JP4623447B2 - ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシン、帯状物送り出し装置、およびミシンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ショーツやガードルなどの裾レースゴム、パンティストッキングやタイツなどの天ゴム、水着やトランクスなどのゴム付けなど、帯状物(以下、テープ)を生地に縫い付ける場合、ミシンに取り付けられるテープ送り装置からテープを送り出しながら生地に縫い付ける。テープを生地に精度良く縫い付ける従来技術として、たとえば特公平7−44984号公報「ミシンにおける長尺縫製物の送り制御装置」がある。
【0003】
テープ付けに関してさらに詳細に説明すると、生地は針板上にあり、テープ送り装置から生地の上または下にテープが送り出される。オペレータは、生地の縁にそってテープが縫い付けられるように生地を送り出してテープを縫い付ける。生地の縫製終了端までテープを縫い付けると、カッタでテープを切断する。
【0004】
ゴムテープなどのテープの縫い付けは、張力を与えながら縫い付けることで、縫い上がったときに生地が縮み、いわゆるギャザが入った縫い上がりとすることをできる。また、張力を与えずにテープを縫い付けることで、平坦なフラット縫いとすることができる。
【0005】
縫製終了後、規定通りの寸法で仕上がったかどうかを検査する必要がある。このとき、生地に縫い付けられたテープが無負荷のときの長さを測る。つまり、ギャザが入っている場合には、ギャザを伸ばさないで測る。具体的には、たとえばテーブルに定規を取り付けておき、オペレータが縫い上がった生地を無負荷状態で定規に合わせて、縫い上がり長さを測る。この長さが規定の長さに対して、許容内なら合格とし、許容外なら不合格とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のゴムテープの縫い付け作業では、オペレータが縫い上がった生地を、毎回手作業で検査するといった区分を必要とし、作業効率が悪いといった問題があった。このことから、規定の長さで縫い付けられたかを自動で検査を行なうことができるミシンが望まれている。また、前述した特公平7−44984号公報にも、検査方法に関しては記載されていない。
【0007】
したがって本発明の目的は、規定の長さで縫い付けられたかを自動で検査することができるミシン、帯状物送り出し装置、およびミシンの制御方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、縫製作業を行なうミシン本体と、
送り出される縫製物の送り出し長さを検出する送り出し長さ検出手段と、
予め定める縫製物の所定の送り出し長さを記憶する記憶手段と、
縫製作業終了時に、前記送り出し長さ検出手段で検出した縫製物の送り出し長さと、記憶手段に記憶される縫製物の所定の送り出し長さとを比較する比較手段と、
送り出し長さ検出手段で検出される送り出し長さと、前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さとの差の許容量を、任意に設定することができる許容量設定手段とを有することを特徴とするミシンである。
【0009】
本発明に従えば、縫製物の送り出し長さを検出することによって、縫製された長さを検出することができる。したがって、縫製終了時に、縫製物の送り出し長さと、予め記憶する所定の送り出し長さとを比較することで、規定通りに縫製されたかどうかを自動で検査することができる。これによって、縫製終了時にオペレータが、定規で仕上がり寸法を測るといった検査区分が省かれ、作業効率を向上することができる。
また記憶手段に記憶する所定の送り出し長さと、送り出し長さ検出手段で、縫製終了時に検出した送り出し長さとの差の許容量を任意に設定することができるので、要求される仕上がり精度に応じて、任意に許容量を設定することができる。
【0010】
請求項2記載の本発明の前記縫製物が帯状物であり、この帯状物を送り出す帯状物送り出し手段を有し、
前記送り出し長さ検出手段は、帯状物送り出し手段から送り出される帯状物の長さを検出し、
前記ミシン本体は、生地に帯状物を縫い付ける縫製作業を行い、
前記所定の送り出し長さは、生地に縫い付けられるべき帯状物の長さであることを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、縫製物がゴムテープなどの帯状物であり、帯状物を生地に縫い付ける場合においても、縫製終了時に、送り出し長さと記憶手段に記憶される所定の長さとを比較することで、規定通りに縫製されたか否かを自動で検査することが可能となる。
【0012】
