JP2009091302A - 抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤、並びに皮膚外用剤及び美容用飲食品 - Google Patents

抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤、並びに皮膚外用剤及び美容用飲食品 Download PDF

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Abstract

【課題】抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤、並びに、化粧料及び美容用飲食品を提供すること。
【解決手段】紅藤の抽出物を含有し、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用、COX−2活性阻害作用、TNF−α産生促進作用、メラニン産生抑制作用、エラスターゼ活性阻害作用、MMP−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用、インボルクリン産生促進作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有する抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤、並びに、化粧料及び美容用飲食品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、紅藤の抽出物を含有する抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤、並びに皮膚外用剤及び美容用飲食品に関する。
炎症性の疾患、例えば接触性皮膚炎(かぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他肌荒れを伴う各種皮膚疾患等の原因及び発症機構は多種多様である。その原因として、一酸化窒素(NO)の産生、ヒアルロニダーゼ活性、血小板凝集、シクロオキシゲナーゼ−2(以下、「COX−2」と称する。)活性によるものが知られている。
前記一酸化窒素は、大気汚染、酸性雨等の要因となる窒素酸化物である。また、近年、一酸化窒素は、血管内皮由来弛緩因子(EDRF)、神経伝達物質、生体防御における微生物、腫瘍細胞の障害因子等、生体内で多彩な機能を示す生理活性物質であることが報告されている。生理活性物質としては、マクロファージから産生される一酸化窒素が細菌及びウイルスの感染を防御することが知られている。しかし、前記マクロファージから産生される一酸化窒素が大量に生合成されると、生体にとって無毒ではなく、自己組織の破壊を引き起こし、炎症の悪化、リューマチ、糖尿病等の病態の原因となることがある。また、大量に生合成された一酸化窒素が血管平滑筋の弛緩と過剰な透過性の増大をもたらし、著しい血圧の低下によってエンドトキシン・ショックを引き起こすこともある。
したがって炎症性疾患において、一酸化窒素の過剰な産生を抑制することが重要となる。このような一酸化窒素の産生抑制作用を有する生薬としては、例えば、ローズマリー抽出液、カルノソール、カルノシン酸、コーヒー豆の抽出液、サクラダソウ抽出液、オウレン抽出液、オウバク抽出液、カンゾウ抽出液、イヌノイバラの抽出液、センキュウ抽出液、トウニン抽出液、シャクヤク抽出液、ヨクイニン抽出液、アカブドウ抽出液(特許文献1参照)、唐独活、タラ根皮、和続断、車前子、遠子、茜草根、半枝連、槐花、花椒(非特許文献1参照)、などが報告されている。
体組織への親和性を保つヒアルロン酸塩は、含水系の中では紫外線、酵素等によって分解され、分子量の低下に伴って保水効果も減少する。また、ヒアルロン酸は細胞間組織として存在し、血管透過性とも関与している。更に、ヒアルロニダーゼは肥満細胞中にあって活性化により、肥満細胞からの脱顆粒に関与していると考えられている。したがってヒアルロン酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの活性を阻害することにより、ヒアルロン酸の安定化をはかり、肥満細胞からの種々のケミカルメディエーターの放出を防止し、保湿の強化又は抗炎症が期待できる。
このようなヒアルロニダーゼ活性阻害作用を有する生薬としては、例えば、オスベッキア属植物の抽出物(特許文献2参照)、藤茶抽出物(特許文献3参照)、ローズマリー、タイム抽出物及びメリッサ抽出物(特許文献4参照)などが報告されている。
また、血小板凝集は、アラキドン酸カスケードのホスホリパーゼAの活性化を招き、それによりロイコトリエンB及びプロスタグランジンE等が放出されて起炎物質となる。このため、血小板の凝集を阻害乃至抑制する物質によりアレルギー疾患性疾患、炎症性疾患を予防乃至治療する試みがなされている。このような血小板凝集抑制作用を有する生薬の抽出物としては、例えば、カナリウム属に属する植物の抽出物(特許文献5参照)、コウサンフウ抽出物(特許文献6参照)、藤茶抽出物(特許文献7参照)、などが報告されている。
また、炎症は、発赤、浮腫、発熱、痛み、機能障害等の症状を示す複雑な反応である。微視的に見ると、血漿漏出を起こす血管反応、白血球の浸潤、炎症性細胞による組織破壊などの共通する反応からなり、発熱反応、痛覚過敏等の中枢神経系が関与する全身の反応も引き起こす場合がある。
このような炎症の個々の反応にはプロスタグランジンが重要な役割を果たしており、炎症時におけるプロスタグランジンの産生には、主として誘導型のシクロオキシゲナーゼであるCOX−2の関与が知られている。このため、炎症反応の防止乃至予防を図る目的で、アスピリンに代表される多くのシクロオキシゲナーゼ活性阻害剤が報告されている(非特許文献2参照)。また、植物由来のCOX−2活性阻害剤としては、マンゴスチン果皮抽出物中のα−マンゴスチン及びγ−マンゴスチンが開示されている(特許文献8参照)。また、COX−2活性阻害作用を有する化合物として、例えば2−フェニル−1,2−ベンズイソセレナゾール−3(2H)−オン、2−フェニル−1,2−ベンズイソセレナゾール−3(2H)−オンの塩、又は2−フェニル−1,2−ベンズイソセレナゾール−3(2H)−オンの水和物が開示されている(特許文献9参照)。
近年、消費者の健康に対する意識はますます高まりを見せている。一方で、現代社会には、不規則な生活習慣、食事の偏り、精神的ストレス等、免疫機構にダメージを与える要因が氾濫している。このようにして免疫力が低下することにより、癌、感染症、アレルギー症状等の各種疾患を誘発することが知られており、逆に免疫力が賦活されると、発癌抑制、制癌作用、抗感染症、抗アレルギー作用、更には体調リズムの回復・恒常性維持など様々な効果が期待できる。
免疫機構には、多くの種類の細胞が関与しているが、特に白血球の役割は大きく、なかでもマクロファージは全動物に普遍的に存在しており、免疫応答の特に初期段階での働きを含め、あらゆる段階に関与している重要な白血球の一種である。近年、白血球の働きが物質レベルで解明されてきており、白血球の機能や細胞間相互作用は、白血球が分泌する微量タンパク質(サイトカイン)によって担われていることが分かってきている。
サイトカインには多くの種類があり、なかでも腫瘍壊死因子やインターロイキン(IL)類が注目されている。それらのなかでも、TNF−αに代表される炎症性サイトカインは、主にマクロファージから放出され、最終的には抗腫瘍作用等を示すことが報告されている。したがって、TNF−αの産生機能を亢進させることにより、悪性腫瘍の増殖を抑制できるものと考えられる。このような考えに基づき、TNF−α産生促進作用を有するものとして、ユキノシタ科スグリ属に属する植物からの抽出物(特許文献10参照)等が提案されている。
これまでの美白剤開発は、メラニン生成の律速酵素であるチロシナーゼに注力して進められてきたが、最近、紫外線UVB照射後に表皮ケラチノサイトからの産生が上昇し、色素細胞(メラノサイト)を活性化するサイトカインとしてα−メラノサイト刺激ホルモン(α−MSH)、エンドセリン−1(ET−1)、一酸化窒素、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、顆粒球・マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、幹細胞因子(SCF)等が報告されており、これらが関与する情報伝達系を遮断することによりメラニン産生を抑制して美白効果を導く物質の開発が盛んに行われるようになってきている。このようなエンドセリン−1(ET−1)の色素細胞(メラノサイト)への作用を阻害する生薬の抽出物として、例えばカミツレ抽出物及びアルテア抽出物が報告されている(非特許文献3参照)。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するコラーゲンやエラスチン等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、これら皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄、過酸化水素との接触等のある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、コラーゲンやエラスチン等の細胞外マトリックスの産生量が減少すると共に架橋による弾力低下を起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
