JP2002087974A - 炎症性疾患の予防・治療剤 - Google Patents

炎症性疾患の予防・治療剤

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JP2002087974A
JP2002087974A JP2000276414A JP2000276414A JP2002087974A JP 2002087974 A JP2002087974 A JP 2002087974A JP 2000276414 A JP2000276414 A JP 2000276414A JP 2000276414 A JP2000276414 A JP 2000276414A JP 2002087974 A JP2002087974 A JP 2002087974A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然物の中からホスホリパーゼA阻害作
用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作
用、活性酸素消去作用、ラジカル消去作用およびコラー
ゲン産生促進作用を有するものを見出し、それを含有す
るホスホリパーゼA2阻害剤、サイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素消去剤、ラジカル消
去剤、コラーゲン産生促進剤、炎症性疾患の予防・治療
剤および皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 センネンケンからの抽出物をホスホリパ
ーゼA阻害剤、サイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼ阻害剤、活性酸素消去剤、ラジカル消去剤、コラー
ゲン産生促進剤、炎症性疾患の予防・治療剤および皮膚
外用剤に含有せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスホリパーゼA
阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ
阻害作用、活性酸素消去作用、ラジカル消去作用または
コラーゲン産生促進作用を有し、炎症性疾患(特に関節
炎)の予防および/または治療に有用な植物抽出物、並
びに該植物抽出物を含有する各種薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】生体に何らかの侵襲が加わる際、その外
因性刺激により生じる一連の生体防御反応が炎症反応で
ある。この一連の生体防御反応において、その中心的な
反応は、血管透過性の亢進及び白血球を主とする炎症細
胞の浸潤である。アレルギー物質や細菌等に起因する外
因性刺激に伴う免疫反応に加えて、内因性刺激に伴う免
疫反応である自己免疫も炎症反応を引き起こす。これら
免疫反応に伴い引き起こされる炎症反応は、複雑な過程
を経て炎症性疾患を発症させることが報告されている。
【0003】炎症性疾患の原因の一つとして、ホスホリ
パーゼAの活性化がある。ホスホリパーゼAは、ア
ラキドン酸の代謝経路であるアラキドン酸カスケードの
重要酵素であって、ホスホリパーゼAが過剰に活性化
するとアラキドン酸の代謝に異常が起こり、炎症、アレ
ルギー、喘息、虚血、心筋梗塞等を引き起こす。このた
め、ホスホリパーゼAの作用を阻害する物質により上
記疾患に対処する試みがなされており、ホスホリパーゼ
阻害物質として、メパクリン、パラブロモフェナシ
ルブロミド、デキサメタゾン等が使用されてきたが、こ
れらの物質はいずれも合成品であり、副作用が問題とな
っていた。
【0004】また、炎症性疾患の別の原因として、血小
板凝集によるものがある。血小板が凝集して活性化する
ことにより、生理的には止血、病理的には血栓形成を生
じる他、血小板の凝集は、動脈硬化症の進展、ガン転
移、炎症等に関与していると考えられている。このた
め、血小板の凝集を阻害・抑制する物質により上記疾患
に対処する試みがなされており、血小板凝集阻害物質と
して、アスピリン、チクロピジン、スルフィピラゾン等
が使用されてきたが、これらの物質はいずれも合成品で
あり、副作用が問題となっていた。血小板の凝集は血小
板中のサイクリックAMPの濃度と関係があり、サイク
リックAMPホスホジエステラーゼによってサイクリッ
クAMPが分解されてサイクリックAMPの濃度が低下
すると、血小板は凝集しやすくなる。従って、サイクリ
ックAMPホスホジエステラーゼの作用を抑制してサイ
クリックAMP濃度の低下を防止すれば、血小板凝集を
防止できるものと考えられる。
【0005】さらに、炎症性疾患の別の原因として、活
性酸素や生体内ラジカルの作用によるものがある。活性
酸素は、生体細胞内のエネルギー代謝過程で生じるもの
であり、スーパーオキサイド(すなわち酸素分子の一電
子還元で生じるスーパーオキシドアニオン)(・
2 -)、過酸化水素(H22)、ヒドロキシラジカル
(・OH)等がある。これら活性酸素は食細胞の殺菌機
構にとって必須でありウィルスや癌細胞の除去に重要な
役割を果たしているが、活性酸素の過剰な生成は生体内
の膜や組織を構成する生体内分子を攻撃し、各種疾患を
誘発する。例えば、活性酸素は、コラーゲン等の生体組
織を分解、変性あるいは架橋したり、油脂類を酸化して
細胞に障害を与える過酸化脂質を生成したりすると考え
られており、活性酸素によって引き起こされるこれらの
障害が、皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の老化の
原因になるものと考えられている。
【0006】生体内において、酸素を基に最初に生成さ
れるラジカルは、スーパーオキサイドであり、ヒドロキ
シラジカル等の他のラジカルはスーパーオキサイドを経
て生成される。これらのラジカルは、炎症および老化に
関与する過酸化脂質を生成する根源である。特に、ヒド
ロキシラジカルは、活性酸素の中でも最も活性が強く、
生体内に存在する脂質、蛋白質、核酸または糖質等と直
ちに化学反応し、細胞膜の脂質の過酸化を引き起こす。
このため、これらの生体内ラジカルによる過酸化脂質の
生成を抑制するために、ラジカル消去剤として、アスコ
ルビン酸、オウレン等が使用されている。
【0007】スーパーオキシドジスムターゼ(以下「S
OD」と略す。)は細胞中で産生され、酸素を基に最初
に生成されるスーパーオキサイドを過酸化水素に変換す
る触媒酵素である。SOD量は老化とともに減少し、S
ODの減少によってスーパーオキサイドの細胞内濃度が
高くなり、活性酸素の無毒化酵素であるカタラーゼ等の
活性を低下し、スーパーオキサイドが生体に対して障害
を及ぼすようになる。このため、SOD量の減少を補う
のに有効なSOD様作用剤として、SODそのものやト
コフェロール類、オウゴン抽出物等が使用されている。
【0008】関節炎は、関節の炎症性疾患であり、急
性、亜急性、慢性に分けられる。急性関節炎は、外傷
性、感染性、結合組織疾病を伴うことが多く、慢性関節
炎は関節リュウマチを始め原因不明なものが多い。肘、
膝等の関節炎としては、関節内で活性酸素・ラジカルが
発生し、それに起因して生じる炎症、ホスホリパーゼA
の過剰な活性化によって生じる炎症、血小板の機能を
抑制するサイクリックAMPがサイクリックAMPホス
ホジエステラーゼにより分解され、血小板が起炎物質と
なり生じる炎症等があり、関節炎の原因は様々である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】関節炎等の炎症性疾患
を予防および/または治療するには、その原因となるホ
スホリパーゼAの活性化、サイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼによるサイクリックAMPの分解、活性
酸素や生体内ラジカルの作用等を阻害または抑制するこ
とが有用であると考えられる。また、炎症性疾患に伴っ
て生じた細胞組織の破壊は、コラーゲン産生を促進する
ことにより治療できるものと考えられる。
【0010】そこで、本発明は、第一に、天然物の中か
らホスホリパーゼA阻害作用を有するものを見出し、
それを有効成分としたホスホリパーゼA阻害剤を提供
することを目的とする。また、本発明は、第二に、天然
物の中からサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻
害作用を有するものを見出し、それを有効成分としたサ
イクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤を提供す
