JP5867187B2 - 音響信号処理システム - Google Patents

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Description

この発明は、入力信号のゲインの自動補償機能を備えた音響信号処理システムに関する。
特許文献1に記載のように、従来から、入力信号の自動補償機能を備えた音響信号処理システムが知られている。
特許文献1に記載のシステムでは、信号入力デバイスにおいて、アナログ音響信号を入力する入力ポートに、入力信号のレベルを調整するアナログアンプと、アナログアンプの出力をAD変換するAD変換器と、AD変換器の出力信号のレベルを調整するデジタルアンプによる補償部と、AD変換器の出力信号と補償部の出力信号とのうちいずれかを選択するスイッチ部を設け、スイッチ部が選択した信号を後段へ出力するようにしている。
また、コンソール上に、上記入力ポートと対応させて、自動補償のオンオフ操作を受け付ける第1の操作子と、アナログアンプのゲインの変更操作を受け付ける第2の操作子を設けている。
そして、ユーザが第1の操作子を操作すると、信号入力デバイスは対応する入力ポートの自動補償のオンオフを切り替える。そして、上記スイッチ部は、自動補償がオンの場合は補償部の出力信号を、オフの場合はAD変換器の出力信号を選択する。
また、ユーザが第2の操作子を操作すると、その操作量に応じて、信号入力デバイスは対応する入力ポートにおけるアナログアンプのゲインを変更する。また、自動補償がオンの場合、補償部のゲインを、アナログアンプのゲイン変更を打ち消すだけ変更する。
従って、信号入力デバイスは、自動補償がオフの場合、第2の操作子の操作によって設定されたゲインに従ってレベル調整された信号を後段へ出力する。一方、自動補償がオンの場合、第2の操作子の操作によってゲインの設定が変更されても、その変更分は補償部で打ち消されるため、第2の操作子が操作されても、実質的に一定のゲインでレベル調整された信号を後段へ出力する。
特開2011−29899号公報
上述の自動補償機能によれば、例えば、入力信号の振幅に応じてアナログアンプのゲインを調整し、レンジを最大限活用できるようなレベルの信号をAD変換器に入力したいような場合でも、そのゲイン調整が後段の信号レベルに影響を与えないようにすることができる。従って、後段のパラメータを再設定せずに、アナログアンプのゲインを適切な値に設定することができ、音質向上に寄与できる。
ところで、上述した特許文献1には、入力ポートの動作状態をどのように表示するかについては、特に記載がない。一方、信号のレベル調整についてユーザが操作して設定するパラメータは、自動補償のオンオフとアナログアンプのゲインであるが、これらの値を単に表示するだけでは、十分に見やすい表示にはならない。
例えば、自動補償がオフの状態では、後段に出力される信号のレベルは、アナログアンプのゲインに依存する。従って、アナログアンプのゲインの現在値に基づき、出力信号のレベルをある程度把握できるし、他のポートとの比較もできる。
しかし、自動補償がオンの状態では、実際に後段に出力される信号のレベルは、アナログアンプのゲインによらず一定であるし、補償部によるレベル調整も反映させたものである。従って、アナログアンプのゲインの現在値が確認できても、それは出力信号のレベルを把握するための情報としては不十分であると言える。
この発明は、このような背景に基づきなされたものであり、自動補償機能を備えた音響信号処理システムにおいて、入力ポートから後段へ出力される信号のレベルをユーザが把握し易くすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の音響信号処理システムは、入力されたアナログ信号のレベルを、設定されているアナログゲイン値に応じて調整するアナログアンプ部と、そのアナログアンプ部から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、そのAD変換部が出力するデジタル信号のレベルを、設定されているデジタルゲイン値に応じて調整するデジタルアンプ部と、上記AD変換部の出力あるいは上記デジタルアンプ部の出力の一方を後段へ出力する信号として選択する選択部とを備えたレベル調整手段と、上記アナログゲイン値の変更操作を受け付けるゲイン操作受付手段と、上記レベル調整手段における自動補償のオンオフ操作を受け付ける補償操作受付手段と、上記アナログゲイン値の現在値を表示するアナログゲイン表示手段と、(1)上記自動補償をオンする操作に応じて、その時点の上記アナログゲイン値の現在値を目標ゲイン値として上記アナログゲイン表示手段の近傍に表示すると共に上記選択部に上記デジタルアンプ部の出力を選択させ、(2)上記自動補償がオンされている間の上記アナログゲイン値の変更操作に応じて、上記デジタルゲイン値を、上記目標ゲイン値と上記アナログゲイン値との差分を打ち消す値に設定し、(3)上記自動補償をオフする操作に応じて、上記目標ゲイン値の表示を消去すると共に、上記選択部に上記AD変換部の出力を選択させる制御手段とを、1つの装置に又は複数の装置に分散して設けたものである。
以上のようなこの発明の音響信号処理システムによれば、自動補償機能を備えた音響信号処理システムにおいて、入力ポートから後段へ出力される信号のレベルをユーザが把握し易くすることができる。
この発明の音響信号処理システムの実施形態であるオーディオネットワークシステムの構成を示す図である。 図1に示したミキサのハードウェア構成を示す図である。 図1に示した入出力装置のハードウェア構成を示す図である。 オーディオネットワークシステムSを構成する各装置が行う伝送フレームに対する波形データの読み書きの内容を模式的に示す図である。 図4に示した読み書きを行う場合にオーディオネットワークシステムを構成する各装置の動作により実現される機能を、ミキサM1が処理する波形データの供給元及び出力先に注目して示す図である。 入出力装置が備えるアナログポートの構成を示す図である。 ミキサが備えるアナログポートの構成を示す図である。 ミキサが備える入力chの構成を示す図である。 入力レベル操作部の構成を示す図である。 ミキサにおけるパラメータの記憶領域の構成を示す図である。 図1に示したミキサのCPUが補償ボタンの操作を検出した場合に実行する処理及びその処理をトリガとして実行される他の処理のフローチャートである。 図11の続きのフローチャートである。 図1に示したミキサのCPUがゲインつまみの操作を検出した場合に実行する処理及びその処理をトリガとして実行される他の処理のフローチャートである。 入力レベル操作部における表示の遷移例を示す図である。 ゲイン/パッチ設定画面の表示例を示す図である。 その別の例を示す図である。 そのさらに別の例を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に、この発明の音響信号処理システムの実施形態であるオーディオネットワークシステムの構成を示す。
この図に示すように、オーディオネットワークシステムSは、それぞれ通信ノードであるミキサM1,M2及び入出力装置IO1〜IO3(個体を特定する必要がない場合、それぞれ「ミキサM」、「入出力装置IO」と呼ぶ)を、通信ケーブルCBによりループ状に接続して構成している。また、ループ状の接続に用いる通信ケーブルのうち任意の1カ所を省略して、端部を有するカスケード状に機器を接続してもよい。
