JP2004085020A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】カビ等の増殖を抑えるためには、冷房運転終了後暖房運転を実行することで室内機内部を乾燥させることが知られている。しかし、熱交換器に付着した水分が蒸発して室内に流されるため室内湿度の上昇を招く問題がある。
【解決手段】冷房運転終了後に乾燥運転を行なうのであるが、この乾燥運転における暖房運転の前に除湿運転を行うこととした。除湿運転時に再熱器となる熱交換器から蒸発した水分は冷却器となる熱交換器により凝縮してドレン水として排水される。このため、室内の湿度の上昇を抑えることができる。
【選択図】 図10
【解決手段】冷房運転終了後に乾燥運転を行なうのであるが、この乾燥運転における暖房運転の前に除湿運転を行うこととした。除湿運転時に再熱器となる熱交換器から蒸発した水分は冷却器となる熱交換器により凝縮してドレン水として排水される。このため、室内の湿度の上昇を抑えることができる。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機における室内機内部の乾燥運転機能に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張機構と、室内熱交換器と、この室内熱交換器を2分して両者の間に接続された除湿用弁とを備えた冷凍サイクルを有する空気調和機では、室内機内に室内熱交換器と、この室内熱交換器に風を送る室内ファンとを備えている。このような空気調和機で、冷房運転を行うと、室内熱交換器には室内空気が冷却される際に発生する凝縮水が付着する。また、除湿弁を作用させて2分された室内熱交換器のうち一方を冷却器、他方を再熱器として動作させると、冷却器として作用する熱交換器には凝縮水が付着する。このため、冷房若しくは除湿運転の停止後に付着した水滴をその状態のまま放置しておくと、室内機内部は高湿環境となり、長時間に渡りそのまま高湿状態が維持される結果となる。
【0003】
一方、室内空気中を浮遊しているカビ胞子や細菌類等は、温湿度環境が発育可能範囲で且つ餌となる物質が存在すれば、付着した位置で温湿度環境に応じた早さで発芽、成長を始める。従ってかかる生育可能環境が長時間維持されると、例えばカビ胞子では発芽した菌糸に胞子が出来、成長した胞子の飛散、再付着、今度は再びその胞子が発芽を開始する過程となり、以後同様に急速に増殖する。かかる増殖の過程が順次進むと、コロニーを形成した大量のカビが作る分泌物による臭い、カビ胞子、老廃物等が吐出気流と共に室内に吐出される恐れがある。
【0004】
このような室内機内部汚染を防ぐ一つの簡易かつ現実的な解決手段としては、カビ胞子や細菌類等は乾燥に弱いため、室内機内部をカビ等の発育可能湿度以下まで下げることで増殖を抑える方法がある。
【0005】
室内機内部を乾燥させカビの発育を抑える従来技術として、特開平5−223325号公報(文献1)及び特許第3105276号公報(文献2)が知られている。
【0006】
文献1には冷房運転を行った後、これに続いて送風運転若しくは暖房運転を行うことで、送風による気流若しくは暖房運転による加熱で室内機内部に設けられた熱交換器を乾燥させ、熱交換器に付着するカビや細菌の増殖を抑えようとするものである。
【0007】
また、文献2には、冷房運転終了に続いて吹出しグリルを冷房モード位置として、一定時間だけ暖房運転し、同時に室内ファンを低速回転として室内ファンを乾燥させ、ファンに付着したカビや細菌の増殖を抑えようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献1に記載された方式では、送風運転のみで室内熱交換器に付着した水滴を乾燥させようとする場合には、水滴を室温と同一温度の気流で蒸発させることとなり、熱交換器が乾くまで2時間以上かかるという実験結果もあり、長時間を要してしまうという問題がある。本来の使用目的である冷房運転が終了したにも関わらず、更に2時間以上も空気調和機が運転され続けることは、使用者を不安がらせることになる可能性が高い。
【0009】
次いで室内機内部の水分を室内空間にそのまま放出することとなるため、今度は放出された水分により室内湿度が上昇し、肝心の居住空間が不快となる等の問題点がある。
【0010】
また、単純に暖房運転で熱交換器を乾燥させる場合には、乾燥に要する運転時間は短くなるが冷房運転で折角冷やした居住空間を今度は暖房運転で暖めることとなり、室内空間は加熱によっても不快となる問題がある。同時に、室内機内部の水分もそのまま室内に放出されるため、室内湿度も上昇し、この点での問題点もある。
【0011】
また、文献2に記載された方法は、早く乾燥させるために加熱(暖房)運転でファンの乾燥を図るものである。しかし、吹出しグリルは冷房モード位置(ほぼ水平方向)とし暖房運転時の温風による不快感の低減を図ってはいるものの、この冷房モード位置では温風の流れはほぼ水平となる。このため、吐出温風が室内の居住域上部を流れる結果となり、居住域で立っている状態では温風が使用者の顔に当り不快感を与えるという問題がある。更に、熱交換器全面に付着した水分をそっくり室内に放出する問題に対する配慮はされていないため、室内湿度の上昇は避けられない。即ち、肝心の室内空間を不快とする問題点は解決できていない。
【0012】
また、加熱のための暖房運転時間を予め定めた一定時間としているが、次に示す問題がある。即ち、室内機熱交換器への水滴の付着量は室内湿度や運転時間等で大きく変化する。一方、この水滴の付着量と加熱蒸散させる投入熱量とは比例する関係となる。従って水滴の多い条件に合わせて乾燥のための暖房運転時間を一定値に設定すれば、水滴の少ない時には過剰な加熱熱量の投入となり、余分な熱量は室温上昇による室内環境の悪化と無駄な暖房運転となり、省エネに反する。一方、水滴の少ない条件に合わせて暖房運転時間を一定値に設定すれば、逆に水滴の多い時には乾燥不足となり、カビの抑制効果が不足し、室内機内部でカビが増殖する結果となってしまう。
【0013】
室内機内部をタイムリーに乾燥させ、カビ等の増殖を抑えるためには、室内の温湿度環境、冷房運転時間等の様々な水滴付着量の変化要因に関わらず、常に確実にかつ無駄なく内部に付着した水滴を乾燥させる必要がある。
【0014】
同時に、かかる乾燥運転は本来目的である冷房若しくは除湿運転の終了後に行うため、できるだけ短い時間で終了させる必要がある。このためには、送風運転のみではどうしても時間短縮は図れなく、必要最小限の加熱が必要である。
【0015】
しかし、早く乾燥させるための加熱熱量の投入は室温上昇を伴い、冷房運転を終えた室内は加熱により室温が上昇し不快要因となる。同時に室内機内部の水分が室内に放出されるため室内の湿度が上昇し室内環境を悪化させるという問題もある。
【0016】
また、季節の変わり目など、冷房や、暖房を使い始めの際、特に室内熱交換器は湿っていないが、室内熱交換器に付着したカビなどが気になる場合がある。上記文献はこの点が配慮されていない。
【0017】
空気調和機に乾燥機能を追加した場合、単純に操作部を追加したのでは運転操作は複雑になる。従って、簡単操作を維持したままでかかる機能追加を実現する必要もある。
【0018】
本発明の第1の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、室内熱交換器に付着した水分によって室内湿度が上昇することを抑える機能を備えた空気調和機を提供することにある。
【0019】
また、第2の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、暖房サイクルで運転しても、室内の温度上昇を極力抑制した空気調和機を提供することにある。
【0020】
さらに、第3の目的は、室内熱交換器に付着したカビや埃などが気になる場合、これに対処可能な空気調和機を提供することにある。
【0021】
さらに、第4の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、運転操作性を良くした空気調和機を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的は、冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行う空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転を行う前に除湿運転を行うようにすることにより達成される。
【0023】
上記第2の目的は、冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行なう空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転は、圧縮機と送風ファンを運転する期間と、圧縮機を運転し送風ファンを停止する期間を有することにより達成される。
【0024】
上記第3の目的は、暖房運転若しくは送風運転を含む乾燥運転機能を備えた空気調和機において、前記乾燥運転の暖房運転若しくは送風運転を行う前に冷房運転を行うことにより達成される。
【0025】
上記第4の目的は、乾燥運転開始指令を手動で行うことで乾燥運転を開始する第1の乾燥運転モードと、空気調和機の運転状態の変化を検出して乾燥運転を開始する第2の乾燥運転モードとを備え、前記第2の乾燥運転モードは、冷房若しくは除湿運転が開始された場合、この冷房若しくは除湿運転の終了を検出し、この冷房若しくは除湿運転終了後に前記乾燥運転を開始するモードである空気調和機とすることにより達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
本明細書においては、乾燥運転モード中の冷房及び暖房運転は本来の室内居住空間を冷房若しくは暖房する運転モードとは目的が異なり、熱交換器2を冷却若しくは加熱する手段としての運転を意味する。空気調和機運転時のサイクル名称としてはそれぞれ冷房若しくは暖房の運転モードとなるため、以後便宜上、冷房及び暖房の名称のまま使用してある。