ることを目的とする。さらに、本発明は、第三に、天然
物の中から活性酸素消去作用を有するものを見出し、そ
れを有効成分とした活性酸素消去剤を提供することを目
的とする。さらに、本発明は、第四に、天然物の中から
ラジカル消去作用を有するものを見出し、それを有効成
分としたラジカル消去剤を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、第五に、天然物の中からコラーゲン
産生促進作用を有するものを見出し、それを有効成分と
したコラーゲン産生促進剤を提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、第六に、天然物の中から、ホス
ホリパーゼA阻害作用、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ阻害作用、活性酸素消去作用、ラジカル消
去作用またはコラーゲン産生促進作用を有するものを見
出し、それを有効成分とした炎症性疾患の予防・治療剤
を提供することを目的とする。さらに、本発明は、第七
に、天然物の中から、ホスホリパーゼA阻害作用、サ
イクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用、活性
酸素消去作用、ラジカル消去作用またはコラーゲン産生
促進作用を有するものを見出し、それを含有する皮膚外
用剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、センネンケン(Homalomena occulta(Lo
ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
ホスホリパーゼA阻害剤、サイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼ阻害剤、活性酸素消去剤、ラジカル消去
剤、コラーゲン産生促進剤および炎症性疾患の予防・治
療剤、並びにセンネンケン(Homalomena occulta(Lou
r.)Schott)からの抽出物を含有する皮膚外用剤を提供
する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のホスホリパーゼA阻害剤、サイクリッ
クAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素消去
剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生促進剤および炎症
性疾患の予防・治療剤は、センネンケンからの抽出物を
有効成分として含有することを特徴とする。
【0013】本発明において、「抽出物」には、抽出処
理によって抽出原料から得られる抽出液、該抽出液の希
釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥
物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれも
が含まれる。
【0014】本発明においては、抽出原料として、セン
ネンケンを使用し、好ましくはセンネンケンの根茎を使
用する。センネンケン(千年健)は、サトイモ科の多年
生草本で、中国の広西、雲南等の地域に分布しており、
これらの地域から入手が可能である。
【0015】本発明においては、抽出原料として、予め
細切り、粉砕または粗砕しておいたものを使用すること
が好ましい。また、抽出原料として、天日、乾燥機等に
よって予め乾燥しておいたものを使用してもよい。
【0016】本発明においては、抽出溶媒として、極性
溶媒を使用することが好ましい。センネンケンに含まれ
るホスホリパーゼA阻害作用、サイクリックAMPホ
スホジエステラーゼ阻害作用、活性酸素消去作用、ラジ
カル消去作用またはコラーゲン産生促進作用を示す成分
は未だ特定されていないが、その成分は極性溶媒を用い
た抽出処理によって、センネンケンから容易に抽出する
ことができる。
【0017】好適な極性溶媒の具体例としては、水、親
水性有機溶媒等を例示でき、これらを単独で又は2種類
以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】本発明において抽出溶媒として使用し得る
水には、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉
水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したもの
が含まれる。水に施す処理としては、例えば、加熱、殺
菌、滅菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等
が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使
用し得る水には、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リ
ン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0019】本発明において抽出溶媒として使用し得る
親水性有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、含水
の低級脂肪族アルコール、アセトン、クロロホルム、酢
酸エチル等を例示できる。低級脂肪族アルコールの具体
例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、
1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレン
グリコール、イソプレングリコール等を例示できる。
【0020】本発明において、2種以上の極性溶媒の混
合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜
調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコ
ールとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族ア
ルコールとの混合比を7:3〜2:8(重量比)とする
ことができる。
【0021】本発明における抽出処理は、センネンケン
に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特
に限定されず、常法に従って行うことができる。抽出処
理の際には、特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室
温ないし還流加熱下において任意の装置を使用すること
ができる。
【0022】抽出方法としては、抽出溶媒中に抽出原料
を長時間常温で浸漬して抽出する方法や、抽出溶媒の沸
点以下の温度に加熱し攪拌しながら抽出する方法、ある
いは抽出溶媒の沸点付近で加熱還流下にて抽出する方法
を例示することができる。この際、抽出溶媒量は、通
常、抽出原料の5〜15倍量(重量比)であり、抽出時
間は、通常、1〜3時間であり、抽出温度は、通常、常
温〜95℃である。
【0023】抽出処理により可溶性成分を溶出させた
後、ろ過、遠心分離等の処理を施して抽出残渣を除くこ
とにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液
は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥
物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るため
に、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施
してもよい。
【0024】精製等の処理は、具体的には活性炭処理、
吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うこと
ができ、これらの処理は、センネンケンからの抽出物の
生理作用(ホスホリパーゼA阻害作用、サイクリック
AMPホスホジエステラーゼ阻害作用、活性酸素消去作
用、ラジカル消去作用またはコラーゲン産生促進作用)
の低下を招かない範囲で行う。
【0025】以上のようにして得られるセンネンケンか
らの抽出物は、ホスホリパーゼA阻害作用、サイクリ
ックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用、活性酸素消
去作用、ラジカル消去作用またはコラーゲン産生促進作
