JP2003055245A - 皮膚化粧料および飲食品 - Google Patents
皮膚化粧料および飲食品Info
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Abstract
は抗老化作用を有するものを見いだし、それを配合した
皮膚化粧料および飲食品を提供することを目的とする。 【解決手段】 Choerospondias属に属する植物からの抽
出物を皮膚化粧料および飲食品に配合する。
Description
有効成分とする抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤、並
びに植物からの抽出物を配合した皮膚化粧料および飲食
品に関するものである。
ぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他肌荒れを伴う各種
皮膚疾患等の原因や発症機構は多種多様であるが、その
原因としてヒアルロニダーゼ、サイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼによる血小板凝集およびヒスタミン遊離
が知られている。
ホスホリパーゼA2の活性化を招き、それにより放出され
たロイコトリエンB4やプロスタグランジンE2等が炎症反
応を引き起こす。このため、血小板の凝集を阻害・抑制
する物質によりアレルギー性疾患や炎症性疾患を予防・
治療する試みがなされており、そのような血小板凝集阻
害物質として、アスピリン、チクロピジン、スルフィピ
ラゾン等が用いられてきた。しかしながら、これらの物
質はいずれも副作用があり、安全性の点で問題となって
いた。
ックAMPの濃度と関係があり、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼによってサイクリックAMPが分解されてサ
イクリックAMPの濃度が低下すると、血小板は凝集しや
すくなる。従って、サイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼの作用を抑制してサイクリックAMP濃度の低下を防
止すれば、血小板凝集を防止できるものと考えられる。
因として、活性酸素が注目されており、その生体への悪
影響が問題となっている。活性酸素は、生体細胞内のエ
ネルギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサ
イド(即ち酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキ
シドアニオン(・O2-)、過酸化水素(H2O2)、一重項
酸素(1O2)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。
これら活性酸素は食細胞の殺菌機構にとって必須であり
ウイルスや癌細胞の除去に重要な働きを果たしている
が、活性酸素の過剰な生成は生体内の膜や組織を構成す
る生体内分子を攻撃し、各種疾患を誘発する。例えば、
活性酸素は、コラーゲン等の生体組織を分解、変性ある
いは架橋したり、油脂類を酸化して細胞に障害を与える
過酸化脂質を生成したりすると考えられており、活性酸
素によって引き起こされるこれらの障害が、皮膚のしわ
形成や皮膚の弾力性低下等の老化の原因になるものと考
えられている。
化の原因としては、活性酸素以外にも種々の原因が考え
られる。すなわち、皮膚の真皮・表皮は、表皮細胞、線
維芽細胞およびこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支
持するエラスチン、コラーゲン等の細胞外マトリックス
によって構成されており、若い皮膚においてはこれらの
皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保
持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張り
や艶があってみずみずしい状態に維持される。ところ
が、紫外線、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、あ
る種の外的因子の影響があったり加齢が進んだりする
と、細胞外マトリックスの主要構成成分であるエラスチ
ンは分解・変質を引き起こし、またコラーゲンは産生量
が減少すると共に架橋による弾性低下を起こす。その結
果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離
を始めるから、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ、くす
み等の老化症状を呈するようになる。
ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退するこ
とにある。すなわち、エストロゲンは成人女性の健康維
持に深く関わっていて、その分泌不足は種々の内科的疾
患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等、
好ましくない肌の変化の原因となることが知られてい
る。
し、炎症性疾患を予防・治療するには、その原因となる
ヒアルロニダーゼの活性化、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼによるサイクリックAMPの分解、ヒスタミ
ン遊離、活性酸素や生体内ラジカルの発生等を阻害・抑
制することが有用であると考えられる。
阻害・抑制により、過酸化脂質の生成の抑制等を通じて
皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化を予防・
治療できるものと考えられる。
ーゼ、エラスターゼ活性の阻害を通じた細胞外マトリッ
クスのコントロールあるいは加齢によるエストロゲン分
泌減退を補うことにより、皮膚のしわの形成や弾力性低
下等の皮膚の老化を予防・治療できるものと考えられ
る。
らヒアルロニダーゼ阻害作用、サイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼ阻害作用またはヒスタミン遊離阻害作用
を有するものを見いだし、それを有効成分とした抗炎症
剤を提供することを目的とする。
活性酸素消去作用またはラジカル消去作用を有するもの
を見いだし、それを有効成分とした抗酸化剤を提供する
ことを目的とする。
らコラーゲン産生促進作用、エストロゲン様作用、コラ
ゲナーゼ阻害作用またはエラスターゼ阻害作用を有する
ものを見いだし、それを有効成分とした抗老化剤を提供
することを目的とする。
