JP4599425B2 - 磁気抵抗素子及び磁気メモリ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗素子及び磁気メモリに係り、例えば双方向に電流を供給することで情報を記憶することが可能な磁気抵抗素子及び磁気メモリに関する。
強磁性体を用いた磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)は、不揮発性、高速動作、大容量、低消費電力を備えた不揮発性メモリとして期待されている。MRAMは、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistive)効果を利用するMTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子を記憶素子として備え、このMTJ素子の磁化状態により情報を記憶する。
配線電流による磁場で書き込みを行なう従来型のMRAMにおいては、微細化に伴い配線に流すことのできる電流値が減少するために、十分な電流磁場をMTJ素子に供給することが困難になる。さらに、MTJ素子に情報を記録するために必要とする電流磁場の大きさはMTJ素子の微細化に伴い増加するため、126M〜256Mビット世代で配線電流による磁場で書き込みを行なう方式を用いたMRAMには原理的な限界が来ると考えられる。
そこで、スピン角運動量移動(SMT:Spin Momentum Transfer)を利用した書き込み方式を用いたMRAMが提案されている(例えば、特許文献1)。スピン角運動量移動(以下、スピン注入ともいう)による磁化反転は、素子を微細化しても、磁化反転に必要な電流密度の大きさはほとんど増加しないため、高効率な書き込みが可能である利点を有している。
米国特許第6,256,223号明細書 特開2001−189010号公報 T. Maeda, IEEE Trans. Magn., vol. 41, 2005, pp.3331-3333 T. Suzuki et al., J. Magn. Magn. Mater., 193 (1999) 85-88
本発明は、熱的安定性を向上させることができ、かつ磁性層が磁化反転する際の反転電流密度のばらつきを低減することが可能な磁気抵抗素子及びそれを用いた磁気メモリを提供することを目的とする。
本発明の一視点に係る磁気抵抗素子は、(001)面に配向したNaCl構造を有する第1の下地層と、前記第1の下地層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有し、かつ(001)面に配向するfct(face-centered tetragonal)構造を有する第1の磁性層と、前記第1の磁性層上に設けられた第1の非磁性層と、前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有する第2の磁性層とを具備する。前記第1の下地層の膜面内方向の格子定数a1及び前記第1の磁性層の膜面内方向の格子定数a2は、前記第1の磁性層のバーガースベクトルの大きさb、前記第1の磁性層の弾性定数ν、前記第1の磁性層の膜厚hcとすると、
│√2×a1/2−a2│/a2<b×{ln(hc/b)+1}/{2π×hc×(1+ν)}
の関係を満たす。前記第1の下地層は、Laを含む窒化物、Baを含む酸化物、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、及びTmのうち1つ以上の元素を含む硫化物、又は、Cd、Mg、Mn、及びErのうち1つ以上の元素を含むセレン化物を含むことを特徴とする。
本発明の一視点に係る磁気メモリは、上記第1或いは第2の視点に係る磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子を挟み、かつ前記磁気抵抗素子に対して通電を行う第1及び第2の電極とを含むメモリセルを具備することを特徴とする。
本発明によれば、熱的安定性を向上させることができ、かつ磁性層が磁化反転する際の反転電流密度のばらつきを低減することが可能な磁気抵抗素子及びそれを用いた磁気メモリを提供することができる。
MRAMの大容量化のためには、MTJ素子を構成する強磁性層をセル集積度に応じたセルサイズに微細化しなければならない。例えば1Gビットの記憶容量を有するMRAMの設計では、セルサイズが100nm以下になることが想定され、さらに大容量化を試みるにはさらなる微細化が必要となる。一方、強磁性層のサイズを小さくしていくと、熱ゆらぎ磁気余効により熱振動の影響を受け、強磁性層の磁化が自由に向きを変えるようになる。以下に、一軸磁気異方性を有する単磁区粒子を例に熱ゆらぎ磁気余効の影響について説明する。
磁気異方性エネルギーUは、磁気異方性エネルギー密度Ku、強磁性層の体積Vとすると、U=KuVで表される。ある温度Tにおいて原子は熱振動エネルギーKBTを有しているため、熱振動エネルギーが磁気異方性エネルギーUより大きくなると、磁化の反転が起こりやすくなる。つまり、KuV<KBT(若しくは、KuV/KBT<1)になると、強磁性層の磁化は常磁性のように振る舞うようになる。常磁性体になると磁化を一方向に保持できなくなるため、記憶素子としての機能を果たさなくなる。よって、強磁性層は、KuV/KBT>1を満たすことが最低限必要となる。
さらに、記憶素子に用いられる強磁性層は、磁化情報を数年間保持できなければならい。KuV/KBT>1の条件には時間の情報が含まれていないため、例えば1Gビットのメモリセルにおいて、10年間で磁化方向が反転する確立を1ビット以下にする場合を考えると、KuV/KBT>60以上の値が必要となる。
磁気異方性エネルギーUは、強磁性層の磁気異方性エネルギー密度Kuと体積Vとの積に正比例する。また、セルサイズを微細化していくと強磁性層の体積Vが減少する。MTJ素子に不揮発な情報を記憶させるためにはKuV/KBT>60の条件を満たす必要があるため、体積Vの減少を補うために磁気異方性エネルギー密度Kuを大きくしなければならない。強磁性層の膜厚が3nmである場合、セルサイズが100nmになるとKuは1×10erg/cc以上の値が必要となり、さらに、セルサイズが40nmになるとKuは6×10erg/cc以上の値が必要となる。
強磁性層の磁気異方性エネルギーを確保する方法として、形状磁気異方性エネルギー若しくは結晶磁気異方性エネルギーを利用する2通りの方法が検討されている。形状磁気異方性エネルギーは平面形状、膜厚、素子幅等に比例することが知られている。40nm以下のセルサイズにおいて形状磁気異方性を用いて強磁性層の磁気異方性エネルギーを確保しようとすると、平面形状を細長く設計する、若しくは素子膜厚を厚く設計する必要がある。
強磁性層の膜厚を3nmに固定し、平面形状のみで磁気異方性エネルギーを確保しようとすると、アスペクト比が3以上必要となるため、MRAMの微細化及び大容量化が困難になる。また、強磁性層の平面形状をアスペクト比が2の楕円に固定し、膜厚を厚くすることによって磁気異方性エネルギーを確保しようとすると、この膜厚は4nm以上必要となる。強磁性層の膜厚の増大はスピン注入電流の増大を引き起こすため、数十nm以下の微細な強磁性層の磁気異方性エネルギーを形状磁気異方性で補うことは困難である。