いずれの場合も、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置は、通信ケーブルCBにより、全ての装置を通る1つのリング状のデータ伝送路を形成することができる。そして各装置は、この伝送路にデータ伝送用の伝送フレームを一定周期で循環させるように伝送し、その伝送フレームに対して他のノードに送信したいデータを書き込みすること、および、その伝送フレームに他のノードが書き込んだデータを読み出すことにより、伝送路上の任意のノードとの間でデータの送受信を行うことができる。ここで送受信可能なデータには、少なくとも、音響信号である複数ch(チャンネル)分のデジタル波形データと、情報の通知や動作の要求のための制御データとが含まれる(詳細は例えば特開2007−259347号公報参照)。このようなデータ伝送を行うネットワークを、ここでは「オーディオネットワーク」を呼ぶことにする。
また、各入出力装置IOは、オーディオネットワークシステムSに対して外部から音響信号を入力する入力手段及び/又は外部へ音響信号を出力する出力手段を有する装置である。ただし、装置毎に入力ポート及び出力ポートの数やその他の機能が異なっていても構わない。
各ミキサMは、各入出力装置IOから入力され、オーディオネットワークを介して伝送される複数chの音響信号に対し、ミキシング、イコライジング、エフェクト付与等の種々の信号処理を施す機器である。また、その信号処理の結果は、オーディオネットワークを介して入出力装置IOに伝送しその入出力装置IOから外部へ出力させることができる。また、ここで説明する例では、ミキサM自体も、上記の入力手段及び出力手段を備えている。従って、このミキサMは、オーディオネットワークに接続されていない単体の場合でも、音響信号の入出力が可能な1台のデジタルオーディオミキサとして動作することができる。
また、このような、ミキサを2台備えるシステムは、例えば1台のミキサでステージ上の出演者に聞かせる音のミキシングを行い、もう1台のミキサで客席の観客に聞かせる音のミキシングを行うようといった用途に用いることが考えられる。
次に、図2に、ミキサMのハードウェア構成を示す。
図2に示す通り、ミキサMは、CPU101、ROM102、RAM103、表示器104、電動フェーダ105、操作子106、外部入出力部107、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)108、ネットワーク入出力部109を備え、これらがシステムバス111により接続されている。また、外部入出力部107、DSP108及びネットワーク入出力部109の3ブロックは、複数ch分のデジタル波形データを伝送するためのオーディオバス112にも接続されている。
そして、CPU101は、ミキサMの動作を統括制御する制御手段であり、ROM102に記憶された所要の制御プログラムを実行することにより、後述するものをはじめ、種々の制御機能を実現する。
ROM102は、CPU101が実行する制御プログラムを始め、電源を切っても残しておくべきデータを記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM103は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU101のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
表示器104は、CPU101による制御に従って種々の情報を表示する表示手段であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)によって構成することができる。
電動フェーダ105は、つまみを駆動する駆動手段をそなえたスライダ操作子であり、CPU101の制御に従い、つまみを任意の位置に移動させることができる。
操作子106は、ミキサMに対する操作を受け付けるためのものであり、種々のキー、ボタン、ロータリーエンコーダ、ノブ、スライダ等によって構成することができる。ミキサMには、ミキサM自身だけでなく、入出力装置IOのパラメータの設定操作を受け付けるための操作子も設ける。ただし、この操作子は必ずしも物理的実体を有するものでなくてよく、画面に表示したノブやボタン等を、タッチパネルを用いて操作するものも含む。
外部入出力部107は、オーディオネットワークシステムSの外部からアナログ音響信号を直接(オーディオネットワークを介さずに)入力し、これをAD変換してオーディオバス112を介して他のブロックに供給する入力部と、オーディオバス1121を介して他のブロックから供給されたデジタル音響信号(デジタル波形データ)をDA変換して外部へ直接出力する出力部と、外部とオーディオバス112との間でデジタル音響信号を入出力するデジタル入出力部とを備えるインタフェースである。入力も出力も、複数のポートで行うことができる。これらのうち、実施形態の特徴と関連するのはアナログの入力部であり、その構成については後に詳述する。
DSP108は、オーディオバス112を介して他ブロックから取得した波形データに対し、ワードクロックに基づくタイミングで、ミキシング、イコライジング、エフェクト付与を始めとする種々の処理を行う信号処理手段である。該処理が施された波形データは、オーディオバス112を介して他のブロックに出力される。
ネットワーク入出力部109は、オーディオネットワークを介した通信を行う機能を備え、上述した伝送フレームの送受信制御に加え、オーディオネットワークへの波形データ及び制御データの送信(伝送フレームへの書き込み)と、オーディオネットワークからの波形データ及び制御データの受信(伝送フレームからの読み出し)とを行う。
ここで、複数ch分の波形データを送信する場合、ネットワーク入出力部109には、その送信するch数分の送信ポートが形成され、他ブロックからその複数ch分の送信ポートに供給された複数chの波形データがオーディオネットワークを介して送信される。また、複数ch分の波形データを受信する場合には、その受信するch数分の受信ポートが形成され、オーディオネットワークを介して受信された複数chの波形データは、その複数ch分の受信ポートから他ブロックに供給される。
なお、ネットワーク入出力部109がオー ディオネットワークを介して他のノードから受信した波形データは、その受信ポートからオーディオバス121を介して他ブロックへ供給され、また、他ブロックからオーディオバス121を介して送信ポートに供給された波形データは、ネットワーク入出力部109からオーディオネットワークを介して他のノードへ送信される。従って、外部入出力部107に入力した音響信号を、オーディオバス112を介してネットワーク入出力部109に供給し、オーディオネットワークを介して他のノードへ送信することができる。逆に、オーディオネットワークを介して他のノードから受信した波形データをオーディオバスを介して外部入出力部107へ供給し、外部へ出力することもできる。もちろん、その間にDSP108による信号処理を行うこともできる。
次に、図3に、入出力装置IOのハードウェア構成を示す。
図3に示す通り、入出力装置IOは、CPU201、ROM202、RAM203、簡易UI(ユーザインタフェース)204、外部入出力部205、ネットワーク入出力部206を備え、これらがシステムバス211により接続されている。また、外部入出力部205及びネットワーク入出力部206は、デジタル波形データを伝送するためのオーディオバス212にも接続されている。
そして、CPU201は、入出力装置IOの動作を統括制御する制御手段であり、ROM202に記憶された所要の制御プログラムを実行することにより、後述するものをはじめ、種々の制御機能を実現する。
