JP2003128562A - 皮膚外用剤および飲食品 - Google Patents

皮膚外用剤および飲食品

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JP2003128562A JP2001321081A JP2001321081A JP2003128562A JP 2003128562 A JP2003128562 A JP 2003128562A JP 2001321081 A JP2001321081 A JP 2001321081A JP 2001321081 A JP2001321081 A JP 2001321081A JP 2003128562 A JP2003128562 A JP 2003128562A
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Nobuaki Oto
信明 大戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然物の中から抗酸化作用または抗老化作用
を有するものを見いだし、それを有効成分として含有す
る抗酸化剤および抗老化剤、並びにそれを配合した皮膚
外用剤および飲食品を提供する。 【解決手段】 Microcos属に属する植物からの抽出物を
抗酸化剤または抗老化剤の有効成分として含有するとと
もに皮膚外用剤および飲食品に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物からの抽出物
を有効成分とする抗酸化剤および抗老化剤、並びに植物
からの抽出物を配合した皮膚外用剤および飲食品に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特に生体成分を酸化させる要因と
して、活性酸素が注目されており、その生体への悪影響
が問題となっている。活性酸素は、生体細胞内のエネル
ギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサイド
(即ち酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキシド
アニオン(・O 2-)、過酸化水素(H2O2)、一重項酸素(
1O2)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。これら活
性酸素は食細胞の殺菌機構にとって必須でありウイルス
や癌細胞の除去に重要な働きを果たしているが、活性酸
素の過剰な生成は生体内の膜や組織を構成する生体内分
子を攻撃し、各種疾患を誘発する。例えば、活性酸素
は、コラーゲン等の生体組織を分解、変性あるいは架橋
したり、油脂類を酸化して細胞に障害を与える過酸化脂
質を生成したりすると考えられており、活性酸素によっ
て引き起こされるこれらの障害が、皮膚のしわ形成や皮
膚の弾力性低下等の老化の原因になるものと考えられて
いる。
【0003】皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の老
化の原因としては、活性酸素以外にも種々の原因が考え
られる。すなわち、皮膚の真皮・表皮は、表皮細胞、線
維芽細胞およびこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支
持するエラスチン、コラーゲンまたヒアルロン酸をはじ
めとするムコ多糖類などからなる細胞外マトリックスに
よって構成されており、若い皮膚においてはこれらの皮
膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、
柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶
があってみずみずしい状態に維持される。
【0004】ところが、紫外線、空気の著しい乾燥、過
度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり加
齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成
分であるコラーゲンは産生量が減少すると共に架橋によ
る弾性低下を起こす。また、ヒアルロン酸をはじめとす
るムコ多糖類は細胞間隙への水分保持、組織の潤滑性と
柔軟性の保持など多くの機能を有しているが、加齢によ
って減少する。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低
下し、角質は異常剥離を始めるから、肌は張りや艶を失
い、荒れ、シワ、くすみ等の老化症状を呈するようにな
る。
【0005】このように、皮膚の老化に伴う変化、即
ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、
コラーゲン、ヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類な
どの真皮マトリックス成分の減少、変性が関与してい
る。したがって、コラーゲンおよびヒアルロン酸の産生
促進は、皮膚の老化を防止・改善する上で重要である。
【0006】また、加齢を伴う皮膚老化の一因は、女性
ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退するこ
とにある。すなわち、エストロゲンは成人女性の健康維
持に深く関わっていて、その分泌不足は種々の内科的疾
患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等、
好ましくない肌の変化の原因となることが知られてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】活性酸素や生体内ラジ
カルの発生の阻害・抑制により、過酸化脂質の生成の抑
制等を通じて皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の
老化を予防・治療できるものと考えられる。また、コラ
ーゲンやヒアルロン酸の産生促進を通じた細胞外マトリ
ックスのコントロール、あるいは加齢によるエストロゲ
ン分泌減退を補うことにより、皮膚のしわの形成や弾力
性低下等の皮膚の老化を予防・治療できるものと考えら
れる。
【0008】そこで、本発明は、第一に、天然物の中か
ら活性酸素消去作用またはラジカル消去作用を有するも
のを見いだし、それを有効成分とした抗酸化剤を提供す
ることを目的とする。
【0009】また、本発明は、第二に、天然物の中から
コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用ま
たはエストロゲン様作用を有するものを見いだし、それ
を有効成分とした抗老化剤を提供することを目的とす