一方、強磁性層の磁気異方性エネルギーを結晶磁気異方性エネルギーで確保するケースを考える。結晶磁気異方性は結晶の対称性から生じるため、結晶構造の違いによって一軸磁気異方性以外の複数の軸に異方性を持つ場合も存在する。強磁性層に2値(1ビット)の情報を与える場合、磁化方向は0°方向(“1”値と仮定)、180°方向(“0”値と仮定)の2方向を安定な状態として持つことが望ましい。しかし、結晶磁気異方性の磁化容易軸の方向が2つ以上存在する場合の磁化は3つ以上の安定な状態を持ち得る。スピン注入によって反転できる磁化方向が3つ以上存在すると、“1”値、“0”値の情報を正確に記憶することが不可能となるため好ましくない。
つまり、結晶磁気異方性を用いて磁気異方性エネルギーを確保する場合、一軸磁気異方性を持つ材料を強磁性層に用いることが必要となる。面内磁化型の強磁性層に一軸磁気異方性を持たせる場合、大きな結晶磁気異方性エネルギー密度を有する材料として例えば、ハードディスク媒体で用いられるようなCoCr合金では結晶軸が面内に大きく分散してしまうため、MR(Magnetic Resistance)が低下し、またインコーヒーレントな歳差運動が誘発され、結果としてMTJ素子の磁化反転電流が増加してしまう。
結晶軸を膜面に垂直方向に向けた場合、結晶軸はz軸しか存在しないため、結晶軸の分散を抑制できる。z方向に結晶軸を向けるには、異なる材料の膜を積層し、この積層膜の界面に誘導される異方性を用いる方法、六方晶構造を膜面に対して〔001〕方向に成長させ、結晶の対称性から誘起される結晶磁気異方性を用いる方法、膜面内方向と垂直方向との結晶格子の大きさを変える方法、若しくは、磁歪を利用する方法などが考えられる。
垂直磁気異方性を有する材料の中で高い結晶磁気異方性を持つ材料としては、膜面内方向に対して〔001〕方向に成長したL1型の結晶構造を有するFePt規則合金、FePd規則合金、CoPt規則合金、或いはNiPt規則合金などが挙げられる。例えばFePd規則合金は、2.6×10erg/ccの結晶磁気異方性が得られている。結晶磁気異方性が2×10erg/cc、飽和磁化が1000emu/cc、膜厚が2nmの強磁性層を有するMTJ素子を仮定すると、このMTJ素子は10nm程度まで微細化が可能となる。
しかし、薄いFePd膜をスパッタ法などの気相急冷法で成膜すると、固相に存在する熱力学的な不規則―規則変態点を通過しないため、成膜直後では準安定なfcc(face-centered cubic)不規則相(A1相)が形成される。この準安定なA1相をL1規則変態させるためには原子の体拡散が必要となるので、FePd合金の融点の半分に相当する500℃程度での熱処理が必要となる。
しかし、MTJ素子は、MOSトランジスタやFEOL(Front End Of Line)配線上に形成されるため、このMOSトランジスタへのダメージ及びFEOL配線へのダメージを考慮すると、このような高温熱処理を加えることには多くの困難がある。このような理由から、低温での熱処理によってA1相をL1構造に規則化させる必要がある。
L1構造を低温で形成する手法の1つとして加熱成膜が挙げられる。加熱成膜とは基板を加熱しながらFePd膜をスパッタする手法で、L1構造を形成するために必要なエネルギーとして基板からの熱エネルギーに加えスパッタ粒子の運動エネルギーも付加されるため、300℃〜450℃の低温で高品質なL1構造の規則層を得ることが可能となる。
一方、加熱成膜を用いて膜面内方向に対して〔001〕方向に配向したL1構造膜を成長させるためには、下地層から結晶配向性を制御しながら成長させる必要があり、磁気媒体の分野ではいくつかの報告がなされている。例えば非特許文献1によれば、L1構造を有するFePtの下地層として、Pt20nm/Cr5nm/NiTa25nmが開示されている。なお、積層膜の記載において“/”の左側が上層、右側が下層を表している。また、特許文献2には、NaCl構造を有する酸化物、窒化物、若しくは炭化物が開示されている。また、非特許文献2によれば、下地層としてCr7nm/MgO10nmが開示されている。
スピン偏極電流による磁化反転方式を実現する積層構造には、抵抗の高い下地層や、規則化に必要な熱工程、又はFEOL若しくはBEOL(Back End Of Line)に必要な熱工程で生じる拡散によって、磁気異方性エネルギー、バリア抵抗、若しくはMR比等の電気特性を顕著に劣化させる元素を含む下地層を記録層に隣接する下地層に用いることは好ましくない。このような観点から、前述の公知文献の下地層を適用することは好ましくない。すなわち、非特許文献1では、MR比を顕著に減少させるCrが用いられており、また非特許文献2では、抵抗の高いMgOが厚く形成されているので、MTJ素子の抵抗が著しく高くなり電流が流れなくなる。つまり、L1構造を有する規則化合金をスピン注入磁化反転方式を用いた記録層に用いる場合、下地層は下記特性を満たす必要がある。
・低電気抵抗
・高耐熱性
・低格子ミスマッチ
・結晶配向性(膜面内方向に対して〔001〕方向に配向)
下地層に金属を用いると熱工程によって拡散が生じるため耐熱性の観点から好ましくない。よって、下地層には、熱工程によって拡散が生じ難い、イオン化結合や共有結合した化合物を用いることが望ましい。MgOは化合物であるが、前述したように高抵抗となるため好ましくない。特許文献2には低抵抗かつ低電気抵抗のCrNが用いられているが、CrNはFePd記録層に対して、格子ミスマッチが8%程度となるため好ましくない。なぜならば、記録層として用いる材料と下地層として用いる材料との間の格子ミスマッチが大きいと、結晶成長する段階で記録層に転位(dislocation)が入り、記録層の配向性が劣化する。この結果、L1構造を有する記録層の磁気特性がばらつくためである。
加熱成膜で高品質なL1構造を有する記録層を得るためには、格子整合性の良い下地層の選択、さらには下地層からの原子拡散を抑制するために耐熱性が良い下地層を選択する必要がある。
ここで、下地層の格子定数a1、記録層の膜面内方向の格子定数a2、記録層のバーガースベクトルの大きさb、記録層の弾性定数ν、記録層の膜厚hcとすると、Matthews-Blakesleeのモデルより、下地層と記録層との間の格子ミスフットと、記録層に転位が入らないための臨界膜厚との間には、下記の関係式(1)が与えられる。
│a1−a2│/a2<b×{ln(hc/b)+1}/{2π×hc×(1+ν)}
・・・(1)
図1は、記録層としてFePdを用いた場合の下地層と記録層との格子ミスフィットと、転位欠陥が生じる記録層の臨界膜厚との関係を示している。導出するにあたって、b=0.268nm、ν=0.343を用いた。関係式(1)は、図1の曲線の下側の領域を表している。図1より、記録層の膜厚が与えられれば、記録層に転位が入らないための下地層と記録層との格子ミスフィットの大きさが与えられる。
記録層の膜厚は、スピン注入効率と熱擾乱耐性との兼ね合いから決められる。例えば、記録層の膜厚が大きくなるとスピン注入による磁化反転電流が増大するため、膜厚を極端に厚くすることはできない。また、記録層の膜厚が薄くなると熱擾乱耐性が低下するため、薄膜化にも限界がある。経験的に記録層の膜厚は1.5〜4nmの範囲に設計する必要がある。例えば記録層の膜厚を3nmに設計すると記録層に転位が入らない条件として、図1より下地層と記録層との格子ミスフィットを4%以下に設計する必要があり、記録層としてL1構造を有するFePdに設定すると、必要とされる下地層の格子定数が決められる。つまり、L1構造を有するFePdを記録層として用いる場合、記録層に対して格子ミスフットが4%以下になるような下地層の材料選択が必要ということになる。
