JP5307366B2 - 育毛剤 - Google Patents

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本発明は、白蘭花の抽出物を含有する抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤、並びに化粧料及び美容用飲食品に関する。
近年、生体成分を酸化させる要因として、活性酸素が注目されており、その生体への悪影響が問題となっている。活性酸素は、生体細胞内のエネルギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサイド〔即ち、酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキシドアニオン(・O )、過酸化水素(H)、一重項酸素()、ヒドロキシラジカル(・OH)〕等がある。このような活性酸素は食細胞の殺菌機構にとって必須であり、ウイルスや癌細胞の除去に重要な働きを果たしている。
しかし、前記活性酸素の過剰な生成は生体内の膜及び組織を構成する生体内分子を攻撃し、各種疾患を誘発する。生体内で生産され、他の活性酸素の出発物質ともなっているスーパーオキサイドは、通常、細胞内に含まれているスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の触媒作用により逐次消去されている。しかし、スーパーオキサイドの産生が過剰な場合、あるいはSODの作用が低下している場合には、スーパーオキサイドの消去が不十分になってスーパーオキサイド濃度が高くなる。このことが、関節リウマチ、ベーチェット病等の組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、シミ、ソバカス、しわ、糖尿病、動脈硬化、肩凝り、冷え性、皮膚の老化などを起こす原因の一つであると考えられている。
これらの中でも、皮膚は紫外線等の環境因子の刺激を直接受けるため、スーパーオキサイドが生成し易い器官であるから、スーパーオキサイド濃度の上昇により、例えば、コラーゲン等の生体組織を分解、変性、又は架橋したり、また油脂類を酸化して細胞に障害を与える過酸化脂質を生成して、皮膚のしわを形成したり、皮膚の弾力性低下等の老化、炎症、肌の色素沈着を引き起こすという問題がある(非特許文献1参照)。
そこで、活性酸素消去物質、ラジカル消去物質、過酸化水素消去物質等を安全性の点で有利な天然物から得る試みがなされており、アブラナ科ブラシカ属植物の抽出物(特許文献1参照)、ベンケイソウ科リュウキュウベンケイ属植物の抽出物(特許文献2参照)、タマコチョウの抽出物(特許文献3参照)、スイオウの抽出物(特許文献4参照)、などに有効性が確認されている。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するコラーゲン等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、これら皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等のある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンの産生量が減少すると共に架橋による弾力低下を起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
このように皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン等の真皮マトリックス成分の減少乃至変性が関与している。
近年、真皮マトリックス成分の減少乃至変性を誘導する因子として、マトリックスメタロプロテアーゼ類(以下、「MMPs」と称することもある)と呼ばれるタンパク質分解酵素群の分解及び再構築がある。
前記MMPsは、その一次構造と基質特異性の違いから、(1)コラゲナーゼ群(MMP−1、MMP−8及びMMP−13)、(2)ゼラチナーゼ群(MMP−2及びMMP−9)、(3)ストロメライシン群(MMP−3及びMMP−10)、(4)膜結合型マトリックスメタロプロテアーゼ群(MMP−14、MMP−15、MMP−16、及びMMP−17)、(5)その他(MMP−7、MMP−11、及びMMP−12)の5つのグループに分類されている(特許文献5参照)。
前記MMPsの中でも、MMP−1及びMMP−14は、皮膚の真皮マトリックスの主な構成成分であるI型コラーゲン、II型コラーゲン、III型コラーゲンを分解する酵素として知られている。また、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、紫外線によるコラーゲンの減少乃至変性の一因となり、皮膚のシワ形成等の大きな要因であると考えられる。
また、加齢に伴う皮膚老化の一因として、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退することがある。エストロゲンは成人女性の健康維持に深く関わっており、その分泌不足は種々の内科的疾患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等の好ましくない肌の変化の原因となることが知られている。
したがってコラゲナーゼ活性の阻害、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害、あるいは加齢によるエストロゲン分泌減退を補うことにより、皮膚のしわの形成、弾力性低下等の皮膚の老化を予防乃至治療できると考えられる。
また、炎症性の疾患、例えば接触性皮膚炎(かぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他肌荒れを伴う各種皮膚疾患等の原因及び発症機構は多種多様である。その原因としてヘキソサミニダーゼ遊離(ヒスタミン遊離)抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、主にマクロファージから産生される腫瘍壊死因子(以下、「TNF−α」と称することもある)によるものが知られている。
前記ヒスタミン遊離は、肥満細胞内のヒスタミンが細胞外に遊離する現象であり、遊離したヒスタミンが炎症反応を引き起こす。このため、ヒスタミン遊離を阻害乃至抑制する物質によりアレルギー性疾患、炎症性疾患を予防乃至治療する試みがなされている。このようなヒスタミン遊離抑制剤としては、例えばトラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、バイカリン、バイカレイン、塩酸プロメタジンなどが用いられてきた。しかし、これらの物質はいずれも副作用があり、安全性の点で問題がある。
前記一酸化窒素(NO)は、大気汚染、酸性雨等の要因となる窒素酸化物である。また、近年、一酸化窒素(NO)は、血管内皮由来弛緩因子(EDRF)、神経伝達物質、生体防御における微生物、腫瘍細胞の障害因子等、生体内で多彩な機能を示す生理活性物質であることが報告されている。生理活性物質としては、マクロファージから産生される一酸化窒素が細菌及びウイルスの感染を防御することが知られている。しかし、前記マクロファージから産生される一酸化窒素が大量に生合成されると、生体にとって無毒ではなく、自己組織の破壊を引き起こし、炎症の悪化、リューマチ、糖尿病等の病態の原因となることがある。また、大量に生合成された一酸化窒素が血管平滑筋の弛緩と過剰な透過性の増大をもたらし、著しい血圧の低下によってエンドトキシン・ショックを引き起こすこともある。
したがって炎症性疾患において、一酸化窒素(NO)の過剰な産生を抑制することが重要となる。このような一酸化窒素の産生抑制作用を有する生薬としては、例えば、ローズマリー抽出液、カルノソール、カルノシン酸、コーヒー豆の抽出液、サクラダソウ抽出液、オウレン抽出液、オウバク抽出液、カンゾウ抽出液、イヌノイバラの抽出液、センキュウ抽出液、トウニン抽出液、シャクヤク抽出液、ヨクイニン抽出液、アカブドウ抽出液(特許文献6参照)、唐独活、タラ根皮、和続断、車前子、遠子、茜草根、半枝連、槐花、花椒(非特許文献2参照)、などが報告されている。
前記TNF−αは、腫瘍を壊死させる因子として見出されたが、最近では腫瘍に対してだけでなく、正常細胞の機能を調節するメディエーター的な役割を担うサイトカインであると考えられている。TNF−αは炎症の初発から終息までの過程において重要な役割を担っているが、その持続的かつ過剰な産生は、皮膚を含めた組織の障害を引き起こし、全身的には発熱やカケクシアの原因となり、炎症の悪化を引き起こす。そのような炎症としては、例えば、関節リューマチ、変形性関節症等の慢性炎症性疾患が代表的である。したがって、病的な炎症においてはTNF−αの過剰な産生を抑制することが重要となる。このようなTNF−α産生抑制剤としては、例えば、シソ抽出液(非特許文献3参照)、ヒガンバナ科アルカロイドのリコリン及びリコリシジノール(非特許文献4参照)、などが挙げられる。
また、血小板凝集は、アラキドン酸カスケードのホスホリパーゼAの活性化を招き、それによりロイコトリエンB及びプロスタグランジンE等が放出されて起炎物質となる。このため、血小板の凝集を阻害乃至抑制する物質によりアレルギー疾患性疾患、炎症性疾患を予防乃至治療する試みがなされている。このような血小板凝集抑制作用を有する生薬の抽出物としては、例えば、カナリウム属に属する植物の抽出物(特許文献7参照)、コウサンフウ抽出物(特許文献8参照)、藤茶抽出物(特許文献9参照)、などが報告されている。
また、男性ホルモンの1種であるテストステロンは、還元酵素であるテストステロン−5α−リダクターゼにより還元されて、ジヒドロテストステロンとなる。生成されたジヒドロテストステロンが頭皮に蓄積すると、毛根を萎縮させて、脱毛を誘発する原因となることが知られている。したがってジヒドロテストステロンの生成を抑制乃至阻害することによって、脱毛を予防及び治療できると考えられている。
そこで、テストステロン−5αリダクターゼ阻害作用を有する生薬の抽出物としては、例えば、ウルシ科Choerospondias属植物の抽出物(特許文献10参照)、マジトの抽出物及びカチュアの抽出物(特許文献11参照)、五斂子の抽出物(特許文献12参照)、紅豆杉、鳥欖、幌傘楓、及び穿心蓮から選択されるいずれかの抽出物(特許文献13参照)、などが提案されている。
また、肥満の防止には、脂肪の代謝促進に関与しているサイクリックAMPを分解する酵素であるサイクリックAMPホスホジエステラーゼの作用を抑制することが有効であると考えられる。実際、サイクリックAMPホスホジエステラーゼの作用を抑えると、細胞内サイクリックAMPの濃度が上昇して脂質代謝が活発になり、肥満が解消されることが知られている。