【0027】
図1にヒートポンプ式空気調和機の室内機内部構成を示す。1はヒートポンプ式空気調和機の室内機を、2は冷房運転時には冷却器として、暖房運転時には加熱器として、除湿運転時には一部が冷却器で残りが再熱器として作用する熱交換器を、4は送風ファンを、5は吸込み気流を、6は吐出気流を示す。なお、制御装置や室外機部分等は省略してある。
【0028】
かかる構成において冷房運転を行った場合には、熱交換器2の全部が冷却器して作用する。一方、除湿運転を行った場合には、図2に示すごとく熱交換器2の一部(B部)が冷却器として作用し、残り(A部)が再熱器3として作用する。このような構成とすることにより吸込み気流5の一部が加熱されるため吐出気流6はほぼ室温と同一温度となり、室内温度を低下させずに室内湿度のみを下げることが可能となる。
【0029】
図3に空気調和機の運転制御基本ブロックを示す。10は室内機、25は室外機、30はリモコンの各制御ブロックである。冷房運転を例にとり制御の基本的な流れを示せば次のようになる。先ず、リモコン30から運転指令を出す。即ち、操作部31の中から使用したい冷房運転用ボタン32を押せば、表示部34に結果35を表示すると共に、その運転開始信号をリモコンの判断・指令部37で解読し、送信部38から無線信号29で室内機10に送信する。
【0030】
次に、室内機10は受信部12で該無線信号29を受けた後、判断指令部16で内容を解読し、運転指令を出す。この時、センサ部11の温湿度センサ11からの温湿度情報等や、記憶部19にある冷房運転の制御ルール20、クロック部22の時間情報の取込み等を行うと共に、駆動回路17を介して室内機機構部18の制御を行う。更に室外機25の判断・指令部26へ室外機の制御指令を送る。室外機25は送られてきた制御指令に基づき、駆動回路27を介して機構部28を制御する。受信後表示部13には予め定めた表現でその内容14を表示する。
【0031】
かかる構成で冷房運転を行った場合の空気調和機応答を簡略して示したものが図4である。即ち、リモコン30からの冷房運転開始指令50を受信すると空気調和機本体は記憶部19から冷房運転用ルール20を参照し、冷房運転52を開始する。その後運転状態でリモコン30から冷房運転停止指令51を発信すると、同様のルートを介して冷房運転を終了する。本構成は他の暖房、除湿、送風運転でも基本的には同一である。
【0032】
図5に本実施例の乾燥運転機能を搭載した空気調和機の運転制御基本ブロックを示す。即ち、図3の運転制御基本ブロックをベースにリモコン30の操作部31には乾燥運転用の操作部33を、表示部34には乾燥運転用の表示部36を、室内機10の表示部13には乾燥運転用の表示部15を、記憶部19には乾燥運転用の制御ルール21を追加した構造としてある。
【0033】
かかる構成とすることにより、冷房及び暖房運転等の他の従来機能と同様の運転操作で、新しい乾燥運転機能を実現する事が出来る。
【0034】
図6に本実施例に係る乾燥運転60の内容を示す。即ち、冷房運転61、除湿運転62、暖房運転63、送風運転64の順に順次各運転内容に切替える一連のシーケンスとなっている。なお、65は機器安全のための保護時間、66、67は安定運転のためのバランス時間を示す。この内容は記憶部19に設けた乾燥運転用の部位21に収納してある。
【0035】
かかる種々の運転をバランス良く配置したシーケンスとすることにより、効果的に目的である室内機内部の乾燥が実現出来る。以下それぞれの運転内容別に説明する。
【0036】
リモコン30により乾燥運転が選択されると、先ず「冷房運転」61が行なわれる。本冷房運転61で熱交換器2表面を濡らし、表面に付着したカビ胞子等の付着物質を除湿水で洗い流す作用を生じ、吐出気流をきれいにする効果が期待できる。
【0037】
続いて「除湿運転」62を行う、本除湿運転62で熱交換器の再熱部分2を先ず加熱乾燥させると共に、冷却部分3で室内湿気を回収、凝縮させドレン水として排出する。結果として以後の室内機乾燥部分を減らし、且つ室内の湿度を下げることが出来、快適な室内環境の維持が期待できる。すなわち、次に行なわれる「暖房運転」63の前に「除湿運転」62を実施することで、室内熱交換器の再熱部分2で蒸発した凝縮水は、後述する吹出風のショートサーキットや室内を巡って冷却部分3で凝縮して露受皿を介してドレンから排水される。このため、乾燥運転を単に暖房や送風で行う場合に比べて、室内の湿度を増加させる要因を減少させることができる。特に、室内機の吹出口から吹出された蒸発した凝縮水を含む空気が、前面下部に設けられた前面吸込口からショートサーキットするように吹出方向が調整されているため、この吸込口からの空気の大部分は前面下部熱交換器であり、熱交換器は除湿運転時には冷却器となっているため、室内に湿度の高い空気の拡散を抑制することができる。
【0038】
続いて「暖房運転」63を行い、熱交換器2の残り半分の乾燥や通風路部分を加熱し素早く乾燥させる。前に行った除湿運転62により熱交換器2の乾燥させる面積が減少しているため、熱交換器3を乾燥させるための必要熱量が少なくて済み、また室内の湿度も多少低下しているため、温度と湿度のいずれも室内への悪影響を少なく抑えることが出来る。
【0039】
最後に「送風運転」64を行う。加熱した空気ではなく、また室内機内部に残った水分は僅かとなっているため、通風路を含めた室内機全体を室温上昇や湿度上昇を抑えながら送風乾燥させることが出来る。
【0040】
かかる構成とすることにより、上記課題で述べた「早く確実な乾燥」は加熱と送風を組み合せることで、「室内の湿度上昇」は除湿運転で熱交換器の再熱部3の水滴を回収し、同時に室内の湿気も回収することで、「室内の温度上昇」は暖房の前に除湿運転を行い熱交換器2の加熱量を必要最小限に抑えることで実現を可能とした。
【0041】
上記乾燥運転60は、リモコンからの指示によっていつでも行なうことができる。冷房運転や除湿運転の後でなくても、空気調和機の使用シーズンの初めに動作させることで、乾燥運転内に設けられた冷房や除湿運転により、凝縮水が熱交換器2に付着したカビの胞子や埃をドレン水と共に排水し、その後、暖房・送風運転によって熱交換器を含む通風路を乾燥させるので、何もやらずにシーズン初めの運転を行う場合に比べて清浄な空気を吹出させることができる。
【0042】
図7に本発明である乾燥運転の運転時間の一例を示す。乾燥運転60内の冷房運転61は5分、除湿運転62は15分、暖房運転63は入力する熱を少なくし、不要な室温上昇を防ぐため付着水分量に応じて加熱量を変化させるべく、室内機内部の温度検出値(TH)で制御することとした。最後の送風運転64は通風路を送風で乾燥させる時間として28分とした。またバランス等のための時間65、66、67はそれぞれ3分、2分、2分とした。前述した文献2における乾燥運転期間中の暖房運転は、タイマによって運転時間が決まっている。この場合、タイマが短いと生渇きになる可能性があり、反対に長いと無駄な暖房運転を実行してしまうことになる。これに対して、本実施例では熱交換器温度を監視することで暖房運転を終了させている。種々の室内温湿度条件で実験を行なうことによって室内熱交換器2が乾燥する熱交換器の温度は決めることができるため、このような温度に暖房運転63の修了温度を設定することで、文献2に見られる乾燥の過不足を解消することができる。
【0043】
かかる時間割合とすることで、短時間でかつ室内環境の悪化を抑えながら効率良く室内機内部を乾燥させることができる。なお、上記数時間は、製品化に当り平均的な使用環境を想定して求めた一例であり、空気調和機能力、使用環境等で個々の最適値は変化するものである。
【0044】
図8に本発明の乾燥運転の空気調和機応答を簡略して示す。即ち、リモコン30からの乾燥運転開始指令53を受信すると空気調和機本体は記憶部19から冷房運転用ルール21を参照し、一連の乾燥運転60を開始する。なお、運転終了はタイマ及びセンサ検出値に基づき自動停止する構成である。
【0045】
かかる構成とすることにより、使用者は室内機内部のカビ発生が気になる時には、任意にかつ容易に乾燥運転をさせることが可能となる。
【0046】
図9に室内機1の内部に設置した温度検出器7を示す。予め調べた最適位置に温度検出器7を配置することで、室内機1内部の熱交換器2の乾燥段階と該温度検出器7の温度検出値とをほぼ一意的に定まる関係とすることができる。従って、温度検出値を計測することで熱交換器2の乾燥段階を把握でき、最適タイミングで暖房運転を終了させることが可能となる。
【0047】
この結果無駄な加熱、もしくは加熱不足を防ぐことが出来、省エネと共に快適な室内環境維持につなげることが出来る。
【0048】
図10に温度検出器7での検出値に基づき、乾燥運転中の暖房運転を停止させるタイミング例を示す。温度検出器7の温度検出結果に基づき、先ず送風運転を停止し、遅れて圧縮機を停止させる構成としている。即ち、送風ファン4の停止温度T1と圧縮機の停止温度T2を異なる温度とし、T2をT1より高く設定することで、室内への投入熱量を極力少なくすることと共に熱交換器表面温度を高くする効果が期待できる。すなわち、送風ファンが動作しているときは熱交換器の性能が停止時に比べ向上している。乾燥運転中の暖房運転全期間中送風ファンを動作させると、室内空気との交換熱量が増えるのでその分室内の温度上昇を招くことになる。ところが、送風ファンを停止して圧縮機だけを運転させた場合、風の流れは上昇気流のみとなり室内空気との交換熱量は送風ファンを回転させた場合に比べ減少するので、室内への投入熱量を増加させずに、熱交換器温度だけを上昇させて、乾燥を効果的に行なうと共に室温上昇を抑え、水滴の早期蒸発に寄与すると共に熱交換器表面に付着したカビや細菌の加熱殺菌効果にも寄与するものである。なお、圧縮機と送風ファンを同時に運転させる期間が存在する理由は、全期間圧縮機のみの運転とすると冷凍サイクルの圧力が上昇してしまい圧縮機を傷めてしまう場合がありこれを考慮したためである。さらに、多少なりとも気流があった方がより早く乾燥させることができるためである。
【0049】