以下に、このような知見に基づいて構成された本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
[第1の実施形態]
[1]MTJ素子10の全体構成
図2は、本発明の第1の実施形態に係るMTJ素子10の構成を示す断面図である。図中の矢印は、磁化方向を示している。本実施形態では、シングルピン層構造(1つの記録層と1つの参照層とが非磁性層を介して配置される構造)を有するMTJ素子10について説明する。
MTJ素子10は、結晶配向用の下地層12、記録層(或いは、自由層ともいう)13、トンネルバリア層(非磁性層)14、参照層(或いは、固定層ともいう)15が順に積層された積層構造を有する。そして、結晶配向用下地層12の底面に下部電極11が設けられ、参照層15の上面に上部電極16が設けられている。下部電極11及び上部電極16としては、例えばタンタル(Ta)が用いられる。なお、結晶配向用下地層12が下部電極11を兼ねて1つの層となっていてもよい。
記録層13は、磁化(或いはスピン)の方向が可変である(反転する)。参照層15は、磁化の方向が不変である(固着している)。「参照層15の磁化方向が不変である」とは、記録層13の磁化方向を反転するために使用される磁化反転電流を参照層15に流した場合に、参照層15の磁化方向が変化しないことを意味する。従って、MTJ素子10において、参照層15として反転電流の大きな磁性層を用い、記録層13として参照層15よりも反転電流の小さい磁性層を用いることによって、磁化方向が可変の記録層13と磁化方向が不変の参照層15とを備えたMTJ素子10を実現することができる。スピン偏極電子により磁化反転を引き起こす場合、その反転電流は減衰定数、異方性磁界、及び体積に比例するため、これらを適切に調整して、記録層13と参照層15との反転電流に差を設けることができる。
参照層15及び記録層13はそれぞれ膜面に垂直方向の磁気異方性を有し、参照層15及び記録層13の容易磁化方向は膜面(或いは積層面)に対して垂直である(以下、垂直磁化という)。すなわち、MTJ素子10は、参照層15及び記録層13の磁化方向がそれぞれ膜面に対して垂直方向を向く、いわゆる垂直磁化型MTJ素子である。なお、容易磁化方向とは、あるマクロなサイズの強磁性体を想定して、外部磁界のない状態で自発磁化がその方向を向くと最も内部エネルギーが低くなる方向である。困難磁化方向とは、あるマクロなサイズの強磁性体を想定して、外部磁界のない状態で自発磁化がその方向を向くと最も内部エネルギーが大きくなる方向である。
このように構成されたMTJ素子10において、情報の書き込みは、以下のように行われる。先ず、MTJ素子10は、膜面(或いは積層面)に垂直な方向において、双方向に電流通電される。
参照層15側から電子(すなわち、参照層15から記録層13へ向かう電子)を供給した場合、参照層15の磁化方向と同じ方向にスピン偏極された電子が記録層13に注入される。この場合、記録層13の磁化方向は、参照層15の磁化方向と同じ方向に揃えられる。これにより、参照層15と記録層13との磁化方向が平行配列となる。この平行配列のときはMTJ素子10の抵抗値は最も小さくなり、この場合を例えばデータ“0”と規定する。
一方、記録層13側から電子(すなわち、記録層13から参照層15へ向かう電子)を供給した場合、参照層15により反射されることで参照層15の磁化方向と反対方向にスピン偏極された電子が記録層13に注入される。この場合、記録層13の磁化方向は、参照層15の磁化方向と反対方向に揃えられる。これにより、参照層15と記録層13との磁化方向が反平行配列となる。この反平行配列のときはMTJ素子10の抵抗値は最も大きくなり、この場合を例えばデータ“1”と規定する。
また、データの読み出しは、MTJ素子10に読み出し電流を供給することで行われる。この読み出し電流は、書き込み電流よりも小さい値に設定される。MTJ素子10は、磁気抵抗効果により、参照層15と記録層13との磁化方向が平行配列か反平行配列かで異なる抵抗値を有する。この抵抗値の変化を読み出し電流に基づいて検出する。
[2]記録層13、参照層15、及びトンネルバリア層14の構成
垂直磁化を実現する記録層13及び参照層15としては、膜面内方向に対して(001)面に配向したfct(face-centered tetragonal)構造を基本構造とするL1構造、或いはL1構造を有する磁性材料が用いられる。また、記録層13及び参照層15で垂直磁化を実現するには、5×10erg/cc以上の結晶磁気異方性エネルギー密度を有する材料が望ましい。
記録層13及び参照層15の磁性材料には、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、及びマンガン(Mn)のうち1つ以上の元素と、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、金(Au)、及びアルミニウム(Al)のうち1つ以上の元素とを含む合金からなり、かつ結晶構造がL1構造の規則合金が挙げられる。
例えば、Fe50Pt50、Fe50Pd50、Co50Pt50、Co50Pd50、Fe30Ni20Pt50、Co30Fe20Pt50、Co30Ni20Pt50、Mn50Al50等の規則合金が挙げられる。その他にも、結晶構造がL1構造の規則合金としては、Fe50Ni50等が挙げられる。これらの規則合金の組成比は一例であり、上記組成比に限定されるものではない。なお、これらの規則合金に、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、オスミウム(Os)等の不純物元素単体或いはそれらの合金、又は絶縁物を加えて磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を低く調整することができる。また、組成比を調整することによって、L1構造の規則合金とL1構造の規則合金との混合層を用いても良い。
参照層15に必要となる条件は、記録層13より異方性磁界が大きい、膜厚が厚い、減衰定数が大きい、これら条件のどれか1つ若しくは複数を満たせば良い。仮に記録層13としてFePdを用いる場合、参照層15としては、減衰定数がFePdより大きいFePt若しくはCoPt、又はFePd等を記録層13の膜厚より厚くして構成することが望ましい。
図3は、MTJ素子10の他の構成例を示す断面図である。記録層13は、記録層13Aと、この記録層13Aとトンネルバリア層14との界面に挿入された界面層13Bとから構成されていても良い。記録層13を構成する磁性材料の具体例としては、膜厚が2nm程度のFePd層13Aと、膜厚が0.5nm程度のCoFeB層13Bとの積層膜が挙げられる。トンネルバリア層14に接するCoFeB層13Bは、例えばMgOからなるトンネルバリア層14の結晶性を向上させる。また、界面層13BをCoFeB層などの高分極率材料で構成することで、MRを向上させることができる。
同様に、参照層15は、参照層15Aと、この参照層15Aとトンネルバリア層14との界面に挿入された界面層15Bとから構成されていても良い。参照層15を構成する磁性材料の具体例としては、膜厚が7nm程度のFePt層15Aと、膜厚が1nm程度のCoFe層15Bとの積層膜が挙げられる。さらに、FePt層15AとCoFe層15Bとの間にPt層などを挿入させても良い。Pt層の挿入は成膜時の格子整合性を向上させることにあり、これによって、参照層15の磁気異方性エネルギーを向上させることができる。