る。
【0010】さらに、本発明は、第三に、天然物の中か
ら抗酸化作用または抗老化作用を有するものを見いだ
し、それを配合した皮膚外用剤を提供することを目的と
する。
【0011】さらに、本発明は、第四に、天然物の中か
ら抗酸化作用または抗老化作用を有するものを見いだ
し、それを配合した飲食品を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明の抗酸化剤および抗老化剤は、Microcos属に
属する植物からの抽出物を有効成分として含有すること
を特徴とし、本発明の皮膚外用剤および飲食品は、Micr
ocos属に属する植物からの抽出物を配合したことを特徴
とする。
【0013】本発明の抗酸化剤において、前記抽出物が
活性酸素消去作用および/またはラジカル消去作用を有
することが好ましい。また、本発明の抗老化剤におい
て、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作
用およびエストロゲン様作用からなる群より選ばれる1
種または2種以上の作用を有することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明において、「Microcos属に属する植物から
の抽出物」には、Microcos属に属する植物を抽出原料と
して得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮
液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれら
の粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
【0015】抽出原料として用いる植物は、Microcos属
に属する限り特に限定されるものではないが、破布樹
(Microcos paniculata L.)を抽出原料として用いるの
が好ましい。破布樹は、シナノキ科に属する落葉高木で
あって、インド東部から東南アジア、中国南部に分布
し、果核は食用として用いられている。破布樹は、中国
では葉を薬用にし、風邪、消化不良、黄疸等に用いられ
ているが、抗酸化作用および抗老化作用を有することは
これまで知られていなかった。
【0016】抽出原料として用いる植物の構成部位は特
に限定されるものではなく、例えば、葉部、茎部、花
部、樹皮、種子、果実、果核等の構成部位を抽出原料と
して用いることができる。これらのうち特に葉部を抽出
原料として用いることが好ましい。なお、破布樹の葉部
は布渣葉と呼ばれる。
【0017】Microcos属に属する植物からの抽出物に含
有される抗酸化作用および/または抗老化作用を有する
物質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に用いら
れている抽出方法によって、Microcos属に属する植物か
ら抗酸化作用および/または抗老化作用を有する抽出物
を得ることができる。例えば、抽出原料を乾燥した後、
そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒によ
る抽出に供することにより得ることができる。この際、
抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用され
る乾燥機を用いて行ってもよい。また、Microcos属に属
する植物は、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によっ
て脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用して
もよい。脱脂等の前処理を行うことにより、Microcos属
に属する植物の極性溶媒による抽出処理を効率よく行う
ことができる。
【0018】抽出溶媒としては、水若しくは親水性有機
溶媒またはこれらの混合液を室温または溶媒の沸点以下
の温度で用いることが好ましい。
【0019】抽出溶媒として使用し得る水としては、純
水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡
水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。
水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ
過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。
従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水に
は、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸
緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0020】抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒
としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5
の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の
低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価
アルコールなどが挙げられる。
【0021】水と親水性有機溶媒との混合液を抽出溶媒
として使用する場合には、低級アルコールの場合は水1
0重量部に対して1〜90重量部、低級脂肪族ケトンの
場合は水10重量部に対して1〜40重量部、多価アル
コールの場合は水10重量部に対して10〜90重量部
添加することが好ましい。
【0022】本発明において、抗酸化作用および/また
は抗老化作用を有する物質を抽出するにあたり特殊な抽
出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下
で、任意の装置を用いて抽出することができる。
【0023】具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に
抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら、3
0分から2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過
して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留
去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒
量は通常、抽出原料の5〜15倍量(重量比)であり、
抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常
50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒
として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、
通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。
【0024】得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若し
くは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製
物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃
縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0025】得られた抽出液はそのままでも抗酸化剤ま
たは抗老化剤として使用することができるが、濃縮液ま
たは乾燥物としたものの方が利用しやすい。Microcos属
に属する植物からの抽出物の製剤化は常法に従って行う
ことができる。製剤化する場合、保存や取扱いを容易に
するために、デキストリン、シクロデキストリン等の薬
学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添加
することができ、Microcos属に属する植物からの抽出物
を粉末状、果粒状、錠剤状等、任意の剤形に製剤化する
ことができる。
【0026】Microcos属に属する植物からの抽出物は特
有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招か
ない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも
可能であるが、皮膚外用剤や飲食品などに添加する場合
には大量に使用するものではないから、未精製のままで
も実用上支障はない。精製は具体的には、活性炭処理、
吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うこと
ができる。
【0027】以上のようにして得られるMicrocos属に属
する植物からの抽出物は、抗酸化作用または抗老化作用
を有しており、それぞれの作用を利用して抗酸化剤また
は抗老化剤として使用することができる。
【0028】ここで、Microcos属に属する植物からの抽
出物の抗酸化作用は、例えば、活性酸素消去作用および
/またはラジカル消去作用に基づいて発揮される。但
し、Microcos属に属する植物からの抽出物の抗酸化作用
は、上記作用に基づいて発揮される抗酸化作用に限定さ
れるわけではない。ここで、「活性酸素」には、スーパ
ーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重
項酸素等が含まれる。また、「ラジカル」とは、不対電
子を1つまたはそれ以上有する分子または原子を意味
し、スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル、DPP
H等が含まれる。なお、Microcos属に属する植物からの
抽出物は、活性酸素消去作用またはラジカル消去作用を
有しているので、活性酸素消去剤またはラジカル消去剤
の有効成分として利用することもでき、これら活性酸素
消去剤またはラジカル消去剤を本発明の抗酸化剤の有効
成分としてもよい。
【0029】また、Microcos属に属する植物からの抽出
物の抗老化作用は、例えば、コラーゲン産生促進作用、
ヒアルロン酸産生促進作用およびエストロゲン様作用か
らなる群より選ばれる1種または2種以上の作用に基づ
いて発揮される。すなわち、Microcos属に属する植物か
らの抽出物は、線維芽細胞によるコラーゲンおよび/ま
たはヒアルロン酸の産生を促進して真皮層に十分なコラ
ーゲンおよび/またはヒアルロン酸が補給されるように
する作用を有するとともに、エストロゲン分泌の衰えに
よる肌の老化を防止し改善する作用を有する。但し、Mi
crocos属に属する植物からの抽出物の抗老化作用は、上
記作用に基づいて発揮される抗老化作用に限定されるわ
けではない。なお、Microcos属に属する植物からの抽出
物は、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進
作用またはエストロゲン様作用を有しているので、コラ
ーゲン産生促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤またはエス
トロゲン様作用剤の有効成分として利用することもで
き、これらコラーゲン産生促進剤、ヒアルロン酸産生促
進剤またはエストロゲン様作用剤を本発明の抗老化剤の
有効成分としてもよい。
【0030】Microcos属に属する植物からの抽出物は、
皮膚の老化の防止および/または改善することができる
と共に、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れて
いるため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。皮膚
外用剤には、本発明の抗酸化剤または抗老化剤のいずれ
か1種を配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配
合してもよい。
【0031】ここで、「皮膚外用剤」とは、皮膚に適用
される各種薬剤を意味し、例えば、化粧料、医薬部外
品、医薬品等が含まれる。皮膚外用剤の具体例として
は、肌に対するものとして、例えば、軟膏、パップ、ク
リーム、乳液、ローション、パック、ゼリー等が挙げら
れ、頭皮に対するものとして、例えば、トニック、リン
ス、シャンプー、アストリンゼント等が挙げられる。
【0032】本発明の皮膚外用剤におけるMicrocos属に
属する植物からの抽出物の配合量は、皮膚外用剤の種類
や抽出物の生理活性等によって適宜調整することができ
るが、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.
005〜10重量%である。
【0033】本発明の皮膚外用剤には、Microcos属に属
する植物からの抽出物の抗酸化作用および抗老化作用の
妨げにならない限り、その皮膚外用剤の製造に通常使用
される各種主剤および助剤、その他任意の助剤を使用す
ることができる。本発明の皮膚外用剤は、皮膚の老化防
止・改善に関し、Microcos属に属する植物からの抽出物
