JP4656777B2 - 換気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱交換器を用いた換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の熱交換器を用いた換気装置を示す平面構成図である。図において、本体1内に熱交換器2が収納され、室外吸込口1aから熱交換器2を介して室内吹出口1bに至る給気風路と、室内吸込口1cから熱交換器2を介して室外吹出口1dに至る排気風路が形成されている。なお、矢印Aは給気流、矢印Bは排気流を示す。
そして、給気風路及び排気風路には、それぞれ給気用送風機3、及び排気用送風機4が設置されている。
【0003】
従来の換気装置は上記のように構成され、室内に設置してある運転切替スイッチを手動操作すると、制御装置6が動作し、給気用及び排気用送風機3、4は同時に運転を開始し、給気流A及び排気流Bが発生する。このように、熱交換器2を介して給排気することにより、熱回収しながら換気が行われ、冷暖房中の熱損失を少なくし、新鮮な空気を室内に取り入れるとともに、室内の汚れた空気を排出する。運転切替スイッチから停止要求があれば、給気用及び排気用送風機3、4は共に停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の熱交換器を用いた換気装置では、給気用及び排気用送風機3、4は常に同時に運転・停止(強制同時給排運転)するため、寒冷地での冬期等に室外温度が著しく低下した場合には、排気側空気が給気側空気によって冷却され、そのときに排気空気の含有水蒸気が熱交換器2内で氷結し、排気風量が低下するという問題点があった。
また、異常気象等により外気温が使用温度範囲以下となった場合や、本体1の設置場所が高温多湿である場合、室外吸込口1aから吸込んだ外気により本体1が冷やされ、本体1の外表面が結露し、結露水が滴下し天井を濡らし天井に影響を与えるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、排気風量が低下することを防ぎ、かつ、装置1の外表面に結露水が付着することを防ぐことができる換気装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る換気装置は、室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、給気装置を設け、上記制御装置は、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたときに、上記給気装置のダンパーを開ける給気装置制御手段と、を備える。
【0007】
第2の発明に係る換気装置は、第3種換気に切替えたことを表示する表示手段を備え、制御装置に、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたことを上記表示手段に表示させる表示制御手段を備える。
【0009】
第3の発明に係る換気装置は、第1設定温度及び第2設定温度を使用地域毎にそれぞれ設定したものである。
【0010】
第4の発明に係る換気装置は、使用地域が温暖地のときは、第1設定温度を−5℃、第2設定温度を−10℃としたものである。
【0011】
第5の発明に係る換気装置は、使用地が寒冷地のときは、第1設定温度を−10℃、第2設定温度を−15℃としたものである。
【0012】
第6の発明に係る換気装置は、使用地が極寒冷地のときは、第1設定温度を−15℃、第2設定温度を−20℃としたものである。
【0013】
第7の発明に係る換気装置は、制御装置に、第1設定温度及び第2設定温度を任意に設定することができる温度設定手段を備える。
【0014】
第8の発明に係る換気装置は、制御装置に、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段を備え、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段を備える。
第9の発明に係る換気装置は、室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、制御装置に、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段を備え、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段を備える。
【0015】
第10の発明に係る換気装置は、外気温度検知手段により検知された外気温度によらず、給気用送風機を所定時間連続運転をする、試運転手段を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す換気装置の平面構成図、図2は動作フローチャート、図3は外気温度とタイムチャートの関係を示す図である。
