JP4645347B2 - ミキシング装置及びプログラム - Google Patents
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Description
この明細書中では、入力ポートの信号を各入力系チャンネルに割り当てること或いは出力系チャンネルの出力信号を各出力ポートに割り当てることを「パッチ」といい、その設定データを「パッチデータ」と称する。入力ポートから供給される信号の入力系チャンネルに対する信号の割り当て(パッチ)は「入力パッチ」によって行なわれ、また、出力系チャンネルから出力される信号の出力ポートに対する割り当て(パッチ)は「出力力パッチ」によって行なわれる。
http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/mixers/PM1D_ManagerJ.pdf
アナログ入力ポートにはゲイン可変アンプとAD変換器が具備されている。入力ポートに入力されたアナログ信号はその振幅レベルをゲイン可変アンプにて適宜調整された後にAD変換器によりディジタル信号に変換される。そして、ディジタル変換された信号が入力パッチを介して当該アナログ入力ポートのパッチ先の入力系チャンネルに供給される。また、ディジタル入力ポートは、AES/EBU,ADAT,TDIFなど各種規格のオーディオ用ディジタルI/Oや、Cobranet(TM),mLAN(TM)などのオーディオネットワークI/Oによって構成されるものであり、これは1本のケーブルで複数のディジタルオーディオ信号を入力しうる。
各入力系チャンネルの入力段には、当該チャンネルに入力される信号のレベルを減衰又は増幅するアッテネータというレベル制御機構が装備されている。アッテネータは当該入力系チャンネルが受けるオーディオ信号のレベルを、後段に設けられたEQ等の効果を考慮しつつ適宜に調整するために設けられている。
前記アナログ入力ポートのゲイン調整を行った場合に、例えば、該アナログ入力ポートのパッチ先となる入力系チャンネルのアッテネータが前記ゲイン調整による変化を打ち消すように調整されれば、信号のミキシング比は変化しない。しかしながら、従来の装置においては、入力ポートのゲイン調整と入力系チャンネルのアッテネータの調整との相互の連動について考慮されていなかったので、この調整はユーザの手作業によって行なわれていた。一方で、入力ポートのゲイン調整と入力系チャンネルのアッテネータ調整とを自動的に連動させる構成を考えるに、前述の通り、入力ポートと入力系チャンネルとは入力パッチを介して任意に結線され、且つ、1つの入力ポートから複数のパッチ先の入力系チャンネルに結線される場合もある。また、アッテネータの調整に応じて入力ポートのゲイン調整が行なわれてしまうことは、上述のアッテネータの目的に鑑みて不合理である。よって、入力ポートのゲイン調整と入力系チャンネルのアッテネータ調整とを単純に相互連動させるだけの構成では不十分である。
波形I/O5は、アナログ入力、アナログ出力及びディジタル入出力の各インターフェースを含む。アナログ入力されたアナログオーディオ信号はディジタル変換された後にDSP4に供給され、また、DSP4から出力されるディジタルオーディオ信号は波形I/O5を介してアナログ変換された後にアナログ出力される。また、ミキサは波形I/O5を介して接続したの音響機器との間でディジタル信号の送受信を行うこともできる。
また、ミキサはEthernetI/O10を介してLANネットワークに接続してよい。該ネットワーク上の他のコンピュータは、当該ミキサを遠隔制御するためのソフトウェアプログラムを実行することで、ミキサの全体的な動作を外部機器から遠隔制御したり、ミキサの動作状況等を自機のディスプレイに表示すること等ができる。なお、ミキサには上記の他にも適宜のインターフェース(その他I/O11)が具備されてよい。