用を有する。これらの作用の作用機序は、現在までのと
ころ判明していないが、センネンケンからの抽出物がこ
れらの作用を有することは後述する実施例から明らかで
ある。
【0026】センネンケンからの抽出物は、そのままで
もホスホリパーゼA阻害剤、サイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素消去剤、ラジカル消
去剤、コラーゲン産生促進剤または炎症性疾患の予防・
治療剤として使用することができるが、常法に従って製
剤化して使用することもできる。製剤化する場合、保存
や取扱いを容易にするために、デキストリン、シクロデ
キストリン等の薬学的に許容され得るキャリアーその他
任意の助剤を添加することができる。センネンケンから
の抽出物は、製剤化により粉剤、錠剤、液剤、カプセル
剤等、任意の剤形とすることができる。
【0027】本発明のホスホリパーゼA阻害剤は、ホ
スホリパーゼAの活性を阻害することができる。生体
内においてホスホリパーゼAが過剰に活性化するとア
ラキドン酸代謝に異常が起こり、炎症性疾患、アレルギ
ー性疾患、例えば、関節炎、アレルギー性鼻炎、アレル
ギー性喘息が引き起こされる。従って、本発明のホスホ
リパーゼA阻害剤によれば、ホスホリパーゼAの過
剰な活性化を抑制することにより、ホスホリパーゼA
が関与する炎症性疾患やアレルギー性疾患を予防および
/または治療することができる。
【0028】本発明のサイクリックAMPホスホジエス
テラーゼ阻害剤は、サイクリックAMPホスホジエステ
ラーゼの活性を阻害することができる。血小板の凝集は
血小板中のサイクリックAMPの濃度と関係があり、サ
イクリックAMPホスホジエステラーゼによってサイク
リックAMPが分解されてサイクリックAMPの濃度が
低下すると、血小板は凝集しやすくなる。そして、血小
板凝集によって関節炎等の炎症性疾患が引き起こされ
る。従って、本発明のサイクリックAMPホスホジエス
テラーゼ阻害剤によれば、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼの作用を抑制してサイクリックAMP濃度
の低下を防止することにより、血小板凝集を防止でき、
これによって血小板凝集が関与する炎症性疾患を予防お
よび/または治療することができる。
【0029】本発明の活性酸素消去剤は、活性酸素を消
去することができる。ここで、「活性酸素」には、スー
パーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一
重項酸素等が含まれる。本発明の活性酸素消去剤は、こ
れらの活性酸素種のうち特にスーパーオキサイドを消去
するために好適に使用することができる。活性酸素の過
剰な生成は生体内の膜や組織を構成する生体内分子を攻
撃し、関節炎等の炎症性疾患等を誘発する。従って、本
発明の活性酸素消去剤によれば、活性酸素が関与する炎
症性疾患等を予防および/または治療することができ
る。また、活性酸素は、コラーゲン等の生体組織を分
解、変性あるいは架橋したり、油脂類を酸化して細胞に
障害を与える過酸化脂質を生成したりすると考えられて
おり、活性酸素によって引き起こされるこれらの障害が
皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の老化の原因にな
るものと考えられている。従って、本発明の活性酸素消
去剤によれば、過酸化脂質の生成の抑制等を通じて、皮
膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等を防止することがで
きる。
【0030】本発明のラジカル消去剤は、ラジカルを消
去することができる。ここで、「ラジカル」とは、不対
電子を1つまたはそれ以上有する分子または原子を意味
する。本発明のラジカル消去剤が消去し得るラジカルは
特に限定されないが、本発明のラジカル消去剤は、スー
パーオキサイド、ヒドロキシラジカル、DPPH等のラ
ジカルを消去するために好適に使用することができる。
スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル等の生体内ラ
ジカルは、関節炎等の炎症性疾患、老化等に関与する過
酸化脂質を生成する根源であり、特に、ヒドロキシラジ
カルは、生体内に存在する脂質、蛋白質、核酸または糖
質等と直ちに化学反応し、細胞膜の脂質の過酸化を引き
起こす。従って、本発明のラジカル消去剤によれば、生
体内ラジカルによる過酸化脂質の生成の抑制等を通じ
て、炎症性疾患を予防および/または治療することがで
きるとともに、老化を防止することができる。
【0031】本発明のコラーゲン産生促進剤は、経皮的
に吸収されて真皮層の線維芽細胞に達し、真皮層線維芽
細胞におけるコラーゲンの産生を促進することができ
る。従って、本発明のコラーゲン産生促進剤によれば、
コラーゲン産生の促進を通じて、炎症性疾患に伴って生
じた細胞組織の破壊を治療することができる。
【0032】本発明の炎症性疾患の予防・治療剤は、炎
症性疾患を予防および/または治療することができる。
本発明の炎症性疾患の予防・治療剤の有効成分であるセ
ンネンケンからの抽出物は、ホスホリパーゼA阻害作
用、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作
用、活性酸素消去作用およびラジカル消去作用を有する
ので、本発明の炎症性疾患の予防・治療剤によれば、炎
症性疾患の原因となるホスホリパーゼAの活性化、サ
イクリックAMPホスホジエステラーゼによるサイクリ
ックAMPの分解、活性酸素や生体内ラジカルの作用等
を阻害または抑制することにより、炎症性疾患を予防お
よび/または治療することができる。さらに、本発明の
炎症性疾患の予防・治療剤の有効成分であるセンネンケ
ンからの抽出物は、コラーゲン産生促進作用を併せ持つ
ので、コラーゲン産生の促進を通じて、炎症性疾患に伴
って生じた細胞組織の破壊を治療することができる。本
発明の炎症性疾患の予防・治療剤が予防または治療し得
る炎症性疾患は特に限定されないが、その具体例として
は、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ、変形性関節
症、肩関節周囲炎)、打撲、捻挫、等を例示することが
できる。
【0033】本発明のホスホリパーゼA阻害剤、サイ
クリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素
消去剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生促進剤、炎症
性疾患の予防・治療剤の投与量は、用法、患者の年齢、
性別、疾患の程度等により適宜決定することができる。
【0034】本発明の皮膚外用剤は、センネンケンから
の抽出物を含有することを特徴とする。ここで、「皮膚
外用剤」とは、皮膚に適用される各種薬剤を意味し、例
えば、化粧料、医薬部外品、医薬品、浴用剤等が含まれ
る。皮膚外用剤の具体例としては、肌に対するものとし
て、軟膏、パップ、クリーム、乳液、ローション、パッ
ク、ゼリー等を例示でき、頭皮に対するものとして、ト
ニック、リンス、シャンプー、アストリンゼント等を例
示できる。
【0035】センネンケンからの抽出物は、ホスホリパ
ーゼA阻害作用、サイクリックAMPホスホジエステ
ラーゼ阻害作用、活性酸素消去作用、ラジカル消去作用
およびコラーゲン産生促進作用を有するので、皮膚外用
剤にセンネンケンからの抽出物を含有することによっ
て、これらの作用を皮膚外用剤に付与することができ
る。本発明の皮膚外用剤は、センネンケンからの抽出物
を、その生理活性を妨げないような任意の主剤、助剤に
配合したものであってもよいし、センネンケンからの抽
出物を主成分とするものであってもよい。本発明の皮膚
外用剤には、本発明のホスホリパーゼA阻害剤、サイ
クリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素
消去剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生促進剤または
炎症性疾患の予防・治療剤を含有してもよい。
【0036】センネンケンからの抽出物を配合して皮膚
外用剤を製造する際には、任意の助剤を添加して、セン
ネンケンからの抽出物を任意の剤形に製剤化することが
できる。
【0037】本発明の皮膚外用剤におけるセンネンケン
からの抽出物の配合量は、センネンケンからの抽出物の
活性の強さや、センネンケンからの抽出物を配合する皮
膚外用剤の種類によって適宜調整し得るが、通常、0.