そこで、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有する物質を天然物から抽出することが試みられており、例えば、藤茶抽出物(特許文献14参照)、カエデ属植物の抽出物(特許文献15参照)、などが報告されている。
これまでの美白剤開発は、メラニン生成の律速酵素であるチロシナーゼに注力して進められてきたが、最近、紫外線UVB照射後に表皮ケラチノサイトからの産生が上昇し、色素細胞(メラノサイト)を活性化するサイトカインとしてα−メラノサイト刺激ホルモン(α−MSH)、エンドセリン−1(ET−1)、一酸化窒素(NO)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、顆粒球・マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、幹細胞因子(SCF)等が報告されており、これらが関与する情報伝達系を遮断することによりメラニン産生を抑制して美白効果を導く物質の開発が盛んに行われるようになってきている。このようなエンドセリン−1(ET−1)の色素細胞(メラノサイト)への作用を阻害する生薬の抽出物として、例えばカミツレ抽出物及びアルテア抽出物が報告されている(非特許文献5参照)。
しかしながら、現在までのところ、入手が容易で安価であり、安全性の高い天然物系のものであって、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさず、化粧料及び美容用飲食物に広く使用可能な抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤は未だ提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
特開2003−81848号公報 特開2005−29483号公報 特開2006−321730号公報 特開2007−8902号公報 特開2000−344672号公報 特開2002−87975号公報 特開2002−53478号公報 特開2002−53477号公報 特開2001−97873号公報 特開2003−055162号公報 特開2002−241297号公報 特開2002−241296号公報 特開2002−087976号公報 特開2003−12532号公報 特開2003−113068号公報 「フレグランスジャーナル」臨時増刊No.14、p156、1995年 「和漢医薬学雑誌」,Vol.15,p.302−303,1998年発行 「炎症」1993年,Vol.13,No.4,p.337〜340 「薬学雑誌」2001年,Vol.121,No.2,p.167〜171 「フレグランスジャーナル」,Vol.28,No.9,p65〜71,2000年発行
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、第1に、スーパーオキサイド消去作用、及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗酸化剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第2に、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗老化剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第3に、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗炎症剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第4に、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系育毛剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第5に、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗肥満剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第6に、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系美白剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第7に、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として配合した化粧料及び美容用飲食品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、入手が容易で安価であり、安全性の高い天然物系のものであって、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさず、化粧料及び美容用飲食物に広く使用可能な抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤について本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、白蘭花の抽出物が、(1)優れたスーパーオキサイド消去作用及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを有し、抗酸化剤として有用であること、(2)優れたエラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかを有し、抗老化剤として有用であること、(3)優れたヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかを有し、抗炎症剤として有用であること、(4)優れたテストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを有し、育毛剤として有用であること、(5)優れたサイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有し、抗肥満剤として有用であること、(6)優れたエンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有し、美白剤として有用であることを、それぞれ知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤である。
<2> スーパーオキサイド消去作用、及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを有する前記<1>に記載の抗酸化剤である。
<3> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする抗老化剤である。
<4> エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかを有する前記<3>に記載の抗老化剤である。
<5> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする抗炎症剤である。
<6> ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかを有する前記<5>に記載の抗炎症剤である。
<7> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする育毛剤である。
<8> テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを有する前記<7>に記載の育毛剤である。
<9> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする抗肥満剤である。
<10> サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有する前記<9>に記載の抗肥満剤である。
<11> 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする美白剤である。
<12> エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有する前記<11>に記載の美白剤である。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の白蘭花の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする化粧料である。
<14> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の白蘭花の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする美容用飲食品である。
本発明の抗酸化剤によると、優れたスーパーオキサイド消去作用及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを通じて、生体内の酸化防止、皮膚の老化を防止乃至改善することができる。
本発明の抗老化剤によると、優れたエラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかを通じて、皮膚のシワ及び弾力の低下の防止乃至改善することができる。
本発明の抗炎症剤によると、優れたヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかを通じて、炎症性疾患を防止乃至改善することができる。
本発明の育毛剤は、優れたテストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを通じて、男性型脱毛症等の予防乃至治療に極めて有用である。
本発明の抗肥満剤は、優れたサイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用を通じて、肥満を予防乃至防止することができる。
本発明の美白剤は、優れたエンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを通じて、美白効果を奏することができる。
また、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤は、天然系抽出物であり安全性に優れ、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさないので化粧料に配合したり、美容用飲食品に添加して用いるのに好適なものである。
(抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤)
本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤は、白蘭花の抽出物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記抗酸化剤は、抗酸化作用として、スーパーオキサイド消去作用及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを有している。
前記抗老化剤は、抗老化作用として、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかを有している。
前記抗炎症剤は、抗炎症作用として、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかを有している。
前記育毛剤は、育毛作用として、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを有している。
前記抗肥満剤は、抗肥満作用として、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有している。
前記美白剤は、美白作用として、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有している。
前記白蘭花の抽出物における抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及美白作用の少なくともいずれかを有する物質の詳細については不明であるが、該白蘭花の抽出物がこれらの優れた作用を有し、抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤として有用であることは現在までのところ全く知られておらず、これらのことは、本発明者らの鋭意研究による新知見である。
前記白蘭花(ハクランカ)は、モクレン科の植物であり、学名はMichelia alba DC.であり、銀厚朴(ギンコンボク)、白玉蘭(ハクギョクラン)とも呼ばれる、常緑の小高木であって、樹高は10mほどになる。花には強い芳香があり、葉は長楕円形、全縁で縁が波打ち、先端が尖っている。
前記白蘭花は、東南アジア、中国の福健省、広東省、広西省、雲南省等で栽培されており、これらの地域から容易に入手可能である。
前記白蘭花には、例えば止咳、利尿、去痰等の効能があり、慢性気管支炎、前立腺炎の治療に用いられている。
前記白蘭花の抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。なお、前記白蘭花の抽出物には、白蘭花の抽出液、該抽出液の希釈液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
前記白蘭花の抽出原料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、白蘭花の葉部、花(蕾)部、枝部、種子、樹皮(これらを地上部という)、根部などを用いることができる。これらの中でも、花部等の地上部が特に好ましい。
前記抽出原料である白蘭花は、乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。なお、前記白蘭花は、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。なお、脱脂等の前処理を行うことにより、白蘭花の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
前記抽出に用いる溶媒としては、水、親水性有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。なお、前記抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1質量部〜40質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部添加することが好ましい。
本発明において、抽出原料である白蘭花から、抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有する物質を抽出するにあたって特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温又は還流加熱下で、任意の抽出装置を用いて抽出することができる。
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽内に、抽出原料としての白蘭花の花部を投入し、更に必要に応じて時々攪拌しながら、30分間〜2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)である。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50℃〜95℃にて1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40℃〜80℃にて30分間〜4時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであれば、そのまま本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤として用いることができる。
得られる白蘭花の抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るため、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
なお、得られる白蘭花の抽出液は、そのままでも抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤として使用することができるが、濃縮液又はその乾燥物としたものの方が利用しやすい。抽出液の乾燥物を得るにあたっては、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。また、前記白蘭花の抽出物は、特有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、化粧料及び美容用飲食品に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。なお、精製としては、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
以上のようにして得られる白蘭花の抽出物は、スーパーオキサイド消去作用、ラジカル消去作用、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、エストロゲン様作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、血小板凝集抑制作用、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用、アンドロゲンレセプター拮抗作用、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用、及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有しており、これらの作用に基づいて、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤として使用することができる。
本発明の抗酸化剤における抗酸化作用は、スーパーオキサイド消去作用及びラジカル消去作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の抗老化剤における抗老化作用は、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、及びエストロゲン様作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の抗炎症剤における抗炎症作用は、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、及び血小板凝集抑制作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の育毛剤における育毛作用は、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の抗肥満剤における抗肥満作用は、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用に基づいて発揮される。
本発明の美白剤における美白作用は、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の白蘭花の抽出物は、優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有すると共に、皮膚及び頭皮に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、特に、以下に説明する本発明の化粧料に配合するのに好適である。
また、本発明の白蘭花の抽出物は、優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有すると共に、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、特に、以下に説明する本発明の美容用飲食品に配合するのに好適である。
(化粧料)
本発明の化粧料は、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記化粧料の用途としては、特に制限はなく、各種用途から適宜選択することができ、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンス、などが挙げられる。
本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、又は前記美白剤の前記化粧料全体における配合量は、化粧料の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整することができるが、前記白蘭花の抽出物に換算して0.0001質量%〜10質量%が好ましく、0.001質量%〜1質量%がより好ましい。
前記化粧料は、更に必要に応じて本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で、化粧料の製造に通常使用される各種主剤及び助剤、その他の成分を添加することができる。
