JP2016193844A - オシダ科植物含有組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、日常的に使用可能であり、かつ、安全性が高い、変形性関節症などの関節炎に対して有用である有効成分含有物を提供することにある。
【解決手段】
上記目的は、オシダ科植物を含有する関節炎用組成物、関節保護用組成物、軟骨保護用組成物、コラーゲン分解抑制用組成物、コラーゲン分解酵素発現抑制用組成物、歩行機能維持用組成物、ロコモケア剤、ロコモティブ症状緩和剤、運動機能維持剤及び関節部位の運動時違和感の緩和剤により解決される。
【選択図】図1
Description
本発明は、オシダ(Dryopteridaceae)科植物を有効成分として含有することを特徴とする。
こごみがモノヨード酢酸誘発関節炎モデルラットに対し、格別顕著な関節疼痛緩和作用を有することを以下のとおりに実証した。
6週齢雄性wistar系ラットを5日以上馴化させた。飼育環境として、照明時間は12時間とし、ケージは木材チップ(ソフトチップ;日本エスエルシー社)を床じきとしたポリカーボネイト製平底ケージ(W260×D420×H180mm;日本クレア社)を用い、1ケージあたりの収容個体数は2〜3匹とした。
試験開始日(0日目)よりジエチルエーテル麻酔下で右ひざ関節内腔へモノヨード酢酸(MIA;シグマ−アルドリッチ・ジャパン社)を3mg/50μL/ラットで投与することにより、モノヨード酢酸誘発関節炎モデルラットを確立した。
被験物質としてこごみ(緑色の粉末)及びイブプロフェン(和光純薬工業社;白色の粉末)を用い、さらにコントロール物質として溶媒であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(和光純薬工業社;CMC;白色の粉末)を用いた。こごみは以下の方法により調製した。
被験物質溶液は強制経口投与とした。具体的には、至近日に測定した体重値に基づいて被験物質溶液を10mL/kgにてゾンデを用いて強制経口投与した。被験物質投与は、1日1回21日間行った。
得られた測定値について、各群で平均値(mean)、標準偏差(S.D.)及び標準誤差(S.E.)を算出した。検定は、コントロール群又はコントロール群と各群間との2群間比較(対応のないt検定)により行った。有意水準は、危険率5%とした。
各週の疼痛閾値の測定結果を図1に示す。疼痛閾値は値が小さいほど痛みを感じやすくなっていることを表わす。また、図中のバー及び記号は、それぞれ疼痛閾値の変化(g)及び有意水準(5%以下)を表わす。図1に示されているとおり、こごみを用いた場合、コントロールに対して、2週目から有意に疼痛が抑制された。また、驚くべきことに、こごみは、疼痛抑制作用が知られているイブプロフェンよりも早期に疼痛抑制作用を示した。これらの結果より、こごみが格別顕著な関節疼痛緩和作用を有することがわかった。また、このような関節疼痛緩和作用により、こごみは、速効型の関節炎若しくは関節炎に伴う疼痛を緩和、改善又は抑制する作用を有し、さらに関節や軟骨を保護する作用を有することが示唆される。
こごみが軟骨細胞に対して格別顕著なコラゲナーゼ産生抑制作用を有することを以下のとおりに実証した。
細胞は、Normal Human Articular Chondrocytes,Knee(継代数P4)(タカラバイオ社)を用いた。本細胞は、以下、NHAcとよぶ。
被験物質として市販のこごみを用いた。こごみを10mg/mLとなるようにDMEMへ溶解し、1時間以上転倒攪拌を行った。攪拌後、滅菌フィルターでろ過滅菌した。滅菌後、終濃度(4、20、100μg/mL)の3倍濃度となるように10%FBS含有DMEMにて調製した。インターロイキン1β(IL1b)を2ng/mLとなるように10%FBS含有DMEMにて調製した。
NHAcを37℃、5%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いてCBM培地(CGM因子添加済)にて培養した。次いで、トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコから96well プレートの各wellに10%FBS含有DMEM 100μL中にある1×104cells/wellを播種し、37℃、5%CO2インキュベーター内で一晩前培養した。