01〜10重量%である。
【0038】本発明の皮膚外用剤において、センネンケ
ンからの抽出物とともに構成成分として併用可能なもの
としては、以下のものを例示できる。なお、センネンケ
ンからの抽出物ととも以下の構成成分を併用した場合、
センネンケンからの抽出物と併用された構成成分との間
の相乗作用が、通常期待される以上の優れた使用効果を
もたらすことがある。
【0039】収斂剤:クエン酸またはその塩類、酒石酸
またはその塩類、乳酸またはその塩類、塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム・カリウム、アラントインクロル
ヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシア
ルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜
鉛、ジユエキス、エイジツエキス、ハマメリスエキス、
ゲンノショウコエキス、チャカテキン類、ガイヨウエキ
ス、オドリコソウエキス、オトギリソウエキス、ダイオ
ウエキス、ヤグルマソウエキス、スギナエキス、キズタ
エキス、キューカンバーエキス、マロニエエキス、サル
ビアエキス、メリッサエキス等。
【0040】殺菌・抗菌剤:安息香酸、安息香酸ナトリ
ウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ジステアリル
メチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキ
ルジアミノエチルグリシン液、塩酸クロルヘキシジン、
オルトフェニルフェノール、感光素101号、感光素2
01号、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ソルビン
酸、ハロカルバン、レゾルシン、パラクロロフェノー
ル、フェノキシエタノール、ビサボロール、ヒノキチオ
ール、メントール、キトサン、キトサン分解物、ジユエ
キス、クジンエキス、エンメイソウエキス、ビワエキ
ス、ウワウルシエキス、ホップエキス、ユッカエキス、
アロエエキス、ケイヒエキス、ガジュツエキス等。
【0041】美白剤:アスコルビン酸およびその誘導
体、イオウ、胎盤抽出物、コウジ酸およびその誘導体、
グルコサミンおよびその誘導体、アゼラインおよびその
誘導体、アルブチンおよびその誘導体、ヒドロキシケイ
ヒ酸およびその誘導体、グルタチオン、アルニカエキ
ス、オウゴンエキス、センキュウエキス、ソウハクヒエ
キス、サイコエキス、ボウフウエキス、ハマボウフウエ
キス、マンネンタケ菌糸体培養物またはその抽出物、ギ
ムネマエキス、シナノキエキス、モモ葉エキス、エイジ
ツエキス、クジンエキス、ジユエキス、トウキエキス、
ヨクイニンエキス、カキ葉エキス、ダイオウエキス、ボ
タンピエキス、ハマメリスエキス、マロニエエキス、オ
トギリソウエキス、オドリコソウエキス、油溶性カンゾ
ウエキス(カンゾウ疎水性フラボン、グラブリジン、グ
ラブレン、リコカルコンA)等。
【0042】紫外線吸収剤:β−イソプロピルフラノン
誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、オキシベ
ンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノ
ン、ジヒドロキシベンゾフェノン、シノキサート、ジイ
ソプロピルケイヒ酸メチル、メトキシケイヒ酸オクチ
ル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミ
ノ安息香酸アミル、パラジメチル安息香酸オクチル、パ
ラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、ブチル
メトキシジベンゾイルメタン、酸化チタン、β−カロチ
ン、γ−オリザノール、コメヌカエキス、アロエエキ
ス、カバノキエキス、シラカンバエキス、カミツレエキ
ス、コゴメグサエキス、セイヨウサンザシエキス、ヘン
ナエキス、チョウチグルミエキス、マロニエエキス、イ
チョウ葉エキス、カミツレエキス、セイヨウサンザシエ
キス、油溶性カンゾウエキス等。
【0043】保湿剤:セリン、グリシン、スレオニン、
アラニン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ヒドロネ
クチン、フィブロネクチン、ケラチン、エラスチン、ロ
ーヤルゼリー、コンドロイチンヘパリン、グリセロリン
脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィン
ゴ糖脂質、リノール酸またはそのエステル類、エイコサ
ペンタエン酸またはそのエステル類、ペクチン、アルゲ
コロイド、ビフィズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母抽出
物、レイシ菌糸体培養物またはその抽出物、小麦胚芽
油、アボガド油、米胚芽油、ホホバ油、ダイズリン脂
質、γ−オリザノール、ビロウドアオイエキス、ヨクイ
ニンエキス、ジオウエキス、タイソウエキス、カイソウ
エキス、キダチアロエエキス、ゴボウエキス、マロニエ
エキス、マンネンロウエキス、アルニカエキス、小麦フ
スマ、コメヌカエキス等。
【0044】細胞賦活剤:リボフラビンまたはその誘導
体、ピリドキシンまたはその誘導体、ニコチン酸または
その誘導体、パントテン酸またはその誘導体、α−トコ
フェロールまたはその誘導体、アルニカエキス、ニンジ
ンエキス、ナタネニンジンエキス、エゾウコギエキス、
ヘチマエキス(サポニン)、シコンエキス、シラカンバ
エキス、オオバクエキス、ボタンピエキス、シャクヤク
エキス、ムクロジエキス、ベニバナエキス、アシタバエ
キス、ビワ葉エキス、ヒキオコシエキス、ユキノシタエ
キス、黄杞エキス、サルビアエキス、ニンニクエキス、
マンネンロウエキス等。
【0045】消炎・抗アレルギー剤:アズレン、アラン
トイン、アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾ
チーム、イプシロンアミノカプロン酸、オキシベンゾ
ン、グリチルリチン酸またはその誘導体、グリチルレチ
ン酸またはその誘導体、感光素301号、感光素401
号、塩酸ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸またはそ
の誘導体、アデノシンリン酸、エストラジオール、エス
ロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロ
コルチゾン、プレドニゾン、プロゲステロン、コルチコ
ステロン、アルニカエキス、インチンコウエキス、サン
シシエキス、ジュウヤクエキス、セイヨウトチノキエキ
ス、カンゾウエキス、トウキエキス、ヨモギエキス、ワ
レモコウエキス、リンドウエキス、サイコエキス、セン
キュウエキス、ボウフウエキス、セイヨウノコギリソウ
エキス、オウレンエキス、シソエキス等。
【0046】抗酸化・活性酸素消去剤:ジブチルヒドロ
キシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸
プロピル、バイカリン、バイカレイン、スーパーオキサ
イドディスムターゼ、カタラーゼ、ローズマリーエキ
ス、メリッサエキス、オウゴンエキス、エイジツエキ
ス、ビワ葉エキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、
シャクヤクエキス、セージエキス、キナエキス、カミツ
レエキス、ユーカリエキス、シソエキス、イチョウ葉エ
キス、タイムエキス、カルダモンエキス、キャラウェイ
エキス、ナツメグエキス、メースエキス、ローレルエキ
ス、クローブエキス、ターメリックエキス、ヤナギタデ
エキス等。
【0047】センネンケンからの抽出物を配合した化粧
料を製造する場合、他の化粧料製造原料の選択が制限さ
れることはほとんどなく、以下に例示するような一般的
な化粧料基材や助剤はいずれも使用可能である。
【0048】油脂類:大豆油,アマニ油,キリ油,ゴマ
油,ヌカ油,綿実油,菜種油,サフラワー油,トウモロ
