JP6907577B2 - 音処理装置及びパラメータ供給方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば複数のチャンネル(以下、「ch」と略記)を有するオーディオミキサなどに用いて好適な音処理装置及びパラメータ供給方法に関する。
オーディオミキサ(以下、「ミキサ」とも言う)は、基本的には、複数のchそれぞれにて、外部の音源から入力(複数ジャック)を介して供給された音信号の各種特性制御やレベル調整等の信号処理を施し、処理後の音信号を主出力系のバスにて混合し、その混合音信号を出力chにて処理して、処理後の音信号を主出力(複数ジャック)に出力するように構成される。主出力には、音信号を増幅して会場に放音するメインスピーカや、演奏者に放音するウェッジスピーカ等が接続される。ユーザ(ミキサのオペレータ)は、入力ch毎にバスへの送出ゲインを設定し、そのバスの混合音信号における複数の音信号の混合比を調整できる。ゲインはデシベル値であり、正の場合、音信号の増幅を表し、負の場合、音信号の減衰を表す。
従来のミキサにおいて、試聴対象に選択されたchの音信号を、ユーザの試聴のために、出力系の音信号に影響を与えることなく、主出力とは別のモニタ出力から出力するキュー機能(「CUE」)が知られる。モニタ出力には、ユーザのヘッドフォン等が接続される。特許文献1には、各入力chにおいて、主出力系のバスの送出ゲインとは別に試聴用のモニタバスへの送出ゲインを設定し、モニタバスで複数の音信号を混合し、その混合音信号をモニタ出力から出力することが記載されている。
通常のキュー機能には、主出力系の音信号に影響を与えることなく、試聴している音信号のパラメータを、調整することはできない。しかし、従来のミキサのプレビュー機能においては、主出力の音信号に影響を与えることなく、試聴対象の音信号の信号処理のパラメータを、ユーザがモニタ出力の音信号を聴きながら調整できる。特許文献2は、プレビュー機能の1例として、1の入力chのプレビュー開始指示に応じて、モニタ出力用に一時的chを作成してその入力chに供給される音信号と同じ音信号を供給し、さらにそのchの信号処理のパラメータの値を、その一時的chにコピーして、ユーザが、その一時的chで、その音信号に施す信号処理のパラメータを調整することを開示している。また、特許文献3は、一時的でないキュー出力chをモニタ出力用に設け、1の出力chのプレビュー開始指示に応じて、その出力chに供給される音信号と同じ音信号をそのキュー出力chに供給し、さらにその出力chの信号処理のパラメータの値を、キュー出力chにコピーして、ユーザが、キュー出力chでその音信号に施す信号処理のパラメータを調整することを開示している。
また、特許文献4は、従来のミキサにおいて、各入力chからウェッジスピーカ用のバスへの送出ゲインを簡単に設定する方法として、ユーザからの指示に応じて、各入力chからメインスピーカ用のバスへの送出ゲインの値を、その入力chからウェッジスピーカ用のバスへの送出ゲインにコピーする技術を記載している。
しかし、従来のプレビュー機能では、或る出力chの混合音信号をプレビューする場合に、主出力の音信号に影響を与えることなく、ユーザが、プレビュー対象の出力chの混合音信号における複数の音信号の混合比をモニタ出力用のchにて調整することはできなかった。
特許第4003639号公報 特開2016‐181833号公報 特開2016‐178391号公報 特許第4066254号公報
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、主出力の混合音信号を変化させることなく、ユーザが、モニタ出力用のchにて、プレビュー対象の混合音信号における複数の音信号の混合比や、その混合音信号の特性を調整できるようにした音処理装置及びパラメータ供給方法を提供することを目的とする。
この発明は、複数の入力チャンネルであって、各入力チャンネルが、それぞれ、複数の出力系統毎の第1パラメータに従って、音信号の送出レベルを調整して、レベル調整後の音信号を該出力系統毎に送出する第1レベル調整部を有する、前記複数の入力チャンネルと、複数のバスチャンネルであって、各バスチャンネルが、前記複数の出力系統に個別に対応しており、それぞれ、前記複数の入力チャンネルから送出された複数の音信号を混合し、その混合音信号を第2パラメータに従って処理して、主出力へ出力する第1信号処理部を有する、前記複数のバスチャンネルと、前記複数の入力チャンネルの音信号を、該入力チャンネル毎の第3パラメータに従ってレベル調整する複数の第2レベル調整部と、該複数の第2レベル調整部によるレベル調整後の複数の音信号を混合して、その混合音信号を第4パラメータに従って処理して、モニタ出力へ出力する第2信号処理部を有するプレビューチャンネルと、ユーザによる各種指示に応じて、プレビューチャンネルにパラメータを個別に供給する供給部であって、何れか1の出力系統のプレビュー指示に応じて、前記各入力チャンネルにおける当該1の出力系統の第1パラメータをそれぞれ前記プレビューチャンネルにおける対応する第3パラメータにコピーし、且つ、当該1の出力系統に対応するバスチャンネルの第2パラメータを前記プレビューチャンネルの第4パラメータにコピーし、また、値調整指示に応じて、前記プレビューチャンネルの第3パラメータ又は前記第4パラメータを変更する前記供給部を備える音処理装置である。
この発明によれば、何れか1の出力系統のプレビュー指示に応じて、各入力チャンネルにおける当該出力系統の第1パラメータをプレビューチャンネルの第3パラメータにコピーするとともに、当該出力系統に対応するバスチャンネルの第2パラメータをプレビューチャンネルにコピーすることにより、プレビューチャンネルに、プレビュー対象の出力系統と同じ混合比や信号処理パラメータを設定する。これにより、ユーザは、モニタ出力用のchにて、プレビュー指示された出力系統と同じ混合音信号を試聴できる。そして、このプレビューチャンネルにおいて第3パラメータや第4パラメータを調整することで、主出力から出力される混合音信号に影響を与えることなく、ユーザが、モニタ出力用のchにて、プレビュー対象の混合音信号における複数の音信号の混合比や、プレビュー対象の混合音信号の特性を、調整できる。