このように皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲンやエラスチン等の真皮マトリックス成分の減少乃至変性が関与している。
エラスターゼは皮膚真皮に存在するエラスチンの加水分解酵素である。エラスターゼは、紫外線暴露や老化により過剰発現することがあり、エラスターゼによりエラスチンが変性・破壊されると、皮膚の弾力性が低下すると考えられている。
近年、真皮マトリックス成分の減少乃至変性を誘導する因子として、マトリックスメタロプロテアーゼ類(以下、「MMPs」と称することもある)と呼ばれるタンパク質分解酵素群の分解及び再構築がある。
前記MMPsは、その一次構造と基質特異性の違いから、(1)コラゲナーゼ群(MMP−1、MMP−8及びMMP−13)、(2)ゼラチナーゼ群(MMP−2及びMMP−9)、(3)ストロメライシン群(MMP−3及びMMP−10)、(4)膜結合型マトリックスメタロプロテアーゼ群(MMP−14、MMP−15、MMP−16、及びMMP−17)、(5)その他(MMP−7、MMP−11、及びMMP−12)の5つのグループに分類されている(特許文献11参照)。
前記MMPsの中でも、MMP−1及びMMP−14は、皮膚の真皮マトリックスの主な構成成分であるI型コラーゲン、II型コラーゲン、III型コラーゲンを分解する酵素として知られている。また、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、紫外線によるコラーゲンの減少乃至変性の一因となり、皮膚のシワ形成等の大きな要因であると考えられる。
また、加齢に伴う皮膚老化の一因として、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退することがある。エストロゲンは成人女性の健康維持に深く関わっており、その分泌不足は種々の内科的疾患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等の好ましくない肌の変化の原因となることが知られている。
角層は、表皮角化細胞が終末分化して形成された角質細胞と、細胞間を埋める細胞間脂質から形成される。セラミドを主成分とする細胞間脂質は、ラメラ構造を形成することにより、角層バリア機能を担っている。一方、角質細胞は、ケラチン線維を主成分とし、膜の裏打ち蛋白であるコーニファイドエンベロープ(角質肥厚膜、以下「CE」と略す。)という疎水的で強靭な細胞膜様構造物に覆われている。CEは、表皮角化細胞の分化に従って細胞内で産生されるインボルクリン、ロリクリンなど複数のCE前駆体蛋白質が、酵素トランスグルタミナーゼにより架橋され不溶化して形成され、このCEが皮膚のバリア機能に密接に関与している。さらに、その一部にはセラミド等が共有結合し、疎水的な構造をとることで細胞間脂質のラメラ構造の土台を供給し、角層バリア機能及び皮膚の水分保持機能の基礎が形成される。
しかしながら、加齢、乾燥、紫外線などの影響によりターンオーバー速度に異常が生じると、ラメラ構造の乱れやCEが不完全な状態で形成された、いわゆる不全角化が誘発され、角質細胞や細胞間脂質の構造に異常が生じ角層の水分保持機能およびバリア機能は低下する。このことが肌荒れ、乾燥肌等の皮膚の老化症状につながると考えられる。また、乾癬やアトピー性皮膚炎の患者では、バリア機能が低下した皮疹部で未熟なCEが高頻度に観察され、CEが正しく形成されることが皮膚のバリア機能に非常に重要であると考えられている(非特許文献4)。
即ち、表皮においてインボルクリンの産生を促進することにより角質細胞の角化を促進し、健全なCEの形成を促すことによって、皮膚のバリア機能および水分保持機能を高め、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、乾癬などの皮膚症状を予防又は改善することができると考えられる。このような考えに基づき、インボルクリン産生促進作用を有するものとして、セイロンテツボクの種子抽出物(特許文献12)、キリンサイ抽出物(非特許文献5)等が知られている。
肥満の防止には、脂肪を分解することが有効であり、とりわけ、脂肪の代謝促進に関与しているサイクリックAMPを分解する酵素であるサイクリックAMPホスホジエステラーゼの作用を抑制することが有効であると考えられる。実際、サイクリックAMPホスホジエステラーゼの作用を抑えると、細胞内サイクリックAMPの濃度が上昇して脂質代謝が活発になり、肥満が解消されることが知られている。
そこで、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有する物質を天然物から抽出することが試みられており、例えば、藤茶抽出物(特許文献13参照)、カエデ属植物の抽出物(特許文献14参照)、などが報告されている。
一方、紅藤(コウトウ)は、サルゲントドクサ科の植物であって、学名は「Sargentodoxa cuneata」であり、大血藤とも呼ばれる。紅藤のつるは、清熱解毒し、活血し、風邪を除く作用を有し、虫垂炎、腹痛、無月経、月経痛、風痺・湿痺の痛み、打撲の腫痛、病後の病弱、肺結核、心臓病、貧血、まちがってヒルをのんでしまった場合などに服用される。また、打撲傷による筋肉の攣縮に外用される(例えば、非特許文献6参照)。また、特許文献1には、紅藤の抽出物に抗酸化作用を見出し、紅藤を抗酸化剤として利用する発明が開示されている。しかしながら、特許文献1には、紅藤の抽出物が有する他の優れた作用については、何ら記載されていない。
したがって、現在までのところ、入手が容易で安価であり、安全性の高い天然物系のものであって、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさず、皮膚外用剤及び美容用飲食物に広く使用可能な抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤は未だ提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
特開2002−87975号公報 特開2003−55242号公報 特開2003−12532号公報 特開平8−333267号公報 特開2002−53478号公報 特開2002−53477号公報 特開2001−97873号公報 特開2002−47180号公報 特開2000−16935号公報 特開2004−107660号公報 特開2000−344672号公報 特開2005−213187公報 特開2003−12532号公報 特開2003−113068号公報 「和漢医薬学雑誌」,Vol.15,p.302−303,1998年発行 「薬理学アトラス」,福原武彦監訳,文光堂,p.184, 「フレグランスジャーナル」,Vol.28,No.9,p.65〜71,2000年発行 Experimental Dermatology 12:591−601(2003) 日本香粧品科学会誌Vol.27:6−10(2003) 「原色牧野和漢薬草大図鑑」,北隆館,2002年発行
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。 即ち、本発明は、第一に、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗炎症剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第二に、TNF−α産生促進作用を有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系免疫賦活剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第三に、メラニン産生抑制作用を有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系美白剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第四に、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗老化剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第五に、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗肥満剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第六に、本発明の前記抗炎症剤、前記免疫賦活剤、前記美白剤、前記抗老化剤及び前記抗肥満剤の少なくとも一つを、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの有効成分として配合した皮膚外用剤及び美容用飲食品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、紅藤の抽出物が、(1)優れた一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを有し、抗炎症剤として有用であること、(2)優れたTNF−α産生促進作用を有し、免疫賦活剤として有用であること、(3)優れたメラニン産生抑制作用を有し、美白剤として有用であること、(4)優れたエラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを有し、抗老化剤として有用であること、(5)サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有し、抗肥満剤として有用であること、をそれぞれ知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗炎症剤である。
