JP6280076B2 - オシダ科植物含有組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、種々の用途に供されるオシダ科植物含有組成物を含有する組成物に関する。
変形性関節症は、加齢や機械的ストレスなどが原因となって、関節軟骨表面の崩壊、これに伴う関節辺縁の新たな軟骨の増殖、関節の変形、関節の軟骨の遅行変性などが生じることにより、しばしば痛みと機能喪失とを伴う関節炎疾患である。
変形性関節症などの関節炎に対しては、アセチルサリチル酸やインドメタシンなどを有効成分とする鎮痛剤及び抗炎症剤、エタネルセプトなどを有効成分とする関節リウマチ治療剤などが使用されている。
確かに、関節炎については、上記した薬剤を用いれば改善が期待できる。しかし、これらの薬剤は、重篤な関節炎に対しては有効ではあるものの、副作用が伴うものであることから、日常的な使用に耐えられるものではない。また関節炎が重篤化するのを予防することを目的とするか、又は日常的な関節の違和感を緩和する目的で使用できる副作用の少ない薬剤は有用である。
そこで、本発明は、日常的に使用可能であり、かつ、安全性が高い、変形性関節症などの関節炎に対して有用である有効成分含有物を提供することを発明が解決しようとする課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究を積み重ね、種々の物質の変形性関節症に伴う疼痛への影響を調べてみたところ、驚くべきことにオシダ(Dryopteridaceae)科植物に属するクサソテツ(Matteuccia struthiopteris)の若芽であるこごみは、該疼痛に対して緩和作用を示すことを見出した。このようなこごみは天然物であることから、安全性が高く、日常的に使用可能なものである。
さらに驚くべきことに、こごみは、関節炎を緩和することや炎症部位を鎮痛することが知られている消炎鎮痛剤であるイブプロフェンと比べて、比較的早期に疼痛緩和作用を有するものであることを見出した。なおさらに驚くべきこととして、本発明者らは、こごみがインターロイキン1β(IL1b)により誘導される、コラーゲン分解酵素であるコラゲナーゼの発現上昇を有意に抑制することを見出した。これにより関節炎の刺激によるコラゲナーゼの発現を抑制し、コラーゲンの分解を抑えることができる。結果として、本発明者らは、上記知見に基づき、疼痛を緩和し、かつ、コラゲナーゼ発現を抑制することにより、関節や軟骨を健全に保護し、関節機能を維持又は改善し得るオシダ(Dryopteridaceae)科植物の含有物を創作することに成功した。本発明は、この成功例に基づき、完成された発明である。
したがって、本発明によれば、オシダ(Dryopteridaceae)科植物を含有する、抗関節炎用組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を含有する、関節保護用組成物又は軟骨保護用組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を含有する、コラーゲン分解抑制用組成物又はコラーゲン分解酵素発現抑制用組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、歩行機能維持用組成物が提供される。
好ましくは、本発明の組成物は、関節若しくは軟骨に異常を有する者又は中高年者に用いられる組成物である。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、ロコモケア剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、ロコモティブ症状緩和剤又は運動機能維持剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、関節部位の運動時違和感の緩和剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、抗糖化用組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、糖化生産物阻害用組成物が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を有効成分とする、グルコシダーゼ阻害用組成物又は糖分解抑制用組成物が提供される。
好ましくは、本発明の組成物は、前記オシダ科植物を1日使用単位として100〜5,000mg有する組成物である。
好ましくは、本発明の組成物は、前記オシダ科植物を1日使用単位として100〜5,000mg含有し、かつ、1週間に1度以上の割合で使用される組成物である。