また、参照層15の界面層15BにCoFeBを用いた場合は、参照層15Aの磁性材料としては下記(1)〜(3)の材料を用いることも可能である。
(1)不規則合金
コバルト(Co)を主成分とし、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、鉄(Fe)、及びニッケル(Ni)のうち1つ以上の元素を含む金属。例えば、CoCr合金、CoPt合金、CoCrTa合金、CoCrPt合金、CoCrPtTa合金、CoCrNb合金等が挙げられる。これらの合金は、非磁性元素の割合を増加させて磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
(2)人工格子
鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうちいずれか1つの元素或いは2つ以上の元素を含む金属と、クロム(Cr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、金(Au)、及び銅(Cu)のうちいずれか1つの元素或いは2つ以上の元素を含む金属とが交互に積層された積層膜。例えば、Co/Pt人工格子、Co/Pd人工格子、CoCr/Pt人工格子、Co/Ru人工格子、Co/Os人工格子、Co/Au、Ni/Cu人工格子等が挙げられる。これらの人工格子は、磁性層への元素の添加、磁性層と非磁性層との膜厚比を調整することで、磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
(3)フェリ磁性体
希土類金属と遷移金属との合金からなるフェリ磁性体。例えば、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、或いはガドリニウム(Gd)と、遷移金属のうち1つ以上の元素とを含むアモルファス合金。例えば、TbFe、TbCo、TbFeCo、DyTbFeCo、GdTbCo等が挙げられる。これらの合金は、組成比を調整することで磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
トンネルバリア層14としては、結晶構造がNaCl構造の酸化マグネシウム(MgO)、
酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、若しくは酸化アルミニウム(AlO)等が用いられる。従って、本実施形態のMTJ素子10は、TMR(Tunneling Magnetoresistive)効果を有することになる。
[3]下地層12の構成
下地層12は、記録層13の結晶配向性或いは結晶性を制御するために設けられている。記録層13が垂直磁気異方性を発現するには、この記録層13は(001)面に配向したfct構造を有する必要がある。このような結晶配向を有する記録層13を形成するためには、下地層12としては、膜面に対して(001)面に配向した立方晶構造、正方晶構造を有する窒化物、酸化物、硫化物、或いはセレン化物が用いられる。
前述したように、記録層13の結晶配向性或いは結晶性を制御するためには、記録層13に用いられるL1構造を有する規則合金に対して格子ミスマッチが4%以下であることが望ましい。ここで、記録層13と下地層12との方位関係が記録層(100)[110]//下地層(100)[100]で整合している場合、関係式(1)で用いたMatthews-Blakesleeのモデルを45°傾けることにより、下地層12と記録層13との間の格子ミスフットと、記録層13に転位が入らないための臨界膜厚との間には、下記の関係式(2)が与えられる。
│√2×a1/2−a2│/a2<b×{ln(hc/b)+1}/{2π×hc×(1+ν)}
・・・(2)
下地層12の格子定数a1、記録層13の膜面内方向の格子定数a2、記録層13のバーガースベクトルの大きさb、記録層13の弾性定数ν、記録層13の膜厚hcである。
例えば、記録層13としてFePdを用いた場合、上記関係式(2)を満たす下地層12としては、膜厚が5nm程度の膜面内方向に対して(001)面に配向したNaCl構造を有する、ランタン(La)を主成分とする窒化物が挙げられる。NaCl構造を有するLaNは、L1構造を有するFePdに対してFePd(100)[110]//LaN(100)[100]の方位でエピタキシャル関係が得られ、格子ミスフィットが2.7%となる。FePdは、LaNに対して膜面内方向に45°回転した格子が整合する。
このように、下地層12としてのLaNは、上記関係式(2)を満たし、膜中に転位欠陥がほとんどない、磁気特性(結晶配向性)のばらつきが少ないFePd層を形成することが可能となる。図4は、下地層12にLaN、記録層13にFePdを用いた場合の結晶構造を説明する模型図である。FePdの膜面内方向の格子定数は3.85Å程度である。LaNの膜面内方向の格子定数は5.3Å程度である。
図4に示すように、LaN上にはFePdが積層されている。FePdは、LaNに対して膜面内方向に45°回転するようにして、LaNと格子整合している。このため、LaNとFePdとの格子ミスフィットが小さくなり、LaN上に、磁気特性(結晶配向性)のばらつきが少ないFePd層を形成することが可能となる。
LaNのほかに、45°回転したMatthews-Blakesleeのモデルを満たす下地層12としては、下記(1)〜(3)に示す、膜面内方向の格子定数が5.25〜5.65Å程度のNaCl構造を有する化合物を用いることが可能である。
(1)バリウム(Ba)を含む酸化物
(2)ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、及びツリウム(Tm)のうち1つ以上の元素を含む硫化物
(3)カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、及びエルビウム(Er)のうち1つ以上の元素を含むセレン化物
或いは下記(4)に示す、面内方向の格子定数が5.25〜5.65Å程度のホタル石構造を有する化合物を用いることが可能である。
(4)セリウム(Ce)、若しくはナトリウム(Na)を含む酸化物
一方、Matthews-Blakesleeのモデルによる上記関係式(1)を満たす下地層12の材料としては、膜面内方向に対して(001)面に配向したペロブスカイト構造を有し、膜面内方向の格子定数が3.7〜4.0Å程度の化合物が用いられる。この化合物としては、ストロンチウム(Sr)、セリウム(Ce)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、カリウム(K)、鉛(Pd)、カルシウム(Ca)、及びバリウム(Ba)のうち1つ以上の元素を含む酸化物が挙げられる。
ペロブスカイト型酸化物をABOで表すと、Aは、ストロンチウム(Sr)、セリウム(Ce)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、ナトリウム(Na)、鉛(Pb)、若しくはバリウム(Ba)、Bは、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、Ta(タンタル)、セリウム(Ce)若しくは鉛(Pb)等が挙げられる。すなわち、SrRu、Sr(Ti,Ru)O、SrNbO、Sr(Ti,V)O、SrCrO、SrFeO、SrCoO、SrNbO、SrMoO、SrIrO、CeGaO、DyMnO、LaTiO、LaVO、La1−xSrMnO、La1−xSrCoO、LaNiO、KTaO、PbTiO、BaMoO、CaCeO、CaCrO、CaRuO等が挙げられる。これらの中から高耐熱性、低格子ミスマッチ、低抵抗の観点から適宜選択すればよい。ペロブスカイト型酸化物は、酸素を欠損させることで電気伝導性を調整することが可能である。
