JP3963196B2 - 空調機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内機内部でかびや細菌類が発生・繁殖するのを抑制できる空調機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
元来、空調機の使用目的は、使用者が快適で健康的な室内環境の中で活動できるようにすることにある。温熱環境的には、一般的な空調機では夏に冷房運転を行い室内を快適な温度にまで冷やしたり、冬には暖房運転を行い室内を暖めたり、あるいは梅雨時の多湿な環境を除湿運転をすることで快適な環境を形成し、使用者が期待する効果が得られている。ところが健康的という視点においては、室内の塵埃をフィルタにて捕集する等の対策がなされている程度であり、多くの課題が存在する。特に問題なのは夏の冷房運転または梅雨時の除湿運転を繰り返すことで空調機本体内に多量の水分が残留して高湿の状態が維持されることである。空調機内部のこの高湿な環境は、かびやその他の細菌類の発生・生育・繁殖に非常に好ましい環境であり、現実に空調機内部およびその内部に格納された各種構成部品にかびやその他の細菌類が大量に発生し、またそれらの死骸を餌にダニ等が空調機内部に生息することが多発している。空調機内でかびやその他の細菌類やダニ等が生育することによって空調機から異臭が放たれたり、死骸が居住室内に撒き散らされ、居住者に不快感を与え、居住者によってはアレルギ等の症状を起こすなどの深刻な問題もあった。この対策として低湿度環境下ではかびや細菌類は生育できないことを利用し、空調機内部をかびや細菌類が生育できない環境(乾燥状態)にできる機能を備えた装置が提案されている。
【0003】
このような本体内を乾燥させる機能を持った空調機としては、例えば特開平4−24454号公報に示されるもの(以下、第1従来例という)を挙げることができる。図15はこの第1従来例の空調機のシステム構成図である。
【0004】
図15において、41は本体内で送風路42を形成するケーシング、43は室内送風機、44は室内熱交換器、45は室内熱交換器44より滴下するドレン水を受け止める露受皿、46は吹き出し方向を上下に変える風向制御板、47は冷房運転時間または除湿運転時間を計測する冷房運転時間計測手段、48は冷房運転時間計測手段47の冷房運転時間の計測信号に基づいて暖房運転を行わせる暖房運転手段、49は冷房運転時間計測手段47の計測信号に基づいて暖房運転手段48が暖房運転を行わせる際に吹き出した温風を直ちに吸い込ませてショートサーキットさせるためのショートサーキット手段、51は暖房運転時間を計測する暖房運転時間計測手段、52は暖房運転手段48からの信号と暖房運転時間計測手段51からの信号とに基づいて風向制御板46を駆動する吹出風向決定手段である。
【0005】
この第1従来例において、通常運転状態では、風向制御板46はAからBまでの範囲に吹き出し方向を向けるように動作する。空調機が冷房運転中は、冷房運転時間計測手段47が冷房運転時間の計測を行い、冷房運転時間が一定時間に達すると、冷房運転時間が一定時間経過したことを暖房運転手段48に知らせる。暖房運転手段48は、冷房運転時間計測手段47から冷房運転時間が一定時間経過したことが知らせられると、暖房運転を開始させるとともに、吹出風向決定手段52に対して、吹き出した温風をすぐに本体が吸い込むショートサーキットを起こさせるCの位置に風向制御板46を向けさせるよう指令する。これにより、吹き出した温風は、直ちに本体に吸い込まれ、送風路42を通過する間に、室内熱交換器44、室内送風機43、ケーシング41、風向制御板46等を乾燥させ、かびの発生を防ぐ。
【0006】
この暖房運転中は、暖房運転時間計測手段51が暖房運転時間の計測を行い、暖房運転時間が一定時間に達すると、暖房運転時間が一定時間経過したことを暖房運転手段48と吹出風向決定手段52に知らせる。暖房運転手段48は、暖房運転時間計測手段51から暖房運転時間が一定時間経過したことが知らせられると、暖房運転を停止させるとともに、吹出風向決定手段52に対して暖房運転を停止させたことを知らせる。吹出風向決定手段52は、暖房運転時間計測手段51からの時間経過信号と暖房運転手段48からの運転停止信号により、ショートサーキットによる乾燥運転(通常モードによる暖房運転ではない)が終了したことを認識し、風向制御板46の吹き出し方向をAからBまでの範囲に戻す。また図示しない制御部は運転モードを乾燥運転モードから再び通常の冷房運転モードに戻す。
【0007】
前記以外に本体内を乾燥させる機能を持った空調機としては、例えば特開平5−141692号公報に示されるもの(以下、第2従来例という)を挙げることができる。図16はこの第2従来例の空調機を概略的に示す構成図である。
【0008】
図16において、61は本体内で送風路を形成するケーシング、62は空気吸込口、63は空気吹出口、64は送風路、65は室内熱交換器、66は室内送風機、67はフィルタ、68は室内熱交換器65から滴下するドレン水を受け止める露受皿、69はショートサーキット流路、71はショートサーキット流路69を開閉する開閉プレート、72a,72b,72cは空気吹出口63に位置して回転自在に軸支された第1から第3の風向制御板である。
【0009】
この第2従来例において、通常の冷暖房運転時は、開閉プレート71、風向制御板72a,72b,72cは図中仮想線で示す状態に位置されており、室内送風機66が駆動されると、室内の空気は図中実線で示す矢印のように空気吸込口62から吸い込まれ、フィルタ67を通して室内熱交換器65に供給され、熱交換される。この熱交換された空気は、空気吹出口63より風向制御板72a,72b,72cにて規定される角度で室内に吹き出される。また暖房運転時には、必要に応じて開閉プレート71、風向制御板72a,72b,72cを、図中実線で示す状態に制御し、室内熱交換器65を介した吹出空気を図中仮想線で示す矢印のように、ショートサーキット流路69を通して直接室内熱交換器65に供給循環させるようにして、ケーシング61内の乾燥殺菌を行うものである。