前記その他の成分としては、本発明の前記抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかの妨げにならない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した成分が挙げられ、例えば、収斂剤、殺菌剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、などが挙げられる。これらの成分は、前記白蘭花の抽出物と共に併用した場合、相乗的に作用して、通常期待される以上の優れた作用効果をもたらすことがある。
本発明の化粧料は、皮膚及び頭皮に使用した場合に高い安全性を有し、優れたスーパーオキサイド消去作用、ラジカル消去作用、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用、エストロゲン様作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、TNF−α産生抑制作用、血小板凝集抑制作用、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用、アンドロゲンレセプター拮抗作用、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用、及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを効果的に発揮して、生体内の酸化防止、育毛、美白、老化防止、炎症性疾患の予防乃至治療に有用である。
(美容用飲食品)
本発明の美容用飲食品は、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記美容用飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品、などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
本発明の前記美容用飲食物は、白蘭花の抽出物を、その活性を妨げないように任意の飲食物に配合したものであってもよいし、白蘭花の抽出物を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
前記美容用飲食品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品や栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
前記その他の成分としては、前記美容用飲食品を製造するに当たって通常用いられる補助的原料又は添加物、などが挙げられる。
前記原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤、などが挙げられる。
前記美容用飲食品における本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、又は前記美白剤の添加量は、対象となる美容用飲食品の種類に応じて異なり一概には規定することができないが、美容用飲食品本来の味を損なわない範囲で添加すればよく、各種対象美容用飲食品に対し、0.001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜20質量%がより好ましい。また、顆粒、錠剤又はカプセル形態の美容用飲食品の場合には、0.01質量%〜100質量%が好ましく、5質量%〜100質量%がより好ましい。
本発明の美容用飲食品は、日常的に経口摂取することが可能であり、有効成分である白蘭花の抽出物の働きによって、抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを極めて効果的に発揮させることができる。
なお、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、美白剤、化粧料、及び美容用飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
−白蘭花の水抽出物の製造−
抽出原料として白蘭花の花部の粉砕物100gを、水1000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。得られたろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
(製造例2)
−白蘭花の50質量%エタノール抽出物の製造−
抽出原料として白蘭花の花部の粉砕物100gを、50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)1000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。得られたろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
(製造例3)
−白蘭花のエタノール抽出物の製造−
抽出原料として白蘭花の花部の粉砕物100gを、エタノール1000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。得られたろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
Figure 0005307366
参考例1)
−スーパーオキサイド消去試験(NBT法)−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりスーパーオキサイド消去作用を試験した。
3mmol/Lのキサンチン、3mmol/LのEDTA、1.5mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)溶液、0.75mmol/Lのニトロブルーテトラゾリウム(NBT)各0.1mLと、0.05mol/LのNaCO緩衝液(pH10.2)2.4mLを試験管にとり、これに各試料溶液0.1mLを添加し、25℃で10分間放置した。次いで、キサンチンオキシダーゼ溶液を加えて素早く攪拌し、25℃で20分間静置した。その後、6mmol/Lの塩化銅0.1mLを加えて反応を停止させ、波長560nmにおける吸光度を測定した。このとき測定した吸光度を「試料溶液添加、酵素溶液添加時の吸光度」という。
また、同様の操作と吸光度の測定を、酵素溶液を添加せずに行った。このとき測定した吸光度を「試料溶液添加、酵素溶液無添加時の吸光度」という。
また、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行った。このとき測定した吸光度を「試料溶液無添加、酵素溶液添加時の吸光度」という。
また、酵素溶液を添加せず、更に試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行った。このとき測定した吸光度を「試料溶液無添加、酵素溶液無添加時の吸光度」という。
測定した各吸光度より、下記数式1によりスーパーオキサイド消去率を求めた。
<数式1>
スーパーオキサイド消去率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
ただし、前記数式1中、Aは「試料溶液添加、酵素溶液添加時の吸光度」、Bは「試料
溶液添加、酵素溶液無添加時の吸光度」、Cは「試料溶液無添加、酵素溶液添加時の吸光
度」、Dは「試料溶液無添加、酵素溶液無添加時の吸光度」を表す。
次に、試料濃度を段階的に減少させて上記スーパーオキサイド消去率の測定を行い、スーパーオキサイドの消去率が50%になる試料濃度(μg/mL)を内挿法により求めた。結果を表2に示す。
Figure 0005307366
表2の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、高いスーパーオキサイド消去作用を有することが確認できた。
参考例2)
−DPPHに対するラジカル消去試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により非常に安定なラジカルである1,1−diphenyl−2−picrylhydrazyl radical(DPPH)を使用してラジカル消去作用を試験した。
150μmol/LのDPPHエタノール溶液3mLに各試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓して振り混ぜ、30分間静置した後、波長520nmの吸光を測定した。
コントロールとして、試料溶液の代わりに試料溶液を溶解した溶媒を用いて同様に操作し、波長520nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして、エタノールに試料溶液3mLを加えたのち直ちに波長520nmの吸光度を測定した。
そして、測定した各吸光度より、下記数式2によりラジカル消去率(%)を算出した。
<数式2>
ラジカル消去率(%)={1−(B−C)/A}×100
ただし、前記数式2中、Aはコントロールの吸光度、Bは試料溶液を添加した場合の吸光度、Cはブランクの吸光度をそれぞれ表す。
次に、試料濃度を段階的に減少させて上記ラジカル消去率の測定を行い、DPPHラジカルの消去率が50%になる試料濃度(μg/mL)を内挿法により求めた。結果を表3に示す。
Figure 0005307366
表3の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、高いDPPHに対するラジカル消去作用を有することが確認できた。
(実施例3)
−一酸化窒素(NO)産生抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験方法により一酸化窒素(NO)産生抑制作用を試験した。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を、10%の牛胎児血清(FBS)含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を3.0×10cells/mLの濃度になるように10%FBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで希釈した後、96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、4時間培養した。培養終了後、培地を抜き、終濃度2質量%のDMSOを含む10%のFBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで溶解した試料溶液を各穴に100μL添加し、終濃度1μg/mLで10%のFBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMに溶解したリポポリサッカライド(LPS、E.coli 0111;B4、DIFCO社製)を100μL加え、48時間培養した。NO産生量は亜硝酸イオン(NO )量を指標に測定した。培養終了後、各穴の培養液に、同量のグリス試薬(1質量%のスルファニルアミド、0.1質量%のN−1−naphthyl ethylendiamine dihydrochlpride in 5質量%のリン酸溶液)を添加し、10分間室温にて反応した。反応後、波長540nmにおける吸光度を測定した。コントロールの一酸化窒素(NO)産生量を基にして、下記数式3からNO産生抑制率を算出した。