図1において、1は換気装置本体、1aは外気を本体1に取込むために設けられた室外吸込口、1bは熱交換された新鮮な空気を室内に供給するための室内吹出口、1cは室内の空気を本体1に取込むための室内吸込口、1dは熱交換され室外に排出するための室外吹出口、2は本体1内に収納された熱交換器で、風路を確保する多数の波形板と伝熱性を有する多数の平板とを交互に積層し、かつ波形板は交互にその波形形成方向を90°変えて介挿させることによって角柱状に形成されている。
【0017】
本体1内には、室外吸込口1aから熱交換器2を介して室内吹出口1bに至り給気流Aを通じる給気風路を形成するための給気用送風機3と、室内吸込口1cから熱交換器2を介して室外吹出口1dに至り排気流Bを通じる排気風路が形成するための排気用送風機4が設置される。
5は本体1内に取込まれた外気の温度を検知する外気温度検知手段である外気温度検知器、6は外気温度検知器5により検知された温度に応じて、給気用送風機3及び排気用送風機4を制御する制御装置である。
【0018】
制御装置6は、外気温度検知器5により検知された外気温度があらかじめ設定された第1設定温度以下であり、第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるときに、給気用送風機3を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段(図示せず)と、検知された外気温度が第2設定温度以下であるときに、給気用送風機3を停止し、排気のみ行う第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため給気用送風機3を一定周期、最短時間低風量で運転し、給排気を同時に行う第1種換気法から第3種換気法に切替える1種3種切替制御手段(図示せず)から構成される。
【0019】
次に、この実施形態1の動作を説明するに先立って、換気装置の通常運転について説明する。操作者が運転切替スイッチにより運転要求すると、制御装置6を介して給気用送風機3、排気用送風機4は同時に運転を開始し、給気流A及び排気流Bが発生する。給気流A及び排気流Bは熱交換器2を構成する波形板と伝熱性の良い平板を流通し、熱回収しながら換気が行われ、冷暖房中の熱損失を少なくし、新鮮な空気を室内に取り入れるとともに、室内の汚れた空気を排出する。そして、運転切替スイッチから停止要求があれば、給気用及び排気用送風機3、4はともに停止する。
【0020】
次に、この実施の形態の動作を図2、図3を参照して説明する。なお、このフローチャートのプログラムは制御装置6のマイクロコンピュータのROM等(図示せず)に記憶されている(以下の実施の形態も同じ)。図2に示すステップS1で運転切替スイッチスイッチ(図示せず)により運転要求すると(図3のt1)、制御装置6を介して給気用送風機3、排気用送風機4は同時に通常運転を開始しする。ステップS2で外気温度検知器5の温度、すなわち外気温を読み込む。ステップS3で外気温が第1設置温度を越えているかを判断し、越えていればステップS2へ戻って通常運転を行う(図3のt1〜t2)。
【0021】
外気温が低下して、第1設定温度以下になると、ステップS4へ進んで、外気温が第2設定温度を越えているかを判断する。外気温が第2設定温度を越えていればステップS5へ進みTa分間給気用送風機3を停止する。Ta分間経過すると、ステップS6へ進み給気用送風機3をTb分間運転した後ステップS2へ戻る。これで、冷却された給気流AはTa分間通流しないので、熱交換器2の霜は排気流Bによって加温され融解する。ここで、ステップS2〜S6は間欠運転制御手による制御を示している(図3のt2〜t3)。
【0022】
外気温が第2設定温度以下であると、ステップS7へと進み給気用送風機3はあるTc分間停止となる。Tc分間経過すると、ステップS8へ進み外気温を検知するため給気用送風機3を最短時間低風量で運転した後ステップS2へ戻る(図3のt3〜t4)。ここで、ステップS2〜S4、S7、S8は1種3種切替制御手段による制御を示している。そして、運転切替えスイッチにより運転を停止させる(図3のt4)。これで、冷却された給気流AはTc分間通流しないので、熱交換器2の霜は排気流Bによって加温され融解する。また、室外吸込口から冷気が流入しないので、本体1は内側から冷やされることなく設置場所の温度へ近づき、結露に至るのを防ぐことができる。
【0023】
このようにして、外気温が第2設定温度を越え第1設定温度以下となった場合には間欠運転制御手段が作動し、給気用送風機3が停止している間、冷却された給気流Aは通流しないので、室内からの排気流Bの熱で熱交換器2が暖められ、室外空気による冷却で発生した霜等を除去し、排気流Bの風量が著しく低下することを防止することが可能となる。
【0024】