ところで、図10における乾燥運転60中の暖房運転63では、圧縮機のみの運転を暖房運転63の終了直前とした。これは、最後に熱交換器2を高温にして乾かす作用を期待したためである。しかし、反対に圧縮機のみの運転を暖房運転63の初めに持ってきても差し支えない。この場合は、送風ファンが回転し始める頃は熱交換器2の温度がかなり上昇してきており、暖かい風が送風ファン運転直後から吹出されることになる。送風ファンの風量は室内への温湿度の影響を考慮して極力低い回転数に設定されているので、吹出風が暖かければ暖かい程吹出した後上昇しやすい。このため、後述する吹出し方向では、前面吸込口及び上面吸込口へのショートサーキットを起こしやすくなるため、室内を暖めることを抑え室内機のみを乾燥させることができる。
【0050】
図11〜13を用いて本発明の室内機吐出口横羽根位置を示す。図11は通常の暖房時に利用されている室内機吐出口横羽根8位置である。室内下部を暖めて暖房効果を上げるために、吐出気流6を下向きに誘導する必要があることから、横羽根8を斜め下向きに位置させている。通常、乾燥運転は冷房若しくは除湿シーズンに行われるため、この乾燥運転における暖房運転においても温風を室内下部に送る必要はなく、却って不快の原因となるため、このような下向きの角度は乾燥運転における暖房運転では採用しないこととした。
【0051】
一方、図12は一般的に冷房時に利用されている室内機吐出口横羽根8位置を示す。重い冷気を室内上部に送り、徐々に室内空気と混合させながら降下させ均一に冷やすため、横羽根8はほぼ水平向きとし、吐出気流6をほぼ水平に誘導している。同様に、乾燥運転では直接室内の居住空間に気流を送る必要はなく、却って不快の原因となるため、かかる水平向きの角度も採用しないこととした。
【0052】
図13は本発明の乾燥運転時の室内機吐出口横羽根8位置を示す。上述のごとく、室内機内部の乾燥が目的であり、吐出気流を室内の居住空間に届ける必要はない。特に加熱時の暖気は極力居住空間からは排除したい事項である。このため、横羽根8の位置を冷房位置より更に上向きとして、居住域上部空間である天井面下部に向けて吐出させるようにした。吐出気流の一部は積極的にショートサーキットを図り、室内機内部の乾燥効果をより高める構造とした。特に、本実施例における室内機の前面吸込口は吹出口直上に設けられているため、まずこの前面吸込口から吹出空気の一部がショートサーキットし、残りは図示しない上面吸込口へと導かれていく。但し、すべての吹出空気がショートサーキットするわけではなく、一部は室内居住空間へと流出するが、これは止むを得ないことである。
【0053】
更に、かかる室内居住域に吐出気流が来ない上向き気流のショートサーキット構造とすることにより、シーズン始め等長期間使用しなかった場合に内部に蓄積された汚れ成分を、従来は一気に室内空間に吐出し、室内環境を悪化させていたが、室内空間に吐出させずにショートサーキットさせ、室内機内部のフィルターで補集させることにより、かかる弊害を防ぐ効果も生じる。この場合、捕集モードを新たに設け、横羽根8を図13に示す位置に、冷凍サイクルを動作させずに送風ファンのみを動作させる状態とする必要がある。
【0054】
図14、15は本発明の他の応用例を示す。上記実施例において、乾燥運転を行うタイミングとしては、先ず図6で既に説明した如く、リモコン30から運転開始指令53を受信した後直ちに運転を開始する場合(以後「直接運転開始指令」と呼ぶ。)が考えられる。
【0055】
他に、乾燥運転が必要なのは冷房若しくは除湿運転後であるが、かかる運転後にその都度手動で操作するのは煩わしいため、一旦、冷房若しくは除湿運転の監視をしておき、該監視期間中に冷房若しくは除湿運転がされた場合には、その運転停止を判断し、運転終了後自動的に乾燥運転させる方法(以後「見張り運転開始指令」と呼ぶ。)も必要となる。そこで、かかる冷房若しくは除湿運転の監視機能も搭載した。
【0056】
即ち、運転開始指令を受信後直ちに運転を開始する「直接運転開始指令(第1の乾燥運転モード)」と冷房運転終了後(若しくは除湿運転)に連続して乾燥させるため、運転状況を監視する「見張り運転開始指令(第2の乾燥運転モード)」の2種類を準備しておき、使用者の判断により容易に使い分けられるようにした。「直接運転開始指令」は、リモコン30のこの乾燥運転の釦を押下する度に運転が開始され、「見張り運転開始指令」は、リモコン30でこの乾燥運転を設定するとこの設定が解除されるまで、冷房運転の終了又は除湿運転の終了を検出して乾燥運転を実行することを継続する。
【0057】
図14に、「見張り運転開始指令」を搭載し、該監視期間中に冷房運転が行われ、冷房運転終了後に連続して乾燥運転をさせた場合の空気調和機応答を示す。なお、図14では冷房運転は1回のみの記載となっているが、監視期間中であれば冷房運転の回数に制約はない。この場合の乾燥運転60は、図10に示すように、冷房、除湿、暖房、送風のフルセットで行なう。
【0058】
図15に、同様に監視期間中に除湿運転が行われ、除湿運転終了後に連続して乾燥させた場合を示す。同じく除湿運転の回数に制約はない。この場合も、上記同様フルセットの乾燥運転である。
【0059】
図16に他の応用例を示す。本実施例における乾燥運転は冷房若しくは除湿運転で熱交換器2が濡れた場合に必要なものであり、例えば冷房運転を開始したが熱交換器2が濡れる前の短時間でこの冷房運転を終了させた場合には、乾燥運転を実行させる必要はない。従って、予め定めた時間以内なら乾燥運転は行わない構成とした。具体的には冷房運転開始から終了までの時間が、5分程度であれば、熱交換器は殆ど露が付着しないので、この場合は乾燥運転を行わないこととした。
【0060】
図17は本実施例における運転指令を発信する手段について示したものである。リモコン30の該当する乾燥運転用操作ボタン33を操作することで対応するものである。リモコン30には空気調和機の機能に対応させた制御用ボタンが多数ある。本実施例の乾燥運転の運転内容に応じて複数の専用ボタンを追加し配置することは配置場所の確保や操作性低下から問題がある。従って、本実施例では1つのボタンに上記2つの機能を持たせることとした。
【0061】
具体的にはこのボタンを押し続ける時間差で区別することとした。この場合、より使用頻度が高いと思われる「見張り運転開始指令」を短時間押しとし、「直接運転開始指令」を長時間押しとし、操作性の向上を図った。
【0062】
ボタン押下時間の一例を図18に示す。「見張り運転開始指令」では3秒未満、「直接運転開始指令」では3秒以上とした。
【0063】
図19、20に本発明の他の実施例を示す。冷房61、除湿62、暖房63、送風64の順に順次運転内容を切替える一連の乾燥運転シーケンスにおいて、この乾燥運転を行う前に運転された運転内容により、以後の乾燥運転シーケンスを最も好ましいものに変化させようとするものである。
【0064】
即ち、監視中70に冷房運転52が終了し、引き続いて乾燥運転60を行う場合には、既に熱交換器2は除湿水で濡れているため、図19に示すごとく乾燥運転に含まれている冷房運転部分61を省略して除湿運転62からスタートさせようとするものである。
【0065】
また、監視中70に除湿運転56が終了した場合には、既に熱交換器は半分乾燥しており、室内湿度も低下しているため、図20に示す如く乾燥運転60に含まれている冷房運転61と除湿運転62を省略し、暖房運転63からスタートさせようとするものである。乾燥運転を行う季節は、通常冷房が頻繁に使われる夏季を含む前後1ヶ月の範囲である。従って、この時期は冷房が使われており、温度が低く湿度が高いので使用者によって除湿が選択したと考えられ、先の冷房運転により熱交換器は洗浄されたと判断して、除湿運転後の乾燥運転における冷房、除湿運転を省略したものである。このような構成にすることにより、乾燥運転時間を短く出来、結果として省エネにもつながる。
【0066】
図21に本発明の他の実施例を示す。生活空間における日常の運転により、生活に伴う汚れや臭い成分の一部が室内機2内部に付着する。一般的に臭い成分は暖かい程、活動が活発となり付着した室内機2内部表面から離れ易くなる。このため、冷房や除湿運転において熱交換器が冷却される前に送風ファン4を回転させた場合、かかる一旦室内機内部に付着した臭い成分が再度室内空間に放出され、吐出空気が臭う結果となる。
【0067】
従って、かかる臭い成分の放出を抑えるため、見張運転時の冷房運転52においては、運転開始時指令を受信後、予め定めた時間だけ、即ち熱交換器2が冷却されるまで室内ファン4の運転に遅延をかけ、熱交換器2を冷やすことによるにおい分子の放出をおさえようとするものである。冷房運転52に引き続いて行われる乾燥運転60は既に述べたものと同じである。
【0068】
このような構成とすることにより、室内機内部に付着した臭い分子の放出が抑えられると同時にカビの繁殖が抑えられ、快適な空調を提供できる。図21では冷房運転の場合について説明したが、監視70中の除湿運転についても同様である。
【0069】
図22、23に本発明の他の実施例を示す。室内湿度は降雨や生活に伴う水蒸気の多量発生等でカビの増殖範囲以上に上昇する場合がある。このため折角冷房運転若しくは除湿運転終了後に乾燥運転で室内機内部の湿度を下げても、室内湿度が高いため、室内機内部の湿度も室内湿度と同一レベルまで再度上昇し、カビ増殖の可能性が増加する。
【0070】
図22はかかる状況に対応するためになされたものである。即ち、室内機内部の湿度を湿度センサで検出し、冷房運転52後の乾燥運転60が終了後に湿度検出値が予め定めた値以上に上昇した場合には送風運転72を開始し、送風による湿度低下を図るものである。室内湿度の低下に伴い室内機内部湿度が予め定めた湿度まで低下した時点で送風運転72を停止し、再び監視70を続ける構成としてある。
【0071】
このような構成とすることにより、監視期間中70は、冷房運転52による湿度上昇のみでなく、雨天等の湿度上昇にも対応することができ、より効果的な室内機1内部乾燥が計れる。図22では冷房運転の場合について説明したが、監視70中の除湿運転についても同様である。
【0072】