<2> 紅藤の抽出物が、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを有する<1>に記載の抗炎症剤である。
<3> 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする免疫賦活剤である。
<4> 紅藤の抽出物が、TNF−α産生促進作用を有する<3>に記載の免疫賦活剤。
<5> 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする美白剤である。
<6> 紅藤の抽出物が、メラニン産生抑制作用を有する<5>に記載の美白剤である。
<7> 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤である。
<8> 紅藤の抽出物が、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを有する<7>に記載の抗老化剤である。
<9> 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗肥満剤である。
<10> 紅藤の抽出物が、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有する<9>に記載の抗肥満剤である。
<11> <1>から<10>のいずれかに記載の紅藤の抽出物を、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの有効成分として含有する皮膚外用剤である。
<12> <1>から<10>のいずれかに記載の紅藤の抽出物を、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの有効成分として含有する美容用飲食品。
本発明の抗炎症剤によると、従来における諸問題を解決することができ、優れた一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを通じて、炎症性疾患を防止乃至改善することができる。
本発明の免疫賦活剤によると、従来における諸問題を解決することができ、優れたTNF−α産生促進作用を通じて、免疫を賦活させることができる。
本発明の美白剤によると、従来における諸問題を解決することができ、優れたメラニン産生抑制作用を通じて、皮膚の色素化を防ぐことができる。
本発明の抗老化剤によると、従来における諸問題を解決することができ、優れたエラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(以下、「MMP−1」と称する。)活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを通じて、皮膚のシワ及び皮膚の弾力低下の防止乃至改善することができる。
本発明の抗肥満剤によると、従来における諸問題を解決することができ、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを通じて、局所乃至全身の肥大化を防止乃至改善することができる。
また、本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤は、天然系抽出物であり安全性に優れ、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさないので、皮膚外用剤に配合したり、美容用飲食品に添加したりして用いるのに好適なものである。
(抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤)
本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤は、紅藤の抽出物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記抗炎症剤は、抗炎症作用として、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを有している。
前記免疫賦活剤は、免疫賦活作用として、TNF−α産生促進作用を有している。
前記美白剤は、美白作用として、メラニン産生抑制作用を有している。
前記抗老化剤は、抗老化作用として、エラスターゼ活性阻害作用、MMP−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを有している。
前記抗肥満剤は、抗肥満作用として、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有している。
前記紅藤の抽出物における抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用の少なくとも一つを有する物質の詳細については不明であるが、前記紅藤の抽出物がこれらの優れた作用を有し、抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤として有用であることは現在までのところ全く知られておらず、これらのことは、本発明者らの鋭意研究による新知見である。
<紅藤の抽出物>
前記紅藤(コウトウ)とは、サルゲントドクサ科の植物であって、学名は「Sargentodoxa cuneata」であり、大血藤とも呼ばれる。
前記紅藤は、中国の華南、華中、華東、西南の各地方において、山間の疎林、谷の両側にある林の周辺に野生しており、これらの地域から容易に入手可能である。
前記紅藤の抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。なお、前記紅藤の抽出物には、紅藤の抽出液、該抽出液の希釈液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
前記紅藤の抽出原料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紅藤の葉部、茎部、花(蕾)部、種子、(これらを地上部という)、根部などを用いることができる。これらの中でも、茎部等の地上部が好ましく、茎部が特に好ましい。
前記抽出原料である紅藤は、乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。なお、前記紅藤は、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。なお、脱脂等の前処理を行うことにより、紅藤の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
前記抽出に用いる溶媒としては、水、親水性有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。なお、前記抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1質量部〜40質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部添加することが好ましい。
本発明において、抽出原料である紅藤から、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つを有する物質を抽出するにあたって特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温又は還流加熱下で、任意の抽出装置を用いて抽出することができる。
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽内に、抽出原料としての紅藤の茎を投入し、更に必要に応じて時々攪拌しながら、30分間〜2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)である。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50℃〜95℃にて1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40℃〜80℃にて30分間〜4時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであれば、そのまま本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤として用いることができる。