請求項3記載の本発明は、前記記憶手段に記憶する所定の送り出し長さを、任意に設定することができる所定長さ設定手段を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、前記所定の送り出し長さを任意に設定することができるので、縫製内容に応じて、設定する所定長さを任意に設定することができる。
【0016】
請求項記載の本発明は、前記比較手段で、送り出し長さ検出手段で検出した縫製物の送り出し長さと、記憶手段に記憶される縫製物の所定の送り出し長さとを比較した後、その結果を伝達する伝達手段を有することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、比較手段で比較した結果を伝達する伝達手段を有するので、縫い付けられた縫製物の長さが、所定長さに対して許容量を超える場合に、音または光などでオペレータに警告を発して伝達することができる。
【0018】
請求項記載の本発明は、ミシンに取り付けられ、生地に縫い付けられる帯状物を送り出す帯状物送り出し手段と、
前記帯状物送り出し手段から送り出される帯状物の長さを検出する送り出し長さ検出手段と、
予め定める帯状物の所定の送り出し長さを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に、帯状物の前記所定の送り出し長さを設定する所定長さ設定手段と、
前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さと、前記送り出し長さ検出手段で検出した送り出し長さとを比較して長さの差を算出する比較手段と、
送り出し長さ検出手段で検出した送り出し長さと、前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さとの差の許容量を設定する許容量設定手段と、
縫製作業終了時に、前記比較手段で算出した長さの差と、前記許容量設定手段に設定された許容量とを比較し、その結果を伝達する伝達手段とを有することを特徴とする帯状物送り出し装置である。
【0019】
本発明に従えば、縫製終了時に、帯状物送り出し手段から送り出された帯状物と、所定の送り出し長さとを比較し、その長さの差が許容量を超える場合に、そのことを伝達手段でオペレータに伝達する。このようにして、検査を自動で行うことができる。
【0020】
請求項記載の本発明は、予め定める所定の送り出し長さを記憶し、
送り出される縫製物の送り出し長さを検出し、
縫製作業終了時に、前記記憶される縫製物の所定の送り出し長さと、検出した縫製物の送り出し長さとの差が、予め定められた許容内にあるかどうかを比較することを特徴とするミシンの制御方法である。
【0021】
本発明に従えば、縫製終了時に、縫製物の送り出し長さと、予め記憶する所定の送り出し長さとを比較することで、自動で検査することができる。これによって、縫製終了時にオペレータが、手作業で仕上がり寸法を測るといった検査区分が省かれ、作業効率が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるテープ送り装置1の使用状態を示す斜視図である。テープ送り装置1は、ミシン本体(図示略)に取り付けられ、生地(図示略)にレースゴムやゴムテープなどのテープ(帯状物)Tを縫い付ける場合に用いられ、送り装置本体2と、制御ボックス(図2参照)3とから構成される。
【0023】
送り装置本体2は、テープTを挟持する大ローラ5、小ローラ6と、大ローラ5を回転駆動するステッピングモータ7とを有する。ローラ5,6は、ローラ取付台10に支持され、ローラ5,6が、ミシン本体の布押え4の上に配置されるように、ローラ取付台10がブラケット8を介してミシン本体に固定される。ローラ5,6は外周面がローレット加工によって粗面に形成され、互いに弾発的に当接する。これによって、テープTが、ローラ5,6間を滑ることなく挟持することができ、また小ローラ6は、回転駆動する大ローラ5に確実に従動回転することができる。また、テープの挟持力は、テープ挟持力調整器13によって調整可能であり、これによって、テープTの厚みなどに応じて、最適な挟持力に設定することができる。
【0024】
ステッピングモータ7は、カップリング(図示略)を介して大ローラ5に連結され、入力パルスごとに所定の微小角度だけ大ローラ5を回転させる。これによって、高精度にテープの送りを制御することができる。
【0025】
布押え4には、テープTを布押えの下面に案内するテープ供給ガイド16が設けられる。また、ローラ5,6と布押え4との間には、テープガイドバー15が設けられる。テープガイドバー15は、先端のガイド部19にテープTを通過させ、ローラ5,6から送り出されたテープTを布押え4のテープ供給ガイド16に導く。テープガイドバー15は、支軸17で角変位可能に支持され、テープガイドストッパ18で、角度位置が決定される。したがって、このテープガイドストッパ18の位置を調整することで、ガイド部19の位置を調整することができる。この構成によって、テープ供給ガイド16にスムーズに案内される位置に、テープガイドバー15の位置決めを行なうことができる。