また、この発明は、装置の発明として構成及び実施し得るのみならず、前記装置を構成する各構成要素を備える方法の発明として実施及び構成されてよい。
この発明によれば、主出力の混合音信号を変化させることなく、ユーザが、モニタ出力用のchにて、プレビュー対象の混合音信号における複数の音信号の混合比や、その混合音信号の特性を調整できる、という優れた効果を奏する。
この発明に係る音処理装置の構成例を示す概念的ブロック図。 この発明の音処理装置の実施形態であるデジタルミキサのハードウェア構成例を示す図である。 図1に示したDSPで実行される信号処理の構成をより詳細に示す図である。 図2に示した入力chの構成をより詳細に示す図である。 図2に示した出力chの構成をより詳細に示す図である。 図2に示したキューchの構成をより詳細に示す図である。 プレビュー開始指示に応じた処理を示すフローチャート。 或る出力チャンネルのキューキー操作に応じた処理を示すフローチャート。 パラメータの値の変更操作に応じた処理を示すフローチャート。 対比キー操作に応じた処理を示すフローチャート。 適用指示に応じた処理を示すフローチャート。 プレビュー終了指示に応じた処理を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して、この発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、この発明に係る音処理装置の構成例を説明する概念的ブロック図である。
図1の音処理装置1は、それぞれ、複数の出力系統毎の第1パラメータに従って、音信号のレベルを調整して、レベル調整後の音信号を該出力系統毎に送出する第1レベル調整部6を有する複数の入力チャンネル2(以下、チャンネルは「ch」と略記)と、それぞれ、前記複数の出力系統に対応しており、複数の入力ch2から送出された複数の音信号を混合し、その混合音信号を第2パラメータに従って処理して、主出力へ出力する第1信号処理部7を有する複数のバスch3と、複数の入力ch2の音信号のレベルを、該入力チャンネル毎の第3パラメータに従ってレベル調整する第2レベル調整部8と、レベル調整後の複数の音信号を混合して、その混合音信号を第4パラメータに従って処理して、モニタ出力へ出力する第2信号処理部9を有するプレビューch4と、ユーザによる各種指示に応じて、プレビューch4にパラメータを供給する供給部5を備える。供給部5は、何れか1つの出力系統のプレビュー指示に応じて、各入力ch2における当該出力系統の第1パラメータをそれぞれプレビューch4における対応する第3パラメータにコピーし、且つ、当該出力系統に対応するバスch3の第2パラメータをプレビューch4の第4パラメータにコピーする。また、供給部5は、値調整指示に応じて、プレビューchの第3パラメータ又は第4パラメータを変更する。
上記の構成によれば、何れか1の出力系統のプレビュー指示に応じて、複数の各入力ch2における当該出力系統の第1パラメータを、プレビューch4における複数の入力ch毎の第3パラメータにコピーし、且つ、当該出力系統に対応するバスch3の第2パラメータをプレビューch4の第4パラメータにコピーすることにより、プレビューch4に、プレビュー対象の出力系統と同じ混合比や信号処理パラメータを設定する。これにより、ユーザは、モニタ出力用のプレビューch4にて、プレビュー指示された出力系統と同じ混合音信号を試聴できる。そして、プレビューch4の第3パラメータや第4パラメータを調整することで、ユーザは、メイン出力から出力される混合音信号に影響を与えることなく、プレビュー対象の出力系統の混合音信号における複数の音信号の混合比や該出力系統の混合音信号の特性を調整できる。
図1の音処理装置1は、例えば、オーディオミキサ等の音信号を扱う音響機器に適用され得る。以下の一実施形態は、音処理装置1をオーディオミキサに適用した例について説明する。オーディオミキサ10は、専らデジタル信号処理により音信号を処理するデジタルミキサ(以下単に「ミキサ」とも言う)とする。
図2は、ミキサ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、表示インタフェース(以下、インタフェースを「I/F」と記す)14、検出I/F15、通信I/F16、DSP(Digital Signal Processor)20を備え、これらが通信バス25によって接続されている。また、表示I/F14には表示部17が、検出I/F15には操作子18が、通信I/F16には通信入出力部(以下、入出力部を「I/O」と記す)19がそれぞれ接続されている。さらに、AD変換部22、DA変換部23、DD変換部24も備え、これらは音声バス26によりDSP20と接続されている。
これらのうちCPU11は、ミキサ10の動作を統括制御する制御手段であり、ROM12に記憶された所定のプログラムを実行することにより、各I/F14〜16を介した表示部17の表示、操作子18における操作の検出、通信I/O19による通信等を制御したり、DSP20における信号処理を制御したりといった処理を行う。ROM12は、CPU11が実行する制御プログラム等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。フラッシュメモリ等を用いることできる。
RAM13は、DSP20における信号処理に反映させるパラメータの値を記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりするための記憶手段である。表示I/F14は、表示部17を通信バス25に接続してCPU11からの指示に従ってその表示内容を制御するためのインタフェースである。表示部17は、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成される表示手段である。そして、ミキサ10の現在の状態を示す画面、信号処理に用いるパラメータの参照、変更、保存等を行うための画面等を表示する。