【0010】
更に、前記以外に本体内を乾燥させる機能を持った空調機としては、例えば実開平4−95244号に示されるもの(以下、第3従来例という)を挙げることができる。図17はこの第3従来例の空調機のシステム構成図である。
【0011】
図17において、81は制御部、82は設定入力手段、83は運転モード設定手段、84はメモリ、85は比較手段、86は時間積算手段、87はかび防止運転を使用者に促すアラーム、88は室温センサ、89は圧縮機、91は室内送風機、92はアラーム87によって発せられた警報を表示させる表示手段、93は四方弁、94は操作パネルに設けられて手動操作されるかび防止キーである。
【0012】
この第3従来例においては、空調機が運転を終了した後、一定期間を経過したときに、制御部81は前回の運転内容を判断し、これが冷房または除湿運転の場合、アラーム87、表示手段92によりかび防止警告を行う。この警告によって使用者がかび防止キー94を操作すると、制御部81では空調機を一定時間暖房運転と室内側送風機91の低速運転を行わせ、本体内でかびが生育するのを防止するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の第1従来例の空調機(図15)にあっては、冷房運転中または冷房運転直後に強制的に暖房運転(乾燥運転)を行うため、室内熱交換器44、露受皿45等に残留している室内の臭い成分が凝縮された水分が蒸発して空調機から異臭が発生し、居住者へ不快感を与えるという問題があった。またドレン水量が多量でこの水分が室内熱交換器44、露受皿45等に残留しているときには、これを蒸発させて乾燥させるのに多大なエネルギと時間を要するという問題と、多量に残留した水分を乾燥しきれない場合、逆に空調機内部を高湿な状況にし、かびや細菌類の生育を促すという難点があった。更に空調機本体が冷房運転によって冷却されていて、室内熱交換器44、露受皿45等に水分が残留している状態で、いきなり暖房運転(乾燥運転)を行うと、この乾燥運転開始直後に水分が飛んで、これが空調機本体、特に吹出口周辺部に結露し、そこにほこり等が付着しやすくなり、空調機の外観を著しく損ねるという問題もあった。
【0014】
また、前述の第2従来例の空調機(図16)にあっては、風路が非常に複雑な構成となり、その分、コストの増大を招き、かつ動作不良を起こしやすいという問題があった。更に暖房運転(乾燥運転)時には、風路が基本的に内部循環方式の形態をとるため、冷房運転によって空調機内部に多量の水分が残留している状態で暖房運転(乾燥運転)が行われると、水分(蒸気)が空調機内部にこもり、多量に残留した水分を乾燥しきれない場合、前述の第1従来例の空調機と同様に、逆に空調機内部を高湿な状況にし、かびや細菌類の生育を促すという難点があった。
【0015】
また、前述の第3従来例の空調機(図17)にあっては、空調機本体内の乾燥に視点をおき、室内環境への配慮がなく、暖房運転を行うことで室温が上昇し、空調機本体内の水分が蒸発するときに発生する異臭を室内居住域に流出させ、居住者へ不快感を与えるという問題があった。更に冷房運転によって空調機内部に多量の水分が残留している状態で暖房運転が行われると、これを蒸発させて乾燥させるのに多大なエネルギと時間を要するばかりでなく、さらなる室温の上昇を招いてしまうという問題と、多量に残留した水分を乾燥しきれない場合、前述の第1従来例の空調機と同様に、逆に空調機内部を高湿な状況にし、かびや細菌類の生育を促すという難点があった。
【0016】
本発明の技術的課題は、特殊な風路などの部品を必要とせず、安価に構成でき、空調機本体内を効率よく確実に乾燥させ得、かつ乾燥時の消費エネルギを少なくできて、異臭を発生させずにしかも室内居住域への影響を少なくできるようにすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る空調機の制御装置は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、室内送風機、室外送風機からなる冷凍サイクルと、室内送風機により空調機本体から吹き出される風の方向を変える風向制御板と室内送風機の回転数を決定し空調機吹出風量を制御する吹出風量決定手段と、風向制御板を制御し吹出風向を決定する吹出風向決定手段と、冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器に付着した水分を流出させる水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段と、水切り運転時に、圧縮機と室内送風機を停止させ、かつ風向制御板を吹出し口が閉塞されない所定の位置に設定させる待機運転手段と、水切り運転後に室内送風機を吹出風量決定手段により所定吹出風量に制御させるとともに、風向制御板を吹出風向決定手段により吹出風向を制御させ、かつ圧縮機により暖房運転させて、室内熱交換器の乾燥を行わせる乾燥運転の内容を決定する乾燥運転決定手段と、を備えたものである。
【0018】
また、本発明の請求項2に係る空調機の制御装置は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、室内送風機、室外送風機からなる冷凍サイクルと、室内送風機により空調機本体から吹き出される風の方向を変える風向制御板と、室内送風機の回転数を決定し空調機吹出風量を制御する吹出風量決定手段と、風向制御板を制御し吹出風向を決定する吹出風向決定手段と、冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器に付着した水分を流出させる水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段と、水切り運転時に、圧縮機を停止させるとともに、前記吹出風量決定手段と前記吹出風向決定手段により、前記風向制御板を風路に平行となる位置に設定させて所定吹出風量にて吹き出させて、送風運転させる送風運転手段と、水切り運転後に室内送風機を吹出風量決定手段により所定吹出風量に制御させるとともに、風向制御板を吹出風向決定手段により吹出風向を制御させ、かつ圧縮機により暖房運転させて、室内熱交換器の乾燥を行わせる乾燥運転の内容を決定する乾燥運転決定手段と、を備えたものである。