ら抗炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有するも
のを見いだし、それを配合した皮膚化粧料を提供するこ
とを目的とする。
ら抗炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有するも
のを見いだし、それを配合した飲食品を提供することを
目的とする。
に、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤は、Ch
oerospondias属に属する植物からの抽出物を有効成分と
して含有することを特徴とする。
ヒアルロニダーゼ阻害作用、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ阻害作用およびヒスタミン遊離阻害作用か
らなる群より選ばれる1種または2種以上の作用を有す
ることが好ましい。また、本発明の抗酸化剤において、
前記抽出物が活性酸素消去作用および/またはラジカル
消去作用を有することが好ましい。また、本発明の抗老
化剤において、前記抽出物がコラーゲン産生促進作用、
エストロゲン様作用、コラゲナーゼ阻害作用およびエラ
スターゼ阻害作用からなる群より選ばれる1種または2
種以上の作用を有することが好ましい。
は、Choerospondias属に属する植物からの抽出物を配合
したことを特徴とする。
する。本発明において、「Choerospondias属に属する植
物からの抽出物」には、Choerospondias属に属する植物
を抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液も
しくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、ま
たはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含ま
れる。
dias属に属する限り特に限定されるものではなく、例え
ば、南酸棗(Choerospondias axillaris (Roxb.) Burtt
etHill)等を抽出原料として用いることができる。こ
れらのうち特に南酸棗を抽出原料として用いることが好
ましい。南酸棗は、ウルシ科に属する落葉高木であっ
て、中国南部等に分布している。葉は奇数羽状複葉で、
小葉は7〜19枚、卵状披針形か披針形である。なお、
南酸棗の樹皮には解毒・収斂・鎮痛・止血作用があるこ
とが知られていたが、その葉が抗炎症作用、抗酸化作用
および抗老化作用を有することはこれまで知られていな
かった。
位は特に限定されるものではなく、例えば、葉部、果
実、果核等の構成部位を抽出原料として用いることがで
きる。これらのうち特に葉部を抽出原料として用いるこ
とが好ましい。
物に含有される抗炎症物質、抗酸化物質または抗老化物
質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に用いられ
ている抽出方法によって、Choerospondias属に属する植
物から抗炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有す
る抽出物を得ることができる。例えば、抽出原料を乾燥
した後、そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出
溶媒による抽出に供することにより得ることができる。
この際、抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常
使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、Choero
spondias属に属する植物は、ヘキサン、ベンゼン等の非
極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料
として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことによ
り、Choerospondias属に属する植物からの極性溶媒によ
る抽出処理を効率よく行うことができる。
溶媒またはこれらの混合液を室温または溶媒の沸点以下
の温度で用いることが好ましい。
水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡
水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。
水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ
過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。
従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水に
は、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸
緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5
の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の
低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価
アルコールなどが挙げられる。
として使用する場合には、低級アルコールの場合は水1
0重量部に対して1〜90重量部、低級脂肪族ケトンの
場合は水10重量部に対して1〜40重量部、多価アル
コールの場合は水10重量部に対して10〜90重量部
添加することが好ましい。
たは抗老化作用を有する抽出物を得るにあたり特殊な抽
出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下
で、任意の装置を用いて抽出することができる。
抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら、3
0分から2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過
して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留
去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒
量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)であり、
抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常
50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒
として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、
通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。
くは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製
物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃
縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
抗酸化剤または抗老化剤として使用することができる
が、濃縮液またはその乾燥物としたものの方が利用しや
すい。Choerospondias属に属する植物からの抽出物の製
剤化は常法に従って行うことができる。製剤化する場
合、保存や取扱いを容易にするために、デキストリン、
シクロデキストリン等の薬学的に許容され得るキャリア
ーその他任意の助剤を添加することができ、Choerospon
dias属に属する植物からの抽出物を粉末状、顆粒状、錠
剤状等、任意の剤形に製剤化することができる。
の抽出物は特有の匂いを有しているため、その生理活性
の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製
を行うことも可能であるが、化粧料や飲食品などに添加
する場合には大量に使用するものではないから、未精製
のままでも実用上支障はない。精製は具体的には、活性
炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって
行うことができる。
属に属する植物からの抽出物は、抗炎症作用、抗酸化作
用または抗老化作用を有しており、それぞれの作用を利
用して抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤として使用す
ることができる。
らの抽出物の抗炎症作用は、例えば、ヒアルロニダーゼ
阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害
作用およびヒスタミン遊離阻害作用からなる群より選ば
れる1種または2種以上の作用に基づいて発揮される。
但し、Choerospondias属に属する植物からの抽出物の抗
炎症作用は、上記作用に基づいて発揮される抗炎症作用
に限定されるわけではない。なお、Choerospondias属に
属する植物からの抽出物は、ヒアルロニダーゼ阻害作
用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用ま
たはヒスタミン遊離阻害作用を有しているので、ヒアル
ロニダーゼ阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼ阻害剤またはヒスタミン遊離阻害剤の有効成分とし
て利用することもできる。
の抽出物の抗酸化作用は、例えば、活性酸素消去作用及
び/又はラジカル消去作用に基づいて発揮される。但
し、Choerospondias属に属する植物からの抽出物の抗酸
化作用は、上記作用に基づいて発揮される抗酸化作用に
限定されるわけではない。ここで、「活性酸素」には、
スーパーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジカ
ル、一重項酸素等が含まれる。また、「ラジカル」と
は、不対電子を1つまたはそれ以上有する分子または原
子を意味し、スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカ
ル、DPPH等が含まれる。なお、Choerospondias属に
属する植物からの抽出物は、活性酸素消去作用またはラ
ジカル消去作用を有しているので、活性酸素消去剤また
はラジカル消去剤の有効成分として利用することもでき
る。
の抽出物の抗老化作用は、例えば、コラーゲン産生促進
作用、エストロゲン様作用、コラゲナーゼ阻害作用およ
びエラスターゼ阻害作用からなる群より選ばれる1種ま
たは2種以上の作用に基づいて発揮される。但し、Choe
rospondias属に属する植物からの抽出物の抗老化作用
は、上記作用に基づいて発揮される抗老化作用に限定さ
れるわけではない。なお、Choerospondias属に属する植
物からの抽出物は、コラーゲン産生促進作用、エストロ
ゲン様作用、コラゲナーゼ阻害作用またはエラスターゼ
阻害作用を有しているので、コラーゲン産生促進剤、エ
ストロゲン様作用剤、コラゲナーゼ阻害剤またはエラス
ターゼ阻害剤の有効成分として利用することもできる。
物は、炎症性疾患の予防・改善や皮膚の老化の防止・改
善に有用である共に、皮膚に適用した場合の使用感と安
全性に優れているため、皮膚化粧料に配合するのに好適
である。皮膚化粧料には、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤
または抗老化剤のいずれか1種を配合してもよいし、2
種以上を組み合わせて配合してもよい。
物を配合し得る皮膚化粧料は特に限定されないが、その
具体例としては、軟膏、クリーム、乳液、ローション、
パック、入浴剤等が挙げられる。
as属に属する植物からの抽出物の配合量は、皮膚化粧料
の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整すること
ができるが、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して
約0.005〜10重量%である。
属に属する植物からの抽出物の抗炎症作用、抗酸化作用
および抗老化作用の妨げにならない限り、その皮膚化粧
料の製造に通常使用される各種主剤および助剤、その他
任意の助剤を使用することができる。本発明の皮膚化粧
料は、炎症性疾患の予防・治療および皮膚の老化防止・
改善に関し、Choerospondias属に属する植物からの抽出
物のみが主剤となるものに限られるわけではない。
物と共に皮膚化粧料構成成分として利用可能なものの具
体例としては、グリセリン、コラーゲン、ヒアルロン酸
およびその塩、コンドロイチン酸およびその塩、キチ
ン、キトサン等の保湿剤;パラジメチルアミノ安息香酸
アミル等の紫外線吸収剤;グリセロリン脂質、スフィン
ゴリン脂質等の複合脂質;β−カロチン、油溶性甘草エ