好ましくは、前記オシダ科植物は、クサソテツ(Matteuccia struthiopteris)の若芽である。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を含有する組成物を使用させることを含む、関節炎若しくは関節炎に伴う疼痛を緩和、改善又は抑制する方法(ただし、ヒトに対する医療行為を除く)が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を含有する組成物を使用させることを含む、関節又は軟骨を保護する方法(ただし、ヒトに対する医療行為を除く)が提供される。
本発明の別の側面によれば、オシダ科植物を含有する組成物を使用させることを含む、コラーゲンの分解又はコラーゲン分解酵素の発現を抑制する方法(ただし、ヒトに対する医療行為を除く)が提供される。
本発明によれば、日常的に使用し、かつ、安全性を高くして、疼痛を緩和し、かつ、コラゲナーゼ発現を抑制することにより、関節や軟骨を健全に保護し、関節機能を維持及び改善すること並びに関節異常や軟骨異常を緩和、改善、抑制、予防及び治療することなどが期待できる。
図1は、実施例に記載の疼痛閾値の測定結果を示した図である。 図2は、実施例に記載のMMP13発現量の測定結果を示した図である。 図3は、実施例に記載の糖化産物生成阻害率(%)の測定結果を示した図である。 図4は、実施例に記載のα−グルコシダーゼ阻害率(%)の測定結果を示した図である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明は、オシダ(Dryopteridaceae)科植物を有効成分として含有することを特徴とする。
オシダ科植物は通常知られているとおりのオシダ科植物であれば特に限定されず、例えば、世界の熱帯から温帯や寒帯まで広く分布している常緑性又は夏緑性の地上生シダ植物として知られているものである。オシダ科植物としては、例えば、コウヤワラビ(Onoclea sensibilis L.var.interrupta Maxim.)、イヌガンソク(Onoclea orientalis(Hook.)Hook.)、イワデンダ(Woodsia polystichoides Eaton)、フクロシダ(Woodsia manchuriensis Hook.)、キンモウワラビ(Hypodematium crenatumssp.fauriei)、ウスヒメワラビ(Acystopteris japonica)、ウサギシダ(Gymnocarpium dryopteris)、ナヨシダ(Cystopteris fragilis)、イヌワラビ(Athyrium niponicum)、ホソバイヌワラビ(Athyrium iseanum)、クサソテツ(Matteuccia struthiopteris)などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、入手しやすく食用として安全性が確認されている観点から、日本各地に群生している多年生シダの一種であるクサソテツが好ましい。本発明では、これらのオシダ科植物のいずれか1種を、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。すなわち、本発明は、オシダ科植物を有効成分として含有するものを包含する。
本明細書では、オシダ科植物は分類方法によっては、イワデンダ科植物やメシダ科植物を含む場合があり、イワデンダ科植物及びメシダ科植物の含有組成物や含有剤を総じてオシダ科植物等含有物とよぶ場合がある。
オシダ科植物等は、その全体又は一部を使用することができ、その一部としては、例えば、若芽、茎、葉、根などの部位が挙げられるが、好ましくは若芽である。オシダ科植物等は、そのままで、又は該植物から得られる各種の加工物であってもよい。そのような加工物としては、例えば、オシダ科植物等の乾燥粉末、オシダ科植物等の細片化物及びその乾燥粉末、オシダ科植物等の抽出物及びその乾燥粉末などが挙げられるが、これらに限定されない。ただし、加工、貯蔵、運搬などの容易性や使用形態の汎用性といった観点から、オシダ科植物等の乾燥粉末であることが好ましい。
例えば、オシダ科植物等を乾燥粉末化するには従来公知の天然物を処理する方法を用いることができる。そのような方法としては、オシダ科植物等に対して、乾燥処理及び粉砕処理を組み合わせた方法を用いることができる。乾燥処理及び粉砕処理はいずれを先に行ってもよいが、乾燥処理を先に行うことが好ましい。乾燥粉末化は、この方法に、さらに必要に応じて、殺菌処理、例えば強アルカリ処理、加熱処理などの処理を1種又は2種以上を組み合わせて実施してもよい。また、粉砕処理を行う回数は1回又は2回以上の処理を組み合わせてもよいが、粗粉砕処理を行った後に、より細かく粉砕する微粉砕処理を組み合わせることが好ましい。