[3−1]下地層12の具体的構成1
図5は、下地層12の具体的な構成例を示す断面図である。下地層12は、第2の下地層12C、第3の下地層12B、第1の下地層12Aが順に積層された積層構造を有している。第1の下地層12Aは、[3]で説明した下地層12と同じ材料で構成される。
第2の下地層12Cは、この上の第3の下地層12B(或いは第1の下地層12A)の平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。第2の下地層12Cとしては、アモルファス構造又は微結晶構造を有する金属が用いられる。第2の下地層12Cの材料としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうち1つ以上の元素と、ホウ素(B)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、タンタル(Ta)、及びジルコニウム(Zr)のうち1つ以上の元素とを含む金属又は当該金属の表面にその酸化物が形成されたものが挙げられる。
第3の下地層12Bは、この上の第1の下地層12Aの平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。第3の下地層12Bとしては、NaCl構造を有する酸化物が用いられる。第3の下地層12Bの材料としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうち1つ以上の元素を主成分とする酸化物が挙げられる。
<下地層12の具体例>
下地層12は、第2の下地層12Cとして膜厚が3nm程度のCoFeB、第3の下地層12Bとして膜厚が0.5nm程度のMgO、第1の下地層12Aとして膜厚が5nm程度のLaNが順に積層されて構成される。
[3−2]下地層12の具体的構成2
図5に示すように、下地層12は、第2の下地層12C、第3の下地層12B、第1の下地層12Aが順に積層された積層構造を有している。第1の下地層12Aは、[3]で説明した下地層12と同じ材料で構成される。
第2の下地層12Cは、この上の第3の下地層12B(或いは第1の下地層12A)の平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。第2の下地層12Cとしては、アモルファス構造又は微結晶構造を有する金属が用いられる。第2の下地層12Cとしては、[3−1]で挙げた材料を用いることができる。
第3の下地層12Bは、この上の第1の下地層12Aの平滑性、及び結晶性を向上させ、かつ(001)面配向を得るために設けられている。第3の下地層12Bとしては、アルミニウム(Al)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、又はバナジウム(V)などの金属が用いられる。
<下地層12の具体例>
第2の下地層12Cとして膜厚が10nm程度のNiTaを用い、NiTaを成膜後、このNiTaの上面を酸化し、上面が酸化されたNiTa上に膜厚が10nm程度のCrを第3の下地層12Bとして成膜し、さらに第1の下地層12Aとして膜厚が5nm程度のLaNを成膜する。このようにして下地層12を構成しても良い。
このような構成を有する下地層12では、第3の下地層12B上に、膜面内方向に対して[001]方向に高配向に第1の下地層12AとしてのLaNを成長させることが可能となる。
以上詳述したように本実施形態では、垂直磁気異方性を有する記録層13を形成するために、(001)面に配向したNaCl構造を有する下地層12を用いるようにしている。さらに、この下地層12は、記録層13に対して格子ミスフィットが小さくなるように設定される。これにより、記録層13の結晶性、(001)面の配向性、及び平滑性を向上させることができる。すなわち、記録層13として、膜面に対して垂直方向を磁化容易軸とする垂直磁化膜を形成することができる。
また、記録層13の垂直磁気異方性分散を低減することが可能となり、記録層13の磁気特性のばらつきを低減することができる。これにより、記録層13の熱擾乱耐性(或いは、熱的安定性)を向上させることができ、さらに素子間での磁化反転の際の反転電流密度のばらつきを低減することができる。
また、本実施形態で示した下地層12を用いることで、下地層12の抵抗を低く抑えることができる。これにより、直列抵抗の付加による磁気抵抗比の減少を抑制することができる。また、耐熱性が高い下地層12を用いているため、結果として、MTJ素子10の熱擾乱耐性(或いは、熱的安定性)を向上させることができる。
また、記録層13及び参照層15に垂直磁化膜を用いている。すなわち、記録層13及び参照層15が熱的に安定するのに必要な異方性磁界は、結晶磁気異方性により得られる。これにより、MTJ素子10のアスペクト比を小さくすることができるため、MTJ素子10の微細化が可能である。
また、MTJ素子10を微細化しても反転電流密度が増加しないため、従来の磁気ランダムアクセスメモリでは実現できなかった90nm以下の微細なMTJ素子10を有する大容量(例えば256Mビット以上)の磁気ランダムアクセスメモリを具現化することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、新たに磁場調整層18を付加することで、参照層15から出る漏れ磁場を低減し、これによって、この漏れ磁場に起因する記録層13の反転磁界のシフトを低減或いは調整するようにしている。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るMTJ素子10の構成を示す断面図である。下部電極11から参照層15までの構成は、第1の実施形態と同じである。
参照層15上には、非磁性層17、磁場調整層18、上部電極16が順に積層されている。磁場調整層18は、参照層15から出る漏れ磁場を低減する効果を有し、この漏れ磁場に起因する記録層13の反転磁界のシフト調整を行うために用いられる。
非磁性層17は、参照層15と磁場調整層18とが熱工程によって混ざらない耐熱性、及び磁場調整層18を形成する際の結晶配向を制御する機能が必要となり、下地層12で挙げた材料を用いることが望ましい。さらに、非磁性層17の膜厚が厚くなると磁場調整層18と記録層13との距離が離れる結果、磁場調整層18から記録層13に印加される磁場が小さくなってしまう。このため、非磁性層17の膜厚は、5nm以下であることが望ましい。
磁場調整層18は、磁性材料から構成され、具体的には、参照層15で挙げた材料を用いることができる。ただし、磁場調整層18は、参照層15に比べて記録層13から離れているため、記録層13に印加される漏れ磁場を磁場調整層18によって補正するためには、磁場調整層18の膜厚、或いは飽和磁化の大きさを参照層15より大きくする必要がある。例えば参照層15に飽和磁化が700emu/cc程度、膜厚が7nm程度のFePtNiを用いた場合、磁場調整層18には1000emu/cc程度、膜厚が15nm程度のFePtを用いることができる。