【0026】
ミシン本体には、送り装置本体2の上にテープガイド棒12が取り付けられ、このテープガイド棒12を介してテープTがローラ5,6間に挿入される。ローラ5,6の下から導出されたテープTは、テープガイドバー15のガイド部19を通過し、布押え4のテープ供給ガイド16に挿入され、布押え4の下面に導かれる。
【0027】
布押え4は、針板(図示略)上にあり、針板と布押え4の下面との間で生地を挟む。針板には、送り歯(図示略)が設けられ、この送り歯が楕円運動することで、針(図示略)の上下動に同期して生地を後方に送り出す。テープ送り装置1は、ステッピングモータ7によって大ローラ5を回転させることで、テープTを送り出し、生地上に供給する。したがって、ミシン本体を駆動しながら、テープTを送り出すことによって、生地にテープTを縫い付けることができる。
【0028】
テープTがゴムテープなどの場合、生地の送り速度に対して、テープの送り速度を遅らすことで、ゴムテープに張力をかけた状態で生地に縫い付けることができ、これによって、ギャザを入れることができる。また、生地の送り速度とテープの送り速度とを同じにすることで、平らに縫うことができる。このようなテープTの送り速度の調整は、制御ボックス3によって制御される。
【0029】
図2は、テープ送り装置1の電気的な接続関係を示す図である。送り装置本体2のステッピングモータ7は、信号ケーブル20を介して制御ボックス3に接続される。また、制御ボックス3には、膝スイッチ21および、ミシン本体9のミシンシャフトの回転を検出するパルスエンコーダ22が接続される。さらに、制御ボックス3には、設定値の入力および表示を行なうコントロールパネル(図示略)、および生地センサが接続される。生地センサは、針板を挟んで配置される発光素子と受光素子とからなり、生地の有無に対応した信号を出力する。制御ボックス3では、この生地センサからの信号に基づいて、縫い始めと縫い終わりとを判断する。
【0030】
次に、図3に示すレディスショーツの縫製作業を例に、テープの縫い付けについて説明する。図3では、生地31にレースゴムであるテープTを縫い付ける場合を示す。前述したように、ゴム状のテープTを縫い付ける場合、張力をかけて縫い付けることで、ギャザを入れ、張力をかけずに縫い付けることで平坦とすることができる。テープTに張力を与えるとは、テープTの送り速度を、生地の送り速度よりも遅くすることである。これによって、生地が先に進み、テープTは、ローラ5,6の挟持位置から縫製位置までの間で伸ばされて張力が発生し、この状態で生地に縫い付けられることになる。したがって、縫製後、無負荷とすることでテープTが縮み、生地にギャザがつけられることとなる。
【0031】
図3の場合、生地31の両側にテープTを縫い付けるが、一方のテープの縫い付けで、ギャザを入れる範囲とギャザを入れず平坦とする範囲とがある。したがって、一方のテープ付け工程を複数の区分に分割する。
【0032】
まず生地31の一方側の工程1において、右上から右下に向けてテープ付けを行い、区分1では平坦とし、区分2ではギャザを付け、区分3で再び平坦となるようにテープTを縫い付け、生地31の端部まで縫い付けると、送り出し装置本体2のローラ5,6の下、または布押え4の後方に配置されるカッタ(図示略)でテープを切断して工程1が終了する。次に生地31の左側の工程2において、左下から左上に向かって、区分4で平坦とし、区分5でギャザを付け、区分6で平坦となるようにテープTを縫い付ける。
【0033】
そして縫製終了後、それぞれのテープ付け工程1,2が、規定の仕上がり寸法になっているかを検査する。縫製中は、テープTに張力を与えて縫い付けるが、検査時は、テープTを無負荷の状態としテープTに沿う生地の長さを測定する。この長さが、所定の長さに対して、許容内にあるか否かで、合格か不合格かを判定する。
【0034】
テープ送り装置1から送り出されるテープTは、ローラ5を回転させて送り出され、張力は、ローラ5,6の挟持位置から縫製位置までの間で発生する。つまり、ローラ5の回転量からテープTの送り出し長さを検出すれば、それは無負荷でのテープの長さと実質同等となる。したがって、テープTの送り出し長さを測ることで、縫製後の無負荷でのテープの長さを検出することが可能となる。本発明はこの点を利用し、縫製作業中に、テープの送り出し長さをカウントし、縫製終了時でのテープの送り出し長さと、所定のテープ長さとを比較して検査を行なう。
【0035】
次に、図4の制御ボックス3の制御ブロック図を参照して、制御ボックス3の構成について説明する。図3に示す例では、生地の両側に一本つテープTを縫い付け、各々一回の縫製工程で3つの区分を有している。本実施形態では、右側のテープの縫い付け工程終了時、つまり区分1〜区分3が終了した時点で検査を行なうものとする。
