JP5010565B2 - 磁気抵抗素子及び磁気メモリ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗素子及び磁気メモリに関する。
スピン角運動量移動(SMT(Spin Momentum Transfer))を利用した書き込み方式を用いたMTJ(Magneto Tunnel Junction)素子をメモリセルの記憶素子として備えた磁気メモリ(MRAM(Magnetic Random Access Memory))は、MTJ素子を微細化しても、磁化反転に必要な電流密度の大きさはほとんど増加しないため、大容量、低消費電力、不揮発性、高速動作を備えた不揮発性メモリとして期待されている。
情報の不揮発性を保持するためには、熱擾乱エネルギーより大きな磁気異方性エネルギーをMTJ素子の記録層に与えなければならない。磁気異方性エネルギーを確保する方法としては、fct(face-centered tetragonal)構造を持つL1型規則合金、例えばCoPt、FePt、FePd規則合金の結晶磁気異方性を利用することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。FePd規則合金における結晶磁気異方性エネルギー密度は2×10erg/cmになることが見出されている。仮にFePd規則合金を用いて結晶磁気異方性エネルギー密度が2×10erg/cm、飽和磁化が1000emu/cm、膜厚が2nmのMTJ素子を仮定すると10nm程度まで微細化が可能となり大容量化が可能になる。
しかし、上記FePd規則合金を用いてMTJ素子のサイズを30nmにすると10nmの熱擾乱耐性に比較して、熱擾乱耐性が4倍程度になり、記録層に書き込みを行うための電流密度の大きさは熱擾乱耐性の大きさに比例して増大するため、増大を引き起こすことが問題となっていた。
また、仮にサイズが30nmでかつ適切な結晶磁気異方性を有する材料を用いてMTJ素子を形成することができたとしても、従来のスピン角運動量移動を利用したMRAMでは書き込み電流と読み出し電流が同じ経路をとるため、読み出し時に記録層がスピントルクを受け誤書き込みが生じることが問題となっていた。
特開2007−142364号公報
本発明は、記録層が磁化反転する際の反転電流を低減することが可能な磁気抵抗素子及びそれを用いた磁気メモリを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による磁気抵抗素子は、電圧を印加することによって格子が伸縮する圧電層と、前記圧電層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有しスピン偏極した電子の作用により磁化の方向が変化する記録層と、前記記録層上に設けられた第1の非磁性層と、前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有する参照層と、を備え、前記記録層は、読み出し時の電圧印加時での熱擾乱耐性が書き込み時の電圧印加時での熱擾乱耐性よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による磁気抵抗素子は、膜面に垂直方向の磁気異方性を有する参照層と、前記参照層上に設けられた第1の非磁性層と、前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有しスピン偏極した電子の作用により磁化の方向が変化する記録層と、前記記録層上に設けられ、かつ電圧を印加することによって格子が伸縮する圧電層と、を備え、前記記録層は、読み出し時の電圧印加時での熱擾乱耐性が書き込み時の電圧印加時での熱擾乱耐性よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の第3の態様による磁気メモリは、第1または第2の態様の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に対して通電を行う第1及び第2の電極と、を含むメモリセルを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、記録層が磁化反転する際の反転電流を低減することが可能な磁気抵抗素子及びそれを用いた磁気メモリを提供することができる。
まず、本発明の実施形態を説明する前に、本発明に至った経緯について説明する。
L1規則化合金を膜面内方向に対して〔001〕方向に配向成長させると、L1規則化合金膜は膜面内方向に対して〔001〕方向に磁化容易軸を有する、いわゆる垂直磁化膜となる。以下、本明細書では、「膜面」とは膜の上面を意味し、「膜面内方向」とは膜の上面に平行な方向を意味する。膜面内方向に平行する格子定数が異なる第1および第2下地層のそれぞれの上に膜面内方向に対して〔001〕方向に配向したL1規則化合金のFePd膜を作製し、FePd膜の垂直磁化の熱擾乱耐性について調査した結果を図1に示す。横軸は膜面内方向(結晶のa軸方向)の格子定数を縦軸はFePdの熱擾乱耐性を示している。図1に示す熱擾乱耐性とは、下記のArrhenius−Neelの関係に現れる「Δ」を意味し、材料によって決定される値となる。
=H{1―√[1/Δ×ln(ft)]}
ここで、lnは自然対数を表し、Hはt秒間で磁化を反転させるに必要な磁化反転磁場、Hは1nsec(10−9sec)で磁化を反転させるに必要な磁化反転磁場、fは定数(=10ヘルツ)となる。図1よりFePd膜の膜面内方向の格子が伸びると熱擾乱耐性が低下することがわかる。つまり、書き込み時において格子を広げることができれば書き込み時のFePd膜の熱擾乱耐性が低下し、低電流で記録層の磁化の方向を反転させることが可能となる。
一方、ペロブスカイト型構造を有するPbZrTiOに代表される膜は電圧を印加すると格子が伸縮する。例えば膜面内方向に平行方向の圧電定数が2×10−10m/Vとなる材料を用いれば、0.1Vの電圧を印加することで膜面内方向に平行な方向の格子は0.2Å広がることになる。ここで、電圧0.1Vは、磁気抵抗素子に印加される書き込み電圧を0.2Vとし、0.2Vの半分の電圧0.1Vが圧電層、残りの0.1Vがトンネルバリア膜に印加される場合を想定して決定した値である。FePd膜の膜面内方向に平行な方向の格子定数は3.85Åであるため0.1Vの電圧印加で4.05Å程度に広がる。図1によればFePd膜の膜面内方向の格子定数が3.85Åから4.05Åになると、磁気抵抗素子の記録層の熱擾乱耐性が1/3になり、これにより、書き込み電流は1/3以下となって書き込み電流の低減が可能になることがわかる。この知見は、本発明者達によって初めて得られたものである。