また、外気温が第2設定温度以下となった場合には、1種3種切替制御手段が作動し、間欠運転制御手段作動時の給気送風機3の停止時同様、排気流Bの風量が著しく低下することを防止することが可能となりかつ、本体1は内側から冷気の流入により冷やされることなく本体外表面の温度は設置場所の温度へ近づき、結露に至るのを防ぐことができる。また外気温を検知するときにも、給気用送風機3のみ低風量運転とするため外気から本体1の内面への熱伝達率を低くし、かつ外気温を検知するための時間を最短にすることにより、外気から本体1に伝わる伝熱量を最小限に止め、本体1の外表面の結露を防ぐことに効果がある。
給気用送風機3が停止されている間も、排気用送風機4は運転されているため換気は継続可能である。
【0025】
以上のように、外気温にて通常運転、間欠運転、第3種換気運転と切り替えることによって、冷却された給気流により熱交換器2に付着した霜等を、室内からの排気流の熱で熱交換器2が暖められ、排気流の風量が著しく低下することを防止することができる。
また、本体1は内面からの冷気により冷やされ本体外表面に結露水等付着し天井への結露水滴下や天井への影響を防ぐことができる。
また、第3種換気運転中に外気温を検知するときにも、給気用送風機のみ低風量運転とするため外気から本体内面への熱伝達率を低くし、かつ外気温を検知するための時間を最小限にすることにより、外気から本体1に伝わる伝熱量を最小限に止め、本体1の外表面の結露を防ぐことができる。
【0026】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2を示す換気装置の平面構成図、図5は動作フローチャートである。図4において、実施の形態1の図1と同一部分は同一符号を付し説明を省略する(以下の実施の形態も同じ)。7は外部に設置された表示器であり、制御手段は表示制御手段(図示せず)を備える。
【0027】
次に、この実施の形態2の動作を図5を参照して説明する。
S1で運転切替スイッチスイッチにより、給気用送風機3、排気用送風機4は同時に通常運転を開始しする。ステップS2で外気温度検知器5により外気温を読み込む。ステップS3で外気温が外気温が第1設定温度以下になると、ステップS4へ進む。第2設定温度以下であると、ステップS7に進み、給気用送風機3を停止してステップS11へ進む。ステップS11では第1種換気から第3種換気に切替ったことを制御部6の表示制御手段により、表示器7に表示させる。次に、ステップS8へ進み外気温を検知するため給気用送風機3を最短時間低風量で運転した後ステップS2へ戻る。
【0028】
ステップS3で外気温が第1設置温度を越えていれば、ステップS12に進み、
第3種換気であることの表示を解除し、ステップS2へ戻って通常運転を行う。
ステップS4で第2設定温度を越えていればステップS5へ進みTa分間給気用送風機3を停止し、ステップS13に進み第3種換気であることの表示を解除する。そして、ステップS6へ進み給気用送風機3をTb分間運転した後ステップS2へ戻る。
【0029】
以上のように、外気温が第2設定温度以下になって給気用送風機3を停止し、第3種換気に切替えたとし、これを表示器7に表示するようにしたので、実施の形態1の効果に加えて、使用者が第3種換気であることが容易に知ることが可能なる。これにより、必要に応じて各部屋の壁等に設置してある給気装置(図示せず)のダンパーを手動で開けることにより、給気用送風機3の停止に伴い室内が負圧になることを抑え、安定した換気をすることができる。
【0030】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態2を示す換気装置の平面構成図である。なお、動作フローチャートは実施の形態2の図5と同じである。
図6において、8a、8b、8c…は外部に設置された給気装置であり、制御手段6は給気装置制御手段(図示せず)を備える。他は図1と同様である。
【0031】
次に、この実施の形態の動作を図5を参照して説明する。ステップS1〜S4で外気温を検知し、第2設定温度以下であるとステップS7で給気用送風機3を停止してステップS11へ進む。ステップS11では、制御手段6の表示制御手段が第1種換気から第3種換気に切替ったことを表示器7に表示させる。このとき、制御手段6の給気装置制御手段は、第1種換気から第3種換気に切替ったことを検知して各部屋に設置してある給気装置8a、8b、8c…のダンパーを開にする。
【0032】
外気温がステップS3で第1設定温度を越え、または、ステップS4で第2設定温度を越えている場合、ステップS12、13で表示制御手段はそれぞれぞれ第3種換気であるという出力を解除し表示をせず、給気装置制御手段は、各部屋に設置してある給気装置8a、8b、8c…のダンパーを閉にする。
【0033】
以上のように、外気温が第2設定温度以下になって給気用送風機3を停止し、第3種換気に切替えたとし、各部屋の給気装置のダンパーを自動で開することにより、給気用送風機3の停止に伴い室内が負圧になることを抑えることがで、住宅全体の安定した換気を継続することができる。
【0034】
実施の形態4.