のみが主剤となるものに限られるわけではない。
【0034】本発明の皮膚外用剤において、Microcos属
に属する植物からの抽出物と共に皮膚外用剤構成成分と
して利用可能なものとしては、以下のものを例示でき
る。なお、Microcos属に属する植物からの抽出物ととも
に以下の構成成分を併用した場合、Microcos属に属する
植物からの抽出物と併用された構成成分との間の相乗作
用が、通常期待される以上の優れた使用効果をもたらす
ことがある。
【0035】収斂剤:クエン酸又はその塩類、酒石酸又
はその塩類、乳酸又はその塩類、塩化アルミニウム、硫
酸アルミニウム・カリウム、アラントインクロルヒドロ
キシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニ
ウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、ジユ
エキス、エイジツエキス、ハマメリスエキス、ゲンノシ
ョウコエキス、茶カテキン類、オドリコソウエキス、オ
トギリソウエキス、ダイオウエキス、ヤグルマソウエキ
ス、キズタエキス、キューカンバーエキス、マロニエエ
キス、サルビアエキス、メリッサエキス等。
【0036】殺菌・抗菌剤:安息香酸、安息香酸ナトリ
ウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ジステアリル
メチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロル
ヘキシジン、感光素101号、感光素201号、サリチ
ル酸、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸、ハロカルバ
ン、レゾルシン、パラクロロフェノール、フェノキシエ
タノール、ビサボロール、ヒノキチオール、メントー
ル、キトサン、キトサン分解物、ジユエキス、クジンエ
キス、エンメイソウエキス、ビワエキス、ユッカエキ
ス、アロエエキス、ケイヒエキス、ガジュツエキス等。
【0037】美白剤:アスコルビン酸又はその誘導体、
イオウ、胎盤加水分解物、エラグ酸又はその誘導体、コ
ウジ酸又はその誘導体、グルコサミン又はその誘導体、
アルブチン又はその誘導体、ヒドロキシケイヒ酸又はそ
の誘導体、グルタチオン、アルニカエキス、オウゴンエ
キス、ソウハクヒエキス、サイコエキス、ボウフウエキ
ス、マンネンタケ菌糸体培養物又はその抽出物、シナノ
キエキス、モモ葉エキス、エイジツエキス、クジンエキ
ス、ジユエキス、トウキエキス、ヨクイニンエキス、カ
キ葉エキス、ダイオウエキス、ボタンピエキス、ハマメ
リスエキス、マロニエエキス、オトギリソウエキス、油
溶性カンゾウエキス(カンゾウ疎水性フラボン、グラブ
リジン、グラブレン、リコカルコンA)等。
【0038】紫外線吸収剤:β―イソプロピルフラノン
誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、オキシベ
ンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒド
ロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾ
フェノン、シノキサート、ジイソプロピルケイヒ酸メチ
ル、メトキシケイヒ酸メチル、メトキシケイヒ酸オクチ
ル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミ
ノ安息香酸アミル、パラジメチル安息香酸オクチル、パ
ラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、酸化チ
タン、β―カロチン、γ―オリザノール、コメヌカエキ
ス、アロエエキス、カバノキエキス、シラカンバエキ
ス、カミツレエキス、ヘンナエキス、チョウチグルミエ
キス、イチョウ葉エキス、セイヨウサンザシエキス、油
溶性カンゾウエキス等。
【0039】保湿剤:セリン、グリシン、スレオニン、
アラニン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ヒドロネ
クチン、フィブロネクチン、ケラチン、エラスチン、ロ
ーヤルゼリー、コンドロイチン硫酸ヘパリン、グリセロ
リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフ
ィンゴ糖脂質、リノール酸又はそのエステル類、エイコ
サペンタエン酸又はそのエステル類、ペクチン、ビフィ
ズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母抽出物、レイシ菌糸体
培養物又はその抽出物、小麦胚芽油、アボガド油、米胚
芽油、ホホバ油、ダイズリン脂質、γ―オリザノール、
ビロウドアオイエキス、ヨクイニンエキス、ジオウエキ
ス、タイソウエキス、カイソウエキス、キダチアロエエ
キス、ゴボウエキス、マンネンロウエキス、アルニカエ
キス、小麦フスマ、コメヌカエキス等。
【0040】細胞賦活剤:リボフラビン又はその誘導
体、ピリドキシン又はその誘導体、ニコチン酸又はその
誘導体、パントテン酸又はその誘導体、α―トコフェロ
ール又はその誘導体、アルニカエキス、ニンジンエキ
ス、ナタネニンジンエキス、ヘチマエキス(サポニ
ン)、シコンエキス、オウバクエキス、ボタンピエキ
ス、シャクヤクエキス、ムクロジエキス、ベニバナエキ
ス、アシタバエキス、ビワ葉エキス、ヒキオコシエキ
ス、ユキノシタエキス、黄杞エキス、サルビアエキス、
ニンニクエキス、マンネンロウエキス等。
【0041】消炎・抗アレルギー剤:アズレン、アラン
トイン、アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾ
チーム、イプシロンアミノカプロン酸、オキシベンゼ
ン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン
酸又はその誘導体、感光素301号、感光素401号、
塩酸ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸又はその誘導
体、アデノシンリン酸、エストラジオール、エスロン、
エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチ
ゾン、プレドニゾロン、プロゲステロン、コルチコステ
ロン、アルニカエキス、インチンコウエキス、サンシシ
エキス、ジュウヤクエキス、カンゾウエキス、トウキエ
キス、ヨモギエキス、ワレモコウエキス、リンドウエキ
ス、サイコエキス、センキュウエキス、セイヨウノコギ
リソウエキス、オウレンエキス、シソエキス等。
【0042】抗酸化・活性酸素消去剤:ジブチルヒドロ
キシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没子食酸
プロピル、バイカリン、バイカレイン、スーパーオキサ
イドディスムターゼ、カタラーゼ、ローズマリーエキ
ス、メリッサエキス、オウゴンエキス、エイジツエキ
ス、ビワ葉エキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、
シャクヤクエキス、セージエキス、キナエキス、カミツ
レエキス、ユーカリエキス、シソエキス、イチョウ葉エ
キス、タイムエキス、カルダモンエキス、キャラウェイ
エキス、ナツメグエキス、メースエキス、ローレルエキ
ス、クローブエキス、ターメリックエキス、ヤナギタデ
エキス等。
【0043】Microcos属に属する植物からの抽出物を配
合した化粧料を製造する場合、他の化粧品製造原料の選
択が制限されることはほとんどなく、以下に例示するよ
うな一般的な化粧品基材や助剤はいずれも使用可能であ
る。
【0044】油脂類:大豆油、アマニ油、キリ油、ゴマ
油、ヌカ油、綿実油、菜種油、サフラワー油、トウモロ
コシ油、オリーブ油、椿油、アーモンド油、ヒマシ油、
落花生油、カカオ油、モクロウ、ヤシ油、パーム核油、
牛脂、ミンク油、卵黄油、ホホバ油、月見草油、馬油。
【0045】ロウ類:カルナウバロウ、キャンデリラロ
ウ、蜜ロウ、サラシ蜜ロウ、鯨ロウ、セラックス、ラノ
リン類。
【0046】炭化水素類:流動パラフィン、ワセリン、
マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワレ
ン、ポリスチレン末。
【0047】脂肪酸類:ステアリン酸、リノール酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヘベリン酸、
ラノリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、イソルテア
リン酸。
【0048】アルコール類:ラウリルアルコール、セチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、ラノリンアルコ
ール、水添ラノリンアルコール、オレイルアルコール、
ヘキサデシルアルコール、2−オクチルドデカノール、
グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、エチレングリコールおよ
びその重合体、ブドウ糖、白糖、コレステロール、フィ
トステロール、セトステアリルアルコール。
【0049】エステル類:オレイン酸デシル、ステアリ
ル酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシ
ル、ジオレイン酸プロピレングリコール、モノステアリ
ン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリ
ン、トリステアリン酸グリセリン、酢酸ラノリン、乳酸
セチル。
【0050】界面活性剤:陰イオン性界面活性剤、陽イ
オン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、非イオン性
界面活性剤。
【0051】香料:メントール、カルボン、オイゲノー
ル、アネトール、ハッカ油、スペアミント油、ペパーミ
ント油、ユーカリ油、アニス油。
【0052】Microcos属に属する植物からの抽出物は、
消化管で消化されるようなものではないことが確認され
ているので、任意の飲食品や栄養補助食品に配合するの
に好適である。その場合の配合量は、添加対象飲食品の
一般的な摂取量を考慮して成人1日当たりの抽出物摂取
量が約1〜1000mgになるようにするのが適当であ
る。
【0053】Microcos属に属する植物からの抽出物を配
合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例とし
ては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸
飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末
を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき
氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、
しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チュー
インガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、
スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリー
ム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ
等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;
サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショ
ートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂
及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、
シチュー、サラダ、惣菜、漬物などが挙げられる。
【0054】以上説明した本発明の抗酸化剤、抗老化
剤、皮膚外用剤並びに飲食品は、ヒトに対して好適に適
用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される
限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
【0055】
【実施例】以下、製造例、試験例および配合例を示して
本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に
何ら限定されるものではない。
【0056】〔製造例1〕破布樹(Microcos paniculat
a L.)の葉(布渣葉)の乾燥物を細切りしたもの200
gに水、50%エタノール(水とエタノールとの重量比
1:1)、エタノール2000mLを加え、還流抽出器
で80℃、2時間加熱抽出し、熱時濾過した。残渣につ
いてさらに同様の抽出処理を行った。得られた抽出液を
合わせて減圧下に濃縮し、さらに乾燥して各部位の抽出
物を得た。抽出物の収率は表1のとおりであった。
【0057】 [表1]試料NO. 抽 出 溶 媒 抽出率(%) 1 水 30.1 2 50%エタノール 25.1 3 エタノール 28.3
【0058】〔試験例1〕スーパーオキサイド消去試験