更に、読み出し電圧を書き込み電圧の1/4程度に設定しておけば、読み出し時の格子の広がりは書き込み時の1/4になるため、熱擾乱耐性の低下を抑制することが可能になり、また書き込みと読み出しの熱擾乱耐性の差を十分に大きくすることが可能になるため、読み出し時の誤書き込みを抑制することが可能になる。また、この知見も本発明者達によって初めて得られたものである。
このような知見に基づいて成された本発明の実施形態について以下に図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
(第1実施形態)
MTJ素子の構成
図2に、本発明の第1実施形態による磁気抵抗素子であるMTJ素子10の構成を示す。図中の矢印は、磁化方向を示している。本実施形態のMTJ素子10は、シングルピン層構造、すなわち1つの記録層と1つの参照層とが非磁性層を介して配置される構造を有している。
MTJ素子10は、結晶配向用の圧電層11、記録層(或いは、自由層ともいう)12、トンネルバリア層(非磁性層)13、参照層(或いは、固定層ともいう)14がこの順に積層された積層構造を有する。なお、図17に示すように、MTJ素子10は、参照層14、トンネルバリア層13、記録層12、結晶配向用の圧電層11がこの順で積層された構造、すなわち図2に示す場合と積層順序が逆の構造であっても良い。
記録層12は、磁化(或いはスピン)の方向が可変である(反転する)。参照層14は、磁化の方向が不変である(固着している)。「参照層14の磁化方向が不変である」とは、記録層12の磁化方向を反転するために使用される磁化反転電流を参照層14に流した場合に、通電の前後で参照層14の磁化方向が変化しないことを意味する。従って、MTJ素子10において、参照層14として反転電流の大きな磁性層を用い、記録層12として参照層14よりも反転電流の小さい磁性層を用いることによって、磁化方向が可変の記録層12と磁化方向が不変の参照層14とを備えたMTJ素子10を実現することができる。スピン偏極電子により磁化反転を引き起こす場合、その反転電流は減衰定数、異方性磁界、及び体積に比例するため、これらを適切に調整して、記録層12と参照層14との反転電流に差を設けることができる。
参照層14及び記録層12はそれぞれ膜面に垂直方向の磁気異方性を有し、参照層14及び記録層12の容易磁化方向は膜面(或いは積層面)に対して略垂直である。以下、膜面に略垂直な磁化を垂直磁化という。すなわち、MTJ素子10は、参照層14及び記録層12の磁化方向がそれぞれ膜面に対して垂直方向を向く、いわゆる垂直磁化型MTJ素子である。なお、容易磁化方向とは、あるマクロなサイズの強磁性体を想定して、外部磁界のない状態で自発磁化がその方向を向くと最も内部エネルギーが低くなる方向である。困難磁化方向とは、あるマクロなサイズの強磁性体を想定して、外部磁界のない状態で自発磁化がその方向を向くと最も内部エネルギーが大きくなる方向である。
このように構成されたMTJ素子10において、情報の書き込みは、以下のように行われる。先ず、MTJ素子10は、膜面(或いは積層面)に垂直な方向において、双方向に通電される。
参照層14側から電子(すなわち、参照層14から記録層12へ向かう電子)を供給した場合、参照層14の磁化方向と同じ方向にスピン偏極された電子が記録層12に注入される。この場合、記録層12の磁化方向は、参照層14の磁化方向と同じ方向に揃えられる。これにより、参照層14と記録層12との磁化方向が平行配列となる。この平行配列のときはMTJ素子10の抵抗値は最も小さくなり、本明細書では、この場合をデータ“0”と規定する。
一方、記録層12側から電子(すなわち、記録層12から参照層14へ向かう電子)を供給した場合、参照層14により反射されることで参照層14の磁化方向と反対方向にスピン偏極された電子が記録層12に注入される。この場合、記録層12の磁化方向は、参照層14の磁化方向と反対方向に揃えられる。これにより、参照層14と記録層12との磁化方向が反平行配列となる。この反平行配列のときはMTJ素子10の抵抗値は最も大きくなり、本明細書では、この場合をデータ“1”と規定する。なお、データ“0”およびデータ“1”を、本明細書とは逆に定義してもよい。
また、データの読み出しは、MTJ素子10に読み出し電流を供給することで行われる。この読み出し電流は、書き込み電流よりも小さい値に設定される。MTJ素子10は、磁気抵抗効果により、参照層14と記録層12との磁化方向が平行配列か反平行配列かで異なる抵抗値を有する。この抵抗値の変化を読み出し電流に基づいて検出する。
記録層、参照層、及びトンネルバリア層の構成
垂直磁化を実現する記録層12及び参照層14としては、膜面内方向に対して(001)面に配向したfct(face-centered tetragonal)構造を基本構造とするL1構造が用いられる。また、記録層12及び参照層14で垂直磁化を実現するには、5×10erg/cc以上の結晶磁気異方性エネルギー密度を有する材料が望ましい。
記録層12及び参照層14の磁性材料には、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、及びマンガン(Mn)のうち1つ以上の元素と、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、およびアルミ(Al)のうち1つ以上の元素とを含む合金であって、かつ結晶構造がL1構造の規則合金が挙げられる。
例えば、Fe50Pt50、Fe50Pd50、Co50Pt50、Fe30Ni20Pt50、Fe50Pt30Rh20、Co30Ni20Pt50、Mn50Al50等の規則合金が挙げられる。これらの規則合金の組成比は一例であり、上記組成比に限定されるものではない。なお、これらの規則合金に、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、ボロン(B)等の不純物元素単体或いはそれらの合金、又は絶縁物を加えて磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を低く調整することができる。また、組成比を調整することによって、L1構造の規則合金とL1構造の規則合金との混合層を用いても良い。