【0019】
また、本発明の請求項3に係る空調機の制御装置は、水切り運転時間を計測する水切り運転時間計測手段と、その水切り運転時間の計測値が所定値に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Aを設けたものである。
【0020】
また、本発明の請求項4に係る空調機の制御装置は、空調機内部の温度を検出する空調機内部温度検出手段と、その空調機内部温度の検出値が所定値以上に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Bを設けたものである。
【0021】
また、本発明の請求項5に係る空調機の制御装置は、空調機内部の湿度を検出する空調機内部湿度検出器と、その空調機内部湿度の検出値が所定値以下に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Cを設けたものである。
【0022】
また、本発明の請求項6に係る空調機の制御装置は、冷房運転時間または除湿運転時間を計測する冷房運転時間計測手段と、その計測された冷房運転時間を記憶する冷房運転時間記憶手段と、その記憶された冷房運転時間の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段Aを設けたものである。
【0023】
また、本発明の請求項7に係る空調機の制御装置は、冷房運転時または除湿運転時の圧縮機の運転周波数を記憶する冷房運転周波数記憶手段と、その記憶された冷房運転周波数の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段Bを設けたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施形態1.
以下、図示実施形態に基づき本発明を説明する。
図1乃至図5は本発明の第1実施形態に係る空調機の制御装置を示すもので、図1はそのシステム構成図、図2はその冷凍サイクルの冷媒回路図、図3はその電気回路図、図4はその動作を説明するためのフローチャート、図5はその特性図である。
【0027】
図1乃至図3において、1Aは空調機本体6の冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器14に付着している水分を除去する水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段、5は水切り運転後に室内熱交換器14の乾燥を行わせる乾燥運転の内容を決定する乾燥運転決定手段、6は図2に示す冷凍サイクルを備えた空調機本体であって、制御対象となる圧縮機9、室外送風機10、室内送風機11、及び風向制御板12を有するとともに、室内送風機11の回転数を決定し空調機吹出風量を制御する吹出風量決定手段7と、風向制御板12を制御し吹出風向を決定する吹出風向決定手段8を備えている。
【0028】
水切り運転決定手段1Aは、水切り運転時間を計測する水切り運転時間計測手段2と、水切り運転時に空調機本体6を制御する待機運転手段3と、水切り運転時間計測手段2の計測値を設定値(設定時間)と比較して、計測値が設定時間となれば水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段A(以下、これを第1水切り運転終了検知手段という)4とから構成されている。
【0029】
待機運転手段3は、水切り運転時に、空調機本体6の圧縮機9と室外送風機10を停止させるとともに、吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を停止させるよう指令し、更に吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置に設定するよう指令するものである。
【0030】
乾燥運転決定手段5は、水切り運転後に、吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を所定吹出風量に制御するよう指令するとともに、吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置に設定するよう指令し、更に圧縮機9と室外送風機10に駆動指令を与えて暖房運転させ、室内熱交換器14の乾燥を行なわせるものである。
【0031】
空調機本体6に備えられている冷凍サイクルは、図2に示すように圧縮機9、室外送風機10、室内送風機11、室内熱交換器14の他、四方弁13、室外熱交換器15、膨張弁16を有し、冷房運転時または除湿運転時は冷媒が図中実線で示す矢印のように流れ、暖房運転時は冷媒流路が破線の如く形成されるように四方弁13を切換えることで、冷媒が図中破線で示す矢印のように流れるようになっている。
【0032】
電気回路は、図3に示すように電源スイッチ17と、空調機本体6を制御するマイクロコンピュータからなる制御装置18とからなり、制御装置18は、メモリ19、演算部と制御部からなるCPU20、出力回路21から構成され、メモリ19に、水切り運転決定プログラムと乾燥運転決定プログラムが記憶され、CPU20で演算処理と制御値の決定処理が行われ、出力回路21から空調機本体6に出力されるようになっている。
【0033】
次に、本実施形態装置の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。まず冷房運転または除湿運転が停止されると(ステップ101)、水切り運転のための初期設定、つまり圧縮機9および室内送風機11の停止確認、風向制御板12の所定位置への設定、水切り運転時間のセット等の初期設定を行ない(ステップ102)、水切り運転を開始する(ステップ103)。