乾燥処理は特に限定されないが、例えば、オシダ科植物等の水分含量が10%以下となるように乾燥する処理が挙げられる。乾燥処理は、例えば、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥などの当業者に公知の任意の方法により行われ得る。加熱による乾燥は、例えば、40℃〜140℃、好ましくは80℃〜130℃にて加温によりオシダ科植物等が変色しない温度及び時間で行われ得る。
粉砕処理は特に限定されないが、例えば、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などの粉砕用の機器や器具などを用いて、当業者が通常使用する任意の方法により植物体を粉砕する処理が挙げられる。粉砕されたオシダ科植物等は、必要に応じて篩にかけられ、例えば、30〜250メッシュを通過するものをオシダ科植物等の粉末として用いることが好ましい。粒径が250メッシュ通過のもの以下とすることで、さらなる加工時にオシダ科植物等の粉末が取り扱いやすくなり、粒径が30メッシュ通過以上のものとすることで、オシダ科植物等の粉末と他の素材との均一な混合が容易になる。
乾燥処理と粉末処理との順序を入れ替えて、乾燥前のオシダ科植物等を予め粉砕しておき、この粉砕物を乾燥してオシダ科植物等の乾燥粉末とすることもできる。また、乾燥処理の後に粉末処理に供し、さらに乾燥処理に供してもよい。
オシダ科植物等の乾燥粉末は市販されているものでもよい。
オシダ科植物等を細片化する方法は特に限定されないが、例えば、スライス、破砕、細断などの当業者が植物体を細片化する際に通常使用する方法を用いることができる。細片化の一例として、スラリー化してもよい。スラリー化は、オシダ科植物等をミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダーなどにかけ、オシダ科植物等をどろどろした粥状(液体と固体との懸濁液)にすることにより行う。このようにスラリー化することにより、オシダ科植物等は、細片の80質量%以上が、好ましくは平均径1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下となるように細片化され、流動性を有するようになる。
オシダ科植物等を抽出する方法は特に限定されないが、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法などのオシダ科植物等を溶媒で抽出するなどの当業者が植物体の抽出物を得る際に通常使用する方法を用いることができる。溶媒としては、例えば、水、有機溶媒、含水有機溶媒(含水エタノールなどの含水アルコール)が挙げられるが、これらに限定されない。水を溶媒に用いる場合には、温水又は熱水を用いてもよい。
抽出に用いる有機溶媒としては、通常天然物成分を抽出するのに際して許容される有機溶媒が用いられ、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブタン、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、エチルメチルケトン、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2−トリクロロエテンなどが挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で、又は2種以上を組合せて用いられ得る。これらの溶媒の中でも、熱水、含水エタノール及び含水プロピレングリコールが好ましく用いられる。
オシダ科植物等は、後述する実施例に示されているとおり、モノヨード酢酸により誘発された変形性関節症によりもたらされる疼痛を緩和する作用を示すことから、抗関節炎効果、関節保護効果、軟骨保護効果、歩行機能維持効果などが期待できるものである。また、オシダ科植物等は、すでに生じている関節炎や疼痛を改善することだけではなく、関節炎や疼痛が起きる可能性のある部位に対して作用することによってこれらの徴候を未然に防ぐ蓋然性がある。さらに、オシダ科植物等は、変形関節症の改善効果を通じて、変形性関節症に伴う円背、易骨折性、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症などの運動器(ロコモ)に関する疾患やその機能不全であるロコモティブ症候群(ロコモティブ症)を緩和する効果や運動機能を維持する効果が期待できる。当然に、オシダ科植物等はロコモケア効果や関節部位の運動時違和感の緩和効果を有する。そこで、本発明は、オシダ科植物等を有効成分とすることにより、抗関節炎用組成物、関節保護用組成物、軟骨保護用組成物、歩行機能維持用組成物、ロコモケア剤、ロコモティブ症状緩和剤、運動機能維持剤及び関節部位の運動時違和感の緩和剤という態様を採り得る。