参照層14に必要となる条件は、記録層12より異方性磁界が大きい、膜厚が厚い、減衰定数が大きい、これら条件のどれか1つ若しくは複数の条件を満たせば良い。仮に記録層12としてFePdを用いる場合、参照層14としては、減衰定数がFePdより大きいFePtまたはCoPtを用いるか、或いは記録層12の膜厚より厚くしたFePd層を用いることが望ましい。
(変形例)
本実施形態の一変形例によるMTJ素子10を図3に示す。この変形例によるMTJ素子10においては、記録層12は、記録膜12Aと、この記録膜12Aとトンネルバリア層13との界面に挿入された界面膜12Bとを備えている。記録層12を構成する磁性材料の具体例としては、膜厚が1.5nm程度のFePd膜12Aと、膜厚が0.5nm程度のCoFeB膜12Bとの積層膜が挙げられる。トンネルバリア層13に接するCoFeB膜12Bは、例えばMgOからなるトンネルバリア層13の結晶性を向上させる。また、界面膜12BをCoFeB膜などの高分極率材料で構成することで、MR比を向上させることができる。界面膜12Bとして、Fe、Co、Niのうち少なくとも1つの元素を含む磁性材料が用いてもよい。
同様に、参照層14は、参照膜14Aと、この参照膜14Aとトンネルバリア層13との界面に挿入された界面膜14Bとを備えている。界面膜14Bとして、Fe、Co、Niのうち少なくとも1つの元素を含む磁性材料が用いてもよい。参照層14を構成する磁性材料の具体例としては、膜厚が7nm程度のFePt膜14Aと、膜厚が1.5nm程度のFe或いはCoFe膜14Bとの積層膜が挙げられる。さらに、FePt膜14AとFe或いはCoFe膜14Bとの間にPt膜などを挿入させても良い。Pt膜の挿入は成膜時の格子整合性を向上させることにあり、これによって、参照層14の磁気異方性エネルギーを向上させることができる。
また、参照膜14Aの磁性材料としては下記(1)〜(3)の材料を用いることも可能である。特に参照層14の界面膜14BにCoFeBを用いた場合は、特に好適である。
(1)不規則合金
コバルト(Co)を主成分とし、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、鉄(Fe)、及びニッケル(Ni)のうち1つ以上の元素を含む合金。例えば、CoCr合金、CoPt合金、CoCrTa合金、CoCrPt合金、CoCrPtTa合金、CoCrNb合金等が挙げられる。これらの合金は、非磁性元素の割合を増加させて磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
(2)人工格子
鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうちの少なくとも1つの元素を含む合金と、クロム(Cr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、金(Au)、及び銅(Cu)のうちの少なくとも1つの元素を含む合金とが交互に積層された積層膜。例えば、Co/Pt人工格子、Co/Pd人工格子、CoCr/Pt人工格子、Co/Ru人工格子、Co/Os人工格子、Co/Au、Ni/Cu人工格子等が挙げられる。これらの人工格子は、磁性層への元素の添加、磁性層と非磁性層との膜厚比を調整することで、磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
(3)フェリ磁性体
希土類金属と遷移金属との合金からなるフェリ磁性体。例えば、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、或いはガドリニウム(Gd)と、遷移金属のうちの少なくとも1つの元素とを含むアモルファス合金。例えば、TbFe、TbCo、TbFeCo、DyTbFeCo、GdTbCo等が挙げられる。これらの合金は、組成比を調整することで磁気異方性エネルギー密度、飽和磁化を調整することができる。
トンネルバリア層13としては、結晶構造がNaCl構造の酸化マグネシウム(MgO)、
酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)などが用いられる。従って、本実施形態のMTJ素子10は、TMR(Tunneling Magnetoresistive)効果を有することになる。
圧電層の構成
圧電層11は、記録層12の格子定数を変化させるために設けられている。圧電材料としては0.1V程度の電圧印加において格子が1%〜10%程度変化する材料であることが望ましい。例えば、ぺロブスカイト型の結晶構造を有するPbZrTiO、BiFeCoO、PbTiOを用いることが望ましい。その他、ぺロブスカイト型の結晶構造をABOと書くと、AサイトにSr、Ba、Sm、Eu、Pb、Bi、Ca、Pr或いはLaのうちの少なくとも1つの元素を含み、BサイトにTi、Zr、V、Cr、Mn、Mo、Tc、Ru、Ca或いはRhのうち少なくとも1つの元素を含む材料で構成される酸化物を用いることが可能である。
また圧電層11は記録層12の結晶配向性或いは結晶性を制御する必要もある。記録層12が垂直磁気異方性を発現するには、この記録層12は(001)面に配向したfct構造を有する必要がある。このような結晶配向を有する記録層12を形成するためには、圧電層11としては、膜面に対して(001)面に配向していることが望ましい。
さらに圧電層11が膜面に対して(001)面に配向していることは電圧印加時の圧電方向を一方向に揃えることが可能になるため、電圧印加時における格子の伸縮のばらつきを低減させることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態においては、記録層に近接して圧電層が設けられているので、読み出し電圧を書き込み電圧よりも小さくすることにより、書き込み時における記録層の格子定数が読み出し時における記録層の格子定数よりも広がって書き込み時の熱擾乱耐性を小さくすることが可能となり、これにより、書き込み電流を低減することができる。すなわち、記録層が磁化反転する際の反転電流を低減することができる。また、書き込みと読み出しの熱擾乱耐性の差を十分に大きくすることが可能になり、読み出し時の誤書き込みを抑制することができる。
(第2実施形態)
圧電層11を膜面に対して(001)面に配向させるためには(001)面に配向させるための下地層が必要となる。特に、下地層として、(001)面に配向した正方晶或いは立方晶の結晶構造を有することが好適である。そこで、圧電層11を膜面に対して(001)面に配向させる下地層を備えたMTJ素子を本発明の第2実施形態として説明する。