得られる紅藤の抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るため、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
なお、得られる紅藤の抽出液は、そのままでも抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤として使用することができるが、濃縮液又はその乾燥物としたものの方が利用しやすい。抽出液の乾燥物を得るにあたっては、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。また、前記紅藤の抽出物は、特有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、皮膚外用剤及び美容用飲食品に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。なお、精製としては、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
以上のようにして得られる紅藤の抽出物は、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用、COX−2活性阻害作用、TNF−α産生促進作用、メラニン産生抑制作用、エラスターゼ活性阻害作用、MMP−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用、インボルクリン産生促進作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有しており、これらの作用に基づいて、本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤として使用することができる。
本発明の抗炎症剤における抗炎症作用は、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びCOX−2活性阻害作用のうち少なくとも一つに基づいて発揮される。
本発明の免疫賦活剤における免疫賦活作用は、TNF−α産生促進作用に基づいて発揮される。
本発明の美白剤における美白作用は、メラニン産生抑制作用に基づいて発揮される。
本発明の抗老化剤における抗老化作用は、エラスターゼ活性阻害作用、MMP−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つに基づいて発揮される。
本発明の抗肥満剤における抗肥満作用は、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つに基づいて発揮される。
本発明の紅藤の抽出物は、優れた抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つを有するとともに、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、特に、以下に説明する本発明の皮膚外用剤に配合するのに好適である。
また、本発明の紅藤の抽出物は、優れた抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用うちの少なくとも一つを有するとともに、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、特に、以下に説明する本発明の美容用飲食品に配合するのに好適である。
(皮膚外用剤)
本発明の皮膚外用剤は、本発明の前記抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤のうち少なくとも一つを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記皮膚外用剤の用途としては、特に制限はなく、各種用途から適宜選択することができ、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンス、などが挙げられる。
本発明の前記抗炎症剤、前記免疫賦活剤、前記美白剤、前記抗老化剤又は前記抗肥満剤の前記皮膚外用剤全体における配合量は、皮膚外用剤の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整することができるが、前記紅藤の抽出物に換算して0.0001質量%〜10質量%が好ましく、0.001質量%〜1質量%がより好ましい。
前記皮膚外用剤は、更に必要に応じて本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で、化粧料の製造に通常使用される各種主剤及び助剤、その他の成分を添加することができる。
前記その他の成分としては、本発明の抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの妨げにならない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した成分が挙げられ、例えば、収斂剤、殺菌剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、などが挙げられる。これらの成分は、前記紅藤の抽出物と共に併用した場合、相乗的に作用して、通常期待される以上の優れた作用効果をもたらすことがある。
本発明の皮膚外用剤は、皮膚に使用した場合に高い安全性を有し、優れた一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用、COX−2活性阻害作用、TNF−α産生促進作用、メラニン産生抑制作用、エラスターゼ活性阻害作用、MMP−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用、インボルクリン産生促進作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを効果的に発揮して、生体内の炎症性疾患の予防乃至治療、免疫賦活、美白、老化防止、肥満防止に有用である。
(美容用飲食品)
本発明の美容用飲食品は、本発明の前記抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤のうち少なくとも一つを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記美容用飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品、などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
本発明の前記美容用飲食物は、紅藤の抽出物を、その活性を妨げないように任意の飲食物に配合したものであってもよいし、紅藤の抽出物を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
前記美容用飲食品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品や栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
前記その他の成分としては、前記美容用飲食品を製造するに当たって通常用いられる補助的原料又は添加物、などが挙げられる。
前記原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤、などが挙げられる。
前記美容用飲食品における本発明の前記抗炎症剤、前記免疫賦活剤、前記美白剤、前記抗老化剤又は前記抗肥満剤の添加量は、対象となる美容用飲食品の種類に応じて異なり一概には規定することができないが、美容用飲食品本来の味を損なわない範囲で添加すればよく、各種対象美容用飲食品に対し、0.001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜20質量%がより好ましい。また、顆粒、錠剤又はカプセル形態の美容用飲食品の場合には、0.01質量%〜100質量%が好ましく、5質量%〜100質量%がより好ましい。
本発明の美容用飲食品は、日常的に経口摂取することが可能であり、有効成分である紅藤の抽出物の働きによって、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つを極めて効果的に発揮させることができる。
なお、本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤、抗肥満剤、皮膚外用剤、美容用飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
−紅藤の水抽出物の製造−
抽出原料として紅藤の茎の粉砕物100gを、水1,000mlに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。ろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
(製造例2)
−紅藤の50質量%エタノール抽出物の製造−
抽出原料として紅藤の茎の粉砕物100gを、50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)1,000mlに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。ろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