<数式3>
NO産生抑制率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
ただし、前記数式3中、Aは試料添加、LPS刺激時の波長540nmにおける吸光度、Bは試料添加、LPS無刺激時の波長540nmにおける吸光度、CはコントロールのLPS刺激時の波長540nmにおける吸光度、DはコントロールのLPS無刺激時の波長540nmにおける吸光度、をそれぞれ表す。
次に、製造例1〜3の各抽出物溶液の濃度を段階的に減少させて上記NO産生抑制率を測定し、NO産生抑制率が50%になる濃度IC50を内挿法により求めた(このIC50値が小さいほどNO産生抑制作用が強い)。結果を表4に示す。
Figure 0005307366
表4の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、高い一酸化窒素(NO)産生抑制作用を有することが認められた。
(実施例4)
−TNF−α産生抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりTNF−α産生抑制作用を試験した。
まず、マウスマクロファージ細胞(RAW264.7細胞、大日本製薬株式会社製)を、10%牛胎児血清(FBS)を添加したダルベッコMEM(日水製薬株式会社製)培地にて前培養後、セルスクレーパーより細胞を集め、1穴当たり1×10/cells/100μLの密度で96穴マイクロプレートに細胞を播種し、37℃、5%COの条件下で4時間前培養した。
次に、96穴マイクロプレート中の培地を捨て、予め2質量%のDMSOを含む培養液で溶解した試料溶液を100μL添加した後、リポポリサッカライド(LPS、終濃度1μg/mL、E.coli 0111、B4、DIFCO Laboratories社製)を100μL添加し、細胞を刺激した。その後、37℃、5%COの条件下で24時間の培養により産生したTNF−αの産生量を、下記サンドイッチELISA法を用いて測定した。
次に、一次抗体であるラット抗マウスTNF−αモノクローナル抗体(Endogen Inc.製)を50mmol/Lの炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)で2.5μg/mLとなるように溶解した。その溶液100μLを96ウェルマイクロプレートに加え、一夜、4℃でコーティングした。次いで、洗浄液(0.05質量%Tween20を含むリン酸緩衝液)で各ウェルを洗浄後、1質量%BSAを含むリン酸緩衝液でブロッキングを行った。
次に、洗浄液によって各ウェルを洗浄後、試験培地で培養上清を希釈し、その100μLを各ウェルに加え、37℃で60分間インキュベートした。各ウェルを洗浄した後、二次抗体として、0.3質量%のBSAを含むリン酸緩衝液に2.5μg/mLの濃度で溶解させたウサギ抗マウスTNF−αポリクローナル抗体(Endogen Inc.製)100μLを加え、37℃で60分間インキュベートしてから洗浄した。
次いで、500倍に希釈したアルカリフォスファターゼ標識抗ウサギIgG抗体(CHEMICON Inc.製)を100μL加え、37℃で60分間インキュベートした。各ウェルを洗浄した後、発色用緩衝液(20mmol/Lの硫酸マグネシウム含有トリス塩酸緩衝液、pH8.0)100mLにp−ニトロフェニルリン酸50mgを溶解してなる基質溶液150μLをウェルに添加し、37℃で20分間〜30分間酵素反応を行って発色させ、405nmの吸光度を測定し、リコビナントマウスTNF−α(Endogen Inc.製)標準液より作成した標準曲線から、培養上清中のTNF−α量(pg/mL)を求めた。
そして、各試料溶液のTNF−α産生抑制率は、以下の数式4に基づいて算出した。試料濃度200μg/mLでのTNF−α産生抑制率を表5に示す。
<数式4>
TNF−α産生抑制率(%)={(B−A)/B}×100
ただし、前記数式4中、Aは試料溶液添加時のTNF−α量、Bは試料溶液無添加時のTNF−α量を表す。
Figure 0005307366
表5の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、TNF−α産生抑制作用を有することが確認できた。
(実施例
−ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物について、下記の試験方法によりヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用を試験した。なお、細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価することができる。
ラット好塩基球白血病細胞(RBL−2H3)を15%FBS添加S−MEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を4.0×10cells/mLの濃度に培地で希釈し、DNP−specific IgE(SIGMA社
製)が終濃度0.5μg/mLとなるよう添加した後、96穴プレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、Siraganian緩衝液100μLにて洗浄を2回行った。次に、同緩衝液30μL及び同緩衝液にて調製した試料溶液10μLを加え、37℃にて10分静置した。その後、100ng/mLのDNP−BSA(LSL co.,Ltd製)溶液10μLを加え、37℃にて15分静置し、ヘキソサミニダーゼを遊離させた。その後、96穴プレートを氷上に静置することにより遊離を停止した。各穴の細胞上清10μL、及び1mmol/Lのp−NAG(p−nitrophenyl N−acetyl β−D−glucosaminide、SIGMA社製)溶液10μLを、新たな96穴プレートに添加し、37℃、1時間反応させた。反応終了後、各穴に0.1mol/LのNaCO/NaHCOを250μL加え、波長415nmにおける吸光度を測定した。また、空試験として、細胞上清10μL、及び0.1mol/LのNaCO/NaHCOを250μL混合液の波長415nmにおける吸光度を測定し、補正した。そして、下記数式5からヘキソサミニダーゼ遊離抑制率を算出した。試料濃度400μg/mLでのヘキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)を表6に示す。
<数式5>
ヘキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)={1−(B−C)/A}×100
ただし、前記数式5中、Aは、試料溶液無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Bは、試料溶液添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Cは、試料溶液添加、p−NAG無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。
Figure 0005307366
表6の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制(ヒスタミン遊離抑制)作用を有することが確認できた。
(実施例
−血小板凝集抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により血小板凝集抑制作用を試験した。
まず、ヘパリンナトリウム注射液(日本薬局方)を1/10量加えて採血したウサギの血液を遠心分離(180×g、10分、室温)して、血小板浮遊液(Platelet
Rich Plasma;P.R.P.)を得た。
次に、血小板浮遊液(P.R.P.)223μLに200mmol/Lの塩化カルシウム溶液1μLを加え、37℃で1分間反応した。これに試料溶液1μLを加え、更に2分間反応し、撹拌子を入れて1分間撹拌した後、コラーゲン溶液を25μL添加して、37℃で10分間の血小板凝集率を測定した。別に、コントロールとして試料溶液の代わりに試料溶液の溶媒を添加した以外は、上記と同様に操作して血小板凝集率を測定した。
そして、これらの測定結果から、下記数式6により血小板凝集抑制率(%)を求めた。
<数式6>
血小板凝集抑制率(%)=〔(A−B)/A〕×100
ただし、前記数式6中、Aは、コントロールの血小板凝集率、Bは、試料溶液添加時の血小板凝集率を表す。
次に、各試料溶液の濃度を段階的に減少させて上記血小板凝集抑制率を測定し、抑制率が50%になる濃度IC50(μg/mL)を内挿法により求めた(このIC50値が小さいほど血小板凝集抑制作用が強い)。結果を表7に示す。
Figure 0005307366
表7の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、血小板凝集抑制作用を有することが確認できた。
参考例7
−エンドセリン−1(ET−1)mRNA発現上昇抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(normal human epidermis keratinocyte;NHEK)を80cmフラスコで正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)において、37℃、5%CO下で前培養し、トリプシン処理により細胞を集めた。
次に、EpiLife−KG2を用いて35mmシャーレ(FALCON社製)に40×10cells/2mL/シャーレずつ播き、37℃、5%CO下で一晩培養した。24時間後に培養液を捨て、HEPES緩衝液1mLを加え、UV−B照射(50mJ/cm)を行い、その後、EpiLife−KG2で必要濃度に溶解した試料溶液を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%CO下で24時間培養した。培養後、培養液を捨て、ISOGEN(Wako社製;Cat.No.311−02501)にてtotal RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