コシ油,オリーブ油,椿油,アーモンド油,ヒマシ油,
落花生油,カカオ油,モクロウ,ヤシ油,パーム核油,
牛脂,ミンク油,卵黄油,ホホバ油,月見草油、馬油。
【0049】ロウ類:カルナウバロウ,キャンデリラロ
ウ,蜜ロウ,サラシ蜜ロウ,鯨ロウ,セラックス,ラノ
リン類。
【0050】炭化水素類:流動パラフィン,ワセリン,
マイクロクリスタリンワックス,セレシン,スクワラ
ン,ポリエチレン末。
【0051】脂肪酸類:ステアリン酸,リノール酸,ラ
ウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ヘベニン酸,
ラノリン酸,オレイン酸,ウンデシレン酸,イソステア
リン酸。
【0052】アルコール類:ラウリルアルコール,セチ
ルアルコール,ステアリルアルコール,ラノリンアルコ
ール,水添ラノリンアルコール,オレイルアルコール,
ヘキサデシルアルコール,2−オクチルドデカノール,
グリセリン,ソルビトール,プロピレングリコール,
1,3−ブチレングリコール,エチレングリコールおよ
びその重合体,ブドウ糖,白糖,コレステロール,フィ
トステロール,セトステアリルアルコール。
【0053】エステル類:オレイン酸デシル,ステアリ
ン酸ブチル,ミリスチン酸ミリスチル,ラウリン酸ヘキ
シル,パルミチン酸イソプロピル,ミリスチン酸イソプ
ロピル,ミリスチン酸オクチルドデシル,ジメチルオク
タン酸ヘキシルデシル,ジオレイン酸プロピレングリコ
ール,フタル酸ジエチル,モノステアリン酸プロピレン
グリコール,モノステアリン酸エチレングリコール,モ
ノステアリン酸グリセリン,トリミリスチン酸グリセリ
ン,酢酸ラノリン,乳酸セチル。
【0054】界面活性剤:陰イオン性界面活性剤,陽イ
オン性界面活性剤,両イオン性界面活性剤,非イオン性
界面活性剤。
【0055】香料:メントール,カルボン,オイゲノー
ル,アネトール,ハッカ油,スペアミント油,ペパーミ
ント油,ユーカリ油,アニス油。
【0056】センネンケンからの抽出物は、皮膚外用剤
以外に、飲食品に含有することもできる。センネンケン
からの抽出物を飲食品に含有することによって、ホスホ
リパーゼA阻害作用、サイクリックAMPホスホジエ
ステラーゼ阻害作用、活性酸素消去作用、ラジカル消去
作用およびコラーゲン産生促進作用を飲食品に付与する
ことができ、これらの作用を通じて炎症性疾患を予防お
よび/または治療することができる。
【0057】センネンケンからの抽出物は、活性酸素消
去作用およびラジカル消去作用により、過酸化脂質の生
成の抑制等を通じて、皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低
下等の老化現象を防止できるとともに、コラーゲン産生
促進作用により美肌作用または皮膚老化防止作用を発揮
し得るので、美容用飲食品に配合するのに好適である。
ここで、「美容用飲食品」とは、美肌または皮膚の老化
防止を図ることを目的とした飲食物を意味する。
【0058】センネンケンからの抽出物は、その生理活
性を妨げないような任意の飲食品に配合してもよいし、
センネンケンからの抽出物を飲食品の主成分としてもよ
い。また、本発明のホスホリパーゼA阻害剤、サイク
リックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、活性酸素消
去剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生促進剤または炎
症性疾患の予防・治療剤を任意の飲食品に含有してもよ
い。
【0059】センネンケンからの抽出物を配合して飲食
品を製造する際には、例えば、デキストリン、デンプン
等の糖類;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタン
パク等のタンパク質;アラニン、グルタミン、イソロイ
シン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多
糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類、
等の任意の助剤を添加して、センネンケンからの抽出物
を任意の剤形に製剤化することができる。このように製
剤化されたセンネンケンからの抽出物は、そのままでも
飲食品として使用することができるが、さらに任意の飲
食品に添加してもよい。
【0060】飲食品におけるセンネンケンからの抽出物
の配合量は、センネンケンからの抽出物の摂取量が1日
あたり1〜1000mgとなるように調整することが好
ましい。
【0061】センネンケンからの抽出物を添加し得る飲
食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼
飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲
料(これら飲料の濃縮液および調製用粉末を含む);ア
イスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の氷菓;
そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、シュウマイの
皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガ
ム、チョコレート、スナック菓子、ビスケット、ゼリ
ー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼ
こ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工
乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、天ぷら油、マーガリ
ン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、
ドレッシング等の油脂および油脂加工食品;ソース、た
れ等の調味料;錠剤状、顆粒状等の種々の形態の健康・
栄養補助食品類;その他スープ、シチュー、サラダ、惣
菜、漬物、等を例示することができる。
【0062】以上に説明したホスホリパーゼA阻害
剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、
活性酸素消去剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生促進
剤、炎症性疾患の予防・治療剤、皮膚外用剤および飲食
品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、ヒ
ト以外の動物に対して適用してもよい。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0064】〔製造例1〕抽出原料としてセンネンケン
(Homalomena occulta(Lour.)Schott)の根茎を粗砕
して得られる粗砕物を使用し、抽出溶媒として水、50
%エタノール(水とエタノールとの重量比1:1)およ
びエタノールを使用して、以下の抽出処理を行なった。
抽出原料300gを、各抽出溶媒2000mlに投入
し、ゆるく攪拌しながら70℃で2時間抽出した後、ろ
過して得られたろ液を40℃で減圧濃縮し、さらに減圧
乾燥機で乾燥して、粉末状のセンネンケン抽出物を得
た。各抽出溶媒を用いて得られた抽出物の収率(重量
%)は、以下の表1に示すとおりであった。
【0065】 [表1] 試料No. 抽 出 溶 媒 抽出物収率(重量%) 1 水 28.0 2 50%エタノール 24.5 3 エタノール 21.0
【0066】〔試験例1〕スーパーオキサイド消去作用 製造例1で得られた水抽出物(試料1)、50%エタノ
ール抽出物(試料2)およびエタノール抽出物(試料
3)について、以下の方法でスーパーオキサイド消去作
用を試験した。
【0067】(1)3mM キサンチン、3mM EDT
A、1.5mg/ml BSA溶液、0.75mM ニト
ロブルーテトラゾリウム(NBT)をそれぞれ0.1m
lと、0.05M NaCO緩衝液(pH 10.