本発明の第2実施形態によるMTJ素子10を図4に示す。本実施形態のMTJ素子10は、図3に示す第1実施形態の一変形例によるMTJ素子において、圧電層11に対して記録層12と反対側に下地層15を設けた構成となっている。なお、図2に示す第1実施形態のMTJ素子10において、圧電層11に対して記録層12と反対側に下地層15を設けた構成としてもよい。
下地層15としては圧電層11に対して良好な格子整合性、高伝導性、耐拡散性を兼ね備えている必要があるため、下記の材料を含む構造を用いることが望ましい。
下地層15としては、下記(1)〜(3)に示す、膜面内方向の格子定数が5.25Å〜5.65Å程度のNaCl構造を有する化合物を用いることが可能である。
(1)バリウム(Ba)を含む酸化物
(2)ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、及びツリウム(Tm)のうち少なくとも1つの元素を含む硫化物
(3)カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、及びエルビウム(Er)のうち少なくとも1つの元素を含むセレン化物、或いは下記(4)に示す、面内方向の格子定数が5.25Å〜5.65Å程度のホタル石構造を有する化合物を用いることが可能である。
(4)セリウム(Ce)、ナトリウム(Na)を含む酸化物、或いは面内方向の格子定数が(001)面に配向したペロブスカイト構造を有し、膜面内方向の格子定数が3.7Å〜4.3Å程度の化合物が用いられる。この化合物としては、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、セリウム(Ce)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、カリウム(K)、鉛(Pd)、カルシウム(Ca)、銅(Cu)、及びバリウム(Ba)のうち少なくとも1つの元素を含む酸化物、或いは、チタン(Ti)、クロム(Cr)、バナジウム(V)のうち少なくとも1つ以上の元素を含む窒化物が挙げられる。
ペロブスカイト型酸化物をABOで表すと、Aサイトは、ストロンチウム(Sr)、セリウム(Ce)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、ナトリウム(Na)、鉛(Pd)、カルシウム(Ca)、銅(Cu)、バリウム(Ba)等の少なくとも1つの元素であり、Bサイトはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、鉛(Pb)、カルシウム(Ca)等の少なくとも1つの元素である。すなわち、SrRuO、Sr(Ti,Ru)O、SrNbO、Sr(Ti,V)O、SrCrO、SrFeO、SrCoO、SrNbO、SrMoO、SrIrO、CeGaO、DyMnO、LaTiO、LaVO、La1−xSrMnO、La1−xSrCoO、LaNiO、KTaO、PbTiO、BaMoO、CaCeO、CaCrO、CaRuO、CuRuO等が挙げられる。これらの中から高耐熱性、低格子ミスマッチ、低抵抗の観点から適宜選択すればよい。ペロブスカイト型酸化物では酸素を欠損させることで電気伝導性を調整することが可能である。
或いは、面内方向の格子定数が(001)面に配向した膜面内方向の格子定数が3.7Å〜4.0Å程度のPt、Ir、Pdを用いることも可能である。
下地層の第1の具体的構成
下地層15の第1の具体的な構成について図5を参照して説明する。この下地層15は、下地膜15C、下地膜15B、下地膜15Aがこの順序に積層された積層構造を有している。下地膜15Aは、図4に示す下地層15と同じ材料で構成される。
下地膜15Cは、この上の下地膜15B(或いは、下地膜15A)の平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。下地膜15Cとしては、アモルファス構造又は微結晶構造を有する金属が用いられる。下地膜15Cの材料としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうち少なくとも1つの元素と、ホウ素(B)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、タンタル(Ta)、及びジルコニウム(Zr)のうち少なくとも1つの元素とを含む金属が挙げられる。
下地膜15Bは、この上の下地膜15Aの平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。下地膜15Bとしては、NaCl構造を有する酸化物が用いられる。下地膜15Bの材料としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、バリウム(Ba)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうち少なくとも1つの元素を主成分とする酸化物が挙げられる。
したがって、下地層15の一具体例としては、下地膜15Cとして膜厚が3nm程度のCoFeB、下地膜15Bとして膜厚が0.5nm程度のMgO、下地膜15Aとして膜厚が5nm程度のSrRuOがこの順序に積層されて構成された積層膜が挙げられる。
下地層の第2の具体的構成
下地層15の第2の具体的構成について図5を参照して説明する。この下地層15は、下地膜15C、下地膜15B、下地膜15Aがこの順序に積層された積層構造を有している。下地膜15Aは、図4に示す下地層15と同じ材料で構成される。
下地膜15Cは、この上の下地膜15B(或いは下地膜15A)の平滑性、結晶性、及び配向性を向上させるために設けられている。下地膜15Cとしては、アモルファス構造又は微結晶構造を有する金属が用いられる。下地膜15Cとしては、第1の具体的構成の箇所で挙げた材料を用いることができる。
下地膜15Bは、この上の下地膜15Aの平滑性、及び結晶性を向上させ、かつ(001)面配向を得るために設けられている。下地膜15Bとしては、アルミ(Al)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、又はバナジウム(V)、イリジウム(Ir)などの金属が用いられる。ただし、下地膜15Bとして金属を用いた場合は、下地膜15Bを(001)面配向させるために下地膜15Cを成膜後、酸化処理を行い、下地膜15Cの上面を酸化する必要がある。