このtotal RNAを鋳型とし、エンドセリン−1(ET−1)、及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置(Smart Cycler(R)、Cepheid社製)を用いて、Takara SYBR ExScript RT−PCR Kit(Perfect Real Time)によるリアルタイム RT−PCR反応により行った。
ET−1の発現量は、「紫外線未照射、試料溶液無添加」、「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」でそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求め、更に「紫外線未照射、試料溶液無添加」の補正値を100とした時の「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」の補正値を算出した。
そして、得られた結果から、下記数式7によりET−1mRNA発現上昇抑制率を算出した。試料濃度10μg/mL及び1μg/mLでのET−1mRNA発現上昇抑制率を表8に示す。
<数式7>
エンドセリン−1(ET−1)mRNA発現上昇抑制率(%)
={(A−B)−(A−C)}/(A−B)×100
ただし、前記数式7中、Aは紫外線未照射、試料溶液無添加時の補正値、Bは紫外線照
射、試料溶液無添加時の補正値、Cは紫外線照射、試料溶液添加時の補正値をそれぞれ表
す。
Figure 0005307366
表8の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、エンドセリン−1(ET−1)mRNA発現上昇抑制作用を有することが確認できた。
参考例8
−SCFmRNA発現上昇抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、SCFmRNA発現上昇抑制作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(normal human epidermis keratinocyte;NHEK)を80cmフラスコで正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)において、37℃、5%CO下で前培養し、トリプシン処理により細胞を集めた。
次に、EpiLife−KG2を用いて35mmシャーレ(FALCON社製)に40×10cells/2mL/シャーレずつ播き、37℃、5%CO下で一晩培養した。24時間後に培養液を捨て、HEPES緩衝液1mLを加え、UV−B照射(50mJ/cm)を行い、その後、EpiLife−KG2で必要濃度に溶解した試料溶液を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%CO下で24時間培養した。培養後、培養液を捨て、ISOGEN(Wako社製;Cat.No.311−02501)にてtotal RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるようにtotal RNAを調整した。
このtotal RNAを鋳型とし、SCF、及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置(Smart Cycler(R)、Cepheid社製)によるリアルタイムRT−PCR反応により行った。
SCFの発現量は、「紫外線未照射、試料溶液無添加」、「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」でそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求め、更に「紫外線未照射、試料溶液無添加」の補正値を100とした時の「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」の補正値を算出した。
そして、得られた結果から、下記数式8によりSCFmRNA発現上昇抑制率を算出した。試料濃度10μg/mL及び1μg/mLでのSCFmRNA発現上昇抑制率を表9に示す。
<数式8>
SCFmRNA発現上昇抑制率(%)
={(A−B)−(A−C)}/(A−B)×100
ただし、前記数式8中、Aは紫外線未照射、試料溶液無添加時の補正値、Bは紫外線照射、試料溶液無添加時の補正値、Cは紫外線照射、試料溶液添加時の補正値をそれぞれ表す。
Figure 0005307366
表9の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、SCFmRNA発現上昇抑制作用を有することが確認できた。
参考例9)
−エラスターゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりエラスターゼ活性阻害作用を試験した。
まず、96穴マイクロプレートにて、0.2mol/LのTris−HCL緩衝液(pH8.0)で調製した各試料溶液50μL、及び20μg/mLのエラスターゼ・タイプIII溶液50μLを混合した。その後、上記緩衝液にて調製した0.4514mg/mLのN−SUCCINYL−ALA−ALA−ALA−p−NITROANILIDEを100μL添加して、25℃にて15分間反応させた。反応終了後、波長415nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、これらの結果から、下記数式9によりエラスターゼ活性阻害率を算出した。試料濃度400μg/mLでのエラスターゼ活性阻害率を表10に示す。
<数式9>
エラスターゼ活性阻害率(%)=[1−(C−D)/(A−B)]×100
ただし、前記数式9中、Aは、試料溶液無添加、酵素添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Bは、試料溶液無添加、酵素無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Cは、試料溶液添加、酵素添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Dは、試料溶液添加、酵素無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。
Figure 0005307366
表10の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、エラスターゼ活性阻害作用を有することが確認できた。
参考例10)
−マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用を試験した。この試験方法は、Wunsch and Heidrich法を一部改変したものである。
蓋付試験管にて、20mmol/mLの塩化カルシウム含有0.1mol/LのTris−HCl緩衝液(pH7.1)に溶解した各試料溶液50μL、MMP−1溶液50μL、及びPz−peptide溶液400μLを混合し、37℃にて30分間反応させた後、25mmol/Lのクエン酸溶液1mLを加え反応を停止した。その後、酢酸エチル5mLを加え、激しく振とうした。これを遠心(1600×g、10分)し、酢酸エチル層の波長320nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
なお、MMP−1としては、COLLAGENASE Type IV from Clostridium histolyticum(シグマ社製)を使用した。
Pz−peptideとしては、Pz−Pro−Leu−Gly−Pro−D−Arg−OH(BACHEM Fenichemikalien AG社製)を使用した。
そして、得られた結果から、下記数式10によりMMP−1活性阻害率を算出した。
<数式10>
MMP−1活性阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100
ただし、前記数式10中、Aは試料溶液無添加、酵素添加での波長320nmにおける吸光度、Bは試料溶液無添加、酵素無添加での波長320nmにおける吸光度、Cは試料溶液添加、酵素添加での波長320nmにおける吸光度、Dは試料溶液添加、酵素無添加での波長320nmにおける吸光度を表す。
次に、各試料溶液の濃度を段階的に減少させて上記MMP−1活性阻害率を測定し、阻害率が50%になる濃度IC50(μg/mL)を近似曲線により求めた(このIC50値が小さいほどMMP−1活性阻害作用が強い)。結果を表11に示す。
Figure 0005307366
表11の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、MMP−1活性阻害作用を有することが確認できた。
参考例11)
−マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、マトリックスメタロプロテアーゼ−14(MMP−14)活性阻害作用を試験した。
96穴マイクロプレートにて、50mmol/LのHEPES、10mmol/LのCaCl、0.05質量%のBrij−35、1mmol/LのDTNB〔5,5’−dithiobis(2−nitoro−benzoic acid〕緩衝液(pH7.5)で調製したMMP−14溶液20μL、及び50mmol/LのHEPES、10mmol/LのCaCl、0.05質量%のBrij−35、1mmol/LのDTNB〔5,5’−dithiobis(2−nitoro−benzoic acid〕緩衝液で調製した各試料溶液20μLを混合した。37℃にて45分間反応させた後、10μLの基質溶液を添加し、反応を開始した。基質分解産物のメルカプト基と緩衝液中のDTNBとの反応生成物である2−nitoro−5−thiobenzoic acidの量を波長412nmで30分間の吸光度を測定し、1分間当たりの生成量に基づいて30分間の傾斜度の値を求めた。同様の方法で空試験を行い補正した。
MMP−14としては、Enzyme(Human,Recombinant) From:E.coli recombinant human MMP−14 catalytic domain(Biomol社製)を用いた。
基質としては、thiopeptide(Ac−PLG−[2−mercapto−4−methyl−pentanoyl]−LG−OC2H5)(Biomol社製)を用いた。
そして、得られた結果から、下記数式11により、MMP−14活性阻害率を算出した。試料濃度400μg/mLでのMMP−14活性阻害率を表12に示す。
<数式11>