【0034】
水切り運転が開始されると、水切り運転時間計測手段2により水切り運転時間の計測が行われ(ステップ104)、第1水切り運転終了検知手段4により、計測された水切り運転計測時間tm と予め設定された設定時間ts との比較が行われ(ステップ105)、水切り運転計測時間tm が設定時間ts に達していなければステップ104に戻り、tm ≧ts となるまでステップ104とステップ105の処理を繰り返す。水切り運転計測時間tm が設定時間ts に達したならば、水切り運転を終了する(ステップ106)。この時の設定時間ts は予め定められた値であり、室内熱交換器14を含む空調機内部の水分を効果的に除去でき、かつ水切り運転後に行われる乾燥運転時に空調機本体が結露しないように乾燥運転前に空調機本体を室温程度にまで上昇させ得る最適値に設定されている。これにより室内熱交換器14に付着した多量の水分が空調機本体外へ排出され、空調機内部に残留する水分がほとんど無くなる。
【0035】
水切り運転が終了すると、乾燥運転のための初期設定、つまり吹出風量、吹出し風向等の初期設定を行ない(ステップ107)、乾燥運転を開始する(ステップ108)。この時の吹出風量、吹出風向の設定値は、室内の居住域や使用者への影響を避けることができて、かつ乾燥運転をより効率的に行なえる値に設定され、室内居住域への温風流出が抑えられるようになっている。
【0036】
このように、本実施形態の空調機の制御装置においては、乾燥運転の前に水切り運転を行い、この水切り運転によって空調機内部の水分をほとんど除去しかつ水切り運転後に行う乾燥運転時に空調機本体が結露しないように乾燥運転前に空調機本体を室温程度にまで上昇させるようにしているので、その後の乾燥運転を非常に効率的に行なわせることができて、短時間で空調機本体内および内部の各種構成部品を乾燥でき、空調機内部および内部構成部品にかびやその他の細菌類が生育するのを防止することができる。更に空調機本体内部の水分が殆ど除去されてから暖房運転(乾燥運転)を行うため、水分が蒸発する時に発生する臭いが激減され、居住室内および使用者への影響を抑えることができる。
【0037】
次に、本実施形態装置の特性について図5により説明すると、横軸は時間を、縦軸は空調機内部の相対湿度、空調機内部の温度、単位時間当たりのドレン水排出量(空調機内部の水分量)、空調機の運転状態、をそれぞれ表わしている。時間Aでは、空調機は冷房運転または除湿運転を行なっている。この時、空調機の内部は熱交換された空気によって冷却されており、空調機内部の相対湿度はおよそ90%RH以上の高湿な状況となっている。また単位時間当たりのドレン水排出量は、その時の空調負荷条件、空調機の出力能力に応じた量を多少のバラツキを持ちながら排出している。
【0038】
時間Bで冷房運転または除湿運転が停止され、水切り運転が開始される。この制御ルーチンは既述した図4のステップ101からステップ103のとおりである。冷房運転または除湿運転の停止直後から、空調機内部の相対湿度が限りなく100%RHに近くなり、空調機が停止されたままだと長時間に亘りほぼこの状態を維持することとなる。このような非常に高湿な環境は、かび等の細菌類が生育するのに非常に適しており、この状態が続くとこれらの繁殖を大いに促すこととなってしまう。
【0039】
時間B以降、冷却されていた空調機内部の温度が上昇しはじめる。この上昇量は、水切り運転決定手段1Aにより風向制御板12を最適な位置、例えば空気吹出口の開口面積が大きくなるように風向制御板12を風路に平行となる位置にすることで、通常単に停止している場合(通常、停止時には風向制御板によって空気吹出口が閉塞される)よりも大きい。また単位時間当たりのドレン水排出量も急速に減少しはじめる。時間C(設定時間ts )まで水切り運転の時間を計測しつつこの状態が続く。この制御ルーチンは図4のステップ104からステップ105のとおりであり、ステップ105で水切り運転計測時間が設定時間ts に達していないと判断されている制御フローである。
【0040】
時間Cで水切り運転時間が設定時間ts に達し、水切り運転が終了し、乾燥運転が開始される。この制御ルーチンは図4のステップ106からステップ108のとおりである。時間Cの時点では、空調機の内部の温度はほぼ室内温度程度にまで上昇している。また単位時間当たりのドレン水排出量もほとんど無くなって、空調機内部の水分もほとんど除去されている。この状態から暖房運転を利用した乾燥運転を所定吹出風量(例えば弱風量に設定)、所定吹出風向(例えば水平よりも上向きに設定)にて行なうため、室内熱交換器14を含む空調機本体内を非常に短時間で効果的に乾燥でき、水分が蒸発する時に発生する臭いもほとんど無くなり、わずかに発生した臭いも室内居住域へ流出させることが無い。また、空調機内部の温度も室温程度にまで上昇しているため、乾燥運転を開始した時の空調機本体への結露を低減できる。
【0041】
従来例のように仮に時間Bで冷房運転もしくは除湿運転が終了した直後に暖房運転を行なうと、空調機内部には水分が多量に残っているため、空調機内部を完全に乾燥するまでに多大な時間を要し、場合によっては空調機内部を乾燥しきれなく、かえって空調機内部を高湿な環境にして、かびや細菌類の生育を促してしまう危険性がある。また多量な水分が蒸発する時に臭いが大量発生し、使用者に不快感を与えてしまう。
【0042】
乾燥運転開始後、時間Dまでの暖房運転により得られる熱エネルギは、室内熱交換機14を含む空調機内部にわずかに残留した水分の潜熱交換に使われる。したがって空調機内部温度の上昇は一時停滞する。時間Dの時点で空調機内部に残留した水分が蒸発をはじめ、この段階では空調機の内部は高温多湿状況となっている。
【0043】
時間D以降、再び空調機内部温度が上昇しはじめ、空調機内部の湿度が急速に低下しはじめる。そして時間Eで、空調機内部にかび等の細菌類が生育できない非常に低湿な状況が形成され、空調機内部を清潔に保つことができる。
【0044】
実施形態2.