また、参照層15と磁場調整層18との磁化方向は反平行に設定される。このために、参照層15の保磁力Hc1と磁場調整層18の保磁力Hc2との間には、Hc1>Hc2、或いはHc1<Hc2の関係を満たす必要がある。
参照層15、非磁性層17、及び磁場調整層18は、SAF(Synthetic Anti-Ferromagnet)構造で構成されていても良い。すなわち、非磁性層17の材料として例えばルテニウム(Ru)を用い、反強磁性結合を利用して、参照層15と磁場調整層18との磁化方向を反平行に結合させることも可能である。
さらに、図7のように、非磁性層17と参照層15との間に反強磁性層19を挟んでも良い。すなわち、参照層15上には、反強磁性層19が設けられ、この反強磁性層19上には、非磁性層17が設けられている。
反強磁性層19は、参照層15の磁化を一方向に固着する機能を有する。反強磁性層19としては、マンガン(Mn)と、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、或いはイリジウム(Ir)との合金であるFeMn、NiMn、PtMn、PtPdMn、RuMn、OsMn、IrMn等を用いることができる。
以上詳述したように本実施形態によれば、磁場調整層18によって参照層15から出る漏れ磁場を低減することができる。これにより、この漏れ磁場に起因する記録層13の反転磁界のシフトを低減することができる。この結果、素子間での記録層13の反転磁界のばらつきを低減することが可能となる。また、磁場調整層18及び反強磁性層19を用いることで、参照層15の磁化を一方向に強固に固着することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、第1の実施形態或いは第2の実施形態で示したMTJ素子10を用いてMRAMを構成した場合の構成例について示している。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るMRAMの構成を示す回路図である。MRAMは、マトリクス状に配列された複数のメモリセルMCを有するメモリセルアレイ50を備えている。メモリセルアレイ50には、それぞれが列(カラム)方向に延在するように、複数のビット線対BL,/BLが配設されている。また、メモリセルアレイ50には、それぞれが行(ロウ)方向に延在するように、複数のワード線WLが配設されている。
ビット線BLとワード線WLとの交差部分には、メモリセルMCが配置されている。各メモリセルMCは、MTJ素子10、及びNチャネルMOSトランジスタからなる選択トランジスタ51を備えている。MTJ素子10の一端は、ビット線BLに接続されている。MTJ素子10の他端は、選択トランジスタ51のドレイン端子に接続されている。選択トランジスタ51のゲート端子は、ワード線WLに接続されている。選択トランジスタ51のソース端子は、ビット線/BLに接続されている。
ワード線WLには、ロウデコーダ52が接続されている。ビット線対BL,/BLには、書き込み回路54及び読み出し回路55が接続されている。書き込み回路54及び読み出し回路55には、カラムデコーダ53が接続されている。各メモリセルMCは、ロウデコーダ52及びカラムデコーダ53により選択される。
メモリセルMCへのデータの書き込みは、以下のように行われる。先ず、データ書き込みを行うメモリセルMCを選択するために、このメモリセルMCに接続されたワード線WLが活性化される。これにより、選択トランジスタ51がターンオンする。
ここで、MTJ素子10には、書き込みデータに応じて、双方向の書き込み電流Iwが供給される。具体的には、MTJ素子10に左から右へ書き込み電流Iwを供給する場合、書き込み回路54は、ビット線BLに正の電圧を印加し、ビット線/BLに接地電圧を印加する。また、MTJ素子10に右から左へ書き込み電流Iwを供給する場合、書き込み回路54は、ビット線/BLに正の電圧を印加し、ビット線BLに接地電圧を印加する。このようにして、メモリセルMCにデータ“0”、或いはデータ“1”を書き込むことができる。
次に、メモリセルMCからのデータ読み出しは、以下のように行われる。まず、選択されたメモリセルMCの選択トランジスタ51がターンオンする。読み出し回路55は、MTJ素子10に、例えば右から左へ流れる読み出し電流Irを供給する。そして、読み出し回路55は、この読み出し電流Irに基づいて、MTJ素子10の抵抗値を検出する。このようにして、MTJ素子10に記憶されたデータを読み出すことができる。
次に、MRAMの構造について説明する。図9は、1個のメモリセルMCを中心に示したMRAMの構成を示す断面図である。
P型半導体基板61の表面領域には、素子分離絶縁層が設けられ、この素子分離絶縁層が設けられていない半導体基板61の表面領域が素子を形成する素子領域(active area)となる。素子分離絶縁層は、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)により構成される。STIとしては、例えば酸化シリコンが用いられる。
半導体基板61の素子領域には、互いに離間したソース領域S及びドレイン領域Dが設けられている。このソース領域S及びドレイン領域Dはそれぞれ、半導体基板61内に高濃度のN型不純物を導入して形成されたN型拡散領域から構成される。ソース領域S及びドレイン領域D間で半導体基板61上には、ゲート絶縁膜51Aを介して、ゲート電極51Bが設けられている。ゲート電極51Bは、ワード線WLとして機能する。このようにして、半導体基板61には、選択トランジスタ51が設けられている。
ソース領域S上には、コンタクト62を介して配線層63が設けられている。配線層63は、ビット線/BLとして機能する。ドレイン領域D上には、コンタクト64を介して引き出し線65が設けられている。引き出し線65上には、下部電極11及び上部電極16に挟まれたMTJ素子10が設けられている。上部電極16上には、配線層66が設けられている。配線層66は、ビット線BLとして機能する。また、半導体基板61と配線層66との間は、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁層67で満たされている。
以上詳述したように本実施形態によれば、第1の実施形態或いは第2の実施形態で示したMTJ素子10を用いてMRAMを構成することができる。なお、MTJ素子10は、スピン注入型の磁気メモリの他、磁壁移動型の磁気メモリにも使用することが可能である。
第3の実施形態で示したMRAMは、様々な装置に適用することが可能である。以下に、MRAMのいくつかの適用例について説明する。
(適用例1)
図10は、デジタル加入者線(DSL)用モデムのDSLデータパス部を抽出して示している。このモデムは、プログラマブルデジタルシグナルプロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)100、アナログ−デジタル(A/D)コンバータ110、デジタル−アナログ(D/A)コンバータ120、送信ドライバ130、及び受信機増幅器140等を備えている。
図10では、バンドパスフィルタを省略しており、その代わりに回線コードプログラム(DSPで実行される、コード化された加入者回線情報、伝送条件等(回線コード:QAM、CAP、RSK、FM、AM、PAM、DWMT等)に応じてモデムを選択、動作させるためのプログラム)を保持するための種々のタイプのオプションのメモリとして、本実施形態のMRAM170とEEPROM180とを示している。