ROM202は、CPU201が実行する制御プログラムを始め、電源を切っても残しておくべきデータを記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM203は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU201のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
簡易UI204は、小型のLCDやLED及び少数のボタン等で構成され、入出力装置IOの動作状態について簡単な表示を行うと共に、電源オンオフ等の簡単な操作を受け付ける。入出力装置IOにおいて、パラメータ設定等の複雑な操作は、ミキサM等の外部装置のUIを用いて受け付け、その外部装置から要求に従ってCPU201が必要な設定を行う。従って、入出力装置IOに設けるUIは簡易なものでよい。
外部入出力部205及びネットワーク入出力部206の機能については、ミキサMの外部入出力部107及びネットワーク入出力部109と同様である。
次に、図4に、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置が行う伝送フレームに対する波形データの読み書きの内容を模式的に示す。
この図の上側の5つのボックスは5台の装置であって、ここでは、各装置がそれぞれTLフレームの波形データ領域のうちどの部分からデータを読み出し、どの部分にデータを書き込むかを、2種類の矢印により示している。
また、図の下側に示した5本の帯は、それぞれ、オーディオネットワークシステムS内を循環する伝送フレームの波形データ領域のうち、各装置に割り当てられた波形伝送chと対応する波形データ領域を示す(割り当て先装置の符号を左端に示した)。ここで割り当てられた複数の波形伝送chは、ネットワーク入出力部の複数の送信ポートと1対1で対応付けられており、各送信ポートに供給された波形データは、対応する1つの波形伝送chを用いて送信される。なお、図4における各帯の横方向への広がりは、伝送フレームの巡回範囲に相当する。
そして、図で上側の装置を示すボックスから波形データ領域を示す帯に延びる矢印は、その装置がその領域に波形データを書き込むことにより該波形データの送信が行われていることを示し、波形データ領域を示す帯から機器を示すボックスに延びる矢印は、その装置がその領域から波形データを読み出すことにより該波形データの受信が行われていることを示す。ここでは、伝送フレームに所望の波形データを書き込むことが「波形データの送信」に相当し、伝送フレームから所望の波形データを読み出すことが「波形データ
の受信」に相当する。
また、矢印の種類につき、先端が白ヌキの矢印は、ミキサM1あるいはM2による信号処理に供する波形データの読み書きを示す。先端が黒塗りの矢印は、外部に出力する波形データの読み書きを示す。
なお、図に示した読み書きは一例であり、各機器になされている設定によっては、波形データの読み出し及び書き込みの一方又は両方を行わなかったり、さらに別の読み出しや書き込みを行ったりする場合もある。なお、各装置から外部への音響信号の直接入出力については、図示していない。
図4に示した例では、まず入出力装置IO1〜IO3がそれぞれ外部から入力した音響信号をデジタル波形データに変換して伝送フレームに書き込む。そして、ミキサM1及びM2がその書き込まれた波形データを読み出して信号処理を施し、その処理結果の波形データを伝送フレームに書き込む。その後、入出力装置IO1〜IO3がその書き込まれた波形データを読み出し、アナログ音響信号に変換して外部へ出力する。
図4の例では、ミキサM1による処理結果は入出力装置IO1及びIO2が出力し、ミキサM2による処理結果は入出力装置IO2及びIO3が出力しているが、これに限られることはない。
次に、図5に、図4に示した読み書きを行う場合にオーディオネットワークシステムSを構成する各装置の動作により実現される機能を、ミキサM1が処理する波形データの供給元及び出力先に注目して示す。
図5に示すように、各入出力装置IO1〜IO3へ外部から入力する波形データのオーディオネットワークへの供給には、入力部221及びパッチ222が関与する。なお、実際の伝送フレームへの波形データの書き込みにはネットワーク入出力部206も関与するが、図5では図示を省略した。
これらのうち入力部221は、図3に示した外部入出力部205のうち、信号の入力を担当する部分であり、アナログ音響信号の入力を受け付けるアナログ入力ポート及びデジタル音響信号の入出力を行うデジタル入力ポート及びデジタル出力ポートを複数備える。パッチ222において、所望の1の入力ポートを1の送信ポートに接続することにより、その入力ポートが出力する波形データをオーディオネットワークを介して送信することができる。
これらのうち、実施形態の特徴に関連するのはアナログ音響信号の入力を受け付ける入力ポートであるので、図6に、そのアナログ音響信号の入力を受け付ける入力ポートの構成を示す(以下、単に「入力ポート」と言った場合にはアナログ入力ポートを指す)。
図6に示すように、入力ポート221aは、アナログアンプ231、ゲイン調整部232、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)233、補償部234、スイッチ235を備える。
これらのうち、アナログアンプ231は、入力するアナログ音響信号のレベルを、ゲイン調整部232により設定されるアナログゲイン値に応じて調整する。
ゲイン調整部232は、後述する所定のパラメータの値に従い、アナログアンプ231にアナログゲイン値を設定すると共に、補償部234にも、デジタルゲイン値を設定する。
ADC233は、入力するアナログ音響信号をAD変換し、その結果のデジタル波形データを出力する。
補償部234は、デジタルアンプであり、ADC233が出力するデジタル波形データの信号レベルを、ゲイン調整部232により設定されるデジタルゲイン値に応じて調整する。
スイッチ235は、入力ポート221aが後段に出力する信号として、ADC233の出力と、補償部234の出力とのうちいずれか一方を選択する選択部である。
ここで、入出力装置IOにおいては、各々の入力ポート221aについて、アナログアンプ231におけるアナログゲイン値の変化を、補償部234におけるゲイン調整により吸収する、自動補償機能のオンオフを設定可能である。そして、スイッチ235は、自動補償機能がオンの場合には、ゲインの変化が吸収された補償部234の出力を、オフの場合には、アナログゲイン値の変化が反映されるADC233の出力を選択する。
ここで、入力ポート221aにおいて、入力信号のレベルによっては、そのままADC233に供給すると、飽和したり、逆にレベルが低すぎて分解能が低い波形データになってしまったりすることがある。そこで、入力信号を、アナログアンプ231により、ADC233のダイナミックレンジと同程度の振幅となるように、レベル調整することが好ましい。
しかし、アナログアンプ231のゲインを変えてしまうと、後段へ出力する信号のレベルも変わってしまい、ミキサMでのミキシング処理等の際に、他の信号とのバランスが狂ってしまう。そこで、アナログアンプ231のゲインを変えた場合に、AD変換後に補償部234でその変化分を打ち消すゲインレベル調整を行い、後段の信号レベルに影響を与えないようにしたのが、この自動補償機能である。
この機能を利用すれば、後段への影響を気にすることなく、アナログアンプ232のゲインを調整し、ADC233で高品質なAD変換を行うことができる値に設定することができる。