図6は本発明の第2実施形態に係る空調機の制御装置を示すシステム構成図、図7はその電気回路図であり、各図中、前述の第1実施形態のものと同一部分には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては前述の第1実施形態で用いた冷凍サイクルの冷媒回路図(図2)を参照するものとする。
【0045】
この第2実施形態の空調機の制御装置は、空調機本体6の冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器14に付着している水分を除去する水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段1Bが、空調機内部の温度を検出する空調機内部温度検出手段22と、水切り運転時に、圧縮機9を停止させ、更に吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を所定吹出風量(例えば弱風量)に制御するよう指令するとともに、吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置(例えば風路に平行となる位置)に設定するよう指令し、所定吹出風量、所定吹出風向にて吹き出させて、送風運転させる送風運転手段23と、空調機内部温度検出手段22の検出値を設定値(設定温度)と比較して、検出値が設定温度を超えれば、水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段B(以下、これを第2水切り運転終了検知手段という)24とから構成されている点が前述の第1実施形態の図1のものと異なっている。
【0046】
また、電気回路は、図7に示すように制御装置18に入力回路26を介して空調機内部温度25が入力されるようになっている点が前述の第1実施形態の図3のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第1実施形態のものと同様である。
【0047】
この第2実施形態の空調機の制御装置においては、水切り運転中に空調機内部の温度を検出し、その検出温度が設定温度以上に達したときに水切り運転が終了する。したがって、設定温度を室温程度に設定しておけば、前述の第1実施形態と同様に空調機の内部温度をほぼ室内温度程度にまで上昇させることができ、かつその間に空調機内部の水分をほとんど除去することができて、その後行う乾燥運転の開始時の空調機本体への結露を低減することができる。
【0048】
また、水切り運転中は圧縮機9のみを停止させ、所定吹出風量、所定吹出風向にて送風運転を行わせて、空調機内部を室内空気が循環するようにしているため、短時間で空調機内部の温度を室温程度にまで上昇させることができる。このため、室内熱交換器14に付着した水分を強制的かつ効率的に除去することができる。なお、水切り運転終了後に開始される乾燥運転の動作に関しては、前述の第1実施形態のものと同様であるので説明を省略する。
【0049】
このように、この第2実施形態装置においては、水切り運転中に空調機内部の温度を検出し、その検出温度が設定温度以上に達したときに水切り運転を終了させ、その後、乾燥運転を行うようにしているので、室内熱交換器14を含む空調機本体内を非常に短時間で効果的に乾燥させることができる。
【0050】
実施形態3.
図8は本発明の第3実施形態に係る空調機の制御装置を示すシステム構成図、図9はその電気回路図であり、各図中、前述の第2実施形態のものと同一部分には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の第1実施形態で用いた冷凍サイクルの冷媒回路図(図2)を参照するものとする。
【0051】
この第3実施形態の空調機の制御装置は、空調機本体6の冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器14に付着している水分を除去する水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段1Cが、空調機内部の湿度を検出する空調機内部湿度検出手段27と、水切り運転時に、圧縮機9を停止させ、更に吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を所定吹出風量(例えば弱風量)に制御するよう指令するとともに、吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置(例えば風路に平行となる位置)に設定するよう指令し、所定吹出風量、所定吹出風向にて吹き出させて、送風運転させる送風運転手段23と、空調機内部湿度検出手段27の検出値を設定値(設定湿度)と比較して、検出値が設定湿度以下になれば、水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段C(以下、これを第3水切り運転終了検知手段という)28とから構成されている点が前述の第2実施形態の図6のものと異なっている。
【0052】
また、電気回路は、図9に示すように制御装置18に入力回路26を介して空調機内部湿度29が入力されるようになっている点が前述の第2実施形態の図7のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第2実施形態のものと同様である。
【0053】
この第3実施形態の空調機の制御装置においては、水切り運転中に空調機内部の湿度を検出し、その検出湿度が設定湿度以下になれば水切り運転が終了する。したがって、設定湿度を空調機内部の水分がほとんど除去された時の値に設定しておけば、空調機内部の水分をほとんど除去することができて、その後行う乾燥運転の開始時の空調機本体への結露を低減することができる。
【0054】
また、この3実施形態も前述の第2実施例と同様に送風運転手段23によって水切り運転中は圧縮機9のみを停止させ、所定吹出風量、所定吹出風向にて送風運転を行わせて、空調機内部を室内空気が循環するようにしている。したがって、短時間で空調機内部の温度が室温程度にまで上昇し、室内熱交換器14に付着した水分を強制的かつ効率的に除去し、この空調機内部の水分量の減少に伴って空調機内部の湿度も低下する。このため、室内熱交換器14に付着した水分を強制的かつ効率的に除去することができる。なお、水切り運転終了後に開始される乾燥運転の動作に関しては、前述の第1実施形態のものと同様であるので説明を省略する。
【0055】
このように、この第3実施形態装置においては、水切り運転中に空調機内部の湿度を検出し、その検出湿度が設定湿度以下になったときに水切り運転を終了させ、その後、乾燥運転を行うようにしているので、室内熱交換器14を含む空調機本体内を非常に短時間で効果的に乾燥させることができる。
【0056】
実施形態4.