2)2.4mlを試験管に取り、これに、試料1〜3を
それぞれ蒸留水、50%DMSOまたはDMSOに溶解
した試料溶液0.1mlを加え、25℃で10分間放置
した。次いで、0.2U/mlキサンチンオキシダーゼ
溶液0.1mlを加えて素早く攪拌し、25℃で20分
間静置した。その後、6mM 塩化銅溶液0.1mlを
加えて反応を停止させ、560nmにおける吸光度を測
定した。以下、この吸光度を「試料溶液添加、酵素溶液
添加時の吸光度」という。
【0068】(2)キサンチンオキシダーゼ溶液を加え
ない他は、上記(1)と同様にして吸光度を測定した。
以下、この吸光度を「試料溶液添加、酵素溶液無添加時
の吸光度」という。
【0069】(3)試料溶液の代わりに蒸留水を加える
他は、上記(1)と同様にして吸光度を測定した。以
下、この吸光度を「試料溶液無添加、酵素溶液添加時の
吸光度」という。
【0070】(4)試料溶液の代わりに蒸留水を加える
とともにキサンチンオキシダーゼ溶液を加えない他は、
上記(1)と同様にして吸光度を測定した。この吸光度
を「試料溶液無添加、酵素溶液無添加時の吸光度」とい
う。
【0071】(5)次式に基づいて、試料1〜3のスー
パーオキサイド消去率を求めた。
【0072】
【式1】消去率(%)=〔1−(St−So)/(Bt
o)〕×100
【0073】なお、式中、「St」は試料溶液添加、酵
素溶液添加時の吸光度を、「So」は試料溶液添加、酵
素溶液無添加時の吸光度を、「Bt」は試料溶液無添
加、酵素溶液添加時の吸光度を、「Bo」は試料溶液無
添加、酵素溶液無添加時の吸光度を表す。
【0074】試料濃度を段階的に変化させて上記と同様
に吸光度を測定し、スーパーオキサイド消去率が50%
になる試料濃度を内挿法により求めた。試料1〜3のス
ーパーオキサイド50%消去濃度(ppm)は以下の表
2に示すとおりであった。
【0075】 [表2] 試 料 スーパーオキサイド50%消去濃度(ppm) 1 76.1 2 39.0 3 35.6
【0076】表2に示す結果から、センネンケンの根茎
からの水抽出物(試料1)、50%エタノール抽出物
(試料2)およびエタノール抽出物(試料3)はいずれ
もスーパーオキサイド消去作用を有することが示され
た。また、これらの抽出物の中でも特に50%エタノー
ル抽出物およびエタノール抽出物が優れたスーパーオキ
サイド消去作用を有することが示された。
【0077】〔試験例2〕ラジカル消去作用 製造例1で得られた水抽出物(試料1)、50%エタノ
ール抽出物(試料2)およびエタノール抽出物(試料
3)について、非常に安定なラジカルであるDPPHを
使用して以下の方法によりラジカル消去作用を試験し
た。
【0078】(1)1.5×10−4M DPPH(1,
1−Diphenyl−2−picrylhydraz
yl)エタノール溶液3mlに、試料1〜3をそれぞれ
含有する試料溶液3mlを加え、直ちに容器を密栓して
振り混ぜた後、30分間静置した。その後、520nm
における吸光度を測定した。以下、この吸光度を「試料
溶液添加時の吸光度」という。
【0079】(2)試料溶液の代わりにその溶媒(水、
50%DMSOまたはDMSO)を加える他は、上記
(1)と同様にして520nmにおける吸光度を測定し
た。以下、この吸光度を「対照試験の吸光度」という。
【0080】(3)エタノール3mlに、試料1〜3を
それぞれ含有する試料溶液3mlを加えた後、直ちに5
20nmにおける吸光度を測定した。以下、この吸光度
を「空試験の吸光度」という。
【0081】(4)次式に基づいて、試料1〜3のラジ
カル消去率を求めた。
【0082】
【式2】ラジカル消去率(%)=〔1−(B−C)/
A〕×100
【0083】なお、式中、「A」は対照試験の吸光度
を、「B」は試料溶液添加時の吸光度を、「C」は空試
験の吸光度を表す。
【0084】試料濃度を段階的に変化させて上記と同様
に吸光度を測定し、ラジカル消去率が50%になる試料
濃度を内挿法により求めた。試料1〜3のラジカル50
%消去濃度(ppm)は以下の表3に示すとおりであっ
た。
【0085】 [表3] 試 料 ラジカル50%消去濃度(ppm) 1 178.4 2 78.2 3 85.6
【0086】表3に示す結果から、センネンケンの根茎
からの水抽出物(試料1)、50%エタノール抽出物
(試料2)およびエタノール抽出物(試料3)はいずれ
もラジカル消去作用を有することが示された。また、こ
れらの抽出物の中でも特に50%エタノール抽出物およ
びエタノール抽出物が優れたラジカル消去作用を有する
ことが示された。
【0087】〔試験例3〕コラーゲン産生促進作用 製造例1で得られた50%エタノール抽出物について、
以下のように、Websterらの方法(Anal.Biochem., Vol.