また、フラッシュメモリ2には、「シーンメモリ領域」が設けられている。シーンメモリ領域には、ミキサの或る設定状態(各種パラメータ設定状態等)に応じた各種動作データから成るシーンデータが複数種類保管されている。ユーザは、ミキサの現在の設定状態をシーンデータとしてシーンメモリ領域に保管(ストア)でき、また、シーンメモリ領域に保管されている任意のシーンデータを読み出すことで、該読み出したシーンデータの内容に応じて、現在のミキサの設定状態を一斉に切り換えて、シーンデータとして保管された或るミキシング状態(シーン)を自動的に再現する(リコールする)ことができる。
チャンネルストリップセクション12には、複数のチャンネルストリップCHが具わる。この実施例では、チャンネルストリップセクション12には、12個のチャンネルストリップCH1,CH2,CH3・・・が具備されるものとする。各チャンネルストリップCHには、信号のレベルを調整する電動フェーダ8やノブ型操作子14等のように、当該ストリップCHに割り当てられたチャンネルに入力されるディジタル信号の特性やレベルを調整するための操作子や、当該チャンネルを図示外のセレクテッドチャンネルセクション(当該チャンネルの機能を詳細に展開するモジュール)に立ち上げる指示や、当該チャンネルを他のチャンネルとのペアに設定する指示を行うSELスイッチ15、当該チャンネルのオン/オフ設定を行うONスイッチ16、CUE(選択したチャンネルの音をモニタする機能)のオン/オフ設定を行うCUEスイッチ17等を含む。
ユーザはチャンネル割当スイッチ18a,18b及び18cを用いて、チャンネルストリップセクション12の各チャンネルストリップCHに対して入力系チャンネル又は出力系チャンネルを割り当てることができる。この実施例では、ミキサのチャンネル構成は、24チャンネルの入力チャンネル(入力ch)と8チャンネルの出力チャンネル(出力ch)と1チャンネルのステレオ出力チャンネル(ST出力ch)とを装備するものとする。チャンネル割当スイッチ18a「マスタ1」により、出力ch1〜ch8と1つのST出力chを9つのチャンネルストリップCHにそれぞれ割り当て、また、チャンネル割当スイッチ18b「レイヤ1」により、入力ch1〜ch12を12個の各チャンネルストリップCHに割り当て、また、チャンネル割当スイッチ18c「レイヤ2」により、入力ch13〜ch24を12個の各チャンネルストリップCHに割り当てる。
また、シーンメモリ制御部13には、シーン番号表示部13a、シーンストアスイッチ(「STORE」)13b、シーンリコールスイッチ(「RECALL」)13c、シーン選択スイッチ(「UP」,「Down」)が具わる。シーン番号表示部13aには、ストアやリコールの対象としてユーザが選択したシーンデータの番号が表示される。シーン選択スイッチ(「UP」,「Down」)13dは、シーン番号表示部13aに表示される番号を増減させるスイッチであり、これを用いてストアやリコールの対象として任意のシーン番号を選択する。シーンリコールスイッチ(「RECALL」)13cは、シーン選択スイッチ13dにより選択された番号に対応するシーンデータをシーンメモリ領域から読み出して、リコールするために使用される。また、シーンストアスイッチ(「STORE」)13bは、シーン選択スイッチ13dで選択した番号のシーンデータとしてミキサの現在のパラメータ設定状態(カレントシーン)をストアするために使用される。
また、図2の操作パネルには、各種機能のオン・オフスイッチ、ロータリエンコーダ、インクリメントスイッチ、デクリメントスイッチ、カーソルキー、エンター(確定)キーなど各種操作子19が描かれている。ユーザは、これら操作子19を用いて表示器6に表示された表示画面上の操作インターフェースを制御して、パラメータ設定等の各種操作を行う。
入力パッチ22は、所定の複数(この実施例では24個)の各入力ch毎に、複数のA入力20乃至D入力21のうちの何れか1つの入力ポートを選択し、該選択された入力ポートと当該入力chを結線するモジュールである。ユーザは、この入力パッチ22により各入力chに対して任意の1つの入力ポートの信号を割り当てる。入力パッチ22における各入力chと入力ポートの結線を示すデータは「パッチデータ」としてフラッシュメモリ2或いはRAM3等適宜のメモリに保管される。