オシダ科植物等は、後述する実施例に示されているとおり、MMP−13(コラゲナーゼ−3)遺伝子の発現を抑制する作用を示すことから、MMP−13による軟骨に存在するタイプIIコラーゲンの分解を抑制することができることから、軟骨保護効果、コラーゲン分解抑制効果、コラーゲン分解酵素発現抑制効果などが期待できるものである。そこで、本発明は、オシダ科植物等を有効成分とすることにより、コラーゲン分解抑制用組成物及びコラーゲン分解酵素発現抑制用組成物という態様を採り得る。
オシダ科植物等は、後述する実施例に示されているとおり、抗糖化作用を有する。アミノ酸やタンパク質のアミノ基が還元糖と非酵素的に非可逆的に反応して糖化最終生成物(Advanced Glycation Endproducts:AGEs)を生成するタンパク質の糖化反応はメイラード反応といわれている。このようなAGEsが生体内外で生成することにより、糖尿病、動脈硬化、加齢に伴う皮膚のたるみ、皺、くすみなどの種々の老化現象が誘発される。そこで、本発明は、オシダ科植物等を有効成分とすることにより、抗糖化用組成物及び糖化生産物阻害用組成物という態様を採り得る。また加齢に伴って、ヒトの関節軟骨においてAGEsが蓄積され、軟骨細胞のプロテオグリカン産生が低下し、組織は硬く、脆くなることが知られている。さらに軟骨細胞にはAGEsを認識する受容体(receptor for AGEs;RAGE)が発現しており、AGEsはRAGEを介して軟骨細胞において炎症性サイトカインやMMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)の産生を誘導することが知られており、コラーゲンやプロテオグリカン、エラスチンなどから成る細胞外マトリックスの分解が誘発される。そこで、本発明は、オシダ科植物等を有効成分とすることにより、抗糖化作用による関節組織の保護という態様を採り得る。
オシダ科植物等は、後述する実施例に示されているとおり、α−グルコシダーゼ阻害作用を有する。また、オシダ科植物等は、α−グルコシダーゼ阻害作用による糖分解抑制作用及び糖質吸収阻害作用を有し、糖質が腸管から吸収されるのを抑制し得るので、抗肥満作用を有する。そこで、本発明は、オシダ科植物等を有効成分とすることにより、α−グルコシダーゼ阻害用組成物、糖分解抑制用組成物、糖質吸収阻害用組成物及び抗肥満用組成物という態様を採り得る。また、高血糖が続くことによる、血液中や、組織における、AGEsの生成が促進されることを阻害し、AGEsによる軟骨細胞の脆弱化を抑制し得ることも期待される。
本発明のオシダ科植物等を含有するオシダ科植物等含有物におけるオシダ科植物等の配合量は、少なくとも疼痛緩和作用又はコラゲナーゼ発現抑制作用を奏し得る有効量であれば特に限定されない。また、少なくとも疼痛緩和作用又はコラゲナーゼ発現抑制作用を奏し得る有効量を含有するのであれば、オシダ科植物等のみからなるものであってもよい。
オシダ科植物等の配合量は、1日あたりの使用量として下限値をオシダ科植物等の乾燥質量で、例えば、100mg以上、好ましくは500mg以上、より好ましくは1,000mg以上となるように設定することができる。また、1日あたりの使用量として上限値をオシダ科植物等の乾燥質量で、例えば、10,000mg以下、好ましくは7,000mg以下、より好ましくは5,000mg以下となるように設定することができる。
具体的には、オシダ科植物等の配合量は、1日あたりの使用量としてオシダ科植物等の乾燥質量で、100〜10,000mgであり、好ましくは500〜7,000mgである。ただし、本発明のオシダ科植物等含有物が他の疼痛緩和作用又はコラゲナーゼ発現抑制作用を有する物質を含有する場合は、それに合わせてオシダ科植物等の配合量を減らすなど適宜調整できる。
本発明のオシダ科植物等含有物は、オシダ科植物等に加えて、適宜選択したその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、添加剤、化粧品原料、医薬品原料などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明のオシダ科植物等含有物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明のオシダ科植物等含有物は、変形関節症などの関節炎やそれに伴う疼痛の緩和作用やコラゲナーゼ発現抑制作用を得ることを目的とした種々の形態で利用することができ、例えば、経口用又は非経口用の形態とすることができる。本発明のオシダ科植物等含有物は、その形態に応じて、そのまま経口的又は非経口的に使用してもよいし、オシダ科植物等を溶解するための溶媒などに溶解して経口的又は非経口的に使用してもよい。