図23は、前述の図22において、送風運転72を予め定めた一定時間継続しても湿度が下がらない場合に対応すべく開発したものである。即ち、かかる場合には雨天のためで室内湿度が高いと判断し、先ず室内空間を乾燥させ室内でのカビ繁殖を抑え、次いで室内機内部を乾燥させようとするものである。このため、送風運転72を一定時間継続しても湿度が下がらない場合には、一旦送風運転72を停止し、続いて除湿運転73を開始させる。除湿運転73で室内湿度を目標設定値まで下げた時点で、今度は乾燥運転60に切替え、室内機内部を引き続いて乾燥させる構成としている。この場合の乾燥運転60の運転内容は、暖房運転と送風運転である。このように構成とすることにより、より積極的に見張り期間中室内でのカビ抑制効果を図ると共に、室内機の内部乾燥が図れる。
【0073】
詳細に説明する。室内機1の内部に湿度センサ、記憶部19に送風運転の継続時間積算部(図示しない)、高及び低湿度の判別値、送風運転時間の判別値とを備えている。監視期間中でかつ空気調和機の運転停止時に、予め定めたインターバルで計測した湿度検出値が高湿度の判別値を超えた時点で、先ず送風運転を開始し、同時にこの送風運転の時間積算も開始する。次いで、送風運転積算時間がこの判別値に到達する前に継続監視した湿度検出値が低湿度の判別値以下に低下した場合には、その時点で送風運転を終了、以後監視を継続し、一方、送風運転積算時間が判別値に到達する前に低湿度の判別値以下に低下しない場合には、送風運転積算時間が判別値に到達した時点で送風運転を中止、除湿運転を開始する。継続監視した湿度検出値が低湿度の判別値以下まで低下した時点で除湿運転を終了、その後継続して乾燥運転を開始する運転シーケンスとした。このときの乾燥運転のメニューは暖房運転及び送風運転である。なお、この場合の除湿運転は、室内機内部の乾燥を目的としているため、横羽根8の位置は図13に示す乾燥運転位置である。
【0074】
図24に暖房運転59の除霜運転77時での本発明の他の応用例を示す。即ち、暖房運転59時に発生する除霜運転77時には室内機は冷却器となるため、室内機熱交換器2では結露が発生する。同様にこの状態で暖房運転59を終了した場合には、暖房時期であっても、室内機の内部環境はカビの繁殖する環境となる。従って、暖房運転59がかかる除霜運転で終了した場合には、引き続いて乾燥運転を行う構成とすることで、室内機のカビ抑制を図ることができる。乾燥運転60の内容は、暖房シーズンであり、室内の加熱や湿気戻りは問題にならないので、暖房63と送風64運転の組合せとした。
【0075】
図25に本発明の他の応用例を示す。即ち、空気中のマイナスイオンは人体にリフレッシュ効果をもたらすと言われている。今日の室内空間はプラスイオンを発生させる種々の機器が増えたこと等もあり、マイナスイオンは不足しがちである。従って、人工的に発生させたマイナスイオンを有効に活用することが望まれている。
【0076】
マイナスイオン発生器は、コロナ放電式のユニットが市場に出回っており、空気調和機にも搭載されている。かかるユニットを吐出口に配置し、乾燥運転開始に合わせて通電開始しマイナスイオンを発生させマイナスイオンを室内に供給することで、より室内環境を快適に維持した状態で内部乾燥が可能となる。またマイナスイオンは空気中の微粒子と結合しプラス極に誘導する作用もある。従って、乾燥運転状態のショートサーキットを利用し、プラス/マイナスに分極させた静電フィルターに効率良く吸着させることが出来、室内環境の改善が期待できる。
【0077】
以上本実施例によれば、ヒートポンプ式空気調和機が本来有している冷房、除湿、暖房、送風の各機能を効果的に組合せた専用の乾燥運転シーケンスを活用することで、上記課題で述べた「早く確実な乾燥」は加熱と送風を組み合せることで、「室内の湿度上昇」は除湿運転で熱交換器の再熱部3の水滴を回収し、同時に室内の湿気も回収することで、「室内の温度上昇」は暖房の前に除湿運転を行い熱交換器2の加熱量を必要最小限に抑えることで実現を可能とした。
【0078】
更に、操作ボタンの運転タイミングを工夫することで、使用者の負担を増すことなく上記機能追加を実現した。また、におい除去機能等の応用機能も付加できるものである。
【0079】
上記種々説明した実施例において、通常の冷房、暖房、除湿運転、送風運転で選択し得る室内送風ファン速度は、「強風」(約100回転/分)、「弱風」(約900回転/分)、「微風」(約800回転/分)、「静風」(約700回転/分)であるが、乾燥運転は、室内への温湿度の影響を極力なくすため、「静風」よりも低い回転数、具体的には約600回転/分を採用した。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、室内熱交換器に付着した水分によって室内湿度が上昇することを抑える機能を備えた空気調和機を提供することができる。
【0081】
また、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、暖房サイクルで運転しても、室内の温度上昇を極力抑制した空気調和機を提供することができる。
【0082】
さらに、室内熱交換器に付着したカビや埃などが気になる場合、これに対処可能な空気調和機を提供することができる。
【0083】
さらに、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、運転操作性を良くした空気調和機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る室内機構造を示す図。
【図2】本実施例に係る室内機構造を示す図。
【図3】本実施例に係る空気調和機の制御ブロック図。
【図4】本実施例に係る空気調和機の指令応答を示す図。
【図5】本発明の一実施例に係る空気調和機の制御ブロック図。
【図6】本発明の一実施例に係る乾燥運転の運転内容を示す図。
【図7】本発明の一実施例に係る乾燥運転の運転内容を示す図。
【図8】本発明の一実施例に係る乾燥運転の指令応答を示す図。
【図9】本発明の一実施例に係る室内機構造を示す図。
【図10】本発明の一実施例に係る乾燥運転中の暖房制御を示す図。
【図11】空気調和機の暖房時の吐出気流を示す図。
【図12】空気調和機の冷房時の吐出気流を示す図。
【図13】本発明の一実施例に係る乾燥運転時の吐出気流を示す図。
【図14】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図15】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図16】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図17】本発明の一実施例に係るリモコンを示す図。
【図18】本発明の一実施例に係る乾燥例を示す図。
【図19】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図20】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図21】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図22】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図23】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図24】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図25】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【符号の説明】
1…室内機、2…熱交換器、3…再熱器、4…送風ファン、5…吸込み気流、6…吐出気流、7…温度検出器、8…横羽根、10…室内機、11…温湿度サンサー、12…受信部、16…判断・指令部、17…駆動回路、18…室内機機構部、19…記憶部、20…冷房用制御ルール、21…乾燥運転用制御ルール、25…室外機、26…判断・指令部、27…駆動回路、28…室外機機構部、29…無線信号、30…リモコン、31…操作部、32…冷房用操作ボタン、33…乾燥運転用操作ボタン、34…表示部、35…冷房用表示部、36…乾燥運転用表示部、37…判断・指令部、38…送信部、50…冷房用運転開始指令、51…冷房用運転停止指令、52…冷房運転、53…乾燥用運転開始指令、54…除湿用運転開始指令、55…除湿用運転停止指令、56…除湿運転、57…冷房運転時間、59…暖房運転、60…乾燥運転、61…冷房運転、62…除湿運転、63…暖房運転、64…送風運転、65…保護時間、66…バランス時間、67…バランス時間、68…暖房用運転開始指令、69…暖房用運転停止指令、70…監視運転中、71…マイナスイオン発生運転、72…送風運転、73…除湿運転、77…除霜運転。
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機における室内機内部の乾燥運転機能に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張機構と、室内熱交換器と、この室内熱交換器を2分して両者の間に接続された除湿用弁とを備えた冷凍サイクルを有する空気調和機では、室内機内に室内熱交換器と、この室内熱交換器に風を送る室内ファンとを備えている。このような空気調和機で、冷房運転を行うと、室内熱交換器には室内空気が冷却される際に発生する凝縮水が付着する。また、除湿弁を作用させて2分された室内熱交換器のうち一方を冷却器、他方を再熱器として動作させると、冷却器として作用する熱交換器には凝縮水が付着する。このため、冷房若しくは除湿運転の停止後に付着した水滴をその状態のまま放置しておくと、室内機内部は高湿環境となり、長時間に渡りそのまま高湿状態が維持される結果となる。
【0003】