検出I/F15は、操作子18を通信バス25に接続してCPU11からの指示に従ってその操作内容を検出するためのインタフェースである。操作子18は、キー、スイッチ、ロータリーエンコーダ等によって構成される。CPU11は、ユーザによる操作子18の操作に応じて、表示部17の表示を制御したり、一部操作子へのパラメータの割り当てを変更したり、操作された操作子に割り当てられたパラメータの値を変更したり、あるいは、キュー等のモニタ動作を制御したり等、ミキサ10の各種動作を制御する。なお、操作子18には、ユーザが各入力chないし各出力chを個別に制御するための、ch毎のフェーダ、オンキー、キューキーが含まれる。
通信I/F16は、通信I/O19を通信バス25に接続してCPU11からの指示に従って通信I/O19を通したデータ送受信を制御するためのインタフェースである。通信I/O19は、ネットワークを介してあるいはピアツーピア通信により外部装置と通信を行うことができる。
DSP20は、μプログラムを実行する信号処理回路を含み、音声バスを介して供給される音信号に対し、信号処理のパラメータの値に従った信号処理を施す信号処理手段である。この信号処理は、メモリ(ROM12、RAM13)に記憶された各種パラメータの値に基づいて制御される。
AD変換部22は、複数の入力ジャックを介して外部機器から入力するアナログ音信号をそれぞれデジタル音信号に変換して音声バス26を介してDSP20に供給する機能を備える。DA変換部23は、音声バス26を介してDSP20から取得した複数chのデジタル音信号をそれぞれアナログ音信号に変換して、該音信号と対応付けられた出力ジャックから外部機器へ出力する機能を備える。DD変換部24は、外部機器から供給されるDante(TM)、MADI(TM)等の所定の通信方式の伝送フレームからデジタル音信号を復調して、音声バス26を介してDSP20に供給したり、音声バス26を介してDSP20から取得したデジタル音信号を該通信方式の伝送フレームに載せて外部機器に出力したりする機能を備える。
また、音声バス26は、時分割でデジタル音信号を複数ch伝送可能であり、各chは音声バス26に接続されているDSP20、変換部22、23、24の所望の1から別の所望の1へ音信号を伝える信号伝送路として機能する。
次に、図3乃至図6に、図2に示したDSP20、変換部22、23、24、音声バス26で実行される信号処理の構成をより詳細に示す。図3に示すように、この信号処理には、主にDSP20が担当するNの入力ch(チャンネル)120、M出力系統に対応するMのバス130、同Mの出力ch140、1のキューバス150、および1のキュー(モニタ)出力ch160の処理と、音声バス26が担当する入力パッチ110、および出力パッチ170の処理とを備える。
入力パッチ110は、1番目(120−1)からN番目(120−N)までNchある入力ch120のそれぞれに、AD変換部22又はDD変換部24の入力ジャック(DD変換部については仮想入力ジャック)と対応するように用意された複数の各入力ジャックのいずれかをパッチ(結線)し、パッチされた入力ジャックから受け取った音信号を、その入力chに供給する。
図4は、1つの入力ch120の構成要素例を示す。入力ch120では、そのパッチされた入力ジャックから受け取った音信号に対して、図4に示すように、アッテネータ(Att)121、ハイパスフィルタ(HPF)122、イコライザ(EQ)123、ダイナミクス124の各要素処理が順次施される。それら要素処理では、それぞれ、複数のパラメータの値に従って、音信号のその要素処理に対応する特性を制御する。入力ch120には、1番目からM番目までのM出力系統のバス130それぞれに対応するM個のレベル調整部125が備わり、バス130毎の送出ゲインを設定できる。各レベル調整部125は、それぞれ対応するバス130への送出ゲインに従い、特性制御後の音信号のレベルを制御して、対応するバス130にレベル制御後の音信号を送出する。レベル調整部125が図1の第1レベル調整部6と看做せる。各入力ch120におけるバス130毎の送出ゲインが、複数の出力系統毎の「第1パラメータ」に相当する。
Mの各出力系統のバス130は、複数の入力ch120から供給される複数の音信号をミキシングし、ミキシング後のM出力系統の混合音信号を、1番目(140−1)からM番目(140−M)までMch設けられた出力ch140にそれぞれ供給する。
そして、Mの各出力ch140では、その混合音信号に対し、図5に示すように、イコライザ143、ダイナミクス144、およびレベル調整部145の各要素処理が順次施される。それら要素処理では、それぞれ、送出ゲインを含む複数のパラメータの値に従って、対応するバスから供給される混合音信号に対しその処理要素に対応する処理を施し、信号処理後の混合音信号を出力パッチ170へ出力する。出力ch140とその出力140に対応するバス130をまとめて「バスチャンネル」(図1のバスch3)という。イコライザ143、ダイナミクス144、およびレベル調整部145の各要素が、図1の第1信号処理部7と看做せる。イコライザ143、ダイナミクス144、およびレベル調整部145の各信号処理のパラメータが、「第2パラメータ」である。
出力パッチ170は、各出力ch140を、DA変換部23又はDD変換部24に設けた出力ジャック(DD変換部24については仮想出力ジャック)にパッチし、各出力ch140による処理後の音信号を、パッチされた出力ジャックに供給する。パッチ先の出力ジャックには、メイン出力180のための出力ジャックと、モニタ出力190のための出力ジャックである。メイン出力180には、メインスピーカやウェッジスピーカ等が接続される。モニタ出力190には、モニタ用スピーカやヘッドフォン等が接続される。