したがって、下地層15の一具体例としては、下地膜15Cとして膜厚が10nm程度のNiTaを用い、NiTaを成膜後、このNiTaの上面を酸化し、上面が酸化されたNiTa上に膜厚が10nm程度のCrを下地膜15Bとして成膜し、さらに下地膜15Aとして膜厚が5nm程度のSrRuOを成膜することによって形成される。
以上説明したように、本実施形態においては、記録層に近接して圧電層が設けられているので、読み出し電圧を書き込み電圧よりも小さくすることにより、書き込み時における記録層の格子定数が読み出し時おける記録層の格子定数よりも広がって書き込み時の熱擾乱耐性を小さくすることが可能となり、これにより、書き込み電流を低減することができる。すなわち、記録層が磁化反転する際の反転電流を低減することができる。また、書き込みと読み出しの熱擾乱耐性の差を十分に大きくすることが可能になり、読み出し時の誤書き込みを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態によるMTJ素子について図6を参照して説明する。第3実施形態のMTJ素子10は、図4に示す第2実施形態のMTJ素子10の参照層14上に、非磁性層17を介して磁場調整層18を設けた構成となっている。磁場調整層18を付加することで、参照層14から出る漏れ磁場を低減し、これによって、この漏れ磁場に起因する記録層12の反転磁界のシフトを低減或いは調整するようにしている。
本実施形態のMTJ素子10においては、参照層14上には、非磁性層17、磁場調整層18、上部電極19がこの順序に積層されている。磁場調整層18は、参照層14から出る漏れ磁場を低減する効果を有し、この漏れ磁場に起因する記録層12の反転磁界のシフト調整を行うために用いられる。
非磁性層17は、参照層14と磁場調整層18とが熱工程によって混ざらない耐熱性、及び磁場調整層18を形成する際の結晶配向を制御する機能が必要となり、下地層15に関して既に挙げてある材料を用いることが望ましい。さらに、非磁性層17の膜厚が厚くなると磁場調整層18と記録層12との距離が離れる結果、磁場調整層18から記録層12に印加される磁場が小さくなってしまう。このため、非磁性層17の膜厚は、5nm以下であることが望ましい。
磁場調整層18は、磁性材料から構成され、具体的には、参照層14に関して既に挙げた材料を用いることができる。ただし、磁場調整層18は、参照層14に比べて記録層12から離れているため、記録層12に印加される漏れ磁場を磁場調整層18によって補正するためには、磁場調整層18の膜厚、或いは飽和磁化の大きさを参照層14より大きくする必要がある。例えば参照層14に飽和磁化が700emu/cc程度、膜厚が7nm程度のFeCoを用いた場合、磁場調整層18として飽和磁化が1000emu/cc程度、膜厚が15nm程度のFePtを用いることができる。
また、参照層14と磁場調整層18との磁化方向は反平行に設定される。このために、参照層14の保磁力Hc1と磁場調整層18の保磁力Hc2との間には、Hc1>Hc2、或いはHc1<Hc2の関係を満たす必要がある。
参照層14、非磁性層17、及び磁場調整層18は、SAF(Synthetic Anti-Ferromagnet)構造で構成されていても良い。すなわち、非磁性層17の材料として例えばルテニウム(Ru)を用い、反強磁性結合を利用して、参照層14と磁場調整層18との磁化方向を反平行に結合させることも可能である。
さらに、図7に示すように、非磁性層17と参照層14の間に反強磁性層16挟んでも良い。すなわち、参照層14上には、反強磁性層16が設けられ、この反強磁性層16上には、非磁性層17が設けられている。
反強磁性層16は、参照層14の磁化を一方向に固着する機能を有する。反強磁性層16としては、マンガン(Mn)と、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、或いはイリジウム(Ir)との合金であるFeMn、NiMn、PtMn、PtPdMn、RuMn、OsMn、IrMn等を用いることができる。
以上詳述したように本実施形態によれば、磁場調整層18によって参照層14から出る漏れ磁場を低減することができる。これにより、この漏れ磁場に起因する記録層12の反転磁界のシフトを低減することができる。この結果、素子間での記録層12の反転磁界のばらつきを低減することが可能となる。また、磁場調整層18及び反強磁性層16を用いることで、参照層14の磁化を一方向に強固に固着することができる。
なお、本実施形態の一変形例によるMTJ素子10として、図18に示すように、下地層15、参照層14、トンネルバリア13、記録層12、圧電層11、磁場調整層18a、上部電極19がこの順序で積層された構成を備えていてもよい。この変形例においては、磁場調整層18aは参照層14からの漏れ磁場を低減する機能を有している。また、この変形例においては、参照層14は、参照膜14Aと、この参照膜14と、トンネルバリア層13との間に設けられた界面膜14Bとを備え、記録層12は、記録膜12Aと、この記録膜12Aとトンネルバリア層13との間に設けられた界面膜12Bとを備えている。そして、下地層15は、第2実施形態で説明した材料が用いられる。
以上説明したように、本実施形態においては、記録層に近接して圧電層が設けられているので、読み出し電圧を書き込み電圧よりも小さくすることにより、書き込み時における記録層の格子定数が読み出し時おける記録層の格子定数よりも広がって書き込み時の熱擾乱耐性を小さくすることが可能となり、これにより、書き込み電流を低減することができる。すなわち、記録層が磁化反転する際の反転電流を低減することができる。また、書き込みと読み出しの熱擾乱耐性の差を十分に大きくすることが可能になり、読み出し時の誤書き込みを抑制することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態による磁気メモリ(MRAM)について図8乃至図9を参照して説明する。
本実施形態のMRAMの回路図を図8に示す。本実施形態のMRAMは、第1実施形態或いは第2実施形態或いは第3実施形態のMTJ素子10をメモリセルの記憶素子として用いている。このMRAMは、マトリクス状に配列された複数のメモリセルMCを有するメモリセルアレイ30を備えている。メモリセルアレイ30には、それぞれが列(カラム)方向に延在するように、複数のビット線対BL、/BLが配設されている。また、メモリセルアレイ30には、それぞれが行(ロウ)方向に延在するように、複数のワード線WLが配設されている。