なお、ゲイン調整部232は、入力ポート221aについて自動補償機能がオンされている場合、補償部234に設定するデジタルゲイン値を、アナログアンプ231に設定するアナログゲイン値と所定の目標値との差分を打ち消すように設定する。自動補償機能がオフの場合、補償部234の出力は後段に影響を与えないので、どのような値でも構わない。また、この目標値としては、自動補償機能がオンされた時点のアナログゲイン値を用いる。従って、自動補償機能がオンされた時点で、デジタルゲイン値は0dB(デシベル)に設定することになる。
以上の入力ポート221aが、レベル調整手段であり、入力ポート221aによれば、対応する入力端子から入力するアナログ音響信号を、アナログアンプ231でレベル調整した上で、デジタル音響信号として後段に供給することができる。また、自動補償機能がオンであれば、それに加え、アナログアンプ231のゲインを調整したとしても、ポート全体での実効ゲインが変化しないようにすることができる。
なお、入力ポート221aの出力は、パッチ222を介してネットワーク入出力部206に供給され、ネットワーク入出力部206が、伝送フレームに書き込んでオーディオネットワークに送出する。
パッチ222は、CPU201による管理の下、ユーザにより設定された対応関係に従い、オーディオバス212を介して、入出力装置IOのネットワーク入出力部206の各送信ポートに、所望の入力ポート221aから供給される波形データを供給する。ここで、入出力装置IOの複数の送信ポートは、当該入出力装置IOに割り当てられている複数の信号伝送chに1対1で対応付けられており、各送信ポートに供給された波形データは、ネットワーク入出力部206によって、伝送フレームの当該送信ポートに対応する信号伝送chに書き込まれる。なお、図3に示される入出力装置IOでは、この入力パッチ222が、オーディオバス212によるアナログ入出力部205からネットワーク入出力部206への波形データ供給機能として具現化されている。
このように、パッチ222の設定によって入力ポートと信号伝送chとが関係付けられるが、この設定では、ユーザに個別の信号伝送chを提示し、入力ポートから信号伝送chへのパッチ設定をさせるようにしてもよいし、信号伝送chをユーザから隠して、入力ポートから入力chへのパッチ設定のみを行わせ、そのパッチ設定に必要な信号伝送chの割り当て(及び対応する送信ポートへの結線)は、CPU201により自動に行われるようにしてもよい。以降に説明するパッチ223、入力パッチ122及び出力パッチ126についても同様である。
図5の説明に戻ると、以上の過程で送出される波形データを処理するミキサM1は、音響信号処理に関する機能として、入力部121、入力パッチ122、入力ch部123、混合バス124、出力ch部125、出力パッチ126及び出力部127の機能を備える。図2に示されるミキサMでは、入力部121及び出力部127は外部入出力部107として、入力ch部123、混合バス124、及び出力ch部125はDSP108として、入力パッチ122及び出力パッチ126はオーディオバス112によるブロック間の波形データ伝送機能として、それぞれ具現化されている。また、オーディオネットワークから
入力パッチ122への結線、及び、出力パッチ126からオーディオネットワークへの結線は、ともにネットワーク入出力部109として具現化されている。
入力部121は、入出力装置IOの入力部221と同様であり、アナログ音響信号の入力を受け付けるアナログ入力ポート及びデジタル音響信号の入力を行うデジタル入力ポートを複数備える。
図7に、入力部121におけるアナログ音響信号の入力を受け付ける入力ポート121aの構成を示すが、アナログアンプ131、ゲイン調整部132、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)133、補償部134、スイッチ135を備え、これらは図6に示した入力ポート221aにおける同名の構成と同じ機能を有する。従って、入力ポート121a全体としても、機能は入力ポート221aと同様である。
ただし、出力信号が、入力パッチ122を経て入力ch部123の入力chに供給される点が、入力ポート221aと異なる。
ミキサMのCPU101によって、ネットワーク入出力部109に対し、受信chとして複数の信号伝送chが設定されると、ネットワーク入出部109には、該複数の受信chに対応して複数の受信ポートが形成される。そして、ネットワーク入出力部109は、伝送フレームの該設定された複数の受信chの領域から複数の波形データを受信し、受信された複数の波形データは対応する複数の受信ポートから入力パッチ122に出力される。
ミキサM1の入力パッチ122は、入力ch部123に複数設けた入力chの各々に、該複数の受信ポートから出力される複数の波形データ及び複数の入力ポート121aから出力される複数の波形データのうちの何れか1つを、ユーザにより設定された対応関係に従って供給する。
入力ch部123は、複数の入力chを備える信号処理部であり、各入力chにおいて、入力する音響信号に対し、各種の信号処理を行う。
図8にこの入力chの構成を示す。
入力ch123aは、図8に示すように、アッテネータ(Att)141、イコライザ(EQ)142、コンプレッサ(Comp)143及びレベル調整部144を備える。
これらのうちアッテネータ141は、入力信号の減衰を行う。イコライザは、周波数特性の調整を行う。コンプレッサ143は、信号のダイナミックレンジを圧縮するレベル調整を行う。レベル調整部144は、コンプレッサ143の出力を混合バス124の各系統へ出力する際に、出力先毎にレベル調整を行う。
なお、入力ch123aへの入力は、ネットワーク入出力部109がオーディオネットワークから取得した任意の数の波形データあるいは入力部121の各入力ポート121aから供給される波形データのうち、入力パッチ122により当該入力ch123aと対応付けられた1の波形データである。
また、混合バス124の各系統においては、複数ある入力ch123aから当該系統へ供給された信号を全て加算して、出力ch部125における、当該系統と対応する出力chへ出力する。
その出力chにおいても、入力する波形データ対し、アッテネータ(Att)、イコライザ(EQ)、コンプレッサ(Comp)等の信号処理要素により種々の信号処理を行うことができる。
図5に戻ると、出力ch部125の各出力chが出力する波形データは、出力パッチ126に供給される。そして、出力パッチ126は、ユーザにより設定された対応関係に従い、ネットワーク入出力部109の複数の送信ポート及び、出力部127が備える複数の出力ポートの各々に対して、複数の出力chから出力される複数の波形データのうちの何れか1つを供給する。
出力部127は、図2に示した外部入出力部107のうち、信号の出力を担当する部分であり、アナログ音響信号の出力を行うアナログ出力ポート及びデジタル音響信号の出力を行うデジタル出力ポートを複数備える。
また、ミキサM1がオーディオネットワークへ送出した波形データは、入出力装置IOが読み出して外部へ出力する。この出力には、パッチ223と出力部224が関与する。
これらのうち出力部224は、図3に示した外部入出力部205のうち、信号の出力を担当する部分であり、アナログ音響信号の外部への出力を行う出力ポート及びデジタル音響信号の出力を行うデジタル出力ポートを複数備える。
入出力装置IOのCPU201によって、ネットワーク入出力部206に対し、受信chとして複数の信号伝送chが設定されると、ネットワーク入出部206には、該複数の受信chに対応して複数の受信ポートが形成され、設定された受信chで受信された複数の波形データは、その複数の受信chに対応する複数の受信ポートからそれぞれパッチ223に出力される。