24個の入力ch23では、各入力ch毎に設定されている各種パラメータ設定に基づき信号処理を行い、当該入力chが受け取るディジタル信号の特性やレベルを調整する。各入力chから出力される信号は、所定の複数のミキシングバス(この例では、1つのステレオバス(STバス)24と8つのミキシングバス(MIXバス)25)のうちの所望のバスに送出される。各入力chから出力された信号は、送出先のSTバス24乃至MIXバス25で、各入力ch毎の信号出力レベルに応じたミキシング比でミキシング処理された後、各バスに対応する出力chに供給される。図の例では、出力chとして、STバス24に対応する1つのST出力ch26と、8つのMIXバス25の各々に対応する8つの出力ch27が具わる。ST出力ch26乃至各出力ch27では、各チャンネル毎に設定されている各種パラメータ設定に基づき信号処理を行い、供給されたディジタル信号の特性やレベルが調整される。
出力パッチ28は、アナログ出力ポート(A出力)29又はディジタル出力ポート(D出力)30に対して1つの出力系チャンネル(ST出力ch26,出力ch27)を選択し、該選択された1つの出力系チャンネルとパッチ先となる出力ポートとを結線するモジュールである。出力パッチ28により、或る1つの出力ポート(A出力29又はD出力30)に対して任意の1つの出力系チャンネルの出力信号が割り当てて供給される。
ST出力ch26や各出力ch27から出力される各ディジタルオーディオ信号は、出力パッチ28によりA出力29及びD出力30のうちのいずれかに割り当てられる。A出力29は、供給されたディジタル信号をDA変換器によりアナログ信号に変換して、アナログオーディオ信号を出力する。また、D出力30は、適宜のディジタルI/Oで構成され、ディジタルオーディオ信号を出力する。
EQ32は、当該入力chのEQパラメータの設定値に基づきアッテネータ31の出力に対してイコライジングを行い、また、コンプレッサ33は当該入力chのコンプレッサ設定に基づきEQ32の出力に対してコンプレッサ効果を付与する。音量フェーダ34は、当該入力chの音量パラメータVol(i)に基づき当該入力ch「i」に割り当てられた信号の音量レベルを制御する。チャンネルのオン/オフスイッチ(CH_ON)35は、当該入力chのチャンネルのオン/オフパラメータON(i)に基づき、音量フェーダ34の出力信号のオン・オフの切り換えるもので、図2のONスイッチ16がこれに相当する。TO_ST36は、当該入力チャンネルiの信号のステレオバス(STバス)24に対する出力オン・オフを切り換えるスイッチである。入力チャンネルiからステレオバス24に出力される信号は、パン制御部(PAN)37にてパンパラメータの設定に基づきステレオバス24の左右各バスラインに適宜分散して供給される。
プリ・ポストスイッチ(PP)38は、音量フェーダ34に入る前の信号(プリ)と量フェーダ34を経由した信号(ポスト)との何れの信号をミキシングバス25に送出するかを切り換える。PPスイッチ38の接点は、プリ・ポストスイッチパラメータPre(ij)に応じて設定される。図の例ではミキシングバス25に信号を送出するポイントがフェーダ34の後(ポスト)に設定されている。センドレベル(SND_L)39は信号のミキシングバス25へのセンドレベルをセンドレベルパラメータSL(ij)に応じて設定する。また、センドオン/オフスイッチ(SND_ON)40は信号のミキシングバス25への送出オン/オフを、センドオンパラメータSON(ij)に応じて切り換える。PPスイッチ38以降のミキシングバス25への信号送出経路は、複数のMIXバス25(この例では8個)のそれぞれに対応して装備されており、ユーザは各MIXバス毎に個別にPPスイッチ38、センドレベル39、センドオン/オフスイッチ40の設定を行うことができる。上記のパラメータPre(ij),SL(ij),SON(ij)における「j」は信号の送出先となるMIXバス25の番号を示す。