本発明のオシダ科植物等含有物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。経口用のオシダ科植物等含有物の形態としては、例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、顆粒状、粉末状、タブレット状、チュアブル状、カプセル状、液状、シロップ状などが挙げられる。
本発明のオシダ科植物等含有物は、関節の保護や維持を目的とする経口組成物、ロコモティブ症候群対策を目的とする経口組成物などとして利用することができる。
非経口用のオシダ科植物等含有物の形態としては、例えば、非経口的な使用に適した形態、具体的には、ローション状、クリーム状、リキッド状、ファンデーション状、ミスト状、エマルション状、スプレー状、ムース状、ジェル状などが挙げられる。
本発明のオシダ科植物等含有物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
本発明のオシダ科植物等含有物は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、期待される作用効果が奏される限り特に限定はなく、ヒト以外の動物に対して適用することができる。本発明のオシダ科植物等含有物の使用者は特に限定されず、例えば、健常者であってもよいが、関節炎や疼痛の緩和作用及び軟骨の保護が期待される者であることが好ましく、関節炎や軟骨などの関節に異常を有する者や40歳以上の中高年者に用いることがより好ましい。関節に異常を有する者や中高年者は、現に関節の異常や疼痛を有する者に加えて、過去に関節異常や疼痛を有した者、遺伝や職業などで関節異常や疼痛を有するおそれがある者が包含される。本発明のオシダ科植物等含有物の使用頻度は特に限定されず、例えば、1週間に1度以上であり、好ましくは1週間に2度以上である。
本発明のオシダ科植物等含有物におけるオシダ科植物等の配合量は、その投与形態や剤形などによって適宜設定することができ、特に限定されない。例えば、オシダ科植物等の配合量は、全体を100質量部として、オシダ科植物等の下限値は乾燥質量で、0.001質量部以上、0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上と設定することができ、オシダ科植物等の上限値は乾燥質量で、例えば、100質量部以下、好ましくは50質量部以下、より好ましくは25質量部以下と設定することができる。
本発明のオシダ科植物等含有物は、オシダ科植物等に加えて、関節炎や疼痛を緩和する作用やコラゲナーゼ発現抑制作用を有する第2の生理活性成分を含有することができる。このような第2の生理活性成分としては、通常知られている上記作用を有する生理活性成分であれば特に限定されない。具体的には、鎮痛剤、抗炎症剤、関節症治療剤などを挙げることができる。オシダ科植物等と第2の生理活性成分とを含有することにより、本発明のオシダ科植物等含有物は、相乗的な関節炎や疼痛を緩和する作用やコラゲナーゼ発現抑制作用を示す組成物であり得る。第2の生理活性成分は、1種又は2種以上の成分であり得る。第2の生理活性成分の使用量は、本発明の課題の解決を妨げない限り特に限定されず、適宜調整される。
本発明のオシダ科植物等含有物の製造方法は特に限定されず、使用形態に応じて当業者に知られる一般的な製造方法に準じて製造される。例えば、顆粒状や固形状のものについては、オシダ科植物等をそのまま又は上記のその他の成分や第2の生理活性成分と同時又は数段階に分けて混和したものを、流動層造粒法、攪拌造粒法、押出造粒法などの造粒方法に従って造粒して顆粒状とし、さらに打錠機などを用いる常法に従って圧縮成形することによって錠状に成形できる。
本発明の別の態様は、オシダ科植物等又はオシダ科植物等含有物を使用させることを含むことで共通する、関節炎若しくは関節炎に伴う疼痛を緩和、改善又は抑制する方法;関節又は軟骨を保護する方法;及びコラーゲンの分解又はコラーゲン分解酵素の発現を抑制する方法が提供される。ただし、本発明の方法は、ヒトに対する医療行為を除外するものである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
[1.こごみが有する関節疼痛緩和作用]
こごみがモノヨード酢酸誘発関節炎モデルラットに対し、格別顕著な関節疼痛緩和作用を有することを以下のとおりに実証した。
(1)実験動物
6週齢雄性wistar系ラットを5日以上馴化させた。飼育環境として、照明時間は12時間とし、ケージは木材チップ(ソフトチップ;日本エスエルシー社)を床じきとしたポリカーボネイト製平底ケージ(W260×D420×H180mm;日本クレア社)を用い、1ケージあたりの収容個体数は2〜3匹とした。
