 67.6 77.4 94.2 67.6 17 89.8 80.5 78.6 30.8 100.0 64.1 18 6.6 3.3 23.1 16.4 19 93.9 82.0 72.8 33.2 100.0 74.1 20 78.7 39.0 48.9 24.4 64.1 35.5 21 5.6 0.4 22 5.5 0.0
【0037】実施例15 試料6の250mgを逆層カラムクロマトグラフィー(コスモ
シール75C18-OPN;ナカライテスク社製品)に付し、水(1
00ml)、30%メタノール(300ml)、40%メタノール(200m
l)、100%メタノール(100ml)で順次段階的に展開したと
ころ、30%メタノールおよび40%メタノール溶出画分か
ら、黄土色の粉末がそれぞれ48mgおよび31mg得られた。
これらは1H-および13C-NMRおよび高速液体クロマトグラ
フィーの保持時間より試料10および11と同定された。
【0038】試料10、11、17、18を用いてアルドースリ
ダクターゼ阻害作用試験を行った。アルドースリダクターゼ阻害作用試験: (酵素溶液の調製)ラットの眼より摘出した水晶体を、5m
Mリン酸緩衝液(pH7.4)中でホモジネートし、遠沈操作
後、上澄液を40〜75%硫酸アンモニウム水溶液で塩析し
た。得られた酵素溶液は、0.015〜0.020U/mlの濃度に調
製された。このときの1Uは、1分間に1μMのNADPHが酸
化される活性を示している。 (活性試験)200mMリン酸緩衝液(pH6.2)500μlに、2M硫酸
アンモニウム水溶液200μl、16mMNADPH 10μl、酵素溶
液20μl、水250μlおよび被験物質(終濃度10μg/ml)ま
たは水(ブランク)10μlを加え、ここに1.0M DL-グリセ
ルアルデヒド10μlを添加した後、30℃で酵素反応を行
い、10分後のNADPH減少量を波長340nmにおける吸光度の
減少から求め、阻害率を算出した。なお、本実験条件下
において、比較対照薬として用いたONO-2235は、0.016
μg/mlの濃度で50.1%の阻害活性を示した。寝えられた
結果は、次の表3に示される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニャンガピリーの有機溶媒または水抽出
    物を有効成分としてなる活性酸素消去作用剤。
  2. 【請求項2】 ミリセチン-3-O-ラムノシドを有効成分
    としてなる活性酸素消去作用剤。
  3. 【請求項3】 クエルセチン-3-O-ラムノシドを有効成
    分としてなる活性酸素消去作用剤。
  4. 【請求項4】 ニャンガピリーの有機溶媒または水抽出
    物を有効成分としてなるアルドースリダクターゼ阻害作
    用剤。
  5. 【請求項5】 ミリセチン-3-O-ラムノシドを有効成分
    としてなるアルドースリダクターゼ阻害作用剤。
  6. 【請求項6】 クエルセチン-3-O-ラムノシドを有効成
    分としてなるアルドースリダクターゼ阻害作用剤。
JP5100461A 1993-04-02 1993-04-02 活性酸素消去作用剤およびアルド−スリダクタ−ゼ阻害作用剤 Pending JPH06293654A (ja)

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