アッテネータATT(図3(c)の符号31)のセクションでは、ノブ画像45を用いて当該入力chのアッテネータ値AT(i)を設定し、当該入力chにパッチされた信号の入力レベルを制御しうる。同図においてアッテネータATTのセクションには、「AGA」ボタン46が具わる。「AGA」ボタン46は、この実施例に係る「オートゲインアジャスタ(AutoGainAdjuster)機能」のオン/オフを切り換えるスイッチである。「オートゲインアジャスタ機能」は、或るアナログ入力ポートのヘッドアンプHAのゲイン調整が行なわれた場合に、その入力ポートのパッチ先の入力chにおけるアッテネータATTの設定を、前記ゲイン調整によるレベル変化を打ち消す方向に自動調整する機能である。この「オートゲインアジャスタ機能」により、HAのゲイン調整を行った場合であっても、当該入力ポートのパッチ先の入力chの入力段(アッテネータ)で該ゲイン調整によるレベル変化が相殺され、後段の信号処理では該HAゲイン調整によるレベル変化の影響を受けない。従って、STバス24乃至MIXバス25における各入力chの信号のミキシング比は変化しないない。「オートゲインアジャスタ機能」の詳細な動作については後述する。
なお、表示器6には、図4に示す「入力チャンネル画面」の他にも、当該ディジタルミキサが有する機能に応じた種々の表示画面を表示できる。その他の表示画面には、例えば、入力ポートのヘッドアンプHAゲインの調整モジュールをパッチ先の入力ch毎に一覧表示する画面や、各入力chのアッテネータATT調整モジュールを一覧表示する画面等がある。
入力ポートkのHAゲインが操作されると、ステップS1において、ユーザによって行なわれた操作量に応じて、カレントメモリ領域における当該入力ポートkのHAゲイン値IPG(k)の値を更新する。これによりHAゲイン操作に応じたゲイン調整がDSP4の信号処理に反映される。ステップS2において、当該入力ポートkについてパッチ先の入力chの有無を調べ、パッチ先が設定されていなければ(ステップS2のno)、当該処理を終了する。ここで、或る入力ポートに対して複数の入力chがパッチ先に指定されていることがある(但し、1つの入力chに対して結線できるのは1つの入力ポートだけである)。当該入力ポートkにパッチ先の入力chが設定されている場合(ステップS2のyes)は、パッチ先に設定された全てのチャンネルに対して以下に述べるステップS4〜S6の処理を行う。
ステップS3では、当該入力ポートkについてのパッチデータに基づきパッチ先に指定されたチャンネルのチャンネル番号をチャンネル変数(i)にセットする。複数の入力chがパッチ先に指定されている場合は、例えばチャンネル番号が若いものから順に前記チャンネル変数にセットする。ステップS4では、チャンネル変数(i)にセットされた第i入力chについて「オートゲインアジャスタ機能」のオン/オフ設定パラメータAGA(i)を調べる。AGA(i)は“1”でAGA機能のオン、“0”で該機能のオフを示すものとする。AGA(i)の値は、上記図4の入力チャンネル画面におけるアッテネータATTセクションの「AGA」ボタン46のオン/オフ状態に応じて設定される。AGA機能がオンに設定されていれば(ステップS4のyes)、ステップS5において、当該第i入力chと結線された入力ポートkの当該入力ポートkのHAゲイン値IPG(k)の変化量(前記ステップS1におけるIPG(k)の変化量)に応じて、カレントメモリ領域における当該第i入力chのアッテネータの値AT(i)を更新する。AT(i)の値の更新は、対応するIPG(k)の変化量を打ち消す方向に値を変化させる動作である。更新動作の具体的な例としては、例えば、対応するIPG(k)が“+1dB”された場合には、AT(i)の値は“−1dB”される等である。ステップS6において、パッチ先に指定されている入力chが複数ある場合には、次の入力chの番号をチャンネル変数(i)にセットする。なお、ステップS4において、当該入力ch(i)のAGA機能がオフであれば(ステップS4のno)ステップS6に処理が進む。そして、ステップS7において、チャンネル変数(i)の値から、パッチ先に指定されている未処理の入力chの有無を調べて、まだ入力chがれば(ステップS7のyes)ステップS4に戻る。これによりパッチ先に指定された全ての入力chについてステップS4〜S6の処理を行う。