キス、リコカルコンA、バイカリン、バイカレインその
他の活性酸素消去作用を有する物質;アズレン、グリチ
ルリチン酸およびその塩類、グリチルレチン酸およびそ
の誘導体、酸化亜鉛等の抗炎症作用物質;リボフラビ
ン、トコフェロール、アスコルビン酸、葉酸等のビタミ
ンおよびその誘導体類;ホホバ油、ラノリン、流動パラ
フィン、スクワラン、イソステアリルアルコール等の油
性成分;ステアリル硫酸ナトリウム、セシル硫酸ジエタ
ノールアミン、ステアリン酸グリセリン等の界面活性
剤;エリソルビン酸ナトリウム等の酸化防止剤;エチル
パラベン等の防腐剤;オウバク抽出物、カミツレ抽出
物、カンゾウ根抽出物、ローズマリー抽出物、マロニエ
抽出物等の植物性抽出物、コレステロール類;植物ステ
ロール類;リポプロテイン類;ビフィズス菌培養物、乳
酸菌培養物、酵母抽出物、ブクリョウ抽出物等の微生物
由来成分;褐藻抽出物、紅藻抽出物等の藻類抽出物;γ
−オリザノール等の血行促進剤;硫黄等の抗脂漏剤;香
料;アルコール;カルボキシポリマー等の増粘剤;チタ
ンイエロー、ベニバナその他の着色料等が挙げられる。
物は、消化管で消化されるようなものではないことが確
認されているので、任意の飲食品や栄養補助食品に配合
するのに好適である。その場合の配合量は、添加対象飲
食品の一般的な摂取量を考慮して成人1日当たりの抽出
物摂取量が約1〜1000mgになるようにするのが適
当である
物を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体
例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲
料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液および
調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベ
ット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょ
うざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;
飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレー
ト、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャ
ム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、
ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等
の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネ
ーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシン
グ等の油脂および油脂加工食品;ソース、たれ等の調味
料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物などが挙げ
られる。
剤、抗老化剤、皮膚化粧料並びに飲食品は、ヒトに対し
て好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果
が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用すること
もできる。
本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に
何ら限定されるものではない。
llaris (Roxb.) Burtt et Hill)の葉の乾燥物を細切り
したもの200gに水、50%エタノール(水とエタノ
ールとの重量比1:1)、エタノール2000mLを加
え、還流抽出器で80℃、2時間加熱抽出し、熱時濾過
した。残渣についてさらに同様の抽出処理を行った。得
られた抽出液を合わせて減圧下に濃縮し、さらに乾燥し
て各部位の抽出物を得た。抽出物の収率は表1のとおり
であった。
りヒアルロニダーゼ阻害作用を試験した。
mL,pH3.5酢酸緩衝液)0.1mLと試料溶液
0.2mLを混合し、37℃で20分間インキュベーシ
ョンした後、活性化剤溶液(2.5mM−CaCl2)
0.2mLを加え、37℃で20分間インキュベーショ
ンして酵素を活性化した。ヒアルロン酸カリウム緩衝液
0.5mLを加え、37℃で40分間インキュベーショ
ンした後、0.4N水酸化ナトリウム0.2mlを加え
ると共に氷冷して反応を停止させた。次いで0.8Mホ
ウ酸溶液(pH9.1)0.2mLを加え、沸騰浴中で
3分間加熱後、直ちに20分間氷冷した。p−DABA
試薬(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド10gを1
0N塩酸12.5mLと酢酸87.5mLの混合液に溶
解し、酢酸で10倍に希釈したもの)6.0mLを加え
て37℃で20分間インキュベーションしたことによ
り、上記酵素反応で遊離したN−アセチルグルコサミン
を発色させ、波長585nmの吸光度を測定した。この
とき測定した吸光度を以下「酵素添加, 試料溶液添加時
の吸光度」という。
ずに行った。このとき測定した吸光度を以下「酵素無添
加, 試料溶液添加時の吸光度」という。
した場合についても同様の測定を行った。このとき測定
した吸光度を以下「酵素添加, 試料溶液無添加時の吸光
度」という。
添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定
を行った。このとき測定した吸光度を以下「酵素無添
加, 試料溶液無添加時の吸光度」という。そして、次式
によりヒアルロニダーゼ阻害率(%)を求めた。
(A−B)/(C−D)}×100
添加時の吸光度」、「B」は「酵素無添加, 試料溶液添
加時の吸光度」、「C」は「酵素添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」、「D」は「酵素無添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」を表す。
の測定を行い、阻害率が50%になる試料濃度IC50
(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。その結果
を表2に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がヒアルロニダーゼ阻
害作用を有することが確認された。また、このヒアルロ
ニダーゼ阻害作用の程度は、抽出物の濃度によって調節