【0036】
制御部30には、制御プログラム、各種設定値を記憶するメモリ、テープ送りパルスメモリ、およびテープ送りパルスカウンタが組み込まれる。各種設定値としては、テープ送り量設定値S1〜Snおよびテープ送り長さ設定値L1〜Ln、がある。これらは、区分ごとに設定される値であるので、図3に示す場合は、区分1〜区分3に対応して3つずつ設定される。また設定値として送り長さ誤差設定値Wが設定される。これらの設定は、制御ボックス3に接続されるコントロールパネルから行なう。
【0037】
縫製時には、制御部30からステッピングモータ7に一定の間隔で連続してパルスを出力してテープを一定速度で送り出す。テープ送り量とは、1パルス当りのテープ送り出し長さである。つまり、このテープ送り量を調整することで、テープの送り出し速度を調整することができる。つまり、前述したようにテープの送り速度を生地の送り速度よりも遅くなるように設定することで、ギャザを入れることができ、テープの送り速度と生地の送り速度とを同じとすることで、テープを平坦に縫い付けることができる。この場合、区分1および区分3では、平坦となるようにテープ送り量を設定し、区分2では、ギャザが入るようにテープ送り量を設定する。
【0038】
テープ送り長さとは、各区分で縫い付けられるべきテープの所定の長さである。このテープ送り長さは、パルス数で設定する。たとえばテープ送り量が1パルス当り0.2mmで、50mmテープを送る場合、50/0.2=250であるので、250パルスを設定する。このテープ送り長さの設定は、オペレータが計算して設定してもよく、またはオペレータは、各区分でのテープ長さのみを設定し、制御部内部で上記計算を行なってパルス数を設定するようにしてもよい。
【0039】
送り長さ誤差設定値Wは、テープ送り長さ設定値と実際に縫製したときのテープの送り長さとの差の許容値であり、パルス数で設定する。本実施形態では、区分1〜区分3におけるテープ送り長さと、実際のテープ送り長さとの差の許容値を設定する。
【0040】
制御部30には、上記設定値以外に、テープ送り切り替えスイッチ信号SW、縫い始め信号STおよび縫い終わり信号SPが入力される。テープ送り切り替えスイッチ信号SWは、本実施形態では前記膝スイッチ21から入力され、このテープ送り切り替え信号SWが入力されると次の区分に移る。
【0041】
縫い始め信号STは、縫製始まりを示す信号であり、縫い終わり信号SPは、縫製終了を示す信号であり、本実施形態ではこれらは前記生地センサから入力される。また、他の形態として、たとえばペダルからの信号を縫い始め、縫い終わりの信号としてもよい。
【0042】
制御部30からの出力信号として、テープ正送り信号パルスG、テープ逆送り信号パルスB、テープ送り長さ表示信号C、警告表示信号Aがある。テープ正送り信号パルスGおよびテープ逆送り信号パルスBは、ステッピングモータ7への入力信号であり、テープ正送り信号パルスGがステッピングモータ7に入力されると、テープTが、モータ1パルス分正方向に送られ、テープ逆送り信号パルスBが入力されると、テープTが、モータ1パルス分逆方向に送られる。
【0043】
たとえば平坦に縫う区分1から、ギャザを入れる区分2に切り換わるとき、区分1ではテープTに張力を発生させず、区分2から張力を発生させることになる。ギャザを入れるとは、前述したように、テープTの送り速度を生地の送り速度に対して遅くして行なう。張力は、ローラ5,6の挟持位置から縫製位置までの間でテープTを伸ばすことで発生させるので、区分1から区分2へ切り換わるときに、テープの送り速度をギャザ用に遅く切り替えただけでは、切り換わり時点ではテープTに十分な張力が発生しない場合がある。つまり、区分2の最初の位置では十分にギャザが形成されない恐れがある。本実施形態ではこの点に鑑み、区分1から区分2への切り換わり時点で、ローラ5を一時的に逆転させてギャザを入れるのに十分な張力を発生させる。テープ逆送り信号パルスGは、このような区分の切り換わり時点に出力されるものである。
【0044】
また、制御部30に内蔵されるテープ送りパルスカウンタは、モータを1パルス正転するときは、1加算し、モータを1パルス逆転するときは、1減算する。テープ送り長さ表示信号Cは、コントロールパネルへ入力され、前記テープ送りパルスカウンタの値、つまり縫製中の現在のテープ送り長さを表示する。また、警告表示信号もコントロールパネルに入力され、検査結果が不合格のときランプ、ブザーなどでオペレータに警告する。
【0045】
制御部30に内蔵されるテープ送りパルスメモリは、一回の工程でテープを送るモータのパルス数を合計した値が格納される。なお、テープ送り量設定値が生地の送り方向に対して反対方向のときは減算する。