以上の処理により、或る入力ポートkのパッチ先に選択された全ての入力chのうちAGA機能がオンになっている入力chのアッテネータ設定値が、入力ポートkのHAゲインの変化量に応じて自動調整される。
ここで、当該第i入力chのAGA機能がオンに設定されていれば、AT(i)の値は、第i入力chと結線された入力ポートkのHAゲインの変化量に応じて自動調整されている(上記ステップS5)。従って、その自動調整結果のAT(i)がアッテネータ操作時の初期値となる。AGA機能によってAT(i)が自動調整されている場合、見かけ上はAT(i)の値に応じて、アッテネータレベルが変化されているが、自動調整の結果は、以前のAT(i)の値に対してHAゲインの変化量に応じたオフセットをしているだけなので、実質的(聴覚的)には以前のAT(i)の設定値を初期値とするレベル感覚でアッテネータの操作ができる。なお、当該第i入力chのAGA機能がオンであっても、或る第i入力chのアッテネータ操作が行なわれても、当該第i入力chをパッチ先とする入力ポートのHAゲインは変化しない。
第i入力chのアッテネータ設定パラメータが別の入力chのアッテネータとペアに設定されていた場合には、当該第i入力chのAGA機能がオンに設定されると、そのペアが強制解除されるものとする。また、当該第i入力chのAGA機能がオフされると、アッテネータ設定パラメータのペア状態を、AGA機能オン以前の状態に戻す、すなわち、AGA機能オンに応じてペアが強制解除されたのであればペアを復帰させ、そもそもペアに設定されていなければそのままの設定である。
なお、ユーザは、シーンリコール時に、リコール対象となる動作データに対してリコールセーフ設定を行うことができる。セーフ設定されている動作データは、リコールされず(上書きされず)リコール以前の設定を使用できる。動作データのリコールセーフは、各入力ch及び各出力chの各信号処理モジュール(HAモジュール、ATTモジュール、EQモジュール、COMPモジュール、音量フェーダモジュール、SENDモジュール)毎に設定できる。また、入出力chに属さないその他の信号処理モジュール(DCA、エフェクタ、GEQなど)についてもそれぞれ個別にセーフ設定できる。
ここで、当該入力chのAGAがオンの場合には、前記図5(a)のフローチャートのステップS3以降の処理が実行され、その入力chのアッテネータ値ATとして、前記シーンデータからコピーされたIPGの変化に応じて自動調整された値AT´がカレントメモリ領域に書き込まれる。その入力chにパッチされているアナログ入力ポートが複数の入力chにパッチされている場合には、該複数の入力chの各々のアッテネータ値ATがIPGの変化に応じて自動調整されることになる。一方、当該入力chのAGAがオフの場合には、この段階では当該入力chのアッテネータ値ATには関わらない。なお、HAモジュールがリコールセーフ設定されている入力chでは、HAゲイン値IPGの値はリコール前の状態が維持される。
このように、ステップS14において先に各入力ch毎のAGA機能のオン/オフを設定してから、ステップS15において各入力chのHAゲインのリコール動作を行なうので、該HAゲインのリコール動作に対してAGA機能を働かせることができる。
(1)HAモジュールもATTモジュールもリコールセーフ設定されていない場合には、HAゲイン値IPGとアッテネータ値ATはシーンデータに従い設定される。
(2)HAモジュールがリコールセーフ設定されている場合には、HAゲイン値IPGはセーフされ、アッテネータ値ATはシーンデータに従い設定される。
(3)ATTモジュールがリコールセーフ設定されている場合には、HAゲイン値IPGはシーンデータに従い設定される。AGA機能がオンの場合には、前記シーンデータに従い設定されたIPGの変化量に応じてアッテネータ値ATが自動調整される。