できることが確認された。
エステラーゼ阻害試験 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
りサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を
試験した。
ス塩酸緩衝液(pH7.5)0.2mLに胎児血清アル
プミン溶液0.1mLおよびサイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼ溶液0.1mLを加え、さらに試料溶液
0.05mLを加え、37℃で5分間プレインキュベー
ションした。次いでサイクリックAMP溶液0.05m
Lを加え、37℃で60分間インキュベーションした。
沸騰浴中で3分間煮沸して反応を停止させ、4℃で3
500rpm遠心分離し、上清中の反応基質・5′−A
MPを高速液体クロマトグラフィーにより定量した。試
料溶液を添加せずに同様の酵素反応と反応基質の分析を
行い、試料無添加時の反応基質量に対する試料添加時の
反応基質量の比率より、試料のサイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ阻害率(%)を求めた。
上記の測定を繰り返し、サイクリックAMPホスホジエ
ステラーゼの活性を50%阻害する試料濃度IC
50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。その
結果を表3に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がサイクリックAMP
ホスホジエステラーゼ阻害作用を有することが確認され
た。また、このサイクリックAMPホスホジエステラー
ゼ阻害作用の程度は、抽出物の濃度によって調節できる
ことが確認された。
りヒスタミン遊離抑制作用を試験した。なお、下記の試
験法は、細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘキ
ソサミニダーゼも遊離されることを利用して、ヘキソサ
ミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価
する試験法である。
(15%FBS添加S−MEM培地;以下同じ)にRB
L−2H3細胞1.0×106個を播種し、37℃、5
%CO 2−95%airの下で4日間培養した。次いで
トリプシン処理し、遠心分離(800rpm,4分間)
して細胞を集めた。得られた細胞を4.0×105ce
ll/mLで培地に懸濁し、そこにマウスモノクロナー
ル抗ジニトロフェニル基IgE(DNP−Specif
ic IgE)を0.5μg/mLの濃度で添加した。
この細胞浮遊液を96穴プレートの1穴に付き100μ
Lずつ播種し、37℃、5%CO2−95%airの下
で24時間培養した。培養終了後、各穴中の培地を除去
し、シラガニアン緩衝液で2回洗浄した。次に上記緩衝
液30μLおよび試料溶液10μLを加え、37℃で1
0分間インキュベーションした。次にジニトロフェニル
化ウシ血清アルブミン(DNP−BSA)10μLを加
え、更に37℃で15分間インキュベーションした。そ
の後、氷冷下で上清10μLを新たな96穴プレートに
移し替え、これに1mmol/L p−ニトロフェニル
−N−アセチル−β−D−グルコサミド溶液10μLを
加え、37℃で1時間インキュベーションした。反応終
了後、0.1mol/L Na2CO3−Na 2HCO
3溶液250μLを加え、マイクロプレートリーダーに
て650nmを対照に415nmにおける吸光度測定を
行った(このとき測定した吸光度をAとする)。
液を添加した細胞上清についても同様の処理と吸光度測
定を行った(このとき測定した吸光度をBとする)。
2CO3−Na2HCO3溶液を同様の処理で反応させ
たものについても吸光度測定を行った(このとき測定し
た吸光度をCとする)。
BSAのかわりにシラガニアン緩衝液を加えたものにつ
いても行った(このとき測定した吸光度をDとする)。そ
して、次式によりへキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)
を求めた。
D)/(B−D)}〕×100
制率の測定を行い、ヘキソサミニダーゼの遊離を50%
阻害する試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により
求めた。その結果を表4に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がヒスタミン遊離抑制
作用を有することが確認された。また、このヒスタミン
遊離抑制作用の程度は、抽出物の濃度によって調節でき
ることが確認された。
(NBT法) 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
りスーパーオキサイド消去作用を試験した。
3緩衝液(pH10.2)、3mMEDTA、BSA溶
液、および0.75mM NBT各0.1mLを試験管
にとり、これに試料溶液0.1mLを添加し、25℃で
10分間放置した。次いでキサンチンオキシダーゼ溶液
を加えて素早く攪拌し、25℃で20分間静置した。そ
の後6mM塩化銅0.1mLを加えて反応を停止させ、
波長560nmにおける吸光度を測定した。このとき測
定した吸光度を「酵素溶液添加, 試料溶液添加時の吸光
度」という。
溶液を添加せずに行った。このとき測定した吸光度を
「酵素溶液無添加, 試料溶液添加時の吸光度」という。
した場合についても同様の測定を行った。このとき測定
した吸光度を「酵素溶液添加, 試料溶液無添加時の吸光
度」という。
液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の
測定を行った。このとき測定した吸光度を「酵素溶液無
添加, 試料溶液無添加時の吸光度」という。そして、次
式によりスーパーオキサイド消去率(%)を求めた。
D)}×100
溶液添加時の吸光度」、「B」は「酵素溶液無添加, 試
料溶液添加時の吸光度」、「C」は「酵素溶液添加, 試
料溶液無添加時の吸光度」、「D」は「酵素溶液無添
加, 試料溶液無添加時の吸光度」を表す。
の測定を行い、スーパーオキサイドの消去率が50%に
なる試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求
めた。その結果を表5に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がスーパーオキサイド
消去作用を有することが確認された。また、このスーパ