一方、室内空気中を浮遊しているカビ胞子や細菌類等は、温湿度環境が発育可能範囲で且つ餌となる物質が存在すれば、付着した位置で温湿度環境に応じた早さで発芽、成長を始める。従ってかかる生育可能環境が長時間維持されると、例えばカビ胞子では発芽した菌糸に胞子が出来、成長した胞子の飛散、再付着、今度は再びその胞子が発芽を開始する過程となり、以後同様に急速に増殖する。かかる増殖の過程が順次進むと、コロニーを形成した大量のカビが作る分泌物による臭い、カビ胞子、老廃物等が吐出気流と共に室内に吐出される恐れがある。
【0004】
このような室内機内部汚染を防ぐ一つの簡易かつ現実的な解決手段としては、カビ胞子や細菌類等は乾燥に弱いため、室内機内部をカビ等の発育可能湿度以下まで下げることで増殖を抑える方法がある。
【0005】
室内機内部を乾燥させカビの発育を抑える従来技術として、特開平5−223325号公報(文献1)及び特許第3105276号公報(文献2)が知られている。
【0006】
文献1には冷房運転を行った後、これに続いて送風運転若しくは暖房運転を行うことで、送風による気流若しくは暖房運転による加熱で室内機内部に設けられた熱交換器を乾燥させ、熱交換器に付着するカビや細菌の増殖を抑えようとするものである。
【0007】
また、文献2には、冷房運転終了に続いて吹出しグリルを冷房モード位置として、一定時間だけ暖房運転し、同時に室内ファンを低速回転として室内ファンを乾燥させ、ファンに付着したカビや細菌の増殖を抑えようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献1に記載された方式では、送風運転のみで室内熱交換器に付着した水滴を乾燥させようとする場合には、水滴を室温と同一温度の気流で蒸発させることとなり、熱交換器が乾くまで2時間以上かかるという実験結果もあり、長時間を要してしまうという問題がある。本来の使用目的である冷房運転が終了したにも関わらず、更に2時間以上も空気調和機が運転され続けることは、使用者を不安がらせることになる可能性が高い。
【0009】
次いで室内機内部の水分を室内空間にそのまま放出することとなるため、今度は放出された水分により室内湿度が上昇し、肝心の居住空間が不快となる等の問題点がある。
【0010】
また、単純に暖房運転で熱交換器を乾燥させる場合には、乾燥に要する運転時間は短くなるが冷房運転で折角冷やした居住空間を今度は暖房運転で暖めることとなり、室内空間は加熱によっても不快となる問題がある。同時に、室内機内部の水分もそのまま室内に放出されるため、室内湿度も上昇し、この点での問題点もある。
【0011】
また、文献2に記載された方法は、早く乾燥させるために加熱(暖房)運転でファンの乾燥を図るものである。しかし、吹出しグリルは冷房モード位置(ほぼ水平方向)とし暖房運転時の温風による不快感の低減を図ってはいるものの、この冷房モード位置では温風の流れはほぼ水平となる。このため、吐出温風が室内の居住域上部を流れる結果となり、居住域で立っている状態では温風が使用者の顔に当り不快感を与えるという問題がある。更に、熱交換器全面に付着した水分をそっくり室内に放出する問題に対する配慮はされていないため、室内湿度の上昇は避けられない。即ち、肝心の室内空間を不快とする問題点は解決できていない。
【0012】
また、加熱のための暖房運転時間を予め定めた一定時間としているが、次に示す問題がある。即ち、室内機熱交換器への水滴の付着量は室内湿度や運転時間等で大きく変化する。一方、この水滴の付着量と加熱蒸散させる投入熱量とは比例する関係となる。従って水滴の多い条件に合わせて乾燥のための暖房運転時間を一定値に設定すれば、水滴の少ない時には過剰な加熱熱量の投入となり、余分な熱量は室温上昇による室内環境の悪化と無駄な暖房運転となり、省エネに反する。一方、水滴の少ない条件に合わせて暖房運転時間を一定値に設定すれば、逆に水滴の多い時には乾燥不足となり、カビの抑制効果が不足し、室内機内部でカビが増殖する結果となってしまう。
【0013】
室内機内部をタイムリーに乾燥させ、カビ等の増殖を抑えるためには、室内の温湿度環境、冷房運転時間等の様々な水滴付着量の変化要因に関わらず、常に確実にかつ無駄なく内部に付着した水滴を乾燥させる必要がある。
【0014】
同時に、かかる乾燥運転は本来目的である冷房若しくは除湿運転の終了後に行うため、できるだけ短い時間で終了させる必要がある。このためには、送風運転のみではどうしても時間短縮は図れなく、必要最小限の加熱が必要である。
【0015】
しかし、早く乾燥させるための加熱熱量の投入は室温上昇を伴い、冷房運転を終えた室内は加熱により室温が上昇し不快要因となる。同時に室内機内部の水分が室内に放出されるため室内の湿度が上昇し室内環境を悪化させるという問題もある。
【0016】
また、季節の変わり目など、冷房や、暖房を使い始めの際、特に室内熱交換器は湿っていないが、室内熱交換器に付着したカビなどが気になる場合がある。上記文献はこの点が配慮されていない。
【0017】
空気調和機に乾燥機能を追加した場合、単純に操作部を追加したのでは運転操作は複雑になる。従って、簡単操作を維持したままでかかる機能追加を実現する必要もある。
【0018】
本発明の第1の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、室内熱交換器に付着した水分によって室内湿度が上昇することを抑える機能を備えた空気調和機を提供することにある。
【0019】
また、第2の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、暖房サイクルで運転しても、室内の温度上昇を極力抑制した空気調和機を提供することにある。
【0020】
さらに、第3の目的は、室内熱交換器に付着したカビや埃などが気になる場合、これに対処可能な空気調和機を提供することにある。
【0021】
さらに、第4の目的は、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、運転操作性を良くした空気調和機を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的は、冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行う空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転を行う前に除湿運転を行うようにすることにより達成される。
【0023】
上記第2の目的は、冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行なう空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転は、圧縮機と送風ファンを運転する期間と、圧縮機を運転し送風ファンを停止する期間を有することにより達成される。
【0024】
上記第3の目的は、暖房運転若しくは送風運転を含む乾燥運転機能を備えた空気調和機において、前記乾燥運転の暖房運転若しくは送風運転を行う前に冷房運転を行うことにより達成される。
【0025】
上記第4の目的は、乾燥運転開始指令を手動で行うことで乾燥運転を開始する第1の乾燥運転モードと、空気調和機の運転状態の変化を検出して乾燥運転を開始する第2の乾燥運転モードとを備え、前記第2の乾燥運転モードは、冷房若しくは除湿運転が開始された場合、この冷房若しくは除湿運転の終了を検出し、この冷房若しくは除湿運転終了後に前記乾燥運転を開始するモードである空気調和機とすることにより達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
本明細書においては、乾燥運転モード中の冷房及び暖房運転は本来の室内居住空間を冷房若しくは暖房する運転モードとは目的が異なり、熱交換器2を冷却若しくは加熱する手段としての運転を意味する。空気調和機運転時のサイクル名称としてはそれぞれ冷房若しくは暖房の運転モードとなるため、以後便宜上、冷房及び暖房の名称のまま使用してある。
【0027】
図1にヒートポンプ式空気調和機の室内機内部構成を示す。1はヒートポンプ式空気調和機の室内機を、2は冷房運転時には冷却器として、暖房運転時には加熱器として、除湿運転時には一部が冷却器で残りが再熱器として作用する熱交換器を、4は送風ファンを、5は吸込み気流を、6は吐出気流を示す。なお、制御装置や室外機部分等は省略してある。
【0028】
かかる構成において冷房運転を行った場合には、熱交換器2の全部が冷却器して作用する。一方、除湿運転を行った場合には、図2に示すごとく熱交換器2の一部(B部)が冷却器として作用し、残り(A部)が再熱器3として作用する。このような構成とすることにより吸込み気流5の一部が加熱されるため吐出気流6はほぼ室温と同一温度となり、室内温度を低下させずに室内湿度のみを下げることが可能となる。
【0029】
図3に空気調和機の運転制御基本ブロックを示す。10は室内機、25は室外機、30はリモコンの各制御ブロックである。冷房運転を例にとり制御の基本的な流れを示せば次のようになる。先ず、リモコン30から運転指令を出す。即ち、操作部31の中から使用したい冷房運転用ボタン32を押せば、表示部34に結果35を表示すると共に、その運転開始信号をリモコンの判断・指令部37で解読し、送信部38から無線信号29で室内機10に送信する。
【0030】
次に、室内機10は受信部12で該無線信号29を受けた後、判断指令部16で内容を解読し、運転指令を出す。この時、センサ部11の温湿度センサ11からの温湿度情報等や、記憶部19にある冷房運転の制御ルール20、クロック部22の時間情報の取込み等を行うと共に、駆動回路17を介して室内機機構部18の制御を行う。更に室外機25の判断・指令部26へ室外機の制御指令を送る。室外機25は送られてきた制御指令に基づき、駆動回路27を介して機構部28を制御する。受信後表示部13には予め定めた表現でその内容14を表示する。
【0031】
かかる構成で冷房運転を行った場合の空気調和機応答を簡略して示したものが図4である。即ち、リモコン30からの冷房運転開始指令50を受信すると空気調和機本体は記憶部19から冷房運転用ルール20を参照し、冷房運転52を開始する。その後運転状態でリモコン30から冷房運転停止指令51を発信すると、同様のルートを介して冷房運転を終了する。本構成は他の暖房、除湿、送風運転でも基本的には同一である。