ビット線BLとワード線WLとの交差部分には、メモリセルMCが配置されている。各メモリセルMCは、MTJ素子10、及びnチャネルMOSトランジスタからなる選択トランジスタ31を備えている。MTJ素子10の一端は、ビット線BLに接続されている。MTJ素子10の他端は、選択トランジスタ31のドレイン端子に接続されている。選択トランジスタ31のゲート端子は、ワード線WLに接続されている。選択トランジスタ31のソース端子は、ビット線/BLに接続されている。
ワード線WLには、ロウデコーダ32が接続されている。ビット線対BL、/BLには、書き込み回路34及び読み出し回路35が接続されている。書き込み回路34及び読み出し回路35には、カラムデコーダ33が接続されている。各メモリセルMCは、ロウデコーダ32及びカラムデコーダ33により選択される。
メモリセルMCへのデータの書き込みは、以下のように行われる。先ず、データ書き込みを行うメモリセルMCを選択するために、このメモリセルMCに接続されたワード線WLが活性化される。これにより、選択トランジスタ31がオン状態となる。
ここで、MTJ素子10には、書き込みデータに応じて、双方向の書き込み電流Iwが供給される。具体的には、MTJ素子10に、図8において左から右へ書き込み電流Iwを供給する場合、書き込み回路34は、ビット線BLに正の電圧を印加し、ビット線/BLに接地電圧を印加する。また、MTJ素子10に、図8において右から左へ書き込み電流Iwを供給する場合、書き込み回路34は、ビット線/BLに正の電圧を印加し、ビット線BLに接地電圧を印加する。このようにして、メモリセルMCにデータ“0”、或いはデータ“1”を書き込むことができる。
次に、メモリセルMCからのデータ読み出しは、以下のように行われる。まず、データ読み出しを行うメモリセルMCを選択するために、このメモリセルMCに接続されたワード線WLが活性化される。これにより、選択されたメモリセルMCの選択トランジスタ31がオン状態にとなる。読み出し回路35は、MTJ素子10に、例えば図8において右から左へ流れる読み出し電流Irを供給する。そして、読み出し回路35は、この読み出し電流Irに基づいて、MTJ素子10の抵抗値を検出する。このようにして、MTJ素子10に記憶されたデータを読み出すことができる。
次に、MRAMの構造について説明する。図9は、1個のメモリセルMCを中心に示したMRAMの構成を示す断面図である。
p型半導体基板40の表面領域には、素子分離絶縁層41が設けられ、この素子分離絶縁層41が設けられていない半導体基板40の表面領域が素子を形成する素子領域(active area)となる。素子分離絶縁層41は、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)により構成される。STIとしては、例えば酸化シリコンが用いられる。
半導体基板40の素子領域に選択トランジスタ31が形成される。この選択トランジスタ31は、互いに離間したソース領域32a及びドレイン領域32bが設けられている。このソース領域32a及びドレイン領域32bはそれぞれ、半導体基板40内に高濃度のN型不純物を導入して形成されたn型拡散領域から構成される。ソース領域32a及びドレイン領域32b間のチャネル33となる半導体基板40の領域上には、ゲート絶縁膜34が形成され、このゲート絶縁膜34上にゲート電極35が設けられている。ゲート電極35は、ワード線WLとして機能する。
ソース領域32a上には、コンタクト42を介して配線層43が設けられている。配線層43は、ビット線/BLとして機能する。ドレイン領域32b上には、コンタクト44を介して引き出し線45が設けられている。引き出し線45上には、下部電極21と、上部電極19に挟まれたMTJ素子10が設けられている。上部電極19上には、配線層47が設けられている。配線層47は、ビット線BLとして機能する。また、半導体基板40と配線層47との間は、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁層46で満たされている。
以上詳述したように本実施形態によれば、第1実施形態或いは第2実施形態のMTJ素子10を用いてMRAMを構成することができる。
第4実施形態のMRAMは、様々な装置に適用することが可能である。以下に、MRAMのいくつかの適用例について説明する。
(適用例1)
図10は、デジタル加入者線(DSL)用モデムのDSLデータパス部を抽出して示している。このモデムは、プログラマブルデジタルシグナルプロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)100、アナログ−デジタル(A/D)コンバータ110、デジタル−アナログ(D/A)コンバータ120、送信ドライバ130、及び受信機増幅器140等を備えている。
図10では、バンドパスフィルタを省略しており、その代わりに回線コードプログラム(DSPで実行される、コード化された加入者回線情報、伝送条件等(回線コード:QAM、CAP、RSK、FM、AM、PAM、DWMT等)に応じてモデムを選択、動作させるためのプログラム)を保持するための種々のタイプのオプションのメモリとして、本実施形態のMRAM170と、EEPROM180と、を示している。
なお、本適用例では、回線コードプログラムを保持するためのメモリとしてMRAM170とEEPROM180との2種類のメモリを用いているが、EEPROM180を、本実施形態のMRAMに置き換えてもよい。すなわち、2種類のメモリを用いず、MRAMのみを用いるように構成してもよい。
(適用例2)
図11は、別の適用例として、携帯電話端末300を示している。通信機能を実現する通信部200は、送受信アンテナ201、アンテナ共用器202、受信部203、ベースバンド処理部204、音声コーデックとして用いられるDSP205、スピーカ(受話器)206、マイクロホン(送話器)207、送信部208、及び周波数シンセサイザ209等を備えている。
また、この携帯電話端末300には、当該携帯電話端末300の各部を制御する制御部220が設けられている。制御部220は、CPU221、ROM222、本実施形態のMRAM223、及びフラッシュメモリ224がバス225を介して接続されて形成されたマイクロコンピュータである。上記ROM222には、CPU221において実行されるプログラムや表示用のフォント等の必要となるデータが予め記憶されている。