本実施の形態は実施の形態1で示した外気温度に対する第1、第2設定温度を、換気装置の使用地域毎に具体的に設定したものである。
構成は実施の形態1の図1と同じであり説明を省略する。動作は動作フローチャートは図2を参照して説明する。
【0035】
換気装置の使用地域毎の使用温度範囲は、表1に示すように、温暖地が40〜−10℃、寒冷地が40〜−15℃、極寒冷地が40〜−20℃と一般に設定されている。
そして、第1、第2設定温度は各々の使用地域の使用温度範囲の最低温度を目安に定め、第1設定温度は各々の使用地域の使用温度範囲の最低温度より各々5℃高めの温度とし、第2設定温度は各々使用地域の使用温度範囲の最低温度とした。このように、第1、第2設定温度は表1に示すように、温暖地では、各々−5℃、−10℃、寒冷地では、各々−10℃、−15℃、極寒冷地では、各々−15℃、−20℃と設定した。
【0036】
【表1】
【0037】
次に、温暖地で使用する場合について、図2を参照して説明する。ステップS1で運転を開始し、ステップS2で外気温を検知する。ステップS3の第1設定温度=‐5℃と設定し、外気温が‐5℃を越えていれば通常運転を行いステップS2へ戻る。外気温が‐5℃以下であればステップS4へ進む。ステップS4の第2設定温度=−10℃に設定し、外気温が‐10℃を越えていれば、ステップS5へ、‐10℃以下であればステップS7へと進む。以下、ステップS5、6は実施の形態1と同様により間欠運転制御手段により間欠運転、ステップS7、8は1種3種切替運転手段により、第3種運転が行われる。
【0038】
次に、寒冷地で使用する場合は、図2に示すように、ステップS1で運転を開始し、ステップS2で外気温を検知する。ステップS3の第1設定温度=‐10℃と設定し、外気温が‐10℃を越えていれば通常運転を行いステップS2へ戻る。外気温が‐10℃以下であればステップS4へ進む。ステップS4の第2設定温度=‐15℃に設定し、外気温が‐15℃を越えていれば、ステップS5へ、‐15℃以下であればステップS6へと進む。以下、ステップS5、6は実施の形態1と同様により間欠運転制御手段により間欠運転、ステップS7、8は1種3種切替運転手段により、第3種運転が行われる。
【0039】
次に、極寒冷地で使用する場合は、図2に示すように、ステップS1で運転を開始し、ステップS2で外気温を検知する。ステップS3の第1設定温度=‐15℃と設定し、外気温が‐15℃を越えていれば通常運転を行いステップS2へ戻る。外気温が‐15℃以下であればステップS4へ進む。ステップS4の第2設定温度=‐20℃に設定し、外気温が‐20℃を越えていれば、ステップS5へ、‐20℃以下であればステップS6へと進む。以下、ステップS5、6は実施の形態1と同様により間欠運転制御手段により間欠運転、ステップS7、8は1種3種切替運転手段により、第3種運転が行われる。
【0040】
以上のように、各地域に対応した換気装置を、運転切替えを行う設定温度を変えることにより対応し、本体を共通化することによりコストを抑えることができる。
なお、温暖地に対応した換気装置の場合は、通常運転から間欠運転に切替える第1設定温度を‐5℃、間欠運転から第3種運転に切替える第2設定温度を‐10℃に設定することによって、使用温度範囲を越える温度条件で使用した場合にも、本体1の外表面から結露水が天井へ滴下し、天井を濡らすといったことがなくなる。
また、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、温暖地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
【0041】
また、寒冷地に対応した換気装置の場合は、通常運転から間欠運転に切替る第1設定温度を‐10℃、間欠運転から1種3種切替運転に切替る第2設定温度を‐15℃に設定することによって、使用温度範囲を越える温度条件で使用した場合にも、本体1の外表面から結露水が天井へ滴下し、天井を濡らすことがなくなる。
また、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、寒冷地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
また、極寒冷地に対応した換気装置の場合は、通常運転から間欠運転に切替る第1設定温度を‐10℃、間欠運転から1種3種切替運転に切替る温度第2設定温度を‐15℃に設定することによって、使用温度範囲を越える温度条件で使用した場合にも、本体1の外表面から結露水が天井へ滴下し、天井を濡らすといったことがなくなる。
また、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、極寒冷地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
【0042】
実施の形態5.