パッチ223は、ユーザにより設定された対応関係に従い、出力部224の複数の出力ポートの各々に、複数の受信ポートから出力される複数の波形データのうちの何れか1つを供給する。
以上のように、図3の入力装置IOでは、入力部221及び出力部224が外部入出力部205として、パッチ222及びパッチ223がオーディオバス212による波形伝送機能として、パッチ222及びパッチ223とオーディオネットワークとの間の結線がネットワーク入出力部206として、それぞれ具現化されている。
以上のようなオーディオネットワークシステムSにおいて、一つの特徴的な点は、入力ポート121a及び221aにおけるレベル調整のゲイン及び自動補償の設定と、その設定状態の表示に関する機能である。そこで、以下これらの点について説明する。
まず、図9に、入力ポートにおけるゲイン及び自動補償の設定操作を受け付けるための入力レベル操作部の構成を示す。
オーディオネットワークシステムSにおいては、ミキサMの操作パネル上に、図9に示す入力レベル操作部160を複数設けている。この入力レベル操作部160は、タッチパネルのディスプレイに表示された表示部品であり、ゲインつまみ161、ゲイン表示部162及び補償ボタン163を備える。
これらのうちゲインつまみ161は、アナログアンプ131及び231のアナログゲイン値の設定操作を受け付けるためのゲイン操作受付手段である。
ゲイン表示部162は、ゲインつまみ161の近傍に設けられ、マーク162a(図14参照)及び目盛りにより、自動補償機能がオンの場合に自動補償に係るゲインの目標値である目標ゲインを表示する表示手段である。また、目盛りは、ゲインつまみ161の指示部161aとも対応しており、指示部161aの位置により、ゲインつまみ161の操作により設定されるアナログゲイン値の現在値も表示可能である。
補償ボタン163は、自動補償機能のオンオフ操作をトグルで受け付けるための補償操作受付手段である。
なお、ゲインつまみ161及び補償ボタン163に対する操作は、タッチパネルに対するドラッグ操作やタッチ操作により行うことができる。しかし、ゲインつまみ161や補償ボタン163の機能を物理的なロータリーエンコーダやボタン等の操作子に割り当て、その操作子に対する操作を、ゲインつまみ161及び補償ボタン163に対する操作として取り扱うことができるようにしてもよい。
以上の入力レベル操作部160は、ミキサM自身が備える入力ポート121aあるいは、他のミキサMあるいは入出力装置IOが備える入力ポート121a又は221aのいずれかと対応付けられ、その入力ポートに関するアナログゲイン値及び自動補償オンオフの設定を受け付けるための操作受付手段として機能する。入力レベル操作部160と入力ポートとの対応関係は、固定でもよいが、ユーザの操作により変更可能とするとよい。
次に、図10に、ミキサMにおけるパラメータの記憶領域の構成を示す。
ミキサMは、図10に示すように、RAM103上に、カレントメモリ151及び仮想カレントメモリ152の記憶領域を設ける。
このうちカレントメモリ151は、ミキサMが自身の動作に反映させるパラメータの現在値を記憶する領域である。このパラメータは、入力ポート121aにおけるアナログゲイン値や自動補償機能オンオフを含むし、入力パッチ122における波形データと入力ch123aの対応関係や、各入力ch123aにおける信号処理に用いるパラメータも含む。
一方、仮想カレントメモリ152は、パラメータの設定操作受付や表示に用いる現在値を記憶する領域であり、ミキサM自身だけでなく、ミキサMから操作可能な全ての装置に関するパラメータを記憶する領域を用意している。各装置に関する記憶領域は、その装置のカレントメモリと同じデータ構造であり、同じパラメータを記憶する。
そして、ミキサMが、入力レベル操作部160をはじめとする操作子によりパラメータ変更操作を受け付けた場合、まずこの仮想カレントメモリ152におけるパラメータの値を変更し、必要に応じて、その変更後の値に応じて、現在値の表示も更新する。そしてその後速やかに、仮想カレントメモリ152における値の変更を、カレントメモリ151に反映させ、その時点で信号処理にパラメータの値の変更が反映される。ミキサM以外の装置のパラメータが変更された場合、オーディオネットワークを介してその装置へ変更を命令し、信号処理にパラメータの値の変更を反映させる。
また、カレントメモリのパラメータの値を変更した装置(ミキサM自身も含む)は、オーディオネットワークシステムS内の各装置にその変更後の値を通知し、仮想カレントメモリの対応するパラメータの値を同様に変更させる。このことにより、オーディオネットワークシステムS内の全装置で仮想カレントメモリの内容を統一できる。したがって、複数台の装置、例えばミキサM1とミキサM2でパラメータを編集可能な場合でも、1台の装置でなされた変更の内容を速やかに全装置で共有し、矛盾なくパラメータの値を編集することができる。
次に、入力レベル操作部160の操作に応じてオーディオネットワークシステムSの各装置が実行する処理について説明する。
まず、図11及び図12に、ミキサMのCPU101が補償ボタン163の操作を検出した場合の処理のフローチャートを示す。
ミキサMのCPU101は、ある装置Yのx番目の入力ポートと対応する補償ボタン163の操作を検出すると、図11の左上のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU101はまず、仮想カレントメモリ152中の、装置Yについての自動補償フラグACS(x)を反転する(S11)。ACS(x)は、x番目の入力ポートの自動補償オンオフを示すフラグである。
そして、反転後のACS(x)の値がONであれば(S12)、自動補償の開始に対応した処理として、自動補償時のゲインの目標値である目標ゲインTG(x)の値として、アナログアンプ131のゲインの現在値であるアナログゲインAG(x)の値を設定する(S13)。その後、操作された補償ボタン163をオン表示にし、対応するゲイン表示部162に、TG(x)の値を示すマーク162a(図14参照)を表示させる(S14)。
一方、ステップS12で反転後のACS(x)の値がOFFであれば、自動補償の終了に対応した処理として、操作された補償ボタン163をオフ表示にし、対応するゲイン表示部162におけるマーク162aの表示を消去させる(S15)。
そして、いずれの場合も、装置Yに、ACS(x)の値を、反転後の値(仮想カレントメモリの値)に設定するよう命令し(S16)、処理を終了する。この命令は、オーディオネットワークを介して、装置Yに対して、ACS(x)の識別子と現在値とを含むコマンドを送信することにより行うことができる。また、装置YがミキサM自身の場合には、コマンドの送信は不要であるが、命令に応じた処理は他の装置の場合と同様に実行する。
一方、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置のCPU(ここでは入出力装置IOのCPU201とする)は、ステップS16で自身宛に送信されたACS(x)の設定命令を検出すると、図11の右下のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU201はまず、命令に含まれる識別子が示すカレントメモリ中のパラメータACS(x)を、命令に含まれる現在値と同じ値に設定する(S21)。
そして、設定後のACS(x)の値がONであれば(S22)、自動補償を開始すべく、目標ゲインTG(x)の値としてアナログゲインAG(x)の値を設定すると共に、補償部234のゲインである補償ゲインCG(x)の値を0dBに設定する(S23)。そして、x番目の入力ポート221aのスイッチ235を補償部234側に切り替えると共に、補償部234のゲインをCG(x)の値に従って制御する(S24)。