MRAM223は、主に作業領域として用いられるものであり、CPU221がプログラムの実行中において計算途中のデータ等を必要に応じて記憶したり、制御部220と各部との間でやり取りするデータを一時的に記憶したりする場合等に用いられる。また、フラッシュメモリ224は、携帯電話端末300の電源がオフされても、例えば直前の設定条件等を記憶しておき、次の電源オン時に同じ設定にするような使用方法をする場合に、それらの設定パラメータを記憶しておくものである。これによって、携帯電話端末300の電源がオフにされても、記憶されている設定パラメータを消失してしまうことがない。
また、この携帯電話端末300には、音声データ再生処理部211、外部出力端子212、LCDコントローラ213、表示用のLCD(液晶ディスプレイ)214、及び呼び出し音を発生するリンガ215等が設けられている。音声データ再生処理部211は、携帯電話端末300に入力された音声データ情報(或いは、後述する外部メモリ240に記憶された音声データ情報)を再生する。再生された音声データ情報は、外部出力端子212を介してヘッドフォンや携帯型スピーカ等に伝えることにより、外部に取り出すことが可能である。このように、音声データ再生処理部211を設けることにより、音声データ情報の再生が可能となる。LCDコントローラ213は、例えばCPU221からの表示情報を、バス225を介して受け取り、LCD214を制御するためのLCD制御情報に変換し、LCD214を駆動して表示を行わせる。
さらに、携帯電話端末300には、インターフェース回路(I/F)231,233,235、外部メモリ240、外部メモリスロット232、キー操作部234、及び外部入出力端子236等が設けられている。上記外部メモリスロット232にはメモリカード等の外部メモリ240が挿入される。この外部メモリスロット232は、インターフェース回路(I/F)231を介してバス225に接続される。このように、携帯電話端末300に外部メモリスロット232を設けることにより、携帯電話端末300の内部の情報を外部メモリ240に書き込んだり、或いは外部メモリ240に記憶された情報(例えば、音声データ情報)を携帯電話端末300に入力したりすることが可能となる。
キー操作部234は、インターフェース回路(I/F)233を介してバス225に接続される。キー操作部234から入力されたキー入力情報は、例えばCPU221に伝えられる。外部入出力端子236は、インターフェース回路(I/F)233を介してバス225に接続され、携帯電話端末300に外部から種々の情報を入力したり、或いは携帯電話端末300から外部へ情報を出力したりする際の端子として機能する。
なお、本適用例では、ROM222、MRAM223、及びフラッシュメモリ224を用いているが、フラッシュメモリ224を、本実施形態のMRAMに置き換えてもよいし、さらにROM222も本実施形態のMRAMに置き換えることも可能である。
(適用例3)
図12乃至図16は、MRAMをスマートメディア等のメディアコンテンツを収納するカード(MRAMカード)に適用した例をそれぞれ示している。
図12に示すように、MRAMカード本体400には、MRAMチップ401が内蔵されている。このカード本体400には、MRAMチップ401に対応する位置に開口部402が形成され、MRAMチップ401が露出されている。この開口部402にはシャッター403が設けられており、当該MRAMカードの携帯時にMRAMチップ401がシャッター403で保護されるようになっている。このシャッター403は、外部磁場を遮蔽する効果のある材料、例えばセラミックからなっている。データを転写する場合には、シャッター403を開放してMRAMチップ401を露出させて行なう。外部端子404は、MRAMカードに記憶されたコンテンツデータを外部に取り出すためのものである。
図13及び図14は、上記MRAMカードにデータを転写するための、カード挿入型の転写装置500の上面図及び断面図を示している。
データ転写装置500は、収納部500aを有している。この収納部500aには、第1のMRAMカード550が収納されている。収納部500aには、第1のMRAMカード550に電気的に接続された外部端子530が設けられており、この外部端子530を用いて第1のMRAMカード550のデータが書き換えられる。
エンドユーザの使用する第2のMRAMカード450を、矢印で示すように転写装置500の挿入部510より挿入し、ストッパ520で止まるまで押し込む。このストッパ520は、第1のMRAM550と、第2のMRAMカード450を位置合わせするための部材としても働く。第2のMRAMカード450が所定位置に配置されると、第1のMRAMデータ書き換え制御部から外部端子530に制御信号が供給され、第1のMRAM550に記憶されたデータが第2のMRAMカード450に転写される。
図15は、はめ込み型の転写装置500を示す断面図である。この転写装置500は、矢印で示すように、ストッパ520を目標に、第1のMRAM550上に第2のMRAMカード450をはめ込むように載置するタイプである。転写方法についてはカード挿入型と同一であるので、説明を省略する。
図16は、スライド型の転写装置を示す断面図である。この転写装置500は、CD−ROMドライブやDVDドライブと同様に、転写装置500に受け皿スライド560が設けられており、この受け皿スライド560が矢印で示すように移動する。受け皿スライド560が破線の位置に移動したときに第2のMRAMカード450を受け皿スライド560に載置し、第2のMRAMカード450を転写装置500の内部へ搬送する。ストッパ520に第2のMRAMカード450の先端部が当接するように搬送される点、及び転写方法についてはカード挿入型と同一であるので、説明を省略する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を構成することができる。例えば、実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
FePd膜の垂直磁化の熱擾乱耐性に関する、FePd膜の膜面内方向の格子定数の依存性を示す図。 第1実施形態による磁気抵抗素子を示す断面図。 第1実施形態の一変形例による磁気抵抗素子を示す断面図。 第2実施形態による磁気抵抗素子を示す断面図。 第2実施形態の一変形例による磁気抵抗素子を示す断面図。 第3実施形態による磁気抵抗素子を示す断面図。 第3実施形態の一変形例による磁気抵抗素子を示す断面図。 第4実施形態による磁気メモリを示す回路図。 第4実施形態の磁気メモリにおけるメモリセルを示す断面図。 適用例1によるDSL用モデムのDSLデータパス部を示すブロック図。 適用例2による携帯端末を示すブロック図。 適用例3によるMRAMカードを示す平面図。 適用例3によるMRAMカードを説明する図。 適用例3によるMRAMカードを説明する断面図。 適用例3によるMRAMカードを説明する断面図。 適用例3によるMRAMカードを説明する断面図。 第1実施形態の一変形例による磁気抵抗素子の断面図。 第3実施形態の一変形例による磁気抵抗素子の断面図。