(NBT法) 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
りスーパーオキサイド消去作用を試験した。
【0059】3mMキサンチン、3mM EDTA、
1.5mg/mLBSA溶液および0.75mM ニトロ
ブルーテトラゾリウム(NBT)各0.1mLと、0.
05MNa2CO3緩衝液(pH10.2)2.4mLと
を試験管にとり、これに試料溶液0.1mLを添加し、
25℃で10分間放置した。次いでキサンチンオキシダ
ーゼ溶液0.1mLを加えて素早く攪拌し、25℃で2
0分間静置した。その後、6mM塩化銅0.1mLを加
えて反応を停止させ、波長560nmにおける吸光度を
測定した。以下、この吸光度を「試料溶液添加、酵素溶
液添加時の吸光度」という。
【0060】また、同様の操作と吸光度の測定を、酵素
溶液を添加せずに行った。このとき測定した吸光度を
「試料溶液添加、酵素溶液無添加時の吸光度」という。
【0061】また、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加
した場合についても同様の測定を行った。このとき測定
した吸光度を「試料溶液無添加、酵素溶液添加時の吸光
度」という。
【0062】また、酵素溶液を添加せず、さらに試料溶
液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の
測定を行った。このとき測定した吸光度を「試料溶液無
添加、酵素溶液無添加時の吸光度」という。そして、次
式によりスーパーオキサイド消去率を求めた。
【0063】消去率(%)={1−(A−B)/(C−
D)}×100
【0064】上記式中、「A」は「試料溶液添加、酵素
溶液添加時の吸光度」、「B」は「試料溶液添加、酵素
溶液無添加時の吸光度」、「C」は「試料溶液無添加、
酵素溶液添加時の吸光度」、「D」は「試料溶液無添
加、酵素溶液無添加時の吸光度」を表す。
【0065】試料濃度を段階的に減少させて上記消去率
の測定を行い、スーパーオキサイドの消去率が50%に
なる試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求
めた。その結果を表2に示す。
【0066】 [表2]試料NO. 抽 出 物 50%消去試料濃度(ppm) 1 水 9.4 2 50%エタノール 3.4 3 エタノール 3.0
【0067】表2に示す結果から、布渣葉からの抽出物
がスーパーオキサイド消去作用を有することが確認され
た。また、このスーパーオキサイド消去作用の程度は、
抽出物の濃度によって調節できることが確認された。
【0068】〔試験例2〕DPPHに対するラジカル消
去試験 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
り非常に安定なラジカルであるDPPHを使用してラジ
カル消去作用を試験した。
【0069】1.5×10-4M DPPHエタノール溶
液3mLに試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓し
て振り混ぜ、30分間静置した。その後、波長520n
mの吸光を測定した。コントロールとして、試料溶液の
代わりに試料溶液を溶解した溶媒を用いて同様に操作
し、波長520nmの吸光度を測定した。また、ブラン
クとして、エタノールに試料溶液3mLを加えたのち直
ちに波長520nmの吸光度を測定した。測定された各
吸光度より、次式によりラジカル消去率(%)を算出し
た。
【0070】 消去率(%)={1−(B−C)/A}×100
【0071】上記式中、「A」は「コントロールの吸光
度」、「B」は「試料溶液を添加した場合の吸光度」、
「C」は「ブランクの吸光度」を表す。
【0072】試料濃度を段階的に減少させて上記消去率
の測定を行い、DPPHラジカルの消去率が50%にな
る試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求め
た。その結果を表3に示す。
【0073】 [表3]試料NO. 抽 出 物 50%消去試料濃度(ppm) 1 水 19.2 2 50%エタノール 13.8 3 エタノール 11.3
【0074】表3に示す結果から、布渣葉からの抽出物
がラジカル消去作用を有することが確認された。また、
このラジカル消去作用の程度は、抽出物の濃度によって
調節できることが確認された。
【0075】〔試験例3〕コラーゲン産生促進作用の試
験 製造例1による植物抽出物について、下記の試験法によ
りコラーゲン産生促進作用を試験した。
【0076】ヒトの線維芽細胞を10%FBS、1%N
EAA、1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含む
MEM培地で37℃、5%CO2-95%airの下にて
培養し、トリプシン処理により細胞を集め2×10
ells/mLに調整し96穴マイクロプレートに10
0μLずつ播種した。37℃、5%CO2−95%ai
rの下で一晩培養後、培地を試料添加培地(試料濃度:
100ppm)150μLに交換し、37℃、5%CO
2-95%airの下で3日間培養した。
【0077】この培養上清を90μLとってELISA
プレートに移し、抗ヒトコラーゲンタイプ1抗体を用い
るELISA法で、産生されたコラーゲンをヒトコラー
ゲンタイプ1を標準品とする検量線を用いて定量した。
コラーゲン産生促進率は、試料無添加時の値を100%
として算出した。その結果を表4に示す。
【0078】 [表4]試料NO. 抽 出 物 コラーゲン産生促進率(%) 1 水 395 2 50%エタノール 574 3 エタノール 590
【0079】表4に示す結果から、布渣葉からの抽出物
がコラーゲン産生促進作用を有することが確認された。
【0080】〔試験例4〕ヒアルロン酸産生促進作用の
試験 製造例1による植物抽出物について、下記の試験法によ
りヒアルロン酸産生促進作用を試験した。
【0081】ヒト正常新生児線維芽細胞(NB1RGB)1×
10個を、75cm2フラスコを用いて10%FBS
を含むα−MEM培地(pH7.2)で37℃、5%C
−95%airの下にて7日間培養した。トリプシ
ン処理により細胞を集め、1%FBSを含むα−MEM
培地を用いて2.2×104個/mLに調整し96穴の
マイクロプレートに100μLづつ播種し、37℃、5
%CO−95%airの下で一晩培養した。翌日、試
料(試料濃度:400ppm)を溶解した1%FBSを
含むα−MEM培地を各wellに100μLずつ添加
し、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培
養した。
【0082】産生されたヒアルロン酸の定量はELIS