本実施の形態は外気温度が、実施の形態1で示した第1、第2設定温度を装置の施工時に任意の値に設定できるようにしたものである。
構成は実施の形態1の図1において、制御装置6に実施の形態1の図2に示した第1、第2設定温度を任意の値に設定する温度設定手段(図示せず)を備え、他は図1と同じであり説明を省略する。
動作は実施の形態1の図2において、ステップS3の第1設定温度及びステップS4の第2設定温度の値を、本体施工時に制御装置6の温度設定手段により、温暖地と寒冷地の中間である準寒冷地などでは、通常運転から間欠運転に切替る第1設定温度及び、間欠運転から1種3種切替運転に切替る第2設定温度をその地域にあった温度に設定し、また、装置を高温多湿な場所に設置する場合は、通常よりも第1設定温度及び第2設定温度を高めに設定する。その他の動作は、実施の形態1と同じであり、説明を省略する。
【0043】
以上のように、第1、第2設定温度を任意に設定できるので、装置に設定されていない地域や、機種選択を間違えた場合、また、本体を高温多湿な場所に設置してしまった場合でも、その地域にあった温度や高温多湿な場所に対応した温度に設定し、本体の外側が結露するのを防ぐことができる。また、排気流の風量が低下することを防止することができる。
【0044】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6を示す換気装置の平面構成図である。図において、9は本体1の外郭に設置された設置場所用温湿度検知器である。また、制御装置6に、温湿度検知器9により検知された温湿度に基づいて、実施の形態1の図2に示した第1、第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段(図示せず)を備え、他は図1と同じであり説明を省略する。
【0045】
この構成において、実施の形態1の図2のステップS3の第1設定温度及びステップS4の第2設定温度の値を、温湿度検知器9により検知された本体設置場所の温湿度に基づいて、制御装置6の自動温度設定手段によりより、本体1の外側に結露が発生しない値に自動設定する。その他の動作は、実施の形態1と同じであり、説明を省略する。
【0046】
以上のように、設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段により検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定するので、コンクリート等の住宅では施工直後コンクリートから発生する水分によって、本体1の設置場所は多湿となることがあるが、数年後に本体1の設置場所環境が改善された場合でも、通常運転から間欠運転に切替る第1設定温度及び、間欠運転から1種3種切替運転に切替る第2設定温度の値を、手動にて設定し直す手間を省くことができる。
【0047】
実施の形態7.