96, 220, 1979)に準拠してコラーゲン産生促進作用を
試験した。
【0088】ヒトの線維芽細胞をプレートに播種し、3
7℃、5%CO−95% air下にて、試料添加培地で
数日間培養した後、β−アミノプロピオニトリルと[
H]−プロリンとを添加し、更に24時間培養した。当
該培養液全体にペプシン/酢酸溶液を加えて4℃下で1
6時間消化し、次いでこの消化液にキャリアーを加えて
0.7mol/L食塩水溶液で沈殿させ、更に中性条件
下で再溶解させて、4.2mol/L食塩水溶液で再沈
殿させた。得られた沈殿物を20%エタノールで洗浄し
た後、その沈殿物の放射活性を測定した。コラーゲン産
生促進率は、試料無添加時の放射活性を100%として
算出した各濃度の試料溶液のコラーゲン産生促進率
(%)は以下の表4に示すとおりであった。
【0089】 [表4] 試料濃度(ppm) コラーゲン産生促進率(%) 200 134.5 50 105.3
【0090】表4に示す結果から、センネンケンの根茎
からの50%エタノール抽出物がコラーゲン産生促進作
用を有することが示された。また、コラーゲン産生促進
率は、50%エタノール抽出物の濃度とともに増加して
おり、50%エタノール抽出物の濃度を調節することに
より所望のコラーゲン産生促進率が得られることが示さ
れた。
【0091】〔試験例4〕ホスホリパーゼA阻害作用 製造例1で得られた水抽出物(試料1)、50%エタノ
ール抽出物(試料2)およびエタノール抽出物(試料
3)について、以下の方法でホスホリパーゼA阻害作
用を試験した。
【0092】(1)ラット白血病細胞RBL−2H3
を、15%FBS含有MEM培地を含む75cmフラ
スコ内で、37℃、5%CO下にて培養し、常法によ
り細胞を回収した。回収した細胞の濃度を、15%FB
S含有MEM培地を用いて5×10個/mlとなるよ
うに調整した後、[H]アラキドン酸(50μCi/
500μl)を3μl/10mlの割合で加えた。この
細胞液を24ウェルプレートの各ウェルに1mlずつ播
種し、37℃、5%CO下にて一夜培養した。培養
後、各ウェル内の培地を捨て、洗浄し、無血清MEM培
地を加え、37℃で30分間インキュベートした。イン
キュベート後、各ウェルに、無血清MEM培地に試料1
〜3をそれぞれ溶解した試料溶液を加え、37℃で10
分間インキュベートした。インキュベート後、1mMの
A23187を10μl加え、37℃で5分間インキュ
ベートした。インキュベート後、氷冷下で上清500μ
lを採取し、シンチレーションカクテル6mlを加え、
液体シンチレーションカウンターにて放射活性を測定し
た。以下、この放射活性を「試料添加時の放射活性」と
いう。
【0093】(2)試料溶液の溶媒(無血清MEM培
地)についても上記(1)と同様にして、放射活性を測
定した。以下、この放射活性を「コントロールの放射活
性」という。
【0094】(3)A23187による刺激を加えない
他は、上記(2)と同様にして、放射活性を測定した。
以下、この放射活性を「空試験の放射活性」という。
【0095】(4)次式に基づいて、試料1〜3による
ホスホリパーゼA活性阻害率を求めた。
【0096】
【式3】 阻害率(%)=〔(B−A)/(B−C)〕×100
【0097】なお、式中、「A」は試料添加時の放射活
性を、「B」はコントロールの放射活性を、「C」は空
試験の放射活性を表す。
【0098】(5)試料濃度を段階的に変化させて上記
と同様に放射活性を測定し、ホスホリパーゼA活性阻
害率が50%になる試料濃度(以下「IC50」とい
う。)を内挿法により求めた。試料1〜3のIC
50(ppm)は以下の表5に示すとおりであった。
【0099】[表5]試 料 IC 50 (ppm) 1 215.1 2 21.6 3 23.9
【0100】表5に示す結果から、センネンケンの根茎
からの水抽出物(試料1)、50%エタノール抽出物
(試料2)およびエタノール抽出物(試料3)はいずれ
もホスホリパーゼA阻害作用を有することが示され
た。また、これらの抽出物の中でも特に50%エタノー
ル抽出物およびエタノール抽出物が優れたホスホリパー
ゼA阻害作用を有することが示された。
【0101】〔試験例5〕サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ阻害作用 製造例1で得られた水抽出物(試料1)、50%エタノ
ール抽出物(試料2)およびエタノール抽出物(試料
3)について、以下の方法でサイクリックAMPホスホ
ジエステラーゼ阻害作用を試験した。
【0102】(1)5mM塩化マグネシウムを含有する
50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)0.2mlに
2.5mg/mlウシ胎児血清アルブミン溶液0.1m
lおよび0.1mg/mlサイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ溶液0.1mlを加え、さらに試料1〜3
をそれぞれ50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、
DMSOと50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)と
の混合液(重量比1:1)およびDMSOに溶解した試
料溶液を加え、37℃で5分間インキュベートした。次
いで、0.5mg/mlサイクリックAMP溶液0.0
5mlを加え、37℃で60分間反応させた。反応後、
沸騰水上で3分間煮沸して反応を停止させ、4℃で遠心
分離し、上清中の反応基質(サイクリックAMP)を高
速液体クロマトグラフィーにより定量した。
【0103】(2)試料溶液を加えずに同様の酵素反応
と反応基質の定量を行い、試料無添加時の反応基質量に
対する試料添加時の反応基質量の比率を求め、これをサ
イクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害率(%)と
した。
【0104】(3)試料濃度を段階的に変化させて上記
と同様に試料無添加時の反応基質量に対する試料添加時
の反応基質量の比率を測定し、サイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ活性阻害率が50%になる試料濃度
(以下「IC50」という。)を内挿法により求めた。
試料1〜3のIC50(ppm)は以下の表6に示すと
おりであった。
【0105】[表6]試 料 IC 50 (ppm) 1 216.7 2 137.5 3 113.5
【0106】表6に示す結果から、センネンケンの根茎
からの水抽出物(試料1)、50%エタノール抽出物
(試料2)およびエタノール抽出物(試料3)はいずれ
もサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を
有することが示された。また、これらの抽出物の中でも
特に50%エタノール抽出物およびエタノール抽出物が
優れたサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作
用を有することが示された。
【0107】〔試験例6〕肌荒れ改善作用 製造例1で得られたセンネンケンの根茎からの50%エ
タノール抽出物を配合した下記の組成の乳液を常法に従
い調製した。
【0108】 センネンケン50%エタノール抽出物 1.0g セチルアルコール 0.5g ミツロウ 2.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(10E.0) 1.0g モノステアリン酸グリセリル 1.0g プロピレングリコール 5.0g エタノール 3.0g パラオキシ安息香酸メチル 0.3g 香料 0.03g 精製水 残部(全量を100mlとする)
【0109】上記乳液(以下「実施例乳液」という。)
およびセンネンケン抽出物を含まないほかは上記と同じ
組成の乳液(以下「比較例乳液」という。)について、
下記の評価試験を行った。
【0110】22〜43歳の女性多数の中から、下記判
定1の評価基準で評点1または2に当たる肌荒れと判定
されたもの20名を選抜して被験者とした。各被験者