図10は本発明の第4実施形態に係る空調機の制御装置を示すシステム構成図、図11はその冷房運転時間とその後の水切り運転時間との関係を示す説明図、図12はその水切り運転時間内における暖房運転のパターン例を示す説明図であり、図10中、前述の第1実施形態のものと同一部分には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の第1実施形態で用いた冷凍サイクルの冷媒回路図(図2)を参照するものとする。
【0057】
この第4実施形態の空調機の制御装置は、空調機本体6の冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器14に付着している水分を除去する水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段1Dが、前段の冷房運転または除湿運転の時間を計測する冷房運転時間計測手段31と、その計測された冷房運転時間を記憶する冷房運転時間記憶手段32と、水切り運転時に、吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を所定吹出風量(例えば弱風量)に制御するよう指令するとともに、吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置(例えば水平よりも上向き)に設定するよう指令し、かつ圧縮機9を所定運転周波数にて断続的に暖房運転させる断続暖房運転手段33と、記憶された冷房運転時間の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段A(以下、これを第1水切り運転時間演算手段という)34とから構成されている点が前述の第1実施形態の図1のものと異なっている。なお、電気回路は図3のものと同一の構成を有する。それ以外の構成は前述の第1実施形態のものと同様である。
【0058】
この第4実施形態の空調機の制御装置においては、まず空調機が冷房運転または除湿運転すると、冷房運転時間計測手段31がこれを計測し、この計測値を冷房運転時間記憶手段32に記憶する。冷房運転または除湿運転が停止すると、水切り運転を開始する。水切り運転を行う時間は、冷房運転時間記憶手段32の記憶値に基づき、第1水切り運転時間演算手段34によって図11のように演算される。すなわち、冷房運転または除湿運転の時間が長ければ室内熱交換機14を含む空調機内部に蓄積される水分量も多量となっているため、この水分を確実に除去できるように水切り運転時間を最長時間行う。逆に冷房運転もしくは除湿運転の時間が短ければ空調機内部に保持されている水分量はわずかであるため、水切り運転も最短時間だけ実施すれば良い。水切り運転時間をこのように決定することで、水切り運転を不必要に長時間行うこともなく、エネルギを浪費してしまうのを防ぐことができる。更に水切り運転時間が短すぎて空調機内部に水分が多量に残り、水切り運転後の乾燥運転時に空調機本体に多量に結露し、また乾燥運転の効率も非常に悪化するということも未然に防止できる。
【0059】
また、この第4実施形態では水切り運転時に、断続暖房運転手段33によって図12のように断続的に暖房運転が行われる。このため、前述の第1乃至第3実施形態に比べて短時間で空調機内部の温度を室温以上に上昇させることができて、後段の乾燥運転時に空調機本体が結露するのを確実に防ぐことができ、かつ水切り運転後の乾燥運転を非常に効率的に行わせることができる。ただし、この断続暖房運転は、空調機内部に残留する水分が蒸発して空調機内部の湿度が上昇しないように所定運転周波数にて圧縮機9を運転させる必要がある。このようにして水切り運転を制御することにより、過不足のない最適な水切り運転が行え、その後の乾燥運転時に空調機本体が結露することなく、前述の第1乃至第3実施形態よりも非常に効率的に乾燥運転を行わせることができる。
【0060】
実施形態5.
図13は本発明の第5実施形態に係る空調機の制御装置を示すシステム構成図、図14はその冷房運転時の圧縮機の運転周波数とその後の水切り運転時間との関係を示す説明図であり、図13中、前述の第4実施形態のものと同一部分には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の第1実施形態で用いた冷凍サイクルの冷媒回路図(図2)を参照するものとする。
【0061】
この第5実施形態の空調機の制御装置は、空調機本体6の冷房運転後または除湿運転後に室内熱交換器14に付着している水分を除去する水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段1Eが、前段の冷房運転時または除湿運転時の圧縮機9の運転周波数を記憶する冷房運転周波数記憶手段35と、水切り運転時に、吹出風量決定手段7に対して室内送風機11を所定吹出風量(例えば弱風量)に制御するよう指令するとともに、吹出風向決定手段8に対して風向制御板12を所定位置(例えば水平よりも上向き)に設定するよう指令し、かつ圧縮機9を所定運転周波数にて断続的に暖房運転させる断続暖房運転手段33と、記憶された冷房運転時の圧縮機9の運転周波数の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段B(以下、これを第2水切り運転時間演算手段という)36とから構成されている点が前述の第4実施形態の図10のものと異なっている。なお、電気回路は図3のものと同一の構成を有する。それ以外の構成は前述の第4実施形態のものと同様である。
【0062】