A法を利用する以下の方法で行った。すなわち、この培
養上清10μLを90μLのPBS(−)で10倍希釈
し、その50μLを、あらかじめヒアルロン酸でコーテ
ィングしておいたELISAプレートに添加して各種抗
体を用いてELISAを行った。ヒアルロン酸の定量は
検量線を用いて行った。ヒアルロン酸産生促進率は、試
料無添加時の値を100%として算出した。その結果を
表5に示す。
【0083】 [表5]試料NO. 抽 出 物 ヒアルロン酸産生促進率(%) 1 水 122 2 50%エタノール 120 3 エタノール 134
【0084】表5に示す結果から、布渣葉からの抽出物
がヒアルロン酸産生促進作用を有することが確認され
た。
【0085】〔試験例5〕エストロゲン様試験 製造例1による植物抽出物について、下記の試験法によ
りエストロゲン様作用を試験した。
【0086】エストロゲン依存性細胞の増殖に対する影
響を調べるThomasらの方法(In Vitro C
ell.Dev.Biol.28A,595−602,
1992)に準拠して試験を行った。
【0087】ヒト乳ガン由来のMCF−7細胞を75c
フラスコでコンフルエント様になるまで培養し、ト
リプシン処理により、このMCF−7細胞を集め、10
%FBS(活性炭処理済み)、1%NEAAおよび1m
Mピルビン酸ナトリウムを含みフェノールレッドを含ま
ないMEM培地(以下、「MEM培地」と略す)を用い
て、3×10cells/mLに調製した。
【0088】調製したMCF−7細胞を24穴プレート
に0.9mLずつ播種し、これを定着させるために37
℃、5%CO−95%airの下で培養した。6時間
後(0日日)、MEM培地で終濃度の10倍の濃度(5
00ppm)に調製した試料溶液100μLを上記プレ
ートに添加し、培養を続けた。培養開始から6日目、培
地を0.97mmol/L MTTを含むMEM培地に
交換し、2時間培養後、培地をイソプロパノールに交換
して細胞内に生成したブルーホルマザンを抽出した。溶
出したブルーホルマザンを含有するイソプロパノールに
ついて、ブルーホルマザンの吸収極大点がある570n
mの吸光度を測定した。
【0089】なお、付着細胞の影響を補正するため、同
時に650nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもっ
てブルーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記
の計算式における吸光度はこの補正済み吸光度であ
る)。
【0090】陽性対照としては、0.02ppmエチニ
ルエストラジオールを使用した。エストロゲン様作用
(エストロゲン依存性増殖作用)の強さは、試料無添加
時の吸光度を100%として次式により算出した。試験
の結果を表6に示す。
【0091】 エストロゲン様作用(%)=A/B×100
【0092】上記式中、「A」は「試料添加の場合の吸
光度」、「B」は「試料無添加の場合の吸光度」を表
す。
【0093】 [表6]試料NO. 抽 出 物 エストロゲン様作用率(%) 1 水 119 2 50%エタノール 125 3 エタノール 138
【0094】表6に示す結果から、布渣葉からの抽出物
がエストロゲン様作用を有することが確認された。
【0095】〔試験例6〕製造例1で得られた50%エ
タノール抽出物を配合した乳液(以下「実施例乳液」と
いう。)を常法に従って調整した。実施例乳液の組成を
以下に示す。 布渣葉50%エタノール抽出物(製造例1) 1.0g セチルアルコール 0.5g ミツロウ 2.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(10E.0) 1.0g モノステアリン酸グリセリル 1.0g ヒアルロン酸 0.1g プロピレングリコール 5.0g エタノール 3.0g パラオキシ安息香酸メチル 0.3g 香料 0.03g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0096】実施例乳液と、布渣葉抽出物を含まないほ
かは実施例乳液と同じ組成の比較例乳液について、下記
の評価試験を行った。
【0097】被験者:20〜42歳の女性多数の中か
ら、皮溝・皮丘が消え、広範囲の角質がめくれている
(表7に示す評点が1)、または皮溝・皮丘が不鮮明で
角質が部分的にめくれている(表7に示す評点が2)、
肌荒れと判定されたもの20名を選抜して被験者とし
た。
【0098】塗布試験:各被験者に、顔の右半分には実
施例乳液を、左半分には比較例乳液を、朝夕各1回、3
0日間塗布させた。
【0099】[判定1:肌荒れ改善効果]塗布試験終了
後、シルフロ(FLEXICL DEVELOPMENTS LTD製)によるレ
プリカ法を用いて顔のレプリカをとり、50倍の顕微鏡
で皮紋の状態および角質剥離状態を観察し、表7に示す
評価基準で肌の状態を判定した。判定結果を表8に示
す。
【0100】 [表7]評 点 評 価 1 皮溝・皮丘が消え、広範囲の角質がめくれている。(肌荒れ状態) 2 皮溝・皮丘が不鮮明。角質が部分的にめくれている。(肌荒れ状態) 3 皮溝・皮丘が認められるが平坦である。(普通肌) 4 皮溝・皮丘が鮮明である。(比較的美しい肌) 5 皮溝・皮丘がきわめて鮮明で整っている。(美しい肌)
【0101】 [表8]評 点 試験開始前 実施例乳液塗布部 比較例乳液塗布部 1 10名 0名 7名 2 10名 0名 8名 3 0名 10名 3名 4 0名 6名 2名 5 0名 4名 0名
【0102】表8に示されるように、実施例乳液を塗布
した領域は、比較例乳液を塗布した領域に比べて顕著に
肌荒れ(皮膚の老化)が改善された。
【0103】[判定2・官能評価]使用感と肌への効果に
ついて、実施例乳液と比較例乳液とを比較した場合の優
劣を被験者全員に質問した。回答の集計結果を表9に示
す。
【0104】 [表9] 評 価 項 目 実施例乳液が良い 比較例乳液が良い 優劣なし 肌へのなじみ 11名 4名 5名 しっとり感 16名 1名 3名 肌へののび 15名 2名 3名 肌荒れ改善の満足感 17名 2名 1名 肌色改善の満足感 16名 3名 1名 シワの数と深さの改善 17名 1名 2名
【0105】表9に示される結果より、官能評価によっ
ても上記判定1と同様の効果と優れた使用感が確認され
た。
【0106】判定1および2の結果より、布渣葉抽出物
を配合した皮膚外用剤が皮膚の老化防止・改善作用(肌
荒れ改善作用)を有するとともに、皮膚に適用した場合
の使用感と安全性に優れていることが確認された。
【0107】〔配合例1〕下記の組成の乳液を常法によ