(製造例3)
−紅藤の80質量%エタノール抽出物の製造−
抽出原料として紅藤の茎の粉砕物100gを、80質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:4)1,000mlに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、ろ過した。ろ液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
Figure 2009091302
(実施例1)
−一酸化窒素(NO)産生抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により一酸化窒素(NO)産生抑制作用を試験した。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を10% FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を3.0×10 cells/mLの濃度になるように10% FBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで希釈した後、96穴プレートに1穴当たり100μLずつ播種し、4時間培養した。培養終了後、培地を抜き、終濃度0.5% DMSOを含む10%FBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで溶解した被験試料を各穴に100μL添加し、終濃度1μg/mLで10%FBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMに溶解したリポポリサッカライド(LPS、E.coli 0111;B4、DIFCO社)を100μL加え、48時間培養した。NO産生量は亜硝酸イオン(NO )量を指標に測定した。培養終了後、各穴の培養液に、同量のグリス試薬(1%スルファニルアミド、0.1% N−1−naphthyl ethylendiamine dihydrochlpride in 5%リン酸溶液)を添加し、10分間室温にて反応した。反応後、波長540nmにおける吸光度を測定した。亜硝酸ナトリウム(NaNO)をNO の指標として検量線を作製し、培養上清中のNOの産生量を求めた。得られた測定結果から、下記(1)式によりNO産生抑制率(%)を算出した。結果を表2に示す。
NO産生抑制率(%)={(B−A)/B}×100 ・・・(1)
〔但し、前記(1)式中、
A:被験試料添加時のNO量、
B:被験試料無添加時のNO量、を表す。〕
Figure 2009091302
表2の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高い一酸化窒素(NO)産生抑制作用を有することが認められた。
(実施例2)
−ヒアルロニダーゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりヒアルロニダーゼ活性阻害作用について試験した。
ヒアルロニダーゼ溶液(400ユニット/mL,pH3.5酢酸緩衝液)0.1mLと試料溶液0.2mLを混合し、37℃で20分間インキュベーションしたのち、活性化剤溶液(2.5mM−CaCl)0.2mLを加え、37℃で20分間インキュベーションして酵素を活性化した。ヒアルロン酸カリウム緩衝液0.5mLを加え、37℃で40分間インキュベーションした後、0.4N水酸化ナトリウム0.2mlを加えると共に氷冷して反応を停止させた。次いで0.8Mホウ酸溶液(pH9.1)0.2mLを加え、沸騰浴中で3分間加熱後、直ちに20分間氷冷した。p−DABA試薬(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド10gを10N塩酸12.5mLと酢酸87.5mLの混合液に溶解し、酢酸で10倍に希釈したもの)6.0mLを加えて37℃で20分間インキュベーションしたことにより、上記酵素反応で遊離したN−アセチルグルコサミンを発色させ、波長585nmの吸光度を測定した。同様の操作と吸光度測定を、酵素を添加せずに行った。さらに、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行い、下記(2)式によりヒアルロニダーゼの阻害率を求めた。
阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100 ・・・(2)
〔但し、前記(2)式中、
A:酵素添加, 試料溶液添加時の吸光度、
B:酵素無添加, 試料溶液添加時の吸光度、
C:酵素添加, 試料溶液無添加時の吸光度、
D:酵素無添加, 試料溶液無添加時の吸光度、を表す。〕
試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、阻害率が50%になる試料濃度(ppm、質量基準)を内挿法により求めた。結果を表3に示す。
Figure 2009091302
表3の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いヒアルロニダーゼ活性阻害作用を有することが認められた。
(実施例3)
−血小板凝集抑制試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により血小板凝集抑制作用を試験した。
日本薬局方ヘパリンナトリウム注射液を1/10量加えて採血したウサギの血液を遠心(180×g、10分、室温)して血小板浮遊液(P.R.P.)を得た。これを血小板浮遊液とした。血小板浮遊液223μLに200mmol/L 塩化カルシウム溶液1μLを加え、37℃で1分間反応した。これに被験試料溶液1μLを加え、さらに2分間反応し、撹拌子を入れて1分間撹拌した後、コラーゲン溶液を25μL添加して37℃で10分間の凝集を血小板凝集測定装置 PAM12CL(メバニクス株式会社製)を用いて、凝集率Aを測定した。別に、試料溶液の代わりに試料溶液の溶媒を添加し、上記と同様に操作し、凝集率Bを測定し、下記(3)式により血小板擬集抑制率を求めた。結果を表4に示す。
血小板凝集抑制率(%)=(1−A)/B×100 ・・・(3)
〔但し、前記(3)式中、
A:凝集惹起剤添加、試料溶液添加時の凝集率、
B:凝集惹起剤添加、試料溶液無添加時の凝集率、を表す。〕
Figure 2009091302
表4の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高い血小板凝集抑制作用を有することが認められた。
(実施例4)
−シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりCOX−2活性阻害作用試験を行った。この試験は、Hwang,B.−Y.らの方法(Planta Medica 67(2001)、406−410)に一部修正を加えて行った。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を10% FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を2.0×10 cells/mLの濃度になるように10% FBS含有ダルベッコMEMで希釈した後、96穴プレートに1穴当たり100μLずつ播種し、18時間培養した。培養終了後、既に存在するCOX‐1および少量発現しているCOX−2をアセチル化し失活させるため、培地を500μmol/L アスピリン含有培地に交換し4時間培養した。細胞をPBS(−)で3回洗浄し、終濃度0.5% DMSOを含む10% FBS含有ダルベッコMEMで溶解した被験試料を各穴に100μL添加した後、終濃度1μg/mLで10% FBS含有ダルベッコMEMに溶解したリポポリサッカライド(LPS,E.coli 0111;B4,DIFCO社)を100μL添加し、16時間培養した。培養終了後、各穴の培養上清中のプロスタグランジンE量をPGE EIA Kit(Cayman Chemical社)を用いて定量し、下記(4)式によりCOX−2活性阻害率を求めた。結果を表5に示す。
COX−2活性阻害率(%)
={1−(A−C)/(B−C)}×100 ・・・(4)
〔但し、前記(4)式中、
A:被験試料添加・LPS刺激時のプロスタグランジンE量、
B:被験試料無添加・LPS刺激時プロスタグランジンE量、
C:被験試料無添加・LPS無刺激時のプロスタグランジンE量、を表す。〕
Figure 2009091302
表5の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いCOX−2活性阻害作用を有することが認められた。
(実施例5)
−TNF−α産生促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりTNF−α産生亢進作用試験を行った。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を、10%牛胎児血清(FBS)を添加したダルベッコMEM培地にて前培養後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を1.0×10cells/mLの細胞密度になるように10%FBS含有ダルベッコMEMで希釈した後、96穴プレートに1穴あたり100μLずつ播種し、4時間培養した。