なお、本適用例では、回線コードプログラムを保持するためのメモリとしてMRAM170とEEPROM180との2種類のメモリを用いているが、EEPROM180をMRAMに置き換えてもよい。すなわち、2種類のメモリを用いず、MRAMのみを用いるように構成してもよい。
(適用例2)
図11は、別の適用例として、携帯電話端末300を示している。通信機能を実現する通信部200は、送受信アンテナ201、アンテナ共用器202、受信部203、ベースバンド処理部204、音声コーデックとして用いられるDSP205、スピーカ(受話器)206、マイクロホン(送話器)207、送信部208、及び周波数シンセサイザ209等を備えている。
また、この携帯電話端末300には、当該携帯電話端末300の各部を制御する制御部220が設けられている。制御部220は、CPU221、ROM222、本実施形態のMRAM223、及びフラッシュメモリ224がバス225を介して接続されて形成されたマイクロコンピュータである。上記ROM222には、CPU221において実行されるプログラムや表示用のフォント等の必要となるデータが予め記憶されている。
MRAM223は、主に作業領域として用いられるものであり、CPU221がプログラムの実行中において計算途中のデータ等を必要に応じて記憶したり、制御部220と各部との間でやり取りするデータを一時的に記憶したりする場合等に用いられる。また、フラッシュメモリ224は、携帯電話端末300の電源がオフされても、例えば直前の設定条件等を記憶しておき、次の電源オン時に同じ設定にするような使用方法をする場合に、それらの設定パラメータを記憶しておくものである。これによって、携帯電話端末300の電源がオフにされても、記憶されている設定パラメータを消失してしまうことがない。
また、この携帯電話端末300には、オーディオ再生処理部211、外部出力端子212、LCDコントローラ213、表示用のLCD(液晶ディスプレイ)214、及び呼び出し音を発生するリンガ215等が設けられている。オーディオ再生処理部211は、携帯電話端末300に入力されたオーディオ情報(或いは、後述する外部メモリ240に記憶されたオーディオ情報)を再生する。再生されたオーディオ情報は、外部出力端子212を介してヘッドフォンや携帯型スピーカ等に伝えることにより、外部に取り出すことが可能である。このように、オーディオ再生処理部211を設けることにより、オーディオ情報の再生が可能となる。LCDコントローラ213は、例えばCPU221からの表示情報をバス225を介して受け取り、LCD214を制御するためのLCD制御情報に変換し、LCD214を駆動して表示を行わせる。
さらに、携帯電話端末300には、インターフェース回路(I/F)231,233,235、外部メモリ240、外部メモリスロット232、キー操作部234、及び外部入出力端子236等が設けられている。上記外部メモリスロット232にはメモリカード等の外部メモリ240が挿入される。この外部メモリスロット232は、インターフェース回路(I/F)231を介してバス225に接続される。このように、携帯電話端末300にスロット232を設けることにより、携帯電話端末300の内部の情報を外部メモリ240に書き込んだり、或いは外部メモリ240に記憶された情報(例えばオーディオ情報)を携帯電話端末300に入力したりすることが可能となる。
キー操作部234は、インターフェース回路(I/F)233を介してバス225に接続される。キー操作部234から入力されたキー入力情報は、例えばCPU221に伝えられる。外部入出力端子236は、インターフェース回路(I/F)233を介してバス225に接続され、携帯電話端末300に外部から種々の情報を入力したり、或いは携帯電話端末300から外部へ情報を出力したりする際の端子として機能する。
なお、本適用例では、ROM222、MRAM223、及びフラッシュメモリ224を用いているが、フラッシュメモリ224をMRAMに置き換えてもよいし、さらにROM222もMRAMに置き換えることも可能である。
(適用例3)
図12乃至図16は、MRAMをスマートメディア等のメディアコンテンツを収納するカード(MRAMカード)に適用した例をそれぞれ示している。
図12に示すように、MRAMカード本体400には、MRAMチップ401が内蔵されている。このカード本体400には、MRAMチップ401に対応する位置に開口部402が形成され、MRAMチップ401が露出されている。この開口部402にはシャッター403が設けられており、当該MRAMカードの携帯時にMRAMチップ401がシャッター403で保護されるようになっている。このシャッター403は、外部磁場を遮蔽する効果のある材料、例えばセラミックからなっている。データを転写する場合には、シャッター403を開放してMRAMチップ401を露出させて行なう。外部端子404は、MRAMカードに記憶されたコンテンツデータを外部に取り出すためのものである。
図13及び図14は、上記MRAMカードにデータを転写するための、カード挿入型の転写装置500の上面図及び断面図を示している。
データ転写装置500は、収納部500aを有している。この収納部500aには、第1のMRAMカード550が収納されている。収納部500aには、第1のMRAMカード550に電気的に接続された外部端子530が設けられており、この外部端子530を用いて第1のMRAMカード550のデータが書き換えられる。
エンドユーザの使用する第2MRAMカード450を、矢印で示すように転写装置500の挿入部510より挿入し、ストッパ520で止まるまで押し込む。このストッパ520は、第1MRAM550と第2MRAMカード450を位置合わせするための部材としても働く。第2MRAMカード450が所定位置に配置されると、第1MRAMデータ書き換え制御部から外部端子530に制御信号が供給され、第1MRAM550に記憶されたデータが第2MRAMカード450に転写される。
図15は、はめ込み型の転写装置500を示す断面図である。この転写装置500は、矢印で示すように、ストッパ520を目標に、第1MRAM550上に第2MRAMカード450をはめ込むように載置するタイプである。転写方法についてはカード挿入型と同一であるので、説明を省略する。
図16は、スライド型の転写装置を示す断面図である。この転写装置500は、CD−ROMドライブやDVDドライブと同様に、転写装置500に受け皿スライド560が設けられており、この受け皿スライド560が矢印で示すように移動する。受け皿スライド560が破線の位置に移動したときに第2MRAMカード450を受け皿スライド560に載置し、第2MRAMカード450を転写装置500の内部へ搬送する。ストッパ520に第2MRAMカード450の先端部が当接するように搬送される点、及び転写方法についてはカード挿入型と同一であるので、説明を省略する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を構成することができる。例えば、実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