ーオキサイド消去作用の程度は、抽出物の濃度によって
調節できることが確認された。
り一重項酸素消去作用を試験した。
球懸濁液5mL、試料溶液を所定濃度で含むpH7.4
の等張リン酸緩衝液5mL、および光増感剤(10mM
ヘマトポルフイリン−20mM水酸化ナトリウム溶液)
0.01mLを混合した。得られた溶液をメリーゴーラ
ンド上、7.5Wハロゲンランプで35分間均一に照射
して一重項酸素(1O2)を発生させ、赤血球の溶血を
生じさせた。この反応溶液1mLを採取し、等張リン酸
緩衝液2mLを加えて混合後、4℃、3000rpmで
5分間遠心分離を行った。次いで上清を採取し、波長5
40nmの吸光度を測定した。別に、赤血球を一部溶血
させた上記反応溶液1mLをとり、これに蒸留水2mL
を加えて完全に溶血させたものをコントロールとし、同
様に吸光度測定を行った。測定された吸光度より次式に
より一重項酸素消去率を求めた。
度」、「B」は「反応溶液上清の吸光度」を表す。試料
濃度を段階的に減少させて上記消去率の測定を行い、一
重項酸素の消去率が50%になる試料濃度(ppm;μ
g/mL)を内挿法により求めた。その結果を表6に示
す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物が一重項酸素消去作用
を有することが確認された。また、この一重項酸素消去
作用の程度は、抽出物の濃度によって調節できることが
確認された。
去試験 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
り非常に安定なラジカルであるDPPHを使用してラジ
カル消去作用を試験した。
溶液3mLに試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓
して振り混ぜ、30分間静置した。その後、波長520
nmの吸光度を測定した。コントロールとして、試料溶
液の代わりに試料溶液を溶解した溶媒を用いて同様に操
作し、波長520nmの吸光度を測定した。また、ブラ
ンクとして、エタノールに試料溶液3mLを加えたのち
直ちに波長520nmの吸光度を測定した。測定された
各吸光度より、次式によりラジカル消去率(%)を算出
した。
度」、「B」は「試料溶液を添加した場合の吸光度」、
「C」は「ブランクの吸光度」を表す。
の測定を行い、DPPHラジカルの消去率が50%にな
る試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求め
た。その結果を表7に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がDPPHラジカル消
去作用を有することが確認された。また、このDPPH
ラジカル消去作用の程度は、抽出物の濃度によって調節
できることが確認された。
験 製造例1で得られた抽出物について、下記の試験法によ
りコラーゲン産生促進作用を試験した。
ochem.,Vol.96,220,1979)に準拠し
て試験を行った。ヒトの線維芽細胞を24穴プレートに
播種し、37℃、5%CO2−95%airの下にて、
試料添加培地(試料濃度:200ppm)で数日間培養
した後、β−アミノプロピオニトリルと[3H]−プロ
リンとを添加し、更に24時間培養した。当該培養液全
体にペプシン/酢酸溶液を加えて4℃下で16時間消化
し、次いでこの消化液にキャリアーを加えて0.7mo
l/L食塩水溶液で沈殿させ、更に中性条件下で再溶解
させて、4.2mol/L食塩水溶液で再沈殿させた。
得られた沈殿物を20%エタノールで洗浄した後、その
沈殿物の放射活性を測定した。そして、コラーゲン産生
促進率(%)を、試料無添加時の放射活性を100%と
して算出した。その結果を表8に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がコラーゲン産生促進
作用を有することが確認された。また、このコラーゲン
産生促進作用の程度は、抽出物の濃度によって調節でき
ることが確認された。
りエストロゲン様作用を試験した。
響を調べるThomasらの方法(In Vitro C
ell.Dev.Biol.28A,595−602,
1992)に準拠して試験を行った。ヒト乳ガン由来の
MCF−7細胞を75cm2フラスコでコンフルエント
様になるまで培養し、トリプシン処理により、このMC
F−7細胞を集め、10%FBS(活性炭処理済み)、
1%NEAAおよび1mMピルビン酸ナトリウムを含み
フェノールレッドを含まないMEM培地(以下、「ME
M培地」と略す)を用いて、3×104cells/m
Lに調製した。調製したMCF−7細胞を24穴プレー
トに0.9mLずつ播種し、これを定着させるために3
7℃、5%CO 2−95%airの下で培養した。6時
間後(0日日)、MEM培地で終濃度の10倍の濃度
(31.25ppm)に調製した試料溶液100μLを
上記プレートに添加し、培養を続けた。培養開始から6
日目、培地を0.97mmol/LMTTを含むMEM
培地に交換し、2時間培養後、培地をイソプロパノール
に交換して細胞内に生成したブルーホルマザンを抽出し
た。溶出したブルーホルマザンを含有するイソプロパノ
ールについて、ブルーホルマザンの吸収極大点がある5
70nmの吸光度を測定した。
時に650nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもっ
てブルーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記
の計算式における吸光度はこの補正済み吸光度であ
る)。
ルエストラジオールを使用した。エストロゲン様作用
(エストロゲン依存性増殖作用)の強さは、試料無添加
時の吸光度を100%として次式により算出した。
光度」、「B」は「試料無添加の場合の吸光度」を表
す。試験結果を表9に示す。
属する南酸棗の葉部からの抽出物がエストロゲン様作用
を有することが確認された。また、このエストロゲン様
作用の程度は、抽出物の濃度によって調節できることが
確認された。
ラゲナーゼ阻害作用を試験した。
μL、コラゲナーゼ溶液50μLおよび基質溶液400
μLを混合し、37℃で30分間インキュベーションし
た。次いで25mMクエン酸溶液1mLで反応を停止
し、酢酸エチル5mLで抽出した。得られた抽出液につ
いて、波長320nmの吸光度(対照液:酢酸エチル)
を測定した。このとき測定した吸光度を「酵素添加, 試
料溶液添加時の吸光度」という。なお、コラゲナーゼ溶
液はシグマ社のコラゲナーゼTypeIV 5mgを緩
衝液1mLに溶解させ、使用時に50倍に希釈したもの