また、各入力ch120は、図4に示す通り、3箇所の取り出し位置P1〜P3のいずれかから取り出した音信号を、試聴用の音信号としてキューバス150に対して送出できる。各入力ch120のキュースイッチ126は、キューバス150への送出オン/オフ(つまりキューオン/オフ)を切り替えるキューオン/オフパラメータ、及び、取り出し位置P1〜P3のいずれかを指定する取出位置パラメータに従って、取り出し位置P1〜P3のいずれかにつながる接点、又は、いずれとも接続されない接点を選択する。取出位置パラメータの値は、ユーザが入力ch120毎に予め設定する。このミキサ10は、ユーザが指定した、通常ミキサのキュー動作と同じ動作を行う「キューモード」と、本発明のプレビュー動作を行う「プレビューモード」の何れか一方のモードで動作する。そのキューモードにおいて、ユーザによりある入力chのキューキーがオン操作された場合、CPU11は、取出位置パラメータの示す取り出し位置P1〜P3のいずれかを選択するようキュースイッチ126を制御し、オフ操作された場合、CPU11は、いずれとも接続されない接点を選択するようキュースイッチ126を制御する。なお、このキュースイッチ126は、キューモードで入力chのキュー(試聴)するためのスイッチであり、出力chのプレビューには不要である。つまり、キュースイッチ126を省略し、レベル調整部127には、常時、P2からの音信号が供給されるようにしてもよい。
各入力ch120のレベル調整部127は、キューバス150への送出ゲイン(「キューゲイン」という)に従い、その入力ch120の音信号のレベルを制御して、レベル制御後の音信号をキューバス150へ出力する。各入力ch120のレベル調整部127を含むキューバス150への送出部分が、図1のプレビューch4の一部(第2レベル調整部8)として使用される。また、入力ch120毎のキューゲインが、「第3パラメータ」である。なお、このレベル調整部127は、キューモードでの入力chの普通のキュー(試聴)には不要である。すなわち、入力chのキュー時、第3パラメータは、音信号がそのまま通過するよう「0dB」に設定される。
また、各出力ch140も、図5に示す通り、3箇所の取り出し位置P4〜P6のいずれかから取り出した音信号を、試聴用の音信号としてキューバス150に送出できる。各出力ch140のキュースイッチ146は、キューオン/オフパラメータ、及び、ユーザが予め設定した、取り出し位置P4〜P6のいずれかを指定する取出位置パラメータに従って、取り出し位置P4〜P6のいずれかにつながる接点、又は、いずれともつながらない接点を選択する。キューモードで、ユーザによりある出力ch140のキューキーがオン操作された場合、CPU11は、取出位置パラメータの示す取り出し位置P4〜P6のいずれかを選択するようキュースイッチ146を制御し、オフ操作された場合、CPU11は、いずれとも接続されない接点を選択するようキュースイッチ146を制御する。なお、ミキサは、一般的に、入力ch120と出力ch140を同時にキューオンできないようになっている。なお、本発明は、キューモードのキュー動作ではなく、プレビューモードでのプレビュー動作に関する。
キューバス150は、1以上の入力ch120又は出力ch140のキュースイッチ126又は146により選択された1以上の音信号をミキシングし、ミキシング後の混合音信号を、キュー出力ch160に出力する。キューバス150は図1のプレビューch4の一部(第2信号処理部9)を構成する。
キュー出力ch160では、キューバス150から供給される音信号に対し、図5に示すように、アッテネータ161、イコライザ163、ダイナミクス164及びレベル調整部165の各要素処理が順次施される。それら要素処理では、それぞれ、送出ゲインを含む複数のパラメータの値に従って、キューバス150から入力する混合音信号に対しその処理要素に対応する処理を施し、信号処理後の混合音信号をモニタ出力190へ出力する。ここで、入力ch120、出力ch140、及び、キュー出力ch160におけるイコライザ、ダイナミクス、レベル調整部は、相互に同じ構成の処理部であり、相互に同じパラメータ値を使用できる。また、レベル調整部にはミュートスイッチが含まれている。レベル調整部は、ミュートスイッチがオンのときは、設定されたゲインに関わらず混合音信号をミュートし、オフのときは、混合音信号をミュートせず、設定されたゲインに応じてレベル制御して出力する。プレビューモードでは、キュー出力ch160の全体が図1のプレビューch4の一部(第2信号処理部9)として使用され、キュー出力ch160のイコライザ143、ダイナミクス144、レベル調整部145の各信号処理のパラメータが「第4パラメータ」である。
モニタ出力190は、試聴用の音信号として、キュー出力ch160からの混合音信号と、出力パッチ170によりパッチされた出力ch140からの混合音信号の何れか一方を選択的に出力する。具体的には、キューモードでは、何れかのキュースイッチ126又は146がオンの場合、CPU11は、キュー出力ch160からの混合音信号を出力するようモニタ出力190を制御し、全てのキュースイッチ126又は146がオフの場合、CPU11は、出力パッチ170から供給される、ユーザによりモニタ対象として予め選択された出力ch140の混合音信号を選択的に出力するようモニタ出力190を制御する。一方、プレビューモードでは、後述の比較機能がオフの場合、CPU11は、キュー出力ch160からの混合音信号を出力するようモニタ出力190を制御し、比較機能がオンの場合は、CPU11は、出力パッチ170から供給される、ユーザにより予め試聴対象に指定された出力ch140の混合音信号を選択的に出力するようモニタ出力を制御する。