(4)HAモジュールもATTモジュールもリコールセーフ設定されている場合には、HAゲイン値IPGとアッテネータ値ATともリコール前の値を維持する。
従って、(3)の場合に、AGA機能がオンされていれば、AGA機能を使ったシーンリコールを行うことができるようになる。
先ず、或る入力ポートに対して、マイクなど信号入力機器が接続されたときに、当該入力ポートのHAゲインを調整してから、各入力chでAGA機能をオンにする。そして、ミキシング処理を開始する。なお、ここで、入力chのアッテネータを操作しても、その入力chをパッチ先としている入力ポートのHAゲインは変化しない。各入力chでAGA機能をオンに設定することで、以降、入力ポートのHAゲインを変更したとしても、そのパッチ先の各入力chのアッテネータが自動調整されるので、ユーザがパッチ先の各入力chのアッテネータを操作しなくても、該パッチ先の各入力chにおいては信号処理に使う信号のレベル(アッテネータの出力のレベル)を一定レベルに固定しておくことができる。従って、各入力chにAGA機能オン/オフを具えることは非常に有益である。
Claims (2)
- それぞれ、入力するアナログのオーディオ信号のレベルを第1パラメータに基づき制御し、ディジタルのオーディオ信号に変換する複数の入力ポートと、
第1のユーザ操作に応じて、前記複数の入力ポートの各々の前記第1パラメータを調整する第1設定手段と、
前記複数の入力ポートの各々について、複数のチャンネルのうちの任意のチャンネルに対して、当該入力ポートから供給されるディジタルのオーディオ信号を割り当てて供給する割当手段と、
それぞれ、前記供給されるオーディオ信号の特性やレベルを、各種パラメータに基づき制御する信号処理を施して出力する前記複数のチャンネルであって、前記信号処理として該供給されるオーディオ信号のレベルを第2パラメータに基づいて制御するレベル制御部を有する複数のチャンネルと、
第2のユーザ操作に応じて、前記複数チャンネルの各々の前記第2パラメータを調整する第2設定手段と、
前記複数チャンネルの各々について、第3パラメータがオンのとき、当該チャンネルに割り当てられた前記入力ポートの第1パラメータが前記第1設定手段により調整されたことに応じて、当該チャンネルの前記第2パラメータを前記第1パラメータの調整により前記入力ポートにおいて生じるレベル変化を打ち消す方向に自動調整する自動調整手段と、
第3のユーザ操作に応じて、前記複数のチャンネルの各々の前記第3パラメータのオン/オフを設定する第3設定手段と
を具えるミキシング装置。 - それぞれ、入力するアナログのオーディオ信号のレベルを第1パラメータに基づき制御し、ディジタルのオーディオ信号に変換する複数の入力ポートと、前記複数の入力ポートの各々について、複数のチャンネルのうちの任意のチャンネルに対して、当該入力ポートから供給されるディジタルのオーディオ信号を割り当てて供給する割当手段と、それぞれ、前記供給されるオーディオ信号の特性やレベルを、各種パラメータに基づき制御する信号処理を施して出力する前記複数のチャンネルであって、前記信号処理として該供給されるオーディオ信号のレベルを第2パラメータに基づいて制御するレベル制御部を有する複数のチャンネルとを具えるミキシング装置において、コンピュータに、
第1のユーザ操作に応じて、前記複数の入力ポートの各々の前記第1パラメータを調整する第1設定手順と、
第2のユーザ操作に応じて、前記複数チャンネルの各々の前記第2パラメータを調整する第2設定手順と、
前記複数チャンネルの各々について、第3パラメータがオンのとき、当該チャンネルに割り当てられた前記入力ポートの第1パラメータが前記第1設定手順により調整されたことに応じて、当該チャンネルの前記第2パラメータを前記第1パラメータの調整により前記入力ポートにおいて生じるレベル変化を打ち消す方向に自動調整する自動調整手順と、
第3のユーザ操作に応じて、前記複数のチャンネルの各々の前記第3パラメータのオン/オフを設定する第3設定手順
を実行させるプログラム。
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