【0046】
つぎに、制御部30に組み込まれる制御プログラムの動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0047】
まずステップS1で、テープ送りパルスカウンタ、テープ送りパルスメモリ、およびテープ送り長さ表示を0に設定する。つぎに、ステップS2で、縫い始め信号STが入力されたか否かを判別し、入力されていなければ、入力されるまで判別を繰り返し、生地が送り出され、縫い始め信号が入力されるとステップS3に進む。
【0048】
ステップS3では、まず制御部30内のメモリから、区分1のテープ送り量設定値S1、テープ送り長さ設定値L1、および送り長さ誤差設定値Wを読み込む。つぎのステップS4で、テープ送りパルスメモリに、現在のテープ送りパルスメモリの値と、読み込んだテープ送り長さ設定値とを加算した値を格納する。この場合は、テープ送りパルスメモリが0であるので、区分1でのテープ送り長さ設定値L1が格納される。
【0049】
つぎに、出力する信号が、テープ正送り信号パルスであるか否かを判断する。つまり、テープ送り量設定が正であるか否かを判断し、正であればステップS6に進み、テープ送りパルスカウンタに1加え、ステップS9に進む。ステップS5でテープ正送り信号パルスでない場合は、ステップS7に進み、テープ逆送り信号パルスであるか否か、つまりテープ送り量設定が負であるか否かを判断する。負でない場合は、ステップS9に進み、負である場合は、ステップS8に進み、テープ送りパルスカウンタを1減算してステップS9に進む。
【0050】
ステップS9では、テープ送り切り替えスイッチSWが入力されたか否かを判断し、入力されていない場合は、ステップS10に進み、縫い終わり信号SPが入力されたか否かを判断し、入力されていなければ、再びステップS5に戻り、区分1の作業を継続する。
【0051】
ステップS9において、テープ切り替えスイッチSWが入力されたと判断した場合は、ステップS3に戻り、次の区分、この場合は区分2に進む。つまり、テープ送り量設定S2、テープ送り長さ設定L2を読み込み、以下、ステップS4以降のステップを行なう。
【0052】
このようにして、区分1〜区分3の縫製作業が行なわれ、ステップS10において、縫い終わり信号SPが入力されると、ステップS11に進む。
【0053】
ステップS11では、テープ送りパルスメモリとテープ送りパルスカウンタの差の絶対値が、送り長さ誤差設定値よりも大きいか否かを判断して検査を行なう。大きい場合は不合格であるので、警告表示信号Aを出力してオペレータに警告し、送り誤差設定値以下の場合は、誤差が許容内であり、合格であるので、警告することなく終了する。
【0054】
このようにして、一回の縫製工程、この場合は区分1〜区分3の工程1を終了した時点で、自動で検査して合格か不合格かが判断され、不合格の場合には、オペレータに警告され、従来のようにオペレータが手作業で仕上がり検査を行なう必要がなくなり、作業効率が向上する。
【0055】
上述した実施形態では、送り長さ誤差設定値は、一本のテープを縫い付ける一回の縫製工程での許容誤差を設定したが、これに限らず、送り長さ誤差設定値を各区分ごとに設定しておき、一回の縫製工程での送り長さ誤差設定値を、各区分での誤差設定値を合計することで算出するようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、合格か不合格かの検査は、一回の縫製工程終了ごとに行なったが、これに限らず、1つの区分終了ごとに検査するようにしてもよい。この場合には、送り長さ誤差設定値は、各区分ごとに設定することになる。またこの場合、テープ送り切り替えスイッチ信号が入力された区分終了時点で、警告を行うことになる。
【0057】
また本実施形態では、区分の切り替えは、膝スイッチからのテープ切り替えスイッチ信号で切り替えたが、これ以外のスイッチで切り替え信号を入力してもよく、さらに、スイッチで区分の切り替えを行なうのでなく、各区分の長さを運針数で設定しておき、ミシンシャフトの回転数を検出するパルスエンコーダ22で運針数をカウントし、カウントした運針数に基づいて区分を切り替えるように制御してもよい。
【0058】
また、本実施形態のテープ送り装置1は、針板の上方に取り付けられ、生地の上からテープを供給するように設けられるが、これに限らず、針板の下からテープを供給し、生地の下側にテープを縫い付けるように構成してもよい。
【0059】