キューモードは、通常のキュー機能であり、試聴対象(「キュー対象」とも言う)に指定した1又は複数の入力ch120又は出力ch140の音信号を、ユーザが、モニタ出力190からの音信号にて試聴するための機能である。一方、プレビューモードとは、特殊なキュー機能であり、メイン出力180の混合音信号に影響を与えることなく、ユーザが、試聴対象(「プレビュー対象」とも言う)に指定された1つの出力ch140の混合音信号をモニタ出力190にて試聴しつつ、且つ、その混合音信号における複数の音信号の混合比や、その混合音信号の信号処理パラメータを、モニタ出力190からの音信号を聴きながら調整するための機能である。
なお、DSP20に設けるこれらの各処理部による信号処理は、上述した第1、第2、第3及び第4パラメータを含む、メモリ(ROM12又はRAM13)に記憶されるパラメータの値により制御される。なお、各処理部の機能は、ソフトウェアによって実現してもハードウェアによって実現してもよい。
次に、プレビューモードに関連してミキサ10のCPU11が行う処理について説明する。図7は、ユーザからのプレビューモード開始指示に応じて、CPU11が実行するプレビューモード開始処理のフローチャートを示す。ユーザがプレビューモード開始指示を入力するプレビューキーは、例えば、物理的な操作子18でもよいし、或いは、例えばディスプレイ(表示部17)に表示された画像操作子でもよい。CPU11は、キュー機能のモードがプレビューモードでないとき(例えばキューモード中)に、プレビューキーの操作があったとき、その操作をプレビュー開始指示として検出する。
ステップS1において、CPU11は、キュー機能のモードを示す変数MODEに「プレビューモード」を設定し、また、対比機能のオン/オフを示す変数CPに「0」を設定する。変数MODEに「プレビューモード」を設定することにより、キュー機能のモードがプレビューモードになる。変数CPに「0」を設定することにより、対比機能がオフになる。ステップS2において、CPU11は、キュー出力チャンネル160のミュートスイッチをオンして、キュー出力ch160から出力される音信号をミュートする。
ステップS3において、CPU11は、全入力ch120のキュースイッチ126で取り出し位置P2を選択し、且つ、全出力ch140のキュースイッチ146でキューオフを選択する。この実施例では、プレビューモードにおいて、入力ch120毎の取出位置パラメータの値に関わらず、全入力ch120のキュースイッチ126で取り出し位置P2が固定的に選択されるようになっている。ただし、前記ステップS2によりキュー出力ch160で音信号をミュートしているので、モニタ出力190には無音(レベルが−∞dB)の信号が供給される、すなわち、モニタ出力190は音が含まれる音信号を出力しない。
図8は、複数の出力ch140のうちの或るx番目の出力ch(x)を試聴対象に指定するユーザ操作に応じて、CPU11が実行する処理例を示すフローチャートである。試聴対象に指定するユーザ操作は、ここでは、出力ch(x)のキューキーのオン操作であるが、例えば、ディスプレイ(表示部17)に表示された試聴対象指定用の操作子画像の操作でもよい。
ステップS4において、CPU11は、変数MODEの値が「プレビューモード」か否かを判断する。変数MODEが「プレビューモード」の場合(ステップS4のYes)、CPU11は、ステップS5において、プレビューモードでの試聴対象(プレビュー対象)の出力系統を示す変数TGに、指定されたch番号「x」を設定し、また、変数CPに、「0」(対比機能オフ)を設定する。これにより、指定された出力ch(x)とその出力ch(x)に対応するバス(x)、つまり、1つの出力系統がプレビュー対象となる。前記のプレビューモードにおいて試聴対象の出力ch140を指定する操作が、「何れか1の出力系統のプレビュー指示」に相当する。
ステップS6において、CPU11は、入力ch120毎に、その入力ch120からプレビュー対象のバス(x)への音信号の送出ゲインの値を、その入力ch120のキューゲインにコピーする。これにより、各入力ch120の音信号は、その入力ch120からバス(x)への送出ゲインと同じゲインで、キューバス150に送出される。すなわち、キューバス150では、プレビュー対象のバス(x)と同じ混合比で、各入力ch120の音信号がミキシングされる。なお、プレビュー対象のバス(x)に音信号を送出していない各入力ch120のキューゲインは「−∞dB」(すなわちキューバス150への送出オフないしミュート)であり、それら入力chの音信号は無音であるので、それら入力ch120の音信号はキューバス150でミキシングされないと看做せる。
また、ステップS7において、CPU11は、プレビュー対象の出力ch(x)の信号処理のパラメータの値を、キュー出力ch160の信号処理のパラメータにコピーする。これにより、キュー出力ch160は、プレビュー対象の出力ch(x)と同じパラメータ値に基づく信号処理を、キューバス150からの混合音信号に対して施すように設定される。
この設定で、レベル制御部165のミュートスイッチ(図示外)がオフされると、キュー出力ch160のミュートが解除される。これにより、モニタ出力190は、キュー出力ch160の混合音信号の出力を開始する。従って、ユーザは、プレビュー対象の出力ch(x)からメイン出力180へ出力されている混合音信号と同じ混合音信号を、モニタ出力190にて試聴できる。
一方、変数MODEが「プレビューモード」でない場合(ステップS4のNO)、CPU11は、その他のモードに応じた処理を行う(ステップS8)。例えば、変数MODEが「キューモード」の場合、CPU11は、出力ch(x)の通常のキュー処理を行う。すなわち、出力ch(x)がオン操作された場合、CPU11は、x番目の出力chのキュースイッチ146に、予め設定されている取出位置パラメータに応じた1の取り出し位置P4〜P6を選択させ、これにより、選択された取り出し位置の音信号がキューバス150に供給される。キューバス150は、キュー対象に指定された各chの音信号を混合し、キュー出力ch160は、その混合音信号を信号処理した後、モニタ出力190から出力する。