この第5実施形態の空調機の制御装置においては、まず空調機が冷房運転または除湿運転すると、この時の圧縮機9の運転周波数が冷房運転周波数記憶手段35に記憶される。冷房運転または除湿運転が停止すると、水切り運転を開始する。水切り運転を行う時間は、冷房運転周波数記憶手段35の記憶値に基づき、第2水切り運転時間演算手段36によって図14のように演算される。すなわち、冷房運転または除湿運転時の圧縮機運転周波数が大きければ室内熱交換機14を含む空調機内部に蓄積される水分量も多量となっているため、この水分を確実に除去できるように水切り運転時間を最長時間行う。逆に冷房運転もしくは除湿運転時の圧縮機運転周波数が小さければ空調機内部に保持されている水分量はわずかであるため、水切り運転も最短時間だけ実施すれば良い。水切り運転時間をこのように決定することで、前記第4実施例と同様に水切り運転を不必要に長時間行うこともなく、エネルギを浪費してしまうのを防ぐことができる。更に水切り運転時間が短すぎて空調機内部に水分が多量に残り、水切り運転後の乾燥運転時に空調機本体に多量に結露し、また乾燥運転の効率も非常に悪化するということも未然に防止できる。
【0063】
また、この第5実施形態においても、前述の第4実施形態と同様に断続暖房運転手段33によって断続的に暖房運転を行っている。この断続暖房運転の内容については前記第4実施形態と同様である。このようにして水切り運転を制御することにより、前記第4実施形態と同様に過不足のない最適な水切り運転が行え、その後の乾燥運転時に空調機本体が結露することなく、前述の第1乃至第3実施形態よりも非常に効率的に乾燥運転を行わせることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、冷房運転または除湿運転後に水切り運転を行い、この水切り運転によって空調機内部の水分をほとんど除去してから乾燥運転を行うようにしたので、乾燥運転を非常に効率的に行なうことができて、室内の臭い成分が凝縮した空調機内部の水分が蒸発する際の臭いも激減され、空調室内および使用者への影響を抑えることができる。さらに、水切り運転時に、待機運転手段が圧縮機と室内送風機を停止させ、かつ風向制御板を吹出し口が閉塞されない所定の位置に設定させて、空調機内部に残る冷気を放出させながら、室内熱交換器に付着した水分を自然滴下させるようにしたので、エネルギの消費を抑えつつ、乾燥運転前に空調機本体を結露しない室温程度にまで予め上昇させることができる。
【0065】
また、請求項2の発明によれば、冷房運転または除湿運転後に水切り運転を行い、この水切り運転によって空調機内部の水分をほとんど除去してから乾燥運転を行うようにしたので、乾燥運転を非常に効率的に行なうことができて、室内の臭い成分が凝縮した空調機内部の水分が蒸発する際の臭いも激減され、空調室内および使用者への影響を抑えることができる。さらに、水切り運転時に、送風運転手段が圧縮機を停止させるとともに、吹出風量決定手段と吹出風向決定手段により、風向制御板を風路に平行となる位置に設定させて所定吹出風量にて吹き出させて、送風運転させるようにしたので、室内熱交換器に付着した水分を強制的に除去することができて、乾燥運転前に空調機本体を結露しない室温程度にまで予め上昇させる時間を短縮することができる。さらにまた、空気吹出口の開口面積が大きくなり、空調機内部の温度の上昇量を大きくすることができる。このため、単位時間当たりのドレン水排出量を急速に減少させることができて、エネルギの消費を抑えることができる。
【0066】
また、請求項3の発明によれば、水切り運転時間を計測する水切り運転時間計測手段の計測値が所定値に達した時に、水切り運転終了検知手段Aにより水切り運転を終了させるようにしたので、水切り運転時間を予め空調機内部の水分をほとんど除去できる時間に設定することにより、室内熱交換器に付着した水分を効率的に除去し、水切り運転後に行う乾燥運転時に空調機本体を結露しない室温程度にまで上昇させることができて、空調機内部を短時間で効率的に乾燥させることができる。
【0067】
また、請求項4の発明によれば、空調機内部の温度を検出する空調機内部温度検出手段の検出値が所定値以上に達した時に、水切り運転終了検知手段により水切り運転を終了させるさせるようにしたので、空調機内部の温度の設定値を予め空調機内部の水分をほとんど除去できる温度に設定することにより、水切り運転後に行う乾燥運転時に空調機本体が結露するのを防ぐことができて、空調機内部を短時間で効率的に乾燥させることができる。
【0068】
また、請求項5の発明によれば、空調機内部の湿度を検出する空調機内部湿度検出器の検出値が所定値以下に達した時に、水切り運転終了検知手段Cにより水切り運転を終了させるさせるようにしたので、空調機内部の湿度の設定値を予め空調機内部の水分をほとんど除去できる湿度に設定することにより、水切り運転後に行う乾燥運転時に空調機本体が結露するのを防ぐことができて、空調機内部を短時間で効率的に乾燥させることができる。
【0069】
また、請求項6の発明によれば、冷房運転時間計測手段により計測された冷房運転時間または除湿運転時間の計測値を冷房運転時間記憶手段に記憶させ、その記憶値に基づいて水切り運転時間演算手段Aが水切り運転時間を演算するようにしたので、冷房運転時間または除湿運転時間の長短に合わせて、室内熱交換に付着した水分を効率的に除去する最適な水切り運転時間を求めることができる。
【0070】
また、請求項7の発明によれば、冷房運転周波数記憶手段に記憶された冷房運転時または除湿運転時の圧縮機の運転周波数に基づいて、水切り運転時間演算手段Bが水切り運転時間を演算するようにしたので、冷房運転時時または除湿運転時の負荷状態に合わせて、室内熱交換に付着した水分を効率的に除去する最適な水切り運転時間を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る空調機の制御装置のシステム構成図である。
【図2】 第1実施形態に係る空調機の制御装置の冷凍サイクルの冷媒回路図である。
【図3】 第1実施形態に係る空調機の制御装置の電気回路図である。
【図4】 第1実施形態に係る空調機の制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 第1実施形態に係る空調機の制御装置の特性図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係る空調機の制御装置のシステム構成図である。
【図7】 第2実施形態に係る空調機の制御装置の電気回路図である。
【図8】 本発明の第3実施形態に係る空調機の制御装置のシステム構成図である。