培養終了後、培地を抜き、終濃度0.5%のDMSOを含む10%FBS含有ダルベッコMEMで試料を溶解した試料溶液を各穴に200μL添加し、24時間培養した。培養終了後、各穴の培養上清中のTNF−α量を下記サンドイッチELISA法により測定した。
一次抗体であるラット抗マウスTNF−αモノクローナル抗体(Endogen Inc.製)を50mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)で2.5μg/mLとなるように溶解し、その溶液100μLを96穴マイクロプレートに加え、一夜、4℃でコーティングした。次いで、洗浄液(0.05%Tween20を含むリン酸緩衝液)で各穴を洗浄後、1%BSAを含むリン酸緩衝液でブロッキングを行った。洗浄液によって各穴を洗浄後、試験培地で培養上清を希釈し、その100μLを各穴に加え、37℃で120分間インキュベートした。各穴を洗浄した後、二次抗体として、0.3%BSAを含むリン酸緩衝液に2.5μg/mLの濃度で溶解させたウサギ抗マウスTNF−αポリクローナル抗体(Endogen Inc.製)100μLを加え、37℃で60分間インキュベートしてから洗浄した。
次いで、1000倍に希釈したアルカリフォスファターゼ標識抗ウサギIgG抗体(CHEMICON Inc.製)を100μL加え、37℃で60分間インキュベートした。各穴を洗浄した後、発色用緩衝液(20mM硫酸マグネシウム含有トリス塩酸緩衝液,pH8.0)100mLにp−ニトロフェニルリン酸50mgを溶解してなる基質溶液150μLを各穴に添加し、20〜30分間酵素反応を行って発色させ、405nmの吸光度を測定し、リコビナントマウスTNF−α(Endogen Inc.製)標準液より作成した標準曲線から、培養上清中のTNF−α量(pg/mL)を求めた。得られた測定結果から、下記(5)式によりTNF−α産生促進率(%)を算出した。結果を表6に示す。
TNF−α産生促進率(%)=A/B×100 ・・・(5)
〔但し、前記(5)式中、
A:試料添加時のTNF−α量、
B:試料無添加時のTNF−α量、を表す。〕
Figure 2009091302
表6の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いTNF−α産生促進作用を有することが認められた。
(実施例6)
−メラニン産生抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりメラニン産生抑制作用を試験した。
B16メラノーマ細胞を10% FBS含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を10% FBSおよび1mmol/L テオフィリン含有ダルベッコMEMで5.0×10 cells/mLの濃度に希釈した後、48穴プレートに1穴当たり300μLずつ播種し、6時間培養した。培養終了後、10% FBSおよび1mmol/L テオフィリン含有ダルベッコMEMで溶解した被験試料を各穴に300μL添加し、4日間培養した。培養終了後、各穴から培地を取り除き、1mol/L NaOH溶液200μLを添加して超音波破砕器により細胞を破壊し、波長475nmにおける吸光度を測定し、メラニン産生量とした。
また細胞生存率の測定のため、同様に培養後、400μLのPBS(−)で洗浄し、終濃度0.05mg/mLで1%FBS含有ダルベッコMEMに溶解したニュートラルレッドを各穴に200μL添加した。2.5時間培養した後、ニュートラルレッド溶液を捨て、エタノール・酢酸溶液 (エタノール:酢酸:水=50:1:49)を各穴に200μL添加し、色素を抽出した。抽出後、波長540nmにおける吸光度を測定した。
空試験として、10% FBSおよび1mmol/L テオフィリン含有ダルベッコMEMのみで培養した細胞を同様の方法で試験した。得られた測定結果から、下記(6)、(7)式により、メラニン産生抑制率及び細胞生存率を求めた。結果を表7及び表8に示す。
メラニン産生抑制率(%)={1−(B/D)/(A/C)}×100 ・・・(6)
細胞生存率(%)=(D/C)×100 ・・・(7)
〔但し、前記(6)、(7)式中、
A:被験試料無添加での475nmにおける吸光度、
B:被験試料添加での475nmにおける吸光度、
C:被験試料無添加での540nmにおける吸光度、
D:被験試料添加での540nmにおける吸光度、を表す。〕
Figure 2009091302
Figure 2009091302
表7及び表8の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いメラニン産生抑制作用を有し、特に細胞生存率に影響しないことが認められた。
(実施例7)
−エラスターゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりエラスターゼ活性阻害作用を試験した。
96穴プレートにて、0.2mol/L Tris−HCL緩衝液(pH8.0)で調製した被験試料50μLおよび20μg/mL エラスターゼ・タイプIII溶液(SIGMA製)50μLを混合した。その後、上記緩衝液にて調製した0.4514mg/mL N−SUCCINYL−ALA−ALA−ALA−p−NITROANILIDE(SIGMA製)100μLを添加して、25℃にて15分反応させた。反応終了後、波長415nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。得られた測定結果から、下記(8)式により、エラスターゼ活性阻害率を求めた。
エラスターゼ活性阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100 ・・・(8)
〔但し、前記(8)式中、
A:被験試料無添加、酵素添加での波長415nmにおける吸光度、
B:被験試料無添加、酵素無添加での波長415nmにおける吸光度、
C:被験試料添加、酵素添加での波長415nmにおける吸光度、
D:被験試料添加、酵素無添加での波長415nmにおける吸光度、を表す。〕
試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、阻害率が50%になる試料濃度(μg/mL)を内挿法により求めた。結果を表9に示す。
Figure 2009091302
表9の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いエラスターゼ活性阻害作用を有することが認められた。
(実施例8)
−マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりMMP−1活性阻害作用を試験した。この試験方法は、Wunsch and Heidrich法を一部改変したものである。
蓋付試験管にて、20mmol/mL 塩化カルシウム含有0.1mol/L Tris−HCl緩衝液(pH 7.1)に溶解した被験試料50μL、MMP−1(COLLAGENASE Type IV from Clostridium histolyticum(Sigma製))溶液50μLおよびPz−peptide(Pz−peptide:Pz−Pro−Leu−Gly−Pro−D−Arg−OH(BACHEM Feinchemikalien AG製))溶液400μLを混合し、37℃にて30分反応させた後、25mmol/L クエン酸溶液1mLを加え反応を停止した。その後、酢酸エチル5mLを加え、激しく振とうした。これを遠心(1600×g、10分)し、酢酸エチル層の波長320nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。得られた測定結果から、下記(9)式により、MMP−1活性阻害率を求めた。
MMP−1活性阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100 ・・・(9)
〔但し、前記(9)式中、
A:被験試料無添加、酵素添加での波長320nmにおける吸光度、
B:被験試料無添加、酵素無添加での波長320nmにおける吸光度、
C:被験試料添加、酵素添加での波長320nmにおける吸光度、
D:被験試料添加、酵素無添加での320nmにおける吸光度、を表す。〕
試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、阻害率が50%になる試料濃度(μg/mL)を内挿法により求めた。結果を表10に示す。
Figure 2009091302
表10の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いマトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)活性阻害作用を有することが認められた。
(実施例9)
−エストロゲン様作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりエストロゲン様作用を試験した。