試験開始1、3、6日前にVon Frey式痛覚測定装置(DYNAMIC PLANTAR AESTHESIOMETER:37450)を用いて足底面にて疼痛閾値(右足)の測定トレーニングを行い、被験物質投与前データを取得した。また、試験前日に体重値を測定した。試験前日の疼痛閾値(右足)と体重値とがほぼ均一となるように1群12体で3群に分け、試験に供した(優先順位;疼痛閾値>体重値)。
(2)モノヨード酢酸誘発関節炎モデルラットの確立
試験開始日(0日目)よりジエチルエーテル麻酔下で右ひざ関節内腔へモノヨード酢酸(MIA;シグマ−アルドリッチ・ジャパン社)を3mg/50μL/ラットで投与することにより、モノヨード酢酸誘発関節炎モデルラットを確立した。
(3)被験物質
被験物質としてこごみ(緑色の粉末)及びイブプロフェン(和光純薬工業社;白色の粉末)を用い、さらにコントロール物質として溶媒であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(和光純薬工業社;CMC;白色の粉末)を用いた。こごみは以下の方法により調製した。
こごみ乾燥品を洗浄後pH12の強アルカリ水(ホタテ貝殻焼成パウダー)で20分間除菌洗浄した。その後、真水で10分間洗浄し、95℃前後で30分間加熱した。冷水洗浄後、60℃〜70℃で20〜21時間、水分量が7〜8%になるように乾燥させた。乾燥後、ドリームパウダー(石臼式水冷製粉)にて破砕した。粉末を90℃で15分間加熱殺菌することで、緑色の粉末状のこごみを調製した。
実験動物3群のそれぞれに、上記物質を下記表1に示した所定の濃度となるように、CMCに溶解又は懸濁して被験物質溶液を調製した。
(4)実験方法
被験物質溶液は強制経口投与とした。具体的には、至近日に測定した体重値に基づいて被験物質溶液を10mL/kgにてゾンデを用いて強制経口投与した。被験物質投与は、1日1回21日間行った。
給餌方法は原則として自由摂取とした。飼料はMF固形飼料(オリエンタル酵母工業社)を用い、飲水は水道水を用いた。
試験期間中はVon Frey式痛覚測定装置による疼痛閾値測定を実施した。すなわち、実験動物個体の右足の足底部について、Von Frey式痛覚測定装置による疼痛閾値を測定した。MIA投与前及びMIA投与後から7、14、21日目に測定した。各個体の後足の足底踵部1回測定した。疼痛閾値は痛みに対する退避行動、足のflinchingを確認することで決定した。
(5)統計処理
得られた測定値について、各群で平均値(mean)、標準偏差(S.D.)及び標準誤差(S.E.)を算出した。検定は、コントロール群又はコントロール群と各群間との2群間比較(対応のないt検定)により行った。有意水準は、危険率5%とした。
(6)実験結果
各週の疼痛閾値の測定結果を図1に示す。疼痛閾値は値が小さいほど痛みを感じやすくなっていることを表わす。また、図中のバー及び記号は、それぞれ疼痛閾値の変化(g)及び有意水準(5%以下)を表わす。図1に示されているとおり、こごみを用いた場合、コントロールに対して、2週目から有意に疼痛が抑制された。また、驚くべきことに、こごみは、疼痛抑制作用が知られているイブプロフェンよりも早期に疼痛抑制作用を示した。これらの結果より、こごみが格別顕著な関節疼痛緩和作用を有することがわかった。また、このような関節疼痛緩和作用により、こごみは、速効型の関節炎若しくは関節炎に伴う疼痛を緩和、改善又は抑制する作用を有し、さらに関節や軟骨を保護する作用を有することが示唆される。
[2.こごみが有するコラゲナーゼ産生抑制作用]
こごみが軟骨細胞に対して格別顕著なコラゲナーゼ産生抑制作用を有することを以下のとおりに実証した。
(1)実験材料
細胞は、Normal Human Articular Chondrocytes,Knee(継代数P4)(タカラバイオ社)を用いた。本細胞は、以下、NHAcとよぶ。
試薬は、次のものを用いた:Cell Counting Kit−8(同仁化学社)、クロロホルム(和光純薬工業社)、エタノール(ゴードー社)、セパゾールRNA(ナカライテスク社)、QuantiTect Reverse Transcription Kit(キアゲン社)、Rotor−Gene SYBR Green PCR Kit(キアゲン社)、Primer(キアゲン社)、MMP13(Human):Hs_MMP13_1_SG QuantiTect Primer Assay(200)(QT00001764)(キアゲン社)、GAPDH(Human):Hs_GAPDH_2_SG QuantiTect Primer Assay(QT01192646)(キアゲン社)。
培養関連試薬は、次のものを用いた:Dulbeccoo’s Modified Eagle’s Medium(DMEM;シグマ社)、10×HBSS(−)Without Phenol Red(和光純薬工業社)(滅菌水にて10倍希釈し使用)、Fetal Bovine Serum(FBS;バイオウェスト社)、Trypsin−EDTA(シグマ社)、ブレットキットCGM 5%FBS(軟骨細胞用増殖培地:CBM培地+CGM添加因子セット)(エーディア社)。