に、顔の右半分に本発明乳液を、左半分には比較乳液
を、朝夕各1回、30日間塗布させた。
【0111】[判定1:肌荒れ改善効果]塗布試験終了
後、シルフロ(FLEXICL DEVELOPMENTS LTD製)によるレ
プリカ法を用いて顔のレプリカをとり、50倍の顕微鏡
で皮紋の状態および角質剥離状態を観察し、下記の表7
に示す評価基準で肌の状態を判定した。 [表7] 評点 評価 1 皮溝・皮丘が消え、広範囲の角質がめくれている(肌荒れ状態) 2 皮溝・皮丘が不鮮明。角質が部分的にめくれている(肌荒れ状態) 3 皮溝・皮丘が認められるが平坦である。(普通肌) 4 皮溝・皮丘が鮮明である。(比較的美しい肌) 5 皮溝・皮丘がきわめて鮮明で整っている。(美しい肌)
【0112】結果は表8に示したとおりで、実施例乳液
を塗布した領域は比較例乳液を塗布した領域に比べて顕
著に肌荒れが改善された。
【0113】 [表8] 評点 試験開始前 実施例乳液塗布部 比較例乳液塗布部 1 11名 0名 7名 2 9名 0名 8名 3 0名 5名 3名 4 0名 11名 2名 5 0名 4名 0名
【0114】[判定2・官能評価]使用感と肌への効果に
ついて、実施例乳液と比較例品を比較した場合の優劣を
被験者全員に質問した。回答の集計結果は表9に示すと
おりで、官能評価によっても前記機器による評価結果と
合致する効果と優れた使用感が確認された。
【0115】 [表9] 評 価 項 目 実施例品が良い 比較例品が良い 優劣なし 肌へのなじみ 15名 3名 2名 しっとり感 18名 0名 2名 肌へののび 17名 2名 1名 肌荒れ改善の満足感 18名 1名 1名 肌色改善の満足感 15名 2名 3名 シワの数と深さの改善 18名 1名 1名
【0116】〔製剤例1〕製造例1で得られたセンネン
ケンの50%エタノール抽出物を使用して常法により下
記の組成の軟膏を製造した。 センネンケン50%エタノール抽出物 8.0g 塩酸ジフェンヒドラミン 1.0g 塩化亜鉛 35.0g アミノ安息香酸エチル 1.0g β−グリチルレチン酸 0.3g モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット(20E.O) 2.5g マクロゴール400 30.7g バレイシヨデンプン 14.0g タルク 10.0g 炭酸マグネシウム 5.5g
【0117】〔製剤例2〕製造例1で得られたセンネン
ケンのエタノール抽出物を使用して常法により下記の組
成の軟膏を製造した。 センネンケンエタノール抽出物 5.0g 塩酸ピリドキシン 1.0g デキサメタゾン 0.02g 酸化亜鉛 5.0g グリチルレチン酸 2.0g 白色ワセリン 45.98g 精製ラノリン 46.0g
【0118】〔配合例1〕製造例1で得られたセンネン
ケンからの水抽出物を使用して、下記の組成のクリーム
を常法により製造した。 センネンケン水抽出物 1.0重量% アスコルビン酸リン酸マグネシウム 3.0重量% 油溶性甘草抽出物(ロシア産甘草) 0.5重量% 黄杞抽出物 0.5重量% エイジツ抽出物 0.5重量% 酢酸dlトコフェロール 0.05重量% 水素添加大豆リン脂質 1.0重量% ヒアルロン酸 0.02重量% ステアリン酸 2.0重量% ステアリルアルコール 7.0重量% ラノリン 2.0重量% スクワラン 5.0重量% グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0重量% ポリオキシエチレン(25E.O)セチルアルコールエーテル 3.0重量% 2−オクチルドデシルアルコール 6.0重量% プロピレングリコール 5.0重量% エチルパラベン 0.3重量% 香料 適量 精製水 残部
【0119】〔配合例2〕製造例1で得られたセンネン
ケンからの50%エタノール抽出物を使用して、下記の
組成の乳液を常法により製造した。 センネンケン50%エタノール抽出物 1.0重量% グリチルリチン酸ジカリウム 0.5重量% カミツレ抽出物 0.5重量% サンザシ抽出物 0.5重量% ワレモコウ抽出物 0.5重量% マロニエ抽出物 0.2重量% クジン抽出物 0.2重量% コラーゲン 0.3重量% ステアリン酸 2.0重量% セチルアルコール 1.5重量% ワセリン 5.0重量% 流動パラフィン 10.0重量% ポリオキシエチレン(10E.O)オレイン酸エステル 2.0重量% ポリエチレングリコール1500 3.0重量% トリエタノールアミン 1.0重量% エチルパラベン 0.3重量% 香料 適量 精製水 残部
【0120】〔配合例3〕製造例1で得られたセンネン
ケンからのエタノール抽出物を使用して、下記の組成の
パックを常法により製造した。 センネンケンエタノール抽出物 1.0重量% アラントイン 0.1重量% グルタチオン 0.1重量% シラカバ抽出物 0.5重量% ソウハクヒ抽出物 0.5重量% ステアリルグリチルレチネート 0.5重量% エラスチン 0.2重量% プラセンターエキス 2.0重量% ポリビニルアルコール 13.0重量% エチルアルコール 7.0重量% ジプロピレングリコール 5.0重量% ポリオキシエチレン(60E.O)硬化ヒマシ油 5.0重量% オリーブ油 5.0重量% 酢酸トコフェロール 0.2重量% フェノキシエタノール 0.5重量% 香料 適量 精製水 残部
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、ホスホリパーゼA
害剤、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害
剤、活性酸素消去剤、ラジカル消去剤、コラーゲン産生
促進剤および炎症性疾患の予防・治療剤が提供される。
また、本発明によれば、ホスホリパーゼA阻害作用、
サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用、活
性酸素消去作用、ラジカル消去作用またはコラーゲン産
生促進作用を有する皮膚外用剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 39/06 A61P 39/06 43/00 111 43/00 111 C12N 9/99 C12N 9/99 // A23L 1/30 A23L 1/30 B Fターム(参考) 4B018 MD53 MD61 ME06 4C083 AA111 AA112 AA122 AC012 AC022 AC072 AC092 AC102 AC122 AC172 AC182 AC242 AC392 AC402 AC432 AC482 AC542 AC682 AD042 AD112 AD332 AD412 AD432 AD512 AD532 AD572 AD642 AD662 CC02 DD31 EE12 4C088 AB80 AC13 CA03 MA63 NA14 ZB11 ZC20 ZC41

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とするホスホリパーゼA阻害剤。
  2. 【請求項2】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とするサイクリックAMPホスホジエステラ
    ーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする活性酸素消去剤。
  4. 【請求項4】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とするラジカル消去剤。
  5. 【請求項5】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
  6. 【請求項6】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする炎症性疾患の予防・治療剤。
  7. 【請求項7】 センネンケン(Homalomena occulta(Lo
    ur.)Schott)からの抽出物を含有することを特徴とす
    る皮膚外用剤。
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