本実施の形態は外気温が、実施の形態1で示した第1設定温度以下または第2設定温度以下でも所定時間、給気用送風機を連続運転できるようにしたものである。構成は実施の形態1の図1において、第1設定温度以下または第2設定温度以下でも所定時間、給気用送風機3を連続運転させる試運転手段(図示せず)を備え、他は図1と同じである。試運転手段は制御装置6内に設けられた試運転スイッチ、または、外部に設置された運転切替スイッチである。
【0048】
この構成において、制御装置6内に設けられた試運転スイッチ、または外部に設置された運転切替スイッチからの入力により、外気温度検知器5により検知された外気温が、実施の形態1の図2のステップS3の第1設定温度以下、または、ステップS4の第2設定温度以下でも所定時間給気用送風機3を所定時間連続運転する。
【0049】
以上のように、外気温度によらず、給気用送風機3を所定時間連続運転をするので、本体1の施工後風量・騒音等を確認するときに、万が一外気温が非常に低く、間欠運転、または第3種換気運転の状態であっても一時的に解除し、給気用送風機5も連続運転され、外気温に影響されることなく試運転の確認を容易に行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、第1の発明に係わる換気装置は、室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、給気装置を設け、上記制御装置は、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたときに、上記給気装置のダンパーを開ける給気装置制御手段と、を備えたので、冷却された給気流により熱交換器に付着した霜等を、室内からの排気流の熱で熱交換器が暖められ、排気流の風量が著しく低下することを防止することができる。
また、本体1は内面からの冷気により冷やされ本体外表面に結露水等付着し天井への結露水滴下を防ぐことができる。
また、第3種換気運転中の外気温を検知するときにも、給気用送風機のみ低風量運転とするため外気から本体内面への熱伝達率を低くし、かつ外気温を検知するための時間を最小限にすることにより、外気から本体に伝わる伝熱量を最小限に止め、本体の外表面の結露を防ぐことができる。
また、給気装置を設け、制御装置に、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたときに、上記給気装置のダンパーを開ける給気装置制御手段を備えたので、住宅全体の安定した換気が継続できる。
【0051】
第2の発明に係る換気装置は、第3種換気に切替えたことを表示する表示手段を備え、制御装置に、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたことを上記表示手段に表示させる表示制御手段を備えたので、使用者が第3種換気であることが容易に知ることが可能となり、必要に応じて各部屋の壁等に設置してある給気装置のダンパーを手動で開け安定した換気を確保できる。
【0053】
第3の発明に係る換気装置は、第1設定温度及び第2設定温度を使用地域毎にそれぞれ設定したので、各地域に対応した換気装置を、運転切替えを行う設定温度を変えることにより対応し、本体を共通化することによりコストを抑えることができる。
【0054】
第4の発明に係る換気装置は、使用地域が温暖地のときは、第1設定温度を−5℃、第2設定温度を−10℃としたので、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、温暖地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
【0055】
第5の発明に係る換気装置は、使用地が寒冷地のときは、第1設定温度を−10℃、第2設定温度を−15℃としたので、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、寒冷地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
【0056】
第6の発明に係る換気装置は、使用地が極寒冷地のときは、第1設定温度を−15℃、第2設定温度を−20℃としたので、極寒冷地から温暖地までを対象にした製品の開発において、極寒冷地を対象とした製品の結露耐力を必要以上に向上させる必要がなくなり、製品コストを抑えることができる。
【0057】
第7の発明に係る換気装置は、制御装置に、第1設定温度及び第2設定温度を任意に設定することができる温度設定手段を備えたので、もともと製品設定されていない地域や、機種選択を間違えた場合、または、装置を高温多湿な場所に設置した場合でも、本体の外側が結露するのを防ぐことができる。
【0058】
第8の発明に係る換気装置は、制御装置に、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段を備え、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段を備えたので、コンクリート住宅等で発生する水分によって、装置の設置場所は多湿となることがあるが、数年後に本体の設置場所環境が改善された場合でも、運転切替えをする設定温度を手動にて設定し直す手間を省くことができる。
第9の発明に係わる換気装置は、室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、上記制御装置は、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段と、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段と、を備えたので、冷却された給気流により熱交換器に付着した霜等を、室内からの排気流の熱で熱交換器が暖められ、排気流の風量が著しく低下することを防止することができる。