MMP−14活性阻害率(%)=(A−B)/A×100
ただし、前記数式11中、Aは試料溶液無添加時の30分間における傾斜度の値、Bは試料溶液添加時の30分間における傾斜度の値を表す。
Figure 0005307366
表12の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、MMP−14活性阻害作用を有することが確認できた。
参考例12)
−エストロゲン様作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりエストロゲン様作用を試験した。
ヒト乳癌由来細胞(MCF−7)を10%の牛胎児血清(FBS)、1質量%のNEAA、及び1mmol/Lのピルビン酸ナトリウムを含有するMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を活性炭処理した10%のFBS、1質量%のNEAA、及び1mmol/Lのピルビン酸ナトリウムを含有するフェノールレッド不含MEM(T−MEM)を用いて3.0×10cells/mLの濃度に希釈した後、48穴マイクロプレートに1穴あたり450μLずつ播種し、細胞を定着させるため培養した。6時間後(0日目)にT−MEMで終濃度の10倍に調製した各試料溶液を各穴に50μLずつ添加し、培養を続けた。3日目に培地を抜き、T−MEMで終濃度に調製した試料溶液を各穴に500μL添加し、更に培養を続けた。
エストロゲン様作用は、MTTアッセイを用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、1質量%のNEAA、1mmol/Lのピルビン酸ナトリウムを含有するMEMに終濃度0.4mg/mLで溶解したMTT〔3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazolium Bromide〕を各穴に200μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール200μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。ポジティブコントロールとして、10−9mol/Lのエストラジオールを使用した。
そして、得られた測定結果から、エストロゲン様作用(エストロゲン依存性増殖作用)率を下記数式12から算出した。試料濃度50μg/mLでのエストロゲン様作用率(%)を表13に示す。
<数式12>
エストロゲン様作用率(%)=(A/B)×100
ただし、前記数式12において、Aは、試料溶液添加の場合の吸光度を表す。Bは、試料溶液無添加の場合の吸光度を表す。
Figure 0005307366
表13の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、エストロゲン様作用を有することが確認できた。
参考例13)
−表皮角化細胞増殖促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により表皮角化細胞増殖促進作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を2.0×10cells/mLの濃度にEpiLife−KG2で希釈した後、コラーゲンコートした96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、EpiLife−KG2で溶解した試料溶液を各穴に100μL添加し、3日間培養した。
次に、表皮角化細胞増殖促進作用は、MTTアッセイ法を用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、終濃度0.4mg/mLでPBS(−)に溶解したMTT〔3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazolium Bromide〕を各穴に100μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール100μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。また、同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、得られた測定結果から、下記数式13により表皮角化細胞増殖促進率を算出した。試料濃度3.12μg/mLでの表皮角化細胞増殖促進率を表14に示す。
<数式13>
表皮角化細胞増殖促進率(%)=(St/Ct)×100
ただし、前記数式13中、Stは試料溶液を添加した細胞での吸光度、Ctは試料溶液を添加しない細胞での吸光度を表す。
Figure 0005307366
表14の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、表皮角化細胞増殖促進作用を有することが確認できた。
(実施例14)
−テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用を試験した。
まず、秤量蓋付V底試験管にて、プロピレングリコールで調製した4.2mg/mLのテストステロン20μL、及び1mg/mLのNADPH含有5mmol/mLのTris−HCl緩衝液(pH7.13)825μLを混合した。これに、各試料溶液80μL、及びラット肝ホモジネート(S−9)75μLを加え、再び混合し、37℃にて30分間反応させた後、塩化メチレン1mLを加えて反応を停止した。これを遠心分離(1600×g、10分間)し、塩化メチレン層を下記の条件でガスクロマトグラフィー分析した。また、同様の方法で空試験を行った。
−ガスクロマトグラフィー分析−
予め、3α−アンドロスタンジオール、ジヒドロテストステロン(DHT)、及びテストステロンの標準品の塩化メチレン溶液を同様にガスクロマトグラフィー分析し、これら3つの化合物の精秤量とピーク面積よりピーク面積あたりの化合物量を算出しておき、ラット肝ホモジネート(S−9)による反応後の3α−アンドロスタンジオール、ジヒドロテストステロン(DHT)、及びテストステロンのピーク面積あたりの濃度をそれぞれ求めた(下記数式14参照)。その後、下記数式15に従って、各試料溶液の変換率を求めた。得られた変換率に基づいて、下記数式16からテストステロン5α−リダクターゼ活性阻害率を求めた。試料濃度3000μg/mLの時の結果を表15に示す。
<数式14>
濃度(%)=(試料溶液のピーク面積×標準品濃度)/標準品のピーク面積
<数式15>
変換率(%)=(A+B)/(A+B+C)
ただし、前記数式15中、Aは、3α−アンドロスタンジオールの濃度を表す。Bは、ジヒドロテストステロン(DHT)の濃度を表す。Cは、テストステロンの濃度を表す。
<数式16>
テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害率(%)=(1−E/D)×100
ただし、前記数式16中、Dは、空試験での変換率を表す。Eは、試料溶液添加での変換率を表す。
〔ガスクロマトグラフィーの条件〕
・使用機器:Shimadzu GC−7A(株式会社島津製作所製)
・カラム:DB−1701(直径0.53mm×30m、膜厚:1.0μm)
・カラム温度/注入温度:240℃/300℃
・検出器:FID
・キャリアガス:窒素ガス
Figure 0005307366
表15の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用を有することが分かった。
(実施例15)
−アンドロゲンレセプター拮抗作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりアンドロゲンレセプター拮抗作用を試験した。
まず、マウス自然発生乳がん(シオノギ癌、SC115)よりクローニングされたSC−3細胞を2%のDCC−牛胎児血清(FBS)、及び10−8mol/Lのテストステロン含有MEM(MEM/2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.0×10cells/mLの濃度に活性炭処理FBS含有MEM(MEM/2)で希釈し、96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、10−9mol/Lのジヒドロテストステロン(DHT)を含む0.5質量%のBSA含有Ham F12+MEM(HMB)に溶解した試料溶液を100μL添加し、48時間培養した。その後、終濃度0.4g/mLで活性炭処理FBS含有MEM/2に溶解したMTTを各穴に100μL添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール200μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。空試験として、HMBのみで培養した細胞を、陽性対照として10−9mol/LのDHTのみを含有したHMBで培養した細胞を用い、同様の方法で試験を行って補正した。
そして、これらの結果から、下記数式17により、アンドロゲンレセプター拮抗率を算出した。
<数式17>
アンドロゲンレセプター拮抗率(%)=[1−(C−D)/(A−B)]×100
ただし、前記数式17中、Aは、DHT添加、試料溶液無添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Bは、DHT無添加、試料溶液無添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Cは、DHT添加、試料溶液添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Dは、DHT無添加、試料溶液添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。
次に、各試料溶液の濃度を段階的に減少させて上記アンドロゲンレセプター拮抗率の測定を行い、各濃度におけるアンドロゲンの結合阻害率(%)を求め、その結果から内挿法により、アンドロゲンの結合を50%拮抗する試料濃度IC50(μg/mL)を求めた。結果を表16に示す。
Figure 0005307366
表16の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、アンドロゲンレセプター拮抗作用を有することが確認できた。
(実施例16)
−サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用を試験した。