ヒト乳癌由来細胞(MCF−7)を10% FBS、1% NEAAおよび1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含有するMEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を活性炭処理した10% FBS、1% NEAAおよび1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含有するフェノールレッド不含MEM(T−MEM)を用いて3.0×10 cells/mLの濃度に希釈した後、48穴プレートに1穴あたり450μLずつ播種し、細胞を定着させるため培養した。6時間後(0日目)にT−MEMで終濃度の10倍に調製した被験試料を各穴に50μL添加し培養を続けた。3日目に培地を抜き、T−MEMで終濃度に調製した被験試料を各穴に0.5mL添加し、さらに2日間培養を続けた。エストロゲン様作用は、MTTアッセイを用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、1% NEAA、1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含有するMEMに終濃度0.4mg/mLで溶解したMTTを各穴に200μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール200μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。ポジティブコントロールとして、1×10−9 Mのエストラジオールを使用した。
得られた測定結果から、下記(10)式により、エストロゲン様作用(エストロゲン依存性増殖作用)率(%)を算出した。結果を表11に示す。
エストロゲン様作用率(%)=(A/B)×100 ・・・(10)
〔但し、前記(10)式中、
A:被験試料添加時の吸光度、
B:被験試料無添加時の吸光度、を表す。〕
Figure 2009091302
表11の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いエストロゲン様作用を有することが認められた。
(実施例10)
−過酸化水素に対するダメージ抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により過酸化水素に対するダメージ抑制作用を試験した。
ヒト正常新生児皮膚繊維芽細胞(NBIRGB)をα−MEM培地(GIBCO BLR社製品,pH7.2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を2.5×10cells/mLの濃度になるようにα−MEM培地を用いて希釈した後、48穴プレートに播種し1穴当たり200μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、1% FBS含有α−MEMで溶解した被験試料を各穴に200μL添加し、24時間培養した。培養終了後、培地を抜き、400μLのPBS(−)で洗浄した。洗浄後、ハンクス緩衝液に溶解した過酸化水素(1mmol/L)、あるいは、ハンクス緩衝液のみを各穴に200μL添加し、2時間培養した。培養後、400μLのPBS(−)で洗浄し、終濃度0.05 mg/mLで1%FBS含有α−MEMに溶解したニュートラルレッドを各穴に200μL添加した。2.5時間培養した後、ニュートラルレッド溶液を捨て、エタノール・酢酸溶液(エタノール:酢酸:水=50:1:49)を各穴に200μL添加し、色素を抽出した。抽出後、波長540nmにおける吸光度を測定した。得られた測定結果から、下記(11)式により、過酸化水素ダメージ抑制率を求めた。結果を表12に示す。
過酸化水素ダメージ抑制率(%)
={1−(C−A)/(C−B)}×100 ・・・(11)
〔但し、前記(11)式中、
A:過酸化水素処理・被験試料処理の吸光度、
B:過酸化水素処理・被験試料無処理の吸光度、
C:過酸化水素無処理・被験試料無処理の吸光度、を表す。〕
Figure 2009091302
表12の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高い過酸化水素に対するダメージ抑制作用を有することが認められた。
(実施例11)
−インボルクリン産生促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりインボルクリン産生促進作用を試験した。
正常ヒト皮膚表皮角化細胞(NHEK)を80cmのフラスコで正常ヒト表皮角化細胞培地(KGM)にて37℃、5%CO下で培養し、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.0×10個/mLの細胞密度となるようにKGMで希釈した後、48穴プレートに1穴あたり200μLずつ播種し、5%CO下、37℃で一晩培養した。
培養終了後、培地を抜き、KGMで溶解した試料溶液を各穴に200μLずつ添加し、37℃、5%CO下で48時間培養した。培養終了後、培地を抜き、細胞をプレートに固定させ細胞表面に発現したインボルクリンの量をモノクローナル抗ヒトインボルクリン抗体を用いたELISA法により測定した。得られた測定結果から、下記(12)式によりインボルクリン産生促進率(%)を算出した。結果を表13に示す。
インボルクリン産生促進率(%)=A/B×100 ・・・(12)
〔但し、前記(12)式中、
A:試料添加時の波長405nmにおける吸光度、
B:試料無添加時の波長405nmにおける吸光度、を表す。〕
Figure 2009091302
表13の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いインボルクリン産生促進作用を有することが認められた。
(実施例12)
−サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりサイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用を試験した。
5mmol/L 塩化マグネシウム含有50mmol/L Tris−HCl緩衝液(pH 7.5)0.2mLに、2.5mg/mL ウシ血清アルブミン溶液0.1mLおよび0.1mg/mL ホスホジエステラーゼ溶液0.1mL、さらに被験試料溶液0.05mLを加え、37℃で5分間予備反応した。これに0.5mg/mL サイクリックAMP(cAMP)溶液0.05mLを加え、37℃で60分間反応した。3分間沸騰水浴上で煮沸することにより反応を停止し、これを遠心(2,260×g、10分、4℃)し、上清中の反応基質であるサイクリックAMPを下記の条件でHPLC分析した。同様の方法で空試験を行い補正した。
〔HPLC condition〕
Column :Wakosil C18−ODS 5μm
Mobil phase :1mM TBAP in 25mM KH2PO4:CH3CN=90:10
Flow rate :1.0 mL/min
Detector :260nm
次に、サイクリックAMP標準品のピーク面積(A)、試料無添加時におけるサイクリックAMP標準品とサイクリックAMPホスホジエステラーゼとの反応溶液の上清のピーク面積(B1)および試料添加時におけるサイクリックAMP標準品とサイクリックAMPホスホジエステラーゼとの反応溶液の上清のピーク面積(B2)を求めた。得られた結果から、下記(13)、(14)式により、試料無添加時のサイクリックAMP標準品分解率(C)及び試料添加時のサイクリックAMP標準品の分解率(D)を算出した。
試料無添加時の標準品の分解率(C,%)=(1−B1/A)×100 ・・・(13)
試料添加時の標準品の分解率 (D,%)=(1−B2/A)×100 ・・・(14)
その後、上記(13)、(14)式により算出した各分解率(C,D)に基づいて、下記(15)式によりサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害率(%)を算出した。
ホスホジエステラーゼ活性阻害率(%)=(1−D/C)×100 ・・・(15)
試料溶液の試料濃度を段階的に減少させて上記の測定を繰り返し、サイクリックAMPホスホジエステラーゼの活性を50%阻害する試料濃度IC50(ppm、質量基準)を内挿法により求めた。その結果を表14に示す。
Figure 2009091302
表14の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高いサイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用を有することが認められた。
(実施例13)
−ラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用を試験した。
(1)脂肪細胞の調製