を使用した。基質溶液には、20nmol/Lの塩化カ
ルシウムを含有するトリス塩酸緩衝液にBACHEM
Fenichemikalien AG社Pz−ペプチ
ドを濃度が0.5mol/Lになるように溶解して使用
した。
を、試料溶液の代わりに試料溶液と等量の緩衝液を添加
して行った。このとき測定した吸光度を「酵素添加, 試
料溶液無添加時の吸光度」という。
を、コラゲナーゼ溶液の代わりに緩衝液を添加して行っ
た。このとき測定した吸光度を「酵素無添加, 試料溶液
添加時の吸光度」という。
を、試料溶液の代わりに試料溶液と等量の緩衝液を添加
するとともに、コラゲナーゼ溶液の代わりに緩衝液を添
加して行った。このとき測定した吸光度を「酵素無添
加, 試料溶液無添加時の吸光度」という。そして、次式
によりコラゲナーゼ阻害率(%)を算出した。
B)/(C−D)}×100
添加時の吸光度」、「B」は「酵素無添加, 試料溶液添
加時の吸光度」、「C」は「酵素添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」、「D」は「酵素無添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」を表す。
の測定を行い、コラゲナーゼの活性を50%阻害する試
料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。そ
の結果を表10に示す。
に属する南酸棗の葉部からの抽出物がコラゲナーゼ阻害
作用を有することが確認された。また、このコラゲナー
ゼ阻害作用の程度は、抽出物の濃度によって調節できる
ことが確認された。
りエラスターゼ阻害作用を試験した。
料溶液(溶媒:DMSO+水)50μLおよびエラスタ
ーゼ溶液50μLを添加し、さらに基質溶液100μL
を添加し混合した。25℃で15分間インキュベーショ
ンさせた後、波長415nmの吸光度を測定した。この
とき測定した吸光度を「酵素添加, 試料溶液添加時の吸
光度」という。なお、エラスターゼ溶液はシグマ社・エ
ラスターゼTypeIII 5mgをpH8の0.2mol
/Lトリス塩酸緩衝液1mLに溶解し使用時に250倍
に希釈したものを使用した。基質溶液として、シグマ社
のN−SUCCINYL−ALA−ALA−ALA−p
−NITROANILIDEをDMSOに溶解した濃度
45.14mg/mLの溶液を上記トリス塩酸緩衝液で
100倍に希釈して使用した。
料溶液の代わりに試料溶液と等量の溶媒のみを添加して
行った。このとき測定した吸光度を「酵素添加, 試料溶
液無添加時の吸光度」という。
を、エラスターゼ溶液の代わりに緩衝液を添加して同じ
操作と測定を行った。このとき測定した吸光度を「酵素
無添加, 試料溶液添加時の吸光度」という。
を、試料溶液の代わりに試料溶液と等量の溶媒のみを添
加するとともに、エラスターゼ溶液の代わりに緩衝液を
添加して同じ操作と測定を行った。このとき測定した吸
光度を「酵素無添加, 試料溶液無添加時の吸光度」とい
う。そして、次式によりエラスターゼ阻害率(%)を求
めた。
B)/(C−D)}×100
添加時の吸光度」、「B」は「酵素無添加, 試料溶液添
加時の吸光度」、「C」は「酵素添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」、「D」は「酵素無添加, 試料溶液無添加
時の吸光度」を表す。
の測定を行い、エラスターゼの活性を50%阻害する試
料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。そ
の結果を表11に示す。
に属する南酸棗の葉部からの抽出物がエラスターゼ阻害
作用を有することが確認された。また、このエラスター
ゼ阻害作用の程度は、抽出物の濃度によって調節できる
ことが確認された。
エタノール抽出物を含有するローション状の塗布液aお
よび50%エタノール抽出物を含有しないほかは塗布液
aと同じ組成の塗布液b(対照)を調製し、それらにつ
いてカミソリ負け防止効果を試験した。なお、カミソリ
負けはひげ等の毛を剃った後、皮膚が赤くなりヒリヒリ
痛んだり、腫れて熱を持ったり痒くなったりする症状で
あり、カミソリでひげ等の毛を剃った後の皮膚に細かい
切り傷ができ、そこから細菌が感染して炎症が起こるこ
とによって生じる症状である。
ある。なお、塗布液aおよび塗布液bともに全量を10
0mlとした。
名ずつ2群に分け、1群に塗布液aを、他の群に塗布液
bを、ひげ剃り直後の皮膚に塗布し、以下の判定基準で
カミソリ負け改善効果を評価した。
り」、カミソリ負けが弱くなった場合には「有効」、カ
ミソリ負けがやや弱くなった場合には「やや有効」、カ
ミソリ負けに変化が認められない場合には「無効」と判
定し、「無効」と判定した被験者が20%未満である場
合には「A」、20%以上50%未満である場合には
「B」、50%以上80%未満である場合には「C」、
80%以上である場合には「D」と評価した。
果は「A」と評価され、塗布液bのカミソリ負け防止効
果は「D」と評価された。なお、カミソリ負け防止効果
についての判定と同時に、肌に対する刺激(ヒリヒリ
感)の程度について感想を求めたところ、全ての被験者
が両塗布液とも刺激を感じないと答えた。
する南酸棗の葉部からの抽出物がカミソリ負け防止作
用、すなわち抗炎症作用を有することが確認された。
エタノール抽出物を配合した乳液(以下「実施例乳液」
という。)を常法に従って調整した。実施例乳液の組成
を以下に示す。
いほかは実施例乳液と同じ組成の比較例乳液について、
下記の評価試験を行った。 被験者:22〜40歳の女性多数の中から、皮溝・皮丘
が消え、広範囲の角質がめくれているか(表13に示す
評点が1)、または皮溝・皮丘が不鮮明で角質が部分的
にめくれており(表13に示す評点が2)、肌荒れと判
定された者19名、普通肌と判定された者1名の合計2
0名を選抜して被験者とした。
施例乳液を、左半分には比較例乳液を、朝夕各1回、3
0日間塗布させた。
後、シルフロ(FLEXICL DEVELOPMENTS LTD製)によるレ
プリカ法を用いて顔のレプリカをとり、50倍の顕微鏡
で皮紋の状態および角質剥離状態を観察し、表13に示
す評価基準で肌の状態を判定した。判定結果を表14に
示す。
布した領域は、比較例乳液を塗布した領域に比べて顕著
に肌荒れ(皮膚の老化)が改善された。
ついて、実施例乳液と比較例乳液とを比較した場合の優
劣を被験者全員に質問した。回答の集計結果を表15に
示す。
っても上記判定1と同様の効果と優れた使用感が確認さ
れた。
as属に属する南酸棗の葉部からの抽出物を配合した皮膚
化粧料が皮膚の老化防止・改善作用(肌荒れ改善作用)