また、本実施形態では、テープはゴムテープとしたが、伸縮するゴムテープに限らず、伸縮しないテープであってもよい。さらに、テープなどの帯状物を生地に縫製する場合に限らず、たとえば2枚の縫製物を縫い合わせる場合において、一方の生地の送り出し長さを検出し、縫製終了時に、所定の長さと比較して検査するように制御してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、縫製終了時に、帯状物などの縫製物の送り出し長さと、予め記憶する所定の送り出し長さとを比較することで、規定通りに縫製されたかどうかの検査を自動で行なうことができる。これによって、縫製終了時にオペレータが、手作業で検査するといった手間が省かれ、作業効率が向上する。
【0061】
また本発明によれば、所定の長さを任意に設定することができるので、縫製内容に応じて、所定長さを任意に設定することができる。
【0062】
また本発明によれば、所定の送り出し長さと、実際に送り出した長さとの差の許容量を任意に設定することができるので、要求される仕上がり精度に応じて、任意に許容量を設定することができる。
【0063】
また本発明によれば、比較手段で比較した結果を伝達する伝達手段を有するので、縫い付けられた縫製物の長さが、所定長さに対して許容量を超える場合に、音または光などでオペレータに警告を発することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープ送り装置1の送り装置本体2の使用状態を示す斜視図である。
【図2】テープ送り装置1全体の構成を示す斜視図である。
【図3】縫製作業の一例を示す図である。
【図4】制御ボックス3の制御ブロック図である。
【図5】テープ送り装置1の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 テープ送り装置
2 送り装置本体
3 制御ボックス
7 ステッピングモータ
30 制御部
T テープ

Claims (6)

  1. 縫製作業を行なうミシン本体と、
    送り出される縫製物の送り出し長さを検出する送り出し長さ検出手段と、
    予め定める縫製物の所定の送り出し長さを記憶する記憶手段と、
    縫製作業終了時に、前記送り出し長さ検出手段で検出した縫製物の送り出し長さと、記憶手段に記憶される縫製物の所定の送り出し長さとを比較する比較手段と、
    送り出し長さ検出手段で検出される送り出し長さと、前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さとの差の許容量を、任意に設定することができる許容量設定手段とを有することを特徴とするミシン。
  2. 前記縫製物が帯状物であり、この帯状物を送り出す帯状物送り出し手段を有し、
    前記送り出し長さ検出手段は、帯状物送り出し手段から送り出される帯状物の長さを検出し、
    前記ミシン本体は、生地に帯状物を縫い付ける縫製作業を行い、
    前記所定の送り出し長さは、生地に縫い付けられるべき帯状物の長さであることを特徴とする請求項1記載のミシン。
  3. 前記記憶手段に記憶する所定の送り出し長さを、任意に設定することができる所定長さ設定手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のミシン。
  4. 前記比較手段で、送り出し長さ検出手段で検出した縫製物の送り出し長さと、記憶手段に記憶される縫製物の所定の送り出し長さとを比較した後、その結果を伝達する伝達手段を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のミシン。
  5. ミシンに取り付けられ、生地に縫い付けられる帯状物を送り出す帯状物送り出し手段と、
    前記帯状物送り出し手段から送り出される帯状物の長さを検出する送り出し長さ検出手段と、
    予め定める帯状物の所定の送り出し長さを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に、帯状物の前記所定の送り出し長さを設定する所定長さ設定手段と、
    前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さと、前記送り出し長さ検出手段で検出した送り出し長さとを比較して長さの差を算出する比較手段と、
    送り出し長さ検出手段で検出した送り出し長さと、前記記憶手段に記憶される所定の送り出し長さとの差の許容量を設定する許容量設定手段と、
    縫製作業終了時に、前記比較手段で算出した長さの差と、前記許容量設定手段に設定された許容量とを比較し、その結果を伝達する伝達手段とを有することを特徴とする帯状物送り出し装置。
  6. 予め定める所定の送り出し長さを記憶し、
    送り出される縫製物の送り出し長さを検出し、
    縫製作業終了時に、前記記憶される縫製物の所定の送り出し長さと、検出した縫製物の送り出し長さとの差が、予め定められた許容内にあるかどうかを比較することを特徴とするミシンの制御方法。
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