符号の説明
10 MTJ素子(磁気抵抗素子)
11 圧電層
12 記録層(自由層)
12A 記録膜
12B 界面膜
13 トンネルバリア層(非磁性層)
14 参照層
14A 参照膜
14B 界面膜
15 下地層
15A 下地膜
15B 下地膜
15C 下地膜
16 反強磁性層
17 非磁性層
18 磁場調整層
19 上部電極
21 下部電極

Claims (15)

  1. 第1の電極と、
    前記第1の電極上に設けられ電圧を印加することによって格子が伸縮する圧電層と、
    前記圧電層上に隣接して設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有しスピン偏極された電子が注入されることにより磁化の方向が変化する記録層と、
    前記記録層上に設けられた第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有する参照層と、
    前記参照層上に設けられた第2の電極と、
    を備え、
    前記記録層は、(001)面に配向するfct型の結晶構造を有するL1型規則合金を含み、読み出し時の電圧印加時での熱擾乱耐性が書き込み時の電圧印加時での熱擾乱耐性よりも大きく、
    前記圧電層は、膜面に対して(001)面に配向していることを特徴とする磁気抵抗素子。
  2. 前記第1の電極と前記圧電層との間に設けられ、かつ(001)面に配向した正方晶或いは立方晶型の結晶構造を有する下地層を更に備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗素子。
  3. 前記第2の電極と前記参照層との間に設けられた第2の非磁性層と、
    前記第2の電極と前記第2の非磁性層との間に設けられ、かつ前記参照層からの漏れ磁場を低減する磁場調整層と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項1または2記載の磁気抵抗素子。
  4. 前記参照層と前記磁場調整層は反強磁性結合していることを特徴とする請求項3記載の磁気抵抗素子。
  5. 第1の電極と、
    前記第1の電極上に設けられ膜面に垂直方向の磁気異方性を有する参照層と、
    前記参照層上に設けられた第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層上に設けられ、かつ膜面に垂直方向の磁気異方性を有しスピン偏極された電子が注入されることにより磁化の方向が変化する記録層と、
    前記記録層上に隣接して設けられ、かつ電圧を印加することによって格子が伸縮する圧電層と、
    前記圧電層上に設けられた第2の電極と、
    を備え、
    前記記録層は、(001)面に配向するfct型の結晶構造を有するL1型規則合金を含み、読み出し時の電圧印加時での熱擾乱耐性が書き込み時の電圧印加時での熱擾乱耐性よりも大きく、
    前記圧電層は、膜面に対して(001)面に配向していることを特徴とする磁気抵抗素子。
  6. 前記第1の電極と前記参照層との間に設けられ、かつ(001)面に配向した正方晶或いは立方晶型の結晶構造を有する下地層を更に備えていることを特徴とする請求項5記載の磁気抵抗素子。
  7. 前記第2の電極と前記圧電層との間に設けられ、かつ前記参照層からの漏れ磁場を低減する磁場調整層と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項5または6記載の磁気抵抗素子。
  8. 前記圧電層は、(001)面に配向したペロブスカイト型の結晶構造を有し、かつSr、Ba、Sm、Eu、Pb、Bi、Ca、Pr及びLaのうち少なくとも1つの元素と、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Mo、Tc、Ru、Ca或いはRhのうち少なくとも1つの元素とを含む酸化物を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  9. 前記L1型規則合金は、Fe、Co、Ni、及びMnのうちの少なくとも1つの元素と、Pt、Pd、Rh、及びAlのうちの少なくとも1つの元素とを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  10. 前記第1の非磁性層は、酸化マグネシウムを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  11. 前記記録層は、垂直方向の磁気異方性を有しスピン偏極した電子の作用により磁化の方向が変化する第1磁性層と、この第1磁性層と前記第1の非磁性層との界面に設けられ、Co、Fe、Niのうち少なくとも1つの元素を含む第1の界面膜とを、備えていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  12. 前記参照層は、膜面に垂直方向の磁気異方性を有する第2磁性層と、この第2磁性層と前記第1の非磁性層との界面に設けられ、Co、Fe、Niのうち少なくとも1つの元素を含む第2の界面膜と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の磁気抵抗素子を含むメモリセルを備えていることを特徴とする磁気メモリ。
  14. 前記第1の電極に電気的に接続された第1の配線と、
    前記第2の電極に電気的に接続された第2の配線と、
    前記第1の配線及び前記第2の配線に電気的に接続され、かつ前記磁気抵抗素子に双方向に電流を供給する書き込み回路と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項13記載の磁気メモリ。
  15. 前記磁気抵抗素子の前記第2の電極と前記第2の配線との間に接続される選択トランジスタと、
    前記選択トランジスタのオン/オフを制御する第3の配線と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項14記載の磁気メモリ。
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