【0032】
図5に本実施例の乾燥運転機能を搭載した空気調和機の運転制御基本ブロックを示す。即ち、図3の運転制御基本ブロックをベースにリモコン30の操作部31には乾燥運転用の操作部33を、表示部34には乾燥運転用の表示部36を、室内機10の表示部13には乾燥運転用の表示部15を、記憶部19には乾燥運転用の制御ルール21を追加した構造としてある。
【0033】
かかる構成とすることにより、冷房及び暖房運転等の他の従来機能と同様の運転操作で、新しい乾燥運転機能を実現する事が出来る。
【0034】
図6に本実施例に係る乾燥運転60の内容を示す。即ち、冷房運転61、除湿運転62、暖房運転63、送風運転64の順に順次各運転内容に切替える一連のシーケンスとなっている。なお、65は機器安全のための保護時間、66、67は安定運転のためのバランス時間を示す。この内容は記憶部19に設けた乾燥運転用の部位21に収納してある。
【0035】
かかる種々の運転をバランス良く配置したシーケンスとすることにより、効果的に目的である室内機内部の乾燥が実現出来る。以下それぞれの運転内容別に説明する。
【0036】
リモコン30により乾燥運転が選択されると、先ず「冷房運転」61が行なわれる。本冷房運転61で熱交換器2表面を濡らし、表面に付着したカビ胞子等の付着物質を除湿水で洗い流す作用を生じ、吐出気流をきれいにする効果が期待できる。
【0037】
続いて「除湿運転」62を行う、本除湿運転62で熱交換器の再熱部分2を先ず加熱乾燥させると共に、冷却部分3で室内湿気を回収、凝縮させドレン水として排出する。結果として以後の室内機乾燥部分を減らし、且つ室内の湿度を下げることが出来、快適な室内環境の維持が期待できる。すなわち、次に行なわれる「暖房運転」63の前に「除湿運転」62を実施することで、室内熱交換器の再熱部分2で蒸発した凝縮水は、後述する吹出風のショートサーキットや室内を巡って冷却部分3で凝縮して露受皿を介してドレンから排水される。このため、乾燥運転を単に暖房や送風で行う場合に比べて、室内の湿度を増加させる要因を減少させることができる。特に、室内機の吹出口から吹出された蒸発した凝縮水を含む空気が、前面下部に設けられた前面吸込口からショートサーキットするように吹出方向が調整されているため、この吸込口からの空気の大部分は前面下部熱交換器であり、熱交換器は除湿運転時には冷却器となっているため、室内に湿度の高い空気の拡散を抑制することができる。
【0038】
続いて「暖房運転」63を行い、熱交換器2の残り半分の乾燥や通風路部分を加熱し素早く乾燥させる。前に行った除湿運転62により熱交換器2の乾燥させる面積が減少しているため、熱交換器3を乾燥させるための必要熱量が少なくて済み、また室内の湿度も多少低下しているため、温度と湿度のいずれも室内への悪影響を少なく抑えることが出来る。
【0039】
最後に「送風運転」64を行う。加熱した空気ではなく、また室内機内部に残った水分は僅かとなっているため、通風路を含めた室内機全体を室温上昇や湿度上昇を抑えながら送風乾燥させることが出来る。
【0040】
かかる構成とすることにより、上記課題で述べた「早く確実な乾燥」は加熱と送風を組み合せることで、「室内の湿度上昇」は除湿運転で熱交換器の再熱部3の水滴を回収し、同時に室内の湿気も回収することで、「室内の温度上昇」は暖房の前に除湿運転を行い熱交換器2の加熱量を必要最小限に抑えることで実現を可能とした。
【0041】
上記乾燥運転60は、リモコンからの指示によっていつでも行なうことができる。冷房運転や除湿運転の後でなくても、空気調和機の使用シーズンの初めに動作させることで、乾燥運転内に設けられた冷房や除湿運転により、凝縮水が熱交換器2に付着したカビの胞子や埃をドレン水と共に排水し、その後、暖房・送風運転によって熱交換器を含む通風路を乾燥させるので、何もやらずにシーズン初めの運転を行う場合に比べて清浄な空気を吹出させることができる。
【0042】
図7に本発明である乾燥運転の運転時間の一例を示す。乾燥運転60内の冷房運転61は5分、除湿運転62は15分、暖房運転63は入力する熱を少なくし、不要な室温上昇を防ぐため付着水分量に応じて加熱量を変化させるべく、室内機内部の温度検出値(TH)で制御することとした。最後の送風運転64は通風路を送風で乾燥させる時間として28分とした。またバランス等のための時間65、66、67はそれぞれ3分、2分、2分とした。前述した文献2における乾燥運転期間中の暖房運転は、タイマによって運転時間が決まっている。この場合、タイマが短いと生渇きになる可能性があり、反対に長いと無駄な暖房運転を実行してしまうことになる。これに対して、本実施例では熱交換器温度を監視することで暖房運転を終了させている。種々の室内温湿度条件で実験を行なうことによって室内熱交換器2が乾燥する熱交換器の温度は決めることができるため、このような温度に暖房運転63の修了温度を設定することで、文献2に見られる乾燥の過不足を解消することができる。
【0043】
かかる時間割合とすることで、短時間でかつ室内環境の悪化を抑えながら効率良く室内機内部を乾燥させることができる。なお、上記数時間は、製品化に当り平均的な使用環境を想定して求めた一例であり、空気調和機能力、使用環境等で個々の最適値は変化するものである。
【0044】
図8に本発明の乾燥運転の空気調和機応答を簡略して示す。即ち、リモコン30からの乾燥運転開始指令53を受信すると空気調和機本体は記憶部19から冷房運転用ルール21を参照し、一連の乾燥運転60を開始する。なお、運転終了はタイマ及びセンサ検出値に基づき自動停止する構成である。
【0045】
かかる構成とすることにより、使用者は室内機内部のカビ発生が気になる時には、任意にかつ容易に乾燥運転をさせることが可能となる。
【0046】
図9に室内機1の内部に設置した温度検出器7を示す。予め調べた最適位置に温度検出器7を配置することで、室内機1内部の熱交換器2の乾燥段階と該温度検出器7の温度検出値とをほぼ一意的に定まる関係とすることができる。従って、温度検出値を計測することで熱交換器2の乾燥段階を把握でき、最適タイミングで暖房運転を終了させることが可能となる。
【0047】
この結果無駄な加熱、もしくは加熱不足を防ぐことが出来、省エネと共に快適な室内環境維持につなげることが出来る。
【0048】
図10に温度検出器7での検出値に基づき、乾燥運転中の暖房運転を停止させるタイミング例を示す。温度検出器7の温度検出結果に基づき、先ず送風運転を停止し、遅れて圧縮機を停止させる構成としている。即ち、送風ファン4の停止温度T1と圧縮機の停止温度T2を異なる温度とし、T2をT1より高く設定することで、室内への投入熱量を極力少なくすることと共に熱交換器表面温度を高くする効果が期待できる。すなわち、送風ファンが動作しているときは熱交換器の性能が停止時に比べ向上している。乾燥運転中の暖房運転全期間中送風ファンを動作させると、室内空気との交換熱量が増えるのでその分室内の温度上昇を招くことになる。ところが、送風ファンを停止して圧縮機だけを運転させた場合、風の流れは上昇気流のみとなり室内空気との交換熱量は送風ファンを回転させた場合に比べ減少するので、室内への投入熱量を増加させずに、熱交換器温度だけを上昇させて、乾燥を効果的に行なうと共に室温上昇を抑え、水滴の早期蒸発に寄与すると共に熱交換器表面に付着したカビや細菌の加熱殺菌効果にも寄与するものである。なお、圧縮機と送風ファンを同時に運転させる期間が存在する理由は、全期間圧縮機のみの運転とすると冷凍サイクルの圧力が上昇してしまい圧縮機を傷めてしまう場合がありこれを考慮したためである。さらに、多少なりとも気流があった方がより早く乾燥させることができるためである。
【0049】
ところで、図10における乾燥運転60中の暖房運転63では、圧縮機のみの運転を暖房運転63の終了直前とした。これは、最後に熱交換器2を高温にして乾かす作用を期待したためである。しかし、反対に圧縮機のみの運転を暖房運転63の初めに持ってきても差し支えない。この場合は、送風ファンが回転し始める頃は熱交換器2の温度がかなり上昇してきており、暖かい風が送風ファン運転直後から吹出されることになる。送風ファンの風量は室内への温湿度の影響を考慮して極力低い回転数に設定されているので、吹出風が暖かければ暖かい程吹出した後上昇しやすい。このため、後述する吹出し方向では、前面吸込口及び上面吸込口へのショートサーキットを起こしやすくなるため、室内を暖めることを抑え室内機のみを乾燥させることができる。
【0050】
図11〜13を用いて本発明の室内機吐出口横羽根位置を示す。図11は通常の暖房時に利用されている室内機吐出口横羽根8位置である。室内下部を暖めて暖房効果を上げるために、吐出気流6を下向きに誘導する必要があることから、横羽根8を斜め下向きに位置させている。通常、乾燥運転は冷房若しくは除湿シーズンに行われるため、この乾燥運転における暖房運転においても温風を室内下部に送る必要はなく、却って不快の原因となるため、このような下向きの角度は乾燥運転における暖房運転では採用しないこととした。
【0051】
一方、図12は一般的に冷房時に利用されている室内機吐出口横羽根8位置を示す。重い冷気を室内上部に送り、徐々に室内空気と混合させながら降下させ均一に冷やすため、横羽根8はほぼ水平向きとし、吐出気流6をほぼ水平に誘導している。同様に、乾燥運転では直接室内の居住空間に気流を送る必要はなく、却って不快の原因となるため、かかる水平向きの角度も採用しないこととした。
【0052】
図13は本発明の乾燥運転時の室内機吐出口横羽根8位置を示す。上述のごとく、室内機内部の乾燥が目的であり、吐出気流を室内の居住空間に届ける必要はない。特に加熱時の暖気は極力居住空間からは排除したい事項である。このため、横羽根8の位置を冷房位置より更に上向きとして、居住域上部空間である天井面下部に向けて吐出させるようにした。吐出気流の一部は積極的にショートサーキットを図り、室内機内部の乾燥効果をより高める構造とした。特に、本実施例における室内機の前面吸込口は吹出口直上に設けられているため、まずこの前面吸込口から吹出空気の一部がショートサーキットし、残りは図示しない上面吸込口へと導かれていく。但し、すべての吹出空気がショートサーキットするわけではなく、一部は室内居住空間へと流出するが、これは止むを得ないことである。