また、本体1は内面からの冷気により冷やされ本体外表面に結露水等付着し天井への結露水滴下を防ぐことができる。
また、第3種換気運転中の外気温を検知するときにも、給気用送風機のみ低風量運転とするため外気から本体内面への熱伝達率を低くし、かつ外気温を検知するための時間を最小限にすることにより、外気から本体に伝わる伝熱量を最小限に止め、本体の外表面の結露を防ぐことができる。
また、コンクリート住宅等で発生する水分によって、装置の設置場所は多湿となることがあるが、数年後に本体の設置場所環境が改善された場合でも、運転切替えをする設定温度を手動にて設定し直す手間を省くことができる。
【0059】
第10の発明に係る換気装置は、外気温度検知手段により検知された外気温度によらず、給気用送風機を所定時間連続運転をする、試運転手段を備えたので、施工後の風量・騒音等を確認するときに、万が一外気温が非常に低く、間欠運転、または第3種換気運転の状態であっても一時的に解除し、外気温に影響されることなく試運転の確認を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す交換装置の平面構造図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す動作フローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す交換装置の外気温とタイムチャートの関係を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2を示す平面構造図である。
【図5】 この発明の実施の形態2、3を示す動作フローチャート。
【図6】 この発明の実施の形態3を示す平面構造図である。
【図7】 この発明の実施の形態4を示す平面構造図である。
【図8】 従来の換気装置を示す平面構造図である。
【符号の説明】
1 換気装置本体、1a 室外吸込口、1b 室内吹出口、1c 室内吸込口、1d は室外吹出口、2 熱交換器、3 給気用送風機、4 排気用送風機、5 外気温度検知器、6 制御装置、7 表示器、8a、8b、8c 給気装置、9 設置場所用温湿度検知器。
Claims (10)
- 室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、
上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段と、
給気装置とを備え、
上記制御装置は、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、
上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、
検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたときに、上記給気装置のダンパーを開ける給気装置制御手段と、
を備えたことを特徴とする換気装置。 - 第3種換気に切替えたことを表示する表示手段を備え、制御装置に、検知された外気温度が第2設定温度以下となり、第3種換気に切り替えたことを上記表示手段に表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の換気装置。
- 第1設定温度及び第2設定温度を使用地域毎にそれぞれ設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の換気装置。
- 使用地域が温暖地のときは、第1設定温度を−5℃、第2設定温度を−10℃としたことを特徴とする請求項3記載の換気装置。
- 使用地が寒冷地のときは、第1設定温度を−10℃、第2設定温度を−15℃としたことを特徴とする請求項3記載の換気装置。
- 使用地が極寒冷地のときは、第1設定温度を−15℃、第2設定温度を−20℃としたことを特徴とする請求項3記載の換気装置。
- 制御装置に、第1設定温度及び第2設定温度を任意に設定することができる温度設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の換気装置。
- 制御装置に、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段を備え、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の換気装置。
- 室外吸込口から熱交換器を介して室内吹出口に通じる給気風路、室内吸込口から上記熱交換器を介して室外吹出口に通じる排気風路、上記給気風路に設けられた給気用送風機、上記排気風路に設けられた排気用送風機及び上記給気用送風機と上記排気用送風機を制御する制御装置を備えた換気装置において、
上記給気風路に設けられた外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、
上記制御装置は、上記外気温度検知手段により検知された外気温度が第1設定温度以下であり、上記第1設定温度よりさらに低い、第2設定温度を越えるとき、上記給気用送風機を所定時間運転及び停止を繰り返す間欠運転制御手段と、
上記検知された外気温度が上記第2設定温度以下であるときに、上記給気用送風機を停止し、第3種換気に切り替え、外気温度を検知するため上記給気用送風機を一定周期、最短時間低風量で運転する1種3種切替制御手段と、換気装置設置場所の温湿度を検知する温湿度検知手段と、上記検知された温湿度によって、第1設定温度及び第2設定温度を自動的に設定する自動温度設定手段と、
を備えたことを特徴とする換気装置。 - 外気温度検知手段により検知された外気温度によらず、給気用送風機を所定時間連続運転をする、試運転手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の換気装置。
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