こごみが格別顕著な抗糖化作用を有することを、Biol.Pharm.Bull.31(8) 1626−1630(2008)を参照して、以下のとおりに実証した。
被験物質として市販のこごみを用いた。ポジティブコントロールとして、代表的な抗糖化剤であるアミノグアニジン(アミノグアニジン塩酸塩、Cayman Chemical社)を用いた。
リン酸緩衝剤粉末(1/15mol/l;pH 7.2)(和光純薬工業社)を蒸留水に溶解して67mMリン酸緩衝液(以下、67mM PBと略する)を調製した。D(+)グルコース(ナカライテスク社)を67mMPBで溶解して200mg/mLグルコース溶液を調製した。アルブミン(ウシ血清由来コーンフラクションV、pH7.0、生化学用)(和光純薬工業社)(以下、BSAと略する)を67mMPBで溶解して40mg/mL BSAを調製した。
=(1−[(Sampletest−Sampleblank)/(Controltest−Controlblank) ])×100
(式中、Sampletest:試験溶液(test)の蛍光強度
Sampleblank:試験溶液(blank)の蛍光強度
Controltest:コントロール(test)の蛍光強度
Controlblank:コントロール(blank)の蛍光強度)
結果を図3に示す。図3が示すとおり、こごみは、濃度依存的に糖化産物の生成を阻害する作用、すなわち、抗糖化作用を示すことがわかった。また、こごみ及びアミノグアニジンが有する抗糖化作用のIC50はそれぞれ4.84mg/mL及び0.32mg/mLであった。
こごみが格別顕著なα−グルコシダーゼ阻害作用を有することを、以下のとおりに実証した。α−グルコシダーゼは、ブドウ糖、デンプンなどの消化酵素であり、この酵素を阻害することによって、糖質の吸収が阻害される。
被験物質として市販のこごみ(黄土色粉末)を用いた。こごみを0.1MPBにて50mg/mLに調製し、10分間、超音波処理後、1時間室温にてヴォルテックス攪拌した。得られたこごみ懸濁液を、10,000rpmにてl分間遠心した。得られた上清を原液として、0.1MPBにて終濃度が0.63、1.25、2.5及び5mg/mLになるように系列希釈した。なお、0.1MPBは0.1M NaH2P04・2H20水溶液と0.1M Na2HP04・12H20水溶液をpH7.0となるように混合して調製した。
各被験試料を80μL分取した。次いで、このサンプル溶液に40μLの0.02Mの基質水溶液(基質:p−ニトロフェニル−α−Dグルコピラノシド;Calbiochem社)を添加して37℃で5分間保持した。
α−グルコシダーゼ阻害率(%)=(1−[A−C]/[B−D])×100
結果を図4に示す。図4が示すとおり、こごみは、濃度依存的にα−グルコシダーゼ阻害作用を有することがわかった。
Claims (11)
- オシダ(Dryopteridaceae)科植物を含有する、抗関節炎用組成物。
- オシダ科植物を含有する、関節保護用組成物又は軟骨保護用組成物。
- オシダ科植物を含有する、コラーゲン分解抑制用組成物又はコラーゲン分解酵素発現抑制用組成物。
- オシダ科植物を有効成分とする、抗糖化用組成物。
- オシダ科植物を有効成分とする、糖化生産物阻害用組成物。
- オシダ科植物を有効成分とする、グルコシダーゼ阻害用組成物又は糖分解抑制用組成物。
- オシダ科植物を有効成分とする、歩行機能維持用組成物。
- 前記組成物は、関節若しくは軟骨に異常を有する者又は中高年者に用いられる組成物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- オシダ科植物を有効成分とする、ロコモケア剤。
- オシダ科植物を有効成分とする、ロコモティブ症状緩和剤又は運動機能維持剤。
- オシダ科植物を有効成分とする、関節部位の運動時違和感の緩和剤。
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