【0053】
更に、かかる室内居住域に吐出気流が来ない上向き気流のショートサーキット構造とすることにより、シーズン始め等長期間使用しなかった場合に内部に蓄積された汚れ成分を、従来は一気に室内空間に吐出し、室内環境を悪化させていたが、室内空間に吐出させずにショートサーキットさせ、室内機内部のフィルターで補集させることにより、かかる弊害を防ぐ効果も生じる。この場合、捕集モードを新たに設け、横羽根8を図13に示す位置に、冷凍サイクルを動作させずに送風ファンのみを動作させる状態とする必要がある。
【0054】
図14、15は本発明の他の応用例を示す。上記実施例において、乾燥運転を行うタイミングとしては、先ず図6で既に説明した如く、リモコン30から運転開始指令53を受信した後直ちに運転を開始する場合(以後「直接運転開始指令」と呼ぶ。)が考えられる。
【0055】
他に、乾燥運転が必要なのは冷房若しくは除湿運転後であるが、かかる運転後にその都度手動で操作するのは煩わしいため、一旦、冷房若しくは除湿運転の監視をしておき、該監視期間中に冷房若しくは除湿運転がされた場合には、その運転停止を判断し、運転終了後自動的に乾燥運転させる方法(以後「見張り運転開始指令」と呼ぶ。)も必要となる。そこで、かかる冷房若しくは除湿運転の監視機能も搭載した。
【0056】
即ち、運転開始指令を受信後直ちに運転を開始する「直接運転開始指令(第1の乾燥運転モード)」と冷房運転終了後(若しくは除湿運転)に連続して乾燥させるため、運転状況を監視する「見張り運転開始指令(第2の乾燥運転モード)」の2種類を準備しておき、使用者の判断により容易に使い分けられるようにした。「直接運転開始指令」は、リモコン30のこの乾燥運転の釦を押下する度に運転が開始され、「見張り運転開始指令」は、リモコン30でこの乾燥運転を設定するとこの設定が解除されるまで、冷房運転の終了又は除湿運転の終了を検出して乾燥運転を実行することを継続する。
【0057】
図14に、「見張り運転開始指令」を搭載し、該監視期間中に冷房運転が行われ、冷房運転終了後に連続して乾燥運転をさせた場合の空気調和機応答を示す。なお、図14では冷房運転は1回のみの記載となっているが、監視期間中であれば冷房運転の回数に制約はない。この場合の乾燥運転60は、図10に示すように、冷房、除湿、暖房、送風のフルセットで行なう。
【0058】
図15に、同様に監視期間中に除湿運転が行われ、除湿運転終了後に連続して乾燥させた場合を示す。同じく除湿運転の回数に制約はない。この場合も、上記同様フルセットの乾燥運転である。
【0059】
図16に他の応用例を示す。本実施例における乾燥運転は冷房若しくは除湿運転で熱交換器2が濡れた場合に必要なものであり、例えば冷房運転を開始したが熱交換器2が濡れる前の短時間でこの冷房運転を終了させた場合には、乾燥運転を実行させる必要はない。従って、予め定めた時間以内なら乾燥運転は行わない構成とした。具体的には冷房運転開始から終了までの時間が、5分程度であれば、熱交換器は殆ど露が付着しないので、この場合は乾燥運転を行わないこととした。
【0060】
図17は本実施例における運転指令を発信する手段について示したものである。リモコン30の該当する乾燥運転用操作ボタン33を操作することで対応するものである。リモコン30には空気調和機の機能に対応させた制御用ボタンが多数ある。本実施例の乾燥運転の運転内容に応じて複数の専用ボタンを追加し配置することは配置場所の確保や操作性低下から問題がある。従って、本実施例では1つのボタンに上記2つの機能を持たせることとした。
【0061】
具体的にはこのボタンを押し続ける時間差で区別することとした。この場合、より使用頻度が高いと思われる「見張り運転開始指令」を短時間押しとし、「直接運転開始指令」を長時間押しとし、操作性の向上を図った。
【0062】
ボタン押下時間の一例を図18に示す。「見張り運転開始指令」では3秒未満、「直接運転開始指令」では3秒以上とした。
【0063】
図19、20に本発明の他の実施例を示す。冷房61、除湿62、暖房63、送風64の順に順次運転内容を切替える一連の乾燥運転シーケンスにおいて、この乾燥運転を行う前に運転された運転内容により、以後の乾燥運転シーケンスを最も好ましいものに変化させようとするものである。
【0064】
即ち、監視中70に冷房運転52が終了し、引き続いて乾燥運転60を行う場合には、既に熱交換器2は除湿水で濡れているため、図19に示すごとく乾燥運転に含まれている冷房運転部分61を省略して除湿運転62からスタートさせようとするものである。
【0065】
また、監視中70に除湿運転56が終了した場合には、既に熱交換器は半分乾燥しており、室内湿度も低下しているため、図20に示す如く乾燥運転60に含まれている冷房運転61と除湿運転62を省略し、暖房運転63からスタートさせようとするものである。乾燥運転を行う季節は、通常冷房が頻繁に使われる夏季を含む前後1ヶ月の範囲である。従って、この時期は冷房が使われており、温度が低く湿度が高いので使用者によって除湿が選択したと考えられ、先の冷房運転により熱交換器は洗浄されたと判断して、除湿運転後の乾燥運転における冷房、除湿運転を省略したものである。このような構成にすることにより、乾燥運転時間を短く出来、結果として省エネにもつながる。
【0066】
図21に本発明の他の実施例を示す。生活空間における日常の運転により、生活に伴う汚れや臭い成分の一部が室内機2内部に付着する。一般的に臭い成分は暖かい程、活動が活発となり付着した室内機2内部表面から離れ易くなる。このため、冷房や除湿運転において熱交換器が冷却される前に送風ファン4を回転させた場合、かかる一旦室内機内部に付着した臭い成分が再度室内空間に放出され、吐出空気が臭う結果となる。
【0067】
従って、かかる臭い成分の放出を抑えるため、見張運転時の冷房運転52においては、運転開始時指令を受信後、予め定めた時間だけ、即ち熱交換器2が冷却されるまで室内ファン4の運転に遅延をかけ、熱交換器2を冷やすことによるにおい分子の放出をおさえようとするものである。冷房運転52に引き続いて行われる乾燥運転60は既に述べたものと同じである。
【0068】
このような構成とすることにより、室内機内部に付着した臭い分子の放出が抑えられると同時にカビの繁殖が抑えられ、快適な空調を提供できる。図21では冷房運転の場合について説明したが、監視70中の除湿運転についても同様である。
【0069】
図22、23に本発明の他の実施例を示す。室内湿度は降雨や生活に伴う水蒸気の多量発生等でカビの増殖範囲以上に上昇する場合がある。このため折角冷房運転若しくは除湿運転終了後に乾燥運転で室内機内部の湿度を下げても、室内湿度が高いため、室内機内部の湿度も室内湿度と同一レベルまで再度上昇し、カビ増殖の可能性が増加する。
【0070】
図22はかかる状況に対応するためになされたものである。即ち、室内機内部の湿度を湿度センサで検出し、冷房運転52後の乾燥運転60が終了後に湿度検出値が予め定めた値以上に上昇した場合には送風運転72を開始し、送風による湿度低下を図るものである。室内湿度の低下に伴い室内機内部湿度が予め定めた湿度まで低下した時点で送風運転72を停止し、再び監視70を続ける構成としてある。
【0071】
このような構成とすることにより、監視期間中70は、冷房運転52による湿度上昇のみでなく、雨天等の湿度上昇にも対応することができ、より効果的な室内機1内部乾燥が計れる。図22では冷房運転の場合について説明したが、監視70中の除湿運転についても同様である。
【0072】
図23は、前述の図22において、送風運転72を予め定めた一定時間継続しても湿度が下がらない場合に対応すべく開発したものである。即ち、かかる場合には雨天のためで室内湿度が高いと判断し、先ず室内空間を乾燥させ室内でのカビ繁殖を抑え、次いで室内機内部を乾燥させようとするものである。このため、送風運転72を一定時間継続しても湿度が下がらない場合には、一旦送風運転72を停止し、続いて除湿運転73を開始させる。除湿運転73で室内湿度を目標設定値まで下げた時点で、今度は乾燥運転60に切替え、室内機内部を引き続いて乾燥させる構成としている。この場合の乾燥運転60の運転内容は、暖房運転と送風運転である。このように構成とすることにより、より積極的に見張り期間中室内でのカビ抑制効果を図ると共に、室内機の内部乾燥が図れる。
【0073】
詳細に説明する。室内機1の内部に湿度センサ、記憶部19に送風運転の継続時間積算部(図示しない)、高及び低湿度の判別値、送風運転時間の判別値とを備えている。監視期間中でかつ空気調和機の運転停止時に、予め定めたインターバルで計測した湿度検出値が高湿度の判別値を超えた時点で、先ず送風運転を開始し、同時にこの送風運転の時間積算も開始する。次いで、送風運転積算時間がこの判別値に到達する前に継続監視した湿度検出値が低湿度の判別値以下に低下した場合には、その時点で送風運転を終了、以後監視を継続し、一方、送風運転積算時間が判別値に到達する前に低湿度の判別値以下に低下しない場合には、送風運転積算時間が判別値に到達した時点で送風運転を中止、除湿運転を開始する。継続監視した湿度検出値が低湿度の判別値以下まで低下した時点で除湿運転を終了、その後継続して乾燥運転を開始する運転シーケンスとした。このときの乾燥運転のメニューは暖房運転及び送風運転である。なお、この場合の除湿運転は、室内機内部の乾燥を目的としているため、横羽根8の位置は図13に示す乾燥運転位置である。
【0074】
図24に暖房運転59の除霜運転77時での本発明の他の応用例を示す。即ち、暖房運転59時に発生する除霜運転77時には室内機は冷却器となるため、室内機熱交換器2では結露が発生する。同様にこの状態で暖房運転59を終了した場合には、暖房時期であっても、室内機の内部環境はカビの繁殖する環境となる。従って、暖房運転59がかかる除霜運転で終了した場合には、引き続いて乾燥運転を行う構成とすることで、室内機のカビ抑制を図ることができる。乾燥運転60の内容は、暖房シーズンであり、室内の加熱や湿気戻りは問題にならないので、暖房63と送風64運転の組合せとした。