使用機器及び器具等は、次のものを用いた:37℃ COインキュベーター(アステック社)、滅菌フィルター 0.20μm(アドバンテック社)、24well プレート(ファルコン社)、96well プレート(ファルコン社)、冷却遠心機(日立社)、顕微鏡(IX−70;オリンパス社)、75cm培養フラスコ(イワキ社)。
(2)被験試料
被験物質として市販のこごみを用いた。こごみを10mg/mLとなるようにDMEMへ溶解し、1時間以上転倒攪拌を行った。攪拌後、滅菌フィルターでろ過滅菌した。滅菌後、終濃度(4、20、100μg/mL)の3倍濃度となるように10%FBS含有DMEMにて調製した。インターロイキン1β(IL1b)を2ng/mLとなるように10%FBS含有DMEMにて調製した。
(3)NHAcにおけるMMP−13発現に対するこごみの影響評価
NHAcを37℃、5%COインキュベーター内で、75cmフラスコを用いてCBM培地(CGM因子添加済)にて培養した。次いで、トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cmフラスコから96well プレートの各wellに10%FBS含有DMEM 100μL中にある1×10cells/wellを播種し、37℃、5%COインキュベーター内で一晩前培養した。
前培養後、培養上清をアスピレーターにて除去した後、10%FBS含有DMEM、終濃度の3倍に調製した被験試料及び2ng/mLのIL1bを30μLずつ記載順に添加し、37℃、5%COインキュベーター内で18時間培養した。なお、コントロールとして、10%FBS含有DMEMを30μLずつ3回添加したもの(IL1b−)及び10%FBS含有DMEM30μLを2回添加後2ng/mLのIL1bを30μL添加したもの(IL1b+)を同様に培養した。
培養後、培養上清を除去した後、セパゾールRNA及びクロロホルムを用いてRNAを抽出し、次いでエタノール沈殿にてRNA精製を行った。得られた総RNA全量とQuantiTect Reverse Transcription Kitを用いてcDNA合成を行った。
cDNA溶液 10μLへ、NFW 80μL、1M NaCl 10μL、100%エタノール 300μLを添加してエタノール沈殿を行った。エタノールを除去した後、沈殿したcDNAに10μLのNFWへ再溶解して得られたcDNA溶液 2μLと、Rotor−Gene SYBR Green PCR Kitとを用い、リアルタイムPCRにてMMP13発現量を測定した。内部標準としてGAPDHを用いた。なお、PCRは以下の条件にて実施した:95℃、5分;(95℃ 5秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒)×45サイクル。
評価結果を図2に示す。図2が示すとおり、こごみを添加することにより、MMP13発現量を抑制することができた。しかも、驚くべきことに、こごみは濃度依存的にMMP13発現量を抑制することができた。この結果は、MMP−13は軟骨に存在するタイプIIコラーゲンの分解能が非常に高いことが知られており、このMMP−13の発現をこごみは抑制することができることから、こごみを用いれば、炎症などの刺激によるコラーゲン分解酵素の発現を抑制し、コラーゲンの分解を抑えることにより、軟骨の保護、関節機能の低下予防が可能であることが示唆される。
[3.こごみが有する抗糖化作用]
こごみが格別顕著な抗糖化作用を有することを、Biol.Pharm.Bull.31(8) 1626−1630(2008)を参照して、以下のとおりに実証した。
(1)被験物質
被験物質として市販のこごみを用いた。ポジティブコントロールとして、代表的な抗糖化剤であるアミノグアニジン(アミノグアニジン塩酸塩、Cayman Chemical社)を用いた。
(2)実験方法
リン酸緩衝剤粉末(1/15mol/l;pH 7.2)(和光純薬工業社)を蒸留水に溶解して67mMリン酸緩衝液(以下、67mM PBと略する)を調製した。D(+)グルコース(ナカライテスク社)を67mMPBで溶解して200mg/mLグルコース溶液を調製した。アルブミン(ウシ血清由来コーンフラクションV、pH7.0、生化学用)(和光純薬工業社)(以下、BSAと略する)を67mMPBで溶解して40mg/mL BSAを調製した。
こごみは67mM PBに溶解しないため、67mM PBを用いて32mg/mLとなるように調製し、室温で1時間ヴォルテックス攪拌した後に、10,000g、室温、5分間で遠心分離した。この上清液を採取して、32mg/mL溶液とした。その後、67mM PBを用いて16mg及び8mg/mLに系列希釈した。また、アミノグアニジンは67mM PBを用いて4.00mg/mLに調製した。これらのこごみ溶液及びアミノグアニジン溶液を被験物質溶液とした。