を有するとともに、皮膚に適用した場合の使用感と安全
性に優れていることが確認された。
り製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 1g ホホバオイル 4g オリーブオイル 2g スクワラン 2g セタノール 2g モノステアリン酸グリセリル 2g ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0) 2.5g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 2g 黄杞エキス 0.1g イチョウ葉エキス 0.1g コンキオリン 0.1g オウバクエキス 0.1g カミツレエキス 0.1g 1,3-ブチレングリコール 3g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
り製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 2g グリセリン 3g 1,3-ブチレングリコール 3g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 0.5g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g クエン酸 0.1g クエン酸ソーダ 0.1g 油溶性甘草エキス 0.1g 海藻エキス 0.1g キシロビオースミクスチャー 0.5g クジンエキス 0.1g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
より製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 1g 流動パラフィン 5g サラシミツロウ 4g セタノール 3g スクワラン 10g ラノリン 2g ステアリン酸 1g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 1.5g モノステアリン酸グリセリル 3g 1,3-ブチレングリコール 6g 酵母抽出液 0.1g シソ抽出液 0.1g ジユ抽出液 0.1g シナノキ抽出液 0.1g パラオキシ安息香酸メチル 1.5g 香料 0.1g 精製水 残部(全量を100gとする)
り製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 5g ポリビニルアルコール 15g ポリエチレングリコール 3g プロピレングリコール 7g エタノール 10g セージ抽出液 0.1g トウキ抽出液 0.1g ニンジン抽出液 0.1g パラオキシ安息香酸エチル 0.05g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100gとする)
剤状栄養補助食品を製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 50重量部 粉糖(ショ糖) 178重量部 ソルビット 10重量部 グリセリン脂肪酸エステル 12重量部
して栄養補助食品を製造した。 南酸棗の葉抽出物(製造実施例1) 34重量部 ビートオリゴ糖 1000重量部 ビタミンC 167重量部 ステビア抽出物 10重量部
たは抗老化剤が提供される。また、本発明によれば、抗
炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有する皮膚化
粧料および飲食品が提供される。本発明の抗炎症剤によ
れば、ヒアルロニダーゼの活性化、サイクリックAMPホ
スホジエステラーゼによるサイクリックAMPの分解、ヒ
スタミン遊離、活性酸素や生体内ラジカルの発生等が関
与する炎症を効果的に予防または改善することができ
る。また、本発明の抗酸化剤によれば、活性酸素消去作
用や生体内ラジカル消去作用による生体成分の酸化の防
止を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の老化現
象を効果的に予防・治療することができる。さらに、本
発明の抗老化剤によれば、コラーゲン産生促進作用、エ
ストロゲン様作用、コラゲナーゼ阻害作用またはエラス
ターゼ阻害作用を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性低
下等の老化現象を効果的に予防・治療することができ
る。本発明の抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤は、皮
膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているので皮
膚化粧料に配合するのに好適なものである。また、本発
明の皮膚化粧料および飲食品は、皮膚の老化を防止およ
び/または改善するのに有用である。
Claims (8)
- 【請求項1】 Choerospondias属に属する植物からの抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗炎症
剤。 - 【請求項2】 前記抽出物がヒアルロニダーゼ阻害作
用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用お
よびヒスタミン遊離阻害作用からなる群より選ばれる1
種または2種以上の作用を有することを特徴とする請求
項1記載の抗炎症剤。 - 【請求項3】 Choerospondias属に属する植物からの抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗酸化
剤。 - 【請求項4】 前記抽出物が活性酸素消去作用および/
またはラジカル消去作用を有することを特徴とする請求
項3記載の抗酸化剤。 - 【請求項5】 Choerospondias属に属する植物からの抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗老化
剤。 - 【請求項6】 前記抽出物がコラーゲン産生促進作用、
エストロゲン様作用、コラゲナーゼ阻害作用およびエラ
スターゼ阻害作用からなる群より選ばれる1種または2
種以上の作用を有することを特徴とする請求項5記載の
抗老化剤。 - 【請求項7】 Choerospondias属に属する植物からの抽
出物を配合したことを特徴とする皮膚化粧料。 - 【請求項8】 Choerospondias属に属する植物からの
抽出物を配合したことを特徴とする飲食品。
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