り製造した。 布渣葉エタノール抽出物(製造例1) 1g ホホバオイル 4g オリーブオイル 2g スクワラン 2g セタノール 2g モノステアリン酸グリセリル 2g ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0) 2.5g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 2g 黄杞エキス 0.1g グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g イチョウ葉エキス 0.1g コンキオリン 0.1g オウバクエキス 0.1g カミツレエキス 0.1g 1,3-ブチレングリコール 3g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0108】〔配合例2〕下記組成の化粧水を常法によ
り製造した。 布渣葉水抽出物(製造例1) 2g グリセリン 3g 1,3-ブチレングリコール 3g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 0.5g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g クエン酸 0.1g クエン酸ソーダ 0.1g 油溶性甘草エキス 0.1g 海藻エキス 0.1g キシロビオースミクスチャー 0.5g クジンエキス 0.1g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0109】〔配合例3〕下記組成のクリームを常法に
より製造した。 布渣葉50%エタノール抽出物(製造例1) 1g 流動パラフィン 5g サラシミツロウ 4g セタノール 3g スクワラン 10g ラノリン 2g ステアリン酸 1g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 1.5g モノステアリン酸グリセリル 3g 1,3-ブチレングリコール 6g 酵母抽出液 0.1g シソ抽出液 0.1g シナノキ抽出液 0.1g ジユ抽出液 0.1g パラオキシ安息香酸メチル 1.5g 香料 0.1g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0110】〔配合例4〕下記組成のパックを常法によ
り製造した。 布渣葉エタノール抽出物(製造例1) 5g ポリビニルアルコール 15g ポリエチレングリコール 3g プロピレングリコール 7g エタノール 10g セージ抽出液 0.1g トウキ抽出液 0.1g ニンジン抽出液 0.1g パラオキシ安息香酸エチル 0.05g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0111】〔配合例5〕下記の混合物を打錠して,錠
剤状栄養補助食品を製造した。 布渣葉水抽出物(製造例1) 50重量部 粉糖(ショ糖) 178重量部 ソルビット 10重量部 グリセリン脂肪酸エステル 12重量部
【0112】〔配合例6〕下記の混合物を顆粒状に形成
して栄養補助食品を製造した。 布渣葉50%エタノール抽出物(製造例1) 34重量部 ビートオリゴ糖 1000重量部 ビタミンC 167重量部 ステビア抽出物 10重量部
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、抗酸化剤および抗老化
剤が提供される。また、本発明によれば、抗酸化作用お
よび/または抗老化作用を有する皮膚外用剤および飲食
品が提供される。本発明の抗酸化剤によれば、活性酸素
消去作用や生体内ラジカル消去作用による生体成分の酸
化の防止を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の
老化現象を効果的に予防・治療できるものと考えられ
る。また、本発明の抗老化剤によれば、コラーゲン産生
促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用またはエストロゲ
ン様作用を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の
老化現象を効果的に予防・治療することができる。本発
明の抗酸化剤および抗老化剤は、皮膚に適用した場合の
使用感と安全性に優れているので皮膚外用剤に配合する
のに好適なものである。また、本発明の皮膚外用剤およ
び飲食品は、皮膚の老化を防止および/または改善する
のに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/00 A61P 17/00 43/00 107 43/00 107 111 111 (72)発明者 周 艶陽 広島県尾道市向東町14703−10 丸善製薬 株式会社内 Fターム(参考) 4B018 MD48 ME06 ME10 MF01 4C083 AA032 AA072 AA111 AA112 AA122 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC242 AC302 AC422 AC442 AC482 AD042 AD112 AD412 AD512 AD532 CC02 CC04 CC05 CC07 EE12 4C088 AB12 AC03 AC04 AC05 AC06 BA08 BA09 BA10 CA04 CA05 CA06 CA07 MA63 NA14 ZA89 ZB22 ZC02 ZC11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Microcos属に属する植物からの抽出物を
    有効成分として含有することを特徴とする抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 前記抽出物が活性酸素消去作用および/
    またはラジカル消去作用を有することを特徴とする請求
    項1記載の抗酸化剤。
  3. 【請求項3】 Microcos属に属する植物からの抽出物を
    有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
  4. 【請求項4】 前記抽出物がコラーゲン産生促進作用、
    ヒアルロン酸産生促進作用およびエストロゲン様作用か
    らなる群より選ばれる1種または2種以上の作用を有す
    ることを特徴とする請求項3記載の抗老化剤。
  5. 【請求項5】 Microcos属に属する植物からの抽出物を
    配合したことを特徴とする皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 Microcos属に属する植物からの抽出物を
    配合したことを特徴とする飲食品。
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