一方、ステップS22でACS(x)の値がOFFであれば、自動補償を停止すべく、x番目の入力ポート221aのスイッチ235をADC233側に切り替える(S25)。AG(x)の値は変更しないので、以後、入力ポート221aから出力される波形データは、切り替え時点のAG(x)の値に従ってレベル調整されたものになる。
そして、いずれの場合も、オーディオネットワークシステムS内で仮想カレントメモリを有する各装置(ここではミキサエンジンM1,M2)に、変更後のACS(x)及びTG(x)の値を通知して(S26)、処理を終了する。この通知は、オーディオネットワークを介して、各装置に対して、ACS(x)及びTG(x)の各々の識別子と現在値とを含むメッセージを送信することにより行うことができる。
なお、どの装置へステップS26の通知を行うべきか(どの装置が装置Yについての仮想カレントメモリを備えているか)は、予め手動で設定しておくか、装置Yを起動してオーディオネットワークに接続する際に必要な情報を自動的に収集して設定する。また、ACS(x)の設定命令の送信元には、必ずしも、ステップS26の通知を行わなくてもよい。
また、CG(x)の値は、ユーザが直接操作して設定するものでも表示に用いるものでもないので仮想カレントメモリと値を統一する必要がないためここでは通知していないが、CG(x)の値も通知して値を統一するようにしてもよい。
そして、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置のCPU(ここではミキサMのCPU101とする)は、装置YからステップS26で自身宛に送信された通知を検出すると、図12のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU101はまず、仮想カレントメモリ152中の、通知の送信元である装置YについてのACS(x)及びTG(x)に、通知された値を設定する(S31)。
そして、設定後のACS(x)の値がONであれば(S32)、装置Yのx番目の入力ポートについての補償ボタン163をオン表示にし、対応するゲイン表示部162に、設定後のTG(x)の値を示すマーク162a(図14参照)を表示させ(S33)、処理を終了する。
一方、ステップS32で反転後のACS(x)の値がOFFであれば、装置Yのx番目の入力ポートについての補償ボタン163をオフ表示にし、対応するゲイン表示部162におけるマーク162aの表示を消去させ(S34)、処理を終了する。
以上の一連の処理により、自動補償機能をオンする操作に応じて、装置Yに入力ポートxにおける自動補償を開始させると共に、自動補償時のゲインの目標値をアナログゲイン値の表示にも用いるゲイン表示部162に表示させることができる。また、自動補償機能をオフする操作に応じて、装置Yに入力ポートxにおける自動補償を停止させると共に、目標値の表示も消去することができる。
なお、ステップS16において、TG(x)については設定すべき値そのものは通知せず、装置Y側でAG(x)の値を参照して値を設定させるようにしているが、TG(x)についても、ステップS16で具体的な値を指定して設定を命令するようにしてもよい。
次に、図13に、ミキサMのCPU101がゲインつまみの操作を検出した場合の処理のフローチャートを示す。
ミキサMのCPU101は、ある装置Yのx番目の入力ポートと対応するゲインつまみ161の操作を検出すると、図13の左上のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU101はまず、仮想カレントメモリ152中の、装置YについてのアナログゲインAG(x)の値を、検出した操作量に応じて変更する(S41)。
そして、操作されたゲインつまみ161の表示を、変更後のAG(x)の値を表示するように更新する(S42)。その後、装置Yに、AG(x)の値を変更後の値(仮想カレントメモリの値)に設定するよう、図11のステップS16の場合と同様に命令し(S43)、処理を終了する。この命令は、オーディオネットワークを介して、装置Yに対して、AG(x)の識別子と現在値とを含むコマンドを送信することにより行われる。
一方、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置のCPU(ここでは入出力装置IOのCPU201とする)は、ステップS43で自身宛に送信されたAG(x)の設定命令を検出すると、図13の右側のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU201はまず、命令に含まれる識別子が示すカレントメモリ中のパラメータAG(x)を、命令に含まれる現在値と同じ値に設定する(S51)。そして、x番目の入力ポート221aのアナログアンプ231のゲインを、変更後のAG(x)の値に従って制御する(S52)。
その後、ACS(x)の値がONであれば(S53)、自動補償に関する処理を実行すべく、補償ゲインCG(x)の値を、目標ゲインTG(x)と変更後のアナログゲインAG(x)の値の差に設定する(S54)と共に、x番目の入力ポート221aの補償部234のゲインを、変更後のCG(x)の値に従って制御する(S55)。
その後、オーディオネットワークシステムS内で仮想カレントメモリを有する全装置(ここではミキサエンジンM1,M2)に、変更後のAG(x)の値を図11のステップS26と同様に通知して(S56)、処理を終了する。この通知は、オーディオネットワークを介して、各装置に対して、AG(x)の識別子と現在値とを含むメッセージを送信することにより行うことができる。
ステップS53でACS(x)の値がOFFであれば、そのままステップS56に進む。
そして、オーディオネットワークシステムSを構成する各装置のCPU(ここではミキサMのCPU101とする)は、装置YからステップS53で自身宛に送信された通知を検出すると、図13の左下のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理において、CPU101はまず、仮想カレントメモリ152中の、装置YについてのAG(x)に、通知された値を設定する(S61)。そして、変更したAG(x)と対応するゲインつまみ161の表示を、変更後のAG(x)の値を表示するように更新して(S62)、処理を終了する。
以上の一連の処理により、自動補償機能がオンの場合には、補償部234のゲインを、目標値とアナログゲインの現在値との差分を打ち消す値に設定することができる。また、自動補償機能のオンオフによらず、ゲイン表示部162に、アナログゲインの現在値を表示させることができる。
次に、図14に、図11乃至図13の処理により行われる入力レベル操作部160における表示の遷移例を示す。
図14の(a)に示すのは、自動補償機能がオフの状態である。この状態でゲインつまみ161を回すと、それに応じて入力ポートにおけるアナログゲイン値が変化し、それは実効ゲインにも反映される。また、指示部161aにより、アナログゲインの現在値も表示される。
そして、つまみを任意の位置まで回して補償ボタン163を押下すると、(b)に示す状態となる。補償ボタン163は、自動補償機能がオンであることを示す点灯状態となり、ゲイン表示部162には、マーク162aにより、目標ゲインとしてその時点のアナログゲインの現在値が表示される。
自動補償機能がオンの状態でゲインつまみ161を回すと、それに応じてアナログゲイン値が変化し、(c)に示すように、指示部161aもアナログゲインの現在値を示す位置に移動するが、もちろん目標ゲインは変化しない。そして、入力ポートの実効ゲインも、目標ゲインの値のままである。