ウイスター系ラット(7週齢)3匹をエーテル麻酔にかけ、麻酔下で断頭により放血致死させた。副睾丸上の脂肪組織を切り出し、37℃に保温した生理食塩水中で組織をハサミで細かく切った。組織小片を小型の三角フラスコに入れ、これに10mLの緩衝液A(119mmol/L 塩化ナトリウム、4.7mmol/L 塩化カリウム、2.6mmol/L 塩化カルシウム、1.2mmol/L リン酸二水素カリウム、1.2mmol/L 硫酸マグネシウム、32.3mmol/L HEPES(pH7.4)、20mg/mLウシ血清アルブミン、2mmol/Lグルコース)に溶解した10mgのコラゲナーゼを入れて1時間37℃で攪拌(100rpm/min)しながら反応した。反応後、ガーゼでろ過して未消化組織を除き、ろ液はふたつきスピッツ管に取って遠心(180×g、20秒)し、下層をパスツールピペットで取り除いた。これに緩衝液Aを10mL加え、混合した後、再度遠心した。この操作を4回繰り返し、コラゲナーゼを十分取り除いた。最後に、10mL程度の緩衝液Aを加えて、脂肪細胞液とした。
(2)脂肪分解促進試験
上記で調製した脂肪細胞液を96穴プレートに1穴当たり90μLずつ播種し、これに試料溶液を各穴に10μL添加して、1.5時間培養した。培養終了後、各穴から5μLずつ採取して、遊離した脂肪酸をNEFA−Cテストワコー(和光純薬株式会社)により測定した。上記と同じ操作及び測定を、試料溶液の代わりに試料溶液と等量の溶媒を添加して行った。
そして、得られた測定結果から、下記(16)式により脂肪分解促進率を算出した。結果を表15に示す。
脂肪分解促進率(%)=A/B×100 ・・・(16)
〔但し、前記(16)式中、
A:試料溶液添加時の遊離脂肪酸量、
B:試料溶液無添加(対照)時の遊離脂肪酸量、を表す。〕
Figure 2009091302
表15の結果から、製造例1〜3の紅藤抽出物が、高い脂肪分解促進作用を有することが認められた。
(配合例1)
−乳液−
下記組成から乳液を常法により製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・0.10g
・ホホバオイル・・・4.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・2.50g
・オリーブオイル・・・2.00g
・スクワラン・・・2.00g
・セタノール・・・2.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・黄杞エキス・・・0.10g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.10g
・イチョウ葉エキス・・・0.10g
・コンキオリン・・・0.10g
・オウバクエキス・・・0.10g
・カツミレエキス・・・0.10g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計100.00g)
(配合例2)
−化粧水−
下記組成から化粧水を常法により製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・0.10g
・グリセリン・・・3.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・クエン酸・・・0.10g
・クエン酸ソーダ・・・0.10g
・油溶性甘草エキス・・・0.10g
・海藻エキス・・・0.10g
・クジンエキス・・・0.10g
・キシロビオースミクスチャー・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合例3)
−クリーム−
下記組成からクリームを常法により製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・0.10g
・スクワラン・・・10.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・6.00g
・流動パラフィン・・・5.00g
・サラシミツロウ・・・4.00g
・セタノール・・・3.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・3.00g
・ラノリン・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・1.50g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・1.50g
・ステアリン酸・・・1.00g
・酵母抽出液・・・0.10g
・シソ抽出液・・・0.10g
・シナノキ抽出液・・・0.10g
・ジユ抽出液・・・0.10g
・香料・・・0.10g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合例4)
−パック−
下記組成からパックを常法により製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・0.20g
・ポリビニルアルコール・・・15.00g
・エタノール・・・10.00g
・プロピレングリコール・・・7.00g
・ポリエチレングリコール・・・3.00g
・セージ抽出液・・・0.10g
・トウキ抽出液・・・0.10g
・ニンジン抽出液・・・0.10g
・パラオキシ安息香酸エチル・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
(配合例5)
−錠剤状栄養補助食品−
下記の混合物を打錠して、錠剤状栄養補助食品を製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・30g
・粉糖(ショ糖)・・・178g
・ソルビット・・・10g
・グリセリン脂肪酸エステル・・・12g
(配合例6)
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
(配合例7)
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例2の紅藤の50%エタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤のうち少なくとも一つを配合した皮膚外用剤は、優れた抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つを有し、生体内の炎症性疾患の防止乃至改善、免疫賦活、美白、皮膚のシワや皮膚の弾力低下の防止及び改善、肥満防止に有効であり、例えば軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンスなどに幅広く用いられる。
また、本発明の抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤のうち少なくとも一つを添加した美容用飲食品は、経口摂取によっても優れた抗炎症剤、免疫賦活剤、美白剤、抗老化剤及び抗肥満剤のうち少なくとも一つを有し、安全性にも優れているので、例えば健康食品、栄養補助食品などに幅広く用いられる。

Claims (12)

  1. 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗炎症剤。
  2. 紅藤の抽出物が、一酸化窒素産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、血小板凝集抑制作用及びシクロオキシゲナーゼ−2活性阻害作用のうち少なくとも一つを有する請求項1に記載の抗炎症剤。
  3. 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする免疫賦活剤。
  4. 紅藤の抽出物が、TNF−α産生促進作用を有する請求項3に記載の免疫賦活剤。
  5. 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする美白剤。
  6. 紅藤の抽出物が、メラニン産生抑制作用を有する請求項5に記載の美白剤。
  7. 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
  8. 紅藤の抽出物が、エラスターゼ活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1活性阻害作用、エストロゲン様作用、過酸化水素に対するダメージ抑制作用及びインボルクリン産生促進作用のうち少なくとも一つを有する請求項7に記載の抗老化剤。
  9. 紅藤の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗肥満剤。
  10. 紅藤の抽出物が、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用及び脂肪分解促進作用のうち少なくとも一つを有する請求項9に記載の抗肥満剤。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の紅藤の抽出物を、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの有効成分として含有する皮膚外用剤。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載の紅藤の抽出物を、抗炎症作用、免疫賦活作用、美白作用、抗老化作用及び抗肥満作用のうち少なくとも一つの有効成分として含有する美容用飲食品。
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