このミキサ10は、通常はキューモードで使用されることが想定されており、プレビューが必要なときに、プレビューモードに切り替えられる。なお、先にプレビューモードに入ってから、キューキーで出力ch(x)を指定するようになっていたが、先ずキューモードにてキューキーで出力ch(x)をキューした後、プレビューモードに切り替えて、その出力ch(x)のプレビューを開始する手順でもよい。後者の場合、具体的には、CPU11は、キューモードにて出力ch(x)をキューオンするユーザ操作に応じて、出力ch(x)のキューを開始し(図8のステップS4、S9)、続いて、ユーザからのプレビューモード開始指示に応じて、CPU11は、出力系統xのプレビュー処理(前記図7のステップS1〜S3と、前記図8のステップS4〜S8)を行うようにすればよい。
あるいは、キューモードとプレビューモードを切り替える代わりに、図示しないシフトキーを設け、ユーザがそのシフトキーを押しながら出力ch(x)のキューキーを操作した時、CPU11が、出力系統xのプレビュー処理を行うようにしてもよい。その出力系統xのプレビューは、ユーザがその出力ch(x)のキューキーを再び操作したとき、CPU11が、それをプレビュー終了指示として検出し、終了すればよい。
前記図7及び図8の処理により或る出力ch(x)のプレビューを開始した後、ユーザが、値調整操作を行うことにより、複数の各入力ch120のキューゲイン、及び、キュー出力ch160の信号処理のパラメータを調整できる。この値調整操作は、例えば、各入力ch120のセンドゲインが割り当てられた操作子18にそのch120のキューゲインを割り当て、出力ch(x)が割り当てられたchストリップの操作子18にキュー出力ch160を一時的に割り当てて、それら操作子18を用いて行うようにすればよい。さらに、ユーザが、そのchストリップの選択キーを操作すれば、セレクテッドchセクションの操作子18を使用できる。図9は、それら操作子18の何れか1のユーザ操作に応じて、CPU11が実行する値変更処理のフローチャートを示す。CPU11は、ステップS10において、メモリ12,13に記憶されたパラメータのうち、操作された操作子18に対応するパラメータの値を変更し、また、ステップS11において、変更後のパラメータ値を表示部17に表示する。前記ステップS10により変更されたパラメータは、CPU11のバックグラウンド処理により、DSP20等による音信号処理に反映される。ユーザによる値調整操作に応じて入力ch120のキューゲインが変化すると(前記ステップS10)、モニタ出力190で試聴中の混合音信号の混合比が変化する。また、ユーザによる値調整操作に応じてキュー出力ch160の信号処理のパラメータが変化すると(前記ステップS10)、モニタ出力190で試聴中の混合音信号の周波数特性やダイナミクス特性などが変化する。
このように、ユーザが、或る出力ch(x)のプレビューを指示すると、モニタ出力190用の出力系統(各入力ch120のレベル調整部127とキューバス150とキュー出力ch160、すなわち図1のプレビューch4)に、プレビュー対象の出力系統と同じ混合比や信号処理のパラメータが設定され、ユーザは、プレビュー対象に指定された出力ch(x)と同じ混合音信号をモニタ出力190にて試聴できる。さらに、ユーザは、モニタ出力190用の出力系統の第3パラメータや第4パラメータを調整して、メイン出力180から出力される混合音信号に影響を与えることなく、プレビュー対象の混合音信号における複数の音信号の混合比や、プレビュー対象の混合音信号の信号処理パラメータを、モニタ出力190の音を聴きながら調整できる。
なお、キューモードで、ユーザが何れかの出力ch(x)のキューオンを指示した場合、音信号が加工されずにそのままキュー出力ch160を通過するよう、キュー出力ch160の信号処理のパラメータを設定すれば、ユーザは、キュー対象の出力ch(x)のと同じ混合音信号をモニタ出力で試聴できる。さらに、ユーザは、キュー出力ch160の信号処理のパラメータを調整すれば、出力ch(x)の音信号の特性を、モニタ出力190の音信号を聴きながら調整できる。しかし、この場合は、プレビューモードのように、その出力ch(x)の混合音信号に影響を与えることなく、複数の音信号の混合比を、ユーザが、モニタ出力190の音信号を聴きながら調整できない。
ミキサ10は、プレビューモードにて、出力ch(x)のキュー出力ch160からのプレビューの混合音信号と、出力ch(x)のオリジナルの混合音信号の何れか一方を、ユーザが聞き比べるために、モニタ出力190に選択的に供給する対比機能を備える。プレビューモード開始時に対比機能がオフに初期設定されるので(前記ステップS5の変数CP=0)、ユーザが対比切り替え指示を行う前までは、モニタ出力190はキュー出力ch160からのプレビューの混合音信号を出力する。ユーザは、キュー出力ch160の混合音信号をオリジナルの混合音信号と比較したいときに、対比指示を行う。対比指示を行う対比キーは、例えば、操作子18に含まれる物理的操作子でもよいし、又は、表示部17に表示される画像操作子でもよい。一例として、対比キーは、オン/オフ状態をキー自体の点灯/消灯により表す自照式キーなど、ユーザがオン/オフ状態を識別し易いものであるとよい。
図10は、対比キーのユーザ操作に応じてCPU11が実行する対比切り替え処理のフローチャートを示す。ステップS12において、CPU11は、変数CPの値を反転する。変数CPが0から1に変わり、対比機能がオンになったとき、CPU11は、出力パッチ170を制御して、プレビュー対象の出力ch(x)の混合音信号をモニタ出力190用の出力ジャックに供給させ、モニタ出力190を制御して、キュー出力ch160からの混合音信号に代えて、プレビュー対象の出力ch(x)からのオリジナルの混合音信号を出力させる。また、変数CPが1から0に変わり、対比機能がオフになったとき、CPU11は、モニタ190を制御して、そのオリジナルの混合音信号に代えて、キュー出力ch160からの混合音信号を出力させる。この対比機能により、ユーザは、キュー出力ch160からのプレビューの混合音信号と、出力ch(x)からのオリジナルの混合音信号とを、モニタ出力190にて聞き比べることができる。