被験物質溶液、グルコース溶液、BSA溶液及び67mMPBを用いて表2に示す割合で試験溶液及びコントロールを調製した。
試験溶液又はコントロールを混合して、60℃で48時間インキュベートした。インキュベート後の試験溶液 30μLを精製水 270μLとBlack plateの各ウェル内でプレートシェーカーを用いて600rpm、1分間混合した。混合後の各ウェルについて、370nmで励起したときの440nmの蛍光強度を分光蛍光光度計で測定し、次の式により糖化産物生成の阻害率(%)を算出した。
糖化産物生成の阻害率(%)
=(1−[(Sampletest−Sampleblank)/(Controltest−Controlblank) ])×100
(式中、Sampletest:試験溶液(test)の蛍光強度
Sampleblank:試験溶液(blank)の蛍光強度
Controltest:コントロール(test)の蛍光強度
Controlblank:コントロール(blank)の蛍光強度)
(3)結果
結果を図3に示す。図3が示すとおり、こごみは、濃度依存的に糖化産物の生成を阻害する作用、すなわち、抗糖化作用を示すことがわかった。また、こごみ及びアミノグアニジンが有する抗糖化作用のIC50はそれぞれ4.84mg/mL及び0.32mg/mLであった。
[4.こごみが有するグルコシダーゼ阻害作用]
こごみが格別顕著なα−グルコシダーゼ阻害作用を有することを、以下のとおりに実証した。α−グルコシダーゼは、ブドウ糖、デンプンなどの消化酵素であり、この酵素を阻害することによって、糖質の吸収が阻害される。
(1)被験試料
被験物質として市販のこごみ(黄土色粉末)を用いた。こごみを0.1MPBにて50mg/mLに調製し、10分間、超音波処理後、1時間室温にてヴォルテックス攪拌した。得られたこごみ懸濁液を、10,000rpmにてl分間遠心した。得られた上清を原液として、0.1MPBにて終濃度が0.63、1.25、2.5及び5mg/mLになるように系列希釈した。なお、0.1MPBは0.1M NaHP0・2H0水溶液と0.1M NaHP0・12H0水溶液をpH7.0となるように混合して調製した。
(2)実験方法
各被験試料を80μL分取した。次いで、このサンプル溶液に40μLの0.02Mの基質水溶液(基質:p−ニトロフェニル−α−Dグルコピラノシド;Calbiochem社)を添加して37℃で5分間保持した。
その後、0.3μg/mLの濃度でα−グルコシダーゼ(和光純薬工業社)を含有する2mg/mLのBSA含有リン酸緩衝液を40μL加えて、さらに37℃で15分間保持した。
次いで、停止液として0.2M炭酸ナトリウム水溶液 160μLを添加し、得られた溶液を試験液として400nmの吸光度を測定した(測定値Aとする)。対照として、上記サンプル溶液の代わりに、精製水を用いたこと以外は上記と同様の手順で得た対照試験液の吸光度を測定した(測定値Bとする)。
さらに、試験液及び対照試験液の各ブランクとして、停止液を酵素溶液の前に加えること以外には上記と同様の手順で得た各溶液(ブランク)の吸光度を測定した(試験液のブランクの測定値を測定値C及び対照試験液のブランクの測定値を測定値Dとする)。
上記の測定値A〜Dを用いて、以下の式からα−グルコシダーゼ阻害率(%)を求めた(n=2):
α−グルコシダーゼ阻害率(%)=(1−[A−C]/[B−D])×100
(3)結果
結果を図4に示す。図4が示すとおり、こごみは、濃度依存的にα−グルコシダーゼ阻害作用を有することがわかった。
本発明によれば、関節疼痛緩和作用を有するメシダ(Woodsiaceae)科植物含有物が得られ、関節炎に罹った、又はその可能性のある者にとって有益な、関節の保護や維持を目的とする経口組成物、ロコモティブ症候群対策を目的とする経口組成物などとして使用することができる。また非経口組成物の場合には、医薬部外品、化粧品、医薬品として利用することができる。

Claims (7)

  1. クサソテツを含有する、抗関節炎用組成物。
  2. クサソテツを含有する、関節保護用組成物又は軟骨保護用組成物。
  3. クサソテツを含有する、コラーゲン分解抑制用組成物又はコラーゲン分解酵素発現抑制用組成物。
  4. クサソテツ含有する、歩行機能維持用組成物。
  5. クサソテツ含有する、ロコモケア剤。
  6. クサソテツ含有する、ロコモティブ症状緩和剤又は運動機能維持剤。
  7. クサソテツ含有する、関節部位の運動時違和感の緩和剤。
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