格子ミスフィットと転位欠陥が生じる記録層の臨界膜厚との関係を示す図。 本発明の第1の実施形態に係るMTJ素子10の構成を示す断面図。 第1の実施形態に係るMTJ素子10の他の構成例を示す断面図。 下地層12にLaN、記録層13にFePdを用いた場合の結晶構造を説明する模型図。 第1の実施形態に係る下地層12の具体的な構成例を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係るMTJ素子10の構成を示す断面図。 第2の実施形態に係るMTJ素子10の他の構成例を示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係るMRAMの構成を示す回路図。 1個のメモリセルMCを中心に示したMRAMの構成を示す断面図。 MRAMの適用例1に係るデジタル加入者線(DSL)用モデムのDSLデータパス部を示すブロック図。 MRAMの適用例2に係る携帯電話端末300を示すブロック図。 MRAMの適用例3に係るMRAMカード400を示す上面図。 MRAMカードにデータを転写するための転写装置500を示す平面図。 MRAMカードにデータを転写するための転写装置500を示す断面図。 MRAMカードにデータを転写するための、はめ込み型の転写装置500を示す断面図。 MRAMカードにデータを転写するための、スライド型の転写装置500を示す断面図。
符号の説明
10…MTJ素子、11…下部電極、12…下地層、13…記録層、13B、15B…界面層、14…トンネルバリア層、15…参照層、16…上部電極、17…非磁性層、18…磁場調整層、19…反強磁性層、50…メモリセルアレイ、51…選択トランジスタ、51A…ゲート絶縁膜、51B…ゲート電極、52…ロウデコーダ、53…カラムデコーダ、54…書き込み回路、55…読み出し回路、61…半導体基板、62,64…コンタクト、63,66…配線層、65…引き出し線、67…層間絶縁層、MC…メモリセル、BL…ビット線、WL…ワード線、S…ソース領域、D…ドレイン領域、100…DSP、110…A/Dコンバータ、120…D/Aコンバータ、130…送信ドライバ、140…受信機増幅器、170…MRAM、180…EEPROM、200…通信部、201…送受信アンテナ、202…アンテナ共用器、203…受信部、204…ベースバンド処理部、205…DSP、206…スピーカ、207…マイクロホン、208…送信部、209…周波数シンセサイザ、211…オーディオ再生処理部、212…外部出力端子、213…LCDコントローラ、214…LCD、215…リンガ、220…制御部、221…CPU、222…ROM、223…MRAM、224…フラッシュメモリ、225…バス、231,233,235…インターフェース回路、232…外部メモリスロット、232…スロット、234…キー操作部、236…外部入出力端子、240…外部メモリ、300…携帯電話端末、400…MRAMカード本体、401…MRAMチップ、402…開口部、403…シャッター、404…外部端子、450…MRAMカード、500…転写装置、510…挿入部、520…ストッパ、530…外部端子、550…MRAM、560…受け皿スライド。

Claims (14)

  1. (001)面に配向したNaCl構造を有する第1の下地層と、
    前記第1の下地層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有し、かつ(001)面に配向するfct(face-centered tetragonal)構造を有する第1の磁性層と、
    前記第1の磁性層上に設けられた第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有する第2の磁性層と、
    を具備し、
    前記第1の下地層の膜面内方向の格子定数a1及び前記第1の磁性層の膜面内方向の格子定数a2は、前記第1の磁性層のバーガースベクトルの大きさb、前記第1の磁性層の弾性定数ν、前記第1の磁性層の膜厚hcとすると、
    │√2×a1/2−a2│/a2<b×{ln(hc/b)+1}/{2π×hc×(1+ν)}
    の関係を満たし、
    前記第1の下地層は、
    Laを含む窒化物、
    Baを含む酸化物、
    Gd、Tb、Dy、Ho、Er、及びTmのうち1つ以上の元素を含む硫化物、又は、
    Cd、Mg、Mn、及びErのうち1つ以上の元素を含むセレン化物
    を含むことを特徴とする磁気抵抗素子。
  2. 前記第1の下地層の下に設けられ、かつアモルファス構造又は微結晶構造を有する第2の下地層をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗素子。
  3. 前記第2の下地層は、Fe、Co、及びNiのうち1つ以上の元素と、B、Nb、Si、Ta、及びZrのうち1つ以上の元素とを含む金属または当該金属の表面にその酸化物が形成されたものを含むことを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗素子。
  4. 前記第1の下地層及び前記第2の下地層間に設けられ、かつMg、Ca、Ba、Ti、V、Nb、Mn、Fe、Co、及びNiのうち1つ以上の元素を主成分とする酸化物を含む第3の下地層をさらに具備することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気抵抗素子。
  5. 前記第1の下地層及び前記第2の下地層間に設けられ、かつAl、Au、Pd、Pt、Ag、Fe、Cr、又はVを主成分とする金属を含む第3の下地層をさらに具備することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気抵抗素子。
  6. 前記第1の磁性層は、L1構造、L1構造、又はこれらの混合構造を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  7. 前記第1の磁性層は、Fe、Co、Ni、及びMnのうち1つ以上の元素と、Pt、Pd、Rh、Al及びAuのうち1つ以上の元素とからなる合金を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  8. 前記第1の非磁性層は、酸化マグネシウムを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  9. 前記第2の磁性層上に設けられた第2の非磁性層と、
    前記第2の非磁性層上に設けられ、かつ前記第2の磁性層からの漏れ磁場を低減して調整する磁場調整層と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  10. 前記第2の磁性層及び前記磁場調整層は、反強磁性結合していることを特徴とする請求項9に記載の磁気抵抗素子。
  11. 前記第2の磁性層上に設けられた反強磁性層をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子を挟み、かつ前記磁気抵抗素子に対して通電を行う第1及び第2の電極とを含むメモリセルを具備することを特徴とする磁気メモリ。
  13. 前記第1の電極に電気的に接続された第1の配線と、
    前記第2の電極に電気的に接続された第2の配線と、
    前記第1の配線及び前記第2の配線に電気的に接続され、かつ前記磁気抵抗素子に双方向に電流を供給する書き込み回路とをさらに具備することを特徴とする請求項12に記載の磁気メモリ。
  14. 前記メモリセルは、前記第2の電極及び前記書き込み回路間に電気的に接続された選択トランジスタを含むことを特徴とする請求項13に記載の磁気メモリ。
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