【図9】 第3実施形態に係る空調機の制御装置の電気回路図である。
【図10】 本発明の第4実施形態に係る空調機の制御装置のシステム構成図である。
【図11】 第4実施形態に係る空調機の制御装置の冷房運転時間とその後の水切り運転時間との関係を示す説明図である。
【図12】 第4実施形態に係る空調機の制御装置の水切り運転時間内における暖房運転のパターン例を示す説明図である。
【図13】 本発明の第5実施形態に係る空調機の制御装置のシステム構成図である。
【図14】 第5実施形態に係る空調機の制御装置の冷房運転時の圧縮機の運転周波数とその後の水切り運転時間との関係を示す説明図である。
【図15】 第1従来例の空調機のシステム構成図である。
【図16】 第2従来例の空調機の概略構成図である。
【図17】 第3従来例の空調機のシステム構成図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E 水切り運転決定手段、2 水切り運転時間計測手段、3 待機運転手段、4 水切り運転終了検知手段A、5 乾燥運転決定手段、6 空調機本体、7 吹出風量決定手段、8 吹出風向決定手段、9 圧縮機、10 室外送風機、11 室内送風機、12 風向制御板、14 室内熱交換器、15 室外熱交換器、22 空調機内部温度検出手段、23 送風運転手段、24 水切り運転終了検知手段B、27 空調機内部湿度検出器、28 水切り運転終了検知手段C、31 冷房運転時間計測手段、32 冷房運転時間記憶手段、33 断続暖房運転手段、34 水切り運転時間演算手段A、35 冷房運転周波数記憶手段、36 水切り運転時間演算手段B。

Claims (7)

  1. 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、室内送風機、室外送風機からなる冷凍サイクルと、
    室内送風機により空調機本体から吹き出される風の方向を変える風向制御板と
    前記室内送風機の回転数を決定し空調機吹出風量を制御する吹出風量決定手段と、
    前記風向制御板を制御し吹出風向を決定する吹出風向決定手段と、
    冷房運転後または除湿運転後に前記室内熱交換器に付着した水分を流出させる水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段と、
    水切り運転時に、前記圧縮機と前記室内送風機を停止させ、かつ前記風向制御板を吹出し口が閉塞されない所定の位置に設定させる待機運転手段と、
    水切り運転後に前記室内送風機を前記吹出風量決定手段により所定吹出風量に制御させるとともに、前記風向制御板を前記吹出風向決定手段により吹出風向を制御させ、かつ前記圧縮機により暖房運転させて、前記室内熱交換器の乾燥を行わせる乾燥運転の内容を決定する乾燥運転決定手段と、
    を備えたことを特徴とする空調機の制御装置。
  2. 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、室内送風機、室外送風機からなる冷凍サイクルと、
    室内送風機により空調機本体から吹き出される風の方向を変える風向制御板と、
    前記室内送風機の回転数を決定し空調機吹出風量を制御する吹出風量決定手段と、
    前記風向制御板を制御し吹出風向を決定する吹出風向決定手段と、
    冷房運転後または除湿運転後に前記室内熱交換器に付着した水分を流出させる水切り運転の内容を決定する水切り運転決定手段と、
    水切り運転時に、圧縮機を停止させるとともに、前記吹出風量決定手段と前記吹出風向決定手段により、前記風向制御板を風路に平行となる位置に設定させて所定吹出風量にて吹き出させて、送風運転させる送風運転手段と、
    水切り運転後に前記室内送風機を前記吹出風量決定手段により所定吹出風量に制御させるとともに、前記風向制御板を前記吹出風向決定手段により吹出風向を制御させ、かつ前記圧縮機により暖房運転させて、前記室内熱交換器の乾燥を行わせる乾燥運転の内容を決定する乾燥運転決定手段と、
    を備えたことを特徴とする空調機の制御装置。
  3. 水切り運転時間を計測する水切り運転時間計測手段と、その水切り運転時間の計測値が所定値に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Aを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空調機の制御装置。
  4. 空調機内部の温度を検出する空調機内部温度検出手段と、その空調機内部温度の検出値が所定値以上に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Bを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空調機の制御装置。
  5. 空調機内部の湿度を検出する空調機内部湿度検出器と、その空調機内部湿度の検出値が所定値以下に達したことを検知して水切り運転を終了させる水切り運転終了検知手段Cを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空調機の制御装置。
  6. 冷房運転時間または除湿運転時間を計測する冷房運転時間計測手段と、その計測された冷房運転時間を記憶する冷房運転時間記憶手段と、その記憶された冷房運転時間の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段Aを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の空調機の制御装置。
  7. 冷房運転時または除湿運転時の圧縮機の運転周波数を記憶する冷房運転周波数記憶手段と、その記憶された冷房運転周波数の記憶値に基づいて水切り運転時間を演算する水切り運転時間演算手段Bを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の空調機の制御装置。
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