また、ミキサ10は、ユーザによる適用指示に応じて、プレビューモード中にユーザが調整した第3パラメータ及び第4パラメータの値を、プレビュー対象に指定されている出力系統に適用する適用機能を有する。この適用指示は、例えば、ユーザが物理的な操作子18を操作することにより入力されてもよいし、或いは、表示部17に表示される画像操作子のユーザ操作により入力されてもよい。
図11は、適用指示に応じてCPU11が実行する適用処理のフローチャートを示す。キュー機能のモードがプレビューモードの場合(ステップS13の「プレビュー」)、CPU11は、ステップS14において、各入力ch120のキューゲインの値(第3パラメータ)を、その入力ch120におけるプレビュー対象の出力系統のバス(x)への音信号の送出ゲインにコピーする。これにより、各入力ch120のレベル調整部125には、音信号のバス(x)への送出ゲインとして、その入力ch120のキューゲインと同じ値が設定される。従って、プレビュー対象のバス(x)では、キューバス150と同じ混合比で各入力ch120の音信号のミキシングが行われる。また、ステップS15において、CPU11は、キュー出力ch160の信号処理パラメータの値を、プレビュー対象の出力系統の出力ch(x)の信号処理パラメータにコピーする。これにより、プレビュー対象の出力ch(x)は、キュー出力ch160と同じパラメータに基づく信号処理を、対応するバス(x)の混合音信号に施すように設定される。なお、キュー機能のモードがプレビューモード以外の場合(ステップS13の「その他」)、CPU11は、ステップS16においてその他モードに応じた処理を行う。
図12は、プレビューモード終了指示に応じて、CPU11が実行するプレビューモード終了処理のフローチャートを示す。例えば、プレビューモード中にプレビューキーの操作があったとき、CPU11は、その操作をプレビュー終了指示として検出する。ステップS17において、CPU11は、変数MODEに「キューモード」を設定し、また、変数CPに「0」を設定する。ステップS18において、CPU11は、出力パッチ170とモニタ出力190を制御して、ユーザにより予め選択された出力ch140からの混合信号をモニタ出力190から出力させる。そして、ステップS19において、CPU11は、全入力ch120のキュースイッチ126にキューオフを選択させる。これにより、全ての入力ch120(及び全ての出力ch140)からキューバス150への音信号の送出がオフされ、以後、ミキサ10は、キューモードでの動作を行う。
上記の実施形態の入力ch120で、ユーザが、バス毎に、このEQ123とダイナミクス124を迂回する/しないを設定するようにしてもよい。すなわち、「迂回する」設定が行われたバスに対しては、各入力chにおいて、取り出し位置P1の音信号が、レベル制御部125でレベル制御され供給される。「迂回しない」設定が行われたバスに対しては、取り出し位置P1の音信号が、EQ123とダイナミクス124で処理され、さらにレベル調整部125でレベル制御されて供給される。この場合、プレビューモードにおいて、固定的に、全入力ch120の取り出し位置P2を選択する(前記ステップS3)のではなく、プレビューする出力経路xのバス(x)への音信号の取り出し位置と同じ取り出し位置を選択するようにすればよい。
また、入力ch120、出力ch140、キュー出力ch160の信号処理の構成は、図4〜図6に示した構成に限らない。各chにEQとダイナミクスを備えていたが、いずれか一方だけ備えていてもよいし、ダイナミクスを複数個備えていても良い。或いは、EQやダイナミクスでない処理要素を備えていても良い。ただし、プレビューのため、キュー出力ch160の処理要素は、出力ch140の処理要素と対応する処理要素を備えているべきである。
また、ミキサ10において、入力ch120毎の送出ゲインには、1つのゲイン値に加えてバス130への音信号を送出する/しないを切り替えるミュートスイッチのオン/オフパラメータの値が含まれていてもよい。その場合、CPU11は、その入力ch120のキューレベルを、そのゲイン値とそのオン/オフパラメータ値とに基づいて設定する。
また、別の実施形態において、ミキサ10は、プレビュー系統(すなわち、入力毎のキュースイッチ126とレベル調整部127、キューバス150、キュー出力ch160、並びに、モニタ出力190)を複数系統備えていても良い。複数のプレビュー系統は、例えば、複数名のユーザによりそれぞれ別個の用途に使われる。この場合、ユーザは、プレビュー対象の混合音信号の混合比や信号処理パラメータを、プレビュー系統毎に独立して調整できる。
前記の各実施形態において、CPU11及びCPU11により図7〜図12の処理を実行することが供給部5に相当する。具体的には、CPU21の実行するステップS6、S7が、或る出力系統のプレビュー指示に応じて、前記各入力チャンネルにおける当該出力系統の第1パラメータをそれぞれ前記プレビューチャンネルにおける対応する第3パラメータにコピーし、且つ、当該出力系統に対応する出力チャンネルの第2パラメータを前記プレビューチャンネルの第4パラメータにコピーすることに相当し、また、CPU11の実行するステップS10が、値調整指示に応じて、前記プレビューチャンネルの第3パラメータ又は前記第4パラメータを変更することに相当する。
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び、明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、音処理装置1は、ミキサ10に限らず、レコーダ、アンプ、プロセッサ等に適用できる。また、音処理装置1は、図1に示す各部2〜9の動作を実行するように構成された専用ハードウェア装置(集積回路等)からなっていてもよい。また、音処理装置1は、図1に示す各部2〜9の動作を行なうためのプログラムを実行する機能を持つプロセッサ装置により構成されてよい。