まず、5mmol/Lの塩化マグネシウム含有50mmol/LのTris−HCl緩衝液(pH7.5)0.2mLに、2.5mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)溶液0.1mL、及び0.1mg/mLのホスホジエステラーゼ溶液0.1mL、各試料溶液0.05mLを加え、37℃で5分間予備反応した。これに0.5mg/mLのcAMP溶液0.05mLを加え、37℃で60分間反応した。3分間沸騰水浴上で煮沸することにより反応を停止した。これを遠心分離(2260×g、10分間、4℃)し、上清を試料反応液として、下記の条件でHPLC分析した。また同様の方法で空試験を行い補正した。
〔HPLC条件〕
・カラム:Wakosil C18−ODS 5μm
・移動相:1mmol/LのTBAP in 25mmol/LのKHPO:CHCN=90:10
・流速:1.0mL/min
・検出:UV、260nm
次に、サイクリックAMP標準品のピーク面積(A)とサイクリックAMP標準品とホスホジエステラーゼ反応した上清のピーク面積(B1)とサイクリックAMP標準品と被験試料とホスホジエステラーゼ反応した上清のピーク面積(B2)を下記数式18に基ついて標準品の分解率(C)と被験試料の分解率(D)を求めた。
<数式18>
分解率(%)=(A−B)/A×100
ただし、式中のBはB1又はB2のいずれかを表す。
その後、数式18から求めた分解率に従い、ホスホジエステラーゼ活性阻害率を下記数式19に基づいて算出した。
<数式19>
ホスホジエステラーゼ活性阻害率(%)=(C−D)/C×100
次に、試料溶液の試料濃度を段階的に減少させて上記サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害率の測定を行い、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性を50%阻害する試料濃度(μg/mL)を内挿法により求めた。結果を表17に示す。
Figure 0005307366
表17の結果から、製造例1〜3の白蘭花の抽出物が、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有することが確認された。
(配合実施例1)
−乳液−
下記組成から乳液を常法により製造した。
・製造例1の白蘭花の水抽出物・・・0.10g
・ホホバオイル・・・4.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・2.50g
・オリーブオイル・・・2.00g
・スクワラン・・・2.00g
・セタノール・・・2.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・黄杞エキス・・・0.10g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.10g
・イチョウ葉エキス・・・0.10g
・コンキオリン・・・0.10g
・オウバクエキス・・・0.10g
・カツミレエキス・・・0.10g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計100.00g)
(配合実施例2)
−化粧水−
下記組成から化粧水を常法により製造した。
・製造例2の白蘭花の50質量%エタノール抽出物・・・0.10g
・グリセリン・・・3.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・クエン酸・・・0.10g
・クエン酸ソーダ・・・0.10g
・油溶性甘草エキス・・・0.10g
・海藻エキス・・・0.10g
・クジンエキス・・・0.10g
・キシロビオースミクスチャー・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合実施例3)
−クリーム−
下記組成からクリームを常法により製造した。
・製造例3の白蘭花のエタノール抽出物・・・0.10g
・スクワラン・・・10.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・6.00g
・流動パラフィン・・・5.00g
・サラシミツロウ・・・4.00g
・セタノール・・・3.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・3.00g
・ラノリン・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・1.50g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・1.50g
・ステアリン酸・・・1.00g
・酵母抽出液・・・0.10g
・シソ抽出液・・・0.10g
・シナノキ抽出液・・・0.10g
・ジユ抽出液・・・0.10g
・香料・・・0.10g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合実施例4)
−パック−
下記組成からパックを常法により製造した。
・製造例1の白蘭花の水抽出物・・・0.20g
・ポリビニルアルコール・・・15.00g
・エタノール・・・10.00g
・プロピレングリコール・・・7.00g
・ポリエチレングリコール・・・3.00g
・セージ抽出液・・・0.10g
・トウキ抽出液・・・0.10g
・ニンジン抽出液・・・0.10g
・パラオキシ安息香酸エチル・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合実施例5)
−ヘアトニック−
下記組成の育毛作用を有するヘアトニックを、常法により製造した。
・塩酸ピリドキシン・・・0.1g
・レゾルシン・・・0.01g
・D−パントテニルアルコール・・・0.1g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.1g
・l−メントール・・・0.05g
・1,3−ブチレングリコール・・・4.0g
・ニンジンエキス・・・0.5g
・エタノール・・・25.0g
・製造例2の白蘭花の50質量%エタノール抽出物・・・0.2g
・香料・・・適量
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
(配合実施例6)
−シャンプー−
下記組成の育毛作用を有するシャンプー(クリームシャンプー)を、常法により製造した。
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム・・・30.0g
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム・・・20.0g
・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン・・・6.0g
・ヤシ油脂肪酸モジエタノールアミド・・・4.0g
・ジステアリン酸エチレングリコール・・・2.0g
・防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル)・・・0.15g
・製造例1の白蘭花の水抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・0.01g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
(配合実施例7)
−リンス−
下記組成の育毛作用を有するリンスを、常法により製造した。
・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム・・・1.5g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル・・・1.0g
・セチルアルコール・・・2.0g
・オクチルドデカノール・・・1.0g
・カチオン化セルロース・・・0.5g
・プロピレングリコール・・・5.0g
・製造例1の白蘭花の水抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
(配合実施例8)
−リンス−
下記組成の育毛作用を有するリンスを、常法により製造した。
・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム・・・1.5g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル・・・1.0g
・セチルアルコール・・・2.0g
・オクチルドデカノール・・・1.0g
・カチオン化セルロース・・・0.5g
・プロピレングリコール・・・5.0g
・製造例3の白蘭花のエタノール抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
(配合実施例9)
−錠剤状栄養補助食品−
下記の混合物を打錠して、錠剤状栄養補助食品を製造した。
・製造例1の白蘭花の水抽出物・・・30g
・粉糖(ショ糖)・・・178g
・ソルビット・・・10g
・グリセリン脂肪酸エステル・・・12g
(配合実施例10)
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例2の白蘭花の50質量%エタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
(配合実施例11)
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例3の白蘭花のエタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤の少なくともいずれかを配合した化粧料は、優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有し、生体内の酸化防止、育毛、美白、皮膚のシワや皮膚の弾力低下の防止及び改善、肌荒れの予防、肌荒れの防止に有効であり、例えば軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンスなどに幅広く用いられる。
また、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤の少なくともいずれかを添加した美容用飲食品は、経口摂取によっても優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有し、安全性にも優れているので、例えば健康食品、栄養補助食品などに幅広く用いられる。

Claims (2)

  1. 白蘭花の抽出物を含有することを特徴とする育毛剤。
  2. テストステロン5α−リダクターゼ活性阻害作用及びアンドロゲンレセプター拮抗作用の少なくともいずれかを有する請求項1に記載の育毛剤。
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