その後、再度補償ボタン163を押下すると、自動補償機能がオフの状態に戻る。そして、(d)に示すように、補償ボタン163は、自動補償機能がオフであることを示す消灯状態となり、目標ゲインを示すマーク162aは消去される。
以上の通り、オーディオネットワークシステムSでは、自動補償機能がオンの場合に、(b)及び(c)のように入力ポートのアナログゲインの設定を受け付けるゲインつまみ161の近傍に自動補償の目標ゲインを表示している。従って、ゲインつまみ161の表示を見るだけで、自動補償機能のオンオフ及び、オンの場合の入力ポートの実効ゲイン(目標ゲイン)を確認することができる。もちろん、自動補償機能のオンオフを問わず、アナログアンプのゲイン値も確認することができる。従って、入力ポートから後段へ出力される信号のレベルをユーザが把握し易い状態で、自動補償機能を利用することができる。すなわち、入力ポートの実効ゲインを把握しつつ、アナログゲインの値を、AD変換に好適な値に調整することができる。
次に、図15乃至図17に、入力ポートのゲイン調整に関する操作部の別の表示例を示す。これらの図に示す表示例は、ゲインつまみ161及び補償ボタン163に相当する操作子の他、他の操作子も合わせてひとまとまりの操作部としたものである。
図15及び図16に示すのは、ゲイン/パッチ設定画面の表示例である。
このゲイン/パッチ設定画面300は、音響信号の外部入力からその信号を処理するミキサMの入力ch123までの信号伝送に関する設定を受け付ける画面である。より具体的には、ミキサMの入力ch部123の1つの入力ch123aについて、どの装置のどの入力ポートから入力した音響信号を供給するかの設定と共に、入力ポートにおけるゲイン調整に関する設定も受け付ける画面である。
不図示の画面においてユーザが入力chを1つ選択してゲイン/パッチ設定画面の表示を指示すると、ゲイン/パッチ設定画面300がポップアップ表示され、入力ch表示部301にそのchの情報が表示される。
また、入力ポート選択部302をタッチすると、不図示のポップアップ画面によりどの入力ポートから入力した音響信号を入力ch表示部301に表示された入力chへ供給するかを選択することができる。選択肢は、特に別途制限をしなければ、オーディオネットワークシステムSを構成する全ての装置(ミキサM自身も含む)の全ての入力ポートである。
ミキサM自身の入力ポート121aが選択された場合、その選択に応じて、入力パッチ122で入力ポート121aと入力ch123aとが対応付けられる。
また、入出力装置IOの入力ポート221aが選択された場合、その選択に応じて、その入力ポート121aからその入力ch123aへ音響信号を供給するための、パッチ222、オーディオネットワーク、及びパッチ122を介した結線が自動的に設定される。
より詳細に説明すると、その入出力装置IOにおいては、確保している信号伝送chのうちの1つがその結線用に割り当てられ、パッチ222には、その割り当てられた信号伝送chに対応する送信ポートにその入力ポート121aの出力を供給する設定が行われる。また、そのミキサMにおいては、その信号伝送chの受信設定により対応する受信ポートが用意され、入力パッチ122には、その入力ch123aにその受信ポートの出力を供給する設定が行われる。
そして、図15に示したのは、入力ポート選択部302において、入出力装置IO2のアナログ入力ポートAP2が選択された場合の例である。
この場合、入力ポート設定部310には、ファンタム電源設定ボタン311、ゲインつまみ312、補償ボタン313及びレベルメータ314,315を設けている。
ファンタム電源設定ボタン311は、入力ポートに設けたヘッドアンプであるアナログアンプ231(又は131)に供給されるファンタム電源のオンオフを設定するためのボタンである。
ゲインつまみ312及び補償ボタン313は、図9に示したゲインつまみ161及び補償ボタン163と対応するものである。もちろん、ゲインつまみ312は、アナログゲインの現在値を表示する指示部312aを備えるし、ゲインつまみ312の周囲には、自動補償の目標ゲインを示すマーク316を表示可能である。
レベルメータ314は、アナログアンプ231(又は131)によるレベル調整後、AD変換前の信号のレベルを表示し、アナログゲイン値設定の参考に供する。レベルメータ315は、スイッチ235(又は135)により選択された、オーディオネットワークに送出される信号のレベルを表示する。
一方、入力ch設定部320には、位相ボタン321、デジタルゲインつまみ322及びレベルメータ323を設けている。
位相ボタン321は、入力ch123aに設けたアッテネータ141内にある図示しない位相反転部の位相反転する/しないを切り替えるためのボタンである。デジタルゲインつまみ322はアッテネータ141におけるデジタル信号のゲイン(または減衰率)を調整するためのつまみである。レベルメータ323は、入力ch123aにおけるアッテネータ141とイコライザ142の間の信号のレベルを表示する。
一方、図16に示したのは、入力ポート選択部302において、入出力装置IO2のデジタル入力ポートDP4が選択された場合の例である。
この場合、入力ポート設定部310の構成が図15の場合と異なり、入力ポート設定部310は、接続先の名称を表示する名称表示部317と、図15と対応するレベルメータ315とを備えるのみである。
これは、デジタルの入力ポートにはヘッドアンプを設けないため、これに関する設定が不要であるためである。
図17に示したのは、図15及び図16に示した画面の内容を、複数ch分まとめた画面の例である。
図17に示すゲイン/パッチ設定画面400は、入力ch選択部410、入力ポート選択部420、ファンタム電源設定部430、アナログゲイン設定部440、自動補償設定部450、位相設定部460、デジタルゲイン設定部470を備える。
これらの各セクションには、8chの入力ch各々について、それぞれ図15で説明したものと対応する操作部や表示部を備える。しかし、該当する機能のない入力ポートが対応付けられているchについては、操作部も設けていない。
入力ch選択部410は、図15の入力ch表示部301と対応する。入力ポート選択部420は、図15の入力ポート選択部302と対応する。
ファンタム電源設定部430は、図15のファンタム電源設定ボタン311と対応する。ただし、入力ポートと対応付けられていなかったり(CH6〜CH8の場合)、ファンタム電源のない入力ポート(ここではデジタルの入力ポート)と対応付けられていたり(CH4及びCH5の場合)する入力chについては、ファンタム電源に関する設定は無意味であるので、ボタン自体設けていない。
アナログゲイン設定部440は、図15のゲインつまみ312及びレベルメータ314と対応するゲインつまみ441及びレベルメータ443部品を備えるセクションである。ゲインつまみ441の近傍には、自動補償の目標ゲインを示すマーク442(図15のマーク316と対応)も表示できる。なお、レベルメータ314は、入力ポートと対応付けられていない入力chについては、表示すべきデータがないため設けていない。ゲインつまみ441は、それに加え、ヘッドアンプを有しない入力ポート(ここではデジタルの入力ポート)と対応付けられている入力chについても、設定及び表示すべきパラメータがないため設けていない。