また、本発明は、パーソナルコンピュータ上で実行される、Cubase(登録商標)、ProTools(登録商標)等のDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)ソフトウェアアプリケーションや、或いは、ビデオ編集ソフトウェアアプリケーションに適用され得る。
また、この発明は、図1の音処理装置1のコントローラが実行するパラメータ供給方法パラメータ供給方法の発明として、構成及び実施されてもよい。また、前記方法を構成する各ステップを、コンピュータに実行させるプログラムの発明として、構成及び実施されてもよい。音処理装置1のコントローラは、図1の供給部5により構成され、供給方法を構成する各ステップは、前記ステップS6及びS7と、前記ステップS10とである。
1 音処理装置、2 入力チャンネル、3 出力チャンネル、4 プレビューチャンネル、5 供給部、6 第1レベル調整部、7 第1信号処理部、8 第2レベル調整部、9 第2信号処理部、10 デジタルミキサ、11 CPU、12 ROM、13 RAM、14 表示I/F、15 検出I/F、16 通信I/F、17 表示部、18 操作子、19 通信I/O、20 DSP、22 AD変換部、23 DA変換部、24 DD変換部、25 通信バス、26 音声バス、110 入力パッチ、120 入力チャンネル、125 レベル調整部、126 キュースイッチ、127 レベル調整部、130 バス、140 出力チャンネル、143 イコライザ、144 ダイナミクス、145 レベル調整部、146 キュースイッチ、150 キューバス、160 キュー出力チャンネル、161 アッテネータ、163 イコライザ、164 ダイナミクス、165 レベル調整部、170 出力パッチ、180 メイン出力、190 モニタ出力

Claims (4)

  1. 複数の入力チャンネルであって、各入力チャンネルが、それぞれ、複数の出力系統毎の第1パラメータに従って、音信号のレベルを調整して、レベル調整後の音信号を該出力系統毎に送出する第1レベル調整部を有する、前記複数の入力チャンネルと、
    複数のバスチャンネルであって、各バスチャンネルが、前記複数の出力系統に個別に対応しており、それぞれ、前記複数の入力チャンネルから送出された複数の音信号を混合し、その混合音信号を第2パラメータに従って処理して、主出力へ出力する第1信号処理部を有する、前記複数のバスチャンネルと、
    前記複数の入力チャンネルの音信号を、該入力チャンネル毎の第3パラメータに従ってレベル調整する複数の第2レベル調整部と、該複数の第2レベル調整部によるレベル調整後の複数の音信号を混合して、その混合音信号を第4パラメータに従って処理して、モニタ出力へ出力する第2信号処理部を有するプレビューチャンネルと、
    ユーザによる各種指示に応じて、プレビューチャンネルにパラメータを供給する供給部であって、何れか1の出力系統のプレビュー指示に応じて、前記各入力チャンネルにおける当該1の出力系統の第1パラメータをそれぞれ前記プレビューチャンネルにおける対応する第3パラメータにコピーし、且つ、当該1の出力系統に対応するバスチャンネルの第2パラメータを前記プレビューチャンネルの第4パラメータにコピーし、また、値調整指示に応じて、前記プレビューチャンネルの第3パラメータ又は前記第4パラメータを変更する前記供給部と
    を備える音処理装置。
  2. 前記供給部は、更に、ユーザによる対比指示に応じて、前記プレビューチャンネルから出力される混合音信号の代わりに、前記バスチャンネルから出力される混合音信号を、前記モニタ出力に出力する請求項1に記載の音処理装置。
  3. 前記供給部は、更に、ユーザによる適用指示に応じて、前記入力チャンネル毎の前記第3パラメータを、それぞれ対応する入力チャンネルの前記プレビュー指示された出力系統の第1パラメータにコピーするとともに、前記第4パラメータを前記プレビュー指示された出力系統に対応するバスチャンネルの第2パラメータにコピーする請求項1又は2に記載の音処理装置。
  4. 複数の入力チャンネルであって、各入力チャンネルが、それぞれ、複数の出力系統毎の第1パラメータに従って、音信号のレベルを調整して、レベル調整後の音信号を該出力系統毎に送出する第1レベル調整部を有する、前記複数の入力チャンネルと、複数のバスチャンネルであって、各バスチャンネルが、前記複数の出力系統に個別に対応しており、それぞれ、前記複数の入力チャンネルから送出された複数の音信号を混合し、その混合音信号を第2パラメータに従って処理して、主出力へ出力する第1信号処理部を有する、前記複数のバスチャンネルと、前記複数の入力チャンネルの音信号を、該入力チャンネル毎の第3パラメータに従ってレベル調整する複数の第2レベル調整部と、該複数の第2レベル調整部によるレベル調整後の複数の音信号を混合して、その混合音信号を第4パラメータに従って処理して、モニタ出力へ出力する第2信号処理部を有するプレビューチャンネルを備える音処理装置において、該音処理装置のコントローラが実行するパラメータ供給方法であって、
    ユーザからの何れか1の出力系統のプレビュー指示に応じて、前記各入力チャンネルにおける当該1の出力系統の第1パラメータをそれぞれ前記プレビューチャンネルにおける対応する第3パラメータにコピーし、且つ、当該1の出力系統に対応するバスチャンネルの第2パラメータを前記プレビューチャンネルの第4パラメータにコピーする手順と、
    ユーザからの値調整指示に応じて、前記プレビューチャンネルの第3パラメータ又は前記第4パラメータを変更する手順
    を備えるパラメータ供給方法。
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