【0075】
図25に本発明の他の応用例を示す。即ち、空気中のマイナスイオンは人体にリフレッシュ効果をもたらすと言われている。今日の室内空間はプラスイオンを発生させる種々の機器が増えたこと等もあり、マイナスイオンは不足しがちである。従って、人工的に発生させたマイナスイオンを有効に活用することが望まれている。
【0076】
マイナスイオン発生器は、コロナ放電式のユニットが市場に出回っており、空気調和機にも搭載されている。かかるユニットを吐出口に配置し、乾燥運転開始に合わせて通電開始しマイナスイオンを発生させマイナスイオンを室内に供給することで、より室内環境を快適に維持した状態で内部乾燥が可能となる。またマイナスイオンは空気中の微粒子と結合しプラス極に誘導する作用もある。従って、乾燥運転状態のショートサーキットを利用し、プラス/マイナスに分極させた静電フィルターに効率良く吸着させることが出来、室内環境の改善が期待できる。
【0077】
以上本実施例によれば、ヒートポンプ式空気調和機が本来有している冷房、除湿、暖房、送風の各機能を効果的に組合せた専用の乾燥運転シーケンスを活用することで、上記課題で述べた「早く確実な乾燥」は加熱と送風を組み合せることで、「室内の湿度上昇」は除湿運転で熱交換器の再熱部3の水滴を回収し、同時に室内の湿気も回収することで、「室内の温度上昇」は暖房の前に除湿運転を行い熱交換器2の加熱量を必要最小限に抑えることで実現を可能とした。
【0078】
更に、操作ボタンの運転タイミングを工夫することで、使用者の負担を増すことなく上記機能追加を実現した。また、におい除去機能等の応用機能も付加できるものである。
【0079】
上記種々説明した実施例において、通常の冷房、暖房、除湿運転、送風運転で選択し得る室内送風ファン速度は、「強風」(約100回転/分)、「弱風」(約900回転/分)、「微風」(約800回転/分)、「静風」(約700回転/分)であるが、乾燥運転は、室内への温湿度の影響を極力なくすため、「静風」よりも低い回転数、具体的には約600回転/分を採用した。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、室内熱交換器に付着した水分によって室内湿度が上昇することを抑える機能を備えた空気調和機を提供することができる。
【0081】
また、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、乾燥運転の際、暖房サイクルで運転しても、室内の温度上昇を極力抑制した空気調和機を提供することができる。
【0082】
さらに、室内熱交換器に付着したカビや埃などが気になる場合、これに対処可能な空気調和機を提供することができる。
【0083】
さらに、乾燥運転機能を備えた空気調和機において、運転操作性を良くした空気調和機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る室内機構造を示す図。
【図2】本実施例に係る室内機構造を示す図。
【図3】本実施例に係る空気調和機の制御ブロック図。
【図4】本実施例に係る空気調和機の指令応答を示す図。
【図5】本発明の一実施例に係る空気調和機の制御ブロック図。
【図6】本発明の一実施例に係る乾燥運転の運転内容を示す図。
【図7】本発明の一実施例に係る乾燥運転の運転内容を示す図。
【図8】本発明の一実施例に係る乾燥運転の指令応答を示す図。
【図9】本発明の一実施例に係る室内機構造を示す図。
【図10】本発明の一実施例に係る乾燥運転中の暖房制御を示す図。
【図11】空気調和機の暖房時の吐出気流を示す図。
【図12】空気調和機の冷房時の吐出気流を示す図。
【図13】本発明の一実施例に係る乾燥運転時の吐出気流を示す図。
【図14】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図15】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図16】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図17】本発明の一実施例に係るリモコンを示す図。
【図18】本発明の一実施例に係る乾燥例を示す図。
【図19】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図20】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図21】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図22】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図23】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図24】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【図25】本発明の乾燥運転の他の応用例である指令応答を示す図。
【符号の説明】
1…室内機、2…熱交換器、3…再熱器、4…送風ファン、5…吸込み気流、6…吐出気流、7…温度検出器、8…横羽根、10…室内機、11…温湿度サンサー、12…受信部、16…判断・指令部、17…駆動回路、18…室内機機構部、19…記憶部、20…冷房用制御ルール、21…乾燥運転用制御ルール、25…室外機、26…判断・指令部、27…駆動回路、28…室外機機構部、29…無線信号、30…リモコン、31…操作部、32…冷房用操作ボタン、33…乾燥運転用操作ボタン、34…表示部、35…冷房用表示部、36…乾燥運転用表示部、37…判断・指令部、38…送信部、50…冷房用運転開始指令、51…冷房用運転停止指令、52…冷房運転、53…乾燥用運転開始指令、54…除湿用運転開始指令、55…除湿用運転停止指令、56…除湿運転、57…冷房運転時間、59…暖房運転、60…乾燥運転、61…冷房運転、62…除湿運転、63…暖房運転、64…送風運転、65…保護時間、66…バランス時間、67…バランス時間、68…暖房用運転開始指令、69…暖房用運転停止指令、70…監視運転中、71…マイナスイオン発生運転、72…送風運転、73…除湿運転、77…除霜運転。
Claims (15)
- 冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行う空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転を行う前に除湿運転を行うようにした空気調和機。
- 請求項1において、前記乾燥運転時における横羽根の位置は、冷房運転時の横羽根の位置よりも上に向いた位置である空気調和機。
- 冷房運転若しくは除湿運転の後に暖房運転を含む乾燥運転を行なう空気調和機において、前記乾燥運転における暖房運転は、圧縮機と送風ファンを運転する期間と、圧縮機を運転し送風ファンを停止する期間を有している空気調和機。
- 請求項3において、前記圧縮機と送風ファンを運転する期間は室内熱交換器の温度が第1の所定値に達したことで終了し、その後の前記圧縮機を運転し送風ファンを停止する期間は第1の所定値よりも高い温度である第2の所定に達したことで終了するものである空気調和機。
- 暖房運転若しくは送風運転を含む乾燥運転機能を備えた空気調和機において、前記乾燥運転の暖房運転若しくは送風運転を行う前に冷房運転を行う空気調和機。
- 請求項5において、前記冷房運転は、圧縮機を運転させた後所定時間後に送風ファンを運転させる機能を備えた空気調和機。
- 乾燥運転開始指令を手動で行うことで乾燥運転を開始する第1の乾燥運転モードと、空気調和機の運転状態の変化を検出して乾燥運転を開始する第2の乾燥運転モードとを備え、前記第2の乾燥運転モードは、冷房若しくは除湿運転が開始された場合、この冷房若しくは除湿運転の終了を検出し、この冷房若しくは除湿運転終了後に前記乾燥運転を開始するモードである空気調和機。
- 請求項7において、前記第2の乾燥運転モードにおいて、前記冷房若しくは除湿運転が予め定めた時間以内で終了した場合には前記乾燥運転を行わないようにした空気調和機。
- 請求項7において、前記第1の乾燥運転モードは、リモコンを操作する度毎に乾燥運転を実行するモードであり、前記第2の乾燥運転モードは、リモコン操作により一度設定されるとその設定を解除するまで前記冷房若しくは除湿運転の終了を検出する機能を維持するモードである空気調和機。
- 請求項7において、一つの乾燥運転用操作ボタンリモコンに備え、この操作ボタンの押下時間長さの違いで、前記第1の乾燥運転モードと第2の乾燥運転モードとの運転指令を区別する空気調和機。
- 請求項7において、前記第1の乾燥運転モードは、冷房運転、除湿運転、暖房運転、送風運転の順に運転を行うモードである空気調和機
- 請求項7において、前記第2の乾燥運転モードは、冷房運転終了後の乾燥運転である場合、除湿運転、暖房運転、送風運転の順に運転を行うモードである空気調和機。
- 請求項7において、前記第2の乾燥運転モードは、除湿運転終了後の乾燥運転である場合、暖房運転、送風運転の順に運転を行うモードである空気器調和機。
- 請求項7において、前記第2の乾燥運転モードは、室内機内部の湿度が予め定めた値以上のとなったとき送風運転を開始し、この湿度が予め定められた値以下になったとき前記送風運転を停止する機能を備えた空気調和機。
- 請求項7において、前記第2の乾燥運転モードは、室内機内部の湿度が予め定めた値以上のとなったとき送風運転を開始し、この湿度が予め定められた値以下にならなかったとき、除湿運転を開始し、予定の湿度より小さくなったとき、除湿運転を終了し、暖房運転、送風運転を実行するモードである空気調和機。
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