自動補償設定部450は、図15の補償ボタン313と対応する。ただし、補償ボタンは、自動補償機能を備えたアナログ入力ポートと対応付けられている入力chについてのみ設けている。図17の例において、CH3の入力chと対応付けられている入力ポートは、自動補償機能を備えていないアナログ入力ポートであり、このため補償ボタンは設けていない(従ってアナログゲイン設定部440においてマーク442を表示することもない)。
位相設定部460は、図15の位相ボタン321と対応する。デジタルゲイン設定部470は、図15のデジタルゲインつまみ322及びレベルメータ323と対応する部品を備えるセクションである。
オーディオネットワークシステムSにおいて、ミキサMは、以上の図15乃至図17を用いて説明した画面によっても、図9に示した入力レベル操作部160の場合と同様、入力ポート121a,221aにおけるアナログゲイン値及び自動補償の目標ゲインを、見やすく、かつ相互の関係がわかりやすい形で表示することができる。
なお、さらに多くのch、例えば全chのパラメータを1つの画面に表示させる等、画面のスペースの制約がさらに厳しい場合、補償ボタン313の表示を省略することもできる。この場合でも、ユーザは、マーク442の有無により、どの入力chと対応する入力ポート自動補償が実行されているか否かを把握できる。
以上で実施形態の説明を終了するが、システム及び装置の構成、操作パネルの構成、具体的な処理内容、操作方法等が上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
上述した実施形態においては、入力レベル操作部160を、ディスプレイに表示させる画面上に設ける例について説明した。しかし、これに代えて、ゲインつまみ161及び補償ボタン163と対応する物理的な操作子を用いてもよい。この場合、ゲイン表示部162としては、複数のLEDからなるインジケータを、ゲインつまみ161の操作可能範囲に沿って設けるとよい。
また、ゲインつまみ161は、回転操作可能なノブに限られず、直線方向に移動操作可能なスライダ等、他の形状でも構わない。補償ボタン163もプッシュボタンに限られず、レバー式やシーソー式のオンオフスイッチであってもよい。
また、自動補償の目標ゲインとしては、自動補償機能がオンされた時点のアナログゲイン値を用いることが好ましいが、これに限られることはない。
また、上述した実施形態においては、音響信号処理システムを、オーディオネットワークにより音響信号を伝送可能に接続されたミキサ(信号処理装置)及び入出力装置により構成した例について説明した。しかし、これに限られることはなく、自動補償機能を有する入力ポートと、入力ポートからの信号供給先(上述の実施形態では入力chだがこれに限られない)と、入力ポートに関する操作を受け付け表示を行うUIと、入力ポートに関する設定を実行する制御部とを、全て同じ装置が備えていても構わない。すなわち、オーディオネットワークシステムを構成する装置が1台であっても構わない。上述した実施形態においても、ミキサMは、これらの構成要素を全て備える装置である。
また、逆に、上述した実施形態では、UIや制御部を、入力chや入力ポートを備えるミキサMに設けていたが、UIを独立させて、信号処理装置や入出力装置を制御するための専用の制御装置として設けてもよい。この場合において、制御装置は必ずしもオーディオネットワークに接続されている必要はなく、オーディオネットワークに接続されている何れかの機器に、USB(Universal Serial Bus)やIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394等の別のインタフェースを介して接続するようにしてもよい。また、制御装置のハードウェアとしては、操作をGUI(Graphical User Interface)上で行うのであれば、公知のPCを用いることができる。もちろん、音響機器操作用の物理的な操作子を多数備えた専用のリモートコントローラも用いることもできる。
この点を含め、オーディオネットワークシステムを複数の装置により構成する場合、その各装置に、実施形態で説明した入力ポート、信号供給先、UI及び制御部の機能が、どのような組み合わせで設けられていても構わない。この場合でも、装置間に適宜な通信を実行させてそれらの装置を協働させることにより、自動補償を含む入力ポートにおけるゲイン調整の機能及び、その動作状態の見やすい表示の機能は、上述した実施形態の場合と同様に実現可能である。
さらに、複数の装置の間の通信も、上述したようなリング型のオーディオネットワークを介して行うことは必須ではなく、他のプロトコルを用いて行うことももちろん可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、自動補償機能を備えた音響信号処理システムにおいて、入力ポートから後段へ出力される信号のレベルをユーザが把握し易くすることができる。
従って、この発明を適用することにより、自動補償機能に係る操作性を向上させることができる。
CB…通信ケーブル、IO1〜IO3…入出力装置、M1,M2…ミキサ、S…オーディオネットワークシステム、101,201…CPU、102,202…ROM、103,203…RAM、104…表示器、105…電動フェーダ、106…操作子、107,205…外部入出力部、108…DSP、109,206…ネットワーク入出力部、111,211…システムバス、112,212…オーディオバス、121,221…入力部、121a,221a…入力ポート、122…入力パッチ、123…入力ch部、123a…入力ch、124…混合バス、125…出力ch、126…出力パッチ、127…出力部、131,231…アナログアンプ、132,232…ゲイン調整部、133,233…ADC、134,234…補償部、135,235…スイッチ、141…アッテネータ、142…イコライザ、143…コンプレッサ、144…レベル調整部、151…カレントメモリ、152…仮想カレントメモリ、160…入力レベル操作部、161…ゲインつまみ、161a…指示部、162…ゲイン表示部、162a…マーク、163…補償ボタン、204…簡易UI、222,223…パッチ、224…出力部

Claims (1)

  1. 入力されたアナログ信号のレベルを、設定されているアナログゲイン値に応じて調整するアナログアンプ部と、該アナログアンプ部から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、該AD変換部が出力するデジタル信号のレベルを、設定されているデジタルゲイン値に応じて調整するデジタルアンプ部と、前記AD変換部の出力あるいは前記デジタルアンプ部の出力の一方を後段へ出力する信号として選択する選択部とを備えたレベル調整手段と、
    前記アナログゲイン値の変更操作を受け付けるゲイン操作受付手段と、
    前記レベル調整手段における自動補償のオンオフ操作を受け付ける補償操作受付手段と、
    前記アナログゲイン値の現在値を表示するアナログゲイン表示手段と、
    (1)前記自動補償をオンする操作に応じて、その時点の前記アナログゲイン値の現在値を目標ゲイン値として前記アナログゲイン表示手段の近傍に表示すると共に前記選択部に前記デジタルアンプ部の出力を選択させ、(2)前記自動補償がオンされている間の前記アナログゲイン値の変更操作に応じて、前記デジタルゲイン値を、前記目標ゲイン値と前記アナログゲイン値との差分を打ち消す値に設定し、(3)前記自動補償をオフする操作に応じて、前記目標ゲイン値の表示を消去すると共に、前記選択部に前記AD変換部の出力を選択させる制御手段とを、
    1つの装置に又は複数の装置に分散して備えることを特徴とする音響信号処理システム。
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